JP6958869B2 - 多連硬貨投出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多連硬貨投出装置に関し、さらに言えば、単一のモータを用いて複数の硬貨投出ユニットを指令に応じて選択的に駆動することが可能な多連硬貨投出装置に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」は、通貨の硬貨、トークンおよびメダル等を含む広い意味を持ち、硬貨以外の任意の硬貨相当物を含んでいると共に、その形状も円形に限定されず、多角形をも含んでいる。
複数の硬貨投出ユニットを備えた多連硬貨投出装置は、従来から知られている。例えば,特許文献1に開示された複数硬貨払出装置(多連硬貨投出装置)では、硬貨貯留容器に貯留されている硬貨を、その直下に設けられた回転ディスクによって所定の投出口から外部に投出するように構成された硬貨投出ユニットを、複数個備えている。複数の前記硬貨投出ユニットは、個々の金種の硬貨毎に割り当てられており、払出指令に応じて、必要な金種に対応する1又は複数の前記硬貨投出ユニットから該当する金種の硬貨が投出されるようになっている。複数の前記硬貨投出ユニットは、単一のモータによって同期して駆動されており、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する制御は、各々の前記硬貨投出ユニットの前記投出口の近傍に設けられたシャッタによって実現されている。前記シャッタは、前記回転ディスクの透孔からその表面に通過阻止体を突出または没入させる構成を有しており、硬貨の投出を阻止するときは前記通過阻止体を前記ディスクの表面に突出させ、硬貨の投出を許容するときは前記通過阻止体を前記表面下に没入させることによって、該当する金種の硬貨の投出が制御される。
特許文献2には、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する制御として、上述した特許文献1の前記シャッタを用いるものとは異なる手法が採用されている。特許文献2に開示された手法は、回転軸の回転方向を反転させることで、つまり、回転軸の回転方向を正回転方向とするか逆回転方向とするかによって、2つの硬貨投出ユニットのいずれか一方から硬貨の払出動作が行われるようにする、というものである。
特許第6182787号公報 特許第2514825号公報
上述した特許文献1に記載の複数硬貨払出装置(多連硬貨投出装置)では、複数の前記硬貨投出ユニットが単一のモータによって同期して駆動されるため、複数の前記硬貨投出ユニットの各々にモータを設ける場合に比べて、モータのコストを抑制できる利点がある。しかし、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する制御のために、各々の前記硬貨投出ユニットの前記投出口の近傍に前記シャッタを設けると共に、前記シャッタを払出指令に応じて開閉制御する必要がある。しかし、前記シャッタの構成はかなり複雑であるし、その制御も精密であるため、動作の不具合が生じやすいし、耐久性も十分ではないという難点がある。そこで、これらの難点を解決できる方策が求められる。
特許文献2に開示された手法では、回転軸の回転方向を正回転方向とするか逆回転方向とするかによって、2つの硬貨投出ユニットのいずれか一方から硬貨の払出動作が行われるようにするため、前記シャッタが不要であり、したがって、硬貨投出ユニットの構造が非常にシンプルになって動作の不具合も生じにくい。耐久性の問題も容易に解決できる。しかし、使用できる硬貨投出ユニットの数が2つに限定されてしまう、という難点がある。3つ以上の硬貨投出ユニットを制御しようとすると、特許文献2に開示された機構を複数個設ける必要が生じるため、構造が複雑になってこの手法の利点が失われてしまう。
本発明は、上述したような事情を考慮してなされたものであって、その目的とするところは、単一のモータで複数の硬貨投出ユニットを駆動する構成を採用しているにもかかわらず、上述した特許文献1に記載の複数硬貨払出装置(多連硬貨投出装置)の各硬貨投出ユニットに設けられたシャッタのような、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する機構を前記硬貨投出ユニットに設けることなく、複数の硬貨投出ユニットから所望金種の硬貨を選択的に投出させることができる多連硬貨投出装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、各硬貨投出ユニットの構成がシンプル且つ低コストで製造可能であると共に、動作の不具合が生じにくく所望の耐久性が容易に得られる多連硬貨投出装置を提供することにある。
ここに明記しない本発明のさらに他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかになる。
(1) 本発明の多連硬貨投出装置は、
設置面を有するシャーシと、
前記設置面上に設置された複数の硬貨投出ユニットと、
複数の前記硬貨投出ユニットに共通に使用される第1モータと、
前記設置面の下方に設けられた、前記第1モータによる駆動力を伝達することによって複数の前記硬貨投出ユニットを駆動する駆動機構と、
前記設置面の下方に設けられた、前記第1モータによる前記駆動力の伝達先を切り換えることによって複数の前記硬貨投出ユニットのいずれかを選択的に駆動する切換ユニットとを備え、
前記切換ユニットは、複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ設けられた第1カップリングギヤと、前記駆動機構を構成する複数のギヤにそれぞれ設けられ且つ対応する前記第1カップリングギヤと噛合可能な第2カップリングギヤと、前記第2カップリングギヤを所定の連結位置と非連結位置の間で変位させるカップリングギヤ変位機構とを備えており、
前記カップリングギヤ変位機構は、指令に応じて、複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つが前記連結位置に位置し、それ以外の1又は複数の前記硬貨投出ユニットが前記非連結位置に位置するように動作し、
前記第2カップリングギヤのいずれかが前記連結位置にあるときに限り、対応する1つの前記硬貨投出ユニットに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されるようにした
ことを特徴とするものである。
本発明の多連硬貨投出装置では、上述したように、前記切換ユニットによって、複数の前記硬貨投出ユニットに共通に使用される前記第1モータによる前記駆動力の伝達先を切り換えることで、複数の前記硬貨投出ユニットのいずれか1つを選択的に駆動するように構成されている。そして、前記切換ユニットは、複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ設けられた複数の前記第1カップリングギヤと、前記駆動機構を構成する複数の前記ギヤにそれぞれ設けられた対応する複数の前記第2カップリングギヤとの噛合及び離脱を、前記第2カップリングギヤを前記連結位置と前記非連結位置の間で変位させる前記カップリングギヤ変位機構によって実現している。前記カップリングギヤ変位機構は、複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つが前記連結位置に位置し、その前記連結位置にある1つの前記硬貨投出ユニットに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されるようにする。
このため、前記カップリングギヤ変位機構により、指令に応じて投出されるべき金種の硬貨が貯留された1つの前記硬貨投出ユニットを選択的に前記連結位置に変位させると同時に、それ以外の1又は複数の前記硬貨投出ユニットを前記非連結位置に変位させることができる。したがって、所望の金種の硬貨の投出を行う前記硬貨投出ユニットのみに前記第1モータによる前記駆動力を選択的に伝達させて、所望の金種の硬貨の投出を行わせることが可能となるのである。これは、前記第1モータのみで複数の硬貨投出ユニットを駆動するようにした構成において、各々の前記硬貨投出ユニットで硬貨投出の許容及び禁止を個別に制御する必要がないことを意味する。
