JP6733849B1 - フロアトンネル - Google Patents

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Abstract

このフロアトンネルは、車室内の床面に車両前後方向に沿って敷設され、前記車両前後方向に沿って略直線状に延在してかつ前端及び後端を有し、前記車両前後方向に垂直な断面が前記床面より突出したハット形の開断面形状を有する。このフロアトンネルは、前記前端を有する前端域と、前記後端を有してかつ前記前端域に連なる主領域と、を備える。前記前端域及び前記主領域間の境界位置が、前記前端から前記後端までの全長をL(mm)としたときに、前記前端から前記後端に向かって30mmとなる位置と、前記前端から前記後端に向かってL/5である位置との間の範囲内にある。そして、前記前端域の降伏強度が、前記主領域の降伏強度よりも低い。

Description

本発明は、自動車のフロアトンネルに関する。
本願は、2018年11月6日に、日本国に出願された特願2018−208698号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
自動車の安全性確保のために、今まで各種の衝突形態が検討されてきた。その際、事故率が高い衝突形態から優先的に検討が進められ、衝突しても大事故に至らないところまで安全性が高められてきた。さらなる検討事項としては、街路樹や電柱などに正面衝突するモードへの対策があり、近年、その重要性が増してきている。
正面衝突時に車両に加えられる外力は、車幅方向の中央位置に対し、車両後方側に向かって加えられる。車両に対する外力入力先の延長線上には、フロアトンネルが存在する。しかし、フロアトンネルは、あくまでも、排気管やドライブシャフトなどを覆うための部品であり、フロアの一部でしかなかった。
このような背景の下、各種の技術により、フロア構造の衝突性能向上が試みられている。
例えば特許文献1には、車長方向に延びる第1のビードと、トンネル部の周方向に延びる第2のビードとを備えた車体構造が開示されている。
特許文献2には、フロアトンネルとトーボードの突出部との接続部に屈曲部を有する車体構造が開示されている。
特許文献3には、車体前部と車室とを隔てるダッシュパネルの後面側にダッシュクロスメンバが設けられた車体構造が開示されている。
特許文献4には、フロアトンネルの上壁部と縦壁部との間の角部を覆うトンネルリインフォースを備えたフロア構造が開示されている。
特許文献5には、車両の横断方向に沿って配置されたビームの、中心部分の塑性変形に対する耐性が、ビームの端部分の塑性変形に対する耐性よりも大である車両下部構造が開示されている。
日本国特開2007−106264号公報 日本国特開2010−023537号公報 日本国特開2014−043133号公報 日本国特開2018−118573号公報 日本国特表2018−536583号公報
一方、車室はユーザーの居住空間でもあるため、元々、快適性向上のために振動や騒音を低減させる要望もあった。加えて、フロアトンネルは車体の構成部品のなかでも比較的大きいため、その軽量化も求められていた。
この点、特許文献1の技術では、トンネル部に設けた第1のビード及び第2のビードのように細長い凹凸があり、これら凹凸が振動を誘発する虞がある。
また、特許文献2の技術では、屈曲部において大きな曲がりを加えているが、この屈曲部を境として振動モードが変わるため、やはり振動を誘発する虞がある。
特許文献3では、その課題に記載の通り、微少ラップ衝突やオフセット衝突を対象とするものであり、正面衝突を対象としていない。
特許文献4は、フロアトンネルの変形を抑制する補強部材により剛性を高めることができる。しかし、補強部材を追加する関係上、軽量化は見込めない。
特許文献5は、そもそも横断方向のビームに関するものであって、フロアトンネルの塑性変形に関するものではない。このビームは、その下方部分においてフロアパネルに接合されるため、その長手方向に垂直な断面が閉断面をなす状態で用いられる。よって、このビームは、閉断面形状で外力を受けることを前提とするものであるため、開断面形状を前提とするフロアトンネルには容易に適用できない。
