JP6992865B2 - 反射防止フィルム、表示装置及び表示装置の反射防止フィルムの選択方法 - Google Patents
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Description
外光の映り込みを防止する手段としては、主に、表面を凹凸にして正反射光を低減するアンチグレア処理と、多層薄膜の干渉作用により反射率を低減する反射防止処理が挙げられる。近年では、映像の高級感を出しやすい反射防止処理が主流となっている。
しかし、超低反射率の反射防止フィルムは、汎用的に行われている裏面を黒化処理した際の反射防止評価では良好な視認性を示すものの、超高精細の表示装置に組み込んだ場合に白化を生じる場合があった。該白化は、光学フィルムの分野で汎用的な評価であるヘイズでは検知できなかった。言い換えると、該白化は、白さのレベルとしては低く、通常の使用環境では人間が認識しにくい程度の白さである。しかし、超高精細の表示装置に超低反射率の反射防止フィルムを組み込んだ際に、注意深く観察することによって白さが認識される場合があった。
そして、本発明者らはさらに鋭意研究した結果、表示素子の反射率の増加により、表示装置に入射した外光のうち反射光となって視認者側に戻る割合が増加し、増加した反射光が、光拡散を生じる反射防止フィルムを再通過することにより、光拡散の程度が大きくなり、白化の問題が生じることを見出し、上記課題を解決するに至った。
[1]透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有する反射防止フィルムであって、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下である、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子用の反射防止フィルム。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
[2]全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子上に反射防止フィルムを有してなり、該反射防止フィルムは透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有し、かつ該反射防止フィルムは下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下である表示装置。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
[3]前記反射防止フィルムは、前記拡散光線反射率(RSCE)と、下記の条件により測定される全光線反射率(RSCI)との比[RSCE/RSCI]が0.32以下である上記[2]に記載の表示装置。
(全光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の全光線反射率(RSCI)を測定する。
[4]前記反射防止フィルムは下記の条件により測定される反射率Y値が0.5%以下である上記[2]又は[3]に記載の表示装置。
(反射防止フィルムの反射率Y値の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定する。
[5]前記高屈折率層が高屈折率粒子を含有してなる上記[2]~[4]の何れかに記載の表示装置。
[6]前記低屈折率層が低屈折率粒子を含有してなる上記[2]~[5]の何れかに記載の表示装置。
[7]前記表示素子の画素数が3840×2160ピクセル以上である上記[2]~[6]の何れかに記載の表示装置。
[8]前記表示素子上にタッチパネルを有し、該タッチパネル上に前記反射防止フィルムを有する上記[2]~[7]の何れかに記載の表示装置。
[9]全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子を有する表示装置の反射防止フィルムとして、透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有してなり、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下である反射防止フィルムを選択する、表示装置の反射防止フィルムの選択方法。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
また、本発明の表示装置の反射防止フィルムの選択方法は、超高精細の表示素子を用いた表示装置の表面の反射を抑制しつつ、白化を抑制し、超高精細の表示素子の画像品質が損なわれることがない反射防止フィルムを効率よく選択することができる。
本発明の表示装置は、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子上に反射防止フィルムを有してなり、該反射防止フィルムは透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有し、かつ該反射防止フィルムは下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下であるものである。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
