以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示す画像形成装置100の概略構成を透視して示す正面図である。
図1及び図2に示すように、画像形成装置100は、画像読取装置200及び画像形成装置本体110を備えており、画像読取装置200により読み取った画像データ、又は、外部機器から送られてきた画像データに基づいて画像形成装置本体110によりモノクロ画像又はカラー画像を記録用紙等の記録シートP(図2参照)に画像形成する。
画像読取装置200は、画像形成装置本体110の上面に搭載されている。画像読取装置200は、原稿送り装置300及び原稿読取装置400を備え、原稿送り装置300で搬送される原稿G(シートの一例)(図2参照)を原稿読取装置400で読み取るか、或いは、原稿載置台410(図2参照)に載置された原稿Gを原稿読取装置400で読み取り、読み取った原稿Gの画像を画像データとして出力する。
画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置であり、複数の像担持体(具体的には感光体)を所定方向(この例では左右方向Y)に並設した構成、所謂タンデム式のカラー画像形成装置とされている。この例では、画像形成装置100は、フルカラー画像を形成できる中間転写方式のカラー複合機とされている。なお、本実施の形態では、画像形成装置100を、タンデム式のカラー画像形成装置としたが、その他のカラー画像形成装置としてもよい。また、画像形成装置100を、カラー画像形成装置としたが、モノクロ画像形成装置としてもよい。
画像形成装置本体110には、図2に示すように、感光体11(具体的には感光体ドラム)、除電装置12、帯電装置として作用する帯電器13、露光装置14、現像装置15、一次転写装置として作用する中間転写ベルト装置16、ドラムクリーニング装置17、二次転写装置18、ベルトクリーニング装置19、定着装置20、シート搬送路R1(具体的には記録シートPの搬送路)、1又は複数(この例では複数)の給紙トレイ31(図1も参照)及び排出トレイ32(図1も参照)が設けられている。
画像形成装置本体110では、感光体11の表面を帯電器13により帯電し、その帯電域に画像露光して静電潜像を露光装置14により形成し、この静電潜像を現像装置15によりトナー像として可視像化(現像)し、該可視像化されたトナー像を中間転写ベルト装置16に静電的に転写し、中間転写ベルト装置16に転写されたトナー像を二次転写装置18により記録シートPに転写し、さらに、トナー像を転写した記録シートPにトナー像を定着装置20により定着させる。すなわち、画像形成装置本体110は、記録シートPに画像を形成する画像形成部として作用する。
カラー画像は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色のトナー像が重ねられて形成される。このため、感光体11、除電装置12、帯電器13、現像装置15及びドラムクリーニング装置17は、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ及びイエローに対応付けられて、4つの画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdが構成されている。
各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの何れにおいても、以下に示す同様の動作がなされる。
すなわち、除電装置12〜12は、所定の回転方向B(図2参照)に回転駆動される感光体11〜11の表面に光を照射して感光体11〜11の表面における電荷(残留電荷)を除去(除電)する。
帯電器13〜13は、除電装置12〜12にて除電された感光体11〜11の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
露光装置14は、帯電器13〜13にて一様に帯電された感光体11〜11の表面を露光して感光体11〜11の表面に静電潜像を形成する。
現像装置15〜15は、露光装置14にて形成された感光体11〜11の表面の静電潜像を現像して、感光体11〜11の表面にトナー像を形成する。
各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdでは、かかる一連の動作によって、感光体11〜11の表面に各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト装置16は、1次転写ローラ16a、中間転写ベルト16b、転写駆動ローラ16c、転写従動ローラ16d及びテンションローラ16eを備えている。1次転写ローラ16aは、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ中間転写ベルト16bの内側に設けられている。1次転写ローラ16a〜16aは、感光体11〜11の表面に形成された各色のトナー像を矢印Cの方向へ周回移動する中間転写ベルト16bに転写する。中間転写ベルト16bは、転写駆動ローラ16cと転写従動ローラ16dとテンションローラ16eとに巻掛けられている。
ドラムクリーニング装置17〜17は、中間転写ベルト16bに転写されずに残った感光体11〜11の表面における残留トナーを除去及び回収する。
二次転写装置18は、二次転写ローラ18aを備えている。二次転写ローラ18aは、中間転写ベルト16bとの間にニップ域を形成するように設けられている。二次転写ローラ18aは、シート搬送路R1を通って搬送されてきた記録シートPをニップ域に挟み込んで搬送し、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト16bの表面に形成されたトナー像(例えばカラートナー像)を記録シートP上に転写する。
ベルトクリーニング装置19は、記録シートPに転写されずに中間転写ベルト16bの表面に残った残留トナーを除去及び回収する。
定着装置20は、加熱ローラ21及び加圧ローラ22を備え、加熱ローラ21及び加圧ローラ22の間にトナー像が転写された記録シートPを挟み込んで加熱及び加圧し、トナー像を記録シートPに定着させる。
給紙トレイ31〜31は、記録シートPを積載するようになっている。給紙トレイ31〜31の記録シートPの供給側には、ピックアップローラ33が設けられている。ピックアップローラ33は、記録シートPを給紙トレイ31から1枚ずつ引き出して、シート搬送路R1に搬送する。給紙トレイ31〜31は、開閉可能な構成とされた開閉部材として作用する。ここで、開閉部材は、開閉動作により原稿送り装置300におけるピックアップローラ321が下降し得るものである。このことは、後述する開閉部材についても同様である。
ここで、給紙トレイ31〜31は、画像形成装置本体110に対して着脱可能な構成とされて1枚又は複数枚の記録シートPを載置するシート載置部として作用する。ピックアップローラ33は、昇降可能な構成とされ、且つ、上昇位置から下降して給紙トレイ31〜31に載置された1枚又は複数枚の記録シートPを1枚ずつ送るためのものである。
また、画像形成装置本体110には、ピックアップローラ33を有するシート供給装置111と、シート供給装置111から送られてきた記録シートPを搬送するシート搬送装置112とが設けられている。
シート搬送装置112は、レジストローラ34、各搬送ローラ35〜35及びこれらを駆動する駆動部(図示せず)を備えている。
シート搬送装置112は、シート搬送路R1において記録シートPを二次転写装置18や定着装置20を経由して排出ローラ36に搬送する。シート搬送路R1の記録シートPの排出側には、排出ローラ36が設けられている。排出ローラ36は、シート搬送路R1で搬送されてきた記録シートPを排出トレイ32に排出する。シート搬送路R1には、レジストローラ34及び各搬送ローラ35〜35が設けられている。レジストローラ34は、記録シートPを一旦停止させて記録シートPの先端を揃えた後、中間転写ベルト16bと二次転写ローラ18aとの間のニップ域におけるトナー像の転写タイミングに合わせて記録シートPを搬送する。各搬送ローラ35〜35は、記録シートPの搬送を促すローラである。
また、シート搬送路R1は、反転経路Rrを備えている。画像形成装置本体110は、記録シートPの表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、記録シートPを排出ローラ36から反転経路Rrへ逆方向に搬送して、記録シートPの表裏を反転させてレジストローラ34へ再度導き、記録シートPの表面と同様にして、記録シートPの裏面にトナー像を定着させて排出トレイ32へ排出する。
また、画像形成装置本体110には、画像形成装置本体110に対して開閉可能な構成とされた開閉部材として、開閉カバー部材113(この例では前面を覆う前カバー部材)(図1参照)と、開閉ガイド部材114(この例では右側の側面を覆う側面ガイド部材)(図1参照)とが設けられている。開閉ガイド部材114は、画像形成装置本体110に対して閉じた状態でシート搬送路R1(具体的には記録シートPのシート搬送路)を構成する。
なお、図1及び図2並びに後述する図3から図11において、符号Xは、幅方向(奥行き方向)を示しており、符号Yは、幅方向Xに直交する左右方向Yを示しており、符号Zは、上下方向(高さ方向)を示している。また、図1及び図2において、説明していない符号の部材については、後ほど説明する。
[画像読取装置の全体構成]
図3は、図1及び図2に示す画像読取装置200の概略構成を透視して示す正面図である。図4は、図1及び図2に示す画像読取装置200の原稿送り装置300における開閉ガイド部材311が原稿送り装置本体300aに対して開放されている状態を示す斜視図である。図5は、図1及び図2に示す画像読取装置200における原稿送り装置300が原稿読取装置400に対して開放されている状態を示す斜視図である。また、図6は、画像読取装置200からシート供給装置320部分を取り出して示す斜視図である。
画像読取装置200は、縮小光学系タイプの画像読取装置とされている。画像読取装置200は、原稿固定方式により原稿Gを原稿載置台410に載置して原稿画像を読み取る原稿固定読取構成と、原稿移動方式により原稿Gを移動させて原稿画像を読み取る原稿移動読取構成とを備えている。
