JP6835103B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真感光体は、像担持体として電子写真方式の画像形成装置(例えば、プリンター、又は複合機)において用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体は、例えば、単層型電子写真感光体、又は積層型電子写真感光体が用いられる。単層型電子写真感光体は、電荷発生の機能と、電荷輸送の機能とを有する感光層を備える。積層型電子写真感光体においては、感光層は電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを備える。
特許文献1には、化学式(Resin−G)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂が記載されている。また、上記ポリアリレート樹脂を含有する電子写真感光体が記載されている。
Figure 0006835103
特開平5−297601号公報
しかしながら、ポリアリレート樹脂中の分子鎖同士の絡み合いが低下し、ポリアリレート樹脂のパッキング性が低下し、感光体の耐傷性と耐フィルミング性とを十分に向上させることができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐傷性と耐フィルミング性とに優れる感光層を備えた電子写真感光体を提供することである。また、別の目的は、画像不良の発生を抑制することのできるプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。前記感光層は、単層型感光層である。前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂と、樹脂粒子とを含有する。前記バインダー樹脂は、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂を含む。
Figure 0006835103
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。r及びsは、0以上49以下の整数を表す。t及びuは、1以上50以下の整数を表す。r+s+t+u=100である。Xは、化学式(2A)、化学式(2B)、化学式(2C)、化学式(2D)、又は化学式(2E)で表される二価の基を表す。Yは、化学式(4A)、化学式(4B)、化学式(4C)、化学式(4D)、化学式(4E)、又は化学式(4F)で表される二価の基を表す。X及びYは、互いに異なる。
Figure 0006835103
本発明のプロセスカートリッジは、上述の電子写真感光体を備える。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部とを備える。前記像担持体は、上述の電子写真感光体である。前記帯電部は、前記像担持体の表面を帯電する。前記帯電部の帯電極性は、正極性である。
前記露光部は、帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する。前記現像部は、前記静電潜像をトナー像として現像する。前記転写部は、前記トナー像を前記像担持体から転写体へ転写する。
本発明の電子写真感光体は、耐傷性と耐フィルミング性とに優れる。また、本発明のプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、画像不良(特に、感光体表面の傷及びフィルミングに起因する画像不良)の発生を抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の第二実施形態に係る画像形成装置の一態様の構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。なお、本明細書において、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、炭素原子数5以上7以下のシクロアルカン、及びハロゲン原子は、各々、次の意味である。
炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上8以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、又はオクチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、又はヘキシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、又はt−ブチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、又はオクチルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、又はヘキシルオキシ基が挙げられる。
炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、又はt−ブトキシ基が挙げられる。
炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンは、非置換である。炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンとしては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、又はシクロヘプタンが挙げられる。
ハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
<第一実施形態:電子写真感光体>
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)の構造について、図1A〜図1Cを参照して説明する。図1A〜図1Cは、第一実施形態に係る感光体1の構造の一例を示す概略断面図である。
図1Aに示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、単層型感光層である。
図1Bに示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3と、中間層(下引き層)4とを備えてもよい。中間層4は、導電性基体2と感光層3との間に設けられる。また、図1Cに示すように、感光層3上に保護層5が設けられてもよい。
第一実施形態に係る感光体は、耐傷性と耐フィルミング性とに優れる。その理由は以下のように推測される。便宜上、まず、画像形成プロセスにおけるフィルミングに起因する画像不良を説明する。電子写真方式の画像形成装置は、例えば、像担持体(感光体)と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部と、クリーニング部とを備える。画像形成プロセスが直接転写方式を採用する場合、転写部は、トナー像を感光体から記録媒体へ転写する。転写後、クリーニング部は、感光層3の表面を清掃する。
トナー像の転写において、記録媒体は感光体1の表面で摺擦され、記録媒体が帯電(いわゆる摩擦帯電)することがある。かかる場合、記録媒体が感光体1の帯電極性に対して同極性に帯電し帯電性が低下する傾向、又は逆極性に帯電(いわゆる逆帯電)する傾向がある。記録媒体がこのような帯電性を有すると、記録媒体が有する微小な成分(例えば、紙粉)が感光体1の表面に移動し付着することがある。そして、クリーニング部が感光体1の表面の画像領域に付着した微小な成分を除去しきれない場合、記録媒体上に形成された画像に欠陥が生じることがある。このような画像欠陥をフィルミングという。なお、耐フィルミング性の評価方法は、実施例にて詳細に後述する。
第一実施形態に係る感光体1では、感光層3は樹脂粒子とバインダー樹脂とを含有する。バインダー樹脂は、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(1)と記載することがある)を含む。樹脂粒子は感光層3の表面に凹凸形状を形成させ易く、感光層3の表面と微小な成分との接触面積が小さくなる傾向にある。接触面積が小さいと、クリーニング部は微小な成分を感光層3から除去し易い。よって、第一実施形態に係る感光体1は耐フィルミング性に優れると考えられる。
また、ポリアリレート樹脂(1)は、フルオレン環を含む繰り返し単位を有する。このような構造を有するポリアリレート樹脂(1)は、バインダー樹脂とバインダー樹脂との絡み合いが低下しにくく、かつバインダー樹脂間のパッキング性が低下しにくくなる。また、このような構造を有するポリアリレート樹脂(1)は溶剤への溶解性が高いため、感光層3を形成するための塗布液を調製し易い。更に、感光層3は樹脂粒子を含む。よって、層密度の高く高硬度の感光層3を得られ易い。従って、第一実施形態に係る感光体1は、耐傷性と耐フィルミング性とに優れる。
以下、第一実施形態に係る感光体1の要素(導電性基体2、感光層3、及び中間層4)を説明する。更に感光体1の製造方法も説明する。
[1.導電性基体]
導電性基体2は、感光体1の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体2は、少なくとも表面部に導電性を有する材料(以下、導電性材料と記載することがある)で構成することができる。導電性基体2としては、例えば、導電性材料で構成される導電性基体、又は導電性材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、又はインジウムが挙げられる。これらの導電性材料の中でも、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は真鍮)が挙げられる。
