定義
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、炭素原子(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20炭素原子)を含有する飽和、分枝、または無分枝の脂肪族炭化水素を指す。アルキル基は、置換であっても非置換であってもよい。
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用される場合は、酸素原子に共有結合したアルキルまたはシクロアルキルを指す。アルコキシ基は、置換であっても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、3〜12炭素(例えば、3〜10炭素)を有する単環式、二環式、三環式、または多環式の非芳香族炭化水素基を指す。「シクロアルキル」基は、単環式環、二環式環、三環式環、架橋環、縮合環、ならびにモノスピロ及びジスピロ環を含むスピロ環を包含する。シクロアルキル基の非限定例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、ノルボルニル、及びジスピロ[2.0.2.1]ヘプタンである。シクロアルキル基は、置換であっても非置換であってもよい。
「任意に」という用語が、前に置かれるか否かにかかわらず、「置換された」という用語は、「置換された」基の少なくとも1つの水素が、置換基に置き換わることを指す。特に断りのない限り、「任意に置換された」基は、その基のそれぞれ置換可能な位置に置換基を有することができ、任意の所与の構造における2つ以上の位置が、特定した群から選択される2個以上の置換基で置換され得る場合、置換基は、各位置で同じかまたは異なっていてもよい。
本明細書で使用される場合、「重水素化誘導体(複数可)」とは、同じ化学構造であるが、1つ以上の水素原子が重水素原子に置き換わることを意味する。
本明細書で使用される場合、「CFTR」とは、嚢胞性線維症膜コンダクタンス調節物質を意味する。
本明細書で使用される場合、「変異」とは、CFTR遺伝子またはCFTRタンパク質における変異を指し得る。「CFTR遺伝子変異」とは、CFTR遺伝子における変異を指し、「CFTRタンパク質変異」とは、CFTRタンパク質における変異を指す。遺伝子欠陥または変異、または一般的に、遺伝子中のヌクレオチドの変化は、その遺伝子から翻訳されるCFTRタンパク質中の変異、またはフレームシフト(複数可)をもたらす。
「F508del」という用語は、508位においてアミノ酸フェニルアラニンが欠失している、変異CFTRタンパク質を指す。
本明細書で使用される場合、特定の遺伝子変異について「ホモ接合型」である患者は、各対立遺伝子上に同じ変異を有する。
本明細書で使用される場合、特定の遺伝子変異「ヘテロ接合型」である患者は、1つの対立遺伝子上にこの変異、及び他の対立遺伝子上に異なる変異を有する。
本明細書で使用される場合、「調節物質」という用語は、タンパク質などの生物学的化合物の活性を増加させる化合物を指す。例えば、CFTR調節物質は、CFTRの活性を増加させる化合物である。CFTR調節物質から得られる活性の増加には、CFTRを補正し、増強し、安定化し、及び/または増幅させる化合物が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「CFTR補正物質」という用語は、CFTRのプロセス及び輸送を促進して、細胞表面におけるCFTRの量を増加させる化合物を指す。本明細書で開示される式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、及び化合物II、及びそれらの医薬上許容される塩は、CFTR補正物質である。
本明細書で使用される場合、「CFTR増強物質」という用語は、細胞表面に位置するCFTRタンパク質のチャネル活性を増加させ、イオン輸送の増進をもたらす化合物を指す。本明細書で開示されるの化合物IIIは、CFTR増強物質である。
本明細書で使用される場合、「活性医薬成分」(「API」)という用語は、生物学的に活性な化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「医薬上許容される塩」という用語は、塩が非毒性である、本開示の化合物の塩形態を指す。本開示の化合物の医薬上許容される塩には、適切な無機酸及び有機酸ならびに塩基由来のものが含まれる。医薬上許容される塩は、当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Berge,et al.は、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19に医薬上許容される塩を詳細に記載している。
本明細書で使用される場合、「非晶質」という用語は、その分子の位置が長距離秩序を持たない固体物質のことを指す。非晶質固体は、一般的に分子がランダムに配置されている過冷却液体であり、そのため明確な配置、例えば、分子パッキング、及び長距離秩序が存在しない。非晶質固体は、一般的に等方性であり、すなわち、全ての方向において同様の特性を示し、明確な融点を有さない。例えば、非晶質物質は、粉末X線回折(XRPD)パターンにおいて、鋭い特徴的な結晶性のピークを有さない固体物質である(すなわち、XRPDで決定して結晶質ではない)。代わりに、そのXRPDパターンに1つまたは複数の広いピーク(例えば、ハロー)が見られる。広いピークは、非晶質固体の特徴である。非晶質物質及び結晶性物質のXRPDに比較については、US2004/0006237を参照されたい。
本明細書で使用される場合、「実質的に非晶質」という用語は、その分子の位置においてほとんど長距離秩序を有していないかまたは長距離秩序を全く有していない固体物質を指す。例えば、実質的に非晶質な物質は、約15%未満の結晶化度(例えば、約10%未満の結晶化度または約5%未満の結晶化度)を有する。「実質的に非晶質」という用語は、記述語「非晶質」を含み、これは、結晶性が全くない(0%)物質を指すことにも留意されたい。
本明細書で使用される場合、「分散体(液)」という用語は、その中で分散相である1つの物質が、第2の物質(連続相またはビヒクル)全体に不連続単位で分布している分散系のことを指す。分散相の大きさは大幅に異なり得る(例えば、ナノメートルの大きさのコロイド粒子から数ミクロンの大きさまで)。一般的に、分散相は、固体、液体、または気体であり得る。固体分散体の場合、分散相と連続相は共に固体である。医薬用途においては、固体分散体には、非晶質ポリマー(連続相)中の結晶状の薬剤(分散相)、または非晶質ポリマー(連続相)中の非晶質状の薬剤(分散相)を含めることができる。いくつかの実施形態では、固体分散体は、分散相を構成するポリマー、及び連続相を構成する薬剤を含む。または、固体分散体は、分散相を構成する薬剤、及び連続相を構成するポリマーを含む。
「患者」及び「対象」という用語は、交換可能に使用され、ヒトを含む動物のことを指す。
「有効用量」及び「有効量」という用語は、本明細書で交換可能に使用され、投与された場合に、所望の効果(例えば、CFまたはCFの症状の改善、またはCFの重症度もしくはCFの症状の軽減)を生じる化合物の量のことを指す。有効用量の正確な量は、治療の目的に依存し、公知の技術を用いて、当業者により確認される(例えば、Lloyd(1999)The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compoundingを参照されたい)。
本明細書で使用される場合、「治療」、「治療すること」などの用語は、一般的に、対象におけるCFまたはその症状の改善、またはCFの重症度もしくはその症状の軽減を意味する。「治療」とは、本明細書で使用される場合、以下のもの:対象の成長の増加、体重増加の増加、肺の粘液の減少、膵機能及び/または肝機能の改善、肺感染症の軽減、及び/または咳または息切れの軽減が含まれるが、これらに限定されない。これらの症状のいずれかの改善またはその重症度の軽減は、当該技術分野で公知の標準的な方法及び技術によって容易に評価することができる。
本明細書で使用される場合、「と組み合わせて」という用語は、2つ以上の化合物、薬剤、または追加の活性医薬成分を参照する場合、2つ以上の化合物、薬剤、または活性医薬成分を、お互いの前に、同時に、後に患者に投与することを意味する。
「約」及び「およそ」という用語は、組成物または剤形の成分の用量、量、または重量パーセントに関連して使用される場合、当業者が、特定の用量、量、または重量パーセントから得られるものと同等の薬理学的効果を提供すると認識する、特定の用量、量、もしくは重量パーセントの値、または用量、量、もしくは重量パーセントの範囲を含む。
本明細書に記載される式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、化合物II、III、IV、及びその医薬上許容される塩、及びそれらの重水素化誘導体の各々は独立して、1日1回、1日2回、または1日3回投与することができる。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、その医薬上許容される塩、及びそれらの重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、その医薬上許容される塩、及びそれらの重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、化合物II及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物II及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、化合物IV及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日1回投与される。いくつかの実施形態では、化合物IV及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、1日2回投与される。いくつかの実施形態では、化合物II、III、及び/またはIVの重水素化誘導体、またはその医薬上許容される塩は、これらの実施形態のいずれか1つで使用される。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される化合物、その医薬上許容される塩、またはそのような化合物または塩の重水素化誘導体の10mg〜1,500mgを毎日投与する。
当業者であれば、「化合物またはその医薬上許容される塩」の量を開示した場合、化合物の医薬上許容される塩形態の量は、化合物の遊離塩基の濃度に等価な量であることが認識されるであろう。本明細書の化合物またはそれらの医薬上許容される塩の開示量は、それらの遊離塩基形態に基づくことを留意されたい。例えば、「式(I)の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の10mg」は、10mgの式(I)の化合物、及び10mgの式(I)の化合物に等価な式(I)の化合物の医薬上許容される塩の濃度を含む。
上記のように、本明細書で開示されるのは、式Iの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Y
1及びY
2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
Xは、O、NH、及びN(C
1−C
4アルキル)基から選択され;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3はは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基;及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
また、本明細書で開示されるのは、式(II)の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Xは、O、NH、及びN(C
1−C
4アルキル)基から選択され;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基;及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
式(I)及び(II)の範囲に包含されるものは、
(ここで、R’は、HまたはC
1−C
4アルキルである)(すなわち、式中、Xは、NH及びN(C
1−C
4アルキル)基から選択される)を含む化合物、及びその医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体である。いくつかの実施形態では、図1に示す構造式のいずれか1つを有するが、各式中のスルホンアミド基の(S=O)基の1つがNHまたはNR’に置換される、化合物、またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体は、異性体混合物またはエナンチオに富んだ(例えば、>90%ee、>95%ee、または>98%ee)異性体のいずれかとして包含される。
また、本明細書で開示されるのは、式(III)の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)の化合物、その医薬上許容される塩、及び/または前述のいずれかの重水素化誘導体において:
各R2は独立して、水素及びC1−C2アルキル基から選択され;
R5は、水素及びC1−C2アルキル基から選択され;及び
各R6は独立して、C1−C2アルキル基から選択される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)の化合物、その医薬上許容される塩、及び/または前述のいずれかの重水素化誘導体において:
R1は、−O−(CH2)(C(R2)2)(m−1)R7であり、
R7は独立して、各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC1−C2アルキル基、及び各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC3−C10シクロアルキル基から選択され;及び
各R2は独立して、C1−C2アルキル基、OH、C1−C2アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
R4は、Hであり;及び
qは、0、1、2、3、または4である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)の化合物、その医薬上許容される塩、及び/または前述のいずれかの重水素化誘導体において、rは、0である。
また、本明細書で開示されるのは、式(IV)の化合物:
前述のいずれかの医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R
1は、−O−(CH
2)(C(R
2)
2)
(m−1)R
7であり、
各R
2は独立して、C
1−C
2アルキル基、OH、C
1−C
2アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
R
7は、各々がハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され、
R
5は、水素及びC
1−C
2アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、C
1−C
2アルキル基から選択され;及び
pは、0、1、または2である。
いくつかの実施形態では、pは、0または1である。いくつかの実施形態では、pは、0である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、及びその医薬上許容される塩において、各R2は独立して、CH3、OH、F、及びOCH3から選択され。いくつかの実施形態では、pは、0または1である。いくつかの実施形態では、pは、0である。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、及びその医薬上許容される塩において、pは、1であり;R5は、メチルであり;及びR6は、メチルである。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物、及びその医薬上許容される塩において、R7は、シクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、R7は、ハロゲン化C1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、R7は、1つ以上のハロゲンで置換されたシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、R7は、1つ以上のC1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、R7は、1つ以上のハロゲン及び1つ以上のC1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である。いくつかの実施形態では、R7は、CF3基である。いくつかの実施形態では、R7は、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC4シクロアルキル基から選択される。いくつかの実施形態では、R7は、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC5シクロアルキル基から選択される。いくつかの実施形態では、C5シクロアルキル基は、二環式である。
いくつかの実施形態では、R7は、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC7シクロアルキル基から選択される。いくつかの実施形態では、C7シクロアルキル基は、二環式である。いくつかの実施形態では、C7シクロアルキル基は、三環式である。
また、本明細書で開示されるのは、図1に示す式のいずれか1つから選択される式を有する化合物、及びその医薬上許容される塩である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式を有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式のいずれか1つを有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
また、本明細書で開示されるのは、以下の式のいずれか1つを有する化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体である。
適切な医薬上許容される塩は、例えば、S.M.Berge,et al.J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19に開示されるものである。例えば、その論文の表1には、以下の医薬上許容される塩が提供される:
適切な酸から誘導される医薬上許容される塩の非限定例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、または過塩素酸などの無機酸とともに形成される塩;酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸とともに形成される塩;及び、イオン交換などの当該技術分野で使用される他の方法を使用することで形成される塩が挙げられる。医薬上許容される塩の非限定例としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチネート、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、及び吉草酸塩が挙げられる。適切な塩基から誘導される医薬上許容される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びN+(C1−4アルキル)4塩が挙げられる。本開示は、本明細書で開示される化合物の塩基性窒素含有基の四級化も想定する。アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の適切な非限定例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが挙げられる。医薬上許容される塩のさらなる非限定例としては、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成される、アンモニウム、第四級アンモニウム、及びアミンカチオンが挙げられる。医薬上許容される塩の他の適切な非限定例としては、べシル酸塩及びグルコサミン塩が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述の重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、化合物II、その医薬上許容される塩、及び前述の重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述の重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述の重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、化合物IV及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述の重水素化誘導体から選択される少なくとも1つの化合物は、化合物IIまたはその医薬上許容される塩または重水素化誘導体、及び化合物IIIから選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物から選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体は、化合物IIIから選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体、及び化合物IVから選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体と組み合わせて投与される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの新規の化合物(及び/または、そのような化合物または塩のその少なくとも1つの医薬上許容される塩及び/または少なくとも1つの重水素化誘導体)は、少なくとも1つの追加の活性医薬成分と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性医薬成分は、以下から選択される。
(a)化合物II:
及びその医薬上許容される塩
(化合物IIの化学名は、(R)−1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−2−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−インドール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミドである);
(b)化合物III:
及びその医薬上許容される塩
(化合物IIIの化学名は、N−(5−ヒドロキシ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェニル)−4−オキソ−1H−キノリン−3−カルボキサミドである);及び
(C)化合物IV:
及びその医薬上許容される塩
(化合物IVの化学名は、3−(6−(1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド)−3−メチルピリジン−2−イル)安息香酸である)。
いくつかの実施形態では、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩は、化合物II及び/またはその医薬上許容される塩と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態では、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩は、化合物III及び/またはその医薬上許容される塩と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態では、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩は、化合物IV及び/またはその医薬上許容される塩と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態では化合物1及び/またはその医薬上許容される塩は、化合物II及び/またはその医薬上許容される塩及び化合物III及び/またはその医薬上許容される塩と組み合わせて投与することができる。いくつかの実施形態では化合物1及び/またはその医薬上許容される塩は、化合物II及び/またはその医薬上許容される塩及び化合物IV及び/またはその医薬上許容される塩と組み合わせて投与することができる。
一態様では、本開示は、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩、及び医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
一態様では、本開示は、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩、化合物II及び/またはその医薬上許容される塩、及び医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
一態様では、本開示は、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩、化合物III及び/またはその医薬上許容される塩、及び医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
一態様では、本開示は、化合物1及び/またはその医薬上許容される塩、化合物II及び/またはその医薬上許容される塩、化合物III及び/またはその医薬上許容される塩、及び医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
本明細書で開示される新規の化合物のいずれか、例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、それらの医薬上許容される塩、及びそのような化合物及び塩の重水素化誘導体は、単一の医薬組成物、または、他の追加の活性医薬成分(複数可)(例えば、化合物II、III、またはIV、またはその医薬上許容される塩、またはそのような化合物または塩の重水素化誘導体)と組み合わせた別々の医薬組成物中に含むことができる。そのような医薬組成物は、1日1回または1日複数回、例えば、1日2回投与することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される化合物のいずれかから選択される少なくとも1つの化合物、及びその医薬上許容される塩、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される新規の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物II及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される新規の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される新規の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物II及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される新規の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物III及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、化合物IV及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、及び少なくとも1つの医薬上許容される担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される医薬組成物は、少なくとも1つの追加の活性医薬成分を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性医薬成分は、CFTR調節物質である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性医薬成分は、CFTR補正物質である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性医薬成分は、CFTR増強物質である。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、(i)式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、またはその医薬上許容される塩、またはそのような化合物または塩の重水素化誘導体;及び(ii)少なくとも2つの追加の活性医薬成分(そのうちの1つは、CFTR補正物質であり、及びそのうちの1つは、CFTR増強物質である)を含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性医薬成分は、粘液溶解剤、気管支拡張剤、抗生剤、抗感染剤、及び抗炎症剤から選択される。
医薬組成物は、少なくとも1つの医薬上許容される担体をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの医薬上許容される担体は、医薬上許容されるビヒクル及び医薬上許容されるアジュバントから選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの医薬上許容されるものは、医薬上許容される充填剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、滑沢剤から選択される。
また、本開示の医薬組成物、既述した組み合わせを含む医薬組成物を含め、併用療法で使用することができる。すなわち、組成物は、少なくとも1つの追加の活性医薬成分または医療手順と同時、前、または後に投与することができることが分かるであろう。
これらの組み合わせを含む医薬組成物は、嚢胞性線維症の治療に有用である。
上記のように、本明細書で開示される医薬組成物は、少なくとも1つの医薬上許容される担体を任意にさらに含み得る。少なくとも1つの医薬上許容される担体は、アジュバント及びビヒクルから選択され得る。少なくとも1つの医薬上許容される担体は、本明細書で使用される場合、いずれか、全ての溶媒、希釈剤、他の液体ビヒクル、分散助剤、懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤、乳化剤、保存剤、固体結合剤、及び滑沢剤を、所望の特定の剤形に適するように含む。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,2005,ed.D.B.Troy,Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,and Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988−1999,Marcel Dekker,New Yorkは、医薬組成物を製剤化するのに使用される様々な担体、及びその既知の調製方法を開示する。任意の従来の担体が、望ましくない生物学的作用を生じるか、さもなければ医薬組成物の他の成分(複数可)と有害な様式で相互作用するなどの、本開示の化合物と適合しない範囲を除いて、その使用は、本開示の範囲内にあることが企図される。適切な医薬上許容される担体の非限定例としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝剤(ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、及びソルビン酸カリウムなど)、植物性飽和脂肪酸、水、塩及び電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素ジナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など)の部分グリセリド混合物、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、糖類(ラクトース、グルコース、及びスクロースなど)、デンプン(トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなど)、セルロース及びその誘導体(ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロースなど)、粉末化トラガカント、モルト、ゼラチン、タルク、賦形剤(カカオ脂及び坐剤用ワックスなど)、油類(落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油など)、グリコール(プロピレングリコール及びポリエチレングリコールなど)、エステル(オレイン酸エチル及びラウリル酸エチルなど)、寒天、緩衝剤(水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなど)、アルギン酸、発熱物質不含水、等張食塩水、リンゲル溶液、エチルアルコール、及びリン酸緩衝溶液、非毒性の適合性滑沢剤(ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなど)、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、矯味矯臭剤、香料、保存剤、及び酸化防止剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、本明細書で開示される化合物のいずれか及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、及び化合物II、化合物III、化合物IVから選択される少なくとも1つの化合物、及び前述のいずれかの医薬上許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを使用する。
当該技術分野で公知の任意の適切な医薬組成物を、本明細書で開示される新規の化合物、化合物II、化合物III、化合物IV、及びその医薬上許容される塩に使用することができる。化合物1及びその医薬上許容される塩のいくつかの例示の医薬組成物は、実施例に記載される。化合物II及びその医薬上許容される塩のいくつかの例示の医薬組成物は、WO2011/119984及びWO2014/015841に見出すことができ、これら全てを参照により本明細書に組み込む。化合物III及びその医薬上許容される塩のいくつかの例示の医薬組成物は、WO2007/134279、WO2010/019239、WO2011/019413、WO2012/027731、及びWO2013/130669に見出すことができ、これら全てを参照により本明細書に組み込む。化合物IV及びその医薬上許容される塩のいくつかの例示の医薬組成物は、WO2010/037066、WO2011/127241、WO2013/112804、及びWO2014/071122に見出すことができ、これら全てを参照により本明細書に組み込む。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物及びその医薬上許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を、化合物II及び化合物IIIを含む医薬組成物と共に投与する。化合物II及び化合物IIIを含む医薬組成物は、PCT公開第WO2015/160787号で開示され、参照により本明細書に組み込む。例示の実施形態を以下の表2に示す:
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される新規の化合物及びその薬学的な塩から選択される少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物は、化合物IIIを含む医薬組成物と共に投与される。化合物IIIを含む医薬組成物は、PCT公開第WO2010/019239号で開示され、参照により本明細書に組み込む。例示の実施形態を、以下の表3に示す:
化合物IIIを含むさらなる医薬組成物は、PCT公開第WO2013/130669号で開示され、参照により本明細書に組み込む。例示のミニ錠剤(約2mmの直径、約2mmの厚さ、各ミニ錠剤は、重量約6.9mg)は、以下の表4に記載される成分量を用いて、26個のミニ錠剤当たりおよそ50mgの化合物III、及び39個のミニ錠剤およそ75mgの化合物IIIを有するように製剤化した。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、錠剤である。いくつかの実施形態では、錠剤は、経口投与に適している。
単剤療法または併用療法のいずれかにおける本開示の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化された類似体、及び医薬組成物は、嚢胞性線維症の治療に有用である。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるのは、有効量の本開示の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化された類似体;または医薬組成物を、患者、例えば、ヒトに投与することを含む、患者における嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法であって、当該患者は、嚢胞性線維症を有する。いくつかの実施形態では、患者は、F508del/最小機能(MF)遺伝子型、F508del/F508del遺伝子型、F508del/ゲーティング遺伝子型、またはF508del/残留機能性(RF)遺伝子型を有する。
F508del/最小機能遺伝子型を有する患者は、最小機能のCFTRタンパク質をもたらすことが予想され、化合物II、化合物III、または化合物IIと化合物IIIの組み合わせに応答すると予想されない変異を含有する第2のCFTR対立遺伝子を有するヘテロ接合型F508del CFTRである患者と定義される。これらのCFTR変異は、3つの主な情報源を用いて定義した:
●変異が反応するための生物学的妥当性(すなわち、変異クラス)
●人口に基づく臨床重症度のエビデンス(CFTR2患者レジストリー当たり;2016年2月15日にアクセス)
○平均汗塩化物>86mmol/L、及び
○膵機能不全の罹患率(PI)>50%
●インビトロ試験
○野性型CFTRの10%未満のベースライン塩化物輸送をもたらす変異は、最小機能と見なした
○化合物II及び/または化合物IIIの添加後に野性型CFTRの10%未満の塩化物輸送をもたらす変異は、無応答と見なした。
F508del/残留機能性遺伝子型を有する患者は、細胞表面におけるCFTRの部分活性を生成することができるタンパク質の量または機能の低下をもたらす変異を含有する第2のCFTR対立遺伝子を有するヘテロ接合型F508del CFTRである患者と定義される。残留機能性表現型をもたらすことが知られているCFTR遺伝子変異には、いくつかの実施形態では、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+3A→G、E56K、P67L、R74W、D110E、D110H、R117C、L206W、R347H、R352Q、A455E、D579G、E831X、S945L、S977F、F1052V、R1070W、F1074L、D1152H、D1270N、E193K、及びK1060Tから選択される残留CFTR機能性変異が含まれる。いくつかの実施形態では、残留CFTR機能性変異は、R117H、S1235R、I1027T、R668C、G576A、M470V、L997F、R75Q、R1070Q、R31C、D614G、G1069R、R1162L、E56K、A1067T、E193K、またはK1060Tから選択される。いくつかの実施形態では、残留CFTR機能性変異は、R117H、S1235R、I1027T、R668C、G576A、M470V、L997F、R75Q、R1070Q、R31C、D614G、G1069R、R1162L、E56K、またはA1067Tから選択される。
F508del/ゲーティング変異遺伝子型を有する患者は、ゲーティング欠陥と関連し、かつ、化合物IIIに応答することが臨床的に実証されている変異を含有する第2のCFTR対立遺伝子を有するヘテロ接合型F508del CFTRである患者と定義される。そのような変異の例としては、G178R、S549N、S549R、G551D、G551S、G1244E、S1251N、S1255P、及びG1349Dが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法は、各々独立して、患者のベースラインの塩化物輸送を上回る塩化物輸送の増加をもたらす。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他のCFTR変異は、任意のCF病因性変異である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他のCFTR変異は、任意のCF病因性変異であり、インビトロ及び/または臨床データに基づいて、化合物1、化合物II、化合物III及び/または化合物IVの遺伝子型などの本明細書で開示される新規の化合物のいずれかに応答すると予想される及び/または反応する。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他のCFTR変異は、任意のCF病因性変異であり、インビトロ及び/または臨床データに基づいて、(i)本明細書で開示される新規の化合物、例えば、化合物1、及び(ii)化合物II、及び/または化合物III、及び/または化合物IVの遺伝子型の任意の組み合わせに応答すると予想される及び/または反応する。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、表5に記載される変異のいずれかから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V、G1069R、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N、D1152H、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C、621+3A→G、1949del84、3141del9、3195del6、3199del6、3905InsT、4209TGTT→A、A1006E、A120T、A234D、A349V、A613T、C524R、D192G、D443Y、D513G、D836Y、D924N、D979V、E116K、E403D、E474K、E588V、E60K、E822K、F1016S、F1099L、F191V、F311del、F311L、F508C、F575Y、G1061R、G1249R、G126D、G149R、G194R、G194V、G27R、G314E、G458V、G463V、G480C、G622D、G628R、G628R(G→A)、G91R、G970D、H1054D、H1085P、H1085R、H1375P、H139R、H199R、H609R、H939R、I1005R、I1234V、I1269N、I1366N、I175V、I502T、I506S、I506T、I601F、I618T、I807M、I980K、L102R、L1324P、L1335P、L138ins、L1480P、L15P、L165S、L320V、L346P、L453S、L571S、L967S、M1101R、M152V、M1T、M1V、M265R、M952I、M952T、P574H、P5L、P750L、P99L、Q1100P、Q1291H、Q1291R、Q237E、Q237H、Q452P、Q98R、R1066C、R1066H、R117G、R117L、R117P、R1283M、R1283S、R170H、R258G、R31L、R334L、R334Q、R347L、R352W、R516G、R553Q、R751L、R792G、R933G、S1118F、S1159F、S1159P、S13F、S549R(A→C)、S549R(T→G)、S589N、S737F、S912L、T1036N、T1053I、T1246I、T604I、V1153E、V1240G、V1293G、V201M、V232D、V456A、V456F、V562I、W1098C、W1098R、W1282R、W361R、W57G、W57R、Y1014C、Y1032C、Y109N、Y161D、Y161S、Y563D、Y563N、Y569C、及びY913Cから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V、G1069R、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N、D1152H、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C、及び621+3A→Gから選択される少なくとも1つの組み合わせ変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、1949del84、3141del9、3195del6、3199del6、3905InsT、4209TGTT→A、A1006E、A120T、A234D、A349V、A613T、C524R、D192G、D443Y、D513G、D836Y、D924N、D979V、E116K、E403D、E474K、E588V、E60K、E822K、F1016S、F1099L、F191V、F311del、F311L、F508C、F575Y、G1061R、G1249R、G126D、G149R、G194R、G194V、G27R、G314E、G458V、G463V、G480C、G622D、G628R、G628R(G→A)、G91R、G970D、H1054D、H1085P、H1085R、H1375P、H139R、H199R、H609R、H939R、I1005R、I1234V、I1269N、I1366N、I175V、I502T、I506S、I506T、I601F、I618T、I807M、I980K、L102R、L1324P、L1335P、L138ins、L1480P、L15P、L165S、L320V、L346P、L453S、L571S、L967S、M1101R、M152V、M1T、M1V、M265R、M952I、M952T、P574H、P5L、P750L、P99L、Q1100P、Q1291H、Q1291R、Q237E、Q237H、Q452P、Q98R、R1066C、R1066H、R117G、R117L、R117P、R1283M、R1283S、R170H、R258G、R31L、R334L、R334Q、R347L、R352W、R516G、R553Q、R751L、R792G、R933G、S1118F、S1159F、S1159P、S13F、S549R(A→C)、S549R(T→G)、S589N、S737F、S912L、T1036N、T1053I、T1246I、T604I、V1153E、V1240G、V1293G、V201M、V232D、V456A、V456F、V562I、W1098C、W1098R、W1282R、W361R、W57G、W57R、Y1014C、Y1032C、Y109N、Y161D、Y161S、Y563D、Y563N、Y569C、及びY913Cから選択される少なくとも1つの組み合わせ変異を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、CFTR変異G551Dを有する。いくつかの実施形態では、患者は、G551D変異に関してホモ接合型である。いくつかの実施形態では、患者は、G551D変異に関してヘテロ接合型である。いくつかの実施形態では、患者は、G551D変異に関してヘテロ接合型であり、1つの対立遺伝子上にG551D変異、及び他方の対立遺伝子上に任意の他のCF病因性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、1つの対立遺伝子上のG551D遺伝子変異に関してヘテロ接合型であり、他方の対立遺伝子上の他のCF病因性変異は、F508del、G542X、N1303K、W1282X、R117H、R553X、1717−1G→A、621+1G→T、2789+5G→A、3849+10kbC→T、R1162X、G85E、3120+1G→A、ΔI507、1898+1G→A、3659delC、R347P、R560T、R334W、A455E、2184delA、または711+1G→Tのいずれか1つである。いくつかの実施形態では、患者は、G551D変異に関してヘテロ接合型であり、他のCFTR変異は、F508delである。いくつかの実施形態では、患者は、G551D変異に関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR変異は、R117Hである。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、CFTR変異F508delを有する。いくつかの実施形態では、患者は、F508del変異に関してホモ接合型である。いくつかの実施形態では、患者は、F508del変異に関してヘテロ接合型であり、患者は、1つの対立遺伝子上にF508del変異、及び他方の対立遺伝子上に任意のCF病因性変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他のCFTR変異は、G551D、G542X、N1303K、W1282X、R117H、R553X、1717−1G→A、621+1G→T、2789+5G→A、3849+10kbC→T、R1162X、G85E、3120+1G→A、ΔI507、1898+1G→A、3659delC、R347P、R560T、R334W、A455E、2184delA、または711+1G→Tを含むが、これらに限定されない任意のCF病因性変異である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR変異は、G551Dである。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR変異は、R117Hである。
いくつかの実施形態では、患者は、以下:
(i)D443Y;G576A;R668C、
(ii)F508C;S1251N、
(iii)G576A;R668C、
(iv)G970R;M470V、
(v)R74W;D1270N、
(vi)R74W;V201M、及び
(vii)R74W;V201M;D1270N
から選択される少なくとも1つの組み合わせ変異を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V及びG1069Rから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R及びS1251Nから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、E193K、F1052V及びG1069Rから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、方法は、患者のベースラインの塩化物輸送に対して、塩化物輸送の増加をもたらす。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N及びD1152Hから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C及び621+3A→Gから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、1717−1G→A、1811+1.6kbA→G、2789+5G→A、3272−26A→G及び3849+10kbC→Tから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、2789+5G→A及び3272−26A→Gから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V、G1069R、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N、D1152H、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C及び621+3A→Gから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療する方法では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V、G1069R、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N、D1152H、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C、621+3A→Gから選択されるCFTR変異;及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異;及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R、S1251N、E193K、F1052V及びG1069Rから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、G178R、G551S、G970R、G1244E、S1255P、G1349D、S549N、S549R及びS1251Nから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、E193K、F1052V及びG1069Rから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、R117C、D110H、R347H、R352Q、E56K、P67L、L206W、A455E、D579G、S1235R、S945L、R1070W、F1074L、D110E、D1270N及びD1152Hから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、1717−1G→A、621+1G→T、3120+1G→A、1898+1G→A、711+1G→T、2622+1G→A、405+1G→A、406−1G→A、4005+1G→A、1812−1G→A、1525−1G→A、712−1G→T、1248+1G→A、1341+1G→A、3121−1G→A、4374+1G→T、3850−1G→A、2789+5G→A、3849+10kbC→T、3272−26A→G、711+5G→A、3120G→A、1811+1.6kbA→G、711+3A→G、1898+3A→G、1717−8G→A、1342−2A→C、405+3A→C、1716G/A、1811+1G→C、1898+5G→T、3850−3T→G、IVS14b+5G→A、1898+1G→T、4005+2T→C及び621+3A→Gから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、1717−1G→A、1811+1.6kbA→G、2789+5G→A、3272−26A→G及び3849+10kbC→Tから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117H、及びG551Dから選択されるCFTR変異を有する。いくつかの実施形態では、患者は、2789+5G→A及び3272−26A→Gから選択されるCFTR変異、及びF508del、R117Hから選択されるCFTR変異を有する。
いくつかの実施形態では、患者は、1つの対立遺伝子上にCF病因性変異、及び他の対立遺伝子上にCF病因性変異を有するヘテロ接合型である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR病因性変異は、任意のCF病因性変異であり、例えば、CFTR対立遺伝子上のF508del、及び最小のCFTR機能、残留CFTR機能、またはCFTRチャネルゲーティング活性の欠失と関連している第2のCFTR対立遺伝子上のCFTR変異が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、CF病因性変異は、表5から選択される。いくつかの実施形態では、CF病因性変異は、表6から選択される。いくつかの実施形態では、CF病因性変異は、表7から選択される。
いくつかの実施形態では、患者は、図7からの表に記載される変異から選択される1つのCFTR対立遺伝子上にCFTR変異を有するヘテロ接合型であり、他方のCFTR対立遺伝子上のCFTR変異は、表6に記載されるCFTR変異から選択される:
上記の表7は、FDA認可のジェノタイピングアッセイによって検出可能な、ある特定の例示のCFTR最小機能変異を含むが、包括的なリストを含まない。
いくつかの実施形態では、患者は、F508del/MF(F/MF)遺伝子型(F508delおよび化合物IIIなどのCFTR調節物質に応答すると予想されないMF変異に関してヘテロ接合型であり);F508del/F508del(F/F)遺伝子型(F508delに関してホモ接合型);及び/またはF508del/ゲーティング(F/G)遺伝子型(F508delに関してヘテロ接合型であり、CFTR調節物質反応性(例えば、化合物III応答性であることが公知のゲーティング変異)を有する。いくつかの実施形態では、F508del/MF(F/MF)遺伝子型を有する患者は、化合物II、化合物III、及び化合物IIと化合物IIIの両方に応答すると予想されないMF変異を有する。いくつかの実施形態では、F508del/MF(F/MF)遺伝子型を有する患者は、表7のMF変異のいずれか1つを有する。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、切断変異、スプライス変異、小(≦3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異;非小(>3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異;及び化合物IIIに単独でまたは化合物IIもしくは化合物IVとの組み合わせに応答しないクラスII、III、IVの変異を含む、任意のCF病因性変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、切断変異である。いくつかの特定の実施形態では、切断変異は、表7に記載される切断変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、スプライス変異である。いくつかの特定の実施形態では、スプライス変異は、表7に記載されるスプライス変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、小(≦3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異である。いくつかの特定の実施形態では、小(≦3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異は、表7に記載される小(≦3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、インビトロ及び/または臨床データに基づいて、(i)本明細書で開示されるものから選択される新規の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、その医薬上許容される塩、及びそれらの重水素化誘導体)、(ii)化合物II、及び/または化合物III、及び/または化合物IVの任意の組み合わせに応答すると予想される及び/または応答する任意のCF病因性変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、インビトロ及び/または臨床データに基づいて、本明細書で開示されるものから選択される新規の化合物(例えば、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、その医薬上許容される塩、及びそれらの重水素化誘導体)、化合物II、及び化合物IIIの三重組み合わせに応答すると予想される及び/または応答する任意のCF病因性変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、非小(>3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異である。いくつかの特定の実施形態では、非小(>3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異は、表6に記載される非小(>3ヌクレオチド)挿入または欠失(ins/del)フレームシフト変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、化合物IIIに単独でまたは化合物IIもしくは化合物IVとの組み合わせに応答しないクラスII、III、IVの変異である。いくつかの実施形態では、化合物IIIに単独でまたは化合物IIもしくは化合物IVとの組み合わせに応答しないクラスII、III、IVの変異は、化合物IIIに単独でまたは表7に記載される化合物IIもしくは化合物IVとの組み合わせに応答しないクラスII、III、IVの変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、表7に記載される任意の変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、表5、6、7、及び図7に記載される、F508del以外の任意の変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、表5に記載される任意の変異である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、表6に記載される任意の変異である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、表7に記載される任意の変異である。いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してヘテロ接合型であり、他方のCFTR遺伝子変異は、図7に記載される任意の変異である。
いくつかの実施形態では、患者は、F508delに関してホモ接合型である。
いくつかの実施形態では、患者は、図7からの表に記載される変異から選択される、1つのCFTR対立遺伝子上に1つのCF病因性変異を有するヘテロ接合型であり、他のCFTR対立遺伝子上の別のCF病因性変異は、表7に記載されるCFTR変異から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、呼吸器及び非呼吸器上皮の頂端側膜において残留CFTR活性を示す患者において嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療するために有用である。上皮表面での残留CFTR活性の存在は、当該技術分野で公知の方法、例えば、標準的な電気生理学的、生化学的、または組織化学的技術を用いて容易に検出することができる。そのような方法は、インビボまたはエクスビボの電気生理学的技術、汗または唾液のCl−濃度の測定、または細胞表面密度をモニタリングするためのエクスビボの生化学的または組織化学的技を用いて、CFTR活性を特定する。そのような方法を用いて、残留CFTR活性は、様々な異なる変異に関してヘテロ接合型またはホモ接合型である患者、例えば、最も一般的な変異であるF508del、ならびに他の変異、例えば、G551D変異またはR117H変異に関してヘテロ接合型である患者について容易に検出することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、残留CFTR活性をほとんどまたは全く示さない患者において嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療するために有用である。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、呼吸器上皮の頂端側膜において、残留CFTR活性をほとんどまたは全く示さない患者において嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療するために有用である。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、薬理学的方法を用いて、残留CFTR活性を示す患者において嚢胞性線維症を治療する、またはその重症度を軽減するために有用である。そのような方法は、細胞表面に存在するCFTRの量を増加させることで、患者においてこれまで欠損しているCFTR活性を誘発する、または患者における残留CFTR活性の現在の水準を増強する。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、残留CFTR活性を示すある特定の遺伝子型を有する患者において嚢胞性線維症を治療する、またはその重症度を軽減するために有用である。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、ある特定の臨床表現型内、例えば、典型的に、上皮の頂端側膜における残留CFTR活性の量と相関している軽度から中程度の臨床表現型に該当する患者において嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療するために有用である。そのような表現型には、膵機能不全を示す患者が含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、膵機能不全、特発性膵炎及び先天性両側精管欠損症、または軽度の肺疾患と診断された患者(ここで、患者は、残留CFTR活性を示す)において嚢胞性線維症を治療する、その重症度を軽減する、またはそれを対症的に治療するために有用である。
いくつかの実施形態では、本開示は、チャネルを本明細書で開示される組成物と接触させることを含む、アニオンチャネル活性をインビトロまたはインビボで増強または誘発する方法に関する。いくつかの実施形態では、アニオンチャネルは、塩化物チャネルまたは二炭酸塩チャネルである。いくつかの実施形態では、アニオンチャネルは、塩化物チャネルである。
必要とされる医薬組成物の正確な量は、対象の種、年齢及び全身の健康状態、疾患の重症度、特定の薬剤、その投与方法などに応じて、対象によって変動する。本開示の化合物は、投与の容易さ及び投薬の均質性のために、投薬単位形態で製剤化してもよい。「投薬単位形態」という表現は、本明細書で使用される場合、治療される患者に適した薬剤の物理的に別個の単位を指す。しかしながら、本開示の化合物及び組成物の合計1日使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で、主治医によって決定されることは理解されるであろう。任意の特定の患者または生物についての特定の有効用量レベルは、治療されている障害及び障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全身健康状態、性別及び食事;投与時間、投与経路及び使用される特定の化合物の排出速度;治療期間;使用される特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、ならびに医学分野において周知の類似の要因を包含する様々な要因に依存する。「患者」という用語は、本明細書で使用される場合、動物、例えば、哺乳動物、さらには、はヒトを意味する。
いくつかの実施形態では、本開示は、前述の化合物中の1つ以上の原子が、天然に通常見られる原子の原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する1つ以上の原子(同位体標識)によって置換されているという事実以外は、本明細書で開示されるものと同じ構造を有する、前述の化合物の同位体標識の化合物を用いて治療する方法にも関する。市販され、かつ、本開示に適切な同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F及び36Clが挙げられる。
同位体標識化合物及び塩は、有益ないくつかの方法で使用することができる。それらは、薬物及び/または様々な種類のアッセイ、例えば、基質組織分布アッセイに適切であり得る。例えば、トリチウム(3H)標識及び/または炭素14(14C)標識した化合物は、比較的単純な調製及び優れた検出可能性に起因して、様々な種類のアッセイ、例えば、基質組織分布アッセイに特に有用である。例えば、重水素(2H)標識したものは、非2H標識した化合物を上回る潜在的な治療上の利点により治療上有用である。一般的に、重水素(2H)標識化合物及び塩は、以下に記載する速度論的同位体効果のために同位体標識されないものと比較して、より高い代謝安定性を有し得る。より高い代謝安定性は、インビボ半減期の増加またはより低用量に直接結びつき、有望であり得る。同位体標識化合物及び塩は、通常、本テキストの実施例の部及び調製の部における合成スキーム及び関連説明に開示されている手順を、容易に入手可能な同位体標識反応剤によって、非同位体標識反応剤を置き換えて行うことにより調製され得る。
いくつかの実施形態では、同位体標識化合物及び塩は、重水素(2H)標識したものである。いくつかの特定の実施形態では、同位体標識化合物及び塩は、重水素(2H)標識され、その中の1つ以上の水素原子が重水素で交換されている。化学構造では、重水素は、「2H」または「D」として表される。
重水素(2H)標識化合物及び塩は、一次速度論的同位体効果により化合物の酸化的代謝を操作することができる。一次速度論的同位体効果は、この同位体交換後の共有結合の形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって次に引き起こされる同位体核の交換に起因する化学反応に関する速度の変化である。より重い同位体の交換は、通常、化学結合のための基底状態エネルギーの低下をもたらすため、律速結合の切断における速度の低下を引き起こす。結合の切断が複数生成物の反応の座標に沿ってサドルポイント領域またはその近傍で発生した場合、生成物分布比は実質的に変化され得る。説明のために、もし重水素が交換不可能な位置で炭素原子に結合しているならば、kM/kDの速度差=2〜7が典型的である。さらなる考察に関しては、S.L.Harbeson and R.D.Tung,Deuterium In Drug Discovery and Development,Ann.Rep.Med.Chem.2011,46,403−417;and T.G.Gant“Using deuterium in drug discovery:leaving the label in the drug”J.Med.Chem.2014,57,3595−3611を参照されたい。それらの関連部分を独立して参照により本明細書に組み込む。
本開示の同位体標識化合物及び塩に取り込まれた同位体(複数可)(例えば、重水素)の濃度は、同位体富化係数によって定義され得る。本明細書で使用される場合、「同位体富化係数」という用語は、同位体存在度と特定の同位体の天然の存在度との割合を意味する。いくつかの実施形態では、本開示の化合物中の置換基が重水素と表示される場合、そのような化合物は、それぞれの指定された重水素原子について、少なくとも3500(それぞれの指定の重水素原子での52.5%重水素取り込み)、少なくとも4000(60%重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%重水素取り込み)、少なくとも5000(75%重水素)、少なくとも5500(82.5%重水素取り込み)、少なくとも6000(90%重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%重水素取り込み)、少なくとも6600(99%重水素取り込み)、または少なくとも6633.3(99.5%重水素取り込み)の同位体富化係数を有する。
治療剤を発見し、開発する場合、当業者は、所望のインビトロ特性を保持しながら薬物動態パラメーターを最適化することを試みる。低い薬物動態プロファイルを有する多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいものと想定することが合理的である。
当業者であれば、化合物または活性代謝物上の1つ以上の代謝的に不安定な位置の重水素化が、対応する水素類似体と比較して、生物学的活性を維持しながら1つ以上の優れたDMPK特性の改善をもたらし得ることが理解されるであろう。優れたDMPK特性(複数可)は、薬物生成物の暴露、半減期、クリアランス、代謝、及び/またはさらには最適な吸収のための食料必要量に影響を与え得る。重水素化は、重水素化化合物の他の非重水素化位置で代謝も変化させ得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書で開示される新規の化合物及びそれらの医薬上許容される塩の重水素化誘導体を含む。重水素化化合物の非限定例を図1で開示する。
いくつかの実施形態では、化合物III’は、本明細書で使用される場合、米国特許第8,865,902号(これを参照により本明細書に組み込む)で開示される重水素化化合物、CTP−656を含む。
いくつかの実施形態では、化合物III’は、
である。
本開示の例示の実施形態には、以下のものが含まれる:本明細書で開示される新規の化合物(例えば、式(I)〜(VI)の化合物、その医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体、例えば、図1の化合物及び本明細書に具体的に示されるもの)は、当該技術分野で公知の適切な方法によって調製することができる。例えば、それらは、WO2016/057572に記載される手順に従って、かつ、以下の実施例に記載される例示の合成によって調製することができる。例えば、式(I)〜(VI)の新規の化合物及びその医薬上許容される塩の重水素化誘導体は、1つ以上の水素原子が重水素と置換される中間体及び/または試薬を使用することで、式(I)〜(VI)の化合物及びその医薬上許容される塩のものと同様の方法で調製することができる。例えば、T.G.Gant“Using deuterium in drug discovery:leaving the label in the drug,”J.Med.Chem.2014,57,3595−3611を参照されたい。この関連部分を参照により本明細書に組み込む。
いくつかの実施形態では、式(X)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物及びそれらの医薬上許容される塩、及び前述のいずれかの重水素化誘導体は、スキーム1〜2に示すように調製され、その中の変数は、各々独立して、上記の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)のものであり、各Raは独立して、C1−C4アルキル基から選択され;各Xaは独立して、FまたはClから選択される。当該技術分野で公知の適切な条件(複数可)をスキームに示す各ステップに使用することができる。いくつかの実施形態では、スキーム2〜4における式(B)、(C)、(D)、(F)、(B−1)、(C−1)、(D−1)、(F−1)の各Xaは独立して、Clである。いくつかの実施形態では、スキーム6における式(D)、(L)、(O)、(P)の各Xaは独立して、Fである。いくつかの実施形態では、式(X)、(B)、(C)、(D)、(F)中のrは独立して、0である。
いくつかの実施形態では、スキーム1に示すように、方法は、式(F)の化合物またはその塩を、式(G)の化合物またはその塩と反応させて、式(X)の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を生成することを含む。
スキーム1
いくつかの実施形態では、前記式(F)、(G)及び(X)において:
Y1及びY2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R1は、−(C(R2)2)k−O−(C(R2)2)mR7であり、
各R2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C1−C2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC1−C2アルキル基、及び各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC3−5シクロアルキル基から選択され;
各R3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC1−C4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−4シクロアルキルを形成し;
各R4は独立して、ハロゲンから選択され;
R5は、水素及びC1−C4アルキル基から選択され;
各R6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C1−C2アルコキシ基、C1−C2アルキル基、及びハロゲン化C1−C2アルキル基から選択され;
R7は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC1−C2アルキル基;及び各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC3−C10シクロアルキル基から選択され;
Xaは、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
いくつかの実施形態では、式(X)中のrは、0である。
