JP6789618B2 - 酸味劣化の抑制された容器詰コーヒー飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料、及びその製造方法に関する。
近年、各種飲料が、容器詰のような形態で提供されているが、その中で、コーヒー飲料は主要な飲料の1種である。そのため、多種多様な容器詰コーヒー飲料が、小売店や自動販売機などで数多く販売されている。しかし、容器詰コーヒー飲料においては、加熱殺菌後、常温以上の温度帯で長期間保管すると、製造直後と比較して酸味が増加し、それによって香味が劣化すること(酸味劣化)が以前から問題とされていた。一般に、容器詰飲料の賞味期限は長い方が、小売店や消費者にとって利便性が高いが、容器詰コーヒー飲料の賞味期限をより長期間に設定する上で、酸味劣化は大きな障壁となっていた。この酸味劣化の問題は、コーヒー豆の使用量が多い飲料や、乳の含量が少ない又は乳を含有しない飲料で、特に顕著となる。
このような容器詰コーヒー飲料における酸味劣化等の香味劣化を抑制する技術として、いくつかの方法が開示されている。例えば、特許文献1には、カフェ酸又はカフェ酸を含むコーヒー抽出液の分解物をブラックコーヒー飲料に添加することによって、容器詰ブラックコーヒー飲料の流通及び保存時における濁り及び後味の収斂味や酸味を伴う雑味の生成を抑制する方法が開示されている。また、特許文献2には、コーヒー抽出液仲のキナ酸ラクトン、キナ酸、及びクエン酸の含有量を一定の範囲内に調整することで、長期の加温保存環境下においても、劣化酸味の発生を抑制し、良好な呈味性を保持する方法が開示されている。一方で、調整の容易性や香味の設計等の観点から、容器詰コーヒー飲料における酸味劣化を抑制し得る新しい手段が求められていた。
ところで、麦芽の抽出物は、非発酵ビール風味炭酸飲料の製造において、麦芽に由来する風味を与えるために添加されている(特許文献3)。また、特許文献4には、麦芽を水とエチルアルコールとの混合溶液で抽出して得られる抽出物を、香味改善剤や香料組成物として用いることや、かかる香味改善剤や香料組成物を各種飲料や各種食品に添加することが開示されている。さらに特許文献5には、コーヒー豆と各種植物材料とを混合して焙煎する工程を経て作製される焙煎物が開示されており、かかる多数の植物材料の中の1つにモルト(麦芽)が挙げられている。しかし、加熱殺菌され、かつ、一定量以上のコーヒー豆抽出物を含有する容器詰コーヒー飲料の製造において、容器詰コーヒー飲料の保存により発生する酸味劣化を抑制するために、麦芽抽出物を用いることは知られていなかった。
特開2009−153440号公報 特開2014−147331号公報 特開2011−142901号公報 特開2004−346096号公報 特開2012―187059号公報
本発明の課題は、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料、及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討する中で、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料において、麦芽の抽出物(麦芽抽出物)を含有させることで、保存による酸味劣化の発生による香味の劣化を抑制でき、かつ、香味を保持できるという知見を見いだし、本発明を完成するに至った。かかる知見は、当業者にとって非常に意外であった。
すなわち、本発明は、
(1)飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料であって、麦芽抽出物を含有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料や、
(2)飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合が、0.01〜0.3の範囲内であることを特徴とする上記(1)に記載の容器詰コーヒー飲料や、
(3)飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度が0.5〜2°Bxの範囲内であり、かつ、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度が0.01〜0.3°Bxの範囲内であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の容器詰コーヒー飲料や、
(4)麦芽抽出物が、焙煎した麦芽の抽出物であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の容器詰コーヒー飲料や、