原稿固定読取構成では、原稿載置台410を構成する原稿台ガラス411(図3参照)上に載置される原稿Gを照明装置として作用する光源ユニット420(図3参照)にて原稿台ガラス411を介して照明し、光源ユニット420を副走査方向(左右方向Y)の一方側に移動させつつ光源ユニット420により照明された原稿Gからの反射光を副走査方向に直交する主走査方向(幅方向X)に走査して原稿画像を読み取る。
原稿移動読取構成では、原稿送り装置300で原稿載置台410を構成する原稿読取ガラス412(図3参照)上を通過するように予め定めた所定の搬送方向Y1(図3参照)に搬送される原稿Gを、原稿読取装置400において定位置V(図3参照)に位置する光源ユニット420にて原稿読取ガラス412を介して照明しつつ光源ユニット420により照明された原稿Gからの反射光を主走査方向(幅方向X)に走査して原稿画像を読み取る。
詳しくは、原稿読取装置400は、図3に示すように、原稿台ガラス411、原稿読取ガラス412及び光源ユニット420に加えて、光源ユニット420を移動させる光学系駆動部(図示せず)、ミラーユニット430、集光レンズ440及び光電変換素子(ここではCCD)450を備えており、これらの部材は枠体400a内に収容されている。光源ユニット420は、原稿Gへ向けて光を照射する光源421と、原稿Gからの反射光をミラーユニット430へ導く第1ミラー422とを有している。
原稿台ガラス411及び原稿読取ガラス412は、透明なガラス板からなり、主走査方向(幅方向X)の両端部が枠体400aに載置されている。なお、開閉部材は、原稿読取装置400に対して開閉可能であり、且つ、閉じた状態で原稿載置台410に載置された原稿Gを押さえる原稿送り装置300である。詳しくは、原稿送り装置300は、幅方向Xにおける他方側(具体的には背面側)において、副走査方向(左右方向Y)に沿った軸線回りに(具体的にはヒンジ306,306(図5参照)によって軸支され)原稿読取装置400に対して開閉可能となっており、その下面が原稿読取装置400の原稿台ガラス411上に載置された原稿Gを上から押さえる原稿押さえ部材を兼ねている。これにより、画像読取装置200は、原稿送り装置300が開かれ、原稿読取装置400の原稿台ガラス411が開放されることで、原稿台ガラス411上に原稿Gを載置することができる。原稿送り装置300は、開閉部材として作用する。
ミラーユニット430は、第2ミラー431、第3ミラー432及び支持部材(図示せず)を備えている。ミラーユニット430における支持部材は、光源ユニット420における第1ミラー422からの光を反射して第3ミラー432に導くように第2ミラー431を支持している。また、ミラーユニット430における支持部材は、第2ミラー431からの光を反射して集光レンズ440に導くように第3ミラー432を支持している。集光レンズ440は、ミラーユニット430における第3ミラー432からの光を光電変換素子450の受光面451に集光するものである。光電変換素子450は、集光レンズ440からの光(原稿画像光)を画像データとして電気信号に変換するものである。
また、原稿読取装置400における光学系駆動部は、光源ユニット420を一定の速度で副走査方向(左右方向Y)に移動させると共に、ミラーユニット430を光源ユニット420の移動速度の1/2の移動速度で同じく副走査方向(左右方向Y)に移動させるように構成されている。
原稿送り装置300は、原稿Gを搬送するために1枚又は複数枚の原稿Gを載置する原稿トレイ301(シート載置部の一例)(図3及び図4参照)と、原稿トレイ301の下方に配置される排出トレイ302(図3及び図4参照)と、原稿トレイ301及び排出トレイ302の間を接続するシート搬送路303及びシート排出搬送路304(図3参照)と、ピックアップローラ321(図3参照)を有するシート供給装置320(図3参照)と、シート供給装置320から送られてきた原稿Gを搬送するシート搬送装置330とを備えている。原稿トレイ301は、1枚又は複数枚の原稿Gを載置するシート載置部として作用する。シート搬送路303は、シート搬送ガイド部310により形成される。ピックアップローラ321は、昇降可能な構成とされ、且つ、上昇位置から下降して原稿トレイ301に載置された1枚又は複数枚の原稿Gを1枚ずつ送るためのものである。
(シート搬送ガイド部)
開閉部材は、原稿送り装置本体300aに対して開閉可能であり、且つ、ピックアップローラ321が設けられている。詳しくは、シート搬送ガイド部310は、原稿Gを搬送するにあたり、搬送される原稿Gを案内する。シート搬送ガイド部310は、開閉ガイド部材311と、搬送ガイド部材312とを備えている。開閉ガイド部材311は、原稿Gの詰まり(JAM)等の際の原稿の除去作業や各構成部材の清掃等のメンテナンス作業などの作業の作業性を向上させる観点から、原稿送り装置本体300aに対して開閉可能となっている。開閉ガイド部材311は、開閉部材として作用し、ピックアップローラ321が設けられている。開閉ガイド部材311は、原稿送り装置本体300aに対して閉じた状態でシート搬送路303(具体的には原稿Gの搬送路)を構成する。
開閉ガイド部材311は、原稿Gの搬送方向Y1に直交又は略直交する原稿Gの幅方向Xに沿った軸線回りに揺動自在とされている。
詳しくは、開閉ガイド部材311は、幅方向Xに沿った揺動軸311a(図3参照)に揺動自在に設けられている。この例では、揺動軸311aは、原稿送り装置本体300aに固定されている。
搬送ガイド部材312は、原稿送り装置本体300aに設けられている。搬送ガイド部材312は、開閉ガイド部材311が閉じているときに、開閉ガイド部材311に覆われて開閉ガイド部材311との間に、原稿Gを通過させるシート搬送路303を形成する。
(シート供給装置)
シート供給装置320は、原稿トレイ301からの原稿Gを1枚ずつシート搬送路303へ供給する。
詳しくは、シート供給装置320は、ピックアップローラ321に加えて、シート供給ローラ322(図3参照)と、分離ローラや分離パッド等の分離部材(この例では分離ローラ323)とをさらに備えている。
ピックアップローラ321は、原稿トレイ301上に載置された原稿Gを原稿トレイ301から搬送方向Y1に沿ってシート供給ローラ322及び分離ローラ323に向けて送り出す。シート供給ローラ322は、ピックアップローラ321より搬送方向Y1の下流側に配設されており、ピックアップローラ321にて送られてきた原稿Gを分離ローラ323と共に挟持しつつさらに搬送方向Y1の下流側へ搬送する。
分離ローラ323は、シート供給ローラ322に対峙された状態でシート供給ローラ322との間に搬送される原稿Gが1枚になるように原稿Gを分離する。
ピックアップローラ321及びシート供給ローラ322は、開閉ガイド部材311に設けられており、分離ローラ323は、搬送ガイド部材312に設けられている。従って、開閉ガイド部材311が閉じられて開閉ガイド部材311及び搬送ガイド部材312でシート搬送路303を形成したときに、ピックアップローラ321が原稿トレイ301の上方に位置し、シート供給ローラ322及び分離ローラ323が互いに圧接される。
図6に示すように、シート供給装置320は、駆動軸324と、トルクリミッター325と、旋回支持部材326と、第1ワンウェイ駆動伝達機構327と、第2ワンウェイ駆動伝達機構328とをさらに備えている。
駆動軸324は、駆動装置600における駆動モータ610からの回転駆動力が駆動伝達機構(この例ではギヤ列620)を介して伝達される。
詳しくは、ギヤ列620は、駆動モータ610の回転軸611に固定された第1駆動伝達ギヤ621と、駆動軸324に固定された第2駆動伝達ギヤ622と、駆動装置600の本体フレーム(図示せず)に支持された支持軸624に回転自在に支持された中間ギヤ623とからなっている。中間ギヤ623は、第1駆動伝達ギヤ621及び第2駆動伝達ギヤ622の双方に噛み合って第1駆動伝達ギヤ621からの回転駆動力を第2駆動伝達ギヤ622に伝達する。これにより、ギヤ列620は、駆動モータ610からの回転駆動力を第1駆動伝達ギヤ621、中間ギヤ623及び第2駆動伝達ギヤ622を介して駆動軸324に伝達することができる。
トルクリミッター325は、駆動軸324に連結される軸側回転部と、軸側回転部の外周部に設けられて予め定めた所定のトルクの負荷がかかるまでは軸側回転部と共に回転し、且つ、所定のトルクを超えた負荷がかかると軸側回転部が回転されても回転しない(軸側回転部に対して外側回転部が空回りする)外側回転部を有している。つまり、トルクリミッター325は、外側回転部に予め定めた所定のトルクの負荷がかかるまでは駆動軸324により回転される軸側回転部と共に外側回転部が回転する一方、外側回転部に所定のトルクを超えた負荷がかかると軸側回転部が回転されても外側回転部が回転しない(軸側回転部に対して外側回転部が空回りする)ようになっている。
トルクリミッター325は、軸側回転部が駆動軸324の外周部に固定され、且つ、外側回転部が旋回支持部材326の一端部326aに連結されている。旋回支持部材326は、一端部326aが駆動軸324に回転自在に支持され、且つ、他端部326bがピックアップローラ321を回転軸線回りに回転自在に支持している。
かかる構成を備えたシート供給装置320では、駆動軸324が回転駆動方向(原稿Gを搬送する方向)S1に回転するときには旋回支持部材326が下降方向T1に旋回し、ピックアップローラ321が上昇位置から下降し、原稿G(図3参照)を介して原稿トレイ301(図3及び図4参照)の上面301a(図3及び図4参照)に当接する。そうすると、ピックアップローラ321は、トルクリミッター325がスリップした状態で原稿トレイ301の上面301a上の原稿Gを押し付ける。従って、トルクリミッター325は、ピックアップローラ321の原稿Gへの押し付け力の役割を果たす。一方、駆動軸324が回転駆動方向S1とは反対方向S2に回転するときには旋回支持部材326が上昇方向T2に旋回し、ピックアップローラ321が上昇し、開閉ガイド部材311(図3及び図4参照)の底面311b(図3及び図4参照)に当接する。そうすると、ピックアップローラ321は、トルクリミッター325がスリップした状態で上昇位置に保持される。従って、トルクリミッター325は、ピックアップローラ321の上昇位置での保持の役割も果たす。なお、駆動モータ610は、停止した状態ではディテントトルク(通電していないときの保持トルク)により、ピックアップローラ321を上昇位置で維持させることができる。
