JP6315292B2 - 車両のフレーム構造 - Google Patents

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    • B62D27/02Connections between superstructure or understructure sub-units rigid
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Description

本発明は、車両のフレーム構造に関し、特に閉断面内に配設された補強部材と閉断面内側に突出したビード部とを備えた車両のフレーム構造に関する。
従来より、車両の前部車体に設けられた左右1対の1対のフロントサイドフレームは、ダッシュパネルの前面側に接続され、その後端部分がダッシュパネルの傾斜部に沿って後方へフロアパネルの前端付近まで延び、ダッシュパネルとフロアパネルに車室外側から接合されている。そして、前突時、乗員に対する衝突荷重を低減するため、ダッシュパネルの前方でフロントサイドフレームの途中部位を車幅方向に屈曲変形させ、衝突荷重の衝突エネルギーをフロントサイドフレームを変形させることによって吸収している。
特許文献1に記載された車両の前部車体構造は、車体前後方向に延びる閉断面を構成するフロントサイドフレームと、このフロントサイドフレームの内側側壁部を補強する補強部材とを備え、フロントサイドフレームの外側側壁部に閉断面内に突出した上下方向に延びる前後1対のアウタビードを設け、1対のアウタビードの中間位置に対応した位置においてフロントサイドフレームの内側側壁部に閉断面内に突出した上下方向に延びるインナビードを設け、平面視にて各ビードを左右千鳥状に形成している。
これにより、前突時、1対のアウタビードが夫々谷折れ曲がりの節として変形し、インナビードが山折れ曲がりの節として変形することにより、フロントサイドフレームの衝突エネルギー吸収性能を高くしている。
特開2011−088597号公報
特許文献1に記載された車両の前部車体構造は、前突時、前端側部分が軸圧縮方向に潰れ変形し、この潰れ変形によって吸収されない衝突荷重によってフロントサイドフレームをジグザク状に座屈変形させることにより、ダッシュパネルの後退防止が可能である。
近年、自動車等の車両においては、燃費性向上のため、より一層の軽量化が求められており、比較的大きな重量を占めるフロントサイドフレームについても一層の軽量化が求められている。このため、座屈変形させる過程で更なるエネルギー吸収性能の向上が望まれている。
本発明の目的は、衝突エネルギー吸収性能を高くすることができる車両のフレーム構造を提供することである。
請求項1の車両のフレーム構造は、車体前後方向に延びる閉断面を構成するサイドフレームと、前記閉断面内に配設された補強部材と、前記サイドフレームの側壁部に上下方向に延びる複数の稜線部によって形成され且つ前記閉断面内側に突出したビード部とを備えた車両のフレーム構造において、前記補強部材が、前記複数の稜線部の少なくとも1つの稜線部の前後両側の平面部のうちの当該稜線部の前側近傍部と後側近傍部に接合されたことを特徴としている。
このフレーム構造においては、補強部材が、複数の稜線部の少なくとも1つの稜線部の前後両側の平面部のうちの当該稜線部の前側近傍部と後側近傍部に接合されているため、稜線部に作用する圧縮応力及び引張応力を補強部材の強度によって低減することができ、稜線部の曲げ変形に対する耐力を増加させることにより、サイドフレームを長くすることなく衝突エネルギー吸収性能を高くすることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ビード部が、前記閉断面内側に形成された内稜線部と、前記内稜線部の前側及び後側に形成され且つ前記内稜線部よりも閉断面外側に形成された前後1対の外稜線部とによって構成され、前記補強部材が、前記内稜線部の前側近傍部と後側近傍部に接合されたことを特徴としている。
この構成によれば、サイドフレームの曲げ変形部位を精度良く設定することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記側壁部が、前記内稜線部の上下方向一端側頂部と前記前側外稜線部の上下方向中段部とを結ぶ線を含む前側傾斜平面部と、前記内稜線部の上下方向一端側頂部と前記後側外稜線部の上下方向中段部とを結ぶ線を含む後側傾斜平面部とを有し、前記補強部材が、前記前側傾斜平面部と後側傾斜平面部に接合されたことを特徴としている。
