JP7281559B2 - 一体化された横方向補強材を有するトンネル - Google Patents

一体化された横方向補強材を有するトンネル Download PDF

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Description

本発明は、自動車用トンネルおよび前記トンネルの横方向補強構造体に関する。本発明はさらに、このようなトンネルを製造するための方法に関する。
自動車において、トンネルとは、従来の内燃機関車両の排気システムを収容する、乗員室の前部フロア補強構造体内にある中空の凹部のことである。トンネルはまた、電気自動車やハイブリッド車にも存在し得るものであり、例えば、自動車の1つまたは複数の電気モータに電力を供給する電池パックの少なくとも一部を収容するためのエリアとしても機能する。
トンネルの基本形状は、水平な上壁によって連結された2つの垂直壁からなる。また、トンネルの垂直壁の底側にはフランジを含めることもでき、トンネルとフロア構造の他の部分との間の固定エリアとして機能する。トンネルは、単一の部品で製造されることができ、またはいくつかの個別の部品を組み合わせて構成することもできる。
下側ダッシュパネルの一般的な形状に合わせるために、トンネルの垂直壁の下側輪郭は、トンネルの前端部で上方に向かって細くなり、一般にトンネルノーズと呼ばれる形状になっている。
トンネルは、自動車のフロア補強構造体の一部を形成しているため、車両全体の剛性を高め、衝突時の車両乗員の安全確保にも寄与している。
トンネルは、より具体的には、自動車メーカーの要件に従って、以下の静的荷重条件に関与している。
-白色構造における本体の全体的な曲げ剛性
-白色構造における本体の全体的なねじり剛性
トンネルは、より具体的には、以下の衝突耐性条件に関与している。
-例えば、ユーロNCAP(New Car Assessment Program、新車アセスメントプログラム)およびIIHS(Insurance Institute for Highway Safety、米国道路安全保険協会)の全前面衝突試験としても知られる「前面衝突全幅剛性バリア50km/h」などの様々な標準化された試験で説明されている前面衝突。
-ユーロNCAP40%オーバーラップ変形可能バリア(ODB)で、初速が64km/hの車両が、衝突時に車両前部の40%がオーバーラップする規格化された変形可能バリアに衝突される。
自動車の剛性目標および衝突耐性目標を満たすために、トンネルの側面が補強される必要がある。これは、トンネルノーズとトンネル後端部とを連結する屈曲エリアにおいて特に重要であるが、これは、この屈曲エリアの幾何学的特異性により、静的荷重または動的荷重がかかると特に変形しやすくなるためである。
従来技術では、横方向補強構造体をトンネルに取り付けること、特に、トンネルの後端部とノーズとの間の屈曲エリア内の垂直壁を補強することが知られている。この横方向補強構造体は、1つまたは複数の部品で構成されており、例えば、スポット溶接でトンネルに取り付けられる。
しかしながら、このような横方向補強構造体を使用する場合、製造効率や製造コストの観点からいくつかの課題がある。実際、このような追加の部品を使用すると、スタンプおよび組立てなどの車両製造中に追加の作業が必要となり、これにより全体の生産性が低下し、車両の総コストが増加する。さらにまた、これらの追加の補強部品は、車両の全体的な剛性と衝突耐性に関係するため、自動車メーカーによって安全部品として認定されており、即ち、これらは追加の品質管理手順にかけられる他、前記補強部品をトンネルに組み付けるときには特別な注意が必要となることも意味する。これらの要因により、全体の生産性がさらに低下し、自動車の総コストがさらに増加する。
本発明の目的の1つは、これらの限界を克服するために、車両の剛性および衝突耐性の要件を満たすために追加補強される必要がないトンネルを提供することである。
この目的のために、本発明は、単一の部品で製造され、主トンネル部分と、前記主トンネル部分の側面に配置された少なくとも1つの横方向補強要素とを備えた自動車用トンネルに関し、前記主トンネル部分は、
-車両後部に向かって実質的に長手方向に延びる後部下側輪郭と、
-車両前部に向かって長手方向に対して、少なくとも20°の正の上向き角度の方向に延びる前部下側輪郭と、
-後部下側輪郭前端点と前部下側輪郭後端点とを接続し、長手方向に対して厳密に5°~20°の間で正の上向き角度を有する方向に延びる屈曲領域と、
を具備する主部下側輪郭を備え、
前記横方向補強要素は、前記主部下側輪郭の少なくとも一部にわたって延在し、その長さの少なくとも一部にわたって延在する溝を備え、該溝は、
-主部下側輪郭の少なくとも一部に隣接する内側長手方向壁と、
-前記内側長手方向壁に隣接する内側垂直壁と、
-前記内側垂直壁に隣接する下側長手方向壁であって、溝を含むトンネルの全ての横断面において、内側長手方向壁に実質的に平行で、かつ前記内側長手方向壁よりも低い位置にあるラインを形成する下側長手方向壁と、
-前記下側長手方向壁に隣接する外側垂直壁と、
