JP3234108B2 - コイン払出装置 - Google Patents

コイン払出装置

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JP3234108B2
JP3234108B2 JP21278094A JP21278094A JP3234108B2 JP 3234108 B2 JP3234108 B2 JP 3234108B2 JP 21278094 A JP21278094 A JP 21278094A JP 21278094 A JP21278094 A JP 21278094A JP 3234108 B2 JP3234108 B2 JP 3234108B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコインチューブ内に積
載収容された複数種類のコイン、メタル、トークン等の
円板形状の物体を払い出すコイン払出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動販売機、両替機、サービス機
器等の内部には、投入コインの正偽を判別するととも
に、正貨のみを金種別に選別収容するコイン処理装置が
装着されている。また、このコイン処理装置内には選別
収容したコインを釣銭の金額に応じて選択的に払い出す
コイン払出装置が装着されている。
【0003】図13は、上述したコイン払出装置の従来
例を示す要部概念断面図である。このコイン払出装置1
00は、コインを通過させる下孔部2が形成されたボト
ムベース3と、金種別にコインを積載収容する複数のコ
インチューブ4(図13ではその1つを示す)と、ボト
ムベース3とコインチューブ4の間に配設され、図の左
右方向へ摺動自在に駆動されるペイアウトスライド5
と、このペイアウトスライド5を駆動するためのペイア
ウトカム6と、このペイアウトカム6を回転駆動する1
つのモータ7と、ペイアウトスライド5の下部に配設さ
れ、図示せぬソレノイドにより図の左右方向へ摺動自在
に駆動されるレバー8とから構成されている。
【0004】上述したコイン払出装置100の構成要素
のうち、ペイアウトスライド5には、ボトムベース3の
下孔部2に対応する大きさのコイン通過孔5aと、ペイ
アウトカム6に形成されたピン6aと係合するカム溝5
bが形成されている。
【0005】また、ペイアウトカム6は各コインチュー
ブ4毎に配設されており、1つのモータ7からの駆動力
は図示せぬ動力伝達機構を介して各ペイアウトカム6に
同時に伝達される。したがって、モータ7を回転駆動し
て各ペイアウトカム6を一回転させると、各ペイアウト
カム6のピン6aが対応するペイアウトスライド5のカ
ム溝5b内を移動するため、ペイアウトスライド5は図
の左右方向へ往復運動する。
【0006】さらに、各コインチューブ4の最下面には
開口部4aが形成されている。この開口部4aは収容さ
れている図示せぬコインの外径とほぼ同径に形成され、
対応するペイアウトスライド5のコイン通過孔5a、な
らびにボトムベース3の下孔部2も、これとほぼ同径に
形成されている。
【0007】上述したコイン払出装置100によると、
図13の待機状態からペイアウトカム6が回転し始める
と、ペイアウトスライド5が図の左方向へ移動して、コ
イン通過孔5aがコインチューブ4の開口部4aと平面
的に一致する位置に達し、ここでコインチューブ4の最
下面に位置する図示せぬコインがコイン通過孔5a内に
収容される。そして、ペイアウトスライド5が図の右方
向へ移動して、コイン通過孔5aがボトムベース3の下
孔部2と平面的に一致する位置に達すると、コイン通過
孔5a内に収容されていたコインが自重により下方へ落
下して図示せぬコイン払出口から払出されることにな
る。ペイアウトカム6が一回転してコインの払い出しが
終了すると、ペイアウトスライド5は次のコインの払い
出しのために、再び図13の待機状態に復帰する。
【0008】さて、上述したコイン払出装置100で
は、釣銭払い出しのためにモータ7が回転駆動される
と、それに伴って全てのペイアウトカム6が一回転する
ことになり、各コインチューブから1枚づつコインが引