なお、図1及び図2に示すように、反射防止フィルム2は、透明基材21側の面が液晶表示素子1側を向くようにして表示素子1上に設置する。また、図1及び図2に示すように、反射防止フィルム2は、表示装置10の最表面で用いることが好ましい。
本発明の表示装置を構成する表示素子としては、液晶表示素子、プラズマ表示素子、有機EL表示素子等が挙げられる。これらの表示素子は、表示素子を駆動するためのパターニングされた透明電極を有している。該透明電極は、ITO等の反射率の高い材料から形成されており、また、表示素子の超高精細化に伴って該透明電極の密度が増加していることから、表示素子の反射率も高くなってきている。本発明では、表示素子として、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上のものを用いる。表示素子の全光線反射率(RSCI)の上限は15.0%程度である。
表示素子の具体的な構成は特に制限されない。例えば液晶表示素子の場合、下部ガラス基板、下部透明電極、液晶層、上部透明電極、カラーフィルター及び上部ガラス基板を順に有する基本構成からなり、超高精細の液晶表示素子では、該下部透明電極及び上部透明電極が高密度にパターニングされている。
なお、4K解像度以上の表示素子としては、画素数が3840×2160ピクセルのもの、画素数が4096×2160ピクセルのもの等が挙げられる。4K解像度以上の表示素子の画面サイズは、通常、対角40~85インチ程度である。
また、画素数が3840×2160ピクセル未満であっても、画素密度が250ppi以上の表示素子は、本発明の効果を発揮しやすい点で好適である。
まず、2層構造ないしは3層構造の多層薄膜からなる反射防止フィルムは、低屈折率層の屈折率を低くしつつ、高屈折率層の屈折率を高くすることにより、反射率を低下できる傾向にある。高屈折率層の屈折率を高くするためには、高屈折率層に高屈折粒子を多量に含有させることが有効である。高屈折率粒子は、高屈折率層中で凝集せずに分散し、小さい平均粒子径を保持していれば、該粒子による光拡散は拡散分布の裾が広がらないため白化が抑制される。しかし、近年は帯電防止性を付与するために、高屈折率粒子として導電性粒子を用いることがあり、その場合、導電性粒子を凝集させてネットワーク化した方が帯電防止性を発現させやすいため、過度な分散を行わない場合がある。また、そもそも高屈折率粒子を多量に用いた場合、均一な分散は難しくなり、高屈折率粒子は凝集する傾向がある。そして、凝集粒子の粒子径が増加すれば増加する程、凝集粒子による拡散光は拡散分布の裾が広がる。その一方、超低反射の反射防止フィルムの表面反射率Y値は低いため、凝集粒子により拡散された拡散分布の裾が目立ち、白化が認識されることになる。特に、表示素子の全光線反射率(RSCI)が4.0%以上で表示素子からの反射光が多くなる場合に、凝集粒子の光拡散による白化の問題が顕著となる。
本発明の表示装置を構成する反射防止フィルムは、透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有してなるものである。高屈折率層及び低屈折率層は、多層薄膜の光学干渉機能により反射防止機能を付与する役割を有する。反射防止フィルムは、さらに中屈折率層を設ける等して3層以上の多層薄膜の光学干渉機能による反射防止機能を付与してもよいが、費用対効果の観点で、多層薄膜は高屈折率層及び低屈折率層の2層構造であることが好ましい。
(拡散光線反射率及び全光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
透明粘着剤の屈折率は、透明基材及び黒色板の屈折率との屈折率差が0.05以内のものを用いる。なお、該屈折率の好適な条件は、後述するRSCI及びY値の測定においても同様である。
反射防止フィルムの拡散光線反射率(RSCE)、全光線反射率(RSCI)及び反射率Y値は、より詳しくは実施例に記載の方法で測定できる。
全光線反射率(RSCI)の高い表示素子上にRSCEが0.12%を超える反射防止フィルムを設置すると、表示素子で反射した反射光が反射防止フィルムを再通過する際に、反射防止フィルム中の拡散成分により拡散され、白化として認識されてしまう。特に、超低反射の反射防止フィルムの表面反射率Y値は低いため、反射防止フィルム中で拡散された拡散光が目立ち、白化が認識されることになる。
RSCEは0.11%以下であることが好ましい。また、RSCEの下限は特に限定されないが、0.05%程度である。
(全光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の全光線反射率(RSCI)を測定する。
