JP6733322B2 - 化粧品基材および該化粧品基材を含有する化粧料 - Google Patents
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Description
下記の一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表される構造単位U:
および下記の一般式(Id)又は(Ie)で表される構造単位W:
前記構造単位Uが(Ia)又は(Ib)で表され、構造単位Wが(Ie)で表されることを特徴とする前記第1の態様の内包済み微小カプセル(請求項2)、
前記αアミノ酸が、親水性のアミノ酸であることを特徴とする前記第1の態様の内包済み微小カプセル(請求項3)、及び
前記シリル化アミノ酸/シラン化合物共重合体の末端に、下記の一般式(II)で表される基が結合していることを特徴とする前記第1の態様の内包済み微小カプセル(請求項4)を提供する。
シリル化アミノ酸/シラン化合物共重合体の末端に、一般式(II)で表される基が結合していることを特徴とする内包済み微小カプセルは、後述の凝集防止のためのカプセルの表面処理を行うことにより製造することができる。
αアミノ酸のアミノ基に、下記の一般式(III):
R21 mSi(OH)nY(4−n−m) (IV)
[式中、R21は炭素数1〜20のアルキル基またはフェニル基を表し、mは0から3の整数で、m個のR21は全て同じでもよく、異なっていてもよい。nは0から4の整数で、m+n≦4であり、(4−n−m)個のYは炭素数1〜6のアルコキシ基または水素原子を表す。]で表されるシラン化合物とを、
水性物質からなる連続相中に内包物となる油性物質の分散相が分散している分散液中、又は、油性物質からなる連続相中に内包物となる水性物質の分散相が分散している分散液中で共縮重合して得られるシリル化アミノ酸−シラン化合物共重合体を壁膜とし前記内包物を内包することを特徴とする内包済み微小カプセル(請求項5)、を提供する。なお、一般式(IV)中のnは、2から4の整数が好ましい。
シリル化アミノ酸の製造に用いるαアミノ酸は、化粧品に用いられるものなら特に制限はない。例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸、グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、メチオニン、システイン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファン、アスパラギン、グルタミンなどの中性アミノ酸、アルギニン、リシン、ヒスチジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸のいずれも用いることができる。
次に、上記のようにして得られたシリル化アミノ酸と、一般式(IV)で表されるシラン化合物の1種以上とを反応させてカプセル用のプレポリマーを調製し、微小カプセルの壁膜を形成させる。一般式(IV)で表されるシラン化合物は、下記の一般式(V)
R21 pSiX(4−p) (V)
[式中、pは0から2の整数で、R21は炭素数1〜20のアルキル基またはフェニル基で、p個のR21は同じでもよく、異なっていてもよい。(4−p)個のXは水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選ばれる1種以上である]で表されるシラン化合物を加水分解することで得られる。
内包済み微小カプセルの製造において、シリル化アミノ酸と一般式(V)で表されるシラン化合物との縮重合が行われる分散液は、連続相に分散相が分散したものであるが、連続相に水性溶媒を用い、分散相に液状の油性物質を用いてもよく、また、連続相に液状の油性物質を用い、分散相に水性物質を用いてもよい。いずれの場合も、カプセルの製造は可能であり、分散相を芯物質として内包した微小カプセルが得られる。ただし、連続相に水性溶媒を用い、分散相に油性物質を用いて製造する油性物質を内包する微小カプセルの方が、壁膜がより強固で、内包物の滲み出しがほとんどない微小カプセルにすることができるため、連続相が水性物質であり、分散相が油性物質である場合が好ましい。
シリル化アミノ酸と一般式(V)で表されるシラン化合物との縮重合は、特許文献3や特許文献4に記載されているシリル化ペプチドとシラン化合物との共重合体を壁膜とする微小カプセルの製造法を参考に行うことができる。すなわち、芯物質(内包物質)が油性物質の場合、まず、シリル化アミノ酸水溶液に一般式(V)で表されるシラン化合物を加水分解した一般式(IV)で表されるシラン化合物を反応させてプレポリマーを調製する。反応では、一般式(V)で表されるシラン化合物を予め酸性溶液や塩基性溶液で加水分解して一般式(IV)で表される形のシラン化合物にしてシリル化アミノ酸と反応させてもよいが、一般式(IV)で表されるシラン化合物とシリル化アミノ酸との反応は通常はpH4以下の酸性条件下又はpH9以上の塩基性条件下で行われ、このpH条件では、一般式(V)で表されるシラン化合物は一般式(IV)で表されるシラン化合物に加水分解される。従って、一般式(V)で表されるシラン化合物を予め反応前に加水分解して一般式(IV)のシラン化合物にしておく必要はない。
R4 3SiOH (VI)
(式中、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基で、3個のアルキル基は同じでもよく、異なっていてもよい)で表されるケイ素原子に水酸基を1個有するシラン化合物を反応させて壁膜のシラン化合物縮合体の水酸基を塞ぐことにより行われる。
R4 3Si-R5 (VII)
[式中、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基であり、3個のアルキル基は同じでもよく、異なっていてもよく、R5は炭素数1〜6のアルコキシ基またはハロゲン原子である]で表されるシラン化合物を加水分解することによって得られる。
本発明の化粧料は、上記のように製造した内包済みのシリル化アミノ酸−シラン化合物共重合体壁膜の微小カプセルを含有させることによって調製される。化粧料としては、皮膚化粧料では、例えば、皮膚用クリーム類、乳液、洗顔液、クレンジングクリーム、スキンケアジェル、美容液、サンスクリーンなど、毛髪化粧料では、例えば、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアクリーム、枝毛コート剤、シャンプー、毛髪セット剤、染毛剤、パーマネントウェーブ用剤などが挙げられる。
