JP2021190428A - 有機発光素子封止用組成物およびこれにより製造された有機層を含む有機発光表示装置 - Google Patents

有機発光素子封止用組成物およびこれにより製造された有機層を含む有機発光表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化後に耐プラズマ性に優れた有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物、およびこれにより形成された有機層を含む有機発光表示装置を提供する。【解決手段】ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物と、光酸発生剤と、を含む有機発光素子封止用組成物であって、前記カチオン重合性化合物は、固形分基準で前記有機発光素子封止用組成物100質量部中に、95〜99.9質量部の含有量で含まれる、有機発光素子封止用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、有機発光素子封止用組成物およびこれにより製造された有機層を含む有機発光表示装置に関する。より詳しくは、本発明は、硬化後にプラズマエッチング率を低減させ、比誘電率(ε)を低減させ、且つ光硬化率も高い、有機発光素子封止用組成物およびこれにより製造された有機層を含む有機発光表示装置に関するものである。
有機発光素子は、外部の水分、酸素等が浸透すると、損傷しやすくなり機能が喪失し信頼性が低くなり得る。よって、有機発光素子は、有機発光素子封止用組成物から形成される有機層と共に、無機層を含む封止層(有機層と無機層との積層体)によって封止される必要がある。
有機層は、有機発光素子封止用組成物を所定の厚さに塗布した後、硬化させて形成する。有機発光素子封止用組成物を塗布する方法として、近年ではインクジェット法が検討されている。インクジェット法は、有機発光素子封止用組成物をノズルに入れた後、所定の温度および滴下速度で滴下する方法である。インクジェット法に適用させるために、有機発光素子封止用組成物の粘度を下げる方法を考慮することができる。しかし、粘度を下げたからと言って、必ずしもインクジェット塗布がうまく行えるものではない。
有機発光表示装置において、有機発光素子には、封止層以外にも各種ディスプレイ素子が、上部および下部にそれぞれさらに積層される。しかし、ディスプレイ素子から出る各種電気、静電気または電磁波は、有機発光素子に必ずと言っていいほど影響を及ぼしてしまう。これらディスプレイ素子から出る各種電気、静電気または電磁波によって、有機発光素子は誤作動を起こしたり、あるいは機能が相殺されたりし得る。よって、有機発光素子を封止する基本的な機能を備えつつ、比誘電率が低いために、有機発光素子に追加的な素子を積層してでも影響を最小化する必要がある。
韓国公開特許第10−2016−0150255号公報
本発明の目的は、硬化後に耐プラズマ性に優れた有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、硬化後に広範囲な周波数において比誘電率の低い有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、光硬化率が高く、硬化後に光透過率の高い有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、インクジェット塗布を好適に行うことができる有機発光素子封止用組成物を提供することである。
本発明の一観点は、有機発光素子封止用組成物である。
1.本発明の有機発光素子封止用組成物は、ビニル基、アリル基またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物と光酸発生剤とを含み、前記カチオン重合性化合物は、固形分基準で前記有機発光素子封止用組成物100質量部中に95〜99.9質量部の含有量で含まれる。
2.上記1において、前記カチオン重合性化合物は、分子構造内に脂環式基または芳香族基を有し、1つ以上のビニル基、アリル基またはビニルエーテル基を有する化合物、および分子構造内に脂環式基または芳香族基を有せず、1つ以上のビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
3.上記1〜2において、前記カチオン重合性化合物は、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、アリルベンジルエーテル、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1−テトラデセン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、および1,4−ブタンジオールジビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
4.上記1〜3において、前記光酸発生剤は、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホネート、およびチオ−p−フェニレンビス(4,4’−ジメチルジフェニルスルホニウム)ビステトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの少なくとも一方を含み得る。
5.上記1〜4において、前記組成物は、(メタ)アクリル系光硬化性モノマーおよび光ラジカル開始剤をさらに含み得る。
6.上記1〜5において、前記組成物は、硬化後の比誘電率が2.9以下になり得る。
7.上記1〜6において、前記組成物は、硬化後の下記数式1により算出されるプラズマによる有機層のエッチング率が10%以下になり得る:
Figure 2021190428
