JP6993227B2 - 希少糖の製造法 - Google Patents
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Description
<1>(i)酵素源として、親株よりも、以下の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物の培養物または該培養物の処理物、および(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法。
[1]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
<2>親株よりも、以下の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物を培地に培養し、培養物中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法。
[1]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
<3>糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、以下の[4]~[7]のいずれか1に記載のDNAを含む組換え体DNAで親株を形質転換して得られる、該親株よりもD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性が増強した微生物である、<1>または<2>に記載の製造法。
[4]<1>または<2>の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質をコードするDNA
[5]配列番号50または51で表される塩基配列からなるDNA
[6]配列番号50または51で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質をコードするDNA
[7]配列番号50または51で表される塩基配列と95%以上の同一性を有する塩基配列からなり、かつ、D-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質をコードするDNA
<4>糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、前記親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物である、<1>~<3>のいずれか1に記載の製造法。
<5>糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ、D-アロース-6-リン酸イソメラーゼ、RpiR、D-アロース輸送蛋白質およびD-アロースキナーゼからなる群より選ばれる少なくとも1の蛋白質の活性が低下または喪失した微生物である、<1>~<4>のいずれか1に記載の製造法。
<6>糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ6-ホスホフルクトキナーゼ活性が低下または喪失した微生物である、<1>~<5>のいずれか1に記載の製造法。
<7>(i)酵素源として、親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物の培養物または該培養物の処理物、及び(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-アロヘプツロースを採取することを特徴とする、D-アロヘプツロースの製造法。
<8>親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物を培地に培養し、培養物中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-アロヘプツロースを採取することを特徴とする、D-アロヘプツロースの製造法。
<9>前記微生物が糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成する微生物である<7>または<8>に記載の製造法。
<10>前記微生物がD-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物である<7>~<9>のいずれか1に記載の製造法。
<11>親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物が、以下の[8]~[10]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した微生物である、<7>~<10>のいずれか1に記載の製造法。
[8]配列番号52で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[9]配列番号52で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する変異蛋白質
[10]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する相同蛋白質
<12>D-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物が、前記親株に比べ、以下の[11]~[13]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した微生物である、<10>または<11>に記載の製造法。
[11]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[12]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[13]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
<13>糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ6-ホスホフルクトキナーゼ活性が低下または喪失した微生物である、<9>~<12>のいずれか1に記載の製造法。
<14>糖が、グルコース、フルクトースおよびスクロースからなる群より選ばれる少なくとも1の糖である、<1>~<13>のいずれか1に記載の製造法。
<15>親株が、エシェリヒア属に属する微生物である、<1>~<14>のいずれか1に記載の製造法。
本発明の製造法で用いられる微生物としては、以下の(1)~(4)に記載の微生物を挙げることができる。
(1)親株よりも、以下の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物
[1]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列において、1~10個、好ましくは1~8個、最も好ましくは1~5個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
(2)前記(1)の微生物を親株として、該親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物
(3)前記(1)または(2)の微生物を親株として、該親株に比べ、D-アロース-6-リン酸イソメラーゼ、RpiR、D-アロース輸送蛋白質およびD-アロースキナーゼからなる群より選ばれる少なくとも1の蛋白質の活性が低下または喪失した微生物
(4)前記(1)~(3)のいずれか1の微生物を親株として、該親株に比べ6-ホスホフルクトキナーゼ活性が低下または喪失した微生物
以下、(1)~(4)について説明する。
[1]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列において、1~10個、好ましくは1~8個、最も好ましくは1~5個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2-アミノブタン酸、メチオニン、O-メチルセリン、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2-アミノアジピン酸、2-アミノスベリン酸