容量1リットルのビーカーにセリン30g(0.285モル)を入れ、水270gを加えて攪拌し、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.2に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらこの溶液中に3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン[信越化学工業社製KBE−403(商品名)]79.5g(0.286モル、セリンに対し等モル量)を約2時間かけて滴下し、滴下後50℃で16時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整して80℃で1時間攪拌し、放冷後、固形分濃度が18.2%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]セリン(シリル化セリン)の水溶液を403.9g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は75.6%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]セリンのモル数は0.186であった。
分離カラム:TSKgel G3000PWxL(直径7.8mm×長さ300mm)
溶離液 :0.1%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル=55/45
流速 :0.3mL/min
検出器 :RI(示差屈折率)検出器およびUV(紫外線)検出器(210nm)
標準試料:グルタチオン(Mw307)、ブラジキニン(Mw1,060)、インシュリンB鎖(Mw3,496)、アプロチニン(Mw6,500)
製造例1のセリンに代えてグリシン30g(0.4モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを111.2g(0.4モル、グリシンに対し等モル量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が22.9%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グリシン(シリル化グリシン)水溶液を432.7g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は62.2%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グリシンのモル数は0.23であった。
製造例1のセリンに代えてアスパラギン酸30g(0.225モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを55.8g(0.225モル、アスパラギン酸に対し等モル量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が17.4%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アスパラギン酸(シリル化アスパラギン酸)溶液を365.8g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は78%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アスパラギン酸のモル数は0.15であった。
製造例1のセリンに代えてグルタミン酸50g(0.340モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを94.6g(0.340モル、グルタミン酸に対し等モル量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が11.4%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グルタミン酸(シリル化グルタミン酸)溶液を1070.9g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は63.3%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グルタミン酸のモル数は0.28であった。
製造例1のセリンに代えてリシン塩酸塩30g(0.164モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを45.7g(0.164、リシンに対し等モル量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が13.5%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]リシン(シリル化リシン)溶液を378.0g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は42.0%であったが、リシンはアミノ基を2個有するため、α位のアミノ基には8割以上シリル基が導入されていると思われた。この数値を元に計算した、N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]リシンのモル数は0.13であった。
製造例1のセリンに代えてアルギニン40g(0.23モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを76.7g(0.275モル、アルギニンに対し1.2当量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が25.8%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アルギニン(シリル化アルギニン)の水溶液を274.9g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は85.9%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アルギニンのモル数は0.16であった。