よって、本発明の多連硬貨投出装置では、前記第1モータで複数の前記硬貨投出ユニットを駆動する構成を採用しているにもかかわらず、前記硬貨投出ユニットの各々に、上述した特許文献1に記載の複数硬貨払出装置(多連硬貨投出装置)の各硬貨投出ユニットに設けられたシャッタのような、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する機構を設ける必要がない。つまり、そのような選択的硬貨投出機構なしで、複数の前記硬貨投出ユニットから所望金種の硬貨を選択的に投出させることが可能である。
また、複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ前記第1カップリングギヤを設けると共に、前記第1カップリングギヤに対応する複数の前記第2カップリングギヤを前記駆動機構を構成する複数の前記ギヤに設け、複数の前記第1カップリングギヤと対応する複数の前記第2カップリングギヤとの噛合及び離脱を前記切換ユニットの前記カップリングギヤ変位機構によって行うようにするだけでよいので、前記カップリングギヤ変位機構として、例えば複数のカムを固定したカムシャフトを回転駆動するといった、シンプル且つ低コストで製造可能な構成を用いることが可能となる。しかも、上述したように、各々の前記硬貨投出ユニットに硬貨投出の許容及び禁止を制御する機構を設ける必要もない。
よって、前記硬貨投出ユニットの各々の構成がシンプルになると共に、低コストで製造することが可能となり、さらに、動作の不具合が生じにくく所望の耐久性が容易に得られる。
(2) 本発明の多連硬貨投出装置の好ましい例では、複数の前記第1カップリングギヤの各々が、対応する前記硬貨投出ユニットの回転軸に固定され、且つ、一方の側面に複数の歯及び溝が形成されたギヤとされ、
複数の前記第2カップリングギヤの各々が、前記駆動機構の対応する前記ギヤに固定され、且つ、一方の側面に対応する前記第1カップリングギヤの前記歯及び溝と噛合可能な複数の溝及び歯が形成されたギヤとされる。
(3) 本発明の多連硬貨投出装置の他の好ましい例では、前記カップリングギヤ変位機構が、
第2モータと、
複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ割り当てられた複数のカムが固定された、前記第2モータによって回動せしめられるカムシャフトと、
複数の前記第2カップリングギヤにそれぞれ係合された、対応する前記カムによって変位せしめられる複数のカムフォロアとを有し、
前記カムの回動による複数の前記カムフォロアの変位に応じて、対応する前記第2カップリングギヤが前記連結位置と前記非連結位置の間を移動するように構成される。
(4) 本発明の多連硬貨投出装置のさらに他の好ましい例では、前記カムシャフトに固定された複数の前記カムの各々の回転位置(回転角度)を検出する複数のセンサが、さらに設けられる。
(5) 本発明の多連硬貨投出装置のさらに他の好ましい例では、前記カムシャフトに固定された複数の前記カムの固定位置に対応して、複数の検出片が前記カムシャフトに固定され、
複数の前記検出片に対応する位置に複数のセンサが設けられ、
複数の前記センサにより、複数の前記検出片の各々の回転位置(回転角度)が検出される。
(6) 本発明の多連硬貨投出装置のさらに他の好ましい例では、複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達される動作モードに加えて、複数の前記硬貨投出ユニットの全てに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されない非動作モードが設けられる。
(7) 本発明の多連硬貨投出装置のさらに他の好ましい例では、前記カップリングギヤ変位機構が、前記シャーシに回転可能に支持されたシャフトの周りに揺動可能とされ、
複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達される動作モードと、複数の前記硬貨投出ユニットの全てに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されない非動作モードとが、前記カップリングギヤ変位機構が前記シャフトの周りに揺動されることで切り換えられるように構成される。
(8) 本発明の多連硬貨投出装置のさらに他の好ましい例では、前記非動作モードでは、複数の前記硬貨投出ユニットの全てが、前記設置面に沿って移動することによって取り外し可能とされる。
本発明の多連硬貨投出装置では、(a)単一のモータで複数の硬貨投出ユニットを駆動する構成を採用しているにもかかわらず、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する機構を硬貨投出ユニットに設けることなく、複数の硬貨投出ユニットから所望金種の硬貨を選択的に投出させることができる、(b)各硬貨投出ユニットの構成がシンプル且つ低コストで製造可能であると共に、動作の不具合が生じにくく所望の耐久性が容易に得られる、といった効果がある。
本発明の一実施形態に係る多連硬貨投出装置の全体構成を示す斜視図で、4つの硬貨貯留容器の蓋が除去された状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨貯留容器を取り外した状態を示す斜視図である。 図1の多連硬貨投出装置のシャーシの内部に設けられた、駆動機構及び切換ユニットの構成を示す底面図である。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの構成を示す底面図である。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨貯留容器及びシャーシを取り外した状態を示す斜視図である。 図1の多連硬貨投出装置の駆動機構及び切換ユニットの構成を示す斜視図で、前方右斜め上から見た状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の駆動機構及び切換ユニットの構成を示す斜視図で、前方左斜め下から見た状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の駆動機構及び切換ユニットの構成を示す斜視図で、後方左斜め下から見た状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の駆動機構及び切換ユニットの構成を示す斜視図で、後方右斜め上から見た状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットに使用されたカムフォロアの構成例を示す斜視図で、(a)はそのカムフォロアを前方右斜め上から見た状態を示しており、(b)はそのカムフォロアを後方右斜め上から見た状態を示している。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットに使用されたカップリングギヤの構成例を示す図で、(a)はそのカップリングギヤが対応する被動ギヤの上面に固定された状態を示す正面図、(b)はそのカップリングギヤの斜め上方から見た斜視図、(c)はその被動ギヤの斜め下方から見た斜視図である。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットに使用されたカムフォロアを対応する被動ギヤに装着した例を示す図で、(a)はその正面図、(b)はその背面図である。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットに使用されたカップリングギヤの構成例を示す図で、(a)はそのカップリングギヤを斜め上方から見た斜視図、(b)はその平面図である。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットを支持シャフトの周りに揺動させて、その多連硬貨投出装置を動作モードと非動作モードの間で切り換える操作を示す説明図で、(a)は動作モードの状態を、(b)は非動作モードの状態をそれぞれ示している。 