JP6213954B2 - 速硬化性2液型環境対応ウレタン防水材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、2液型環境対応ウレタン防水材組成物に関する。
わが国では、建築物の屋上に空調設備機器などの役物を設置する等多目的に使用している場合が多く、そのような不定形状および狭小部分の屋上への施工が容易でかつ経済性のあるウレタン防水材が防水材料として普及している。また、マンション等の集合住宅のベランダ防水についても、ベランダが不定形および狭小部分であるため、特に改修工事にはウレタン防水材が使用される場合が多く、今後も改修物件の増大とともにさらに使用場面が増加する傾向にある。2液型ウレタン防水材は、施工現場で2液を数分間混合してから金コテ、くしべラ、ゴムベラ等で塗布し施工されるが、その際2液を混合開始と同時に反応が始まり除々に粘度が上昇し、ある程度の施工しやすい低粘度状態の時間を経た後、施工しにくいほどの高粘度となる。2液混合後の施工が可能な時間を一般的に可使時間と称しており、通常23℃で粘度が60,000mPa・sになるまでの時間を指標として用いている。塗布作業上は、可使時間は長いほど良いが、可使時間を長くすると逆に硬化性が悪くなり翌日に塗膜材の上に乗れないという問題を生じる。一般的な施工では、可使時間が30分程度は必要とされており、夏季の施工では材料温度が35℃程度となり塗膜の反応性が高くなるため、30分の可使時間を確保するには相応の配合技術が必要となり、一方冬季には材料温度が5℃程度となり塗膜の反応性は低下するために可使時間確保については問題ないが、翌日までに塗膜材を硬化させるのにやはり相応の配合技術が必要となる。また、ウレタン防水材は材料自身の耐候性が良くないため、ウレタン塗膜材硬化後に耐候性のよいトップコートを塗布する工程が必須となっており、そのため翌日にはトップコートが塗布できるようにウレタン防水材が硬化することが必要であると同時に、塗布したトップコートについても塗布翌日にはしっかりとウレタン防水材と接着させて、軽歩行程度の作業では剥がれなくすることも必要となる。
そこで、2液型ウレタン防水材では夏と冬で配合の違う2種類を用意し、夏用は35℃近辺での可使時間確保を重要視した配合設計を行い、冬用は5℃近辺でも翌日にはできるだけ硬化することを重要視した配合設計とするのが一般的である。また、ウレタン防水材の性能はJIS規格(JIS A 6021)により、伸び率、引張り強度、耐熱性等の詳細な規格が制定されており、このJIS規格を満したものでないと、官公庁等には採用されないのは勿論、商品として認められないのが現状である。
また、近年ウレタン防水材は10年保証を要求されるのが一般的となってきており、初期性能だけでなく、耐久性能についても非常に重要視する必要がある。耐久性については紫外線劣化と熱・アルカリ劣化が主な劣化要因となるが、紫外線劣化についてはウレタン防水層の上に必ず塗布するトップコートにより保護されているため、トップコートの性能に依存するところが大きい。一方の熱・アルカリ劣化についてはウレタン防水材本体の性能に依存するため、ウレタン防水材を設計する上で非常に重要となる。熱劣化試験条件については、JIS A 6021で80℃で1週間、アルカリ劣化試験条件については、JIS A 6021で23℃で1週間の劣化処理と規定されているが、10年保証が要求されるのが当然となった昨今においては、より過酷な劣化試験条件での評価を行い実用上の安全性を考慮しているのが現状である。
現在2液型ウレタン防水材としては、夏季においても可使時間が確保しやすい穏やかな反応性を有していること、トップコートとの接着性が良好であること、またウレタン塗膜材のJISに適合した物性を得やすいことより、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(以下「MOCA」ともいう。)を反応成分の主成分とした、MOCA架橋型防水材が汎用品として使用されている。MOCA架橋型防水材は、主剤としてトリレンジイソシアナート(以下「TDI」ともいう。)とポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを用い、硬化剤の反応成分としては前述の穏やかな反応性を有した芳香族ポリアミンであるMOCAを主成分とし、さらにポリオールを反応成分として併用し、ウレタン防水材に必要とされる伸び率や可使時間を調整したものである。しかし、MOCAの含有量が1質量%を超えた硬化剤については、以前より労働安全衛生法の特定化学物質として扱われ、施工時には作業主任者の選任および保護具の着用等が必要であり、さらにMOCAはIARC(国際がん研究機関)の発がん性評価ではグループ1(ヒトに対して発がん性を示す)に分類されるにいたっており、環境面からは使用を避けたい材料である。また、MOCA架橋型防水材では、硬化剤中の反応成分として末端2級アルコール(低反応性)であるポリプロピレンポリオール(以下「PPG」ともいう。)が併用されているが、ポリプロピレンポリオールを主剤のイソシアナート基と反応させるためには2−エチルヘキシル酸鉛のような有機鉛触媒が必要とされている。有機鉛触媒は低反応性である2級ポリオールとの反応を促進させ、水分との反応(炭酸ガス発生・発泡)をほとんど促進させないという選択性があるため、夏季の高温多湿時においてもウレタン防水材の発泡性を抑制する効果が高いため、必須成分として常用されている。しかし、有機鉛触媒も世界的に使用が厳しく制限されつつある材料であり、化学物質排出把握管理促進法(通称PRTR法)の特定第一種指定化学物質となっており、環境面からはやはり使用を避けたい材料である。
一方、主剤は、分子中に2つのイソシアナート基を持ったTDIと、分子量400〜5000のポリプロピレンポリオールとをNCO/OH(当量比)が2.0〜2.2程度となるように配合し、100℃近辺に加熱して数時間反応させることにより生成される。TDIとしては、通常工業的に生産されている、2,4−TDIと2,6−TDIとが約80/20の質量比で存在するT−80(通称)を使用している。上記のような反応生成物は一般的にTDIプレポリマーと称しており、末端に反応性のイソシアナート基(NCO基)を3.3〜4.0質量%含有しており(NCO含有量)、未反応のTDIモノマー(遊離TDI)を2.0質量%程度含有するのが一般的である。従って、主剤についてもTDIモノマーが1質量%を超えて含有するため、労働安全衛生法上特定化学物質として扱われ、施工時には作業主任者の選任および保護具の着用等が必要となる。
