JP6838449B2 - 原稿読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スキャナー等に代表される原稿読取装置に関する。
スキャナー等に代表される原稿読取装置には、原稿台を開閉するとともに閉じた状態においては原稿を押さえる開閉体が設けられている。当該開閉体は、単なるカバーである場合や、原稿の自動搬送装置(以下、ADF(Auto Document Feeder)と称す)である場合がある。さらに、当該開閉体が、原稿台に対して回動可能であるとともに、所定の回動角(開き角)で保持可能な様にヒンジ機構(以降、ヒンジと略す)で連結された原稿読取装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の原稿読取装置では、開閉体は原稿を搬送する機構(例えば、モーター、カム、ベルト、軸など)を有し、開閉体が単なるカバーである場合と比べて、重い重量を有している。ヒンジは、重い重量の開閉体を回動可能に支持する。
特開2016−173470号公報
ところが、特許文献1に記載の原稿読取装置では、原稿台に対して開閉体を精度よく位置合わせする構成が開示されていない。さらに、ヒンジを使用して重い重量の開閉体を原稿台に組み付ける場合、重い重量の開閉体を原稿台に対して精度よく位置合わせすることが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る原稿読取装置は、載置された原稿を読み取る載置台を有する原稿読取部と、前記原稿読取部の上面に重ねて配置され、前記載置台に対して開状態と閉状態とに変位可能なカバー部と、前記原稿読取部に対して、前記カバー部が回動軸を中心に回動して開閉可能に連結するヒンジと、前記原稿読取部と前記ヒンジとの装置前後方向の位置決めを実施する位置決め機構と、を備え、前記ヒンジは、前記カバー部を開状態に維持する付勢部材を含み、前記付勢部材の付勢方向が、前記原稿読取部と前記カバー部の重なる方向になり、前記回動軸が前記付勢部材に対して上方側になるように前記原稿読取部の背面側に配置され、前記位置決め機構は、前記回動軸よりも下方に位置し、前記ヒンジの前記回動軸の軸方向に交差する面に形成された係合部と、前記原稿読取部に形成され、前記係合部と係合する被係合部と、前記係合部と前記被係合部の位置よりも下方であり、前記原稿読取部の背面側から前記ヒンジの下部を押圧する押圧部と、を有することを特徴とする。
位置決め機構は、係合部と係合する被係合部との係合と、原稿読取部の背面側からヒンジの下部を押圧する押圧部とを有し、装置前後方向において、原稿読取部とヒンジとを精度よく位置合わせすることができる。例えば、原稿読取部に対してカバー部を組み付ける場合、最初にカバー部をヒンジに取付け、次にカバー部が取付けられたヒンジを原稿読取部に組み付け、ヒンジにカバー部が取付けられた状態で、位置決め機構によって原稿読取部とヒンジとの装置前後方向の位置を調整すると、原稿読取部に対してカバー部を精度よく組み付けることができる。
従って、カバー部が原稿を搬送する機構を有し、カバー部が単なるカバーである場合と比べて、カバー部の重量が重い場合であっても、原稿読取部に対して重い重量のカバー部を精度よく位置合わせすることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記係合部は、前記付勢部材を収容するケースに形成され、前記押圧部は前記ケースを押圧することが好ましい。
付勢部材によってカバー部の自重に抗する力がヒンジからカバー部に付勢されるので、例えば、カバー部は開状態の姿勢や閉状態の姿勢を維持することができる。さらに、押圧部がケースを押圧すると、開状態の姿勢や閉状態の姿勢が維持された状態で、装置前後方向における原稿読取部とカバー部が取付けられたヒンジとの位置を調整することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記ヒンジが複数配置され、前記原稿読取部とそれぞれの前記ヒンジとの前記装置前後方向の位置合わせに前記位置決め機構を用いることが好ましい。
ヒンジが複数配置され、位置決め機構によって原稿読取部とそれぞれのヒンジとの装置前後方向の位置が調整されると、ヒンジが単数配置される場合と比べて、載置台(原稿読取部)に対して開閉可能にカバー部をより安定して連結することに加えて、装置前後方向における原稿読取部に対するカバー部の位置の精度を高めることができる。
[適用例4]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記載置台は、前記原稿が配置される第1凹部を有し、前記カバー部は、前記閉状態において前記第1凹部内に内接して配置される原稿カバー部を有することが好ましい。
閉状態において第1凹部内に内接して配置される原稿カバー部を設け、第1凹部に配置された原稿を、載置台と原稿カバー部とで押圧すると、原稿の姿勢が正しい状態に矯正され、正しく原稿を読み取ることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記原稿読取部は、搬送される原稿を読み取る読取窓を有し、前記カバー部は、前記読取窓に前記原稿を搬送する原稿搬送部を有することが好ましい。
原稿読取部が原稿を読み取る読取窓を有し、カバー部が読取窓に原稿を搬送する原稿搬送部を有すると、読取窓に原稿を搬送することによって原稿を読み取ることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記カバー部の少なくとも原稿読取部の自由端側に形成された第2凹部と、原稿読取部に配置された凸部と、を有し、前記第2凹部と前記凸部とを係合させて前記原稿読取部と前記カバー部とを位置合わせした状態で前記位置決め機構を固定することが好ましい。
カバー部の第2凹部と原稿読取部の凸部とが係合された状態は、カバー部と原稿読取部とが適正に位置合わせされた状態である。カバー部の第2凹部と原稿読取部の凸部とを係合させ、カバー部及び原稿読取部が相互に固定された状態で位置決め機構を固定すると、カバー部と原稿読取部とが適正に位置合わせされた状態でカバー部及び原稿読取部を固定することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記凸部は、前記原稿読取部に形成された第3凹部に着脱可能とされ、装着状態において、前記凸部と前記カバー部の前記第2凹部とが嵌合した状態で前記原稿読取部と前記カバー部とが位置合わせされることが好ましい。
凸部が第3凹部に着脱可能であると、原稿読取部に凸部が必要でない場合、原稿読取部の第3凹部に凸部を取付けないと、原稿読取部に不要な凸部が形成されない。カバー部及び原稿読取部を適正に位置合わせするために、原稿読取部に凸部が必要である場合、原稿読取部の第3凹部に凸部を取付けて原稿読取部に凸部を形成し、当該原稿読取部の凸部とカバー部の第2凹部とを係合させると、原稿読取部とカバー部とを適正に位置合わせすることができる。
[適用例8]上記適用例に記載の原稿読取装置では、前記原稿読取部は、前記原稿読取部の下部構造に対して、前記ヒンジの回動軸の下方を回動軸として開放可能であり、前記第2凹部は貫通口で形成され、前記凸部が着脱される前記第3凹部は、前記凸部を脱状態とすることで前記原稿読取部の内部に連通される第2貫通口を有し、前記貫通口及び前記第2貫通口を介して、前記カバー部と前記原稿読取部とが締結可能であることが好ましい。
カバー部の第2凹部を貫通口とし、原稿読取部の第3凹部に第2貫通口を設けると、貫通口と第2貫通口とを利用してカバー部と原稿読取部とを締結し、カバー部が原稿読取部に対して不用意に開かれないようにすることができる。
本実施形態に係る原稿読取装置を有する印刷システムの斜視図。 本実施形態に係る原稿読取装置を有する印刷システムの斜視図。 本実施形態に係る原稿読取装置を有する印刷システムの斜視図。 本実施形態に係る原稿読取装置を有する印刷システムの斜視図。 本実施形態に係る原稿読取装置の斜視図。 図5の破線で囲まれた領域Aの拡大図。 図5の破線で囲まれた領域Bの拡大図。 固定部材の斜視図。 ヒンジの斜視図。 凸部とスリットとが係合された状態を示す概略平面図。 スキャナー部の外装部材に設けられた凹部の状態を示す概略図。 スキャナー部の外装部材に設けられた凹部の状態を示す概略図。 ピンやネジが収納された状態を示す斜視図。 ピンが収納される部位の拡大図。 図4のD−D間におけるADFの概略断面図。 図15の二点鎖線で囲まれた領域Eの概略断面図。 図15の二点鎖線で囲まれた領域Fの概略断面図。 図15の二点鎖線で囲まれた領域Gの概略断面図。 変形例に係る原稿読取装置の概略断面図。 正面側カバーの状態を示す斜視図。 正面側カバーとADFの本体との固定状態を示す概略断面図。 スキャナー部の外装部材の分解斜視図。 板金部材の分解斜視図。 外装部材の斜視図。 第1固定部の状態を示す概略図。 第4固定部の状態を示す概略図。 第5固定部の状態を示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態)
図1乃至図4は、実施形態に係る原稿読取装置を有する印刷システムの斜視図である。図5は、本実施形態に係る原稿読取装置の斜視図であり、原稿読取装置100の内部の状態が分かるように図示されている。図6は、図5の破線で囲まれた領域Aの拡大図である。図7は、図5の破線で囲まれた領域Bの拡大図である。図8は、固定部材の斜視図である。図9は、ヒンジの斜視図である。
詳しくは、図2は、印刷装置10に対して原稿読取装置100が開かれた状態の印刷システム1の斜視図である。図3は、ADF200がスキャナー部300に対して開かれた状態の印刷システム1の斜視図である。図4及び図5は、図1の場合と反対側から印刷システム1を見た場合の印刷システム1の斜視図である。さらに、図5は、背面側カバー21,202,302が無い状態の印刷システム1の斜視図である。
なお、図1及び図2は、ADF200がスキャナー部300に対して閉じられた状態の斜視図である。図3は、ADF200がスキャナー部300に対して開かれた状態の斜視図である。
図1乃至図7には、互いに直交する3つの空間軸として、X軸とY軸とZ軸とが図示されている。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は正の方向であり、−X軸方向は負の方向である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は正の方向であり、−Y軸方向は負の方向である。Z軸に沿ったZ軸方向のうち、+Z軸方向は正の方向であり、−Z軸方向は負の方向である。すなわち、軸方向を示す矢印の矢印側が+方向(正の方向)であり、基端側が−方向(負の方向)である。また、XY平面は水平面であり、−Z軸方向は重力方向である。さらに、図1乃至図7のXYZ軸は、他の図のXYZ軸に対応する。