以上説明のように、従来のフロアトンネルでは、衝突性能、防音性能、そして軽量化の3つ全てを満足することが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、自動車のフロアトンネルにおいて、衝突性能、防音性能および軽量化の全てを満足することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様は、車室内の床面に車両前後方向に沿って敷設され、前記車両前後方向に沿って略直線状に延在してかつ前端及び後端を有し、前記車両前後方向に垂直な断面が前記床面より突出したハット形の開断面形状を有するフロアトンネルであって、前記前端を有する前端域と、前記後端を有してかつ前記前端域に連なる主領域と、を備え、前記前端域及び前記主領域間の境界位置が、前記前端から前記後端までの全長をL(mm)としたときに、前記前端から前記後端に向かって30mmとなる位置と、前記前端から前記後端に向かってL/5である位置との間の範囲内にあり、前記前端域の降伏強度が、前記主領域の降伏強度よりも低く、前記前端域の天壁部が、補強部を備えない
上記(1)の態様に係るフロアトンネルによれば、フロアトンネルの前端域に対して車両後方側に向かう衝撃力が与えられた場合、降伏強度が相対的に低い前端域が折れながら衝撃力の大部分を吸収する。一方、衝撃力の残りは、前端域の塑性変形により既に大幅に低減されており、そして主領域に伝えられる。加えて、主領域の降伏強度は相対的に高いため、大きな塑性変形を伴うことなく衝撃力の残りを受け止めることができる。よって、高い衝突性能を発揮できる。
しかも、従来構造と異なり、ビード等の補強部材を加えないため、防音性能及び軽量化をも達成できる。全長L(mm)は、1000mm以上である。
なお、本発明のフロアトンネルはハット形であるため、前端域を閉断面形状とする構造を除外している。もし、前端域を閉断面形状とした場合、衝撃による荷重を受けた前端域は、「折れ」ではなく自らが軸方向に「潰れ」ることにより衝撃を吸収する。この時、前端域は潰れながら塑性変形していく間に衝撃力の一部を主領域に逃がしてしまうことになる。すなわち、閉断面形状であるが故に開断面形状に比べて構造体としての強度が高く、衝撃に対して容易かつ即座に塑性変形することができない。一方、本態様は開断面形状の前端域を採用しているため、「潰れ」ではなく「折れ」により衝撃力を吸収する。衝撃力を受けた前端域は開断面形状であるのでハット形が開くように変形しながら即座に折れ曲がる。この間、衝撃力の殆どが前端域の折れ曲がりに費やされ、主領域にまで回ってくる力は少ない。フロアトンネルはその機能上、開断面形状であるから、軸方向の荷重に対する耐性が閉断面構造よりも低い。そのため、前端域で十分かつ即座に衝撃力を吸収しないと、衝撃力の残りとして主領域に伝わる力が大きくなり、主領域まで塑性変形させてしまうことになる。よって、前述した特許文献5に開示の閉断面形状の構造を単にフロアトンネルに適用した場合、上述した問題により、十分な衝撃力吸収がなされず、フロア構造の変形を招く虞が高い。
(2)上記(1)に記載のフロアトンネルにおいて以下の構成を採用してもよい:前記車両前後方向に沿った形状を縦断面で見て、前記前端を含み、前記後端側から前記先端側に向かって上方に曲がる湾曲形状部と、前記湾曲形状部に連なり、前記車両前後方向に沿って略直線状に延在するとともに前記後端を含む直線形状部と、を有し、前記前端域が前記湾曲形状部内にある。
上記(2)に記載のフロアトンネルによれば、その前端域が、上方に曲がる湾曲形状部内にあるため、前端域においてハット形の上壁をなす部分が、折れる方向に向かって予め傾斜している。したがって、衝撃力を受けた際の、前端域の折れ曲がりがさらに確実に行われるので、より高い衝突性能を確保できる。
(3)上記(1)または上記(2)に記載のフロアトンネルにおいて以下の構成を採用してもよい:前記前端域及び前記主領域が共に鋼からなり、前記前端域のヤング率と前記主領域のヤング率とが同一である。
上記(3)に記載のフロアトンネルによれば、前端域と主領域で降伏応力が異なるもののヤング率は同じである。振動騒音は、ヤング率の異なる部分で生じやすいため、上記態様によれば、騒音振動を効果的に抑制することが可能となる。
(4)上記(1)〜(3)の何れか1項に記載のフロアトンネルにおいて、前記前端域の降伏強度が、前記主領域の降伏強度に比べて10%以上80%以下、低くてもよい。
上記(4)に記載のフロアトンネルによれば、前端域の塑性変形をより確実に得ることが可能になる。
(5)上記(1)〜(4)の何れか1項に記載のフロアトンネルにおいて、前記前端域の板厚が、前記主領域の板厚よりも薄くてもよい。
上記(5)に記載のフロアトンネルによれば、前端域の板厚を主領域に対して相対的に薄くすることにより、降伏強度差を設けることが可能になる。加えて、板厚を薄くすることにより、さらなる軽量化も可能になる。
(6)上記(1)〜(5)の何れか1項に記載のフロアトンネルにおいて、前記主領域の降伏強度が、780MPa以上1800MPa以下であってもよい。
上記(6)に記載のフロアトンネルによれば、より確実に、ハット形の開きを抑えて衝撃力を吸収することが可能になる。