第1ワンウェイ駆動伝達機構327は、ワンウェイクラッチ付プーリー(具体的にはワンウェイプーリー327a)と、ピックアップローラ321に同軸に固定された固定プーリー327bと、ワンウェイプーリー327aからの回転駆動力を固定プーリー327bに伝達する無端状の駆動伝達ベルト327cとを備えている。
ワンウェイプーリー327aは、駆動軸324に連結される軸側回転部と、軸側回転部の外周部に設けられて軸側回転部に対して回転駆動方向S1に回転自在とされ、且つ、軸側回転部に対して回転駆動方向S1とは反対方向S2には回転しない外側回転部を有している。
ワンウェイプーリー327aは、軸側回転部が駆動軸324の外周部に固定されている。駆動伝達ベルト327cは、ワンウェイプーリー327aの外側回転部の外周部及び固定プーリー327bの外周部に巻き掛けられている。
ワンウェイプーリー327aは、駆動軸324が回転駆動方向S1に回転するときには外側回転部が軸側回転部と共に回転し、駆動軸324からの回転駆動力を固定プーリー327bに駆動伝達ベルト327cを介して伝達する。これにより、ピックアップローラ321は、駆動モータ610からの回転駆動力により原稿Gを搬送することができる。
一方、ワンウェイプーリー327aは、駆動軸324の回転が停止しているときには、固定プーリー327bの駆動伝達ベルト327cを介した回転駆動方向S1への回転を許容する。これにより、ピックアップローラ321は、駆動モータ610からの回転駆動力が伝達されないときに、駆動軸324に対して回転駆動方向S1に回転可能とされる。
第2ワンウェイ駆動伝達機構328は、ワンウェイクラッチ付連結部材(具体的にはワンウェイカップリング328a)を備えている。
ワンウェイカップリング328aは、駆動軸324に連結される軸側回転部と、軸側回転部の外周部に設けられて軸側回転部に対して回転駆動方向S1に回転自在とされ、且つ、軸側回転部に対して回転駆動方向S1とは反対方向S2には回転しない外側回転部を有している。
ワンウェイカップリング328aは、軸側回転部が駆動軸324の外周部に固定され、且つ、外側回転部がシート供給ローラ322に同軸に固定されている。シート供給ローラ322は、駆動軸324に回転自在に支持されている。
ワンウェイカップリング328aは、駆動軸324が回転駆動方向S1に回転するときには外側回転部が軸側回転部と共に回転し、駆動軸324からの回転駆動力をシート供給ローラ322に伝達する。これにより、シート供給ローラ322は、駆動モータ610からの回転駆動力により原稿Gを搬送することができる。
一方、ワンウェイカップリング328aは、駆動軸324の回転が停止しているときには、シート供給ローラ322の回転駆動方向S1への回転を許容する。これにより、シート供給ローラ322は、駆動モータ610からの回転駆動力が伝達されないときに、駆動軸324に対して回転駆動方向S1に回転可能とされる。
かかる構成を備えた原稿送り装置300では、駆動モータ610を回転駆動方向(記録シートPを搬送する方向)S1に回転駆動させると、トルクリミッター325を介して旋回支持部材326が下降方向T1に旋回し、ピックアップローラ321が上昇位置から下降すると共に軸線回りの回転駆動方向(記録シートPを搬送する方向)S1に回転する。
次に、原稿送り装置300では、図3に示すように、原稿Gをピックアップローラ321にてシート供給ローラ322と分離ローラ323との間に搬送し、ここで原稿Gを分離すると共にシート供給ローラ322が回転駆動されることによって1枚ずつ搬送する。そして、シート供給ローラ322からの原稿Gをシート搬送路303にて案内してシート搬送装置330に向けて搬送する。
原稿送り装置300では、原稿Gの供給動作が終了すると、駆動モータ610を回転駆動方向S1とは反対方向S2に回転駆動させ、トルクリミッター325を介して旋回支持部材326が上昇方向T2に旋回し、ピックアップローラ321が上昇位置で保持される。
(シート搬送装置)
シート搬送装置330は、図3に示すように、シート供給装置320から供給されてきた原稿Gを排出トレイ302に向けて搬送する。
詳しくは、シート搬送装置330は、レジストローラ対331と、上流側搬送ローラ対332と、下流側搬送ローラ対333と、排出搬送部334とを備えている。
レジストローラ対331は、シート供給装置320からシート搬送路303を経て搬送されてきた原稿Gを一旦停止して予め定めた所定のタイミングで原稿Gの搬送を再開するとされている。
レジストローラ対331のうち、一方のレジストローラ331aは、開閉ガイド部材311に設けられる一方、他方のレジストローラ331bは、原稿送り装置本体300aの搬送ガイド部材312に設けられている。従って、開閉ガイド部材311が閉じられて開閉ガイド部材311及び搬送ガイド部材312でシート搬送路303を形成したときに、一方のレジストローラ331a及び他方のレジストローラ331bが互いに圧接されてレジストローラ対331が構成される。
上流側搬送ローラ対332は、原稿Gの搬送方向Y1においてレジストローラ対331よりも下流側且つ原稿読取ガラス412よりも上流側に設けられており、原稿Gを原稿読取ガラス412よりも上流側で搬送する。下流側搬送ローラ対333は、搬送方向Y1において排出搬送部334よりも上流側且つ原稿読取ガラス412よりも下流側に設けられており、原稿Gを原稿読取ガラス412よりも下流側で搬送する。すなわち、上流側搬送ローラ対332、原稿読取ガラス412及び下流側搬送ローラ対333は、シート搬送路303においてこの順に配設されている。また、原稿読取ガラス412は、シート搬送路303のガイド壁の一部を構成するように略水平に設けられている。
この例では、原稿送り装置300は、原稿Gの一方の面(表面)を読み取り可能に搬送した後、原稿Gを表裏が逆転するように反転させて原稿Gの他方の面(裏面)を読み取り可能に搬送するように構成されている。
詳しくは、シート搬送ガイド部310は、原稿Gの表裏を反転させる構成とされている。
シート搬送路303は、シート供給装置320から送られてきた原稿Gを通過させながら原稿Gの表裏を反転させるようになっている。シート搬送路303は、原稿Gをシート供給ローラ322からレジストローラ対331、上流側搬送ローラ対332、原稿読取ガラス412及び下流側搬送ローラ対333を経て排出搬送部334へ導くようにループ状に形成されている。
シート搬送ガイド部310は、原稿送り装置本体300aに設けられた上流側ガイド313、下流側ガイド314及び原稿読取ガイド315をさらに備えている。原稿読取ガイド315は、上流側ガイド313、下流側ガイド314及び原稿読取ガラス412との間で搬送される原稿Gを案内する。上流側ガイド313及び下流側ガイド314は、それぞれ、上流側搬送ローラ対332及び下流側搬送ローラ対333にて搬送される原稿Gを原稿読取ガイド315と共に案内する。
詳しくは、上流側ガイド313は、搬送方向Y1において原稿読取ガラス412の上流側に配設されている。下流側ガイド314は、搬送方向Y1において原稿読取ガラス412の下流側に配設されている。原稿読取ガイド315は、上流側ガイド313、下流側ガイド314及び原稿読取ガラス412に対して所定の間隔をおいて対向するよう設けられている。そして、シート搬送路303は、上流側ガイド313、原稿読取ガラス412及び下流側ガイド314と、原稿読取ガイド315との間に形成されている。
排出搬送部334は、シート搬送路303からの原稿Gを外部に排出するようになっている。
本実施の形態では、画像読取装置200は、原稿Gの両面を読み取る構成とされている。
排出搬送部334は、さらに、シート搬送路303からの原稿Gを排出する途中で後退させるようになっている。
詳しくは、排出搬送部334は、排出ローラ対334aと、排出ローラ対334aを回転駆動する排出ローラ駆動部(図示せず)とを備えている。
排出ローラ対334aは、搬送方向Y1において下流側搬送ローラ対333よりも下流側、具体的には、下流側搬送ローラ対333と排出トレイ302との間に設けられている。排出ローラ対334aは、下流側搬送ローラ対333から搬送されてきた原稿Gを排出トレイ302へ搬送することに加えて、下流側搬送ローラ対333から搬送されてきた原稿Gを後端(搬送方向Y1における上流側端)が前になるように搬送方向Y1とは反対の逆搬送方向Y2に搬送する。
排出ローラ駆動部は、排出ローラ対334aを順方向に回転駆動して原稿Gを搬送方向Y1に搬送する一方、排出ローラ対334aを逆方向に回転駆動して原稿Gを逆搬送方向Y2に搬送(スイッチバック)するようになっている。
シート排出搬送路304は、シート搬送路303と排出ローラ対334aとの間に設けられている。
原稿送り装置300は、搬送ガイド部材312を構成する二つの第1及び第2搬送ガイド部材312a,312bの間に形成されて排出搬送部334で後退させられた原稿Gを通過させるスイッチバック搬送路305をさらに備えている。
この例では、シート搬送装置330は、分岐部材335をさらに備えている。分岐部材335は、シート搬送路303の出口側とスイッチバック搬送路305の入口側との間に設けられている。
シート排出搬送路304は、排出ローラ対334aの順方向の回転により搬送される原稿Gの順搬送路に加えて、排出ローラ対334aの逆方向の回転により搬送される原稿Gの逆搬送路でもある。
スイッチバック搬送路305は、排出ローラ対334aにて後端が前になるように搬送され、且つ、分岐部材335で分岐された原稿Gをシート搬送路303のレジストローラ対331よりも搬送方向Y1の上流側へ導くようになっている。これにより、画像読取装置200は、原稿Gの両面を読み取ることができる。
分岐部材335は、原稿Gの搬送方向Y1に直交又は略直交する原稿Gの幅方向Xに沿った回動軸線回りに回動自在とされている。
詳しくは、分岐部材335は、幅方向Xに沿った回転軸330aに回動自在に設けられている。具体的には、分岐部材335は、正面視で略三角形状を有している。分岐部材335は、回転軸330aに対して着脱自在に且つ回転軸330a回りに回動自在に設けることができる。
なお、図4及び図5において、説明していない符号の部材については、後ほど説明する。
(開閉部材の開閉検知)