この構成によれば、稜線部に作用する圧縮応力及び引張応力を補強部材の強度によって確実に低減することができる。
請求項4の発明は、請求項3又は4の発明において、前記ビード部が前記側壁部の上半部又は下半部に形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、車高が低い場合、ビード部を側壁部の上半部に形成し、車高が高い場合、ビード部を側壁部の下半部に形成することにより、サイドフレームを能率的に曲げ変形させることができる。
請求項5の発明は、請求項3又は4の発明において、前記補強部材が、前記前側傾斜平面部と後側傾斜平面部に面接触可能な前側傾斜部及び後側傾斜部と、前記前側傾斜部の後端部と後側傾斜部の前端部とを前記内稜線部から離隔した状態で略湾曲状に連結する連結部とを有することを特徴としている。
この構成によれば、補強部材の曲げ強度を高くすることができ、稜線部の曲げ変形に対する耐力を一層増加することができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、前記サイドフレームは上壁部又は下壁部を有し、前記補強部材が、前記ビード部近傍の前記上壁部又は下壁部にて接合されることを特徴としている。
この構成によれば、サイドフレームの傾斜平面部だけでなく上壁部又は下壁部に補強部材が接合されているため、サイドフレームの断面2次モーメントを向上でき、サイドフレームを曲げ変形させる荷重が入力した場合、稜線部の曲げ変形に対する耐力を向上することができる。
この発明によれば、サイドフレーム長に拘らず稜線部の曲げ変形に対する耐力を増加できるため、車両デザインの自由度を確保しつつ衝突エネルギー吸収性能を高くすることができる。
本発明の実施例1に係るフレーム構造を備えた車両の前部車体の斜視図である。 右側フロントサイドフレームの斜視図である。 右側フロントサイドフレームの要部分解斜視図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 前突時における右側フロントサイドフレームの挙動の説明図であり、(a)は衝突前状態、(b)は衝突初期状態、(c)は衝突後期状態を示す図である。 実施例1及び従来技術のフロントサイドフレームに係るインナビード部のFS特性を示すグラフである。
以下の説明は、本発明を車両のフロントサイドフレームに適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
以下、本発明の実施例について図1〜図8に基づいて説明する。
図1に示すように、車両Vには、車室とエンジンルームとを前後に仕切るダッシュパネル1と、このダッシュパネル1から前方に延設される左右1対のフロントサイドフレーム2と、これら1対のフロントサイドフレーム2の車幅方向外側上方に配設された1対のエプロンレインフォースメント3と、フロントサイドフレーム2とエプロンレインフォースメント3との間でダッシュパネル1に近接配置される1対の筒状のサスタワー4等が設けられている。尚、以下、矢印F方向を前方、矢印L方向を左方、矢印U方向を上方として説明する。
更に、車両Vには、エンジンルームの下方に配設されたサスペンションクロスメンバ5と、サスペンションクロスメンバ5の左右両側に配置された1対のサスペンションアーム6と、前後に延びる左右1対のエンジンサポートメンバ7と、これら1対のエンジンサポートメンバ7の前端部に架着されたフロントクロスメンバ8等が設けられている。
図1に示すように、ダッシュパネル1は、フロントサイドフレーム2等に比べて板厚が薄く比較的剛性の低い鋼板からなる。ダッシュパネル1は、車室の前端部において上下に延びる縦壁部1aと、縦壁部1aの下端縁から後方に向かって後方下がり傾斜状に延びる傾斜部1bとを備えている。縦壁部1aの下端部と傾斜部1bの上端部はスポット溶接により接合されている。傾斜部1bの後端部分は、フロアパネル(図示略)の前端部分に接合されている。縦壁部1aの上端部は、左右に延びるカウル部(図示略)に接合され、ダッシュパネル1の左右両端部はフロントヒンジピラー(図示略)に接合されている。
ダッシュパネル1の縦壁部1aと傾斜部1bの接合部分において、エンジンルーム側の前面には、左右に延びる断面ハット状のダッシュクロスメンバ9が設けられている。
ダッシュクロスメンバ9は、ダッシュパネル1と協働して左右に延びる閉断面を形成してダッシュパネル1の剛性を高めている。ダッシュクロスメンバ9の左右両側端部は、後述するフロントサイドフレーム2とダッシュパネル1の結合部Lに接合され、フロントサイドフレーム2の支持剛性を高めている。