-前記外側垂直壁に隣接する外側長手方向壁であって、溝を含むトンネルの全ての横断面において、内側長手方向壁に実質的に平行で、かつ前記下側長手方向壁よりも高い位置にあるラインを形成する外側長手方向壁と、
を備え、
前記溝は、後部下側輪郭前端点から車両後部に向かって後部下側輪郭の長さ部分にわたって延在し、前記溝は、前記後部下側輪郭前端点から車両前部に向かって屈曲領域の長さ部分にわたって延在する。
本発明を適用することにより、トンネルの横方向補強構造体はトンネル自体の設計に直接に一体化され、トンネルの剛性および衝突耐性の要件を保証するために追加的な横方向補強材は不要である。さらにまた、横方向補強構造体は単一の部品に組み込まれているため、追加的な横方向補強部品を組み立てる際に特別な注意を払う必要はないが、この組立ての際には静的荷重または動的荷重の影響を受けて分解されないように、トンネルと非常に堅固に接続する必要がある。
本発明によるトンネルの他の任意の特徴次第で、単独で考慮されるか、または任意の可能な技術的組合せに従って考慮される。
-トンネルは主トンネル部分の両側に配置された2つの横方向補強構造体を備える。
-溝は前部下側輪郭の長さ部分にわたってさらに延在する。
-溝は後部下側輪郭の全長にわたって延在する。
-溝は屈曲領域の全長にわたって延在する。
-溝の前部内部容積と溝の屈曲部内部容積との合計は、溝の全内部容積の10%より大きい。
-溝の後部表面積は、溝の後部内部容積と溝の後部長さとの比の70%よりも大きい。
-トンネルは900MPaを超える極限引張強度を有する。
-トンネルは、重量%で、0.15%<C<0.25%、1.4%<Mn<2.6%、0.6%<Si<1.5%、0.02%<AI<1.0%、1.0%<Si+AI<2.4%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、残りはFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有し、10%~20%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトである微細構造を有し、少なくとも980MPaの引張強度を有する、少なくとも一部分からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される。
-トンネルは、重量%で、0.13%<C<0.25%、2.0%<Mn<3.0%、1.2%<Si<2.5%、0.02%<AI<1.0%、1.22%<Si+AI<2.5%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、Ti<0.05%、残りはFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有し、8%~15%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトからなり、マルテンサイトとベイナイトの分率の合計が70%~92%である微細構造を有し、少なくとも1180MPaの引張強度を有する、少なくとも一部分からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される。
-トンネルは、少なくとも前部ブランク部分および後部ブランク部分を備えるコールドスタンプされたテイラー溶接ブランクである。
-トンネルは、前部ブランク部分の厚さが後部ブランク部分の厚さよりも厚いコールドスタンプされたテイラー溶接ブランクである。
-トンネルは、前部ブランク部分の極限引張強度が後部ブランク部分の極限引張強度よりも低いコールドスタンプされたテイラー溶接ブランクである。
-トンネルは、前部ブランク部分の厚さと前部ブランク部分の降伏強度との積が、後部ブランク部分の厚さと後部ブランク部分の極限引張強度との積以下であるコールドスタンプされたテイラー溶接ブランクである。
-トンネルは、コールドスタンプされたテイラーロールドブランクである。
本発明はまた、上記のトンネルを製造するための方法であって、
-ブランクを供給するステップと、
-冷間加工によってブランクをトンネルに形成するステップと、
を備える。
本発明による方法の他の任意の特徴次第で、単独で考慮されるか、または任意の可能な技術的組合せに従って考慮され、本方法は、
-少なくとも前部ブランク部分と、後部ブランク部分とを具備するテイラー溶接ブランクを供給するステップと、
-テイラーロールドブランクを供給するステップと、
をさらに備える。
本発明の他の態様および利点は例として与えられ、添付図面を参照して行われる以下の説明を読めば明らかになるであろう。
本発明によるトンネルを含む車両の斜視全体図である。 本発明によるトンネルの斜視上面図である。 本発明によるトンネルの斜視底面図である。 本発明によるトンネルの側面図である。 図2の軸A-Aに沿った断面図である。 図2の軸B-Bに沿った断面図である。 図2の軸C-Cに沿った断面図である。