製造例1のセリンに代えてアラニン30g(0.337モル)を用い、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを93.8g(0.337モル、アラニンに対し等モル量)用いた他は、製造例1と同様にして、固形分濃度が25.3%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アラニン(シリル化アラニン)溶液を317.7g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は70.3%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アラニンのモル数は0.2であった。
容量1リットルのビーカーにセリン30g(0.285モル)を入れ、水270gを加えて攪拌し、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.2に調整した。この溶液を60℃に加温し、攪拌しながら3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン[信越化学工業社製KBE−402(商品名)]70.7g(0.285モル、セリンに対し等モル量)を約2時間かけて滴下し、滴下後60℃で16時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整して80℃で1時間攪拌し、放冷後、固形分濃度が18.4%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]セリン(シリル化セリン)の水溶液を458.9g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は77%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]セリンのモル数は0.22であった。
容量2リットルのガラス製の蓋付き円形反応容器に、製造例1で製造したシリル化セリン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]セリン)の18.2%水溶液131.9g(シリル化セリンとして約0.061モル)を入れ、水68.1gを加えて固形分濃度が12%になるように調整し、17%塩酸水溶液を添加してpHを2.2に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらメチルトリエトキシシラン[信越化学工業社製KBE−13(商品名)]33.5g(0.188モル)を約30分かけて滴下し、滴下終了後50℃で4時間攪拌を続けた。次に、水酸化ナトリウム水溶液を滴下して溶液のpHを6.0に調整し、600rpmで攪拌しながらパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル345.1gを2.5時間かけて滴下し、次いでホモミキサーを用いて50℃で、10,000rpmで攪拌して溶液を微細乳化した。
容量2リットルのガラス製の蓋付き円形反応容器に、製造例2で製造したシリル化グリシン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グリシン)の22.9%水溶液78.6g(シリル化グリシンとして約0.042モル)を入れ、水221.4gを加えて固形分濃度が6%になるように調整し、17%塩酸水溶液を添加してpHを2.2に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらメチルトリエトキシシラン36.3g(0.202モル)を約30分かけて滴下し、滴下終了後50℃で4時間攪拌を続けた。次に、水酸化ナトリウム水溶液を滴下して溶液のpHを6.0に調整し、600rpmで攪拌しながらパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル362.7gを2.5時間かけて滴下し、次いでホモミキサーを用いて50℃で、10,000rpmで攪拌して溶液を微細乳化した。この乳化液を50℃、400rpmで攪拌しながら、カプセル壁膜の凝集防止の表面処理のためのトリメチルクロロシラン5.5gを添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液でpHを6.0に調整し、反応液の温度を上げて還流させた。アルコールを含む蒸気を留去し、さらに400rpmで攪拌しながら2時間還流を続けた。この反応液を室温まで、100rpmで攪拌しながら徐々に冷却し、シリル化グリシンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度58.3%)を683g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例3で製造したシリル化アスパラギン酸(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アスパラギン酸)の17.4%水溶液138gを用い、濃度調整用の水を62.0g、メチルトリエトキシシランを41.6g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを270.2gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシランを3.3g用いた他は、実施例1と同様にして、シリル化アスパラギン酸とメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とし、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度58.2%)を570.7g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例4で製造したシリル化グルタミン酸(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシ)プロポキシ]プロピル]グルタミン酸)の11.4%水溶液92.2gを用い、濃度調整用の水を82.8g、メチルトリエトキシシランを44.0g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを324.5gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシランを2.7g用いた他は、実施例2と同様にして、シリル化グルタミン酸とメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜としパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度60.9%)を590g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例5で製造したシリル化リシン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシ)プロポキシ]プロピル]リシン)の13.5%水溶液88.8gを用い、濃度調整用の水を111.2g、メチルトリエトキシシランを44.0g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを305.7gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシランを3.1gを用いた他は、実施例2と同様にして、シリル化リシンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜するパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度58.2%)を570.7g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例6で製造したシリル化アルギニン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アルギニン)の25.8%水溶液46.4gを用い、濃度調整用の水を153.6g、メチルトリエトキシシランを47.3g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを153.6gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシラン2.9gとトリメチルエトキシシラン9.4gを用いた他は、実施例2と同様にして、シリル化アルギニンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度60.7%)を306.2g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例7で製造したシリル化アラニン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]アラニン)の25.3%水溶液を47.3gを用い、濃度調整用の水を152.7g、メチルトリエトキシシランを34.9g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを250.1gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシラン3.5gを用いた他は、実施例2と同様にして、シリル化アラニンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度60.2%)を451.9g得た。
原料のシリル化アミノ酸として、製造例1で製造したシリル化セリンの18.2%水溶液63.8gと製造例3で製造したシリル化アスパラギン酸の17.4%水溶液69gの混合物を用い、濃度調整用の水を67.2g、メチルトリエトキシシランを40g、内包させるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを306.2gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシラン5.1gを用いた他は、実施例1と同様にして、シリル化セリンとシリル化アスパラギン酸とメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度60.5%)を543.6g得た。
原料のシリル化アミノ酸として製造例2の方法で製造したシリル化グリシン(N−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]グリシン)の22.9%水溶液を78.6gを用い、濃度調整用の水を223.4gとし、シラン化合物としてメチルトリエトキシシラン37.4g(0.21モル)とフェニルトリエトキシシラン10g(0.04モル)の混合物を用い、内包させるジメチルポリシロキサン[信越化学工業社製KF−96A−1000cs(商品名)]を448.2gとし、壁膜の表面処理用のシラン化合物としてトリメチルクロロシラン11.7gを用いた他は、実施例2と同様にして、シリル化グリシンとメチルトリエトキシシランおよびフェニルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするジメチルポリシロキサンを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度61%)を806g得た。
容量2リットルのガラス製の蓋付き円形反応容器に、製造例1で製造したシリル化セリンの18.2%水溶液131.9gを入れ、水88.1gを加えて固形分濃度が12%になるように調整し、17%塩酸水溶液を加えてpHを2.2に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらメチルトリエトキシシラン33.5gを30分かけて滴下し、滴下終了後、50℃で4時間撹拌を続けた。次に、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを6.0に調整し、600rpmで撹拌しながらテトラヘキシルデカン酸アスコルビル[和光純薬工業社製]218.9gを2.5時間かけて滴下した。次いで、50℃、400rpmで撹拌しながらトリメチルクロロシラン2.7gを添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.0に調整した。この反応液を40℃で減圧下、ロータリーエバポレータで104.5gを留去し、シリル化セリンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とするテトラヘキシルデカン酸アスコルビルを内包する微小カプセルの分散液(固形分濃度87.9%)を313.5g得た。