次に、左右1対のフロントサイドフレーム2について説明する。
図1に示すように、左右1対のフロントサイドフレーム2は、車室の前端を仕切るダッシュパネル1の前側においてエンジンルームの左部と右部に前後に延びるように配設されている。これら1対のフロントサイドフレーム2は、車両Vの前端側位置から後方へ向かって略水平状に延び且つ後端側途中部がダッシュパネル1の縦壁部1aに接合され、後端側部分が傾斜部1bとフロアパネルの下面に沿って後方下がり傾斜状に延びて接合されている。フロントサイドフレーム2の後端側部分はダッシュパネル1と結合部Lにより接合されている。
1対のフロントサイドフレーム2は、左側フロントサイドフレーム2と右側フロントサイドフレーム2が略左右対称構造であるため、以下、主に右側フロントサイドフレーム2について説明する。
図1〜図4に示すように、フロントサイドフレーム2は、右半部(車幅方向外側)を形成するアウタパネル10と、左半部(車幅方向内側)を形成するインナパネル20とを備えている。
アウタパネル10は、鋼板をプレス成形することにより、断面略ハット状に形成されている。このアウタパネル10は、上下に延びる上フランジ部11と、この上フランジ部11から右方に延びる上壁部12と、この上壁部12の右端部から下方に延びる側壁部13と、この側壁部13の下端から左方に延びる下壁部14と、この下壁部14の左端から下方に延びる下フランジ部15等を備えている。
図1に示すように、側壁部13には、アウタ凸部13aと、第1アウタビード部13bと、第2アウタビード部13c等が形成されている。
アウタ凸部13aは、側壁部13の上下方向中段部分に、前端部から前後方向中間部分に亙って前後に延びるように設けられている。このアウタ凸部13aは、右側に凸状に形成され、凸部の突出高さが後方程小さくなるように形成されている。
第1アウタビード部13bは、アウタ凸部13aの後側部分に、側壁部13の上端部から上下方向中段部分に亙る上半部において上下に延びるように設けられている。この第1アウタビード部13bは、左側に凸状に形成され、横断面略V字状に構成されている。
第2アウタビード部13cは、ダッシュパネル1の近傍部分に、側壁部13の上端部から下端部に亙って上下に延びるように設けられている。この第2アウタビード部13cは、左側に突出するように形成され、横断面略V字状に構成されている。
次に、インナパネル20について説明する。
インナパネル20は、鋼板をプレス成形することにより、断面略ハット状に形成されている。このインナパネル20は、上下に延びる上フランジ部21と、この上フランジ部21から左方に延びる上壁部22と、この上壁部22の左端部から下方に延びる側壁部23と、この側壁部23の下端から右方に延びる下壁部24と、この下壁部24の右端から下方に延びる下フランジ部25等を備えている。
図2〜図4に示すように、側壁部23には、インナ凸部23aと、インナ凹部23bと、インナビード部23cと、前後1対の傾斜平面部23d,23e等が形成されている。
インナ凸部23aは、側壁部23の上下方向中段部分に、前端部から前後方向中間部分に亙って前後に延びるように設けられている。このアウタ凸部23aは、左側に凸状に形成され、凸部の突出高さが後方程小さくなるように形成されている。
インナ凹部23bは、インナ凸部23aよりも後方で且つ側壁部23の上下方向中段部分に、前後方向中間部分から後端側部分に亙って前後に延びるように設けられている。
このインナ凹部23bは、上側屈曲部を形成する上側稜線部26aと、上側稜線部26aに略平行に配設され且つ下側屈曲部を形成する下側稜線部27aと、上側稜線部26aと下側稜線部27aとの間で且つ稜線部26a,27aよりも右側に配設された中間稜線部28aとを備え、縦断面略V字状に構成されている。
インナ凹部23bの前端部は、第1アウタビード部13bと第2アウタビード部13cとの間に対応する位置になるように配設されている。
インナビード部23cは、インナ凸部23aの後側部分に、側壁部23の上端部からインナ凹部23bの前端部に亙る上半部において上下に延びるように設けられている。
このインナビード部23cは、前側屈曲部を形成して下側稜線部27aの前端部に連なる前側稜線部27b(前側外稜線部)と、前側稜線部27bに略平行に配設され且つ後側屈曲部を形成して上側稜線部26aの前端部に連なる後側稜線部26b(後側外稜線部)と、前側稜線部27bと後側稜線部26bとの間で且つ稜線部26b,27bよりも右側に配設されると共に中間稜線部28aの前端部に連なる中間稜線部28b(内稜線部)とを備え、横断面略V字状に構成されている。