なお、Y軸方向は、「装置前後方向」の一例である。また、+Z軸方向側は、「上方」の一例であり、以降、上側と称す場合がある。−Z軸方向側は、「下方」の一例であり、以降、下方又は下側と称す場合がある。さらに、−Y軸方向側は、「背面側」の一例である。
図1に示すように、印刷システム1は、画像読取機能に加えて印刷機能も有する複合機であり、+Z軸方向側に配置される原稿読取装置100と、−Z軸方向側に配置される印刷装置10とを有している。すなわち、印刷システム1では、印刷装置10と原稿読取装置100とが順に積層された構成を有している。
なお、印刷装置10は、「原稿読取部の下部構造」の一例である。
印刷装置10は、用紙にインクを吐出することで文字や写真などの画像を記録するインクジェット式プリンターであり、印刷装置10の外装をなす筐体11と、筐体11の上部(+Z軸方向側)に配置された操作部12と、印刷装置10の中央部から下部(−Z軸方向側)に設けられた用紙カセット13とを有している。用紙カセット13は、−Z軸方向に4つ並んで配置され、それぞれに用紙が積層状態で収容されている。さらに、用紙カセット13の上側(+Z軸方向側)であって、操作部12の右側(−X軸方向側)には、文字や写真などの画像が記録された用紙が排出される排出部14が設けられている。すなわち、印刷装置10の上側及び右側のコーナー部には、排出部14を設けるための空間が設けられている。このため、原稿読取装置100の下側及び右側のコーナー部は、排出部14を設けるための空間によって、印刷装置10から浮いた状態にある。
以降の説明では、操作部12が設けられた側(+Y軸方向側)を正面と称し、当該正面と反対側(−Y軸方向側)を背面と称し、当該正面及び当該背面に交差する側(+X軸方向側、−X軸方向側)を側面と称す場合がある。
原稿読取装置100は、原稿がセットされる給紙トレイ101と、給紙トレイ101から原稿を所定の搬送経路に沿って搬送するADF(Auto Document Feeder)200と、ADFから搬送される原稿の画像を読み取るスキャナー部300と、画像が読み取られた原稿が排出される排出トレイ102とを有している。ADF200は、スキャナー部300の上面に重ねて配置され、内部に原稿を搬送する原稿搬送部205を有している。ADF200の正面には、取り外し可能な正面側カバー201が設けられている。ADF200の+X軸方向の側面側には、開閉可能な側面側カバー231が設けられている。
なお、ADF200は、「カバー部」の一例である。スキャナー部300は、「原稿読取部」の一例である。
図2に示すように、印刷システム1の背面側には、印刷装置10と原稿読取装置100(スキャナー部300)とを開閉可能に連結する連結部材31が設けられ、原稿読取装置100を印刷装置10に対して開閉することができる。原稿読取装置100が印刷装置10に対して開かれた状態で、用紙にインクを吐出する記録ヘッド(図示省略)の交換作業を行う。
詳しくは、印刷装置10は、内部に用紙にインクを吐出する記録ヘッドを有している。記録ヘッドを使用すると記録ヘッドのインク流路が詰まるので、フラッシングやワイピングなどのメンテナンス処理を定期的に実施し、記録ヘッドを正常な状態に回復させる必要がある。ところが、記録ヘッドを長期間使用すると、メンテナンス処理で記録ヘッドを正常な状態に回復させることが難しくなり、記録ヘッドを交換する必要がある。この記録ヘッドの交換は、原稿読取装置100が印刷装置10に対して開かれた状態で実施される。
図3に示すように、原稿読取装置100の背面側には、スキャナー部300に対してADF200を開閉可能に連結するヒンジ110が、複数配置されている。詳しくは、スキャナー部300は原稿が載置される載置台373を有し、載置台373に対してADF200を開閉可能に連結するヒンジ110が、複数配置されている。ヒンジ110の数は二つであり、二つのヒンジ110がX軸方向に沿って配置されている。その結果、ADF200は、ヒンジ110の回動軸115(図9参照)を中心に回動して、載置台373に対して開閉可能になる。すなわち、ヒンジ110は、スキャナー部300に対して、ADF200が回動軸115を中心に回動して開閉可能になるように、スキャナー部300とADF200とを連結する。
換言すれば、ヒンジ110を設けることにより、ADF200は、スキャナー部300の上面に重ねて配置され、載置台373に対して開かれた状態(開状態)又は載置台373に対して閉じられた状態(閉状態)に変位可能になる。
以降の説明では、ADF200が載置台373に対して開かれた状態を開状態と称し、ADF200が載置台373に対して閉じられた状態を閉状態と称す。
スキャナー部300は、+Z軸方向側に原稿が載置される載置台373が設けられている。換言すれば、スキャナー部300は、載置された原稿を読み取る載置台373を有する。載置台373は、樹脂で形成された外装部材380と原稿台ガラス374,375とを有する。さらに、原稿台ガラス374,375の下側には、画像読取ユニット(図示省略)が配置されている。
外装部材380は、Y軸方向に長い開口371と、開口371に対して−X軸方向側に配置されるX軸方向に長い開口372とを有している。原稿台ガラス374は、外装部材380の内部に、開口371を覆うように配置されている。原稿台ガラス375は、外装部材380の内部に、開口372を覆うように配置されている。
ADF200により搬送される原稿の画像を読み取る場合、画像読取ユニットは原稿台ガラス374の下側に停止している。そして、画像読取ユニットは、閉状態において原稿台ガラス374を介してADF200から搬送される原稿の画像を読み取る。
なお、ADF200により搬送される原稿の画像を読み取る場合、原稿台ガラス374と外装部材380の開口371とで、原稿の画像を読み取るための読取窓が形成される。換言すれば、スキャナー部300は、原稿台ガラス374と開口371とによってADF200から搬送される原稿の画像を読み取る読取窓を有する。ADF200は、原稿台ガラス374と開口371とによって形成される読取窓に原稿を搬送する原稿搬送部205(図1参照)を有する。かかる構成によって、原稿読取装置100は、閉状態において原稿搬送部205から搬送される原稿の画像を、原稿台ガラス374を介して読み取ることができる。
ADF200を使用せずに原稿の画像を読み取る場合、開状態にして原稿を開口372の内側に載置し、続いて閉状態にして画像読取ユニットを−X軸方向に移動させることにより、原稿の画像を読み取る。
詳しくは、原稿の端が開口372の端に接するように載置され、原稿の載置位置は外装部材380の開口372によって決定(制御)される。ADF200のスキャナー部300と対向する側には、原稿マット203が設けられている。ADF200が載置台373に対して閉じられると、載置台373(原稿台ガラス375)に載置された原稿は、原稿マット203により押圧され、原稿の読取面が原稿台ガラス375に密着する。そして、原稿が原稿マット203により押圧され原稿台ガラス375に密着された状態で、画像読取ユニットを−X軸方向に移動させることにより原稿の画像を読み取る。
換言すれば、載置台373は、原稿が配置される「第1凹部」の一例である開口372を有する。ADF200は、閉状態において開口372内に内接して配置される「原稿カバー部」の一例である原稿マット203を有する。原稿読取装置100は、閉状態において画像読取ユニットを−X軸方向に移動させることにより、原稿が原稿マット203により押圧され原稿台ガラス375に密着された状態で、画像読取ユニットを−X軸方向に移動させることにより原稿の画像を読み取る。
図4に示すように、印刷装置10の背面側には背面側カバー21が設けられている。背面側カバー21は、筐体11の−X軸方向側の端15を支点として開閉可能になっている。印刷装置10の背面側には、図中に破線で示されるように、印刷システム1の全体を制御する制御回路22が設けられている。背面側カバー21を開くと、制御回路22が露出される。
さらに、ADF200の背面側には背面側カバー202が設けられ、スキャナー部300の背面側には背面側カバー302が設けられている。背面側カバー202,302は、取り外し可能になっている。
図5及び図6に示すように、ADF200の背面側には、ADF200を開状態又は閉状態に変位させる二つのヒンジ110が、X軸方向に沿って配置されている。二つのヒンジ110の間には、ADF200を制御する制御回路222が設けられている。さらに、制御回路222に対して下側には、中継基板23が設けられている。中継基板23は、印刷装置10の筐体11に固定されている。
中継基板23は、印刷装置10の制御回路22(図4参照)とADF200の制御回路222との間に設けられている。中継基板23は、印刷装置10の制御回路22よりもADF200の制御回路222に近い位置に配置されている。
印刷装置10の制御回路22とADF200の制御回路222とは、フレキシブルフラットケーブル(以降、FFCと称す)255,256を介して信号が送受信できるようになっている。制御回路222は、印刷装置10の制御回路22から供給される信号に基づきADF200を制御する。
例えば、印刷装置10の記録ヘッドを交換する場合、制御回路22及び制御回路222を電気的に接続するFFCを、記録ヘッドを交換する度にコネクターから着脱する必要がある。
詳しくは、制御回路22及び制御回路222のコネクターからFFCを取り外し、原稿読取装置100が印刷装置10に対して開かれた状態(図2に示す状態)とし、記録ヘッドを交換した後に制御回路22及び制御回路222のコネクターにFFCを取付け、原稿読取装置100を印刷装置10に対して閉じられた状態(図1に示す状態)とする必要がある。
ところが、FFCをコネクターから着脱する度にFFCが変形し、FFCに機械的ストレスが加わり、FFCに断線などの不具合が生じるおそれがある。FFCに不具合が生じると、不具合が生じたFFCを制御回路22及び制御回路222から取り外し、新しいFFCを制御回路22及び制御回路222に取付ける必要がある。
制御回路22と制御回路222とは距離が離れており、さらに制御回路22と制御回路222との間に色々な部材が配置されているので、仮に、1本のFFCで制御回路22と制御回路222とを接続すると、当該FFCの取り回しが複雑になり、当該FFCの着脱に非常に手間が掛かり、さらにFFCの着脱によって他の部品に新たな不具合が誘発されるおそれもある。
本実施形態では、印刷装置10の制御回路22とADF200の制御回路222との間には、中継基板23が設けられている。
中継基板23には、FFC256が接続されるコネクター236が設けられ、印刷装置10の制御回路22には、FFC256が接続されるコネクター(図示省略)が設けられている。そして、中継基板23と印刷装置10の制御回路22とは、FFC256によって接続されている。
さらに、中継基板23には、FFC255が接続されるコネクター235が設けられ、ADF200の制御回路222には、FFC255が接続されるコネクター225が設けられている。詳しくは、ADF200の制御回路222には、一部が分岐したFFC255aが接続されるコネクター225が設けられている。そして、中継基板23とADF200の制御回路222とは、FFC255によって電気的に接続されている。