当該技術分野で公知の任意の適切な条件、例えば、アミンの求核反応に対するものを使用することができる。いくつかの実施形態では、スキーム1に示す反応は、塩基、例えば、金属炭酸塩(例えば、Na2CO3またはK2CO3)の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、式(X)の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体(式(F)、(G)及び(X)の各々において、Y2は、Nであり、Y1は、CHである)は、スキーム1の方法によって調製される。いくつかの実施形態では、式(G)の化合物の塩を使用する。いくつかの実施形態では、式(G)の化合物のHCl塩を使用する。
式(F)の化合物またはその塩、及び式(G)の化合物またはその塩は、当該技術分野で公知の任意の適切な方法、例えば、WO2016/57572のもの及び以下の実施例で記載される例示の合成のものによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、スキーム2に示すように、式(F)の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体は、式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と反応させることを含む方法によって調製される。いくつかの実施形態では、式(D)の化合物、その塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体は、式(A)の化合物またはその塩を、式(B)の化合物またはその塩と反応させて、式(C)の化合物またはその塩を生成すること;及び式(C)の化合物の−C(O)ORaを加水分解して、式(D)の化合物またはその塩を生成することを含む方法によって調製される。当該技術分野で公知の任意の適切な条件を、以下のスキーム2のステップ(a)、(b)、(C)、例えば、カルボン酸とスルホンアミドの間のカップリング反応に対するもの、またはステップ(a)のスルホンアミドのアシル化に対するもの、ステップ(b)のエステルの加水分解に対するもの、及びステップ(C)のアミンの求核反応に対するものを使用することができる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム2のステップ(a)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの特定の実施形態では、ステップ(a)は、非求核塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(a)では、式(D)の化合物またはその塩と、式(E)の化合物またはその塩との反応は、式(D)の化合物またはその塩を、カップリング試薬、例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させた後、塩基、例えば、非求核塩基の存在下で、式(E)の化合物またはその塩と反応させることを含む。いくつかの実施形態では、式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩との反応前に、CDIと反応させて、その後、塩基、例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン)の存在下で、式(E)の化合物またはその塩と反応させる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム2のステップ(b)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(b)は、塩基、例えば、水性水酸化物の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(b)は、水性金属水酸化物、例えば、水性NaOHの存在下で行われる。いくつかの実施形態では、以下のスキーム2のステップ(b)は、酸の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(b)は、水性酸、例えば、水性HClの存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム2のステップ(C)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(C)は、金属炭酸塩(例えば、Na
2CO
3またはK
2CO
3)の存在下で行われる。
スキーム2
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されるのは、以下の式の化合物(化合物1):
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法である。方法は、式(F−1)の化合物またはその塩を、式(G−1)の化合物またはその塩と反応させることを含み、式中、X
aは、スキーム3に示すようにFまたはClである:
スキーム3
当該技術分野で公知の任意の適切な条件、例えば、アミンの求核反応に対するものを使用することができる。いくつかの実施形態では、スキーム3に示す反応は、塩基、例えば、金属炭酸塩(例えば、Na2CO3またはK2CO3)の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、式(G−1)の化合物の塩を使用する。いくつかの実施形態では、式(G−1)の化合物のHCl塩を使用する。
式(F−1)の化合物またはその塩及び式(G−1)の化合物またはその塩は、当該技術分野で公知の任意の適切な方法、例えば、WO2016/57572のもの及び以下の実施例で記載される例示の合成のものによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、スキーム4に示すように、式(F−1)の化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体は、式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩と反応させることを含む方法によって調製される。いくつかの実施形態では、式(D−1)の化合物またはその塩、またはそれらの重水素化誘導体は、式(A−1)の化合物またはその塩を、式(B−1)の化合物またはその塩と反応させて、式(C−1)の化合物またはその塩を生成すること;及び式(C−1)の化合物の−C(O)ORaを加水分解して、式(D−1)の化合物またはその塩を生成することを含む方法によって調製される。当該技術分野で公知の任意の適切な条件は、以下のスキーム4のステップ(a−1)、(b−1)、(C−1)、例えば、カルボン酸とスルホンアミドの間のカップリング反応に対するもの、またはステップ(a−1)のスルホンアミドのアシル化に対するもの、ステップ(b−1)のエステルの加水分解に対するもの、及びステップ(C−1)のアミンの求核反応に対するものを使用することができる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム4のステップ(a−1)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、以下のスキーム4のステップ(a−1)は、非求核塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(a−1)では、式(D−1)の化合物またはその塩と、式(E−1)の化合物またはその塩との反応は、式(D−1)の化合物またはその塩を、カップリング試薬、例えば、カルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させた後、塩基、例えば、非求核塩基の存在下で、式(E−1)の化合物またはその塩と反応させることを含む。いくつかの実施形態では、(i)式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩との反応前に、CDIと反応させて、その後、(ii)塩基、例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン)の存在下で、ステップ(i)の反応生成物を、式(E−1)の化合物またはその塩と反応させる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム4のステップ(b−1)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(b−1)は、水性塩基、例えば、水酸化物の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、工程(b−1)は、水性金属水酸化物、例えば、水性NaOHの存在下で行われる。いくつかの実施形態では、以下のスキーム4のステップ(b−1)は、酸の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(b−1)は、水性酸、例えば、水性HClの存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、以下のスキーム4のステップ(C−1)は、塩基の存在下で行われる。いくつかの実施形態では、ステップ(C−1)は、金属炭酸塩(例えば、Na
2CO
3またはK
2CO
3)の存在下で行われる。
スキーム4
スキーム4では、Raは、C1−C4アルキル基から選択され;各Xaは独立して、FまたはClである。
いくつかの実施形態では、式(I)及び(II)の化合物(式中、Xは、NHまたはN(C
1−C
4アルキル)である)、またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を調製する方法、式(L)の化合物またはその塩をNR
* 3と反応させることを含み、ここで、R
*は、スキーム5及び6に示すように、HまたはC
1−C
4アルキルである:
スキーム5
スキーム6
当該技術分野で公知の任意の適切な条件を、スルホキサミン化反応のために、例えば、アミンによる求電子付加添加のために使用することができる。いくつかの実施形態では、スルホキサミン化反応は、塩素化剤または酸化剤、例えば、N−クロロスクシンイミド(NCS)の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、式(L)の化合物またはその塩は、以下のスキーム7に示すように、式(M)の化合物またはその塩の
の硫黄単位を酸化することを含む方法によって調製される:
スキーム7
当該技術分野で公知の任意の適切な条件を、酸化反応に使用することができる。いくつかの実施形態では、酸化は、ペルオキシカルボン酸、例えば、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(m−CPBA)の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、式(M)の化合物またはその塩は、式(O)の化合物を、式(G)の化合物またはその塩と反応させることを含む方法によって調製される。当該技術分野で公知の任意の適切な条件を使用することができる。
いくつかの実施形態では、式(O)の化合物またはその塩は、式(P)の化合物またはその塩を、式(Q):
のフェニルジスルフィドと反応させることを含む方法によって調製される。いくつかの実施形態では、式(P)の化合物またはその塩は、式(D)の化合物またはその塩の−C(O)OH基のアミド化によって調製される。当該技術分野で公知の任意の適切な条件を使用することができる。
さらなる実施形態には、以下のものが含まれる。
1.式Iの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Y
1及びY
2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
Xは、O、NH、及びN(C
1−C
4アルキル)基から選択され;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基;及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
2.式IIの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Xは、O、NH、及びN(C
1−C
4アルキル)基から選択され;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基;及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
3.式IIIの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
4.各R2が独立して、水素及びC1−C2アルキル基から選択され;
R5が、水素及びC1−C2アルキル基から選択され;及び
各R6が独立して、C1−C2アルキル基から選択される、実施形態1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
5.R1が、−O−(CH2)(C(R2)2)(m−1)R7であり
R7が独立して、各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC1−C2アルキル基、及び各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC3−C10シクロアルキル基から選択され、及び
各R2が独立して、C1−C2アルキル基、OH、C1−C2アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
rが、0であり;及び
qが、0、1、2、3、または4である、実施形態1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
6.式IVまたはVを有する、実施形態4に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R
1が、−O−(CH
2)(C(R
2)
2)
(m−1)R
7であり、
各R
2が独立して、C
1−C
2アルキル基、OH、C
1−C
2アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
R
7が、各々がハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され、
R
5が、水素及びC
1−C
2アルキル基から選択され;
各R
6が独立して、C
1−C
2アルキル基から選択され;及び
pが、0、1、または2である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
7.pが、0または1である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
8.pが、1である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
9.各R2が独立して、CH3、OH、F、及びOCH3から選択される、実施形態1〜8のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
10.pが、0または1である、実施形態9に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
11.pが、1であり;
R5が、メチルであり;及び
R6が、メチルである、実施形態10に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
12.R7が、シクロプロピル基である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
13.R7が、ハロゲン化C1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
14.R7が、CF3基で置換されたシクロプロピル基である、実施形態13に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
15.R7が、1つ以上のハロゲンで置換されたシクロプロピル基である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
15.R7が、1つ以上のC1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
15.R7が、1つ以上のハロゲン及び1つ以上のC1アルキル基で置換されたシクロプロピル基である、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
16.R7が、CF3基である実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
17.R7が、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC4シクロアルキル基から選択される、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
18.R7が、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC5シクロアルキル基から選択される、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
19.前記C5シクロアルキル基が、二環式である、実施形態18に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
20.R7が、各々がC1−C2アルキル基、ハロゲン化C1−C2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC7シクロアルキル基から選択される、実施形態6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
21.前記C7シクロアルキル基が、二環式である、実施形態20に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
22.前記C7シクロアルキル基が、三環式である、実施形態20に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
23.図1に示す式のいずれか1つから選択される式を有する化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
24.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
25.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
26.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
27.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
28.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
29.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
30.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
31.以下の式を有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
32.以下の式のいずれか1つを有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
33.以下の式のいずれか1つを有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
34.以下の式のいずれか1つを有する実施形態1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
35.実施形態1〜34のいずれか1項に記載の化合物から選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体、及び任意に以下のうちの1つ以上:
(a)化合物II:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;
(b)化合物III:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;及び
(C)医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物。
36.嚢胞性線維症の治療方法であって、実施形態1〜34のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;または実施形態35に記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
37.式(X)の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(F)の化合物またはその塩を、式(G)の化合物またはその塩と反応させて、式(X)の前記化合物またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を生成することを含み、
前記式の各々において、
Y
1及びY
2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
3は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC
1−C
4アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR
3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C
3−4シクロアルキルを形成し;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7が、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
X
aは、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記方法。
38.Y2が、Nであり;各Y1が、CHである、実施形態37に記載の方法。
39.式(F)の化合物またはその塩を、式(G)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、実施形態37または38に記載の方法。
40.式(G)の化合物の塩を使用する、実施形態37〜39のいずれか1項に記載の方法。
41.式(G)の化合物の前記塩が、式(G)の化合物のHCl塩である、実施形態40に記載の方法。
42.式(F)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と反応させて、式(F)の化合物またはその塩を生成することを含み、
前記式の各々において、
Y
1及びY
2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2が独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
各R
5は独立して、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
X
aは、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;及び
pが、0、1、または2である、前記方法。
43.Y2が、Nであり;Y1が、CHである、実施形態42に記載の方法。
44.式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、実施形態42または43に記載の方法。
45.式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と前記反応させることが、式(D)の化合物をカップリング試薬と反応させて、その後、塩基の存在下で式(E)の化合物と反応させることを含む、実施形態42または43に記載の方法。
46.以下の式の化合物:
またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(F−1)の化合物またはその塩(式中、X
aは、FまたはClである)を式(G−1)の化合物またはその塩と反応させて、前記化合物またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を生成することを含み、
式中、式(F−1)中のX
aは、FまたはClである、前記方法。
47.式(F−1)の化合物またはその塩を、式(G−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、実施形態46に記載の方法。
48.式(G−1)の化合物の塩を使用する、実施形態46または47に記載の方法。
49.式(G−1)の化合物の前記塩が、式(G−1)の化合物のHCl塩である、実施形態48に記載の方法。
50.式(F−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(D−1)の化合物を式(E−1)の化合物と反応させて、式(F−1)の化合物またはその塩を生成することを含み、
式中、前記式の各々において、X
aは、FまたはClである、前記方法。
51.式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩と前記反応させることは、塩基の存在下で行われる、実施形態50に記載の方法。
52.式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、式(D−1)の化合物をカップリング試薬と反応させて、その後、塩基の存在下で式(E−1)の化合物と反応させることを含む、実施形態50に記載の方法。
53.式(D)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
(i)式(A)の化合物またはその塩を、式(B)の化合物またはその塩と反応させて、式(C)の化合物またはその塩を生成すること:
(ii)式(C)の化合物の−C(O)OR
a基を加水分解して、式(D)の化合物またはその塩を生成すること
を含み、
式中、前記式の各々において、
Y
1及びY
2の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
X
aは、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;及び
mは、0、1、2、または3である、前記方法。
54.Y2が、Nであり;Y1が、CHである、実施形態53に記載の方法。
55.前記−C(O)ORa基の加水分解が、塩基または酸の存在下で行われる、実施形態53または54に記載の方法。
56.式(A)の化合物またはその塩を、式(B)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、実施形態53〜55のいずれか1項に記載の方法。
57.Raが、エチルまたはt−ブチルである、実施形態53〜56のいずれか1項に記載の方法。
58.式(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
(i)式(A−1)の化合物またはその塩を、式(B−1)の化合物またはその塩と反応させて、式(C−1)の化合物またはその塩を生成すること、
(ii)式(C−1)の化合物またはその塩の−C(O)OR
a基を加水分解して、式(D−1)の化合物またはその塩を生成すること
を含み、
式中、前記式の各々において、各R
aは独立して、C
1−C
4アルキルから選択され;各X
aは独立して、FまたはClである、前記方法。
59.前記−C(O)ORa基の加水分解が、塩基または酸の存在下で行われる、実施形態58に記載の方法。
60.式(A−1)の化合物またはその塩と式(B−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、実施形態58または59に記載の方法。
61.Raが、エチルまたはt−ブチルである、実施形態58〜60のいずれか1項に記載の方法。
62.式(F)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、前記式の各々において、
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
5は、水素及びC
1−C
4アルキル基から選択され;
各R
6は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C
1−C
2アルコキシ基、C
1−C
2アルキル基、及びハロゲン化C
1−C
2アルキル基から選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
X
aは、FまたはClである
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;及び
pが、0、1、または2である、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
63.Y2が、Nであり;各Y1が、CHである、実施形態62に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
64.式(F−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、X
aは、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
65.式(C)または(D)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、前記式の各々において、
Y
1及びY
2の一方は独立して、Nであり、他方は独立して、CHであり;
R
1は、−(C(R
2)
2)
k−O−(C(R
2)
2)
mR
7であり、
各R
2は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C
1−C
2アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−5シクロアルキル基から選択され;
各R
4は独立して、ハロゲンから選択され;
R
7は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
1−C
2アルキル基、及び各々がC
1−C
2アルキル基、ハロゲン化C
1−C
2アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC
3−C
10シクロアルキル基から選択され;
R
aは、C
1−C
4アルキルであり;
X
aは、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;及び
mは、0、1、2、または3である、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
66.各Y2が独立して、Nであり;各Y1が独立して、CHである、実施形態65に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
67.Raが、エチルまたはt−ブチルである、実施形態65に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
68.式(C−1)または(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、R
aは、C
1−C
4アルキルであり;各X
aは独立して、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
69.Raが、エチルまたはt−ブチルである、実施形態68に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
70.式(A−1)、(C−1)または(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、R
aは、C
1−C
4アルキルであり;各X
aは独立して、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
71.嚢胞性線維症を治療するための、実施形態1〜34のいずれか1項に記載の化合物から選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体、及び任意に以下のうちの1つ以上:
(a)化合物II:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;及び
(b)化合物III:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の使用。
73.実質的に純粋な形態の実施形態72に記載の結晶形態A。
74.6.6±0.2、7.6±0.2、9.6±0.2、12.4±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態72に記載の結晶形態A。
75.6.6±0.2、9.6±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態72に記載の結晶形態A。
76.6.6±0.2、13.1±0.2、18.2±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態72に記載の結晶形態A。
77.6.6±0.2、9.6±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態72に記載の結晶形態A。
78.図2のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態72に記載の結晶形態A。
79.結晶形態M、結晶形態E、結晶形態P1、結晶形態P2、及び結晶形態AA2から選択される化合物1の少なくとも1つの結晶形態を脱溶媒和することを含むプロセスによって調製される、化合物1の結晶形態A。
80.化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、及びイソブチル酸溶媒和物(例えば、化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、及びイソブチル酸溶媒和物など、さらに、例えば、化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、及びスルホラン溶媒和物など、及びさらに、例えば、化合物1のメタノール溶媒和物及びエタノール溶媒和物など)から選択される少なくとも1つの溶媒和物を脱溶媒和した後、得られた脱溶媒和物に真空乾燥を室温で12〜100時間施すことを含むプロセスによって調製される、化合物1の結晶形態A。
81.化合物1:
の少なくとも1つの溶媒和物であって、
メタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、イソブチル酸溶媒和物、アニソール溶媒和物、メチルブチルケトン溶媒和物、及びキシレン溶媒和物から選択される、前記化合物1の少なくとも1つの溶媒和物。
84.実質的に純粋な形態の実施形態83に記載の結晶形態M。
85.7.0±0.2、11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、15.9±0.2、16.4±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態83に記載の結晶形態M。
86.11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態83に記載の結晶形態M。
87.11.6±0.2、17.8±0.2、及び13.1±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態83に記載の結晶形態M。
88.11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態83に記載の結晶形態M。
89.図13のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態83に記載の結晶形態M。
91.実質的に純粋な形態の実施形態90に記載の結晶形態E。
92.7.0±0.2、11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、14.1±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、17.8±0.2、及び18.9±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態90に記載の結晶形態E。
93.11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態90に記載の結晶形態E。
94.12.8±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態90に記載の結晶形態E。
95.11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態90に記載の結晶形態E。
96.図14のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態90に記載の結晶形態E。
97.化合物1:
の結晶形態Aの調製方法であって、
溶媒系中の化合物1の溶液または懸濁液を50℃〜85℃の範囲の温度で攪拌することを含む、前記方法。
98.化合物1:
の結晶形態Aの調製方法であって、
化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、イソブチル酸溶媒和物、アニソール溶媒和物、メチルブチルケトン溶媒和物、及びキシレン溶媒和物から選択される化合物1の溶媒和物を脱溶媒和することを含む、前記方法。
100.実質的に純粋な形態の実施形態99に記載の結晶形態X。
101.4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、8.5±0.2、10.3±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、14.6±0.2、及び17.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態99に記載の結晶形態X。
102.4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、及び17.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態99に記載の結晶形態X。
103.4.9±0.2、5.9±0.2、及び13.0±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態99に記載の結晶形態X。
104.4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、及び17.0±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態99に記載の結晶形態X。
105.図15のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態99に記載の結晶形態X。
107.実質的に純粋な形態の実施形態106に記載の結晶形態Y。
108.3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、15.4±0.2、16.6±0.2、及び18.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態106に記載の結晶形態Y。
109.3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、及び18.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態106に記載の結晶形態Y。
110.7.0±0.2、11.7±0.2、及び13.2±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態106に記載の結晶形態Y。
111.3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、及び18.0±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態106に記載の結晶形態Y。
112.図16のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態106に記載の結晶形態Y。
113.化合物1及びポリマーを含む、固体分散体。
114.前記固体分散体の総重量で50重量%の化合物1及び50重量%のポリマー、または前記固体分散体の総重量で80重量%の化合物1及び20重量%のポリマーを含む、実施形態113に記載の固体分散体。
115.前記ポリマーが、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリビニルピロリドンである、実施形態113または114に記載の固体分散体。
116.実施形態72〜96及び99〜112のいずれか1項に記載の少なくとも1つの結晶形態、及び医薬上許容される担体を含む、製薬製剤。
117.嚢胞性線維症の治療方法であって、実施形態72〜96、及び99〜112のいずれか1項に記載の少なくとも1つの結晶形態を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
118.嚢胞性線維症の治療方法であって、実施形態113〜115のいずれか1項に記載の固体分散体を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
120.実質的に純粋な形態の実施形態119に記載の結晶形態P2。
121.10.2±0.2、10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2、15.9±0.2、16.2±0.2、16.5±0.2、及び17.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態119に記載の結晶形態P2。
122.10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2,16.5±0.2、及び17.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態119に記載の結晶形態P2。
123.10.9±0.2、12.6±0.2、及び17.6±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態119に記載の結晶形態P2。
124.10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2、16.5±0.2、及び17.6±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態119に記載の結晶形態P2。
125.図17のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、実施形態119に記載の結晶形態P2。
他の実施形態には、以下のものが含まれる。
C.(i)式
の化合物1及び
(ii)医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物。
D.化合物II:
をさらに含む、実施形態Cの医薬組成物。
E.化合物II:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Cの医薬組成物。
F.化合物III:
をさらに含む、実施形態Cの医薬組成物。
G.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Cの医薬組成物。
H.化合物III:
をさらに含む、実施形態Dの医薬組成物。
I.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Dの医薬組成物。
J.化合物III:
をさらに含む、実施形態Eの医薬組成物。
K.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Eの医薬組成物。
L.(A)式
の化合物1の医薬上許容される塩及び
(B)医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物。
M.化合物II:
をさらに含む、実施形態Lの医薬組成物。
N.化合物II:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Lの医薬組成物。
O.化合物III:
をさらに含む、実施形態Lの医薬組成物。
P.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Lの医薬組成物。
Q.化合物III:
をさらに含む、実施形態Mの医薬組成物。
R.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Mの医薬組成物。
S.化合物III:
をさらに含む、実施形態Mの医薬組成物。
T.化合物III:
の医薬上許容される塩をさらに含む、実施形態Mの医薬組成物。
U.嚢胞性線維症の治療方法であって、式
の化合物1を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
V.嚢胞性線維症の治療方法であって、式
の化合物1の医薬上許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
W.嚢胞性線維症の治療方法であって、
(A)式
の化合物1及び
(B)医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
X.嚢胞性線維症の治療方法であって、式
の化合物1の医薬上許容される塩及び
医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
一般的な実験手順
以下の実施例のある特定の略語の定義を以下にまとめる:
BoC無水物(BoC)2O):ジ−tert−ブチルジカーボネート
CDI:カルボニルジイミダゾール
DABCO:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DBU:1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン
DCM:ジクロロメタン
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIEA(DIPEA;N,N−ジイソプロピルエチルアミン)
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
Et2O:ジエチルエーテル
EtOH:エタノール
HATU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム 3−オキシドヘキサフルオロホスファート
IPA:イソプロパノール
MeOH:メタノール
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
MTBE:tert−ブチルエーテルメチル
TBS−Cl:tert−ブチルジメチルシリルクロリド
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
p−TsOH:p−トルエンスルホン酸
TPPO−DIAD複合体:トリフェニルホスフィンオキシドとジイソプロピルアゾジカルボキシレートの複合体
試薬及び出発物質は、特に明記しない限り、商業的供給源によって得られ、精製せずに使用した。プロトン及びカーボンNMRスペクトルは、400MHz及び100MHzの1H及び13C共振周波数でそれぞれ動作するBruker Biospin DRX 400MHz FTNMRスペクトロメーター、または300MHz NMRスペクトロメーターのいずれかで獲得した。一次元プロトン及びカーボンスペクトルは、それぞれ、0.1834及び0.9083Hz/Ptデジタル分解能で20Hz試料回転による広帯域観測(BBFO)プローブを用いて獲得した。全てのプロトン及びカーボンスペクトルは、標準の以前に公開されたパルスシーケンス及びルーチン処理パラメーターを用いて、30℃で温度制御して獲得した。化合物の最終純度は、Waters製(pn:186002350)のAcquity UPLC BEH C18カラム(50×2.1mm、1.7μm粒子)、及び3.0分かけた1〜99%移動相Bの二重勾配ランを用いて、逆相UPLCによって決定された。移動相A=H2O(0.05%のCF3CO2H)。移動相B=CH3CN(0.035%のCF3CO2H)。流速=1.2mL/分、注入量=1.5μL、及びカラム温度=60℃。最終純度は、2つのUVトレース(220nm、254nm)の曲線下面積(AUC)を平均化することで算出した。低分解能マススペクトルは、検出範囲にわたって0.1Daの質量精度及び最小分解能1000(分解能の単位なし)を達成することが可能なエレクトロスプレーイオン化(ESI)供給源を備えた単一の四重極型質量分析計を用いて得られた[M+H]+種として報告された。(2S)−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチルの光学純度は、2.0mL/分流量(H2キャリアガス)、220℃の注入温度及び120℃のオーブン温度で15分間、Restek Rt−βDEXCst(30m×0.25mm×0.25um_df)カラムを用いて、Agilent 7890A/MSD 5975C機器上のキラルガスクロマトグラフィー(GC)分析を用いて決定した。
粉末X線回折
粉末X線回折測定は、室温で銅放射線(1.54060Å)を用いるPANalyticalのエキスパートプロ回折装置を使用して実施した。入射ビーム光学系は、試料上及び回折ビーム側における一定の照射長を確実にするための可変発散スリットで構成されたものであった。高速線形固体状態検出器を、スキャンモードにおいて測定される2.12度2θの有効長で使用した。粉末試料をゼロバックグラウンドシリコンホルダーの凹部上に詰め、回転を実施してより良好な統計を達成した。対称スキャンは、0.017度の刻みサイズ及び15.5秒のスキャンステップ時間を用い、4〜40度2θで測定した。
図2は、化合物1の形態AのXRPDスペクトルを示す。形態Aの単結晶構造を解明した。結晶構造により分子の絶対配置が確認され、計算XRPDパターンは、実験パターンと良い一致を示す。化合物1の形態Aは、P212121、a=15.74、b=22.86、c=26.59(オングストローム)、α=β=γ=90、Z=12、V=9575、フラック=0.08の斜方晶系単位胞として形成する。当業者であれば、例えば、温度、圧力、または機器間の変動性に応じて、これらの結晶パラメーターが変動し得ることが認識されるであろう。
図3は、単結晶データから計算される計算XRD(下)と比較した、化合物1の形態Aの実験XRPD(上)を示す。図4は、図3からの化合物1の形態Aの実験及び計算XRPDの重ね合わせを示す。
図5は、HPMCAS−HGにおける50重量%の化合物1の噴霧乾燥分散体(SDD)によって調製された非晶質化合物1のXRPDスペクトルを示す。
変調示差走査熱量測定(MDSC)
MDSCを使用して、非晶質物質のガラス転移温度を決定した。MDSCは、TA DisCovery DSC示差走査熱量計(TA Instruments,New Castle,DE)を用いて行った。機器をインジウムで較正した。1つ穴の開いた蓋を使用して圧着された密封パンに、およそ1〜3mgの試料を秤量して入れた。MDSC試料を、1分以内に+/−1℃の変調で、2℃/分の加熱速度で−20℃から200℃までスキャンした。データを収集し、TA Instruments Triosソフトウェア(TA Instruments,New Castle,DE)によって分析した。
図6は、HPMCAS−HGにおける50重量%の化合物1の噴霧乾燥分散体(SDD)のMDSCスペクトルを示し、SDDが約106℃の中点温度を有することを示す。
単結晶分析
X線回折データは、Mo Kα放射線(λ=0.71073Å)またはCu Kα放射線(λ=1.5478)及びCCD検出器を備えたBruker回折計上で100Kまたは298Kにて取得した。構造を、SHELXプログラム(Sheldrick,G.M.,Acta Cryst.,(2008)A64,112−122)を用いて明らかにして精密化した。
熱重量分析(TGA)
TGAを使用して、特徴付けたロット中の残留溶媒の存在を調査し、試料の分解が発生する温度を特定した。TGAデータは、TA DisCovery熱重量分析器または同等の機器で収集した。およそ1〜5mgの重量の試料を、25℃から350℃まで、10℃/分の加熱速度でスキャンした。Triosソフトウェア(TA Instruments,New Castle,DE)によってデータを収集し分析した、または、Thermal Advantage Q Series(商標)ソフトウェアによってデータを収集し、ユニバーサルアナリシスソフトウェア(TA Instruments,New Castle,DE)によって分析した。
示差走査熱量測定(DSC)
DSCデータは、TA Instruments Q2000または同等の機器を用いて取得した。およそ1〜10mgの試料を秤量してアルミニウムパンに入れた。このパンを、熱量計セル中の試料位置に置いた。空のパンを参照位置に置いた。熱量計セルを閉じ、セルに窒素流を通した。加熱プログラムを、10℃/分の加熱速度で、200〜350℃の温度に試料を加熱するように設定した。実施が完了した時点で、システムソフトウェア中のDSC分析プログラムを使用してデータを分析した。観察された吸熱及び発熱を、吸熱が観察される温度範囲の上方と下方のベースライン温度点の間で積分した。報告されるデータは、分解開始温度、ピーク温度及びエンタルピーであった。
合成例
化合物II:(R)−1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−2−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−インドール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミドの合成
ステップ1:2−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン酸(R)−ベンジル及び2−(1−(((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン酸((S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
炭酸セシウム(8.23g、25.3mmol)を、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)(17mL)中の2−(6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン酸ベンジル(3.0g、8.4mmol)及び4−メチルベンゼンスルホン酸(S)−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(7.23g、25.3mmol)の混合物に加えた。反応物を窒素雰囲気下で80℃にて46時間攪拌した。その後、混合物を酢酸エチルと水の間に分画した。水性層を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた酢酸エチル層をブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、濾過し、濃縮した。粗生成物である前掲の生成物の両方を含有する粘性褐色油をさらに精製せずに次ステップに直接使用した。2−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン酸(R)−ベンジル、ESI−MS m/z 計算値470.2、実測値471.5(M+1)+。保持時間2.20分。2−(1−(((R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン酸((S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル、ESI−MS m/z 計算値494.5、実測値495.7(M+1)+。保持時間2.01分。
ステップ2:(R)−2−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール
ステップ(A)で得られた粗製の反応混合物を、THF(テトラヒドロフラン)(42mL)中に溶解し、氷水浴中で冷却した。LiAlH4(16.8mLの1M溶液、16.8mmol)を滴下で加えた。添加が完了した後、混合物をさらに5分間攪拌した。水(1mL)、15%のNaOH溶液(1mL)、次いで、水(3mL)を添加することで反応をクエンチした。混合物をセライト上で濾過し、固体をTHF及び酢酸エチルで洗浄した。ろ液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(30〜60%の酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、(R)−2−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オールを褐色油(2.68g、2ステップにわたって87%)として得た。ESI−MS m/z 計算値366.4、実測値367.3(M+1)+。保持時間1.68分。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.34(d,J=7.6Hz,1H),7.65(d,J=13.4Hz,1H),6.57(s,1H),4.94(t,J=5.4Hz,1H),4.64−4.60(m,1H),4.52−4.42(m,2H),4.16−4.14(m,1H),3.76−3.74(m,1H),3.63−3.53(m,2H),1.42(s,3H),1.38−1.36(m,6H)及び1.19(s,3H)ppm。(DMSOは、ジメチルスルホキシドである)。
ステップ3:(R)−2−(5−アミノ−1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール
(R)−2−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−5−ニトロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(2.5g、6.82mmol)をエタノール(70mL)中に溶解し、反応物にN2を流した。その後、Pd−C(250mg、5重量%)を加えた。反応物に窒素を再び流し、次いで、H2(atm)下で攪拌した。2.5時間後、生成物への部分変換のみがLCMSによって観察された。反応物を、セライトを介して濾過し、濃縮した。残渣を上記の条件に再び施した。2時間後、LCMSは、生成物への完全変換を示した。反応混合物を、セライトを介して濾過した。ろ液を濃縮し、生成物(1.82g、79%)を得た。ESI−MS m/z 計算値336.2、実測値337.5(M+1)+。保持時間0.86分。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.17(d,J=12.6Hz,1H),6.76(d,J=9.0Hz,1H),6.03(s,1H),4.79−4.76(m,1H),4.46(s,2H),4.37−4.31(m,3H),4.06(dd,J=6.1、8.3Hz,1H),3.70−3.67(m,1H),3.55−3.52(m,2H),1.41(s,3H),1.32(s,6H)及び1.21(s,3H)ppm。
ステップ4:(R)−1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−2−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−インドール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド
DMF(3滴)を、1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボン酸(1.87g、7.7mmol)及び塩化チオニル(1.30mL、17.9mmol)の攪拌混合物に加えた。1時間後、透明な溶液が形成された。溶液を真空下で濃縮した後、トルエン(3mL)を加え、混合物を再び濃縮した。トルエンステップをもう一度繰り返し、残渣を高真空に10分間置いた。その後、酸塩化物をジクロロメタン(10mL)中に溶解し、ジクロロメタン(45mL)中の(R)−2−(5−アミノ−1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−1H−インドール−2−イル)−2−メチルプロパン−1−オール(1.8g、5.4mmol)及びトリエチルアミン(2.24mL、16.1mmol)の混合物に加えた。反応物を室温で1時間攪拌した。反応物を1NのHCl溶液、飽和NaHCO3溶液及びブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥させて、濃縮し、生成物(3g、100%)を得た。ESI−MS m/z 計算値560.6、実測値561.7(M+1)+。保持時間2.05分。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.31(s,1H),7.53(s,1H),7.42−7.40(m,2H),7.34−7.30(m,3H),6.24(s,1H),4.51−4.48(m,1H),4.39−4.34(m,2H),4.08(dd,J=6.0、8.3Hz,1H),3.69(t,J=7.6Hz,1H),3.58−3.51(m,2H),1.48−1.45(m,2H),1.39(s,3H),1.34−1.33(m,6H),1.18(s,3H)及び1.14−1.12(m,2H)ppm。
ステップ5:(R)−1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−2−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−インドール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド
(R)−1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(1−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル)−6−フルオロ−2−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−1H−インドール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド(3.0g、5.4mmol)を、メタノール(52mL)中に溶解した。水(5.2mL)を加えた後、p−TsOH.H2O(p−トルエンスルホン酸水和物)(204mg、1.1mmol)を加えた。反応物を80℃で45分間加熱した。溶液を濃縮した後、酢酸エチルと飽和NaHCO3溶液の間に分画した。酢酸エチル層をMgSO4上で乾燥させて、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(50〜100%の酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、生成物(1.3g、47%、SFCによるee>98%)を得た。ESI−MS m/z 計算値520.5、実測値521.7(M+1)+。保持時間1.69分。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.31(s,1H),7.53(s,1H),7.42−7.38(m,2H),7.33−7.30(m,2H),6.22(s,1H),5.01(d,J=5.2Hz,1H),4.90(t,J=5.5Hz,1H),4.75(t,J=5.8Hz,1H),4.40(dd,J=2.6、15.1Hz,1H),4.10(dd,J=8.7、15.1Hz,1H),3.90(s,1H),3.65−3.54(m,2H),3.48−3.33(m,2H),1.48−1.45(m,2H),1.35(s,3H),1.32(s,3H)及び1.14−1.11(m,2H)ppm。
化合物III:N−(2,4−ジ−tert−ブチル−5−ヒドロキシフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドの合成
パートA:4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸の合成
ステップ1:2−フェニルアミノメチレン−マロン酸ジエチルエステル
アニリン(25.6g、0.275mol)及び2−(エトキシメチレン)マロン酸ジエチル(62.4g、0.288mol)の混合物を140〜150℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、減圧下で乾燥させて、2−フェニルアミノメチレン−マロン酸ジエチルエステルを固体としてを得た。これを次ステップでさらに精製せずに使用した。1H NMR(DMSO−d6)δ 11.00(d,1H),8.54(d,J=13.6Hz,1H),7.36−7.39(m,2H),7.13−7.17(m,3H),4.17−4.33(m、4H),1.18−1.40(m,6H)。
ステップ2:4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチルエステル
機械式撹拌器を装着した1Lの三つ口フラスコに、2−フェニルアミノメチレン−マロン酸ジエチルエステル(26.3g、0.100mol)、ポリリン酸(270g)及び塩化ホスホリル(750g)を充填した。混合物を70℃に加熱し、4時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。残渣をNa2CO3水溶液で処理し、濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチルエステルを薄い茶色の固体(15.2g、70%)として得た。粗生成物を次ステップでさらに精製せずに使用した。
ステップ3:4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸
4−ヒドロキシキノリン−3−カルボン酸エチルエステル(15g、69mmol)を水酸化ナトリウム溶液(2N、150mL)中で懸濁させて、還流で2時間攪拌した。冷却後、混合物を濾過し、ろ液を2NのHClでpH4に酸性化した。得られた沈殿物を、濾過を介して回収し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸を淡白色の固体(10.5g、92%)として得た。1H NMR(DMSO−d6)δ 15.34(s,1H),13.42(s,1H),8.89(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.88(m,1H),7.81(d,J=8.4Hz,1H),7.60(m,1H)。
パートB:N−(2,4−ジ−tert−ブチル−5−ヒドロキシフェニル)−4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドの合成
ステップ1:カルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルエステルメチルエステル
クロロギ酸メチル(58mL、750mmol)を、氷水浴中で0℃に冷却したジクロロメタン(400mL)中の2,4−ジ−tert−ブチル−フェノール(103.2g、500mmol)、Et3N(139mL、1000mmol)及びDMAP(3.05g、25mmol)の溶液に滴下で加えた。混合物を一晩攪拌しながら室温に温めた後、溶離液として10%の酢酸エチル−ヘキサン(約4L)を用いてシリカゲル(約1L)を介して濾過した。組み合わせたろ液を濃縮し、カルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルエステルメチルエステルを黄色油(132g、定量的)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.35(d,J=2.4Hz,1H),7.29(dd,J=8.5、2.4Hz,1H),7.06(d,J=8.4Hz,1H),3.85(s,3H),1.30(s,9H),1.29(s,9H)。
ステップ2:カルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェニルエステルメチルエステル及びカルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェニルエステルメチルエステル
氷水浴中で冷却した濃硫酸(2mL)中のカルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−フェニルエステルメチルエステル(4.76g、180mmol)の攪拌混合物に、硫酸(2mL)及び硝酸(2mL)の冷却混合物を加えた。反応温度が50℃を超えないように添加をゆっくり行った。反応物を室温に温めながら2時間攪拌した。その後、反応混合物を氷水に加え、ジエチルエーテルに抽出した。エーテル層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(0〜10%の酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、カルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェニルエステルメチルエステル及びカルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェニルエステルメチルエステルの混合物を淡黄色の固体(4.28g)として得た。これを次ステップで直接使用した。
ステップ3:2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェノール及び2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェノール
カルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェニルエステルメチルエステル及びカルボン酸 2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェニルエステルメチルエステル(4.2g、14.0mmol)の混合物をMeOH(65mL)中に溶解した後、KOH(2.0g、36mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。その後、反応混合物を、次いで濃HClを添加することで酸性化し(pH2〜3)、水とジエチルエーテルの間に分画した。エーテル層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(0〜5%の酢酸エチル−ヘキサン)によって精製し、2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェノール(1.31g、2ステップにわたって29%)及び2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェノールを得た。2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェノール:1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 10.14(s、1H、OH),7.34(s,1H),6.83(s,1H),1.36(s,9H),1.30(s,9H)。2,4−ジ−tert−ブチル−6−ニトロ−フェノール:1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 11.48(s,1H),7.98(d,J=2.5Hz,1H),7.66(d,J=2.4Hz,1H),1.47(s,9H),1.34(s,9H)。
ステップ4:5−アミノ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェノール
エタノール(75mL)中の2,4−ジ−tert−ブチル−5−ニトロ−フェノール(1.86g、7.40mmol)及びギ酸アンモニウム(1.86g)の還流溶液に、5重量%活性炭パラジウム(900mg)を加えた。反応混合物を還流で2時間攪拌し、室温に冷却し、セライトを介して濾過した。セライトをメタノールで洗浄し、組み合わせたろ液を濃縮し、5−アミノ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェノールを灰色固体(1.66g、定量的)として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 8.64(s,1H,OH),6.84(s,1H),6.08(s,1H),4.39(s,2H,NH2),1.27(m,18H);HPLC保持時間2.72分、10〜99%のCH3CN、5分ラン;ESI−MS 222.4 m/z[M+H]+。
ステップ5:N−(5−ヒドロキシ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェニル)−4−オキソ−1H−キノリン−3−カルボキサミド
DMF(280mL)中の4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリン−3−カルボン酸(35.5g、188mmol)及びHBTU(85.7g、226mmol)の懸濁液に、Et
3N(63.0mL、451mmol)を周囲温度で加えた。混合物は均質となり、10分間攪拌した後、5−アミノ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェノール(50.0g、226mmol)を少しずつ加えた。混合物を周囲温度で一晩攪拌した。混合物は反応の過程で不均一となった。全ての酸が消費された後(LC−MS分析、MH+190、1.71分)、溶媒を真空で除去した。EtOH(エチルアルコール)を、オレンジ色の固体物質に加え、スラリーを生成した。混合物を、システムを真空下に置かずにロータリーエバポレーター(浴温65℃)上で15分間攪拌した。混合物を濾過し、捕捉固体をヘキサンで洗浄し、EtOHクリスタレートである白色固体を得た。Et
2O(ジエチルエーテル)を、上で得た固体にスラリーを形成するまで加えた。混合物を、系を真空下に置かずにロータリーエバポレーター(浴温25℃)上で15分間攪拌した。混合物を濾過し、固体を捕捉した。この手順を全部で5回行った。5番目の沈殿後に得られた固体を、真空下で一晩置き、N−(5−ヒドロキシ−2,4−ジ−tert−ブチル−フェニル)−4−オキソ−1H−キノリン−3−カルボキサミド(38g、52%)を得た。HPLC保持時間3.45分、10〜99%のCH
3CN、5分ラン;
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.88(s,1H),11.83(s,1H),9.20(s,1H),8.87(s,1H),8.33(dd,J=8.2、1.0Hz,1H),7.83−7.79(m,1H),7.76(d,J=7.7Hz,1H),7.54−7.50(m,1H),7.17(s,1H),7.10(s,1H),1.38(s,9H),1.37(s,9H);ESI−MS m/z 計算値392.21;実測値393.3[M+H]
+。
化合物IV:3−(6−(1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド)−3−メチルピリジン−2−イル)安息香酸の合成
化合物IVは、スキームIV−A〜IV−Dに従って、酸塩化物部分とアミン部分とをカップリングすることによって調製することができる。
スキームIV−A.酸塩化物部分の合成。
スキームIV−Aは、1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボニルクロリドの調製を示し、これはスキームIV−Cにおいて使用され、化合物IVのアミド結合が形成される。
出発物質である2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボン酸は、Saltigo(Lanxess Corporationの関連会社)から市販されている。第一級アルコールへの2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボン酸中のカルボン酸部分の還元、それに続く、塩化チオニル(SOCl
2)を使用した対応するクロリドへの変換によって、5−(クロロメチル)−2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソールが得られ、これを引き続いて、シアン化ナトリウムを使用して2−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセトニトリルに変換する。塩基及び1−ブロモ−2−クロロエタンによる2−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)アセトニトリルの処理によって、1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボニトリルが得られる。1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボニトリルにおけるニトリル部分を、塩基を使用してカルボン酸に変換し、1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボン酸を得て、これを塩化チオニルを使用して所望の酸塩化物に変換する。
スキームIV−B.酸塩化物部分の代替合成。