1対の傾斜平面部23d,23eは、中間稜線部28bに対して線対称になるように形成されている。前側傾斜平面部23dは、中間稜線部28bの上端部とこの上端部よりも高さ位置が低い前側稜線部27bの中段部とを結ぶ線を含み、前側程左方に移行する傾斜平面を構成している。後側傾斜平面部23eは、中間稜線部28bの上端部と前側稜線部27bの中段部と同じ高さ位置の後側稜線部26bの中段部とを結ぶ線を含み、後側程左方に移行する傾斜平面を構成している。
フロントサイドフレーム2は、上フランジ部11,21及び下フランジ部15,25が夫々溶接にて接合され、前後に延びる断面略矩形状の閉断面を構成している。
図3〜図6に示すように、フロントサイドフレーム2の閉断面内には、インナビード部23cの耐力を高くするための補強部材30が配設されている。
補強部材30は、鋼板をプレス成形することにより、断面略コ字状に形成されている。
この補強部材30は、略水平状の上面部31と、この上面部31の左端部から下方に延びる側面部32と、この側面部32の下端部から右方に略水平状に延びる下面部33等を備えている。
図3,図5,図6に示すように、上面部31は、前端側部分が一部切り欠かれ、上壁部22に密着して面接触可能に形成されている。
下面部33は、前後方向途中部から後端部に亙って広範囲に切り欠かれ、下壁部24に密着して面接触可能に形成されている。
図3に示すように、上面部31と下面部33には、複数の第1溶接部S1が設けられ、上壁部22と下壁部24に溶接にて夫々接合されている。
図3〜図6に示すように、側面部32は、凹部32aと、前後1対の傾斜部32b,32cと、連結部32d等を備えている。
凹部32aは、側面部32の上下方向中段部分に、前端部から後端部に亙って前後に延びるように設けられている。この凹部32aは、右側に凸状に形成され、縦断面略コ字状に構成されている。
1対の傾斜部32b,32cは、1対の傾斜平面部23d,23eに夫々密着して面接触可能に形成され、1対の傾斜平面部23d,23eと略同様に構成されている。
前側傾斜部32bは、側面部32の上端部から凹部32aの上端部に亙って形成され、前側程左方に移行する傾斜平面を構成している。後側傾斜部32cは、側面部32の上端部から凹部32aの上端部に亙って形成され、後側程左方に移行する傾斜平面を構成している。そして、これら1対の傾斜部32b,32cに夫々設定された第2接合部S2は、1対の傾斜平面部23d,23eに溶接にて夫々接合されている。
図3,図4,図6に示すように、連結部32dは、側面視にて、上側程前後長が短くなるように構成され、前側傾斜部32bの後端部と後側傾斜部32cの前端部とを略湾曲状に連結している。この連結部32dは、右方に突出することにより中間稜線部28bと対向した状態で中間稜線部28bから僅かに離隔するように形成されている。
それ故、前後2箇所の第2接合部S2は、中間稜線部28bの前側近傍部及び後側近傍部に夫々相当している。
次に、前記前部車体構造の作用、効果について説明する。
最初に、前突(正面衝突)時のフロントサイドフレーム2における変形モード制御について図7に基づいて説明する。図7は衝突時のフロントサイドフレーム2の変形の挙動を示すもので、(a)は衝突前状態、(b)は衝突初期状態、(c)は衝突後期状態を夫々示している。尚、説明の便宜上、右側のフロントサイドフレーム2を示している。
図7(a)に示すように、フロントサイドフレーム2には、前方から第1アウタビード部13bと、インナビード部23cと、第2アウタビード部13cとがフロントサイドフレーム2の軸心に対して平面視で左右千鳥状に形成されている。
前突が発生した場合、最初に、フロントサイドフレーム2の前端部に設けられたクラッシュ缶(図示略)が衝突荷重によって潰れる。このクラッシュ缶の潰れ変形によって吸収されない衝突荷重は、フロントサイドフレーム2の前端部から入力され、後方に向かって伝搬する。図7(b)に示すように、フロントサイドフレーム2の前端部に入力された衝突荷重は、領域Aを潰れ変形させ、この潰れ変形とほぼ同時に、第1アウタビード部13bによる折れ変形と、インナビード部23cによる折れ変形と、第2アウタビード部13cによる折れ変形が開始する。
このとき、第1アウタビード部13bがアウタパネル10に凹入状に形成されたビードで、この部位におけるフロントサイドフレーム2の断面係数もその前後の部位の断面係数よりも小さく、しかも、アウタパネル10側の剛性よりもインナパネル20側の剛性が大きいため、第1アウタビード部13bの右側部分に圧縮応力が作用すると共に左側部分に引張応力が作用して谷折れ変形する。