換言すれば、中継基板23を介して、印刷装置10の制御回路22と、ADF200の制御回路222とがFFC255,256によって電気的に接続されている。中継基板23は、制御回路222の近くに配置されているので、中継基板23とADF200の制御回路222とを接続するFFC255の長さは、中継基板23と印刷装置10の制御回路22とを接続するFFC256の長さよりも短い。
かかる構成によって、記録ヘッドを交換するために、原稿読取装置100が印刷装置10に対して開かれた状態、又は原稿読取装置100が印刷装置10に対して閉じられた状態にする場合、ADF200の制御回路222と中継基板23とを接続するFFC255だけを着脱すればよく、印刷装置10の制御回路22と中継基板23とを接続するFFC256を着脱する必要がない。このため、ADF200の制御回路222と中継基板23とを接続するFFC255は、機械的ストレスが加わりやすく、FFC255に不具合が生じやすい。一方、印刷装置10の制御回路22と中継基板23とを接続するFFC256は、機械的ストレスが加わりにくく、FFC256に不具合が生じにくい。
さらに、ADF200の制御回路222と中継基板23とを接続するFFC255の長さは、印刷装置10の制御回路22と中継基板23とを接続するFFC256の長さよりも短い。加えて、ADF200の制御回路222と中継基板23との間は、印刷装置10の制御回路22と中継基板23との間と比べて、FFC255の配線を阻害する障害物(他の部材)が少ないので、FFC255の取り回しが簡単になる。このため、ADF200の制御回路222と中継基板23とを接続するFFC255は、印刷装置10の制御回路22と中継基板23とを接続するFFC256と比べて、容易に交換することができる。
このように、本実施形態は、ADF200の制御回路222の近くに配置される中継基板23を印刷装置10側に設け、FFC255が交換しやすい構成を有している。このため、記録ヘッドの交換によってFFC255に不具合が生じた場合であっても、FFC256を交換する場合と比べてFFC255を容易に交換でき、FFC255の交換による停止ロスを小さくすることができる。
さらに、ADF200の背面側において、ADF200の制御回路222は、XY平面(水平面)に対して交差するように傾斜して配置されている。すなわち、制御回路222は、斜めに配置されている。制御回路222が斜めに配置されると、制御回路222がXY平面に沿って水平に配置される場合と比べて、Z軸方向から見た平面視における制御回路222のY軸方向の寸法(奥行き方向の寸法)を短くすることができる。
以降の説明では、XY平面(水平面)に対して交差する状態を、斜め又は傾斜と称する。
さらに、制御回路222が斜めに配置されると、FFC255が接続されるコネクター225も斜めに配置され、制御回路222及びコネクター225が水平に配置される場合と比べて、FFC255が着脱しやすくなる。
詳しくは、制御回路222が水平に配置されると、FFC255が接続されるコネクター225も水平に配置され、制御回路222の上側において、FFC255を水平方向に移動させ、FFC255をコネクター225に対して着脱する必要がある。ところが、制御回路222の上側には別の部材(例えば、配線など)が配置され、制御回路222の上側において、FFC255の水平方向の移動が阻害される場合がある。一方、FFC255が接続されるコネクター225が斜めに配置されると、制御回路222の上側に配置される別の部材の影響を受けにくくなり、FFC255の着脱が容易になる。
さらに、制御回路222を、XY平面(水平面)に対して直交するように配置することも考えられる。ところが、制御回路222を水平面に対して直交するように配置すると、制御回路222は水平方向の力の影響を受けやすくなる。例えば、制御回路222に対して水平方向の力が作用し、当該水平方向の力によって制御回路222を固定する部材が変形し、制御回路222の姿勢が変形しやすくなる。
従って、制御回路222の姿勢の安定性やFFC255の着脱の容易性を高めるためには、制御回路222を斜めに配置することが好ましい。
図7及び図8に示すように、スキャナー部300の背面側には、スキャナー部300に対してヒンジ110を固定する固定部材310が取付けられている。固定部材310は、Z軸方向から見た平面視において四角形の底面(図示省略)を有する柱形状の部材であり、内部が空洞となっている。
固定部材310は、+X軸方向側に位置する側壁311と、−X軸方向側に位置する側壁312と、−Y軸方向側に位置する背面側の壁313と、+Y軸方向側に位置する正面側の壁314とを有する。すなわち、固定部材310は、側壁311と、側壁312と、背面側の壁313と、正面側の壁314とで囲まれた中空の部材である。
さらに、側壁311,312の上側には、「被係合部」の一例である切欠き(スリット)320が設けられている。
背面側の壁313は、側壁311と側壁312を連結するX軸方向に長い矩形状の部材である。背面側の壁313は、側壁311,312や正面側の壁314と別の部材で構成されている。背面側の壁313には、二つのネジ穴307が設けられている。ネジ穴307には、「押圧部」の一例である調整ネジ307aが螺合される。調整ネジ307aは、ヒンジ110のケース111を押圧する。
さらに、背面側の壁313の上側には、側壁311を折り曲げることによって形成された壁315と、側壁312を折り曲げることによって形成された壁316とが設けられている。壁315,316は、背面側の壁313と同様にX軸方向に沿って配置される。壁315,316には、それぞれネジ穴308が設けられている。ネジ穴308には、固定ネジ308aが螺合されている。
さらに、側壁311を折り曲げることによって形成され、斜めに傾斜した傾斜壁317が設けられている。傾斜壁317は、側壁311から+X軸方向に突出するように設けられている。さらに、側壁311と傾斜壁317との間にはスリット318cが設けられている。そして、傾斜壁317には、ネジ318aを螺合させることが可能なネジ穴318が設けられている。
同様に、側壁312を折り曲げることによって形成された傾斜壁(図示省略)が、側壁312から−X軸方向に突出するように形成されている。当該傾斜壁は、傾斜壁317と同じ構成を有し、ネジ318aを螺合させることができる。
印刷装置10の筐体11には、固定部材37が取付けられている。固定部材37は、印刷装置10の筐体11に対してネジで固定され、交換可能になっている。固定部材37と傾斜壁317とは、ネジ318aによって固定されている。同様に、固定部材37と、側壁312を折り曲げることによって形成された傾斜壁とは、ネジ318aによって固定されている。
固定部材37は、印刷装置10側に設けられた部材である。傾斜壁317は、原稿読取装置100(スキャナー部300)側に設けられた部材である。印刷装置10と原稿読取装置100とは、固定部材37と傾斜壁317とネジ318aとによって固定されている。
上述したように、印刷装置10と原稿読取装置100とは、原稿読取装置100が印刷装置10に対して開閉可能となるように連結部材31によって連結されている。印刷装置10と原稿読取装置100とを連結部材31だけで連結した場合、印刷装置10に対する原稿読取装置100の固定が不十分になり、例えば原稿読取装置100が振動した場合に、原稿読取装置100の姿勢の安定性が悪くなる。このため、原稿読取装置100の姿勢の安定性を確保するために、ネジ318aによって固定部材37と傾斜壁317(固定部材310)とを固定している。すなわち、印刷装置10と原稿読取装置100とは、連結部材31に加えて固定部材310によっても連結(固定)されている。
傾斜壁317は傾斜し、ネジ穴318も傾斜しているので、傾斜壁317が傾斜していない場合と比べて、制御回路222の場合と同じ理由でネジ318aをネジ穴318に対して螺合させやすくなる。
印刷装置10の部品交換(記録ヘッドの交換)や印刷装置10の修理は、原稿読取装置100が印刷装置10に対して開かれた状態(図2の状態)で実施する。原稿読取装置100を印刷装置10に対して開くためには、固定部材37と傾斜壁317とを固定するネジ318aを取り外す必要がある。
ところが、固定部材37と傾斜壁317とを固定するネジ318aを取り外さずに、原稿読取装置100を印刷装置10に対して開こうとすると、固定部材37及び傾斜壁317に余分な力が作用する。
本実施形態では、側壁311と傾斜壁317との間にスリット318cが設けられ、傾斜壁317の機械的強度が弱くなっているので、固定部材37及び傾斜壁317に余分な力が作用すると、余分な力によって傾斜壁317が変形するようになっている。さらに、余分な力で変形した傾斜壁317は、ペンチなどで適正な状態に修復することができる。
さらに、固定部材37及び傾斜壁317に作用する余分な力が強く、傾斜壁317が変形することに加えて、固定部材37が変形する場合もある。仮に、余分な力によって固定部材37が変形した場合であっても、新しい固定部材37に交換することによって、固定部材37を適正な状態に修復することができる。
すなわち、固定部材37及び傾斜壁317に作用する余分な力が強い場合であっても、固定部材37が損傷を受け、印刷装置10の本体(筐体11)が損傷を受けることが抑制される。
このように、本実施形態は、固定部材37と傾斜壁317とを固定するネジ318aを取り外さずに、原稿読取装置100を印刷装置10に対して開き、印刷装置10の固定部材37に不具合が生じる場合であっても、新しい固定部材37に交換することによって、当該不具合を容易に修復できる。従って、印刷システム1に修復が難しい致命的な損傷が生じることが防止される。
図7及び図9に示すように、ヒンジ110は、ケース111と、取付部材113と、回動軸115と、付勢部材117とを有している。付勢部材117は、弾性部材で構成され、ケース111の中に収容されている。詳細は後述するが、付勢部材117は、ADF200を開状態に維持するための部材である。取付部材113は、ADF200をヒンジ110に固定するための部材である。ADF200は、取付部材113に固定されている。ケース111は、取付部材113に対して−Z軸方向側に配置されている。取付部材113は、回動軸115を介してケース111に対して回動可能に連結されている。
ヒンジ110は、付勢部材117の付勢方向がスキャナー部300とADF200の重なる方向(Z軸方向)になるように、スキャナー部300の背面側に配置されている。さらに、ヒンジ110は、回動軸115が付勢部材117に対して上方側になるように、スキャナー部300の背面側に配置されている。
ヒンジ110は、スキャナー部300に対してADF200が回動軸115を中心に回動して開閉可能になるように、スキャナー部300とADF200とを連結する。