以下の説明では、「上(above)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(upper)、「下方(downwards)」、「上方(upwards)」、「前(front)」、「後(rear)」、「横(transverse)」、「横(transversal)」、および「長手方向(longitudinal)」という用語は、搭載車両の通常の方向に従って定義されている。より具体的には、「上(above)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(upper)」、「下方(downwards)」および「上方(upwards)」という用語は、車両の仰角方向に従って定義され、「前(front)」、「後(rear)」および「長手方向(longitudinal)」という用語は、車両の前後方向に従って定義され、「横(transversal)」および「横の(transverse)」という用語は、車両の幅に従って定義されている。「右側」および「左側」という用語は、車両の通常の前方運転方向に向いている車両の乗員の基準に従って定義されている。「実質的に平行」または「実質的に垂直」とは、平行または垂直な方向から15°未満の偏差がある可能性がある方向を意味する。
図1を参照して、自動車2用のトンネル1について説明される。トンネル1は、例えば、スポット溶接によって自動車2の他の部分に取り付けられる。特定の実施形態では、トンネル1は、前端部で下側ダッシュパネル6に取り付けられ、トンネル1の側部で前部フロアパネル4に取り付けられ、トンネル1の後端部で後部フロア構造8に取り付けられる。
図2を参照すると、本発明によるトンネル1は、単一の部品で製造され、主トンネル部分3と、前記主トンネル部分3の側面に配置された少なくとも1つの横方向補強要素5とを備える。
主トンネル部分3は、少なくとも1つの上壁9によって互いに連結された少なくとも2つの垂直壁7からなる。特定の実施形態によれば、図1に示すように、上壁9は、例えば、車両のギアボックスなどの特定の要素を収容するように設計されたいくつかの開口部10を備える。特定の実施形態によれば、図2に示すように、垂直壁7は、例えばトンネル1の剛性を高めるように設計された1つまたは複数の幾何学的変化部分12を含む。垂直壁7の底縁部は、主部下側輪郭11によって区切られている。
図4を参照すると、主部下側輪郭11は、
-車両前部に向かって長手方向と少なくとも20°の正の上向き角度を有する方向に延在する前部下側輪郭13と、
-車両後部に向かって実質的に長手方向に延在する後部下側輪郭17と、
-前記前部下側輪郭13を前記後部下側輪郭17に接続する屈曲領域15と、
を備える。
前部下側輪郭13の形状は、トンネル1がその前端部で取り付けられる下側ダッシュパネル6の形状に適合するように設計される。下側ダッシュパネル6は、エンジンあるいは電気モータまたは貯蔵空間のいずれかを収容する車両の前端部と乗員室とを分離する。下側ダッシュパネル6は、例えば、その底端部で前部フロアパネル4に取り付けられ、その上端部で上側ダッシュパネルに取り付けられている。車両前部の乗員の空間、特に、足元の室内空間を最適化するために、また、前部室と乗員室の間の隔離を効率的に行うために、下側ダッシュパネル6の全体的な方向は、水平方向に対して正の上向きの角度をなし、前記下側ダッシュパネル6の底部は、前記下側ダッシュパネル6の上部よりも車両後部側に配置されている。結果として、前部下側輪郭13は、上方に向かって、より詳細には水平方向に対して20°よりも大きい角度をなす方向に沿って延在する。前部下側輪郭13は、トンネル1の前端部と前部下側輪郭後端点14との間に延在する。
なお、前部下側輪郭13は、下側ダッシュパネル6の形状に合わせた形状であり、必ずしも直線方向に延在していなくてもよい。特定の実施形態では、下側ダッシュパネル6は湾曲した形状を有しており、前部下側輪郭13は湾曲した方向に延在しており、前部下側輪郭13の各点での微係数は、長手方向に対して20°よりも大きい角度をなす方向に延在する。
後部下側輪郭17の形状は、トンネル1がその側面に取り付けられる前部フロアパネル4の形状を支持するように設計される。前部フロアパネル4は、長手方向に実質的に平行な平面内に延在するほぼ平坦な部分であるため、後部下側輪郭17は、実質的に長手方向に延在するほぼ直線形状を形成する。特定の実施形態では、後部下側輪郭17は、例えば、前部フロアパネル4の形状に沿うように、図4に示すような直線形状18から1つまたはいくつかの小さな偏差を備える。後部下側輪郭17は、トンネル1の後端部と後部下側輪郭前端点16との間に延在する。
屈曲領域15は、前部下側輪郭13と後部下側輪郭17とを連結する主部下側輪郭11の概ね湾曲した部分であり、例えば、屈曲領域15の各点での微係数は、長手方向に対して厳密に5°~20°の間の角度をなす方向に延びる。
言い換えれば、主部下側輪郭11に沿って移動する点を追跡すると、即ち、トンネル1の前端部から始まり車両後部に向かって移動すると、
-前記点は、最初に、長手方向に対して厳密に20°を超える角度を有する軌道に従って、前部下側輪郭13に沿って下向きに移動し、
-次いで、前記点はその軌道と長手方向との角度が正確に20°になる点、即ち、前部下側輪郭後端点14に到達し、
-車両後部に向かって移動を続けると、前部下側輪郭後端点14を通過した後、前記点は屈曲領域15に入り、