反射防止フィルムのRSCE/RSCIが0.32以下であることは、正反射光よりも拡散反射光の割合が少ないことを意味する。このため、RSCEが本発明の条件を満たしつつ、RSCE/RSCIを0.32以下とすることにより、拡散反射光をより目立ちにくくすることができる(白化をより認識しにくくできる)。なお、正反射光を必要以上に増やさない観点から、RSCE/RSCIは0.10以上であることが好ましい。
RSCE/(RSCI-RSCE)が0.50以下であることは、正反射光よりも拡散反射光の割合が少ないことを意味する。このため、RSCEが本発明の条件を満たしつつ、RSCE/(RSCI-RSCE)を0.50以下とすることにより、拡散反射光をより目立ちにくくすることができる(白化をより認識しにくくできる)。なお、正反射光を必要以上に増やさない観点から、RSCE/(RSCI-RSCE)は0.10以上であることが好ましい。
(反射防止フィルムの反射率Y値の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定する。
全光線透過率及びヘイズを測定する際の光入射面は透明基材側である。
Ra、Rzが上記範囲であれば、平滑性を有し、耐擦傷性が向上する。
反射防止フィルムの透明基材は、一般的に反射防止フィルムの基材として用いられる透明なものであれば特に限定されないが、材料コスト、生産性等の観点から、好ましくはプラスチックフィルム、プラスチックシート等を、用途に応じて適宜選択することができる。
透明基材の厚みについては、特に制限はないが、用途に応じて適宜選択されるが、通常5~130μmであり、耐久性やハンドリング性等を考慮すると、10~100μmが好ましい。
透明基材と高屈折率層との間には、反射防止フィルムの耐擦傷性を向上させる目的で、ハードコート層を有することが好ましい。ここで、ハードコートとは、JIS K5600-5-4:1999で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものをいう。
ハードコート層は、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物等の硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましく、耐擦傷性をより良くする観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことがより好ましい。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。これら光重合開始剤は、融点が100℃以上であることが好ましい。光重合開始剤の融点を100℃以上とすることにより、残留した光重合開始剤が透明導電膜形成時や結晶化工程の熱により昇華し、透明導電膜の低抵抗化が損なわれることを防止することができる。後述する高屈折率層及び低屈折率層で光重合開始剤を用いる際も同様である。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
ハードコート層、並びに、後述する高屈折率層及び低屈折率層の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。測定する膜厚がμmオーダーの場合、SEMを用いることが好ましく、nmオーダーの場合、TEM又はSTEMを用いることが好ましい。SEMの場合、加速電圧は1~10kV、倍率は1000~7000倍とすることが好ましく、TEM又はSTEMの場合、加速電圧は10~30kV、倍率は5万~30万倍とすることが好ましい。
ハードコート層、並びに、後述する高屈折率層及び低屈折率層の屈折率は、例えば、反射光度計により測定した反射スペクトルと、フレネル係数を用いた多層薄膜の光学モデルから算出した反射スペクトルとのフィッティングにより算出することができる。
高屈折率層は、例えば、硬化性樹脂組成物及び高屈折率粒子を含む高屈折率層塗布液から形成することができる。
高屈折率層は、反射防止フィルムを超反射率化する観点からは屈折率を高くすることが好ましいが、屈折率を高くするには多量の高屈折率粒子が必要となり、高屈折粒子の凝集やネットワーク化により、白化の原因となる。このため、屈折率は1.55~1.85とすることが好ましく、1.56~1.70とすることがより好ましい。
また、高屈折率層の厚みは、200nm以下であることが好ましく、50~180nmであることがより好ましい。なお、高屈折率層が後述する2層構成からなる場合、2層の合計厚みが前記値を満たすことが好ましい。
また、高屈折率層は、上記屈折率の範囲を満たす複数の層から形成してもよいが、費用対効果の観点から、2層以下が好ましい。
これら高屈折率粒子の中では、少量の添加で上記の好適な屈折率を達成する観点から、屈折率が2.0を超えるものが好ましい。また、五酸化アンチモン、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等の導電性を有する高屈折率粒子は、プラズマ振動数が近赤外域にある自由電子を有し、該自由電子のプラズマ振動を原因として、可視光域の光も一部吸収ないしは反射され、着色の問題を生じる場合がある。このため、高屈折率粒子は非導電性のものが好ましい。