ADF200は、原稿を搬送するための原稿搬送部205(例えば、モーター、カム、ベルト、軸など)を内部に有しているので、原稿搬送部205を有していない場合と比べて、ADF200の重量が重くなっている。図3に示すように、開状態において、ADF200を閉状態にしようとするモーメントF1が、ADF200の自重によってADF200に作用する。一方、付勢部材117は、ADF200を閉状態にしようとするモーメントF1に抗するモーメントF2を、ADF200に対して付勢する。
以降の説明では、モーメントF1を力F1と称し、モーメントF2を抗力F2と称す。
このように、閉状態にしようとする力F1と、開状態にしようとする抗力F2とが、ADF200に対して作用する。
付勢部材117は、弾性部材で構成され、力F1によって変形する。例えば、力F1が強くなると、付勢部材117は大きく変形し、抗力F2も強くなる。力F1が弱くなると、付勢部材117は小さく変形し、抗力F2も弱くなる。このように、付勢部材117を弾性部材で構成することによって、力F1の変化に比例して抗力F2が変化するようになる。
本実施形態では、ADF200の開閉範囲における任意の位置においてADF200の姿勢を保持することができるように、付勢部材117が設けられている。このため、閉状態にしようとする力F1と開状態にしようとする抗力F2とは同等になり、ADF200の開閉範囲における任意の位置において、ADF200の開状態の姿勢が保持される。
ADF200の開閉範囲における任意の位置において、力F1と抗力F2とが同等になっているので、例えば、弱い力をADF200に対して新たに付加した場合にADF200の開閉が可能となり、ADF200をスキャナー部300に対して容易に開閉することができる。
また、ケース111の中では、付勢部材117から付勢される力の付勢方向は、スキャナー部300とADF200の重なる方向(Z軸方向)になる。
ヒンジ110のケース111は、スキャナー部300の固定部材310の中に収容され、壁315,316に設けられたネジ穴308に挿入される固定ネジ308aによって、固定部材310に固定されている。すなわち、ヒンジ110のケース111と、スキャナー部300の固定部材310とは、固定ネジ308aにより固定されている。換言すれば、ADF200とスキャナー部300とは、固定ネジ308aによって固定されている。
ケース111は、回動軸115よりも下方に位置し、回動軸115の軸方向(X軸方向)に交差する面111aを有している。面111aは+X軸方向側に配置される。さらに、−X軸方向側には面111aに対向する面(図示省略)が配置される。面111a及び面111aに対向配置される面には、それぞれ「係合部」の一例である凸部121が設けられている。凸部121は、ケース111の一部を折り曲げることで形成され、ケース111の外側に突出している。さらに、凸部121は、固定部材310の側壁311,312に設けられたスリット320に係合され、凸部121の先端が、固定部材310の外側に突出している。
このように、凸部121は、付勢部材117を収容するケース111に形成されている。
図10は、凸部とスリットとが係合された状態を示す概略平面図である。また、図10は、ケース111の面111aをX軸方向から見た場合の概略平面図である。
図3において、ADF200を閉状態にしようとする力F1は、+Y軸方向の分力F1Aと−Z軸方向の分力とに分解することができる。図10では、分力F1Aが実線の矢印で図示されている。
図10に示すように、スリット320は、側壁311の上側に設けられ+Y軸方向側に位置する上側凸部320aと、側壁311の下側に設けられ−Y軸方向側に位置する下側凸部320bとを有する。
X軸方向から見た平面視において、ケース111の凸部121は、固定部材310のスリット320の内側で、上側凸部320aと下側凸部320bとの間に配置されている。ADF200に力F1が作用すると、ADF200が固定されたヒンジ110(凸部121)に対して分力F1Aが作用する。
分力F1A(+Y軸方向の力)は、凸部121の+Z軸方向側(上側)に作用する。凸部121の+Z軸方向側に作用すると、凸部121と上側凸部320aとが接した部分を支点として凸部121が回転しようとするので、分力F1Aと逆方向の力(−Y軸方向の力)が、凸部121の−Z軸方向側(下側)に作用する。
上側凸部320aは、凸部121の+Z軸方向側が分力F1A(+Y軸方向の力)によって移動しないように、凸部121の+Z軸方向側の移動を抑制する。下側凸部320bは、凸部121の−Z軸方向側が分力F1Aと逆方向の力(−Y軸方向の力)によって移動しないように、凸部121の−Z軸方向側の移動を抑制する。
このように、ヒンジ110に力F1が作用した場合、上側凸部320a及び下側凸部320bは、分力F1Aによって凸部121(ヒンジ110)の位置が変化しないように、分力F1Aの影響を規制する。
詳細は後述するが、原稿読取装置100を製造する場合や、原稿読取装置100をメンテナンス又は修理する場合において、ADF200をスキャナー部300に組み付ける作業や、ADF200をスキャナー部300から取り外し、再度ADF200をスキャナー部300に組み付ける作業が発生する。このような、ADF200をスキャナー部300に組み付ける作業において、ADF200の自重によってADF200に対して力F1が作用し、ヒンジ110に対して分力F1Aが作用する。
ヒンジ110の凸部121と固定部材310のスリット320とが係合された状態で、ADF200をスキャナー部300に組み付けると、上側凸部320a及び下側凸部320bが、分力F1Aによってヒンジ110の位置が変化しないように働くので、ヒンジ110に対して作用する分力F1Aの影響(ADF200に対して作用する力F1の影響)を抑制し、ADF200をスキャナー部300に対して適正に組み付けやすくなる。
仮に、凸部121の+Z軸方向側において、図中に破線の矢印で示された力F3が作用した場合、すなわち凸部121の+Z軸方向側に−Y軸方向の力F3が作用した場合、凸部121は、図中の二点鎖線で示されるように、下側凸部320bに接した状態で上側凸部320aから離間するように移動する。すなわち、凸部121と下側凸部320bとが接した部分が支点となり、凸部121の−Z軸方向側が+Y軸方向に移動し、凸部121の+Z軸方向側が−Y軸方向に移動する。
このように、ヒンジ110の凸部121と固定部材310のスリット320とが係合された状態において、凸部121の+Z軸方向側に−Y軸方向の力F3が作用すると、凸部121と下側凸部320bとが接した部分が支点となり、凸部121が反時計方向に回動する。
原稿読取装置100を製造する場合、ADF200とスキャナー部300とを別々に組み立てる。続いて、ADF200にヒンジ110を取付け、スキャナー部300に固定部材310を取付ける。その後に、ADF200に取付けられたヒンジ110を、スキャナー部300に取付けられた固定部材310の中に嵌め込み、ヒンジ110の凸部121を固定部材310のスリット320に係合させる。そして、ADF200の自重によって力F1が作用した場合であっても、ヒンジ110の+Y軸方向の移動が抑制された状態で、ADF200がスキャナー部300に組み付けられる。
続いて、背面側の壁313に設けられた二つのネジ穴307に調整ネジ307aを螺合させる。調整ネジ307a(ネジ穴307)は、凸部121及びスリット320よりも−Z軸方向側に配置されているので、調整ネジ307aの先端がヒンジ110のケース111の−Z軸方向側を押圧する。換言すれば、凸部121は、付勢部材117を収容するケース111に形成され、調整ネジ307aは、スキャナー部300の背面側からヒンジ110(ケース111)の−Z軸方向側を押圧する。すると、ケース111の−Z軸方向側に、+Y軸方向の力が作用する。
凸部121とスリット320とが係合された状態において、凸部121と下側凸部320bとが接した部分が支点となり、凸部121が反時計方向に回動可能であるので、ケース111の−Z軸方向側に+Y軸方向の力が作用すると、凸部121と下側凸部320bとが接した部分が支点となり、凸部121が反時計方向に回動し、ヒンジ110の+Z軸方向側においてY軸方向の位置が変化する。
従って、ネジ穴307に調整ネジ307aを螺合させることによって、ヒンジ110(ADF200)の−Z軸方向側におけるY軸方向の位置を調整(微調整)することができる。すなわち、スキャナー部300に対して、ADF200を適正に位置決めすることができる。
そして、ヒンジ110の−Z軸方向側におけるY軸方向の位置が目標位置に調整され、スキャナー部300に対してADF200が適正に位置決めされた後に、壁315,316に設けられたネジ穴308に固定ネジ308aを螺合させて、ADF200とスキャナー部300とを固定する。
このように、原稿読取装置100を製造する場合、ADF200に取付けられたヒンジ110をスキャナー部300の固定部材310の中に嵌め込み、凸部121とスリット320と調整ネジ307aとによって、スキャナー部300に対するADF200のY軸方向の位置を調整した後に、固定ネジ308aによってADF200とスキャナー部300とを固定することによって、スキャナー部300に対してADF200を高精度で組み付けることができる。
以上説明したように、本願における「位置決め機構」は、回動軸115よりも下方に位置し、ヒンジ110の回動軸115の軸方向(X軸方向)に交差する面111a及び面111aに対向する面に形成された凸部121(係合部)と、スキャナー部300に形成され凸部121と係合するスリット320(被係合部)と、凸部121とスリット320の位置よりも下方であり、スキャナー部300の背面側からヒンジ110を押圧する調整ネジ307aとにより構成される。そして、上述した位置決め機構は、凸部121とスリット320との係合と、調整ネジ307aとによって、スキャナー部300とヒンジ110(ADF200)とのY軸方向の位置を調整する。
本実施形態では、ヒンジ110が複数(二つ)配置されている。そして、スキャナー部300とそれぞれのヒンジ110とのY軸方向の位置合わせに、上述した位置決め機構を用いることができる。その結果、スキャナー部300に対してADF200を高精度で組み付けることができる。
図11及び図12はスキャナー部の外装部材に設けられた凹部の状態を示す概略図である。
本実施形態は、上述した位置決め機構以外に、ADF200をスキャナー部300に組み付ける作業において、スキャナー部300に対するADF200の位置を調整可能な構成を有しているので、図3と図11と図12とを参照し、その詳細を説明する。
図3に示すように、スキャナー部300の外装部材380には、凹部331と、「第3凹部」の一例である凹部332とが設けられている。凹部331は、スキャナー部300の外装部材380の−Y軸方向側の端部に設けられ、原稿台ガラス374に対して−Y軸方向側に位置する。凹部332は、ADF200の外装部材380の+Y軸方向側の端部であり+X軸方向側の端部に設けられ、原稿台ガラス374に対して+X軸方向側に位置する。
