JP6879712B2 - 2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材組成物およびウレタン防水工法 - Google Patents

2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材組成物およびウレタン防水工法 Download PDF

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Description

本発明は、年間を通して可使時間を十分に確保することができ、しかも汎用性のある2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材組成物およびその組成物を用いたウレタン防水工法に関する。
ウレタン防水材は、不定形状および狭小部分の施工に適していることより、新築工事あるいは改修工事を問わず、マンション等集合住宅のベランダ、バルコニー、開放廊下や比較的大面積の屋上の平場部分、立面部分、パラペット、架台周り等に使用されている。大別すると、ベタンダや屋上の平場部分に塗布する流動性のある平場用と、立面部、パラペット、架台周り等に塗布する非流動性の立上り用の2種類が用意されている。
また、コンクリート等の無機下地に対してプライマーを介して直接ウレタン防水材を塗布する密着工法と、比較的大面積の屋上等で通気緩衝シートを施した上にウレタン防水材を塗布する通気緩衝工法とがある。
現在汎用化されている2液型手塗用ウレタン防水材は、トリレンジイソシアナート(以下、TDIと称す。)とポリオキシプロピレンポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを主剤とし、一方の硬化剤中の活性水素として、比較的低反応性の芳香族ポリアミンである、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(以下、MOCAと称す。)を主成分とし、低反応性の2級ポリオールであるポリオキシプロピレンポリオールを併用している。また、低反応性のポリオキシプロピレンポリオールの反応を促進させるために、カルボン酸鉛を促進剤として用いるのが一般的である。カルボン酸鉛を使用しない場合には、ポリオールとの反応が促進されないため、特に夏季においては主剤のイソシアナート基と水分との反応が進行してしまい、その結果副生する炭酸ガスにより発泡現象を起こし低物性化してしまう。
上記の防水材はMOCA架橋型防水材と称せられており、MOCAは結晶性が激しくしかも溶解性に乏しい原料であるが、ポリオキシプロピレンポリオールにはある程度溶解し安定化させることができ、手塗施工に適した可使時間を有する防水材となるため、いまだに汎用防水材として用いられている。
一般的なウレタン防水材は、2液の液状物を攪拌機で混合した後、コテ、ヘラ、ローラー、刷毛等で手塗り施工するものであり、攪拌機で混合した後少なくとも30分程度の使用可能時間(以下、可使時間と称す。)が必要とされている。可使時間については、23℃において2液混合後から、粘度が6万mPa・sに到達するまでの時間とするのが一般的である。
手塗り用2液型ウレタン防水材は、冬季の施工と夏季の施工では外気温が大幅に異なるため、夏季の30℃前後での施工に適した夏用配合と、冬季の5℃前後の施工に適した冬用配合が用意されているのが一般的であり、平場用防水材においては、各季節の施工温度において、可使時間が30分以上となるよう工夫されている。塗布作業において可使時間は長いほど好ましいが、一般的には可使時間を長くしようとすると硬化性が悪くなり、次工程を施工するために塗膜上に作業員が乗れるまでに時間(以下、施工可能時間と称す。)も長くなってしまう。通常の作業では、ウレタン防水材を夕方に塗布し終わり、翌朝には施工可能状態となることが望まれており、施工可能時間は年間を通して17時間程度以内に調整できることが好ましいとされている。一方、立上り用防水材は平場用防水材よりも複雑部位を施工するため、可使時間をより長く確保できる方が良いとされているが、施工後に歩行する部位ではないため施工可能時間は平場用防水材よりも遅くとも良く、24時間前後であっても問題とはならない。
また、MOCA架橋型防水材には環境面での大きな問題がある。硬化剤に用いられているMOCAは労働安全衛生法で特定化学物質第2類物質に指定されており、硬化剤には上限値の1%を超えて使用されているため、特定化学物質等障害予防規則(以下、特化則と称す。)該当品となってしまう。また、MOCAはIARC(国際がん研究機関)による発がん性評価でグループ1(ヒトに対して発がん性を示す)に分類されている。
また、主剤に用いられているTDIも特定化学物質に指定されており、汎用品の主剤には遊離TDIが上限値の1%を超えて存在するため、主剤も特化則該当品となってしまい、製造時および施工時に種々の制約を受けることとなる。さらに、促進剤として用いるカルボン酸鉛化合物は、世界的に使用が厳しく制限されている材料であり、化学物質排出把握管理促進法(通称、化管法)の特定第1種指定化学物質に指定されており、環境面からは使用を避けたい材料である。
尚、硬化剤中の活性水素として、MOCAの替わりに高反応性の芳香族ポリアミンであるジエチルトルエンジアミン(以下、DETDAと称す。)を用いた、DETDA架橋型ウレタン防水材も開発されている。この方法は、DETDAが高反応性であるため低温硬化性は良好であるが、夏季の可使時間を確保することに問題があり、特殊なTDIを使用した主剤を用いる方法(特許文献1)、低反応性ポリイソシアナートであるイソホロンジイソシアナート(以下、IPDIと称す。)を併用する方法(特許文献2)、硬化剤に反応性の穏やかな芳香族2級アミンである4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)を併用する方法(特許文献3)等が提案されている。
しかし、活性水素としてDETDAを用いた防水材は、本質的に夏季の可使時間確保が不十分であり、特に長い可使時間を必要とする立上り用防水材の夏季使用には問題が残されている。ただし、DETDA架橋型防水材は、硬化剤には特定化学物質のMOCAを用いなくともよく、主剤はNCO含有量が低くても物性が確保されるため、遊離TDI含有量を1質量%以下とすることが可能なため特化則非該当となり、さらにはカルボン酸鉛を使用しなくとも硬化性や発泡性には問題がないため、環境面ではMOCA架橋型よりも優れた防水材となる。
以上のような、2液型手塗り用ウレタン防水材は、JIS A 6021、建築用塗膜防水材の高伸張形として、機械的強度や、耐熱性、耐アルカリ性、耐酸性、耐候性といった耐久性能が細かく規定されており、この規格を満たしたものでないと、官公庁などには採用されないのは勿論、商品として認められないのが現状である。
また、現在2液型手塗り用ウレタン防水材として、主剤と硬化剤との配合比(質量比)が1/1品および1/2品が存在するが、低価格である1/2品が汎用品となっている。1/2品は、可塑剤および充填剤を増量することにより硬化剤量を多くしたもので、低価格とはなるが活性水素の濃度が低くなるため、JIS規格を満たすことおよび実用上の耐久性を確保することが重要な課題となる。
従来の2液型ウレタン防水材は、DETDA架橋型防水材はもとよりMOCA架橋型防水材においても、盛夏時の可使時間を十分に確保することは容易ではなかった。
MOCA架橋型防水材で盛夏時の可使時間を確保するためには、促進剤であるカルボン酸鉛を減少させる必要があるが、水分との反応を抑制するカルボン酸鉛を減少させると発泡が激しくなってしまうという問題が発生する。そのため、反応性が穏やかで23℃近辺では良好な作業性を有するMOCA架橋型防水材であっても、夏季の可使時間確保には限界があり、盛夏時の日中の施工は控えて比較的気温の低い早朝あるいは夕方に施工する方法や、通常よりも頻繁に小分け作業を行い少量ずつ施工するといったような、施工現場での管理や工夫により使いこなしているのが現状である。特に、平場用よりも長い可使時間が必要とされる立上り用防水材を盛夏時に使いこなすことは、施工現場での大きな負担となっている。
一方、低温においては、MOCA架橋型防水材は硬化性を十分に向上させることが難しいという問題が残されている。もともとMOCAとTDIプレポリマーの反応は低温時の反応性は低く、さらにカルボン酸鉛による促進効果も5℃近辺になると効率性が損なわれる傾向がある。また、カルボン酸鉛を過剰添加すると、過剰のカルボン酸鉛により塗膜の熱劣化が促進され、耐熱性に劣る塗膜となってしまう。また、2−エチルヘキサン酸のようなカルボン酸系促進剤もMOCAとの反応を促進させるには有効であるが、ポリオールとの反応を促進させる効果はないため、塗膜の低温硬化性改善には限界がある。
一方、DETDA架橋型防水材は低温硬化性が比較的良好であるが、5℃前後の厳冬時には硬化性が低下する。その際、促進剤として2−エチルヘキサン酸鉛や2−エチルヘキサン酸を添加することで硬化性は改善するが、同時に可使時間を速めてしまうため、施工性を悪化させてしまうという問題が残されている。
