JP6784309B2 - 浴室用カウンター - Google Patents

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本発明は、浴室の壁に取り付けられるカウンターに関する。
従来から、家庭の浴室での身体洗いの作業を楽にするために、洗面器を洗い場よりも上方に置けるように、浴室の壁にカウンターを取り付けている。
特許文献1(特開2011−67340号)では、カウンターは、壁に取り付けた3本のブラケットでカウンターの下面を支持し、カウンターの背後部を凹ませて設けた取付基部を、カウンターのトップ面より低くして排水溝とし、取付基部の後端部を壁に当接させている。排水溝は狭く、また、カウンターの本体部と壁とが成す角部で入隅が形成されるので、掃除しにくく、入隅にこびりついた水垢や石鹸カスを落とすのは容易ではなく、手間がかかる。
また、特許文献2(特開2013−179987号)では、腰掛け可能なカウンターを壁や浴槽から離し、カウンターの前後位置を左右方向に貫通する2本の支柱で壁と浴槽とに固定させている。このカウンターは、壁から離れているものの、カウンターの左右の側端面に支柱が貫通しているので、カウンターの側端面と支柱とが成す角部で入隅が形成されてしまい、やはり、水垢や石鹸カスをキレイに落とすのは容易ではなく、手間がかかる。
特開2011−67340号公報 特開2013−179987号公報
そこで、本発明は、カウンターと浴室の壁との間に水垢や石鹸カスが付着することがなく、清掃性を高めた浴室用カウンターを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明は、浴室の壁に取り付けられて、洗面器を載せて使用するカウンターにおいて、前記浴室の壁に、前記カウンターを支持する支持材を固定し、前記支持材の先端で、前記カウンターの下面を支持してなり、前記支持材は、前記カウンターの全ての側端面が前記浴室の壁および浴槽から水平方向に離間するように、前記カウンターを支持してなることを特徴とする。
この浴室用カウンターは、カウンターを、側端面を壁や浴槽から水平方向に離して配設したことにより、カウンターと壁や浴槽とが成す入隅が無くなる。そのため、従来、入隅に溜まりやすかった水や汚れが溜まることがない。また、壁や浴槽とカウンターとの間の入隅にシリコンを塗布する必要もなく、見栄えも良好になる。
さらに、カウンターの側端面を壁や浴槽から離間させているので、汚れが付着したカウンターの側端面を端から端まで、洗剤とスポンジ等の清掃用具で簡単に擦り洗いすることができる。したがって、浴室用カウンターの清掃性を、従来よりも格段に優れたものとなる。
また、本発明の浴室用カウンターは、前記支持材は、前記カウンターの横幅よりも狭い横幅とすることが好ましい。
これによれば、支持材の横幅が、カウンターの横幅よりも狭く形成されているので、壁から離間させたカウンターから背後に流れ落ちる水が、支持材上に留まりにくい。そのため、水に含まれた界面活性剤等に起因した汚れの付着を支持材上に付着するのを抑制することができ、清掃性を高めることが可能となる。
また、本発明の浴室用カウンターは、前記カウンターの後端よりも後方における前記支持材の上面を、前記支持材が固定された壁に向けて下方傾斜させることが、より好ましい。
これによれば、支持材上を流れる水は、傾斜によって流速が増すので、支持材上に水が残りにくい。そのため、支持材と壁との隅に水が溜まりにくく、汚れにくくなる。
本発明によれば、カウンターと浴室の壁との間に水垢や石鹸カスが付着することがなく、清掃性を高めた浴室用カウンターを提供することが可能となる。
本発明の実施形態の浴室用カウンターを設置した浴室を示す斜視図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの平面図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの正面図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの右側面図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの底面図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの側端面に付着した汚れを示す拡大図である。 本発明の実施形態の浴室用カウンターの側端面をお手入れしている状態を示す図である。 本発明の浴室用カウンターの第一の変形例を示す右側面図である。 本発明の浴室用カウンターの第二の変形例を示す右側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の浴室用カウンターを設置した浴室を示す斜視図、図2は浴室用カウンターの平面図、図3は浴室用カウンターの正面図、図4は浴室用カウンターの右側面図、図5は浴室用カウンターの底面図である。