以上のように、現在汎用的に使用されているMOCA架橋型防水材は多くの環境面での問題を抱えており、この問題を解決する防水材として、特許第3114557号公報に掲載されている、架橋剤として特定化学物質に該当しないジエチルトルエンジアミン(以下「DETDA」ともいう。)を主成分とするDETDA架橋型防水材も提案され、一部実用化されている。DETDA架橋型防水材は、MOCAよりもかなり反応性の高い芳香族アミンであるDETDAを架橋剤とするもので、冬季においても実質的には触媒を必要とせずに十分な硬化性を得ることが出来るという、MOCA架橋型防水材よりも優れた部分もある。しかし、DETDA架橋型防水材は、高反応性の芳香族ポリアミンを用いるため、本質的には夏季においての可使時間を確保することが難しく、汎用化の障害となっている。また、多量の可塑剤を配合することである程度可使時間を確保することはできるが、トップコートとの接着性や他材料への可塑剤の移行性が激しくなるといった問題が発生する。
尚、特許第3445364号公報に掲載されている、高反応性であるDETDAと比較的穏やかな反応性の芳香族2級ポリアミンの4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)(以下「エタキュア420」ともいう。)を併用し可使時間を確保するという技術もあるが、芳香族2級ポリアミンの使用は硬化性の低下と共に耐熱性や耐アルカリ性を極端に低下させ、機械的強度も低下させる傾向が知れており、多量に配合することは危険と思われている。
特許第3114557号公報 特許第3445364号公報
DETDA架橋型防水材の先行技術では、主剤に用いるTDIとして、2,4−TDIが約100質量%であるT−100(通称)を用いることで、可使時間を確保しようとするものである。しかし、T−100は汎用のTDIであるT−80(2,4−TDI約80質量%、2,6−TDI約20質量%)から精製される特殊品であるため、生産量が限定されており、今後汎用化が望まれる環境対応型防水材の原料としてはふさわしくない。また、今後の環境対応型防水材としては、主剤、硬化剤ともに特定化学物質に該当しないことが望ましく、そのためには主剤中の遊離TDIを1質量%以下とする必要がある。しかし、主剤のTDIとして汎用性のあるT−80を用い、硬化剤の反応成分としてDETDAを用いた場合、夏季の可使時間を確保することは非常に難しくなり、一方、可使時間の確保をするために多量の可塑剤を配合してしまうと、トップコート等との接着性低下や他材料への可塑剤の移行性が激しくなり、さらには硬化性も悪くなるため、作業性の良い防水材とはなりがたく、この問題が汎用化の妨げとなっていた。
一方、反応性が穏やかな芳香族2級ポリアミンであるエタキュア420をDETDAと併用することで、可塑剤を多量に使用せずに夏季の可使時間を確保する方法もあるが、可使時間を十分に確保するためにエタキュア420を多量に配合すると、硬化性が悪くなると共に耐熱性や耐アルカリ性が極端に悪くなり、防水材として必要な耐久性を保持することが難しくなる。
以上のように、可使時間を十分に確保した上で速やかに硬化するという良好な作業性を有し、しかもウレタン防水材に必要とされる性能と耐久性を保持した、汎用性のある環境対応ウレタン防水材はいまだ提供するに至っていない。
本発明は、環境面で優れるDETDA架橋型防水材についてさらに検討を深めることで、トップコートとの接着性等ウレタン防水材に必要な性能と耐久性を備え、さらには十分な可使時間と速硬化性を有した、作業性に優れた環境対応型ウレタン防水材を完成するに至った。
本発明は、トリレンジイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、芳香族ポリアミンとポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなる2液型ウレタン防水材組成物であって、硬化剤に含まれる芳香族ポリアミンとポリオールの当量比が50/50〜95/5であり、硬化剤中の全反応成分中に芳香族ポリアミンとして、
(1)ジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンを25当量%以上60当量%未満、
(2)一般式(1)
Figure 0006213954
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数を示す。〕
で表される芳香族2級ポリアミンを25当量%以上70当量%以下含む、2液型ウレタン防水材組成物である。
本発明は、次の態様を含む。
[1]トリレンジイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、芳香族ポリアミンとポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなる2液型ウレタン防水材組成物であって、硬化剤に含まれる芳香族ポリアミンとポリオールの当量比が50/50〜95/5であり、硬化剤中の全反応成分中に芳香族ポリアミンとして、
(1)ジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンを25当量%以上60当量%未満、
(2)一般式(1)
Figure 0006213954
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数を示す。〕
で表される芳香族2級ポリアミンを25当量%以上70当量%以下含む、2液型ウレタン防水材組成物。
[2]一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンが4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)である、[1]に記載の2液型ウレタン防水材組成物。
[3]トリレンジイソシアナートの2,4−異性体含有率が65質量%以上85質量%未満である、[1]または[2]に記載の2液型ウレタン防水材組成物。
[4]主剤中に含まれる遊離のトリレンジイソシアナートの含有量が1質量%以下である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の、2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
[5]ウレタン化触媒を含む、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の2液型ウレタン防水材組成物。
[6]ウレタン化触媒が有機第2錫化合物または1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物である、[5]に記載の2液型ウレタン防水材組成物。
本発明の2液型ウレタン防水材組成物は、トップコートとの接着性等ウレタン防水材に必要な性能を備え、十分な可使時間と速硬化性および耐久性を有しているため、従来の防水材よりも施工性に優れる。