き出されることになる。そこで、払い出さないコインに
ついては、払い出し動作を行う前にレバー8の先端を図
13で示すように下孔部2の真下まで引き出しておく。
すると、ペイアウトスライド5により引き出されたコイ
ンはレバー8により支承されることになるため、下方へ
落下することはなく、コインの払い出しは行われない。
一方、払い出すコインについては、レバー8を図14で
示すように図の右側へ引き込んでおく。すると、下孔部
2が拡開するので、コインは下孔部2から下方に落下し
て外部に払出される。このレバー8の引き込み、引き出
しは図示せぬソレノイドにより切り替えることができ
る。したがって、釣銭払い出しの際には、あらかじめ払
い出さないコインのレバー8を引き出しておくことによ
り、任意のコインを選択的に払い出すことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のコイン払出装置100では、釣銭払い出しの際には一
旦全てのコインチューブから1枚づつコインを引き出
し、払い出しを行わないコインチューブからの払い出し
をレバーを引き出して阻止するように構成されているた
め、全てのコインチューブの最下面からコインを引き出
す際の抵抗が、そのまま大きな負荷としてモータに掛か
ることになる。このためモータが劣化しやすく、また消
費電力が大きくなるという難点があった。
【0010】また、上述したコイン払出装置100で
は、コイン払い出し用のモータのほかに、各レバーを駆
動するためのソレノイドがコインチューブの本数分だけ
必要となるため、駆動部分のコストが高くなるという難
点があった。
【0011】この発明は上述した事情に鑑み、コイン払
い出し用のモータに対する負荷を可及的に低減させると
ともに、駆動部分のコストを低減したコイン払出装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、この発明に係わるコイン払出装置では、コインを
積載収容する複数のコインチューブと、該複数のコイン
チューブの各最下面に位置するコインを一枚づつ引き出
して排出するコイン通過孔が形成されるとともに、一方
向へ往復移動可能に配設された複数枚のペイアウトスラ
イドと、該複数枚のペイアウトスライド毎に形成された
カム溝と、該複数のペイアウトスライド毎に独立して配
設されるとともに、該ペイアウトスライドのカム溝内に
没する方向へ付勢された出没自在の突起を有し、該突起
をペイアウトスライドのカム溝内に係合したまま一回転
させると、該ペイアウトスライドを一方向へ往復運動さ
せる回転カムと、該回転カム毎に独立して配設され、該
回転カムの突起を前記付勢力に抗して押し上げてカム溝
と突起との係合を解除する円周部と、該回転カムの突起
とカム溝との係合に干渉しない平坦部とを有する切替カ
ムと、正逆方向に回転可能な一つのモータと、前記モー
タが正方向に回転したときには該モータの駆動力を前記
各回転カムへ同時に伝達して、全ての回転カムを少なく
とも一回転させ、逆方向に回転したときには該モータの
駆動力を前記各切替カムへ同時に伝達して、全ての切替
カムをそれぞれ所定の位置まで回転させる動力伝達手段
とを具え、コイン払い出しの際には、モータを逆方向に
回転させて払い出しを行なわないコインチューブに対応
する切替カムの円周部をカム溝と対向する位置に設定し
てカム溝と突起との係合を解除する状態とするととも
に、払い出しを行うコインチューブに対応する切替カム
の平坦部をカム溝と対向する位置に設定してカム溝と突
起との係合を維持する状態とし、次にモータを正方向に
回転させて払い出しを行うペイアウトスライドのみを往
復運動させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
【作用】上述したコイン払出装置によると、コインの払
い出し動作を行う場合は、最初にモータを逆方向に回転
させて払い出しを行わないコインチューブに対応する切
替カムを回転させ、当該切替カムの円周部をカム溝と対
向する位置に設定する。次にモータを正方向に回転させ
ると、回転カムの突起がペイアウトスライドのカム溝内
を移動するため、ペイアウトスライドは一方向へ往復運