自動車のフロアトンネルにおいて、衝突性能、防音性能および軽量化の全てを満足させることができる。
本発明の一実施形態に係るフロアトンネルを備えたフロア構造を示す斜視図である。 同フロア構造の平面図である。 同フロア構造の分解図であって、図2の矢視Aより見た図である。 同フロア構造の後部を示す斜視図である。 上記フロアトンネルの前端域を説明するための側面図である。 実施例1の比較例1に係るフロアトンネルを示す平面図である。 実施例1の比較例2に係るフロアトンネルを示す平面図である。 実施例1の発明例1に係るフロアトンネルを示す平面図である。 実施例1における衝突シミュレーションの結果を示すグラフであって、侵入量の時間履歴を示す。 実施例1における衝突シミュレーションの結果を示すグラフであって、侵入量とフロア重量との関係を示す。 実施例2の比較例3に係るフロアトンネルを示す平面図である。 実施例2の発明例2〜4に係るフロアトンネルを示す平面図である。 実施例2における衝突シミュレーションの結果を示すグラフであって、侵入量の時間履歴を示す。 フロアトンネルの変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願明細書および本願図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素については、同一の符号を付することにより、その重複説明を省略する。
図1は、本実施形態のフロア構造100を示す。図2は、フロア構造100の平面図である。図3は、フロア構造100の分解図であって、図2の矢視Aより見た図である。図4は、フロア構造100の後部を示す斜視図である。
各図において、X方向は車両前後方向(車長方向)に沿った車両後方側を示し、Y方向は車両左右方向に沿った右方向を示し、Z方向は車両高さ方向に沿った上方向を示す。これらX方向およびY方向およびZ方向は、互いに垂直をなす。以下に説明する他の図も同様である。
図1〜図4に示すように、本実施形態のフロア構造100は、フロアトンネル1と、フロアパネル101とを有する。フロア構造100は、その前方に配置された車体前部壁200に対して溶接固定されている。車体前部壁200は、図示されないエンジンルームと車室との間を隔てる壁体である。なお、図2及び図3では、説明のために車体前部壁200を省略している。
図3に示すように、本実施形態のフロアトンネル1は、その車両前方側より見か形状がハット形をなしている。このハット形は、車両前後方向に沿った前端1Aから後端1Bにかけての各位置で同じである。すなわち、フロアトンネル1は、車両前後方向に垂直な断面形状が各位置でハット形をなし、その下方が開口した開断面形状を有している。
図1〜図4に示すように、フロアトンネル1は、天壁部10と、天壁部10に繋がる一対の縦壁部20と、各縦壁部20に繋がるフランジ部30とを有している。
図1に示すように、天壁部10は、ハット形の頂部をなす上面10aを有し、車両前後方向に沿って長い帯状の壁体である。天壁部10のうち、車両前後方向の前部側が、上方に向かって緩やかに湾曲している。天壁部10の板厚は車両前後方向に沿った各位置で同じであり、その板厚として0.8mm〜2.0mmを例示できる
図1及び図3に示すように、天壁部10は、その前端に設けられた上フランジ10bを有する。上フランジ10bは、上面10aに対して屈曲しており、上方に向かっている。上フランジ10bは、車体前部壁200に対して溶接固定されている。なお、図2では、説明のために上フランジ10bを省略している。
図1及び図2に示すように、一対の縦壁部20は、左縦壁21及び右縦壁22を有する。
左縦壁21は、左側面21aを有し、車両前後方向に沿って長い帯状の壁体である。左縦壁21のうち、車両前後方向の前部側が、図1に示すように上方に向かって緩やかに湾曲している。左縦壁21の板厚は、天壁部10と同じであり、車両前後方向に沿った各位置で同じである。
図1及び図3に示すように、左縦壁21は、その前端に設けられた左壁フランジ21bを有する。左壁フランジ21bは、左側面21aに対して屈曲しており、左斜め上方に向かっている。なお、図2では、説明のために左壁フランジ21bを省略している。左壁フランジ21bは、車体前部壁200に対して溶接固定されている。
図3に示すように、左縦壁21は、稜線21cを介して天壁部10の側方に対し一体に接続されている。車両前後方向の各位置に垂直な断面で見た場合、左縦壁21は、鈍角をもって天壁部10に接続されている。天壁部10の下面と左縦壁21の内側面とが前記断面でなす角度α1の一例としては、90度〜120度を示すことができる。