特許第3114557号公報 特許第3957779号公報 特許第3445364号公報
従来の2液型ウレタン防水材の配合技術では、仕上がり性や物性等の実用性に問題がないうえで、夏季の施工に必要とされる可使時間を十分に確保するという技術には限界があった。また、冬季においては、促進剤を用いることにより硬化性はある程度改善されるが可使時間が短縮されてしまい、施工性は悪化してしまうという問題が残されており、年間を通して十分な可使時間を保持したうえで硬化性にも問題がないという汎用性のある防水材の検討が不十分であった。更に、現在汎用化されている防水材は特化則に該当する成分やカルボン酸鉛といった鉛化合物も含まれている場合が多く、より環境面に配慮した施工性の良い汎用防水材が望まれている。
本発明は、まず夏季において従来よりも可使時間を十分に有し、しかも発泡現象やピンホールといった施工上の問題が発生しない汎用性のあるウレタン防水材について検討を行った。その結果、主剤のポリイソシアナート成分としてIPDIを用い、特定のNCO含有量のプレポリマーとし、硬化剤の活性水素としてDETDAを含む芳香族ポリアミンを可塑剤に対し特定量用いることで、夏季において従来よりも可使時間が長く確保できしかも、発泡現象を起こさない施工性の良い防水材ができることを見出した。
さらに、上記の可使時間を確保することのできる防水材に対し特定の促進剤を選定することで、冬季においても十分な可使時間のある硬化性のよい防水材にすることができ、年間を通して十分な可使時間を確保しながら、同時に硬化性も適宜にコントロールできる汎用性のあるウレタン防水材となることを見出した。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]ポリイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤とからなる2液型手塗り用ウレタン防水材組成物であって、
主剤のポリイソシアナートがイソホロンジイソシアナートを含み、主剤のポリオールがポリオキシアルキレンポリオールを含み、主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が1.2質量%以上4.5質量%以下であり、
硬化剤は、全活性水素中の70当量%以上が芳香族ポリアミンであり、該芳香族ポリアミンがジエチルトルエンジアミンを含み、無機充填剤を20〜80質量%含み、
可塑剤が、主剤中のプレポリマーに対し16〜90質量%となるよう、硬化剤にまたは主剤と硬化剤の両方に分けて配合され、
芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比が0.6以上1.6未満である、2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[2]主剤のNCO含有量が1.5質量%以上、3.3質量%以下である、[1]に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[3]ポリイソシアナートの70当量%超がイソホロンジイソシアナートである、[1]または[2]に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[4]主剤のポリオールの50当量%超がポリオキシアルキレンポリオールである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[5]芳香族ポリアミンの50当量%超がジエチルトルエンジアミンである、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[6]主剤、硬化剤または主剤と硬化剤との混合物中に、促進剤として、有機第2錫化合物、カルボン酸金属塩、カルボン酸、酸無水物および3級アミンからなる群から選択された少なくとも1種が配合された、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[7]硬化剤中に、硬化促進剤として、カルボン酸金属塩、カルボン酸および酸無水物からなる群から選択された少なくとも1種が配合された、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[8]硬化剤中に、湿気硬化促進剤として、有機第2錫化合物および3級アミンからなる群から選択された少なくとも1種が配合された、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[9]主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が3.3質量%超、4.5質量%以下であり、硬化剤中の芳香族ポリアミンとしてジエチルトルエンジアミンと4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)を51/49〜97/3の当量比で含む、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
[10]被着体に対し、プライマー層を施した後、またはプライマー層と防水層を施した後に、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物を塗布する工程を含む、ウレタン防水工法。
[11]被着体に対し、通気緩衝シート、高分子シート、防根シートまたは高分子塗膜材を施した後に、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の2液型手塗り用防水材組成物を塗布する工程を含む、ウレタン防水工法。
本発明の2液型手塗り用ウレタン防水材は、夏季の使用において発泡現象等の施工上の問題を起こさずに、可使時間を大幅に延長することができ、冬季においては促進剤を選定することで可使時間を保持した上で低温硬化性の良い防水材とすることができ、年間を通して施工性の良い防水材とすることができる。さらに、原材料として特定化学物質を用いず、促進剤として鉛化合物も用いないため、優れた環境対応型防水材となる。
(主剤NCO含有量)
最初に、特に可使時間を必要とする夏用配合について詳細な検討を行った。一般的に、可使時間を確保するためには、主剤のNCO含有量を少なくし、それに対応して硬化剤の活性水素も少なくすることが効果的であるが、活性水素を少なくすることにより、ウレタン防水材として必要とされる強度や耐熱性・耐アルカリ性といった耐久性が低下するという問題が発生してしまう。また、MOCA架橋型防水材では、可使時間を確保するために促進剤であるカルボン酸鉛を低減させることが効果的であるが、カルボン酸鉛を低減させると高温多湿下での発泡防止効果が不十分となるため、夏季の可使時間を確保することには限界があった。
しかし本発明のウレタン防水材は、比較的NCO含有量が低い領域においてもウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を確保することができ、また夏季においても発泡現象を起こし難いことが分かった。汎用品である主剤と硬化剤の配合比が1/2(質量比)のMOCA架橋型防水材では、主剤のNCO含有量を3.5〜4.5質量%程度にしないと実用性のある防水材とはなり難いのが一般的であるが、本発明では、主剤のNCO含有量を1.2質量%以上4.5質量%以下の範囲にすることで、十分な可使時間を有した上でウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を確保することができる。
尚、可使時間確保および施工可能時間確保の面より、NCO含有量が1.2質量%以上3.5質量%未満であることが好ましく、1.3質量%以上3.3質量%以下であることがより好ましく、さらには1.5質量%以上3.2質量%以下であることがもっとも好ましい。また、NCO含有量が3.3質量%超、4.5質量%以下の範囲においては、可使時間を確保するために硬化剤中の活性水素としてDETDAより低反応性の芳香族ポリアミンやポリオールを一部併用することが好ましい。NCO含有量が1.2質量%未満では、ウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を確保することが難しくなり、4.5質量%以上では可使時間の確保が難しくなる。
(主剤NCO基/OH基当量比)
TDIをポリイソシアナートとする従来の主剤では、製造時のイソシアナート基とポリオールのOH基との比である、NCO基/OH基当量比を2.0近辺とすることが一般的であるが、本発明では1.4〜2.7の範囲であることが好ましく、1.5以上2.5未満であることがより好ましく、1.6以上2.3未満であることが最も好ましい。従来のTDIを用いた主剤と異なり、製造時のNCO基/OH基が1.5近辺であっても反応を簡単に完結させることができ、比較的低粘度で貯蔵安定性の良い主剤を製造することができる。
尚、NCO基/OH基当量比が1.4未満になると増粘が激しくなり、2.7超では遊離IPDIが多くなるため可使時間の確保や物性に悪影響を与える。
