JP2021193945A - タンパク質含有飲料 - Google Patents

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慎一郎 畠山
Shinichiro Hatakeyama
俊義 河口
Toshiyoshi Kawaguchi
由康 佐藤
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Abstract

【課題】 タンパク質由来の臭気を抑制する技術を提供すること。【解決手段】 D−3−ヒドロキシ酪酸を含む、タンパク質含有飲料。 前記D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を含有するものであってもよい。 D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物と、タンパク質とを混合して原料液を調製する工程を含む、タンパク質含有飲料の製造方法。 D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を添加する工程を含む、タンパク質含有飲食品のタンパク質由来の臭気抑制方法。【選択図】なし

Description

本技術は、タンパク質含有飲料、タンパク質含有飲料の製造方法、及びタンパク質含有飲食品のタンパク質由来の臭気抑制方法などに関する。
古来より、牛乳や豆乳などを含むタンパク質含有飲料は、栄養成分の一つであるタンパク質を手軽に摂取できるため、年齢や性別を問わず飲用されている。近年では、例えば、豆乳などの大豆由来タンパク質、ホエイタンパク質、カゼインタンパク質などの乳由来タンパク質の機能性が注目されている。これらを利用したタンパク質含有飲食品、例えば、タンパク質含有量を増量した飲食品、多様な味付けや様々な風味を付与したタンパク質含有飲食品などが開発されてきている。
例えば、特許文献1において、青臭気風味が低減されたタンパク質含有飲料の提供のために、タンパク質0.5w/v%以上と、ケトオクタデカジエン酸0.3mg/L以上と、を含有する、大豆由来又は乳由来のタンパク質含有飲料が提案されている。
特開2015-226521号公報 特開2013-81403号公報
しかし、タンパク質含有飲料では、タンパク質由来の臭気が生じる場合がある。このため、このタンパク質由来の臭気を抑制する技術が求められている。
そこで、本技術は、タンパク質由来の臭気を抑制する技術を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、タンパク質由来の臭気を抑制する技術について鋭意検討した結果、D−3−ヒドロキシ酪酸、D−3−ヒドロキシ酪酸を含む特定のコーヒー抽出物に、タンパク質由来の臭気を抑制する作用があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本技術は、以下のとおりである。
本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含む、タンパク質含有飲料を提供する。
前記D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を含有するものでもよい。
前記コーヒー抽出物のBx値が1.0°以下でもよい。
前記コーヒー抽出物が、D−3−ヒドロキシ酪酸濃度を0.001g/100g以上含有してもよい。
前記D−3−ヒドロキシ酪酸が、0.01mg/飲料100g以上含むものでもよい。
前記飲料中に含まれるタンパク質1質量部に対する前記D−3−ヒドロキシ酪酸の質量含有比が、2.5×10−6質量部以上でもよい。
前記タンパク質の含有量が、8g/飲料100kcal以上でもよい。
本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物と、タンパク質とを混合して原料液を調製する工程を含む、タンパク質含有飲料の製造方法を提供する。
本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を添加する工程を含む、タンパク質含有飲食品のタンパク質由来の臭気抑制方法を提供する。
焙煎コーヒー豆から水系溶媒にて抽出して、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を調製する工程をさらに含んでもよい。当該コーヒー抽出物が、さらに固形分回収率26.5%〜40%であってもよい。
本技術は、タンパク質由来の臭気を抑制する技術を提供することができる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本明細書に記載された何れかの効果であってもよい。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。また、各数値範囲の上限値と下限値は、所望により、任意に組み合わせることができる。「〜」で表される数値範囲は、特に断りのない限り、〜の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
<1.本技術のタンパク質含有飲料>
本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含む、タンパク質含有飲料を提供できる。また、本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むブリックス値(単位:°)(以下、「Bx値」ともいう)3.3°未満のコーヒー抽出物を含有する、タンパク質含有飲料を提供できる。
また、本技術におけるタンパク質含有飲料は、タンパク質含有飲料の原料として、D−3−ヒドロキシ酪酸を又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を、配合することによって、製造することができる。
また、本技術は、タンパク質由来の臭気が抑制されたタンパク質含有飲料を提供できる。
<1−1:本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸>
本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸(以下、「D−3HB」ともいう)は、タンパク質由来の臭気を抑制することができる。
なお、D−3−ヒドロキシ酪酸は、ヒトの体内に存在する物質であり、肝臓でアセチルCoAから合成され、糖質の代わりに脳のエネルギー源として使用されることが知られている。D−3−ヒドロキシ酪酸は、ヒトの体内で利用されているため、摂取しても安全性が高い。
本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸は、市販品でもよく、また、ハロモナス属に属する好塩菌(特許文献2:特開2013-81403号公報)などの微生物を用いて製造できることも知られている。また、D−3−ヒドロキシ酪酸を含む飲食品などから、適宜、分離・精製することによって、D−3−ヒドロキシ酪酸を得ることができ、例えば、後述する<1−2:本技術に用いるコーヒー抽出物>を参考にしてD−3−ヒドロキシ酪酸を得てもよい。
前記D−3−ヒドロキシ酪酸は、対イオンが存在する塩の形態でもよく、予めアルカリで中和してあるものであってもよく、さらに、飲料製造工程中にアルカリを加えることにより中和された塩の形態とすることも可能である。
前記塩として、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩;などが挙げられるが、本技術の塩はこれらに限定されるものではない。D−3−ヒドロキシ酪酸塩として市販のものを使用することができる。
なお、D−3−ヒドロキシ酪酸の測定方法は、D−3−ヒドロキシ酪酸脱水素酵素及び補酵素NAD(酸化型)(波長492nm)を使用する食品用試薬キットや一般分析用試薬キットを用い、その取扱説明書に従って測定することができる。
<1−2:本技術に用いるコーヒー抽出物>
一般的に、タンパク質含有飲料に対して通常のコーヒーエキス画分を使用すると、コーヒー由来の風味がタンパク質含有飲料に強く付与される。しかしながら、本発明者らは、Bx値3.3°未満のコーヒー抽出物を、タンパク質含有飲料に対して使用すると、タンパク質含有飲料におけるタンパク質由来の臭気を抑制することができることを見出し、しかもタンパク質含有飲料に対してコーヒー由来の風味を付与せずにタンパク質含有飲料のタンパク質由来の臭気を低減できることを見出した。
前記Bx値3.3°未満のコーヒー抽出物は、通常のコーヒーエキス画分よりも、D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量が高い傾向にあると共にコーヒー由来の風味が大幅に低減する傾向にあった。これにより、タンパク質由来の臭気を低減した、コーヒー以外のフレーバーを付与したタンパク質含有飲料を製造することができる。
よって、本技術に用いるコーヒー抽出物は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むこと、及び/又は、当該Bx値が3.3°未満であることが好適である。当該コーヒー抽出物を用いることにより、タンパク質含有飲料の良好な風味を維持しつつ、タンパク質由来の臭気を抑制することができる。