図2に示すように、右縦壁22は、右側面22aを有し、車両前後方向に沿って長い帯状の壁体である。右縦壁22のうち、車両前後方向の前部側が、左縦壁21と同様に、上方に向かって緩やかに湾曲している。右縦壁22の板厚は、天壁部10と同じであり、車両前後方向に沿った各位置で同じである。
図1及び図3に示すように、右縦壁22は、その前端に設けられた右壁フランジ22bを有する。右壁フランジ22bは、右側面22aに対して屈曲しており、右斜め上方に向かっている。なお、図2では、説明のために右壁フランジ22bを省略している。右壁フランジ22bは、車体前部壁200に対して溶接固定されている。
図3に示すように、右縦壁22は、稜線22cを介して天壁部10の他の側方に対し一体に接続されている。車両前後方向の各位置に垂直な断面で見た場合、右縦壁22は、鈍角をもって天壁部10に接続されている。天壁部10の下面と右縦壁22の内側面とが前記断面でなす角度α2が、本実施形態では、前記角度α1と同じである場合を例示している。しかし、この構成のみに限らず、角度α2が90度〜120度の範囲内にあれば、角度α1と異なっていてもよい。
図1及び図3に示すように、一対のフランジ部30は、左フランジ31及び右フランジ32を有する。
左フランジ31は、上面31aを有し、車両前後方向に沿って長い帯状の壁体である。左フランジ31のうち、車両前後方向の前部側が、図1に示すように、上方に向かって緩やかに湾曲している。左フランジ31の板厚は、天壁部10と同じであり、車両前後方向に沿った各位置で同じである。
図3に示すように、左フランジ31は、稜線31bを介して左縦壁21の下端縁に対し一体に接続されている。車両前後方向の各位置に垂直な断面で見た場合、左フランジ31は、鈍角をもって左縦壁21に接続されている。左縦壁21の左側面21aと左フランジ31の上面31aとが前記断面でなす角度β1の一例としては、90度〜120度を示すことができる。
右フランジ32は、上面32aを有し、車両前後方向に沿って長い帯状の壁体である。右フランジ32のうち、車両前後方向の前部側が、図1に示すように、上方に向かって緩やかに湾曲している。右フランジ32の板厚は、天壁部10と同じであり、車両前後方向に沿った各位置で同じである。
図3に示すように、右フランジ32は、稜線32bを介して右縦壁22の下端縁に対し一体に接続されている。車両前後方向の各位置に垂直な断面で見た場合、右フランジ32は、鈍角をもって右縦壁22に接続されている。右縦壁22の右側面22aと右フランジ32の上面32aとが前記断面でなす角度β2が、本実施形態では、前記角度β1と同じである場合を例示している。しかし、この構成のみに限らず、角度β2が90度〜120度の範囲内にあれば、角度β1と異なっていてもよい。
左フランジ31及び右フランジ32は互いに平行をなし、共に、フロアパネル101の上面に溶接固定されている。本発明では、振動や騒音を低減させるため、左フランジ31及び右フランジ32に切欠きは設けられていない。なお、本実施形態のフロアトンネル1は、フロアパネル101と別体に成形するものとしているが、この構成のみに限られない。一枚の板材をプレス加工して、フロアトンネル1とフロアパネル101を一体に成形してもよい。また、左フランジ31及び右フランジ32は、互いに平行でなくてもよい。
フロアパネル101は、乗員の座席(不図示)が配置される部品である。
図2及び図3に示すように、フロアパネル101は、車幅方向の左側に配置される左パネル102と、車幅方向の右側に配置される右パネル103を有する。
左パネル102は、長方形状の主パネル部102aと、主パネル部102aの前縁に対し一体に連なる前パネル部102bと有する。前パネル部102bは、主パネル部102aの前縁から上方に向かって緩やかに湾曲している。
右パネル103は、長方形状の主パネル部103aと、主パネル部103aの前縁に対し一体に連なる前パネル部103bと有する。前パネル部103bは、主パネル部103aの前縁から上方に向かって緩やかに湾曲している。
図1に示すように、前パネル部102b,103bは、車体前部壁200に対してそれぞれ溶接固定されている。
図5は、フロアトンネル1の前端域1Cを説明するための側面図である。
この図5に示すように、本実施形態のフロアトンネル1は、車両前後方向の前端1Aを起点として後端1Bまでの全長をL(mm)とし、前端1Aから0.1×L以下の範囲を前端域1Cとし、さらに0.1×Lを超えて後端1Bまでの範囲を主領域1Dとしたとき、前端域1Cの降伏強度が、主領域1Dの降伏強度よりも低くなっている。すなわち、図5に示す境界位置BOを境として、前端域1Cの降伏強度が、前端域1C以外の領域である主領域1Dの降伏強度よりも低くなっている。なお、前端域1Cは、フロアトンネル1の車両前後方向の前端1Aを起点とした、車両前後方向の部材長さLの1/10以下の領域を指す。本実施形態では、前端域1C及び主領域1D間の境界位置BOを、前端1Aから後端1Bに向かって0.1×L(=L/10)の位置としているが、これは一例であり、後述するように、前端1Aから後端1Bに向かって30mm以上、L/5以下(L≧1000mm)の範囲内において境界位置BOを調整してもよい。