従来のDETDA架橋型防水材は反応成分としてのポリオールを用いておらず、従ってポリオールとイソシアナート基との反応を促進するウレタン化触媒を必須成分とするものではなかった。しかし、DETDA架橋型防水材についてさらに詳細な検討を行った結果、ポリオールを反応成分として硬化剤に配合し、場合によってはウレタン化触媒を用いることで、従来よりも可使時間を延長することができ、さらには汎用性のあるTDIであるT−80を用いることも可能となり、しかもトップコートとの接着性もポリオールを反応成分として用いることで改善できることを見出した。
ただし、反応成分としてDETDAとポリオールを硬化剤に配合したウレタン防水材は、可使時間が延長されることで硬化時間も延長されてしまうため、従来のDETDA架橋型防水材の長所である速硬化性は損なわれてしまう。しかし、DETDA架橋型防水材の速硬化性であるという長所は捨てがたく、工期短縮に対応できるウレタン防水材への要望も強くあるため、可使時間が確保できた上で速やかに硬化することができる、従来よりも作業性に優れた環境対応型防水材の可能性について検討を行なった。その結果、意外にも反応成分としてジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンとポリオールを用いる硬化剤中に一定量以上の一般式(1)
Figure 0006213954
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数を示す。〕
で表される芳香族2級ポリアミンを配合することで、可使時間を延長できると同時に硬化時間が短縮できることを見出した。
本発明では、硬化剤中に配合する芳香族ポリアミンとポリオールの当量比が50/50〜95/5の範囲であることが必要である。芳香族ポリアミンが50当量%未満では速硬化性を達成することができず、ポリオールが5当量%未満では可使時間の確保および防水材の耐久性保持が難しくなる。また、硬化剤中に配合される全反応成分の中にジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンが25当量%以上60当量%未満の範囲で必要となる。ジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンが25当量%未満では、ウレタン防水材に必要とされる物性と耐久性を確保することが難しく、60当量%以上となると可使時間の確保が難しくなる。さらに、一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンは全反応成分中に25当量%以上70当量%以下の範囲で必要となる。25当量%未満では可使時間の延長効果および硬化時間の短縮効果が不十分であり、70当量%超では防水材の耐熱性および耐アルカリ性を低下させてしまう。また、可使時間の延長効果および硬化時間の短縮効果を十分に発揮させるためには、ジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンと一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンの当量比が27/73〜70/30の範囲で用いることが好ましく、27/73〜50/50の範囲で用いることがより好ましい。
本発明では、芳香族1級ポリアミンとしてDETDAを含む必要があるが、特定化学物質に該当しないその他の芳香族1級ポリアミンを併用することもできる。併用できる芳香族1級ポリアミンとしては、DETDAと同程度の高反応性で機械的強度が望める、イハラケミカル工業株式会社製のキュアハードMED(4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン))、日本化薬株式会社製のカヤハードAA(4,4′−メチレンビス(2−エチルアニリン))やカヤボンドC−300(4,4′−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン))等が使用できる。DETDA以外の芳香族1級ポリアミンを併用する場合、芳香族1級ポリアミンの少なくとも30質量%がDETDAであることが好ましく、より好ましくは少なくとも50質量%がDETDAであり、さらに好ましくは少なくとも75質量%がDETDAであり、最も好ましくは芳香族1級ポリアミンのすべてがDETDAである。また、DETDAには、2,4−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエン、2,6−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエンなどの異性体が存在するが、本発明においては、いずれの異性体を用いてもよく、またそれらの混合物を用いてもよい。工業品としては例えばアルベマール社製のエタキュア100(2,4−異性体/2,6−異性体の質量比約80/20)等の混合品が入手使用できる。
一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンとしては、具体的にはアルベマール社製のエタキュア420(4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン))(一般式(1)のR=sec−ブチル、n=0)や、日本化薬株式会社製のカヤボンドC−1100(4,4′−メチレンビス(N−メチルアニリン)主成分)(一般式(1)のR=メチル、n=0〜1)等が市販されているが、反応速度が穏やかであることよりエタキュア420が好ましい。
硬化剤に配合できるポリオールの種類としては従来塗膜材に使用されてきたポリオキシプロピレンポリオールまたはポリオキシエチレンプロピレンポリオールといった汎用ポリエーテルを使用することができる。具体的には、三洋化成工業株式会社製のサンニックスPP−400、ニューポール(登録商標)BP−5Pといった比較的低分子量のジオールが挙げられる。また、末端一級アルコール基を50%以上保有する高性能ポリオキシプロピレンポリオールや、共重合等により低結晶化したポリテトラメチレンエーテルグリコールといったポリエーテルも使用することができる。また、ポリエステルポリオール、アルキルポリオールを使用することも出来る。ポリエステルポリオールの中では、結晶性のない3−メチル−1,5−ペンタンジオール(MPD)、2−メチル−1,8−オクタンジオール(MOD)等といった側鎖を有するジオールを主成分としたポリオールとコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸等の脂肪族または脂環族ジカルボン酸との反応によって得られる低結晶性のポリオールが好ましい。具体的には、株式会社クラレ製のクラレポリオールP−510(数平均分子量500)、クラレポリオールP−1010(数平均分子量1000)、クラレポリオールP−1510(数平均分子量1500)、クラレポリオールP−2010(数平均分子量2000)、クラレポリオールP−3010(数平均分子量3000)、クラレポリオールP−1050(数平均分子量1000)、クラレポリオールP−2050(数平均分子量2000)、クラレポリオールP−3050(数平均分子量3000)、PNOA−2014(数平均分子量2000)等が挙げられる。