図1の多連硬貨投出装置の切換ユニットを構成する複数のカムの回転位置(回転角度)に応じて、第4硬貨投出ユニットの連結状態と非連結状態が切り換わることを示す断面図で、(a)は同ユニットの非連結状態を、(b)はその非連結状態を、(c)はその非連結状態を、(d)はその連結状態をそれぞれ示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの連結・非連結状態を示す説明図で、第4硬貨投出ユニットのみが連結状態にあり、第1〜第3硬貨投出ユニットが非連結状態にあることを示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの連結・非連結状態を示す説明図で、第3硬貨投出ユニットのみが連結状態にあり、第1、第2及び第4硬貨投出ユニットが非連結状態にあることを示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの連結・非連結状態を示す説明図で、第2硬貨投出ユニットのみが連結状態にあり、第1、第3及び第4硬貨投出ユニットが非連結状態にあることを示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの連結・非連結状態を示す説明図で、第1硬貨投出ユニットのみが連結状態にあり、第2〜第4硬貨投出ユニットが非連結状態にあることを示している。 図1の多連硬貨投出装置の第1硬貨投出ユニットのカップリングギヤと対応する被動ギヤ上のカップリングギヤとの相対位置を示す説明図で、(a)は連結状態にある時の相対位置を、(b)は非連結状態にある時の相対位置をそれぞれ示している。 図1の多連硬貨投出装置の4つの硬貨投出ユニットの連結・非連結状態を示す説明図で、4つの硬貨投出ユニットのすべてが非連結状態にある(非動作モード)ことを示している。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
(多連硬貨投出装置1の構成)
本発明の一実施形態に係る多連硬貨投出装置1の全体の概略構成を図1に示す。また、多連硬貨投出装置1の硬貨貯留容器120を取り外した状態を図2に、そのシャーシ11の内部に設けられた駆動機構20及び切換ユニット40の概略構成を図3に、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の構成を図4にそれぞれ示す。
本実施形態に係る多連硬貨投出装置1は、図1に示すように、大きく分けて、ベース部10と硬貨投出部100から構成されている。ベース部10は、略直方体状のシャーシ11を備えており、シャーシ11の略矩形の上面が設置面11aとされている。多連硬貨投出装置1は、設置面11aがほぼ水平になるように設置される。
硬貨投出部100は、第1〜第4の硬貨投出ユニット110と、それら4つの硬貨投出ユニット110にそれぞれ装着された硬貨貯留容器120と、各々の硬貨貯留容器120の上部開口を覆う蓋(図示せず)とを備えている。硬貨投出部100を構成する第1〜第4の硬貨投出ユニット110は、設置面11aの長辺に平行な1つの直線に沿って相互に隣接して配置されており、また、設置面11a上に係脱可能に係止されている。シャーシ11の一方の端部には、各々の硬貨投出ユニット110を駆動して硬貨の投出を実行する第1モータM1が固定されている。第1モータM1は、その回転軸(図示せず)が設置面11aと直交するように配置されている。第1モータM1の制御、すなわち、その回転の開始と停止、回転の方向(正転方向及び逆転方向)の切換は、図示しない制御装置によって実行される。
第1モータM1としては、各々の硬貨投出ユニット110(の回転ディスク)を駆動して所定の硬貨投出を実行するために必要な回転駆動力を持つものであれば、公知の任意のモータが利用可能である。
以下の説明では、4つの硬貨投出ユニット110は、第1モータM1に最も近い位置にある硬貨投出ユニット110を第1硬貨投出ユニットと呼称し、第1モータM1から離れる方向に順に並んでいる3つの硬貨投出ユニット110をそれぞれ、第2、第3及び第4の硬貨投出ユニットと呼称する。
第1〜第4の硬貨投出ユニット110は、所定の4金種(例えば日本円の500円、100円、50円及び10円)にそれぞれ割り当てられている。このため、各々の硬貨投出ユニット110の硬貨貯留容器120には、該当する金種の硬貨が貯留されるようになっている。各々の硬貨投出ユニット110は、上位装置(例えば硬貨入出金機)から送られる払出指令に応じて、硬貨貯留容器120に貯留されている該当する金種の硬貨を外部に1枚ずつ投出する。
第1〜第4の硬貨投出ユニット110は、いずれも同じ構成を有しており、図2及び図5に示すように、板状の本体111と、本体111に回転可能に装着された回転ディスク112とを備えている。設置面11aはほぼ水平であるから、回転ディスク112はほぼ水平な平面内で回転する。回転中の回転ディスク112の4つの透孔のいずれかに、硬貨貯留容器120から落下して来た該当する金種の硬貨が嵌入されると、当該硬貨は、回転ディスク112の回転に伴う慣性力によって、前記透孔から放り出され、本体111の後端部に設けられた投出口113から外部に投出される。なお、投出時には、当該硬貨は、投出口113の近傍に設けられた硬貨ガイド116に当接して、その投出方向が所定方向に制御されるようになっている。回転ディスク112に形成される透孔の数は4に限定されず、それ以外の数でもよいことは言うまでもない。すべての金種に対して同じ構成(透孔数が同じ)回転ディスク112を使用する必要もなく、金種に応じて異なる構成の回転ディスク112を使用可能である。
各々の回転ディスク112は、本体111の内部に回転可能に支持された、ほぼ垂直方向に延在する回転軸115の上端に係止されている。図4に示すように、各々の回転軸115の下端には、カップリングギヤ114が固定されていて、カップリングギヤ114と回転ディスク112は回転軸115と共に一体的に回転するようになっている。したがって、カップリングギヤ114もほぼ水平な平面内で回転する。
シャーシ11の内部には、図3に示すように、第1モータM1の回転駆動力を伝達することによって、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の回転ディスク112を回転駆動する駆動機構20と、第1モータM1による回転駆動力の伝達先を切り換えることによって、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のいずれか1つを選択的に駆動する切換ユニット40とが、設けられている。
駆動機構20の構成は、図3及び図6〜図9に示されているとおりであり、シャーシ11の長辺に沿ってほぼ直線状に配置された複数のギヤを有している。すなわち、駆動機構20は、第1モータM1の回転軸に固定された駆動ギヤ21と、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の回転軸115の下端にそれぞれ固定された被動ギヤ23、25、27及び29と、駆動ギヤ21と第1硬貨投出ユニット110の被動ギヤ23の間に回転可能に配置された中間ギヤ22と、第1硬貨投出ユニット110の被動ギヤ23と第2硬貨投出ユニット110の被動ギヤ25の間に回転可能に配置された中間ギヤ24と、第2硬貨投出ユニット110の被動ギヤ25と第3硬貨投出ユニット110の被動ギヤ27の間に回転可能に配置された中間ギヤ26と、第3硬貨投出ユニット110の被動ギヤ27と第4硬貨投出ユニット110の被動ギヤ29の間に回転可能に配置された中間ギヤ28とを備えている。
被動ギヤ23、25、27及び29と中間ギヤ22、24、26及び28は、いずれも、設置面11aに平行な平面(つまり、ほぼ水平な平面)内にあり、設置面11aの長辺に平行な前記直線(それに沿って第1〜第4の硬貨投出ユニット110が並んでいる)に沿って配置されている。被動ギヤ23、25、27及び29と中間ギヤ22、24、26及び28は、それぞれ、シャーシ11の内部で回転可能に支持された、対応する8本の回転軸(図示せず)と一体的に回転可能である。駆動機構20の構成から容易に分かるように、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の被動ギヤ23、25、27及び29は、いずれも駆動ギヤ21と同じ方向に回転せしめられる。
