JP6944287B2 - アクチュエータ - Google Patents
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Description
弾性部材では、運動方向によるバネ力が一定となる。それゆえ、本発明では、可動体を第1方向に交差する方向に駆動する際、粘弾性部材のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができる。よって、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。
図1は、参考形態1に係るアクチュエータ1Aの斜視図である。図2は、参考形態1のアクチュエータ1AのXZ断面図である。図3は、参考形態1のアクチュエータ1Aの分解斜視図である。図1および図2に示すように、参考形態1のアクチュエータ1Aは、全体として、第2方向Xの寸法が第3方向Yの寸法より大きい直方体形状を有しており、磁気駆動回路6は、可動体3を第2方向Xに振動させる。
図1、図2および図3に示すように、参考形態1のアクチュエータ1Aにおいて、支持体2は、カバー11とホルダ60とを有しており、カバー11の内側に、図2に示す可動体3および磁気駆動回路6が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。第1カバー部材16、ホルダ60および第2カ
バー部材17は、四角形の平面形状を有しており、第1方向Zで重なっている。参考形態1では、第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17を第1方向Zに重ねた状態で、一方の対角位置にネジ18を止め、第1カバー部材16、ホルダ60および第2カバー部材17をネジ18によって第1方向Zで締結する。その結果、支持体2が形成される。なお、支持体2の他方の対角位置には、アクチュエータ1Aを各種機器に搭載する際、機器のフレームに対して止めるネジ19が止められる。
Xで並ぶ2つの凹部176、177が形成されている。図3に示すように、第2カバー部材17において、凹部175は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部171と、第2方向Xの他方側X2に位置するに第2壁部172と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部173と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部174とによって囲まれている。第3壁部173の外面には、第2方向Xに沿って延在する凹部170が形成されている。
図4は、参考形態1のアクチュエータ1Aの磁気駆動回路6、ヨーク30、およびホルダ60の分解斜視図である。図2、図4に示すように、磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。コイル7は、第2方向Xで並列するように配置された2つのコイル71、72からなる。コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルであり、第1方向Zを厚み方向とする扁平コイルである。コイル7は、ホルダ60に保持されている。
図2、図4に示すように、ホルダ60は、2つのコイル保持穴66、67が第2方向Xで並列するように形成されており、コイル保持穴66、67にコイル7(コイル71、72)が配置されている。コイル保持穴66、67は貫通穴であり、第3方向Yの両端部には、コイル保持穴66、67の第1方向Zの一方側Z1の端部に受け部661、671が形成されている。従って、コイル保持穴66、67に第1方向Zの他方側Z2からコイル7を装着すると、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部661、671によって第1方向Zの一方側Z1で支持される。この状態で、コイル7は接着剤等によってホルダ60に固定される。
外面(凹部635の底面)まで延在するガイド溝637が4本形成されている。
図2、図4に示すように、可動体3は、磁石8と、磁石8を保持するヨーク30を備えている。ヨーク30は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する第1板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する第2板部870を備えた第2ヨーク87とを有しており、磁石8は、第1ヨーク86の第1板部860のコイル7と対向する面、および第2ヨーク87の第2板部870のコイル7と対向する面に保持されてコイル7に第1方向Zで対向している。なお、第1板部860と第2板部870の少なくとも一方にのみ磁石8が保持される構成とすることもできる。
図2に示すように、可動体3に用いた第1ヨーク86の第1連結板部861に対して第2方向Xの一方側X1には、第1カバー部材16の第1壁部161、ホルダ60の第1壁部610、および第2カバー部材17の第1壁部171の内面が、連続した平面(第1被当接部118)を構成した状態で対向している。従って、第1連結板部861は、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動した際に第1被当接部118と当接して可動体3の第2方向Xの一方側X1への可動範囲を規制するストッパを構成している。
図2に示すように、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所には粘弾性部材9が配置されている。参考形態1では、粘弾性部材9として、可動体3の第1ヨーク86と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が配置され、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク86の第1板部860と第1カバー部材16の凹部166、167の底部との間に2つ配置され、第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の第2板部870と第2カバー部材17の凹部176、177の底部との間に2つ配置されている。