さらには、MPD、MOD等といった側鎖を有するジオールとフタル酸や無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸との反応によって得られる低結晶性芳香族ポリエステルポリオールは耐加水分解性および機械的強度に優れ、塗膜の物性低下が少ないため、より好ましい。具体的には、株式会社クラレ製のクラレポリオールP−520(数平均分子量500)、クラレポリオールP−530(数平均分子量500)等が挙げられる。
また、ε−カプロラクトンを開環することによって得られるポリカプロラクトンジオールのようなポリエステルポリオールを使用することも出来る。具体的には、ダイセル化学工業株式会社製のプラクセル205U(分子量530)、プラクセルL205AL(分子量500)、プラクセルL212AL(分子量1250)、プラクセル220EB(分子量2000)、プラクセルL220AL(分子量2000)等が挙げられる。
また、ポリエステルポリオールの1種であるポリカーボネートポリオールも耐加水分解性および機械的強度にすぐれているため、特に前記のような非結晶性ポリオールより構成されたものは使用することができる。具体的には株式会社クラレ製の、クラレポリオールC−590(数平均分子量500)、クラレポリオールC−1050(数平均分子量1000)、クラレポリオールC−1070(数平均分子量1000)、クラレポリオールC−1090(数平均分子量1000)、クラレポリオールC−2050(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−2050R(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−2070(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−2070R(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−2090(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−2090R(数平均分子量2000)、クラレポリオールC−3090(数平均分子量3000)、クラレポリオールC−3090R(数平均分子量3000)等が挙げられる。
一方、アルキルポリオールを使用することでも耐加水分解性および機械的強度にも優れた塗膜を提供することができ、好ましく使用することができる。具体的には、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、MPD(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)、MOD(2−メチル−1,8−オクタンジオール)、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
以上、上記のポリオールの中で、ポリオキシプロピレンポリオールのような2級アルコールを含有するポリオールよりは、1級アルコールのポリオールの方が速やかに反応が進行するためか、耐熱性や耐アルカリ性が向上し、より好ましいポリオールとなる。
触媒は使用しなくてもかまわないが、使用する場合は一般的なウレタン化触媒が使用できる。例えば、カルボン酸金属塩の中では、カルボン酸鉛、カルボン酸亜鉛、カルボン酸ビスマス、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸錫、カルボン酸銅等が使用できるが、カルボン酸鉛は環境規制の面より好ましくはなく、カルボン酸亜鉛、カルボン酸ビスマス、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸錫が好ましい。また、有機第2錫化合物も使用することができ、硬化剤中に0.001〜0.01質量%のオーダーの微量添加で効果を発揮する。有機第2錫化合物は添加し過ぎると発泡性が高くなるため注意が必要であるが、芳香族ポリアミンの反応を促進せずにポリオールとの反応を促進するためか、可使時間をほとんど短縮せずに硬化時間を短縮する効果がある。有機第2錫の具体例としては、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ2−エチルへキサノエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジメルカプタイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトネート、ジブチル錫オキシラウレート、ジオクチル錫ジネオデカネート、ジブチル錫ビスブチルマレート、ジオクチル錫2−エチルヘキシルマレート等が挙げられ、特に、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジメルカプタイドが好ましい。
さらに、3級アミン触媒についても使用できるが、その中でもポリオールとの反応促進効果が高く発泡性の少ない、1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物が好ましい。具体的には1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール等が挙げられ、1,2−ジメチルイミダゾールと1−イソブチル−2−メチルイミダゾールがより好ましく、常温で液体であり取扱いのしやすさから1−イソブチル−2−メチルイミダゾールが最も好ましい。
以上のウレタン化触媒の中で、ポリオールとの反応促進効果と発泡防止効果の面で、有機第2錫化合物あるいは1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物がより好ましく使用でき、両者を併用することもできる。さらには可使時間を短縮させないという面から有機第2錫化合物がもっとも好ましい。また、ウレタン化触媒はあらかじめ硬化剤に配合しておくこともできるし、施工現場で硬化促進剤として添加することもできる。硬化促進剤としては、可使時間をやや短縮してしまうが硬化促進効果が高くしかも非発泡性であり、さらには耐熱劣化を起こし難いという面で、1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物が好ましい。以上により、可使時間が十分に確保できしかも速やかに硬化する防水材を実現することができる。