第1〜第4の硬貨投出ユニット110の被動ギヤ23、25、27及び29の上面(上上位側面)には、図6〜図9に示すように、カップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)がそれぞれ固定されている。これらのカップリングギヤ30、31、32及び33は、それぞれ、対応する被動ギヤ23、25、27及び29と一体的に回転する。また、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ30、31、32及び33(第1カップリングギヤ)は、それぞれ、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の回転軸115にそれぞれ固定された4つのカップリングギヤ114(図4参照)と、係脱可能に噛合するようになっている。4つのカップリングギヤ30、31、32及び33とそれらに対応する4つのカップリングギヤ114は、切換ユニット40により、必要に応じて選択的に噛合せしめられ、あるいは、その噛合が選択的に解除される。そして、その選択的な噛合及び噛合解除によって、第1モータM1の駆動力の伝達先としての第1〜第4の硬貨投出ユニット110が選択的に切り換えられる。
切換ユニット40の構成は、図6〜図9に示されているとおりであり、複数の薄板材を組み合わせて構成された略直棒状のフレーム42と、フレーム42に回転可能に支持され且つ4つのカム44及び4つの検出片45が固定されたカムシャフト43と、フレーム42に支持され且つカムシャフト43を駆動する第2モータM2とを有している。フレーム42とカムシャフト43は、互いに平行であって、前記直線(それに沿って第1〜第4の硬貨投出ユニット110が並んでいる)に沿って延在している。フレーム42及びカムシャフト43の全長は、被動ギヤ23、25、27及び29と中間ギヤ22、24、26及び28を包含するスペースの全長とほぼ同じである。第2モータM2の回転軸(図示せず)に固定された駆動ギヤ50は、カムシャフト43のそれに対向する位置に固定された被動ギヤ51と噛合しており(図8参照)、第2モータM2の回転駆動力によってカムシャフト43が回転駆動されるようになっている。
フレーム42は、その全長にわたって延在する帯状のフレーム本体42aと、フレーム本体42aの両端部と中央部にそれぞれ突出形成された合計4本の支持部42bとを備えている。両端部にある2つの支持部42bには、それぞれ支持シャフト41が固定されている。2本の支持シャフト41は、フレーム42の外部において、フレーム42及びカムシャフト43の延在方向に突出しており、シャーシ11の内部に固定された2つの支持部材(図示せず)によって、それぞれ、回動可能に支持されている。このため、フレーム42の全体がその両端にある2つの支持シャフト41の周りに揺動可能である。このフレーム42の揺動に伴い、カムシャフト43も2つの支持シャフト41の周りに揺動して変位する。第2モータM2は、カムシャフト43とフレーム本体42aの間において中間ギヤ24にほぼ対向する位置に配置されており、フレーム本体42aの内面に固定されている。
本実施形態では、カムシャフト43は、2つのシャフト部材43aをその中間部に配置された継手43bで相互に連結して形成されている。一方のシャフト部材43aは、フレーム本体42aの右側にある2本の支持部42bに回動可能に支持され、他方のシャフト部材43aは、フレーム本体42aの左側にある2本の支持部42bに回動可能に支持されている。しかし、これは組立の容易化を考慮したためであるから、カムシャフト43を単一のシャフト部材から形成してもよいことは言うまでもない。
第2モータM2としては、公知のサーボモータやステッピングモータが利用可能であるが、これに限定されるわけではない。カムシャフト43の回転位置(回転角度)を精密に制御できるものであれば、任意のモータを使用できることは言うまでもない。
図示しない制御装置による第2モータM2の回転の開始と停止、回転の方向(正転方向及び逆転方向)の切換は、カムシャフト43上での4つのカム44の配置に応じて適宜、調整が可能である。例えば、第2モータM2は、通常は、正転方向及び逆転方向の2方向の回転が可能とされるが、一方向のみ(正転方向または逆転方向)に回転するようにしてもよい。
カムシャフト43に固定された4つのカム44は、それぞれ、第1〜第4の硬貨投出ユニット110用に設けられている。これらのカム44は、いずれも同じ形状、同じ大きさであり、各々の角を丸めた略二等辺三角形の形状(いわゆる三角おむすび形に近い)を持つ所定厚みの部材から形成されている。これら4つのカム44は、図6から分かるように、相互に位相を90°ずつシフトさせて固定されているが、これは、カムシャフト43の回転位置(回転角度)を変えることによって、第1モータM1の駆動力の伝達先である第1〜第4の硬貨投出ユニット110を選択的に切り換えられるようにするためである。
4つのカム44は、第1〜第4の硬貨投出ユニット110用に設けられた被動ギヤ23、25、27及び29にそれぞれ係合せしめられた4つのカムフォロア48(図7及び図8参照)と、協働するようになっている。
4つのカムフォロア48は、それぞれ、対応する被動ギヤ23、25、27及び29を上下方向に変位させる機能を持つ。これら4つのカムフォロア48は、いずれも、同じ形状、同じ大きさであり、図10に示すような構成である。すなわち、各々のカムフォロア48は、全体形状が略Y字形であり、カム受け部48aと分岐部48bとから構成されている。カム受け部48aは、対応するカム44と接触してそれを受け止める部位である。分岐部48bは、対応する被動ギヤ23、25、27及び29に装着された係合部材と係合する部位である。カム受け部48aと分岐部48bの境界付近には、軸孔48cが形成されており、対応するカム44の突端によってカム受け部48aが押し下げられると、この軸孔48cに嵌合される支持軸48f(図12(a)参照)の周りにカムフォロア48が揺動して、分岐部48bが押し上げられるようになっている。対応するカム44の突端によるカム受け部48aの押し下げ力がなくなると、カムフォロア48は、その直下に配置されたバネ47の弾性力によって元の位置に復帰する。つまり、カム受け部48aへの押し下げ力の有無に応じて、カムフォロア48は、支持軸48f(軸孔48c)の周りにシーソーのように揺動するのである。
カムフォロア48の分岐部48bを形成する2つの腕部の先端には、それぞれ、内向きにピン48dが固定されており、それらピン48dにはそれぞれローラ48eが回転可能に係合されている。ローラ48eが配置されているのは、カムフォロア48と係合されている対応する被動ギヤ23、25、27及び29の係合部材との係合動作を円滑にするためである。
図11に、カムフォロア48の分岐部48bが係合される、第1硬貨投出ユニット110用の被動ギヤ23に装着された係合部材23aと、カップリングギヤ30の構成例を示す。
図11から分かるように、被動ギヤ23の上位側面(上面)には、被動ギヤ23より少し小さい直径のカップリングギヤ30が、被動ギヤ23と同心となるように固定されており、その下位側面(下面)には略円筒形の係合部材23aが突出状態で固定されている。係合部材23aは、被動ギヤ23と同心となるように固定されており、その下端には鍔部23aaが突出形成されている。鍔部23aaは、カムフォロア48の分岐部48bの一方の係合面を形成しており、係合部材23aの被動ギヤ23の下位側面と鍔部23aaの間の部分に、分岐部48bが挿入・係合されている。被動ギヤ23の下位側面が、他方の係合面を形成する。係合部材23aの軸孔23bは、対応する被動ギヤ23及びカップリングギヤ30の軸孔と同心である。カムフォロア48の分岐部48bの先端に装着された2つのローラ48eは、対応する被動ギヤ23の下位側面(上位係合面)と鍔部23aa(下位係合面)に挟まれた部位に係合されており、カムフォロア48の分岐部48bが上下に揺動する際に転動して、被動ギヤ23ひいてはカップリングギヤ30が連結位置と非連結位置の間を円滑に移動するようにする。
被動ギヤ25、27及び29についても同様である。図7に示すように、被動ギヤ25、27及び29の下位側面(下面)には、それぞれ、略円筒形の係合部材25a、27a及び29aが突出状態で固定されている。
本実施形態では、被動ギヤ23の上位側面(上面)に固定されたカップリングギヤ30は、図11に示すように、その一方の側面(ここでは上位側面)にその円形の外周縁に沿って、複数の歯30aが等間隔で形成されたギヤとされている。隣接する2つの歯30aの間には、溝30bが形成されている。カップリングギヤ30の中心の軸孔30cは、その直下の被動ギヤ23の軸孔と同心とされている。