以上のことから、上記に例示した高屈折率粒子の中では、酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好適であり、さらに耐光性等の耐久安定性が高いという観点から、酸化ジルコニウムが最適である。なお、反射防止フィルムに帯電防止性を付与したい場合は、高屈折率層を後述のように2層構成として、一方の層に導電性の高屈折率粒子を含有させることが好ましい。
高屈折率粒子及び後述する低屈折率粒子の一次粒子の平均粒子径は、以下の(1)~(3)の作業により算出できる。
(1)粒子そのもの、または粒子の分散液を透明基材上に塗布乾燥させたものについて、SEM、TEMまたはSTEMの表面像を撮像する。
(2)表面像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。なお、長径は、画面上において最も長い径とし、短径は、長径を構成する線分の中点に直交する線分を引き、該直交する線分が粒子と交わる2点間の距離をいうものとする。
(3)同じサンプルの別画面の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子の粒子径の数平均から得られる値を平均粒子径とした。
なお、粒子の平均粒子径を算出する際において、算出する平均粒子径がμmオーダーの場合、SEMを用いることが好ましく、算出する平均粒子径がnmオーダーの場合、TEM又はSTEMを用いることが好ましい。SEMの場合、加速電圧は1~10kV、倍率は1000~7000倍とすることが好ましく、TEM又はSTEMの場合、加速電圧は10~30kV、倍率は5万~30万倍とすることが好ましい。
また、高屈折率粒子の添加量を過度にすることなく上述した屈折率を得るために、屈折率の高い硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。硬化性樹脂組成物の屈折率は1.54~1.70程度が好ましい。
高屈折率層を2層構成とする場合、高屈折率層(A)の屈折率が1.55~1.7、高屈折率層(B)の屈折率が1.6~1.85であることが好ましい。
さらに、上記2層構成において、高屈折率層(A)及び高屈折率層(B)の一方に導電性の高屈折率粒子を含有させ、他方に非導電性の高屈折率粒子を含有させ、かつ、[導電性高屈折率粒子を含有する層の厚み<非導電性高屈折率粒子を含有する層の厚み]とすることが好ましい。当該構成とすることにより、着色の原因となり得る導電性高屈折率粒子の添加量を抑えつつ帯電防止性を付与することができる。また、導電性高屈折率粒子は、層内でネットワーク化させることにより、少ない添加量で帯電防止性を付与し、ひいては着色及び白化を抑制し得る点で好ましい。
低屈折率層は、高屈折率層上に設けられる層である。
低屈折率層は、反射防止フィルムを超低反射率とするために、屈折率が1.26~1.36であることが好ましく、1.28~1.34であることがより好ましく、1.30~1.32であることがさらに好ましい。
低屈折率層の屈折率を低くすれば低くするほど、高屈折率層の屈折率をそれほど高くしなくても反射防止フィルムの屈折率を低くすることができる。その一方、低屈折率層の屈折率を低くし過ぎると、低屈折率層の強度が低下する傾向にある。このため、低屈折率層の屈折率を上記範囲とすることにより、低屈折率層の強度を保ちつつ、高屈折率層の高屈折率粒子の添加量を抑えることができ、白化の抑制につながる点で好適である。
また、低屈折率層の厚みは、80~120nmであることが好ましく、85~110nmであることがより好ましく、90~105nmであることがさらに好ましい。
ウェット法は生産効率の点で優れており、本発明においては、ウェット法の中でも、樹脂組成物に低屈折率粒子を含有させた低屈折率層形成用塗布液により形成することが好ましい。
また、低屈折率層に含まれる全低屈折率粒子に占める中空粒子及び/又は多孔質粒子の割合は、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、80~95質量%がさらに好ましい。
また、樹脂組成物として、それ自体が低屈折率性を示す含フッ素ポリマーも好ましく用いられる。含フッ素ポリマーは、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物の重合体であり、防汚性及び滑り性を付与できる点で好適である。含フッ素ポリマーは、分子中に反応性基を有して硬化性樹脂組成物として機能するものが好ましく、電離放射線硬化性反応性基を有して電離放射線硬化性樹脂組成物として機能するものがより好ましい。
タッチパネルは、必要に応じて表示素子と反射防止フィルムとの間に配置される。
タッチパネルとしては、静電容量式タッチパネル、抵抗膜式タッチパネル、光学式タッチパネル、超音波式タッチパネル及び電磁誘導式タッチパネル等が挙げられる。