スキームIV−Bは、必要な酸塩化物の代替合成を示す。5−ブロモメチル−2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソールを、パラジウム触媒の存在下でシアノ酢酸エチルとカップリングし、対応するアルファシアノエチルエステルを形成させる。カルボン酸へのエステル部分のけん化によって、シアノエチル化合物IVが得られる。塩基の存在下での1−ブロモ−2−クロロエタンによるシアノエチル化合物のアルキル化によって、シアノシクロプロピル化合物が得られる。塩基によるシアノシクロプロピル化合物の処理によって、カルボン酸塩が得られ、これを酸での処理によってカルボン酸に変換する。次いで、酸塩化物へのカルボン酸の変換は、塩素化剤、例えば、塩化チオニルなどを使用して達成される。
スキームIV−Cは、必要なtert−ブチル3−(6−アミノ−3−メチルピリジン−2−イル)ベンゾエートの調製を示す。これを、スキームIV−Cにおいて1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボニルクロリドとカップリングし、化合物IVが得られる。3−(tert−ブトキシカルボニル)フェニルボロン酸と2−ブロモ−3−メチルピリジンとのパラジウム触媒カップリングによって、tert−ブチル3−(3−メチルピリジン−2−イル)ベンゾエートが得られ、これは引き続いて所望の化合物に変換される。
スキームIV−D.3−(6−(1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボキサミド)−3−メチルピリジン−2−イル)安息香酸の酸塩の形成
スキームIV−Dは、トリエチルアミン及び4−ジメチルアミノピリジンを使用した、1−(2,2−ジフルオロベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)シクロプロパンカルボニルクロリドとtert−ブチル3−(6−アミノ−3−メチルピリジン−2−イル)ベンゾエートとのカップリングを示し、化合物IVのtert−ブチルエステルを最初に提供する。
化合物の合成
化合物1の合成
パートA:(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン塩酸塩の合成
ステップ1:メチル−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエート
テトラヒドロフラン(THF、4.5L)を、20Lのガラス製反応器に加え、N
2下で室温にて攪拌した。その後、2−ニトロプロパン(1.5kg、16.83mol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)(1.282kg、8.42mol)を反応器に充填し、ジャケット温度を50℃に増加させた。反応器の内容物が50℃に近づくと、メタクリル酸メチル(1.854kg、18.52mol)を100分かけてゆっくり加えた。反応温度を50℃近くに21時間維持した。反応混合物を真空下で濃縮した後、反応器に戻し、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)(14L)で希釈した。2MのHCl(7.5L)を加え、この混合物を5分間攪拌した後、沈殿させた。2つの透明層が見えた−下は、黄色の水性相で、上は、緑色の有機相であった。水性層を除去し、有機層を2MのHCl(3L)と共に再び攪拌した。分離後、HCl洗液を再び合わせて、MTBE(3L)と共に5分間攪拌した。水性層を除去し、全ての有機層を反応器中で組み合わせ、水(3L)と共に5分間攪拌した。分離後、有機層を真空下で濃縮し、濁った緑色油を得た。粗生成物をMgSO
4で処理し、濾過し、メチル−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエートを透明な緑色油(3.16kg、99%収率)として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 3.68(s,3H),2.56−2.35(m,2H),2.11−2.00(m,1H),1.57(s,3H),1.55(s,3H),1.19(d,J=6.8Hz,3H)。
ステップ2:メチル(2S)−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエートの合成
反応器に、精製水(2090L;10体積)を充填し、次いで、リン酸二水素カリウム(27kg、198.4モル;水充填にて13g/L)を充填した。反応器の内容物のpHを、20%(w/v)炭酸カリウム溶液でpH6.5(±0.2)に調整した。反応器に、ラセミ体のメチル−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエート(209kg;1104.6モル)、パラターゼ20000Lリパーゼ(13L、15.8kg;0.06体積)を充填した。
反応混合物を、32±2℃に調整し、15〜21時間攪拌し、20%の炭酸カリウム溶液の自動添加によるpHスタットを用いて、pH6.5を維持した。ラセミ体の出発物質を、キラルGCによって決定されるように、>98%eeのS−エナンチオマーに変換した場合、外部加熱を止めた。その後、反応器に、MTBE(35L;5体積)を充填し、水性層をMTBE(3回、400〜1000L)で抽出した。組み合わせた有機抽出物をNa2CO3水溶液(4回、522L、18%w/w 2.5体積)、水(523L;2.5体積)、10%のNaCl水溶液(314L、1.5体積)で洗浄した。有機層を真空下で濃縮し、メチル(2S)−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエートを黄色のモービル油(>98%ee、94.4kg;45%収率)として得た。
ステップ3:(3S)−3,5,5−トリメチルピロリジン−2−オンの合成
20Lの反応器をN
2でパージした。次いで、容器に、DI水ですすいだ湿潤ラネー(登録商標)Ni(2800等級、250g)、メチル(2S)−2,4−ジメチル−4−ニトロ−ペンタノエート(1741g、9.2mol)、エタノール(13.9L、8体積)を充填した。反応物を900rpmで攪拌し、反応器にH
2を流し、約2.5barで維持した。その後、反応混合物を60℃に5時間温めた。反応混合物を冷却し、濾過し、ラネーニッケルを除去し、固体ケーキをエタノール(3.5L、2体積)ですすいだ。生成物のエタノール溶液を、第2の同じサイズのバッチと組み合わせて、真空下で濃縮し、最小体積のエタノール(約1.5体積)に減少させた。ヘプタン(2.5L)を加え、懸濁液を約1.5体積に再び濃縮した。これを3回繰り返し;得られた懸濁液を、0〜5℃に冷却し、吸引下で濾過し、ヘプタン(2.5L)で洗浄した。生成物を真空下で20分間乾燥させた後、乾燥トレイに移し、真空オーブン中で40℃にて一晩乾燥させて、(3S)−3,5,5−トリメチルピロリジン−2−オンを白色結晶固体(2.042kg、16.1mol、87%)として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 6.39(s,1H),2.62(ddq,J=9.9、8.6、7.1Hz,1H),2.17(dd,J=12.4、8.6Hz,1H),1.56(dd,J=12.5、9.9Hz,1H),1.31(s,3H),1.25(s,3H),1.20(d,J=7.1Hz,3H)。
ステップ4:(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン塩酸塩の合成
ガラス内張りの120Lの反応器に、水素化リチウムアルミニウムペレット(2.5kg、66mol)及び脱水THF(60L)を充填し、30℃に温めた。得られた懸濁液に、反応温度を30〜40℃に維持しながら、THF(25L)中の(S)−3,5,5−トリメチルピロリジン−2−オン(7.0kg、54mol)を2時間かけて充填した。添加の完了後、反応温度を60〜63℃に増加させて、一晩維持した。反応混合物を、22℃に冷却した後、酢酸エチル(EtOAC)(1.0L、10モル)の加え、その後、THF(3.4L)及び水(2.5kg、2.0当量)の混合物、次いで、50%の水性水酸化ナトリウム(750g、アルミニウムに対して、1.4当量の水酸化ナトリウムを有する2当量の水)と水(1.75kg)の混合物、次いで、7.5Lの水を加えて慎重にクエンチした。添加が完了した後、反応混合物を室温に冷却し、固体を濾過で除去し、THF(3×25L)で洗浄した。ろ液及び洗液を組み合わせ、温度を30℃未満に維持しながら、5.0L(58モル)の水性37%HCl(1.05当量)で処理した。得られた溶液を、真空蒸留によってスラリーに濃縮した。イソプロパノール(8L)を加え、溶液を真空蒸留によって乾燥近くまで濃縮した。イソプロパノール(4L)を加え、生成物を約50℃に温めることでスラリー化した。MTBE(6L)を加え、スラリーを2〜5℃に冷却した。生成物を濾過で回収し、12LのMTBEですすぎ、真空オーブン(55℃/300トル/N
2を流した)中で乾燥させて、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン・HClを白色の結晶固体(6.21kg、75%収率)として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.34(br d,2H),3.33(dd,J=11.4,8.4Hz,1H),2.75(dd,J=11.4、8.6Hz,1H),2.50−2.39(m,1H),1.97(dd,J=12.7,7.7Hz,1H),1.42(s,3H),1.38(dd,J=12.8,10.1Hz,1H),1.31(s,3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H)。
パートB:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物1)の調製
出発物質の調製:
3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロパン−1−オール
1Lの三つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、冷却浴、添加漏斗、及びJ−Kem温度プローブを装着した。容器に、水素化リチウムアルミニウム(LAH)ペレット(6.3g、0.1665mol)を窒素雰囲気下で充填した。その後、容器にテトラヒドロフラン(200mL)を窒素雰囲気下で充填した。混合物を室温で0.5時間攪拌し、ペレットを溶解させた。その後、冷却浴に水中の砕氷を充填し、反応温度を0℃に低下させた。添加漏斗に、テトラヒドロフラン(60mL)中の3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロパン酸(20g、0.1281mol)の溶液を充填し、透明な淡黄色の溶液を1時間かけて滴下して加えた。添加が完了した後、混合物を室温にゆっくり温め、攪拌を24時間継続した。懸濁液を冷却浴中の砕氷水で0℃に冷却した後、水(6.3ml)を非常にゆっくり滴下して加え、次いで、水酸化ナトリウム溶液(15重量%;6.3mL)、最後に水(18.9mL)でクエンチした。得られた白色懸濁液の反応温度は5℃と記録された。懸濁液を約5℃で30分間攪拌した後、20mm層のセライトを介して濾過した。濾過ケーキをテトラヒドロフラン(2×100mL)で洗浄した。ろ液を硫酸ナトリウム(150g)上で乾燥させた後、濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、THF中の生成物である3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロパン−1−オールの混合物を含有する透明な無色油(15g)を得た(1H−NMRによって決定されるように、73重量%の生成物約10.95g、及び27重量%のTHF)。回転蒸発からの蒸留物を、30Cmビグリューカラムを用いて大気圧で蒸留し、60重量%のTHF及び40重量%の生成物(約3.5g)を含有する8.75gの残渣を得た。推定総量の生成物は、14.45g(79%収率)である。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 4.99(t,J=5.7Hz,1H),3.38(dd,J=5.8,0.9Hz,2H),1.04(d,J=0.9Hz,6H)。
tert−ブチル 3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
50Lのシリス制御反応器を開始し、ジャケットを20℃に設定し、150rpmで攪拌し、還流冷却器(10℃)及び窒素パージした。MeOH(2.860L)及びメチル(E)−3−メトキシプロパ−2−エノエート(2.643kg、22.76mol)を加え、反応器にキャップを付けた。反応物を40℃の内部温度に加熱し、ジャケット温度を40℃に保つようにシステムを設定した。ヒドラジン水和物(1300gの55%w/w、22.31mol)を、添加漏斗を介して30分かけて分割して加えた。反応物を60℃に1時間加熱した。反応混合物を、20℃に冷却し、トリエチルアミン(2.483kg、3.420L、24.54mol)を、反応温度を30℃未満に維持しながら分割して加えた(発熱)。MeOH(2.860L)中のBoC無水物(ジ−tert−ブチルジカーボネート)(4.967kg、5.228L、22.76mol)の溶液を、温度を45℃未満に維持しながら分割して加えた。反応混合物を20℃で16時間攪拌した。反応溶液を部分濃縮し、MeOHを除去し、透明な明琥珀色油が得られた。得られた油を50Lの反応器に移し、攪拌し、水(7.150L)及びヘプタン(7.150L)を加えた。添加により少量の生成物の沈殿を引き起こした。水性層を清浄な容器に注ぎ、界面及びヘプタン層を濾過し、固体(生成物)を分離した。水性層を反応器に戻し、回収した固体を反応器に置き戻し、水性層と混合した。滴下漏斗を反応器に加え、酢酸(1.474kg、1.396L、24.54mol)を装填した後、酸の滴下添加を開始した。ジャケットを0℃に設定し、クエンチ発熱を吸収した。添加(pH=5)後、反応混合物を1時間攪拌した。固体を濾過で回収し、水で洗浄し(7.150L)、水(3.575L)でもう一度洗浄し、乾燥させた。結晶固体を濾過からすくい取って、20Lのロータリーエバポレーターバルブに入れ、ヘプタン(7.150L)を加えた。混合物を45℃で30分間スラリー化した後、1〜2容量の溶媒を留去した。ロータリーエバポレーターフラスコ中のスラリーを濾過し、固体をヘプタン(3.575L)で洗浄し、乾燥させた。固体を真空でさらに乾燥させ(50℃、15mbar)、tert−ブチル 5−オキソ−1H−ピラゾール−2−カルボキシレート(2921g、71%)を粗製の結晶固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 10.95(s,1H),7.98(d,J=2.9Hz,1H),5.90(d,J=2.9Hz,1H),1.54(s,9H)。
ステップA:tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
トルエン(130mL)中の3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロパン−1−オール(10g、70.36mmol)及びtert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(12.96g、70.36mmol)の混合物を、トリフェニルホスフィン(20.30g、77.40mmol、次いで、イソプロピル N−イソプロポキシカルボニルイミノカルバメート(14.99mL、77.40mmol)で処理し、混合物を110℃で16時間攪拌した。黄色の溶液を減圧下で濃縮し、ヘプタン(100mL)で希釈し、沈殿したトリフェニルホスフィンオキシドを濾過で除去し、ヘプタン/トルエン4:1(100mL)で洗浄した。黄色のろ液を蒸発させて、残渣を、ヘキサン(0〜40%)中の酢酸エチルの直線勾配を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(12.3g、57%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値308.13477、実測値309.0(M+1)
+;保持時間:1.84分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.10(d,J=3.0Hz,1H),6.15(d,J=3.0Hz,1H),4.18(s,2H),1.55(s,9H),1.21(s,6H)。
ステップB:3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(13.5g、43.79mmol)を、ジオキサン(54.75mL、219.0mmol)中の4Mの塩化水素で処理し、混合物を45℃で1時間攪拌した。反応混合物を蒸発させて、乾燥させて、残渣を、1MのNaOH水溶液(100ml)及びtert−ブチルメチルエーテル(100ml)で抽出し、ブライン(50ml)で洗浄し、tert−ブチルメチルエーテル(50ml)で抽出した。組み合わせた有機相を乾燥させて、濾過し、蒸発させて、3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾール(9.0g、96%)をオフホワイトワックス状の固体として得た。ESI−MS m/z 計算値208.08235、実測値209.0(M+1)
+;保持時間:1.22分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.91(s,1H),7.52(d,J=2.2Hz,1H),5.69(t,J=2.3Hz,1H),4.06(s,2H),1.19(s,6H)。
ステップC:tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート
THF(210mL)中の2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸(10g、52.08mmol)の溶液を、ジ−tert−ブチルジカーボネート(17g、77.89mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(3.2g、26.19mmol)で連続的に処理し、室温で一晩攪拌した。この時点で、HClの1N(400mL)を加え、混合物を約10分間激しく攪拌した。生成物を酢酸エチル(2×300mL)で抽出し、組み合わせた有機層を水(300mL)及びブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、12.94g(96%収率)のtert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレートを無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値247.01668、実測値248.1(M+1)
+;保持時間:2.27分。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 1.60(s,9H),7.30(d,J=7.9Hz,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H)。
ステップD:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
DMF(110mL)中のtert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(10.4g、41.9mmol)及び3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾール(9.0g、41.93mmol)の溶液に、炭酸カリウム(7.53g、54.5mmol)及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(706mg、6.29mmol)を加え、混合物を室温で16時間攪拌した。クリーム状の懸濁液を冷水浴中で冷却し、冷水(130mL)をゆっくり加えた。濃厚懸濁液を室温で1時間攪拌し、濾過し、多量の水で洗浄し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(17.6g、99%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値419.12234、実測値420.0(M+1)
+;保持時間:2.36分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.44(d,J=2.9Hz,1H),8.31(d,J=8.4Hz,1H),7.76(d,J=8.4Hz,1H),6.26(d,J=2.9Hz,1H),4.27(s,2H),1.57(s,9H),1.24(s,6H)。
ステップE:2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(17.6g、40.25mmol)を、塩酸(34mLの6M、201mmol)で処理したイソプロパノール(85mL)中で懸濁させて、3時間還流加熱した(還流でほぼ完全に溶液になり、再び沈殿し始めた)。懸濁液を還流下にて水(51mL)で希釈し、2.5時間攪拌しながら室温に冷却した。固体を濾過で回収し、イソプロパノール/水 1:1(50mL)、多量の水で洗浄し、一晩窒素を流して、45〜50℃にて真空下で、乾燥キャビネット中で乾燥させて、2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(13.7g、91%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値363.05975、実測値364.0(M+1)
+;保持時間:1.79分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.61(s,1H),8.44(d,J=2.9Hz,1H),8.39(d,J=8.4Hz,1H),7.77(d,J=8.4Hz,1H),6.25(d,J=2.9Hz,1H),4.28(s,2H),1.24(s,6H)。
ステップF:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2667mmol)及びCDI(512mg、3.158mmol)をTHF(582.0μL)中で組み合わせ、混合物を室温で攪拌した。その間、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(62mg、0.3185mmol)を別個のバイアル中でアンモニア(メタノール中)と組み合わせて、白色固体を瞬時に形成した。さらに20分間攪拌後、揮発物を蒸発によって除去し、1mLのジクロロメタンを、固体残渣に加え、蒸発もさせた。その後、DBU(100μL、0.6687mmol)を加え、混合物を60℃で5分間攪拌した後、THF(1mL)を加え、その後、これを蒸発させた。その後、THF中のCDI活性化カルボン酸を含有するバイアルの内容物を、新しく形成されたスルホンアミド及びDBUを含有するバイアルに加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLのクエン酸溶液(1M)で洗浄した。水性層を酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、生成物を白色固体(137mg、99%)として得た。これをさらに精製せずに次ステップで使用した。ESI−MS m/z 計算値520.09076、実測値521.1(M+1)
+;保持時間:0.68分。
ステップG:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(137mg、0.2630mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(HydroCHloride塩)(118mg、0.7884mmol)及び炭酸カリウム(219mg、1.585mmol)を、DMSO(685.0μL)中で組み合わせ、混合物を130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分を、ピペットを介して除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解し、1Mクエン酸(15mL)で洗浄した。層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中のメタノールの勾配(0〜10%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(72mg、41%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値597.2345、実測値598.3(M+1)
+;保持時間:2.1分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.36(s,1H),8.37(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.17(d,J=2.8Hz,1H),4.23(s,2H),3.81(s,3H),2.56(d,J=10.4Hz,1H),2.41(t,J=8.7Hz,1H),2.32(s,3H),2.18(dd,J=12.4,6.1Hz,1H),1.87(dd,J=11.7,5.5Hz,1H),1.55(d,J=11.2Hz,6H),1.42(t,J=12.0Hz,1H),1.23(s,6H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
代替ステップF及びG:
代替ステップF:2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
THF(78.40mL)中の2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(20.0g、53.89mmol)の懸濁液に、固体のカルボニルジイミダゾール(およそ10.49g、64.67mmol)を分割して加え、得られた溶液を室温で攪拌した(18〜21℃のわずかな発熱が観察された)。1時間後、固体の1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ11.33g、64.67mmol)を加えた後、DBU(およそ9.845g、9.671mL、64.67mmol)を2つの等量で1分かけて加えた(19〜35℃の発熱)。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(118mL)、次いで、HCl(およそ107.8mLの2M、215.6mmol)で希釈した。相を分離し、水性相を酢酸エチル(78mL)で抽出した。組み合わせた有機物を水(39.2mL)、その後、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた泡を1:1のイソプロパノール:ヘプタン混合物(80mL)から結晶化し、2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(26.1g、93%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値520.0、実測値520.9(M+1)
+;保持時間:1.83分。
代替ステップG:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(20.0g、38.39mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ14.36g、95.98mmol)、K
2CO
3(およそ26.54g、192.0mmol)を、還流冷却器付きの500mLフラスコ中でDMSO(80.00mL)及び1,2−ジエトキシエタン(20.00mL)で組み合わせた。反応混合物を120℃で16時間加熱した後、室温に冷却した。反応物をDCM(200.0mL)及びHCl(およそ172.8mLの2M、345.5mmol);約pH1の水溶液で希釈した。相を分離し、水性相をDCM(100.0mL)で抽出した。有機相を組み合わせ、水(100.0mL)(3×)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、琥珀色の溶液として得た。溶液を、DCM充填シリカゲルベッド(80g;4g/g)を介して濾過し、20%のEtOAC/DCM(5×200mL)で洗浄した。組み合わせたろ液/洗液を濃縮し、22.2gのオフホワイト粉末を得た。粉末をMTBE(140mL)で30分間スラリー化した。固体を濾過(紙/焼結ガラス)で回収し、空気乾燥後、24gを得た。固体を乾燥皿に移し、一晩真空乾燥させ(40℃/200トル/N
2を流した)、20.70g(90%)の白色粉末を得た。ESI−MS m/z 計算値597.2345、実測値598.0(M+1)
+;保持時間:2.18分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 13.85(s,1H),8.30(d,J=8.6Hz,1H),8.23(d,J=2.8Hz,1H),8.08(s,1H),7.55(d,J=8.5Hz,1H),5.98(d,J=2.8Hz,1H),4.24(s,2H),3.86(s,3H),3.44(dd,J=10.3、8.4Hz,1H),3.09(dd,J=10.3,7.8Hz,1H),2.67−2.52(m,1H),2.47(s,3H),2.12(dd,J=12.3,7.8Hz,1H),1.70(dd,J=12.4,9.6Hz,1H),1.37(s,3H),1.33(s,3H),1.27(s,6H),1.20(d,3H)。
3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾールの代替合成
ステップ1:3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン−1−オールの調製
反応器に、トルエン(300mL)及び3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン酸(30g、192.2mmol)を装填し、キャップを付け、窒素下でパージした。内部温度を40℃に制御するように反応を設定した。ビトリド(トルエン中の65%。およそ119.6gの65%w/w、115.4mLの65%w/w、384.4mmol)の溶液を、シリンジを介した添加に設定し、添加を40℃で開始し、標的添加温度を40〜50℃にした。反応物を40℃で90分間攪拌した。反応物を10℃に冷却した後、残りのビトリドを、水(6mL)をゆっくり加えてクエンチした。15%のNaOH水溶液(30mL)を少しずつ加え、固体は、塩基添加の途中で沈殿した。水(60.00mL)を加えた。混合物を30℃に温め、少なくとも15分間保持した。その後、混合物を20℃に冷却した。水性層を除去した。有機層を水(60mL×3)で洗浄し、次いで、ブライン(60mL)で洗浄した。洗浄した有機層をNa
2SO
4、次に、MgSO
4下で乾燥させた。混合物を、セライトを介して濾過し、ケーキをトルエン(60.00mL)で洗浄し、乾燥させた。生成物である3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロパン−1−オール(22.5g、82%)は、透明な無色の溶液として得られた。
ステップ2:1−(tert−ブチル)4−エチル3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1,4−ジカルボキシレートの調製
反応器に、トルエン(250g)中の3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロパン−1−オール(17.48g、123.0mmol)溶液、1−(tert−ブチル)4−エチル3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−1,4−ジカルボキシレート(30.0g、117.1mmol)、及びPPh
3(35.33g、134.7mmol)を充填した。反応物を40℃に加熱した。DIAD(26.09mL、134.7mmol)を計量し、シリンジに置き、内部温度を40〜50℃の範囲に維持しながら10分かけて加えた。その後、反応物を、30分かけて100℃に加熱した。100℃で30分間保持した後、反応を完了し、混合物を、15分かけて70℃に冷却した。ヘプタン(180.0mL)を加え、ジャケットを、1時間かけて15℃に冷却した。(TPPOは、約35℃で結晶化を開始した)。混合物を15℃で攪拌し、濾過し(高速)、ケーキをトルエン(60mL)及びヘプタン(60mL)のプレミックス溶液で洗浄した後、乾燥させた。透明な溶液を、ワックス状の固体(45℃、真空、ロータリーエバポレーター)に濃縮した。粗製の1−(tert−ブチル)4−エチル3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1,4−ジカルボキシレート(53.49g)は、ワックス状の固体(約120%の理論質量を回収した)として得られた。
ステップ3:3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸の調製
2−メチルテトラヒドロフラン(500mL)中の1−(tert−ブチル)4−エチル3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1,4−ジカルボキシレート(50.0g、131mmol)の溶液を反応器中で調製し、40℃で攪拌した。その後、KOt−Bu(80.85g、720.5mmol)を分割して30分かけて加えた。添加は発熱であった。20分後、53.49g。UPLC−MSにより、BoC基の完全除去が示されたので、水(3.53g、3.53mL、196mmol)を、シリンジを介して20分かけて滴下で加え、反応温度を40〜50℃に保った。その後、混合物を17時間攪拌し、反応を完了した。その後、混合物を、20℃に冷却し、水(400mL)を加えた。攪拌を停止し、層を分離した。水性層中の所望の生成物を反応器に戻し、有機層を廃棄した。水性層を2−Me−THF(200mL)で洗浄した。イソプロパノール(50.mL)を加えた後、HCl水溶液(131mLの6.0M、786.0mmol)を滴下して加え、温度を30℃未満に維持しながらpHを3未満に調整した。その後、得られた固体を濾過によって単離し、濾過ケーキを水(100mL)で洗浄した後、粘着性ケーキが得られるまで乾燥させた。その後、固体を真空下で55℃にて乾燥させて、3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(23.25g)をオフホワイト微細固体として得た。
ステップ4:3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾールの調製
3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(1.0当量)を、反応器に加えた後、DMF(6.0容量、2.6重量当量)を加えた。混合物を18〜22℃で攪拌した。DBU(0.2当量)を、およそ45mL/分の速度で反応混合物に充填した。その後、反応温度を45分かけて98〜102℃に上昇させた。反応混合物を98〜102℃で10時間以上攪拌した。その後、反応混合物をおよそ1時間かけて−2℃〜2℃に冷却し、単離せずに使用して、2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチルを作製した。
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸の調製のための代替手順
ステップ1:2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル
DMF(1.53L)中の2,6−ジクロロニコチン酸エチル(256g、1.16mol)及び3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)−1H−ピラゾール(242g、1.16mol)の溶液を、炭酸カリウム(209g、1.51mol)及びDABCO(19.6g、174mmol)で処理した。得られた懸濁液を攪拌し、14〜25℃に発熱させた後、3日間外部冷却して20〜25℃に維持した。温度を25℃未満に維持しながら、水(2.0L)を細い流れで少しずつ流し込んで加え、懸濁液を、10℃未満に冷却した。添加が完了した後、懸濁液をさらに1時間攪拌した。固体を濾過(焼結ガラス/ポリパッド)で回収し、濾過ケーキを水(2×500−mL)で洗浄し、2時間吸引乾燥させて、水分を含む2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(512g;113%収率)を白色粉末として得た。これを次ステップでさらに反応させずに使用した。
ステップ2:2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1h−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
EtOH(1.14L)及びTHF(455mL)中の水分を含む2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(455g、1.16mol;前ステップから100%収率と仮定)に、1MのNaOH(1.16L、1.16mol)を加え、周囲温度で(17℃)攪拌した。反応混合物は30℃に発熱し、40℃で2時間さらに温めた。溶液を1MのHCl(1.39L、1.39mol)でクエンチし、即時沈殿をもたらし、酸を添加するとより濃くなった。クリーム状の懸濁液を室温に冷却し、一晩攪拌した。固体を濾過(焼結ガラス/ポリパッド)で回収した。濾過ケーキを水(2×500−mL)で洗浄した。濾過ケーキを1時間吸引乾燥させたが、湿潤なままであった。湿った固体を10LのBuCHiフラスコに移し、さらに乾燥させたが(50℃/20トル)、有効ではなかった。i−PrOHと共に追い出すことで乾燥させるさらなる努力も無効であった。湿った固体をi−PrOAC(3L)で充填し、懸濁液を60℃(均質化)で加熱し、再濃縮し、乾燥(50℃/20トル)させた後、良好な乾燥を達成し、乾燥2−クロロ−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1h−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(408g;2ステップで、97%収率)を微細白色粉末として得た。生成物を真空オーブン(50℃/10トル/N
2を流した)中で2時間さらに乾燥させたが、ほんのわずかな減量が観察された。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.64(s,1H),8.49−8.36(m,2H),7.77(d,J=8.4Hz,1H),6.26(d,J=2.8Hz,1H),4.28(s,2H),1.24(s,6H)。19F NMR(376MHz,DMSO−d
6)δ−75.2。KF分析:0.04%の水。
2.化合物1の形態Aの調製
化合物1の結晶形態Aは、以下の合成の結果として得た。組み合わせた2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(108g、207.3mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(77.55g、518.2mmol)、を、DMSO(432.0mL)中のK2CO3(143.2g、1.036mol)、還流冷却器付きの1LのRBフラスコ中の1,2−ジエトキシエタン(108.0mL)と組み合わせた。得られた懸濁液を120℃で加熱し、温度で一晩攪拌した。その後、反応物をDCM(1.080L)で希釈し、HCl(933.0mLの2M、1.866mol)をゆっくり加えた。液体相を分離し、水性相をDCM(540.0mL)で抽出した。有機相を組み合わせ、水(540.0mL)(3×)で洗浄した後、(Na2SO4)で乾燥させて、琥珀色の溶液として得た。シリカゲル(25g)を加えた後、乾燥剤/シリカゲルを濾過した。濾床をDCM(3×50−mL)で洗浄した。有機相を組み合わせ、濃縮し(40℃/40トル)、粗製のN−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(198.6g、160%理論)をオフホワイト固体として得た。固体をMTBE(750mL)で希釈し、60℃(外部温度)で温め、均質懸濁液に混合した。懸濁液を、攪拌しながら30℃に冷却し、固体を濾過で回収し、空気乾燥させて、真空乾燥させて、化合物1(111.1g;90%)を微細白色粉末として得た。
化合物1の結晶形態Aは、以下の手順を介しても得られた。iPrOH(480mL)及び水(120mL)中の化合物1(150.0g、228.1mmol)の懸濁液を、82℃に加熱し、溶液を得た。溶液を、10℃/時間の冷却速度でJ−Kemコントローラーで冷却した。温度が74℃に達したら、溶液を結晶形態Aにおける化合物1の試料で播種した。結晶化が直ちに発生した。懸濁液を20℃に冷却した。固体を濾過で回収し、i−PrOH(2×75mL)で洗浄し、吸引で空気乾燥させて、真空乾燥させ(55℃/300トル/N2を流した)、化合物1、形態A(103.3g)を白色粉末として得た。試料を約5℃に冷却し、1時間攪拌した後、固体を濾過(焼結ガラス/紙)で回収した。濾過ケーキをi−PrOH(75mL)(2×)で洗浄し、吸引で空気乾燥させて、乾燥皿中で空気乾燥させ(120.6g、ほとんど乾燥)、4時間真空乾燥させた後(55℃/300トル/N2を流した)、室温で一晩乾燥させた。一晩乾燥により118.3g(87%収率)の白色粉末が得られた。
化合物1の結晶形態M(化合物1のメタノール溶媒和物)の調製
化合物1(遊離酸中性形態)(800mg)を9.2gのメタノールに加え、透明な溶液が形成された。さらに701.2mgの化合物1を加え、懸濁液が形成された。温度を45℃に上昇させて、その時点で、透明な溶液が形成された。溶液をゆっくり冷却し、固体が沈殿した。
化合物1の結晶形態MのXRPDデータを以下にまとめる。化合物1の結晶形態Mの粉末X線回折図を図13に示す。
化合物1の結晶形態E(化合物1のエタノール溶媒和物)の調製
化合物1(遊離酸中性形態)(800mg)を9.2gのエタノールに加え、80℃に加熱した。透明な溶液が形成された。溶液をゆっくり冷却し、固体が沈殿した。
化合物1の結晶形態EのXRPDデータを以下にまとめる。化合物1の結晶形態Eの粉末X線回折図を図14に示す。
化合物1の結晶形態P2(化合物1のイソプロパノール溶媒和物)の調製
2−プロパノール中の化合物1の200mg/mL溶液を75℃に加熱し、全ての固体を溶解させた。溶液を50℃に冷却し、沈殿が生じた。混合物を数時間50℃に保持した後、室温に冷却し、数時間熟成させた。
化合物1の結晶形態P2のXRPDデータを以下にまとめる。化合物1の結晶形態P2の粉末X線回折図を図17に示す。
化合物1の様々な溶媒和物の調製
化合物1の様々な溶媒和物を、スルホラン、プロピオン酸、MTBE、イソブチル酸、アニソール、メチルブチルケトン、酢酸及びキシレン溶媒和物では室温で3週間、またはトルエン溶媒和物では40℃で、以下の表8に示すように、適切な脱水溶媒中で非晶質化合物1を攪拌することによって調製した。得られた溶媒和物を真空中で室温にて真空乾燥後に観察された固体形態も表にまとめる。本明細書で使用される場合、「結晶形態PA」は、本明細書中に説明される通り、プロピオン酸から調製された化合物1の結晶形態を指し、「結晶形態AN」は、本明細書中に説明される通り、アニソールから調製された化合物1の結晶形態を指し、「結晶形態MK」は、本明細書中に説明される通り、メチルブチルケトンから調製された化合物1の結晶形態を指し、「結晶形態AA1」は、本明細書中に説明される通り、酢酸から調製された化合物1の結晶形態を指す。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物15)の合成
出発物質の合成:
tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレートの合成
THF(210mL)中の2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸(10g、52.08mmol)の溶液を、ジ−tert−ブチルジカーボネート(17g、77.89mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(3.2g、26.19mmol)で連続的に処理し、室温で一晩攪拌した。この時点で、HClの1N(400mL)を加え、混合物を約10分間激しく攪拌した。生成物を酢酸エチル(2×300mL)で抽出し、組み合わせた有機層を水(300mL)及びブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、12.94g(96%収率)のtert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレートを無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値247.02、実測値248.1(M+1)
+;保持時間:2.27分。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 1.60(s,9H),7.30(d,J=7.9Hz,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H)。
tert−ブチル 3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボキシレートの合成
50Lの反応器を開始させて、ジャケットを20℃に設定し、150rpmで攪拌し、還流冷却器(10℃)を用い、窒素パージした。MeOH(2.860L)及びメチル(E)−3−メトキシプロパ−2−エノエート(2.643kg、22.76mol)を加え、反応器にキャップを付けた。反応物を40℃の内部温度に加熱し、ジャケット温度を40℃に保つようにシステムを設定した。ヒドラジン水和物(1300gの55%w/w、22.31mol)を、添加漏斗を介して30分かけて分割して加えた。反応物を60℃に1時間加熱した。反応混合物を、20℃に冷却し、トリエチルアミン(2.483kg、3.420L、24.54mol)を、反応温度を30℃未満に維持しながら分割して加えた。MeOH(2.860L)中のBoC無水物(ジ−tert−ブチルジカーボネート)(4.967kg、5.228L、22.76mol)の溶液を、温度を45℃未満に維持しながら分割して加えた。反応混合物を20℃で16時間攪拌した。反応溶液を部分濃縮し、MeOHを除去し、透明な明琥珀色油が得られた。得られた油を50Lの反応器に移し、攪拌し、水(7.150L)及びヘプタン(7.150L)を加えた。添加により少量の生成物の沈殿を引き起こした。水性層を透明な容器に注ぎ、界面及びヘプタン層を濾過し、固体(生成物)を分離した。水性層を反応器に戻し、回収した固体を反応器に置き戻し、水性層と混合した。滴下漏斗を反応器に加え、酢酸(1.474kg、1.396L、24.54mol)を装填した後、酸の滴下添加を開始した。ジャケットを0℃に設定し、クエンチ発熱を吸収した。添加(pH=5)後、反応混合物を1時間攪拌した。固体を濾過で回収し、水で洗浄し(7.150L)、水(3.575L)でもう一度洗浄し、乾燥させた。結晶固体を濾過からすくい取って、20Lのロータリーエバポレーターバルブに入れ、ヘプタン(7.150L)を加えた。混合物を45℃で30分間スラリー化した後、1〜2容量の溶媒を留去した。ロータリーエバポレーターフラスコ中のスラリーを濾過し、固体をヘプタン(3.575L)で洗浄し、乾燥させた。固体を真空でさらに乾燥させ(50℃、15mbar)、tert−ブチル 5−オキソ−1H−ピラゾール−2−カルボキシレート(2921g、71%)を粗製の結晶固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 10.95(s,1H),7.98(d,J=2.9Hz,1H),5.90(d,J=2.9Hz,1H),1.54(s,9H)。
1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドの合成
水酸化アンモニウム(およそ186.5mLの28%w/v、1.490mol)を、ジャケット付反応容器中で0〜5℃で冷却した。DCM(116.0mL)中の1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(29.0g、149.0mmol)の溶液を、反応温度を0〜5℃に維持しながら加えた。2つの相を分離し、有機相を水(100mL)で洗浄した。水性相を組み合わせ、濃縮し、ほとんどの残留アンモニアを除去した。水性相を酢酸エチル(200mL及び100mL)で2回抽出した。有機相を組み合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、14.1gの白色固体を得た。水性相をクエン酸(およそ28.63g、17.20mL、149.0mmol)で酸性化した(約pH2)。酸性水溶液を酢酸エチル(200mL及び100mL)で2回抽出した。組み合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、別の7.8gの白色固体を得た。固体を組み合わせ、加熱(78℃)酢酸エチル(50mL)から再結晶化し、16.1gの1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドを白色の結晶固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.01(s,1H),7.16(s,2H),3.77(s,3H),2.77(s,3H)。
2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エタノールの合成
氷浴中のTHF(10.00mL)中の水素化リチウムアルミニウム(293mg、7.732mmol)の溶液に、THF(3.0mL)中の2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]酢酸(1.002g、5.948mmol)を、反応温度を20℃未満に保ちながら、30分の期間にわたって滴下して加えた。混合物を周囲温度に徐々に温め、18時間攪拌した。混合物を氷浴で冷却し、水(294mg、295μL、16.36mmol)、NaOH(297μLの6M、1.784mmol)、その後、水(884.0μL、49.07mmol)で順次クエンチし、混合物中の粒状固体を得た。固体を、セライトを用いて濾過し、沈殿物をエーテルで洗浄した。ろ液をMgSO
4でさらに乾燥させて、濾過し、真空下で濃縮し、生成物を残留THF及びエーテルと共に得た。混合物を次ステップでさらに精製せずに直接使用した。
ステップ1:tert−ブチル 3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 5−オキソ−1H−ピラゾール−2−カルボキシレート(1.043g、5.660mmol)、2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エタノール(916mg、5.943mmol)、トリフェニルホスフィン(1.637g、6.243mmol)を、THF(10.48mL)中で組み合わせ、反応物を氷浴中で冷却した。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.288g、1.254mL、6.368mmol)を反応混合物に滴下で加え、反応物を室温に16時間温めた。混合物を蒸発させて、得られた物質を、酢酸エチル(30mL)と1N水酸化ナトリウム(30mL)の間に分画した。有機層を分離し、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。粗物質を、ヘキサン中の酢酸エチルの勾配(0〜30%)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.03g、57%)を得た。ESI−MS m/z 計算値320.13、実測値321.1(M+1)
+;保持時間:0.72分。
ステップ2:3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]−1H−ピラゾール
tert−ブチル−3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.03g、3.216mmol)を、トリフルオロ酢酸(2.478mL、32.16mmol)と共にジクロロメタン(10.30mL)中に溶解し、反応物を室温で2時間攪拌した。反応物を蒸発させて、得られた油を酢酸エチル(10mL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間に分画した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]−1H−ピラゾール(612mg、86%)を得た。ESI−MS m/z 計算値220.08、実測値221.0(M+1)
+;保持時間:0.5分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.86(s,1H),7.50(t,J=2.1Hz,1H),5.63(t,J=2.3Hz,1H),4.14(t,J=7.1Hz,2H),2.01(t,J=7.1Hz,2H),0.96−0.88(m,2H),0.88−0.81(m,2H)。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(687mg、2.770mmol)、3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]−1H−ピラゾール(610mg、2.770mmol)、磨り潰したての炭酸カリウム(459mg、3.324mmol)を、無水DMSO(13.75mL)中で組み合わせた。1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)、62mg、0.5540mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、15分間攪拌した。得られた固体を回収し、水で洗浄した。固体を、ジクロロメタン中に溶解し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。混合物を濾過し、濃縮し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.01g、84%)を得た。ESI−MS m/z 計算値431.12、実測値432.1(M+1)
+;保持時間:0.88分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.01g、2.339mmol)及びトリフルオロ酢酸(1.8mL、23.39mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中で組み合わせ、40℃で3時間加熱した。反応物を濃縮した。ヘキサンを加え、混合物を再び濃縮し、2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(873mg、99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値375.06、実測値376.1(M+1)
+;保持時間:0.69分。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
THF(60.00mL)中の2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(6g、15.97mmol)を、CDI(およそ3.107g、19.16mmol)で処理し、濁った溶液を室温で1時間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ3.110g、17.57mmol)、次いで、DBU(およそ2.917g、2.865mL、19.16mmol)を加え、反応物を室温で12時間攪拌した。混合物を冷クエン酸(およそ83.84mLの1M、83.84mmol)で処理し、エマルションを得た。ほとんどのTHFを減圧下で除去し、酢酸エチル(100ml)で抽出し、0.5Mクエン酸(80ml)及びブライン(80ml)で洗浄し、水性相を酢酸エチル(80ml)で一度逆抽出した。組み合わせた有機相を乾燥させて、濾過し、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタンから2%のメタノールの直線勾配を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製した。生成物画分を蒸発させて、2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(4.64g、53%)を得た。ESI−MS m/z 計算値532.09076、実測値533.0(M+1)
+;保持時間:1.83分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.73(s,1H),8.41(d,J=2.5Hz,2H),8.10(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),6.19(d,J=2.9Hz,1H),4.34(t,J=7.1Hz,2H),3.84(s,3H),2.35(s,3H),2.09(t,J=7.1Hz,2H),1.01−0.82(m、4H)。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(5.9g、10.74mmol)を、NMP(28.62mL)及び1,2−ジエトキシエタン(5.723mL)中に溶解し、炭酸カリウム(およそ7.422g、53.70mmol)及び(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ3.537g、23.63mmol)で処理し、真空/窒素で3回サイクルし、攪拌しながらかつ窒素下で130℃(135℃で油浴)に20時間加熱した。反応懸濁液を冷却し、水(34.34mL)で希釈し、水(137.4mL)中の強く攪拌した酢酸溶液(およそ9.674g、9.161mL、161.1mmol)に慎重に加えた。懸濁液を室温で1時間攪拌し、濾過し、多量の水で洗浄した。水でまだ湿っている粗物質を、温エタノール(約100ml、濁った茶色の溶液)中に溶解し、セライト上で、炭で清澄にし(ほんの少し薄い色となり)、熱い透明な溶液を濁るまで水(約25ml)で処理した。熱い濁った溶液を2時間攪拌しながら室温に冷却し、濃厚懸濁液を得た。固体を濾過で回収し、冷エタノール/水 1:1及び多量の水で洗浄した。固体を、週末にかけて窒素を流して、乾燥キャビネット中で、真空下で45℃にて乾燥させて、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(4.27g、65%)を得た。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.0(M+1)
+;保持時間:3.07分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.35(s,1H),8.38(s,1H),8.20(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.3Hz,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),6.11(d,J=2.7Hz,1H),4.31(t,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),2.55(t,J=10.5Hz,1H),2.41(dd,J=10.1、7.1Hz,1H),2.33(s,3H),2.18(dp,J=17.8、6.2Hz,1H),2.07(t,J=7.1Hz,2H),1.87(dd,J=11.9、5.6Hz,1H),1.55(d,J=11.1Hz,6H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),0.99−0.86(m、4H),0.82(d,J=6.3Hz,3H)。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの合成
ステップ1:1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(化合物14)
1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(9g、46.24mmol)を、冷水酸化アンモニウム(54mLの30%w/w)中で懸濁させて、THF(27.00mL)を共溶媒として加え、濁ったエマルションを室温で2時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し(THF及びアンモニアを除去)、良好な懸濁液を得た。固体を濾過で回収し、氷水で洗浄し、乾燥させて、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(7.35g、90%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値175.04155、実測値176.0(M+1)
+;保持時間:2.8分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 7.58(s,1H),7.18(s,2H),3.75(s,3H),2.41(s,3H)。
ステップ2:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
THF(60.00mL)中の2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(6g、15.97mmol)を、CDI(およそ3.107g、19.16mmol)で処理し、濁った溶液を室温で1時間攪拌した。その後、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ3.110g、17.57mmol)、次いで、DBU(およそ2.917g、2.865mL、19.16mmol)を加え、形成された濃厚懸濁液を室温で4時間攪拌した。懸濁液を冷クエン酸(およそ83.84mLの1M、83.84mmol)で処理し、ほとんどのTHFを減圧下で除去し、固体を濾過で回収し、多量の水で洗浄し、乾燥させた。粗物質(8g)をエタノール(還流で150mlの溶液)から結晶化し、2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(6.9g、80%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値532.09076、実測値533.0(M+1)
+;保持時間:0.53分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.73(s,1H),8.41(d,J=2.8Hz,1H),8.09(d,J=8.3Hz,1H),7.84(s,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),6.19(d,J=2.9Hz,1H),4.34(t,J=7.1Hz,2H),3.82(s,3H),2.52(s,3H),2.08(t,J=7.1Hz,2H),1.02−0.84(m、4H)。
ステップ3:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(137mg、0.2571mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(115mg、0.7684mmol)及び炭酸カリウム(214mg、1.548mmol)を、DMSO(685.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体のN−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(93mg、59%)を得た。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.3(M+1)
+;保持時間:2.09分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.31(s,1H),8.20(d,J=2.8Hz,1H),7.78(s,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.11(d,J=2.7Hz,1H),4.31(t,J=7.0Hz,2H),3.78(s,3H),2.58(d,J=10.4Hz,1H),2.53(s,3H),2.41(dd,J=10.3、7.0Hz,1H),2.17(dq,J=11.9、6.0Hz,1H),2.07(t,J=7.1Hz,2H),1.91−1.82(m,1H),1.57(s,3H),1.53(s,3H),1.43(t,J=12.1Hz,1H),0.96(td,J=5.0,4.5,3.2Hz,2H),0.93−0.85(m,2H),0.80(d,J=6.2Hz,3H)。
6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物18)の合成
ステップ1:2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2661mmol)及びCDI(およそ51.38mg、0.3169mmol)を、THF(600.0μL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。その間、1,3,5−トリメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(およそ55.53mg、0.2661mmol)を、別々のバイアル中で(メタノール中の)アンモニア(およそ250.0μLの7M、1.750mmol)と組み合わせて、白色固体を瞬時に形成した。さらに20分間攪拌後、揮発物を蒸発で除去し、1mLのジクロロメタンを、固体残渣に加え、蒸発させた。DBU(およそ54.41mg、53.45μL、0.3574mmol)を加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌し、次いで、1mLのTHFを加え、その後、蒸発させた。その後、THF中のCDI活性化カルボン酸を含有するバイアルの内容物を、新しく形成されたスルホンアミド及びDBUを含有するバイアルに加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を酢酸エチル(2×10mL)で抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(139mg、96%)。ESI−MS m/z 計算値546.1064、実測値547.1(M+1)
+;保持時間:0.7分。
ステップ2:6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(139mg、0.2541mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(114mg、0.7617mmol)及び炭酸カリウム(211mg、1.527mmol)を、DMSO(508.2μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体の6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(80mg、50%)を得た。ESI−MS m/z 計算値623.2502、実測値624.3(M+1)
+;保持時間:2.16分。
N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物55)の合成
ステップ1:1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−スルホンアミド
1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−スルホニルクロリド(250mg、1.006mmol)を、THF(2mL)中に溶解し、メタノール中のアンモニア(750μLの7M、5.2mmol)を加えた。反応物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を蒸発させて、乾燥させて、残渣を酢酸エチル中で懸濁させて、65℃で20分間加熱した。混合物を(反応で形成された塩化アンモニウムを除去するため)加熱して濾過し、固体を廃棄した。母液を蒸発させて、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−スルホンアミド(186mg、81%)を得た。ESI−MS m/z 計算値229.01328、実測値230.0(M+1)
+;保持時間:0.28分。
ステップ2:2−クロロ−N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(51mg、0.14mmol)及びCDI(37mg、0.23mmol)を、THF(1mL)中で組み合わせ、室温で1時間攪拌した。1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−スルホンアミド(34mg、0.15mmol)及びDBU(64μL、0.4280mmol)を加え、反応物をさらに16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を次ステップで直接使用した。2−クロロ−N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(82mg、100%)ESI−MS m/z 計算値586.0625、実測値587.2(M+1)
+;保持時間:0.73分
ステップ3:N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(82mg、0.14mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(64mg、0.43mmol)及び炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)を、DMSO(1mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応混合物を水(3mL)で希釈し、ゴム状物質が得られた。水を静かに移し、廃棄した。残渣を酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−[2−[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]エトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(29.6mg、32%)を得た。ESI−MS m/z 計算値663.20624、実測値664.4(M+1)
+;保持時間:2.16分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.87(s,1H),8.79(s,1H),8.20(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.91(d,J=8.3Hz,1H),6.11(d,J=2.8Hz,1H),4.31(t,J=7.1Hz,2H),3.99(s,3H),2.56(d,J=10.5Hz,1H),2.45(dd,J=3.9、2.0Hz,1H),2.29−2.12(m,1H),2.07(t,J=7.1Hz,2H),1.88(dd,J=12.0、5.7Hz,1H),1.56(s,3H),1.54(s,3H),1.42(t,J=12.1Hz,1H),0.99−0.92(m,2H),0.90(d,J=10.7Hz,2H),0.80(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物19)の合成
(1−トリフルオロメチル−シクロブチル)−メタノールの合成
1−トリフルオロメチル−シクロブタンカルボン酸(5.0g、30.mmol)を、ジエチルエーテル(60mL)中に溶解し、0℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウム(38.66mL、ジエチルエーテル中で1M)を滴下して加えた、溶液を室温に一晩温めた。反応溶液を、攪拌しながら0℃に冷却し、硫酸ナトリウム十水和物を加え、緩やかにガスが発生した。泡立ちが室温で観察されなくなるまで、分割添加を継続した。その後、反応溶液をセライトのベッド上で濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮し、所望の生成物及び多少のジエチルエーテル残渣(NMR統合によって36%)を含有する5.44gの混合物を得た。これにより、1−トリフルオロメチル−シクロブチル−メタノール(3.46g、78%)を無色油として得た。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)δ(ppm):3.82(s,2H),2.39−2.14(m,2H),2.10−1.85(m、4H)。
ステップ1:3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
1−トリフルオロメチル−シクロブチル−メタノール(1.50g、9.73mmol)及び3−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.63g、8.85mmol)を、無水テトラヒドロフラン(32mL)中に溶解した。溶液を超音波処理で脱ガスし、窒素ガスを流した。トリフェニルホスフィン(2.55g、9.73mmol)を加え、次いでジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.92mL、9.73mmol)を滴下して加えた。添加が完了すると、反応物を50℃に16時間加熱した。室温に冷却後、反応物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、1M水酸化ナトリウム溶液(2×100mL)、次いで、ブライン(125mL)で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製のの黄色油を、ヘキサン中の0〜10%の酢酸エチル勾配方法を用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.48g、87%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値320.31、実測値321.1(M+1)
+。保持時間:3.74分
ステップ2:3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−1H−ピラゾール塩酸塩
3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.48g、7.74mmol)を、ジオキサン(77mL)中の4M塩化水素中に溶解した。溶液を室温で一晩攪拌した後、揮発物を減圧下で除去し、3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−1H−ピラゾール(1.95g、98%)の塩酸塩を白色粉末として得た。ESI−MS m/z 計算値220.20、実測値221.2(M+1)
+。保持時間:2.67分。
ステップ3:2−クロロ−6−[3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸tert−ブチルエステル
3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−1H−ピラゾール塩酸塩(1.95g、7.61mmol)及び2,6−ジクロロ−ニコチン酸tert−ブチルエステル(1.89g、7.62mmol)を、ジメチルホルムアミド(15mL)中に溶解し、炭酸カリウム(4.21g、30.5mmol)を加えた後、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(0.43g、3.8mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌した後、水(150mL)を加え、水性層を4:1の酢酸エチル:ヘキサン(100mL)で抽出した。有機相をブライン(70mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗油を、ヘキサン中の0〜10%の酢酸エチル勾配方法を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、2−クロロ−6−[3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸tert−ブチルエステル(1.94g、66%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値431.85、実測値432.2(M+1)
+。保持時間:4.61分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸
2−クロロ−6−[3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸tert−ブチルエステル(1.9g、4.40mmol)を、ジクロロメタン(20mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(5.0mL)を加えた。反応溶液を室温で一晩攪拌した後、揮発物を減圧下で除去し、2−クロロ−6−[3−(1−トリフルオロメチル−シクロブチルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸(1.61g、97%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値375.74、実測値376.2(M+1)