本技術におけるBx値(°)は、液体中に溶解している固形分(すなわち、可溶性の固形分)の濃度を測定可能な屈折計で測定して得られる値であり、屈折計としてRefractometer RX−5000(アタゴ社製)を使用して測定することができる。なお、試料が固形分の場合には、固形分を水と混合して水溶液にし、この溶液中に溶解している固形分を測定してもよい。
コーヒーの固形分の質量とは、コーヒー抽出液、その乾燥物などのコーヒー抽出物における可溶性のコーヒー固形分を意味する。本技術におけるコーヒー固形分の質量は、コーヒー抽出物が液体である場合は、その液体が20℃であるときの屈折計の値(Bx値)に、その液体の液量(g)を乗ずることによって算出することができ、また、コーヒー抽出物が固体である場合は、その固体を水に溶解して得られる水溶液が20℃であるときの屈折計値(Bx値)に、その水溶液の液量(g)を乗ずることによって算出することができる。
前記コーヒー抽出物のBx値は、好適には3.3°未満、より好適には2.0°以下、さらに好適には1.0°以下のものが、コーヒー由来の風味を低減できるので幅広い対象に利用できる観点から、好ましい。当該Bx値の好適な上限値として、D−3HB濃度を高めてタンパク質由来の臭気を抑制できる観点、コーヒー由来の風味を低減できる観点から、より好ましくは0.9°以下、さらに好ましくは0.8°以下、よりさらに好ましくは0.7°以下、より好ましくは0.6°以下、さらに好ましくは0.5°以下、より好ましくは0.4°以下である。また、当該Bx値の好適な下限値として、タンパク質由来の臭気の抑制成分を回収する観点、作業効率の観点から、好ましくは0.05°以上、より好ましくは0.1°以上、さらに好ましくは0.2°以上、より好ましくは0.3°以上である。当該Bx値の好適な数値範囲は、より好ましくは0.1〜0.7°であり、さらに好ましくは0.2〜0.5°である。
前記コーヒー抽出物は、水系溶媒にて希釈して飲料に使用してもよく、このとき上述のBx値に該当するように希釈することが好ましく、より好ましくは0.1〜0.7°であり、さらに好ましくは0.2〜0.5°である。
本技術に用いる「コーヒー抽出物100g当たりのD−3−ヒドロキシ酪酸濃度」は、特に限定されないが、当該D−3HB濃度は、好適な下限値として、好ましくは0.0001g以上、より好ましくは0.0005g以上、さらに好ましくは0.001g以上、より好ましくは0.0015g以上である。また、当該D−3HB濃度は、その好適な上限値として、好ましくは0.02g以下、より好ましくは0.015g以下、より好ましくは0.01g以下、さらに好ましくは0.005g以下、より好ましくは0.004g以下、より好ましくは0.0031g以下、より好ましくは0.002g以下である。当該D−3HB濃度の好適な数値範囲として、より好ましくは0.0005〜0.01gであり、さらに好ましくは0.001〜0.005gである。これにより、コーヒー抽出物中のD−3HB濃度を高めてタンパク質由来の臭気をより良好に抑制することができると共にコーヒー由来の風味を低減できる。
本技術に用いる「コーヒー抽出物100gのBx値当たりのD−3HB(mg)」は、特に限定されないが、好適な下限値として、好ましくは0.4mg以上、より好ましくは2.2mg以上、より好ましくは4.0mg以上、より好ましくは4.2mg以上、さらに好ましくは4.4mg以上、さらに好ましくは4.5mg以上、より好ましくは4.6mg以上であり、その好適な上限値として、好ましくは7.2mg以下、好ましくは6.7mg以下、より好ましくは6.0mg以下、さらに好ましくは5.8mg以下、より好ましくは5.6mg以下、より好ましくは5.5mg以下、さらに好ましくは5.0mg以下、より好ましくは4.9mg以下である。当該「コーヒー抽出物100gのBx値当たりのD−3HB(mg)」の好適な数値範囲として、より好ましくは4.0〜5.0mgである。これにより、コーヒー抽出物中のD−3HB濃度を高めてタンパク質由来の臭気をより良好に抑制することができると共にコーヒー由来の風味も低減できる。
なお、「コーヒー抽出物100gのBx値当たりのD−3HB(mg)」は、「〔D−3HB(mg)/コーヒー抽出物100g〕/Bx値(°)」と表示することもできる。
<1−2−1:本技術に用いるコーヒー抽出物の製造方法>
本技術に用いるコーヒー抽出物は、焙煎したコーヒー豆から水系溶媒にて過抽出して得ることができる。当該コーヒー抽出物は、過抽出画分であることが好適である。
「過抽出画分」とは、通常製造されるコーヒーエキス画分(通常Bx値3.3°以上及び/又は固形分回収率20〜25%程度)を焙煎コーヒー豆から溶媒にて分画採取した後に、この分画採取後の焙煎コーヒー豆に対してさらに溶媒にて抽出を行って得られる画分をいう。当該過抽出画分は、通常のコーヒーエキス画分と比較し、コーヒー特有の味や香りなどが薄くなっている又は薄くなった画分(Bx値3.3°未満及び/又は固形分回収率26.5%〜40%程度)である。当該過抽出画分は、一般的なコーヒーエキスの製造であれば廃棄されるようなコーヒー抽出残渣(抽出処理後のコーヒー豆)を利用し、この残渣から得ることもできる。
本技術における「固形分回収率(%)」は、「各画分の固形分回収率(%)」を積算して算出することができる。「各画分の固形分回収率(%)」は、〔各画分のコーヒー抽出液量(g)×抽出液Bx値(°)〕/焙煎コーヒー豆粉末量(g)にて算出することができる。
前記焙煎したコーヒー豆は、コーヒーミルなど粉砕機を用いて粉砕物にし、粉砕物を使用することができる。焙煎豆、及びこの粉砕物などは、市販品を用いてもよい。
前記コーヒー抽出物は、焙煎コーヒー豆に対して、例えば公知の抽出法を適用することにより製造することができる。当該抽出方法として、例えば、ペーパー、ネルなどのドリップ式、ボイリング式、エスプレッソ式、サイフォン式などの公知の方法を用いることができるが、これらに特に限定されない。
前記コーヒー豆の品種は特に限定されず、例えば、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種などが挙げられる。また、かかるコーヒー豆の産地としては、例えば、ブラジル、コロンビア、タンザニア、モカ、マンデリン、ブルーマウンテン、グァテマラなどが挙げられる。これらコーヒー豆は、1種又は2種以上でもよく、複数種や複数産地をブレンドしてもよい。
前記コーヒー豆の焙煎度(L)は、特に限定されないが、L=15〜20程度が好ましい。
前記水系溶媒として、例えば、水;炭酸水;メチル、エチルなどの炭素数1〜3の低級アルコールなどが挙げられ、これらから選択される1種又は2種以上を用いることができる。これら水系溶媒のなかでも、水が好ましい。当該水系溶媒は、少なくとも水を50%(v/v)以上含むことが好ましく、より好ましくは水を80%以上、さらに好ましくは水を90%以上含み、より好ましくは実質的に水100%である。
抽出する際の溶媒の温度は、特に限定されず、好ましくは20〜140℃、より好ましくは50〜130℃、さらに好ましくは60〜120℃、より好ましくは80〜110℃、より好ましくは90〜100℃である。抽出する際に、適宜、加圧をしてもよく、この場合、温度は100℃超にすることができる。
焙煎コーヒー豆からの過抽出画分の分画採取方法は特に限定されないが、Bx値当たりのD−3HB濃度を高める観点、コーヒー由来の風味を低減する観点から、Bx値及び/又は固形分回収率を指標にして、焙煎コーヒー豆を過抽出することが好ましく、これにより過抽出画分を分画採取することができる。
より具体的には、焙煎コーヒー豆に対し溶媒を一定量流した後、その後のコーヒー抽出液が目的のBx値及び/又は固形分回収率に達したときに、達した以降のコーヒー抽出液を過抽出画分としてより良好に分画採取することができる。このとき流す溶媒と分画採取の溶媒とは、同一又は異なってもよいが、作業効率や品質の安定性の観点から、流す溶媒と分画採取の溶媒とが実質的に同一又は同一であることが、より好ましい。
前記過抽出画分を分画採取する場合、例えば、焙煎コーヒー豆250gに対し、抽出開始から流した溶媒の量が、好ましくは1000mL以上、より好ましくは2000mL以上、さらに好ましくは3000mL以上になるときに、過抽出画分の分画採取を開始することが好適であり、抽出開始から流した溶媒の量が、好ましくは6000mLに、より好ましくは5000mLになるときに分画採取を終了することが好適である。
前記過抽出画分を分画採取する場合、Bx値を分画の目安とすることができる。当該Bx値について、上述した<1−2:本技術に用いるコーヒー抽出物>と重複する部分については適宜省略する。
例えば、通常のコーヒーエキス画分を抽出した後に抽出液のBx値が1.0°以下になるときに、分画採取を開始し、Bx値1.0°以下のコーヒー抽出物を過抽出画分として得ることができる。さらに、分画採取開始後に、抽出液のBx値が所望の下限値になるときに、分画採取を終了することが、回収効率の観点から、好ましい。例えば、過抽出画分としてBx値0.1〜0.7°のコーヒー抽出物を得る場合、抽出液のBx値が0.7°になったときに分画採取を開始し、Bx値が0.1°になったときに分画採取を終了する。