車両前後方向に沿って見た場合、前端域1Cの全長と、主領域1Dの全長との和が、全長Lとなる。ここで、図5に示すように、本実施形態のフロアトンネル1は、その前方側が上方に向かって湾曲しているが、この場合の全長Lは、前端1Aと後端1Bとの間の直線距離とする。
図1〜図3,図5において、前端域1Cはハッチングで示す部分となる。具体的に言うと、図3に示すように、前端域1Cは、天壁部10のうちの上フランジ10bを含む先端部分と、一対の縦壁部20のうちの左壁フランジ21bを含む先端部分及び右壁フランジ22bを含む先端部分と、一対のフランジ部30の先端部分と、からなる。よって、主領域1Dは、天壁部10のうちの前記先端部分以外の部分と、一対の縦壁部20のうちの前記先端部分以外の部分と、一対のフランジ部30の前記先端部分以外の部分と、からなる。
前端域1C及び主領域1D間の降伏強度差は、以下に例示する方法によってフロアトンネル1に付与することができる。
例えば、フロアトンネル1をプレス加工して製造する前の板材を準備する段階で、相対的に降伏強度が低い板材を、相対的に降伏強度が高い板材に対してレーザー溶接してテーラードブランクを得る。そして、このテーラードブランクのうち、前記降伏強度が相対的に低い部分が前端域1Cとなり、また、前記降伏強度が相対的に高い部分が主領域1Dとなるようにプレス加工する。これにより、前端域1C及び主領域1Dを備えたフロアトンネル1が製造される。
なお、上記テーラードブランクにおいて、相対的に降伏強度が低い板材と相対的に降伏強度が高い板材は、共に、鋼材をそれらの材質として選ぶことができる。また、鋼材以外の材質として、アルミ等、他の金属を採用してもよい。
その他の例としては、フロアトンネル1をプレス加工して製造した後、前端域1Cとなる部分だけ局所的な加熱処理を行って柔らかくして降伏強度を下げ、これにより降伏強度差を形成することもできる。または、フロアトンネル1をプレス加工して製造する前の板材を準備する段階で、前端域1Cとなる部分に局所的な加熱処理を行って降伏強度を下げ、その後にプレス加工を行ってもよい。
さらにその他の例としては、フロアトンネル1をプレス加工して製造する前の板材を準備する段階で、相対的に板厚が薄い板材を相対的に板厚が厚い板材に対してレーザー溶接してブランクを得る。そして、このブランクのうち、相対的に板厚が薄い部分が前端域1Cとなり、また、相対的に板厚が厚い部分が主領域1Dとなるようにプレス加工する。これにより、前端域1C及び主領域1Dを備えたフロアトンネル1が製造される。または、フロアトンネル1をプレス加工して製造した後、前端域1Cの板厚を削ることで主領域1Dよりも板厚を薄くすることで降伏強度差を設けてもよい。
降伏強度差の設け方は、上記例示の組み合わせで行ってもよいし、または、その他の製造方法により設けてもよい。以下の説明では、降伏強度差のある板材からなるテーラードブランク(複合材料)を用いて製造されたフロアトンネル1を例示して説明する。
上記のような降伏強度が異なる複合材料で構成されたフロアトンネル1においては、自動車の前面衝突時に車両前後方向の前端から入力があった際に、前端域1Cの降伏強度が、前端域1Cの後方に連なる主領域1Dの降伏強度よりも低いことによって、前端域1Cが折れの起点となる。すなわち、本実施形態のフロアトンネル1においては、前端域1Cでの折れを誘起させることができ、前端域1Cよりも後方にある主領域1Dでの折れを生じにくくすることができる。このため、衝突時には、主領域1Dにおいて大きな曲げ変形が生じにくくなり、フロア構造100の変形量を小さくすることができ、衝突性能が向上する。
この点についてより詳細に説明すると、前端域1Cの前縁に対して車両後方側に向かう衝撃力が与えられた場合、降伏強度が相対的に低い前端域1Cが自ら折れながら衝撃力の大部分を吸収する。一方、衝撃力の残りは、前端域1Cの塑性変形により既に大幅に低減されており、その上で主領域1Dに伝えられる。加えて、主領域1Dの降伏強度は相対的に高いため、大きな塑性変形を伴うことなく衝撃力の残りを受け止めることができる。よって、高い衝突性能を発揮できる。