+。保持時間:3.57分。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2661mmol)及びCDI(51mg、0.3145mmol)を、THF(600.0μL)中で組み合わせ、バイアル(バイアル1)中で室温にて2時間攪拌した。その間、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(62mg、0.3185mmol)を、別個のバイアル(バイアル2)中のアンモニア(およそ250.0μLの7M、1.750mmol)(メタノール中)と組み合わせた。さらに20分間攪拌後、蒸発によってバイアル2から揮発物を除去し、1mLのジクロロメタンを固体残渣に加え、蒸発させた。その後、DBU(60μL、0.4012mmol)をバイアル2に加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌した。室温に冷却すると、1mLのTHFを加えた後、減圧下で蒸発させた。その後、バイアル1の内容物を、シリンジでバイアル2に加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(132mg、93%)。ESI−MS m/z 計算値532.09076、実測値533.1(M+1)
+;保持時間:0.7分。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(132mg、0.2477mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(111mg、0.7417mmol)及び炭酸カリウム(206mg、1.491mmol)を、DMSO(500μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体のN−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロブチル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(93mg、62%)を得た。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.3(M+1)
+;保持時間:2.14分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.36(s,1H),8.37(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),6.95(d,J=8.2Hz,1H),6.18(d,J=2.7Hz,1H),4.48(s,2H),3.81(s,3H),2.56(d,J=10.4Hz,1H),2.41(dd,J=10.2、7.0Hz,1H),2.32(s,3H),2.31−2.26(m,2H),2.20−2.07(m、4H),2.01−1.92(m,1H),1.88(dt,J=11.8、6.5Hz,1H),1.55(d,J=11.3Hz,6H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物10)の合成
ステップA:(1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メタノール
水素化アルミニウムリチウム(およそ78.45g、2.067mol)(ペレット)をフラスコに加え、THF(2.450L)を添加漏斗に加え、系を真空/窒素で3回サイクルした。溶媒をLAHペレットに迅速に加え、室温で0.5時間攪拌し(ペレットは崩れ始め、灰色懸濁液を得た)、氷浴中で冷却した。THF(735.0mL)中の1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボン酸(245g、1.590mol)の溶液を、内部温度を30℃未満に保ちながら、0.5〜1時間かけて添加漏斗を介してゆっくり加えた。灰色懸濁液を融氷浴中で14時間攪拌した。灰色懸濁液を、水(およそ75.92g、75.92mL、4.214mol)、次いで、NaOH(およそ76.32mLの6M、457.9mmol)及び水(およそ75.92g、75.92mL、4.214mol)をゆっくり添加することによって氷冷却下でクエンチした。灰色懸濁液を、固体が無色(約0.5時間)になるまで約50℃で攪拌し、硫酸マグネシウム(20g)で処理し、セライト上で濾過し、アルミニウム塩を3部の熱いTHFで洗浄した。ろ液を硫酸マグネシウム上で再び乾燥させて、濾過し、55℃及び450mbarで蒸発によって濃縮し、[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メタノールを、THF中の62重量%溶液(NMR)(327g、91%)として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 4.94(t,J=6.0Hz,1H),3.56(d,J=6.0Hz,2H),0.91−0.74(m、4H)
ステップ1:tert−ブチル 3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器、及び窒素出入口を装着した。容器に、窒素雰囲気下でtert−ブチル 5−オキソ−1H−ピラゾール−2−カルボキシレート(70g、0.3800mol)及びテトラヒドロフラン(840mL、12mL/g)を充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を開始し、ポット温度を19℃で記録した。その後、容器に、[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メタノール(58.56g、0.4180mol)を無希釈で一度に加えて充填し、次に、固体としてトリフェニルホスフィン(109.6g、0.4180mol)を一度に加えて充填した。その後、得られた透明な淡黄色の溶液を、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(透明な赤みがかった褐色の液体)(82.3mL、0.4180mol)1時間かけて無希釈で滴下して加えて処理し、40℃までの緩やかな発熱、及び透明な明琥珀色の溶液をもたらした。その後、反応混合物を50℃のポット温度に加熱し、条件を2時間維持し、その時点でLC/MSによる分析で、出発物質の完全な消費が示された。透明な琥珀色の反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた透明な暗色の琥珀色油をトルエン(560mL)中で懸濁させて、室温で1時間攪拌し、その間に固体(トリフェニルホスフィンオキシドMW=278.28)が沈殿した。濃厚なスラリーを、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過し、濾過ケーキをトルエン(150mL)で置換洗浄し、次いで、30分間引っ張った。透明な琥珀色のろ液を減圧下で濃縮し、透明な琥珀色油を得た。物質を、ヘキサン中の100%のヘキサンから20%EtOACの勾配で溶出するシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー(セライト上に固体をロード、1.5kg RediSepカラム)によって精製し、450mLの画分を回収した。生成物は、ヘキサン中の5%のEtOACで溶出する。所望の画分を組み合わせ、減圧下で濃縮し、透明な淡黄色油を、所望の生成物であるtert−ブチル 3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(81g、0.264mol、70%)として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.10(d,J=2.9Hz,1H),6.14(d,J=3.0Hz,1H),4.31(s,2H),1.55(s,9H),1.07(dp,J=4.9、1.3Hz、4H)。ESI−MS m/z 計算値306.11914、実測値259.0(M−48)+;保持時間:1.76分
ステップ2:3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]−1H−ピラゾール
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器、及び窒素出入口を装着した。容器に、窒素雰囲気下でtert−ブチル 3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(80g、0.2612mol)、ジクロロメタン(320mL、4mL/g)及びメチルアルコール(320mL、4mL/g)を充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を開始し、ポット温度を19℃で記録した。添加漏斗に1,4−ジオキサン中の4MのHCl(195.9mL、0.7836mol)を充填し、その後1時間かけて滴下して加え、30℃までの緩やかな発熱をもたらした。得られた透明な淡黄色の溶液を45℃のポット温度に加熱し、条件を1時間維持し、その時点でLC/MSによる分析で、反応完了が示された。反応混合物を室温に冷却した後、減圧下で濃縮した。残りの残渣を、tert−ブチルメチルエーテル(640mL)中に溶解した後、分液漏斗に移し、2M水酸化ナトリウム溶液(391.8mL、0.7836mol)で分画した。有機層を除去し、残留水性物質をtert−ブチルメチルエーテル(2×200mL)で抽出した。組み合わせた有機物を飽和塩化ナトリウム溶液(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム(300g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明な淡黄色ろ液を減圧下で濃縮し、透明な淡黄色油を得て、これを静置して固化し、所望の生成物である3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]−1H−ピラゾールを白色固体(49.5g、0.240mol、92%)としてを得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.90(s,1H),7.51(d,J=2.4Hz,1H),5.67(d,J=2.4Hz,1H),4.19(s,2H),1.09−0.97(m,4H)。ESI−MS m/z 計算値206.0667、実測値207.0(M+1)
+;保持時間:1.07分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メタ−オキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、二次格納として用いた冷却浴、J−Kem温度プローブ、水冷式還流冷却器、添加漏斗、及び窒素出入口を装着した。容器に、窒素雰囲気下で3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]−1H−ピラゾール(45g、0.2183mol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(540ml、12mL/g)を充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を開始し、ポット温度を17℃で記録した。その後、容器に、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(54.16g、0.2183mol)を固体として一度に加えて充填した。その後、得られた透明な淡黄色の溶液を、固体として炭酸カリウム(39.22g、0.2838mol)を一度に加えて処理し、次いで、固体として1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(3.67g、0.03274mol)を一度に加えて処理した。得られた淡黄色の懸濁液を室温で24時間攪拌した。反応混合物を、砕氷/水冷浴で10℃に冷却した。添加漏斗に、水(540mL)を45分かけて滴下により加えて充填し、濃厚懸濁液及び15℃までの発熱をもたらした。得られた懸濁液を、15℃で30分間攪拌し続けた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。濾過ケーキを水(2×500ml)で置換洗浄した後、ブフナーに2時間引き込んだ。その後、物質を一晩空気乾燥させて、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレートとして白色粒状固体(73g、0.175mol、80%)を得た。ESI−MS m/z 計算値361.0441、実測値361.9(M+1)
+;保持時間:2.27分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
1000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器、及び窒素出入口を装着した。容器に、窒素雰囲気下でtert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(70g、0.1675mol)及び2−プロパノール(350mL)を充填し、オフホワイト懸濁液が得られた。攪拌を開始し、ポット温度を19℃で記録した。添加漏斗に、水性6MのHCl(139.6mL、0.8375mol)を10分かけて滴下して加えて充填し、30℃までの発熱をもたらした。その後、得られた懸濁液を還流加熱した(ポット温度約82℃)。加熱すると、懸濁液が透明な淡黄色の溶液(この時点でポット温度約75℃)に変わった。約30分間還流で攪拌後、固体が沈殿し始めた。懸濁液を、さらに30分間還流で攪拌し続け、その時点で、水(210mL)を15分かけて滴下して加えた。その後、熱を除去し、懸濁液を、攪拌し続け、室温にゆっくり冷却した。物質を、ガラスフリットブフナー漏斗中で、真空濾過で回収し、濾過ケーキを1:1 水/2−プロパノール(100mL、次いで、水(2×100mL)で置換洗浄した後、ブフナーに30分間引き込んだ。物質を真空オーブン中で45℃にて24時間さらに乾燥させて、2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(56g、0.155mol、92%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.64(s,1H),8.44(d,J=2.9Hz,1H),8.41(d,J=8.4Hz,1H),7.74(d,J=8.4Hz,1H),6.24(d,J=2.9Hz,1H),4.41(s,2H),1.16−1.07(m,4H)。ESI−MS m/z 計算値361.0441、実測値361.9(M+1)
+;保持時間:3.23分
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
THF(20.0mL)中の2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(1.05g、2.903mmol)の溶液に、カルボニルジイミダゾール(670.8mg、4.137mmol)を加えた。溶液を室温で1時間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(580.5mg、3.313mmol)及びDBU(670.0μL、4.480mmol)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(1.4g、93%)を粘着性の白色固体として得た。これを次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値518.0751、実測値519.4(M+1)
+;保持時間:0.66分。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(190mg、0.3662mmol)を、DMSO(1mL)中に溶解し、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(およそ124.4mg、1.099mmol)を加えた後、微粉砕した炭酸カリウム(およそ303.6mg、2.197mmol)を加えた。反応混合物を130℃で一晩攪拌した。反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、水性1Mクエン酸(1×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、12グラムのシリカゲルカラム、0〜5%のMeOH/DCM勾配:シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離した。N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(49.5mg、0.08310mmol、22.70%)を得た。ESI−MS m/z 計算値595.2189、実測値596.5(M+1)
+;保持時間:2.06分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.32(s,1H),8.35(s,1H),8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),6.14(d,J=2.8Hz,1H),4.42−4.30(m,2H),3.80(s,3H),2.56(t,J=10.4Hz,1H),2.44(t,J=8.6Hz,1H),2.32(s,3H),2.18(dq,J=12.0,5.9Hz,1H),1.87(dd,J=11.9,5.6Hz,1H),1.56(s,3H),1.53(s,3H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),1.12−1.05(m,4H),0.82(d,J=6.3Hz,3H)。
2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの2つのエナンチオマーの合成
ステップ1:3,3−ジメチルブタンニトリル
シアン化ナトリウム(9.20g、187.7mmol)を、DMSO(100mL)中の1−ブロモ−2,2−ジメチルプロパン(15.74g、104.2mmol)の溶液に加え、反応混合物を90℃で一晩攪拌した。室温に冷却した後、反応混合物を水(900mL)に注ぎ、ジエチルエーテル(3×300mL)を用いて抽出した。有機層を組み合わせ、3NのHCl(300mL)、水(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、3,3−ジメチルブタンニトリル(50%のジエチルエーテルを含有する11.78g、58%収率)を透明な液体として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 1.09(s,9H),2.22(s,2H)。
ステップ2:2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エンニトリル
n−ブチルリチウム(27.2mLの2.5M、68.00mmol)を、脱水THF(100mL)中のジイソプロピルアミン(8.7mL、62.07mmol)の溶液を−78℃で加え、混合物をこの温度で15分間攪拌し、0℃で15分間温めた後、−78℃に冷却し戻した。その後、3,3−ジメチルブタンニトリル(6.0g、61.75mmol)を加え、反応混合物を−78℃で1時間攪拌した。3−クロロ−2−メチル−プロパ−1−エン(12.1mL、123.6mmol)を加え、反応混合物を室温にゆっくり温め、室温で一晩攪拌した。反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、水(3x100mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エンニトリル(10.69g、87%純度(13%のTHF)、99%収率)を黄色油として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 1.08(s,9H),1.78(s,3H),2.17−2.28(m,2H),2.46(dd,J=11.3,4.8Hz,1H),4.91(d,J=9.4Hz,2H)。
ステップ3:2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エン−1−アミン
水素化アルミニウムリチウム(9.33g、245.8mmol)を、0℃で脱水ジエチルエーテル(250mL)中で懸濁させた。2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エンニトリル(9.30g、61.49mmol)を加え、反応混合物を窒素下で室温にて一晩攪拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、水(10mL)、2NのNaOH(10mL)、水(30mL)でクエンチした。混合物を室温で30分間攪拌した後、硫酸マグネシウムを加え、さらに30分間攪拌し続けた。反応物をセライト上で濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下で濃縮し、2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エン−1−アミン(10.70g、29%モルの溶媒を含有、79%収率)を黄色がかった液体として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 0.91(s,9H),1.22−1.45(m,3H),1.76(s,3H),1.87−1.98(m,1H),2.20(d,J=14.1Hz,1H),2.56(dd,J=13.1、6.0Hz,1H),2.83(dd,J=13.1,3.7Hz,1H),4.73−4.82(m,2H)。
ステップ4:4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(262mg、0.64mmol)及びDavePhos(305mg、0.77mmol)を、封管中の、ジオキサン(12mL)中の2−tert−ブチル−4−メチル−ペンタ−4−エン−1−アミン(2.00g、12.88mmol)の溶液に加え、反応混合物を窒素で5分間バブリングした。管を密封し、120℃にて48時間加熱した。室温に冷却後、ジオキサン中の4MのHCl(6.0mL)を加え、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を1NのHCl(20mL)ジエチルエーテルで希釈し、(3×20mL)を用いて洗浄した。水性層を2NのNaOHでpH8〜9に塩基化し、得られた溶液をジエチルエーテル(3×20mL)で抽出した。有機層を組み合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン(1.18g、59%収率)を茶色液体として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3)ppm 0.85(s,9H),1.14(s,3H),1.19(s,3H),1.24−1.32(m,1H),1.50−1.63(m,2H),2.00−2.12(m,1H),2.73(dd,J=11.3、8.7Hz,1H),2.97(dd,J=11.4,8.2Hz,1H)。
ステップ5:2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物40)
無水DMSO(6.012mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(300.6mg、0.5793mmol)及び4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン(272.8mg、1.757mmol)の溶液に、フッ化セシウム(441.2mg、2.904mmol)を加えた。反応混合物を、油浴中で130℃にて16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%アセトニトリルの勾配を利用した逆相HPLC−MSによって精製し、ラセミ体の2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(78mg、20%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値637.2658、実測値638.6(M+1)
+;保持時間:2.32分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.37−8.31(m,1H),8.24(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.54(d,J=8.2Hz,1H),5.99(d,J=2.8Hz,1H),4.39(s,2H),3.86(s,3H),3.35(dt,J=19.1、9.8Hz,2H),2.46(s,3H),2.44−2.37(m,1H),1.94−1.86(m,2H),1.36(s,3H),1.32(s,3H),1.20−1.12(m,2H),0.99−0.94(m,2H),0.97(s,9H)。
ステップ6:2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの2つのエナンチオマー
ラセミ体の2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(78mg、0.122mmol)を、15%のメタノール、85%のCO
2、100barの圧力、及び10mL/分の流速で溶出するキラルパックAD−3カラム(250×10mm、5μm)を用いたキラルSFCによって精製した。
ピーク1:2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの純粋なエナンチオマー1(24.9mg、7%)(100%純度及び98%ee)(化合物53)。ESI−MS m/z 計算値637.2658、実測値638.6(M+1)
+;保持時間:1.19分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 13.68(s,1H),8.32(d,J=8.2Hz,1H),8.23(d,J=2.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.53(d,J=7.9Hz,1H),5.98(d,J=2.7Hz,1H),4.39(s,2H),3.86(s,3H),3.35(t,J=11.1Hz,2H),2.46(s,3H),2.39(t,J=9.1Hz,1H),1.96−1.84(m,2H),1.36(s,3H),1.33(s,3H),1.17−1.12(m,2H),0.98−0.90(m,2H),0.96(s,9H)。
ピーク2:2−(4−tert−ブチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの純粋なエナンチオマー2(25.0mg)(100%純度及び98%ee)(化合物54)。ESI−MS m/z 計算値637.2658、実測値638.6(M+1)
+;保持時間:1.18分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 13.69(s,1H),8.32(d,J=8.6Hz,1H),8.24(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.53(d,J=8.5Hz,1H),5.99(d,J=2.8Hz,1H),4.40(s,2H),3.86(s,3H),3.43−3.27(m,2H),2.46(s,3H),2.44−2.32(m,1H),1.94−1.87(m,2H),1.36(s,3H),1.33(s,3H),1.18−1.13(m,2H),0.99−0.94(m,2H),0.97(s,9H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの2つのエナンチオマーの合成
ステップ1:2−イソプロピル−3−オキソ−酪酸エチルエステル
氷浴中のテトラヒドロフラン(1L)中のtert−ブトキシドカリウム(61.7g、550mmol)に、アセト酢酸エチル(64mL、500mmol)を滴下して加えた。この溶液に、2−ヨードプロパン(55mL、750mmol)を加えた。70℃で一晩加熱後、反応物を冷却し、2−ヨードプロパン(18mL、250mmol)を加え、反応物を70℃でさらに24時間加熱した。水(250mL)及び飽和水性炭酸水素ナトリウム(250mL)を反応物に加え、それをジエチルエーテル(3×250mL)で抽出した。粗物質を真空下で濃縮し、0〜7%のヘキサン−酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−イソプロピル−3−オキソ−酪酸エチルエステル(55.11g、64%)を黄色油として得た。ESI−MS m/z 計算値172.2、実測値173.0(M1)。保持時間:2.99分。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)(ppm):0.87−1.07(m,6H),1.27(t,J=7.14Hz,3H),2.23(s,3H),2.32−2.52(m,1H),3.18(d,J=9.45Hz,1H),4.19(q,J=7.07Hz,2H)。
ステップ2:3−メチル−2−メチレン−酪酸エチルエステル
テトラヒドロフラン(1.07L)中の2−イソプロピル−3−オキソ−酪酸エチルエステル(53.77g、312.2mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。テトラヒドロフラン(343.0mL、343.0mmol)中の1.0Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液を滴下して加え、ドライアイス浴を30分間除去した。反応物を−78℃に再冷却し、パラホルムアルデヒド(43g、1.4mol)を一度に加えた。30分後、ドライアイス浴を除去し、一晩室温に温めた。その後、反応物を、セライトを介して濾過した。ろ液を真空下で濃縮し、粗物質を蒸留によって精製し、回収した画分を67トルで72〜75℃に沸騰させて、3−メチル−2−メチレン−酪酸エチルエステル(19.63g、40%)を透明な油として得た。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)(ppm):1.09(d,J=6.92Hz,6H),1.31(t,J=7.14Hz,3H),2.75−2.90(m,1H),4.22(d,J=7.14Hz,2H),5.51(d,J=1.21Hz,1H),6.12(s,1H)。
ステップ3:2−イソプロピル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸エチルエステル
3−メチル−2−メチレン−酪酸エチルエステル(15.6g、109.7mmol)及び2−ニトロプロパン(2.2mL、24.2mmol)を、アセトニトリル(250mL)に加えた。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(3.6mL、24.2mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。アセトニトリルを真空下で除去し、1M塩酸(200mL)を残渣に加えた。生成物をジエチルエーテル(3×150mL)で抽出し、濃縮した。粗残渣を、0〜15%のヘキサン−ジエチルエーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−イソプロピル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸エチルエステル(13.4g、53%)を無色油として得た。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)(ppm):0.83−0.97(m,6H),1.18−1.35(m,3H),1.54(d,J=17.03Hz,6H),1.86(d,J=13.21,1H),2.06−2.22(m,2H),2.25−2.45(m,1H),4.07−4.21(m,2H)。
ステップ4:3−イソプロピル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン
エタノール(100mL)中の2−イソプロピル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸エチルエステル(14.6g、63.2mmol)の溶液に、ラネーニッケル(約2g、34.0mmol)を加え、反応物を、水素雰囲気下で60℃及び120PSIで24時間加熱した。その後、さらなるラネーニッケル(約1g、17.0mmol)を加え、反応物を、60℃及び120PSIで一晩24時間加熱した。反応物を、セライトを介して濾過し、母液を濃縮し、4−アミノ−2−イソプロピル−4−メチル−ペンタン酸及び3−イソプロピル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オンの混合物を得た。混合物をトルエン(125mL)中に溶解し、110℃で16時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を、0〜10%のジクロロメタン−メタノールを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、3−イソプロピル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(6.18g、63%)を黄褐色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値155.0、実測値155.3[M+1]。保持時間:2.14分。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)(ppm):0.87(d,J=6.81Hz,3H),0.97(d,J=6.92Hz,3H),1.27(d,J=10.66Hz,6H),1.64−1.76(m,1H),1.84−1.96(m,1H),2.13−2.30(m,1H),2.57(ddd,J=10.57,8.98,4.61Hz,1H),5.59(br.s.,1H)。
ステップ5:4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
テトラヒドロフラン(15mL)中の水素化リチウムアルミニウム(1.00g、26.28mmol)の懸濁液に、テトラヒドロフラン(7mL)中の(3−イソプロピル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(1.02g、6.57mmol)の溶液を室温で滴下して加え、反応物を60℃で3日間加熱した。その後、反応物を氷浴中で冷却し、2−メチルテトラヒドロフラン(20mL)を加えた後、水性ロシェル塩(50mL)を加えた。その後、反応物を2−メチルテトラヒドロフラン(4×50mL)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、粗製の4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジンを得た。粗物質を、ジクロロメタン(26mL)中に溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.72g、7.88mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.4mL、7.88mmol)で0℃にて処理し、48時間かけて温めた。その後、反応物を5%の水性炭酸水素ナトリウム(40mL)に注ぎ、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、0〜30%のヘキサン−ジエチルエーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.23g、76%)を黄色油として得た。ESI−MS m/z 計算値241.0、実測値242.0 [M+1]。保持時間:4.01分。
ステップ6:4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン塩酸塩
4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.23g、5.1mmol)に、ジクロロメタン(15mL)、次いで、1,4−ジオキサン中の4M塩酸(5mL、20.0mmol)を加えた。反応物を室温で一晩攪拌し、濃縮した。残渣をヘキサン(30mL)で超音波処理し、濾過し、4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン塩酸塩(669mg、74%)を白色結晶固体として得た。ESI−MS m/z 計算値141.0、実測値140.6[M+1]。保持時間:1.53分。
1H NMR(250MHz、CDCl
3)(ppm):0.87(dd,J=6.43、3.46Hz,6H),1.30(s,3H),1.40(s,3H),1.42−1.59(m,2H),1.91(dd,J=12.69、7.53Hz,1H),1.99−2.21(m,1H),2.88(t,J=9.72Hz,1H)。
ステップ7:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物41)
無水DMSO(5.0mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(300mg、0.5781mmol)及び4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン(250.0mg、1.770mmol)の溶液に、フッ化セシウム(450.0mg、2.962mmol)を加えた。反応混合物を油浴中で130℃にて16時間攪拌した。反応混合物を砕氷上に注いだ。得られた茶色固体を濾過で回収し、乾燥させた。粗物質を、10〜100%のEtOAC−ヘキサン用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ラセミ体のN−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(90mg、25%)を白色非晶質固体として得た。ESI−MS m/z 計算値623.2502、実測値624.5(M+1)
+;保持時間:2.25分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.32(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.54(d,J=8.5Hz,1H),5.99(d,J=2.8Hz,1H),4.39(s,2H),3.86(s,3H),3.46(dd,J=10.3,8.5Hz,1H),3.25(dd,J=10.4、7.9Hz,1H),2.46(s,3H),2.16(d,J=9.6Hz,1H),2.11−2.03(m,1H),1.78(dd,J=12.0,10.1Hz,1H),1.67(dt,J=9.5、6.6Hz,1H),1.39(s,3H),1.31(s,3H),1.20−1.11(m,2H),0.98(d,J=6.6Hz,3H),0.96−0.94(m,2H),0.92(d,J=6.6Hz,3H)。
ステップ8:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドの2つのエナンチオマー
ラセミ体のN−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(90mg、0.144mmol)を、15%のメタノール、85%のCO
2、100barの圧力、及び10mL/分の流量で溶出するキラルパックAD−3カラム(250x10mm、5μm)を用いたキラルSFCによって精製した。
ピーク1:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(33.8mg、19%)の純粋なエナンチオマー1;(>98%ee)(化合物46)。ESI−MS m/z 計算値623.2502、実測値624.5(M+1)
+;保持時間:2.25分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 13.91(s,1H),8.30(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.52(d,J=8.5Hz,1H),5.98(d,J=2.8Hz,1H),4.39(d,J=1.7Hz,2H),3.85(s,3H),3.49−3.40(m,1H),3.25(dd,J=10.4、7.9Hz,1H),2.46(s,3H),2.16(dt,J=17.4、8.7Hz,1H),2.06(dd,J=12.0,7.6Hz,1H),1.77(dd,J=12.0、10.1Hz,1H),1.71−1.57(m,1H),1.39(s,3H),1.31(s,3H),1.19−1.12(m,2H),0.98(d,J=6.6Hz,3H),0.96−0.94(m,2H),0.92(d,J=6.5Hz,3H)。
ピーク2:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−イソプロピル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(34.2mg、19%)の純粋なエナンチオマー2;(>98%ee)(化合物47)。ESI−MS m/z 計算値623.2502、実測値624.5(M+1)
+;保持時間:2.25分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 13.75(s,1H),8.23(d,J=8.5Hz,1H),8.20(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.45(d,J=8.5Hz,1H),5.96(d,J=2.8Hz,1H),4.39(m,2H),3.84(s,3H),3.40(dd,J=10.3,8.3Hz,1H),3.24(dd,J=10.4,8.0Hz,1H),2.45(s,3H),2.18−2.01(m,2H),1.75(dd,J=11.9,10.2Hz,1H),1.64(dp,J=9.1,6.6Hz,1H),1.38(s,3H),1.32(s,3H),1.18−1.12(m,2H),0.97(d,J=6.6Hz,3H),0.96−0.92(m,2H),0.90(d,J=6.5Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(7−メチル−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物43)の合成
無水DMSO(1.000mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(50.0mg、0.09636mmol)及び7−メチル−5−アザスピロ[3.4]オクタン(塩酸塩)(50.0mg、0.3093mmol)の溶液に、フッ化セシウム(75.0mg、0.4937mmol)を加えた。反応混合物を油浴中で130℃にて16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(7−メチル−5−アザスピロ[3.4]オクタン−5−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(8.6mg、15%)を得た。ESI−MS m/z 計算値607.2189、実測値608.5(M+1)
+;保持時間:2.18分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.45(d,J=8.5Hz,1H),8.27(d,J=2.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.63(d,J=8.5Hz,1H),5.99(d,J=2.8Hz,1H),4.40(s,2H),3.86(s,3H),3.63−3.54(m,1H),2.97(dd,J=10.0、6.7Hz,1H),2.54(q,J=6.5,5.2Hz,2H),2.46(s,3H),2.25−2.15(m,2H),2.10(t,J=10.3Hz,1H),2.03−1.95(m,1H),1.91(dd,J=10.1,5.5Hz,2H),1.74−1.60(m,1H),1.55−1.41(m,1H),1.22(d,J=6.3Hz,3H),1.19−1.12(m,2H),1.02−0.90(m,2H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(6−メチル−4−アザスピロ[2.4]ヘプタン−4−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物44)の合成
無水DMSO(1mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(50.0mg、0.09636mmol)及び6−メチル−4−アザスピロ[2.4]ヘプタン(塩酸塩)(45.0mg、0.3048mmol)の溶液に、フッ化セシウム(75.0mg、0.4937mmol)を加えた。反応混合物を油浴中で130℃にて一晩攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(6−メチル−4−アザスピロ[2.4]ヘプタン−4−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(42.8mg、75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値593.2032、実測値594.6(M+1)
+;保持時間:2.17分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.40(d,J=8.6Hz,1H),8.29(d,J=2.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.59(d,J=8.5Hz,1H),6.00(d,J=2.8Hz,1H),4.39(s,2H),3.86(s,3H),3.64(dd,J=10.5,7.9Hz,1H),3.14(dd,J=10.5,7.1Hz,1H),2.75−2.59(m,1H),2.46(s,3H),2.33(dd,J=12.2,8.8Hz,1H),1.77(dd,J=12.3、6.4Hz,1H),1.22(d,J=6.8Hz,3H),1.18−1.12(m,2H),0.95(tt,J=5.6,2.8Hz,2H),0.72−0.54(m,4H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物49)の合成
ステップ1:2−エチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチル
2−ニトロプロパン(1.20mL、13.36mmol)を、ジオキサン(10.0mL)中に溶解した。ベンジル(トリメチル)水酸化アンモニウム(110.0μLの40%w/v、0.2631mmol)の水溶液を加えた。反応混合物を、20分かけて2−メチレンブタン酸メチル(2.5g、21.90mmol)を滴下して添加中に、70℃で攪拌した。その後、反応混合物を100℃で4.5時間攪拌した。反応物を水性HCl(50.0mLの1M、50.00mmol)の添加でクエンチした。混合物をジエチルエーテル(75mL)で希釈し、水(3×75mL)及びブライン(1×75mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、黄色液体として得た。粗生成物を、5%〜25%のEtOAC−ヘキサンの勾配を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−エチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチル(1.6g、34%)を無色油として得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 3.68(s,3H),2.44−2.36(m,1H),2.30(tdd,J=9.8,6.9,1.9Hz,1H),2.10(dd,J=14.6,2.0Hz,1H),1.69−1.45(m,2H),1.58(s,3H),1.53(s,3H),0.89(t,J=7.5Hz,3H)。
ステップ2:3−エチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン
1:4 水(5mL)及びMeOH(20.0mL)中の2−エチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチル(1.56g、7.676mmol)及びジクロロニッケル六水和物(366.4mg、1.541mmol)の溶液を0℃に冷却した。この溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(730.8mg、19.32mmol)をゆっくり少しずつ加えた。添加が完了した後、反応混合物を室温まで温め、室温で2時間攪拌した。反応混合物を再冷却し、炭酸カリウム水溶液(1M、25mL)のを加えた。色は、黒色から灰色へ、灰色から緑色に変化した。混合物を3時間熟成させた後、セライトを加えた。固体を、セライト充填濾過パッドを介した濾過で除去し、MeOH(3×100mL)で洗浄した。組み合わせたろ液と洗液を濃縮し、ほとんどのMeOHを除去した。固体の塩化ナトリウムを水性濃縮液に加え、ジエチルエーテルで抽出した。組み合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた残渣を、10%のEtOAC−ヘキサンから100%のEtOACを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、3−エチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(608mg、14%)を無色油として約59%純度で得た。ESI−MS m/z 計算値141.11537、実測値142.2(M+1)
+;保持時間:0.38分
ステップ3:4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン
脱水THF(3mL)中の3−エチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(302.6mg、2.143mmol)の溶液に、水素化リチウムアルミニウム(3.5mLの2M、7.000mmol)溶液を0℃にて窒素雰囲気下でゆっくり滴下して加えた。混合物を周囲温度まで温め、1時間攪拌した後、60℃で14時間加熱した。混合物を氷浴中で冷却し、水(150.0μL、8.326mmol)(ゆっくり)、次いで、NaOH(150.0μLの6M、0.9000mmol)、次いで、水(500μL、27.75mmol)で順次クエンチし、混合物中の粒状固体を得た。固体を、セライトを用いて濾過し、沈殿物をエーテルで洗浄した。ろ液を硫酸マグネシウムでさらに乾燥させて、濾過し、ロータリーエバポレーター上で真空にせずに濃縮し、4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン(130.9mg、24%)を得た。混合物を次ステップで直接使用した(E33068−152)。
ステップ4:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
無水DMSO(2mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(175.4mg、0.3380mmol)及び4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン(130.9mg、1.029mmol)の溶液に、フッ化セシウム(267.2mg、1.759mmol)を加えた。反応混合物を油浴中で130℃にて16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−(4−エチル−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(4.5mg、2%)を得た。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.59(M+1)
+;保持時間:2.17分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.35(d,J=8.5Hz,1H),8.23(d,J=2.8Hz,1H),8.06(s,1H),7.56(d,J=8.5Hz,1H),5.99(d,J=2.8Hz,1H),4.39(s,2H),3.86(s,3H),3.56−3.48(m,1H),3.15(dd,J=10.4,7.5Hz,1H),2.47(s,3H),2.39(dt,J=16.9,8.3Hz,1H),2.13(dd,J=12.3,7.9Hz,1H),1.72(dd,J=12.4,9.5Hz,1H),1.59(p,J=7.3Hz,2H),1.36(s,3H),1.30(s,3H),1.18−1.13(m,2H),0.99−0.94(m,5H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ピリジン−3−カルボキサミド(化合物42)の合成
無水DMSO(1.000mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(50.0mg、0.09636mmol)及び2,2,5−トリメチルピロリジン(35.0mg、0.3092mmol)の溶液に、フッ化セシウム(75.0mg、0.4937mmol)を加えた。反応混合物を油浴中で130℃にて16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ピリジン−3−カルボキサミド(5.8mg、10%)を得た。ESI−MS m/z 計算値595.2189、実測値596.6(M+1)
+;保持時間:1.91分。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 8.57(d,J=8.2Hz,1H),8.24(d,J=2.7Hz,1H),8.07(s,1H),7.73(d,J=8.0Hz,1H),6.00(d,J=2.4Hz,1H),4.40(s,2H),4.26−4.18(m,1H),3.87(s,3H),2.48(s,3H),2.39−2.36(m,1H),2.23−2.12(m,1H),1.99−1.94(m,1H),1.89−1.80(m,1H),1.30(s,3H),1.20(d,J=5.9Hz,3H),1.18−1.14(m,2H),1.10(s,3H),0.99−0.93(m,2H)。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物9)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5529mmol)を、THF(2mL)中に溶解し、CDI(およそ107.6mg、0.6635mmol)を加えた。室温で1.5時間攪拌後、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ125.9mg、0.7188mmol)を加えた後、DBU(およそ101.0mg、99.21μL、0.6635mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、水性1Mクエン酸(1×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(332mg)として得た。ESI−MS m/z 計算値518.08、実測値519.0(M+1)
+;保持時間:0.65分。
ステップ2:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(286.8mg、0.5528mmol)を、DMSO(2mL)中に溶解した。(4S)−2,2,4−Triメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ248.1mg、1.658mmol)を加えた後、微粉砕した炭酸カリウム(およそ458.4mg、3.317mmol)を加えた。反応混合物を130℃で一晩攪拌した。室温に冷却後、EtOAC(50mL)を加えた。混合物を1NのHCl(1×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(72.7mg)を得た。ESI−MS m/z 計算値595.22、実測値596.4(M+1)
+;保持時間:2.07分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.28(s,1H),8.21(d,J=2.7Hz,1H),7.78(s,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),6.14(d,J=2.7Hz,1H),4.43−4.31(m,2H),3.78(s,3H),2.57(t,J=10.4Hz,1H),2.53(s,3H),2.43(dd,J=10.2,7.1Hz,1H),2.25−2.10(m,1H),1.87(dd,J=11.9,5.6Hz,1H),1.57(s,3H),1.53(s,3H),1.44(t,J=12.1Hz,1H),1.09(dt,J=6.7,2.0Hz,4H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物5)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5529mmol)及びCDI(およそ107.6mg、0.6635mmol)を、THF(1.200mL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1H−ピラゾール−4−スルホンアミド(およそ105.8mg、0.7188mmol)を加えた後、DBU(およそ101.0mg、99.21μL、0.6635mmol)を加え、反応物を室温でさらに16時間攪拌した。反応混合物を1Mクエン酸及び水でさらに洗浄し、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した後、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配を用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。2−クロロ−N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(190mg、70%)。ESI−MS m/z 計算値490.0438、実測値491.1(M+1)
+;保持時間:0.61分。
ステップ2:N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(115mg、0.2343mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(105mg、0.7016mmol)及び炭酸カリウム(194mg、1.404mmol)を、DMSO(575.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの水、15mLの1Mクエン酸、及び30mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を30mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体:N−(1H−ピラゾール−4−イルスルホニル)−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(100mg、75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値567.18756、実測値568.2(M+1)
+;保持時間:1.84分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 13.71(s,1H),12.30(s,1H),8.49(s,1H),8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.94(s,1H),7.73(d,J=8.3Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.14(d,J=2.8Hz,1H),4.47−4.26(m,2H),2.60(t,J=10.4Hz,1H),2.43(t,J=8.4Hz,1H),2.15(dd,J=12.5,6.6Hz,1H),1.88(dt,J=11.6,6.3Hz,1H),1.55(d,J=17.6Hz,6H),1.42(t,J=12.4Hz,1H),1.14−1.05(m,4H),0.79(d,J=6.3Hz,3H)。
N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物6)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5529mmol)及びCDI(およそ107.6mg、0.6635mmol)を、THF(1.200mL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1−メチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ115.9mg、0.7188mmol)を加えた後、DBU(およそ101.0mg、99.21μL、0.6635mmol)を加え、反応物を室温でさらに16時間攪拌した。反応混合物を1Mクエン酸及び水で希釈し、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、0〜10%のメタノール/ジクロロメタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。2−クロロ−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(227mg、81%)。ESI−MS m/z 計算値504.05945、実測値505.1(M+1)
+;保持時間:0.64分。
ステップ2:N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(115mg、0.2278mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(102mg、0.6815mmol)及び炭酸カリウム(189mg、1.368mmol)を、DMSO(575.0μL)中で組み合わせ、,130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの水、15mLの1Mクエン酸、及び30mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を30mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(88mg、66%)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.2032、実測値582.3(M+1)
+;保持時間:1.95分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.35(s,1H),8.51(s,1H),8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.88(s,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.3Hz,1H),6.15(d,J=2.8Hz,1H),4.43−4.31(m,2H),3.90(s,3H),2.64(t,J=10.4Hz,1H),2.48−2.40(m,1H),2.17(dp,J=18.4,6.3Hz,1H),1.88(dd,J=11.8、5.6Hz,1H),1.55(d,J=17.0Hz,6H),1.44(t,J=12.1Hz,1H),1.14−1.04(m,4H),0.80(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物7)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5529mmol)及びCDI(およそ107.6mg、0.6635mmol)を、THF(1.200mL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1−エチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ125.9mg、0.7188mmol)を加えた後、DBU(およそ101.0mg、99.21μL、0.6635mmol)を加え、反応物を室温でさらに6時間攪拌した。1Mクエン酸溶液(1mL)を加え、反応物を20分間攪拌した。反応混合物を1Mクエン酸及び水で希釈し、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した後、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配を用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。2−クロロ−N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(250mg、87%)。ESI−MS m/z 計算値518.0751、実測値519.0(M+1)
+;保持時間:0.67分。
ステップ2:N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(115mg、0.2216mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(100mg、0.6682mmol)及び炭酸カリウム(184mg、1.331mmol)を、DMSO(570μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの水、15mLの1Mクエン酸、及び30mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を30mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた物質をジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。N−(1−エチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(110mg、83%)。ESI−MS m/z 計算値595.2189、実測値596.2(M+1)
+;保持時間:2.03分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.34(s,1H),8.53(d,J=0.8Hz,1H),8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.91(d,J=0.7Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.15(d,J=2.7Hz,1H),4.48−4.31(m,2H),4.20(qd,J=7.3,5.0Hz,2H),2.66(t,J=10.4Hz,1H),2.47(s,1H),2.17(dp,J=18.3,6.4Hz,1H),1.92−1.83(m,1H),1.55(d,J=17.5Hz,6H),1.45(d,J=12.0Hz,1H),1.39(t,J=7.2Hz,3H),1.09(dt,J=5.2,1.6Hz,4H),0.80(d,J=6.3Hz,3H)。
N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物8)の合成
ステップ1:N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5529mmol)及びCDI(およそ107.6mg、0.6635mmol)を、THF中で組み合わせ、(1.200mL)及び室温で2時間攪拌した。1−tert−ブチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ146.1mg、0.7188mmol)を加えた後、DBU(およそ101.0mg、99.21μL、0.6635mmol)を加え、反応物を室温でさらに6時間攪拌した。1Mクエン酸溶液(1mL)を加え、反応物を20分間攪拌した。反応物を1Mクエン酸及び水で希釈し、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配を用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(190mg、63%)。ESI−MS m/z 計算値546.1064、実測値547.1(M+1)
+;保持時間:0.73分。
ステップ2:N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(125mg、0.2285mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(103mg、0.6882mmol)及び炭酸カリウム(190mg、1.375mmol)を、DMSO(600μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの水、15mLの1Mクエン酸、及び30mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を30mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。N−(1−tert−ブチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(122mg、86%)。ESI−MS m/z 計算値623.2502、実測値624.3(M+1)
+;保持時間:2.19分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.33(s,1H),8.46(s,1H),8.21(d,J=2.7Hz,1H),7.95(s,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),6.91(d,J=8.0Hz,1H),6.15(d,J=2.7Hz,1H),4.45−4.27(m,2H),2.73(t,J=10.3Hz,1H),2.58(dd,J=9.9,7.1Hz,1H),2.21(dt,J=11.3,5.9Hz,1H),1.89(dd,J=11.9、5.5Hz,1H),1.62−1.52(m,15H),1.45(t,J=12.0Hz,1H),1.13−1.06(m,4H),0.83(d,J=6.5Hz,3H)。
6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物16)の合成
ステップ1:2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2682mmol)及びCDI(52mg、0.3207mmol)を、THF(582.0μL)中で組み合わせ、バイアル(バイアル1)中で室温にて2時間攪拌した。その間、1,3,5−トリメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(56mg、0.2684mmol)を、別個のバイアル(バイアル2)中でアンモニア(250μLの7M、1.750mmol)(メタノール中)と組み合わせた。さらに20分間攪拌後、蒸発によってバイアル2から揮発物を除去し、1mLのジクロロメタンを固体残渣に加え、蒸発させた。その後、DBU(54μL、0.3611mmol)をバイアル2に加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌した。室温に冷却すると、1mLのTHFを加えた後、減圧下で蒸発させた。その後、バイアル1の内容物をシリンジによってバイアル2に加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(140mg、98%)。ESI−MS m/z 計算値532.09076、実測値533.1(M+1)
+;保持時間:0.67分。
ステップ2:6−[3−[[1−(Tトリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(140mg、0.2627mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(118mg、0.7884mmol)及び炭酸カリウム(219mg、1.585mmol)を、DMSO(700.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。6−[3−[[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(77mg、48%)。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.3(M+1)
+;保持時間:2.07分。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−tetraメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物21)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−[(2,2,3,3−tetraメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
窒素ガス下で0℃のトルエン(360.0mL)中のトリフェニルホスフィン(およそ51.28g、195.5mmol)の脱ガス溶液に、DIAD(ジイソプロピルアゾジカルボキシレート)(およそ39.53g、37.86mL、195.5mmol)を滴下して加えた。混合物を0℃で30分間攪拌し、白色スラリーを得た。混合物に、トルエン(600.0mL)中の(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メタノール(およそ29.84gの70%w/w、162.9mmol)及びtert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(30g、162.9mmol)の溶液を約5℃で2時間かけて滴下して加えた。混合物を周囲温度に温め、18時間攪拌した。混合物を合計で6時間75℃に加熱した後、周囲温度に冷却した。スラリーをヘプタン(900.0mL)で希釈し、周囲温度で3時間攪拌した。スラリーをセライト上で濾過し、沈殿させて、3×100mLのヘプタンで洗浄した。ろ液を真空下で濃縮し、濃厚な黄色油を得た。粗生成物に、ジクロロメタンを充填し、かつ、0〜20%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出する750グラムのシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーに供した。生成物を含有する回収画分を真空下で濃縮し、オフホワイト固体を得た。tert−ブチル 3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(30.1g、63%)を得た。
1H NMR(400MHz、クロロホルム−d)δ 7.82(d,J=3.0Hz,1H),5.88(d,J=2.9Hz,1H),4.30(d,J=7.7Hz,2H),1.61(s,9H),1.12(s,6H),1.04(s,6H),0.70(t,J=7.8Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値294.19434、実測値295.0(M+1)
+;保持時間:2.19分
ステップ2:3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール
THF(317.5mL)及びエチルアルコール(635.0mL)中のtert−ブチル 3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(127g、431.4mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(およそ431.4mLの2M、862.8mmol)をゆっくり加え、室温で一晩攪拌した。ほとんどの溶媒を減圧下で除去した。水性残渣を水(400mL)で希釈し、t−ブチルメチルエーテル(762.0mL)で抽出した。有機相をブライン(2×300mL)で2回洗浄し水性相をt−ブチルメチルエーテル(250mL)で一度逆抽出した。組み合わせた有機相を乾燥させて、濾過し、蒸発させて、3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール(75g、89%)を粘性油として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.78(s,1H),7.48(t,J=2.1Hz,1H),5.65(s,1H),4.05(d,J=7.7Hz,2H),1.08(s,6H),1.00(s,6H),0.67(t,J=7.7Hz,1H)。ESI−MS m/z 計算値194.1419、実測値195.0(M+1)