(ポリイソシアナート)
本発明は、ポリイソシアナートとしてIPDIを含む必要があり、ポリイソシアナートの70当量%がIPDIであることが好ましく、80当量%以上であることがより好ましく、90当量%以上であることが最も好ましい。IPDIが70当量%未満では十分な可使時間を有した物性の良い防水材とはなり難い。
尚、一部その他のポリイソシアナートを併用することができる。併用できるイソシアナートとしては、反応性の穏やかな、脂肪族あるいは脂環族ポリイソシアナートが好ましく、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルネンジイソシアナート、水添化トリレンジイソシアナート、水添化キシリレンジイソシアナート、水添化ジフェニルメタンジイソシアナート、水添化テトラメチルキシリレンジイソシアナート等が挙げられる。また、TDI、キシリレンジイソシアナート、テトラメチルキシリレンジイソシアナートといった芳香族ポリイソシアナートも一部使用することができるが、TDIは労働安全衛生法の特定化学物質であり、環境的な面より好ましくない。一方、IPDIのヌレート体やトリメチロールプロパン(TMP)アダクト体といった2官能を超える誘導体も商品化されているが、伸び率を拘束する傾向があるため多くは使用できず、全ポリイソシアナートの1〜30当量%の範囲で用いることが好ましい。
(主剤ポリオール)
主剤に用いるポリオールとしては、ポリオキシアルキレンポリオールを含む必要があり、全ポリオール中の50当量%超がポリオキシアルキレンポリオールであることが好ましく、70当量%超であることがより好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールが50当量%以下では、施工性に優れた低粘性を確保することが難しくなる。尚、ポリオキシアルキレンポリオールとしては、結晶性がなく低粘性で経済性にも優れた分子量300〜8000のポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシエチレンプロピレンポリオールであることが好ましい。また、OH基の一部を一級化したポリオキシプロピレンポリオールを用いることもできる。
ポリエステル系などその他の高分子量ポリオールも一部であれば使用することができる。さらに、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールといった短鎖ポリオールも併用することができる。
尚、ポリオールとしては、ジオールのみでは耐熱性や耐アルカリ性が不十分となる傾向があり、トリオール以上の官能基数のポリオールが多すぎると可使時間や伸び率を確保することが難しくなるため、ジオール/トリオール当量比は98/2〜10/90が好ましく、95/5〜20/80がより好ましく、90/10〜30/70の範囲で用いることが最も好ましい。
(主剤の合成)
イソシアナート基末端プレポリマーの合成方法であるが、単に加熱するだけでは反応が促進しにくいため、反応促進剤を用いることが好ましい。一般的なウレタン化反応促進剤が使用できるが、なかでもジブチル錫ジラウレートやジオクチル錫ジラウレートといった有機第2錫触媒が好ましく、0.0001〜0.1質量%といった少量の添加で効率的に反応を促進させることができる。反応温度は60〜100℃であることが好ましく、2〜6時間程度で反応を完結させることができる。尚、反応終了後には、リン酸等により反応促進剤を失活させておく方が好ましい。
(硬化剤中の活性水素)
本発明では、硬化剤中の活性水素の70当量%超が芳香族ポリアミンであることが必要であり、80当量%超であることが好ましく、90当量%超であることが最も好ましい。活性水素としてポリオールを併用することはできるが、ポリオールは芳香族ポリアミンより低凝集性であるため、芳香族ポリアンが70当量%以下では防水材として必要とされる強度や耐久性を確保することが難しくなる。
また、芳香族ポリアミン中の50当量%超がDETDAであることが好ましく、70当量%超であることがより好ましく、80当量%超であることが最も好ましい。高凝集性で高反応性でありしかも液状で溶解性の良いDETDAが50当量%超でないと、硬化性が良くしかも高物性の防水材とすることができない。
尚、DETDAと併用できる芳香族ポリアミンとしては、DETDAと同様の高反応性であるイハラケミカル工業株式会社製のキュアハードMED(4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン))、日本化薬株式会社製のカヤハードAA(4,4′−メチレンビス(2−エチルアニリン))、日本化薬株式会社製のカヤボンドC−300(4,4′−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン))、日本化薬株式会社製のカヤボンドC−400(4,4′−メチレンビス(2,6−ジiso−プロピルアニリン))等が挙げられる。また、低反応性の芳香族ポリアミンではあるが、アルベマール社製のエタキュア420(4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン))、アルベマール社製のエタキュア300(ジメチルチオトルエンジアミン)、イハラケミカル株式会社製のエラスマー650P(ポリテトラメチレングリコールビス(p−アミノベンゾエート))、イハラケミカル株式会社製のポレアSL−100A(ポリ(テトラメチレン/3−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールビス(4−アミノベンゾエート))等が使用できる。その中で、エタキュア420は、DETDAほど高凝集性ではないが、低反応性であるため可使時間を延長させる効果があり、しかも硬化性をあまり悪くさせないという特徴があるため、特に好ましく使用することができる。
硬化剤の活性水素として併用するポリオールとしては、ウレタン樹脂に使われている一般的なポリオールを使用することができるが、分子量1500未満のポリオールが好ましく、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等の短鎖ポリオール類、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールといった比較的高凝集性のポリオールが挙げられる。その中でも1級水酸基ポリオールの方が反応性は高く未反応で残りにくいためより好ましく、中でも、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、および分子量300〜800の芳香族含有ポリエステルポリオールが高強度化のためにさらに好ましい。尚、芳香族ポリエステルポリオールは、クラレポリポール(株式会社クラレ製)のように低結晶性のポリオールを用いた液状品であるものが好ましい。
また、分子量が1500以上のポリオールも使用することができ、低粘度であるポリオキシプロピレンポリオールあるいはポリオキシエチレンプロピレンポリオールやポリエステルポリオールが挙げられる。但し、分子量が1500以上のポリオールよりは分子量1500未満のポリオールの方が物性低下が少なくなる傾向があるため、より好ましく使用することができる。
(可塑剤当たりのアミノ基当量)
本発明では、可使時間を十分に確保したうえで、ウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を発揮させるためには、DETDAを含む芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比、アミノ基(ミリ当量)/可塑剤(g)(以下、「可塑剤当たりのアミノ基当量」とも称す。)を0.6以上1.6未満とする必要がある。尚、「可塑剤当たりのアミノ基当量」が1.2を超える場合は、可使時間を確保するためにDETDAより低反応性の芳香族ポリアミンやポリオールを一部併用することが好ましい。「可塑剤当たりのアミノ基当量」が1.6を超えると十分な可使時間を確保することが難しくなると同時に経済性においても不利となり、0.6未満となるとウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を発揮することができない。
(イソシアナート基/芳香族アミノ基当量比)
また、ウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性は、硬化剤中の芳香族ポリアミン量に依存するところが大きいため、イソシアナート基/芳香族アミノ基当量比を、0.8〜1.6の範囲にすることが好ましく、0.9〜1.5にすることがより好ましく、0.95〜1.4にすることが最も好ましい。イソシアナート基/芳香族アミノ基当量比が0.8未満では芳香族アミノ基が過剰であるため硬化物の高分子量化が不十分となり低物性化してしまい、1.6超では芳香族ポリアミン量が少なくなり強度や耐久性が不十分になってしまい、硬化性も低下してしまう。
(可塑剤)
