JP6852960B2 - 有機発光素子封止用組成物および有機発光表示装置 - Google Patents

有機発光素子封止用組成物および有機発光表示装置 Download PDF

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本発明は、有機発光素子封止用組成物および有機発光表示装置に関する。
有機発光表示装置は、発光型の表示装置であり、有機発光素子を含む。有機発光素子は、外部の水分または酸素と接すると発光特性が低下する虞があるため、有機発光素子を封止用組成物で封止することが行われている。有機発光素子の多くは、無機障壁層と有機障壁層とが順に形成された多層構造で封止されている。上記無機障壁層は、プラズマによる蒸着で形成されるが、このプラズマによって有機障壁層がエッチングされることがある。このように、プラズマによって有機障壁層がエッチングされてしまうと、有機障壁層の封止機能が損なわれる虞がある。その結果、有機発光素子は、発光特性が悪化し、さらに信頼性が低下する。これについて、特許文献1では、有機発光素子の封止(シール)方法を提案している。
韓国公開特許第2011−0071039号
上記特許文献1に係る技術は、有機発光素子を封止する技術に関するものである。しかしながら、特許文献1に係る技術では、プラズマに対する耐性が十分でないという問題があった。また、特許文献1に開示された封止用組成物は、光硬化率や光透過率の点で十分なものとは言えなかった。
したがって、本発明の目的は、プラズマに対する高い耐性を有し、有機発光素子の信頼性を向上させることができる手段を提供することにある。また、本発明の他の目的は、光硬化率および光透過率にも優れる有機障壁層を形成することができる手段を提供することにある。
本発明の有機発光素子封止用組成物は、プラズマに対する高い耐性を有するため、有機発光素子の信頼性を向上させることができる。また、本発明の有機発光素子封止用組成物は、光硬化率および光透過率にも優れる有機障壁層を形成することができる。
本発明の一形態は、有機発光素子封止用組成物に関する。前記有機発光素子封止用組成物は、(A)光硬化性モノマー(ただし、下記(B)を除く)、(B)シリコン含有モノマー、および(C)開始剤を含み、前記(B)シリコン含有モノマーは、下記式1で表される:
Figure 0006852960
前記式1中、R、Rは、それぞれ独立して、単結合、置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキレンエーテル基、*−N(R’)−R”−*(このとき、*は元素の連結部位、R’は置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基、R”は置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基)、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリーレン基、置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキレン基、または*−O−R”−*(このとき、*は元素の連結部位、R”は置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基)であり、
、X、X、X、X、Xは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルエーテル基、*−N(R’)(R”)(このとき、*は元素の連結部位、R’およびR”はそれぞれ独立して、水素または置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基)、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルスルフィド基、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基、または置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキル基であり、
、X、X、X、X、Xのうち、一つ以上は、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基であり、
、Yは、それぞれ独立して、下記式2:
Figure 0006852960
前記式2中、*は、元素の連結部位であり、Zは、水素、または置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基である;で表される基であり、
nは、0〜30の整数であるか、または、nの平均値は、0〜30である。
本発明の他の形態は、有機発光素子、および前記有機発光素子上に形成され、無機障壁層と有機障壁層を含む障壁スタックを有し、前記有機障壁層が、前記有機発光素子封止用組成物で形成された有機発光表示装置に関するものである。
本発明の有機発光素子封止用組成物は、プラズマに対する強い耐性を有するため有機発光素子の信頼性を向上させることができる。また、本発明の有機発光素子封止用組成物によれば、光硬化率および光透過率にも優れる有機障壁層を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。
添付の図面を参照して、また、実施例によって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が、本発明を容易に実施することができるように詳しく説明する。本発明は、以下に説明する形態だけでなく、様々な相違する形態によっても実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されるのではない。なお、図面において、本発明の本質的な部分に関係しない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については同じ図面符号を付した。本明細書において、「(メタ)アクリル」はアクリルおよび/またはメタアクリルを意味しうる。また、本発明の明細書および特許請求の範囲において「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味しうる。本明細書において、「置換もしくは非置換の」において「置換の」は、別途の定義がない限り、本発明の官能基の一つ以上の水素原子が、ハロゲン(F、Cl、BrまたはI)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、イミノ基(=NH、=NR;ここで、Rは、炭素数1〜10のアルキル基である)、アミノ基(−NH、−NH(R’)、−N(R”)(R”’);ここで、R’、R”およびR”’は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基である)、アミジノ基、ヒドラジンまたはヒドラゾン基、カルボキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数3〜30のヘテロアリール基、炭素数2〜30のヘテロシクロアルキル基で置換されることを意味しうる。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子封止用組成物(本明細書中、単に「封止用組成物」とも称することがある)は、(A)光硬化性モノマー(ただし、下記(B)を除く)、(B)シリコン含有モノマー、および(C)開始剤を含み、(B)シリコン含有モノマーは、下記式1で表される。当該(B)シリコン含有モノマーを含むことにより、本発明に係る封止用組成物は、プラズマに対する高い耐性を有する。その結果、有機発光素子の信頼性を向上させる有機障壁層を具現することができる。本発明において、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤は相互異なる化合物である。
