JP6862285B2 - 負帯電用電子写真感光体 - Google Patents
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そして、プロダクション市場で扱われるプリントは、マニュアルやダイレクトメール等の低画像密度のものから、チラシ、ポスターやグラフィックアート等の高画像密度のプリントまでバリエーションが幅広いため、高画質化への要求は以前に増して高まっている。高画質としては、画像濃度ムラが少ないこと、高解像であること、高精細であること、画像欠陥(白抜けや黒点など)が少ないこと等が挙げられる。
前記光導電層が、ケイ素原子を含有するアモルファス材料で形成されており、
前記表面層および前記中間層が、アモルファスシリコンカーバイドで形成されており、
前記中間層におけるケイ素原子の原子数(Si)と炭素原子の原子数(C)の和に対する炭素原子の原子数(C)の比(C/(Si+C))が、0.05以上0.75以下であり、
前記中間層が、その層厚方向に、周期表第13族に属する原子を含有する領域Dと、前記周期表第13族に属する原子を含有しない領域Eと、を有し、
前記中間層の屈折率が、層厚方向に連続に漸次変化し、
前記領域Eが、前記領域Dより前記表面層側に位置し、
前記領域Dと前記領域Eとが接する界面において、前記比(C/(Si+C))が不連続となり、
前記界面において、前記領域E側の前記比(C/(Si+C))が前記領域D側の前記比(C/(Si+C))より小さい
ことを特徴とする。
図2は、導電性基体である円筒状基体2101の表面に下部電荷阻止層2201、光導電層2301、中間層2401、表面層2501を順次積層した負帯電用電子写真感光体2000の模式図である。
まず、堆積膜を形成する円筒状基体2101の材質としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、チタンやこれらの合金を用いることができる。中でも、加工性や製造コストを考慮すると、アルミニウムが優れている。この場合、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金のいずれかを用いることが好ましい。円筒状基体2101は、基体洗浄装置で処理される前に、例えば表面を鏡面切削加工することがある。
光導電層2301は、一定極性の帯電処理では電荷を保持し、受光した際には導電する働きがある。光導電層2301は、シリコン原子を母体とするアモルファス材料からなり、光導電性および電荷保持特性を向上させるための原子や、伝導性を制御するための原子を含有させても良い。光導電性および電荷保持特性を向上させるための原子としては、水素原子やハロゲン原子を用いることができる。
次に下部電荷阻止層2201について説明する。下部電荷阻止層2201は、円筒状基体2101側からの電荷の注入を阻止する働きがある。下部電荷阻止層2201は光導電層2202が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、円筒状基体2101側より光導電層2202側に電荷が注入されるのを阻止する。また、光導電層2301で発生したキャリアを円筒状基体2101側へ通過させる整流性を有している。
次に、中間層2401について説明する。
次に、表面層2501について説明する。表面層2501は、連続繰り返し使用耐性、耐湿性、使用環境耐性、電気特性に関して良好な特性を得るために設けられる。
図3は、本発明の電子写真感光体の製造に使用できる、高周波電源を用いたRFプラズマCVD法により堆積膜を形成する装置の一例の模式図である。
導電性の基体として、外径φ84mm、長さ381mm、肉厚3mmのアルミニウム材料の表面に鏡面加工を施したシリンダーを用い、上記の手順で電子写真感光体を作製した。なお、本実施例では図2に示した、下部電荷阻止層、光導電層、中間層、表面層の層構成からなる電子写真感光体を採用した。
比較例1では、図4に示したように、実施例1と異なり周期表第13族に属する原子を含有する領域の前述の比(C/(Si+C))と、含有しない領域の比(C/(Si+C))が連続的に変化する成膜条件とした。比較例1の成膜条件を表3に示す。
比較例2では、表4に示したように、中間層を漸次変化させずに形成条件を一定にして均一の膜構造とした。
比較例3では、表5に示したように、中間層に用いる膜質について、C/(Si+C)が0.05未満の膜組成を含むようにした。
比較例4では、表6に示したように、中間層に用いる膜質について、C/(Si+C)が0.75を超える膜組成を含むようにした。
実施例2では、表7に示したようにAおよびBの領域を周期表第13族に属する原子を含有しない成膜条件とした。
C、D、EおよびFの領域については実施例1と同じ条件とした。
中間層のC/(Si+C)の測定は、上述A〜Fの6個のポイントにおける中間層個別測定用サンプルについて、ESCA(PHI Quantum 2000 Scaning ESCA)により測定した。測定は、2mm×2mmの範囲を4kVで5分間スパッタして表面付着物の影響を取り除いた上で測定した。