ADF200の外装部材380(スキャナー部300)と対向する面には、凹部341と、「第2凹部」の一例である凹部342が設けられている。すなわち、ADF200の少なくともヒンジ110の回動軸115より自由端側(+Y軸方向側)に、凹部341,342が形成されている。凹部341,342はADF200の筐体に設けられた貫通口である。閉状態においてZ軸方向から見た平面視において、凹部331と凹部341とは平面的に重なり、凹部332と凹部342とは平面的に重なる。換言すれば、閉状態においてZ軸方向から見た平面視において、凹部331と平面的に重なるように凹部341が形成され、凹部332と平面的に重なるように凹部342が形成されている。
ADF200には「凸部」の一例であるピン330が配置されている(図13、図14参照)。ピン330は、図11の破線で示されるように、+Z軸方向に突出する凸部330aと、−Z軸方向に突出する凸部330cと、凸部330aと凸部330cとの間に配置される平坦部330bとを有する。凸部330aから凸部330cに向かう方向に見た平面視において、凸部330a,330c及び平坦部330bは円形であり、平坦部330bの外径(直径)は凸部330a,330cの外径よりも大きくなっている。さらに、凸部330aと凸部330cとは同じ形状を有し、ピン330は、平坦部330bを挟んで同じ形状の凸部(凸部330a,330c)が対向配置された構成を有している。
図11に示すように、凹部331の中央には、凸部330a,330cのいずれかを嵌め込むことができる孔(貫通口)331aが設けられている。そして、凹部331の孔331aに対して、凸部330a,330cのいずれかを嵌め込むことができる。すなわち、凹部331に対して凸部330aを嵌め込むことが可能であり、又は凹部331に対して凸部330cを嵌め込むことが可能である。
さらに、凹部332に対しても、凹部331と同様に、凸部330a,330cのいずれかを嵌め込むことができる。加えて、ADF200の外装部材380と対向する面に設けられた二つの凹部341,342に対しても、凹部331と同様に、凸部330a,330cのいずれかを嵌め込むことができる。
ピン330は、凹部331,332に対して着脱可能である。
以降の説明では、ピン330が凹部331,332に対して取付けられた状態を装着状態と称し、ピン330が凹部331,332から取り外された状態を脱状態と称す。
例えば、凹部331に対して凸部330aを嵌め込むと、凸部330cが外装部材380から突出し、外装部材380に新たな凸部(凸部330c)を形成することができる。すなわち、ピン330が凹部331に対して取付けられた装着状態では、外装部材380に新たな凸部(凸部330c)が形成される。外装部材380に新たな凸部(凸部330c)が形成された状態で閉状態にすると、新たな凸部(凸部330c)をADF200の凹部341に嵌め込むことができる。換言すれば、外装部材380に新たな凸部(凸部330c)が形成された状態で閉状態にすると、新たな凸部(凸部330c)と凹部341とを係合させることができる。
同様に、凹部332に対して凸部330aを嵌め込むと、凸部330cが外装部材380から突出し、外装部材380に新たな凸部(凸部330c)を形成することができる。外装部材380に新たな凸部(凸部330c)が形成された状態で閉状態にすると、新たな凸部(凸部330c)をADF200の凹部342に嵌め込むことができる。換言すれば、外装部材380に新たな凸部(凸部330c)が形成された状態で閉状態にすると、新たな凸部(凸部330c)と凹部342とを係合させることができる。
原稿読取装置100では、閉状態において、凹部331,332と凹部341,342とが平面的に重なるので、閉状態において、外装部材380に形成された新たな凸部(凸部330c)とADF200の凹部341,342とが係合された状態は、凹部331,332と凹部341,342とが適正に平面的に重なった状態であり、ADF200がスキャナー部300に対して適正に位置合わせされた状態である。
従って、装着状態で外装部材380に形成された新たな凸部(凸部330c)と、凹部341,342とが係合されるように、ADF200及びスキャナー部300の相対位置を調整すると、スキャナー部300に対するADF200の位置を適正に調整することができる。換言すれば、本実施形態では、ピン330は、スキャナー部300に形成された凹部331,332に着脱可能とされ、装着状態において、外装部材380に形成された新たな凸部(凸部330c)とADF200の凹部341,342とが嵌合した状態でスキャナー部300とADF200とが位置合わせされる。
さらに、上述した位置決め機構によりADF200のY軸方向の位置を調整した場合の閉状態において、外装部材380に形成された新たな凸部(凸部330c)とADF200の凹部341,342とが係合されると、当該位置決め機構による調整が適正であることを確認することができる。
原稿読取装置100を製造する場合や、原稿読取装置100をメンテナンス又は修理する場合におけるADF200をスキャナー部300に組み付ける作業では、最初に、凹部341,342とピン330と凹部331,332とを用いてスキャナー部300及びADF200の相対位置を調整し、続いて上述した位置決め機構によりスキャナー部300に対するADF200の位置を調整すると、効率的且つ高精度にADF200をスキャナー部300に組み付けることができる。
さらに、ADF200をスキャナー部300に組み付ける作業では、最初に上述した位置決め機構によりスキャナー部300に対するADF200の位置を調整し、続いて、凹部341,342とピン330と凹部331,332とを用いて、スキャナー部300に対するADF200の位置が適正かどうかを確認した後、固定ネジ308aにより位置決め機構(凸部121、スリット320、調整ネジ307a)を固定すると、高精度にADF200をスキャナー部300に組み付けることができる。
すなわち、ADF200の少なくともスキャナー部300の自由端側に形成された凹部341,342と、スキャナー部300に配置されたピン330と、を有し、凹部341,342とスキャナー部300の凸部(装着状態にすることで形成された凸部)とを係合させて、スキャナー部300とADF200とを位置合わせした状態で位置決め機構(凸部121、スリット320、調整ネジ307a)を固定する構成が好ましい。
本実施形態では、原稿読取装置100を製造する場合や、原稿読取装置100をメンテナンス又は修理する場合などの非定常作業において、凹部331,332にピン330を嵌め込み、外装部材380に新たな凸部を形成して、スキャナー部300とADF200とを適正に位置合わせする、又はスキャナー部300とADF200とが適正に位置合わせされたことを確認する。
ところが、印刷装置10が用紙に画像を印刷する場合や、原稿読取装置100が原稿の画像を読み取る場合などの定常作業(通常使用)では、凹部331,332にピン330を嵌め込むことで、外装部材380に形成される新たな凸部は不要である。さらに、外装部材380に不要な凸部があると、当該不要な凸部によって用紙や原稿の端が折れ曲がるなどの不具合が生じるおそれがある。
このため、本実施形態では、定常作業(通常使用)時にピン330がADF200の中に収容され、非定常作業時にピン330をADF200の中から取り出すことが可能な構成を有している。よって、本実施形態では、定常作業時にピン330によって不要な凸部が形成されず、当該不要な凸部による不具合が生じない。さらに、定常作業時に、凹部332はキャップ(図示省略)によってキャッピングされ、凹部332の中に異物が入りにくくなっている。
なお、定常作業時に、凹部331,341,342も、凹部332と同様にキャップによってキャッピングする構成であってもよい。
図12に示すように、凹部332には、図中に破線で示されたネジ340を貫通させることができる「第2貫通口」の一例である孔332aと、ピン330の平坦部330bを支持可能な支持部332bとが設けられている。孔332aは凹部332の中央に設けられ、支持部332bは孔332aを囲むように設けられている。
かかる構成によって、凹部332に対してネジ340を貫通させることができることに加えて、支持部332bによって平坦部330bが支持される状態で、ピン330を凹部332に嵌め込むことができる。ピン330を凹部332に嵌め込むと、凸部330a,330cのいずれかが凹部332から突出し、外装部材380に新たな凸部を形成することができる。
かかる構成によって、閉状態において凹部332と凹部342とにネジ340を貫通させ、ADF200がスキャナー部300に対して開閉されないように、ADF200とスキャナー部300とを固定することができる。さらに、凹部332と凹部342とに貫通されたネジ340を取り外すことによって、ADF200がスキャナー部300に対して開閉可能な状態に戻すことができる。
記録ヘッドを交換する作業は、印刷装置10に対して原稿読取装置100を開いた状態(図2に示す状態)で実施される。印刷装置10に対して原稿読取装置100を開く場合においても、ADF200をスキャナー部300から開かせよとする力がヒンジ110からADF200に対して付勢されている。
このため、記録ヘッドを交換するために原稿読取装置100を印刷装置10から開くと、ヒンジ110から付勢される力によって、ADF200がスキャナー部300よりも早く移動し、ADF200がスキャナー部300に対して急激に開かれる場合がある。さらに、ADF200が所定の開閉範囲から逸脱しようとすると、当該ADF200の急激な移動を抑制しようとする力が付勢され、ADF200に対して強い衝撃が加わり、ADF200に機械的ダメージが生じるおそれがある。
このため、本実施形態では、記録ヘッドを交換する場合、凹部332と凹部342とにネジ340を貫通させ、ADF200とスキャナー部300とを固定した後に、印刷装置10に対して原稿読取装置100を開き、上述したADF200の急激な移動(ADF200に対する強い衝撃)が生じないようにしている。
そして、記録ヘッドを交換し、原稿読取装置100が印刷装置10に対して閉じられると、凹部332と凹部342とに貫通されたネジ340を取り外し、ADF200がスキャナー部300に対して開閉可能な状態に戻している。
さらに、印刷装置10をメンテナンス又は修理する場合など部品交換以外の非定常作業においても、凹部332と凹部342とにネジ340を貫通させ、ADF200とスキャナー部300とを固定した後に、印刷装置10に対して原稿読取装置100を開き、印刷装置10のメンテナンス又は修理が終了すると、凹部332と凹部342とに貫通されたネジ340を取り外し、ADF200がスキャナー部300に対して開閉可能な状態に戻している。