動してコインチューブ最下面に位置するコインを一枚引
き出して排出する。しかし、先に切替カムの円周部をカ
ム溝と対向する位置に設定したものについては、回転カ
ムの突起がカム溝上を通過するときに切替カムの円周部
が回転カムの突起を付勢力に抗して押し上げるため、回
転カムの突起とペイアウトスライドのカム溝との係合が
解除される。したがって、回転カムの突起はペイアウト
スライドのカム溝内を移動せずに空回りするため、ペイ
アウトスライドの往復運動による払い出しは行われな
い。
【0014】すなわち、上述したコイン払出装置では、
切替カムの円周部をカム溝と対向する位置まで回転させ
て非払い出しとした場合は、払い出し時に回転カムが空
回りしてモータの駆動力をペイアウトスライドに伝達し
ないように構成されているため、払い出しの際に全ての
回転カムにモータの駆動力が伝達されても、払出される
コインのみがペイアウトスライドから引き出され、払い
出しの必要のないコインについてはペイアウトスライド
からの引き出しが行われないので、ペイアウトスライド
引き出し時にモータに掛かる負荷を必要最小限とするこ
とができる。
【0015】また、モータを正方向に回転させたときに
払い出しを行い、逆方向に回転させたときに払い出し、
非払い出しの切り替えを行うようにしているため、1つ
のモータを正逆の2方向に回転させることで払い出し、
非払い出しの切り替えと払い出しの2つの動作を行うこ
とができる。したがって、従来のようにコイン払い出し
用のモータに加えて、払い出しを阻止するためのレバー
を駆動するソレノイド等の駆動源を用意する必要がな
く、駆動部分のコストも大幅に低減することができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明に係わるコイン払出装置の一
実施例を図面を参照しながら詳述に説明する。
【0017】図1は、この発明に係わるコイン払出装置
1を示す要部概念断面図であり、そのAA断面図を図2
に示す。なお、図1および図2では図13と同一部分を
同一符号で示している。
【0018】このコイン払出装置1は、コインを金種別
に積載収容した複数のコインチューブA、B、C、D
と、このコインチューブA、B、C、Dの下面ごとに独
立して一方向(矢印方向)へ往復移動可能に配設された
4枚のペイアウトスライド21、22、23、24を有
するコイン払出手段10とから構成されている。
【0019】各ペイアウトスライド21、22、23、
24の略中心には、対応するコインチューブの最下面に
位置するコインを一枚づつ引き出して排出するコイン通
過孔21a、22a、23a、24aが形成されるとと
もに、一端には後述するペイアウトカムのピンが没入す
るカム溝21b、22b、23b、24bが形成されて
いる。
【0020】一方、上述した各ペイアウトスライド2
1、22、23、24には、各ペイアウトスライド2
1、22、23、24の対応するカム溝21b、22
b、23b、24b内に出没自在なピン11a、12
a、13a、14aを有するペイアウトカム11、1
2、13、14が、それぞれ独立して配設されている。
【0021】上述したペイアウトカム11、12、1
3、14のピン11a、12a、13a、14aは、バ
ネ15により下方に付勢された状態で配設されている。
このようなペイアウトカム11、12、13、14によ
ると、各ピン11a、12a、13a、14aとペイア
ウトスライド21、22、23、24のカム溝21b、
22b、23b、24bとを係合した状態でペイアウト
カム11、12、13、14を一回転させると、各ピン
11a、12a、13a、14aが対応するカム溝21
b、22b、23b、24b内を左右に移動する間に、
各ペイアウトスライド21、22、23、24は矢印で
示す方向に往復運動する。
【0022】図2では、ペイアウトカム11、12、1
3、14が一回転したときのピン11a、12a、13
a、14aの軌跡を一点鎖線で示している。
【0023】また、ペイアウトスライド21、22、2
3、24のカム溝21b、22b、23b、24bの下
方には、切替カム31、32、33、34がペイアウト
スライド21、22、23、24毎に独立して設けられ