画像形成装置100は、画像形成装置100の動作状態を検知する検知部を備えている。詳しくは、検知部は、開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知する構成とされており、この例では、後述する第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180とされている。
−第1開閉検知スイッチ−
図7は、第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350の作動状態を説明するための説明図である。図7は、開閉ガイド部材311が原稿送り装置本体300aに対して開放された状態において第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350を側面側から視た斜視図を示している。
原稿送り装置300は、開閉ガイド部材311の原稿送り装置本体300aに対する開閉を検知する第1開閉検知スイッチ340(検知部の一例)と、第1開閉検知スイッチ340を作動させる第1作動部350(図4も参照)とをさらに備えている。
開閉ガイド部材311及び原稿送り装置本体300aのうち、何れか一方の部材(この例では開閉ガイド部材311)には第1開閉検知スイッチ340が設けられ、且つ、何れか他方の部材(この例では原稿送り装置本体300a)には第1作動部350が設けられている。この例では、第1作動部350は、原稿送り装置本体300aにおける搬送ガイド部材312(図4参照)に設けられている。具体的には、搬送ガイド部材312及び第1作動部350は、一体的に形成されている。
第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350は、開閉ガイド部材311が閉じた状態で第1開閉検知スイッチ340が第1作動部350によりオンするように(すなわち開閉ガイド部材311が閉じ状態であることを検知するように)設けられている。また、第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350は、開閉ガイド部材311が開放した状態で第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350の何れか一方(この例では第1開閉検知スイッチ340)が離間して第1開閉検知スイッチ340がオフするように(すなわち開閉ガイド部材311が開放状態であることを検知するように)設けられている。この例では、第1開閉検知スイッチ340及び第1作動部350は、原稿送り装置300の幅方向Xにおける他方側(具体的には背面側)に設けられている。
第1開閉検知スイッチ340は、幅方向Xに沿った軸線回りに揺動するアクチュエータ部341と、アクチュエータ部341に外力が加わっていないときには作動解除状態(オフ状態)を維持し、且つ、アクチュエータ部341に外力が加わるとアクチュエータ部341の揺動によって作動状態(オン状態)となるスイッチ部342とを備えたスイッチ(具体的にはマイクロスイッチ)とされている。なお、第1開閉検知スイッチ340は、光透過型フォトセンサーを含むものであってもよい。
−第2開閉検知スイッチ−
図8は、第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370の作動状態を説明するための説明図である。図8は、原稿送り装置300が原稿読取装置400に対して開放された状態において第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370を正面側から視た斜視図を示している。
原稿送り装置300は、原稿送り装置300の原稿読取装置400に対する開閉を検知する第2開閉検知スイッチ360(検知部の他の例)(図5も参照)と、第2開閉検知スイッチ360を作動させる第2作動部370(図5も参照)とをさらに備えている。
原稿送り装置300及び原稿読取装置400のうち、何れか一方の装置(この例では原稿送り装置300)には第2開閉検知スイッチ360が設けられ、且つ、何れか他方の装置(この例では原稿読取装置400)には第2作動部370が設けられている。この例では、第2作動部370は、原稿読取装置400における上面カバー400bに設けられている。具体的には、上面カバー400b及び第2作動部370は、一体的に形成されている。
第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370は、原稿送り装置300が閉じた状態で第2開閉検知スイッチ360が第2作動部370によりオンするように(すなわち原稿送り装置300が閉じ状態であることを検知するように)設けられている。また、第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370は、原稿送り装置300が開放した状態で第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370の何れか一方(この例では第2開閉検知スイッチ360)が離間して第2開閉検知スイッチ360がオフするように(すなわち原稿送り装置300が開放状態であることを検知するように)設けられている。この例では、第2開閉検知スイッチ360及び第2作動部370は、画像読取装置200の幅方向Xにおける一方側(具体的には正面側)且つ左右方向Yにおける他方側(具体的には左側)に設けられている。
第2開閉検知スイッチ360は、光を出射する発光部361a及び発光部361aからの光を受光する受光部361bを有する光透過型フォトセンサー361と、発光部361aから受光部361bへの光を遮蔽する光遮蔽状態と、発光部361aから受光部361bへ光を通過させる光通過状態とをとるアクチュエータ部362とを備えている。
アクチュエータ部362は、原稿送り装置300が閉じた状態で第2作動部370と当接して光遮蔽状態となり、原稿送り装置300が開放した状態で第2作動部370との当接が解除されて光通過状態となる。
詳しくは、アクチュエータ部362は、原稿送り装置本体300aの底板300bに対して直交又は略直交する往復移動方向Wに往復移動する往復移動部材362aを備えている。
往復移動部材362aの往復移動方向Wにおける一方側の近傍には、光透過型フォトセンサー361が設けられている。
往復移動部材362aは、本体部362a1と、当接部362a2と、遮光部362a3とを有している。本体部362a1は、往復移動方向Wに延びた棒状の部材とされている。当接部362a2は、本体部362a1の往復移動方向Wにおける光透過型フォトセンサー361側とは反対側の端部に設けられている。遮光部362a3は、本体部362a1の往復移動方向Wにおける光透過型フォトセンサー361側の端部に設けられている。
当接部362a2は、原稿送り装置300が閉じたときに第2作動部370に当接して往復移動方向Wにおける光透過型フォトセンサー361側の第1移動方向W1に移動する。一方、当接部362a2は、原稿送り装置300が開放したときに第2作動部370との当接が解除されて第1移動方向W1とは反対側の第2移動方向W2に移動する。
遮光部362a3は、原稿送り装置300が閉じたときに当接部362a2の第1移動方向W1への移動により光遮蔽状態になる。一方、遮光部362a3は、原稿送り装置300が開放したときに当接部362a2の第2移動方向W2への移動により光通過状態になる。
具体的には、アクチュエータ部362は、支持板362bと、付勢部材362cとをさらに備えている。
支持板362bは、原稿送り装置本体300aの底板300bの上方に予め定めた所定の間隔をおいて底板300bと平行又は略平行になるように原稿送り装置本体300aに固定されている。支持板362bは、上面に光透過型フォトセンサー361を支持しており、発光部361aと受光部361bとの間に対応する部分には、往復移動部材362aにおける遮光部362a3を貫通させる貫通孔362b1が設けられている。なお、貫通孔362b1のサイズは、遮光部362a3を円滑に挿通できる程度に遮光部362a3のサイズよりも若干(所定距離だけ)大きくなっている。
また、原稿送り装置本体300aの底板300bの貫通孔362b1に対応する部分には、往復移動部材362aにおける当接部362a2を貫通させる貫通孔300b1が設けられている。なお、貫通孔300b1のサイズは、当接部362a2を円滑に挿通できる程度に当接部362a2のサイズよりも若干(所定距離だけ)大きくなっている。
これにより、往復移動部材362aは、往復移動方向Wに沿って往復移動自在な構成とすることができる。
往復移動部材362aは、本体部362a1の往復移動方向Wにおける予め定めた所定の移動量を超える移動を規制する規制部362a4をさらに有している。規制部362a4は、本体部362a1の往復移動方向Wにおける中央部に設けられている。本体部362a1における規制部362a4は、当接部362a2及び遮光部362a3が貫通孔300b1及び貫通孔362b1にそれぞれ貫通した状態において、支持板362bと原稿送り装置本体300aの底板300bとの間に設けられている。規制部362a4は、貫通孔300b1及び貫通孔362b1によりも大きいサイズとされており、この例では、支持板362b及び底板300bに平行又は略平行な円板状に形成されている。これにより、本体部362a1の往復移動方向Wにおける所定の移動量を超える移動を規制することができる。
往復移動部材362aは、付勢部材362cにより第2移動方向W2に付勢されている。この例では、付勢部材362cは、直巻スプリングとされており、支持板362bと規制部362a4との間において、本体部362a1に挿通されている。これにより、往復移動部材362aを第2移動方向W2に付勢することができる。
なお、アクチュエータ部362は、原稿送り装置300が閉じた状態で第2作動部370と当接して光通過状態となり、原稿送り装置300が開放した状態で第2作動部370との当接が解除されて光遮蔽状態となってもよい。
また、第2開閉検知スイッチ360において、光透過型フォトセンサー361に代えてマイクロスイッチを設けてもよい。
−第3開閉検知スイッチ−
図9は、第3開閉検知スイッチ140及び第3作動部150の作動状態を説明するための説明図である。図9(a)は、給紙トレイ31が画像形成装置本体110に対して開放されている状態を示す斜視図を示している。図9(b)は、給紙トレイ31の開閉状態を第3開閉検知スイッチ140で検知している状態を示す概略側面図を示している。