本発明では、可塑剤の使用量は、主剤中のプレポリマー成分に対し、16〜90質量%であることが必要となり、可使時間確保および物性の面より20〜85質量%であることが好ましく、25〜80質量%であることがより好ましい。可塑剤量が16質量%未満では、可使時間を十分確保した経済性のあるウレタン防水材とはなり難く、90質量%を超えるとウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性物性を確保することが難しくなり、可塑剤のブリードアウトも激しくなる。尚、可塑剤は硬化剤に配合することが原則であるが、一部主剤側に配合することもできる。
本発明で用いる可塑剤としては、ウレタン樹脂に一般的に配合できる可塑剤を使用することができる。例として、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)などのフタル酸エステル類、脂肪族二塩基酸エステル類、リン酸エステル類、トリメリット酸エステル類、セバシン酸エステル類、エポキシ脂肪酸エステル類、グリコールエステル類、動植物油系脂肪酸エステル類、石油・鉱物油系可塑剤、アルキレンオキサイド重合系可塑剤等が挙げられる。中でも、引火点が200℃以上である、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)は長期的にも質量減少を起こし難く、芳香族ポリエステルであり加水分解も起こし難いため、好ましく使用することができる。なお、硬化剤中に溶剤を使用することもできるが、施工後の揮発により収縮を起こす危険性や無機充填剤を沈降しやすくする傾向があり、環境面での問題もあるため、5質量%以内で用いることが好ましく、使用しないことがより好ましい。
(無機充填剤)
また、本発明は、硬化剤に無機充填剤を20〜80質量%配合する必要がある。無機充填剤の補強効果なしでウレタン防水材必要とされる強度を確保するのは効率的でなく、また無機充填剤を配合することで経済性に優れた汎用性のある防水材とすることができる。無機充填剤が20質量%未満では補強効果が不十分でありまた経済性を損なってしまい、80質量%を超えると増粘が激しくなり施工性が悪化する。
本発明は、硬化剤側に可塑剤を比較的多く配合することで、無機充填材も多く配合することができ、それにより主剤/硬化剤の配合比1/2(質量比)も可能となるため、経済性に優れた汎用性のある防水材とすることができ、可使時間を確保した上でウレタン防水材に必要とされる強度や耐久性を十分にクリアーすることができる。できるウレタン防水材にすることができる。
無機充填剤としては炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムは経済効果が高いと同時に、硬化剤製造時の分散性が良好であり多量に配合しても増粘性が少なく、硬化剤貯蔵時の沈降性を少なくすることも容易であり、物性面での補強効果も高い。尚、炭酸カルシウムには、重質酸炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、表面処理コロイダル炭酸カルシウム等種々の炭酸カルシウムがあるが、いずれの炭酸カルシウムも使用することができる。特に表面処理コロイダル炭酸カルシウムによりチクソ性を付与した立面用防水材とすることで、従来よりも夏季の可使時間を十分に確保した施工性の良い防水材とすることができる。
また、シリカ、カオリン、タルク、ベントナイト、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム等の無機充填剤を一部使用することができる。尚、上記のような無機充填剤は付着水を含有し、この付着水がイソシアナート基と徐々に反応すると思われるが、付着水は活性水素とみなしていないのが一般的である。また、主剤と硬化剤を混合する際に巻き込まれる湿分(水分)や、防水材塗布後に塗膜表面より吸収される湿分(水分)もある程度イソシアナート基と反応するとされるのが一般的である。
(湿気硬化促進剤)
尚、2液型ウレタン防水材では、活性水素に対しイソシアナート基を過剰に用いるのが
一般的である。施工時に主剤と硬化剤の混合比がある程度ずれた場合でも、イソシアンート基が過剰であれば、イソシアンート基の自己架橋により高分子量化が可能となり、物性や耐久性を確保することができるが、活性水素が過剰になると末端が活性水素となりそれ以上は架橋できず低分子量で止まってしまい、物性や耐久性が低下してしまう。また、イソシアナート基が過剰となる方が防水材同士の接着性やプライマーと防水材との接着性が向上する場合が多い。その際、従来のTDIプレポリマーを用いた防水材は、水分との反応が比較的速いため、例えば活性水素が芳香族ポリアミンのみで、イソシアナート基/芳香族アミノ基(当量比)を1.2とイソシアナート基過剰とした場合でも、過剰なイソシアナート基と水分は1週間以内でほぼ反応し(気温23℃/湿度50%)、最大強度に到達する。
しかし、IPDIプレポリマーを用いる本発明では、過剰なイソシアナート基と水分との反応が遅いために、最大強度に達するのに、1週間以上を要してしまう場合がある(気温23℃/湿度50%)。ただし、DETDAとの反応は速やかに進行するため、翌日までの硬化性(施工可能時間)には問題はない。
しかし、強度発現が遅い場合に、下地コンクリートのクラックに対する追従能力の発現も遅くなり、また強度発現する前に、酸、アルカリ、紫外線等による劣化を受けるという危険性も高くなる。この問題を改善するために検討を行った結果、イソシアナート基/芳香族アミノ基当量比をイソシアナート基過剰とした場合は湿気硬化促進剤を用いるのが好ましいことが分かった。特に、イソシアナート基/芳香族アミノ基当量比が1.05以上の場合に用いることが効果的であり、1.1以上ではより効果的であり、1.2以上の場合は最も効果的であることが分かった。従来のTDIプレポリマーを用いる防水材では、湿気硬化促進剤を用いると発泡性が激しくなるため使用されないのが一般的であったが、IPDIプレポリマーを用いた防水材では、発泡性を増大させずに強度発現を速くでき、高物性で耐久性の良い防水材となることが分かった。
本発明では、一般的な湿気硬化促進剤を用いることができるが、中でも有機第2錫化合物および3級アミンが好ましい。いずれの促進剤も芳香族ポリアミンとの反応をほとんど促進させないため、可使時間を短縮させずに強度発現を速くすることができる。また、3級アミンは熱劣化を促進させることがないためより好ましい湿気硬化促進剤となる。さらに、3級アミンの中でも、イミダゾール化合物は発泡性が少なく湿気硬化促進をコントロールしやすいため、最も好ましい。
有機第2錫系化合物としては、例えばジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ2−エチルへキサノエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジメルカプタイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトネート、ジブチル錫オキシラウレート、ジオクチル錫ジネオデカネート、ジブチル錫ビスブチルマレート、ジオクチル錫2−エチルヘキシルマレート等が挙げられ、中でもジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレートが好ましい。有機第2錫系化合物は硬化剤中に0.001〜0.1質量%使用することが好ましい。
3級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ビス(2−モルホリノエチル)エーテル、ジアザビシクロウンデセン等の一般的な3級アミンを使用することができる。イミダゾール化合物としては、例えば1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールのような1位と2位に置換基を有する化合物や、1−メチルイミダゾール、1−アリルイミダゾールのような1位に置換基を有する化合物が使用できる。中でも、1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物は高強度発現促進効果が高くより好ましい。3級アミンは、硬化剤中に0.01〜2.0質量%使用することが好ましい。尚、湿気硬化促進剤は主剤中に配合することも可能ではあるが、貯蔵安定性を損ねる危険性があるため、硬化剤に配合することが好ましい。
以上により、本発明は従来のウレタン防水材よりも可使時間を有し、しかも発泡性がなく夏季に適したウレタン防水材となる。
(冬用配合)
本発明は、従来の2液型ウレタン防水材と異なり、主剤および硬化剤に特定化学物質を用いない環境対応型防水材であるというメリットがあるため、冬用配合についても検討を行った。
低温では、主剤のNCO含有量が低い場合、施工可能時間が長くなってしまうため、NCO含有量は1.5質量%以上4.5質量%以下であることが好ましく、1.8質量%以上4.0質量%以下であることがより好ましく、さらには2.0質量%以上4.0質量%未満であることがもっとも好ましい。