図1に示すように、浴室用カウンター300(以下、カウンターと記す)は、浴室の洗い場100の正面壁110に取り付けられている。より具体的には、カウンター300は、浴槽200と、浴槽200と洗い場100を挟んで相対する側面壁120との間で、浴槽200と側面壁120との間に配設される正面壁110に沿って取り付けられている。カウンター300は、その上面310が平坦あるいは緩く傾斜して段差の無い載置面となっており、洗面器などを載せて使用することができる。
カウンター300の上方の正面壁110には、カウンター300に載せた洗面器に給湯する水栓400が取り付けられている。また、水栓400より上方の正面壁110には、鏡500が取り付けられている。
カウンター300は、支持材350によって正面壁110に取り付けられている。
支持材350は、その一端(先端)が、カウンター300の下面320において、側端面330から離れた位置に、ネジなどの締結具351によって取り付けられている。また、支持材350の他端は、正面壁110の、カウンター300の側端面330の下端よりも所定寸法離れた下方位置に、ボルトなどの締結具352により取り付けられている。
この支持材350は、その横幅をカウンター300の横幅よりも狭くしている。例えば、水栓400や鏡500の横幅と同等程度に、支持材350の横幅を狭くしている。これは、支持材350上に水が溜まりにくくして、汚れの付着を抑制するためである。
さらに、支持材350の上面は、正面壁110に向けて下り傾斜させており、支持材350上を流れる水の流速を速め、且つ、支持材350の上に水が溜まりにくくしている。
カウンター300は、その左右および背後の側端面が、それぞれ正面壁110、側面壁120、浴槽200から離間するように取り付けられている。そのため、カウンター300の側端面330と正面壁110、側面壁120、浴槽200との間には、それぞれ隙間が形成される。本実施形態においては、カウンター300の背後の側端面330Bと正面壁110との間には、50mmの隙間S1が設けられている。カウンター300の左側(浴槽200側)の側端面330Lと浴槽200との間には、70mmの隙間S2が設けられている。また、カウンター300の右側(壁120側)の側端面330Rと側面壁120との間には、70mmの隙間S3が設けられている。
この隙間S1〜S3は、カウンター300の側端面330を拭き掃除するのに適切な寸法の隙間があいている。隙間に手指Fを入れて念入りに掃除をするには、隙間S1,S2,S3は、30mm以上であることが好ましく、手の甲が正面壁110、側面壁120、浴槽200に当たらないためには70mm以下であることが好ましい。また、隙間S1は、洗い場100にカウンター300が大きく出っ張らないために、30〜50mmであることがより好ましい。
図6は、カウンターの側端面に付着した汚れを示す拡大図である。
前述したとおり、カウンター300の上面310に洗面器を載せて使用するため、カウンター300の上面310には界面活性剤を含んだ水が流れる。その水は、カウンター300の全体の周囲から側端面330を伝って洗い場100上に落下する。そのため、水垢あるいは石鹸カスなどの汚れDは、カウンター300の側端面330に残留しやすい。特に、側端面330の下端に残留しやすい。
次に、カウンターのお手入れ方法について説明する。
図7は、カウンターの側端面をお手入れしている状態を示す図である。
カウンター300の側端面330の下端に付着した汚れDは、洗剤を含ませた等の清掃用具Cで擦り洗いすることによって落とすことができる。その際、カウンター300の側端面330と正面壁110,側面壁120あるいは浴槽200との隙間S1,S2,S3は、前述したとおり30mm以上の寸法を有するので、図7に示すように、清掃用具Cを掴んだ手指Fは、この隙間S1,S2,S3に容易に差し込むことができる。そして、支持材350の一端は、カウンター300の下面320のうち側端面330から離れた位置に取り付けられている。そのため、カウンター300の側端面330と支持材350とで入隅が形成されることはなく、カウンター300の側端面330の下方は空間となる。これにより、カウンター300の側端面330を、力を入れて擦り洗いすることが可能となる。また、カウンター300の側端面330に付着した汚れは、入隅に付着した汚れよりも容易に擦り落とすことが可能である。したがって、カウンター300の側端面330の下端などに付着した水垢や石鹸カスといった汚れDを簡単に落とすことができる。これにより、カウンター300の側端面330へのカビの発生を抑制することができる。