(5)麦芽抽出物が、麦芽の水抽出物であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の容器詰コーヒー飲料や、
(6)乳成分を含有しないことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の容器詰コーヒー飲料や、
(7)加熱殺菌が、超高温瞬間殺菌又はレトルト殺菌であることを特徴とする上記(1)〜(6)の容器詰コーヒー飲料に関する。
また、本発明は、
(8)飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる工程を有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料の製造方法に関する。
さらに、本発明は、
(9)飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる工程を有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法に関する。
本発明によれば、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料、及びその製造方法を提供することができる。また、本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法は、通常の容器詰コーヒー飲料の製造において、麦芽抽出物を含有させるという簡便な手段で実施できるため、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料を簡便な方法で提供することができる。
本発明は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料であって、麦芽抽出物を含有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料(以下、「本発明の容器詰コーヒー飲料」とも表示する。)、及びその製造方法からなる。
<本発明の容器詰コーヒー飲料>
本発明の容器詰コーヒー飲料は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料であって、麦芽抽出物を含有する限り特に制限されない。かかる本発明の容器詰コーヒー飲料は、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味が保持されている。上記の保存の温度・期間としては、特に制限されないが、例えば加温販売(50〜70℃)を想定した場合は2週間以上、好ましくは4週間程度を挙げることができ、常温保管(10〜30℃)を想定した場合は2ヶ月以上、好ましくは12ヶ月程度を挙げることができる。
(麦芽抽出物)
本発明に用いる麦芽抽出物としては、麦芽の抽出物である限り特に制限されず、例えば、大麦や小麦等の麦の発芽物やその磨砕物から、水等の溶媒で抽出した抽出液や、該抽出液の濃縮物や乾燥物が含まれる。かかる溶媒としては、特に制限されないが、好ましくは水であり、例えばイオン交換水、天然水などが挙げられる。抽出する際の溶媒(好ましくは水)の温度としては特に制限されず、低温でも高温でもよく、例えば0〜100℃の範囲内、20〜100℃の範囲内、30〜98℃の範囲内、80〜98℃の範囲内であってもよい。また、抽出時間についても特に制限されず、例えば1分間〜1時間の範囲内、好ましくは2分間〜30分間の範囲内を挙げることができる。上記麦芽抽出物の中でも、香味が好ましい点で、焙煎した麦芽の抽出物が好ましく挙げられる。本明細書において「焙煎した麦芽」には、60〜250℃の範囲内、好ましくは135〜220℃の範囲内で、
30〜180分間の範囲内の間、好ましくは60〜90分間の範囲内の間、熱処理した麦芽が含まれる。また、麦芽抽出物としては、麦芽から抽出して調製したものを用いてもよいし、市販の麦芽抽出物を用いてもよい。