静電容量式タッチパネルは、表面型及び投影型等が挙げられ、投影型が多く用いられている。投影型の静電容量式タッチパネルは、X軸電極と、該X軸電極と直交するY軸電極とを絶縁体を介して配置した基本構成に、回路が接続されてなるものである。該基本構成をより具体的に説明すると、(1)1枚の透明基板上の別々の面にX軸電極及びY軸電極を形成する態様、(2)透明基板上にX軸電極、絶縁体層、Y軸電極をこの順で形成する態様、(3)透明基板上にX軸電極を形成し、別の透明基板上にY軸電極を形成し、接着剤層等を介して積層する態様等が挙げられる。また、これら基本態様に、さらに別の透明基板を積層する態様が挙げられる。
表示素子と反射防止フィルムとの間には、必要に応じて偏光フィルム、位相差フィルム等のその他の部材を有していてもよい。
本発明の反射防止フィルムは、透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有する反射防止フィルムであって、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下である、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子に用いられるものである。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
本発明の表示装置の反射防止フィルムの選択方法は、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子を有する表示装置の反射防止フィルムとして、透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有してなり、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下である反射防止フィルムを選択するものである。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
本発明の反射防止フィルムの選択方法における表示素子、タッチパネル及び反射防止フィルムの実施の形態は、上述した本発明の表示装置における表示素子、タッチパネル及び反射防止フィルムの実施の形態と同様である。
本発明の表示装置の反射防止フィルムの選択方法は、反射率が高い超高精細の表示素子を用いた表示装置の白化を抑制しつつ、超高精細の表示素子の画像品質が損なわれることがない反射防止フィルムを効率よく選択することができる点で有用である。
実施例及び比較例で得られた反射防止フィルムについて、以下の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
1-1.反射防止フィルムのRSCE及びRSCI
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、厚み25μmの透明粘着剤層(パナック社製、商品名:パナクリーン PD-S1、屈折率1.49)を介して黒色板(クラレ社製、商品名:コモグラス DFA2CG 502K(黒)系、全光線透過率0%、厚み2mm、屈折率1.49)を貼り合わせたサンプルを作製した。積分球分光光度計(コニカミノルタ株式会社製、商品名:CM-2002)を用い、該サンプルの低屈折率層側の面から、該サンプルの拡散光線反射率(RSCE)及び全光線反射率(RSCI)を測定した。なお、積分球分光光度計の光源はD65、受光器の位置はサンプルの法線に対して+8度であり、受光器の開口角は10度であり、ライトトラップの位置はサンプルの法線に対して-8度であり、ライトトラップのカバー範囲は10度であった。
1-2.反射防止フィルムの反射率Y値
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、厚み25μmの透明粘着剤層(パナック社製、商品名:パナクリーン PD-S1、屈折率1.49)を介して黒色板(クラレ社製、商品名:コモグラス DFA2CG 502K(黒)系、全光線透過率0%、厚み2mm、屈折率1.49)を貼り合わせたサンプルを作製した。分光光度計(島津製作所株式会社製、商品名:UV-2450)を用い、JIS Z8722:1982に準拠し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定した。なお、視野角は2度、光源はD65、測定波長は380~780nmを0.5nm間隔とした。また、反射率Y値は、サンプルの低屈折率層側の表面に対して垂直に入射する光の入射角を0度として、入射角5度でサンプルに光を入射させた際に、該入射光の正反射光により得られる値とした。
液晶表示素子上に、反射防止フィルムの透明基材側の面が液晶表示素子側を向くようにして、反射防止フィルムを設置し、模擬液晶表示装置を作製した。該模擬液晶表示装置の表面(低屈折率層)の中心付近に、該模擬液晶表示装置の垂直方向から、暗室下でLEDライトを照射し、同方向から、液晶表示装置のLEDライトの照射ポイントから離れた箇所の白化の程度を目視で観察した。該観察を20人が行い、白化が全く気にならないものを1点、わずかに白化が気になるが問題ないものを2点、白化が気になり問題あるレベルのものを3点として、各人が評価した。20人の評価の平均点が1.1点以下のものを「AA」、1.1点超1.5点以下のものを「A」、1.5点超2.0点以下のものを「B」、2.0点超2.5点以下のものを「C」、2.5点超3.0点以下のものを「D」とした。