給紙トレイ31は、画像形成装置本体110に対して予め定めた所定の直線方向(この例では幅方向X)に往復移動自在に設けられている。
画像形成装置本体110には、給紙トレイ31の画像形成装置本体110に対する開閉を検知する第3開閉検知スイッチ140(検知部のさらに他の例)(図9(b)参照)と、第3開閉検知スイッチ140を作動させる第3作動部150(図9(b)参照)とが設けられている。
給紙トレイ31及び画像形成装置本体110のうち、何れか一方の部材(この例では画像形成装置本体110)には第3開閉検知スイッチ140が設けられ、且つ、何れか他方の部材(この例では給紙トレイ31)には第3作動部150が設けられている。この例では、第3作動部150は、給紙トレイ31における背面31a(図9(b)参照)に設けられている。具体的には、背面31a及び第3作動部150は、一体的に形成されている。
第3開閉検知スイッチ140及び第3作動部150は、給紙トレイ31が閉じた状態で第3開閉検知スイッチ140が第3作動部150によりオンするように(すなわち給紙トレイ31が閉じ状態であることを検知するように)設けられている。また、第3開閉検知スイッチ140及び第3作動部150は、給紙トレイ31が開放した状態で第3開閉検知スイッチ140及び第3作動部150の何れか一方(この例では第3作動部150)が離間して第3開閉検知スイッチ140がオフするように(すなわち給紙トレイ31が開放状態であることを検知するように)設けられている。この例では、第3開閉検知スイッチ140及び第3作動部150は、画像形成装置本体110の幅方向Xにおける他方側(具体的には背面側)に設けられている。
第3開閉検知スイッチ140は、この例では、マイクロスイッチとされている。なお、第3開閉検知スイッチ140は、光透過型フォトセンサーを含むものであってもよい。
−第4開閉検知スイッチ−
図10は、第4開閉検知スイッチ160及び第4作動部170の作動状態を説明するための説明図である。図10は、開閉カバー部材113が画像形成装置本体110に対して開放されている状態を示す斜視図を示している。
開閉カバー部材113は、画像形成装置本体110に対して予め定めた所定方向(この例では左右方向Y)に沿った回動軸線回りに回動自在に設けられている。
画像形成装置本体110には、開閉カバー部材113の画像形成装置本体110に対する開閉を検知する第4開閉検知スイッチ160(検知部のさらに他の例)と、第4開閉検知スイッチ160を作動させる第4作動部170とが設けられている。
開閉カバー部材113及び画像形成装置本体110のうち、何れか一方の部材(この例では画像形成装置本体110)には第4開閉検知スイッチ160が設けられ、且つ、何れか他方の部材(この例では開閉カバー部材113)には第4作動部170が設けられている。この例では、第4作動部170は、開閉カバー部材113における内側面113aに設けられている。具体的には、内側面113a及び第4作動部170は、一体的に形成されている。
第4開閉検知スイッチ160及び第4作動部170は、開閉カバー部材113が閉じた状態で第4開閉検知スイッチ160が第4作動部170によりオンするように(すなわち開閉カバー部材113が閉じ状態であることを検知するように)設けられている。また、第4開閉検知スイッチ160及び第4作動部170は、開閉カバー部材113が開放した状態で第4開閉検知スイッチ160及び第4作動部170の何れか一方(この例では第4作動部170)が離間して第4開閉検知スイッチ160がオフするように(すなわち開閉カバー部材113が開放状態であることを検知するように)設けられている。この例では、第4開閉検知スイッチ160及び第4作動部170は、画像形成装置本体110の幅方向Xにおける一方側(具体的には正面側)且つ左右方向Yにおける一方側(具体的には右側)に設けられている。
第4開閉検知スイッチ160は、この例では、マイクロスイッチとされている。なお、第4開閉検知スイッチ160は、光透過型フォトセンサーを含むものであってもよい。
−第5開閉検知スイッチ−
図11は、第5開閉検知スイッチ180及び第5作動部190の作動状態を説明するための説明図である。図11は、開閉ガイド部材114が画像形成装置本体110に対して開放されている状態を示す斜視図を示している。
開閉ガイド部材114は、画像形成装置本体110に対して予め定めた所定の直線方向(この例では左右方向Y)に往復移動自在に設けられている。
画像形成装置本体110には、開閉ガイド部材114の画像形成装置本体110に対する開閉を検知する第5開閉検知スイッチ180(検知部のさらに他の例)と、第5開閉検知スイッチ180を作動させる第5作動部190とが設けられている。
開閉ガイド部材114及び画像形成装置本体110のうち、何れか一方の部材(この例では画像形成装置本体110)には第5開閉検知スイッチ180が設けられ、且つ、何れか他方の部材(この例では開閉ガイド部材114)には第5作動部190が設けられている。この例では、第5作動部190は、開閉ガイド部材114における内側部材114aに設けられている。具体的には、内側部材114a及び第5作動部190は、一体的に形成されている。
第5開閉検知スイッチ180及び第5作動部190は、開閉ガイド部材114が閉じた状態で第5開閉検知スイッチ180が第5作動部190によりオンするように(すなわち開閉ガイド部材114が閉じ状態であることを検知するように)設けられている。また、第5開閉検知スイッチ180及び第5作動部190は、開閉ガイド部材114が開放した状態で第5開閉検知スイッチ180及び第5作動部190の何れか一方(この例では第5作動部190)が離間して第5開閉検知スイッチ180がオフするように(すなわち開閉ガイド部材114が開放状態であることを検知するように)設けられている。この例では、第5開閉検知スイッチ180及び第5作動部190は、画像形成装置本体110の幅方向Xにおける一方側(具体的には正面側)に設けられている。
第5開閉検知スイッチ180は、この例では、マイクロスイッチとされている。なお、第5開閉検知スイッチ180は、光透過型フォトセンサーを含むものであってもよい。
(制御部)
図12は、画像形成装置100における開閉部材の開閉検知構成を示すシステムブロック図である。
画像形成装置100は、画像形成装置100全体の制御を司る制御部120をさらに備えている。なお、制御部120は画像読取装置200に備えられていてもよい。
原稿送り装置300における第1開閉検知スイッチ340及び第2開閉検知スイッチ360は、制御部120に電気的に接続されており、開閉ガイド部材311及び原稿送り装置300の開閉検知信号を制御部120に送信するようになっている。これにより、制御部120は、それぞれ、第1開閉検知スイッチ340及び第2開閉検知スイッチ360からの開閉ガイド部材311及び原稿送り装置300が閉じていることを示す閉じ信号により開閉ガイド部材311及び原稿送り装置300が閉じていることを検出(認識)することができる。また、制御部120は、それぞれ、第1開閉検知スイッチ340及び第2開閉検知スイッチ360からの開閉ガイド部材311及び原稿送り装置300が開放していることを示す開放信号により開閉ガイド部材311及び原稿送り装置300が開放していることを検出(認識)することができる。
画像形成装置本体110における第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180は、制御部120に電気的に接続されており、給紙トレイ31〜31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114の開閉検知信号を制御部120に送信するようになっている。これにより、制御部120は、それぞれ、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180からの給紙トレイ31〜31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114が閉じていることを示す閉じ信号により給紙トレイ31〜31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114が閉じていることを検出(認識)することができる。また、制御部120は、それぞれ、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180からの給紙トレイ31〜31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114が開放していることを示す開放信号により給紙トレイ31〜31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114が開放していることを検出(認識)することができる。
画像形成装置本体110には、人の存在を検知する人感センサー40(図1及び図10参照)が設けられている。
人感センサー40は、この例では、超音波を用いた超音波型の人感センサーとされている。超音波型の人感センサー40は、超音波送波部41(図1参照)及び超音波受波部42(図1参照)を有し、超音波送波部41により所定の検知範囲に超音波を検知対象物に向け発信し、該検知対象物からの反射波を超音波受波部42で受信して得られた検知結果により、対象物の有無を検出するものである。人感センサー40は、この例では、超音波を用いた超音波型の人感センサーであるが、赤外線を用いた赤外線型の人感センサー、可視光を用いた光学型の人感センサー、或いは、超音波、赤外線及び可視光のうち少なくとも2つを組み合わせた人感センサーであってもよい。
また、画像読取装置200における原稿送り装置300及び原稿読取装置400は、制御部120に電気的に接続されており、制御部120の指示の下、画像読取動作(画像読取処理)を行うようになっている。
また、画像形成装置本体110は、制御部120に電気的に接続されており、制御部120の指示の下、画像形成動作(画像形成処理)を行うようになっている。
そして、制御部120は、画像形成装置100を予め定めた所定の通常消費電力状態から通常消費電力状態よりも供給エネルギーを小さくした低消費電力状態にする省電力モードを有している。