本発明の容器詰コーヒー飲料における麦芽抽出物の濃度としては、該容器詰コーヒー飲料の保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)を抑制することができ、かつ、香味を保持することができる限り、特に制限されないが、酸味劣化の抑制と香味の保持とのバランスの観点から、飲料中の麦芽抽出物が乾燥麦芽換算で0.05〜2重量%の範囲内、好ましくは0.1〜1重量%の範囲内が挙げられる。ここで「乾燥麦芽換算」とは、抽出に用いた麦芽量を乾燥麦芽に換算することを意味する。また、本発明の容器詰コーヒー飲料における麦芽抽出物の好ましい濃度としては、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度が0.01〜0.3°Bxの範囲内、好ましくは0.019〜0.17°Bxの範囲内であることが挙げられる。ここで、麦芽抽出物の固形分とは、麦芽抽出物由来の可溶性固形分を示しており、麦芽抽出物の固形分濃度(Brix値:°Bx)は、20℃における糖用屈折計示度等で求めることができる。20℃における糖用屈折計示度は、市販の糖用屈折計を用いて測定することができる。また、飲料中の麦芽抽出物の濃度の調整は、抽出に用いる麦芽量の調整、抽出効率の調整、麦芽抽出物の飲料への添加量の調整等の方法により、当業者は適宜行うことができる。
(コーヒー豆抽出物)
本発明の容器詰コーヒー飲料は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上である。ここで「生豆換算」とは、抽出に用いたコーヒー豆の量をコーヒー生豆の量に換算することを意味し、例えば焙煎コーヒー豆1重量%は、コーヒー生豆1.3重量%に相当する。本発明に用いるコーヒー豆抽出物としては、焙煎されたコーヒー豆の抽出物である限り特に制限されず、例えば、焙煎されたコーヒー豆やその磨砕物から、水等の溶媒で抽出した抽出液や、該抽出液の濃縮物や乾燥物が含まれる。かかる溶媒としては、特に制限されないが、好ましくは水であり、例えばイオン交換水、天然水などが挙げられる。抽出する際の溶媒の温度としては特に制限されず、低温でも高温でもよく、例えば0〜100℃の範囲内、20〜100℃の範囲内、30〜98℃の範囲内、80〜98℃の範囲内であってもよい。また、抽出時間についても特に制限されず、例えば1分間〜1時間の範囲内、好ましくは2分間〜30分間の範囲内を挙げることができる。なお、コーヒー豆抽出物の調製における、焙煎されたコーヒー豆の粉砕手段、及び、焙煎されたコーヒー豆の抽出手段については、特に制限はなく、焙煎されたコーヒー豆の公知の粉砕手段、及び、焙煎されたコーヒー豆の公知の抽出手段を用いることができる。また、コーヒー豆抽出物としては、焙煎されたコーヒー豆から抽出して調製したものを用いてもよいし、市販の焙煎コーヒー豆の抽出物を用いてもよい。
本明細書において「焙煎されたコーヒー豆」には、100〜300℃の範囲内、好ましくは150〜250℃の範囲内で、5〜60分間の範囲内、好ましくは10〜40分間の範囲内の間、熱処理したコーヒー豆が含まれる。好ましい焙煎方法としては、直火式、熱風式、半熱風式などが挙げられる。また、風味の観点より、焙煎後1時間以内に0〜100℃まで冷却することが好ましく、更に好ましくは10〜60℃である。焙煎コーヒー豆の焙煎度としては特に制限はなく、例えばライト、シナモン、ミディアム、ハイ、シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアン等、いずれを用いても良い。本発明におけるコーヒー豆抽出物において、コーヒー豆の種類や産地は特に制限されず、かかる種類として例えばアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種などが挙げられる。また、コーヒー豆抽出物における焙煎されたコーヒー豆として、その品種、産地、焙煎度等が異なるものを併用してもよい。
本発明の容器詰コーヒー飲料におけるコーヒー豆抽出物の濃度としては、特に制限されないが、飲料中のコーヒー豆抽出物の濃度があまり低いと、保存による酸味劣化がそもそもあまり問題とならないため、飲料中のコーヒー豆抽出物の濃度が一定濃度以上である場合に、本発明の意義をより多く享受することができる。かかる一定濃度としては、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上、好ましくは2.5〜7重量%の範囲内、より好ましくは2.6〜6.24重量%の範囲内が挙げられる。また、本発明の容器詰コーヒー飲料におけるコーヒー豆抽出物の好ましい濃度としては、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度が0.5〜2°Bxの範囲内、好ましくは0.9〜1.3°Bxの範囲内であることが挙げられる。ここで、コーヒー豆抽出物の固形分とは、コーヒー豆抽出物由来の可溶性固形分を示しており、コーヒー豆抽出物の固形分濃度(Brix値:°Bx)は、20℃における糖用屈折計示度等で求めることができる。20℃における糖用屈折計示度は、市販の糖用屈折計を用いて測定することができる。また、飲料中のコーヒー豆抽出物の濃度の調整は、抽出に用いるコーヒー豆の量の調整、抽出効率の調整、コーヒー豆抽出物の飲料への添加量の調整等の方法により、当業者は適宜行うことができる。