なお、液晶表示素子は、表示素子A[全光線反射率(RSCI):7.8%、画素数:3840×2160ピクセル、サイズ:対角55インチ]、表示素子B[全光線反射率(RSCI):6.7%、画素数:1920×1080ピクセル、サイズ:対角40インチ]の2つを準備し、それぞれの液晶表示素子を用いた模擬液晶表示装置を作製し、上記測定を行った。
なお、表示素子の全光線反射率(RSCI)は、積分球分光光度計(コニカミノルタ株式会社製、商品名:CM-2002)を用いて測定した。なお、積分球分光光度計の光源はD65、受光器の位置は表示素子の法線に対して+8度であり、受光器の開口角は10度であり、ライトトラップの位置は表示素子の法線に対して-8度であり、ライトトラップのカバー範囲は10度であった。
[実施例1]
厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルム(屈折率1.49)上に、下記処方のハードコート層形成用塗布液を塗布、乾燥及び紫外線照射し、厚み10μm、屈折率1.52、鉛筆硬度2Hのハードコート層を形成した。次いで、ハードコート層上に、下記処方の高屈折率層形成用塗布液を塗布、乾燥及び紫外線照射し、厚み130nm、屈折率1.60の高屈折率層を形成した。次いで、高屈折率層上に、下記処方の低屈折率層形成用塗布液を塗布、乾燥及び紫外線照射し、厚み100nm、屈折率1.30の低屈折率層を形成し、反射防止フィルムを得た。
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア127、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}-2-メチルプロパン-1-オン)を1.6質量部、希釈溶剤(メチルイソブチルケトン/シクロヘキサノン=8/2)を58.3質量部入れ、溶け残りがなくなるまで撹拌した。ここに光硬化樹脂(荒川化学社製、ビームセット577)を40質量部入れ撹拌し、溶け残りがなくなるまで撹拌した。最後にレベリング剤(大日精化工業社製、セイカビーム10-28(MB))を0.1質量部入れ撹拌し、ハードコート層形成用塗布液を調製した。
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア127)0.1質量部、希釈溶剤(メチルイソブチルケトン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン=4/2/4)を92.6質量部入れ、溶け残りがなくなるまで撹拌した。ここに光硬化樹脂(荒川化学社製、ビームセット577)を3質量部入れ、溶け残りがなくなるまで撹拌した。さらに易滑粒子(SIKナノテック社製、SIRMIBK-H84、固形分30質量%、平均一次粒子径30nm)を0.04質量部、酸化ジルコニウム(住友大阪セメント社製、MZ-230X、固形分32.5質量%、平均一次粒子径15~50nm)を4.1質量部、レベリング剤(大日精化工業社製、セイカビーム10-28(MB))0.03質量部をそれぞれ入れた直後に、分散剤(ビックケミー ジャパン社製、ディスパービック163)を0.13質量部添加し、ペイントメーカーを用いて10時間撹拌を行い分散し、高屈折率層形成用塗布液を調製した。
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア127)0.2質量部、希釈溶剤(MIBK/AN=7/3)を91.1質量%入れ(最終塗工液の固形分が3質量%となる量)、溶け残りがなくなるまで撹拌した。ここに光硬化樹脂(日本化薬社製、KAYARAD-PET-30)1.2質量%、中空シリカ粒子(固形分20質量%、平均一次粒子径60nm)7.4質量%、レベリング剤(大日精化工業社製、セイカビーム10-28(MB))0.05質量%をそれぞれ入れた直後に、分散剤(信越化学社製、KBM-5103)を0.05質量部添加し、ペイントメーカーを用いて10時間撹拌を行い分散し、低屈折率層形成用塗布液を調製した。
実施例1の高屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を2.3質量部、酸化ジルコニウムを4.8質量部に変更した(変更後の屈折率は1.60)以外は、実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。
実施例1の高屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を1.7質量部、酸化ジルコニウムを5.4質量部に変更し、さらに低屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を0.8質量部、中空シリカ粒子を7.8質量部に変更した(変更後の高屈折率層の屈折率は1.63、低屈折率層の屈折率は1.29)以外は、実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。