カムフォロア48とそれに対応する係合部材23aの係合状態を図12に示す。カムフォロア48は、その軸孔48cに嵌合された支持軸48fの周りに揺動可能であり、カムフォロア48の揺動によって、カップリングギヤ30(第2カップリングギヤ)とそれに対応するカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)とが連結状態と非連結状態の間で切り換えられるようになっている。図12(a)では、対応するカム44の突端(カム44のカムシャフト43から最も大きく突出している部位)がカム受け部48aを少し押し下げており、それに応じて分岐部48bが少し押し上げられていて、それによって、被動ギヤ23とカップリングギヤ30が少し押し上げられている。この状態では、カップリングギヤ30は、対応するカップリングギヤ114に噛合せしめられている、すなわち、カップリングギヤ30は連結状態にある。これに対し、対応するカム44が回動してその突端がカム受け部48aから外れると、図12(b)のように、カム受け部48aがその直下に設けられたバネ47(例えば図7参照)の弾性力によって上向きに少し変位(元の位置に復帰)し、それに応じて、被動ギヤ23とカップリングギヤ30は、下向きに少し変位(元の位置に復帰)する。この状態では、カップリングギヤ30は、対応するカップリングギヤ114と噛合していない、すなわち、カップリングギヤ30は非連結状態にある。
上述したバネ47のカム受け部48aとは反対側の端部は、シャーシ11の内部においてバネ47の直下に設けられた支持構造(図示せず)によって支持されている。このため、カム受け部48aにはバネ47の弾性力が常時、印加されており、したがって、カム受け部48aは所定の上位位置に、分岐部48bは所定の下位位置に維持されるのである。よって、カップリングギヤ30は、分岐部48bが対応するカム44の突端によって押し下げられた時を除いて、前記下位位置すなわち「非連結位置」にある。分岐部48bが対応するカム44の突端によって押し下げられると、カップリングギヤ30は前記上位位置すなわち「連結位置」に移動する。その押し下げがなくなると、「非連結位置」に自動的に復帰する。このように、カム44を回動させるだけで、カムフォロア48を介して、対応するカップリングギヤ30を「連結位置」と「非連結位置」の間で切り換えることが可能である。
カップリングギヤ30に対応するカップリングギヤ114の構成例を図13に示す。図13の構成例では、カップリングギヤ114は、その一方の側面(ここでは下位側面)にその円形の外周縁に沿って、複数の歯114aが等間隔で形成されたギヤとされている。隣接する2つの歯114aの間には、溝114bが形成されている。カップリングギヤ114の中心の軸孔114cは、連結時に対応するカップリングギヤ30の軸孔と同心となるようにされている。カップリングギヤ114の複数の歯114aと複数の溝114bは、対応するカップリングギヤ30の複数の溝30bと複数の歯30aと噛合可能であり、両者が噛合状態(連結時)になると、カップリングギヤ30の駆動力が対応するカップリングギヤ114に伝達され、その結果、当該カップリングギヤ114に連結された硬貨投出ユニット110の回転ディスク112が回転駆動されて、該当する硬貨が投出される。
図13の構成例では、カップリングギヤ114が、その外周縁に沿って等間隔に形成された複数の係止孔114dを有しており、それら係止孔114dの各々の外周縁に沿った方向の2つの端部のうち、一方の端部114eが垂直面とされ、他方の端部114fが傾斜面とされている。これは、これら2つの端部114e及び114fによってワンウェイクラッチとしての機能を実現して、カップリングギヤ114が非連結状態にあるときに、カップリングギヤ114が意図しない空転を起こして、望まない硬貨投出という現象が生じるのを防止するためである。したがって、この機能が不要の場合は、2つの端部114e及び114fを持つ係止孔114は省略してよい。
第2モータM2によって回転駆動される、4つのカム44が固定されたカムシャフト43と、4つのカップリングギヤ114にそれぞれ係合された、対応するカム44によって変位せしめられる4つのカムフォロア48は、カップリングギヤ変位機構60を構成する。カップリングギヤ変位機構60は、カップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)を所定の「連結位置」と「非連結位置」の間で変位させる。「連結位置」では、カップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)が対応する4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)とそれぞれ噛合・連結される。「非連結位置」では、カップリングギヤ30、31、32及び33と対応する4つのカップリングギヤ114との噛合がいずれも解除され、非連結となる。
上述したようにして、切換ユニット40のカップリングギヤ変位機構60により、カップリングギヤ30とそれに対応するカップリングギヤ114との噛合状態(連結状態)と非噛合状態(非連結状態)の切換が行われるが、その切換状況、換言すれば、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のいずれが連結状態にあり、いずれが非連結状態にあるか、を検出するために、4つの検出片45と4つの光学センサ46が切換ユニット40に設けられている。4つの検出片45と4つの光学センサ46は、第1〜第4の硬貨投出ユニット110にそれぞれ対応して設けられている。
光学センサ46としては、公知の赤外線センサ等が任意に使用可能であるが、光学センサ以外のセンサとしてもよい。第1〜第4の硬貨投出ユニット110の連結・非連結を検出できるセンサであれば足りる。4つの検出片45は、ここでは、いずれも同じ形状及び大きさであり、例えば図6に明瞭に示すように、相互に間隔をあけてカムシャフト43に固定されている。
本実施形態では、各々の検出片45は、円環状部材の一部に突起が形成された構成を持っており、円環状部材の中心部の透孔にカムシャフト43(シャフト部材43a)を挿通させて、所望の位置に固定するようになっている。各々の検出片45に対応する光学センサ46は、いずれも同じ構成及び機能であり、対応する検出片45に対向する位置においてフレーム本体42aの内面に固定されている。また、各々の光学センサ46は、その発光部と受光部の間に隙間が設けられており、対応する検出片45の突起がその隙間内に入ると、前記発光部から前記受光部に向けて照射される赤外線が当該突起によって遮断されるため、当該突起が当該センサ46に到達したことが検出される。これにより、該当するカップリングギヤ30とそれに対応するカップリングギヤ114とが噛合状態(連結状態)にあると判断される。そして、その状態を維持する必要がある場合は、当該突起の当該センサ46への到達が検出されると同時に、第2モータM2の回転駆動が停止される。こうして、該当するカップリングギヤ30とそれに対応するカップリングギヤ114とが噛合状態(連結状態)に設定される。この状態にある時に限り、硬貨投出ユニット110から同ユニット110に貯留されている所定金種の硬貨が投出される。前記赤外線が遮断されない時は、該当するカップリングギヤ30とそれに対応するカップリングギヤ114とが非噛合状態(非連結状態)にあると判断される。
本実施形態では、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の全てに対して第1モータM1による駆動力が伝達されない状態に設定可能とされている。第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか1つに対して第1モータM1による駆動力が伝達される(該当する硬貨投出ユニット110から硬貨が投出される)状態を「動作可能モード」と呼ぶとすれば、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のいずれに対しても第1モータM1による駆動力が伝達されないモードは、「非動作モード」と呼ぶことができる。「非動作モード」では、図21に示すように、第1〜第4の硬貨投出ユニット110がいずれも駆動機構20から切り離されるため、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか必要なものを設置面11aに沿ってスライドさせることで、容易にシャーシ11から取り外したり交換したりすることが可能となる、という利点がある。この「非動作モード」は、省略可能であることは言うまでもない。