(コーヒー豆抽出物に対する麦芽抽出物の割合など)
本発明の容器詰コーヒー飲料において、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合(以下、「コーヒー豆抽出物に対する麦芽抽出物の割合」とも表示する。)は、容器詰コーヒー飲料の保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)を抑制することができ、かつ、香味を保持することができる限り、特に制限されないが、酸味劣化の抑制と香味の保持とのバランスの観点から、コーヒー豆抽出物に対する麦芽抽出物の割合は0.01〜0.3の範囲内であることが好ましく、0.02〜0.2の範囲内であることがより好ましく、0.03〜0.2の範囲内であることがさらに好ましく、0.03〜0.15の範囲内であることがより好ましい。上記割合の調整は、上記の飲料中の麦芽抽出物の濃度の調整と、上記の飲料中のコーヒー豆抽出物の濃度の調整とを組み合わせることにより、当業者は適宜行うことができる。
本発明の容器詰コーヒー飲料を製造するにおいて、コーヒー豆からコーヒー豆抽出物を調製し、麦芽から麦芽抽出物を調製する場合、コーヒー豆と麦芽を同一容器内に入れて同時に抽出物を調製してもよいし、コーヒー豆からのコーヒー豆抽出物の調製と、麦芽からの麦芽抽出物の調製を別々に行った後で、両抽出物を混合するなどしてもよい。また、麦芽抽出物やコーヒー豆抽出物は、溶媒で抽出した後、濃縮してエキス化したもの(インスタントコーヒーや、コーヒーエキス、モルトエキス等を含む)を用いてもよく、例えば、麦芽エキスとコーヒー豆エキスの組み合わせを用いてもよいし、麦芽エキスとコーヒー豆抽出液の組み合わせを用いてもよいし、麦芽抽出液とコーヒー豆エキスの組み合わせを用いてもよい。また、麦芽抽出物とコーヒー豆抽出物は、殺菌前に混合してもよいし、両抽出物を殺菌した後で両抽出物を無菌的に混合してもよい。
(乳成分)
本発明の容器詰コーヒー飲料において、乳成分は必須成分ではなく、任意成分である。本発明における「乳成分」には、動物性の乳やその加工品に限られず、豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルク、ライスミルク等の植物性の乳やその加工品も含まれる。上記の動物性の乳の中でも、牛乳、水牛乳、山羊乳、羊乳等の哺乳類由来の乳が栄養成分や、味覚の点で好ましい。また、植物性の乳としては、大豆、アーモンド、ココナッツ等の種子由来の乳が、栄養の点で好ましい。また、本発明における好ましい乳成分としては、入手の容易性、コスト、味覚のバランスの観点から、牛乳、大豆乳又はそれらの加工品が挙げられる。
動物性の乳の加工品としては、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリーム、ホエイ、たんぱく質濃縮ホエイ、バターミルク、加糖粉乳、調整粉乳、発酵乳等を挙げることができる。これらの加工品は、粉末状、半固形状、液体状のいずれも使用できる。植物性の乳の加工品としては、かかる乳の濃縮物、脱脂濃縮物、粉状化物、油分(植物油)等を挙げることができる。本発明における乳成分として、動物性の乳成分、その加工品、植物性の乳成分、その加工品は、それぞれ単独で用いてもよいし、いずれかの2種又は3種以上を併用してもよい。
本発明の容器詰コーヒー飲料は、乳成分を含有する容器詰コーヒー飲料であってもよいし、乳成分を含有しない容器詰コーヒー飲料であってもよいが、乳成分を含有しない容器詰コーヒー飲料、すなわち、容器詰ブラックコーヒー飲料が好ましい。乳成分を含有しない容器詰コーヒー飲料は、乳成分を含有する容器詰コーヒー飲料と比較して、保存による酸味劣化がより強く生じるため、本発明の意義をより多く享受することができるからである。同様の理由により、本発明の容器詰コーヒー飲料が乳成分を含有する場合は、乳成分が少ない方が好ましく、例えば乳固形分濃度が3重量%以下、好ましくは1.6重量%以下である場合や、乳脂肪分及び植物油分の合計濃度が1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下である場合が好適に挙げられ、中でも、乳固形分濃度が3重量%以下であって、かつ、乳脂肪分及び植物油分の合計濃度が1.0重量%以下である場合がより好ましく、乳固形分濃度が1.6重量%以下であって、かつ、乳脂肪分及び植物油分の合計濃度が0.5重量%以下である場合がさらに好ましく挙げられる。なお、本明細書における「乳固形分」とは、牛乳から水分を除いた部分のことをいい、この量は、乳脂肪分と無脂乳固形分とをそれぞれ分析、定量してそれらを合算することで求めることができる。また、本明細書における「乳固形分」には、動物性の乳の固形分のほか、植物性の乳の固形分も含む。ただし、念のため記載しておくと、コーヒー豆由来の固形分は上記の「乳固形分」には含まれず、コーヒー豆由来の油分は上記の「植物油分」には含まれない。