前記過抽出画分を分画採取する場合、抽出開始からの固形分回収率を分画の目安とすることができる。例えば、固形分回収率が26%になるときに、分画採取を開始し、固形分回収率26%以降のコーヒー抽出物を過抽出画分として得ることができる。さらに、分画採取開始後に、抽出液の固形分回収率が所望の数値になるときに、分画採取を終了することが、回収効率の観点から、好ましい。
より具体的には、抽出開始からの固形分回収率が、好ましくは26.5%以降、より好ましくは28%以降、さらに好ましくは29%以降から、分画採取を開始することが、得られるコーヒー抽出物のBx値を少なくすると共にコーヒー由来の風味も低減できる観点から、より好適である。
また、分画採取を開始した後に、抽出開始からの固形分回収率が、好ましくは40%、より好ましくは35%、さらに好ましくは32%、よりさらに好ましくは30%になるときに、分画採取を終了することが、タンパク質由来の臭気を抑制できる抽出物を効率よく得る観点から、望ましい。
前記過抽出画分は、抽出開始からの固形分回収率を分画の目安としたときに、好ましくは、26.5%以降40%までの間の固形分を含む画分、より好ましくは28%以降35%までの間の固形分を含む画分、さらに好ましくは29%以降30%までの間の固形分を含む画分である。これにより、D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量を高くしつつ、コーヒー由来の風味成分の量も減らすことができるので、タンパク質由来の臭気をより良好に抑制でき、さらにコーヒー由来の風味もより良好に低減できる。
<1−3:本技術に用いるタンパク質>
本技術における「タンパク質含有飲料」とは、少なくともタンパク質を含有した飲料である。
本技術に用いるタンパク質としては、動物由来、植物由来、微生物由来の何れでよく、これらから選択される1種又は2種以上であってもよい。本技術において、市販されているタンパク質を原料として使用してもよく、飲食品として使用可能なタンパク質を用いることが好適である。
動物由来のタンパク質として、特に限定されないが、例えば、肉類、魚介類、乳類、及び卵類などが挙げられる。また、植物由来のタンパク質として、特に限定されないが、穀物類、野菜類などが挙げられる。また、微生物由来のタンパク質として、特に限定されないが、細菌類、藻類などが挙げられる。本技術に用いるタンパク質として、これらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
このうち、動物由来タンパク質及び/又は植物由来タンパク質が、上述したD−3HB又はコーヒー抽出物によりこれらタンパク質由来の臭気を良好に抑制できる観点から、好適である。
<1−3−1:動物由来タンパク質>
本技術に用いる動物由来のタンパク質として肉類、卵類、乳類などが挙げられるが、これらに特に限定されない。前記肉類として、牛肉、豚肉、羊肉、馬肉などの畜肉、鶏肉、鴨肉、アヒル肉などの家禽肉、卵類として、鶏などの家禽類の卵、また、乳類として、牛乳、山羊乳、羊乳、馬乳などの哺乳動物の乳が挙げられるが、これらに特に限定されない。本技術に用いる動物由来のタンパク質として、これらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
本技術において、哺乳動物の乳由来の乳成分や乳タンパク質、好適には牛乳由来の乳成分や乳タンパク質を使用することが、本技術の効果の観点、幅広く利用されている観点から、好適である。
〔1−3−1−1.乳成分〕
本技術において「乳成分」を用いることが、D−3HBが乳タンパク質由来の臭気をより良好に抑制できる観点、乳成分は幅広く使用されている観点から、好適である。
本技術に用いる乳成分は、少なくとも乳タンパク質を含有するものが好ましい。
前記乳成分は、上述のとおり、主に哺乳動物の乳由来の乳成分、好適には牛乳由来の乳成分を使用することができる。
前記乳成分として、例えば、生乳、牛乳、脱脂乳、部分脱脂乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、乳清(ホエー)、乳清タンパク質濃縮物(WPC)、乳清タンパク質分離物(WPI)、全乳タンパク質濃縮物(TMP)、クリーム、クリームパウダー、及びホエーパウダーなどが挙げられ、これらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
本技術に発酵乳を用いてもよく、当該発酵乳は、前記乳成分を乳原料として用いて、乳酸菌などの微生物による公知の乳発酵方法によって得ることができる。
本技術における、乳固形分、無脂乳固形分、乳脂肪分、及びその他乳成分の含有量は、「乳等省令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)」の「乳等の成分規格の試験法」に記載の各定量方法によって測定することができる。また、本技術において「乳固形分」とは、無脂乳固形分及び乳脂肪分の合計である。
本技術における水分含量の値は、「乳等省令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)」の「乳等の成分規格の試験法」に記載の定量方法により測定した値である。この値は、下記式によって水分含量(単位:質量%)を求めることができる。
水分含量(質量%)=[(乾燥前の質量−乾燥後の質量)/乾燥前の質量]×100
<1−3−2.植物由来タンパク質>
本技術に用いる植物由来のタンパク質のうち、穀物類由来が好ましく、当該穀物類として、例えば、大豆、エンドウ豆などの菽穀類;大麦、小麦、デュラム小麦などの麦類;米;トウモロコシ;などが挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
当該穀物類由来のタンパク質のうち、菽穀類由来のタンパク質が好ましい。本技術において、菽穀類由来のタンパク質のうち、大豆由来のタンパク質を使用することが、本技術の効果の観点から好適である。
〔1−3−2−1.豆乳〕
本技術において、大豆由来のタンパク質として「豆乳」を用いることが、D−3HBが大豆タンパク質由来の臭気を良好に抑制できる観点から、好適である。豆乳は、豆乳類や豆乳含有飲食品など豆乳含有組成物として幅広く使用されているため、この大豆タンパク質由来の臭気を抑制できることは本技術の利点といえる。さらに、豆乳は大豆イソフラボンを含むため種々の効能も期待できる。
本技術で用いられる豆乳は、大豆や脱脂大豆などの原料大豆から常法により得られる豆乳を用いることができる。当該豆乳の形態は、特に限定されず、液状、粉末状、流動状、又は固体状などの何れであってもよい。
また、本技術で用いられる豆乳は、広義の意味の「豆乳」であり、日本農林規格(以下、『昭和56年11月16日 農林水産省告示第180号;最終改正:平成24年7月17日農林水産省告示第1679号』に記載の規格に基づく)による「豆乳類」で定義される狭義の「豆乳」に限定されない。
本技術で用いられる「豆乳」は、例えば、原料大豆を、水浸漬して磨砕するか又は水浸漬せずに含水状態にて磨砕することによって、呉(ご)を得る工程、次いでこの呉をろ過などして不溶性画分を除去する除去工程により、得ることができる。
これにより、大豆原料から熱水などによりタンパク質その他の成分を溶出させて、繊維質を除去して大豆豆乳液を得ることができる。当該熱水の温度は、50〜100℃(好適には80℃以上)である。また、豆乳を得る際のpH調整は、通常中性〜弱アルカリ性のpH7〜9程度(好適にはpH7〜8程度)が好適である。
前記呉から不溶性画分を除去した後に、得られた大豆豆乳液を加熱殺菌することが、好適である。この加熱殺菌した後に、次いで均質化を行ってもよい。
前記加熱殺菌は、常法の条件で行うことが可能であり、加熱殺菌条件として、例えば、130〜150℃で、1〜120秒程度(好適には2〜14秒、より好適には2〜10秒)が一般的であるが、これに限定されるものではない。
得られた大豆豆乳液は、そのままの状態で、本技術の「豆乳」として使用してもよい。また、得られた大豆豆乳液は、必要に応じて、乾燥や成分調製などの加工処理を行った後に、本技術の「豆乳」として使用してもよい。
前記原料大豆として、特に限定されないが、例えば、丸大豆、脱皮大豆、脱皮脱胚軸した大豆、酵素失活のために予め加熱した大豆などが挙げられ、これらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。このうち、脱皮脱胚軸大豆、又は加熱大豆を用いることが、風味が良好な豆乳を得ることができるので、好適である。
本技術で用いられる豆乳の大豆固形分は、特に限定されないが、好ましくは2%以上、より好ましくは4%以上、さらに好ましくは6%以上、よりさらに好ましくは8%以上であり、上限は特に限定されないが、例えば、15%や13%などが挙げられる。
本技術で用いられる豆乳の大豆タンパク質含有量は、特に限定されないが、好ましくは1.8%以上、より好ましくは3.0%以上、さらに好ましくは3.8%以上であり、上限は特に限定されないが、8%や6%などが挙げられる。なお、本技術における豆乳の「大豆固形分」は、屈折計(例:Refractometer RX−5000(アタゴ社製))にて測定できる。
本技術における豆乳の「大豆タンパク質含有量」は、日本農林規格の「豆乳類の日本農林規格」に従って測定することができる。なお、日本農林規格の「豆乳類の日本農林規格」には「大豆タンパク質含有率の測定方法は、試料約5gを量りとり、ケルダール法により窒素の量を求め、これに6.25を乗じて得た値の試料重量に対する百分比を大豆タンパク質含有率とするものとする。」とあり、これにより本技術では、豆乳の「大豆タンパク質含有量」を測定できる。