上記数式1中、T1およびT2は、発明の詳細な説明で定義した通りである。
本発明の有機発光表示装置は、本発明の有機発光素子封止用組成物から形成された有機層を含む。
本発明によれば、硬化後に耐プラズマ性に優れた有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物が提供される。
また、本発明によれば、硬化後に広範囲な周波数において比誘電率が低い有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物が提供される。
本発明によれば、光硬化率が高く、硬化後に光透過率の高い有機層を形成することができる有機発光素子封止用組成物が提供される。
本発明によれば、インクジェット塗布が好適に行うことができる有機発光素子封止用組成物が提供される。
本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置の断面概略図である。 本発明の他の実施形態に係る有機発光表示装置の断面概略図である。
以下、添付の図面を参考して、実施例によって本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明を詳しく説明する。本発明は、様々な相違する形態に具現することができ、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素については同じ図面符号を付けた。図面において各構成要素の長さ、大きさは、本発明を説明するためのものであり、本発明が図面に記載されている各構成要素の長さ、大きさに制限されるものではない。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよび/またはメタアクリルを意味する。
本明細書において、「置換された」は別途の定義がない限り、本発明の官能基中の一つ以上の水素原子が、ハロゲン原子(F、Cl、BrまたはI)、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、イミノ基(=NH、=NR、Rは炭素数1〜10のアルキル基である)、アミノ基(−NH、−NH(R’)、−N(R”)(R’’’)、R’、R”、およびR’’’は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル基である)、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数3〜30のヘテロアリール基、または炭素数2〜30のヘテロシクロアルキル基で置換されることを意味し得る。
本明細書の数値範囲の記載において、「X〜Y」は、「X以上Y以下」(X≦および≦Y)を意味する。
本発明は、光硬化率が高く、インクジェット塗布を好適に行うことができ、硬化後には耐プラズマ性に優れ、広範囲な周波数において比誘電率が低い(周波数依存性が低い)有機層を形成することができる、有機発光素子封止用組成物(以下、「組成物」とも称する)を提供する。
一具体例において、本発明の組成物は、硬化後に下記数式1により算出されるプラズマによる有機層のエッチング率が10%以下、具体的には0〜8%の有機層を具現することができる。エッチング率が上記の範囲であれば、有機層上に無機層を形成する際、有機層を損傷させないことにより有機発光素子の寿命を延ばすことができる:
Figure 2021190428
上記式1中、T1は、上記有機発光素子封止用組成物をシリコン(Si)ウエハーに蒸着し、照度100mW/cmで10秒間、波長395nmの紫外光を照射して、光硬化させて得られた有機層の初期厚さ(単位:μm)であり、
T2は、ICP power:2500W、RE power:300W、DC bias:200V、Ar flow:70sccm、ethching time:1min、pressure:10mtorrの条件で、上記有機層にICP CVDを用いて誘導結合プラズマ(ICP,inductively coupled plasma)処理を行った後の上記有機層の厚さ(単位:μm)である。上記有機層の厚さ(または高さ)は、FE−SEM(株式会社日立ハイテク製)によって測定できるが、これに制限されるものではない。
一具体例において、本発明の組成物は、硬化後に比誘電率が、2.9以下(例えば、0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、または2.9)、具体的には1.5〜2.9、2.0〜2.7になり得る。比誘電率が上記の範囲であれば、外部の静電気または電気によって影響を受けず、有機発光素子の性能をうまく具現させることができるようになる。特に、本発明の組成物は、下記で詳しく説明する無機層と交互に積層される有機層を形成する。このような交互積層構造において、低い比誘電率を確保しつつ耐プラズマ性を同時に有する有機層を形成させるために、本発明の組成物は、硬化後に比誘電率が2.9以下になると好ましい。
一具体例において、本発明の組成物に対して、光硬化率は、本発明の組成物の硬化後に硬度、例えば、鉛筆硬度によって評価することができる。鉛筆硬度の評価方法は、下記で詳しく説明する実施例を参照する。本発明の組成物は、硬化後に鉛筆硬度がH以上になり得る。鉛筆硬度がこのような範囲であれば、組成物の光硬化率が高く、有機層に使用すると素子の寿命および信頼性を高めることができる。好ましくは、鉛筆硬度はH〜3Hになり得、このような範囲であれば、組成物の光硬化率がより高く、素子の寿命と信頼性とをより高めると同時に、有機層の比誘電率をより下げる効果を得ることができる。
本発明の組成物は、広範囲な周波数においても、硬化後の比誘電率が上記の範囲を維持することができる。例えば、本発明の組成物は、硬化後に周波数200kHz〜1GHz、例えば200kHz〜500kHzの範囲において、比誘電率2.9以下を確保することができる。