以下、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマー、開始剤について詳しく説明する。
[(A)光硬化性モノマー]
光硬化性モノマーは、シリコン含有モノマーを除いた、光硬化性モノマーを含んでもよい。具体的に光硬化性モノマーは、以下で詳説する(B)シリコン含有モノマー以外の、光硬化性官能基(例えば、(メタ)アクリレート基、ビニル基等の、光照射により重合反応、または架橋反応等を進行させて、封止用組成物を硬化させることができるような官能基を意味する)モノマーを意味する。光硬化性モノマーは、シリコン(silicon)を含まず、光硬化性官能基を有する非シリコン系光硬化性モノマーであると好ましい。
光硬化性モノマーは、単官能モノマー、多官能モノマー、またはこれらの混合物でもよい。本明細書において「単官能モノマー」とは、1個の光硬化性官能基を有するモノマーを意味する。本明細書において「多官能モノマー」とは、2個以上の光硬化性官能基を有するモノマーを意味する。
より架橋構造を形成しやすいという観点から、光硬化性モノマーは、多官能光硬化性モノマーを含んでいると好ましい。
多官能光硬化性モノマーは、反応性等を考慮すると、光硬化性官能基を2個〜30個有していると好ましく、2個〜20個有しているとより好ましく、2個〜5個有しているとさらにより好ましい。
光硬化性モノマーとしては、以下のモノマーが挙げられる。すなわち、光硬化性モノマーは、置換もしくは非置換のビニル基を有する炭素数6〜20の芳香族化合物;炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20の芳香族基、またはヒドロキシ基および炭素数1〜20のアルキル基を有する不飽和カルボン酸エステル;炭素数1〜20のアミノアルキル基を有する不飽和カルボン酸エステル;炭素数1〜20の飽和または不飽和カルボン酸のビニルエステル;炭素数1〜20の不飽和カルボン酸グリシジルエステル;シアン化ビニル化合物;不飽和アミド化合物;モノアルコールまたは多価アルコールの単官能(メタ)アクリレート;モノアルコールまたは多価アルコールの多官能(メタ)アクリレートの一つ以上でもよい。なかでも、本発明の効果をより向上させるために、光硬化性モノマーは、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、およびモノアルコールまたは多価アルコールの単官能または多官能(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含んでいると好ましい。前記「多価アルコール」とは、ヒドロキシ基を2個以上有するアルコールであって、ヒドロキシ基を2個〜20個を有していると好ましく、2個〜10個有しているとさらにより好ましく、2個〜6個有していると特に好ましい。本明細書において「単官能(メタ)アクリレート」とは、1個の(メタ)アクリレートを有するモノマーを意味する。本明細書において「多官能(メタ)アクリレート」とは、2個以上の(メタ)アクリレートを有するモノマーを意味する。
光硬化性モノマーは、上述したモノマーの中でも、炭素数1〜30のモノアルコールの(メタ)アクリレートおよびポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種と、;炭素数2〜20のジオールのジ(メタ)アクリレート、炭素数3〜20のトリオールのトリ(メタ)アクリレート、および炭素数4〜20のテトラオールのテトラ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種と;を含んでいると好ましい。なお、本明細書中、「モノアルコールの(メタ)アクリレート」とは、モノアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルを指す。また、本明細書中、「多価アルコールの(メタ)アクリレート」とは、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルを指す。なお、上記炭素数は、それぞれモノアルコール、ジオール、トリオール、テトラオールの炭素数を指す。
ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを用いることにより、硬化後の貯蔵弾性率を高め、硬化収縮率を下げることができる。また、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは、組成物の粘度を下げることにより、粘度が相対的に高い他の光硬化モノマーの物性を補完することができる。
光硬化性モノマーとしては、以下のモノマーを用いることができる。すなわち、光硬化性モノマーとしては、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルエーテル、ビニルベンジルメチルエーテル等のビニル基を含むアルケニル基を有する炭素数6〜20の芳香族化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル;2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル;ビニルアセテート、ビニルベンゾエート等の飽和または不飽和カルボン酸ビニルエステル;グリシジル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20の不飽和カルボン酸グリシジルエステル;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド化合物を含んでもよい。
上記の中でも、本発明の効果をより向上させるために、以下の化合物を用いることが好ましい。上記ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、およびポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種であると好ましい。
また、上記多価アルコールの(メタ)アクリレートは、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、およびペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択されると好ましい。
さらに、本発明の効果をより向上させるため、光硬化性モノマーは、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートおよび1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートを含んでいると好ましく、さらに、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートを含んでいるとより好ましい。
具体例において、光硬化性モノマーはモノアルコールまたは多価アルコールの単官能(メタ)アクリレート;モノアルコールまたは多価アルコールの多官能(メタ)アクリレート中の一つ以上を含んでもよい。