-車両後端部に向かって移動し続けると、前記点は長手方向と軌道との角度が正確に5°になる点、即ち、後部下側輪郭前端点16に到達し、
-車両後部に向かって移動し続けると、後部下側輪郭前端点16を通過した後、前記点は後部下側輪郭17に入り、
-次いで、前記点は、実質的に長手方向に沿って、後部下側輪郭17の後端部に到達するまで、後部下側輪郭17に沿って移動する。
主トンネル部分3は、長手方向に長い構成要素を有する開いたU字形であるため、そこに加わる静的荷重に対して敏感に応答することになる。例えば、主トンネル部分3の前端部と後端部との間に加えられる静的圧縮荷重は、上壁9を曲げて前記主トンネル部分3をこじ開ける、言い換えれば、垂直壁7と上壁9との間の角度が大きくなる傾向がある。長手方向の軸線を有する静的なねじり荷重を加えると、上壁9がねじられる傾向があり、その結果、垂直壁7に反りが生じる。上記の主トンネル部分3の静的荷重に対する応答は、トンネル1の全体的な剛性と関連している。トンネル1の剛性が高ければ高いほど、上記の主トンネル部分3の静的荷重下での変形に対する感度は低くなる。
主部下側輪郭11には屈曲領域15を具備しているので、主トンネル部分3は、トンネル1の前端部と後端部との間に加えられる、図2および図4に示されるような実質的に長手方向の動的圧縮荷重Fに対して敏感に応答することになる。このような動的圧縮荷重Fは、前面衝突時に、車両構造による衝突荷重の伝達によって、特に、トンネル1の前端部および後端部に取り付けられている部品、例えば、下側ダッシュパネル6や後部フロア構造8などによるトンネル1の圧縮の影響によって発生する。このような荷重条件下では、動的圧縮荷重Fにより、屈曲領域15で集中的な破壊挙動が発生し、前部下側輪郭13と長手方向との間の上向き角度が大きくなる傾向がある。言い換えれば、動的圧縮荷重Fは、主トンネル部分3のうち、前部下側輪郭13を隣接する部分を上向きに曲げる傾向がある。屈曲領域15に集中した破壊挙動の結果、この領域は前面衝突時にクラックの形成に敏感になり、前面衝突に対する車両の全体的な耐性に悪影響を及ぼすことになる。さらにまた、屈曲領域15に集中した破壊挙動は、車両乗員室内へのインパクタの侵入の増加をもたらし、これは車両の許容できない安全性能につながる。
本発明では、トンネル1の剛性および前面衝突に対する耐性を向上させるために、主トンネル部分3は、少なくとも1つの横方向補強要素5によって効果的に補強されている。本発明では、主トンネル部分3と横方向補強要素5とが、トンネル1という単一の部品に一体化されている。
横方向補強要素5は、主部下側輪郭11の少なくとも一部にわたって延在する。トンネル1の衝突耐性および剛性を高めるために、横方向補強要素5は、溝19を備える。前記溝19は、垂直壁と水平壁とを備え、トンネル1の全体構造を剛性化し、したがってトンネル1の剛性を効果的に高め、前面衝突の場合の抵抗力を向上させるという有利な効果がある。
図5A、図5B、および図5Cに示すように、溝19は、
-主部下側輪郭11の少なくとも一部に隣接する内側長手方向壁21と、
-前記内側長手方向壁21に隣接する内側垂直壁23と、
-前記内側垂直壁23に隣接する下側長手方向壁25であって、溝19を備えるトンネル1の全ての横断面について、前記内側長手方向壁21と実質的に平行で前記内側長手方向壁21よりも低い位置にあるラインを形成する下側長手方向壁25と、
-前記下側長手方向壁25に隣接する外側垂直壁27と、
-前記外側垂直壁27に隣接する外側長手方向壁29であって、溝19を備えるトンネル1の全ての横断面について、下側長手方向壁25に実質的に平行で前記下側長手方向壁25よりも高い位置にあるラインを形成する外側長手方向壁29と、
を備える。
特定の実施形態では、横方向補強構造体5は、トンネル1と周囲の部品との間の取付エリアとして機能するフランジとしても効果的に機能する。特定の実施形態では、前部フロアパネル4は、横方向補強構造体5の上になり、例えば、スポット溶接によって内側長手方向壁21および外側水平壁29に取り付けられる。特定の実施形態では、下側ダッシュパネル6は、補強構造体5の前部の上に来て、例えば、スポット溶接によって前記補強構造体5に取り付けられる。
トンネル1の剛性を効率的に高めるために、溝19は、後部下側輪郭17の少なくとも一部にわたって延在する。より具体的には、溝19は、後部下側輪郭前端点16から車両後部に向かって、長手方向に測定したときに後部下側輪郭17のゼロではない長さ部分にわたって延在する。
図2に示す特定の実施形態では、溝19は後部下側輪郭17の全長にわたって延在する。有利なことには、後部下側輪郭17は、開いたU字形の主トンネル部分3の大部分を覆っており、これによりトンネル1の全体的な剛性をさらに高めることができる。