IPDIプレポリマーとDETDAの反応は低温時には遅くなるため、硬化促進剤を用いることが好ましい。検討の結果、カルボン酸金属塩およびカルボン酸に硬化促進性があり低温時においても翌日硬化が可能となることが分かった。但し、いずれの硬化促進剤も可使時間を短くする傾向があり施工性を悪化させるため、使用量には注意が必要となる。
カルボン酸金属塩としては、例えば2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、ナフテン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、樹脂酸の鉛塩、亜鉛塩、ビスマス塩、ジルコニウム塩、錫塩、銅塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩等が挙げられる。中でも、カルボン酸カルシウム、カルボン酸ビスマス、カルボン酸亜鉛が好ましく、カルボン酸亜鉛は硬化促進性が高くしかも熱劣化を起こしにくいため最も好ましい。尚、従来のTDIプレポリマーを用いた防水材では、カルボン酸亜鉛は発泡性があるため通常は使用されていなかった。一方、カルボン酸鉛も効果的であるが、環境面での規制があるため好ましくはない。尚、カルボン酸金属塩はある程度湿気硬化促進剤ともなり、可使時間を短縮させるが、硬化剤にポリオールを併用した場合などはNCOとの反応を促進するため、夏用配合にも使用し硬化性の調整をすることができる。カルボン酸金属塩は硬化剤中に0.1〜4.0質量%使用することが好ましい。
また、カルボン酸としては、例えばプロピオン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、ナフテン酸等が挙げられるが、中でも2−エチルヘキサン酸が好ましい。カルボン酸は硬化剤中に0.05〜2.0質量%使用することが好ましい。
カルボン酸は湿気硬化促進性は認められないが、DETDA等芳香族ポリアミンとの反応を低温においても効果的に促進することができる。また、可使時間を短縮させるが夏用配合に用い、硬化性を調整することもできる。
(酸無水物硬化促進剤)
さらに検討を進めた結果、酸無水物が硬化促進剤としてより好ましいことが分かった。酸無水物は、あらかじめ硬化剤に配合した場合は、カルボン酸とほぼ同様の硬化促進性を示すが、主剤に配合した場合あるいは主剤と硬化剤を混合する時に添加した場合には、可使時間をあまり短縮させずに硬化性を促進させることができる。
この現象は、酸無水物は硬化剤中のアミノ基、水酸基、水分等の活性水素基と付加しカルボン酸を発生させ、発生したカルボン酸が硬化促進性を発揮すると思われるが、活性水素基との付加反応は瞬間的ではなく、適度の反応速度で進行することが予想され、その結果可使時間への影響は少なく、硬化性には優れるという潜在性を示すことによると思われる。
従来よりも可使時間を長く取れる防水材配合に対し、潜在性を示す酸無水物を硬化促進剤として用いることで、夏季に使用しても十分な程度の可使時間を確保しながら、冬季の低温においても翌日施工可能となる程の速硬化性を併せ持つ、通期タイプの防水材も可能であることが分かった。そのため、本発明では、酸無水物は、主剤に、または主剤と硬化剤を混合するときに、添加する方法が好ましい。主剤と硬化剤を混合するときに酸無水物を添加する方法としては、イソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤パーツと、芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤パーツと、酸無水物を含む硬化促進剤パーツからなるキットを用意し、施工現場でそれらのパーツを混合する方法を例示できる。
主剤に酸無水物を添加した場合、主剤には活性水素基がないため酸無水物は安定な状態を保つことができ、硬化剤と混合することで酸無水物の付加反応がスタートするため、潜在性促進剤としての効果を発揮できる。また、第3成分として施工現場で主剤と硬化剤を混合するときに添加する場合は、小分け・軽量といった煩雑な作業が伴うため、主剤に酸無水物を配合することがより好ましい。
尚、酸無水物は可使時間をあまり短縮させないこともできるため、夏用配合に用いることもでき、硬化性の調整をすることができる。
本発明で用いる酸無水物としては、例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビスアンヒドロトリメリテートモノアセテート、テトラプロペニルコハク酸無水物、オクテニルコハク酸無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
酸無水物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
なお、2液型ウレタン防水材は施工現場で主剤と硬化剤を混合して塗布するため、常温で固体の酸無水物は混合液中に溶けきらずに結晶化する恐れがある。酸無水物が結晶化した場合十分な硬化促進効果を得られない可能性があるため、常温で液状の酸無水物が好ましい。常温で液状の酸無水物としては、例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物、無水コハク酸、日立化成株式会社製のHN−2200(3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物と4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物の混合物)、新日本理化株式会社製のリカシッドHH(ヘキサヒドロフタル酸無水物)、新日本理化株式会社製のリカシッドMH−700(3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物/4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物=70/30の混合物)、新日本理化株式会社製のリカシッドMH(4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)、新日本理化株式会社製のリカシッドHNA−100(メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物とビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物の混合物)、日立化成株式会社製のMHAC−P(メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物)、三洋化成工業株式会社製のDSA(テトラプロペニルコハク酸無水物)、新日本理化株式会社製のリカシッドOSA(オクテニルコハク酸無水物)などが挙げられ、その中でも特に日立化成株式会社製のHN−2200(3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物と4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物の混合物)、日立化成株式会社製のMHAC−P(メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物)、新日本理化株式会社製のリカシッドMH−700(3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物/4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物=70/30の混合物)、三洋化成工業株式会社製のDSA(テトラプロペニルコハク酸無水物)などがより好ましい。
酸無水物の使用量は、主剤100gに対して0.05〜10.0g使用することが望ましく、0.1〜5.0g使用することが更に望ましい。酸無水物の使用量が少なすぎると速硬化性が十分に得られず、一方多すぎれば十分な可使時間を確保できず物性が低下してしまう。
本発明では、硬化促進剤として酸無水物を用いることが好ましいが、その他の硬化促進剤を用いることができ、また酸無水物と併用することもできる。
その他の硬化促進剤としては、有機第2錫系化合物、3級アミン、カルボン酸金属塩、カルボン酸などが挙げられる。
(その他添加剤)
その他、硬化剤には、湿潤剤、消泡剤、顔料、耐候性付与剤などの添加剤類を必要に応じて配合することができる。
(主剤/硬化剤 配合比)
主剤と硬化剤の配合比は特に限定はされないが、質量比で1/1〜1/3の範囲であることが好ましく、1/1〜1/2であることがより好ましい。
(防水工法)
また、本発明の2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材は、コンクリート等の無機系下地に対し直接塗布することはできない。無機系下地の場合はウレタン防水材とは接着しないため、下地の水分をある程度遮蔽し接着性を確保することのできるプライマーを塗布した後に、施工することができる。また改修時を含め、既存ウレタン防水層の上に場合によっては仲介プライマーを施し施工することができる。また、無機系下地に対し通気緩衝シート、塩ビシート等高分子系シート、ゴムシート、不織布シートをプライマー、接着剤、機械固定、置き敷き等で固定した上に施工することができる。さらに、金属系下地の場合も直接本願の高強度形ウレタン防水材を塗布しても接着性は確保できないため、専用のプライマーを塗布した後に塗布することができる。