より具体的には、光硬化性モノマーはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デカニル(メタ)アクリレート、ウンデカニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜30のモノアルコールのモノ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート等を含む、モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等を含む、炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等を含む炭素数3〜20の、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等を含む炭素数4〜20の、テトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を含む炭素数4〜20の、ペンタオールまたはヘキサオールのペンタ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を含む炭素数4〜20のヘキサオールのヘキサ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;ノボラックエポキシ(メタ)アクリレート等を含んでもよい。
光硬化性モノマーは、単独または2種以上混合して含んでもよい。光硬化性モノマーは、同じ種類についても単独または2種以上混合して含んでもよい。
光硬化性モノマーは、単官能モノマーと多官能モノマーの混合物を含んでもよい。混合物において、単官能光硬化性モノマーと、多官能光硬化性モノマーとの質量比(単官能光硬化性モノマー:多官能光硬化性モノマー)は、1:0.1〜1:20の質量比であると好ましく、1:0.5〜1:10の質量比であるとより好ましい。
光硬化性モノマーは、多官能(メタ)アクリレート、例えば、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、4官能(メタ)アクリレートのうち一つ以上を含むことにより、プラズマによるエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
光硬化性モノマーは、a)2官能(メタ)アクリレート;およびb)3官能(メタ)アクリレート、4官能(メタ)アクリレートのうち一つ以上の混合物を含んでもよい。
上記範囲とすることにより、プラズマによるエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
本発明の一例において、光硬化性モノマーは、下記i)、ii)、iii)、iv)、v)のうち一つ以上を含んでもよい:
i)炭素数1〜30のモノアルコールのモノ(メタ)アクリレート、
ii)モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物、
iii)炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート、
iv)炭素数3〜20の、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのトリ(メタ)アクリレート、
v)炭素数4〜20の、テトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレート。
本発明の一例において、光硬化性モノマーは、下記成分を含んでもよい:
ii)モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;および
iii)炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート、iv)炭素数3〜20の、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのトリ(メタ)アクリレート、v)炭素数4〜20の、テトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレートのうち一つ以上。
本発明の一例において、光硬化性モノマーは、下記成分を含んでもよい:
ii)モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;および
iii)炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート。
本発明の一例において、光硬化性モノマーは、下記成分を含んでもよい:
ii)モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
iii)炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート;および
iv)炭素数3〜20の、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのトリ(メタ)アクリレート、v)炭素数4〜20の、テトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレートのうち一つ以上。
本発明の一例において、光硬化性モノマーは、下記成分を含んでもよい:
ii)モノアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
iii)炭素数2〜20の、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのジ(メタ)アクリレート;および
v)炭素数4〜20のテトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレート。
前記i)、ii)、iii)、iv)、v)は、それぞれ単独または2種以上混合して前記有機発光素子封止用組成物に含まれてもよい。
前記ii)は、硬化後貯蔵弾性率を高め、硬化収縮率を下げ、組成物の粘度を下げることによって粘度が相対的に高い他の光硬化モノマーの物性を補完することができる。前記ii)に前記iii)、iv)、v)の一つ以上をさらに含むことにより、プラズマによるエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
前記ii)は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中10重量%〜80重量%であると好ましく、10重量%〜60重量%であるとより好ましい。
例えば、前記ii)は光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物は薄膜封止層製造時に発生するプラズマから発生しうるアウトガスおよび透湿度を低減することができ、プラズマに対するエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
前記iii)は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中10重量%〜80重量%であると好ましく、30重量%〜70重量%であるとより好ましく、30重量%〜60重量%であるとさらにより好ましい。
例えば、前記iii)は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物は薄膜封止層製造時に発生するプラズマから発生しうるアウトガスおよび透湿度を低減することができ、プラズマに対するエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