換言すれば、スキャナー部300は、スキャナー部300の下部構造(印刷装置10)に対して、ヒンジ110の回動軸115の下方を回動軸として開放可能であり、凹部341,342は貫通口で形成され、ピン330が着脱される凹部332は、ピン330を脱状態とすることでスキャナー部300の内部に連通される孔332aを有し、凹部342及び凹部332の孔332aを介して、ネジ340によってADF200とスキャナー部300とが締結可能である。かかる構成によって、ヒンジ110の回動軸115の下方を回動軸としてスキャナー部300を印刷装置10に対して開く場合に、上述したADF200の急激な移動(ADF200に対する強い衝撃)が抑制される。
なお、ネジ340を凹部332及び凹部342に貫通させ、ADF200及びスキャナー部300を固定する構成に限定されず、ADF200及びスキャナー部300に新たな貫通口を設け、当該新たな貫通口に対してネジ340を貫通させ、ADF200及びスキャナー部300を固定する構成であってもよい。
図13は、ピンやネジが収納された状態を示す斜視図である。図14は、ピンが収納される部位の拡大図である。
ネジ340は、ピン330と同様に、非定常作業で使用され、定常作業で使用されない。このため、本実施形態では、ピン330及びネジ340は、定常作業時にADF200の中に収容され、非定常作業時にADF200の中から取り出すことができるようになっている。
詳しくは、図13及び図14に示すように、ADF200の側面側に設けられた側面側カバー231は開閉可能であり、側面側カバー231を開くことで、ADF200の内部を露出することができる。側面側カバー231が開かれ、ADF200の内部が露出された状態において、二つのピン330は部位233に収納され、ネジ340は部位234に収納されている。
詳しくは、部位233は、二つのピン330が挿入可能であり、二つのピン330の間にネジ335が螺合可能になっている。そして、部位233において、二つのピン330が挿入された後にネジ335を螺合させ、ネジ335によって二つのピン330を押圧し、二つのピン330を部位233に固定する。
部位234は、ネジ340が螺合可能になっており、部位234にネジ340を螺合させ、ネジ340を部位234に固定する。
さらに、ネジ340とピン330とが近くに位置するように、部位233及び部位234は、ADF200の+X軸方向側の端部に配置されている。
ピン330やネジ340はADF200の内部に収容されているので、定常作業においてピン330やネジ340が紛失されるという不具合が生じにくい。
さらに、ピン330やネジ340は互に近くに配置されているので、ピン330やネジ340が互いに遠くに配置されている場合と比べて、非定常作業時にピン330やネジ340を取り出しやすくなり、さらに、ピン330やネジ340の状態を容易に把握することができる。例えば、ピン330やネジ340のいずれかが紛失されるという異常が生じた場合、当該異常を素早く検知することができる。
図15は、図4のD−D間におけるADFの概略断面図である。図16は、図15の二点鎖線で囲まれた領域Eの概略断面図である。図17は、図15の二点鎖線で囲まれた領域Fの概略断面図である。図18は、図15の二点鎖線で囲まれた領域Gの概略断面図である。
図15乃至図18では、説明に必要な構成要素が図示され、説明に不要な構成要素の図示が省略されている。
図15及び図16に示すように、ADF200はヒンジ110の側から順に配置された、樹脂部材350と板金部材360とを有する。樹脂部材350は、ADF200の基台となる部材であり、Z軸方向から見た平面において、ADFのほぼ全域に配置される。板金部材360は、樹脂部材350の機械的強度を高めるために設けられた部材である。板金部材360を設けることによって、樹脂部材350をXY平面(水平面)に沿って配置することができる。そして、樹脂部材350のスキャナー部300と対向する側には、原稿マット203が貼り付けられている(図3参照)。
さらに、板金部材360は、+Z軸方向側に配置される第1部材361と、−Z軸方向側に配置される第2部材362とで構成される。第1部材361は、Z軸方向から見た平面において、ADFのほぼ全域に配置されている。第2部材362は、ヒンジ110の近くに配置されている。
Z軸方向から見た平面視において、ヒンジ110が配置されている領域には、第1部材361と第2部材362とが配置され、ヒンジ110が配置されている領域以外の領域と比べて、機械的強度がさらに高められている。
以降の説明では、Z軸方向から見た平面視においてヒンジ110が配置されている領域を、ヒンジ110が配置されている領域と称す。
図16乃至図18に示すように、ヒンジ110が配置されている領域、及びヒンジ110が配置されている領域の近くの領域には、樹脂部材350と第2部材362と第1部材361とが+Z軸方向に順に配置されている。さらに、ネジ作用により、樹脂部材350と第2部材362と第1部材361とを締結する二つのネジ365,366が設けられている。ネジ365は、ネジ366と比べて−Y軸方向側(ADF200の−Y軸方向側の端部)に配置されている。
ヒンジ110が配置されている領域から離れた領域には、樹脂部材350と第1部材361とが+Z軸方向に順に配置されている。さらに、ネジ作用により、樹脂部材350と第1部材361とを締結する二つのネジ367,368が設けられている。ネジ367はADF200のY軸方向の中央付近に配置され、ネジ368はADF200の+Y軸方向側の端部に配置されている。
このように、ADF200では、−Y軸方向側の端部から+Y軸方向側の端部にむけて、ネジ365と、ネジ366と、ネジ367と、ネジ368とが順に配置されている。
樹脂部材350には、ネジ365を螺合させることができるネジ穴355と、ネジ366を螺合させることができるネジ穴356と、ネジ367を螺合させることができるネジ穴357と、ネジ368を螺合させることができるネジ穴358とが設けられている。さらに、第1部材361には、ネジ365,366,367,368を貫通させることができる貫通孔が設けられている。
ADF200の中央付近では、ネジ367が樹脂部材350のネジ穴357に螺合され、板金部材360(第1部材361)はネジ367と樹脂部材350とで締め付けられている(図17参照)。同様に、ADF200の+Y軸方向側の端部では、ネジ368が樹脂部材350のネジ穴358に螺合され、板金部材360(第1部材361)はネジ368と樹脂部材350とで締め付けられている(図18参照)。
一方、ADF200の−Y軸方向側の端部では、ネジ365,366が樹脂部材350のネジ穴355,356に螺合されているが。ところが、板金部材360(第1部材361、第2部材362)は、ネジ365,366樹脂部材350に締結されていない。すなわち、板金部材360とネジ365,366との間に隙間365a,366aが設けられている。
詳しくは、ヒンジ110が配置されている領域において、ネジ穴355のネジ365に接する面は、板金部材360(第1部材361)よりも高い側(+Z軸方向側)に位置し、ネジ365を樹脂部材350のネジ穴355に螺合させた場合に、板金部材360とネジ365との間に隙間365aが形成される。さらに、ヒンジ110が配置されている領域の近くの領域において、ネジ穴356のネジ366に接する面は、板金部材360(第1部材361)よりも高い側(+Z軸方向側)に位置し、ネジ366を樹脂部材350のネジ穴356に螺合させた場合に、板金部材360とネジ366との間に隙間366aが形成される。
上述したように、ヒンジ110は、自重によってADF200がスキャナー部300に対して閉じようとする力F1に抗する力(ADF200をスキャナー部300に対して開かせようとする抗力F2)を、ADF200に対して作用する。ADF200がヒンジ110に固定された部分では、ADF200をスキャナー部300に対して開かせようとする抗力F2は、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力(+Z軸方向の力)になる。
このように、ヒンジ110が配置されている領域には、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力が付勢される。
仮に、ヒンジ110が配置されている領域において、板金部材360がネジ365,366樹脂部材350に締結されている場合、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力によって板金部材360が変形するという不具合が生じる。例えば、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力によって、板金部材360は波打つように変形する。さらに、ヒンジ110が配置されている領域の近くの領域においても、板金部材360が変形する。
すると、樹脂部材350は板金部材360の形状に倣うように変形し、樹脂部材350のスキャナー部300と対向する側に貼り付けられた原稿マット203も変形し、ADF200がスキャナー部300に対して閉じられた場合、原稿台ガラス375に載置された原稿は、原稿マット203により均一に押圧されなくなり、原稿の読取面が原稿台ガラス375に均一に密着せず、スキャナー部300が均一に原稿の画像を読み取ることが難しくなるという不具合が生じる。
このため、本実施形態では、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力によって板金部材360が変形するという不具合を抑制するための工夫がなされている。
詳しくは、ヒンジ110が配置されている領域において、ネジ365を樹脂部材350のネジ穴355に螺合させた場合に、板金部材360とネジ365との間に隙間365aが形成され、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力が板金部材360に影響しないようになっている。さらに、ヒンジ110が配置されている領域の近くの領域において、ネジ366を樹脂部材350のネジ穴356に螺合させた場合に、板金部材360とネジ366との間に隙間366aが形成され、ヒンジ110がADF200を持ち上げようとする力が板金部材360に影響しないようになっている。
かかる構成によって、板金部材360と樹脂部材350と原稿マット203との変形によって、スキャナー部300が均一に原稿の画像を読み取ることが難しくなるという不具合を抑制することができる。
図19は、図17に対応する図であり、変形例に係る原稿読取装置の概略断面図である。変形例に係る原稿読取装置100の領域Fでは、樹脂部材350に凹部352が設けられ、凹部352の中にバネ354が設けられている。この点が、図19と図17との相違点である。
図19に示すように、ADF200の中央付近の樹脂部材350において、ネジ367が螺合される近くに、凹部352が設けられている、さらに、凹部352の中に、弾性部材(バネ354)と、弾性部材(バネ354)を取り付け可能な突起353とが設けられている。さらに、弾性部材(バネ354)から板金部材360に対して+Z軸方向の力を付勢することができるように、突起353に弾性部材(バネ354)が取り付けられている。
かかる構成を有すると、板金部材360の変形を確実に抑制することができる。