一具体例において、本発明の組成物はインクジェット塗布を好適に行うことができる。ここで、インクジェット塗布は、塗布しようとする組成物を、滴下速度が2.5〜3.5μm/sであり、インクジェット塗布装置のヘッド温度が20〜50℃で、インクジェットプリンターを用いて組成物を塗布することを意味する。
本発明の一実施形態に係る組成物は、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物(以下、単に「カチオン重合性化合物」とも称する)と光酸発生剤とを含み、前記カチオン重合性化合物は、固形分基準で組成物100質量部中に、95〜99.9質量部(例えば、95.0質量部、95.1質量部、95.2質量部、95.3質量部、95.4質量部、95.5質量部、95.6質量部、95.7質量部、95.8質量部、95.9質量部、96.0質量部、96.1質量部、96.2質量部、96.3質量部、96.4質量部、96.5質量部、96.6質量部、96.7質量部、96.8質量部、96.9質量部、97.0質量部、97.1質量部、97.2質量部、97.3質量部、97.4質量部、97.5質量部、97.6質量部、97.7質量部、97.8質量部、97.9質量部、98.0質量部、98.1質量部、98.2質量部、98.3質量部、98.4質量部、98.5質量部、98.6質量部、98.7質量部、98.8質量部、98.9質量部、99.0質量部、99.1質量部、99.2質量部、99.3質量部、99.4質量部、99.5質量部、99.6質量部、99.7質量部、99.8質量部、または99.9質量部)の含有量で含まれる。カチオン重合性化合物の含有量がこのような範囲であれば、光硬化率が高く、硬化後に耐プラズマ性に優れ、硬化後に広範囲な周波数において比誘電率が低い有機層を形成することができ、インクジェット塗布を好適に行うことができる。好ましくは、カチオン重合性化合物は、固形分基準で、組成物100質量部中に97〜99.9質量部の含有量で含まれ得る。
以下、本発明の組成物中の各成分について詳しく説明する。
(ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物)
ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物は、本発明で規定する特定の含有量の範囲で含まれることにより、本発明の組成物の光硬化率を高め、硬化後に有機層の比誘電率を低減させることができる。
ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物は、分子構造内に脂環式基または芳香族基を有し、1個以上、好ましくは1個〜2個のビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物、および分子構造内に脂環式基または芳香族基を有せず、1個以上、好ましくは1個〜2個のビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。これらカチオン重合性化合物は、組成物に1種または2種以上で含まれ得る。
分子構造内に脂環式基または芳香族基を有し、1個以上、好ましくは1個〜2個のビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物において、「脂環式基」は、炭素数5〜10の炭素原子と水素原子のみからなる環状官能基であり、酸素原子を含有するものは排除される。ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物は、1,2−ジビニルベンゼン、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン中の1種または2種以上を含むジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、アリルベンジルエーテル、および5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンからなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
分子構造内に脂環式基または芳香族基を有せず、1個以上、好ましくは1個〜2個のビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有する化合物は、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1−テトラデセン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、および1,4−ブタンジオールジビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
一具体例において、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物は、1,2−ジビニルベンゼン、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン中の1種または2種以上を含むジビニルベンゼン、1−テトラデセン、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、およびアリルベンジルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
(光酸発生剤)
光酸発生剤は、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物を光硬化反応させて、有機層を形成させることができる。