本実施形態では、「動作モード」から「非動作モード」への移行は、図14に示すように、シャーシ11の前側面に回動可能に設けられたレバー52を操作することで実現される。すなわち、レバー52は、シャーシ11に固定された揺動軸55の周りに揺動可能となっており、レバー52の裏面に固定された作用片53が、レバー52揺動に伴って下向きに変位するように構成されている。レバー52の真裏には、フレーム回動部材54がレバー52と重なるようにフレーム本体42aに固定されているため、レバー52の揺動に伴ってフレーム回動部材54が押し下げられる。すると、フレーム42の全体がその両端にある支持シャフト41の周りに、前方に向かって少し揺動するため、フレーム42に支持されているカムシャフト43が少し上方に変位して、4つのカム44とそれらに対応する4つのカムフォロア48のカム受け部48aとの距離が増大する。その結果、図7に明瞭に示すように、各々のカム受け部48aの直下に配置されたバネ47の弾性力によって、全てのカムフォロア48の分岐部48bが下降するため、それらカムフォロア48が係合された4つの被動ギヤ23、25、27及び29と4つのカップリングギヤ30、31、32及び33が一緒に下降する。こうして、4つのカム44の突端の位置がどこにあっても、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の全てに対して第1モータM1による駆動力が伝達されなくなり、「非動作モード」への移行が完了する。レバー52を上方に押し上げて元の位置に戻せば、容易に「動作モード」に復帰させることができる。
(多連硬貨投出装置1の動作)
次に、上述したような構成を持つ本発明の一実施形態に係る多連硬貨投出装置1の動作について、図15を参照しながら説明する。
図15(a)〜(d)は、多連硬貨投出装置1の切換ユニット40に含まれている対応するカム44が1回転する間に、そのカム44の回転位置(回転角度)に応じて、第4硬貨投出ユニット110の連結状態と非連結状態が順に切り換わることを示している。以下の説明では、カムシャフト43が図15において半時計回りに1回転する時に生じる状況変化について述べることにする。
まず、図15(a)に示すように、カム44の突端が右斜め下を向いている時には、対応するカムフォロア48のカム受け部48aが上位の非連結位置にある。これは、当該カム受け部48aが、その直下に配置されたバネ47の弾性力により、常時、押し上げられているからである。この状態では、当該カムフォロア48の分岐部48bは下位の非連結位置にあるため、第1硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114は、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33から分離しており、したがって、2つのカップリングギヤ114及び33は非連結状態(非連結位置)にある。このため、第1モータM1の駆動力は第1硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114には伝達されず、同ユニット110からの硬貨の投出は生じない。
次に、カムシャフト43が、図15(a)の位置から90°だけ反時計回りに回動すると、換言すれば、カムシャフト43の位相が90°進むと、図15(b)に示すように、当該カム44の突端が右斜め上を向く。この時、当該カムフォロア48のカム受け部48aは、図15(a)の状態と同様に、上位の非連結位置にある。この状態でも、当該カムフォロア48の分岐部48bは下位の非連結位置にあるため、第4硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114は、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33から分離しており、したがって、2つのギヤ114及び33は非連結状態(非連結位置)にある。このため、第1モータM1の駆動力は第1硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114には伝達されず、同ユニット110からの硬貨の投出は生じない。これは、図15(a)の状態と同様である。
続いて、カムシャフト43が、図15(b)の位置からさらに90°だけ反時計回りに回動すると、つまり、カムシャフト43の位相が図15(a)の位置から180°進むと、図15(c)に示すように、当該カム44の突端が左斜め上を向く。この時も、当該カムフォロア48のカム受け部48aは、図15(a)の状態と同様に、上位の非連結位置に維持される。この状態でも、当該カムフォロア48の分岐部48bは下位の非連結位置に維持されるため、第4硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114は、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33から分離したままであり、したがって、2つのギヤ114及び33は非連結状態(非連結位置)に維持される。このため、図15(c)の状態でも、第1モータM1の駆動力は第1硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114には伝達されず、同ユニット110からの硬貨の投出は生じない。
最後に、カムシャフト43が、図15(c)の位置からさらに90°だけ反時計回りに回動すると、つまり、カムシャフト43の位相が図15(a)の位置から270°進むと、図15(d)に示すように、当該カム44の突端が左斜め下を向く。この時、当該カムフォロア48のカム受け部48aは、図15(a)〜図15(c)の状態とは異なり、下位の連結位置に移動する。これは、当該カムフォロア48のカム受け部48aが、当該バネ47の弾性力に抗して、当該カム44の突端によって押し下げられるからである。これに伴い、当該カムフォロア48の分岐部48bが上位の連結位置に移動する。当該連結位置では、第4硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114は、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33と噛合し、したがって、2つのギヤ114及び33は連結状態(連結位置)に移行する。このため、図15(d)の状態では、第1モータM1の駆動力が第4硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114には伝達されることになり、同ユニット110からの硬貨の投出が生じることになる。
このように、カム44がカムシャフト43の回動に伴ってその周りに回動することで、第1硬貨投出ユニット110のカップリングギヤ114は、図20(a)に示すように、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33と噛合(両カップリングギヤ114及び33が連結位置に移行)したり、図20(b)に示すように、駆動機構20の対応するカップリングギヤ33と離脱(両カップリングギヤ114及び33が非連結位置に移行)したりする。そして、第1硬貨投出ユニット110からの硬貨の投出を、両カップリングギヤ114及び33が連結位置にある時に限定することが可能となるのである。これは、第2〜第4の硬貨投出ユニット110についても同様である。
単一のカムシャフト43を回動するだけで、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の4つのカップリングギヤ114と駆動機構20の対応する4つのカップリングギヤ30、31、32及び33との噛合(連結)が変化する状況を、図16〜図19に示す。
図16では、第4硬貨投出ユニット110に対応する駆動機構20のカップリングギヤ33のみが上方に変位していて、第4硬貨投出ユニット110だけが連結状態にあり、第1〜第3硬貨投出ユニット110はいずれも非連結状態にある。図17では、第3硬貨投出ユニット110に対応する駆動機構20のカップリングギヤ32のみが上方に変位していて、第3硬貨投出ユニット110だけが連結状態にあり、第1、第2及び第3の硬貨投出ユニット110はいずれも非連結状態にある。図18では、第2硬貨投出ユニット110に対応する駆動機構20のカップリングギヤ31のみが上方に変位していて、第2硬貨投出ユニット110だけが連結状態にあり、第1、第3及び第4の硬貨投出ユニット110はいずれも非連結状態にある。図19では、第1硬貨投出ユニット110に対応する駆動機構20のカップリングギヤ30のみが上方に変位していて、第1硬貨投出ユニット110だけが連結状態にあり、第2〜第4の硬貨投出ユニット110はいずれも非連結状態にある。このように、4つのカム44の位相(回転位置)を変えるだけで、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか1つを選択的に連結状態にして駆動することが可能である。