前記v)は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中0重量%〜50重量%であると好ましく、0重量%〜20重量%であるとより好ましく、0重量%〜10重量%であるとさらにより好ましい。
例えば、前記v)は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、前記有機発光素子封止用組成物中、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物は薄膜封止層製造時に発生するプラズマから発生しうるアウトガスおよび透湿度を低減することができ、プラズマに対するエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
本発明に係る封止用組成物中、光硬化性モノマーの含有量は、特に制限されないが、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、10重量%〜80重量%であると好ましく、50重量%〜75重量%であるとより好ましく、55重量%〜70重量%であるとさらにより好ましい。
例えば、光硬化性モノマーの含有量は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71,72,73,74,75,76,77,78,79,80重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物は、薄膜封止層の製造時に発生するプラズマから発生し得るアウトガスおよび透湿度を低減することができる。また、前記範囲とすることにより、プラズマに対するエッチング率が低い有機障壁層を形成することができる。
[(B)シリコン含有モノマー]
シリコン含有モノマーは、シリコンを含み、両末端に下記式2で表される光硬化性官能基を有するシリコン系光硬化性モノマーである。
具体的には、本発明において用いられるシリコン含有モノマーは、下記式1で表される:
Figure 0006852960
前記式1中、R、Rは、それぞれ独立して、単結合(すなわち、原子がなく、SiとY、SiとYがそれぞれ直接連結されている場合)、置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキレンエーテル基、*−N(R’)−R”−*(このとき、*は元素の連結部位、R’は置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基、R”は置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基)、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリーレン基、置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキレン基、または*−O−R”−*(このとき、*は元素の連結部位、R”は置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基)であり、
、X、X、X、X、Xは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルエーテル基、*−N(R’)(R”)(このとき、*は元素の連結部位、R’およびR”はそれぞれ独立して、水素または置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基)、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルスルフィド基、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基、または置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキル基であり、
、X、X、X、X、Xのうち、一つ以上は、置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基であり、
、Yは、それぞれ独立して、下記式2:
Figure 0006852960
前記式2中、*は、元素の連結部位であり、Zは、水素、または置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基である;で表される基であり、
nは、0〜30の整数であるか、または、nの平均値は、0〜30である。
上記式1中、置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、メチルメチレン基(−CH(CH)−)、トリメチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、テトラメチレン基、2−メチルプロピレン基、1,1−ジメチルエチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ノニレン基、1−メチルオクチレン基、6−メチルオクチレン基、1−エチルヘプチレン基、1−(n−ブチル)ペンチレン基等が挙げられる。
またはRは、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキレンエーテル基であってもよい。
またはRは、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のモノアルキルアミン基であってもよい。
またはRは、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のジアルキルアミン基であってもよい。
置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキレン基としては、例えば、フェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、フェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは非置換の炭素数1〜20のアルコキシレン基である。
また、上記式1中、置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
〜Xを示す置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルエーテル基である。
置換もしくは非置換の炭素数1〜30のジアルキルアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。
置換もしくは非置換の炭素数1〜30のアルキルスルフィド基としては、例えば、メチルチオ基、イソプロピルチオ基、t−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基等が挙げられる。
置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基としては、例えば、フェニル基、p−ナフチル基、フェナントリル基等が挙げられる。
置換もしくは非置換の炭素数7〜30のアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
前記「単結合」は、SiとYが如何なる元素も介さず直接連結(Y−Si)されるか、あるいはSiとYが如何なる元素も介さず直接連結(Si−Y)されていることを意味する。