本技術の豆乳含有組成物中の大豆タンパク質含有量は、原料の豆乳含有量×この豆乳の大豆タンパク質含有率にて算出できる。また、本技術の豆乳含有組成物中の大豆固形分は、原料の豆乳含有量×この豆乳の大豆固形分にて算出できる。
また、本技術で用いられる豆乳として、前記「日本農林規格の豆乳類」で定義される「豆乳類」(以下、「日本農林規格による豆乳類」ともいう)を使用することができ、当該「豆乳類」を用いることが、本技術においてコスト及び作業効率性の観点から、好適である。当該「豆乳類」は、適宜、粉末状や流動状などの形態にして使用してもよい。また、当該「豆乳類」は、上述した加熱殺菌条件で加熱殺菌されていることが好適である。
「日本農林規格による豆乳類」では、大豆固形分及び大豆タンパク質含有率に基づいて、豆乳、調製豆乳、豆乳飲料に分類されている。本技術では、豆乳、調整豆乳、及び豆乳飲料の群から選択される1種又は2種以上を使用することができる。
「日本農林規格による豆乳類」の「豆乳」は、本技術における狭義の「豆乳」であり、当該狭義の「豆乳」を、以下、「無調整豆乳」ともいう。
「日本農林規格による豆乳類」の無調整豆乳は、大豆固形分は8%以上かつ大豆タンパク質含有量は3.8%以上であり、調製豆乳は、大豆固形分は6%以上かつ大豆タンパク質含有量は3.0%以上であり、豆乳飲料は、大豆固形分は2%又は4%以上かつ大豆タンパク質含有量は1.8%以上である。また、「日本農林規格による豆乳類」の調製豆乳や豆乳飲料は、「調製豆乳の規格」や「豆乳飲料の規格」に記載の「原材料」を使用する。
本技術の豆乳類は、市販品を使用することが可能である。無調整豆乳の市販品として、例えば、有機豆乳(スジャータ社製)、おいしい無調整豆乳(キッコーマン社製)などが挙げられる。調製豆乳の市販品として、例えば、調製豆乳(キッコーマン社製)などが挙げられる。
なお、本技術で用いられる豆乳には、任意成分を適宜配合することができる。当該任意成分として、植物油脂、糖類、食塩、炭酸カルシウム、ビタミンCやビタミンEなどのビタミン類、風味原料(果汁、野菜汁、コーヒー、麦芽エキス、抹茶、ココア、牛乳、粉乳など)、香辛料などが挙げられる。また、任意成分として、前記「豆乳類の日本農林規格」で記載されている「調製豆乳の規格」や「豆乳飲料の規格」に記載の「原材料」を使用してもよい。これら任意成分の群から選択される1種又は2種以上を使用することができる。
<1−4:本技術の飲料中の各含有量及び各質量含有比>
<1−4−1:D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量>
本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸の含有量(mg/飲料100g)は、特に限定されないが、D−3−ヒドロキシ酪酸を含有させることで、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むタンパク質含有飲料とすることができる。
D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量(mg/飲料100g)は、飲料100g中、好適な下限値として、好ましくは0.005mg以上、より好ましくは0.01mg以上、さらに好ましくは0.02mg以上、よりさらに好ましくは0.025mg以上、より好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.25mg以上、より好ましくは0.5mg以上、より好ましくは0.8mg以上、より好ましくは1mg以上、より好ましくは2mg以上、より好ましくは2.5mg以上であり、タンパク質由来の臭気を抑制する観点から好適である。当該D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量における好適な上限値として、特に制限されないが、飲料100g中、好ましくは20mg以下、より好ましくは15mg以下、さらに好ましくは10mg以下、より好ましくは5mg以下であり、少ない方がコストの観点から、好適である。当該好適な範囲として、飲料100g中、より好ましくは0.01〜10mg、さらに好ましくは0.5〜10mgである。
<1−4−2:D−3−ヒドロキシ酪酸の質量含有比>
本技術の飲料中におけるD−3HB(質量部)/タンパク質(質量部)の質量含有比は、特に限定されないが、好適な下限値として、飲料に含まれるタンパク質1質量部に対して、飲料中、好ましくは1.0×10−6質量部以上、より好ましくは2.0×10−6質量部以上、さらに好ましくは2.5×10−6質量部以上、よりさらに好ましくは2.7×10−6質量部以上、より好ましくは2.9×10−6質量部以上、より好ましくは3.0×10−6質量部以上、より好ましくは5.0×10−6質量部以上、より好ましくは6.0×10−6質量部以上、より好ましくは7.0×10−6質量部以上、より好ましくは2.5×10−5質量部以上、より好ましくは3.0×10−5質量部以上、より好ましくは3.5×10−5質量部以上、より好ましくは5.0×10−5質量部以上、より好ましくは6.0×10−5質量部以上、より好ましくは7.0×10−5質量部以上、より好ましくは1.0×10−4質量部以上、より好ましくは1.2×10−4質量部以上、より好ましくは1.4×10−4質量部以上、より好ましくは1.8×10−4質量部以上、より好ましくは2.0×10−4質量部以上、より好ましくは2.1×10−4質量部以上、より好ましくは2.5×10−4質量部以上、より好ましくは5.0×10−4質量部以上、より好ましくは6.2×10−4質量部以上、より好ましくは7.0×10−4質量部以上、より好ましくは2.0×10−3質量部以上、より好ましくは2.5×10−3質量部以上であり、タンパク質由来の臭気をより抑制できる観点から好適である。
また、当該飲料中におけるD−3HB(質量部)/タンパク質(質量部)の質量含有比における好適な上限値として、特に限定されないが、飲料に含まれるタンパク質1質量部に対して、飲料中、好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは5.0×10−2質量部以下、より好ましくは1.0×10−2質量部以下、より好ましくは5.0×10−3質量部以下であり、少ない方がコストの観点から、好適である。
当該飲料中におけるD−3HB(質量部)/タンパク質(質量部)の質量含有比における好適な数値範囲として、飲料に含まれるタンパク質1質量部に対して、飲料中、より好ましくは2.5×10−6〜1質量部、さらに好ましくは2.5×10−5〜0.5質量部、より好ましくは1.0×10−4〜0.1量部である。
<1−4−3:コーヒー抽出物の含有量>
本技術に用いるコーヒー抽出物の含有量(mg/飲料100g)は、特に限定されないが、本技術のコーヒー抽出物を含有させることで、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を含む、タンパク質含有飲料を得ることができる。
本技術に用いるコーヒー抽出物は、上記<1−4−1:D−3−ヒドロキシ酪酸の含有量><1−4−2:D−3−ヒドロキシ酪酸の質量含有比>で説明したように、飲料中のD−3HBの含有量や質量含有比になるように、飲料を調製することが好ましい。
例えば、本技術に用いるコーヒー抽出物は、飲料100g中のD−3−ヒドロキシ酪酸濃度が、好ましくは5.0×10−3〜0.1mg、より好ましくは0.01〜0.02mgであり、タンパク質由来の臭気を抑制する観点やコーヒー由来の風味を低減する観点から好適である。
また、例えば、本技術に用いるコーヒー抽出物は、本技術の飲料中におけるD−3HB(質量部)/タンパク質(質量部)の質量含有比が、飲料に含まれるタンパク質1質量部に対して、飲料中、好ましくは5.0×10−7〜0.1質量部、より好ましくは1.0×10−6〜1.0×10−4質量部であり、タンパク質由来の臭気を抑制する観点やコーヒー由来の風味低減の観点から好適である。
また、本技術に用いるコーヒー抽出物やD−3HBの含有量は、通常のタンパク質含有飲料に含まれるD−3−ヒドロキシ酪酸の含有量を超えるように、配合することが好ましい。これにより、通常のタンパク質含有飲料で生じていたタンパク質由来の臭気が抑制することができる。
<1−4−4:タンパク質の含有量(g/飲料100g)>
本技術の飲料におけるタンパク質の含有量(g/飲料100g)は、特に限定されないが、飲料100g中、好適な下限値として、好ましくは0.1g以上、より好ましくは0.5g以上、さらに好ましくは1g以上、より好ましくは2g以上、より好ましくは3g以上であり、また、好適な上限値として、好ましくは15g以下、好ましくは12g以下、より好ましくは10g以下、さらに好ましくは8g以下、より好ましくは7g以下、より好ましくは6g以下である。当該好適な数値範囲として、飲料100g中、より好ましくは0.1〜12g/飲料100g、さらに好ましくは3〜6g/飲料100gである。
前記飲料(100g)中の前記タンパク質の含有量は、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質の含有量であってもよく、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質を含むタンパク質の含有量であってもよい。