尚、本発明では、23℃において、可使時間を50分以上確保した上で硬化時間が16時間以内であることを、可使時間が確保できしかも速硬化性の防水材であることの基準とした。23℃の可使時間が50分以上あれば、問題なく夏季の施工を行うことができ、硬化時間が16時間以内であれば夕方施工した場合でも翌朝には必ず硬化しているため、スムースに次工程に移れるという意味合いがある。
また、本発明の配合によるウレタン防水材は、比較的可使時間が長くとれて、より速硬化性の防水材となるため、常温において5時間前後で硬化させることも可能であり、1日に2回施工(重ね塗り)ができる防水材にもなる。また、5℃近辺の低温時においても翌朝には必ず硬化する防水材ともなるため、工期短縮に有効な施工性に優れた環境対応ウレタン防水材と言える。
尚、本発明では実用上の安全性を考慮し、JIS A 6021に規定されている劣化処理条件より厳しい試験条件で耐久性を評価した。具体的には、JIS A 6021に準じて、加熱処理の場合は80℃で4週間、アルカリ処理の場合は60℃で4週間の劣化処理を実施した。そして、加熱処理後の引張強さ比が80%以上、破断時の伸び率が400%以上、アルカリ処理後の引張強さ比が60%以上、破断時の伸び率が400%以上であることを実用上十分な耐久性の基準とした。
さらに検討を進めた結果、一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンを併用することによりポリオールの反応がスムースに進行するようになるためか、ウレタン化触媒を用いなくとも本発明を達成できることが分かった。ウレタン化触媒を用いない場合は、芳香族ポリアミンとポリオールを当量比で60/35〜95/5と芳香族ポリアミン量が多い範囲であることが好ましく、また芳香族ポリアミンとしてDETDAを含む芳香族1級ポリアミンと一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンを当量比で27/73〜70/30の範囲で用いることがより好ましい。以上により、ウレタン化触媒を用いなくとも翌日硬化が可能で十分に可使時間を保持した実用性のあるウレタン防水材を提供することができる。この様なウレタン化触媒を用いない防水材は、重金属化合物を全く配合しなくても良いため、環境面でさらに一歩優れた防水材となる。
本発明において主剤プレポリマーに使用するTDIとしては、2,4−異性体含有率が65〜100質量%のものが使用できる。具体的には市販のT−100(2,4−異性体が約100質量%)、T−80(2,4−異性体が約80質量%)およびT−65(2,4−異性体が約65質量%)あるいはこれらの混合物が用いられる。一方、TDI中の2,4−異性体の含有率が65質量%未満になると可使時間の確保が難しくなるとともに、TDIプレポリマー中の遊離TDIを1質量%以下とすることが難しくなると思われ、現状は工業的にも入手できない。2,4−異性体由来のTDIプレポリマーは硬化剤中の活性水素との反応性が比較的穏やかであるため、可使時間を確保するためにはT−100が有利に使用できる。しかしながらT−100は汎用品ではない(T−80製造工程において分離・精製)ため、TDI中の2,4−異性体含有率について検討したところ、本発明の硬化剤と組み合わせることにより以外にも2,4−異性体の含有率が65質量%〜85質量%未満の範囲のTDIを用いても十分な可使時間と速硬化性を有した、作業性に優れた環境対応型ウレタン防水材が得られることを見出した。具体的には市販のT−80およびT−65などが好ましく使用できる。さらにT−65も工業的には特殊品であるため、汎用化できる環境対応型ウレタン防水材組成物用のTDIとしては2,4−異性体の含有率が75質量%以上85質量%未満の範囲がより好ましく、具体的には市販のT−80が最も好ましい。
主剤プレポリマーに使用するポリオールとしてはポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、アルキルポリオール等従来使用されているポリオールを使用することができるが、可使時間確保の面からは低粘性のプレポリマーが提供できるポリオキシアルキレンポリオールを主成分とすることが好ましい。その中でも、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオールとポリオキシプロピレンポリオールの共重合物が好ましく、使用するポリオールの分子量の平均値は1500〜5000であることが好ましい。また、物性調整のために、サンニックスPP−400やニューポール(登録商標)BP−5Pのような比較的低分子量のポリオキシアルキレンポリオールあるいは、1,4−ブタンジオールや1,6−へキサンジオールのような低分子量ポリオールを配合することもでき、その中でも物性向上効果の面よりニューポール(登録商標)BP−5Pを用いることが好ましい。
次に、ポリオールの官能基数であるが、硬化剤に一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンを配合した場合には、耐熱性および耐アルカリ性が低下する傾向があり、この現象を防止するためには3官能基以上のポリオールを用いることで硬化物に分枝点を設けることが有効であることが分かった。そのため、主剤に用いるポリオールはジオールを80当量%未満とし、トリオール以上を20当量%以上用いることが好ましい。
尚、特定化学物質該当外の防水材とするためには主剤中の遊離TDIの含有量を1質量%以下とする必要があり、そのためには主剤のNCO含有率を3.5質量%未満とすることが好ましく、1.8〜3.3質量%の範囲とし、NCO/OH(当量比)を1.7〜2.1の範囲とすることがより好ましい。NCO含有率が3.5質量%以上となると遊離TDI量を1質量%以下とすることが難しくなり、1.8質量%未満とするとウレタン防水材に必要とされる物性が得られ難くなり、NCO/OH(当量比)が2.1超となると遊離TDI量を1質量%以下とすることが難しくなり、1.7未満となると主剤が増粘し施工性が低下する。
また、イソシアナート基末端プレポリマーと遊離TDIの沸点差を利用して蒸留等の操作で遊離TDIを系外に除いて1質量%以下とすることも可能である。更に、溶剤あるいは可塑剤を配合し、プレポリマーを希釈した状態で遊離TDIを1質量%以下とすることでもかまわないが、この場合主剤中のプレポリマー含有量は施工面および物性面より90質量%以上であることが好ましい。