ている。この切替カム31、32、33、34はペイア
ウトスライド21、22、23、24が図2の待機状態
(図1も同じ)のときにカム溝21b、22b、23
b、24bと平面的に略一致する位置に配設されてい
る。そして、この切替カム31、32、33、34の後
述する円周部がカム溝21b、22b、23b、24b
と対向する位置に設定された状態でペイアウトカム1
1、12、13、14のピン11a、12a、13a、
14aがその上を通過すると、前記円周部がピン11
a、12a、13a、14aをバネの付勢力に抗して上
方に押し上げてカム溝21b、22b、23b、24b
とピン11a、12a、13a、14aとの係合を解除
する。また切替カム31、32、33、34の後述する
平坦部がカム溝21b、22b、23b、24bと対向
する位置に設定された状態でペイアウトカム11、1
2、13、14のピン11a、12a、13a、14a
がその上を通過すると、前記平坦部はピン11a、12
a、13a、14aをバネの付勢力に抗して上方に押し
上げることはなく、カム溝21b、22b、23b、2
4bとピン11a、12a、13a、14aとの係合は
維持される。
【0024】これによると、平坦部をカム溝と対向する
位置に設定した切替カムでは対応するペイアウトスライ
ドが動作してコインの払い出しが行われるが、円周部を
カム溝と対向する位置に設定した切替カムでは対応する
ペイアウトスライドが動作せず、コインの払い出しは行
われないことになる。このコイン払出装置1では、一回
の払い出し動作でコインチューブA、B、C、Dのうち
の一つのコインチューブからコインが払い出される。し
たがって、前記切替カム31、32、33、34のう
ち、払い出しを行う1つのカムの平坦部がカム溝と対向
する位置に設定されたときには、他の3つのカムでは円
周部がカム溝と対向する位置に設定されることになり、
同時に2つ以上のカムの平坦部がカム溝と対向する位置
に設定されることはない。
【0025】一方、このコイン払出装置1では、上述し
たペイアウトカム11、12、13、14および切替カ
ム31、32、33、34へ駆動力を与える一つのモー
タ17と、このモータ17の駆動力を上述したペイアウ
トカム11、12、13、14および切替カム31、3
2、33、34に伝達するギヤボックス16が配設され
ている。
【0026】このギヤボックス16は、図3で示すよう
に上部に配置されたモータ17からの駆動力を内部の図
示せぬ動力伝達機構を介して、二方向に配設されたそれ
ぞれの出力軸に出力するように構成されている。すなわ
ち出力軸は、図3で示すように下方に突出して並列に配
設された出力軸41、42、43、44と、図3の矢視
Bで示す図4のようにギヤボックス16の背面に突出し
て配設された1つの出力軸45からなる。
【0027】このうち出力軸41、42、43、44は
払い出し用の駆動力をペイアウトカム11、12、1
3、14に伝達する出力軸であり、図示せぬ制御装置か
らの払出信号に基づいてモータ17が正方向に回転した
ときには、その駆動力を各ペイアウトカム11、12、
13、14へ同時に伝達して全てのペイアウトカムを時
計方向に回転させる。また、出力軸45は払い出し、非
払い出しの切替え用の駆動力を切替カム31、32、3
3、34に伝達する出力軸であり、図示せぬ制御装置か
らのカム切替信号に基づいてモータ17が逆方向に回転
したときには、その駆動力を各切替カム31、32、3
3、34へ同時に伝達して全ての切替カムをそれぞれ所
定の角度まで反時計方向に回転させる。
【0028】なお、ギヤボックス16内には各出力軸の
回転方向が逆転しないように図示せぬ逆転防止機構が設
けられている。
【0029】上述した出力軸41、42、43、44
は、対応する各ペイアウトカム11、12、13、14
の各ボス部にそれぞれ接続されており、各出力軸41、
42、43、44からの駆動力は直接各ペイアウトカム
11、12、13、14に伝達される。したがって、モ
ータ17を正方向に回転させてゆくと、ペイアウトカム
11、12、13、14は図2で示すように時計方向に
回転し、各ペイアウトスライド21、22、23、24