容量2リットルのガラス製の蓋付き円形反応容器に、製造例3で製造したシリル化アスパラギン酸の17.4%水溶液57.5g(シリル化アスパラギン酸として約0.02モル)を入れ、水42.5gを加えて固形分濃度が12%になるように調整し、17%塩酸水溶液を添加してpHを2.2に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらメチルトリエトキシシラン23.1g(0.133モル)とフェニルトリエトキシシラン16g(0.066モル)の混合液を約30分かけて滴下し、滴下終了後50℃で4時間攪拌を続けた。次に、水酸化ナトリウム水溶液を滴下して溶液のpHを6.0に調整し、600rpmで攪拌しながらスクワラン240gを1時間かけて滴下し、次いでホモミキサーを用いて50℃で、10,000rpmで攪拌して溶液を微細乳化した。
容量2リットルのガラス製の蓋付き円形反応容器に、製造例9で製造したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]セリンの24.5%水溶液74.8g(シリル化セリンとして約0.06モル)を入れ、水47.4gを加えて固形分濃度が15%になるように調整し、17%塩酸水溶液を添加してpHを2.0に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながらメチルトリエトキシシラン42.7g(0.24モル)およびオクチルトリエトキシシラン132.5g(0.48モル)の混合液を約30分かけて滴下し、滴下終了後50℃で16時間攪拌を続けた。
容量1リットルのビーカーに、総窒素量とアミノ態窒素量から求めたアミノ酸の平均重合度が6のカゼインの加水分解物(加水分解カゼイン)の25%水溶液100g(アミノ態窒素値から得られたモル数として0.04モル)を入れ、25%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.5に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながら溶液中に3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン10g(0.04モル、加水分解カゼインのアミノ態窒素量に対し等モル量)を約1時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃で14時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整し、固形分濃度が28.8%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]加水分解カゼイン(シリル化加水分解カゼイン)の水溶液を113g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は81%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]カゼイン加水分解物のモル数は0.03であった。
容量1リットルのビーカーに、総窒素量とアミノ態窒素量から求めたアミノ酸の平均重合度が4.5のエンドウタンパク質の加水分解物(加水分解エンドウタンパク)の25%水溶液100g(アミノ態窒素値から得られたモル数として0.05モル)を入れ、25%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.5に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン14g(0.05モル、加水分解エンドウタンパクのアミノ態窒素量に対し等モル量)を約1時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃で14時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整し、固形分濃度が26.2%のN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]加水分解エンドウタンパク(シリル化加水分解エンドウタンパク)の水溶液を133g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は83%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]加水分解エンドウタンパクのモル数は0.04であった。
容量1リットルのビーカーに、総窒素量とアミノ態窒素量から求めたアミノ酸の平均重合度が7の小麦タンパク質の加水分解物(加水分解小麦タンパク)の25%水溶液100g(アミノ態窒素値から得られたモル数として0.035モル)を入れ、25%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.5に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながら3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン9.5g(0.035モル、加水分解小麦タンパクのアミノ態窒素量に対し等モル量)を約1時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃で14時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整し、固形分濃度が24.3%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]小麦タンパク加水分解物(シリル化加水分解小麦タンパク)の水溶液を106g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は85%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(トリヒドロキシシリル)プロポキシ]プロピル]小麦タンパク加水分解物のモル数は0.03であった。