(加熱殺菌)
本発明の容器詰コーヒー飲料は、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料である。加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料では、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が問題となる。本発明の容器詰コーヒー飲料における加熱殺菌の方法としては、特に制限されないが、容器詰コーヒー飲料の長期保存性と香味安定性の観点から、UHT殺菌(超高温瞬間殺菌)、レトルト殺菌が好ましく挙げられる。
(任意成分)
本発明の容器詰コーヒー飲料は、任意成分として他の物質を含んでいてもよい。かかる他の物質としては特に制限されないが、糖、甘味料、抗酸化剤、pH調整剤(ナトリウム塩、カリウム塩等)、消泡剤、乳化剤、香料、多糖類、デキストリン、ココア、キャラメルなどが挙げられる。コーヒー飲料のpHは、酸味調整の観点から、5.0〜8.0の範囲内が好ましく、5.5〜7.5の範囲内がより好ましい。
(容器)
本発明の容器詰コーヒー飲料における容器の種類としては、該容器内に殺菌飲料を充填できる限り特に制限されず、缶容器、PETボトル容器、紙容器、瓶容器など、容器詰コーヒー飲料の容器として、通常用いられる容器を用いることができる。
(本発明の容器詰コーヒー飲料の種類)
本発明の容器詰コーヒー飲料としては、「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」における「コーヒー飲料」(飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上5重量%未満)、「コーヒー」(飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で5重量%以上)等を挙げることができ、本発明の意義をより多く享受し得る点で、「コーヒー」を好ましく挙げることができる。また、上記の「コーヒー飲料」には、ミルクコーヒー、ブラックコーヒーなどが含まれ、上記の「コーヒー」にも、ミルクコーヒー、ブラックコーヒーなどが含まれるが、本発明の意義をより多く享受し得る点で、ブラックコーヒーを好ましく挙げることができ、中でも、「コーヒー」のブラックコーヒーをより好ましく挙げることができる。
(保存による酸味の発生による香味の劣化が抑制された容器詰コーヒー飲料)
本明細書において「保存による酸味の発生による香味の劣化が抑制された」容器詰コーヒー飲料とは、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料であって、かつ、麦芽抽出物を含有させないこと以外は、同種、同量の原料を用いて同じ製法で製造した容器詰コーヒー飲料(以下、「コントロール容器詰コーヒー飲料」とも表示する。)と比較して、保存後の容器詰コーヒー飲料中の酸味の発生による香味の劣化が抑制された容器詰コーヒー飲料を意味する。上記の「保存後」の一例として、60℃で2週間又は4週間保管した後であることが挙げられる。高めの温度で保存すると、低めの温度でより長期に保存した場合と同様の状態の容器詰コーヒー飲料を、より速やかに入手することができる。保存後のある容器詰コーヒー飲料における酸味の発生による香味の劣化が、保存後のコントロール容器詰コーヒー飲料における酸味の発生による香味の劣化と比較して抑制されているかどうかは、訓練されたパネラーであれば、容易かつ明確に決定することができる。
(香味の保持された容器詰コーヒー飲料)
本明細書において、「香味の保持された」容器詰コーヒー飲料とは、一般的なコーヒー飲料の香味が保持された容器詰コーヒー飲料を意味し、例えば、上記のコントロール容器詰コーヒー飲料と比較して、保存後の容器詰コーヒー飲料中の酸味以外の香味(例えば一般的なコーヒー飲料の香味)の劣化が抑制された容器詰コーヒー飲料も含まれる。一般的なコーヒー飲料の香味は、必須成分であるコーヒー豆抽出物の種類や濃度、用いる任意成分の種類や濃度などにもよるため一概には述べられないが、訓練されたパネラーが官能評価すれば、かかる「一般的なコーヒー飲料の香味」を特定することができる。