C群:アスパラギン、グルタミン
D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4-ジアミノブタン酸、2,3-ジアミノプロピオン酸
E群:プロリン、3-ヒドロキシプロリン、4-ヒドロキシプロリン
F群:セリン、スレオニン、ホモセリンG群:フェニルアラニン、チロシン
親株としてバチルス属に属する微生物を用いる場合は、例えば、バチルス・サチルスで機能するSPO1プロモーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター等を挙げることができる。
[4]前記[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質をコードするDNA
[5]配列番号50または51で表される塩基配列からなるDNA
[6]配列番号50または51で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質をコードするDNA
[7]配列番号50または51で表される塩基配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有する塩基配列からなり、かつ、D-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質をコードするDNA
アルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性とは、フルクトース-6-リン酸を異性化してD-プシコース-6-リン酸とする活性をいう。
(a)親株の染色体DNA上にあるアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を改変することにより得られる、i)親株の微生物に比べ、該蛋白質の比活性が増強した微生物およびii)親株の微生物に比べ、該遺伝子の転写量または該蛋白質の生産量が増大した微生物、
(b)該蛋白質をコードするDNAを含む組換え体DNAで親株の微生物を形質転換することにより得られる、親株よりも該遺伝子のコピー数が増大した微生物
3-エピメラーゼ活性を有する蛋白質のアミノ酸配列において1~10個のアミノ酸、好ましくは1~8個のアミノ酸、最も好ましくは1~5個のアミノ酸が置換しているアミノ酸配列を有する蛋白質を有しているため、親株の該蛋白質と比較して、その比活性が増強した変異型蛋白質を有する微生物を挙げることができる。
[1]配列番号52で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、
[2]配列番号52で表されるアミノ酸配列において、1~10個、好ましくは1~8個、最も好ましくは1~5個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する変異蛋白質、
[3]配列番号52で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する相同蛋白質
[4]上記[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質をコードするDNA、
[5]配列番号42で表される塩基配列を有するDNA、
[6]配列番号42で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する相同蛋白質をコードするDNA、
[7]配列番号42で表される塩基配列と少なくとも95%以上、好ましくは97%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有する塩基配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する相同蛋白質をコードするDNA
D-アロース-6-リン酸イソメラーゼは、D-アロース-6-リン酸をD-プシコース-6-リン酸に異性化する活性を有する蛋白質である。RpiRは、リプレッサーとしてアロース資化オペロンのオペレーター部分に結合して、それに連なるオペロンの転写を阻止することにより遺伝子の発現を抑制する活性を有する蛋白質である。
[1]配列番号53で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、
[2]配列番号53で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-アロース-6-リン酸イソメラーゼ活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子、
[3]配列番号43で表される塩基配列からなる遺伝子、および、
[4]配列番号43で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつD-アロース-6-リン酸イソメラーゼ活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子
[1]配列番号54で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、
[2]配列番号54で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつリプレッサーとしてアロース資化オペロンの転写を阻止する活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子、
[3]配列番号44で表される塩基配列からなる遺伝子、および、
[4]配列番号44で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつリプレッサーとしてアロース資化オペロンの転写を阻止する活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子
[1]配列番号55~57のいずれか1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、
[2]配列番号55~57のいずれか1で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-アロースを細胞外から細胞膜内に輸送する活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子、
[3]配列番号45~47のいずれか1で表される塩基配列からなる遺伝子、および、
[4]配列番号45~47のいずれか1で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつD-アロースを細胞外から細胞膜内に輸送する活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子
[1]配列番号58で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、
[2]配列番号58で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-アロースキナーゼ活性を細胞外から細胞膜内に輸送する活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子、
[3]配列番号48で表される塩基配列からなる遺伝子、および、
[4]配列番号48で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつD-アロースキナーゼ活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子