これらの導電性材料の中でも、感光層3から導電性基体2への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体2の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて適宜選択することができる。導電性基体2の形状としては、例えば、シート状又はドラム状が挙げられる。また、導電性基体2の厚みは、導電性基体2の形状に応じて、適宜選択することができる。
[2.感光層]
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(1)と、樹脂粒子とを含有する。感光層3は、添加剤を更に含有してもよい。
感光層3の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できる限り、特に限定されない。感光層3の厚さは、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。
以下、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂と、樹脂粒子とを説明する。更に添加剤を説明する。
[2−1.電荷発生剤]
電荷発生剤は、感光体1用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料又はフタロシアニン誘導体の顔料が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、例えば、無金属フタロシアニン顔料(より具体的には、X型無金属フタロシアニン顔料(x−H2Pc)等)が挙げられる。フタロシアニン誘導体の顔料としては、例えば、金属フタロシアニン顔料(より具体的には、チタニルフタロシアニン顔料、又はV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料等)が挙げられる。フタロシアニン系顔料の結晶形状については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。フタロシアニン系顔料の結晶形状としては、例えば、α型、β型、又はY型が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。感光層がポリアリレート樹脂(1)を含有する場合、電荷発生剤は、フタロシアニン系顔料が好ましく、金属フタロシアニン顔料又は無金属フタロシアニン顔料がより好ましく、Y型チタニルフタロシアニン顔料又はX型無金属フタロシアニン顔料が更に好ましい。
Y型チタニルフタロシアニン顔料は、Cu−Kα特性X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=27.2°に主ピークを有してもよい。CuKα特性X線回折スペクトルにおける主ピークとは、ブラッグ角(2θ±0.2°)が3°以上40°以下である範囲において、1番目又は2番目に大きな強度を有するピークである。
(CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法)
CuKα特性X線回折スペクトルの測定方法を説明する。試料(チタニルフタロシアニン系顔料)をX線回折装置(株式会社リガク製「RINT(登録商標)1100」)のサンプルホルダーに充填して、X線管球Cu、管電圧40kV、管電流30mA、かつCuKα特性X線の波長1.542Åの条件で、X線回折スペクトルを測定する。測定範囲(2θ)は、3°以上40°以下(スタート角3°、ストップ角40°)であり、走査速度は、例えば10°/分である。得られたX線回折スペクトルから主ピークを決定し、主ピークのブラッグ角を読み取る。
所望の領域に吸収波長を有する電荷発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上の電荷発生剤を組み合わせて用いてもよい。更に、例えば、デジタル光学式の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体を用いることが好ましい。デジタル光学式の画像形成装置としては、例えば、半導体レーザーのような光源を使用したレーザービームプリンター又はファクシミリが挙げられる。そのため、例えば、フタロシアニン系顔料が好ましく、X型無金属フタロシアニン顔料又はY型チタニルフタロシアニン顔料がより好ましい。
短波長レーザー光源を用いた画像形成装置に適用される感光体には、電荷発生剤として、アンサンスロン系顔料、又はペリレン系顔料が好適に用いられる。なお、短波長レーザー光源は、例えば、350nm以上550nm以下程度の波長を有する。
電荷発生剤は、例えば、化学式(CGM−1)〜(CGM−4)で表されるフタロシアニン系顔料である(以下、それぞれ電荷発生剤(CGM−1)〜(CGM−4)と記載することがある)。
Figure 0006835103
電荷発生剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、5質量部以上1000質量部以下であることが好ましく、30質量部以上500質量部以下であることがより好ましい。
[2−2.正孔輸送剤]
正孔輸送剤としては、例えば、ジアミン誘導体(より具体的には、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、又はN,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体等);オキサジアゾール系化合物(より具体的には、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等);スチリル系化合物(より具体的には、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等);カルバゾール系化合物(より具体的には、ポリビニルカルバゾール等);有機ポリシラン化合物;ピラゾリン系化合物(より具体的には、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等);ヒドラゾン系化合物;インドール系化合物;オキサゾール系化合物;イソオキサゾール系化合物;チアゾール系化合物;チアジアゾール系化合物;イミダゾール系化合物;ピラゾール系化合物;トリアゾール系化合物が挙げられる。
これらの正孔輸送剤のうち、感光体1の耐傷性を更に向上させる観点から、一般式(2)、一般式(3)、又は一般式(4)で表される化合物が好ましく、一般式(2)又は一般式(4)で表される化合物がより好ましい。これらの正孔輸送剤のうち、感光体1の耐傷性と耐フィルミング性とを更に向上させる観点から、一般式(2)、一般式(3)、又は一般式(4)で表される化合物が好ましく、一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0006835103
一般式(2)中、Q1は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基を有してもよいフェニル基を表す。Q2は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表す。Q3、Q4、Q5、Q6、及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表す。Q3、Q4、Q5、Q6、及びQ7のうちの隣接した二つが互いに結合して環を形成してもよい。aは、0以上5以下の整数を表す。aが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ2は、互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 0006835103
一般式(3)中、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表す。p、k、v、及びwは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。b及びcは、各々独立に、0以上4以下の整数を表す。
Figure 0006835103
一般式(4)中、Ra、Rb及びRcは、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表す。qは、0以上4以下の整数を表す。qが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニレン基に結合する複数のRcは、互いに同一でも異なっていてもよい。m及びnは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。mが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRbは、互いに同一でも異なっていてもよい。nが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRaは、互いに同一でも異なっていてもよい。
一般式(2)中、Q3〜Q7の表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、n−ブチル基であることがより好ましい。一般式(2)中、Q3〜Q7の表す炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基は、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基であることがより好ましい。一般式(2)中、Q3〜Q7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表すことが好ましく、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基を表すことがより好ましい。