また、硬化剤中には、通常ウレタン防水材に用いる可塑剤、充填剤、消泡剤、湿潤剤、耐候性付与剤等を配合することができ、コロイダル炭酸カルシウムのようなチクソ性付与剤を配合することで立面部に施工可能なウレタン防水材とすることもできる。
原材料
以下の実施例および比較例で用いた原材料は、次のとおりである。
サンニックスGH−5000: ポリオキシプロピレントリオール、平均分子量5054、OH価:33.3mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
サンニックスPP−2000: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量1979、OH価56.7mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
ニューポールBP−5P: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量537、OH価:209mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
コロネートT−80: 2,4−トリレンジイソシアナート/2,6−トリレンジイソシアナート=80/20(質量比)の混合物、NCO含有量48.3質量%、日本ポリウレタン工業株式会社製
MC−2000ソルベント: 石油系炭化水素溶剤、ノルマルパラフィン、イソパラフィン混合物、三協化学株式会社製
DETDA: エタキュア100、ジエチルトルエンジアミン、2,4−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエン/2,6−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエン=80/20(質量比)の混合物、アルベマール社製
エタキュア420: 4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)、芳香族2級ジアミン、アルベマール社製
クラレポリオールP−530: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとイソフタル酸との反応によって得られる芳香族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価:224.4mgKOH/g、株式会社クラレ製
サンニックスPP−400: ポリオキシプロピレンジオール、平均分子量404、OH価:278mgKOH/g、三洋化成工業株式会社製
MPD: 3−メチル−1,5−ペンタンジオール、株式会社クラレ製
クラレポリオールP−510: 3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との反応により得られる脂肪族系ポリエステルジオール、平均分子量500、OH価224.4mgKOH/g、株式会社クラレ製
DINP: サンソサイザーDINP、ジイソノニルフタレート、新日本理化株式会社製
ジオクチル錫ジラウレート: KS−1200A−1、共同薬品株式会社製
NC−IM: 1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、DABCO NC−IM、エアープロダクツジャパン株式会社製
添加剤類: 楠本化成株式会社製
炭酸カルシウム: NS#100、日東粉化工業株式会社製
主剤の調製
製造例1
サンニックスPP−2000の286g、サンニックスGH−5000の365g、ニューポールBP−5Pの58g(当量比PP−2000/GH−5000/BP−5P=4/3/3)およびMC−2000ソルベントの72g(主剤の8質量%)にコロネートT−80の119g(当量比NCO/OH=1.9)を95℃〜105℃で6.5時間反応させ、NCO含有率が約2.9質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマーを得た。
製造例2
サンニックスPP−2000の118g、サンニックスGH−5000の604g、ニューポールBP−5Pの32g(当量比PP−2000/GH−5000/BP−5P=2/6/2)およびMC−2000ソルベントの45g(主剤の5質量%)にコロネートT−80の101g(当量比NCO/OH=1.95)を95℃〜105℃で5時間反応させ、NCO含有率が約2.5質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマーを得た。
硬化剤の調製
表1〜3の配合に従って、金属容器に液物を仕込み、攪拌機(ディゾルバー羽根)で低速混合し均一にした後、炭酸カルシウムを配合し1500rpmで10分間混合して硬化剤を得た。
実施例1
DETDAの0.91質量部、エタキュア420の1.24質量部、クラレポリオールP−530の2.02質量部(当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/31/31)、ジオクチル錫ジラウレートの10質量%MC−2000溶液の0.05質量部、DINPの27.11質量部に添加剤類2.07質量部および炭酸カルシウムNS#100の66.60質量部を加え、攪拌機(ディゾルバー羽根、1500rpm)で10分間混合して硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の23℃の可使時間は51分と十分に長く、23℃の硬化時間は14時間であり翌日施工が十分に可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性および60℃4週間のアルカリ処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。
実施例2、3
DETDA、エタキュア420、クラレポリオールP−530およびDINPを表1の配合量に変えた以外は実施例1と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/40/22および38/50/12の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
エタキュア420の当量比を増やすことにより可使時間は各々55分、58分に延長され、一方硬化時間は各々13時間、12時間と短縮された。硬化塗膜の初期物性は防水材として十分な性能を示した。一方80℃4週間の加熱処理後の物性および60℃4週間のアルカリ処理後の物性はエタキュア420の当量比を増やすにつれてやや劣化が進行するものの防水材として十分に実用に耐え得るものであった。
実施例4