中間層の屈折率の測定は、上述A〜Fの6個のポイントにおける中間層個別測定用サンプルについて、紫外・可視分光光度計(日本分光製V−570)により行った。試料に2500nmから250nmの波長の光を照射して透過率スペクトルを測定し、該スペクトルの谷を検出した。第一の試料の透過率スペクトルの谷の透過率Tを用いて下記の式を用いての膜の屈折率n1を計算した。
n1=[(1/T−1/2)(n02+ng2)+[(1/T−1/2)2(n02+ng2)2−n02ng2]1/2]1/2
感度評価には、キヤノン製複写機iRC7065を実験用に改造した電子写真装置において、プロセススピードを500mm/secとして実施した。
A‥比較例1で作製した成膜条件No.2の電子写真感光体での像露光光の光量に対する像露光光の光量の比が0.6未満。
B‥比較例1で作製した成膜条件No.2の電子写真感光体での像露光光の光量に対する像露光光の光量の比が0.6以上0.85未満。
C‥比較例1で作製した成膜条件No.2の電子写真感光体での像露光光の光量に対する像露光光の光量の比が0.85以上0.90未満。
D‥比較例1で作製した成膜条件No.2の電子写真感光体での像露光光の光量に対する像露光光の光量の比が0・90以上1.10未満。
E‥比較例1で作製した成膜条件No.2の電子写真感光体での像露光光の光量に対する像露光光の光量の比が1.10以上。
長期使用時の感度ムラ評価には、キヤノン製複写機iRC7065を実験用にマイナス帯電方式に改造した電子写真装置において、プロセススピードを500mm/secとして実施した。
A:2.5%未満の電位ムラ
B:2.5%以上3.5%未満の電位ムラ
C:3.5%以上4.0%未満の電位ムラ
D:4.0%以上の電位ムラ
ゴースト評価は、キヤノン製複写機iRC7065を実験用に改造した電子写真装置において、プロセススピードを500mm/secで、図5に示すようなテストチャートを用いて以下のように実施した。
A‥上記(F−G)の値が比較例4で作製した電子写真感光体に対して0.70未満。
B‥上記(F−G)の値が比較例4で作製した電子写真感光体に対して0.70以上、0.80未満。
C‥上記(F−G)の値が比較例4で作製した電子写真感光体に対して0.80以上、0.95未満。
D‥上記(F−G)の値が比較例4で作製した電子写真感光体に対して0.95以上、1.05未満。
E‥上記(F−G)の値が比較例4で作製した電子写真感光体に対して1.05以上。
帯電能評価は、キヤノン製複写機iRC7065を実験用にマイナス帯電方式に改造した電子写真装置において、プロセススピードを500mm/secとして実施した。
A‥実施例2で作製した成膜条件No.6の電子写真感光体の帯電能に対する評価感光体の帯電能の比が1.10以上。
B‥実施例2で作製した成膜条件No.6の電子写真感光体の帯電能に対する評価感光体の帯電能の比が1.05以上1.10未満。
C‥実施例2で作製した成膜条件No.6の電子写真感光体の帯電能に対する評価感光体の帯電能の比が1.00以上1.05未満。
D‥実施例2で作製した成膜条件No.6の電子写真感光体の帯電能に対する評価感光体の帯電能の比が1.00未満。
総合評価は、感度、長期使用時の感度ムラ、ゴースト、帯電能の評価結果における最も評価のランクが低いものを各実施例、比較例の総合評価の結果とした。
総合評価において、C以上であれば本発明の効果が得られたと判断した。
感度、長期使用時の感度ムラ、ゴースト、帯電能の評価結果を表12に示す。
実施例1は、比較例1に対し、周期表第13族に属する原子を含有しない領域の前述の比(C/(Si+C))が、含有する領域の比(C/(Si+C))より小さくなる領域を設けた。
次に、実施例1のA〜Fの6点における膜構造と膜特性で、中間層の膜厚だけ変更した負帯電用電子写真感光体を作製した。中間層の形成条件を表10〜13に示す。
次に、実施例7として、図3に示す装置を用いて、高周波電源3120、マッチングボックス3122を低周波電源に置き換えて、実施例1と同じ負帯電用電子写真感光体を作成した。成膜条件は、表15とした。
Claims (2)
- 導電性基体、前記導電性基体上の光導電層、前記光導電層上の中間層、及び前記中間層上の表面層を有する負帯電用の電子写真感光体において、
前記光導電層が、ケイ素原子を含有するアモルファス材料で形成されており、
前記表面層および前記中間層が、アモルファスシリコンカーバイドで形成されており、
前記中間層におけるケイ素原子の原子数(Si)と炭素原子の原子数(C)の和に対する炭素原子の原子数(C)の比(C/(Si+C))が、0.05以上0.75以下であり、
前記中間層が、その層厚方向に、周期表第13族に属する原子を含有する領域Dと、前記周期表第13族に属する原子を含有しない領域Eと、を有し、
前記中間層の屈折率が、層厚方向に連続に漸次変化し、
前記領域Eが、前記領域Dより前記表面層側に位置し、
前記領域Dと前記領域Eとが接する界面において、前記比(C/(Si+C))が不連続となり、
前記界面において、前記領域E側の前記比(C/(Si+C))が前記領域D側の前記比(C/(Si+C))より小さい
ことを特徴とする負帯電用の電子写真感光体。 - 前記中間層の層厚が、250nm以上1000nm以下である請求項1に記載の負帯電用の電子写真感光体。
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