一般式(2)中、Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して、環(より具体的には、ベンゼン環、又は炭素原子数5以上7以下のシクロアルカン)を形成してもよい。例えば、Q3〜Q7のうちの隣接したQ6とQ7とが互いに結合して、ベンゼン環、又は炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成してもよい。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合してベンゼン環を形成する場合、このベンゼン環はQ3〜Q7が結合するフェニル基と縮合して二環縮合環基(ナフチル基)を形成する。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成する場合、この炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンはQ3〜Q7が結合するフェニル基と縮合して二環縮合環基を形成する。この場合、炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンとフェニル基との縮合部位は、二重結合を含んでもよい。Q3〜Q7のうちの隣接した二つが互いに結合して、炭素原子数5以上7以下のシクロアルカンを形成することが好ましく、シクロヘキサンを形成することがより好ましい。
一般式(2)中、Q1は水素原子を表し、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基を表し、aは、0を表すことが好ましい。
一般式(3)中、R21及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、p及びvは1を表し、k、w、b、及びcは0を表すことが好ましい。
一般式(4)中、Ra及びRbの表す炭素原子数1以上8以下のアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、メチル基又はエチル基を表すことがより好ましい。一般式(4)中、Ra及びRbは、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、m及びnは、各々独立に、0以上2以下の整数を表し、qは0を表すことが好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、例えば、化学式(HT−1)〜(HT−2)で表される化合物(以下、正孔輸送剤(HT−1)〜(HT−2)と記載することがある)が挙げられる。一般式(3)で表される化合物としては、例えば、化学式(HTM−3)で表される化合物(以下、正孔輸送剤(HT−3)と記載することがある)が挙げられる。一般式(4)で表される化合物としては、例えば、化学式(HT−4)で表される化合物(以下、正孔輸送剤(HT−4)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 0006835103
[2−3.バインダー樹脂]
バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。ポリアリレート樹脂(1)は、一般式(1)で表される。
Figure 0006835103
一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。r及びsは、0以下49以上の整数を表す。t及びuは、1以上50以下の整数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。Xは、化学式(2A)、化学式(2B)、化学式(2C)、化学式(2D)化学式(2E)、又は化学式(2F)で表される二価の基を表す。Yは、化学式(4A)、化学式(4B)、化学式(4C)、化学式(4D)、化学式(4E)、又は化学式(4F)で表される二価の基を表す。X及びYは、互いに異なる。
Figure 0006835103
一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4はメチル基を表してもよい。感光体1の耐傷性を更に向上させる観点から、Yは一般式(4B)で表される二価の基を表すことが好ましい。r及びsが1以上の整数を表してもよい。
rとsとが互いに異なり、rとuとが互いに異なってもよい。tとsとが互いに異なり、tとuとが互いに異なってもよい。
ポリアリレート樹脂(1)は、r及びsが0を表す場合、一般式(1−7)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−7)と記載することがある)と、一般式(1−8)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−8)と記載することがある)とを有する。r及びsが1以上の整数を表す場合、繰返し単位(1−7)及び(1−8)に加え、化学式(1−5)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−5)と記載することがある)と、一般式(1−6)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−6)と記載することがある)とを有する。
Figure 0006835103
一般式(1−5)中のR1及びR2、一般式(1−6)中のX、一般式(1−7)中のR3及びR4、並びに一般式(1−8)中のYは、それぞれ一般式(1)中のR1、R2、X、R3、R4、及びYと同義である。
ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)〜(1−8)以外の繰返し単位を有してもよい。ポリアリレート樹脂(1)中の繰返し単位の物質量の合計に対する繰返し単位(1−5)〜(1−8)の物質量の合計の比率(モル分率)は、0.80以上が好ましく、0.90以上がより好ましく、1.00が更に好ましい。
ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−5)〜(1−8)の配列は、芳香族ジオール由来の繰返し単位と芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位とが互いに隣接する限り、特に限定されない。例えば、繰返し単位(1−5)は、繰返し単位(1−6)又は繰返し単位(1−8)と隣接して互いに結合している。同様に、繰返し単位(1−7)は、繰返し単位(1−6)又は繰返し単位(1−8)と隣接して互いに結合している。ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)〜(1−8)以外の繰返し単位を有してもよい。
ポリアリレート樹脂(1)としては、例えば、化学式(Resin−1)〜(Resin−11)で表されるポリアリレート樹脂(以下、それぞれポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 0006835103
Figure 0006835103
Figure 0006835103
ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、14,000以上であることがより好ましく、20,000以上であることが更に好ましい。ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量は、100,000以下であることが好ましく、80,000以下であることがより好ましく、70,000以下であることが更に好ましい。ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量が20,000以上である場合、バインダー樹脂の耐摩耗性を高めることができ、感光層3が摩耗しにくくなる。一方、ポリアリレート樹脂(1)の粘度平均分子量が70,000以下である場合、感光層3の形成時に、ポリアリレート樹脂(1)が溶剤に溶解し易くなり、感光層3の形成が容易になる傾向がある。
(ポリアリレート樹脂(1)の製造方法)
ポリアリレート樹脂(1)の製造方法は、ポリアリレート樹脂(1)を製造できれば、特に限定されない。これらの製造方法として、例えば、ポリアリレート樹脂(1)の繰返し単位を構成するための芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とを縮重合させる方法が挙げられる。ポリアリレート樹脂(1)の合成方法は特に限定されず、公知の合成方法(より具体的には、溶液重合、溶融重合、又は界面重合等)を採用することができる。以下、ポリアリレート樹脂(1)の製造方法の一例を説明する。
ポリアリレート樹脂(1)は、例えば、反応式(R−1)で表される反応(以下、反応(R−1)と記載することがある)に従って又はこれに準じる方法によって製造される。ポリアリレート樹脂(1)の製造方法は、例えば、反応(R−1)を含む。
Figure 0006835103
反応(R−1)において、一般式(1−11)中のR1及びR2、一般式(1−12)中のR3及びR4、一般式(1−9)中のX、並びに一般式(1−10)中のYは、それぞれ一般式(1)中のR1、R2、R3、R4、X、及びYと同義である。
反応(R−1)では、一般式(1−9)で表される芳香族ジカルボン酸及び一般式(1−10)で表される芳香族ジカルボン酸(以下、それぞれ芳香族ジカルボン酸(1−9)及び(1−10)と記載することがある)と、一般式(1−11)で表される芳香族ジオール酸及び一般式(1−12)で表される芳香族ジオール(以下、それぞれ芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)と記載することがある)とを反応させて、ポリアリレート樹脂(1)を得る。
芳香族カルボン酸(1−9)及び(1−10)の合計物質量1モルに対する、芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)の合計物質量は、0.9モル以上1.1モル以下であることが好ましい。上記範囲であると、ポリアリレート樹脂(1)を精製し易く、ポリアリレート樹脂(1)の収率が向上するからである。