以上説明したように、参考形態1のアクチュエータ1Aは、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に粘弾性部材9が配置されており、磁気駆動回路6は、可動体3を第1方向Zに交差する第2方向Xに駆動する。また、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚み方向として可動体3と支持体2との間に配置されており、可動体3が支持体2に対して第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9はせん断方向に変形する。従って、可動体3が第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9は、厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する。従って、可動体3を振動させた際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。また、粘弾性部材9のせん断方向の変形は、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材9では、運動方向によるバネ力が一定となる。それゆえ、参考形態1では、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。
いる。このため、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所の間隔がばらつきやすいが、参考形態1では、粘弾性部材9は、支持体2と可動体3との間に第1方向Zで圧縮された状態で配置されている。従って、粘弾性部材9が可動体3の移動に確実に追従するので、可動体3の共振を効果的に防止することができる。また、ネジ18を締めて第1カバー部材16、ホルダ60、および第2カバー部材17を締結する際に粘弾性部材9を第1方向Zで圧縮することができる。
図5は、参考形態2に係るアクチュエータ1Bの斜視図である。図6は、参考形態2のアクチュエータ1BのXZ断面図である。図7は、参考形態2のアクチュエータ1Bのカバー11を取り外した分解斜視図である。図5に示すように、参考形態2のアクチュエータ1Bは、磁気駆動回路6によって可動体3を第2方向Xに振動させる。
図6に示すように、参考形態2のアクチュエータ1Bにおいて、支持体2は、カバー11とホルダ60とを有しており、カバー11およびホルダ60の内側に、可動体3および磁気駆動回路6が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。図7に示すように、ホルダ60は、第1方向Zの両側で開口する矩形断面の筒部60Aと、筒部60Aの内側に配置されるコイル保持部60Bを備える。筒部60Aは、第1方向Zの一方側Z1に開口する第1開口部60Cと、第1方向Zの他方側Z2に開口する第2開口部60Dを備える。筒部60Aの第3方向Yの一方側Y1の側面には、配線基板15が取り付けられている。
、コイル保持部60Bの第3方向Yの一端および他端は、筒部60Aの内面に接続されている。コイル保持部60Bには、コイル保持穴66が形成され、コイル保持穴66の第1方向Zの一方側Z1の端部に受け部661が形成されている。また、ホルダ60には、コイル保持部60Bの第2方向Xの一方側X1に第1開口部601が形成され、他方側X2に第2開口部602が形成されている。
図6、図7に示すように、磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。参考形態1と同様に、コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルであり、第1方向Zを厚み方向とする扁平コイルである。コイル7はホルダ60に保持されている。コイル7は、コイル保持穴66に第1方向Zの他方側Z2から装着され、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部661によって第1方向Zの一方側Z1で支持される。この状態で、コイル7は、接着剤等によってコイル保持部60Bに固定されている。
図6、図7に示すように、可動体3は、磁石8と、磁石8を保持するヨーク30を備えている。ヨーク30は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する第1板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する第2板部870を備えた第2ヨーク87とを有する。磁石8は、第1板部860のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された磁石81と、第2板部870のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された磁石82とが設けられ、磁石81および磁石82は、コイル7に第1方向Zで対向している。なお、磁石81、82の一方を省略することもできる。
図6に示すように、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所には粘弾性部材9が配置されている。参考形態2において、粘弾性部材9として、可動体3の第1ヨーク86と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が配置され、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク86の第1板部860と第1カバー部材16の第1端板部16Aとの間に1つ配置され、第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の第2板部870と第2カバー部材17の第2端板部17Aとの間に1つ配置されている。
以上説明したように、参考形態2のアクチュエータ1Bは、参考形態1と同様に、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に粘弾性部材9が配置されており、磁気駆動回路6は、可動体3を第1方向Zと交差する第2方向Xに駆動する。また、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚み方向として可動体3と支持体2との間に配置されており、可動体3が支持体2に対して第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9はせん断方向に変形する。従って、可動体3が第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9は、厚さ方向(軸方向)と交
差する方向(せん断方向)に変形する。従って、参考形態1と同様に、可動体3を振動させた際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。また、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。更に、粘弾性部材9が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、粘弾性部材9が大きく変形することを抑制できるので、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