容量1リットルのビーカーに、総窒素量とアミノ態窒素量から求めたアミノ酸の平均重合度が5.5の大豆タンパク質の加水分解物(加水分解大豆タンパク)の25%水溶液100g(アミノ態窒素値から得られたモル数として0.03モル)を入れ、25%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.5に調整した。この溶液を50℃に加温し、攪拌しながら3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン7.5g(0.03モル、加水分解大豆タンパクのアミノ態窒素量に対し等モル量)を約1時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃で14時間攪拌を続けた。その後、17%塩酸水溶液を加えてpHを6.0に調整し、固形分濃度が24.5%のN−[2−ヒドロキシ−3−(3’−ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]大豆タンパク加水分解物(シリル化加水分解大豆タンパク)の水溶液を110g得た。反応前後でのアミノ態窒素量の変化量から求めた反応率は86%であり、これを元に計算したN−[2−ヒドロキシ−3−[3’−(ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ]プロピル]大豆タンパク加水分解物のモル数は0.03であった。
得られた微小カプセルの分散液約10gを正確に秤量し、島津製作所社製の赤外線式水分量計LIBROR EB−280MOC(商品名)で、内包済み微小カプセル分散液の水分量を測定し、その結果から、生成した微小カプセルを含む分散液中の非水部分[内包済み微小カプセル+遊離の芯物質(カプセルに取り込まれなかった芯物質)+灰分]の質量を求める。即ち、水中油型カプセルの場合、カプセルを含む分散液の重量は、「水+内包済み微小カプセル+遊離の芯物質+灰分」の質量で、水分量の測定により非水部分の質量が分かる。
セイコー電子工業社製のICP発光分光分析装置SPS1700HVR(商品名)で、カプセル分散液中のNaの濃度を測定し、生成した微小カプセルを含む分散液中のNaClの質量を算出する。分散液中の灰分のシリカ以外のほとんどを占めるのがNaClと考えられ、内包率を求める際にこのNaCl量を灰分量として使用する。
芯物質が油性物質の場合、得られた内包済み微小カプセルの分散液約0.1gを正確に秤量し、これに5mol/L水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え50℃で1時間攪拌してカプセル壁膜を破壊する。室温まで冷却後、水約100mLで洗い込みながら500mLの分液ロートに移し、n−ヘキサン100mLを加えてよく振り混ぜた後、静置する。液相が分離した後、n−ヘキサン層を別の容器に移す。この操作を3回繰り返し、得られたn−ヘキサン層を混合して濃縮し、正確に100mLとする。このn−ヘキサン抽出液から一定量を液体クロマトグラフィーにかけ、別途作成した標準濃度の検量線から、微小カプセル中および分散液中に存在する芯物質量(芯物質の全量)を求める。
芯物質が油性物質の場合、得られた内包済み微小カプセルの分散液約1gを正確に秤量し、これを水約100mLで洗い込みながら500mLの分液ロートに移す。n−ヘキサン100mLを加えてよく振り混ぜた後、静置する。液相が分離した後、n−ヘキサン層を別の容器に移す。この分液操作を3回繰り返し、得られたn−ヘキサン層を合わせて濃縮し、正確に100mLとする。このn−ヘキサン抽出液から一定量を液体クロマトグラフィーにかけ、別途作成した標準濃度の検量線から、得られた内包済み微小カプセル分散液中に存在するカプセルに取り込まれなかった芯物質量(芯物質の遊離量)を求める。なお、本明細書では、芯物質の遊離量は、カプセルを含めた全量に対する割合(%)で表示している。
芯物質の遊離量を一定期間後(例えば、1日後、1ヵ月後)に再度測定することで、一定期間で増加する芯物質の遊離量を測定でき、下式で、芯物質の滲み出し速度を求めることができる。実施例、比較例では、芯物質の滲み出し速度として、30日当たりの増加量の全量に占める割合(%)/月を算出して示した。
カプセルの粒度分布は島津製作所社製SALD−2000(商品名)を用いて測定する。この分析装置では、平均粒度径と、粒度分布の標準偏差が示される。標準偏差が小さいほど粒度の分布幅は狭いことを意味する。
カプセルの球状や粒径は、日本電子社製JSM−6010LA型電子顕微鏡で観察した。また、カプセルの製造過程で、カプセルが形成されているかどうかは光学顕微鏡観察(100〜1000倍)で行った。
固形分濃度60質量%の微小カプセルの水分散液を水で10倍に希釈し、1質量%の濃度の塩酸水溶液でpHを3、4および5に調整し、室温で2日間静置し、2日間静置後の溶液の状態を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。なお、結果は、カチオン性物質併用での安定性、においの評価と共に表2に示す。
カプセルが沈降し分散液の上部に水相が分離 :+++
カプセルが少し沈降して少量の水相が分離 :++
カプセルがやや沈降気味であるが水相の分離はない:+
pH調整前と同じで変化はない :−
固形分濃度60質量%の微小カプセルの水分散液を水で10倍に希釈し、この10倍希釈液10gに、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリドと水とイソプロパノールの質量比25:69:6混合物[花王社製カチナールSTC−25W(商品名)]を0.5g加え、よく攪拌した後、室温で2日間静置した。2日間静置後の溶液の状態を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
カプセルが沈降し分散液の上部に水相が分離 :+++
カプセルが少し沈降しているが水相の分離はない :++
カプセルがやや沈降気味であるが水相の分離はない:+
混合前と同じで変化はない :−
固形分濃度60質量%の微小カプセルの水分散液を水で2倍に希釈して40℃に加温し、発生するにおいを10人のパネリストに下記の評価基準で評価させ、10人の平均値をにおいの評価とした。
においは全く気にならない :3
においは気にならない :2
においがやや気になる(やや感じる) :1
においが非常に気になる(強く感じる):0