は図の矢印方向に往復運動する。
【0030】一方、出力軸45からの駆動力は図5で示
すように複数の歯車からなる歯車伝達機構18を通じて
切替カム31、32、33、34に伝達される。この歯
車伝達機構18は出力軸45に固着されたピニオンギヤ
51と、このピニオンギヤ51を介して駆動されるアイ
ドルギヤ52、53、54と、このアイドルギヤ52、
53、54に歯合して駆動される従動ギヤ55、56、
57、58とから構成されている。
【0031】したがって、上述した歯車伝達機構18に
よると、図5で示すようにモータ17によりピニオンギ
ヤ51が矢印のように反時計方向に回転すると、アイド
ルギヤ52、53、54と従動ギヤ55、56、57、
58を介して各切替カム31、32、33、34が反時
計方向へ同位相で同時に回転する。
【0032】上述した切替カム31、32、33、34
の周縁には、図5で示すように平坦部31a、32a、
33a、34aと円周部31b、32b、33b、34
bが形成されている。
【0033】平坦部31a、32a、33a、34aは
コインを払い出し可能とする領域であり、この平坦部が
ペイアウトスライド21、22、23、24のカム溝2
1b、22b、23b、24bと対向する位置に設定さ
れた状態でペイアウトカム11、12、13、14のピ
ン11a、12a、13a、14aがその上を通過する
と、平坦部31a、32a、33a、34aはピン11
a、12a、13a、14aをバネの付勢力に抗して上
方に押し上げることはなく、カム溝21b、22b、2
3b、24bとピン11a、12a、13a、14aと
の係合は維持される。一方、円周部31b、32b、3
3b、34bはコインを払い出し不可とする領域であ
り、この円周部がペイアウトスライド21、22、2
3、24のカム溝21b、22b、23b、24bと対
向する位置に設定された状態でペイアウトカム11、1
2、13、14のピン11a、12a、13a、14a
がその上を通過すると、円周部31b、32b、33
b、34bはピン11a、12a、13a、14aをバ
ネの付勢力に抗して上方に押し上げてカム溝21b、2
2b、23b、24bとピン11a、12a、13a、
14aとの係合を解除する。
【0034】上述した各切替カム31、32、33、3
4は、それぞれの平坦部31a、32a、33a、34
aが互いに90°づつの位相差をもって配設されてい
る。このため、モータ17を逆方向に回転させて切替カ
ム31、32、33、34を同時に反時計方向に90°
づつ回転させてゆくと、90°毎に1つの切替カムの平
坦部がカム溝と対向する位置に達し、他の切替カムは円
周部がカム溝と対向する位置に達するような配列とな
る。
【0035】切替カム31、32、33、34を90°
づつ回転させたときのコインチューブA〜Dにおける切
替カムの向きの変化を図6に示す。図6において、は
図5の待機状態にあるときの切替カムの向きを示してい
る。この状態ではコインチューブAに対応する切替カム
の平坦部が上向きにセットされ、他のコインチューブに
対応する切替カムは円周部分が上向きにセットされる。
このから+90°回転させると、で示すようにコイ
ンチューブDに対応する切替カムの平坦部が上向きにセ
ットされ、+180°回転させるとで示すようにコイ
ンチューブCに対応する切替カムの平坦部が上向きにセ
ットされ、さらに270°回転させるとで示すように
コインチューブBに対応する切替カムの平坦部が上向き
にセットされる。また、の状態から+90°回転させ
ると、再びの待機状態に戻ることになる。なお、この
実施例ではを待機状態としているが、待機状態は
のいずれの配置であってもよい。
【0036】上記切替カムの位相差は、 360°/コインチューブの数 により得ることができる。したがって、例えばコインチ
ューブが3本の場合は360°/3=120°となり、
コインチューブが5本のときは360°/5=72°と
なる。
【0037】次に、上述した切替カム31、32、3
3、34によるコインの払い出し、非払い出しの切替え
動作を説明し、併せて構成をより詳細に説明する。
【0038】図7は図2のコイン払出手段10の主要部
分を示した要部概念平面図であり、図8は図7のCC断