+;保持時間:1.43分。
ステップ3:2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル
DMF(201.6mL)中の2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸エチル(16.8g、76.35mmol)及び3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール(およそ14.83g、76.35mmol)に、炭酸カリウム(およそ13.72g、99.26mmol)、次いで、DABCO(およそ1.284g、11.45mmol)を加えた。スラリーを周囲温度で16時間攪拌した。クリーム状の微細懸濁液を(201.6mL)水でゆっくり希釈し、得られた濃厚なスラリーを、オーバヘッド攪拌機で周囲温度にて30分間攪拌した。沈殿物を、ミディアムフリットを用いて回収し、25mLの水で3回洗浄した。固体を30分間空気乾燥させた後、EtOAC共沸混合物を用いて真空中で乾燥させた。2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(28.8g、100%)は、オフホワイト固体として得られた。ESI−MS m/z 計算値377.1506、実測値378.37(M+1)
+;保持時間:2.47分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.43(dd,J=2.9,0.9Hz,1H),8.39(dd,J=8.5,0.9Hz,1H),7.76(dd,J=8.5,0.9Hz,1H),6.24(dd,J=2.9,0.9Hz,1H),4.34(td,J=7.5,6.6Hz,2H),4.28(d,J=7.8Hz,2H),1.34(td,J=7.1,0.9Hz,3H),1.11(s,6H),1.05(s,6H),0.75(t,J=7.8Hz,1H)。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
THF(730.0mL)及びEtOH(292.0mL)中の2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(146g、386.4mmol)を、NaOH(およそ772.8mLの1M、772.8mmol)で処理し、溶液を室温で5時間攪拌した。ほとんどの溶媒を減圧下で除去し、溶液を、氷冷下でクエン酸(およそ148.5g、89.19mL、772.8mmol)の添加によって酸性化した。形成された濃厚懸濁液(pH2〜3)を氷浴中で1時間攪拌し、濾過し、多量の水で洗浄し、乾燥キャビネット中で、真空下で45℃、窒素ブリードで2日間乾燥させて、2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(128.2g、90%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値349.11932、実測値350.0(M+1)
+;保持時間:2.11分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.64(s,1H),8.69−8.22(m,2H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),6.22(d,J=2.9Hz,1H),4.28(d,J=7.8Hz,2H),1.08(d,J=24.9Hz,12H),0.75(t,J=7.8Hz,1H)。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
THF(40.00mL)中の2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(4g、11.43mmol)を、CDI(およそ2.225g、13.72mmol)で処理した、濁った溶液を室温で1時間攪拌した。その後、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ2.225g、12.57mmol)、次いで、DBU(およそ2.089g、2.052mL、13.72mmol)を加え、形成された濃厚懸濁液を室温で4.5時間攪拌した。懸濁液を冷クエン酸(およそ60.01mLの1M、60.01mmol)(約pH2)で処理し、エマルションを得て、多少の固体が沈殿し始めた。ほとんどのTHFを減圧下で除去し、固体を濾過で回収し、多量の水で洗浄し、乾燥させた。粗製の固体をシリカゲル上に吸収させて、ジクロロメタンからジクロロメタン中の10%のメタノールへの直線勾配を用いたシリカゲル(220g)上のクロマトグラフィーによって精製した。生成物画分を蒸発させて、乾燥させて、2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(5g、86%)を得た。ESI−MS m/z 計算値506.1503、実測値507.0(M+1)
+;保持時間:2.9分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.39(d,J=2.9Hz,1H),8.07(d,J=8.3Hz,1H),7.84(s,1H),7.70(d,J=8.3Hz,1H),6.21(d,J=2.9Hz,1H),4.27(d,J=7.8Hz,2H),3.82(s,3H),2.52(s,3H),1.10(s,6H),1.04(s,6H),0.74(t,J=7.8Hz,1H)。
ステップ6:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
NMP(24.50mL)及び1,2−ジエトキシエタン(4.900mL)中の2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(4.9g、9.665mmol)を、炭酸カリウム(およそ6.678g、48.32mmol)で処理し次いで、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ3.182g、21.26mmol)を慎重に添加した。懸濁液を真空/窒素で3回サイクルし、窒素下で130℃(油浴)にて16時間加熱した。その後、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(1g、6.682mmol)を再度加え、懸濁液を窒素下で130℃(油浴)にてさらに3時間加熱した。温懸濁液を、水(147.0mL)中の激しく攪拌した酢酸溶液(およそ8.708g、8.246mL、145.0mmol)(ガス抜き、バブリング)にゆっくり加え、室温で1時間攪拌し、濾過し、多量の水で洗浄した。固体をジクロロメタン中に溶解し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、ジクロロメタン中のDCMから5%のメタノールの直線勾配を用いたシリカゲル(220g、固体ロード)上のクロマトグラフィーによって精製した。生成物画分を蒸発させて、4.9gの黄色の泡を得た。化合物をDMSO(12ml)中に溶解し、メタノール(12mL)及び水(8mL)をゆっくり加え、結晶化がもたらされた。再び加熱し、さらなるメタノール(約30ml)で希釈し、濃厚な熱い懸濁液を室温で1時間攪拌した。固体を濾過で回収し、冷却メタノール/水 4:1、多量の冷水で洗浄し、週末にかけて窒素を流して、乾燥キャビネット中で、真空下で45℃にて乾燥させて、N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(3.12g、55%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値583.29407、実測値584.0(M+1)
+;保持時間:3.39分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.32(s,1H),8.19(d,J=2.8Hz,1H),7.78(s,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.13(d,J=2.8Hz,1H),4.23(d,J=7.8Hz,2H),3.78(s,3H),2.53(s,4H),2.40(dd,J=10.2,7.1Hz,1H),2.18(tt,J=12.4,6.6Hz,1H),1.87(dd,J=11.9,5.6Hz,1H),1.55(d,J=15.2Hz,6H),1.43(t,J=12.1Hz,1H),1.10(s,6H),1.04(s,6H),0.80(d,J=6.2Hz,3H),0.73(t,J=7.8Hz,1H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物20)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2773mmol)及びCDI(54mg、0.3330mmol)を、THF(500μL)中で組み合わせ、バイアル(バイアル1)中で室温にて2時間攪拌した。その間、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(64mg、0.3288mmol)を、別個のバイアル(バイアル2)中のアンモニア(260μLの7M、1.820mmol)(メタノール中)と組み合わせた。さらに20分間攪拌後、蒸発によってバイアル2から揮発物を除去し、1mLのジクロロメタンを固体残渣に加え、蒸発させた。その後、DBU(100μL、0.6687mmol)をバイアル2に加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌した。室温に冷却すると、1mLのTHFを加えた後、減圧下で蒸発させた。その後、バイアル1の内容物を、シリンジでバイアル2に加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(133mg、95%)。ESI−MS m/z 計算値506.1503、実測値507.2(M+1)
+;保持時間:0.75分。
ステップ2:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(131mg、0.2584mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ116.0mg、0.7752mmol)及び炭酸カリウム(およそ214.8mg、1.554mmol)を、DMSO(444.6μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体を得た。得られた物質を、ジクロロメタン中の0〜100%の酢酸エチルの勾配を用いて、2回目のシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(31mg、21%)。ESI−MS m/z 計算値583.29407、実測値584.4(M+1)
+;保持時間:2.29分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.35(s,1H),8.37(s,1H),8.19(d,J=2.7Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),6.13(d,J=2.7Hz,1H),4.24(d,J=7.7Hz,2H),3.80(s,3H),2.56(d,J=10.5Hz,1H),2.42(q,J=9.1Hz,1H),2.32(s,3H),2.19(dt,J=11.9,6.1Hz,1H),1.87(dd,J=11.8,5.5Hz,1H),1.55(d,J=11.0Hz,6H),1.42(t,J=12.1Hz,1H),1.10(s,6H),1.04(d,J=0.9Hz,6H),0.81(d,J=6.2Hz,3H),0.73(t,J=7.7Hz,1H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(シス異性体の混合物)(化合物34)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(2−ブロモエトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
0℃で無水テトラヒドロフラン(45mL)中の2−ブロモエタノール(1.69g、13.53mmol)、tert−ブチル−2,3−ジヒドロ−3−オキソピラゾール−1−カルボキシレート(2.08g、11.28mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.55g、13.53mmol)の溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.74g、13.53mmol)を滴下して加えた。添加が完了した後、反応溶液を0℃で1時間攪拌した後、室温まで温め、さらに2時間攪拌した。エーテル(400mL)を加えた。有機溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液(80mL)、ブライン(50mL)で洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン−酢酸エチル勾配法(0〜15%の酢酸エチル)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(2−ブロモエトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(2.56g、78%)を白色固体として得た。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):7.85(d,J=3.0Hz,1H),5.92(d,J=3.0Hz,1H),4.63(t,J=6.0Hz,2H),3.68(t,J=6.0Hz,2H),1.64(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値292.0、実測値292.9(M+1)
+。保持時間:4.91分。
ステップ2:tert−ブチル 3−(ビニルオキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
無水テトラヒドロフラン(90mL)中のtert−ブチル 3−(2−ブロモエトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(2.52g、8.66mmol)の溶液に、tert−ブトキシドカリウム(1.46g、13.0mmol)を加えた。
得られた溶液を2時間攪拌した後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(5.67g、26.0mmol)を加え、反応物をさらに1時間攪拌した。ジエチルエーテル(400mL)を加えた。有機層を水(50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン−酢酸エチル勾配法(0〜10%の酢酸エチル)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(ビニルオキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(1.10g、60%)を無色油として得た。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):7.89(d,J=3.0Hz,1H),7.24(dd,J=6、13.5Hz,1H),5.95(d,J=3.0Hz,1H),4.88(dd,J=1.8、13.5Hz,1H),4.50(dd,J=1.8、6.0Hz,1H),1.62(s,9H)。ESI−MS m/z 計算値210.1 実測値211.0(M+1)
+。保持時間:4.74分。
ステップ3:tert−ブチル 3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート及びtert−ブチル 3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
ナシ型フラスコ(100mL)中のtert−ブチル 3−(ビニルオキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(1.10g、5.23mmol)に、水(20mL)を加え、アルゴンで5分間バブリングした後、酢酸ナトリウム(85.8mg、1.05mmol)を加えた後、2,2,2−トリフルオロエチルアミン塩酸塩(3.57g、26.17mmol)、及び濃硫酸(51.3mg、0.523mmol)を加えた。溶液をアルゴンでさらに5分間バブリングした後、ビス[ロジウム(α,α,α’,α’−テトラメチル−1,3−ベンゼンジプロピオン酸)](397mg、0.523mmol)を加えた。水(12.8mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.17g、31.4mmol)の水溶液を10時間以内にシリンジポンプで加えながら、反応溶液をバルーンでアルゴン下に保った。添加が完了した後、得られた溶液をさらに6時間攪拌した。ジエチルエーテル(300mL)を加え、有機層を分離した。その後、有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン−ジクロロメタン勾配法(0〜100%のジクロロメタン)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。得られた残渣にシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチル、0〜10%の酢酸エチル勾配)を再び施し、シス及びトランス異性体を得た。tert−ブチル 3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート:(366mg、24%)。ESI−MS m/z 計算値292.1 実測値293.1(M+1)
+.保持時間:5.22分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):7.84(d,J=2.8Hz,1H),5.91(d,J=2.8Hz,1H),4.49(m,1H),1.75(m,1H),1.62(s,9H),1.56−1.25(m,2H)。tert−ブチル 3−(1,2−シス−2−tert−ブチル 3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート:(314mg、21%)。ESI−MS m/z 計算値292.1、実測値293.1(M+1)
+。保持時間:5.48分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):7.90(d,J=2.8Hz,1H),5.92(d,J=2.8Hz,1H),4.49(m,1H),1.94(m,1H),1.62(s,9H),1.30(m,2H)。
ステップ4:3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール
トリフルオロ酢酸(2.76g、24.3mmol)を、無水ジクロロメタン(24mL)中のtert−ブチル 3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(708mg、2.43mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で16時間攪拌した。1,2−ジクロロエタン(10mL)を反応溶液に加えた。全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をエチルエーテル(150mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製の3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール(461mg、99%)を黄色−褐色油として得た。粗生成物を次ステップでさらに精製せずに直接使用した。ESI−MS m/z 計算値192.1、実測値193.0(M+1)
+。保持時間:3.26分。
ステップ5:tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
ジメチルホルムアミド(8mL)中の粗製の3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール(461mg、2.43mmol)の溶液に、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(659mg、2.67mmol)、炭酸カリウム(669mg、4.85mmol)及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(55mg、0.49mmol)を加えた。反応物を室温で48時間攪拌した。反応溶液をエーテル(200mL)で希釈し、水(4×20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン−ジクロロメタン勾配法(0〜100%のジクロロメタン)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(731mg、68%)を白色固体として得た。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):8.39(d,J=2.8Hz,1H),8.22(d,J=8.5Hz,1H),7.74(d,J=8.5Hz,1H),6.01(d,J=2.8Hz,1H),4.33(m,1H),1.93(m,1H),1.62(s,9H),1.45−1.26(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値403.1、実測値404.1(M+1)
+。保持時間:7.29分。
ステップ6:2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
トリフルオロ酢酸(2.03g、17.8mmol)を、無水ジクロロメタン(18mL)中のtert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(718mg、1.78mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で16時間攪拌した。1,2−ジクロロエタン(10mL)を反応溶液に加えた。全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた粗製の固体に、ヘキサン中の10%のエチルエーテル(25mL)を加え、30分間超音波処理し、濾過し、ヘキサン中の10%のエチルエーテル(10ml)、ヘキサン(10mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて、2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(517mg、84%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,DMSO)δ(ppm):13.6(bs,1H),8.47(d,J=3.0Hz,1H),8.42(d,J=8.8Hz,1H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),6.27(d,J=3.0Hz,1H),4.46(m,1H),2.40(m,1H),1.47(m,1H),1.32(m,1H)。ESI−MS m/z 計算値347.0、実測値347.9(M+1)
+。保持時間:5.20分。
ステップ7:2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(125mg、0.3595mmol)を、THF(1mL)中に溶解した。ジ(イミダゾール−1−イル)メタノン(およそ69.95mg、0.4314mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ75.59mg、0.4314mmol)を加えた後、DBU(およそ65.67mg、64.51μL、0.4314mmol)を加えた。最終反応混合物を室温で一晩攪拌した。揮発物を蒸発で除去した。EtOAC(50mL)中に取り込み、1Mクエン酸水溶液(2×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(210mg)を得た。ESI−MS m/z 計算値504.05945、実測値505.0(M+1)
+;保持時間:0.61分。
ステップ8:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(シス異性体の混合物)
2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((シス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(181.5mg、0.3595mmol)を、DMSO(1mL)中に溶解した。(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ161.3mg、1.078mmol)を加えた後、炭酸カリウム(およそ298.1mg、2.157mmol)を加えた。反応混合物を130℃で一晩攪拌した。室温に冷却後、反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、クエン酸(1M、2×50mL)水溶液及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、0〜10%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出する12グラムのシリカゲルカラム上でシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(シス異性体の混合物)(128.4mg)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.2032、実測値582.3(M+1)
+;保持時間:1.93分。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(の混合物をトランス異性体)(化合物35)の合成
ステップ1:3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール
トリフルオロ酢酸(3.15g、27.64mmol)を、無水ジクロロメタン(28mL)中のtert−ブチル 3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(807mg、2.76mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で16時間攪拌した。1,2−ジクロロエタン(15mL)を反応溶液に加えた。全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をエチルエーテル(200mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄した。有機溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製の3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール(525mg、99%)を黄色−褐色油として得た。粗生成物を次ステップでさらに精製せずに直接使用した。ESI−MS m/z 計算値192.1、実測値193.0(M+1)
+。保持時間:2.97分。
ステップ2:tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
ジメチルホルムアミド(9.2mL)中の粗製の3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール(525mg、2.76mmoL)の溶液に、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(751mg、3.04mmol)、炭酸カリウム(763mg、5.53mmol)及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(62mg、0.55mmol)を加えた。反応物を室温で48時間攪拌した。反応溶液をエーテル(250mL)で希釈し、水(4×20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン−ジクロロメタン勾配法(0〜100%のジクロロメタン)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(314mg、21%)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値403.1、実測値404.1(M+1)
+。保持時間:6.92分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm):8.38(d,J=3.0Hz,1H),8.20(d,J=8.5Hz,1H),7.73(d,J=8.5Hz,1H),6.03(d,J=3.0Hz,1H),4.39(m,1H),1.77(m,1H),1.62(s,9H),1.44(m,1H),1.31(m,1H)。
ステップ3:2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
トリフルオロ酢酸(2.39g、21.0mmol)を、無水ジクロロメタン(21mL)中のtert−ブチル 2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(847mg、2.10mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で20時間攪拌した。1,2−ジクロロエタン(15mL)を反応混合物に加えた。全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた粗製の固体を、ヘキサン中の(30mL)10%のエチルエーテルに加え、30分間超音波処理し、濾過し、ヘキサン(10mL)中の10%のエチルエーテル、ヘキサン(10mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて、2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(600mg、82%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値347.0、実測値347.9(M+1)
+。保持時間:4.91分。
1H NMR(500MHz,DMSO)δ(ppm):8.46(d,J=2.8Hz,1H),8.41(d,J=8.3Hz,1H),7.74(d,J=8.3Hz,1H),6.30(d,J=2.8Hz,1H),4.46(m,1H),2.15(m,1H),1.40(m,1H),1.34(m,1H)。
ステップ4:2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(125mg、0.3595mmol)を、THF(1mL)中に溶解した。ジ(イミダゾール−1−イル)メタノン(およそ69.95mg、0.4314mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ75.59mg、0.4314mmol)を加えた後、DBU(およそ65.67mg、64.51μL、0.4314mmol)を加えた。最終反応混合物を室温で一晩攪拌した。揮発物を蒸発で除去した。EtOAC(50mL)中に取り込み、1Mクエン酸水溶液(2×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(203mg)を得た。ESI−MS m/z 計算値504.05945、実測値505.0(M+1)
+;保持時間:0.59分。
ステップ5:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(トランス異性体の混合物)
2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−((トランス)−2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(181.5mg、0.3595mmol)を、DMSO(1mL)中に溶解した。(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ161.3mg、1.078mmol)を加えた後、炭酸カリウム(およそ298.1mg、2.157mmol)を加えた。反応混合物を130℃で一晩攪拌した。室温に冷却後、反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、クエン酸水溶液(1M、2×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、0〜10%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出する12グラムのシリカゲルカラム上でシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[2−(トリフルオロメチル)シクロプロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(の混合物をトランス異性体)(114.9mg)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.2032、実測値582.4(M+1)
+;保持時間:1.86分。
(S)−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド(化合物25)の合成
ステップ1:3−(tert−ブトキシメチル)−1H−ピラゾール
tert−ブチルプロパルギルアルコール(2.5g、22.2mmol)をトリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中の2.0M、11.1mL、22.2mmol)と混合し、封管中で115℃にて18時間攪拌した。混合物を40℃に冷却し、メタノール(5mL)でクエンチし、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン/EtOAC 2:1〜1:1)により、3−(tert−ブトキシメチル)−1H−ピラゾールを無色油(1.5g、44%)として得た。
1H NMR(CDCl
3、300MHz):δ 1.26(s,9H);4.53(s,2H);6.22(s,1H);7.48(s,1H)。
ステップ2:tert−ブチル 6−[3−(tert−ブトキシメチル)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート
100mLの丸底フラスコに、3−(tert−ブトキシメチル)−1H−ピラゾール(1.241g、8.047mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(2.0g、8.061mmol)、炭酸カリウム(1.448g、10.48mmol)(モルタル中で磨り潰したて)及び無水DMF(12.41mL)を窒素下で充填した。DABCO(163mg、1.453mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)、水及びブライン(50mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×30mL)でさらに抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の酢酸エチル(0〜10%)の勾配を用いてシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、tert−ブチル 6−[3−(tert−ブトキシメチル)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(1.956g、66%)を無色油として得て、高真空下で一晩、白色固体に固化した。ESI−MS m/z 計算値365.1506、実測値366.2(M+1)
+;保持時間:0.82分。
ステップ3:2−クロロ−6−[3−(ヒドロキシメチル)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 6−[3−(tert−ブトキシメチル)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(538mg、1.471mmol)を、ジオキサン中のHCl(8.0mLの4M、32.00mmol)中に溶解し、60℃で2時間加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却し、乾燥濃縮し、白色粉末を得た。2−クロロ−6−[3−(ヒドロキシメチル)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(370mg、99%)。ESI−MS m/z 計算値253.02542、実測値254.1(M+1)
+;保持時間:0.33分
ステップ4:2−クロロ−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸
[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル 4−メチルベンゼンスルホン酸(1.3g、4.417mmol)、2−クロロ−6−[3−(ヒドロキシメチル)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(370mg、1.459mmol)を、無水DMSO(9.250mL)中で組み合わせた。tert−ブトキシカリウム(660mg、5.882mmol)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。30分後、反応混合物を1Mクエン酸(15mL)に注ぎ、3×15mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた物質を、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノール勾配を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含有する画分を回収し、濃縮し、白色固体を得た。2−クロロ−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(292mg、53%)。ESI−MS m/z 計算値375.05975、実測値376.1(M+1)
+;保持時間:0.62分。
ステップ5:2−クロロ−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(50mg、0.1331mmol)及びCDI(26mg、0.1603mmol)を、THF(300.0μL)中で組み合わせ、バイアル(バイアル1)中で室温にて2時間攪拌した。その間、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(31mg、0.1593mmol)を、別個のバイアル(バイアル2)中のアンモニア(125μLの7M、0.8750mmol)と組み合わせた。さらに20分間攪拌後、蒸発によってバイアル2から揮発物を除去し、1mLのジクロロメタンを固体残渣に加え、蒸発させた。その後、DBU(60μL、0.4012mmol)をバイアル2に加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌した。室温に冷却すると、1mLのTHFを加えた後、減圧下で蒸発させた。その後、バイアル1の内容物を、シリンジでバイアル2に加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(65mg、50%)。ESI−MS m/z 計算値532.09076、実測値533.2(M+1)
+;保持時間:1.34分。
ステップ6:(S)−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(67mg、0.1257mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(94mg、0.6281mmol)及び炭酸カリウム(174mg、1.259mmol)を、DMSO(335.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。(S)−N−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(((1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル)メトキシ)メチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド(17mg、22%)。ESI−MS m/z 計算値609.2345、実測値610.3(M+1)
+;保持時間:1.96分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.36(s,1H),8.34(d,J=2.6Hz,1H),7.85−7.71(m,2H),7.05(d,J=8.1Hz,1H),6.56(d,J=2.6Hz,1H),4.55(s,2H),3.78(s,3H),3.59(s,2H),2.58(t,J=10.4Hz,1H),2.53(s,3H),2.45(t,J=8.4Hz,1H),2.19(dt,J=12.2,6.6Hz,1H),1.94−1.84(m,1H),1.56(d,J=15.0Hz,6H),1.45(t,J=12.2Hz,1H),1.00−0.96(m,2H),0.86(tq,J=4.4,3.1,2.4Hz,2H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物51)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(((1S,2S,4R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)オキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(1.632g、8.860mmol)、(+)−エンド−2−ノルボルネオール(1g、8.915mmol)、トリフェニルホスフィン(2.57g、9.798mmol)を、THF(21.98mL)中で組み合わせ、反応物を氷浴中で冷却した。混合物に、DIAD(2mL、10.16mmol)を滴下して加え、反応物を室温に温めた後、16時間攪拌した。混合物を蒸発させて、得られた物質を酢酸エチル(30mL)と1N水酸化ナトリウム(30mL)の間に分画した。有機物を分離し、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、0〜30%のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(((1S,2S,4R)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)オキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(2.08g、84%)を得た。ESI−MS m/z 計算値278.16306、実測値279.3(M+1)
+;保持時間:0.72分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.05(d,J=3.0Hz,1H),6.07(d,J=3.0Hz,1H),4.47(d,J=6.8Hz,1H),2.43−2.36(m,1H),2.32−2.22(m,1H),1.75(td,J=6.7、2.4Hz,1H),1.54(s,9H),1.53−1.49(m,2H),1.42(ddt,J=14.8、7.8、4.4Hz,2H),1.18−1.07(m,3H)。
ステップ2:3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシ−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−カルボキシレート(2.08g、7.473mmol)を、トリフルオロ酢酸(5.8mL、75.28mmol)と共にジクロロメタン(20.80mL)中に溶解し、反応物を室温で1時間攪拌した。反応物を減圧下で蒸発させて、得られた油を、酢酸エチル(50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で濃縮し、油状の3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシ−1H−ピラゾール(1.29g、97%)を得た。ESI−MS m/z 計算値178.11061、実測値179.2(M+1)
+;保持時間:0.45分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
100mLの丸底フラスコに、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(1.796g、7.239mmol)、3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシ−1H−ピラゾール(1.29g、7.238mmol)、炭酸カリウム(1.310g、9.479mmol)(モルタル中で磨り潰したて)及び無水DMF(12mL)を窒素下で充填した。DABCO(146mg、1.302mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)、水及びブライン(50mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出した。組み合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の酢酸エチル(0〜20%)の勾配を用いて、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.814g、64%)を得た。ESI−MS m/z 計算値389.1506、実測値390.3(M+1)
+;保持時間:0.92分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.40(d,J=2.9Hz,1H),8.32(d,J=8.4Hz,1H),7.72(d,J=8.4Hz,1H),6.18(d,J=2.9Hz,1H),4.53(d,J=6.6Hz,1H),1.88−1.78(m,1H),2.45(d,J=4.6Hz,1H),2.29(t,J=4.3Hz,1H),1.56(s,9H),1.55−1.39(m,4H),1.22−1.08(m,3H)。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.814g、4.653mmol)及びTFA(5mL、64.90mmol)を、ジクロロメタン(18.14mL)中で組み合わせ、40℃で2時間加熱した。反応物を蒸発させた。ヘキサンを加え、混合物を再蒸発させて、白色固体を得て、これを次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(1.47g、79%)。ESI−MS m/z 計算値333.088、実測値334.2(M+1)
+;保持時間:0.71分。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2487mmol)及びCDI(およそ52.42mg、0.3233mmol)を、THF(およそ415.4μL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(58mg、0.3310mmol)及びDBU(およそ48.35μL、0.3233mmol)を加え、反応物を室温でさらに2時間攪拌した。その後、反応混合物を20mLの1Mクエン酸に注ぎ、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物を水、次いで、ブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、粗製の(相当な不純物であるが、次ステップでさらに精製せずに使用した)2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミドを得た。ESI−MS m/z 計算値490.12、実測値491.3(M+1)
+;保持時間:0.75分。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
粗製の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(125mg、0.2546mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ114.3mg、0.7638mmol)及び炭酸カリウム(およそ211.2mg、1.528mmol)を、スクリューキャップバイアル中でDMSO(およそ0.4243mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却し、3mLの水を加え、沈殿物の形成が得られた。30分後、液体部分をシリンジで除去し、廃棄し、残りの固体を15mLの酢酸エチル中に溶解した。有機物を15mLの1Mクエン酸で洗浄し、水性層を15mLの酢酸エチルでもう一度抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配を用いて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を組み合わせ、濃縮し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(1S,2S,4R)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(37mg、25%)を得た。ESI−MS m/z 計算値567.26、実測値568.3(M+1)
+;保持時間:2.23分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.35(s,1H),8.37(s,1H),8.18(d,J=2.8Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.89(d,J=8.2Hz,1H),6.08(d,J=2.7Hz,1H),4.49(d,J=6.7Hz,1H),3.81(s,3H),2.56(d,J=10.4Hz,1H),2.42(dd,J=13.7、6.6Hz,2H),2.32(s,3H),2.29(d,J=4.4Hz,1H),2.19(tt,J=12.1、6.4Hz,1H),1.91−1.78(m,2H),1.59−1.38(m、11H),1.20−1.11(m,3H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物50)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(1.327g、7.204mmol)、[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メタノール(1g、7.924mmol)(エンド及びエキソの混合物)、トリフェニルホスフィン(2.09g、7.968mmol)を、THF(17.87mL)中で組み合わせ、反応物を氷浴中で冷却した。混合物に、DIAD(1.627mL、8.263mmol)を滴下して加え、反応物を室温に温めた後、72時間攪拌した。混合物を蒸発させて、得られた物質を酢酸エチル(50mL)と1N水酸化ナトリウム(50mL)の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、0〜30%のヘキサン中の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.698g、81%)を得た。ESI−MS m/z 計算値292.17868、実測値293.3(M+1)
+;保持時間:0.77分。(2つのジアステレオマー−エンド及びエキソ置換ノルボルナンの混合物)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.06(d,J=2.9Hz,1H),6.10(dd,J=2.9,1.0Hz,1H),4.23−3.81(m,2H),2.29−2.15(m,2H),1.69(dq,J=12.1,4.2Hz,1H),1.54(d,J=1.4Hz,9H),1.51−1.03(m,7H),0.75(dd,J=5.0,2.4Hz,1H)。
ステップ2:3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.698g、5.808mmol)を、トリフルオロ酢酸(およそ6.622g、4.474mL、58.08mmol)と共にジクロロメタン(16.98mL)中に溶解し、反応物を室温で2時間攪拌した。反応物を蒸発させて、得られた油を、酢酸エチル(50mL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で濃縮し、油状の3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]−1H−ピラゾール(1.11g、99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値192.12627、実測値193.2(M+1)
+;保持時間:0.52分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
丸底フラスコに、3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]−1H−ピラゾール(1.11g、5.774mmol)(2つのジアステレオマーの混合物)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(1.433g、5.776mmol)及び炭酸カリウム(1.05g、7.597mmol)(モルタル中で磨り潰したて)及び無水DMF(10mL)を窒素下で充填した。DABCO(117mg、1.043mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)及び水(50mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×30mL)でさらに抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の酢酸エチル(0〜20%)の勾配を用いて、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.88g、81%)を得た。ESI−MS m/z 計算値403.16626、実測値404.3(M+1)
+;保持時間:0.94分
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.88g、4.655mmol)及びTFA(5mL、64.90mmol)を、ジクロロメタン(18.80mL)中で組み合わせ、40℃で2時間加熱した。反応物を蒸発させた。ヘキサンを加え、混合物を再蒸発させて、白色固体の2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(1.58g、98%)を得た。ESI−MS m/z 計算値347.10367、実測値348.2(M+1)
+;保持時間:0.75分。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2875mmol)及びCDI(60.59mg、0.3737mmol)を、THF(0.5mL)中で室温にて2時間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(56mg、0.3196mmol)、次いで、DBU(55.88μL、0.3737mmol)を加え、反応物を室温でさらに4時間攪拌した。その後、反応混合物を25mLの酢酸エチルで希釈し、25mLの1Mクエン酸に注ぎ、層を分離した。水性層を25mLの酢酸エチルでさらに抽出し、組み合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。生成物を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(138mg、95%)(エキソ及びエンドノルボルナン立体異性体の混合物)。ESI−MS m/z 計算値504.13、実測値505.3(M+1)
+;保持時間:0.78分。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(138mg、0.2733mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(122.7mg、0.8199mmol)及び炭酸カリウム(226.7mg、1.640mmol)を、スクリューキャップバイアル中でDMSO(0.4555mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。その後、反応混合物を室温に冷却し、3mLの水を加え、沈殿物の形成が得られた。30分後、液体部分をシリンジで除去し、廃棄し、残りの固体を、15mLの酢酸エチル中に溶解し、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を15mLの酢酸エチルでさらに抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%のメタノールの勾配を用いて、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を組み合わせ、濃縮し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[[(1S,4R)−ノルボルナン−2−イル]メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(101mg、63%)(エキソ及びエンドノルボルナン立体異性体の混合物)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.28、実測値582.4(M+1)
+;保持時間:2.32分。
6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物32)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
脱水THF(20.0mL)中の2,2−ジシクロプロピルエタノール(500mg、3.962mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(730mg、3.963mmol)、トリフェニルホスファン(1.1g、4.194mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、DIAD(800.0μL、4.063mmol)を窒素雰囲気下でゆっくり加えた。反応物を室温にゆっくり温め、16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。残渣を、ヘキサン中の100%のヘキサンから50%の酢酸エチルによるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(783mg、68%)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値292.17868、実測値293.3(M+1)
+;保持時間:1.98分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 7.62(d,J=3.0Hz,1H),5.67(s,1H),4.13(d,J=5.3Hz,2H),1.44(s,9H),0.58(qt,J=8.2,5.0Hz,2H),0.36(tt,J=8.9,5.6Hz,1H),0.32−0.12(m,4H),0.10−0.08(m,4H)。
ステップ2:3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)−1H−ピラゾール:
ジクロロメタン(4mL)中のtert−ブチル 3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(750mg、2.565mmol)及びトリフルオロ酢酸(1.0mL、12.98mmol)の溶液を2.5時間攪拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基化し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)−1H−ピラゾールを無色油として得た。これをさらに精製せずに次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値192.12627、実測値193.3(M+1)
+;保持時間:1.32分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
DMSO(20.0mL)中の3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)−1H−ピラゾール(493.0mg、2.564mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(682.0mg、2.749mmol)、炭酸カリウム(430.0mg、3.111mmol)、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(60mg、0.5349mmol)の混合物を室温で15時間攪拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の100%のヘキサンから20%の酢酸エチルによるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(680mg、66%)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値403.16626、実測値404.4(M+1)
+;保持時間:2.49分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.35(d,J=2.8Hz,1H),8.18(d,J=8.4Hz,1H),7.70(d,J=8.5Hz,1H),5.98(d,J=2.9Hz,1H),4.32(d,J=5.6Hz,2H),1.61(s,9H),0.92−0.75(m,2H),0.70−0.56(m,1H),0.54−0.36(m,4H),0.32−0.13(m,4H)。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
トリフルオロ酢酸(1.5mL、19.47mmol)及びジクロロメタン(4.5mL)中のtert−ブチル2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(675mg、1.671mmol)の溶液を室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、2回残渣をTHF中に溶解させ、真空下で濃縮し、2−クロロ−6−[3−(2、2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(580mg、100%)を得た。ESI−MS m/z 計算値347.10367、実測値348.3(M+1)
+;保持時間:1.95分。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
THF(2mL)中の2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2875mmol)及びカルボニルジイミダゾール(60mg、0.3700mmol)の溶液を45分間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(60.0mg、0.3424mmol)及び2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(60μL、0.4012mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミドを得た。これを次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値504.13464、実測値505.5(M+1)
+;保持時間:0.73分。
ステップ6:6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(2.0mL)中の2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(140.0mg、0.2772mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(125.0mg、0.8352mmol)及び炭酸カリウム(230.0mg、1.664mmol)の混合物を130℃で15時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(50.1mg、31%)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.27844、実測値582.5(M+1)
+;保持時間:2.2分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.32(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.58(d,J=8.5Hz,1H),5.96(d,J=2.8Hz,1H),4.32(d,J=5.7Hz,2H),3.86(s,3H),3.48(dd,J=10.3,8.4Hz,1H),3.09(dd,J=10.4,7.7Hz,1H),2.62(dt,J=15.7,7.8Hz,1H),2.46(s,3H),2.13(dd,J=12.3,7.9Hz,1H),1.70(dd,J=12.4,9.5Hz,1H),1.36(s,3H),1.31(s,3H),1.21(d,J=6.7Hz,3H),0.90−0.76(m,2H),0.67−0.57(m,1H),0.53−0.38(m,4H),0.31−0.11(m,4H)。
6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物33)
ステップ1:2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
THF(2mL)中の2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(50mg、0.1438mmol)及びカルボニルジイミダゾール(30mg、0.1850mmol)の溶液を45分間攪拌した。その後、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(30mg、0.1712mmol)及び2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(30μL、0.2006mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミドを得た。これを次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値504.13464、実測値505.5(M+1)
+;保持時間:0.74分。
ステップ2:6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(2.0μL)中の2−クロロ−6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(72.0mg、0.1426mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(72.0mg、0.4811mmol)及び炭酸カリウム(120.0mg、0.8683mmol)の混合物を130℃で15時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、6−[3−(2,2−ジシクロプロピルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(33.6mg、41%)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.27844、実測値582.5(M+1)
+;保持時間:2.2分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.32(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.58(d,J=8.5Hz,1H),5.96(d,J=2.8Hz,1H),4.32(d,J=5.7Hz,2H),3.86(s,3H),3.48(dd,J=10.3,8.4Hz,1H),3.09(dd,J=10.4,7.7Hz,1H),2.62(dt,J=15.7,7.8Hz,1H),2.46(s,3H),2.13(dd,J=12.3,7.9Hz,1H),1.70(dd,J=12.4,9.5Hz,1H),1.36(s,3H),1.31(s,3H),1.21(d,J=6.7Hz,3H),0.90−0.76(m,2H),0.67−0.57(m,1H),0.53−0.38(m,4H),0.31−0.11(m,4H)。
6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物38)の合成
3,3−ジシクロプロピルプロパン−1−オール
脱水THF(2.000mL)中の3,3−ジシクロプロピルプロパン酸(200mg、1.297mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で、氷/水浴中で水素化リチウムアルミニウム(845.0μLの2M、1.690mmol)をゆっくり滴下して加えた。混合物を室温に徐々に温め、16時間攪拌した。フラスコを氷浴中で再冷却し、水(70.0μL、3.886mmol)(ゆっくり)、次いで、NaOH(70.0μLの6M、0.4200mmol)、その後、水(200μL、11.10mmol)で順次クエンチし、混合物中の白色粒状固体を得た。この混合物に、無水硫酸マグネシウムを加え、10分間攪拌した。得られた白色不均一混合物を、セライトを介して濾過し、沈殿物をエーテルで洗浄した。ろ液を濃縮し、3,3−ジシクロプロピルプロパン−1−オール(140mg、77%)を得た。ESI−MS m/z 計算値140.12012、実測値141.2(M+1)
+;保持時間:0.5分。
ステップ1:tert−ブチル 3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
脱水THF(7.0mL)中の3,3−ジシクロプロピルプロパン−1−オール(140.0mg、0.9984mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(185.0mg、1.004mmol)、トリフェニルホスファン(278mg、1.060mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、窒素雰囲気下でDIAD(200.0μL、1.016mmol)をゆっくり加えた。反応物を室温にゆっくり温め、16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の100%のヘキサンから50%の酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(255mg、83%)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値306.19434、実測値307.4(M+1)
+;保持時間:0.81分。
ステップ2:3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)−1H−ピラゾール
ジクロロメタン(1mL)中のtert−ブチル 3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(255mg、0.8322mmol)及びトリフルオロ酢酸(325.0μL、4.218mmol)の溶液を2.5時間攪拌した。揮発物を真空下で除去し、3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)−1H−ピラゾール(トリフルオロaCetate塩)を無色油として得て、これをさらに精製せずに次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値206.1419、実測値207.2(M+1)
+;保持時間:0.59分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
DMSO(10mL)中のtert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(220.0mg、0.8867mmol)、3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)−1H−ピラゾール(266.0mg、0.8305mmol)、炭酸カリウム(230mg、1.664mmol)及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(20mg、0.1783mmol)の混合物を室温で15時間攪拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の100%のヘキサンから20%の酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(245mg、71%)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値417.18192、実測値418.4(M+1)
+;保持時間:1.28分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル] ピリジン−3−カルボン酸
トリフルオロ酢酸(500.0μL、6.490mmol)及びジクロロメタン(1.5mL)中のtert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(245.0mg、0.5862mmol)の溶液を室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をTHF中に溶解させ、真空下で濃縮し、2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(204mg、96%)を白色固体として得た。これを次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値361.11932、実測値362.3(M+1)
+;保持時間:0.8分。
1H NMR(400MHz,メタノール−d4)δ 8.47−8.32(m,2H),7.73(d,J=8.5Hz,1H),6.03(d,J=2.9Hz,1H),4.45(t,J=6.7Hz,2H),1.98(q,J=7.0Hz,2H),0.75−0.64(m,2H),0.50−0.39(m,4H),0.35−0.26(m,1H),0.26−0.19(m,2H),0.15−0.06(m,2H)。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
THF(1.000mL)中の2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(50mg、0.1382mmol)及びカルボニルジイミダゾール(30.0mg、0.1850mmol)の溶液を45分間攪拌した。その後、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(30.0mg、0.1712mmol)及び2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(30.0μL、0.2006mmol)を加え、反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(70mg、98%)を得た。これを次の反応でそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値518.1503、実測値519.5(M+1)
+;保持時間:0.78分。
ステップ6:6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(1mL)中の2−クロロ−6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(70.0mg、0.1349mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(70.08mg、0.4683mmol)及び炭酸カリウム(112.0mg、0.8104mmol)の混合物を130℃で15時間攪拌した。反応混合物を濾過し、5mMのHCl中の50〜99%のアセトニトリルの二重勾配ランによる逆相HPLC−MS法を用いて精製し、6−[3−(3,3−ジシクロプロピルプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(34.7mg、43%)を得た。ESI−MS m/z 計算値595.29407、実測値596.6(M+1)