前面衝突の場合に屈曲領域15の抵抗力を効率的に高めるために、溝19は屈曲領域15の少なくとも一部にわたって延在する。より具体的には、溝19は、後部下側輪郭前端点16から車両前部に向かって延在し、長手方向に測定したときに屈曲領域15のゼロではない長さ部分にわたって延在する。実際、動的圧縮荷重F下でのトンネル1のクラック形成に対する感度は、後部下側輪郭前端点16での幾何学的特異性と関連しており、この点において、後部下側輪郭11の方向が、後部下側輪郭17での実質的に長手方向から、屈曲領域15での上向き角度を有する方向へ変化する。後部下側輪郭17は、動的圧縮荷重Fと実質的に平行な方向に延在しているので、動的圧縮荷重Fの影響を受けて動くことはない。一方、屈曲領域15および前部下側輪郭13は、それぞれ、長手方向に向かって少なくとも5°および20°の角度を有しているため、動的圧縮荷重Fは、屈曲領域15および前部下側輪郭13を車両後部に向かって押し出す効果を有する。後部下側輪郭17が動かないことと、屈曲領域15と前部下側輪郭13の両方が後方に移動することの組合せにより、後部下側輪郭前端点16で破壊挙動が発生し、続いてこの点に重大な荷重集中が発生する。有利なことには、後部下側輪郭前端点16を溝19で補強することによって、トンネル1の前面衝突時のクラック形成および乗員室内への侵入に対する耐性が向上し、それによって車両の前面衝突耐性の全体的な向上に寄与する。
特定の実施形態では、溝19は屈曲領域15の全長にわたって延在する。実際、上記の通り、後部下側輪郭前端点16を補強することにより、後部下側輪郭17と前部下側輪郭13の動的圧縮荷重F下での拮抗した動きに起因する破壊挙動が、屈曲領域15のより弱いエリア、特に、屈曲領域15の溝19によって補強されていないエリアへずれる可能性がある。特に、溝19が終了する地点の隣にある屈曲領域15のエリアに破壊挙動が集中する傾向があるであろう。溝19が屈曲領域15の全長にわたって延在するように横方向補強要素5を設計することによって、前面衝突時に屈曲領域15にクラックが形成されるリスクが効果的にさらに減少する。
特定の実施形態では、溝19は前部下側輪郭13の少なくとも一部にわたって延在する。これは、前部下側輪郭13が、長手方向に対する角度が変化する曲線部分の少なくとも一部を具備する場合に特に効果的である。実際、長手方向に対する角度が変化することにより、上記と同じ理由で、破壊挙動および荷重集中が発生する可能性がある。有利なことには、溝19が前部下側輪郭13の少なくとも一部にわたって、特に、前部下側輪郭13の曲線部分にわたって延在するように横方向補強要素5を設計することによって、前面衝突の場合にクラックが形成されるリスクがさらに減少する。
溝19の総内部容積は、内側垂直壁23と、下側水平壁25と、外側垂直壁27と、下側水平壁25より上方にあって内側長手方向壁21の延長線に対応する第4の平面とによる境界内の容積として画定される。溝19の前部内部容積は、前部下側輪郭13にわたって延在する溝19の断面で測定したときに溝19の内部容積として画定される。溝19の屈曲部内部容積は、屈曲領域15にわたって延在する溝19の断面で測定したときに溝19の内容積として画定される。
特定の実施形態では、溝19の前部内部容積と溝19の屈曲部内部容積との合計は、溝19の全内容積の10%よりも大きい。有利なことには、最小の前部内部容積および屈曲部内部容積を有する溝19を備えた横方向補強材5を設計することにより、前部下側輪郭13および屈曲領域15でのクラック形成を良好に確実に防ぐことができる。さらにまた、溝19の前部内部容積および屈曲部内部容積の合計と溝19の全内容積との最小となる比率を確保することにより、前方衝突時の圧縮力の後部下側輪郭17への伝達を効率的に防止し、それによって後部下側輪郭17内でのクラック形成を防止することができる。溝19の後部内部容積は、後部下側輪郭17にわたって延在する前記溝19の断面における溝19の内部容積として画定される。溝19の後部長さは、長手方向に測定したときに後部下側輪郭17にわたって延在する溝19の長さとして画定される。溝19の後部表面積は、溝19の最後部における溝19の横断面の表面として画定される。より具体的には、前記面積は、内側垂直壁23、下側水平壁25、外側垂直壁27の断面で形成される3つの物理的な線と、下側水平壁25の上方にあって内側長手方向壁21の延長線の断面に対応する第4のラインとの境界内に構成される。
特定の実施形態では、溝19の後部表面積は、溝19の後部内部容積と溝19の後部長さとの比の70%よりも大きい。有利なことには、最小の後部表面積を有する溝19を備えた横方向補強材5を設計することにより、溝19の補強機能と剛性化機能が溝19の最後部まで確実に実現される。さらにまた、後部表面積と、溝19の後部長さに対する後部内部容積の比との最小となる相対比率を確保することにより、後部下側輪郭17にわたって延在する溝19の部分の長さ全体において溝19の補強作用が一貫して維持され、これにより、後部下側輪郭17のより弱い箇所での応力集中が回避され、それにより前面衝突時のクラック形成が確実に防止される。
特定の実施形態では、トンネル1は主トンネル部分3の両側に配置された2つの横方向補強要素5を備えている。両方の横方向補強要素5は、主トンネル部分3と一体化しており、トンネル1という単一の部品を形成している。有利なことには、これにより、トンネル1の全体的な剛性と前面衝突耐性がさらに向上する。
特定の実施形態では、トンネル1は、900MPaを超える極限引張強度を有する材料で製造される。トンネルは、車両の中央構造部分であり、車両の全体的な剛性および衝突耐性性能に関与するため、例えば、900MPaを超える高い極限引張強度を有する材料を使用すると、有利なことには、トンネル1が車両の全体的な剛性および衝突性能に積極的に寄与することが可能になる。