なお、上述したように、フロアトンネル1はハット形であるため、前端域1Cを閉断面形状とする構造を除外している。もし、前端域1Cを閉断面形状とした場合、衝撃による荷重を受けた前端域1Cは、「折れ」ではなく自らが軸方向に「潰れ」ることにより衝撃を吸収することになる。この時、前端域1Cは潰れながら塑性変形していく間に衝撃力の一部を主領域1Dに逃がしてしまうことになる。すなわち、閉断面形状であるが故に開断面形状に比べて構造体としての強度が高く、衝撃に対して容易かつ即座に塑性変形することができない。一方、本実施形態の前端域1Cは開断面形状を採用しているため、「潰れ」ではなく「折れ」により衝撃力を吸収する。衝撃力を受けた前端域1Cは開断面形状であるのでハット形が開くように変形しながら即座に折れ曲がる。この間、衝撃力の殆どが前端域1Cの折れ曲がりに費やされ、主領域1Dにまで回ってくる力は少ない。したがって、主領域1Dの健全性を確保し、その強度部材としての機能を維持し続けることが可能となるため、高い衝突性能を発揮できる。また、本発明では、前端域1Cでの衝撃力の吸収、主領域1Dの健全性の確保、およびフロアトンネルの強度部材としての機能を維持が重要である。そのため、左フランジ31及び右フランジ32に切欠きを設けたり、単に、肉盛溶接などに折れを誘発する起点を設けたりするだけでは、フロアトンネル全体としての衝突性能は高まらない。極力直線、かつ連続である構造の方が荷重をより大きく伝えられるためである。一方、荷重は大きくなりすぎると、より後端側で折れが生じ易くなり、衝突性能を劣化させる懸念がある。そのためにも、ビードのような折れ誘発起点になりうる形状を避け、かつより先端域で折れを生じさせるために、主領域1Dと前端域1Cで降伏強度が異なっている必要がある。
また、本実施形態のフロアトンネル1は、衝突性能を向上させるにあたって、振動の起点となり得るビードのような形状が付与された構造ではないため、防音性能も担保することができる。加えて言うと、前端域1C及び主領域1Dが共に鋼からなるため、前端域1Cのヤング率と主領域1Dのヤング率は同一である。振動騒音は、ヤング率の異なる部分で生じやすい。そのため、本実施形態のように同じヤング率であれば、騒音振動を効果的に抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態のフロアトンネル1は、衝突性能を向上させるにあたって、補強部材が新たに設けられた構造でもないため、重量の増加を回避することができる。
したがって、本実施形態のフロアトンネル1によれば、衝突性能、防音性能および軽量化の全てを満足させることができる。
主領域1Dの降伏強度と前端域1Cの降伏強度との差は、フロア構造100の形状等に応じて適宜変更される。主領域1Dの降伏強度をP1(MPa)とし、前端域1Cの降伏強度をP2(MPa)とした場合、これらP1及びP2間の降伏強度差として1%あればよい。しかし、実際の製造誤差等を考慮すると、前端域1Cでの折れを確実に得るためには、10%以上80%以下の降伏強度差が望ましい。ここで言う降伏強度差は、例えば10%である場合には、主領域1Dの降伏強度P1(MPa)の10%である0.1×P1を元のP1から差し引いた値がP2に等しい(P2=P1−0.1×P1)として規定される。
主領域1Dの降伏強度P1は、780MPa以上1800MPa以下であることが好ましい。一例として、主領域1Dの降伏強度P1が780MPa以上であり、前端域1Cの降伏強度P2が590MPaである組み合わせが採用できる。また、他の例として、前端域1Cの降伏強度P2が1180MPaであり、主領域1Dの降伏強度P1が1470MPaである組み合わせも採用できる。
なお、上記実施形態では、前端域1Cを、フロアトンネル1の車両前後方向の前端1Aを起点として、少なくとも、車両前後方向の部材長さLの1/10以下の領域とした。前端域1Cとしては、前端1Aから後端1Bに向かって30mm以上の領域とすることがより好ましい。すなわち、前端域1Cを、フロアトンネル1の車長方向の前端1Aを起点として、前端1Aから後端1Bに向かって30mm以内の領域を最小限の前端域1Cとして確保することがより好ましい。この場合、前端域1Cでの折れを誘起させた上で主領域1Dの範囲を増やすことができるので、前端域1Cの折れ曲がり後に耐える主領域1Dを増やし、衝突性能を向上させることができる。
また、前端域1Cは、フロアトンネル1の車長方向の前端1Aから後端1Bに向かって、車両前後方向の部材長さLの1/5以内の領域を最大限の前端域1Cとして確保することがより好ましい。これにより先端側で折れが生じ後端側での折れ発生を抑制することができる。結果として主領域1Dで大きな塑性変形を伴うことなく衝撃力の残りを受け止めることができるので、衝突性能を向上させることができる。