光酸発生剤は、光が照射されると、カチオン種を発生してカチオン重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物であり、光を吸収するカチオン部と酸の発生源となるアニオン部とを含み得る。
光酸発生剤は、スルホネート系、スルホニウム系、ジアゾニウム塩系、ヨードニウム塩系、スルホニウム塩系、ホスホニウム塩系、セレニウム塩系、オキソニウム塩系、アンモニウム塩系、臭素塩系の化合物中の1種以上を含み得る。例えば、光酸発生剤は、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホネート、チオ−p−フェニレンビス(4,4’−ジメチルジフェニルスルホニウム)ビステトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウム]ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、および[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]フェニル−2−チオキサントニルスルホニウムフェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレートからなる群より選択される少なくとも1種を含み得るが、これらに制限されるものではない。
好ましくは、光酸発生剤は、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホネート、およびチオ−p−フェニレンビス(4,4’−ジメチルジフェニルスルホニウム)ビステトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートからなる群より選択される少なくとも1種を含み得る。
光酸発生剤は、固形分基準で組成物100質量部中に、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.1〜3質量部の含有量で含まれ得る。光酸発生剤の含有量が上記範囲であれば、カチオン重合性化合物の硬化率が高く、硬化しないカチオン重合性化合物が残って有機層の光透過率が低下することを防ぐことができる。
((メタ)アクリル系光硬化性モノマー)
本発明に係る組成物は、(メタ)アクリル系光硬化性モノマーをさらに含むことができる。
(メタ)アクリル系光硬化性モノマーは、硬化反応することにより有機層を形成することができる。(メタ)アクリル系光硬化性モノマーは、組成物中に好適な含有量の範囲で含まれることにより、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物が本発明の範囲に含まれるようになって、本発明の組成物が硬化後に比誘電率が低下することを助け、インクジェット塗布を好適に行えるようにさせる。
(メタ)アクリル系光硬化性モノマーは、固形分基準で組成物100質量部中に0〜50質量部、具体的には、10〜28質量部の含有量で含まれ得る。(メタ)アクリル系光硬化性モノマーの含有量が上記の範囲であれば、組成物の光硬化率がより高くなって有機層の硬度がより高くなり、本発明の比誘電率も確保することができ、インクジェット塗布を好適に行うことができる。
(メタ)アクリル系光硬化性モノマーは、(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ以上有する光硬化性モノマーを含み得る。
一具体例において、(メタ)アクリル系光硬化性モノマーは、炭素数1〜15のアルキル基を有するモノ(メタ)アクリレート、および炭素数6〜15のアルキレン基を有するジ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。
炭素数1〜15のアルキル基を有するモノ(メタ)アクリレートは、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、およびドデシル(メタ)アクリレート(ラウリル(メタ)アクリレート)からなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。
炭素数6〜15のアルキレン基を有するジ(メタ)アクリレートは、2つの(メタ)アクリロイルオキシ基の間に置換または非置換の炭素数6〜15のアルキレン基、好ましくは非置換の炭素数6〜12のアルキレン基を有するジ(メタ)アクリレートを含むことができる。例えば、このようなジ(メタ)アクリレートは、下記化学式1で表すことができる:
Figure 2021190428
上記化学式1中、
10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基であり、
12は、置換または非置換の炭素数6〜15のアルキレン基である。
例えば、上記化学式1において、R12は、非置換の炭素数6〜12のアルキレン基であり得る。このようなジ(メタ)アクリレートは、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、および1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。
(光ラジカル開始剤)
本発明に係る組成物は、光ラジカル開始剤をさらに含むことができる。
光ラジカル開始剤は、(メタ)アクリル系光硬化性モノマーが光硬化性反応を行えるようにする通常の光ラジカル開始剤を、制限なく含むことができる。例えば、光ラジカル開始剤は、トリアジン系、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン系、リン系、オキシム系、またはこれらの混合物を含むことができる。