具体例を挙げると、例えば、上位装置から630円の釣銭の払出指令が送信されて来た場合、多連硬貨投出装置1の制御装置(図示せず)は、その払出指令に応じて切換ユニット40を動作させることにより、まず、500円硬貨の投出を行う第1硬貨投出ユニット110を第1モータM1の駆動力の伝達先に選択してこれを駆動し、500円硬貨を1枚投出させる。続いて、100円硬貨の投出を行う第2硬貨投出ユニット110を前記駆動力の伝達先に選択してこれを駆動し、100円硬貨を1枚投出させる。さらに、10円硬貨の投出を行う第4硬貨投出ユニット110を前記駆動力の伝達先に選択してこれを駆動し、10円硬貨を3枚、順に投出させる。こうして前記払出指令の実行が完了させることができる。
以上、詳細に述べたように、本発明の一実施形態に係る多連硬貨投出装置1では、切換ユニット40によって、共通使用される第1モータM1による駆動力の伝達先を切り換えることで、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のいずれか1つを選択的に駆動するように構成されている。そして、切換ユニット40は、第1〜第4の硬貨投出ユニット110にそれぞれ設けられた合計4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)と、駆動機構20の合計4つのカップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)との噛合及び離脱を、カップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)を連結位置と非連結位置の間で変位させるカップリングギヤ変位機構60を使って実現している。ここで、カップリングギヤ変位機構60は、第2モータM2によって回転駆動される、4つのカム44が異なる位相で固定されたカムシャフト43と、4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)にそれぞれ係合された、対応するカム44によって変位せしめられる4つのカムフォロア48とから構成されている。カップリングギヤ変位機構60は、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか1つが前記連結位置に位置し、その前記連結位置にある1つの硬貨投出ユニット110(の回転ディスク112)に対して第1モータM1による駆動力が伝達されるようにしている。
このため、4つのカム44が異なる位相で固定されたカムシャフト43を含むカップリングギヤ変位機構60により、指令に応じて必要な金種が貯留された1つの硬貨投出ユニット110を選択的に前記連結位置に変位させると同時に、それ以外の3つの硬貨投出ユニット110は前記非連結位置に変位させることができる。したがって、所望の金種の硬貨のみを該当する硬貨投出ユニット110のみに第1モータM1による駆動力を伝達させて、所望の金種の硬貨の投出を行わせることが可能となるのである。換言すれば、必要に応じて、前記駆動力の伝達先としての第1〜第4の硬貨投出ユニット110を適宜切り換えながら前記硬貨投出動作を必要回数繰り返すことにより、任意の金額の硬貨を投出させることができるのである。これは、第1モータM1のみで複数の硬貨投出ユニット110を駆動するようにした構成において、各々の硬貨投出ユニット110で硬貨の投出及び投出禁止を制御する必要がないことを意味する。
よって、本実施形態に係る多連硬貨投出装置1では、第1モータM1で第1〜第4の硬貨投出ユニット110を駆動する構成を採用しているにもかかわらず、硬貨投出ユニット110の各々に、上述した特許文献1に記載の複数硬貨払出装置(多連硬貨投出装置)の各硬貨投出ユニットに設けられたシャッタのような、払出指令に応じて該当する金種の硬貨のみを選択的に投出する機構を設ける必要がない。つまり、そのような選択的硬貨投出機構なしで、複数の硬貨投出ユニット110から所望金種の硬貨を選択的に投出させることが可能である、という効果がある。
また、第1〜第4の硬貨投出ユニット110にそれぞれ4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)を設けると共に、それらに対応する4つのカップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)を駆動機構20を構成する複数の前記ギヤ23、25、27及び29にそれぞれ設け、4つのカップリングギヤ30、31、32及び33と対応する4つのカップリングギヤ114との噛合及び離脱を切換ユニット40のカップリングギヤ変位機構60によって行うようにするだけでよいので、カップリングギヤ変位機構60として、例えば複数のカム44を位相を異ならせて固定したカムシャフト43を回転駆動するといった、シンプル且つ低コストで製造可能な構成を用いることが可能となる。しかも、上述したように、各々の硬貨投出ユニット110に硬貨投出の許容及び禁止を制御する機構を設ける必要もない。
よって、硬貨投出ユニット110の各々の構成がシンプルになると共に、低コストで製造することが可能となり、さらに、動作の不具合が生じにくく所望の耐久性が容易に得られる、という効果もある。
本実施形態の多連硬貨投出装置1では、上記効果に加えて、さらに次のような効果がある。
すなわち、第1〜第4の硬貨投出ユニット110に合計4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)の各々が、対応する硬貨投出ユニット110の回転軸115に固定され、且つ、一方の側面に複数の歯114a及び溝114bが形成されたギヤとされ、駆動機構20の4つのカップリングギヤ30、31、32及び33(第2カップリングギヤ)の各々が、駆動機構20の対応するギヤ30、31、32及び33に固定され、且つ、一方の側面に対応するカップリングギヤ114の溝114b及び歯114aと噛合可能な複数の歯30a及び30bが形成されたギヤとされているので、4つのカップリングギヤ114とそれらに対応する4つのカップリングギヤ30、31、32及び33との噛合及び離脱を実現する構成が容易に実現される。
また、カップリングギヤ変位機構60が、第2モータM2によって回転駆動される、4つのカム44が固定されたカムシャフト43と、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の4つのカップリングギヤ114(第1カップリングギヤ)にそれぞれ係合された、対応するカム44によって変位せしめられる4つのカムフォロア48とを有しており、各々のカム44の回転によって対応するカムフォロア48が変位せしめられ、それに応じて対応する硬貨投出ユニット110が前記連結位置と前記非連結位置の間を移動するようにしているので、カップリングギヤ変位機構60が非常にシンプルな構成で実現される。
さらに、カムシャフト43に固定された4つのカム44の各々の回転位置(回転角度)を検出する複数のセンサ46が設けられていると共に、それらカム44の固定位置に対応して4つの検出片45がカムシャフト43に固定されているので、シンプルな構成で各々のカム44の回転位置(回転角度)を常時検出することができ、第1〜第4の硬貨投出ユニット110による硬貨投出の的確な制御が可能となる。
さらに、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか1つに対して第1モータM1による駆動力が伝達される「動作モード」に加えて、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の全てに対して第1モータM1による駆動力が伝達されない「非動作モード」を有しているため、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか必要なものを設置面11aに沿ってスライドさせることで、容易に取り外したり交換したりすることが可能となる。