6-ホスホフルクトキナーゼ活性とは、フルクトース-6-リン酸に作用してフルクトース1,6-二リン酸またはフルクトース2,6-二リン酸とする活性である。
[1]配列番号37で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質をコードする遺伝子、
[2]配列番号37で表されるアミノ酸配列と95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ6-ホスホフルクトキナーゼ活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子、
[3]配列番号49で表される塩基配列からなる遺伝子、および、
[4]配列番号49で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ6-ホスホフルクトキナーゼ活性を有する相同蛋白質をコードする遺伝子
2.1.糖を基質として用いるD-プシコースの製造法
本発明のD-プシコースの製造法のうち、(i)酵素源として、上記1の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物(以下、2.1の微生物という。)の培養物または該培養物の処理物、および(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法について、以下説明する。
本発明のD-プシコースの製造法のうち、上記1の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の活性が増強した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物を培地に培養し、培養物中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法について、以下説明する。
本発明の製造法で用いられる微生物としては、以下の(2A)~(2C)に記載の微生物を挙げることができる。
(2A)親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物
(2B)親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した、糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成する微生物
(2C)親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した、糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成し、かつD-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物
以下、(2A)、(2B)および(2C)について説明する。
親株は、上記1(1)に記載の親株を用いることができる。親株の微生物に比べアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した微生物としては、上記1(2)に記載したものと同様の以下の(a)および(b)の微生物が挙げられる。(a)親株の染色体DNA上にあるアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する蛋白質をコードする遺伝子を改変することにより得られる、i)親株の微生物に比べ、該蛋白質の比活性が増強した微生物およびii)親株の微生物に比べ、該遺伝子の転写量または該蛋白質の生産量が増大した微生物、(b)該蛋白質をコードするDNAを含む組換え体DNAで親株の微生物を形質転換することにより得られる、親株よりも該遺伝子のコピー数が増大した微生物
[8]配列番号52で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[9]配列番号52で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する変異蛋白質
[10]配列番号1または2で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性を有する相同蛋白質
「糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成する」とは、微生物を培地に培養したときに、糖を出発基質としてセドヘプツロース-7-リン酸を該微生物の細胞中に生成、蓄積することをいう。
「D-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物」とは、微生物を培地に培養したときに、D-アロヘプツロース-7-リン酸を出発基質としてD-アロヘプツロースを該微生物の細胞中に生成、蓄積することをいう。
[11]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[12]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[13]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質
本発明のD-アロヘプツロースの製造法のうち、(i)酵素源として、上記3.に記載の(2A)~(2C)の微生物(以下、4.1の微生物という。)の培養物または該培養物の処理物、および脱リン酸化酵素、並びに(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-アロヘプツロースを採取することを特徴とする、D-アロヘプツロースの製造法について、以下説明する。
本発明のD-アロヘプツロースの製造法のうち、親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼ活性が増強した、糖からD-アロヘプツロース-7-リン酸を生成する微生物を培地に培養し、培養物中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-アロヘプツロースを採取することを特徴とする、D-アロヘプツロースの製造法について、以下説明する。
D-プシコースの製造に用いる微生物の造成
(1)遺伝子欠損および遺伝子置換の際にマーカーとして用いるDNA断片の取得
表1の「プライマーセット」で表わされる塩基配列からなるDNAをプライマーセットとして、表1の「鋳型」に記載されたDNAを鋳型としてPCRを行い、各DNA断片を増幅した。
常法により調製したエシェリヒア・コリ MG1655株のゲノムDNAを鋳型として、表2の「プライマーセット」で表わされる塩基配列からなるDNAをプライマーセットとして用いてPCRを行い、各DNA断片を増幅した。
常法により調製したエシェリヒア・コリ MG1655株のゲノムDNAを鋳型として、表2の「プライマーセット」で表わされる塩基配列からなるDNAをプライマーセットとして用いてPCRを行い、各DNA断片を増幅した。
yniC遺伝子の開始コドン上流に、trpプロモーターを挿入した大腸菌を、以下の方法で造成した。
ybiV遺伝子の開始コドン上流に、trpプロモーターを挿入した大腸菌を、以下の方法で造成した。
エシェリヒア・コリMG1655株の染色体DNAを鋳型として、配列番号35および36で表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマーセットとして用いて、PCR反応を行い、制限酵素切断領域を含むalsE遺伝子を増幅した。該PCRによって得られた増幅産物をHindIIIおよびSalIで切断し、HindIIIおよびSalIで切断した発現ベクターpUC19(タカラバイオ社製)に連結することにより、発現プラスミドpUC19_alsEを得た。
D-プシコースの製造