本実施形態のカウンター300によれば、カウンター300が、その側端面330を正面壁110,側面壁120や浴槽200から離して配設されるので、カウンター300と正面壁110,側面壁120や浴槽200とが成す入隅が無くなる。そのため、従来、入隅に溜まりやすかった水や汚れが残留することがない。また、正面壁110,側面壁120や浴槽200とカウンター300との間の入隅にシリコンを塗布する必要もなく、見栄えも良好になる。
さらに、カウンター300の側端面330を正面壁110,側面壁120や浴槽200から離間させた上で、カウンター300の下面320のうち側端面330から離れた位置に取り付けた支持材350で壁110に固定するので、カウンター300の側端面330は、正面壁110,側面壁120や浴槽200ばかりでなく支持材350からも離間した状態となる。そのため、カウンター300の上面310から界面活性剤を含んだ水がカウンター300の側端面330に垂れ流され、水垢や石鹸カスなどの汚れDがカウンター300の側端面330に残っても、カウンター300の側端面330を端から端まで、洗剤と清掃用具Cとで、より一層、簡単に清掃することができる。
また、カウンター300は、カウンター300の側端面330と正面壁110,側面壁120や浴槽200とを、30mm以上離間させる。これにより、清掃用具Cを持った手指Fを隙間S1,S2,S3に容易に差し込むことができ、強い力で拭き掃除することが可能である。
また、カウンター300は、上面310には段差を形成していないので、水はカウンター300の上面310に溜まりにくく、カウンター300の上面310への水垢や石鹸カスなどの汚れの付着を抑制することが可能となる。
次に、本発明の浴室用カウンターの変形例について説明する。なお、前述した実施形態と同じ構成については、同じ符号を付し、その説明を省いている。
図8は、第一の変形例のカウンターを示す右側面図である。
このカウンター600は、側端面630を曲面状にして、さらに、上面610・下面620と側端面630との間に角を無くしている。
この変形例によれば、カウンター600は、側端面630を曲面状にすることにより、拭き掃除を一層手軽に行うことができる。
図9は、第二の変形例のカウンターを示す右側面図である。
このカウンター700では、カウンター700と支持具350との間に、補強材370を設けている。この補強材370は、カウンター700よりも狭い横幅の支持具350で支持してもカウンター700を撓みにくくする。
そして、カウンター700の背後の側端面730Bと補強材370の背後の側端面370Bとは、面一となるように構成されている。
このように、本発明は、支持材350で直接カウンター700を支持しなくても構わない。
また、この変形例によれば、支持材350の真上においては、カウンター700の裏側まで清掃用具Cが入り込まないので、前述した実施の形態よりも手間はかかるが、カウンター700の全ての側端面は壁や浴槽から離れているので、やはり、汚れが付着したカウンター700の側端面を端から端まで、洗剤と清掃用具Cで簡単に擦り洗いすることができる。
なお、支持具350と補強材370とを一体化させてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
100 洗い場
110 壁
120 壁
200 浴槽
300 カウンター
310 カウンターの上面
320 カウンターの下面
330 カウンターの側端面
330B カウンターの背後側の側端面
330R カウンターの右側の側端面
330L カウンターの左側の側端面
350 支持材
370 補強材
370B 補強材の背後側の側端面
600 カウンター
610 カウンターの上面
620 カウンターの下面
630 カウンターの側端面
700 カウンター
730B カウンターの背後側の側端面
S1 隙間
S2 隙間
S3 隙間

Claims (3)

  1. 浴室の壁に取り付けられて、洗面器を載せて使用するカウンターにおいて、
    前記浴室の壁に、前記カウンターを支持する一本の支持材を固定し、
    前記支持材の先端のみで前記カウンターの下面を支持してなり、
    前記支持材は、前記カウンターの全ての側端面が前記浴室の壁および浴槽から水平方向に離間するように、前記カウンターを支持してなることを特徴とする浴室用カウンター。
  2. 前記支持材は、前記カウンターの横幅よりも狭い横幅としたことを特徴とする請求項1記載の浴室用カウンター。
  3. 前記カウンターの後端よりも後方における前記支持材の上面を、前記支持材が固定された壁に向けて下方傾斜させたことを特徴とする請求項2記載の浴室用カウンター。
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