さらに、カップリングギヤ変位機構60の全体が、2本の支持シャフト41によって揺動可能に支持されており、また、シャーシ11に回転可能に支持されたレバー52を操作して、カップリングギヤ変位機構60が揺動軸55の周りに揺動するだけで、「動作モード」と「非動作モード」とが切り換え可能とされているので、両モードの切換操作が容易である。
さらに、「非動作モード」では、第1〜第4の硬貨投出ユニット110の全てが設置面11aに沿って移動可能とされているので、第1〜第4の硬貨投出ユニット110のうちのいずれか必要なものを設置面11aに沿ってスライドさせることで、硬貨投出ユニット110を容易に取り外したり交換したりすることが可能となる。
(変形例)
上述した実施形態は、本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、駆動機構20の側に図11に示したような一方の側面に複数の歯と溝が形成されたカップリングギヤ30、31、32及び33を使用し、硬貨投出ユニット110の側に図13に示したような一方の側面に複数の溝と歯が形成されたカップリングギヤ114を使用しているが、本発明はこれには限定されない。第1モータM1の駆動力を駆動機構20の側から硬貨投出ユニット110の側に伝達できるものであれば、これらとは異なる構成のカップリングギヤを使用しても良いことは言うまでもない。
また、上述した実施形態では、カップリングギヤ変位機構60として、第2モータM2によって回転駆動される、複数のカム44が固定されたカムシャフト43と、対応するカム44によって変位せしめられる複数のカムフォロア48とを用いているが、本発明はこれには限定されない。所望のカップリングギヤ変位が実現できるものであれば、カムとカムフォロアの組み合わせとは異なる機構を用いてもよいことは言うまでもない。
また、使用する硬貨投出ユニット110の構成にも制限はない。回転軸115によって回転可能とされた回転ディスク112で硬貨を投出できるものであれば、任意の構成の硬貨投出ユニットを使用可能である。
本発明の多連硬貨投出装置は、通貨の硬貨だけでなく、トークンおよびメダル等の硬貨相当物に対しても適用可能である。また、本発明の多連硬貨投出装置は、硬貨入出金装置だけでなく、所望金種の硬貨の選択的な投出が必要な任意の硬貨処理装置に対しても、適用可能である。
1 多連硬貨投出装置
10 ベース部
11 シャーシ
11a 設置面
20 駆動機構
21 駆動ギヤ
22、24、26、28 中間ギヤ
23、25、27、29 被動ギヤ
23a、25a、27a、29a 係合部材
23aa 係合部材の鍔部
23b 係合部材の軸孔
30 カップリングギヤ
30a 歯
30b 溝
30c 軸孔
31、32、33 カップリングギヤ
40 切換ユニット
41 支持シャフト
42 フレーム
42a フレーム本体
42b 支持部
43 カムシャフト
43a シャフト部材
43b 継手
44 カム
45 検出片
46 光学センサ
47 バネ
48 カムフォロア
48a カム受け部
48b 分岐部
48c 軸孔
48e ローラ
48f 支持軸
48g ピン
50 駆動ギヤ
51 被動ギヤ
52 レバー
53 作用片
54 フレーム回動部材
55 揺動軸
60 カップリングギヤ変位機構
100 硬貨投出部
110 硬貨投出ユニット
111 本体
112 回転ディスク
113 投出口
114 カップリングギヤ
114a 歯
114b 溝
114c 軸孔
114e、114f 端部
114d 係止孔
115 回転軸
116 硬貨ガイド
120 硬貨貯留容器
M1 第1モータ
M2 第2モータ

Claims (8)

  1. 設置面を有するシャーシと、
    前記設置面上に設置された複数の硬貨投出ユニットと、
    複数の前記硬貨投出ユニットに共通に使用される第1モータと、
    前記設置面の下方に設けられた、前記第1モータによる駆動力を所定の駆動機構を介して伝達することによって複数の前記硬貨投出ユニットを駆動する駆動機構と、
    前記設置面の下方に設けられた、前記第1モータによる前記駆動力の伝達先を切り換えることによって複数の前記硬貨投出ユニットのいずれかを選択的に駆動する切換ユニットとを備え、
    前記切換ユニットは、複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ設けられた第1カップリングギヤと、前記駆動機構を構成する複数のギヤにそれぞれ設けられ且つ対応する前記第1カップリングギヤと噛合可能な第2カップリングギヤと、前記第2カップリングギヤを所定の連結位置と非連結位置の間で変位させるカップリングギヤ変位機構とを備えており、
    前記カップリングギヤ変位機構は、指令に応じて、複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つが前記連結位置に位置し、それ以外の1又は複数の前記硬貨投出ユニットが前記非連結位置に位置するように動作し、
    前記第2カップリングギヤのいずれかが前記連結位置にあるときに限り、対応する1つの前記硬貨投出ユニットに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されるようにしたことを特徴とする多連硬貨投出装置。
  2. 複数の前記第1カップリングギヤの各々が、対応する前記硬貨投出ユニットの回転軸に固定され、且つ、一方の側面に複数の歯及び溝が形成されたギヤとされており、
    複数の前記第2カップリングギヤの各々が、前記駆動機構の対応する前記ギヤに固定され、且つ、一方の側面に対応する前記第1カップリングギヤの前記歯及び溝と噛合可能な複数の溝及び歯が形成されたギヤとされている請求項1に記載の多連硬貨投出装置。
  3. 前記カップリングギヤ変位機構が、
    第2モータと、
    複数の前記硬貨投出ユニットにそれぞれ割り当てられた複数のカムが固定された、前記第2モータによって回動せしめられるカムシャフトと、
    複数の前記第2カップリングギヤにそれぞれ係合された、対応する前記カムによって変位せしめられる複数のカムフォロアとを有しており、
    前記カムの回動による複数の前記カムフォロアの変位に応じて、対応する前記第2カップリングギヤが前記連結位置と前記非連結位置の間を移動するように構成されている請求項1または2に記載の多連硬貨投出装置。
  4. 前記カムシャフトに固定された複数の前記カムの各々の回転位置を検出する複数のセンサが設けられている請求項3に記載の多連硬貨投出装置。
  5. 前記カムシャフトに固定された複数の前記カムの固定位置に対応して、複数の検出片が前記カムシャフトに固定されており、
    複数の前記検出片に対応する位置に複数のセンサが設けられており、
    複数の前記センサにより、複数の前記検出片の各々の回転位置が検出される請求項3に記載の多連硬貨投出装置。
  6. 複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達される動作モードに加えて、複数の前記硬貨投出ユニットの全てに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されない非動作モードが設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の多連硬貨投出装置。
  7. 前記カップリングギヤ変位機構が、前記シャーシに回転可能に支持されたシャフトの周りに揺動可能とされており、
    複数の前記硬貨投出ユニットのうちのいずれか1つに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達される動作モードと、複数の前記硬貨投出ユニットの全てに対して前記第1モータによる前記駆動力が伝達されない非動作モードとが、前記カップリングギヤ変位機構が前記シャフトの周りに揺動されることで切り換えられるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の多連硬貨投出装置。
  8. 前記非動作モードにおいて、複数の前記硬貨投出ユニットの全てが、前記設置面に沿って移動することによって取り外し可能とされている請求項6または7に記載の多連硬貨投出装置。
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