特定の実施形態では、トンネル1を形成するために使用されるブランクの少なくとも一部は鋼を含む。
特定の実施形態では、トンネル1は、重量%で、0.15%<C<0.25%、1.4%<Mn<2.6%、0.6%<Si<1.5%、0.02%<AI<1.0%、1.0%<Si+AI<2.4%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、残りはFeおよび不可避の不純物からなる化学組成を有し、10%~20%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトからなる微細構造を有し、少なくとも980MPaの引張強度を有する、少なくとも一部分からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される。有利なことには、このような特性は、高い極限引張強度のおかげで、前面衝突時に発生する荷重に対して高い剛性と高い抵抗性をもたらす。同時に、とりわけ残留オーステナイトの存在のおかげで、このような特性はまた、ブランクに高い成形性をもたらし、例えば、屈曲領域15に溝19があることで生じる複雑な形状の材料をスタンプすることができる。
特定の実施形態では、トンネル1は、重量%で、0.13%<C<0.25%、2.0%<Mn<3.0%、1.2%<Si<2.5%、0.02%<AI<1.0%、1.22%<Si+AI<2.5%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、Ti<0.05%、残りはFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有し、8%~15%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトからなり、マルテンサイトとベイナイトの分率の合計が70%~92%である微細構造を有し、少なくとも1180MPaの引張強度を有する、少なくとも一部からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される。有利なことには、このような特性は、高い極限引張強度のおかげで、前面衝突時に発生する荷重に対して高い剛性と高い抵抗性をもたらす。同時に、とりわけ残留オーステナイトの存在のおかげで、このような特性はまた、ブランクに高い成形性をもたらし、トンネル1の形状の材料をスタンプすることができる。
特定の実施形態では、図2に示すように、トンネル1は、車両前部に向かって配置されたトンネル1の前部31に対応する前部ブランク部分であって、少なくとも前部下側輪郭13と屈曲領域15とを備える少なくとも前部ブランク部分と、車両後部に向かって配置されたトンネル1の後部33に対応する後部ブランク部分とを備える、テイラー溶接ブランクから製造される。
特定の実施形態では、前部ブランク部分は、後部ブランク部分よりも厚い材料で製造される。前部ブランク部分の厚さを厚くすることで、前面衝突時に車両の前端部から伝達される大きな力に対する抵抗力を効果的に高めるとともに、複雑な形状を有する前部31において、特に、屈曲領域15に隣接して溝19を具備する横方向補強要素5のエリアにおいて成形性を高めることができる。例えば、トンネル1は、厚さ1.5mmの前部ブランク部分と厚さ1.0mmの後部ブランク部分とを備えるテイラー溶接ブランクで製造される。
特定の実施形態では、前部ブランク部分は、後部ブランク部分の材料よりも引張強度が低く、かつ厚さが厚い材料で製造される。有利なことには、前部ブランク部分の厚さが厚いことにより、前面衝突時に車両の前端部から伝達される大きな力に耐えることができる。有利なことには、前部ブランク部分の厚さがより厚く、引張強度がより低いことにより、前部31の複雑な形状をスタンプすることがより容易になる。後部ブランク部分に対応する後部33は、前面衝突時にそれほど大きな伝達力に耐える必要がないため、それほど厚い厚さを有する必要はない。さらにまた、後部33は、スタンプするには前部31よりも単純な形状を有しているので、引張強度が大きく成形性が低い材料で製造されることができる。前部ブランク部分に厚さがより厚い材料を配置し、後部ブランク部分に引張強度がより高く厚さがより薄い材料を配置することによって、良好な成形性、良好な衝突耐性特性、および良好な全体的剛性特性を確保しながら、トンネル1の重量を効果的に減少させることができる。