インナビード部23cは、インナパネル20に凹入状に形成されたビードで、この部位におけるフロントサイドフレーム2の断面係数もその前後の部位の断面係数よりも小さく、しかも、インナパネル20の剛性よりもアウタパネル10の剛性が大きいため、インナビード部23c(中間稜線部28b)の右側部分に引張応力が作用すると共に左側部分に圧縮応力が作用して山折れ変形する。
ここで、補強部材30が中間稜線部28bを隣接した状態で挟み込む第2接合部S2によってインナパネル20に接合されているため、中間稜線部28bに作用する圧縮応力及び引張応力を補強部材30の強度によって低減し、中間稜線部28bの曲げ変形に対する耐力を増加させている。
第2アウタビード部13cは、アウタパネル10に凹入状に形成されたビードで、この部位におけるフロントサイドフレーム2の断面係数も小さく、しかも、アウタパネル10側の剛性よりもインナパネル20側の剛性が大きいため、第2アウタビード部13cの右側部分に圧縮応力が作用すると共に左側部分に引張応力が作用して谷折れ変形する。
衝突がさらに進行すると、図7(c)に示すように、第1アウタビード部13bと、インナビード部23cと、第2アウタビード部13cとを夫々折れ変形の節として、フロントサイドフレーム2は、インナビード部23cに対応する部位が車幅方向外側へ大きく移動して、平面視で左右方向にジグザグ状に座屈状態に変形する。このようなフロントサイドフレーム2のジグザグ状の座屈変形を介して、大きな衝突エネルギーを吸収できるため、ダッシュパネル1の後退を確実に抑制し、車室空間を衝突前と同様に維持することができる。
図8に、フロントサイドフレームに係るインナビード部のFS特性のグラフを示す。
本実施例のフロントサイドフレーム2のFS特性を実線で示し、従来技術のフロントサイドフレームのFS特性を破線で示している。
尚、従来技術のフロントサイドフレームは、本実施例の補強部材30に代えて横断面略ハット状の補強部材を準備し、この補強部材の前後両フランジ部を前側稜線部27bの前側位置と後側稜線部26bの後側位置とに夫々接合したものである。
図8に示すように、従来技術のフロントサイドフレームに係るインナビード部は、折れ変形が開始すると、急激な荷重低下が生じている。
一方、本実施例のフロントサイドフレーム2に係るインナビード部は、従来技術よりも折れ変形の開始荷重が高く、折れ変形が開始しても、荷重低下傾向が緩やかである。
このフロントサイドフレーム2によれば、補強部材30が、稜線部26b,27b,28bの少なくとも1つの稜線部28bの前後両側の平面部のうちの当該稜線部28bの前側近傍部と後側近傍部に接合されているため、中間稜線部28bに作用する圧縮応力及び引張応力を補強部材30の強度によって低減することができ、中間稜線部28bの曲げ変形に対する耐力を増加させることにより、フロントサイドフレーム2を長くすることなく衝突エネルギー吸収性能を高くすることができる。
インナビード部23cが、閉断面内側に形成された中間稜線部28bと、中間稜線部28bの前側及び後側に形成され且つ中間稜線部28bよりも閉断面外側に形成された前後1対の稜線部26b,27bとによって構成され、補強部材30が、中間稜線部28bの前側近傍部と後側近傍部に接合されたため、フロントサイドフレーム2の曲げ変形部位を精度良く設定することができる。
側壁部23が、中間稜線部28bの上端部と前側外稜線部27bの中段部とを結ぶ線を含む前側傾斜平面部23dと、中間稜線部28bの上端部と後側外稜線部26bの中段部とを結ぶ線を含む後側傾斜平面部23eとを有し、補強部材30が、前側傾斜平面部23dと後側傾斜平面部23eに接合されたため、中間稜線部28bに作用する圧縮応力及び引張応力を補強部材30の強度によって確実に低減することができる。
インナビード部23cが側壁部23の上半部に形成されているため、車高の低い車両であっても、フロントサイドフレーム2を能率的に曲げ変形させることができる。
補強部材30が、前側傾斜平面部23dと後側傾斜平面部23eに面接触可能な前側傾斜部32b及び後側傾斜部32cと、前側傾斜部32bの後端部と後側傾斜部32cの前端部とを中間稜線部28bから離隔した状態で略湾曲状に連結する連結部32dとを有するため、補強部材30の曲げ強度を高くすることができ、中間稜線部28bの曲げ変形に対する耐力を一層増加することができる。