また、前記タンパク質が乳タンパク質の場合、乳タンパク質の含有量は、飲料100g中、より好ましくは0.1〜12g、さらに好ましくは1〜8g、よりさらに好ましくは3〜6gである。
また、前記タンパク質が大豆タンパク質の場合、大豆タンパク質の含有量は、飲料100g中、より好ましくは0.1〜12g、さらに好ましくは1〜8g、よりさらに好ましくは3〜6gである。
<1−4−5:タンパク質の含有量(g/飲料100kcal)>
本技術の飲料におけるタンパク質の含有量(g/100kcal)は、特に限定されないが、飲料100kcal中、好適な下限値として、好ましくは1g以上、より好ましくは2g以上、さらに好ましくは3g以上、より好ましくは4g以上、より好ましくは6g以上、より好ましくは7g以上、より好ましくは8g(より好適には8.1g)以上である。また、飲料100kcal中、好適な上限値として、好ましくは15g以下、より好ましくは13g以下、より好ましくは12g以下、さらに好ましくは11g以下、より好ましくは10g以下、より好ましくは9g以下である。当該好適な数値範囲として、飲料100kcal中、より好ましくは1〜13g、さらに好ましくは8.1〜12gである。
なお、本技術における飲料中のカロリーについて、修正アトウォーター法を用いて計算することができる。
前記飲料100kcal中のタンパク質の含有量は、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質の含有量であってもよく、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質を含むタンパク質の含有量であってもよい。
また、前記タンパク質が乳タンパク質の場合、飲料100kcal中、好ましくは1〜13g、より好ましくは5〜12g、さらに好ましくは8.1〜12gである。
また、前記タンパク質が大豆タンパク質の場合、飲料100kcal中、好ましくは1〜13g、より好ましくは5〜12g、さらに好ましくは8.1〜12gである。
なお、タンパク質の含有量は、窒素定量換算法(窒素・たんぱく質換算係数として通常6.25を用いる)及びケルダール法で測定することができる(日本国消費者庁:食品表示基準について(平成27年3月30日付け 消食表第139号))。
また、飲料中のタンパク質の含有量が8.1g/飲料100kcal以上の場合には、日本厚生労働省による栄養表示基準で定められた、タンパク質が高い旨の表示基準(100kcalあたりタンパク質8.1g)を満たすので、「高タンパク質飲料」と表示、分類することができる。
<1−5.任意成分>
本技術の飲料には、本技術の効果を損なわない範囲内で、飲料成分として使用可能な任意成分を配合することができ、任意成分として、酸性成分、プロバイオティクス、甘味料、安定剤、香味成分、植物油脂、植物性乳、増粘多糖類、香味成分、油脂、タンパク質、アミノ酸、有機酸、ビタミン、無機塩類などが挙げられ、これらから選択される1種又は2種以上を用いることができる。
酸性成分は特に限定されないが、当該酸性成分として、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、グルコン酸、フィチン酸、リン酸、二酸化炭素及びこれらの塩などが挙げられ、これらから1種又は2種以上を用いることができる。
当該酸性成分は酸味料及び/又はpH調整剤として用いられ、当該酸性成分により、飲料に酸味を付与したり、酸性領域にしたりすることができる。
プロバイオティクスは特に限定されないが、プロバイオティクスとして、乳酸菌、ビフィドバクテリウム属細菌、酢酸菌、及び枯草菌などが挙げられ、これらから1種又は2種以上を用いることができ、このうち乳酸菌及び/又はビフィドバクテリウム属細菌(例えば、B.ロンガム、B.インファンティス、B.ブレーベなど)が好ましい。プロバイオティクスは、生菌体、死菌体、これらを用いた培養物の何れでもよいが、プロバイオティクス効果の観点から生菌体が好ましい。また、菌体、細菌培養物又は発酵乳を配合させることで、プロバイオティクス効果を期待することも可能である。
甘味料は特に限定されないが、甘味料として、異性化糖(果糖ブドウ糖液)、砂糖(ショ糖)、ブドウ糖、果糖、乳糖、マルトース、パラチノース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ラフィノースなどの糖類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチュロースなどの糖アルコール;グルチルリチン、ステビオサイド、レバウディオサイド、甜茶抽出物、甘茶抽出物などの天然甘味料;サッカリン、アステルパームなどの人工甘味料が挙げられ、これらから1種又は2種以上を用いることができる。
安定剤は特に限定されないが、安定剤として、例えば、ハイメトキシルペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び大豆多糖類などが挙げられ、これらから1種又は2種以上を用いることができる。なお、大豆多糖類は大豆から得られた多糖類で、主成分はヘミセルロースである。市販品でもよく、市販品として、例えば、ハイメトキシルペクチン(SM−666、三栄源エフ・エフ・アイ社製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(セロゲンFZ(製品名)、第一工業製薬社製)、大豆多糖類(SM−1200、三栄源エフ・エフ・アイ社製)などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらから1種又は2種以上を用いることができる。
香味成分は特に限定されないが、飲料の味付けや香り付け目的のため使用可能な成分を用いることができ、香味成分として、コーヒー、紅茶、緑茶、ほうじ茶、番茶、煎茶、ウーロン茶などの茶類、これらのエキス;レモン、オレンジなどの柑橘系、リンゴ、ブドウ、イチゴ、パイナップル、バナナ、ナシ、モモ、ウメ、ブルーベリー、メロン、グアバ、マンゴー、アセロラ、パパイヤなどの果汁類;トマト、ニンジンなどの野菜汁類、これらの粉末又はフレーバーなどが挙げられ、これらから1種又は2種以上を用いることができる。
<2.本技術のタンパク質含有組成物の製造方法>
本技術は、(a)D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物と、(b)タンパク質と、を混合して原料液を調製する工程を含む、タンパク質含有組成物の製造方法を提供することもできる。当該タンパク質含有組成物は、タンパク質含有飲料が好適である。
また、本技術のタンパク質含有組成物は、上述したD−3−ヒドロキシ酪酸を、タンパク質含有組成物に、少なくとも含有させることで得ることができる。このとき、D−3−ヒドロキシ酪酸の態様は特に限定されず、例えば、本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物などのような、D−3−ヒドロキシ酪酸を含む組成物を用いてもよい。
本技術のタンパク質含有組成物の製造方法は、D−3−ヒドロキシ酪酸、及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を、添加する工程を含むことが好適である。
本技術のタンパク質含有組成物の製造方法は、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を調製する工程を含んでもよい。当該コーヒー抽出物が、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満及び/又は固形分回収率26.5%〜40%であることが好適である。
本技術のタンパク質含有組成物の製造方法において、上述した<1.本技術のタンパク質含有飲料>と共通する構成については説明を省略するが、当該<1.>の説明が当該製造方法にも当てはまり、適宜適用することができる。
本技術のタンパク質含有組成物の製造方法における原料及びその使用量は、上記<1.本技術のタンパク質含有飲料>のD−3−ヒドロキシ酪酸、本技術のコーヒー抽出物、乳タンパク質や大豆タンパク質などのタンパク質、任意成分などを、原料として使用することができ、また、各含有量や各質量含有比になるように添加量又は使用量を適宜調整することができる。
例えば、本技術のタンパク質含有組成物の製造方法において、D−3−ヒドロキシ酪酸を組成物100g中に0.01mg以上(より好適には1〜10mg)になるように添加すること;組成物中に含まれるタンパク質1質量部に対して、D−3−ヒドロキシ酪酸を、組成物中に2.5×10−6質量部以上(より好適には2.5×10−6〜1質量部)になるように添加すること;タンパク質を、タンパク質含有量が8g/組成物100kcalになるように添加すること;などが好適である。
本技術のタンパク質含有組成物の製造工程として、例えば、タンパク質などを含む原料を混合して原料液を調製する工程(以下、「原料液調製工程」ともいう)、当該原料液を加熱殺菌又は除菌(膜処理など)する工程(以下、「加熱殺菌工程」ともいう)、当該殺菌又は除菌した原料液を容器に充填する工程(以下、「容器充填工程」ともいう)などが挙げられるが、本技術においてこれらに限定されない。