上記のように、厚さと引張強度の異なる材料を有するテイラー溶接ブランクをスタンプする場合、厚さの厚いブランク部分を形成するために必要な力が、厚さの薄いブランク部分がクラックを発生せずに耐えることができる力を超える可能性があるため、両者の間で最も弱い材料の溶接エリア周辺にクラックが発生するリスクがある。この問題を克服するためには、次の条件を検証することが1つの解決策である。つまり、特定の実施形態において、トンネル1が、後部ブランク部分の材料よりも低い引張強度と厚い厚さを有する材料で製造される前部ブランク部分であって、かつ前部ブランク部分の厚さと前部ブランク部分の降伏強度との積が後部ブランク部分の厚さと後部ブランク部分の極限引張強度との積以下となるような前部ブランク部分を有するテイラー溶接ブランクのコールドスタンプを行うことによって製造されることを検証することである。有利なことに、上記の条件を検証すると、前部ブランク部分の厚さと前部ブランク部分の降伏強度との積に関連している前部ブランク部分を形成するための最大荷重が、後部ブランク部分の厚さと後部ブランク部分の極限引張強度との積に関連しているクラックを避けるための後部ブランク部分の最大許容荷重を超えないことになる。例えば、引張強度が少なくとも980MPa、厚さ1.5mmの鋼で製造された前部ブランク部分と、引張強度が少なくとも1180MPa、厚さ1.0mmの鋼で製造された後部ブランク部分とを有するテイラー溶接ブランクを用いてトンネルが製造される。このような場合、前部ブランク部分は、1.5mmの厚さおよび550MPaの降伏強度を有し、後部ブランク部分は、1.0mmの厚さおよび1180MPaの極限引張強度を有する。前部ブランク部分の厚さと降伏強度との積は825であり、後部ブランク部分の厚さと降伏強度との積1180よりも小さい。
特定の実施形態では、トンネル1はテイラーロールドブランクから製造される。例えば、トンネル1は、後部ブランク部分よりも前部ブランク部分の厚さが厚いテイラーロールドブランクで製造される。例えば、前部ブランク部分は1.5mm、後部ブランク部分は1.0mmの厚さである。
上記トンネルは、車両後部に向かって後部下側輪郭前端点の間で少なくともゼロではない長さにわたって延在し、かつ車両前部に向かって前記後部下側輪郭前端点の間で少なくともゼロではない長さにわたって延在する溝を含む一体化された横方向補強要素を備えており、高い剛性と前面衝突に対する高い耐性を有する単一の部品のトンネルを提供するという利点がある。
上記トンネルの別の利点は、前記トンネルを製造する方法では、完全なトンネル構造体を形成するために別個の横方向補強要素を追加で製造、組立てをする必要がなく、ただ1回の形成作業で済むことである。
本方法は、ブランクを供給するステップを含む。本方法は、冷間加工によって前記ブランクをトンネル1に形成するステップをさらに備える。
変形例によれば、本方法は、少なくとも前部ブランク部分と後部ブランク部分とを具備するテイラー溶接ブランクを供給するステップを備える。本方法は、冷間加工によって前記テイラー溶接ブランクをトンネル1に形成するステップをさらに備える。
特定の実施形態では、前部ブランク部分は、厚さ1.5mmで引張強度が少なくとも980MPaの鋼で製造され、後部ブランク部分は、厚さ1.0mmで引張強度が少なくとも1180MPaの鋼で製造される。
変形例によれば、本方法は、少なくとも前部ブランク部分と後部ブランク部分とを具備するテイラーロールドブランクを供給するステップを備える。本方法は、冷間加工によって前記テイラーロールドブランクをトンネル1に形成するステップをさらに備える。
次いで、トンネル1は、車体に固定することによって、例えば、周囲の部品にスポット溶接することによって、自動車の他の部分に組み込まれる。

Claims (17)

  1. 単一の部品で製造され、主トンネル部分(3)と、前記主トンネル部分(3)の側面に配置された少なくとも1つの横方向補強要素(5)とを備えた自動車(2)用トンネル(1)であって、前記主トンネル部分(3)は、
    -車両後部に向かって実質的に長手方向に延びる後部下側輪郭(17)と、
    -車両前部に向かって長手方向に対して少なくとも20°の正の上向き角度を有する方向に延びる前部下側輪郭(13)と、
    -後部下側輪郭前端点(16)と前部下側輪郭後端点(14)とを接続し、長手方向に対して厳密に5°~20°の間で正の上向き角度を有する方向に延びる屈曲領域(15)と
    を具備する主部下側輪郭(11)を備え、
    前記横方向補強要素(5)は、前記主部下側輪郭(11)の少なくとも一部にわたって延在し、その長さの少なくとも一部にわたって延在する溝(19)を備え、前記溝(19)は、
    -前記主部下側輪郭(11)の少なくとも一部に隣接する内側長手方向壁(21)と、
    -前記内側長手方向壁(21)に隣接する内側垂直壁(23)と、
    -前記内側垂直壁(23)に隣接する下側長手方向壁(25)であって、溝(19)を備えるトンネル(1)の全ての横断面において、内側長手方向壁(21)と実質的に平行で、かつ前記内側長手方向壁(21)よりも低い位置にある平面を形成する下側長手方向壁(25)と、
    -前記下側長手方向壁(25)に隣接する外側垂直壁(27)と、
    -前記外側垂直壁(27)に隣接する外側長手方向壁(29)であって、溝(19)を備えるトンネル(1)の全ての横断面において、下側長手方向壁(25)と実質的に平行で、かつ前記下側長手方向壁(25)よりも高い位置にある平面を形成する外側長手方向壁(29)と
    を備え、
    前記溝(19)は、後部下側輪郭前端点(16)から車両後部に向かって後部下側輪郭(17)の長さ部分にわたって延在し、前記溝(19)は、前記後部下側輪郭前端点(16)から車両前部に向かって屈曲領域(15)の長さ部分にわたって延在し、