<本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法>
本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる工程を有している限り特に制限されない。かかる本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法によれば、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、コーヒー飲料としての香味が保持されている容器詰コーヒー飲料を製造することができる。なお、本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法における各構成要素や、その好ましい態様等については、本発明の容器詰コーヒー飲料における各構成要素や、その好ましい態様等を適用することができる。
上記の工程としては、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる工程である限り特に制限されず、コーヒー飲料製造原料のうち、1種の原料に麦芽抽出物を含有させてもよいし、コーヒー飲料製造原料のうち、2種以上の原料に麦芽抽出物を含有させてもよい。本明細書における「コーヒー飲料製造原料」とは、コーヒー飲料の製造に用いる原料のうち、麦芽抽出物以外の原料を意味し、例えば、必須の製造原料として、水、コーヒー豆抽出物が挙げられ、任意の製造原料として、乳成分、糖、甘味料、抗酸化剤、pH調整剤(ナトリウム塩、カリウム塩等)、消泡剤、乳化剤、香料、多糖類、デキストリン、ココア、キャラメルなどが挙げられる。
コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる方法としては、特に制限されず、既に麦芽から抽出済みの麦芽抽出物を、コーヒー飲料製造原料に添加又はコーヒー飲料製造原料と混合等する方法であってもよいし、麦芽をコーヒー飲料製造原料に添加又はコーヒー飲料製造原料と混合等した後、麦芽から麦芽抽出物が抽出されるように処理する方法であってもよい。後者の方法には、少なくとも麦芽とコーヒー豆を共存させた状態で抽出処理を行い、麦芽抽出物とコーヒー豆抽出物を同時に調製する方法も含まれる。
本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法は、加熱殺菌する工程を有している。かかる工程には、コーヒー飲料製造原料及び麦芽抽出物が混合された飲料を加熱殺菌する工程や、コーヒー飲料製造原料及び麦芽抽出物を加熱殺菌した後で無菌的に混合する工程などが含まれる。
本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法により製造される容器詰コーヒー飲料は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である。コーヒー豆抽出物の調整は、本発明の容器詰コーヒー飲料に関する記載で説明したとおり、当業者は適宜行うことができ、乳固形分濃度の調整は添加する乳成分の種類や量を調整することにより当業者は適宜行うことができる。
<本発明の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法>
本発明の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法は、飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させる工程を有している限り特に制限されない。かかる本発明の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法によれば、上記の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化を抑制することができ、すなわち、上記の容器詰コーヒー飲料において、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)を抑制することができる。なお、本発明の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法における各構成要素や、その好ましい態様等については、本発明の容器詰コーヒー飲料や、本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法における各構成要素や、その好ましい態様等を適用することができる。特に、本発明の容器詰コーヒー飲料の酸味劣化の抑制方法における工程の内容やその好ましい態様等は、本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法における工程の内容やその好ましい態様等を適用することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は該実施例に限定されるものではない。