図8は、参考形態3に係るアクチュエータ1CのXZ断面図である。図9は、参考形態3のアクチュエータ1Cの分解斜視図である。図10は、参考形態3のアクチュエータ1Cの磁気駆動回路6、ヨーク30、およびホルダ60の分解斜視図である。参考形態3のアクチュエータ1Cは、磁気駆動回路6によって可動体3を第2方向Xに振動させる。
図8、図9に示すように、参考形態3のアクチュエータ1Cにおいて、支持体2は、カバー11とホルダ60とを有しており、カバー11の内側に、可動体3および磁気駆動回路6が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。図9に示すように、ホルダ60は、矩形の底板部60Eと、底板部60Eの第1方向Zの他方側Z2で第3方向Yに延在するコイル保持部60Fと、コイル保持部60Fと底板部60Eとを接続する側板部60Gを備える。側板部60Gは、底板部60Eの第3方向Yの両側の端縁の略中央から第1方向Zの他方側Z2へ立ち上がり、コイル保持部60Fの第3方向Yの両端に接続されている。底板部60Eには、コイル保持部60Fと第1方向Zに見て重なる領域に開口部60Hが形成されている。開口部60Hは底板部60Eを第1方向Zに貫通する。図10に示すように、コイル保持部60Fには、コイル保持穴66が形成されている。なお、図示を省略しているが、コイル保持穴66の第1方向Zの一方側Z1の端部に受け部を形成することもできる。
図9に示すように、磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対
向する磁石8とを有している。図10に示すように、コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルである。コイル7は、コイル保持穴66に第1方向Zの他方側Z2から装着され、接着剤等によってコイル保持部60Fに固定されている。
図9、図10に示すように、可動体3は、磁石8と、磁石8を保持するヨーク30を備えている。ヨーク30は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する第1板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する第2板部870を備えた第2ヨーク87とを有する。磁石8は、第1ヨーク86の第1板部860のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された磁石81と、第2ヨーク8
7の第2板部870のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された磁石82とが設けられ、磁石81および磁石82は、コイル7に第1方向Zで対向している。磁石8とヨーク30の構造は参考形態2と同様であるため、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。図8に示すように、参考形態3のヨーク30の第1連結板部861および第3連結板部871は、コイル7に対して第2方向Xの一方側X1で筒部17Dとコイル保持部60Fとの間を通って第1方向Zに延在し、第2連結板部862および第4連結板部872は、コイル7に対して第2方向Xの他方側Z2で筒部17Dとコイル保持部60Fとの間を通って第1方向Zに延在する。
図8に示すように、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所には粘弾性部材9が配置されている。本形態において、粘弾性部材9として、可動体3の第1ヨーク86と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が配置されている。また、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、ホルダ60の開口部60Hに通され、第1ヨーク86の第1板部860と第1カバー部材16との間に配置されている。また、第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の第2板部870と第2カバー部材17の端板部17Cとの間に配置されている。
以上説明したように、参考形態3のアクチュエータ1Cは、参考形態1、2と同様に、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に粘弾性部材9が配置されており、磁気駆動回路6は、可動体3を第1方向Zに交差する第2方向Xに駆動する。また、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚み方向として可動体3と支持体2との間に配置されており、可動体3が支持体2に対して第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9はせん断方向に変形する。従って、粘弾性部材9は、厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する。従って、参考形態1、2と同様に、可動体3を振動させた際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。また、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。更に、粘弾性部材9が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、粘弾性部材9が大きく変形することを抑制できるので、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
図11は、参考形態4に係るアクチュエータ1Dの斜視図である。図12は、参考形態
4のアクチュエータ1DのXZ断面図である。図13は、参考形態4のアクチュエータ1Dの分解斜視図である。参考形態4のアクチュエータ1Dは、磁気駆動回路6によって可動体3を第2方向Xに振動させる。