    900MPaを超える極限引張強度を有する材料で製造された、
    トンネル(1)。
  2. 主トンネル部分(3)の両側に配置された2つの横方向補強要素(5)を備える、請求項1に記載のトンネル(1)。
  3. 溝(19)は前部下側輪郭(13))の長さ部分にわたってさらに延在する、請求項1または2に記載のトンネル(1)。
  4. 溝(19)は後部下側輪郭(17)の全長にわたって延在する、請求項1~3のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  5. 溝(19)は屈曲領域(15)の全長にわたって延在する、請求項1~4のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  6. 溝(19)の前部内部容積と溝(19)の屈曲内部容積との合計が、溝(19)の全内部容積の10%より大きい、請求項1~5のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  7. 溝(19)の後部表面積が、溝(19)の後部内部容積と溝(19)の後部長さとの比の70%よりも大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のトンネル(1)であって、重量%で、0.15%<C<0.25%、1.4%<Mn<2.6%、0.6%<Si<1.5%、0.02%<AI<1.0%、1.0%<Si+AI<2.4%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、残りはFeおよび不可避の不純物からなる化学組成を有し、10%~20%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトからなる微細構造を有し、少なくとも980MPaの引張強度を有する、少なくとも一部分からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される、トンネル(1)。
  9. 請求項1~7のいずれか一項に記載のトンネル(1)であって、重量%で、0.13%<C<0.25%、2.0%<Mn<3.0%、1.2%<Si<2.5%、0.02%<AI<1.0%、1.22%<Si+AI<2.5%、Nb<0.05%、Cr<0.5%、Mo<0.5%、Ti<0.05%、残りはFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有し、8%~15%の残留オーステナイト、残りはフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトからなり、マルテンサイトとベイナイトの分率の合計が70%~92%である微細構造を有し、少なくとも1180MPaの引張強度を有する、少なくとも一部からなる鋼製ブランクをコールドスタンピングすることによって製造される、トンネル(1)。
  10. トンネル(1)が、少なくとも前部ブランク部分に対応する前部(31)と、後部ブランク部分に対応する後部(33)とを備えるコールドスタンプされたテイラー溶接ブランクである、請求項1~9のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  11. 前部ブランク部分の厚さが、後部ブランク部分の厚さよりも厚い、請求項10に記載のトンネル(1)。
  12. 前部ブランク部分の極限引張強度が、後部ブランク部分の極限引張強度よりも低い、請求項11に記載のトンネル(1)。
  13. 前部ブランク部分の厚さと前部ブランク部分の降伏強度との積が、後部ブランク部分の厚さと後部ブランク部分の極限引張強度との積以下である、請求項12に記載のトンネル(1)。
  14. トンネルはコールドスタンプされたテイラーロールドブランクである、請求項1~9のいずれか一項に記載のトンネル(1)。
  15. トンネル(1)の製造方法であって、
    -ブランクを供給するステップと、
    -冷間加工によってブランクをトンネル(1)に形成するステップと、
    を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  16. トンネル(1)の製造方法であって、
    -少なくとも前部ブランク部分と後部ブランク部分とからなるテイラー溶接ブランクを供給するステップと、
    -冷間加工によってテイラー溶接ブランクをトンネル(1)に形成するステップと、
    を備える、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
  17. トンネル(1)の製造方法であって、
    -少なくとも前部ブランク部分と後部ブランク部分とを具備するテイラーロールドブランクを供給するステップと、
    -冷間加工によってテイラーロールドブランクをトンネル(1)に形成するステップと、
    を備える、請求項14に記載の方法。
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