本技術のタンパク質含有組成物の製造方法において、各成分の添加は、製造工程中の何れの工程でもよく、特に限定されず、例えば、原料液調製工程での添加が挙げられる。
本技術において、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物の添加工程は、タンパク質含有組成物の製造工程中であれば特に限定されず、何れの工程で行ってもよい。例えば、原料液調製工程で添加してもよいし、加熱殺菌工程前に添加してもよいし、加熱殺菌工程後に添加してもよいし、容器充填工程前に添加してもよい。
本技術のタンパク質含有組成物の製造工程に、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を調製する工程(以下、「コーヒー抽出物調製工程」ともいう)を含んでもよい。
本技術のタンパク質含有組成物の製造工程における、コーヒー抽出物調製工程の順序は、特に限定されないが、例えば、コーヒー抽出物調製工程、及び原料液調製工程の順でもよい。
なお、コーヒー抽出物調製工程の説明において、上述した<1.>(より具体的には、<1−2:本技術に用いるコーヒー抽出物>及び<1−2−1:本技術に用いるコーヒー抽出物の製造方法>など)と重複する構成について適宜省略するが、上述した<1.>の説明が当該コーヒー抽出物調製工程にも当てはまり、適宜適用することができる。
コーヒー抽出物調製工程は、焙煎したコーヒー豆から水系溶媒にて抽出して、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を得ることが好適である。当該コーヒー抽出物は、過抽出して得ることが好適である。当該コーヒー抽出物は、Bx値3.3°未満及び/又は固形分回収率26.5%〜40%であることが好適である。
コーヒー抽出物調製工程において、前記焙煎したコーヒー豆から水系溶媒にて過抽出するときに、過抽出画分を分画採取することが好適である。
前記過抽出画分を分画採取する場合、焙煎コーヒー豆250gに対し、抽出開始から流した溶媒の量が、好ましくは1000mL以上であることが、より好適である。
前記過抽出画分を分画採取する場合、通常のコーヒーエキス画分を抽出した後に抽出液のBx値が1.0°以下になるときに、分画採取を開始し過抽出画分を得ることが、より好適である。
前記過抽出画分を分画採取する場合、固形分回収率が26%になるときに、分画採取を開始し、固形分回収率26%以降のコーヒー抽出物を過抽出画分として得ることが、より好適である。
原料液調製工程において、(a)D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物、並びに(b)タンパク質などの原料を混合して原料液を調製することが好適である。原料液調製工程における混合温度は、特に限定されないが、好適には室温以下(〜25℃)がよい。当該原料液調製工程において、D−3−ヒドロキシ酪酸として、予め調製されたD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を使用してもよい。また、原料液調製工程において、タンパク質の分散化又は安定化のため、乳化剤又は安定剤を原料として混合させることが好適である。
原料液調製工程において、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を添加する前に、予め安定剤や乳化剤などを原料として混合して前処理原料液を調製することが好適である。これにより当該前処理原料液のタンパク質が分散化又は安定化されるので、他の成分を混合しやすい利点がある。当該前処理原料液と、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物とを混合した後に、加熱殺菌などを行うことが、良好な風味や外観を得る観点から、好適である。これにより、加熱殺菌が処理された組成物(好適には飲料)を得ることができる。
本技術において、原料液を均質化処理することが好適である。当該均質化処理は、常法により行うことができる。例えば、ホモジナイザーを用い、60〜90℃の条件下、5〜25MPaの圧力で均質化する方法を例示することができるが、これに限定されない。
本技術において、原料液を加熱殺菌又は除菌することが好適である。常法の加熱殺菌又は除菌により行うことができる。加熱殺菌の場合、通常は120〜150℃で1〜120秒間、飲料風味の観点からより好ましくは120〜140℃で1〜3秒間程度であり、UHT殺菌(Ultra-High Temperature pasteurization)を行ってもよい。また、低温殺菌(例えば、パスツリゼーション)を行ってもよく、例えば60〜100℃(より好適には70〜90℃)で5〜30分間(より好適には5〜15分間)などが挙げられる。また、除菌はフィルターや珪藻土などを用いて行ってもよい。
本技術において、原料液を容器に充填する場合は、常法により行うことができ、本技術の組成物に使用する容器として、紙パック、PET容器、缶、ビンなどが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、飲料や流動食など組成物の状態によって、適宜容器を選択してもよい。また、加熱殺菌後の原料液を容器に無菌充填してもよいし、未殺菌の原料液を容器に充填した後にこの容器ごと加熱殺菌してもよい。
また、本技術のタンパク質含有組成物の製造工程において、タンパク質含有組成物を酸性に調整する場合、何れかの工程において、酸性成分などの含有液を適宜混合して、組成物を酸性に調整してもよい。このとき、原料液に酸性成分などを混合させることが、良好な風味や外観を得る観点から、好適である。
なお、本技術のタンパク質含有組成物のpH(20℃)は、特に限定されないが、酸性にする場合、好ましくは6以下、さらに好ましくは2〜6、よりさらに好ましくは3〜5である。これにより、酸性組成物(好適には酸性飲料)を得ることができる。
上記製造方法により、タンパク質由来の臭気が抑制されたタンパク質含有組成物(好適には、タンパク質含有飲料)を得ることができる。より好適には、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質におけるタンパク質由来の臭気が抑制されたタンパク質含有組成物を得ることができる。また、本技術によれば、大豆タンパク質の青臭さ、より好適には豆乳由来の青臭さも抑制された本技術のタンパク質含有組成物を得ることができる。
本技術のタンパク質含有組成物の形態は特に限定されないが、流動状又は液状の何れでもよい。本技術のタンパク質含有組成物は、飲食品用、医薬品用など幅広い用途に使用することができる。
<3.本技術に用いるD−3HBなどの用途(飲食品など)>
また、本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、タンパク質含有組成物に対して、タンパク質由来の臭気を抑制することが可能である。当該組成物として、例えば、飲食品、流動食などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を、タンパク質含有組成物に用いることで、タンパク質由来の臭気を抑制することができる。また、本技術のコーヒー抽出物は、タンパク質含有組成物に対してコーヒー由来の風味が付与されないようにできるので、幅広い組成物に対して味や香りなどを損なうことなく適用できる。
よって、本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、タンパク質由来の臭気を抑制する剤の有効成分として含有させることができ、また、当該タンパク質由来の臭気を抑制する剤を製造するために使用することができる。
また、本技術は、タンパク質由来の臭気を抑制するための、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物、又はその使用を提供することもできる。また、本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を、配合又は添加することを含む、タンパク質含有組成物(好適には飲食品)のタンパク質由来の臭気抑制方法を提供することも可能である。
本技術は、タンパク質由来の臭気を抑制することができるので、タンパク質含有組成物(より好適には高タンパク質含有組成物)に対して適用することができる。
さらに、本技術は、乳タンパク質由来の臭気及び/又は大豆タンパク質由来の臭気を抑制できるので、乳タンパク質及び/又は大豆タンパク質を含有する組成物に対して適用することができる。
また、本技術の別の側面として、本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、大豆タンパク質含有組成物に対して、大豆の青臭さ(n−ヘキサナール由来)を抑制することができる。前記D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、大豆の青臭さを抑制するという課題を解決し得る。これにより、風味の良好な組成物を提供することも可能である。さらに、前記D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、大豆タンパク質含有組成物に対して、大豆タンパク質由来の臭気及び大豆の青臭さを抑制することができる。このため、少なくとも大豆タンパク質由来の臭気又は大豆の青臭さの何れかを有する大豆タンパク質含有組成物に対して適用することが好ましい。