本発明は、アスファルト系防水層の改修を目的とはしておらず、コンクリート等の無機下地、金属系下地、高分子系樹脂下地、ゴム下地の防水および保護を目的としたものである。また、本発明の2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材は日光が直接当たるような部分に使用する場合はトップコートを塗布することが原則となる。
原材料
以下の実施例および比較例で用いた原材料は、次のとおりである。
IPDI: VESTANAT(登録商標)IPDI、イソホロンジイソシアナート単体、NCO含有量37.8質量%、NCO官能基数約2.0、エボニック・ジャパン株式会社製
T−80: コロネートT−80、2,4−トリレンジイソシアナート/2,6−トリレンジイソシアナート=80/20(質量比)の混合物、NCO含有量48.3質量%、東ソー株式会社製
T−100: コロネートT−100、2,4−トリレンジイソシアナート100%含有品、NCO含有量48.3質量%、東ソー株式会社製
サンニックスPP−2000: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量2000、OH価56.1mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスGH−3000: ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量3000、OH価:56.1mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスGH−5000: ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量5000、OH価:33.7mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスGP−600: ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量600、OH価:280.5mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
MC−2000ソルベント: ノルマルパラフィン、イソパラフィン混合物、三協化学株式会社製
ジオクチル錫ジラウレート: KS−1200A−1,共同薬品株式会社製
DETDA: エタキュア100、ジエチルトルエンジアミン、アルベマール日本株式会社製
MOCA: イハラキュアミンMT、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジクロロジフェニルメタン〔アミン価=420mgKOH/g〕、イハラケミカル工業株式会社製
エタキュア420: 4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)、芳香族二級ジアミン、アルベマール社製
エラスマー650P:ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、平均分子量860、イハラケミカル工業株式会社製
ポレアSL−100A: ポリテトラメチレンメチルテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、平均分子量1200、イハラケミカル工業株式会社製
クラレポリオールP−530: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとイソフタル酸との反応によって得られる芳香族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価:224.4mgKOH/g、株式会社クラレ製
サンニックスPP−400: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量400、OH価280.5mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
1,4−ブタンジオール: 試薬、ナカライテスク株式会社製
DINP: サンソサイザーDINP、ジイソノニルフタレート、新日本理化株式会社製
炭酸カルシウム NS#100: NS#100、炭酸カルシウム、日東粉化工業株式会社製
炭酸カルシウム カルファイン N−2: 炭酸カルシウム(表面処理)、丸尾カルシウム株式会社製
添加剤類: 楠本化成株式会社製
ジオクチル錫ジラウレート: KS−1200A−1,共同薬品株式会社製
HN−2200: テトラヒドロメチル無水フタル酸、日立化成株式会社製
2−エチルヘキサン酸鉛(Pb20%): ニッカオクチックス鉛20%TS、2−エチルヘキサン酸鉛とノルマルパラフィン、イソパラフィン混合物との混合物、Pbとして20%含有、日本化学産業株式会社製
1−イソブチル−2−メチルイミダゾール: DABCO NC−IM、エアープロダクツジャパン株式会社製
2−エチルヘキサン酸: オクチル酸、東洋合成工業株式会社製
2−エチルヘキサン酸亜鉛(Zn8%): ニッカオクチックス亜鉛8%(T)、2−エチルヘキサン酸亜鉛とミネラルスピリットとの混合物、Znとして8%含有、日本化学産業株式会社製
プキャットB7(Bi7%): 樹脂酸ビスマスとミネラルスピリットとの混合物、Biとして7%含有、日本化学産業株式会社製
MHAC−P: メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、日立化成株式会社製
DSA:テトラプロペニル無水コハク酸、三洋化成工業株式会社製
主剤の調製
表1〜14の配合に従って、四つ口フラスコにポリオールと溶剤と必要に応じてジオクチル錫ジラウレートを仕込み、次いでポリイソシアナート化合物を仕込んだ。その後攪拌しながら90〜100℃で3〜9時間反応させて各主剤を得た。
硬化剤の調製
表1〜14の配合に従って、金属容器に液物を仕込み、攪拌機(ディゾルバー羽根)で低速混合し均一にした後、炭酸カルシウムを配合し1500rpmで15分間混合して各硬化剤を得た。
実施例1、2(表1 夏用配合と冬用(通期用)配合の代表例)
実施例1、2は表1の配合に従って、主剤と硬化剤を得た。これら主剤と硬化剤を質量比1:2で混合しウレタン防水材組成物を得た。
実施例1は、23℃での可使時間が75分であり、夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例1の主剤に酸無水物硬化促進剤であるHN−2200を0.71質量%添加した実施例2は、23℃での可使時間が56分であり、夏冬通期用配合としても十分な可使時間を確保しながら5℃の低温でも翌日施工が可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
比較例1、2(表2 MOCA架橋型防水材)
比較例1、2は従来のMOCA架橋型防水材組成物の例である。
主剤のポリイソシアナート化合物にT−80を使用した比較例1、2の主剤中には、特定化学物質であるT−80が1.48質量%含まれていた。比較例1は、23℃での可使時間が60分であり、夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であり、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示しているが、硬化促進剤として特定第1種指定化学物質である2−エチルヘキサン酸鉛(Pb20%)を1.00質量%使用する必要がある。2−エチルヘキサン酸鉛(Pb20%)を1.50質量%使用した冬用配合である比較例2は、5℃の低温では硬化が遅く翌日施工が困難であった。更に、加熱処理後の引張強さ比が71%と低かった。
比較例3,4(表2 DETDA架橋型防水材)
比較例3、4は主剤のポリイソシアナート化合物に、特殊品であるT−100を使用しているDETDA架橋型防水材組成物の例である。
硬化剤中の活性水素化合物がDETDAである比較例3は、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示しているが、23℃での可使時間が43分であり、夏用配合としては不十分であった。硬化剤中の活性水素化合物としてDETDAとクラレポリオールP−530を使用した比較例4は、23℃での可使時間が63分であり、夏用配合として十分な可使時間であるが硬化が遅く翌日施工が不可能であった。更に、得られた塗膜の引張強さと引裂き強さは高伸長形手塗り用ウレタン防水材のJIS規格を下回っていた。また、初期物性と加熱処理後の引張強さ比が77%と低かった。
比較例5、実施例3,4(表3 可塑剤当たりのアミノ基当量)