+;保持時間:2.42分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.34(d,J=8.5Hz,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),8.07(s,1H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),5.94(d,J=2.7Hz,1H),4.43(t,J=6.8Hz,2H),3.86(s,3H),3.49(dd,J=10.2,8.5Hz,1H),3.09(dd,J=10.3,7.6Hz,1H),2.62(q,J=7.7Hz,1H),2.47(s,3H),2.13(dd,J=12.3,7.9Hz,1H),1.97(q,J=6.8Hz,2H),1.71(dd,J=12.4,9.5Hz,1H),1.36(s,3H),1.31(s,3H),1.21(d,J=6.7Hz,3H),0.73−0.60(m,2H),0.48−0.38(m,4H),0.39−0.27(m,1H),0.23−0.16(m,2H),0.16−0.07(m,2H)。
6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物22)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
無水トルエン(2mL)中のシクロプロパノール(30.8mg、0.531mmol)、tert−ブチル 2,3−ジヒドロ−3−オキソピラゾール−1−カルボキシレート(97.7mg、0.531mmol)及びトリフェニルホスフィン(139.3mg、0.531mmol)の溶液に、ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(122.2mg、0.531mmol)を加えた。溶液をアルゴンで1分間パージし、周囲温度で30分間攪拌した。その後、反応溶液を110℃でさらに5時間加熱した後、それを周囲温度に冷却した。溶液をエーテル(50mL)で希釈し、NaOH水溶液、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチル、0〜10%の酢酸エチル勾配)によって精製し、tert−ブチル 3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(52mg、46%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値224.116、実測値225.0(M+1)
+;保持時間:4.38分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ(ppm)7.86(d,J=2.8Hz,1H),5.93(d,J=2.8Hz,1H),4.20−4.15(m,1H),1.61(s,9H),0.85−0.72(m,4H)。
ステップ2:3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール
ジクロロメタン(6mL)中のtert−ブチル 3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(131mg、0.584mmol)の溶液に、TFA(667mg、0.38mL、5.84mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で3時間攪拌した。全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、エーテル(100mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮し、3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾールを淡黄色油として得た。得られた粗生成物を次ステップで直接使用した。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−カルボキシレート
粗製の3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール(73mg、0.584mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(159mg、0.643mmol)、K
2CO
3(162mg、1.17mmol)及びDABCO(13mg、0.117mmol)を、無水DMF(1.5mL)中に溶解した。反応溶液を周囲温度で16時間攪拌した。反応溶液をエーテル(100mL)で希釈し、水(3×25mL)及びブライン(25mL)で洗浄した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン及びジクロロメタン、0〜100%のジクロロメタン勾配)によって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−(3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(153mg、78%)を粘着性油として得た。ESI−MS m/z 計算値335.104、実測値336.1(M+1)
+;保持時間:6.84分。
ステップ4:2−クロロ−6−(3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−カルボン酸
ジクロロメタン(2.2mL)中のtert−ブチル 2−クロロ−6−(3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(153mg、0.456mmol)の溶液に、TFA(519mg、0.35mL、4.56mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で48時間攪拌した。その後、1,2−ジクロロエタン(2mL)を加え、全ての溶媒を減圧下で除去した。得られた白色固体を、ヘキサン及びエーテル(10mL、ヘキサン/エーテル、19/1)の混合物中で懸濁させて、超音波処理し、濾過し、ヘキサン(10mL)で洗浄し、乾燥させて、2−クロロ−6−(3−シクロプロポキシ−1H−ピラゾール−1−イル)ピリジン−3−カルボン酸(122mg、97%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値279.041、実測値279.9(M+1)
+;保持時間:4.43分。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ(ppm),13.6(s,1H),8.43(d,J=3.0Hz,1H),8.39(d,J=8.5Hz,1H),7.72(d,J=8.5Hz,1H),6.28(d,J=3.0Hz,1H),4.16−4.13(m,1H),0.79−0.71(m,4H)。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
DMF中の(0.5mL)2−クロロ−6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(25mg、0.08939mmol)、1−メチルピラゾール−4−スルホンアミド(24mg、0.1489mmol)、HATU(70mg、0.1841mmol)、DIEA(32μL、0.1837mmol)を組み合わせ、室温で16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、逆相HPLC(水s、HCl、25〜75%のACN−H
2O)上で精製し、2−クロロ−6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(25mg)を得た。次ステップで直接使用した。
ステップ6:6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(0.5mL)中の2−クロロ−6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(25mg)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(20mg、0.1336mmol)、フッ化セシウム(30mg、0.1975mmol)及び炭酸カリウム(60mg、0.4341mmol)の混合物を140℃で16時間攪拌した。反応物を濾過し、逆相HPLC(水、HCl、25〜75%のACN−H
2O)上で精製し、6−[3−(シクロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1−メチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(8.3mg、18%)を得た。ESI−MS m/z 計算値499.20016、実測値500.0(M+1)
+;保持時間:1.69分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.39(s,1H),8.52(s,1H),8.22(d,J=2.1Hz,1H),7.89(s,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.7Hz,1H),6.21(d,J=2.0Hz,1H),4.10(s,1H),3.90(s,3H),2.63(s,1H),2.44(s,1H),2.18(s,1H),1.92−1.85(m,1H),1.55(d,J=17.1Hz,6H),1.44(t,J=12.2Hz,1H),0.80(d,J=6.2Hz,3H),0.73(s,4H)。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物26)の合成
ステップ1:スピロ[2.2]ペンタ−1−イル−メタノール
テトラヒドロフラン(30mL)中の水素化リチウムアルミニウム(888mg、23.4mmol)の懸濁液に、テトラヒドロフラン(5mL)中のスピロ[2.2]ペンタン−1−カルボン酸(1.75g、15.6mmol)を5分かけて滴下して加えた。反応物を50℃に16時間加熱した。反応物をジエチルエーテル(20mL)で希釈し、固体硫酸ナトリウム十水和物でクエンチした。混合物をジエチルエーテル(100mL)で希釈し、セライトパッドを介して濾過し、濃縮し、スピロ[2.2]ペンタ−1−イル−メタノール(793mg、52%)を油として得た。ESI−MS m/z 計算値98.15、実測値98.8(M+1)
+。保持時間:2.54分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)ppm 0.58−0.89(m,4H),0.91−1.09(m,1H),1.20−1.37(m,1H),1.43(m,1H)3.60(dd,J=11.98,6.37Hz,2H)
ステップ2:3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
テトラヒドロフラン(40mL)中の粗製のスピロ[2.2]ペンタ−1−イル−メタノール(966mg、9.8mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(2.58g、9.8mmol)、3−ヒドロキシ−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.64g、8.9mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で冷却した後、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.9mL、9.8mmol)を添加した。氷浴を除去し、反応物を2時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、粗製の混合物を、10〜20%のヘキサン−ジエチルエーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.20g、44%)を透明な油として得た。ESI−MS m/z 計算値264.33、実測値265.1(M+1)
+ 。保持時間:3.36分。
ステップ3:3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−1H−ピラゾール
3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−ピラゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.2g、4.54mmol)に、ジクロロメタン(30mL)及びトリフルオロ酢酸(3.4mL、45mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、真空中で乾燥濃縮した。残渣を1,2−ジクロロエタン(15mL)で2回共沸混合し、粗製の3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(1.87g、51%)を黄色油として得た。ESI−MS m/z 計算値164.09、実測値164.6(M+1)
+。保持時間:2.11分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸メチルエステル
粗製の3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(1.87g、4.54mmolと仮定)に、2,6−ジクロロニコチン酸メチル(935mg、4.54mmol)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(102mg、0.91mmol)、ジメチルホルムアミド(8mL)及び炭酸カリウム(1.9g、13.6mmol)を加えた。反応物を室温で48時間攪拌し、ジエチルエーテル(75mL)で希釈し、少量のブラインを含有する水(3×50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。この有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で濃縮した。粗製の反応混合物を、0〜15%のヘキサン:ジエチルエーテルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸メチルエステル(1.02g、67%)をオフホワイト固体として得た。ESI−MS m/z 計算値333.09、実測値333.9(M+1)
+。保持時間:3.85分。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸
2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸メチルエステル(990mg、2.97mmol)に、水(6mL)、メタノール(6mL)及びテトラヒドロフラン(6mL)、次いで、水酸化リチウム(285mg、11.88mmol)を加えた。反応物を1時間攪拌し、1M塩酸塩(12mL)を加えた。形成された白色固体を濾過し、水及びヘキサンで洗浄し、2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタ−1−イルメトキシ)−ピラゾール−1−イル]−ニコチン酸(927mg、98%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値319.07、実測値320.0(M+1)
+。保持時間:3.25分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)ppm:0.76−0.88(m,5H),1.11−1.13(m,1H),1.60−1.75(m,1H),4.22(dd,J=7.0、3.3、Hz,2H)6.00(d,J=2.5Hz,1H),7.76(d,J=8.5Hz,1H),8.38(d,J=2.5Hz,1H),8.43(d,J=8.5Hz,1H)。
ステップ6:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(およそ50mg、0.16mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ38mg、0.23mmol)を、THF(1.5mL)中で組み合わせ、1時間攪拌した。この時点で、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ28mg、0.16mmol)を加えた後、DBU(およそ70μL、0.47mmol)を加え、反応物を室温でさらに3時間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質をさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(75mg、98%)。ESI−MS m/z 計算値476.10336、実測値477.2(M+1)
+;保持時間:0.67分。
ステップ7:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(75mg、0.16mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ70.63mg、0.4719mmol)及び炭酸カリウム(およそ108.7mg、0.7865mmol)を、DMSO(1mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を水(3mL)で希釈し、20分間攪拌した。固体が形成され、水性液体をデカントした。固体を酢酸エチル中に溶解し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(スピロ[2.2]ペンタン−2−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(35mg、40.19%)を得た。ESI−MS m/z 計算値553.24713、実測値554.3(M+1)
+;保持時間:2.07分。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物27)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
THF(12mL)中の(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メタノール(0.27g、2.3mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(0.46g、2.5mmol)、トリフェニルホスフィン(0.67g、2.6mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、N−イソプロポキシカルボニルイミノカルバミン酸イソプロピル(0.50mL、2.6mmol)をゆっくり加えた。反応物を室温にゆっくり温め、3日間攪拌した。それを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の0〜40%の酢酸エチルによるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(0.43g、66%)を得た。ESI−MS m/z 計算値282.13797、実測値283.3(M+1)
+;保持時間:0.65分。
ステップ2:3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]−1H−ピラゾール
ジクロロメタン(4mL)中のtert−ブチル 3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(0.43g、1.523mmol)及びトリフルオロ酢酸(587μL、7.62mmol)の溶液を5時間攪拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基化し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]−1H−ピラゾール(0.28g、100%)を得た。ESI−MS m/z 計算値182.08554、実測値183.1(M+1)
+;保持時間:0.39分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
DMSO(7.5mL)中の3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]−1H−ピラゾール(0.28g、1.5mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(0.38g、1.5mmol)、炭酸カリウム(0.26g、1.9mmol)、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(34mg、0.30mmol)の混合物を室温で16時間攪拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブライン、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中の0〜5%のメタノールによるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(0.50g、85%)を得た。ESI−MS m/z 計算値393.12555、実測値394.2(M+1)
+;保持時間:0.86分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
ジクロロメタン(6mL)中のtert−ブチル 2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(0.50g、1.270mmol)及びトリフルオロ酢酸(978μL、12.7mmol)の溶液を15時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をアセトニトリル中に溶解させた。溶媒を蒸発させて、2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(0.43g、100%)を得た。ESI−MS m/z 計算値337.06296、実測値338.1(M+1)
+;保持時間:0.63分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.43(d,J=8.5Hz,1H),8.39(d,J=2.9Hz,1H),7.73(d,J=8.5Hz,1H),6.00(d,J=2.8Hz,1H),4.51(s,2H),2.13(d,J=2.6Hz,6H)。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
THF(1.5mL)中の2−クロロ−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(0.10g、0.30mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ58mg、0.36mmol)の溶液を30分間攪拌し、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ68mg、0.39mmol)及び2,3,4,6,7,8,9,10−オクタヒドロピリミド[1,2−a]アゼピン(およそ55mg、54μL、0.36mmol)を加えた。16時間後、反応物を1Mクエン酸水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(0.18g)を得た。物質を次ステップにそのまま引き継いだ。
ステップ6:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(1.515mL)中の粗製の2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(0.15g、0.3031mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ136.1mg、0.9093mmol)及び炭酸カリウム(およそ251.4mg、1.819mmol)の混合物を130℃で15時間攪拌した。反応物を濾過し、逆相HPLC−MS(30%〜99%のアセトニトリル/水(5mMのHCl))によって精製し、N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[(3−フルオロ−1−ビシクロ[1.1.1]ペンタニル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(51mg、29%)を無色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値571.23773、実測値572.4(M+1)
+;保持時間:2.01分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.20(d,J=2.7Hz,1H),7.78(s,1H),7.72(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.14(d,J=2.8Hz,1H),4.47(s,2H),3.78(s,3H),2.60−2.54(m,1H),2.53(s,3H),2.46−2.37(m,1H),2.25−2.12(m,1H),2.08(d,J=2.8Hz,6H),1.87(dd,J=11.8、5.5Hz,1H),1.55(d,J=15.0Hz,6H),1.43(t,J=12.1Hz,1H),0.80(d,J=6.3Hz,3H)。
(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド(化合物28)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
THF(28mL)中のジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル メタノール(1.36g、11.0mmol)(Meijere,et al.,Eur.J.Org.CHem.2002,485−492)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(2.3g、12mmol)、トリフェニルホスフィン(3.2g、12mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)(2.4mL、12mmol)をゆっくり加えた。冷却浴を除去し、反応物を15時間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の0〜20%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(1.57g、49%収率)を無色油として得た。ESI−MS m/z 計算値290.16306、実測値291.3(M+1)
+;保持時間:0.76分。
ステップ2:3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール
ジクロロメタン(20mL)中のtert−ブチル 3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(1.57g、5.41mmol)及びトリフルオロ酢酸(2.2mL、29mmol)の溶液を3時間攪拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基化し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(0.94g、91%収率)を淡黄色油として得た。ESI−MS m/z 計算値190.11061、実測値191.1(M+1)
+;保持時間:0.52分。
ステップ3:2−クロロ−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル
DMSO(16mL)中の3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(0.94g、4.9mmol)、エチル2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(1.15g、5.23mmol)、炭酸カリウム(0.83g、6.0mmol)、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(0.12g、1.1mmol)の混合物を24時間攪拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブライン、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の0〜20%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、2−クロロ−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(1.39g、75%収率)を無色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値373.11932、実測値374.2(M+1)
+;保持時間:0.87分。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 8.36(d,J=2.8Hz,1H),8.27(d,J=8.5Hz,1H),7.72(d,J=8.5Hz,1H),5.96(d,J=2.9Hz,1H),4.41(q,J=7.1Hz,2H),4.30(d,J=7.0Hz,2H),1.94(t,J=7.0Hz,1H),1.42(t,J=7.1Hz,3H),1.02−0.89(m,4H),0.75−0.65(m,2H),0.65−0.53(m,2H)
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
THF(6mL)及びエタノール(3mL)中の2−クロロ−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸エチル(1.39g、3.72mmol)及び水酸化ナトリウム(7.5mLの1M溶液、7.5mmol)の溶液を90分間攪拌した。揮発物を真空下で除去し、水を加えた。反応物を氷浴中で冷却し、塩酸(7.5mLの1M溶液、7.5mmol)をゆっくり加えた。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−6−[3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(1.16g、82%収率)を無色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値345.088、実測値346.1(M+1)
+;保持時間:0.73分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.41(d,J=2.9Hz,1H),8.38(d,J=8.4Hz,1H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),6.19(d,J=2.8Hz,1H),4.27(d,J=7.0Hz,2H),1.93(t,J=7.0Hz,1H),0.97−0.79(m,4H),0.76−0.66(m,2H),0.65−0.56(m,2H)
ステップ5:2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
THF(250mL)中の2−クロロ−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチン酸(19.0g、54.95mmol)に、CDI(11.1g、68.5mmol)をゆっくり加えた。混合物を周囲温度で2時間攪拌した。CDI(1.0g、6.167mmol)をさらに加え、1時間攪拌した。活性化したエステルに、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(12.0g、68.5mmol)を少しずつ加えた後、DBU(12.3mL、82.2mmol)を加え、混合物を周囲温度で1時間攪拌した。反応混合物に、水(500mL)中のクエン酸(61g、320mmol)をゆっくり加えた。混合物をEtOAC(1.0L)で希釈し、水性相を1M塩酸で約pH1にさらに酸性化した。有機相を分離し、300mLのブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、セライト上で濾過し、真空下で濃縮した。生成物を80mLのEtOHを用いて結晶化し、温めた。溶液に50mLの水を曇点に加えた。溶液を均一になるまで温め、周囲温度で16時間静置し、オフホワイト固体を得た。混合物に、200mLの50%の水性EtOHを加え、スラリーを濾過した。固体を200mLの50%の水性EtOHで2回洗浄し、3時間空気乾燥させた後、真空中で45℃にて24時間乾燥させて、オフホワイト固体の2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(25.49g、92%)を得た。ESI−MS m/z 計算値502.119、実測値503.0(M+1)
+;保持時間:1.95分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.73(s,1H),8.41(s,1H),8.39(d,J=2.9Hz,1H),8.08(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=8.3Hz,1H),6.18(d,J=2.9Hz,1H),4.26(d,J=7.1Hz,2H),3.84(s,3H),2.35(s,3H),1.92(t,J=7.2Hz,1H),0.95−0.84(m,4H),0.76−0.65(m,2H),0.65−0.54(m,2H)。
ステップ6:(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド
NMP(10mL)中の2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(2.0g、3.976mmol)及び(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(2.0g、13mmol)の溶液に、炭酸カリウム(2.9g、21mmol)を加えた。スラリーを130℃で20時間加熱した。反応物を周囲温度に冷却し、氷水(100mL)中のHClの急速攪拌溶液(7mLの6M、42.00mmol)をゆっくり加え、オフホワイトスラリーを得た。沈殿物を回収し、10mLの水で3回洗浄した。固体を1時間空気乾燥させた。固体を50mLのEtOAC中に溶解し、水を除去した。溶媒を真空で除去した、油をアセトニトリル中に溶解し、粗生成物を、5〜100%のアセトニトリル/水で溶出する415gのISCO逆相カラム上でクロマトグラフィーに供した。生成物画分を回収し、真空下で濃縮し、オフホワイト泡の(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド(1.8g、75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値579.26276、実測値580.1(M+1)
+;保持時間:3.26分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.35(s,1H),8.37(s,1H),8.18(d,J=2.7Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.90(d,J=8.2Hz,1H),6.10(d,J=2.8Hz,1H),4.23(d,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),2.56(d,J=10.5Hz,1H),2.41(t,J=8.6Hz,1H),2.32(s,3H),2.18(dq,J=11.6,6.1Hz,1H),1.95−1.82(m,2H),1.54(d,J=11.1Hz,6H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),0.94−0.84(m,4H),0.81(d,J=6.2Hz,3H),0.75−0.66(m,2H),0.63−0.56(m,2H)。
(S)−N−((3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド(化合物31)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−[(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(75mg、0.2000mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ42.16mg、0.2600mmol)を、THF(1.5mL)中で組み合わせ、2時間攪拌した。この時点で、5−メチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド(およそ32.24mg、0.2000mmol)を加えた後、DBU(およそ101.4mg、99.61μL、0.6658mmol)を加え、反応物を室温でさらに2時間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、2−クロロ−N−[(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(70mg、69%)を得た。ESI−MS m/z 計算値506.07507、実測値507.1(M+1)
+;保持時間:0.67分。
ステップ2:(S)−N−((3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−2−(2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−N−[(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(70mg、0.1381mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ62.00mg、0.4143mmol)及び炭酸カリウム(およそ95.43mg、0.6905mmol)を、DMSO(1mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−[(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(18mg、23%)を得た。ESI−MS m/z 計算値583.2189、実測値584.3(M+1)
+;保持時間:2.07分。
(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−2−(2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(化合物29)の合成
ステップ1:メチル−d
3 4−メチル−2−(メチル−d
3)−4−ニトロペンタノエート−3,3−d
2
磁性攪拌子、窒素ライン、及び加熱マントル付きのJ−Kem熱電対を備えた500−mLの3つ口丸底フラスコに、2−ニトロプロパン(34.3g、385mmol)、d
8−メタクリル酸メチル(50.0g、460mmol)を充填し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU、1.47g、9.62mmol)を一度に加えた際に、周囲温度で攪拌した。反応溶液を、20〜40℃に発熱させ、加熱または冷却せずに16時間攪拌した。反応は一部だけ完了(HPLC)したので、溶液を80℃で4時間温めた。反応混合物をMTBE(170mL)で希釈し、1MのHCl(15mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、濃縮し(60℃で29’’Hg)、溶媒及びあらゆる残留出発物質を除去し、生成物を淡黄色油(75g、99%)として得た。それを蒸留によってさらに精製せずに次ステップで使用した。
ステップ2:メチル−d
3(S)−4−メチル−2−(メチル−d
3)−4−ニトロペンタノエート−3,3−d
2
オーバーヘッド機械式撹拌器、窒素ライン及び加熱マントル付きのJ−Kem熱電対を備えた5Lの3つ口丸底フラスコに、メチル−d
3 4−メチル−2−(メチル−d
3)−4−ニトロペンタノエート−3,3−d
2(75g、380mmol)及び2000mLのpH7.5 Na−リン酸緩衝液(0.8M)を充填した。これに、RhizomuCor miehei由来のリパーゼ(シグマL4277、Novozymes社製のパラターゼ)(0.5体積)を加え、30℃で25時間攪拌した。キラルHPLC(ADH4.6×250mm、5μm、1.0mL/分、98%ヘプタン/2%IPA)により、99.8/0.2の比率のエナンチオマーを示す。反応混合物をMTBE(毎回1L)で2回抽出した。任意のエマルションを含む有機が、抽出中に形成された。組み合わせた有機物を、炭酸水素ナトリウムの水溶液(5体積)、ブライン(5体積)で2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で濃縮し、所望の生成物であるメチル−d
3(S)−4−メチル−2−(メチル−d
3)−4−ニトロペンタノエート−3,3−d
2を淡黄色油(32.5g、43%収率)として得た。
ステップ3:(S)−5,5−ジメチル−3−(メチル−d
3)ピロリジン−2−オン−4,4−d
2
高圧容器(パールシェーカーボトル、500mL)を窒素下でパージし、維持した。容器を、脱イオン水で(3回)すすぎ、湿潤ラネー(登録商標)2800Ni(6.1g)、メチル−d
3(S)−4−メチル−2−(メチル−d
3)−4−ニトロペンタノエート−3,3−d
2(32.5g、165mmol)、エタノール(290mL)を順次充填した。容器を密封し、排気/N
2で(3回)充填した。攪拌せずに、容器を排気し、H
2(30psi)で充填した。内容物を60℃に加熱しながらパールボトルを振動し、H
2圧を30psiで8時間維持した。容器を排気/N
2で充填(3回)し、内容物を真空濾過(セライトパッド;N
2ブランケット)で除去した。フラスコ/濾過パッドをエタノール(3×50mL)で洗浄した。最終洗浄後、溶媒で湿った濾過ケーキを別の受容器に移し、廃棄用の水で覆った。注:触媒を決して完全に乾燥させるべきではない(濾過プロセスを通して湿りを保つ)。ろ液と洗液を組み合わせ、濃縮し(40℃/40トル)、(S)−5,5−ジメチル−3−(メチル−d
3)ピロリジン−2−オン−4,4−d
2を白色固体(20g、92%)として得た。
ステップ4:(4S)−3,3−ジジュウテリオ−2,2−ジメチル−4−(トリジュウテリオメチル)ピロリジン塩酸塩
オーバーヘッド機械式撹拌器、窒素ライン及びJ−Kem熱電対を備えた1Lの3つ口丸底フラスコに、20〜36℃(混合熱)に温めたTHF(80mL、4体積)中の水素化リチウムアルミニウムペレット(7.6g、202mmol)を充填した。THF(120mL、6体積)中の(S)−5,5−ジメチル−3−(メチル−d
3)ピロリジン−2−オン−4,4−d
2(20g、150mmol)の溶液を、反応温度を約60℃に上昇させながら、30分かけて懸濁液に加えた。反応温度を還流近くまで上昇させ(約68℃)、そこで16時間維持した。反応混合物を40℃未満に冷却し、200mL(10体積)のMTBEで希釈した。硫酸ナトリウムの飽和水溶液(1体積)を2時間かけて滴下して加えて、混合物をゆっくりクエンチした。注:活発な脱ガス(H
2)が観察され、混合物が濃厚になり、薄まり、暗灰色の混合物が白色に変化する。添加が完了した後、反応混合物を室温に冷却した。固体を濾過(セライトパッド)で除去し、酢酸エチル(4体積)で洗浄した。外部冷却及びN
2ブランケットにより、ろ液と洗液を組み合わせ、温度を20℃未満に維持しながら、ジオキサン中の無水4MのHCl(38mL、152mmol)の滴下添加で処理した。添加が完了した(20分)後、得られた懸濁液を真空下で45℃にて濃縮した。懸濁液を濃縮中にヘプタン(4体積)で2回充填した。懸濁液を30℃未満に冷却し、固体をN
2ブランケット下、濾過で回収した。固体を窒素吸引で乾燥させて、高真空下で45℃にてさらに乾燥させて、(4S)−3,3−ジジュウテリオ−2,2−ジメチル−4−(トリジュウテリオメチル)ピロリジン塩酸塩(17.5g、75%)を得た。生成物はかなり吸湿性であるため、窒素下で操作した。
ステップ5:(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−2−(2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド
2−クロロ−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(2g、3.839mmol)を、DMSO(10mL)及び1,2−ジエトキシエタン(2.000mL)中に溶解した。炭酸カリウム(およそ2.654g、19.20mmol)及び(4S)−3,3−ジジュウテリオ−2,2−ジメチル−4−(トリジュウテリオメチル)ピロリジン(塩酸塩)(およそ1.485g、9.598mmol)を加え、得られたスラリーを130℃で28時間加熱した。反応混合物を冷却し、急速攪拌した氷水(60.00mL)及び酢酸(およそ3.458g、3.275mL、57.58mmol)に注いだ。20分間攪拌後、固体を濾過し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチル中に溶解し、水、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた物質をヘプタン中で加熱し、得られた固体を回収し、乾燥させて、(S)−N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−2−(2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(0.8g、35%)を得た。ESI−MS m/z 計算値602.27、実測値603.1(M+1)
+;保持時間:1.82分。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物13)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2749mmol)及びカルボニルジイミダゾール(53mg、0.3269mmol)を、THF(600.0μL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(53mg、0.3025mmol)を加えた後、DBU(55μL、0.3678mmol)を加え、反応物を室温でさらに16時間攪拌した。反応混合物を10mLの1Mクエン酸で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。これを次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(140mg、98%)。ESI−MS m/z 計算値520.09076、実測値521.1(M+1)
+;保持時間:0.68分。
ステップ2:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(140mg、0.2688mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(120mg、0.8018mmol)及び炭酸カリウム(224mg、1.621mmol)を、DMSO(700.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去した。残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(96mg、60%)。ESI−MS m/z 計算値597.2345、実測値598.3(M+1)
+;保持時間:2.1分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.32(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.78(s,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.17(d,J=2.7Hz,1H),4.23(s,2H),3.78(s,3H),2.57(d,J=10.4Hz,1H),2.53(s,3H),2.41(dd,J=10.3、7.1Hz,1H),2.17(dq,J=12.1、6.0Hz,1H),1.87(dd,J=11.8、5.5Hz,1H),1.57(s,3H),1.53(s,3H),1.43(t,J=12.2Hz,1H),1.23(s,6H),0.80(d,J=6.2Hz,3H)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[4−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物30)の合成
ステップ1:2−ヒドロキシメチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチルエステル
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(3.6mL、24mmol)を、2−ニトロプロパン(26.5mL、292mmol)に加えた。この混合物を65℃に加熱し、加熱を止め、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(25mL、243mmol)を滴下して加えた。その後、熱を80℃に戻した。1時間加熱後、加熱を止め、反応物を室温で一晩攪拌し、80℃でさらに2時間加熱した。反応物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、1M塩化水素(2×125mL)、二炭酸塩水溶液(125mL)及びブライン(125mL)で洗浄した。反応生成物の混合物を、55〜60%で溶出する0〜60%のヘキサン:エーテル中の330gのシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけ、2−ヒドロキシメチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチルエステル(29.68g、60%)を淡緑色油として得た。ESI−MS m/z 計算値205.21、実測値206.1(M+1)
+。保持時間:1.67分。
ステップ2:3−ヒドロキシメチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン
2−ヒドロキシメチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチルエステル(4.45g、21.7mmol)を、絶対エタノール(60mL)、次いで、ラネーニッケル(1.7g、約15重量%)に加えた。反応物を2barのH
2下で60℃にて一晩加熱した。ラネーニッケル(1.0g、約50重量%)をさらに加え、反応物を5barのH
2下で60℃にて3.5時間加熱した。この時点で、2−ヒドロキシメチル−4−メチル−4−ニトロ−ペンタン酸メチルエステル(3.95g、19.3mmol)をさらに加え、H
2を補充して、5barを維持しながら、反応物を72時間加熱した。反応物を、セライトを介して濾過し、メタノールで洗浄した。粗反応物を、シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけて、0〜10%のジクロロメタン:10%のメタノールで溶出し、3−ヒドロキシメチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(3.69g、63%)を白色固体として得た。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ ppm 1.31(d,J=9.01Hz,6H),1.72(dd,J=12.52、10.33Hz,1H),2.04(dd,J=12.58、8.84Hz,1H),2.73−2.91(m,1H)3.31(d,J=4.72Hz,1H)3.64−3.95(m,2H),5.93(br.s.,1H)
ステップ3:(5,5−ジメチル−ピロリジン−3−イル)−メタノール
水素化アルミニウムリチウム(3.90g、103.00mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)中で懸濁させた。その後、テトラヒドロフラン(30mL)中の3−ヒドロキシメチル−5,5−ジメチル−ピロリジン−2−オン(3.69g、25.77mmol)を滴下して加え、反応物を65℃で40時間加熱した。反応物を2−メチル−テトラヒドロフラン(125mL)で希釈した後、氷浴中で冷却し、飽和水性ロシェル塩(200mL)を滴下して加えた。有機層を2−メチル−テトラヒドロフラン(2×200mL)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、粗製の(5,5−ジメチル−ピロリジン−3−イル)−メタノール(3.47g、104%)を得た。
1H NMR(250MHz,CDCl
3 δ ppm 1.06−1.24(m,6H),1.29(dd,J=12.58、7.20Hz,2H),1.43(s,1H),1.68−1.89(bs,1H),2.31−2.52(m,1H),2.83(dd,J=11.10、5.49Hz,1H),3.05−3.26(m,1H)3.48−3.71(m,1H)
ステップ4:4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2,2−ジメチル−ピロリジン
アセトニトリル(24mL)中の(5,5−ジメチル−ピロリジン−3−イル)−メタノール(3.08g、23.8mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(4.31g、28.6mmol)に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(5.3mL、35.7mmol)を加えた。反応物を3.5時間攪拌した。反応物をクロロホルム(250mL)で希釈し、水(125mL)及びブライン(125mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗物質を、シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタン/メタノールで溶出し、15〜35%のメタノールで溶出し、2回のカラム後に、4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−2,2−ジメチル−ピロリジン(3.88g、67%)を黄色油として得た。ESI−MS m/z 計算値243.47、実測値244.2(M+1)
+;保持時間:2.52分。
1H NMR(250MHz,CDCl
3)δ ppm−0.05−0.11(m,6H),0.89(s,9H),1.19(d,J=18.02Hz,6H),1.25−1.32(m,1H),1.74(dd,J=12.63、8.79Hz,1H),1.92(br.s.,1H),2.32−2.50(m,1H),2.81(dd,J=11.54、6.37Hz,1H)3.11(dd,J=11.48、7.97Hz,1H)3.45−3.61(m,2H)。
ステップ5.2−[4−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(30mg、0.05759mmol)、tert−ブチル−[(5,5−ジメチルピロリジン−3−イル)メトキシ]−ジメチル−シラン(およそ42.07mg、0.1728mmol)、K
2CO
3(およそ39.80mg、0.2880mmol)を、DMSO(600.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を1Mクエン酸溶液と酢酸エチルの間に画分し、有機物を分離した。有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、2−[4−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(19mg、45%)を得た。ESI−MS m/z 計算値727.3159、実測値728.4(M+1)
+;保持時間:0.94分。
ステップ6.N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[4−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−[4−[[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(19mg)を、THF(1mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。TBAF(およそ288.0μLの1M、0.2880mmol)を加え、反応物を室温に温めた。反応混合物を1時間攪拌した後、酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[4−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(8.7mg、54%)を得た。ESI−MS m/z 計算値613.22943、実測値614.3(M+1)
+;保持時間:1.81分。
N−[3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物39)の合成
ステップ1:4−(3−メトキシ−3−オキソ−プロピル)スルホニル−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル
4−ブロモ−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(508mg、2.319mmol)、(3−メトキシ−3−オキソ−プロピル)スルフィニルオキシナトリウム(810mg、4.651mmol)、銅(1+)(ヨウ化物イオン(1))(1.31g、6.878mmol)を、脱ガスDMSO(3.048mL)中で組み合わせた。窒素を、反応物を通じてさらに5分間バブリングした後、それを密封し、80℃に加熱した。反応物を48時間加熱した後、室温に冷却した。反応物を酢酸エチル(25mL)及びNH
4Cl(10mL)で希釈した。濃厚な沈殿物が形成され、濾過し、廃棄した。層を分離し、有機物を飽和NH
4Cl(30mL)溶液、飽和NaHCO
3溶液(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、4−(3−メトキシ−3−オキソ−プロピル)スルホニル−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(297mg、44%)を得た。ESI−MS m/z 計算値290.05725、実測値291.1(M+1)
+;保持時間:0.32分。
ステップ2:1−メチル−4−スルファモイル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル
ステップ1:
4−(3−メトキシ−3−オキソ−プロピル)スルホニル−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(297mg、1.023mmol)を、THF(4mL)中に溶解し、メタノール中の25%のNaOMe(220μLの25%w/v、1.018mmol)を加えた。反応物を5分間攪拌し、蒸発させた。ヘキサンを加え、混合物を再蒸発させた。
ステップ2:
ステップ1からの生成物を、ジクロロメタン(4mL)中に溶解し、N−クロロスクシンイミド(138mg、1.033mmol)を加えた。反応物を30分間攪拌した。反応混合物を、メタノール中のアンモニアの氷浴冷却溶液(1.5mLの7M、10.50mmol)にゆっくり加え、さらに30分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗生成物を次ステップでさらに精製せずに使用した。1−メチル−4−スルファモイル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(110mg、49%)。ESI−MS m/z 計算値219.03137、実測値220.1(M+1)+;保持時間:0.2分。
ステップ3:4−[[2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボニル]スルファモイル]−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(およそ186.2mg、0.5018mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ81.37mg、0.5018mmol)を、THF(2mL)中で組み合わせ、室温で3時間攪拌した。反応混合物に、1−メチル−4−スルファモイル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(110mg、0.5018mmol)及びDBU(およそ76.39mg、75.04μL、0.5018mmol)を加え、反応物をさらに16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗生成物をさらに精製せずに次ステップに引き継いだ。4−[[2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボニル]スルファモイル]−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(178mg、63%)。ESI−MS m/z 計算値564.08057、実測値565.1(M+1)
+;保持時間:0.67分。
ステップ4:N−[3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
ステップ1:
4−[[2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボニル]スルファモイル]−1−メチル−ピラゾール−3−カルボン酸メチル(145mg、0.2567mmol)を、水素化ホウ素リチウム(THF中の2.0M)(およそ1.283mLの2M、2.567mmol)中に溶解し、4時間攪拌した。反応混合物をメタノールでクエンチした後、酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。
ステップ2:
ステップ1から得られたアルコールを、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ76.84mg、0.5134mmol)及び炭酸カリウム(およそ106.4mg、0.7701mmol)と共に、NMP(0.5mL)中に溶解し、反応物を130℃で16時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルと1Mクエン酸溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗製の反応混合物を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物はNMPを含有したため、生成物を、5mMの水性HCl中の10〜99%のアセトニトリルの勾配を利用したLC/MSによってさらに精製した。所望の画分を酢酸エチルで抽出した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、N−[3−(ヒドロキシメチル)−1−メチル−ピラゾール−4−イル]スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(8mg、5%)を得た。ESI−MS m/z 計算値613.22943、実測値614.5(M+1)+;保持時間:1.96分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.25(s,1H),8.42(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.78(d,J=8.2Hz,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),6.17(d,J=2.8Hz,1H),4.98(s,1H),4.60(q,J=13.0Hz,2H),4.23(s,2H),3.85(s,3H),2.56(t,J=10.5Hz,1H),2.16(s,1H),1.91−1.84(m,1H),1.56(s,3H),1.53(s,3H),1.42(t,J=12.1Hz,1H),1.23(s,6H),0.83(d,J=6.3Hz,3H)。
(7S)−7,9,9−トリメチル−2−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−6a,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピロド[2,3−d]ピロロ[2,1−b][1,3]オキサジン−5−オン(化合物57)の合成
ステップ1:6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(200mg、0.5389mmol)及びフッ化セシウム(およそ81.86mg、0.5389mmol)を、DMSO(2mL)中で組み合わせた。(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ242.0mg、1.617mmol)を加えた後、微粉砕した炭酸カリウム(およそ223.5mg、1.617mmol)を加えた。反応混合物にキャップを付け、150℃で一晩攪拌した。反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、クエン酸水溶液(1M、2×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、12グラムのシリカゲルカラム上で40分かけて0〜5%のMeOH/DCM勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離した。純粋な画分を組み合わせ、濃縮し、6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(154mg、65%)を白色発泡固体として得た。ESI−MS m/z 計算値440.20352、実測値441.6(M+1)
+;保持時間:1.87分。
ステップ2:(7S)−7,9,9−トリメチル−2−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−6a,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピロド[2,3−d]ピロロ[2,1−b][1,3]オキサジン−5−オン
6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(50mg、0.1135mmol)、水(20μL、1.110mmol)、酢酸ナトリウム(19mg、0.2316mmol)及び[Ir[dF(CF
3)ppy]
2(dtbpy)]PF
6(5mg、0.004457mmol)を、DMA(872mL)中に溶解した。反応混合物を23Wコンパクト蛍光光源下に5時間置いた。光源から十分な熱を発生させて、反応混合物を約40℃に温めた。粗製の混合物を、0〜100%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、(7S)−7,9,9−トリメチル−2−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−6a,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピロド[2,3−d]ピロロ[2,1−b][1,3]オキサジン−5−オン(24.6mg、50%)を得た。ESI−MS m/z 計算値438.18787、実測値439.6(M+1)
+;保持時間:2.27分。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4R)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物37)の合成
N−メチルピロリジノン(10.00mL)及び1,2−ジエトキシエタン(2.000mL)中の2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(2g、3.839mmol)及び(4R)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ1.322g、8.830mmol)の混合物に、炭酸カリウム(およそ2.654g、19.20mmol)を加えた。スラリーを130℃で40時間加熱した。反応懸濁液を周囲温度に冷却し、氷水(100.0mL)中のHClの急速攪拌溶液(およそ8.958mLの6M、53.75mmol)にゆっくり加え、オフホワイトスラリーを得た。沈殿物を回収し、10mLの水で3回洗浄した。固体を1時間空気乾燥させた。粗製の固体を、熱いイソプロピルアルコール(30.00mL)中に溶解し、2時間置いた。固体を回収し、オフホワイト固体を2mLの冷却イソプロピルアルコールで3回洗浄した。固体を1時間空気乾燥させた後、真空中で45℃にて18時間乾燥させ、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4R)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(1.4g、61%)を得た。ESI−MS m/z 計算値597.2345、実測値598.1(M+1)
+;保持時間:3.1分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.36(s,1H),8.38(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.17(d,J=2.8Hz,1H),4.23(s,2H),3.81(s,3H),2.55(d,J=10.5Hz,1H),2.41(t,J=8.6Hz,1H),2.32(s,3H),2.19(dt,J=12.0、6.2Hz,1H),1.87(dd,J=11.9、5.6Hz,1H),1.56(s,3H),1.53(s,3H),1.42(t,J=12.1Hz,1H),1.23(s,6H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物17)の合成
ステップ1:2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(100mg、0.2749mmol)及びCDI(53mg、0.3269mmol)を、THF中で組み合わせ、(600.0μL)及びバイアル(バイアル1)中で室温にて2時間攪拌した。その間、1,3,5−トリメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(69mg、0.3307mmol)を、別々のバイアル(バイアル2)中でアンモニア(250μLの7M、1.750mmol)(メタノール中)と組み合わせた。さらに20分間攪拌後、蒸発によってバイアル2から揮発物を除去し、1mLのジクロロメタンを固体残渣に加え、蒸発させた。その後、DBU(60μL、0.4012mmol)をバイアル2に加え、(あらゆる残留塩化アンモニウムからアンモニアの除去を容易にするため)60℃で5分間攪拌した。室温に冷却すると、1mLのTHFを加えた後、減圧下で蒸発させた。その後、バイアル1の内容物を、シリンジでバイアル2に加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。この物質を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(142mg、97%)。ESI−MS m/z 計算値534.1064、実測値535.1(M+1)
+;保持時間:0.7分。
ステップ2:6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(142mg、0.2655mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(119mg、0.7951mmol)及び炭酸カリウム(221mg、1.599mmol)を、DMSO(531.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1mLの水を加えた。15分攪拌後、バイアルの内容物を沈殿させて、液体部分をピペットで除去し、残りの固体を20mLの酢酸エチルで溶解した後、15mLの1Mクエン酸で洗浄した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた固体を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、白色固体を得た。6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3,5−トリメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(84mg、52%)。ESI−MS m/z 計算値611.2502、実測値612.2(M+1)
+;保持時間:2.16分。
(S)−2−(2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−N−((3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(化合物3)
2−クロロ−N−[(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル]−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(5.34g、10.5mmol)、炭酸カリウム(7.27g、52.6mmol)及び(4S)−3,3−ジジュウテリオ−2,2−ジメチル−4−(トリジュウテリオメチル)ピロリジン(塩酸塩)(4.88g、31.6mmol)を、DMSO(45mL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を酢酸エチル(30体積)と1Mクエン酸溶液(pH4〜5)の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ヘプタン中の0〜40%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した後、MTBE/ジクロロメタン(2:1)で粉砕した。得られた固体を100mLの丸底フラスコに移し、室温で4日間乾燥させて、(S)−2−(2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−N−((3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(2.6g、42%)を得た。ESI−MS m/z 計算値588.66、実測値589.2(M+1)
+;保持時間:20.2分(35分ラン)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物11)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(2.03g、11.02mmol)、3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オール(およそ1.320g、11.57mmol)、トリフェニルホスフィン(およそ3.189g、2.817mL、12.16mmol)を、THF(20.40mL)中で組み合わせ、反応物を氷浴中で冷却した。混合物に、DIAD(およそ2.507g、2.441mL、12.40mmol)を滴下して加え、反応物を室温に16時間温めた。混合物を蒸発させて、得られた物質を酢酸エチル(50mL)と1N水酸化ナトリウム(50mL)の間に分画した。有機物を分離し、ブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ヘキサン中の0〜30%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(2.0g、65%)を得た。ESI−MS m/z 計算値280.1035、実測値281.1(M+1)
+;保持時間:0.62分。
ステップ2:3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(2.0g、7.137mmol)及びTFA(およそ8.138g、5.499mL、71.37mmol)を、ジクロロメタン(20.00mL)中に溶解し、2時間攪拌した後、蒸発させて、固体にした。固体を酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間に分画した。有機物を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機物を乾燥させて、3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)−1H−ピラゾール(1.24g、96%)を得た。ESI−MS m/z 計算値180.05104、実測値180.9(M+1)
+;保持時間:0.37分。