面に相当する要部概念断面図である。
【0039】いま、図7および図8で示すペイアウトス
ライド21、22、23、24のうち、ペイアウトスラ
イド21のコイン通過孔21a内に収容されたコイン
(図示せず)を払い出す場合について詳述する。
【0040】まず、図示せぬ制御装置によりモータ17
にカム切替信号を送出し、モータ17を逆方向に回転さ
せて、切替カム31、32、33、34を図8の位置に
セットとする。しかる後、図示せぬ制御装置からモータ
17に対して払出信号を送出すると、ペイアウトカム1
1、12、13、14が同時に時計方向に回転する。な
お、図7ではペイアウトスライド21がペイアウトカム
11の回転により移動している状態を示しているが、動
作開始時のピン11a、12a、13a、14aの位置
は図2で示すように切替カム31、32、33、34の
略真上にあるものとする。
【0041】このとき、ペイアウトカム11のピン11
aはペイアウトスライド21のカム溝21bと係合した
状態でカム溝21b内を移動するが、図8のDD断面図
で示す図9のように、切替カム31の平坦部31aはカ
ム溝21bと対向する位置に設定されているため、ペイ
アウトカム11のピン11aは切替カム31上を通過す
る際に切替カム31と干渉することがない。したがっ
て、ピン11aはカム溝21b内に係合されたまま一回
転することになり、ペイアウトスライド21は矢印(図
7)で示す方向に往復運動することとなる。この動作に
よりペイアウトスライド21のコイン通過孔21a内に
収容されたコイン(図示せず)が外部に払い出される。
【0042】一方、ペイアウトカム12のピン12aに
ついては、図8のEE断面図で示す図10のように、切
替カム32の円周部32bがカム溝22bと対向する位
置に設定され、カム溝22bの内部に入り込んだ状態と
なっている。このため、ペイアウトカム12のピン12
aは切替カム32上を通過する際に切替カム32の円周
部分によりバネ15の付勢力に抗して上方に押し上げら
れ、カム溝22bとの係合が解除されることになる。こ
の後、ペイアウトカム12はペイアウトスライド22の
上を空回りしながら一回転することになり、ペイアウト
スライド22は動作しない。また、この場合は図10で
示すようにペイアウトカム12のカム溝22b内に切替
カム32の円周部分が入り込んでいるため、ペイアウト
スライド22の図の左右方向への動きが規制されるた
め、ペイアウトスライド22が不用意に動くことはな
い。この動作によりペイアウトスライド22からのコイ
ン(図示せず)の払い出しは行われないことになる。
【0043】同様の作用により、ペイアウトカム13、
14についても、切替カム33、34の円周部33b、
34bがカム溝23b、24bと対向する位置に設定さ
れ、カム溝23b、24bの内部に入り込んだ状態とな
っているため、ペイアウトカム13、14はペイアウト
スライド23、24の上を空回りする。したがって、ペ
イアウトスライド23、24は動作せず、ペイアウトス
ライド23、24からのコインの払い出しは行われない
ことになる。
【0044】したがって、切替カム31、32、33、
34を図11で示すような位置にセットした場合は、ペ
イアウトスライド21からはコインの払い出しが行わ
れ、ペイアウトスライド22、23、24からはコイン
の払い出しが行われないことになる。
【0045】すなわち、上述したコイン払出装置1にお
いて払い出しを行う場合は、最初に払い出すコインの金
種を決め、モータ17を逆方向に回転させて、前記金種
のコインを収容しているコインチューブに対応する切替
カムの平坦部をカム溝と対向する位置に設定する。しか
る後、モータを正方向に回転させてペイアウトカム1
1、12、13、14を駆動することにより、払い出す
べきコインのみをペイアウトスライドから引き出すこと
ができる。
【0046】上述した切替カム31、32、33、34
の位置を検出するため、このコイン払出装置1では切替
カム31に図示せぬスイッチが配設されている。このス
イッチは、切替カム31が1回転する毎に1回信号を出
力するSW1と、切替カム31が1回転する毎に4回信