制御部120は、この例では、予め定めた所定の条件が整った場合(例えば、画像形成装置100の待機状態が予め定めた所定の時間継続した場合及び/又は人感センサー40(図1及び図10参照)の検知結果により人が居ないことを検出した場合)に省電力モードに入る構成とされている。待機状態は、この例では、画像形成動作待機状態とされている。ここで、画像形成動作待機状態とは、すぐに画像形成動作を行うことができる状態、具体的には、画像形成装置本体110における定着装置20に定着温度が画像形成動作時の規定温度(例えば170℃)となる規定電力が供給されて定着温度が規定温度(例えば170℃)に維持され、且つ、制御部120が起動している状態をいう。また、省電力モードの低消費電力状態は、この例では、画像形成装置本体110における定着装置20に定着温度が画像形成動作時の規定温度(例えば170℃)よりも低い予め定めた所定の節電温度(例えば150℃)となる節電電力が供給され、且つ、制御部120が起動している状態とされている。従って、この例では、通常消費電力状態は待機状態を意味し、低消費電力状態は省電力モードの状態を意味する。なお、省電力モードの低消費電力状態は、制御部120及び検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160、第5開閉検知スイッチ180及び人感センサー40)にのみ電力を供給する状態(スタンバイ状態)を含んでいる。
また、制御部120は、省電力モードにおいて、予め定めた所定の省電力モード解除条件が整った場合(例えば、ユーザーが予め定めた所定の操作を行った場合及び/又は人感センサー40の検知結果により人が居ることを検出した場合)に省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰させる構成とされている。
具体的には、画像形成装置100は、図12に示すように、メイン電源131と、サブ電源132(省エネルギー用電源)とを備えている。
メイン電源131は、細線で示す制御系ラインが制御部120に電気的に接続され、且つ、太線で示す電力系ラインが画像形成装置本体110及び画像読取装置200に電気的に接続されている。
サブ電源132は、太線で示す電力系ラインが制御部120、第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160、第5開閉検知スイッチ180及び人感センサー40に電気的に接続されており、これらに常時電力を供給するようになっている。
人感センサー40は、細線で示す制御系ラインが制御部120の入力系に電気的に接続されており、人が居ることを示す信号又は居ないことを示す信号を制御部120に送信するようになっている。これにより、制御部120は、人感センサー40からの検知信号により人が居るのか或いは居ないのかを検出(認識)することができる。
制御部120は、画像形成装置100を待機状態(具体的には画像形成動作待機状態)にするときには、画像形成装置100を待機状態(具体的には画像形成動作待機状態)にすることを示す指示信号を、画像形成装置100を省電力モードにするときには、画像形成装置100を省電力モードにすることを示す指示信号をメイン電源131に送信するようになっている。
なお、画像形成装置100は、省電力モードの低消費電力状態として、サブ電源132を用いて制御部120及び検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160、第5開閉検知スイッチ180及び人感センサー40)にのみ電力を供給することができる。
図12に示すように、制御部120は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部121と、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部122とを有している。制御部120は、処理部121が記憶部122のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部122のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。記憶部122のRAMは、処理部121に対して作業用のワークエリア及び画像データを格納する画像メモリとしての領域を提供する。
以上説明した画像形成装置100では、所定の省電力モード条件が整った場合(例えば、画像形成装置100の待機状態が所定の時間継続した場合及び/又は人感センサー40の検知結果により人が居ないことを検出した場合)に省電力モードに入る。また、画像形成装置100では、省電力モードにおいて、所定の省電力モード解除条件が整った場合(例えば、ユーザーが予め定めた所定の操作を行った場合及び/又は人感センサー40の検知結果により人が居ることを検出した場合)に省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態(待機状態)に復帰する。
画像形成装置100では、通常消費電力状態(待機状態)において、画像読取動作(画像読取処理)及び/又は画像形成動作(画像形成処理)が行われる。
ところで、本実施の形態では、図6に示す駆動モータ610、第1駆動伝達ギヤ621及び中間ギヤ623は、原稿送り装置本体300aに設けられ、図6に示す第2駆動伝達ギヤ622、駆動軸324、トルクリミッター325、旋回支持部材326、第1ワンウェイ駆動伝達機構327、第2ワンウェイ駆動伝達機構328、ピックアップローラ321及びシート供給ローラ322は、開閉ガイド部材311に設けられている。従って、開閉ガイド部材311がユーザーによって開放されると、第2駆動伝達ギヤ622が中間ギヤ623から離間し(図7も参照)、これにより、ピックアップローラ321が上昇位置から降下する。また、開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114の開閉操作による振動等によりピックアップローラ321が降下することがある。
画像形成装置100においては、ピックアップローラ321が、シート(具体的には原稿G)をシート載置部(具体的には原稿トレイ301)にセットする前から意図せずに(何らかの要因で)降下してしまっていると、シート載置部にシートを載置できない或いはシート載置部にシートを載置しづらい。
かかる不都合を解消するために、画像形成装置100は、例えば、画像形成装置100を起動したとき(電源をオンした状態で再起動する場合も含む。)、或いは、ジョブ(1回の画像形成動作)が終了したときに、予め定めた所定の構成部材へのイニシャル動作(この例ではピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作)の制御を行う他、通常消費電力状態において検知部(例えば、第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)の検知結果により開閉部材(例えば、開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知したとき、イニシャル動作(この例では、開閉部材がユーザーによって開閉操作されてピックアップローラ321が上昇位置から意図せずに降下したとして或いは降下した可能性があるとして、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御)を行う。ここで、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作は、この例では、駆動軸324が回転駆動方向S1とは反対方向S2に回転して旋回支持部材326が上昇方向T2に旋回し、ピックアップローラ321が上昇位置に位置するように予め定めた所定の時間又は回数だけ駆動モータ610を回転させた後に停止させる動作とされている。
また、従来の画像形成装置は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するときにも、省電力モードからの復帰動作の制御として構成部材へのイニシャル動作の制御を行う。この場合、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、開閉部材の開閉状態に関わらず(すなわち省電力モード中には開閉部材の開閉状態を検知することなく)、省電力モードからの復帰動作の制御として常にイニシャル動作の制御を行うようになっていた。
しかしながら、このような従来の画像形成装置では、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、開閉部材の開閉状態に関わらず、省電力モードからの復帰動作の制御として常にイニシャル動作の制御を行うので、省電力モードからの復帰動作の制御を常に行うことに伴う不都合(例えば、ユーザーはイニシャル動作の制御を行う間待たされる、構成部材をイニシャル動作(この例ではピックアップローラを上昇)させる際に発生する騒音がユーザーを不快に感じさせる、或いは、人感センサーの検知結果により人が居ることを検出した場合に省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰させる構成では、ユーザーが画像形成装置に近づいただけで、イニシャル動作の制御を行うことがユーザーを不快に感じさせるといった不都合)を招く。
(省電力モードからの復帰動作の制御)
この点、本実施の形態では、記憶部122は、検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)の検知結果を記憶する。制御部120は、省電力モード中に画像形成装置100の動作状態を検知部で検知して検知部の検知結果を記憶部122に記憶させ、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果に基づいて省電力モードからの復帰動作の制御を変更するようになっている。