リン系の光ラジカル開始剤の例としては、例えば、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ベンジル(ジフェニル)ホスフィンオキシド、またはこれらの混合物が挙げられる。例えば、リン系開始剤を使用する場合、本発明の組成物において、長波長の紫外光(UV光)でより良好な開始性能を表すことができる。光ラジカル開始剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
光ラジカル開始剤は、固形分基準で組成物100質量部中に、0.5〜7質量部、具体的には1〜5質量部、2〜4質量部の含有量で含まれ得る。光ラジカル開始剤の含有量がこのような範囲であれば、露光時に光重合が十分に起こり、光重合後に残った未反応の開始剤によって、透過率が低下することを防ぐことができる。
本発明の組成物は、上述の成分を混合して製造することができる。本発明の組成物は、溶剤を含まない無溶剤タイプで製造することができる。
本発明の組成物は、光硬化型組成物として、紫外光の波長で照度10mW/cm〜500mW/cmの範囲で、1〜50秒紫外光を照射して光硬化することにより、封止層(有機層)を形成することができる。
本発明の組成物は、当業者に知られている通常の添加剤をさらに含むことができる。添加剤の例としては、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤等が挙げられるが、これらに制限されない。
本発明の組成物は、有機発光素子の封止に使用することができる。具体的には、本発明の組成物は、無機層と有機層とが順に形成される封止構造で、有機層を形成することができる。
本発明の組成物は、装置用部材、特に、ディスプレイ装置用部材として周辺環境の気体または液体、例えば、大気中の酸素、水分、水蒸気、および/または電子製品に加工する際に使用された化合物等の透過によって分解したり、不良になったりし得る装置用部材の封止用途としても使用できる。例えば、装置用部材の例としては、照明装置、金属センサーパッド、マイクロディスクレーザー、電気変色装置、光変色装置、マイクロ電子機械システム、太陽電池、集積回路、電荷結合装置、発光重合体等が挙げられるが、これらに制限されもるのではない。
本発明に係る有機発光表示装置は、本発明の一実施形態に係る有機発光素子封止用組成物から形成された有機層を含むことができる。すなわち、本発明に係る有機発光表示装置は、本発明の一実施形態に係る有機発光素子封止用組成物を硬化させてなる有機層を含むことができる。具体的には、有機発光表示装置は、有機発光素子、および有機発光素子上に形成され、無機層と有機層とを含む障壁スタックを含み、有機層は、本発明の一実施形態に係る有機発光素子封止用組成物から形成することができる。その結果、有機発光表示装置の信頼性が向上し得る。
以下、図1を参照して、本発明の一実施形態による有機発光素子表示装置を説明する。図1は、本発明の一実施形態による有機発光表示装置の断面概略図である。
図1を参照すると、有機発光表示装置100は、基板10、基板10上に形成された有機発光素子20、および有機発光素子20上に形成され、無機層31と有機層32とを含む障壁スタック30を含み、無機層31は有機発光素子20と接触する状態になっており、有機層32は、本発明の一実施形態による有機発光素子封止用組成物から形成され得る。
基板10は、有機発光素子が形成できる基板であれば特に制限されない。例えば、透明ガラス、プラスチックシート、シリコン、または金属基板等などの材料からなってもよい。
有機発光素子20は、有機発光表示装置で通常使用されるものであり、図1に示してはいないが、第1電極、第2電極、および第1電極と第2電極との間に形成された有機発光層を含み、有機発光層は、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、および電子注入層が順に積層されたものになり得るが、これらに制限されるものではない。
障壁スタック30は、有機層と無機層とを含み、有機層および無機層は、各層を構成する成分が互いに異なり、各有機発光素子の封止機能を具現することができる。
無機層は、有機層と成分が相違することにより、有機層の効果を補完することができる。例えば、無機層は、金属、非金属、金属間化合物もしくは合金、非金属間化合物もしくは合金、金属もしくは非金属の酸化物、金属もしくは非金属のフッ化物、金属もしくは非金属の窒化物、金属もしくは非金属の炭化物、金属もしくは非金属の酸窒化物、金属もしくは非金属のホウ化物、金属もしくは非金属の酸ホウ化物、金属もしくは非金属のシリサイド、またはこれらの混合物であり得る。金属または非金属の例としては、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、セレニウム(Se)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、インジウム(In)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、遷移金属、ランタン族金属等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。具体的には、無機層の材料は、シリコン酸化物(SiO)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸素窒化物(SiO)、ZnSe、ZnO、Sb、Al等を含むAlO、In、SnO等であり得る。
無機層は、プラズマ工程、真空工程、例えば、スパッタリング、化学気相蒸着、プラズマ化学気相蒸着、蒸発、昇華、電子サイクロトロン共鳴−プラズマ蒸気蒸着、およびこれらの組合せの方法により蒸着することができる。