図11、図12に示すように、参考形態4のアクチュエータ1Dにおいて、支持体2は、角筒状の筒状ケース4と、筒状ケース4の内側に保持されるカバー11とホルダ60とを有しており、カバー11の内側に、可動体3および磁気駆動回路6が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。図13に示すように、筒状ケース4は第1ケース410と第2ケース420の2部材から構成され、筒状に接合されている。筒状ケース4には板バネ部430が形成され、第1カバー部材16と第2カバー部材17には、それぞれ、第1方向Zに見て板バネ部430と重なる位置に矩形の凹部が形成されている。支持体2の第2方向Xの一方側X1の側面には、配線基板15が取り付けられている。筒状ケース4を用いることにより、接着材を用いずにカバー11を組み立てることができ、ネジ止めも不要である。
図14は、参考形態4のアクチュエータ1Dの磁気駆動回路6、ヨーク30、およびホルダ60の分解斜視図である。磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。図12、図14に示すように、参考形態4において、コイル7は、第2方向Xで並列するように配置された2つのコイル71、72と、コイル71、72の第1方向Zの他方側Z2において第2方向Xで並列するように配置された2つのコイル73、74からなり、コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルである。コイル7はホルダ60に保持されている。
図13、図14に示すように、ホルダ60は、第1ホルダ61と、第1ホルダ61に対して第1方向Zの他方側Z2から当接する第2ホルダ62を備える。第2ホルダ62は、第1ホルダ61に対して第1方向Zで略対称に形成されている。第1ホルダ61および第
2ホルダ62において、一方の対角位置および他方の対角位置には、貫通孔60cが形成されている。貫通孔60cは、第1ホルダ61と第2ホルダ62とが第1方向Zに当接する部位に設けられている。4箇所の貫通孔60cには、それぞれ、位置決めピン69が挿通される。位置決めピン69により、第1ホルダ61と第2ホルダ62が第1方向Zと直交する方向に位置決めされるとともに、第1ホルダ61と第2ホルダ62が結合される。
図12、図14に示すように、可動体3は、磁性板からなるヨーク30と、ヨーク30に固定される磁石8を備える。ヨーク30は、第1板部311を備える第1ヨーク31と、第1板部311の第1方向Zの他方側Z2に配置される第2板部321を備える第2ヨーク32と、第2板部321の第1方向Zの他方側Z2に配置される第3板部331を備える第3ヨーク33とを有しており、第1板部311、第2板部321、第3板部331は第2方向Xに平行に延在する。図12に示すように、第2板部321は、第1ホルダ61に保持されるコイル71、72と第2ホルダ62に保持されるコイル73、74の間に配置される。磁石8は、コイル71、72と第1方向Zに対向する磁石81、82と、コイル73、74と第1方向Zに対向する磁石83、84を備える。磁石81、82は第1板部311のコイル7と対向する面に固定され、磁石83、84は第3板部331のコイル7と対向する面に固定されている。
図12に示すように、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所には粘弾性部材9が配置されている。参考形態4では、粘弾性部材9として、可動体3の第1ヨーク31と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が配置され、可動体3の第3ヨーク33と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク31の第1板部311と第1カバー部材16の凹部165の底部との間に2つ配置され、第2粘弾性部材92は、第3ヨーク33の第3板部331と第2カバー部材17の凹部175の底部との間に2つ配置されている。
以上説明したように、参考形態4のアクチュエータ1Dは、参考形態1〜3と同様に、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に粘弾性部材9が配置されており、磁気駆動回路6は、可動体3を第1方向Zに交差する第2方向Xに駆動する。また、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚み方向として可動体3と支持体2との間に配置されており、可動体3が支持体2に対して第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9はせん断方向に変形する。従って、可動体3が第2方向Xに移動する際、粘弾性部材9は、厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する。従って、参考形態1〜3と同様に、可動体3を振動させた際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。また、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。更に、粘弾性部材9が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、粘弾性部材9が大きく変形することを抑制できるので、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
図15は、参考形態5に係るアクチュエータ1Eの斜視図である。図16は、参考形態5のアクチュエータ1EのXZ断面図である。図17は、参考形態4のアクチュエータ1Eの分解斜視図である。参考形態5のアクチュエータ1Eは、磁気駆動回路6として、可動体3を第2方向Xに振動させる第1磁気駆動回路6Xと、可動体3を第3方向Yに振動させる第2磁気駆動回路6Yを備える。
図15、図16に示すように、参考形態5のアクチュエータ1Eにおいて、支持体2は、カバー11とホルダ60とを有しており、カバー11の内側にホルダ60および可動体3が配置されている。カバー11は、第1方向Zの一方側Z1に位置する第1カバー部材16と、第1カバー部材16に対して第1方向Zの他方側Z2から重なる第2カバー部材17とを有する。第1カバー部材16と第2カバー部材17は、第1方向Zから見て矩形であり、4本のネジ18により固定される。第1カバー部材16の一方の対角位置および他方の対角位置には、第2カバー部材17に向けて突出するボス部12が形成されている。ボス部12は、第1方向Zの途中位置に形成された段面12aと、段面12aより第1方向ZのZ2へ突出する円筒部12bを備える。ネジ18は、第2カバー部材17の穴に挿入される円筒部12bにネジ止めされる。
可動体3は、磁性板からなるヨーク30と、ヨーク30に固定される磁石8を備える。図16、図18に示すように、ヨーク30は、第1ヨーク31と、第1ヨーク31の第1方向Zの他方側Z2に配置される第2ヨーク32と、第2ヨーク32の第1方向Zの他方側Z2に配置される第3板部331を備える第3ヨーク33を備える。また。ヨーク30は、第1ヨーク31、第2ヨーク32、第3ヨーク33を第1方向Zで位置決めして連結する連結部材34を備える。連結部材34は磁性材であり、溶接等により第1ヨーク31、第2ヨーク32、第3ヨーク33と接合され、ヨーク30の一部を構成する。