詳しくは、制御部120は、省電力モード中に開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)で検知して検知部の検知結果による開閉部材の開閉状態を記憶部122に記憶させる。制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果により省電力モード中に開閉部材の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御として構成部材へのイニシャル動作の制御を行う一方、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果により省電力モード中に開閉部材の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてイニシャル動作の制御を行わない。
(第1実施形態)
第1実施形態では、制御部120は、通常消費電力状態(具体的には待機状態)及び省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材311)の開閉状態を検知部(具体的には第1開閉検知スイッチ340)で検知する。
制御部120は、通常消費電力状態では、検知部(具体的には第1開閉検知スイッチ340)の検知結果により開閉部材(具体的には開閉ガイド部材311)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御を行う。
また、制御部120は、省電力モード中に検知部(具体的には第1開閉検知スイッチ340)の検知結果による開閉部材(具体的には開閉ガイド部材311)の開閉状態を記憶部122に記憶させる。
制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第1開閉検知スイッチ340)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材311)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
一方、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第1開閉検知スイッチ340)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材311)の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
(第2実施形態)
第2実施形態では、制御部120は、通常消費電力状態(具体的には待機状態)及び省電力モード中に開閉部材(具体的には原稿送り装置300)の開閉状態を検知部(具体的には第2開閉検知スイッチ360)で検知する。
制御部120は、通常消費電力状態では、検知部(具体的には第2開閉検知スイッチ360)の検知結果により開閉部材(具体的には原稿送り装置300)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御を行う。
また、制御部120は、省電力モード中に検知部(具体的には第2開閉検知スイッチ360)の検知結果による開閉部材(具体的には原稿送り装置300)の開閉状態を記憶部122に記憶させる。
制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第2開閉検知スイッチ360)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には原稿送り装置300)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
一方、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第2開閉検知スイッチ360)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には原稿送り装置300)の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
(第3実施形態)
第3実施形態では、制御部120は、通常消費電力状態(具体的には待機状態)及び省電力モード中に開閉部材(具体的には給紙トレイ31)の開閉状態を検知部(具体的には第3開閉検知スイッチ140)で検知する。
制御部120は、通常消費電力状態では、検知部(具体的には第3開閉検知スイッチ140)の検知結果により開閉部材(具体的には給紙トレイ31)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御を行う。
また、制御部120は、省電力モード中に検知部(具体的には第3開閉検知スイッチ140)の検知結果による開閉部材(具体的には給紙トレイ31)の開閉状態を記憶部122に記憶させる。
制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第3開閉検知スイッチ140)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には給紙トレイ31)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
一方、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第3開閉検知スイッチ140)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には給紙トレイ31)の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
(第4実施形態)
第4実施形態では、制御部120は、通常消費電力状態(具体的には待機状態)及び省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉カバー部材113)の開閉状態を検知部(具体的には第4開閉検知スイッチ160)で検知する。
制御部120は、通常消費電力状態では、検知部(具体的には第4開閉検知スイッチ160)の検知結果により開閉部材(具体的には開閉カバー部材113)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御を行う。
また、制御部120は、省電力モード中に検知部(具体的には第4開閉検知スイッチ160)の検知結果による開閉部材(具体的には開閉カバー部材113)の開閉状態を記憶部122に記憶させる。
制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第4開閉検知スイッチ160)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉カバー部材113)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
一方、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第4開閉検知スイッチ160)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉カバー部材113)の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
(第5実施形態)
第5実施形態では、制御部120は、通常消費電力状態(具体的には待機状態)及び省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知部(具体的には第5開閉検知スイッチ180)で検知する。
制御部120は、通常消費電力状態では、検知部(具体的には第5開閉検知スイッチ180)の検知結果により開閉部材(具体的には開閉ガイド部材114)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておくイニシャル動作の制御を行う。
また、制御部120は、省電力モード中に検知部(具体的には第5開閉検知スイッチ180)の検知結果による開閉部材(具体的には開閉ガイド部材114)の開閉状態を記憶部122に記憶させる。
制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第5開閉検知スイッチ180)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
一方、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(具体的には第5開閉検知スイッチ180)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(具体的には開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
なお、第1実施形態から第5実施形態において、省電力モードの低消費電力状態は、スタンバイ状態も含む。
(開閉部材の閉じ情報及び開放情報)
図13は、記憶部122に格納される開閉部材の閉じ情報及び開放情報を模式的に示す模式図である。
(1)イニシャル動作の制御の実行(開閉状態検知)
ここで、第1実施形態から第5実施形態において、省電力モード中に開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知する例として、次の場合を例示できる。
(1−1)省電力モード開始時に開閉部材が閉じており、省電力モード中に開閉部材が開放した後、閉じた場合。この場合には、記憶部122において、省電力モード開始時であることを示す第1格納領域122aに閉じ情報(例えば「1」)が格納され、省電力モード中であることを示す第2格納領域122bに開放情報(例えば「0」)と閉じ情報(例えば「1」)とがこの順に格納される。
(1−2)省電力モード開始時に開閉部材が開放しており、省電力モード中に開閉部材が閉じた場合。この場合には、記憶部122において、第1格納領域122aに開放情報(例えば「0」)が格納され、第2格納領域122bに閉じ情報(例えば「1」)が格納される。
そして、制御部120は、前記(1−1)及び前記(1−2)の何れかの場合には、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行う。
(2)イニシャル動作の制御の非実行(開閉状態非検知)
また、省電力モード中に開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知しない例として、次の場合を例示できる。