反応(R−1)は、アルカリ及び触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、例えば、第三級アンモニウム(より具体的には、トリアルキルアミン等)又は第四級アンモニウム塩(より具体的には、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド等)が挙げられる。アルカリとしては、例えば、アルカリ金属の水酸化物(より具体的には、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(より具体的には、水酸化カルシウム等)が挙げられる。反応(R−1)は、溶媒中及び不活性ガス雰囲気下で進行させてもよい。溶媒としては、例えば、水又はクロロホルムが挙げられる。不活性ガスとしては、例えば、アルゴンが挙げられる。反応(R−1)の反応時間は、2時間以上5時間以下が好ましい。反応温度は、5℃以上25℃以下が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、芳香環上に結合する2つのカルボキシル基を有する芳香族ジカルボン酸(より具体的には、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル又は4,4’−ジカルボキシビフェニル等)が挙げられる。芳香族ジカルボン酸は、芳香族ジカルボン酸(1−9)及び(1−10)以外に他のジカルボン酸を含んでもよい。なお、ポリアリレート樹脂(1)の合成において、芳香族ジカルボン酸の代わりに、芳香族ジカルボン酸誘導体(より具体的には、ハロゲン化アルカノイル又は芳香族ジカルボン酸無水物等)を用いてもよい。
ポリアリレート樹脂(1)を合成する際、芳香族ジオールは、ジアセテートのような誘導体として用いることができる。芳香族ジオールは、芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)以外の他のジオール(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールE、又はビスフェノールF)を含んでもよい。
ポリアリレート樹脂(1)の製造では、必要に応じて他の工程(例えば、精製工程)を含んでもよい。このような工程としては、例えば、精製工程が挙げられる。精製方法としては、例えば、公知の方法(より具体的には、ろ過、クロマトグラフィー、又は晶析等)が挙げられる。
第二実施形態に用いられるバインダー樹脂としては、ポリアリレート樹脂(1)を単独で用いてもよいし、ポリアリレート樹脂(1)以外の他の樹脂を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。他の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアリレート樹脂(1)以外のポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、又はポリエステル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、又はその他架橋性の熱硬化性樹脂等が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ−アクリル酸系樹脂、又はウレタン−アクリル酸系共重合体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。ポリアリレート樹脂(1)の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して80質量部以上であることが好ましく、90質量部以上であることがより好ましく、100質量部であることが更に好ましい。
第二実施形態において、バインダー樹脂の含有量の比率は、感光層3に含まれるすべての構成要素(例えば、正孔輸送剤、又はバインダー樹脂)の質量の合計に対して40質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
[2−4.樹脂粒子]
樹脂粒子の樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PFS樹脂と記載することがある)、又はポリテトラフロオロエチレン樹脂(以下、PTFE樹脂と記載することがある)が挙げられる。トナー像の転写性を更に向上させる観点から、シリコーン樹脂が好ましい。樹脂粒子は導電性を有しないことが好ましい。樹脂粒子が導電性を有すると、感光層3の表面を均質に帯電しにくくなるからである。
樹脂粒子の体積中位径D50は、0.05μm以上5.0μm以下であることが好ましく、感光体1の耐傷性を更に向上させる観点から、0.6μm以上5.0μm以下であることがより好ましく、0.6μm以上3.0μm以下であることが更に好ましい。樹脂粒子の体積中位径D50は、精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「コールターカウンターマルチタイザー3」)を用いて測定される。なお、体積中位径D50はコールターカウンター法を用いて体積基準で算出されたメディアン径を意味する。
感光体1の耐傷性を更に向上させる観点から、樹脂粒子の含有量は、フタロシアニン顔料1質量部に対して2.5質量部以上12.5質量部以下であることが好ましく、2.5質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。感光体1の耐傷性及び耐フィルミング性を更に向上させる観点から、樹脂粒子の含有量は、フタロシアニン顔料1質量部に対して2.5質量部以上12.5質量部以下であることが好ましく、4.0質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。
[2−5.添加剤]
感光層3及び中間層4のうちの少なくとも一つが、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、又は紫外線吸収剤等)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、電子輸送剤、ドナー、界面活性剤、又はレベリング剤が挙げられる。
電子輸送剤としては、例えば、一般式(5)、一般式(6)、一般式(7)、一般式(6)、又は一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006835103
一般式(5)〜(9)中、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又はハロゲン原子を表す。y及びzは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。
感光体1の耐傷性及び耐フィルミング性を更に向上させるために、一般式(5)〜(9)で表される化合物のうち、一般式(6)、(7)、又は(9)で表される化合物が好ましい。
一般式(5)〜(9)中、R5〜R19の表す炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、メチル基、エチル基、t−ブチル基、又は2−メチル−2−ブチル基が好ましい。一般式(5)〜(9)中、R5〜R19の表すハロゲン原子は、塩素原子が好ましい。y及びzは、2を表すことが好ましい。
一般式(7)中、R11及びR12の置換位置としては、例えば、オルト位、メタ位、パラ位が挙げられる。これらの置換位置のうち、オルト位が好ましい。
一般式(5)〜(9)で表される化合物としては、例えば、化学式(ET−1)〜(ET−5)で表される化合物が挙げられる(以下、それぞれ電子輸送剤(ET−1)〜(ET−5)と記載することがある)。
Figure 0006835103
感光層3中の酸化防止剤の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。酸化防止剤の添加量がこのような範囲内であると、感光体1が酸化されることによる電気特性の低下を抑制し易い。
[3.中間層]
第二実施形態に係る感光体1は、中間層(例えば、下引き層)4を有してもよい。中間層4は、例えば、無機粒子、及び樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層4を介在させると、電流リークの発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体1を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
無機粒子としては、例えば、金属(より具体的には、アルミニウム、鉄、又は銅等)の粒子、金属酸化物(より具体的には、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、又は酸化亜鉛等)の粒子、又は非金属酸化物(より具体的には、シリカ等)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、無機粒子は、表面処理を施してもよい。
中間層用樹脂としては、中間層4を形成する樹脂として用いることができれば、特に限定されない。
[4.感光体の製造方法]
感光体1の製造方法について説明する。感光体1の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。
感光体1の製造方法において、感光層形成工程では、感光層3を形成するための塗布液(以下、感光層用塗布液と記載することがある)を調製する。感光層用塗布液を導電性基体2上に塗布し、塗布膜を形成する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布膜に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して感光層3を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、樹脂粒子と、溶剤とを含む。このような感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、樹脂粒子とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