<サンプルの調製>
所定量の市販の焙煎コーヒー豆と、所定量の焙煎麦芽が入った容器に温水を入れて抽出を行った。その抽出液に重曹水溶液を添加して、抽出液のpHを6.0以上に調整し、麦芽含有コーヒー抽出液とした。また、焙煎麦芽を用いないこと以外は同様の方法で、コーヒー抽出液を作製した。
ブラック(乳なし)の各サンプル容器詰飲料(サンプルNo.1〜10)については、各飲料中の焙煎コーヒー豆添加率、焙煎麦芽添加率がそれぞれ後述の表1に記載された数値になるように、上記の麦芽含有コーヒー抽出液又はコーヒー抽出液を、水で希釈してサンプル飲料を得た。一方、乳入りの各サンプル容器詰飲料(乳固形分濃度1.6重量%)(サンプルNo.11〜17)については、上記の麦芽含有コーヒー抽出液又はコーヒー抽出液に、牛乳、砂糖、乳化剤を混合し、各飲料中の焙煎コーヒー豆添加率、焙煎麦芽添加率、牛乳添加率、砂糖添加率がそれぞれ後述の表1に記載された数値となるように、水で希釈してサンプル飲料を得た。なお、焙煎コーヒー豆1gはコーヒーの生豆1.3gに相当するため、表1における焙煎コーヒー豆添加率は、2.0〜4.8重量%の間であり、これは生豆換算では2.6〜6.24重量%となる。また、各サンプル飲料中の焙煎コーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)や、焙煎麦芽の固形分濃度(°Bx)や、焙煎コーヒー豆抽出物の固形分濃度に対する焙煎麦芽抽出物の固形分濃度の割合(「麦芽/コーヒー固形分比率」)を後述の表1に記載する。
調製した各サンプル飲料190gを、190mL容のタルク缶にそれぞれホットパック充填した後、レトルト殺菌を行って、各サンプル容器詰飲料を作製した。これらの各サンプル容器詰飲料を、ホットウォーマー内に入れて、60℃で一定期間(2週間又は4週間)保管した。60℃での保管品は、いわゆる虐待サンプル、加速試験サンプルに該当する。
一定期間(2週間又は4週間)保管後の各サンプル容器詰飲料に流水をかけて、各サンプル容器詰飲料の品温を一致させた。その後、焙煎コーヒー豆添加率が同じであって、かつ、焙煎麦芽添加率が0%であるサンプル容器詰飲料を基準(コントロール)として、他のサンプル容器詰飲料の酸味劣化等の香味の劣化が抑制されている程度(香味劣化抑制度)を評価した。かかる評価は、コーヒーの官能評価の訓練をされたパネラー5名で、以下の評価基準にて行った。
<香味劣化抑制度の評価基準(5点満点)>
− :酸味劣化等の香味の劣化が抑制されていない。
+ :酸味劣化等の香味の劣化がやや抑制されている。
++ :酸味劣化等の香味の劣化が抑制されている。
+++:酸味劣化等の香味の劣化が非常に抑制されている。
かかる官能評価の結果を表1に示す。
表1の結果から分かるように、焙煎コーヒー豆の添加率(添加濃度)が2.0〜4.8重量%(生豆換算で2.6〜6.24重量%)であるサンプル容器詰飲料において、焙煎麦芽を添加すること(すなわち、焙煎麦芽抽出物を含有させること)によって、焙煎麦芽抽出物の濃度依存的に、酸味劣化等の香味の劣化を抑制できることが示された。この抑制効果は、焙煎コーヒー豆の添加率が高いサンプル容器詰飲料(例えばサンプルNo.1〜4及び11〜14)であっても、低いサンプル容器詰飲料(例えばサンプルNo.8〜10)であっても、また、乳が添加されたサンプル容器詰飲料(例えばサンプルNo.11〜17)であっても、乳が添加されていないサンプル容器詰飲料(サンプルNo.1〜10)でも確認された。
また、酸味劣化等の香味の劣化をより多く抑制する観点から、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度としては、0.01〜0.3°Bxの範囲内が好ましく、0.019〜0.17°Bxの範囲内がより好ましく、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度としては、0.5〜2°Bxの範囲内が好ましく、0.9〜1.3°Bxの範囲内がより好ましいことが分かった(表1)。また、酸味劣化等の香味の劣化をより多く抑制する観点から、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合としては、0.01〜0.3の範囲内が好ましく、0.02〜0.2の範囲内がより好ましく、0.03〜0.2の範囲内がさらに好ましく、0.03〜0.15の範囲内がより好ましいことが分かった(表1)。