(2−1)省電力モード開始時に開閉部材が閉じており、省電力モード中も開閉部材が閉じている場合。この場合には、記憶部122において、第1格納領域122aに閉じ情報(例えば「1」)が格納され、第2格納領域122bに閉じ情報(例えば「1」)が格納される。
(2−2)省電力モード開始時に開閉部材が開放しており、省電力モード中も開閉部材が開放している場合。この場合には、記憶部122において、第1格納領域122aに開放情報(例えば「0」)が格納され、第2格納領域122bに開放情報(例えば「0」)が格納される。
(2−3)省電力モード開始時に開閉部材が閉じており、省電力モード中に開閉部材が開放したままの場合。この場合には、記憶部122において、第1格納領域122aに閉じ情報(例えば「1」)が格納され、第2格納領域122bに開放情報(例えば「0」)が格納される。
そして、制御部120は、前記(2−1)から前記(2−3)の何れか場合には、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を行わない。
なお、画像形成装置100の構成或いは検知する開閉部材の種類によっては、前記(2−3)の場合にイニシャル動作の制御を行ってもよい。
(イニシャル動作の制御例)
−通常消費電力状態−
図14は、通常消費電力状態での第1実施形態から第5実施形態に係るイニシャル動作の制御の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、通常消費電力状態では、先ず、制御部120は、検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)にて開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知する開閉部材の開閉状態の検知があったか否かを判断する(ステップSa1)。
次に、制御部120は、開閉部材の開閉状態の検知があったと判断した場合には(ステップSa1:Yes)、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を実行し(ステップSa2)、ステップSa1に移行する。
一方、制御部120は、開閉部材の開閉状態の検知がないと判断した場合には(ステップSa1:No)、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を実行せずに(ステップSa3)、そのまま、ステップSa1に移行する。
−省電力モード−
図15は、省電力モードでの第1実施形態から第5実施形態に係るイニシャル動作の制御の一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、省電力モードでは、先ず、制御部120は、検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)にて開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態の検知があったか否かを判断する(ステップSb1)。
次に、制御部120は、開閉部材の開閉状態の検知があったと判断した場合には(ステップSb1:Yes)、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するまで待機し(ステップSb2:No)、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰すると(ステップSb2:Yes)、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を実行し(ステップSb3)、処理を終了(通常消費電力状態に移行)する。
一方、制御部120は、開閉部材の開閉状態の検知がないと判断した場合には(ステップSb1:No)、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰したか否かを判断する(ステップSb4)。
次に、制御部120は、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰していないと判断した場合には(ステップSb4:No)、ステップSb1に移行する一方、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰したと判断した場合には(ステップSb4:Yes)、ピックアップローラ321へのイニシャル動作の制御を実行せずに(ステップSb5)、処理を終了(通常消費電力状態に移行)する。
(その他の実施形態)
この例では、構成部材を原稿送り装置300におけるピックアップローラ321としたが、構成部材は、省電力モードからの復帰動作の制御として行うものであれば、何れのものであってもよい。
(本実施の形態について)
以上説明した画像形成装置100によれば、画像形成装置100の動作状態を検知する検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)と、検知部の検知結果を記憶する記憶部122とを備え、省電力モード中に画像形成装置100の動作状態を検知部で検知して検知部の検知結果を記憶部122に記憶させ、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果に基づいて省電力モードからの復帰動作の制御を変更するので、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果によっては省電力モードからの復帰動作の制御を行わないようにすることができ、従って、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、省電力モードからの復帰動作の制御を常に行うことに伴う不都合を回避できる。しかも、省電力モード中に画像形成装置100の動作状態を検知部で検知して検知部の検知結果を記憶部122に記憶させるので、省電力モード中の画像形成装置100の動作状態に基づいた省電力モードからの復帰動作の制御を確実に行うことができる。
また、本実施の形態では、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(この例では開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知した場合に、省電力モードからの復帰動作の制御として構成部材へのイニシャル動作の制御を行う一方、記憶部122に記憶されている検知部の検知結果により省電力モード中に開閉部材の開閉状態を検知しなかった場合に、省電力モードからの復帰動作の制御としてイニシャル動作の制御を行わないことで、無駄なイニシャル動作の制御をなくすことができる。従って、省電力モードからの復帰動作の制御を常に行うことに伴う不都合(例えば、ユーザーはイニシャル動作の制御の間待たされることがなく、構成部材をイニシャル動作させる際に発生する騒音がユーザーを不快に感じさせる、或いは、本実施の形態のように、人感センサー40の検知結果により人が居ることを検出した場合に省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰させる構成では、ユーザーが画像形成装置100に近づいただけで、イニシャル動作の制御を行うことがユーザーを不快に感じさせるといった不都合)を回避することができる。
また、本実施の形態では、通常消費電力状態において、開閉部材(例えば、開閉ガイド部材311、原稿送り装置300、給紙トレイ31、開閉カバー部材113及び開閉ガイド部材114)の開閉状態を検知部(例えば、第1開閉検知スイッチ340、第2開閉検知スイッチ360、第3開閉検知スイッチ140、第4開閉検知スイッチ160及び第5開閉検知スイッチ180)で検知し、検知部の検知結果により開閉部材の開放状態を検知した後に開閉部材の閉じ状態を検知すると、イニシャル動作の制御を行うことで、通常消費電力状態においてイニシャル動作の制御を確実に行うことができる。
また、本実施の形態では、イニシャル動作は、ピックアップローラ321を上昇位置に上昇させておく動作であることで、省電力モード中に開閉部材がユーザーにより開閉操作されずにピックアップローラ321が上昇位置から降下していないとみなして無駄なイニシャル動作の制御(この例ではピックアップローラ321を上昇させる制御)をなくすことができる。
また、本実施の形態では、原稿移動読取構成を備えた画像読取装置200を備え、画像読取装置200は、ピックアップローラ321を有する原稿送り装置300を備え、開閉部材(この例では開閉ガイド部材311)は、原稿送り装置本体300aに対して開閉可能であり、且つ、ピックアップローラ321が設けられていることで、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(この例では第1開閉検知スイッチ340)の検知結果により省電力モード中に開閉部材(この例では開閉ガイド部材311)の開閉状態を検知しなかった場合に、イニシャル動作の制御を行わないようにすることができ、これにより、開閉部材(この例では開閉ガイド部材311)がユーザーにより開閉操作されずにピックアップローラ321が上昇位置から降下していないとみなして無駄なイニシャル動作の制御をなくすことができる。
また、本実施の形態では、原稿移動読取構成と原稿固定読取構成とを備えた画像読取装置200を備え、画像読取装置200は、ピックアップローラ321を有する原稿送り装置300と、原稿載置台410を有する原稿読取装置400とを備え、開閉部材は、原稿読取装置400に対して開閉可能であり、且つ、閉じた状態で原稿載置台410に載置された原稿Gを押さえる原稿送り装置300であることで、省電力モードの低消費電力状態から通常消費電力状態に復帰するにあたり、記憶部122に記憶されている検知部(この例では第2開閉検知スイッチ360)の検知結果により省電力モード中に原稿送り装置300の開閉状態を検知しなかった場合に、イニシャル動作の制御を行わないようにすることができ、これにより、原稿送り装置300がユーザーにより開閉操作されずにピックアップローラ321が上昇位置から降下していないとみなして無駄なイニシャル動作の制御をなくすことができる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。