以下、感光層形成工程の詳細を説明する。感光層用塗布液に含有される溶剤は、塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散でき、塗布液から除去できれば、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン、又はシクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン、又はキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、又はクロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、又はジエチレングリコールジメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、又はシクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル又は酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの溶剤のうち、非ハロゲン溶剤を用いることが好ましい。
感光層用塗布液は、それぞれ各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー、又は超音波分散器を用いることができる。
感光層用塗布液は、各成分の分散性、又は形成される各々の層の表面平滑性を向上させるために、例えば、界面活性剤又はレベリング剤を含有してもよい。
感光層用塗布液を塗布する方法としては、塗布液を均一に塗布できる方法であれば、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、又はバーコート法が挙げられる。
感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去する方法としては、塗布液中の溶剤を蒸発させ得る方法であれば、特に限定されない。除去する方法としては、例えば、加熱、減圧、又は加熱と減圧との併用が挙げられる。より具体的には、高温乾燥機、又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体1の製造方法は、必要に応じて中間層4を形成する工程を更に有してもよい。中間層4を形成する工程は、公知の方法を適宜選択することができる。
<第二実施形態:画像形成装置>
第二実施形態は画像形成装置に関する。以下、図2を参照して第二実施形態に係る画像形成装置の一態様について説明する。図2は、第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体1と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。像担持体1は、第一実施形態に係る感光体である。帯電部42は、像担持体1の表面を帯電する。帯電部42の帯電極性は、正極性である。露光部44は、帯電された像担持体1の表面を露光して、像担持体1の表面に静電潜像を形成する。現像部46は、現像剤を用いて静電潜像をトナー像として現像する。転写部48は、トナー像を像担持体1から転写体としての記録媒体Pへ転写する。以上、第二実施形態に係る画像形成装置100の概要を記載した。
第二実施形態に係る画像形成装置100は、フィルミング及び感光層表面の傷に起因する画像不良を抑制することができる。その理由は、以下のように推測される。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体1として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、耐フィルミング性と耐傷性に優れる。よって、第二実施形態に係る画像形成装置100は、フィルミング及び感光層表面の傷に起因する画像不良を抑制することができる。
以下、各部について詳細に説明する。画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置である限り、特に限定されない。画像形成装置100は、例えば、モノクロ画像形成装置であってもよいし、カラー画像形成装置であってもよい。画像形成装置100がカラー画像形成装置である場合、画像形成装置100は、例えば、タンデム方式を採用する。以下、タンデム方式の画像形成装置100を例に挙げて説明する。
画像形成装置100は、直接転写方式を採用することができる。通常、直接転写方式を採用する画像形成装置では、通常、フィルミングが発生し易い。また、通常、直接転写方式を採用する画像形成装置では、像担持体1が記録媒体に接触することがあるため、像担持体1の表面に微小な成分が付着し易く、フィルミングに起因する画像不良が発生し易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体1として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、耐フィルミング性に優れる。よって、像担持体1として第一実施形態に係る感光体を備えると、画像形成装置100が直接転写方式を採用する場合であっても、フィルミングに起因する画像不良の発生を抑制できると考えられる。
画像形成装置100は、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dと、転写ベルト50と、定着部52とを備える。以下、区別する必要がない場合には、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dの各々を、画像形成ユニット40と記載する。
画像形成ユニット40は、像担持体1と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。画像形成ユニット40は、更にクリーニング部(不図示)を備えることができる。クリーニング部としては、例えば、クリーニングブレードが挙げられる。画像形成ユニット40の中央位置に、像担持体1が設けられる。像担持体1は、矢符方向(反時計回り)に回転可能に設けられる。像担持体1の周囲には、帯電部42を基準として像担持体1の回転方向の上流側から順に、帯電部42、露光部44、現像部46、及び転写部48が設けられる。なお、画像形成ユニット40には、除電部(不図示)が更に備えられてもよい。
画像形成ユニット40a〜40dの各々によって、転写ベルト50上の記録媒体Pに、複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの4色)のトナー像が順に重ねられる。なお、画像形成装置100がモノクロ画像形成装置である場合には、画像形成装置100は、画像形成ユニット40aを備え、画像形成ユニット40b〜40dは省略される。
帯電部42は、帯電ローラーである。帯電ローラーは、像担持体1の表面と接触しながら像担持体1の表面を帯電する。通常、帯電ローラーを備える画像形成装置では、フィルミング及び感光層表面の傷に起因する画像不良が生じ易い。しかし、第一実施形態に係る感光体は、像担持体1として画像形成装置100に備えられる。第一実施形態に係る感光体は、耐フィルミング性と耐傷性に優れる。よって、帯電部42として帯電ローラーは画像形成装置100に備えられる場合であっても、フィルミング及び感光層表面の傷に起因する画像不良の発生が抑制される。他の接触帯電方式の帯電部としては、例えば、帯電ブラシが挙げられる。帯電部42は、非接触方式であってもよい。非接触方式の帯電部としては、例えば、コロトロン帯電部、又はスコロトロン帯電部が挙げられる。
帯電部42が印加する電圧は、特に限定されない。帯電部42が印加する電圧としては、直流電圧、交流電圧、又は重畳電圧(直流電圧に交流電圧が重畳した電圧)が挙げられ、より好ましくは直流電圧が挙げられる。直流電圧は交流電圧又は重畳電圧に比べ、以下に示す優位性がある。帯電部42が直流電圧のみを印加すると、像担持体1に印加される電圧値が一定であるため、像担持体1の表面を一様に一定電位まで帯電させ易い。また、帯電部42が直流電圧のみを印加すると、感光層の磨耗量が減少する傾向がある。その結果、好適な画像を形成することができる。
露光部44は、帯電された像担持体1の表面を露光する。これにより、像担持体1の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、画像形成装置100に入力された画像データに基づいて形成される。
現像部46は、現像剤を用いて静電潜像をトナー像として現像する。現像剤は一成分現像剤であっても二成分現像剤であってもよい。現像剤は、重合トナーを含んでもよい。通常、現像剤が重合トナーを含むと、画像形成後の感光体の表面に残留した重合トナーはクリーニング部(例えば、クリーニングブレード)によって除去されにくい。かかる場合、感光体の表面に微小な成分が付着し、フィルミングが生じ易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体1として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、耐フィルミング性に優れる。このため、第二実施形態に係る画像形成装置100は、現像剤が重合トナーを含む場合であっても、フィルミングに起因する画像不良を抑制することができる。
転写ベルト50は、像担持体と転写部48との間に記録媒体Pを搬送する。転写ベルト50は、無端状のベルトである。転写ベルト50は、矢符方向(時計回り)に回転可能に設けられる。