実施例1で得られた、MG1655/pUC19_alsE、MG1655 ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGC/pUC19_alsE、MGV/pUC19_alsE、MGC ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、およびMGV ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE をLBプレート上で30℃にて一晩培養し、LB培地5mLが入った太型試験管に植菌して、30℃で12時間、振盪培養した。必要に応じて、100mg/Lのアンピシリンを添加した。試験管生産培地[グルコース 20g/L、硫酸マグネシウム7水和物 2g/L、カザミノ酸 5g/L、硫酸アンモニウム 2g/L、クエン酸 1g/L、リン酸二水素カリウム 14g/L、リン酸水素二カリウム 16g/L、チアミン塩酸塩 10mg/L、硫酸第一鉄七水和物 50mg/L、硫酸マンガン五水和物 10mg/L、水酸化ナトリウム溶液によりpH7.2に調整後、グルコースおよび硫酸マグネシウム7水和物水溶液は別途オートクレーブし、冷却した後混合]が4mL入った太型試験管に0.04mL植菌し、30℃で5時間培養した後、終濃度が0.1mMになるようにIPTGを添加して、MG1655/pUC19_alsE、MGC/pUC19_alsE、およびMGV/pUC19_alsEについては30℃で32時間、MG1655 ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGC ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、およびMGV ΔalsΔpfkA/pUC19_alsEについては30℃で48時間振盪培養した。
微生物の培養物の処理物を用いたD-プシコースの製造
実施例1で得られた、MG1655/pUC19_alsE、MG1655 ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGC/pUC19_alsE、MGV/pUC19_alsE、MGC ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、およびMGV ΔalsΔpfkA/pUC19_alsEをアンピシリン50mg/mlを含むLB培地[バクトトリプトン(ディフコ社製)10g/l、酵母エキス(ディフコ社製)5g/l、塩化ナトリウム5g/l]5mlの入った太型試験管に接種し、30℃で16時間培養する。
D-アロへプツロースの製造
実施例1で得られた、MG1655/pUC19_alsE、MG1655 ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGC/pUC19_alsE、MGV/pUC19_alsE、MGC ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGV ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MG1655、およびMG1655 ΔalsΔpfkAをLBプレート上で30℃にて一晩培養し、LB培地5mLが入った太型試験管に植菌して、30℃で12時間、振盪培養した。
微生物の培養物の処理物を用いたD-アロヘプツロースの製造
実施例1で得られた、MG1655/pUC19_alsE、MG1655 ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、MGC/pUC19_alsE、MGV/pUC19_alsE、MGC ΔalsΔpfkA/pUC19_alsE、およびMGV ΔalsΔpfkA/pUC19_alsEをアンピシリン50mg/mlを含むLB培地[バクトトリプトン(ディフコ社製)10g/l、酵母エキス(ディフコ社製)5g/l、塩化ナトリウム5g/l]5mlの入った太型試験管に接種し、30℃で16時間培養する。
配列番号2-ybiVのアミノ酸配列
配列番号3-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号4-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号5-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号6-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号7-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号8-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号9-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号10-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号11-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号12-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号13-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号14-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号15-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号16-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号17-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号18-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号19-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号20-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号21-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号22-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号23-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号24-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号25-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号26-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号27-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号28-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号29-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号30-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号31-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号32-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号33-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号34-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号35-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号36-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号37-pfkAのアミノ酸配列