号を出力(90°ごとに1回信号を出力)するSW2よ
り構成される。切替カムの角度と信号出力のタイミング
を図12に示す。これらのスイッチによると、SW1か
らのON信号を検出することで切替カム31の待機位置
を知ることができ、SW2からのON信号を検出するこ
とで切替カム31の角度を知ることができる。
【0047】例えば、図7の右から2番に位置するペイ
アウトスライド23を払い出し可能とする場合は、切替
カム31、32、33、34の位置を図6ののように
セットする。この場合は、SW1の待機位置(0°)の
ON信号を検出してからSW2から3回目のON信号を
検出するまで切替カム31を回転させる。
【0048】ただし、SW2からON信号を出力する角
度は使用するコインチューブの数によって異なる。例え
ばコインチューブの数が3本の場合は切替カムが1回転
する毎に3回ON信号を出力し、5本の場合は切替カム
が1回転する毎に5回ON信号を出力する。
【0049】また、ギヤボックス16(図4)の払い出
し用の出力軸41、42、43、44のうち、出力軸4
1には出力軸41が一回転する毎にOFFするSW3を
配設する。各出力軸41、42、43、44は同時に同
方向に回転するため、出力軸41の回転角度を検出する
ことにより一回の払い出し動作の完了を知ることができ
る。
【0050】なお、この実施例では切替カム31や出力
軸41の位置を検出する手段としてスイッチを使用して
いるが、各位置の検出手段はこれらに限定されるもので
はなく、パルスモータなどを用いることもできる。さら
に、同等に機能し得るものであれば、他の手段を用いる
ことができる。
【0051】このように、上述したコイン払出装置1で
は、切替カムを非払い出しとしたコインチューブでは対
応するペイアウトカムが空回りしてモータの駆動力はペ
イアウトスライドに伝達されず、切替カムを払い出しと
したコインチューブでは対応するペイアウトカムのピン
がペイアウトスライドのカム溝に係合してモータの駆動
力をペイアウトスライドに伝達するため、払い出しの際
には払い出しの対象となるコインチューブのペイアウト
スライドのみが動作してコインが引き出され、払い出し
の必要のないコインチューブのペイアウトスライドは動
作せずにコインの引き出しは行われない。
【0052】したがって、上述したコイン払い出し装置
1では、従来のように釣銭払い出しの際に全てのコイン
チューブの最下面から1枚づつコインを引き出し、払い
出しを行わないコインチューブからのコインの払い出し
をレバーにより阻止するような装置と比べると、コイン
チューブの最下面からコインを引き出す際の抵抗はペイ
アウトスライド1つ分で済むため、払い出しの際にモー
タに掛かる負荷を必要最小限とすることができる。した
がって、モータの劣化が抑制されるだけでなく、消費電
力も低減することができる。
【0053】また、上述したコイン払出装置1では1つ
のモータを正逆の2方向に回転させることで払い出し、
非払い出しの切り替えと払い出しの2つの動作を行うよ
うにしているため、従来装置のようにコイン払い出し用
のモータに加えて、払い出しを阻止するためのレバーを
駆動するソレノイド等の駆動源を用意する必要がないた
め、駆動部分のコストも大幅に低減することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係わる
コイン払出装置では、各コインチューブ毎に払い出し、
非払い出しの切り替えを行う切替カムを配設し、この切
替カムを非払い出しとしたコインチューブでは対応する
ペイアウトカムが空回りしてペイアウトスライドが動作
せず、切替カムを払い出しとしたコインチューブではペ
イアウトスライドが動作するようにしたため、払い出し
の際には払い出しの対象となるコインチューブのペイア
ウトスライドのみが動作することになり、コインチュー
ブの最下面からコインを引き出す際の抵抗はペイアウト
スライド1つ分で済むことになる。したがって、払い出
しの際に一旦全てのペイアウトスライドを動作させるよ
うにしたものと比べると、払い出し時にモータに掛かる
負荷を可及的に低減することができる。
【0055】また、払い出しの際には最初にモータを逆