よって、本技術に用いるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物は、大豆の青臭さを抑制する剤の有効成分として含有させることができ、また、当該大豆の青臭さを抑制する剤を製造するために使用することができる。
また、本技術は、大豆の青臭さを抑制するための、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物、又はその使用を提供することもできる。また、本技術は、D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物を配合又は添加することを含む、タンパク質含有組成物(好適には飲食品)の大豆の青臭さ抑制方法を提供することも可能である。
よって、本技術は、大豆の青臭さを抑制することができ、上述のように大豆タンパク質由来の臭気も抑制できるので、大豆タンパク質含有組成物(より好適には高タンパク質含有組成物)に対して適用することが好適である。
本技術におけるD−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物の使用量、これらのタンパク質に対する質量含有比(使用比)などの使用量や使用比は、上述した<1.本技術のタンパク質含有飲料>及び<2.本技術のタンパク質含有組成物の製造方法>の各構成の含有量及び各質量含有比などを適用できる。
本技術は、機能性表示食品用、飲食品用、医薬品用などの用途にも使用することができ、飲用時に液状又は流動状にすることができる形態(例えば、錠剤、粉末など)も含むことが可能である。
本技術は、適用対象であるヒト若しくはヒト以外のペット、家畜などの動物に使用してもよく、また治療目的使用であっても、非治療目的であってもよい。「非治療目的」とは、医療行為、すなわち、治療による人体への処置行為を含まない概念である。
前記飲食品は、液状、ペースト状、固体、粉末などの形態を問わず、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)などのほか、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販品などが挙げられる。また、本技術で定義される飲食品は、保健用途が表示された飲食品として提供・販売することも可能である。
前記乳・乳製品としては、加工乳、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料類、チーズ、アイスクリーム類、調製粉乳類、クリーム、その他の乳製品などが挙げられる。
前記飲料としては、炭酸飲料、天然果汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、果肉飲料、果粒入り果実飲料、野菜系飲料、豆乳、豆乳飲料、コーヒー飲料、お茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、アルコール飲料、その他の嗜好飲料などが挙げられる。
以下、実施例、比較例、試験例などに基づいて本技術をさらに詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例や比較例などは、本技術の代表的な実施例などの一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
〔試験例1(実施例1〜3及び比較例1):コーヒー画分抽出液を使用した高タンパク質含有飲料〕
表1に示すとおりに、室温以下(〜25℃)にて、原料を混合して、各高タンパク質含有飲料を作製した。なお、脱脂粉乳、Total Milk Protein、乳化剤、及び一部水を混合して前処理原料液を得、次いで残りの原料を混合してもよい。コーヒー画分抽出液の製造は下記の〔製造例1:コーヒー抽出液(画分1〜4)の製造方法〕に示す。
比較例1、及び何れの実施例1〜3も、脂肪分0.5%、タンパク質4.0%、炭水化物6.48%であり、エネルギーは46kcal/100gである。栄養表示基準で定められた、タンパク質を強化した旨の表示基準(100kcalあたりタンパク質8.1g)をクリアしており、高タンパク質を含有していることを訴求可能である。
これら飲料はすべて、85℃で10分間の加熱殺菌を施し、10℃に冷却後、パネルに提供した。なお、以下、タンパク質由来の臭気を、「タンパク臭」ともいう。
コーヒー分画抽出液なしの高タンパク質含有飲料(比較例1)、コーヒー画分2抽出液を含む高タンパク質含有飲料(実施例1)、コーヒー画分3抽出液を含む高タンパク質含有飲料(実施例2)、コーヒー画分4抽出液を含む高タンパク質含有飲料(実施例3)について、以下の〔乳タンパク臭の評価〕〔コーヒー由来の風味の評価〕に関する官能評価を行った。
〔D−3HB(D−3−ヒドロキシ酪酸)の測定方法〕
コーヒー画分抽出液中のD−3−ヒドロキシ酪酸は、食品及び一般分析用試薬キット:F−キット D−3−ヒドロキシ酪酸(J.K.インターナショナル社製:D−3−ヒドロキシ酪酸脱水素酵素及びNAD(酸化型)/492nm)を用いて、その取扱説明書に従って測定した。なお、試料のBx値は、0.4〜1.0°になるように希釈した。
〔タンパク臭の評価〕
官能評価パネルには、食品開発に従事する専門家パネル6名を用いた。事前に比較例を喫食し、タンパク臭がする(以下の基準の「4:する」に相当するもの)ことをパネルですり合わせを行い、各実施例について以下の基準でタンパク臭を評価した。
・タンパク臭が、1点:しない。 ; 2点:あまりしない。 ; 3点:どちらともいえない。 ; 4点:する。 ; 5点:非常にする。
〔コーヒー由来の風味の評価〕
官能評価パネルには、食品開発に従事する専門家パネル6名を用いた。事前に比較例を喫食し、コーヒー由来の風味がしない(以下の基準の「1:しない」に相当するもの)ことをパネルですり合わせを行い、各実施例について以下の基準でコーヒー由来の風味を評価した。
・コーヒー由来の風味が、1点:しない。 ; 2点:あまりしない。 ; 3点:どちらともいえない。 ; 4点:する。 ; 5点:非常にする。
Figure 2021193945
〔製造例1:コーヒー抽出液(画分1〜4)の製造方法〕
コーヒーマメブラジルNo.2(焙煎度 L=18)を市販されている電動コーヒーミルで粉砕し、焙煎コーヒー豆の粉末を作製した。コーヒーネルに焙煎コーヒー豆粉末(250g)を充填し、90〜100℃の熱水を投入し、熱水2000mLまでで1分画し、次いで1000mLごとに3分画し、下記表2のとおり、固形分(Bx)の回収率が異なる抽出液(画分1〜4)を分画採取した。
表2の「固形分回収率(焙煎豆当たりの%)」は、「各画分のコーヒー抽出液量(mLをgとする)×抽出液Bx値(°)/焙煎コーヒー豆粉末量(250g)」にて、「各画分の固形分回収率」として、計算した。
具体的には、画分1の固形分回収率(%)として、2000g×3.31°/250gから、26.48%を得、画分2の固形分回収率(%)として、1000g×0.7°/250gから、2.8%を得た。同様にして、画分3の固形分回収率(%)として1.5%、画分4の固形分回収率(%)として0.9%を得た。
表2の「固形分回収率(積算)」の欄に示すように、画分1までの積算の固形分回収率は26.5%であり、画分2までの積算の固形分回収率は、画分1の26.5%+画分2の2.8%=29.3%であった。画分3までの積算の固形分回収率は、30.8%、画分4までの積算の固形分回収率は31.7%であった。
画分1は0.00%以降26.5%までの間の固形分を含む画分であり、画分2は26.5%以降29.3%までの間の固形分を含む画分、画分3は、29.3%以降30.8%までの間の固形分を含む画分、画分4は30.8%以降31.7%までの間の固形分を含む画分である。
表1中の画分1は、「通常製造されるコーヒー抽出画分」に相当した。画分2、画分3、画分4は、それぞれ「過抽出画分」に相当した。
〔Bx値の測定方法〕
本技術で得られたコーヒー抽出液のBx値(固形分)は、液体中に溶解している固形分の濃度を測定可能な屈折計で測定して得られる値であり、屈折計としてRefractometer RX−5000(アタゴ社製)を使用して測定した。
Figure 2021193945
上述のように、粉砕した焙煎コーヒー豆に溶媒を流し、一定量間隔で溶媒抽出画分を順次分画採取し、これら溶媒抽出画分のうちで「過抽出画分」を用いると、タンパク質由来の臭気を抑制できた。さらに、当該「過抽出画分」は、コーヒー抽出物でありながら、飲食品に対してコーヒー由来の風味が付与されず、タンパク質含有飲料自体の風味を損なうことがなかった。さらに、タンパク質含有飲料で生じるタンパク質由来の臭気を抑制できた。これら効果に、過抽出画分のBx値及び固形分回収率が寄与していると考えた。
さらに、本発明者らは、過抽出画分に含まれるタンパク質由来の臭気抑制成分について鋭意検討した結果、このなかからタンパク質由来の臭気を抑制できる成分が、D−3−ヒドロキシ酪酸であることを突き止めた。