転写部48は、現像部46によって現像されたトナー像を、像担持体の表面から記録媒体Pへ転写する。像担持体から記録媒体Pにトナー像が転写されるときに、像担持体は記録媒体Pと接触している。転写部48としては、例えば、転写ローラーが挙げられる。
定着部52は、転写部48によって記録媒体Pに転写された未定着のトナー像を、加熱及び/又は加圧する。定着部52は、例えば、加熱ローラー及び/又は加圧ローラーである。トナー像を加熱及び/又は加圧することにより、記録媒体Pにトナー像が定着する。その結果、記録媒体Pに画像が形成される。
<第三実施形態:プロセスカートリッジ>
第三実施形態はプロセスカートリッジに関する。第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、第一実施形態に係る感光体を備える。引き続き、図2を参照して、第三実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
プロセスカートリッジは、ユニット化された像担持体を備える。プロセスカートリッジは、像担持体1に加えて、帯電部42、露光部44、現像部46、転写部48、及びクリーニング部からなる群より選択される少なくとも1つをユニット化した構成が採用される。プロセスカートリッジは、例えば、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジには、除電器(不図示)が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジは、画像形成装置100に対して着脱自在に設計される。そのため、プロセスカートリッジは取り扱いが容易であり、像担持体1の感度特性等が劣化した場合に、像担持体1を含めて容易かつ迅速に交換することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
感光体を製造するための材料として、以下の電荷発生剤、正孔輸送剤、バインダー樹脂及び樹脂粒子を準備した。
(電荷発生剤)
第一実施形態で説明した電荷発生剤(CGM−1)〜(CGM−2)を準備した。電荷発生剤(CGM−1)は、化学式(CGM−1)で表されるX型無金属フタロシニアンであった。
電荷発生剤(CGM−2)は、化学式(CGM−2)で表されるチタニルフタロシアニン(Y型チタニルフタロシアニン結晶)であった。結晶構造はY型であった。
Y型チタニルフタロシアニン結晶は、CuKα特性X線回折スペクトルチャートにおいて、ブラッグ角2θ±0.2°=9.2°、14.5°、18.1°、24.1°、27.2°にピークを有しており、主ピークは27.2°であった。なお、CuKα特性X線回折スペクトルは、第一実施形態で説明した測定装置及び測定条件で測定された。
(正孔輸送剤)
第一実施形態で説明した正孔輸送剤(HT−1)〜(HT−4)を準備した。
(電子輸送剤)
第一実施形態で説明した電子輸送剤(ET−1)〜(ET−5)を準備した。
(バインダー樹脂)
第一実施形態で説明したポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)に加えて、バインダー樹脂(Resin−A)〜(Resin−E)を準備した。バインダー樹脂(Resin−A)〜(Resin−E)は、それぞれ化学式(Resin−A)〜(Resin−E)で表される。
Figure 0006835103
(ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)の合成方法)
以下に、ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)の合成方法を説明する。
[ポリアリレート樹脂(Resin−5)の作製]
三口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器は、温度計、三方コック、及び滴下ロート200mLを備えた容量1Lの三口フラスコである。反応容器に9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン31.25g(82.56ミリモル)と、t−ブチルフェノール0.124g(0.826ミリモル)と、水酸化ナトリウム7.84g(196ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.240g(0.768ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内をアルゴン置換した。その後、水600mLを更に反応容器に投入した。反応容器の内温20℃の条件下で、反応容器の内容物を1時間攪拌した。次いで、反応容器の内容物を冷却し、反応容器の内温を10℃まで降温した。このようにしてアルカリ性水溶液を調製した。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド9.84g(38.9ミリモル)と、4,4’−オキシビス安息香酸クロリド11.47g(38.9ミリモル)とをクロロホルム(アミレン添加品)300gに溶解させて、クロロホルム溶液を調製した。
次いで、アルカリ水溶液の反応容器の内温を10℃に維持し、反応容器内の内容物を攪拌した状態とした。アルカリ水溶液へクロロホルム溶液を投入し、重合反応を開始させた。重合反応は、反応容器の内容物を攪拌させて反応容器内の内温を13±3℃に維持しつつ、3時間進行させた。その後、デカントを用いて上層(水層)を除去し、有機層を得た。
反応容器として容量2Lの三角フラスコを用いた。反応容器にイオン交換水500mLを投入した後に有機層を投入した。更に、反応容器にクロロホルム300gと、酢酸6mLとを添加した。反応容器の内容物を室温(25℃)で30分間攪拌した。次いで、デカントで上層(水層)を除去し、有機層を得た。次いで、イオン交換水500mLを用いて有機層を分液ロートにて8回洗浄した。
水洗後の有機層を分液により取り出した。有機層をろ過し、ろ液を得た。容量3Lのビーカーに1.5Lのメタノールを投入した。メタノールを攪拌した状態で、有機層をゆっくりと滴下し、沈殿物を得た。沈殿物をろ過によりろ別した。得られた沈殿物を温度70℃で12時間真空乾燥させた。その結果、ポリアリレート樹脂(Resin−5)を得た。ポリアリレート樹脂(Resin−5)の収量は39.7gであり、収率は88.1%であった。
[ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)の作製]
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)の出発物質である芳香族ジオールに変更し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した以外は、ポリアリレート樹脂(Resin−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)を製造した。また、ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)の製造における出発物質の物質量は、ポリアリレート樹脂(Resin−5)の製造における物質量と同様であった。ここで、出発物質の物質量は、芳香族ジカルボン酸の合計物質量、及び芳香族ジオールの物質量を示す。
[ポリアリレート樹脂(Resin−6)〜(Resin−7)の作製]
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂((Resin−6)〜(Resin−7))の出発物質である芳香族ジオールに変更し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂((Resin−6)〜(Resin−7))の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した以外は、ポリアリレート樹脂(Resin−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(Resin−6)〜(Resin−7)を製造した。また、ポリアリレート樹脂(Resin−6)〜(Resin−7)の製造における出発物質の物質量は、ポリアリレート樹脂の製造における物質量と同様であった。ここで、出発物質の物質量は、芳香族ジカルボン酸の合計物質量、及び芳香族ジオールの物質量を示す。
[ポリアリレート樹脂(Resin−8)〜(Resin−11)の作製]
ポリアリレート樹脂(Resin−8)〜(Resin−11)の製造における出発物質(芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジオール)の物質量を、それぞれ化学式(Resin−8)〜(Resin−11)中のモル分率に相当する物質量に変更した以外は、ポリアリレート樹脂(Resin−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(Resin−8)〜(Resin−11)を製造した。
次に、プロトン核磁気共鳴分光計(日本分光株式会社製、300MHz)を用いて、作製したポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)の1H−NMRスペクトルを測定した。溶媒としてCDCl3を用いた。内部標準試料としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。これらのうちポリアリレート樹脂(Resin−5)を代表例として挙げる。以下に、ポリアリレート樹脂(Resin−5)の化学シフト値を示す。
ポリアリレート樹脂(Resin−5):1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=8.81(s, 1H), 8.26(d, 1H), 8.20(d, 2H), 8.09(d, 1H), 7.74−7.80(m, 2H), 7.28−7.48(m, 7H), 6.99−7.18(m, 7H), 2.11−2.18(m, 6H).