比較例5は実施例1と同じ主剤のジオール/トリオール比でNCO基/OH基当量比を下げて、主剤NCO含有量を1.53質量%とした例である。比較例5では可塑剤当たりのアミノ基当量が0.50meq/gと本発明の請求範囲外まで下がった結果、得られた塗膜の引張強さと引裂き強さは高伸長形手塗り用ウレタン防水材のJIS規格を下回っていた。
比較例5と同じ主剤を使用し、主剤と硬化剤の混合比を1:1.5とし、酸無水物硬化促進剤であるHN−2200を主剤に0.50質量%添加した実施例3は可塑剤当たりのアミノ基当量が本発明の請求範囲内である0.78meq/gとなり、夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
主剤のNCO基/OH基当量比を上げて、主剤NCO含有量を4.02質量%とした実施例4は可塑剤当たりのアミノ基当量が本発明の請求範囲内である1.53meq/gと高めであるが、硬化剤の芳香族ポリアミンとしてDETDA以外に低反応性のエタキュア420を20当量%使用した結果、夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例5、6(表4 主剤NCO含有量)
実施例5、6は、表4の配合に従って、主剤および硬化剤を得た。この主剤と硬化剤を表4の混合比で混合しウレタン防水材組成物を得た。
主剤のNCO含有量が各々1.53質量%と1.98質量%と低めである実施例5、6は主剤に硬化促進剤であるHN−2200を各々0.50質量%と0.78質量%添加した結果、夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例7〜11(表5 主剤NCO/硬化剤NH2(当量比))
実施例7〜11は、表5の配合に従って、主剤および硬化剤を得た。この主剤と硬化剤を質量比1:2で混合しウレタン防水材組成物を得た。
主剤NCO/硬化剤NH2(当量比)が0.90の実施例7、1.05の実施例8、1.20の実施例9、1.30の実施例10、11は、いずれも高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な塗膜物性を示しかつ夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。尚、主剤NCO/硬化剤NH2(当量比)が比較的低い実施例7では、硬化促進剤であるHN−2200を0.78質量%使用し、主剤NCO/硬化剤NH2(当量比)が比較的高い実施例9、10では、湿気硬化促進剤である1−イソブチル−2−メチルイミダゾールを0.40質量%使用した。また、主剤NCO/硬化剤NH2(当量比)が比較的高い1.30で湿気硬化促進剤を使用していない実施例11では、湿気硬化促進剤を使用した実施例10に比べて、養生一週後の塗膜物性は低めであるが、二週後の塗膜物性は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な値となった。
実施例12〜14(表6 主剤ジオール/トリオール当量比)
実施例12〜14は主剤ジオール/トリオール当量比を実施例1の70/30から各々80/20、60/40、40/60に変えた例である。実施例12〜14は、いずれも高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な塗膜物性を示しかつ夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が可能であった。
実施例15〜17(表7 主剤ポリオール冬用配合)
実施例15は実施例2の冬用配合において硬化促進剤のHN−2200を主剤と硬化剤の混合時に0.69質量%添加した例である。実施例15は、23℃での可使時間が48分であり、冬用配合として十分な可使時間を確保しながら5℃の低温でも翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例16、17は主剤ジオール/トリオール当量比を実施例15の70/30から各々60/40、50/50に変えた例である。実施例16、17は、いずれも高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な塗膜物性を示しかつ冬用配合として十分な可使時間を確保しながら5℃の低温でも翌日施工が可能であった。
実施例18〜20(表8 酸無水物硬化促進剤使用量)
実施例18〜20は硬化促進剤HN−2200の使用量を実施例2の0.71質量%から各々0.47、0.95、1.66質量%に変えた例である。23℃での可使時間は各々61分、52分、38分であり、実施例18、19は夏冬通期用配合として、実施例20は冬用配合として十分な可使時間を確保しながら5℃の低温でも翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例21〜24(表9 各種硬化促進剤)
実施例21〜24は硬化促進剤を実施例15のHN−2200から2−エチルヘキサン酸0.20質量%、2−エチルヘキサン酸亜鉛(Zn8%)1.00質量%、2−エチルヘキサン酸鉛(Pb20%)1.00質量%、プキャットB7(Bi7%)1.00質量%に変えた例である。23℃での可使時間は各々38分、41分、37分、38分であり冬用配合として十分な可使時間を確保しながら5℃の低温でも翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例25、26(表10 各種湿気硬化促進剤)
実施例25、26は実施例1の夏用配合において各々、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール0.50質量%、ジオクチル錫ジラウレート0.01質量%を使用した例である。23℃での可使時間は各々69分、73分であり夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例27〜29(表11 各種酸無水物硬化促進剤)
実施例27〜29は酸無水物型硬化促進剤として各々、HN−2200 0.69質量%、MHAC−P 0.74質量%、DSA 1.11質量%を使用した例である。23℃での可使時間は各々75分、87分、123分であり夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例30〜32(表12 DETDA以外の芳香族ポリアミン併用)
実施例30〜32は表12の配合に従って、主剤および硬化剤を得た。これら主剤と硬化剤を質量比1:2で混合しウレタン防水材組成物を得た。
芳香族ポリアミンとしてDETDA以外にエタキュア420を40当量%使用した実施例30、エラスマー650Pを20当量%使用した実施例31およびポレアSL−100Aを20当量%使用した実施例32は、いずれも夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例33〜35(表13 硬化剤活性水素としてのポリオールの併用)
実施例33〜35は表13の配合に従って、主剤および硬化剤を得た。これら主剤と硬化剤を質量比1:2で混合しウレタン防水材組成物を得た。
硬化剤活性水素としてDETDA以外にサンニックスPP−400を20当量%使用した実施例33、1,4−ブタンジオールを20当量%使用した実施例34およびクラレポリオールP−530を20当量%使用した実施例35は、いずれも夏用配合として十分な可使時間を確保しながら翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
実施例36〜38(表14 立面部用防水材)
実施例36〜38は表14の配合に従って、主剤および硬化剤を得た。これら主剤と硬化剤を質量比1:2で混合しウレタン防水材組成物を得た。
立面部用防水材としてノンサグ性を付与するために、表面処理コロイダル炭酸カルシウムのカルファインN−2を各々21.0質量%、24.0質量%、27.0質量%使用した実施例36〜38は、いずれも立面部夏用配合として十分な可使時間と垂れ性を確保しながら翌日施工が十分に可能であった。また、得られた塗膜は高伸長形手塗り用ウレタン防水材として良好な初期物性と耐熱物性を示した。
なお、各評価項目の測定方法は次のとおりである。
[NCO(質量%)]
200mLの三角フラスコに主剤約1gを精秤し、これに0.5Nジ−n−ブチルアミン(トルエン溶液)10mL、トルエン10mLおよび適量のブロムフェノールブルーを加えた後メタノール約100mLを加え溶解する。この混合液を0.25N塩酸溶液で滴定する。NCO(質量%)は以下の式によって求められる。
NCO(質量%)=(ブランク滴定値−0.5N塩酸溶液滴定値)×4.202×0.25N塩酸溶液のファクター×0.25÷サンプル質量
[可使時間(分)]
23℃、湿度50%の空気循環型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合開始から、BH型粘度計で2rpmにおける粘度が60,000mPa・sになるまでの時間を測定した。なお、立面部用防水材においては、BH型粘度計で20rpmにおける粘度が100,000mPa・sになるまでの時間を測定した。