上記において、R、Rは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のアルキレン基または単結合であり、X、X、X、X、X、Xは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基、または置換もしくは非置換の炭素数6〜10のアリール基であり、X、X、X、X、X、Xのうち、一つ以上は、置換もしくは非置換の炭素数6〜10のアリール基であると好ましい。より具体的には、X、X、X、X、X、Xは炭素数1〜5のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基で、X、X、X、X、X、Xのうち1個、2個、3個または6個は炭素数6〜10のアリール基でもよい。より具体的には、X、X、X、X、X、Xは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、またはナフチル基であり、X、X、X、X、X、Xのうち1個、2個、3個または6個はフェニル基またはナフチル基でもよい。また、上記において、nは、1〜5の整数であるとより好ましい。さらに上記において、nが1であり、XおよびXのうち、一つ以上が炭素数6〜10のアリール基であるとさらにより好ましい。
また、上記式2において、Zは、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基であると好ましい。さらに、上記式2によって表される光硬化性官能基は、アクリレート基またはメタクリレート基であると好ましい。
好ましい具体例として、シリコン含有モノマーは、下記式3〜8で表される化合物が挙げられる。本発明において、シリコン含有モノマーは、下記式3〜8のいずれかで表される化合物であると好ましい。
Figure 0006852960
Figure 0006852960
シリコン含有モノマーは、シリコンに連結された一つ以上の置換もしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基を含むことにより、無機障壁層と有機障壁層とが積層される有機発光素子封止構造において、無機障壁層の蒸着時に使用されるプラズマに対し高い耐性を有する有機障壁層を形成することができる。
シリコン含有モノマーの分子量は、特に制限されないが、100g/mol〜2000g/molであると好ましく、200g/mol〜2000g/molであるとより好ましく、200g/mol〜1000g/molであると特に好ましい。前記範囲とすることにより、蒸着特性がよく、プラズマによるエッチング率の低い有機障壁層を形成することができる。なお、シリコン含有モノマーの分子量は、EI(Electron Ionization、電子イオン化)法によって測定された値を採用するものとする。
シリコン含有モノマーは、公知の方法を用いて製造してもよいし、商業的に市販されている製品を使用してもよい。例えば、シリコン含有モノマーは、適当な触媒の存在下、一つ以上のシリコンに連結されたアリール基を有するシロキサン化合物と炭素数を延長させるための化合物(例えば、アリルアルコール)を反応させ、(メタ)アクリロイルクロライドを反応させて製造することができるが、これに制限されない。また、シリコン含有ポリマーは一つ以上のシリコン連結されたアリール基を有するシロキサン化合物と(メタ)アクリロイルクロライドを反応させて製造できるが、これに制限されるのではない。
シリコン含有モノマーは単独または2種以上混合して含んでもよい。
本発明に係る封止用組成物中、シリコン含有モノマーの含有量は、特に制限されないが、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、10重量%〜70重量%であると好ましく、15重量%〜50重量%であるとより好ましく、15重量%〜49重量%であるとさらにより好ましい。
例えば、シリコン含有モノマーの含有量は、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物は、薄膜封止層の製造時にプラズマから発生し得るアウトガスおよび透湿度を低減することができる。また、前記範囲とすることにより、プラズマに対するエッチング率の低い有機障壁層を形成することができる。
本発明に係る封止用組成物中、光硬化性モノマーとシリコン含有モノマーとの合計(合計重量)は、特に制限されないが、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、95重量%以上であると好ましく、95重量%〜99重量%であるとより好ましい。
例えば、光硬化性モノマーとシリコン含有モノマーとの合計は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、95,96,97,98,99,100重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、プラズマに対するエッチング率の低い有機障壁層を形成することができる。
[(C)開始剤]
開始剤は、光硬化性反応を行える通常の光重合開始剤を制限なく含むことができる。例えば、光重合開始剤は、トリアジン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンゾイン系化合物、リン系化合物、オキシム系化合物またはこれらの混合物を含むことができる。なかでも、リン系化合物の光重合開始剤を用いると好ましい。
リン系化合物としては、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ベンジル(ジフェニル)ホスフィンオキシド、またはこれらの混合物を好ましく用いることができる。例えば、リン系化合物を使用する場合は本発明の組成物で長波長のUVにおいてより好ましい開始性能を表すことができる。
開始剤は単独または2種以上混合して含まれてもよい。
本発明に係る封止用組成物中、開始剤の含有量は、特に制限されないが、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、1重量%〜40重量%であると好ましく、1重量%〜10重量%であるとより好ましい。
例えば、開始剤の含有量は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量基準で、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40重量%であると好ましい。前記範囲とすることにより、露光時の光重合が十分に起こりうる。また、光重合後に残った未反応開始剤によって、透過率が低下することを抑制することができる。
[封止用組成物の調製方法]
本発明に係る有機発光素子封止用組成物は、光硬化性モノマー、シリコン含有モノマー、および開始剤を混合することにより調製される。このとき、上記各成分の添加順序は特に制限されない。また、本発明に係る封止用組成物は、溶剤に溶解させて用いてもよいし、溶剤を用いないでそのまま用いてもよい。例えば、有機発光素子組成物が無溶剤タイプの場合、重量比(wt%)は光硬化性モノマー、シリコン含有モノマーおよび開始剤の総重量に基づく。この時、用いられる溶剤は特に制限されないが、例えば、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン等の炭化水素類等を用いることができる。
[封止用組成物の特性]
本発明に係る有機発光素子封止用組成物は、光硬化型組成物であって、UV照射により硬化させることができる。その照射条件は特に制限されないが、UV波長が10mW/cm〜500mW/cmであり、照射時間が1秒〜50秒間であると好ましい。前記照射条件とすることにより、十分に硬化させることができるだけでなく、経済性の観点からも好ましい。