化学シフト値により、ポリアリレート樹脂(Resin−5)が得られていることを確認した。他のポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)及び(Resin−6)〜(Resin−11)も同様にして、化学シフト値により、それぞれポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−4)及び(Resin−6)〜(Resin−11)が得られていることを確認した。
(樹脂粒子)
表1に実施例及び比較例で使用した樹脂粒子を示す。表1は樹脂粒子の種類、材質、体積中位径、商品名、及び製造元を示す。なお、表1の欄「商品名」における「AEROSIL」は登録商標である。表1中、樹脂粒子の体積中位径D50は、第一実施形態で説明した精密粒度分布測定装置を用いて測定した。
Figure 0006835103
<<感光体の製造>>
[感光体(A−1)]
以下、実施例1に係る感光体(A−1)の製造について説明する。
[感光体(A−1)]
電荷発生剤(CG−1)5質量部と、正孔輸送剤(HT−1)50質量部と、電子輸送剤(ET−1)35質量部と、ポリアリレート樹脂(Resin−1)100質量部と、粒子(F−1)5質量部とを、テトラヒドロフラン750質量部に、ボールミルの容器に加えた。内容物を、ボールミルを用いて50時間混合し分散させることにより、感光層用塗布液を調製した。得られた塗布液を、導電性基体上にディップコート法により塗布し、塗布膜を形成した。塗布膜を100℃で40分間加熱し、塗布膜よりテトラヒドロフランを除去した。これにより、感光体(A−1)を得た。
得られた感光体(A−1)の感光層の膜厚は、35μmであった。また、得られた感光体(A−1)の感光層の全質量に対する粒子(F−1)の含有量(換言すると、電荷発生剤(CG−1)5質量部、正孔輸送剤(HT−1)50質量部、電子輸送剤(ET−1)35質量部、ポリアリレート樹脂(Resin−1)100質量部、及び粒子(F−1)5質量部の合計質量部に対する、粒子(F−1)5質量の百分率)は、2.6質量%であった。
[感光体(A−2)〜(A−25)及び感光体(B−1)〜(B−8)]
正孔輸送剤(HTM−1)の代わりに表2に記載の正孔輸送剤を用いた。バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(Resin−1)の代わりに表2に記載のバインダー樹脂を用いた。粒子(F−1)の代わりに表2に記載の粒子を用いた。そのようにして感光体(A−2)〜(A−25)及び感光体(B−1)〜(B−8)をそれぞれ得た。表2は感光体(A−1)〜(A−25)及び感光体(B−1)〜(B−8)の構成を示す。表2中、欄「HTM」のHT−1〜HT−4は、それぞれ正孔輸送剤(HT−1)〜(HT−4)を示す。欄「ETM」のET−1〜ET−5は、それぞれ電子輸送剤(ET−1)〜(ET−5)を示す。欄「樹脂の種類」のR−1〜R−11及びR−A〜R−Eは、それぞれポリアリレート樹脂(Reisn−1)〜(Resin−11)及びバインダー樹脂(Reisn−A)〜(Resin−E)を示す。欄「樹脂の分子量」は、バインダー樹脂の粘度平均分子量を示す。欄「粒子の種類」のF−1〜F−6は、それぞれ粒子(F−1)〜(F−6)を示す。欄「粒子の含有量」は、感光層の総質量に対する粒子の含有量の割合(単位:質量%)を示す。
[2−1.摩耗量の評価]
感光体(A−1)〜(A−25)、及び(B−1)〜(B−8)の何れかを、カラープリンター(FS−C5250DN、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)に装着した。プリンターの帯電部としては、帯電ローラーを用いた。帯電ローラーとしては、帯電性ゴムからなるローラー(エピクロルヒドリン樹脂に導電性カーボンを分散させた材料からなるローラー)を用いた。帯電極性は正極性であり、印加電圧は直流電圧であった。転写方式としては、中間転写方式を採用した。
このカラープリンターを用いて、常温常湿環境下(温度:23℃、相対湿度:50%RH)、印字率5%で、普通紙にテキスト画像(文字画像)を5万枚連続して印刷した。印字試験前後の感光体の感光層の厚さを各々測定した。測定された感光層の厚さから、数式(1)に基づいて、感光体の摩耗量を算出した。表2に摩耗量を示す。
[感光層の摩耗量(μm)]=[印字試験前の感光層の厚さ(μm)]−[印字試験後の感光層の厚さ(μm)]・・・(1)
[感光体の性能評価]
[2−2.画像評価]
感光体(A−1)〜(A−25)、及び(B−1)〜(B−8)の何れかを、カラープリンター(FS−C5250DN、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製)に装着した。カラープリンターには、上述の摩耗量の評価で用いた帯電部及び転写方式を採用した。帯電極性は正極性であり、印加電圧は直流電圧であった。このカラープリンターを用いて、常温常湿環境下(23℃、50%RH)、印字率5%で、普通紙にテキスト画像(文字画像)を5万枚連続して印刷した。5万枚印刷後、ハーフトーン画像、及び白地画像を印刷して、評価用画像を得た。次に、低温低湿環境下(10℃、20%RH)、印字率5%で、普通紙にテキスト画像(文字画像)を5万枚連続して印刷した。5万枚印刷後、ハーフトーン画像、及び白地画像を印刷して、評価用画像を得た。得られた評価用画像について、画像不良の発生の有無を観察した。画像不良の発生の有無に基づき、以下の基準で画像を評価した。表2に、画像評価の結果を示す。
評価A(非常に良い):傷及びフィルミングに起因する画像不良が観察されない。
評価B(良い):ドラム表面に傷及び/又はフィルミングが観察されるが、画像不良は観測されない。
評価C(悪い):傷及び/又はフィルミングに起因する画像不良が、常温常湿環境下(23℃、50%RH)では観察されないが、低温低湿環境下(10℃、20%RH)では観察される。
評価D(非常に悪い):傷及び/又はフィルミングに起因する画像不良が観察される。
Figure 0006835103
表2に示すように、感光体(A−1)〜(A−25)では、感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂と、樹脂粒子とを含んでいた。バンダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)の何れかであった。ポリアリレート樹脂(Resin−1)〜(Resin−11)は、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂であった。表2に示すように、感光体(A−1)〜(A−25)では、摩耗量が1.1μm以上1.7μm以下であり、耐フィルミング性の評価結果が評価A(非常に良い)又は評価B(良い)であった。
表2に示すように、感光体(B−1)では、感光層は樹脂粒子を含有していなかった。感光体(B−2)〜(B−6)では、感光層はそれぞれバインダー樹脂(Resin−A)〜(Resin−E)を含有していた。バインダー樹脂(Resin−A)〜(Resin−E)は、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂ではなかった。感光体(B−7)〜(B−8)では、感光層はそれぞれ粒子(F−5)〜(F−6)を含有していた。粒子(F−5)〜(F−6)は樹脂粒子ではなかった。表2に示すように、感光体(B−1)〜(B−8)では、摩耗量が2.4μm以上3.4μm以下であった。感光体(B−1)及び(B−7)〜(B−8)では、耐フィルミング性の評価結果が評価C(悪い)又は評価D(非常に悪い)であった。
表2から明らかなように、感光体(A−1)〜(A−25)は、感光体(B−1)〜(B−8)に比べ、耐傷性と耐フィルミング性とに優れる。また、感光体(A−1)〜(A−25)を備える画像形成装置は、感光体(B−1)〜(B−8)を備える画像形成装置に比べ、画像不良の発生を抑制することができる。従って、本発明に係る感光体は、耐傷性と耐フィルミング性とに優れることが明らかである。本発明に係る画像形成装置は、画像不良の発生を抑制することが明らかである。
本発明に係る電子写真感光体は、複合機のような画像形成装置に利用できる。

Claims (15)

  1. 導電性基体と、感光層とを備える電子写真感光体であって、
    前記感光層は、単層型感光層であり、