表3に示す組成のサンスクリーンクリームを調製しSPFを測定し、使用感触を評価した。実施例13では、実施例1で製造した紫外線吸収剤のパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包するシリル化セリンとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とする微小カプセルの水分散液を用い、比較例1では参考例1で製造したパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルを内包するシリル化加水分解カゼインとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とする微小カプセルの水分散液を用いている。また、比較例2では紫外線吸収剤内包微小カプセルに代えて紫外線吸収剤のパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルのみを用いているが、紫外線吸収剤の乳化のために界面活性剤のポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルを併用している。なお、表中では、メチルトリエトキシシランなどのシラン化合物は、シラン化合物と記す。
非常になめらか:2
ややなめらか :1
ざらつく :0
べたつき感の評価基準
べたつきはない:2
ややべたつく :1
非常にべたつく:0
表5に示す組成の乳液を調製し、使用時のべたつき感、のび、なめらかさについて評価した。実施例14では、実施例9で製造したジメチルポリシロキサンを内包するシリル化グリシンとメチルトリエトキシシランとフェニルトリエトキシシランの共重縮合体を壁膜とする微小カプセルを用い、比較例3では、参考例2で製造したジメチルポリシロキサンを内包するシリル化加水分解エンドウタンパクとメチルトリエトキシシランとフェニルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とする微小カプセルを用い、比較例4では、ジメチルポリシロキサンを内包する微小カプセルに代えて、ジメチルポリシロキサンをそのまま配合している。
のびが非常によい:2
のびがややある :1
のびがない :0
表7に示す組成の3種類の化粧水を調製し、肌へのなじみやすさ、塗布後の肌のなめらかさおよびべたつき感を評価した。実施例15では、実施例11で製造したスクワランを内包するシリル化アスパラギン酸とメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とする微小カプセルの水分散液を用い、比較例5では参考例3で製造したスクワランを内包するシリル化加水分解小麦タンパクとメチルトリエトキシシランの共縮重合体を壁膜とする微小カプセルの水分散液を用いている。また、比較例6では、スクワラン内包微小カプセルの分散液に代えてスクワランを用いているが、スクワランの乳化のために界面活性剤のモノステアリン酸ポリグリセリルを含有させている。
肌へのなじみのよさの評価基準
非常になじむ:2
ややなじむ :1
なじまない :0
表9に示す組成の口紅を調製し、外観、水分量及び塗布時のなめらかさおよび塗布後の潤い感について評価した。実施例16では、実施例12で製造した水を内包する微小カプセルのトリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルの50%分散液を用い、比較例7では、参考例4で製造した水を内包する微小カプセルのトリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルへの50%分散液を用いている。また、比較例8は、実施例16と同量の水が含まれるように精製水およびトリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルを使用した。なお、実施例12の微小カプセル、参考例4の微小カプセルとも水の内包量は計算による推定値であり、表1に示したように、それぞれ48.5%、51.0%であるが、共に内包率は50%として扱った。
潤い感の評価基準
非常によく潤う:2
潤う :1
潤わない :0
Claims (10)
- 下記の一般式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表される構造単位U:
および下記の一般式(Id)又は(Ie)で表される構造単位W:
- 前記構造単位Uが(Ia)又は(Ib)で表され、構造単位Wが(Ie)で表されることを特徴とする請求項1に記載の内包済み微小カプセル。
- 前記αアミノ酸が、親水性のアミノ酸であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内包済み微小カプセル。
- αアミノ酸のアミノ基に、下記の一般式(III):
で表されるシリル基が結合したシリル化アミノ酸と、次の一般式(IV):
R21 mSi(OH)nY(4−n−m) (IV)
[式中、R21は炭素数1〜20のアルキル基またはフェニル基を表し、mは0から3の整数で、m個のR21は全て同じでもよく、異なっていてもよい。nは0から4の整数で、m+n≦4であり、(4−n−m)個のYは炭素数1〜6のアルコキシ基または水素原子を表す。]で表されるシラン化合物とを、
水性物質からなる連続相中に内包物となる油性物質の分散相が分散している分散液中、又は、油性物質からなる連続相中に内包物となる水性物質の分散相が分散している分散液中で共縮重合することを特徴とするシリル化アミノ酸−シラン化合物共重合体を壁膜とし前記内包物を内包する内包済み微小カプセルの製造方法。 - 前記連続相が水性物質からなり、分散相が油性物質からなることを特徴とする請求項5に記載の内包済み微小カプセルの製造方法。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の内包済み微小カプセルを含有することを特徴とする化粧料。
- 前記内包済み微小カプセルを0.01質量%〜35質量%含有することを特徴とする請求項7に記載の化粧料。
- 一般式(Id)又は(Ie)中のAが、*−(CH 2 ) 3 OCH 2 CH(OH)CH 2 −(*は、Siと結合する側を表す)を表すことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の内包済み微小カプセル。
- 一般式(III)中のA1が、*−(CH 2 ) 3 OCH 2 CH(OH)CH 2 −(*は、Siと結合する側を表す)を表すことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の内包済み微小カプセルの製造方法。
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