有機発光素子封止用組成物は、光硬化率が90%以上であると好ましく、90%〜99%であるとより好ましく、91%〜97%であるとさらにより好ましい。このように、本発明に係る封止用組成物は、光硬化率が非常に高い。前記範囲とすることにより、硬化後の硬化収縮応が小さく、シフトが発生しない層を形成することができる結果、有機発光素子の封止用途として好適に使用することができる。なお、上記光硬化率の値は、実施例に記載の方法により測定したものを採用する。
有機発光素子封止用組成物は、25±2℃における粘度が10cps〜50cpsであると好ましい。前記範囲とすることにより、封止用組成物のコーティングが容易に可能になりうる。
有機発光素子封止用組成物は、硬化後の透過率が95%以上であると好ましく、95%〜99%であるとより好ましい。このように、本発明に係る封止用組成物は、硬化後の透過率が非常に高い。前記範囲であると、有機発光素子を封止した際、視認性を高めることができる。なお、上記透過率の値は、可視光線領域、例えば波長550nmで測定した値であり、具体的には、実施例に記載の方法により測定したものを採用する。
有機発光素子封止用組成物は、硬化後のプラズマエッチング率が0%〜20%であると好ましく、0%〜15%であるとより好ましい。このように、本発明に係る封止用組成物は、プラズマエッチングに対する耐性が非常に高い。前記範囲であると、無機障壁層と有機障壁層とが順に形成された有機発光素子封止構造において、有機発光素子の信頼性が向上する。
本発明に係る有機発光素子封止用組成物は、有機発光素子を封止する際に好適に使用できる。具体的には、無機障壁層と有機障壁層とが順に形成される封止構造における、有機障壁層を形成できる。特に、有機発光素子封止用組成物は、フレキシブル(flexible)有機発光素子表示装置に使用することができる。
有機発光素子封止用組成物は、装置用部材、特にディスプレイ装置用部材であって、周辺環境の気体または液体(例えば大気中の酸素および/または水分および/または水蒸気や、電子製品として加工される際に使用される化学物質など)の透過によって分解、あるいは不良を生じうる装置用部材の封止用途としても使用することができる。例えば、上記装置用部材は、照明装置、金属センサーパッド、マイクロディスクレーザー、電気変色装置、光変色装置、マイクロ電子機械システム、太陽電池、集積回路、電荷結合装置、発光重合体、発光ダイオード等であってもよいが、これに制限されるのではない。
本発明の有機発光素子表示装置は、本発明に係る有機発光素子封止用組成物で形成された有機障壁層を含んでいると好ましい。したがって、本発明の他の形態は、有機発光素子表示装置に関する。本発明に係る有機発光素子表示装置は、有機発光素子、および有機発光素子上に形成され、無機障壁層と有機障壁層を含む障壁スタックを有し、上記有機障壁層が、本発明に係る有機発光素子封止用組成物で形成されてなる。その結果、有機発光素子表示装置の信頼性が向上する。
以下、図1を参照して本発明に係る有機発光表示装置の一実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置の断面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置100は、基板10、基板10上に形成された有機発光素子20、および有機発光素子20上に形成され、無機障壁層31と有機障壁層32を含む障壁スタック30を含む。当該無機障壁層31は、有機発光素子20と接触する状態で形成されており、有機障壁層32は本発明に係る有機発光素子封止用組成物で形成されている。
基板10は、有機発光素子が形成され得る基板であれば、特に制限されない。例えば、透明ガラス、プラスチックシート、シリコンまたは金属基板等のような物質からなってもよい。
有機発光素子20は、有機発光表示装置において通常使用されるものである。なお、図1では詳細な構造は図示していないが、有機発光素子20は、第1電極、第2電極、および第1電極と第2電極間に形成された有機発光膜を含んでいるものが一般に用いられる。そして、有機発光膜は、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層が順に積層されたものであると好ましいが、これに制限されない。
障壁スタック30は、有機障壁層と無機障壁層とを含む。有機障壁層および無機障壁層は、それぞれ層を構成する成分が相違するため、それぞれ特性の異なる有機発光素子封止機能を発現することができる。
無機障壁層は、有機障壁層と成分が相違することにより、有機障壁層の効果(機能)を補完することができる。無機障壁層は、光透過性に優れ、水分および/または酸素遮断性に優れた無機素材で形成することができる。例えば、無機障壁層は、金属、非金属、金属間化合物または合金、非金属間化合物または合金、金属または非金属の酸化物、金属または非金属のフッ化物、金属または非金属の窒化物、金属または非金属の炭化物、金属または非金属の酸素窒化物、金属または非金属のホウ素化物、金属または非金属の酸素ホウ素化物、金属または非金属のシリサイド、またはこれらの混合物によって形成されていてもよい。金属または非金属は、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、セレニウム(Se)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、インジウム(In)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、遷移金属、ランタン族金属等でもよいが、これに制限されない。具体的には、無機障壁層は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸素窒化物(SiO)、セレニウム化亜鉛(ZnSe)、酸化亜鉛(ZnO)、三酸化アンチモン(Sb)、アルミナ(Al)等を含むアルミニウム酸化物(AlO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)であると好ましい。
無機障壁層の形成方法は特に制限されず、公知の方法によって形成することができる。例えば、無機障壁層は、プラズマ工程、真空工程、例えば、スパッタリング、化学気相蒸着、プラズマ化学気相蒸着、蒸発、昇華、電子サイクロトロン共鳴−プラズマ蒸気蒸着およびその組合せによって蒸着することで形成することができる。
有機障壁層は、無機障壁層と交互に蒸着すると、無機障壁層の平滑化特性を確保することができる。無機障壁層の結合が、他の無機障壁層に伝播することを防ぐことができる。
有機障壁層は、本発明に係る有機発光素子封止用組成物を対象物にコーティングや蒸着し、さらに硬化させることによって形成することができる。例えば、有機発光素子封止用組成物を1μm〜50μmの厚さにコーティングし、UV光の照射エネルギーを10mW/cm〜500mW/cmとして、1秒〜50秒間照射させることにより硬化させることができる。
障壁スタックは、有機障壁層および無機障壁層を含むが、有機障壁層および無機障壁層の総層数は制限されない。有機障壁層および無機障壁層の総層数は、酸素および/または水分および/または水蒸気および/または化学物質に対する透過抵抗性の程度に応じて変更すればよい。例えば、有機障壁層と無機障壁層の総層数は特に制限されないが、10層以下であると好ましく、2層〜7層であるとより好ましい。具体的には、無機障壁層/有機障壁層/無機障壁層/有機障壁層/無機障壁層/有機障壁層/無機障壁層の順に7層に形成することができる。