    前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、バインダー樹脂と、樹脂粒子とを含有し、
    前記バインダー樹脂は、一般式(1)で表されるポリアリレート樹脂を含む、電子写真感光体。
    Figure 0006835103
    (前記一般式(1)中、
    1、R2、R3、及びR4は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表し、
    r及びsは、0以上49以下の整数を表し、
    t及びuは、1以上50以下の整数を表し、
    r+s+t+u=100であり、
    r+t=s+uであり、
    Xは、化学式(2A)、化学式(2B)、化学式(2C)、化学式(2D)、又は化学式(2E)で表される二価の基を表し、
    Yは、化学式(4A)、化学式(4B)、化学式(4C)、化学式(4D)、又は化学式(4F)で表される二価の基を表し、
    X及びYは、互いに異なる。)
    Figure 0006835103
  2. 前記樹脂粒子の体積中位径は、0.05μm以上5.0μm以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記樹脂粒子の含有量は、前記感光層の質量に対して2.5質量%以上10.0質量%以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 前記一般式(1)は、化学式(Resin−1)、化学式(Resin−2)、化学式(Resin−3)、化学式(Resin−4)、化学式(Resin−5)、化学式(Resin−6)、化学式(Resin−7)、化学式(Resin−8)、化学式(Resin−9)、化学式(Resin−10)、又は化学式(Resin−11)で表される、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006835103
    Figure 0006835103
    Figure 0006835103
  5. 前記一般式(1)中、
    1、R2、R3、及びR4は、メチル基を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  6. 前記一般式(1)中、
    Yは前記化学式(4B)で表される前記二価の基を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  7. 前記一般式(1)中、
    r及びsが1以上の整数を表す、請求項1に記載の電子写真感光体。
  8. 前記正孔輸送剤が、一般式(2)、一般式(3)、又は一般式(4)で表される化合物を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006835103
    (前記一般式(2)中、
    1は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基を有してもよいフェニル基を表し、
    2は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表し、
    3、Q4、Q5、Q6、及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表し、Q3、Q4、Q5、Q6、及びQ7のうちの隣接した二つが互いに結合して環を形成してもよく、
    aは、0以上5以下の整数を表し、aが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ2は、互いに同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 0006835103
    (前記一般式(3)中、
    21、R22、R23、R24、R25、及びR26は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、

    p、k、v、及びwは、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、
    b及びcは、各々独立に、0以上4以下の整数を表す。)
    Figure 0006835103
    (前記一般式(4)中、
    a、Rb及びRcは、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、
    qは、0以上4以下の整数を表し、qが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニレン基に結合する複数のRcは、互いに同一でも異なっていてもよく、
    m及びnは、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、mが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、nが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRaは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
  9. 前記一般式(2)中、
    1は、水素原子を表し、
    3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基を表し、
    aは、0を表し、
    前記一般式(3)中、
    21及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、p及びvは、1を表し、k、w、b、及びcは0を表し、
    前記一般式(4)中、
    a及びRbは、各々独立に、炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、
    m及びnは、各々独立に、0以上2以下の整数を表し、
    qは0を表す、請求項8に記載の電子写真感光体。
  10. 前記正孔輸送剤は、化学式(HTM−1)、化学式(HTM−2)、化学式(HTM−3)、又は化学式(HTM−4)で表される化合物を含む、請求項8に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006835103
  11. 前記感光層は、更に電子輸送剤を含み、
    前記電子輸送剤は、一般式(5)、一般式(6)、一般式(7)、一般式(8)、又は一般式(9)で表される化合物を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006835103
    (前記一般式(5)〜(9)中、
    5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又はハロゲン原子を表し、
    y及びzは、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。)
  12. 前記電子輸送剤は、化学式(ET−1)、化学式(ET−2)、化学式(ET−3)、化学式(ET−4)、又は化学式(ET−5)で表される化合物を含む、請求項11に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006835103
  13. 請求項1に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
  14. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、
    帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
    前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
    前記トナー像を前記像担持体から転写体へ転写する転写部と
    を備える画像形成装置であって、
    前記帯電部の帯電極性は、正極性であり、
    前記像担持体は、請求項1に記載の電子写真感光体である、画像形成装置。
  15. 前記帯電部は、前記像担持体と接触して前記像担持体に直流電圧を印加する、請求項14に記載の画像形成装置。
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