配列番号38-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号39-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号40-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号41-人工配列の説明:合成DNAの塩基配列
配列番号42-alsEの塩基配列
配列番号43-rpiBの塩基配列
配列番号44-rpiRの塩基配列
配列番号45-alsAの塩基配列
配列番号46-alsBの塩基配列
配列番号47-alsCの塩基配列
配列番号48-alsKの塩基配列
配列番号49-pfkAの塩基配列
配列番号50-yniCの塩基配列
配列番号51-ybiVの塩基配列
配列番号52-alsEのアミノ酸配列
配列番号53-rpiBのアミノ酸配列
配列番号54-rpiRのアミノ酸配列
配列番号55-alsAのアミノ酸配列
配列番号56-alsBのアミノ酸配列
配列番号57-alsCのアミノ酸配列
配列番号58-alsKのアミノ酸配列
Claims (11)
- (i)酵素源として、親株よりも、以下の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の発現量が向上した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物の培養物または該培養物の処理物、および(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法。
[1]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質 - 親株よりも、以下の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質の発現量が向上した、糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物を培地に培養し、培養物中にD-プシコースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-プシコースを採取することを特徴とする、D-プシコースの製造法。
[1]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[2]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[3]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質 - 糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、以下の[4]、[5]および[7]のいずれか1に記載のDNAを含む組換え体DNAで親株を形質転換して得られる、該親株よりもD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性が増強した微生物である、請求項1または2に記載の製造法。
[4]請求項1または2の[1]~[3]のいずれか1に記載の蛋白質をコードするDNA
[5]配列番号50で表される塩基配列からなるDNA
[7]配列番号50で表される塩基配列と95%以上の同一性を有する塩基配列からなり、かつ、D-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質をコードするDNA - 糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、前記親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼの発現量が向上した微生物である、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造法。
- 糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ、D-アロース-6-リン酸イソメラーゼ、RpiR、D-アロース輸送蛋白質およびD-アロースキナーゼからなる群より選ばれる少なくとも1の蛋白質の活性が低下または喪失した微生物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造法。
- 糖からD-プシコース-6-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ6-ホスホフルクトキナーゼ活性が低下または喪失した微生物である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造法。
- (i)酵素源として、親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼの発現量が向上した微生物の培養物または該培養物の処理物、及び(ii)基質として糖を、水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該水性媒体中からD-アロヘプツロースを採取することを含む、D-アロヘプツロースの製造法であって、
前記微生物がD-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物であり、且つ前記親株に比べ、以下の[11]~[13]のいずれか1に記載の蛋白質の発現量が向上した微生物である、D-アロヘプツロースの製造法。
[11]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[12]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[13]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質 - 親株よりもアルロース-6-リン酸 3-エピメラーゼの発現量が向上した微生物を培地に培養し、培養物中にD-アロヘプツロースを生成、蓄積させ、該培養物中からD-アロヘプツロースを採取することを含む、D-アロヘプツロースの製造法であって、
前記微生物がD-アロヘプツロース-7-リン酸からD-アロヘプツロースを生成する微生物であり、且つ前記親株に比べ、以下の[11]~[13]のいずれか1に記載の蛋白質の発現量が向上した微生物である、D-アロヘプツロースの製造法。
[11]配列番号1で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質
[12]配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1~10個のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する変異蛋白質
[13]配列番号1で表されるアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつD-プシコース-6-リン酸脱リン酸化活性を有する相同蛋白質 - 糖からセドヘプツロース-7-リン酸を生成する微生物が、さらに、前記親株に比べ6-ホスホフルクトキナーゼ活性が低下または喪失した微生物である、請求項7または8に記載の製造法。
- 糖が、グルコース、フルクトースおよびスクロースからなる群より選ばれる少なくとも1の糖である、請求項1~9のいずれか1項に記載の製造法。
- 親株が、エシェリヒア属に属する微生物である、請求項1~10のいずれか1項に記載の製造法。
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