ウレタン化触媒をNC−IMの20質量%DINP溶液0.05質量部に変えた以外は実施例3と同様に行い、TDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は54分と十分に長く、硬化時間は12時間であり翌日施工が十分に可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性および60℃4週間のアルカリ処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。
実施例5、6
DETDA、エタキュア420、クラレポリオールP−530、DINP、添加剤類および炭酸カルシウムを表1の配合量に変えた以外は実施例1と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=55/30/15および35/33/32の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例2の方法で合成したNCO含有率2.54質量%または2.50質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々52分、53分と十分に長く、硬化時間は各々5時間、8時間であり翌日施工が十分に可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性および60℃4週間のアルカリ処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。
実施例7,8
ウレタン化触媒を使用しないこと以外は実施例5、6と同様に行い、TDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々52分、57分と触媒を使用した系とほとんど変わらなかった。一方、硬化時間は各々6時間、14時間と触媒を使用した系に比べて延長するものの十分に翌日施工が可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性および60℃4週間のアルカリ処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。
比較例1、2
DETDA、エタキュア420、クラレポリオールP−530およびDINPを表2の配合量に変えた以外は実施例1と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/0/62および38/10/52の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
エタキュア420の配合比が0または10と少ない領域では、可使時間が46分と短くなり、硬化時間は18時間に延長し、翌日施工が困難な防水材となった。
比較例3
クラレポリオールP−530を使用せず、DETDA、エタキュア420、およびDINPを表2の配合量に変えた以外は実施例1と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/62/0の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は68分、硬化時間は10時間であった。当該硬化塗膜の初期物性および80℃4週間の加熱処理後の物性は防水材として十分な性能を示したが、60℃4週間のアルカリ処理後の引張強さ比が43%ときわめて低く、防水材として不適であった。
比較例4
ウレタン化触媒を使用しなかったこと以外は、比較例1と同様に行いTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
ウレタン化触媒を使用しないことにより、当該防水材組成物の可使時間は51分とやや延長されたものの、硬化時間は40時間と大幅に延長し、翌日施工は不可能であった。
比較例5、6
DETDA、エタキュア420、クラレポリオールP−530およびDINPを表2の配合量に変えた以外は実施例1と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=15/50/35および75/15/10の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
DETDAの配合比が15と少ない領域では、可使時間が78分と延長されるが、硬化時間も23時間に延長し、翌日施工が困難な防水材となった。更に該硬化塗膜の初期物性は引張強さおよび引裂き強さがJIS規格を満たしていなかった。一方、DETDAの配合比が75と多い領域では、硬化時間は6時間と短いものの可使時間も26分と短く施工性の悪い防水材となった。
実施例9〜12
硬化剤中のポリオールの種類をクラレポリオールP−530からサンニックスPP−400、ニューポールBP−5P、MPD、クラレポリオールP510に変え、ポリオールおよびDINPの使用量を表3に記載の質量%とした以外は実施例2と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/40/22の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々60分、58分、52分、55分と十分に長く、硬化時間は全て13時間であり翌日施工が十分に可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。一方60℃4週間のアルカリ処理後の物性はサンニックスPP−400またはニューポールBP−5Pを使用した場合やや劣化が進行するものの、防水材として十分に実用に耐え得るものであった。
実施例13〜15
硬化剤中のポリオールの種類をクラレポリオールP−530からサンニックスPP−400、ニューポールBP−5P、MPDに変え、ポリオールおよびDINPの使用量を表3に記載の質量%とした以外は実施例3と同様に行い、当量比DETDA/エタキュア420/P−530=38/50/12の硬化剤を得た。この硬化剤と製造例1の方法で合成したNCO含有率2.90質量%のイソシアナート基末端TDI系プレポリマー主剤を質量比2:1で混合しTDI系ウレタン防水材組成物を得た。
当該防水材組成物の可使時間は各々60分、58分、57分と十分に長く、硬化時間は全て12時間であり翌日施工が十分に可能であった。また硬化塗膜の初期物性、80℃4週間の加熱処理後の物性はいずれも防水材として十分な性能を示した。一方60℃4週間のアルカリ処理後の物性はやや劣化が進行するものの、いずれも防水材として十分に実用に耐え得るものであった。
なお、各評価項目の測定方法は次のとおりである。
[NCO(質量%)]