障壁スタックにおいて、有機障壁層と無機障壁層とは交互に蒸着されていると好ましい。このように交互に形成することにより、本発明に係る封止用組成物によって形成された有機障壁層は、プラズマに対する高い体制を有するだけでなく、光透過率および光硬化率に優れる。よって、有機障壁層および無機障壁層が装置に対する封止効果を補完し、さらには強化することができる。
以下、図2を参照して本発明の他の実施形態に係る有機発光素子表示装置を説明する。図2は、本発明の他の実施形態に係る有機発光素子表示装置の断面図である。
図2を参照すると、本発明の他の実施形態に係る有機発光素子表示装置200は、基板10、基板10上に形成された有機発光素子20、および有機発光素子20上に形成され、無機障壁層31と有機障壁層32を含む障壁スタック30を含み、無機障壁層31は、有機発光素子20が収容された内部空間40を封止し、有機障壁層32は、本発明に係る有機発光素子封止用組成物で形成される。無機障壁層31が有機発光素子20と接触しない点を除いては、上記実施形態に係る有機発光素子表示装置と実質的に同一である。
以下、本発明の好ましい実施例を通じて本発明の構成および作用をより詳しく説明する。但し、これは本発明の好ましい例示として提示するものであり、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈してはならない。
[有機発光素子封止用組成物の調製]
製造例1:シリコン含有モノマー1の製造
冷却管と撹拌器を備えた1000mlフラスコにエチルアセテート300mlを入れ、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン(Gelest社)25gと、アリルアルコール(allyl alcohol)43g(デジョン化金社)を入れ、30分間窒素パージングした後、カーボンブラックに担持されたPt(Aldrich社)72ppmを追加し、フラスコ内温度を80℃に上げた後、4時間撹拌した。残留溶媒を蒸留で除去した。得られた化合物71.5gをジクロロメタン300mlに入れ、トリエチルアミンを39g追加し、0℃で撹拌しながらアクリロイルクロライド(acryloyl chloride)34.3gをゆっくり添加した。残留溶媒を蒸留で除去して、下記式3の化合物(分子量:522.85g/mol)をHPLC純度97%で得た。
(1H NMR:δ7.61,m,3H;δ7.12,m,2H;δ6.25,d,2H;δ6.02,dd,2H;δ5.82,t,1H;δ5.59,d,2H;δ3.87,m,4H;δ1.54,m,4H;δ0.58,m,4H;δ0.02,m,15H)
Figure 0006852960
製造例2:シリコン含有モノマー2の製造
製造例1において、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン25gの代わりに、3,3−ジフェニル−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサンを21g使用し、アクリロイルクロライド34.3gの代わりにメタアクリロイルクロライド30.2gを使用したことを除いては、同一方法で下記式4の化合物(分子量:584.92g/mol)をHPLC純度96%で得た。
(1H NMR:δ7.52,m,6H;δ7.42,m,4H;δ6.25,d,2H;δ6.02,dd,2H;δ5.82,t,1H;δ5.59,d,2H;δ3.86,m,4H;δ1.52,m,4H;δ0.58,m,4H;δ0.04,m,12H)
Figure 0006852960
製造例3:シリコン含有モノマー3の製造
製造例1において、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン25gの代わりに、1,3,5−トリフェニル−1,3,5−トリメチルトリシロキサンを21g使用し、アクリロイルクロライド34.3gの代わりにメタアクリロイルクロライドを31g使用したことを除いては、同一方法で下記式5の化合物(分子量:646.99g/mol)をHPLC純度94%で得た。
(1H NMR:δ7.51,m,3H;δ7.29,m,12H;δ6.25,d,2H;δ6.02,dd,2H;δ5.82,t,1H;δ5.59,d,2H;δ3.86,m,4H;δ1.52,m,4H;δ0.58,m,4H;δ0.16,m,9H)
Figure 0006852960
製造例4:シリコン含有モノマー4の製造
製造例1において、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン25gの代わりに1,1,3,3,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサンを19g使用し、アクリロイルクロライド34.3gの代わりにメタアクリロイルクロライドを30g使用したことを除いては、同一方法で下記式6の化合物(分子量:833.20g/mol)をHPLC純度92%で得た。
(1H NMR:δ7.59〜7.12,m,30H;δ6.25,d,2H;δ6.02,dd,2H;δ5.82,t,1H;δ5.59,d,2H;δ3.86,m,4H;δ1.52,m,4H;δ0.58,m,4H)
Figure 0006852960
実施例および比較例において使用した各成分の具体的な仕様は次の通りである;
(A)光硬化性モノマー:(A1)テトラエチレングリコールジアクリレート、(A2)1,10−デカンジオールジアクリレート、(A3)ペンタエリスリトールテトラアクリレート(以上、Aldrich社)
(B)シリコン含有モノマー:(B1)製造例1のモノマー(シリコン含有モノマー1)、(B2)製造例2のモノマー(シリコン含有モノマー2)、(B3)製造例3のモノマー(シリコン含有モノマー3),(B4)製造例4のモノマー(シリコン含有モノマー4)
(C)開始剤:Darocur TPO(BASF社;ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド)
(D)下記式9のモノマー(分子量:460.78g/mol,ShinEtsu社、X−22−164)。
Figure 0006852960
実施例1
(A1)テトラエチレングリコールジアクリレート20重量部、(A2)1,10−デカンジオールジアクリレート45重量部、(B1)製造例1のモノマー(シリコン含有モノマー1)30重量部、(C)開始剤5重量部を125ml褐色ポリプロピレン瓶に入れ、シェーカーを用いて3時間室温で混合して封止用組成物(25℃で粘度が25cps)を製造した。
実施例2〜8および比較例1〜3
実施例1において、(A)光硬化性モノマーの種類および/または含有量、(B)シリコン含有モノマーの種類および/または含有量を下記表1(単位:重量部)のように変更したことを除いては、実施例1と同一方法で封止用組成物を製造した。
比較例4
(B1)製造例1のモノマー(シリコン含有モノマー1)の代わりに(D)式9のモノマー30重量部を使用したことを除いては、実施例1と同一方法で封止用組成物を製造した。
[評価]
実施例および比較例で製造した封止用組成物について、下記表1の物性を測定し、その結果を表1に表した。なお、表中、「−」の記載は、該当する成分を添加しなかったことを示す。以下、評価方法について説明する。
(1)プラズマエッチング率