フロアトンネル1を、側面視あるいは縦断面視したときの車両前後方向に沿った形状を見た場合、このフロアトンネル1は、図5に示すように、湾曲形状部C及び直線形状部Dを有する。湾曲形状部Cは、前端1Aを含み、後端1B側から先端1A側に向かって側面視で上方に曲がる湾曲形状を有する。一方、直線形状部Dは、湾曲形状部Cに対して一体に連なり、車両前後方向に沿って延在するとともに後端1Bを含む直線形状を有する。
前端域1Cでの折れ曲がりをより効果的に誘起させるという観点においては、前端域1Cが曲率を有した部分に位置していることが好ましい。すなわち、図5に示したように、湾曲形状部C内に、前端域1Cがあることが好ましい。
この場合、上方に曲がる湾曲形状部C内に前端域1C及び境界位置BOがあるため、前端域1Cにおいてハット形の上壁をなす部分が、折れる方向(上方)に向かって予め傾斜している。したがって、衝撃力を受けた際の、前端域1Cの折れ曲がりがさらに確実に行われるので、より高い衝突性能を確保できる。
以上説明のように、本実施形態のフロアトンネル1は、車室内の床面に車両前後方向に沿って敷設され、車両前後方向に沿って略直線状に延在してかつ前端1A及び後端1Bを有し、車両前後方向に垂直な断面が床面より突出したハット形の開断面形状を有する。そして、本実施形態のフロアトンネル1は、前端1Aを有する前端域1Cと、後端1Bを有してかつ前端域1Cに連なる主領域1Dと、を備える。加えて、前端域1C及び主領域1D間の境界位置BOが、前端1Aから後端1Bまでの全長をLとしたときに、前端1Aから後端1Bに向かって30mmとなる位置と、前端1Aから後端1Bに向かってL/5である位置との間の範囲内にあり、前端域1Cの降伏強度が、主領域1Dの降伏強度よりも低い構成を採用している。
このフロアトンネル1によれば、衝突性能、防音性能および軽量化の全てを満足させることができる。
車両の解析モデルを作成し、ポール前突試験を模擬した衝突シミュレーションを実施した。解析モデルは、図6に示すように板厚が1.4mmで部材全体の降伏強度が1470MPaのフロアトンネル1Xを有するモデル(比較例1)と、図7に示すように板厚が1.2mmで部材全体の降伏強度が1470MPaのフロアトンネル1Yを有するモデル(比較例2)と、図8に示すように前端域1Cの板厚が1.2mmで降伏強度が270MPa、かつ、その他領域(主領域1D)の板厚が1.2mmで降伏強度が1470MPaのフロアトンネル1Zを有するモデル(発明例1)、の3つである。発明例1のフロアトンネル1Z、比較例1のフロアトンネル1X、比較例2のフロアトンネル1Yの何れも、外形寸法は同じとした。具体的には、全長が1600mm、高さが300mm、幅が480mmとした。
発明例1のフロアトンネル1Zにおいて、降伏強度が270MPaである領域(前端域1C)は、フロアトンネル1Zの前端1Aを起点として30mmまでの領域である。
本シミュレーションにおいては、ポールに対する車両の衝突速度を64km/hとした。そして、衝突前の初期状態におけるフロアトンネル1X,1Y,1Zの前端及び後端間の2点間距離と、衝突後の変形したフロアトンネル1X,1Y,1Zの前端及び後端間の2点間距離との差を、“侵入量”とした。そして、この侵入量に基づいて、各解析モデルの衝突性能を評価した。
図9は、衝突シミュレーションにおける侵入量の履歴を示すグラフである。図9に示されるように、発明例1の侵入量は、比較例1および比較例2の侵入量よりも少なく、衝突性能が向上している。
図10は、衝突シミュレーションにおける侵入量とフロア構造の重量との関係を示すグラフである。図10に示されるように、発明例1は、比較例1に対して大幅に軽量化されていると共に、同等の重量を有する比較例2に対して大幅に侵入量を抑えている。
実施例1と同様に車両の解析モデルを作成し、ポール前突試験を模擬した衝突シミュレーションを実施した。解析モデルは、図11に示すように板厚が1.4mmで部材全体の降伏強度が900MPaのフロアトンネル10Xを有するモデル(比較例3)を用いた。加えて、図12に示すように、前端域1C及び主領域1Dが共に板厚が1.4mmかつ主領域1Dの降伏強度が900MPaであり、一方、前端域1Cの降伏強度が810MPa(発明例2)、540MPa(発明例3)、270MPa(発明例4)の3モデルも用いた。
ここで、発明例2では、主領域1Dの降伏強度に対し前端域1Cの降伏強度が10%低い(すなわち、主領域1Dの降伏強度を100%とした場合、前端域1Cの降伏強度が90%である)モデルとなっている。また、発明例3では、主領域1Dの降伏強度に対し前端域1Cの降伏強度が40%低い(すなわち、主領域1Dの降伏強度を100%とした場合、前端域1Cの降伏強度が60%である)モデルとなっている。さらに、発明例4では、主領域1Dの降伏強度に対し前端域1Cの降伏強度が70%低い(すなわち、主領域1Dの降伏強度を100%とした場合、前端域1Cの降伏強度が30%である)モデルとなっている。