ステップ3:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(およそ1.433g、5.774mmol)、3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)−1H−ピラゾール(1.04g、5.774mmol)及び炭酸カリウム(およそ957.6mg、6.929mmol)(磨り潰したて)を、無水DMSO(28.66mL)中で組み合わせた。1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(およそ129.6mg、1.155mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、15分間攪拌した。得られた固体を回収し、水で洗浄した。固体を、ジクロロメタン中に溶解し、少量の水性層を除去した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.81g、80%)を得た。ESI−MS m/z 計算値391.09106、実測値392.2(M+1)
+;保持時間:0.84分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[(1R,2S,4S)−ノルボルナン−2−イル]オキシピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(1.81g、4.620mmol)及びTFA(3.6mL、47mmol)を、メチレンクロリド(18mL)中で組み合わせ、40℃で3時間加熱した。反応物を蒸発させて、乾燥させて、得られた固体をヘキサンから再蒸発させた。固体をさらに乾燥させて、2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(1.55g、100%)を得た。ESI−MS m/z 計算値335.02844、実測値336.0(M+1)
+;保持時間:0.61分。
ステップ5:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
ステップ1:スルホンアミド形成
1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホニルクロリド(およそ97.42mg、0.5005mmol)を、メタノール中のアンモニア(およそ298.0μLの7M、2.086mmol)中に溶解し、室温で30分間攪拌した。混合物を蒸発させて、乾燥させて、ジクロロメタンから再蒸発させた。固体を、THF(1mL)中に溶解し、DBU(およそ211.6mg、207.9μL、1.390mmol)を加えた。混合物を70℃で30分間攪拌し、反応からいずれか残りのアンモニアを解放した。
ステップ2:
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(140mg、0.4171mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ85.36mg、0.5264mmol)を、THF(1.250mL)中で組み合わせ、2時間攪拌した。この時点で、混合物を、ステップ1からのスルホンアミド混合物に加えた。DBU(およそ211.6mg、207.9μL、1.390mmol)を加え、反応物を室温でさらに30分間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(196mg、95%)を得た。ESI−MS m/z 計算値492.05945、実測値493.1(M+1)+;保持時間:0.61分。
ステップ6:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−メチルスルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(およそ100mg、0.2mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ91mg、0.60mmol)及び炭酸カリウム(およそ141mg、1.0mmol)を、DMSO(500.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を水(3mL)で希釈し、20分間攪拌した。固体が形成され、水性液体をデカントした。固体を酢酸エチル中に溶解し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(29mg、25%)を得た。ESI−MS m/z 計算値569.20、実測値570.3(M+1)
+;保持時間:1.89分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.36(s,1H),8.37(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.92(d,J=8.2Hz,1H),6.15(d,J=2.7Hz,1H),4.44(t,J=5.9Hz,2H),3.81(s,3H),2.83(qt,J=11.5、5.9Hz,2H),2.59−2.53(m,1H),2.46−2.37(m,1H),2.32(s,3H),2.26−2.10(m,1H),1.88(dd,J=11.9、5.5Hz,1H),1.55(d,J=11.1Hz,6H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),0.81(d,J=6.3Hz,3H)。
N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物12)の合成
ステップ1:2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(151mg、0.4499mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ92.07mg、0.5678mmol)を、THF(1.348mL)中で組み合わせ、2時間攪拌した。この時点で、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ78.83mg、0.4499mmol)を加えた後、DBU(およそ228.4mg、224.4μL、1.500mmol)を加え、反応物を室温でさらに30分間攪拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(216mg、97%)を得た。ESI−MS m/z 計算値492.05945、実測値493.1(M+1)
+;保持時間:0.61分。
ステップ2:N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(およそ100mg、0.2mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ91mg、0.60mmol)及び炭酸カリウム(およそ141mg、1.0mmol)を、DMSO(500.0μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を水(3mL)で希釈し、20分間攪拌した。固体が形成され、水性液体をデカントした。固体を酢酸エチル中に溶解し、1Mクエン酸溶液、次いで、ブラインで洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。粗物質を、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロプロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(51mg、44%)を得た。ESI−MS m/z 計算値569.20、実測値570.3(M+1)
+;保持時間:1.89分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.36(s,1H),8.37(s,1H),8.22(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.92(d,J=8.2Hz,1H),6.15(d,J=2.7Hz,1H),4.44(t,J=5.9Hz,2H),3.81(s,3H),2.83(qt,J=11.5、5.9Hz,2H),2.59−2.53(m,1H),2.46−2.37(m,1H),2.32(s,3H),2.26−2.10(m,1H),1.88(dd,J=11.9、5.5Hz,1H),1.55(d,J=11.1Hz,6H),1.42(t,J=12.2Hz,1H),0.81(d,J=6.3Hz,3H)。
6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物48)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
ジシクロプロピルメタノール(およそ468.9mg、4.180mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(700mg、3.800mmol)、PPh3(およそ1.296g、4.940mmol)を、THF(19.00mL)中に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。DIAD(およそ998.9mg、956.8μL、4.940mmol)をシリンジで滴下して加え、反応混合物を1時間の間に室温にゆっくり温めた後、室温で16時間攪拌し、60℃で2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去した。その後、残りの油を60mLの酢酸エチル中に溶解し、50mLの1NのNaOHで洗浄した。水性層を酢酸エチル(2×40mL)でさらに抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。その後、粗物質を、ヘキサン中の酢酸エチルの0〜40%勾配を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する画分を組み合わせ、濃縮し、tert−ブチル 3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(483mg、46%)を得た。ESI−MS m/z 計算値278.16306、実測値279.3(M+1)
+;保持時間:2.11分。
1H NMR(400MHz,DMF)δ 8.02(dd,J=3.1、0.9Hz,1H),6.07(dd,J=3.1、0.9Hz,1H),3.80(td,J=7.8、1.0Hz,1H),1.53(d,J=1.0Hz,9H),1.23−1.04(m,2H),0.59−0.27(m,8H)。
ステップ2:3−(ジシクロプロピルメトキシ)−1H−ピラゾール
1,2−ジメトキシエタン(5.875mL)中のtert−ブチル 3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(470mg、1.689mmol)に、水(2.5mL)中の炭酸ナトリウム(537mg、5.067mmol)を加え、反応混合物を、スクリューキャップバイアル中で90℃に16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)で希釈した。有機物を分離し、水性層を2×25mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、濃縮し、無色油を得た。これを次ステップでさらに精製せずに使用した。3−(ジシクロプロピルメトキシ)−1H−ピラゾール(230mg、76%)。ESI−MS m/z 計算値178.11061、実測値179.1(M+1)
+;保持時間:1.32分。
ステップ3:2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル
丸底フラスコに、3−(ジシクロプロピルメトキシ)−1H−ピラゾール(226mg、1.268mmol)、2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸エチル(280mg、1.272mmol)、K
2CO
3(264mg、1.910mmol)(モルタル中で磨り潰したて)及び無水DMF(2.100mL)を窒素下で充填した。DABCO(26mg、0.2318mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)及び水(50mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×30mL)でさらに抽出し、組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の0〜30%の酢酸エチルの勾配を用いて、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、白色固体;2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(210mg、46%)を得た。ESI−MS m/z 計算値361.11932、実測値362.3(M+1)
+;保持時間:0.82分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.48−8.31(m,2H),7.69(d,J=8.5Hz,1H),6.19(d,J=2.9Hz,1H),4.34(q,J=7.1Hz,2H),3.88(t,J=7.9Hz,1H),1.33(t,J=7.1Hz,3H),1.27−1.14(m,2H),0.60−0.35(m,8H)。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
THF(35.00mL)及びMeOH(15.00mL)中の2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(5g、13.82mmol)の溶液に、NaOH(およそ13.82mLの2M、27.64mmol)を加えた。混合物を周囲温度で45分間攪拌した。混合物をHCl(およそ27.64mLの1M、27.64mmol)をゆっくり加えて酸性化し、混合物をEtOAC(125mL)で抽出した。水性相を分離し、有機相を75mLのブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させて、濾過し、真空下で濃縮した。生成物は、オフホワイト固体であり、さらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(4.5g、98%)。ESI−MS m/z 計算値333.088、実測値334.0(M+1)
+;保持時間:1.81分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.60(s,1H),8.41−8.34(m,2H),7.67(d,J=8.4Hz,1H),6.18(d,J=2.9Hz,1H),3.88(t,J=7.9Hz,1H),1.29−1.12(m,2H),0.59−0.38(m,8H)。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
THF(45mL)中の2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(4.5g、13.48mmol)に、CDI(2.4g、15mmol)をゆっくり加えた。混合物を周囲温度で1時間攪拌した。活性化エステルに、1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(2.6g、14.84mmol)を少しずつ加えた後、DBU(2.4mL、16mmol)を加え、混合物を周囲温度で1時間攪拌した。反応混合物に、水(90mL)中のクエン酸(10.4g、54.1mmol)をゆっくり加えた。混合物をEtOAC(120mL)で抽出し、有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を、0〜100%のEtOAC/ヘキサンで溶出する120gのISCOシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにかけて、2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(5.3g、80%)を得た。ESI−MS m/z 計算値490.119、実測値491.1(M+1)
+;保持時間:2.57分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.71(s,1H),8.52−8.25(m,2H),8.07(d,J=8.4Hz,1H),7.63(d,J=8.3Hz,1H),6.16(d,J=2.9Hz,1H),3.87(t,J=8.0Hz,1H),3.84(s,3H),2.35(s,3H),1.26−1.14(m,2H),0.55−0.40(m,8H)。
ステップ6:6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
NMP(25mL)及び1,2−ジエトキシエタン(5mL)中の2−クロロ−6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(5.2g、10.59mmol)及び(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(3.65g、24.39mmol)の溶液に、炭酸カリウム(7.32g、53.0mmol)を加えた。スラリーを130℃で20時間加熱した。反応懸濁液を周囲温度に冷却し、氷水(150mL)中のHCl(18mLの6M、108mmol)の急速攪拌溶液にゆっくり加え、オフホワイトスラリーを得た。沈殿物を回収し、10mLの水で3回洗浄した。固体を1時間空気乾燥させた。固体を150mLのEtOAC中に溶解し、100mLの1MのHCl及び100mLのブラインで洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、真空下で濃縮し、オフホワイト固体を得た。固体を20mLのアセトニトリル中に溶解し、5〜100%のアセトニトリル/水で溶出する415gのISCO逆相カラム上でクロマトグラフィーに供した。生成物画分を回収し、真空下で濃縮した。生成物を、0〜100%のEtOAC/ヘキサンで溶出する80gのISCOシリカゲルカラム上で再びクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を回収し、真空下で濃縮し、オフホワイト固体を得た。固体を真空下で45℃にて4時間乾燥させ、6−[3−(ジシクロプロピルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(4.1g、68%)を得た。ESI−MS m/z 計算値567.26276、実測値567.0(M+1)
+;保持時間:3.06分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.34(s,1H),8.37(s,1H),8.16(d,J=2.8Hz,1H),7.72(d,J=8.2Hz,1H),6.84(d,J=8.2Hz,1H),6.08(d,J=2.7Hz,1H),3.84(t,J=7.8Hz,1H),3.80(s,3H),2.55(d,J=10.5Hz,1H),2.41(t,J=8.6Hz,1H),2.32(s,3H),2.18(dq,J=11.5,6.1Hz,1H),1.87(dd,J=11.9、5.6Hz,1H),1.54(d,J=10.8Hz,6H),1.41(t,J=12.1Hz,1H),1.18(dtd,J=12.9,8.0,5.1Hz,2H),0.81(d,J=6.2Hz,3H),0.56−0.38(m,8H)。
6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物23)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
THF(12mL)中の3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメタノール(0.23g、2.3mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(0.42g、2.3mmol)、トリフェニルホスフィン(0.66g、2.5mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、N−イソプロポキシカルボニルイミノカルバミン酸イソプロピル(0.49mL、2.5mmol)をゆっくり加えた。反応物を室温にゆっくり温め、3日間攪拌した。それを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、真空下で蒸発させた。残渣を、ヘキサン中の0〜40%の酢酸エチルによるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレートを無色油(0.40g、66%)として得た。ESI−MS m/z 計算値264.15、実測値265.2(M+1)
+;保持時間:0.79分。
ステップ2:3−({ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル}メトキシ)−1H−ピラゾール
ジクロロメタン(3mL)中のtert−ブチル 3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(0.40g、1.513mmol)及びトリフルオロ酢酸(583μL、7.57mmol)の溶液を4時間攪拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基化し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、3−({ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル}メトキシ)−1H−ピラゾールを無色油(0.23g、93%)として得た。ESI−MS m/z 計算値164.09、実測値165.1(M+1)
+;保持時間:0.45分。
ステップ3:tert−ブチル 6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート
DMSO(7mL)中の3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)−1H−ピラゾール(0.23g、1.4mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(0.35g、1.4mmol)、炭酸カリウム(0.23g、1.7mmol)、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(32mg、0.29mmol)の混合物を室温で16時間攪拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、水、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中の0〜5%メタノールによるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(0.45g、85%)を得た。ESI−MS m/z 計算値375.13、実測値376.2(M+1)
+;保持時間:0.93分。
ステップ4:6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸
ジクロロメタン(6mL)中のtert−ブチル 6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(0.45g、1.2mmol)及びトリフルオロ酢酸(0.95mL、12mmol)の溶液を4時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をアセトニトリル中に溶解させた。溶媒を蒸発させて、6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸を無色固体(0.38g、100%)として得た。ESI−MS m/z 計算値319.07、実測値320.1(M+1)
+;保持時間:0.69分
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.50−8.34(m,2H),7.72(d,J=8.4Hz,1H),6.21(d,J=2.8Hz,1H),4.19(s,2H),2.54(s,1H),1.81(s,6H)。
ステップ5:6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
THF(1.9mL)中の6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸(0.12g、0.3753mmol)及びカルボニルジイミダゾール(およそ73mg、0.45mmol)の溶液を30分間攪拌し、1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ85mg、0.49mmol)及びジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(およそ68mg、67μL、0.45mmol)を加えた。16時間後、反応物を1M水性クエン酸で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、粗製の6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(0.19g、106%)を得た。これを次ステップでそのまま使用した。ESI−MS m/z 計算値476.10、実測値477.2(M+1)
+;保持時間:0.68分。
ステップ6:6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
DMSO(1.9mL)中の6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(およそ0.18g、0.38mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ160mg、1.1mmol)及び炭酸カリウム(およそ320mg、2.3mmol)の混合物を130℃で16時間攪拌した。反応物を濾過し、逆相HPLC−MS(30%〜99%のアセトニトリル/水(5mMのHCl))によって精製し、6−[3−(3−ビシクロ[1.1.1]ペンタニルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(90mg、42%)を得た。ESI−MS m/z 計算値553.25、実測値554.5(M+1)
+;保持時間:2.11分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.19(d,J=2.7Hz,1H),7.78(s,1H),7.72(d,J=8.2Hz,1H),6.89(d,J=8.2Hz,1H),6.12(d,J=2.8Hz,1H),4.15(s,2H),3.78(s,3H),2.62−2.52(m,5H),2.40(t,J=8.6Hz,1H),2.27−2.11(m,1H),1.87(dd,J=11.9,5.6Hz,1H),1.80(s,6H),1.55(d,J=15.0Hz,6H),1.43(t,J=12.1Hz,1H),0.80(d,J=6.2Hz,3H)
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物56)の合成
ステップ1:1−シクロプロピルシクロプロパノール
エーテル(450mL)中のシクロプロパンカルボン酸メチル(75g、749.1mmol)の溶液に、チタン(IV)イソプロポキシド(55.3mL、187.4mmol)を加えた。混合物に2時間かけて、臭化エチルマグネシウム(1.6Lの1M、1.60mol)をゆっくり加えた。添加は発熱をもたらし、添加速度を監視し、冷却浴を用いて制御した。反応温度を添加中に21〜26℃の間に保った。混合物を周囲温度でさらに2時間攪拌した。2時間後、混合物をアセトン/ドライアイス浴を用いて−5℃に冷やし、硫酸(970gの10%w/w、990mmol)でゆっくりクエンチした。反応混合物をドライアイス/アセトン浴中で冷却し、クエンチ中に反応容器を0℃未満に保った。クエンチが進むと、灰色/紫色固体が形成される。水性硫酸を完全に添加後、固体は決して溶液にはならなかった。混合物を0℃で1時間攪拌した。沈殿物を、ミディアムフリットを用いてセライトを介して濾過し、沈殿物をジエチルエーテル(900mL)で洗浄した。ろ液を分液漏斗に移し、有機相をブライン(1L)、飽和炭酸水素ナトリウム(1L)、ブライン(1L)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、セライト上で濾過し、溶媒を100トルで真空下にて蒸発させ、水浴を20℃で設定した。粗生成物を−23℃で一晩保存し、さらに精製せずに使用した。1−シクロプロピルシクロプロパノール(61g、83%)は、約50%の溶媒(THF及びiPrOH)を含むことが分かり、次ステップでそのまま使用した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 1.32(tt,J=8.2,5.1Hz,1H),0.71−0.61(m,2H),0.51−0.43(m,2H),0.43−0.33(m,2H),0.23−0.14(m,2H)。
ステップ2:1−ブロモ−1−シクロプロピル−シクロプロパン
DCM(200mL)中のトリフェニルホスフィン(56.1g、213.9mmol)の溶液を−10℃に冷却した。DCM(40mL)中のブロミン(11.0mL、214mmol)の溶液を加え、反応物を−10℃でさらに15分間攪拌した。その後、反応物を−30℃に冷却し、ピリジン(3.3mL、41mmol)を加えた。1−シクロプロピルシクロプロパノール(20.0g、204mmol)、ピリジン(17.3mL、214mmol)の溶液に、温度を−15℃から−20℃の間を維持しながら、DCM(100mL)を滴下して加えた。30分後、添加を完了し、反応物を室温に徐々に温めた。
1H NMR分析により、多少の生成物が示された。反応物を40℃で一晩攪拌した。GCMS分析により、89%の生成物が示された。反応物を室温に冷却した後、水(100mL)でクエンチした。反応物を10分間攪拌した後、相を分離した。有機相を、1MのHCl(102mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)できれいに洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し(30℃/ハウス真空約300トル)、ほとんどのDCMを除去した。粗製の反応混合物をフラッシュ蒸留(40℃/20トル)し、生成物(およそ50g)を得た。固体残渣(Ph
3PO及び生成物)を再加熱し、蒸留し(50〜60℃/20トル)、60.4gを得た。上記の全てを組み合わせ、DCMですすいだ後、濃縮し、21.5g(65%収率)の濁った無色液体を得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 5.30(s,1H),1.61(tt,J=8.2,5.0Hz,1H),1.07−1.02(m,2H),0.78−0.66(m,2H),0.67−0.51(m,2H),0.35−0.21(m,2H)。
ステップ3:シクロプロピリデンシクロプロパン
DMSO(100mL)中のtert−ブトキシドカリウム(16.7g、148.8mmol)の溶液を、250mLの3つ口丸底フラスコ中で室温にて攪拌した。1−ブロモ−1−シクロプロピル−シクロプロパン(20.0g、124.2mmol)を滴下して加え、反応は直ちに黒く、次いで、茶色に変わった。反応は、やや発熱した(氷水浴を用いて、温度を18℃〜22℃に維持した)。10分後、添加を完了した。氷水浴を除去し、反応物を室温で攪拌した。90分後、
1H NMR分析により、反応がほぼ完了したことが示された。反応混合物を、バルブトゥーバルブ蒸留を用いて真空蒸留した。40〜100トルの間で60℃〜80℃にて蒸留を行った。蒸留物を受容器中でゆっくり回収し、18.2g(オレフィン/t−BuOHの組み合わせについて、約95%)の無色液体を得た。これを
1H NMRで分析し、t−BuOHと共に(7.28グラムのオレフィン)を含んだ。蒸留物を水(5×10mL)でさらに洗浄した。DCM(10mL)を加え、反応相を分離し、各々を洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させて、濾過し、を蒸発させて、17.30g(7.30gの生成物を含有;73%)を無色液体(溶液)として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 1.19(s,8H)。
1H NMRにより、DCM及び少量のtert−ブタノールの存在が確認される。
ステップ4:ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−カルボン酸エチル
窒素雰囲気下で0℃のDCM中の(110mL)シクロプロピリデンシクロプロパン(49.5g、617.8mmol)の溶液に、酢酸ロジウム(II)(4.2g、9.503mmol)を加えた。0℃の混合物に、0.02mL/分(1.2mL/時間)の添加速度に設定したシリンジポンプを用いて、2−ジアゾ酢酸エチル(106.8mL、1.016mol)を加えた。添加を89時間続けた。粗製の反応混合物を、シリカプラグを介して濾過し、150mLのDCMで3回洗浄した。揮発物物質を真空で除去し、20%のDCM、(E)−ブタ−2−エン二酸ジエチル及び(Z)−ブタ−2−エン二酸ジエチルを含有する暗い黄色油を副生成物として得た。ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−カルボン酸エチル(100g、97%)、
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 4.13(q,J=7.1Hz,2H),2.23(s,1H),1.24(t,J=7.1Hz,3H),1.08−0.93(m,4H),0.90−0.82(m,2H),0.77(ddd,J=8.2,5.0,3.5Hz,2H)。
ステップ5:ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル}メタノール
氷浴で冷やしたジエチルエーテル(300mL)中のLiAlH
4(7.8g、200.2mmol)のスラリーに、ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−カルボン酸エチル(10.77g、64.79mmol)をゆっくり加えた。混合物を、添加中に穏やかな還流に温め、周囲温度で1時間攪拌し続けた。
1H NMRによると、反応は完了した。反応物を氷浴で冷やし、水(8.0mL、440mmol)、次いで、水酸化ナトリウム(8.0mLの2M、16mmol)、次いで、水(24.0mL、1.33mol)を加えてゆっくりクエンチした。淡黄色のスラリーをセライト上で濾過し、150mLのMTBEで3回洗浄した。ろ液を真空下で濃縮し、8.87gの透明な油を得た。{ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル}メタノール(8.87g、110%)。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 3.71(dd,J=6.7、5.5Hz,2H),1.76−1.65(m,1H),1.46(t,J=5.6Hz,1H),0.87(q,J=1.9Hz,4H),0.72−0.61(m,2H),0.60−0.50(m,2H)。
ステップ6:7−(ブロモメチル)ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン
1000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、冷却浴、添加漏斗、J−Kem温度プローブ及び窒素出入口を装着した。容器に、トリフェニルホスフィン(102.7mL、443.2mmol)及びジクロロメタン(1L)を窒素雰囲気下で充填し、透明な無色の溶液が得られた。攪拌を完了し、冷却浴にアセトンを充填した。ポット温度が−15℃になるまでドライアイスを少しずつ加えた。その後、添加漏斗に、1時間かけて滴下して加えたジクロロメタン(220mL、10mL/g)中のブロミン(22.82mL、443.0mmol)の溶液を充填した。ドライアイスを添加中に少しずつ加え、ポット温度を−15℃で維持した。添加が完了した後、淡黄色の懸濁液を、−15℃で15分間攪拌し続け、その時点で、懸濁液を−30℃に冷却した。添加漏斗に、ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルメタノール(50g、402.6mmol)、ピリジン(35.82mL、442.9mmol)及びジクロロメタン(250mL、5mL/g)の溶液を充填した。その後、ポット温度を−30℃で維持しながら、透明な淡黄色の溶液を1.5時間かけて滴下して加えた。得られた透明な淡黄色の反応混合物を、−5℃のポット温度に徐々に温めた後、−5℃で1時間攪拌し続けた。アリコートを除去し、ヘキサンで希釈し、沈殿物の形成をもたらした。懸濁液を、セライトのプラグを介して濾過した。透明なろ液を減圧下で濃縮し(20℃の水浴温度)、透明な黄色油を得た。
1H NMRによる分析により、出発物質は全く残っていないことが示された。反応完了は、3.71ppmでの出発物質のダブレットの消失、及び3.49ppmでの生成物のダブレットの出現によって決定された。反応混合物をヘキサン(2000mL)に注ぎ、沈殿物の形成をもたらした。懸濁液を室温で30分間攪拌した後、20mm層のセライトを備えたガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明なろ液を減圧下で濃縮し(20℃の水浴温度)、多少の沈殿物が存在する黄色油を得た。油をヘキサンで希釈し、室温で15分間静置した後、20mmのセライト層を備えたガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明なろ液を減圧下で濃縮し(20℃の水浴温度)、7−(ブロモメチル)ジスピロ[2.0.24.13]ヘプタン(70g、93%)を透明な黄色油(70g、0.374mol、93%収率)として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 3.49(d,J=7.5Hz,2H),1.90(t,J=7.5Hz,1H),1.06−0.84(m,4H),0.71(ddd,J=9.1、5.1、4.0Hz,2H),0.54(dddd,J=8.6,4.8,3.8,1.0Hz,2H)。
ステップ7:2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルアセトニトリル
1000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、二次格納として用いた冷却浴、J−Kem温度プローブ及び窒素出入口を装着した。容器に、7−(ブロモメチル)ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン(35g、187.1mmol)及びジメチルスルホキシド(245mL)を窒素雰囲気下で充填し、透明な琥珀色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を19℃で記録した。その後、容器に、固体として一度に加えたシアン化ナトリウム(11.46g、233.8mmol)を充填し、暗色の溶液、及び15分にわたって49℃までの緩やかな発熱をもたらした。数分後、ポット温度が低下し始め、混合物を、室温で一晩(約15時間)攪拌し続けた。暗色の反応混合物を、氷冷の飽和炭酸ナトリウム溶液(500mL)でクエンチした後、分液漏斗に移し、ジエチルエーテル(500mL)で分画した。有機物を除去し、残留水性物質をジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。組み合わせた有機物を水(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム(200g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明な琥珀色のろ液を減圧下で濃縮し(20℃の水浴温度)、2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルアセトニトリル(21g、84%)を透明な暗い琥珀色油(21g、0.158mol、84%収率)として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 2.42(d,J=6.6Hz,2H),1.69(t,J=6.6Hz,1H),1.02−0.88(m,4H),0.79−0.70(m,2H),0.66−0.55(m,2H)
ステップ8:2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル酢酸
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、水冷還流冷却器及び窒素出入口を装着した。その後、容器に、2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルアセトニトリル(105g、788.3mmol)及びエチルアルコール(1.05L)を窒素雰囲気下で充填し、透明な琥珀色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を19℃で記録した。その後、容器に、一度に加えた水酸化ナトリウム(525.5mLの6M、3.153mol)を充填した。得られた透明な琥珀色の溶液を70℃のポット温度に加熱し、条件を24時間維持した。室温に冷却後、反応混合物を濃縮し、エチルアルコールを除去した。残留水性物質を水(500ml)で希釈した後、分液漏斗に移し、ジエチルエーテル(250mL)で分画した。有機物を除去し、残留水性物質をジエチルエーテル(250mL)で抽出した。水性を除去し、6モルHCl溶液でpHを約pH1に調整した。得られた水溶液を分液漏斗に移し、ジエチルエーテル(500ml)で分画した。有機物を除去し、残留水性物質をジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。組み合わせた有機物を硫酸ナトリウム(250g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明なろ液を減圧下で濃縮し、所望の生成物の2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル酢酸(103g、86%)を透明な琥珀色油(103g、0.676mol、86%収率)として得た。これを静置して、固化した。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 2.44(d,J=6.9Hz,2H),1.67(d,J=13.8Hz,1H),0.91(ddd,J=9.0、5.2、3.9Hz,2H),0.81(ddd,J=8.9、5.2、3.9Hz,2H),0.68(ddd,J=8.9、5.2、3.9Hz,2H),0.50(dddd,J=8.9、5.0、3.9、0.9Hz,2H)。
ステップ9:2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエタノール
1000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器を、冷却浴、添加漏斗、J−Kem温度プローブ、及び窒素出入口装着した。容器に、水素化リチウムアルミニウム(6.483g、170.8mmol)を窒素雰囲気下で充填した。その後、容器に、テトラヒドロフラン(200mL)を窒素雰囲気下で充填した。攪拌を完了し、ポット温度を20℃で記録した。混合物を室温で0.5時間攪拌し、ペレットを溶解させた。得られた灰色懸濁液のポット温度を24℃で記録した。その後、冷却浴に、砕氷/水を充填し、ポット温度を0℃に低下させた。添加漏斗に、テトラヒドロフラン(60mL、3mL/g)中の2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イル酢酸(20g、131.4mmol)の溶液を充填し、透明な淡琥珀色の溶液を1時間かけて滴下して加えた。添加完了後、得られた灰色がかった茶色懸濁液のポット温度を5℃で記録した。混合物を室温にゆっくり温め、室温で24時間攪拌し続けた。懸濁液を、砕氷/水冷浴で0℃に冷却した後、水(6.483mL)、次いで、15重量%の水酸化ナトリウム溶液(6.483mL)、次いで、最後に水(19.45mL)を非常にゆっくり滴下して加えることでクエンチした。得られた白色懸濁液のポット温度を5℃で記録した。懸濁液を、約5℃で30分間攪拌し続けた後、20mmのセライト層を備えたガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。濾過ケーキをテトラヒドロフラン(2×150ml)で置換洗浄した後、減圧下で15分間乾燥させた。ろ液を硫酸ナトリウム(250g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。ろ液を減圧下で濃縮し、2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエタノール(16.7g、92%)を透明な淡琥珀色油として得た。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ 3.63(t,J=6.8Hz,2H),1.68(q,J=6.7Hz,2H),1.39(t,J=6.6Hz,1H),0.90−0.73(m,4H),0.65(ddd,J=8.0,4.8,3.5Hz,2H),0.57−0.43(m,2H)。プロトンNMRにより、5重量%の残留テトラヒドロフラン(0.95),17.6g=16.7g(92%収率)が示される。
ステップ10:tert−ブチル 3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器及び窒素出入口を装着した。容器に、tert−ブチル 5−オキソ−1H−ピラゾール−2−カルボキシレート(100g、542.9mmol)及びテトラヒドロフラン(1,200mL)を窒素雰囲気下で充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を19℃で記録した。その後、容器に、一度に加えた2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエタノール(82.54g、597.2mmol)、次いで、固体として一度に加えたトリフェニルホスフィン(156.6g、597.1mmol)を充填した。その後、得られた透明な淡黄色の溶液を、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(120.8g、597.4mmol)(透明な赤みがかった褐色の液体)を60分かけてそのまま滴下して加えて処理し、40℃までの緩やかな発熱、及び透明な明琥珀色の溶液をもたらした。その後、反応混合物を50℃のポット温度に加熱し、条件を2時間維持し、LC/MSによる分析により、出発物質の完全な消費が示された。透明な琥珀色の反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた透明な暗い琥珀色油をトルエン(800mL)中で懸濁させて、室温で1時間攪拌し、固体(トリフェニルホスフィンオキシド)がその間に沈殿した。濃厚なスラリーを、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過し、濾過ケーキをトルエン(2×500mL)で置換洗浄し、さらに30分間真空に引いた。オフホワイト固体の濾過ケーキは、トリフェニルホスフィンオキシドのLC/MSと一致した。透明な琥珀色のろ液を減圧下で濃縮し、透明な淡琥珀色油(175g)を得た。物質を、ヘキサン中の100%のヘキサンから20%の酢酸エチルの勾配で溶出するシリカゲルプラグフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、50mlの画分を回収した。生成物は、ヘキサン中の5%の酢酸エチル付近で溶出する。所望の画分を組み合わせ、減圧下で濃縮し、tert−ブチル 3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(124g、75%)を透明な淡黄色油(124g、0.407mol、75%収率)として得た。これを静置して固化した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.06(d,J=2.9Hz,1H),6.05(d,J=2.9Hz,1H),4.16(t,J=6.7Hz,2H),1.77(q,J=6.7Hz,2H),1.55(s,9H),1.43(t,J=6.5Hz,1H),0.88−0.77(m,4H),0.67−0.60(m,2H),0.52−0.45(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値304.17868、実測値305.0(M+1)
+;保持時間:2.18分。
ステップ11:3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)−1H−ピラゾール
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、水冷式還流冷却器、添加漏斗、及び窒素出入口を装着した。容器に、tert−ブチル 3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(123g、404.1mmol)、ジクロロメタン(492mL)及びメチルアルコール(492mL)を窒素雰囲気下で充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を19℃で記録した。添加漏斗に、2時間かけて滴下して加えた1,4−ジオキサン中の塩化水素(303mLの4M、1.212mol)を充填し、30℃までの緩やかな発熱をもたらした。得られた透明な淡黄色の溶液を45℃のポット温度に加熱し、条件を1時間維持した。LC/MSによる分析で、反応完了が示された。反応混合物を室温に冷却した後、減圧下で濃縮した。残りの白色固体残渣を、tert−ブチルメチルエーテル(984mL)中に溶解した後、分液漏斗に移し、氷冷の水酸化ナトリウム(606mLの2M、1.212mol)で分画した。有機物を除去し、残留水性物質をtert−ブチル メチルエーテル(2×250mL)で抽出した。組み合わせた有機物を飽和塩化ナトリウム溶液(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム(150g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明な淡黄色ろ液を減圧下で濃縮し、3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)−1H−ピラゾール(77g、93%)を透明な淡黄色油(77g、0.377mol、93%収率)として得た。ESI−MS m/z 計算値204.12627、実測値205.1(M+1)
+;保持時間:1.53分。
ステップ12:2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、二次格納として用いた冷却浴、J−Kem温度プローブ、水冷式還流冷却器、添加漏斗、及び窒素出入口を装着した。容器に、3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)−1H−ピラゾール(64.98g、318.1mmol)及びN,N−ジメチル ホルムアミド(840mL)を窒素雰囲気下で充填し、透明な淡黄色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を17℃で記録した。その後、容器に、固体として一度に加えた2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸エチル(70g、318.1mmol)を充填した。その後、得られた透明な淡黄色の溶液を、固体として一度に加えた炭酸カリウム(57.15g、413.5mmol)、次いで、固体として一度に加えた1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(5.353g、47.72mmol)で処理した。得られた淡黄色の懸濁液を室温で24時間攪拌した。
24時間後、5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、二次格納として用いた冷却浴、J−Kem温度プローブ、及び添加漏斗を装着した。容器に、氷冷水(2.800L)を充填し、攪拌を開始した。ポット温度を5℃で記録した。添加漏斗に、1時間かけて加えた反応混合物を充填し、沈殿物の形成及び15℃までの発熱をもたらした。得られた懸濁液を、15℃で30分間攪拌し続けた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。濾過ケーキを水(3×500mL)で置換洗浄した後、減圧下、ブフナー漏斗中で2時間乾燥させた。その後、物質を真空下で一晩乾燥させて、(137g)のオフホワイト固体を粗生成物として得た。物質を、ヘキサン中の100%のヘキサンから10%の酢酸エチルの勾配で溶出するガラスフリットブフナー漏斗中のシリカゲル(15:1)プラグフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、1000mLの画分を回収した。所望の画分を組み合わせ、減圧下で濃縮し、エチル2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(121g、98%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値387.13498、実測値388.1(M+1)+;保持時間:3.57分。
ステップ13:2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器、及び窒素出入口を装着した。容器に、2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(155g、399.6mmol)、テトラヒドロフラン(1,240mL)及びメチルアルコール(1,240mL)を窒素雰囲気下で充填し、透明な淡琥珀色の溶液が得られた。攪拌を完了し、ポット温度を19℃で記録した。添加漏斗に、15分かけて加えた水酸化ナトリウム(399.6mLの2M、799.2mmol)を充填し、27℃までの緩やかな発熱をもたらした。透明な明琥珀色の反応混合物を40℃のポット温度に30分間加熱した。LC/MSによる分析により、出発物質の完全な消費が示された。反応混合物を減圧下で濃縮し、ほとんどの有機溶媒を除去した。残りの水性懸濁液を水(1000mL)でさらに希釈した。その後、pHを氷冷2MのHCl溶液で約pH1に調整した。得られた非常に濃厚なスラリーを、ガラスフリットブフナー漏斗を介して真空濾過した。濾過ケーキを水(2×250mL)で置換洗浄した後、減圧下で45分間乾燥させた。物質を、ジクロロメタン(1000mL)中に溶解し、分液漏斗に移し、飽和塩化ナトリウム溶液(250mL)で分画した。有機物を除去し、硫酸ナトリウム(250g)上で乾燥させた後、ガラスフリットブフナー漏斗を介して濾過した。透明なろ液を減圧下で濃縮し、2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(143g、97%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値359.10367、実測値360.1(M+1)
+;保持時間:2.97分。HPLC分析により、97.12面積%、実収率:0.9712(143)=138.9g(96%収率)が示された。
2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸の再結晶
2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(143g、397.4mmol)を、ジクロロメタン中に溶解し、(1000mL)透明な淡黄色の溶液が得られた。溶液を、ワットマン紙を備えたブフナー漏斗を介して真空濾過し、あらゆる固体不純物を除去した。透明なジクロロメタン溶液を減圧下で濃縮し、白色固体を得た。その後、固体を減圧下でトルエン(1000mL)から濃縮した。得られた固体を、減圧下でトルエン(1000mL)から再濃縮し、白色固体が得られた。5000mLの3つ口丸底フラスコに、機械式撹拌器、加熱マントル、J−Kem温度プローブ/制御器、添加漏斗、水冷式還流冷却器及び窒素出入口を装着した。容器に、2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(143g、0.3974mol)及びトルエン(1430mL)(10mL/g)を窒素雰囲気下で充填し、白色懸濁液が得られた。攪拌を完了し(ゆっくり回転)、ポット温度を(110℃)に還流加熱し、わずかに濁った淡黄色の溶液が得られた。溶液を還流で15分間維持した後、室温に非常にゆっくり冷却した。110℃から室温までの冷却プロセスは、6時間かけて行った。ポット温度を90℃で記録した際に、固体が形成し始めた。物質を、ワットマン紙を備えたブフナー漏斗中で真空濾過によって回収した。濾過ケーキをトルエン(125mL)で置換洗浄した後、ブフナー漏斗に1時間引き込んで、2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(113g、79%)を白色固体(113g、0.314mol、79回収%)として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 13.59(s,1H),8.56−8.33(m,2H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),6.17(d,J=2.9Hz,1H),4.24(t,J=6.7Hz,2H),1.82(q,J=6.7Hz,2H),1.47(t,J=6.5Hz,1H),0.95−0.75(m,4H),0.72−0.58(m,2H),0.60−0.44(m,2H)。ESI−MS m/z 計算値359.10367、実測値360.1(M+1)+;保持時間:2.98分。HPLC分析により、99.45面積%が示された。
ステップ14:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(20mg、0.05559mmol)及びカルボニルジイミダゾール(13.52mg、0.08338mmol)を、THF(260μL)中で組み合わせ、室温で1時間攪拌した。1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(97.4mg、0.5559mmol)を加えた後、DBU(42.34mg、0.2781mmol)を加え、反応物をさらに3時間攪拌した。反応混合物を1Mクエン酸で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。組み合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(28.74mg、100%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値516.13464、実測値517.0(M+1)
+;保持時間:0.77分。これを次ステップでさらに精製せずに使用した。
ステップ15:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(28.74mg、0.05559mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(81.79mg、0.5465mmol)、3オングストロームのモレキュラーシーブ(1ビーズ)及び炭酸カリウム(150.1mg、1.086mmol)を、DMSO(492.6μL)中で組み合わせ、165℃で16時間加熱した。粗製の反応混合物を室温に冷却し、濾過した後、C18カラム及び方法HPLC 50−99(アセトニトリル−(水+5mmol HCl))を利用する逆相分取クロマトグラフィーによって、15分かけて直接精製し、白色固体のN−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(2−ジスピロ[2.0.2.1]ヘプタン−7−イルエトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(13mg、39%)を得た。ESI−MS m/z 計算値593.27844、実測値594.2(M+1)
+;保持時間:2.38分。
6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物24)の合成
ステップ1:tert−ブチル 3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(1.00g、5.429mmol)、(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メタノール(およそ729.3mg、5.972mmol)、トリフェニルホスフィン(およそ1.994g、1.761mL、7.601mmol)を組み合わせ、THF(10mL)中に溶解した。得られた溶液を、0℃に冷却し、DIAD(およそ1.537g、1.472mL、7.601mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温にゆっくり温め、一晩攪拌した。揮発物を減圧下で蒸発させた。残りの残渣を、酢酸エチル(50mL)中に溶解し、飽和水性炭酸水素ナトリウム(2×50mL)及びブライン(2×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、80グラムのシリカゲルカラム上の0〜25%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。tert−ブチル 3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.27g、75%)は、透明な無色油として得られた。ESI−MS m/z 計算値288.12854、実測値289.2(M+1)
+;保持時間:1.75分。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.10(d,J=2.9Hz,1H),6.15(d,J=2.9Hz,1H),4.32(dt,J=10.8,2.4Hz,1H),4.08(d,J=10.9Hz,1H),1.66(dt,J=11.4、7.8Hz,1H),1.55(s,9H),1.39(dt,J=10.2,7.5Hz,1H),1.30(d,J=2.3Hz,3H)。
ステップ2:3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(1.27g、4.405mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(15.88mL)中に溶解した。水(4.762mL)中の炭酸ナトリウム(およそ750.7mg、7.083mmol)の溶液を加えた。反応バイアルを密封し、90℃で一晩加熱した後、100℃で1日加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水(50mL)及び酢酸エチル(50mL)で希釈した。有機層を単離し、水性層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。生成物を、80グラムのシリカゲルカラム上の0〜100%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール(490mg、59%)は、透明な淡黄色油として得られた。ESI−MS m/z 計算値188.07613、実測値189.0(M+1)
+;保持時間:1.01分。
ステップ3:2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル
3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]−1H−ピラゾール(490mg、2.604mmol)を、DMF(5mL)中に溶解した。
2,6−ジクロロピリジン−3−カルボン酸エチル(およそ573.0mg、2.604mmol)を加えた後、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(およそ58.42mg、0.5208mmol)、及び微粉砕した炭酸カリウム(およそ539.8mg、3.906mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAC(2×50mL)で抽出した。その後、組み合わせた有機層をブライン(1×75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、40グラムのシリカゲルカラム上で0〜20%のEtOAC/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離した。2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(797mg、82%)は、白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.46(dd,J=2.8、0.9Hz,1H),8.41(dd,J=8.4,0.9Hz,1H),7.75(dd,J=8.5,0.9Hz,1H),6.27(dd,J=2.9,0.9Hz,1H),4.44−4.37(m,1H),4.37−4.31(m,2H),4.17(d,J=10.8Hz,1H),1.67(q,J=8.9Hz,1H),1.42(q,J=8.4Hz,1H),1.38−1.30(m,6H)。ESI−MS m/z 計算値371.08484、実測値372.0(M+1)
+;保持時間:2.09分。
ステップ4:2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
水(3.985mL)中の水酸化ナトリウム(およそ428.8mg、10.72mmol)の溶液を、90℃で攪拌したイソプロパノール(3.985mL)中の2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸エチル(797mg、2.144mmol)の溶液に加えた。反応混合物を85℃で30分間攪拌した。室温に冷却後、反応混合物をEtOAC(50mL)で希釈し、NaOH水溶液(1N、2×50mL)で抽出した。水性層を組み合わせ、0℃に冷却し、6NのHClを加えてpH1に酸性化した。固体を濾過で回収した。水性層から得られた固体をEtOAC中に溶解し、有機層に加えた。その後、それを硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(950mg、129%)は、白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.34(d,J=2.8Hz,1H),7.93(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.55(d,J=8.1Hz,1H),6.13(d,J=2.7Hz,1H),4.37(dt,J=10.8,2.3Hz,1H),4.14(d,J=10.8Hz,1H),1.64(dd,J=10.4,7.9Hz,1H),1.40(q,J=8.1Hz,1H),1.33(d,J=2.1Hz,3H)。ESI−MS m/z 計算値343.05353、実測値344.2(M+1)
+;保持時間:0.63分。
ステップ5:2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
カルボニルジイミダゾール(およそ28.31mg、0.1746mmol)を、THF(2mL)中の2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(50mg、0.1455mmol)の溶液に加えた。溶液を室温で1時間攪拌した。1,5−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(およそ33.15mg、0.1891mmol)を加えた後、DBU(およそ26.58mg、26.11μL、0.1746mmol)を加えた。その後、最終反応混合物を室温で一晩攪拌した。揮発物を蒸発で除去した。残りの残渣を酢酸エチル(2mL)で希釈し、水性クエン酸(1M、2×2mL)及びブライン(1×2mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(61mg、83.70%)を得た。ESI−MS m/z 計算値500.0845、実測値501.0(M+1)
+;保持時間:1.67分。
ステップ6:6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(61mg、0.1218mmol)を、DMSO(2mL)中に溶解した。(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(およそ54.69mg、0.3654mmol)を加えた後、微粉砕した炭酸カリウム(およそ101.0mg、0.7308mmol)を加えた。反応バイアルを密封し、130℃で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水性クエン酸(1N、2×50mL)及びブライン(1×50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、24グラムのシリカゲルカラム上で0〜5%のMeOH/DCM勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離し、6−[3−[(2,2−ジフルオロ−1−メチル−シクロプロピル)メトキシ]ピラゾール−1−イル]−N−(1,5−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(20.3mg、28.85%)を得た。ESI−MS m/z 計算値577.2283、実測値578.5(M+1)
+;保持時間:1.99分。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物45)の合成
ステップ1:2−(トリフルオロメチル)プロパン二酸ジメチル
2−[ジフルオロ(メトキシ)メチル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−プロパン(4.64g、19.99mmol)を、無水DMF(4mL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。トリエチルアミン(5.6mL、40.18mmol)をシリンジで滴下して加えた後、メタノール(4mL、98.75mmol)を滴下して加え、0℃で90分間攪拌し続けた。反応混合物を、70mLの水と共に分液漏斗に注ぎ、得られた有機層を分離した。水性層を2×40mLのジエチルエーテルでさらに抽出し、有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。その後、硫酸(0.5mL、9.380mmol)を、得られた油に加え、反応物を室温で16時間攪拌した。その後、反応混合物を40mLの冷水に注ぎ、3×20mLのジエチルエーテルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。その後、粗物質を、ヘキサン中の0〜90%の酢酸エチルの勾配を用いたシリカクロマトグラフィーによって精製し、無色油として得た。多少の溶媒が残っていたが、さらに精製せずに次ステップで使用した。2−(トリフルオロメチル)プロパン二酸ジメチル(1.79g、45%)。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 5.39(q,J=8.7Hz,1H),3.78(s,6H)。
ステップ2:2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパン二酸ジメチル
2−(トリフルオロメチル)プロパン二酸ジメチル(1.79g、8.945mmol)及びヨードメタン(640μL、10.28mmol)を、ジグリム(18mL)中で組み合わせ、フッ化セシウム(4.1g、26.99mmol)を一度に加えた。その後、反応混合物を室温で16時間攪拌した。その後、反応混合物を100mLの水及び100mLのジエチルエーテルで希釈し、有機物を分離した。水性層をさらに50mLのジエチルエーテルで抽出し、有機物を組み合わせ、50mLの水、その後、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過後、反応混合物を濃縮し、6gの粗油を得た。粗物質に、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルの勾配を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーに供した。画分を組み合わせ、濃縮した。その後、得られた油を250mLのジエチルエーテルで希釈し、10×50mLの水及び1×50mLのブラインで洗浄し、クロマトグラフィー後に残ったジグリムを除去した。有機物を濃縮し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、淡黄色油(多少の残留溶媒が残っている)を得た。物質をさらに精製せずに次ステップで使用した。2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパン二酸ジメチル(880mg、46%)。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 3.79(s,6H),1.65(q,J=0.8Hz,3H)。
ステップ3:2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパン−1,3−ジオール
2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパンジ二酸ジメチル(880mg、4.109mmol)、を、無水THF(8.218mL)中に溶解し、0℃の水素化リチウムアルミニウム(8mLの2M、16.00mmol)(THF中)の溶液に滴下で加えた。20分後、反応混合物を室温に温め、さらに5時間攪拌した。その後、反応混合物を0℃に再冷却し、2mLの水、及び2mLの1MのNaOHで慎重にクエンチした。室温で20分間攪拌後、反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、セライトを介して濾過した後、硫酸ナトリウム上で徹底的に乾燥させ、濃縮した。その後、この粗物質を、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルの勾配を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、無色固体を得た。2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパン−1,3−ジオール(280mg、43%)。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 4.87(t,J=5.6Hz,2H),3.54−3.43(m,4H),0.97(d,J=0.7Hz,3H)。
ステップ4:tert−ブチル 3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
2−メチル−2−(トリフルオロメチル)プロパン−1,3−ジオール(278mg、1.758mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(324mg、1.759mmol)、PPh
3(507mg、1.933mmol)を、THF(11.72mL)中に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。DIAD(358μL、1.848mmol)をシリンジで滴下して加え、反応混合物を室温にゆっくり温め、16時間攪拌した。UPLC/LCMSにより、所望の生成物への非常に低い変換が示され、反応温度を60℃に上昇させた。生成物への変換が増加した後、7時間後に失速した。反応物を熱から除去し、溶媒を減圧下で除去した。その後、残りの油を60mLの酢酸エチル中に溶解し、50mLの1NのNaOHで洗浄した。水性層を2×40mLの酢酸エチルでさらに抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。その後、粗物質を、ヘキサン中の酢酸エチルの0〜100%勾配を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を組み合わせ、濃縮し、tert−ブチル 3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(115mg、20%)を得た。ESI−MS m/z 計算値324.1297、実測値325.3(M+1)
+;保持時間:0.58分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.11(d,J=2.9Hz,1H),6.14(d,J=3.0Hz,1H),5.22(t,J=5.6Hz,1H),4.34−4.19(m,2H),3.65(dd,J=11.2,5.7Hz,1H),3.53(dd,J=11.2,5.6Hz,1H),1.55(s,9H),1.14(s,3H)。