有機層は、無機層と交互に蒸着して形成すると、無機層の平滑化特性を確保しながら、無機層の結合がまた別の無機層に伝播することを防ぐことができる。
有機層は、本発明の一実施形態による有機発光素子封止用組成物のコーティング、蒸着、硬化等の組合せによって形成できる。例えば、有機発光素子封止用組成物を1〜50μmの厚さでコーティングし、10〜500mW/cmの照度で1〜50秒紫外光を照射して硬化させることができる。
障壁スタックは、有機層と無機層とを含むが、有機層および無機層の総層数は制限されない。有機層および無機層の総層数は、酸素、水分、水蒸気、および/または化学物質等に対する透過抵抗性のレベルによって変更することができる。例えば、有機層および無機層の総層数は好ましくは10層以下、例えば2層〜7層になり得、具体的には、無機層/有機層/無機層/有機層/無機層/有機層/無機層の順に7層構造で形成することができる。
障壁スタックにおいて、有機層と無機層とは交互に蒸着することができる。これは、上述の組成物が有する物性によって生成した有機層に対する効果のためである。これにより、有機層と無機層とは装置に対する封止の効果を補完または強化することができる。
以下では、図2を参照して、本発明の他の実施形態の有機発光表示装置を説明する。図2は、本発明の他の実施形態の有機発光表示装置の断面図である。
図2を参照すると、有機発光表示装置200は、基板10、基板10上に形成された有機発光素子20、および有機発光素子20上に形成され、無機層31と有機層32とを含む障壁スタック30を含み、無機層31は有機発光素子20が収容された内部空間40を封止し、有機層32は本発明の実施形態に係る有機発光素子封止用組成物から形成することができる。無機層が有機発光素子と接触しない点を除いては、本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置と実質的に同一である。
以下、本発明の好ましい実施例を通じて本発明の構成および作用をより詳しく説明する。但し、これは本発明の好ましい例示として提示するものであり、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈してはならない。
実施例および比較例で使用した成分の具体的な仕様は次の通りである。
A:ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物
A1:1,3−ジビニルベンゼンと1,4−ジビニルベンゼンとの混合物(TCI社製)
A2:1−テトラデセン(Aldrich社製)
A3:ジエチレングリコールジビニルエーテル(Aldrich社製)
A4:1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(Aldrich社製)
A5:アリルベンジルエーテル
B:(メタ)アクリル系光硬化性モノマー
B1:1,12−ドデカンジオールジアクリレート(Sartomer社製)
C:光酸発生剤
C1:TR−PAG−21608(Tronly社製、Thio−p−phenylenebis(4,4’−dimethyldiphenylsulfonium)bis tetrakis(penta fluorophenyl)borate
C2:MIPHOTO NIT(ミウォン商事製、N−hydroxynaphthalimide trifluoromethanesulfonate)
D:光ラジカル開始剤
D1:Irgacure(登録商標) TPO(IGM Resins B.V.社製、リン系開始剤)
(実施例1)
(A1)99.9質量部、および(C1)0.1質量部を125mlの褐色ポリプロピレン瓶に入れ、シェーカーを用いて3時間室温で混合して組成物を製造した。
(実施例2〜実施例10、比較例1〜比較例5)
実施例1の各成分の種類および/または含有量を、下記表1のように変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で、組成物を製造した。なお、下記表1において「−」は、該当成分が含有されていないことを意味する。また、各成分の含有量の単位は、質量部である。
実施例および比較例の組成物の詳細な構成を下記表1に示す。
Figure 2021190428
実施例および比較例で製造した組成物に対して、下記の物性を測定し、その結果を表2に示した。
(1)有機層の鉛筆硬度(単位:なし):ガラス基板上に組成物をコーティングし、照度100mW/cmで10秒間、波長395nmの紫外光を照射して硬化させ、有機層の試験片を得た。有機層の試験片に対して鉛筆硬度を測定した。鉛筆硬度の測定時、電動式鉛筆硬度テスト機(Lab−Q D300A)を用い、鉛筆は、三菱鉛筆株式会社製の6B〜9Hの鉛筆を使用した。試験片に対する鉛筆の荷重は500g、鉛筆の引っかき角度は45°、鉛筆を引っかく速度は48mm/minで行った。5回評価して1回以上スクラッチが発生したら、鉛筆硬度の下の段階の鉛筆を用いて測定し、5回の評価を行い5回全てスクラッチがない時のもっとも硬い鉛筆硬度の値を鉛筆硬度とした。
(2)プラズマによる有機層のエッチング率(単位:%):封止用組成物をSiウエハーに蒸着し、照度100mW/cmで10秒間、波長395nmの紫外光を照射して光硬化させて有機層を形成した。光硬化させて得た有機層の初期厚さ(T1、単位:μm)を測定した。ICP power:2500W、RE power:300W、DC bias:200V、Ar flow:70sccm、ethching time:1min、pressure:10mtorrで有機層にICP CVD(BMR Technology社製)を用いて誘導結合プラズマ処理を行った後、有機層の厚さ(T2、単位:μm)を測定した。下記数式1により算出されるプラズマによる有機層のエッチング率を計算した。上記有機層の厚さは、FE−SEM(株式会社日立ハイテク製)によって測定した。