図20は、正面側カバーの状態を示す斜視図である。図21は、正面側カバーとADFの本体との固定状態を示す概略断面図である。
図20及び図21に示すように、正面側カバー201には、−Y軸方向に張り出した凸部241と、−Y軸方向に張り出したリブ245とが設けられている。さらに、凸部241にはネジ穴242が設けられ、リブ245には凹凸部246が設けられている。凸部241は、正面側カバーの−Z軸方向側の端部に、X軸方向に沿って3つ設けられている。
リブ245は、凸部241に対して+Z軸方向側に配置され、X軸方向に沿って3つ設けられている。
正面側カバー201は、X軸方向に長くなった部材であり、−X軸方向側にZ軸方向の寸法が大きくなった部分と、+X軸方向側にZ軸方向の寸法が小さくなった部分とを有する。リブ245は、正面側カバー201のZ軸方向の寸法が小さくなった部分に設けられている。
凸部241は、ネジ(図示省略)によってADF200の本体部200Aに固定される。
さらに、本体部200Aには、リブ245の凹凸部246に嵌め込むことが可能な凸部211と、リブ245の凹凸部246と反対側を支持する凸部212とが設けられている。そして、凸部211と凸部212と間にリブ245が配置されるように、正面側カバー201を本体部200Aに取付ける。すると、リブ245の凹凸部246は、凸部211によって位置決め固定される。さらに、リブ245の凹凸部246と反対側は、凸部212によって支持される。
このように、本実施形態では、凸部241及びリブ245の両方によって正面側カバー201がADF200の本体部200Aに固定される。
正面側カバー201は、X軸方向に長い部材であるので、外力によって変形しやすい(捻じれやすい)。例えば、凸部241と本体部200Aとをネジによって固定するだけでは、正面側カバー201に外力が作用した場合に、正面側カバー201が変形しやすい(捻じれやすい)。
本実施形態は、凸部241及びリブ245の両方によって正面側カバー201がADF200の本体部200Aに固定されるので、凸部241だけで正面側カバー201がADF200の本体部200Aに固定される場合と比べて、正面側カバー201が本体部200Aに固定された状態において、正面側カバー201の機械的強度が高められ、正面側カバー201に外力が作用した場合に、正面側カバー201が変形しにくくなる。
なお、正面側カバー201では、Z軸方向の寸法が小さくなった部分が、Z軸方向の寸法が大きくなった部分と比べて、機械的強度が低いので、リブ245を正面側カバー201のZ軸方向の寸法が小さくなった部分に設け、正面側カバー201のZ軸方向の寸法が小さくなった部分の機械的強度が高められている。
すなわち、正面側カバー201に凸部241とリブ245とを設け、凸部241とリブ245との両方で正面側カバー201をADF200の本体部200Aに固定することによって、凸部241だけで正面側カバー201をADF200の本体部200Aに固定する場合と比べて、正面側カバー201に外力が作用した場合に正面側カバー201が変形する(捻じれる)という不具合が抑制され、正面側カバー201の剛性を高めることができる。
図22はスキャナー部の外装部材の分解斜視図である。図23は板金部材の分解斜視図である。図24は外装部材の斜視図である。図25は第1固定部の状態を示す概略図である。図26は第4固定部の状態を示す概略図である。図27は第5固定部の状態を示す概略図である。
なお、図25は、第1固定部391が形成された部分をY軸方向から見た場合の概略平面図である。図26は、第4固定部394が形成された部分斜視図である。図27は、第5固定部395が形成された部分の近くで外装部材380を切断した概略断面図である。
図22に示すように、外装部材380は、上側樹脂部材381と板金部材382と下側樹脂部材383とで構成される。すなわち、下側樹脂部材383と、板金部材382と、上側樹脂部材381とが+Z軸方向に順に積層されて、外装部材380が形成される。
上側樹脂部材381の+X軸方向側には開口371aが形成され、上側樹脂部材381の開口371aが外装部材380の開口371(図3参照)になる。上側樹脂部材381の−X軸方向側には開口372aが形成され、上側樹脂部材381の開口372aが外装部材380の開口372(図3参照)になる。
図23に示すように、板金部材382は、四つの板金部材382a,382b,382c,382dで構成されている。四つの板金部材382a,382b,382c,382dは、それぞれコの字形状の断面を有する部材である。コの字形状の断面を有する部材とすることによって、例えば平板の形状と比べて、コンパクト化を図りつつ機械的強度を高めることができる。このように、板金部材382は、板金部材382aと板金部材382bと板金部材382cと板金部材382dとを組み立てることによって形成され、コの字形状の断面を有し、コンパクト化を図りつつ機械的強度が高められている。
板金部材382a,382bは、板金部材382の+X軸方向側及び板金部材382の−Y軸方向側の端部に配置される。板金部材382c,382dは、板金部材382の−X軸方向側及び板金部材382の+Y軸方向側の端部に配置される。さらに、板金部材382c,382dは、排出部14を設けるための空間によって印刷装置10から浮いた状態にある原稿読取装置100の下側及び右側のコーナー部(図3参照)に配置される。
排出部14を設けるための空間によって浮いた状態になった原稿読取装置100(スキャナー部300)側は、原稿読取装置100を支える部分(印刷装置10の筐体11)がないので、外力によって変形しやすい。仮に、外力によって原稿読取装置100が変形すると、ADF200において原稿が適正に搬送されないという不具合や、スキャナー部300において原稿の画像が適正に読み取られないという不具合が生じるおそれがある。
本実施形態では、排出部14を設けるための空間によって浮いた状態になったスキャナー部300側は、板金部材382によって機械的強度が高められているので、外力によって原稿読取装置100が変形しにくく、ADF200において原稿が適正に搬送されないという不具合や、スキャナー部300において原稿の画像が適正に読み取られないという不具合が抑制されている。
図24に示すように、外装部材380には、五種類の固定部391,392,393,394,395が設けられている。第1固定部391は、上側樹脂部材381と板金部材382とを位置決め固定する。第2固定部392は、板金部材382と下側樹脂部材383とを位置決め固定する。第3固定部393は、上側樹脂部材381と板金部材382とを位置決め固定する。第4固定部394は、板金部材382と下側樹脂部材383とを位置決め固定する。第5固定部395は、上側樹脂部材381と下側樹脂部材383とを位置決め固定する。
第1固定部391及び第2固定部392は、枠形状の外装部材380のそれぞれの端部に10カ所設けられている。第3固定部393は、枠形状の外装部材380の+Y軸方向側の端部に1カ所設けられている。第4固定部394は、枠形状の外装部材380の−Y軸方向側の端部に2カ所設けられている。第5固定部395は、枠形状の外装部材380の+X軸方向側の端部及び−X軸方向側の端部に、それぞれ1カ所設けられている。
なお、五種類の固定部391,392,393,394,395の数は、上述した内容に限定されず、任意である。五種類の固定部391,392,393,394,395の位置も、上述した内容に限定されず、任意である。
上側樹脂部材381の開口371aは外装部材380の開口371を形成し、上側樹脂部材381の開口372aは外装部材380の開口372を形成する。
上述したように、原稿は開口372の端(すなわち、開口372aの端)に接するように配置され、原稿の載置位置は外装部材380の開口372(すなわち、上側樹脂部材381の開口372a)によって決定される。すなわち、上側樹脂部材381の開口372aが原稿の載置位置を決定する基準となる。
下側樹脂部材383は、原稿台ガラス374,375に対して−Z軸方向側に配置されている。さらに、下側樹脂部材383には、画像読取ユニットを移動させる移動機構(図示省略)が組み込まれている。そして、画像読取ユニットは、下側樹脂部材383の長手方向(X軸方向)に沿って移動する。すなわち、下側樹脂部材383は、画像読取ユニットの移動方向を決定する基準となる。
ADF200を使用せずに原稿の画像を読み取る場合、上側樹脂部材381の開口372aは原稿の載置位置を決定する基準となり、下側樹脂部材383は画像読取ユニットの移動方向を決定する基準となるので、仮に、上側樹脂部材381の開口372a及び下側樹脂部材383のいずれかに位置ズレが生じた場合、スキャナー部300は正しく原稿の画像を読み取ることが難しくなる。
よって、上側樹脂部材381及び下側樹脂部材383を、所定の位置に正しく配置し、位置ズレが生じないように固定する必要がある。本実施形態では、五種類の固定部391,392,393,394,395によって、上側樹脂部材381及び下側樹脂部材383が、所定の位置に正しく配置され、位置ズレが生じないように固定されている。
図25に示すように、第1固定部391は、上側樹脂部材381に設けられた凹部401及び貫通孔402と、板金部材382に設けられた貫通孔403と、ネジ411とを有している。貫通孔402は、凹部401の内側に配置され、上側樹脂部材381を貫く。
ネジ411は、+Z軸方向側に配置される頭部412と、−Z軸方向側に配置される第2軸部414と、頭部412と第2軸部414との間に配置される第1軸部413とを有している。Z軸方向から見た平面視において、ネジ411は円形の形状を有している。さらに、ネジ411では、頭部412の外径(直径)、第1軸部413の外径、第2軸部414の外径の順に小さくなっている。ネジ411は、板金部材382と同様に金属(例えば、鉄)で構成されている。
さらに、貫通孔403には、ネジ411の第2軸部414を螺合させることができる螺旋状の溝(図示省略)が形成されている。
かかる構成によって、第1固定部391では、板金部材382の貫通孔403にネジ411を螺合させ、ネジ411によって、上側樹脂部材381と板金部材382とを位置決め固定する。
本実施形態では、金属で構成される第1固定部391の構成要素(板金部材382、ネジ411)と、樹脂で構成される第1固定部391の構成要素(上側樹脂部材381)との間に隙間が設けられている。
詳しくは、ネジ411は、頭部412が上側樹脂部材381の凹部401の底面401aに接するように配置され、上側樹脂部材381と板金部材382との間に隙間414aが設けられている。また、隙間414aの寸法は、概略0.1mmである。
なお、上側樹脂部材381と板金部材382との間に隙間414aを設ける構成でなく、頭部412と上側樹脂部材381の凹部401の底面401aとの間に隙間を設ける構成であってもよい、さらに、上側樹脂部材381と板金部材382との間、並びに頭部412と上側樹脂部材381の凹部401の底面401aとの間の両方に、隙間を設ける構成であってもよい。