ステップ5:tert−ブチル 3−[2−[[tert−ブチル(diフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(113mg、0.3484mmol)及びイミダゾール(47mg、0.6904mmol)を、DMF(696.8μL)中に溶解し、氷浴中で冷却した。その後、tert−ブチル−クロロ−ジフェニル−シラン(110μL、0.4230mmol)を一度に加え、15分後、氷浴を除去し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。2mLの飽和水性塩化アンモニウムを加え、反応物を10分間攪拌した後、ジエチルエーテル(50mL)、さらに飽和塩化アンモニウム(10mL)及び水(30mL)でさらに希釈した。層を分離し、水性部分をエーテルでさらに2回抽出した後、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた油を、ヘキサン中の酢酸エチルの0〜20%勾配を用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、無色油(構造未知の不純物が存在しているが、さらに精製せずに次ステップで使用した)のtert−ブチル 3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(195mg、99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値562.2475、実測値563.4(M+1)
+;保持時間:0.97分。
ステップ6:tert−ブチル−ジフェニル−[3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−2−(1H−ピラゾール−3−イルオキシメチル)プロポキシ]シラン
tert−ブチル 3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−カルボキシレート(195mg、0.3465mmol)を、TFA(350μL、4.543mmol)と共にDCM(4.062mL)中に溶解し、反応物を室温で60分間攪拌した。ヘキサン(1mL)を加え、反応物を蒸発させた。得られた油を酢酸エチル(10mL)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)の間に分画した。有機物を分離し、水性層をさらに2×10mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて、無色油(構造未知の不純物が存在しているが、さらに精製せずに次ステップで使用した)のtert−ブチル−ジフェニル−[3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−2−(1H−ピラゾール−3−イルオキシメチル)プロポキシ]シラン(159mg、99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値462.19504、実測値463.4(M+1)
+;保持時間:0.86分。
ステップ7:tert−ブチル 6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート
窒素パージバイアルに、tert−ブチル−ジフェニル−[3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−2−(1H−ピラゾール−3−イルオキシメチル)プロポキシ]シラン(159mg、0.3437mmol)、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(110mg、0.4434mmol)、K
2CO
3(76mg、0.5499mmol)(モルタル中で磨り潰したて)、及び無水DMF(572.8μL)を充填した。DABCO(7mg、0.06240mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて16時間を攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)及び水(50mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×30mL)でさらに抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の酢酸エチル(0〜5%)の勾配を用いて、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、tert−ブチル 6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(170mg、73%)を得た。ESI−MS m/z 計算値673.23505、実測値674.5(M+1)
+;保持時間:0.87分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.46(d,J=2.9Hz,1H),8.33(d,J=8.4Hz,1H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),7.59(dt,J=8.1、1.8Hz,4H),7.50−7.40(m,6H),6.25(d,J=2.9Hz,1H),4.55(d,J=10.4Hz,1H),4.45(d,J=10.5Hz,1H),3.87(d,J=10.4Hz,1H),3.76(d,J=10.5Hz,1H),1.57(s,9H),1.23(s,3H),0.96(s,9H)。
ステップ8:6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボキシレート(170mg、0.2521mmol)及びTFA(450μL、5.841mmol)を、ジクロロメタン(1.703mL)中で組み合わせ、室温で4時間攪拌した。反応物を蒸発させた。ヘキサンを加え、混合物を再蒸発させて、白色固体の6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸(117mg、75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値617.1724、実測値618.5(M+1)
+;保持時間:0.63分。
ステップ9:6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド
6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−ピリジン−3−カルボン酸(40mg、0.06471mmol)及びCDI(14mg、0.08634mmol)を、THF(200μL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(14mg、0.07990mmol)を加えた後、DBU(13μL、0.08693mmol)を加え、反応物を室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を10mLの1Mクエン酸で希釈し、3×10mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。これを次ステップでさらに精製せずに使用した(多少の出発物質が残っている)。6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(48mg、96%)。ESI−MS m/z 計算値774.2034、実測値775.5(M+1)
+;保持時間:0.6分
ステップ10:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(48mg、0.06191mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(56mg、0.3742mmol)及び炭酸カリウム(103mg、0.7453mmol)を、DMSO(154.8μL)中で組み合わせ、130℃で9時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの1Mクエン酸及び20mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。反応混合物を、シリカゲル(DCM中の0〜10%のメタノールで溶出する)上のクロマトグラフィーによって精製し、反応条件下で脱シリル化した生成物の一部を単離した。この物質を、分取HPLC(1−99ACN)HCl調整剤によってさらに精製し、酢酸エチルで抽出後、減圧下で濃縮し、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−[3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(8mg、21%)を得た。ESI−MS m/z 計算値613.22943、実測値614.4(M+1)
+;保持時間:1.81分。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 12.36(s,1H),8.37(s,1H),2.71−2.62(m,1H),8.21(d,J=2.8Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),6.93(d,J=8.1Hz,1H),6.16(d,J=2.8Hz,1H),5.27−5.18(m,1H),4.38−4.25(m,2H),3.80(s,3H),3.67(dd,J=11.1,5.7Hz,1H),3.56(dd,J=11.2,5.6Hz,1H),2.41(s,1H),2.32(s,3H),2.17(d,J=10.5Hz,1H),1.87(dd,J=12.0,5.6Hz,1H),1.55(d,J=11.3Hz,6H),1.43(d,J=12.2Hz,1H),1.16(s,3H),0.81(d,J=6.2Hz,3H)。
N−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−2−((S)−2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(化合物4)
6−[3−[2−[[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]−3,3,3−トリフルオロ−2−メチル−プロポキシ]ピラゾール−1−イル]−2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−ピリジン−3−カルボキサミド(900mg、1.16mmol)、(4S)−3,3−ジジュウテリオ−2,2−ジメチル−4−(トリジュウテリオメチル)ピロリジン(塩酸塩)(1.8g、12mmol)及び炭酸カリウム(3.2g、23mmol)を、DMSO(3mL)及びジメトキシエタン(0.5mL)中で組み合わせ、130℃で2日間加熱した。反応物を室温に冷却し、20mLの1Mクエン酸及び40mLの酢酸エチルで希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を50mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。反応混合物を、シリカゲル上でクロマトグラフィーによって精製し、遊離アルコールのN−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−2−((S)−2,2−ジメチル−4−(メチル−d3)ピロリジン−1−イル−3,3−d2)−6−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)ニコチンアミド(0.7g、98%)を得た。ESI−MS m/z 計算値618.26、実測値619.7(M+1)
+;保持時間:5.06分(17分ラン)。
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物52)の合成
ステップ1〜3:tert−ブチル 3−(7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
ステップ1:ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−カルバルデヒド
7−ブロモビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(400mg、2.311mmol)及びマグネシウム(67mg、2.757mmol)(引っかき傷がついた表面)を、バイアル中の無水ジエチルエーテル(4mL)中で組み合わせ、40℃で2時間に加熱し、その時点で、マグネシウムがほとんどであったが、完全に消費されなかった。その後、反応混合物を0℃に冷却し、DMF(220μL、2.841mmol)を滴下して加え、固体の白色沈殿物の形成が得られた。反応混合物を40℃にさらに2時間戻した後、室温に冷却し、3mLの0.1MのHClでクエンチした。25mLの水で希釈後、25mLのジエチルエーテル層を分離し、水性層をさらに3×20mLのジエチルエーテルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、1mLの体積に部分濃縮し、単離せずに次ステップで使用した。
ステップ2:7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニルメタノール
前ステップからの混合物をメタノール(3mL)で希釈し、氷浴中で0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(262mg、6.925mmol)を加え、反応混合物を2時間攪拌し、その間にほとんどの氷は溶けた。反応混合物を3mLの飽和塩化アンモニウムでクエンチした後、20mLの水及び20mLの酢酸エチルで希釈した。有機物を分離し、水性層をさらに4×20mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、濃縮し、油を得た。得られた粗製の混合物を次ステップでさらに精製せずに使用した。
ステップ3:ステップ2からの粗物質を、THF(6mL)中のPPh3(606mg、2.310mmol)、tert−ブチル 3−ヒドロキシピラゾール−1−カルボキシレート(426mg、2.313mmol)と組み合わせた後、0℃に冷却し、その時点で、DIAD(448μL、2.313mmol)を滴下して加えた。30分後、反応混合物を室温に温め、1時間攪拌した。その後、反応温度を50℃に1時間上昇させたが、急に乱雑になったため、さらに16時間室温に戻した。その後、反応混合物を100mLの酢酸エチルで希釈し、50mL水性1MのNaOHで洗浄し、水性層をさらに50mLの酢酸エチルで抽出した。その後、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた物質を、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル 3−(7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(20mg、2%)を得た。ESI−MS m/z 計算値290.16306、実測値291.3(M+1)+;保持時間:0.74分。有意な不純物が未確認であった。
ステップ4:tert−ブチル 3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート
tert−ブチル 3−(7−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(20mg、0.04959mmol)を、エタノール(500μL)中の炭素上の10%パラジウム(20mg、0.01879mmol)と組み合わせた。水素ガスを、バルーンからの反応混合物を介して15分間バブリングし、水素バルーンを溶媒レベルの上に置いた状態で、反応物をさらに6時間攪拌した。その後、反応混合物を濾過し、濃縮し、tert−ブチル 3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(17mg、84%)を得た。ESI−MS m/z 計算値292.17868、実測値293.3(M+1)
+;保持時間:0.83分。
ステップ5:3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール
tert−ブチル 3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−カルボキシレート(17mg、0.0412mmol)を、TFA(およそ84.81mg、57.30μL、0.7438mmol)と共にジクロロメタン(1mL)中に溶解し、室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮した。ヘキサンを加え、反応混合物を再濃縮し、3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(11mg、83%)を得た。ESI−MS m/z 計算値192.12627、実測値193.1(M+1)
+;保持時間:0.56分
ステップ6:tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート
反応バイアルに、tert−ブチル 2,6−ジクロロピリジン−3−カルボキシレート(14mg、0.05643mmol)、3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)−1H−ピラゾール(11mg、0.04119mmol)、K
2CO
3(10mg、0.07236mmol)(モルタル中で磨り潰したて)及び無水DMF(200μL)を窒素下で充填した。DABCO(1mg、0.008915mmol)を加え、混合物を窒素下で室温にて8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)及び水(10mL)で希釈し、2つの相を分離した。水性相を酢酸エチル(2×10mL)でさらに抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。物質に、ヘキサン中の酢酸エチル(0〜20%)の勾配を用いて、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーに供した。純粋な画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去し、tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(9mg、39%)を得た。ESI−MS m/z 計算値403.16626、実測値404.3(M+1)
+;保持時間:0.95分。
ステップ7:2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸
tert−ブチル 2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキシレート(9mg、0.02228mmol)及びTFA(30μL、0.3894mmol)を、ジクロロメタン(90.00μL)中で組み合わせ、40℃で2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させた後、ヘキサンを加え、混合物を再蒸発させて、白色固体の2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(7mg、90%)を得た。ESI−MS m/z 計算値347.10367、実測値348.2(M+1)
+;保持時間:0.76分。
ステップ8:2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボン酸(7mg、0.02013mmol)及びCDI(5mg、0.03084mmol)を、THF(100μL)中で組み合わせ、室温で2時間攪拌した。1,3−ジメチルピラゾール−4−スルホンアミド(54.233mg、0.3095mmol)を加えた後、DBU(8μL、0.05350mmol)を加え、反応物を室温でさらに16時間攪拌した。反応混合物を10mLの1Mクエン酸で希釈し、3×10mLの酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮し、白色固体を得た。これを次ステップでさらに精製せずに使用した。2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(10mg、98%)。ESI−MS m/z 計算値504.13464、実測値505.3(M+1)
+;保持時間:0.74分。
ステップ9:N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド
2−クロロ−N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(10mg、0.01980mmol)、(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン(塩酸塩)(15mg、0.1002mmol)及び炭酸カリウム(27mg、0.1954mmol)を、DMSO(150μL)中で組み合わせ、130℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷却し、15mLの酢酸エチル及び15mLの1Mクエン酸で希釈した。水性層と有機層を分離し、水性層を15mLの酢酸エチルでさらに2回抽出した。有機物を組み合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濃縮した。得られた粗物質を、HCl調整剤による分取HPLC(1−99ACN)(30分ラン)によって精製した。生成物を含有する画分を濃縮し、真空下で乾燥させ、N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(ノルボルナン−7−イルメトキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(2mg、17%)を得た。ESI−MS m/z 計算値581.27844、実測値582.5(M+1)
+;保持時間:2.32分。
(7S)−6−((1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)スルホニル)−7,9,9−トリメチル−2−(3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチルプロポキシ)−1H−ピラゾール−1−イル)−6a,7,8,9−テトラヒドロピロド[3,2−e]ピロロ[1,2−a]ピリミジン−5(6H)−オン(化合物36)の合成
N−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イル)スルホニル−6−[3−(3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジメチル−プロポキシ)ピラゾール−1−イル]−2−[(4S)−2,2,4−トリメチルピロリジン−1−イル]ピリジン−3−カルボキサミド(50.5mg、0.08450mmol)、NaOAc(13.86mg、0.1690mmol)、水(15.22mg、15.22μL、0.8450mmol)、[Ir{dF(CF3)ppy}2(dtbpy)]PF6(94.80mg、0.08450mmol)を、DMA(880.7μL)中で組み合わせ、反応混合物を23WCFL光源の横に1.5時間置いた。反応物を、後処理なしでシリカゲルカラム上に直接注入した。粗製の混合物を、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。生成物がDMAに汚染されていたため、生成物を、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって再精製し、C26H32F3N7O4S(10.4mg、21%)を得た。ESI−MS m/z 計算値595.2189、実測値596.4(M+1)+;保持時間:2.4分。
化合物1の噴霧乾燥分散体(SDD)の調製
化合物1の噴霧乾燥分散体を、Buchi mini噴霧乾燥器B290を用いて調製した。HPMCAS−HG(6.0グラム)を、200mLのMeOH(メタノール)/DCM(ジクロロメタン)(1/3)中に溶解し、化合物1(15.0グラム)を加え、30分間攪拌し、透明な溶液を形成した。得られた溶液を、以下の条件下で噴霧乾燥させて、50重量%化合物1/50重量%HPMCAS−HG噴霧乾燥分散体(収率:70%、固体ロード:13%)が得られた。
化合物1のさらなるSDDを以下のように調製した。400mgの化合物1を、100mgの以下のポリマー:HPMC E15、HPC、HPMCAS−HF、及びPVP VA64の1つに加えた。得られた4つの混合物の各々を、一晩攪拌することによって、40mLのt−ブタノール中に溶解した後、溶液をアセトン/ドライアイス浴中で瞬間冷凍した。凍結試料を72時間かけて凍結乾燥させた(0.01mbar真空、−55℃コレクター)。凍結乾燥試料は、XRPDによって非晶質であると判断された。
化合物のF508del−CFTR調節物質特性を検出及び測定するためのアッセイ
F508del−CFTR調節物質の特性をアッセイするための膜電位光学的方法
本アッセイは、NIH3T3細胞中の機能的F508delの増加についての読み出し情報として、蛍光プレートリーダー(例えば、FLIPR III、Molecular Devices,Inc.)を使用して、膜電位における変化を測定する蛍光電圧感知色素を利用する。
A1.F508del−CFTR調節物質の同定
F508delの調節物質を同定するために、蛍光ベースのHTSアッセイフォーマットが開発された。このHTSアッセイは、蛍光電圧感知色素を利用し、F508del NIH3T3細胞のゲーティング(コンダクタンス)の増加についての測定値として、FLIPR III上の膜電位の変化を測定する。反応のための駆動力は、細胞に電圧感知色素を予め充填した後の、単一の液体添加ステップによるチャネル活性化及びそれと同時に化合物処理と併せて、塩化物イオン勾配を生じさせることである。本明細書で記載されるアッセイを用いて得られた化合物1〜65のデータを、以下の表9にまとめる。例えば、この方法を用いて、化合物1は、化合物IIと比べて、3μM未満のEC50、かつ、100%以上の%有効性を有した。
溶液
バス溶液#1:(mMで)160のNaCl、4.5のKCl、2のCaCl2、1のMgCl2、10のHEPES、NaOHによってpH7.4、10のグルコース。
塩化物非含有浴溶液:浴溶液#1(上記)中の塩化物塩を、グルコン酸塩で置き換える。
細胞培養
F508delを安定的に発現しているNIH3T3マウス線維芽細胞を、膜電位の光学的測定のために使用した。細胞を、175cm2の培養フラスコにおいて2mMのグルタミン、10%ウシ胎仔血清、1×NEAA、β−ME、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、及び25mMのHEPESを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で、5%CO2及び90%湿度において37℃に維持した。全ての光学アッセイについて、細胞を384ウェルのmatrigelコーティングしたプレートにおいて約12,000個/ウェルで播種し、増強物質アッセイのために27℃にて24時間培養する前に37℃にて2時間培養した。補正アッセイのために、細胞を、化合物と共に及びそれ無しで、37℃にて18〜24時間培養した。
化合物のF508delモジュレーション特性をアッセイするための電気生理学的アッセイ
Ussingチャンバーアッセイ
Ussingチャンバー実験を、F508delを発現している分極した気道上皮細胞上で行い、光学アッセイにおいて同定されたF508del調節物質をさらに特性決定した。非CF及びCF気道上皮を気管支組織から単離し、以前に記載されたように培養し(Galietta,L.J.V.,Lantero,S.,Gazzolo,A.,Sacco,O.,Romano,L.,Rossi,G.A.,& Zegarra−Moran,O.(1998)In Vitro Cell.Dev.Biol.34,478−481)、NIH3T3−条件培地で事前コーティングしたCostar(登録商標)Snapwell(商標)フィルター上に蒔いた。4日後、頂端培地を除去し、細胞を使用の前に気液界面において14日間より長く増殖させた。これは完全に分化した円柱細胞の単層をもたらしたが、これは繊毛細胞であり、気道上皮の特性である特徴である。非CF HBEを、どの公知の肺疾患も有さない非喫煙者から単離した。CF−HBEを、F508delに関してホモ接合型である患者、または他の対立遺伝子上に異なる病因性変異を有する、F508delに関して複合ヘテロ接合型である患者から単離した。
Costar(登録商標)Snapwell(商標)細胞培養物インサート上で増殖させたHBEをUssingチャンバー(Physiologic Instruments,Inc.、San Diego、CA)中に乗せ、側底から頂端のCl−勾配(ISC)の存在下での経上皮抵抗及び短絡電流を、電位固定システム(生物工学部、アイオワ大学、IA)を使用して測定した。手短に言えば、HBEを、電位固定記録条件(Vhold=0mV)下で37℃にて検査した。側底溶液は、(mMで)145のNaCl、0.83のK2HPO4、3.3のKH2PO4、1.2のMgCl2、1.2のCaCl2、10のグルコース、10のHEPES(pHはNaOHで7.35に調整)を含有し、頂端溶液は、(mMで)145のグルコン酸ナトリウム、1.2のMgCl2、1.2のCaCl2、10のグルコース、10のHEPES(pHはNaOHで7.35に調整)を含有した。
A2.F508del−CFTR調節物質の同定
典型的なプロトコルは、側底膜から頂端側膜のCl−濃度勾配を利用した。この勾配を設定するために、通常のリンガーを側底膜上で使用し、一方、頂端NaClを等モルのグルコン酸ナトリウム(NaOHでpH7.4に滴定)で置き換え、上皮にわたり大きなCl−濃度勾配を得た。調節物質を、アッセイの18〜24時間前に側底側、またはアッセイ中に頂端側のいずれかに加えた。フォルスコリン(10μM)を、アッセイ中に頂端側に加え、CFTR媒介Cl−輸送を刺激した。
パッチクランプ記録
F508del−NIH3T3細胞における総Cl−電流を、以前に記載されたように、穿孔パッチ記録構成を使用してモニターした(Rae,J.,Cooper,K.,Gates,P.,& Watsky,M.(1991)J.Neurosci.Methods 37,15−26)。電位固定記録を、Axopatch200Bパッチクランプ増幅器(Axon Instruments Inc.,Foster City,CA)を使用して22℃にて行った。ピペット溶液は、(mMで)150のN−メチル−D−グルカミン(NMDG)−Cl、2のMgCl2、2のCaCl2、10のEGTA、10のHEPES、及び240μg/mLのアンホテリシン−B(pHはHClで7.35に調整)を含有した。細胞外培地は、(mMで)150のNMDG−Cl、2のMgCl2、2のCaCl2、10のHEPES(pHはHClで7.35に調整)を含有した。パルス発生、データ取得、及び分析を、Clampex 8(Axon Instruments Inc.)と併せて、Digidata 1320 A/Dインターフェースを備えたPCを使用して行った。F508delを活性化するために、10μMのフォルスコリン及び20μMのゲニステインを浴に加え、電流電圧関係を30秒毎にモニターした。
A3.F508del−CFTR調節物質の同定
F508delを安定的に発現しているNIH3T3細胞における巨視的F508del Cl−電流(IF508del)を増加させるF508del−CFTR調節物質の能力もまた、穿孔パッチ記録技術を使用して調査した。光学アッセイから同定された調節物質は、光学アッセイにおいて観察される同様の効力及び有効性を伴って、IΔF508における用量依存的な増加を誘起した。
細胞培養
F508delを安定的に発現しているNIH3T3マウス線維芽細胞を、全細胞記録のために使用する。細胞を、175cm2の培養フラスコにおいて2mMのグルタミン、10%ウシ胎仔血清、1×NEAA、β−ME、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、及び25mMのHEPESを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で、5%CO2及び90%湿度において37℃に維持する。全細胞記録のために、2,500〜5,000個の細胞をポリ−L−リシンコーティングしたガラス製カバースリップ上に播種し、調節物質の存在下または不在下で37℃にて18〜24時間培養した。
単一チャネル記録
調節物質の処理後にNIH3T3細胞において発現しているF508del−CFTRのゲーティング活性を、Axopatch200Bパッチクランプ増幅器(Axon Instruments Inc.)を使用して、以前に記載されたように、切除したインサイドアウトの膜パッチ記録を使用して観察した(Dalemans,W.,Barbry,P.,Champigny,G.,Jallat,S.,Dott,K.,Dreyer,D.,Crystal,R.G.,Pavirani,A.,Lecocq,J−P.,Lazdunski,M.(1991)Nature 354,526−528)。ピペットは、(mMで)150のNMDG、150のアスパラギン酸、5のCaCl2、2のMgCl2、及び10のHEPES(pHはトリス塩基で7.35に調整)を含有した。浴は、(mMで)150のNMDG−Cl、2のMgCl2、5のEGTA、10のTES、及び14のトリス塩基(pHはHClで7.35に調整)を含有した。切除後、wt及びF508delの両方を、1mMのMg−ATP、75nMのcAMP依存性タンパク質キナーゼの触媒サブユニット(PKA;Promega Corp.Madison、WI)、及びタンパク質ホスファターゼを阻害する10mMのNaFを加えることによって活性化したが、これは電流ランダウンを防止した。ピペット電位は、80mVで維持した。チャネル活性は、2以上の活性チャネルを含有する膜パッチから分析した。同時開口部の最大数が、実験の過程における活性チャネルの数を決定した。単一チャネル電流振幅を決定するために、120秒のF508del活性から記録したデータを、100Hzにて「オフライン」フィルターに供し、次いで、バイオパッチ分析ソフトウェア(Bio−Logic Comp.France)を使用して複数のガウス関数に適合した全点振幅ヒストグラムを構築するために使用した。総微視的電流及び開確率(Po)を、120秒のチャネル活性から決定した。Poは、バイオパッチソフトウェアを使用して、または関係Po=I/i(N)(式中、I=平均電流、i=単一チャネル電流振幅、及びN=パッチにおける活性チャネルの数)から決定した。
細胞培養
F508delを安定的に発現しているNIH3T3マウス線維芽細胞を、切除した膜パッチクランプ記録のために使用する。細胞を、175cm2の培養フラスコにおいて2mMのグルタミン、10%ウシ胎仔血清、1×NEAA、β−ME、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、及び25mMのHEPESを補充したダルベッコ改変イーグル培地中で、5%CO2及び90%湿度において37℃に維持する。単一チャネル記録のために、2,500〜5,000個の細胞を、ポリ−L−リシンコーティングしたガラス製カバースリップ上に播種し、調節物質の存在下または不在下で37℃にて18〜24時間培養した。
B.ヒト血清アルブミン(HSA)アッセイのクロマトグラフィー測定
ヒト血清アルブミン(HSA)値のクロマトグラフィー測定は、Sigma Aldrich社製のChiralPak(登録商標)HSAカラム(p/n:58469AST)を用いて、UPLC−MSシステム上で行った。移動相Aは、pH=7.4に調整した、水中の50mM酢酸アンモニウム緩衝液からなり、移動相Bは、2−プロパノールであった。カラムコンパートメントは、30℃の一定温度で保持した。HSAカラム上の保持時間の測定は、0%〜30%Bの直線勾配を2.5分間、次いで、30%Bの保持を2分間、及び30%〜0%Bの最終平衡化ステップを1.5分間の合計6分間の実行時間を用いて、(DMSO中で)0.5mM化合物の3mLを注入することで行った。流速は、勾配を通じて一定に保ち、1.8mL/分に設定した。カラム保持時間を、透析実験から得られた標準的な血漿タンパク質結合(PPB)値に関連付ける以前に公開されたプロトコル(Valko,et.al,2003)に従って、HSAカラム上の化合物保持時間をHSA%値に変換した。ある特定の化合物のHSAデータを、以下の表9にまとめる。
Valko,K.,Nunhuck,S.,Bevan,C.,Abraham,M.H.,Reynolds,D.P.Fast Gradient HPLC Method to Determine Compounds Binding to Human Serum Albumin.Relationships with Octanol/Water and Immobilized Artificial Membrane Lipophilicity.J.of Pharm.Sci.2003,92,2236−2248。
C.ラットIVの実験プロトコル及びPO PK試験
試験した化合物を、10%のNMP、10%のソルトール、15%のEtOH、35%のPEG400及び30%のD5W中の溶液として3.0mg/kgの単回名目静脈内投与量で、雄のSprague−Dawleyラットに投与した。また、試験した化合物を、5mL/kg投与量で、5%のNMP、30%のPEG400、10%のTPGS、5%のPVP−K30中の溶液として3mg/kgの単回名目経口投与量で、雄のSprague−Dawleyラットに投与した。血漿及び用量調製の分析を、LC/MS/MSを用いて行った。
スケジュールされた(名目)サンプリング時間でのSprague−Dawleyラットにおける試験した化合物の血漿濃度−時間プロファイルを、Watson LIMSソフトウェア、バージョン7.4.2(Thermo Scientific Inc,Waltham,MA)内のPK機能を用いて、ノンコンパートメント薬物動態解析法によって分析した。AUC値は、線形台形規則を用いて計算した。
D.PXRアッセイの実験プロトコル
PXR媒介CYP3A4誘導の傾向は、インビトロのDPX−2細胞株を用いて評価する。この細胞株(Puracyp InC.からライセンス供与されている)は、HepG2細胞由来であり、ヒトPXRをコードする遺伝子、ならびにCYP3A4プロモーター領域に結合した修飾ルシフェラーゼレポーター、及び関連する遠位及び近位エンハンサーで安定してトランスフェクトされている。
384個のウェル形式でアッセイを実行し、0.1〜60μMの範囲の11用量で各被験物質を投与する。1日目に、社内で予め増殖させて、凍結保存したDPX−2細胞を解凍し、組織培養プレート中に播種する。翌日、培地を変え、細胞を、被験物質、ビヒクル対照または陽性対照化合物である、臨床的に検証されたCYP3A4誘導因子リファンピシンを含有する培地中で培養した。細胞を被験物質の存在下で48時間培養後、EnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)による蛍光ベースアッセイ(Cell Titer−Fluor,Promega)を用いて細胞生存率を評価する。その後、ルシフェラーゼ活性に比例するCYP3A4トランス活性化を、同じプレートリーダーを用いたPromega One−Glo試薬システムを用いて、発光を読み取ることで測定される。
Genedataソフトウェアパッケージ内のデータ処理により、ビヒクル対照と比較した最大誘導倍率、CYP3A4誘導物質のEC50値、及び11ポイント用量反応曲線を報告することができる。細胞生存率が70%未満のウェルは、分析には使用せず、リファンピシン陽性対照反応が効力または最大誘導倍率のいずれかにおいて予想範囲の外に着地するプレートは報告しない。
E.化合物のCFTRデータ
式(I)の化合物は、CFTR活性の調節物質として有用である。以下の表9は、上述の手順(A1において上述のアッセイ)を用いて、表9の化合物のEC
50を示す。以下の表9は、上述のある特定の化合物のCFTR活性(CFTR dF508 EC50)、PXR最大誘導、ラットIVクリアランス、ラットPO AUC、及びラットPOデータもまとめる。
F.代謝物
化合物1が、主に酸化的代謝によってインビトロ及びインビボの両方で代謝されることが明らかにされた。化合物30、31、36、39、45、及び57は、化合物1の代謝物である。
実施例G:塩化物輸送実験
F508del/F508del−HBE細胞による1つのUssingチャンバー実験では、化合物1は、塩化物輸送を増強した。塩化物輸送に対する化合物1の効果は、化合物IIの効果に相加的であった。加えて、化合物1を単独でまたは化合物IIと組み合わせて細胞表面に送達したF508del CFTRは、化合物IIIによって強化された。化合物1/化合物II/化合物IIIの三重組み合わせは、試験したほとんどの条件下で、3つの二重投与計画と比較して、塩化物輸送の優れた増加をもたらした。
実施例G2:F508del CFTR処理及び輸送のインビトロ実験
化合物1及び化合物IIの組み合わせが、いずれかのCFTR補正物質のみと比較して、CFTR処理及び輸送において相加的改善以上の結果をもたらし、これは2つのCFTR補正物質が、異なる作用機序を介して作用して、相乗的に作用して、細胞表面に送達されるF508del−CFTRの量を増加させることを示唆している。
加えて、CFTRの処理及び輸送に対する化合物1及び化合物IIの組み合わせの相加的以上の効果は、2つのCFTR補正物質が、異なる機序を介して作用して、いずれかのCFTR補正物質のみと比較して、細胞表面により多くのCFTRタンパク質の送達をもたらすことを示唆している。
他の実施形態
上記説明は、本開示の単なる例示的実施形態を開示及び記載している。当業者であれば、そのような説明及び添付の図面及び特許請求の範囲から、下記の特許請求の範囲で定義される本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、改変及び変形を本開示の範囲内において行うことができることを容易に認識するであろう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
式Iの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Y 1 及びY 2 の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
Xは、O、NH、及びN(C 1 −C 4 アルキル)基から選択され;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 3 は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC 1 −C 4 アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR 3 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C 3−4 シクロアルキルを形成し;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 5 は、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基;及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目2)
式IIの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
Xは、O、NH、及びN(C 1 −C 4 アルキル)基から選択され;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 3 は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC 1 −C 4 アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR 3 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C 3−4 シクロアルキルを形成し;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 5 は、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 は、水素;ハロゲン;シアノ;各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基;及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目3)
式IIIの化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 3 は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC 1 −C 4 アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR 3 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C 3−4 シクロアルキルを形成し;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 5 は、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目4)
各R 2 が独立して、水素及びC 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 5 が、水素及びC 1 −C 2 アルキル基から選択され;及び
各R 6 が独立して、C 1 −C 2 アルキル基から選択される、項目1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目5)
R 1 が、−O−(CH 2 )(C(R 2 ) 2 ) (m−1) R 7 であり
R 7 が独立して、各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され、及び
各R 2 が独立して、C 1 −C 2 アルキル基、OH、C 1 −C 2 アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
rが、0であり;及び
qが、0、1、2、3、または4である、項目1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目6)
式IVまたはVを有する、項目4に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、
R 1 が、−O−(CH 2 )(C(R 2 ) 2 ) (m−1) R 7 であり、
各R 2 が独立して、C 1 −C 2 アルキル基、OH、C 1 −C 2 アルコキシ基、及びハロゲンから選択され;
R 7 が、各々がハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され、
R 5 が、水素及びC 1 −C 2 アルキル基から選択され;
各R 6 が独立して、C 1 −C 2 アルキル基から選択され;及び
pが、0、1、または2である、前記化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目7)
pが、0または1である、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目8)
pが、1である、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目9)
各R 2 が独立して、CH 3 、OH、F、及びOCH 3 から選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目10)
pが、0または1である、項目9に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目11)
pが、1であり;
R 5 が、メチルであり;及び
R 6 が、メチルである、項目10に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目12)
R 7 が、シクロプロピル基である、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目13)
R 7 が、ハロゲン化C 1 アルキル基で置換されたシクロプロピル基である、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目14)
R 7 が、CF 3 基で置換されたシクロプロピル基である、項目13に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目15)
R 7 が、1つ以上のハロゲン及び/または1つ以上のC 1 アルキル基で置換されたシクロプロピル基である、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目16)
R 7 が、CF 3 基である項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目17)
R 7 が、各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 4 シクロアルキル基から選択される、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目18)
R 7 が、各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 5 シクロアルキル基から選択される、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目19)
前記C 5 シクロアルキル基が、二環式である、項目18に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目20)
R 7 が、各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 7 シクロアルキル基から選択される、項目6に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目21)
前記C 7 シクロアルキル基が、二環式である、項目20に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目22)
前記C 7 シクロアルキル基が、三環式である、項目20に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目23)
図1に示す式のいずれか1つから選択される式を有する化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目24)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目25)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目26)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目27)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目28)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目29)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目30)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目31)
以下の式を有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目32)
以下の式のいずれか1つを有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目33)
以下の式のいずれか1つを有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目34)
以下の式のいずれか1つを有する項目1に記載の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目35)
項目1〜34のいずれか1項に記載の化合物から選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体、及び任意に以下のうちの1つ以上:
(a)化合物II:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;
(b)化合物III:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;及び
(C)医薬上許容される担体
を含む、医薬組成物。
(項目36)
嚢胞性線維症の治療方法であって、それを必要とする患者に項目1〜34のいずれか1項に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;または項目35に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
(項目37)
式(X)の化合物:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(F)の化合物またはその塩を、式(G)の化合物またはその塩と反応させて、式(X)の前記化合物またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を生成することを含み、
前記式の各々において、
Y 1 及びY 2 の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 3 は独立して、1つ以上のヒドロキシ基で任意に置換されたC 1 −C 4 アルキル基から選択され、または任意に2つのジェミナルのR 3 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、C 3−4 シクロアルキルを形成し;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 5 は、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 が、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
X a は、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;
pは、0、1、または2であり;及び
qは、0、1、2、3、4、5、6、7、または8である、前記方法。
(項目38)
Y 2 が、Nであり;各Y 1 が、CHである、項目37に記載の方法。
(項目39)
式(F)の化合物またはその塩を、式(G)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、項目37または38に記載の方法。
(項目40)
式(G)の化合物の塩を使用する、項目37〜39のいずれか1項に記載の方法。
(項目41)
式(G)の化合物の前記塩が、式(G)の化合物のHCl塩である、項目40に記載の方法。
(項目42)
式(F)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と反応させて、式(F)の化合物またはその塩を生成することを含み、
前記式の各々において、
Y 1 及びY 2 の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 が独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
各R 5 は独立して、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
X a は、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;及び
pが、0、1、または2である、前記方法。
(項目43)
Y 2 が、Nであり;Y 1 が、CHである、項目42に記載の方法。
(項目44)
式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、項目42または43に記載の方法。
(項目45)
式(D)の化合物またはその塩を、式(E)の化合物またはその塩と前記反応させることが、式(D)の化合物をカップリング試薬と反応させて、その後、塩基の存在下で式(E)の化合物と反応させることを含む、項目42または43に記載の方法。
(項目46)
以下の式の化合物:
またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(F−1)の化合物またはその塩(式中、X a は、FまたはClである)を式(G−1)の化合物またはその塩と反応させて、前記化合物またはその医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体を生成することを含み、
式中、式(F−1)中のX a は、FまたはClである、前記方法。
(項目47)
式(F−1)の化合物またはその塩を、式(G−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、項目46に記載の方法。
(項目48)
式(G−1)の化合物の塩を使用する、項目46または47に記載の方法。
(項目49)
式(G−1)の化合物の前記塩が、式(G−1)の化合物のHCl塩である、項目48に記載の方法。
(項目50)
式(F−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
式(D−1)の化合物を式(E−1)の化合物と反応させて、式(F−1)の化合物またはその塩を生成することを含み、
式中、前記式の各々において、X a は、FまたはClである、前記方法。
(項目51)
式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩と前記反応させることは、塩基の存在下で行われる、項目50に記載の方法。
(項目52)
式(D−1)の化合物またはその塩を、式(E−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、式(D−1)の化合物をカップリング試薬と反応させて、その後、塩基の存在下で式(E−1)の化合物と反応させることを含む、項目50に記載の方法。
(項目53)
式(D)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
(iii)式(A)の化合物またはその塩を、式(B)の化合物またはその塩と反応させて、式(C)の化合物またはその塩を生成すること:
(iv)式(C)の化合物の−C(O)OR a 基を加水分解して、式(D)の化合物またはその塩を生成すること
を含み、
式中、前記式の各々において、
Y 1 及びY 2 の一方は、Nであり、他方は、CHであり;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 7 は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
X a は、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;及び
mは、0、1、2、または3である、前記方法。
(項目54)
Y 2 が、Nであり;Y 1 が、CHである、項目53に記載の方法。
(項目55)
前記−C(O)OR a 基の加水分解が、塩基または酸の存在下で行われる、項目53または54に記載の方法。
(項目56)
式(A)の化合物またはその塩を、式(B)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、項目53〜55のいずれか1項に記載の方法。
(項目57)
R a が、エチルまたはt−ブチルである、項目53〜56のいずれか1項に記載の方法。
(項目58)
式(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体の調製方法であって、
(iii)式(A−1)の化合物またはその塩を、式(B−1)の化合物またはその塩と反応させて、式(C−1)の化合物またはその塩を生成すること、
(iv)式(C−1)の化合物またはその塩の−C(O)OR a 基を加水分解して、式(D−1)の化合物またはその塩を生成すること
を含み、
式中、前記式の各々において、各R a は独立して、C 1 −C 4 アルキルから選択され;各X a は独立して、FまたはClである、前記方法。
(項目59)
前記−C(O)OR a 基の加水分解が、塩基または酸の存在下で行われる、項目58に記載の方法。
(項目60)
式(A−1)の化合物またはその塩と式(B−1)の化合物またはその塩と前記反応させることが、塩基の存在下で行われる、項目58または59に記載の方法。
(項目61)
R a が、エチルまたはt−ブチルである、項目58〜60のいずれか1項に記載の方法。
(項目62)
式(F)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、前記式の各々において、
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 5 は、水素及びC 1 −C 4 アルキル基から選択され;
各R 6 は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、C 1 −C 2 アルコキシ基、C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基から選択され;
R 7 は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
X a は、FまたはClである
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;
mは、0、1、2、または3であり;及び
pが、0、1、または2である、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目63)
Y 2 が、Nであり;各Y 1 が、CHである、項目62に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目64)
式(F−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、X a は、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目65)
式(C)または(D)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、前記式の各々において、
Y 1 及びY 2 の一方は独立して、Nであり、他方は独立して、CHであり;
R 1 は、−(C(R 2 ) 2 ) k −O−(C(R 2 ) 2 ) m R 7 であり、
各R 2 は独立して、水素;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;C 1 −C 2 アルコキシ基;及び各々がハロゲン、ヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3−5 シクロアルキル基から選択され;
各R 4 は独立して、ハロゲンから選択され;
R 7 は、水素、ハロゲン、シアノ、各々がハロゲン及びヒドロキシから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 1 −C 2 アルキル基、及び各々がC 1 −C 2 アルキル基、ハロゲン化C 1 −C 2 アルキル基、及びハロゲンから独立して選択された1つ以上の置換基で任意に置換されたC 3 −C 10 シクロアルキル基から選択され;
R a は、C 1 −C 4 アルキルであり;
X a は、FまたはClであり;
kは、0または1であり;
rは、0または1であり;及び
mは、0、1、2、または3である、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目66)
各Y 2 が独立して、Nであり;各Y 1 が独立して、CHである、項目65に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目67)
R a が、エチルまたはt−ブチルである、項目65に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目68)
式(C−1)または(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、R a は、C 1 −C 4 アルキルであり;各X a は独立して、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目69)
R a が、エチルまたはt−ブチルである、項目68に記載の化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目70)
式(A−1)、(C−1)または(D−1)の化合物またはその塩:
または前述のいずれかの重水素化誘導体であって、
式中、R a は、C 1 −C 4 アルキルであり;各X a は独立して、FまたはClである、前記化合物またはその塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体。
(項目71)
嚢胞性線維症を治療するための、項目1〜34のいずれか1項に記載の化合物から選択される少なくとも1つの化合物、その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体、及び任意に以下のうちの1つ以上:
(a)化合物II:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体;及び
(b)化合物III:
その医薬上許容される塩、または前述のいずれかの重水素化誘導体の使用。
(項目72)
化合物1:
の結晶形態A。
(項目73)
実質的に純粋な形態の項目72に記載の結晶形態A。
(項目74)
6.6±0.2、7.6±0.2、9.6±0.2、12.4±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、16.4±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目72に記載の結晶形態A。
(項目75)
6.6±0.2、9.6±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目72に記載の結晶形態A。
(項目76)
6.6±0.2、13.1±0.2、18.2±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目72に記載の結晶形態A。
(項目77)
6.6±0.2、9.6±0.2、13.1±0.2、15.2±0.2、18.2±0.2、及び18.6±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目72に記載の結晶形態A。
(項目78)
図2のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目72に記載の結晶形態A。
(項目79)
結晶形態M、結晶形態E、結晶形態P1、結晶形態P2、及び結晶形態AA2から選択される化合物1の少なくとも1つの結晶形態を脱溶媒和することを含むプロセスによって調製される、化合物1の結晶形態A。
(項目80)
化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、及びイソブチル酸溶媒和物から選択される少なくとも1つの溶媒和物を脱溶媒和した後、得られた脱溶媒和物に真空乾燥を室温で12〜100時間施すことを含むプロセスによって調製される、化合物1の結晶形態A。
(項目81)
の少なくとも1つの溶媒和物であって、メタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、イソブチル酸溶媒和物、アニソール溶媒和物、メチルブチルケトン溶媒和物、及びキシレン溶媒和物から選択される、前記化合物1の少なくとも1つの溶媒和物。
(項目82)
メタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、及び2−プロパノール溶媒和物から選択される、項目81に記載の化合物1の少なくとも1つの溶媒和物。
(項目83)
化合物1:
の結晶形態M。
(項目84)
実質的に純粋な形態の項目83に記載の結晶形態M。
(項目85)
7.0±0.2、11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、15.9±0.2、16.4±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目83に記載の結晶形態M。
(項目86)
11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目83に記載の結晶形態M。
(項目87)
11.6±0.2、17.8±0.2、及び13.1±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目83に記載の結晶形態M。
(項目88)
11.6±0.2、13.1±0.2、13.7±0.2、15.2±0.2、17.8±0.2、及び19.3±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目83に記載の結晶形態M。
(項目89)
図13のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目83に記載の結晶形態M。
(項目90)
化合物1:
の結晶形態E。
(項目91)
実質的に純粋な形態の項目90に記載の結晶形態E。
(項目92)
7.0±0.2、11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、14.1±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、17.8±0.2、及び18.9±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目90に記載の結晶形態E。
(項目93)
11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目90に記載の結晶形態E。
(項目94)
12.8±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目90に記載の結晶形態E。
(項目95)
11.2±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、15.1±0.2、16.1±0.2、及び17.8±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目90に記載の結晶形態E。
(項目96)
図14のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目90に記載の結晶形態E。
(項目97)
化合物1:
の結晶形態Aの調製方法であって、
溶媒系中の化合物1の溶液または懸濁液を50℃〜85℃の範囲の温度で攪拌することを含む、前記方法。
(項目98)
化合物1:
の結晶形態Aの調製方法であって、
化合物1のメタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、1−プロパノール溶媒和物、2−プロパノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、トルエン溶媒和物、スルホラン溶媒和物、プロピオン酸溶媒和物、tert−ブチルメチルエーテル溶媒和物、イソブチル酸溶媒和物、アニソール溶媒和物、メチルブチルケトン溶媒和物、及びキシレン溶媒和物から選択される化合物1の溶媒和物を脱溶媒和することを含む、前記方法。
(項目99)
化合物1:
のカリウム塩の結晶形態X。
(項目100)
実質的に純粋な形態の項目99に記載の結晶形態X。
(項目101)
4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、8.5±0.2、10.3±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、14.6±0.2、及び17.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目99に記載の結晶形態X。
(項目102)
4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、及び17.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目99に記載の結晶形態X。
(項目103)
4.9±0.2、5.9±0.2、及び13.0±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目99に記載の結晶形態X。
(項目104)
4.9±0.2、5.9±0.2、8.1±0.2、13.0±0.2、13.9±0.2、及び17.0±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目99に記載の結晶形態X。
(項目105)
図15のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目99に記載の結晶形態X。
(項目106)
化合物1:
のナトリウム塩の結晶形態Y。
(項目107)
実質的に純粋な形態の項目106に記載の結晶形態Y。
(項目108)
3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、12.8±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、15.4±0.2、16.6±0.2、及び18.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目106に記載の結晶形態Y。
(項目109)
3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、及び18.0±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目106に記載の結晶形態Y。
(項目110)
7.0±0.2、11.7±0.2、及び13.2±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目106に記載の結晶形態Y。
(項目111)
3.5±0.2、7.0±0.2、11.7±0.2、13.2±0.2、14.2±0.2、及び18.0±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目106に記載の結晶形態Y。
(項目112)
図16のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目106に記載の結晶形態Y。
(項目113)
化合物1及びポリマーを含む、固体分散体。
(項目114)
前記固体分散体の総重量で50重量%の化合物1及び50重量%のポリマー、または前記固体分散体の総重量で80重量%の化合物1及び20重量%のポリマーを含む、項目113に記載の固体分散体。
(項目115)
前記ポリマーが、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリビニルピロリドンである、項目113または114に記載の固体分散体。
(項目116)
項目72〜96及び99〜112のいずれか1項に記載の少なくとも1つの結晶形態、及び医薬上許容される担体を含む、製薬製剤。
(項目117)
嚢胞性線維症の治療方法であって、項目72〜96、及び99〜112のいずれか1項に記載の少なくとも1つの結晶形態を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
(項目118)
嚢胞性線維症の治療方法であって、項目113〜115のいずれか1項に記載の固体分散体を、それを必要とする患者に投与することを含む、前記嚢胞性線維症の治療方法。
(項目119)
化合物1:
の結晶形態P2。
(項目120)
実質的に純粋な形態の項目119に記載の結晶形態P2。
(項目121)
10.2±0.2、10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2、15.9±0.2、16.2±0.2、16.5±0.2、及び17.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目119に記載の結晶形態P2。
(項目122)
10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2,16.5±0.2、及び17.6±0.2から選択される少なくとも3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目119に記載の結晶形態P2。
(項目123)
10.9±0.2、12.6±0.2、及び17.6±0.2の3つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目119に記載の結晶形態P2。
(項目124)
10.9±0.2、12.6±0.2、12.9±0.2、15.0±0.2、16.5±0.2、及び17.6±0.2の6つの2θ値でシグナルを有する粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目119に記載の結晶形態P2。
(項目125)
図17のものと実質的に同様の粉末X線回折図によって特徴付けられる、項目119に記載の結晶形態P2。