実施例3の酸化ジルコニウムを五酸化アンチモンに変更した(変更後の屈折率は1.58)以外は、実施例3と同様にして反射防止フィルムを得た。
実施例4の高屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を0.5質量部、五酸化アンチモンを6.6質量部に変更し、さらに低屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を0.2質量部、中空シリカ粒子を7.5質量部に変更するとともに、含フッ素ポリマー(JSR社製の商品名オプスターJN35、固形分20質量%)を0.9質量部添加した(変更後の高屈折率層の屈折率は1.63、低屈折率層の屈折率は1.300)以外は、実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。
比較例1の低屈折率層形成用塗布液の光硬化性樹脂を1.0質量部、中空シリカ粒子を7.6質量部、含フッ素ポリマーを0.0質量部に変更した(変更後の屈折率は1.295)以外は、実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。
高屈折率層を2層構成とし、ハードコート層側の高屈折率層(A)の形成に実施例4の高屈折率層形成用塗布液を用いて厚みを50nmとして、低屈折率層側の高屈折率層(B)の形成に実施例3の高屈折率層形成用塗布液を用いて厚みを100nmとした以外は、比較例2と同様にして反射防止フィルムを得た。
また、本発明の表示装置の反射防止フィルムの選択方法によれば、超高精細の表示素子を用いた表示装置の表面の反射を抑制しつつ、白化を抑制し、超高精細の表示素子の画像品質が損なわれることがない反射防止フィルムを効率よく選択することができる点で有用である。
2:反射防止フィルム
21:透明基材
22:ハードコート層
23:高屈折率層
24:低屈折率層
3:タッチパネル
10:表示装置
Claims (3)
- 透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有する反射防止フィルムであって、
該反射防止フィルムの表面の算術平均粗さRa(JIS B0601:1994)が10nm以下であり、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下であり、下記の条件により測定される反射率Y値が0.5%以下であり、前記低屈折率層の屈折率が1.26~1.32である、全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子用の反射防止フィルム。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
(反射防止フィルムの反射率Y値の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定する。 - 全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子上に反射防止フィルムを有してなり、
該反射防止フィルムは透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有し、該反射防止フィルムの表面の算術平均粗さRa(JIS B0601:1994)が10nm以下であり、
かつ該反射防止フィルムは下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下であり、下記の条件により測定される反射率Y値が0.5%以下であり、前記低屈折率層の屈折率が1.26~1.32である表示装置。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
(反射防止フィルムの反射率Y値の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定する。 - 全光線反射率(RSCI)が4.0%以上の表示素子を有する表示装置の反射防止フィルムとして、
透明基材上に高屈折率層及び低屈折率層を有してなり、該反射防止フィルムの表面の算術平均粗さRa(JIS B0601:1994)が10nm以下であり、下記の条件により測定される拡散光線反射率(RSCE)が0.12%以下であり、下記の条件により測定される反射率Y値が0.5%以下であり、前記低屈折率層の屈折率が1.26~1.32である反射防止フィルムを選択する、表示装置の反射防止フィルムの選択方法。
(拡散光線反射率の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の拡散光線反射率(RSCE)を測定する。
(反射防止フィルムの反射率Y値の測定)
反射防止フィルムの透明基材の高屈折率層側とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの低屈折率層側の面の反射率Y値を測定する。
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