ネジ411の第1軸部413は、上側樹脂部材381の貫通孔402の内側に配置され、ネジ411の第1軸部413と上側樹脂部材381の貫通孔402との間に隙間413aが設けられている。第1軸部413と貫通孔402との間の隙間413aは、ネジ411の第1軸部413の−X軸方向側と、ネジ411の第1軸部413の+X軸方向側との両方に設けられている。また、隙間413aの寸法は、概略0.3mmである。
なお、ネジ411の第1軸部413に対して−X軸方向側に配置される隙間413aと、ネジ411の第1軸部413に対して+X軸方向側に配置される隙間413aとは、同じ寸法であってもよく、異なる寸法であってもよい。
上側樹脂部材381は、X軸方向に長い部材である。上側樹脂部材381を構成する樹脂は、板金部材382を構成する金属と比べて柔軟であり、変形しやすい。さらに、樹脂を成型加工することによって上側樹脂部材381を形成した場合、成型加工時の熱によって、上側樹脂部材381が反りやすい。このため、樹脂で構成される上側樹脂部材381を、目標とする形状に仕上げることが難しい。
板金部材382は、金属で構成されているので、樹脂で構成される場合と比べて、機械的強度が高められることに加えて、機械的精度も高めることが可能である。このため、板金部材382は、目標とする形状に加工することが可能である。
上側樹脂部材381と板金部材382とをネジ411によって固定すると、上側樹脂部材381の形状は板金部材382の形状に倣うように矯正される。すなわち、板金部材382は、上側樹脂部材381の形状を矯正する役割を有する。
ところが、上側樹脂部材381及び板金部材382は熱膨張率が異なり、上側樹脂部材381の熱膨張率は、板金部材382の熱膨張率よりも大きい。このため、外装部材380が加熱された場合、上側樹脂部材381は、板金部材382よりも大きく膨張する。仮に、ネジ411によって、上側樹脂部材381と板金部材382とを締め付けて締結すると、上側樹脂部材381及び板金部材382の熱膨張率の差によって、外装部材380が加熱された場合、上側樹脂部材381が変形するようになる。
第1固定部391では、上側樹脂部材381と板金部材382との間に、概略0.1mmの隙間414aが設けられているので、外装部材380が加熱された場合、上側樹脂部材381と板金部材382とが干渉し、上側樹脂部材381が変形するという不具合を抑制することができる。さらに、Z軸方向における上側樹脂部材381と板金部材382との間の距離は、0.1mm以下に制御される。すなわち、第1固定部391において上側樹脂部材381と板金部材382とをネジ411によって固定すると、Z軸方向における上側樹脂部材381と板金部材382との間の距離が0.1mm以下となるように、上側樹脂部材381の形状が板金部材382の形状に倣うように矯正される。
さらに、ネジ411は板金部材382と同様に金属で構成されているので、外装部材380が加熱された場合、ネジ411は、上側樹脂部材381よりも大きく膨張する。ネジ411と上側樹脂部材381との間に0.3mmの隙間413aを設けられているので、外装部材380が加熱され、ネジ411が上側樹脂部材381より大きく膨張した場合にネジ411と上側樹脂部材381とが干渉し、上側樹脂部材381が変形するという不具合を抑制することができる。
図示を省略するが、第2固定部392は、第1固定部391と同じ構成を有している。すなわち、金属で構成される第2固定部392の構成要素(板金部材382、ネジ411)と、樹脂で構成される第2固定部392の構成要素(下側樹脂部材383)との間に隙間が設けられている。
第2固定部392では、下側樹脂部材383と板金部材382との間に、概略0.1mmの隙間が設けられている。その結果、外装部材380が加熱された場合、板金部材382と下側樹脂部材383とが干渉し、下側樹脂部材383が変形するという不具合を抑制することができる。さらに、Z軸方向における板金部材382と下側樹脂部材383との間の距離は、0.1mm以下に制御される。すなわち、第2固定部392において板金部材382と下側樹脂部材383とをネジ411によって固定すると、Z軸方向における板金部材382と下側樹脂部材383との間の距離が0.1mm以下となるように、下側樹脂部材383の形状が板金部材382の形状に倣うように矯正される。
図26に示すように、第4固定部394では、下側樹脂部材383に+Z軸方向に突出するボス部(凸部)421が設けられ、板金部材382にボス穴422が設けられている。第4固定部394では、下側樹脂部材383のボス部421を板金部材382のボス穴422に嵌め込むことで、板金部材382と下側樹脂部材383とが位置決め固定されている。
図示を省略するが、第3固定部393は、第4固定部394と同じ構成を有している。すなわち、第3固定部393では、上側樹脂部材381に−Z軸方向に突出するボス部(凸部)が設けられ、板金部材382にボス穴が設けられている。第3固定部393では、上側樹脂部材381のボス部を板金部材382のボス穴に嵌め込むことで、上側樹脂部材381と板金部材382とが位置決め固定されている。
図27に示すように、第5固定部395では、上側樹脂部材381に−Z軸方向に突出するボス部(凸部)416が設けられ、下側樹脂部材383に+Z軸方向に延びる柱部417が設けられている。さらに、柱部417の上側樹脂部材381に対向する面には、ボス部(凸部)416を嵌め込むことが可能なボス穴418が設けられている。第5固定部395では、上側樹脂部材381のボス部416を、下側樹脂部材383の柱部417に設けられたボス穴418に嵌め込むことで、上側樹脂部材381と下側樹脂部材383とが位置決め固定されている。
このように、X方向の中央部、Y方向の中央部に配置された固定部(第3固定部393、第4固定部394、第5固定部395)においては、板金部材382と樹脂部材381,383との膨張率の差を考慮することなく、すなわち、隙間を設けることなく位置決めをし、板金部材382と樹脂部材381,383との膨張率の差に関しては、X軸方向の端部、Y軸方向の端部に配置された固定部(第1固定部391、第2固定部392)において吸収する構成として、板金部材382と樹脂部材381,383との膨張率の差を考慮したうえで、確実に位置決めを行うことができる。
以上述べたように、本実施形態では、五種類の固定部391,392,393,394,395によって、上側樹脂部材381と板金部材382と下側樹脂部材383とが相互に位置決め固定されている。
さらに、上側樹脂部材381及び下側樹脂部材383だけで外装部材380を構成すると目標とする形状に仕上げることが難しい課題を、上側樹脂部材381と下側樹脂部材383との間に高精度に加工可能な板金部材382を設け、上側樹脂部材381及び下側樹脂部材383の形状を板金部材382の形状に倣わせることによって、外装部材380を目標とする形状に仕上げることができる。
1…印刷システム、10…印刷装置、100…原稿読取装置、110…ヒンジ、111…ケース、111a…面、115…回動軸、117…付勢部材、121…凸部、200…ADF、205…原稿搬送部、300…スキャナー部、307…ネジ穴、307a…調整ネジ、308…ネジ穴、308a…固定ネジ、37,310…固定部材、311,312…側壁、313…背面側の壁、314…正面側の壁、315,316…壁、317…傾斜壁、318…ネジ穴、318a…ネジ、320…スリット。

Claims (8)

  1. 載置された原稿を読み取る載置台を有する原稿読取部と、
    前記原稿読取部の上面に重ねて配置され、前記載置台に対して開状態と閉状態とに変位可能なカバー部と、
    前記原稿読取部に対して、前記カバー部が回動軸を中心に回動して開閉可能に連結するヒンジと、
    前記原稿読取部と前記ヒンジとの装置前後方向の位置決めを実施する位置決め機構と、を備え、
    前記ヒンジは、
    前記カバー部を開状態に維持する付勢部材を含み、前記付勢部材の付勢方向が、前記原稿読取部と前記カバー部の重なる方向になり、前記回動軸が前記付勢部材に対して上方側になるように前記原稿読取部の背面側に配置され、
    前記位置決め機構は、
    前記回動軸よりも下方に位置し、前記ヒンジの前記回動軸の軸方向に交差する面に形成された係合部と、
    前記原稿読取部に形成され、前記係合部と係合する被係合部と、
    前記係合部と前記被係合部の位置よりも下方であり、前記原稿読取部の前記背面側から前記装置前後方向へ前記ヒンジの下部を押圧することにより、前記装置前後方向の前記位置決めを調整する押圧部と、
    を有することを特徴とする原稿読取装置。
  2. 前記係合部は、前記付勢部材を収容するケースに形成され、前記押圧部は前記ケースを押圧することを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
  3. 前記ヒンジが複数配置され、前記原稿読取部とそれぞれの前記ヒンジとの前記装置前後方向の位置合わせに前記位置決め機構を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿読取装置。
  4. 前記載置台は、前記原稿が配置される第1凹部を有し、
    前記カバー部は、前記閉状態において前記第1凹部内に内接して配置される原稿カバー部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
  5. 前記原稿読取部は、搬送される原稿を読み取る読取窓を有し、前記カバー部は、前記読取窓に前記原稿を搬送する原稿搬送部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
  6. 前記カバー部の少なくとも前記原稿読取部の自由端側に形成された第2凹部と、
    原稿読取部に配置された凸部と、
    を有し、
    前記第2凹部と前記凸部とを係合させて前記原稿読取部と前記カバー部とを位置合わせした状態で前記位置決め機構を固定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
  7. 前記凸部は、前記原稿読取部に形成された第3凹部に着脱可能とされ、
    装着状態において、前記凸部と前記カバー部の前記第2凹部とが嵌合した状態で前記原稿読取部と前記カバー部とが位置合わせされることを特徴とする請求項6に記載の原稿読取装置。
  8. 前記原稿読取部は、前記原稿読取部の下部構造に対して、前記ヒンジの回動軸の下方を回動軸として開放可能であり、
    前記第2凹部は貫通口で形成され、
    前記凸部が着脱される前記第3凹部は、前記凸部を脱状態とすることで前記原稿読取部の内部に連通される第2貫通口を有し、
    前記貫通口及び前記第2貫通口を介して、前記カバー部と前記原稿読取部とが締結可能であることを特徴とする請求項7に記載の原稿読取装置。
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