[施工可能時間(時間)]
23℃または5℃、湿度50%の空気循環式型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合した防水材を2kg/m塗布し、完全には硬化していないが、靴で歩行が可能となり、次工程の作業を開始できる時間を測定した。
[引張強さ(N/mm)]
養生条件を23℃、湿度50%で7日あるいは14日(JIS A 6021では23℃で7日以上、特記しない場合は7日)とした試験片について、JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS A 6021のウレタンゴム系高伸長形では引張強さは2.3N/mm以上)。
[破断時の伸び率(%)]
養生条件を23℃、湿度50%で7日あるいは14日(JIS A 6021では23℃で7日以上、特記しない場合は7日)とした試験片について、JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS A 6021のウレタンゴム系高伸長形では破断時の伸び率は450%以上)。
[引裂き強さ(N/mm)]
養生条件を23℃、湿度50%で7日あるいは14日(JIS A 6021では23℃で7日以上、特記しない場合は7日)とした試験片について、JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS A 6021のウレタンゴム系高伸長形では引裂き強さは14N/mm以上)。
[耐熱性 引っ張り強さ比(%)]
23℃、湿度50%で7日養生後、80℃の乾燥機に28日(JIS A 6021では80℃で7日)入れて加熱処理した試験片について、JIS A 6021に基づいて行い、処理前に対する引張強さ比(%)を求めた(JIS A 6021のウレタンゴム系高伸長形では引っ張り強さ比は80℃で7日で80%以上)。
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本発明の組成物は、高伸長2液型環境対応手塗り用ウレタン防水材として、建築物の屋上やマンション等の集合住宅のベランダ等の防水に好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. ポリイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤とからなる2液型手塗り用ウレタン防水材組成物であって、
    主剤のポリイソシアナートがイソホロンジイソシアナートを含み、ポリイソシアナートの70当量%超がイソホロンジイソシアナートであり、主剤のポリオールがポリオキシアルキレンポリオールを含み、主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が1.5質量%以上3.3質量%以下であり、
    硬化剤は、全活性水素中の70当量%以上が芳香族ポリアミンであり、該芳香族ポリアミンがジエチルトルエンジアミンを含み、無機充填剤を20〜80質量%含み、
    可塑剤が、主剤中のプレポリマーに対し16〜90質量%となるよう、硬化剤にまたは主剤と硬化剤の両方に分けて配合され、
    芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比が0.6以上1.6未満である、2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  2. 主剤のポリオールの50当量%超がポリオキシアルキレンポリオールである、請求項1に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  3. 芳香族ポリアミンの50当量%超がジエチルトルエンジアミンである、請求項1または2に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  4. 主剤、硬化剤または主剤と硬化剤との混合物中に、促進剤として、有機第2錫化合物、カルボン酸金属塩、カルボン酸、酸無水物および3級アミンからなる群から選択された少なくとも1種が配合された、請求項1〜のいずれか1項に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  5. ポリイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤とからなる2液型手塗り用ウレタン防水材組成物であって、
    主剤のポリイソシアナートがイソホロンジイソシアナートを含み、ポリイソシアナートの70当量%超がイソホロンジイソシアナートであり、主剤のポリオールがポリオキシアルキレンポリオールを含み、主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が1.2質量%以上4.5質量%以下であり、
    硬化剤は、全活性水素中の70当量%以上が芳香族ポリアミンであり、該芳香族ポリアミンがジエチルトルエンジアミンを含み、無機充填剤を20〜80質量%含み、
    可塑剤が、主剤中のプレポリマーに対し16〜90質量%となるよう、硬化剤にまたは主剤と硬化剤の両方に分けて配合され、
    芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比が0.6以上1.6未満であり、
    硬化剤中に、硬化促進剤として、カルボン酸金属塩、カルボン酸および酸無水物からなる群から選択された少なくとも1種が配合された、2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  6. ポリイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤とからなる2液型手塗り用ウレタン防水材組成物であって、
    主剤のポリイソシアナートがイソホロンジイソシアナートを含み、ポリイソシアナートの70当量%超がイソホロンジイソシアナートであり、主剤のポリオールがポリオキシアルキレンポリオールを含み、主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が1.2質量%以上4.5質量%以下であり、
    硬化剤は、全活性水素中の70当量%以上が芳香族ポリアミンであり、該芳香族ポリアミンがジエチルトルエンジアミンを含み、無機充填剤を20〜80質量%含み、
    可塑剤が、主剤中のプレポリマーに対し16〜90質量%となるよう、硬化剤にまたは主剤と硬化剤の両方に分けて配合され、
    芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比が0.6以上1.6未満であり、
    硬化剤中に、湿気硬化促進剤として、有機第2錫化合物および3級アミンからなる群から選択された少なくとも1種が配合された、2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  7. ポリイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と芳香族ポリアミン、可塑剤および無機充填剤を含む硬化剤とからなる2液型手塗り用ウレタン防水材組成物であって、
    主剤のポリイソシアナートがイソホロンジイソシアナートを含み、ポリイソシアナートの70当量%超がイソホロンジイソシアナートであり、主剤のポリオールがポリオキシアルキレンポリオールを含み、主剤のイソシアナート基末端プレポリマーのNCO含有量が3.3質量%超、4.5質量%以下であり、
    硬化剤は、全活性水素中の70当量%以上が芳香族ポリアミンであり、該芳香族ポリアミンがジエチルトルエンジアミンを含み、無機充填剤を20〜80質量%含み、
    可塑剤が、主剤中のプレポリマーに対し16〜90質量%となるよう、硬化剤にまたは主剤と硬化剤の両方に分けて配合され、
    芳香族ポリアミンのアミノ基量(ミリ当量)と可塑剤量(g)との比が0.6以上1.6未満であり、
    硬化剤中の芳香族ポリアミンとしてジエチルトルエンジアミンと4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)を51/49〜97/3の当量比で含む、2液型手塗り用ウレタン防水材組成物。
  8. 被着体に対し、プライマー層を施した後、またはプライマー層と防水層を施した後に、請求項1〜のいずれか1項に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物を塗布する工程を含む、ウレタン防水工法。
  9. 被着体に対し、通気緩衝シート、高分子シート、防根シートまたは高分子塗膜材を施した後に、請求項1〜のいずれか1項に記載の2液型手塗り用ウレタン防水材組成物を塗布する工程を含む、ウレタン防水工法。
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