なお、比較例3のフロアトンネル10X、発明例2のフロアトンネル10Y1、発明例3のフロアトンネル10Y2、発明例4のフロアトンネル10Y3の何れも、外形寸法及び重量は互いに同じとした。具体的には、全長が1600mm、高さが300mm、幅が480mmとした。
発明例2〜4のフロアトンネルにおいて、前端域1Cは、前端1Aを起点として30mmまでの領域である。
本シミュレーションにおいては、ポールに対する車両の衝突速度を64km/hとした。そして、衝突前の初期状態におけるフロアトンネル1X,1Y,1Zの前端及び後端間の2点間距離と、衝突後の変形したフロアトンネル1X,1Y,1Zの前端及び後端間の2点間距離との差を、“侵入量”とした。そして、この侵入量に基づいて、各解析モデルの衝突性能を評価した。
図13がその結果であり、比較例3に比べて発明例2〜4は侵入量を大幅に抑えている。このように、前端域1Cの降伏強度を主領域1Dの降伏強度の90%以下にすることにより、侵入量を大幅に抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態及び実施例について説明したが、本発明はかかる例のみに限定されない。当業者であれば、各種の変形例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記説明において、各構成要素間の接合として溶接接合(例えばスポット溶接)を例示したが、溶接接合に代えてリベット接合や接着接合を用いてもよい。
また、上記実施形態では、図1に示したように、上フランジ10b、左壁フランジ21b、右壁フランジ22bが、互いに分離している構成を説明した。しかし、この構成に限らず、図14の変形例に示すように、上フランジ10b、左壁フランジ21b、右壁フランジ22bが、互いに連なって一体化している構成を採用してもよい。
また、主領域1Dは、レーザー溶接などで接合されていてもよい。
本発明のフロアトンネルによれば、衝突性能、防音性能および軽量化の全てを満足させることができる。
1 フロアトンネル
1A 前端
1B 後端
1C 前端域
1D 主領域
BO 境界位置
C 湾曲形状部
D 直線形状部

Claims (6)

  1. 車室内の床面に車両前後方向に沿って敷設され、前記車両前後方向に沿って略直線状に延在してかつ前端及び後端を有し、前記車両前後方向に垂直な断面が前記床面より突出したハット形の開断面形状を有するフロアトンネルであって、
    前記前端を有する前端域と、
    前記後端を有してかつ前記前端域に連なる主領域と、
    を備え、
    前記前端域及び前記主領域間の境界位置が、前記前端から前記後端までの全長をL(mm)としたときに、前記前端から前記後端に向かって30mmとなる位置と、前記前端から前記後端に向かってL/5である位置との間の範囲内にあり、
    前記前端域の降伏強度が、前記主領域の降伏強度よりも低く、
    前記前端域の天壁部が、補強部を備えない
    ことを特徴とするフロアトンネル。
  2. 前記車両前後方向に沿った形状を縦断面で見て、
    前記前端を含み、前記後端側から前記先端側に向かって上方に曲がる湾曲形状部と、
    前記湾曲形状部に連なり、前記車両前後方向に沿って略直線状に延在するとともに前記後端を含む直線形状部と、
    を有し、
    前記前端域が前記湾曲形状部内にある
    ことを特徴とする請求項1に記載のフロアトンネル。
  3. 前記前端域及び前記主領域が共に鋼からなり、
    前記前端域のヤング率と前記主領域のヤング率とが同一である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のフロアトンネル。
  4. 前記前端域の降伏強度が、前記主領域の降伏強度に比べて10%以上80%以下、低い
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフロアトンネル。
  5. 前記前端域の板厚が、前記主領域の板厚よりも薄い
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフロアトンネル。
  6. 前記主領域の降伏強度が、780MPa以上1800MPa以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のフロアトンネル。
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