封止用組成物を溶解させてSiウエハにコーティングし、光硬化させて有機障壁層を形成した。形成された有機障壁層の初期のコーティング高さ(厚み)(T1,単位:μm)を測定した。続いて、前記有機障壁層に対して、BMR Technology社の装置を用いて誘導結合(ICP)プラズマ処理を行った。この時の条件は、ICP power:2500W、RE power:300W、DC バイアス:200V、Ar flow:50sccm、エッチング時間:1分、圧力:10mtorrとした。プラズマ処理した有機障壁層の高さ(厚み)(T2,単位:μm)を測定した。数式1によってプラズマによる有機障壁層のエッチング率を計算した。なお、上記において、有機障壁層の高さ(厚み)はFE-SEM (Hitachi High Technologies Corporation社)によって測定した。
Figure 0006852960
なお、前記数式1中、T1は初期の有機障壁層の高さ(厚み)、T2はプラズマ処理後の有機障壁層の高さ(厚み)である。
(2)光透過率
封止用組成物をN条件でUV硬化させて厚さ10μmのフィルムを製造し、フィルムに対してLambda950(Perkin Elmer社)を用いて可視光領域波長550nmで透過率を測定した。
(3)光硬化率
封止用組成物に対して、FT−IR(NICOLET4700,Thermo社)を使用して1635cm−1付近(C=C)、1720cm−1付近(C=O)における吸収ピークの強度を測定した。ガラス基板上に封止用組成物をスプレーによって塗布し、100mW/cmで10秒間照射してUV硬化させ、20cm×20cm×3μm(横×縦×厚さ)の試片を得た。硬化されたフィルムを切り分け、FT−IR(NICOLET4700,Thermo社)を用いて1635cm−1付近(C=C)、1720cm−1付近(C=O)における吸収ピークの強度を測定した。光硬化率は、下記数式2によって計算した。このように、C=C結合の減少量を見積もることで、封止用組成物の光硬化率を評価することができる。
Figure 0006852960
なお、前記数式2中、Aは、硬化されたフィルムに対して1720cm−1付近における吸収ピークの強度に対する1635cm−1付近における吸収ピークの強度の比であり、Bは、封止用組成物に対して1720cm−1付近における吸収ピークの強度に対する1635cm−1付近における吸収ピークの強度の比である。
Figure 0006852960
前記表1のように、本発明の有機発光素子封止用組成物は、光硬化率と光透過率が高く、プラズマに対するエッチング率が低い有機障壁層を形成することができた。
一方、本発明のシリコン含有モノマーを含まない比較例1〜3の有機発光素子封止用組成物は、プラズマに対するエッチング率が高かった。また、アリール基を含まないシリコン含有モノマー(すなわち、本発明に係るシリコ含有モノマー)を含む比較例4は、比較例1〜3と比較して、プラズマに対するエッチング率が低い値を示したが、アリール基を含む実施例1〜8と比較して、エッチング率が高くなるという結果だった。
さらに、光硬化率に関し、本発明に係るシリコン含有モノマーを含まない比較例1〜4の封止用組成物は、本発明の実施例に係る封止用組成物と比較して、低い値であった。
したがって、以上より、本発明の封止用組成物によれば、プラズマに対する高い耐性を有し、さらには光硬化率および光透過率にも優れる有機障壁層を形成することができるといえる。
本発明の単純な変形ないし変更は、本分野の通常の知識を有する者によって容易に実施でき、このような変形や変更は全て本発明の領域に含まれるものとみなす。
100,200 有機発光表示装置
10 基板
20 有機発光素子
30 障壁スタック
31 無機障壁層
32 有機障壁層
40 内部空間。

Claims (9)

  1. (A)光硬化性モノマー(ただし、下記(B)を除く)、(B)シリコン含有モノマー、および(C)開始剤を含み、
    前記(B)シリコン含有モノマーは、下記式3〜8のいずれかで表される化合物である、
    プラズマによる蒸着で形成された無機障壁層と、有機障壁層とが順に配置された多層構造からなる封止構造における、前記有機障壁層を形成するために用いられる有機発光素子封止用組成物
    Figure 0006852960
    Figure 0006852960
  2. 前記(B)シリコン含有モノマーは、分子量が200g/mol〜2000g/molである、請求項1に記載の有機発光素子封止用組成物。
  3. 前記(B)シリコン含有モノマーの含有量は、前記(A)光硬化性モノマー、前記(B)シリコン含有モノマーおよび前記(C)開始剤の総重量基準で、10重量%〜70重量%である、請求項1または2に記載の有機発光素子封止用組成物。
  4. 前記(A)光硬化性モノマーは、下記i)、ii)、iii)、iv)、v)のうち一つ以上を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物:
    i)炭素数1〜30のモノアルコールのモノ(メタ)アクリレート;
    ii)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
    iii)1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート;
    iv)炭素数3〜20の、トリオール、テトラオール、ペンタオール、またはヘキサオールのトリ(メタ)アクリレート;
    v)炭素数4〜20のテトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレート。
  5. 前記(A)光硬化性モノマーは、下記成分を含むものである、請求項に記載の有機発光素子封止用組成物:
    ii)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;および
    iii)1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート。
  6. 前記(A)光硬化性モノマーは、下記成分を含む、請求項に記載の有機発光素子封止用組成物:
    ii)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
    iii)1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート;および
    v)炭素数4〜20のテトラオール、ペンタオールまたはヘキサオールのテトラ(メタ)アクリレート。
  7. 前記(A)光硬化性モノマーと前記(B)シリコン含有モノマーとの合計含有量は、前記(A)光硬化性モノマー、前記(B)シリコン含有モノマーおよび前記(C)開始剤の総重量基準で、95重量%以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物。
  8. 前記(C)開始剤は、トリアジン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンゾイン系化合物、リン系化合物、オキシム系化合物またはこれらの混合物である、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物。
  9. 有機発光素子、および
    前記有機発光素子上に形成され、プラズマによる蒸着で形成された無機障壁層と有機障壁層を含む障壁スタックを有し、
    前記有機障壁層が、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物で形成されてなる、有機発光表示装置。
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