フロントサイドフレームは上壁部22と下壁部24を有し、補強部材30が、インナビード部23c近傍の上壁部22にて接合されている。
これにより、フロントサイドフレーム2の傾斜平面部23d,23eだけでなく上壁部22に補強部材30が接合されているため、フロントサイドフレーム2の断面2次モーメントを向上でき、フロントサイドフレーム2を曲げ変形させる荷重が入力した場合、中間稜線部28bの曲げ変形に対する耐力を向上することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、フロントサイドフレームの衝突エネルギー吸収機構に適用した例を説明したが、リヤサイドフレームの衝突エネルギー吸収機構に適用しても良く、その他の車両用フレームに適用することが可能である。
2〕前記実施形態においては、インナパネルのビード部に補強部材を設けた例を説明したが、アウタパネルのビード部の耐力を高くする場合、アウタパネルのビード部に補強部材を設けても良い。
3〕前記実施形態においては、補強部材を中間稜線部の前側近傍位置と後側近傍位置に接合した例を説明したが、更に、インナビード部の耐力を高くする場合、上記に加え、補強部材を前側稜線部と後側稜線部の夫々の前側近傍位置と後側近傍位置に接合しても良い。
また、前側稜線部と後側稜線部と中間稜線部を備えたビード部の例を説明したが、前側稜線部と後側稜線部とこれらを連結する湾曲部を備えたビード部に適用しても良い。
この場合、補強部材を前側稜線部と後側稜線部のうちの少なくとも一方の稜線部の前側近傍位置と後側近傍位置に接合する。
4〕前記実施形態においては、インナビード部をフロントサイドフレームの上半部に形成した例を説明したが、下半部にビード部を形成しても良い。これにより、車高が高い車両であっても、フロントサイドフレーム2を能率的に曲げ変形させることができる。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
V 車両
S2 第2接合部
2 フロントサイドフレーム
23 側壁部
23c インナビード部
23d 前側傾斜平面部
23e 後側傾斜平面部
26b 後側稜線部
27b 前側稜線部
28b 中間稜線部
30 補強部材
32b 前側傾斜部
32c 後側傾斜部
32d 連結部

Claims (6)

  1. 車体前後方向に延びる閉断面を構成するサイドフレームと、前記閉断面内に配設された補強部材と、前記サイドフレームの側壁部に上下方向に延びる複数の稜線部によって形成され且つ前記閉断面内側に突出したビード部とを備えた車両のフレーム構造において、
    前記補強部材が、前記複数の稜線部の少なくとも1つの稜線部の前後両側の平面部のうちの当該稜線部の前側近傍部と後側近傍部に接合されたことを特徴とする車両のフレーム構造。
  2. 前記ビード部が、前記閉断面内側に形成された内稜線部と、前記内稜線部の前側及び後側に形成され且つ前記内稜線部よりも閉断面外側に形成された前後1対の外稜線部とによって構成され、
    前記補強部材が、前記内稜線部の前側近傍部と後側近傍部に接合されたことを特徴とする請求項1に記載の車両のフレーム構造。
  3. 前記側壁部が、前記内稜線部の上下方向一端側頂部と前記前側外稜線部の上下方向中段部とを結ぶ線を含む前側傾斜平面部と、前記内稜線部の上下方向一端側頂部と前記後側外稜線部の上下方向中段部とを結ぶ線を含む後側傾斜平面部とを有し、
    前記補強部材が、前記前側傾斜平面部と後側傾斜平面部に接合されたことを特徴とする請求項2に記載の車両のフレーム構造。
  4. 前記ビード部が前記側壁部の上半部又は下半部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のフレーム構造。
  5. 前記補強部材が、前記前側傾斜平面部と後側傾斜平面部に面接触可能な前側傾斜部及び後側傾斜部と、前記前側傾斜部の後端部と後側傾斜部の前端部とを前記内稜線部から離隔した状態で略湾曲状に連結する連結部とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載の車両のフレーム構造。
  6. 前記サイドフレームは上壁部又は下壁部を有し、
    前記補強部材が、前記ビード部近傍の前記上壁部又は下壁部にて接合されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両のフレーム構造。
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