また、焙煎コーヒー豆の添加率が高いほど、酸味劣化等の香味の劣化の程度が強くなる傾向が認められ、焙煎麦芽抽出物を含有させることによって、酸味劣化等の香味の劣化を抑制できる程度もより高くなる傾向が認められた。すなわち、容器詰コーヒー飲料における焙煎コーヒー豆の添加率が高いほど、該飲料に焙煎麦芽抽出物を含有させて酸味劣化等の香味の劣化を抑制する意義も大きくなる傾向が認められた。さらに、乳が添加されたサンプル容器詰飲料と比較して、乳が添加されていないサンプル容器詰飲料では、酸味劣化等の香味の劣化の程度が強くなる傾向が認められ、焙煎麦芽抽出物を含有させることによって、酸味劣化等の香味の劣化を抑制する意義もより大きくなる傾向が認められた。
本発明によれば、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料、及びその製造方法を提供することができる。また、本発明の容器詰コーヒー飲料の製造方法は、通常の容器詰コーヒー飲料の製造において、麦芽抽出物を含有させるという簡便な手段で実施できるため、保存による酸味の発生による香味の劣化(酸味劣化)が抑制されており、かつ、香味の保持された容器詰コーヒー飲料を簡便な方法で提供することができる。

Claims (8)

  1. 飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、飲料中の乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料であって、麦芽抽出物を含有し、及び、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合が、0.037〜0.3の範囲内であることを特徴とする容器詰コーヒー飲料(ただし、焙煎コーヒー豆を微粉砕して得られるメジアン径が50〜300μmの不溶性コーヒー粉末を含むものを除く)。
  2. 飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度が0.5〜2°Bxの範囲内であり、かつ、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度が0.01〜0.3°Bxの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の容器詰コーヒー飲料。
  3. 麦芽抽出物が、焙煎した麦芽の抽出物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰コーヒー飲料。
  4. 麦芽抽出物が、麦芽の水抽出物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器詰コーヒー飲料。
  5. 乳成分を含有しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器詰コーヒー飲料。
  6. 加熱殺菌が、超高温瞬間殺菌又はレトルト殺菌であることを特徴とする請求項1〜5の容器詰コーヒー飲料。
  7. 飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させて、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合が、0.037〜0.3の範囲内とする工程を有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料(ただし、焙煎コーヒー豆を微粉砕して得られるメジアン径が50〜300μmの不溶性コーヒー粉末を含むものを除く)の製造方法。
  8. 飲料中のコーヒー豆抽出物が生豆換算で2.5重量%以上であり、かつ、乳固形分濃度が3重量%以下である、加熱殺菌された容器詰コーヒー飲料の製造において、コーヒー飲料製造原料に麦芽抽出物を含有させて、飲料中のコーヒー豆抽出物の固形分濃度(°Bx)に対する、飲料中の麦芽抽出物の固形分濃度(°Bx)の割合が、0.037〜0.3の範囲内とする工程を有することを特徴とする容器詰コーヒー飲料(ただし、焙煎コーヒー豆を微粉砕して得られるメジアン径が50〜300μmの不溶性コーヒー粉末を含むものを除く)の酸味劣化の抑制方法。
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