200mLの三角フラスコに主剤約1gを精秤し、これに0.5Nジ−n−ブチルアミン(トルエン溶液)10mL、トルエン10mLおよび適量のブロムフェノールブルーを加えた後メタノール約100mLを加え溶解する。この混合液を0.25N塩酸溶液で滴定する。NCO(質量%)は以下の式によって求められる。
NCO(質量%)=(ブランク滴定値−0.5N塩酸溶液滴定値)×4.202×0.25N塩酸溶液のファクター×0.25÷サンプル重量
[遊離TDI量(質量%)]
主剤をナス型フラスコに20g精秤し、イソアミル安息香酸を100mL加えて溶解させ、ロータリーエバポレーターによって蒸留する(イソアミル安息香酸とTDIを共沸させる)。蒸発がとまったところでイソアミル安息香酸を50mL追加してさらに蒸留する。回収した蒸留分に0.5Nジ−n−ブチルアミン(トルエン溶液)10mLとトルエン10mLを加え、0.25N塩酸溶液で滴定する。遊離TDI量は以下の式によって求められる。
遊離TDI量(質量%)=[(ブランク滴定値−回収した蒸留分の滴定値)×0.25N塩酸溶液のファクター×0.25÷(主剤重量×TDI1gあたりの当量)]×100
[可使時間(分)]
23℃、湿度50%の空気循環型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合開始から、BH型粘度計で2rpmにおける粘度が60,000mPa・sになるまでの時間を測定した。
[硬化性(23℃)]
23℃、湿度50%の空気循環式型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合した防水材を2kg/m塗布し、完全に硬化しており靴で歩行できる状態になるまでの時間を硬化時間とした。
[引張強さ(N/mm)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では引張強さは2.3N/mm以上)。
[破断時の伸び率(%)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では破断時の伸び率は450%以上)。
[引裂き強さ(N/mm)]
JIS A 6021に基づいて測定を行った(JIS規格では引張強さは14N/mm以上)。
[硬度(デュロメーター)]
JIS K 7312に基づいて測定を行った。
[加熱処理後の引張強さ比(%)と破断時の伸び率(%)]
処理条件を80℃、4週間(JIS A 6021では1週間)に変えた以外は、JIS A 6021に基づいて行い、処理前に対する引張強さ比(%)および破断時の伸び率(%)を求めた。
[アルカリ処理後の引張強さ比(%)と破断時の伸び率(%)]
処理条件を60℃、4週間(JIS A 6021では23℃で1週間)に変えた以外は、JIS A 6021に基づいて行い、処理前に対する引張強さ比(%)および破断時の伸び率(%)を求めた。
[トップコート接着性]
23℃、湿度50%の空気循環型環境試験室内において、主剤と硬化剤を所定の割合で攪拌・混合した防水材を2kg/m塗布した。その3日後、トップコート(OTコートQ、田島ルーフィング株式会社製)を0.15kg/m塗布した。さらにその翌日、接着性試験を行った。接着試験は、トップコート面を2mmの碁盤目(25マス)にカットした部分を、ゴムベラ先端を厚さ5mmにカットした角の部分で10往復(5cm巾で移動)こすった後のトップコートの剥れを観察するラビング試験で行った。
評価○:全く剥れない。
評価○△:10%以下剥れるが実用上問題ない。
評価△:一部分(30%以下)剥れる。
評価×:30%以上剥れる。
Figure 0006213954
Figure 0006213954
Figure 0006213954
本発明の2液型環境対応ウレタン防水材組成物は、速硬化性防水材として、建築物の屋上やマンション等の集合住宅のベランダ等の防水に好適に使用することができる。

Claims (10)

  1. トリレンジイソシアナートとポリオールからなるイソシアナート基末端プレポリマーを含む主剤と、芳香族ポリアミンとポリオールを反応成分として含む硬化剤とからなる2液型環境対応ウレタン防水材組成物であって、硬化剤に含まれる芳香族ポリアミンとポリオールの当量比が50/50〜95/5であり、硬化剤中の全反応成分中に芳香族ポリアミンとして、
    (1)ジエチルトルエンジアミンを含む芳香族1級ポリアミンを25当量%以上60当量%未満、
    (2)一般式(1)
    Figure 0006213954
    〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数を示す。〕
    で表される芳香族2級ポリアミンを25当量%以上70当量%以下含む、2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  2. 一般式(1)で表される芳香族2級ポリアミンが4,4′−メチレンビス(N−sec−ブチルアニリン)である、請求項1に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  3. トリレンジイソシアナートの2,4−異性体含有率が65質量%以上85質量%未満である、請求項1または2に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  4. 主剤中に含まれる遊離のトリレンジイソシアナートの含有量が1質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  5. ウレタン化触媒を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  6. ウレタン化触媒が有機第2錫化合物または1位と2位に置換基を有するイミダゾール化合物である、請求項5に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  7. 硬化剤に含まれるポリオールの末端水酸基が1級水酸基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  8. 硬化剤に含まれるポリオールがポリエステルポリオールおよびアルキルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  9. 硬化剤に含まれるポリオールが芳香族ポリエステルポリオールおよびアルキルポリオールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
  10. 硬化剤に含まれるポリオールが芳香族ポリエステルポリオールである、請求項9に記載の2液型環境対応ウレタン防水材組成物。
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