Figure 2021190428
(3)比誘電率(単位:なし):実施例および比較例の組成物をクロム(Cr)板上に所定の厚さで塗布し、照度100mW/cmで10秒間、波長395nmの紫外光を照射して光硬化させることにより、厚さ8μmの塗膜を形成した。この塗膜上にアルミニウム電極(比誘電率測定のための電極)を蒸着した後、インピーダンス測定器(RDMS−200)で200kHz、25℃で比誘電率を測定した。
Figure 2021190428
上記表2において、「−」は、組成物が未硬化のために、硬度、プラズマエッチング率、および比誘電率を測定できなかったことを意味する。
上記表2のように、本発明の有機発光素子封止用組成物は、硬化後の硬度が高いため光硬化率が高く、硬化後の光透過率の高い有機層を形成することができ、硬化後の耐プラズマ性に優れ、硬化後の比誘電率の低い有機層を形成することができる。
一方、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物または光酸発生剤を含まない比較例1〜比較例3、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物および光酸発生剤を含むが、ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物を、組成物100質量部中に95〜99.9質量部の含有量で含まない比較例4〜比較例5は、本発明の全ての効果が得られなかった。
本発明の単純な変形あるいは変更は、本分野の通常の知識を有する者によって容易に実施することができ、このような変形や変更は、全て本発明の領域に含まれるものと見なすことができる。
10 基板、
20 有機発光素子、
30 障壁スタック、
31 無機層、
32 有機層、
40 内部空間、
100、200 有機発光表示装置。

Claims (8)

  1. ビニル基、アリル基、またはビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物と、光酸発生剤と、を含む有機発光素子封止用組成物であって、
    前記カチオン重合性化合物は、固形分基準で前記有機発光素子封止用組成物100質量部中に95〜99.9質量部の含有量で含まれる、有機発光素子封止用組成物。
  2. 前記カチオン重合性化合物は、分子構造内に脂環式基または芳香族基を有し、1つ以上のビニル基、アリル基またはビニルエーテル基を有する化合物、および分子構造内に脂環式基または芳香族基を有せず、1つ以上のビニル基、アリル基またはビニルエーテル基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の有機発光素子封止用組成物。
  3. 前記カチオン重合性化合物は、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、アリルベンジルエーテル、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ジエチレングリコールジビニルエーテル、1−テトラデセン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、および1,4−ブタンジオールジビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項2に記載の有機発光素子封止用組成物。
  4. 前記光酸発生剤は、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホネート、およびチオ−p−フェニレンビス(4,4’−ジメチルジフェニルスルホニウム)ビステトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートからなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物。
  5. 前記有機発光素子封止用組成物は、(メタ)アクリル系光硬化性モノマーおよび光ラジカル開始剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物。
  6. 前記有機発光素子封止用組成物は、硬化後の比誘電率が2.9以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物。
  7. 前記有機発光素子封止用組成物は、硬化後の下記数式1により算出されるプラズマによる有機層のエッチング率が、10%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物:
    Figure 2021190428

    前記数式1中、T1は、前記有機発光素子封止用組成物をシリコン(Si)ウエハーに蒸着し、照度100mW/cmで10秒間、波長395nmの紫外光を照射して、光硬化させて得た有機層の初期厚さ(単位:μm)であり、
    T2は、ICP power:2500W、RE power:300W、DC bias:200V、Ar flow:70sccm、ethching time:1min、pressure:10mtorrの条件で、前記有機層にICP CVDを用いて誘導結合プラズマ処理を行った後の前記有機層の厚さ(単位:μm)である。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機発光素子封止用組成物から形成された有機層を含む、有機発光表示装置。
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