方向に回転させて各切替カムにおける払い出し、非払い
出しの切り替えを行い、次にモータを正方向に回転させ
て払い出し動作を行うようにしたため、1つのモータを
正逆方向に回転させることで払い出し、非払い出しの切
り替えと払い出しの2つの動作を行うことができる。し
たがって、従来のように払い出しを阻止するためのレバ
ーを駆動するソレノイド等の駆動源が不要となるため、
駆動部分のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に係わるコイン払出装置を示す
要部概念断面図。
【図2】図2は図1のAA断面図。
【図3】図3はギヤボックスの外観図。
【図4】図4はギヤボックスの外観図。
【図5】図5は歯車伝達機構の構造を示す要部概念図。
【図6】図6は切替カムの配列と向きを示す説明図。
【図7】図7はコイン払出手段の主要部分を示した要部
概念平面図。
【図8】図8は図7の要部概念断面図
【図9】図9は図8のDD断面図。
【図10】図10は図8のEE断面図。
【図11】図11は切替カムとピンとの関係を示す説明
図。
【図12】切替カムの角度と信号出力のタイミングを示
す説明図。
【図13】図13はコイン払出装置の従来例を示す要部
概念断面図。
【図14】図14はコイン払出装置の従来例を示す要部
概念断面図。
【符号の説明】
1、100…コイン払出装置 10…コイン払出手段 11、12、13、14…ペイアウトカム 11a、12a、13a、14a…ピン 16…ギヤボックス 17…モータ 21、22、23、24…ペイアウトスライド 21a、22a、23a、24a…コイン通過孔 21b、22b、23b、24b…カム溝 31、32、33、34…切替カム 31a、32a、33a、34a…平坦部 41、42、43、44…出力軸(払い出し用) 45…出力軸(切替え用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07F 5/22 G07D 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コインを積載収容する複数のコインチュー
    ブと、 該複数のコインチューブの各最下面に位置するコインを
    一枚づつ引き出して排出するコイン通過孔が形成される
    とともに、一方向へ往復移動可能に配設された複数枚の
    ペイアウトスライドと、 該複数枚のペイアウトスライド毎に形成されたカム溝
    と、 該複数のペイアウトスライド毎に独立して配設されると
    ともに、該ペイアウトスライドのカム溝内に没する方向
    へ付勢された出没自在の突起を有し、該突起をペイアウ
    トスライドのカム溝内に係合したまま一回転させると、
    該ペイアウトスライドを一方向へ往復運動させる回転カ
    ムと、 該回転カム毎に独立して配設され、該回転カムの突起を
    前記付勢力に抗して押し上げてカム溝と突起との係合を
    解除する円周部と、該回転カムの突起とカム溝との係合
    に干渉しない平坦部とを有する切替カムと、 正逆方向に回転可能な一つのモータと、 前記モータが正方向に回転したときには該モータの駆動
    力を前記各回転カムへ同時に伝達して全ての回転カムを
    少なくとも一回転させ、逆方向に回転したときには該モ
    ータの駆動力を前記各切替カムへ同時に伝達して全ての
    切替カムをそれぞれ所定の位置まで回転させる動力伝達
    手段と、 を具え、 コイン払い出しの際には、モータを逆方向に回転させて
    払い出しを行なわないコインチューブに対応する切替カ
    ムの円周部をカム溝と対向する位置に設定してカム溝と
    突起との係合を解除する状態とするとともに、払い出し
    を行うコインチューブに対応する切替カムの平坦部をカ
    ム溝と対向する位置に設定してカム溝と突起との係合を
    維持する状態とし、次にモータを正方向に回転させて払
    い出しを行うペイアウトスライドのみを往復運動させる
    ようにしたことを特徴とするコイン払出装置。
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