図16に示すように、参考形態5においても、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所には粘弾性部材9が配置されている。参考形態5では、粘弾性部材9として、
可動体3の第1ヨーク31と支持体2の第1カバー部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が配置され、可動体3の第3ヨーク33と支持体2の第2カバー部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。参考形態5では、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク31の第1腕部310、第2腕部320、第3腕部330、第4腕部340と第1カバー部材16とが第1方向Zに対向する4箇所に1つずつ配置されている。また、第2粘弾性部材92は、第3ヨーク33の第1腕部310、第2腕部320、第3腕部330、第4腕部340と第2カバー部材17とが第1方向Zに対向する4箇所に1つずつ配置されている。
以上説明したように、参考形態5のアクチュエータ1Eは、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に粘弾性部材9が配置されており、第1磁気駆動回路6Xは、可動体3を第1方向Zに交差する第2方向Xに駆動し、第2磁気駆動回路6Yは、可動体3を第1方向Zに交差する第3方向Yに駆動する。また、粘弾性部材9は、第1方向Zを厚み方向として可動体3と支持体2の間に配置され、可動体3が支持体2に対して第2方向Xおよび第3方向Yに移動する際、粘弾性部材9は、厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する。従って、参考形態1〜4と同様に、可動体3を振動させた際の共振を粘弾性部材9によって抑制することができる。また、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上させることができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。更に、粘弾性部材9が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、粘弾性部材9が大きく変形することを抑制できるので、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。
めピン、75…導線、86…第1ヨーク、87…第2ヨーク、91…第1粘弾性部材、92…第2粘弾性部材、113…カバーの側面、118…第1被当接部、119…第2被当接部、151…ランド、155…位置決め用の穴、160…凹部、161…第1壁部、161a…凸板部、162…第2壁部、162a…凸板部、163…第3壁部、163a…凸板部、164…第4壁部、164a…凸板部、165…凹部、165a…凹部の底面、166、167…凹部、168…リブ、169…第1凸部、170…凹部、171…第1壁部、171a…凸板部、172…第2壁部、173…第3壁部、173a…凸板部、174…第4壁部。175…凹部、175a…凹部の底面、176、177…凹部、178…リブ、179…第2凸部、301…中央部、302…円形穴、310…第1腕部、311…第1板部、312…第1連結板部、313…第2連結板部、320…第2腕部、321…第2板部、330…第3腕部、331…第3板部、332…第3連結板部、333…第4連結板部、340…第4腕部、341…第1連結部材、342…第2連結部材、343…第3連結部材、344…第4連結部材、351…第1軸部、352…第2軸部、410…第1ケース、420…第2ケース、430…板バネ部、601…第1開口部、602…第2開口部、609…円形穴、610…第1壁部、611、612…凹部、620…第2壁部、622…凹部、630…第3壁部、631、632…凹部、635…凹部、636…凸部、637…ガイド溝、638…穴、640…第4壁部、642…凹部、650…凹部、651…円形穴、661、671…受け部、685…端子ピン保持溝、701…長辺、702…短辺、860…第1板部、861…第1連結板部、862…第2連結板部、870…第2板部、871…第1連結板部、872…第2連結板部、Z…第1方向、X…第2方向、Y…第3方向
Claims (4)
- 支持体と、
前記支持体に移動可能に支持された可動体と、
コイルおよび前記コイルに第1方向で対向する磁石を備え、前記可動体を前記支持体に対して前記第1方向に交差する第2方向に相対移動させる磁気駆動回路と、
前記支持体と前記可動体とが前記第1方向で対向する個所に配置された粘弾性部材と、を有し、
前記粘弾性部材は、前記第1方向を厚み方向として配置され、前記可動体が前記支持体に対して前記第2方向に移動する際、せん断方向に変形し、
前記支持体は、内側に前記可動体および前記磁気駆動回路を収容するカバーと、前記コイルを支持するホルダと、を備え、
前記コイルは、前記ホルダを第1方向に貫通するコイル保持穴に配置され、
前記可動体は、前記磁石を保持するヨークを備え、前記ヨークは、前記コイルに対して前記第1方向の一方側で対向する第1板部と、前記コイルに対して前記第1方向の他方側で対向する第2板部と、を備え、
前記粘弾性部材は、前記第1板部と前記ホルダとが前記第1方向で対向する箇所、および、前記第2板部と前記ホルダとが前記第1方向で対向する箇所に配置されることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記コイルは、前記第1方向を厚み方向とする扁平コイルであり、
前記磁石は、前記第1方向を厚み方向とする平板状の磁石であり、
前記粘弾性部材は、前記第1方向と直交する方向に延在することを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記粘弾性部材は、前記第1方向で圧縮された状態で配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ。
- 前記粘弾性部材は、ゲル状ダンパー部材であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のアクチュエータ。
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