本発明者らは、試験例1並びに後述する試験例2及び3の結果から、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むコーヒー抽出物、又はD−3−ヒドロキシ酪酸を、飲料の原料として、タンパク質含有飲料に含有させることによって、タンパク質含有飲料で生じるタンパク質由来の臭気を抑制できることを確認できた。
〔試験例2(実施例4〜9及び比較例2):D−3HB及び乳タンパク質を含む高タンパク質含有飲料〕
表3に示すとおりに、室温以下(〜25℃)にて、原料を混合して、高タンパク質含有飲料(乳タンパク質)を作製した。なお、脱脂粉乳、Total Milk Protein、乳化剤、及び一部水を混合して前処理原料液を得、次いで残りの原料を混合してもよい。これら飲料はすべて、85℃で10分間の加熱殺菌を施し、10℃に冷却後、パネルに提供した。
3−ヒドロキシ酪酸(3HB)試薬は、市販品(製造元 :Alfa Aesar (ALF);富士フィルム和光純薬社製)を用いた。当該3HB試薬中に含まれるD−3HBの割合を、上記「食品及び一般分析用試薬キット:F−キット D−3−ヒドロキシ酪酸」にて測定した結果、当該3HB試薬にはD−3HBが28%含まれていた。
比較例2、及び何れの実施例4〜9も、脂肪分0.5%、タンパク質4.0%、炭水化物6.48%であり、エネルギーは46kcal/100gである。栄養表示基準で定められた、タンパク質を強化した旨の表示基準(100kcalあたりタンパク質8.1g)をクリアしており、高タンパク質を含有していることを訴求可能である。
3HB試薬無添加の高タンパク質含有飲料(比較例2)、3HB試薬を0.1、0.5、1、2、3、10mg/飲料100gになるように配合した高タンパク質含有飲料(表3参照;実施例4〜10)について、以下の〔乳タンパク臭の評価〕に関する官能評価を行った。
〔乳タンパク臭の評価〕
官能評価パネルには、食品開発に従事する専門家パネル6名を用いた。事前に比較例を喫食し、乳タンパク臭がする(以下の基準の「4:する」に相当するもの)ことをパネルですり合わせを行い、各実施例について以下の基準でタンパク臭を評価した。
・乳タンパク臭が、1点:しない。 ; 2点:あまりしない。 ; 3:どちらともいえない。 ; 4点:する。 ; 5点:非常にする。
実施例4の飲料では、D−3HBによって、平均点が3.2とマスキングの効果が発揮されていると考えた。実施例5の飲料では、平均点が2.5となり、D−3HBによって、さらにマスキングの効果が発揮されていることがわかる。実施例6(飲料100g中のD−3HB含有量が0.28mg以上)以降では、平均点が2を下回り、D−3HBによって、乳タンパク臭が十分にマスキングされているという結果が得られた。
D−3HBは、飲料100g中に、0.02〜3mgという微量でも、乳タンパク質に対して、非常に優れたマスキング効果を発揮している。
しかも、高タンパク質含有飲料において良好に発揮されており、乳タンパク質とD−3HBとの質量含有比において、乳タンパク質1に対してD−3HBが7.0×10−6以上の使用で発揮されている。
Figure 2021193945
〔試験例3(実施例10〜15及び比較例3):D−3HB及び大豆タンパク質を含む高タンパク質含有飲料〕
表4に示すとおりに、室温以下(〜25℃)にて、原料を混合して、各高タンパク質含有飲料(大豆タンパク質)を作製した。これら飲料はすべて、85℃で10分間の加熱殺菌を施し、10℃に冷却後、パネルに提供した。
試験例2と同様の3HB試薬(D−3HB 28%)を用いた。
比較例3、及び何れの実施例10〜15も、脂肪分0.5%、タンパク質4.0%、炭水化物6.48%であり、エネルギーは46kcal/100gである。栄養表示基準で定められた、タンパク質を強化した旨の表示基準(100kcalあたりタンパク質8.1g)をクリアしており、高タンパク質を含有していることを訴求可能である。
試験例の原料に使用した豆乳(以下、「原豆乳」ともいう。)は、加熱殺菌(145℃、5秒間)済みの無調整豆乳(大豆固形分:10.2%/大豆タンパク質含有量:4.4%)を用いた。当該無調整豆乳は、「日本農林規格による豆乳」の定義に従いつつ、熱水は80℃以上及びpHは7〜8の条件にて得ることができる。
また、原豆乳含有量×大豆固形分(10.2%)にて、豆乳含有組成物中の大豆固形分を算出した。また、原豆乳含有量×大豆タンパク質含有量(4.4%)にて、飲料中の大豆タンパク質含有量を算出した。
3HB試薬無添加の高タンパク質含有飲料(比較例3)、3HB試薬を0.1、0.5、1、2、3、10mg/飲料100gになるように配合した高タンパク質含有飲料(表4参照;実施例10〜15)について、以下の〔大豆タンパク臭の評価〕〔豆乳由来の青臭さの評価〕に関する官能評価を行った。
〔大豆タンパク臭の評価〕
官能評価パネルには、食品開発に従事する専門家パネル6名を用いた。事前に比較例を喫食し、大豆タンパク臭がする(以下の基準の「4:する」に相当するもの)ことをパネルですり合わせを行い、各実施例について以下の基準でタンパク臭を評価した。
・大豆タンパク臭が、1点:しない。 ; 2点:あまりしない。 ; 3点:どちらともいえない。 ; 4点:する。 ; 5点:非常にする。
〔豆乳由来の青臭さの評価〕
官能評価パネルには、食品開発に従事する専門家パネル6名を用いた。事前に比較例を喫食し、豆乳の青臭さがある(以下の基準の「3:豆乳由来の青臭さがある」に相当するもの)ことをパネルですり合わせを行い、各実施例について以下の基準でタンパク臭を評価した。
豆乳由来の青臭さが、1点:比較例と比較して、豆乳由来の青臭さを弱く感じる。 ; 2点:比較例と比較して、豆乳由来の青臭さをやや弱く感じる。 ; 3点:豆乳の青臭さが、比較例と変わらない(豆乳由来の青臭さがある)。 ; 4点:比較例と比較して、豆乳由来の青臭さをやや強く感じる。 ; 5点:比較例と比較して、豆乳由来の青臭さを強く感じる。
実施例10の飲料では、D−3HBによって、平均点が2.7とマスキングの効果が発揮されていると考えた。実施例11の飲料では、平均点が2.3となり、さらにD−3HBによってマスキングの効果が発揮されていることがわかる。実施例13(飲料100g中のD−3HB含有量が0.28mg以上)以降では、平均点が2を下回り、D−3HBによって、大豆タンパク臭が十分にマスキングされているという結果が得られた。また、D−3HBによって、豆乳由来の青臭さも抑制できるという結果が得られた。
D−3HBは、飲料100g中に、0.02mg〜3mgという微量でも、大豆タンパク質に対して、非常に優れたマスキング効果を発揮している。
しかも、高タンパク質含有飲料において良好に発揮されており、大豆タンパク質とD−3HBとの質量含有比において、大豆タンパク質1に対してD−3HBが6.22×10−6以上の使用で発揮されている。
Figure 2021193945

Claims (11)

  1. D−3−ヒドロキシ酪酸を含む、タンパク質含有飲料。
  2. 前記D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を含有する、請求項1に記載のタンパク質含有飲料。
  3. 前記コーヒー抽出物のBx値が1.0°以下である、請求項2に記載のタンパク質含有飲料。
  4. 前記コーヒー抽出物が、D−3−ヒドロキシ酪酸濃度を0.001g/100g以上含有する、請求項2又は3に記載のタンパク質含有飲料。
  5. 前記D−3−ヒドロキシ酪酸を0.01mg/飲料100g以上含む、請求項1に記載のタンパク質含有飲料。
  6. 前記飲料中に含まれるタンパク質1質量部に対する前記D−3−ヒドロキシ酪酸の質量含有比が、2.5×10−6質量部以上である、請求項1〜5の何れか1項に記載のタンパク質含有飲料。
  7. 前記タンパク質の含有量が、8g/飲料100kcal以上である、請求項1〜6の何れか1項に記載のタンパク質含有飲料。
  8. D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物と、タンパク質とを混合して原料液を調製する工程を含む、タンパク質含有飲料の製造方法。
  9. 焙煎コーヒー豆から水系溶媒にて抽出して、D−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を調製する工程をさらに含む、請求項8に記載のタンパク質含有飲料の製造方法。
  10. 前記コーヒー抽出物が、さらに固形分回収率26.5%〜40%である、請求項8又は9に記載のタンパク質含有飲料の製造方法。
  11. D−3−ヒドロキシ酪酸及び/又はD−3−ヒドロキシ酪酸を含むBx値3.3°未満のコーヒー抽出物を添加する工程を含む、タンパク質含有飲食品のタンパク質由来の臭気抑制方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023162808A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 サントリーホールディングス株式会社 耐熱性好酸性菌増殖抑制剤及び耐熱性好酸性菌増殖抑制方法
WO2024043293A1 (ja) * 2022-08-26 2024-02-29 サントリーホールディングス株式会社 3ヒドロキシ酪酸又はその塩を含有する飲料及びその製造方法

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