JP2001181138A - 内包済微小カプセルを配合した粉体化粧料の原料混合物 - Google Patents

内包済微小カプセルを配合した粉体化粧料の原料混合物

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JP2001181138A JP36777299A JP36777299A JP2001181138A JP 2001181138 A JP2001181138 A JP 2001181138A JP 36777299 A JP36777299 A JP 36777299A JP 36777299 A JP36777299 A JP 36777299A JP 2001181138 A JP2001181138 A JP 2001181138A
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Masato Yoshioka
正人 吉岡
Akihiro Segawa
昭博 瀬川
Yuka Ueda
有香 植田
Sueko Omi
須恵子 大海
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内包済微小カプセルを、粉体が主成分で水を
含まないかもしくはごく微量しか水を含まない処方の化
粧料に配合する場合の、いわゆるままこの発生や、又油
性成分と粉体が主成分で水を含まない処方や油性成分と
粉体を主成分とし水の配合量が少ない処方の化粧料に配
合する場合の、水分が分離等の問題を解決し、内包済微
小カプセルを粉体化粧料に容易に配合できるようにす
る。 【解決手段】 一般構造式(II) RnSi(OH)mY(4−m−n) (II) 〔式中、mは1から4の整数、nは0から3の整数で、
m+n≦4である。Rは炭素原子が珪素原子に直接結合
する有機基であり、n個のRは同じでも異なっていても
よい。Yは、アルコキシ基、水素およびシロキシ基より
なる群から選ばれる基であり、(4−m−n)個のYは
同じでも異なっていてもよい。〕で示される化合物群の
中から選ばれる1種又は数種の化合物であって、 その中の少なくとも1種の化合物はm=2または3で
あり、かつ少なくとも1種の化合物は連続相または分
散相のうち少なくとも一方に親媒性であるRを少なくと
も1個有する、もの(化合物(B))を縮重合して合成
したオルガノポリシロキサンを壁膜とする内包済微小カ
プセル分散液と粉体化粧料の原料粉体を均一に混合して
得られる内包済微小カプセルを配合した粉体化粧料の原
料混合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、内包済微小カプセルを
配合した粉体化粧料の原料混合物に関する。さらに詳し
くは、特定のヒドロキシシランを縮重合したオルガノポ
リシロキサンを壁膜とする内包済微小カプセルと粉体化
粧料の原料である粉体とを均一に混合して得られる粉体
化粧料の原料混合物に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料、例えば皮膚用や毛髪用の化粧料
には、紫外線吸収剤やビタミン等の機能成分が配合され
ることが多い。しかし、これらの機能成分が配合された
化粧料を皮膚や毛髪等に適用する場合、当該機能成分の
種類によってはそれが人体に吸収されたりするので人体
への影響が問題とされることがある。また当該機能成分
の種類によっては、当該機能成分が化粧料中で不安定で
ある、水や他の化粧料成分との相溶性が低く化粧料への
配合が困難である、機能成分の添加により脂ぎってくる
等化粧料の感触が低下する等の問題が指摘されることも
ある。本発明者等は、機能成分をそのまま化粧料に配合
する代わりに、特定のオルガノポリシロキサンを壁膜と
しその機能成分を内包する微小カプセルを化粧料に配合
することによりこれらの問題点が解決できることを見出
し、特許出願を行なった(特願平11―329447
等)。
【0003】特定のオルガノポリシロキサンを壁膜とし
機能成分を内包する微小カプセルを化粧料に配合するこ
とにより、化粧料に機能成分を配合するときの上記のよ
うな問題点は解決される。しかるに、このような内包済
微小カプセルを分散する水分散液を、粉体が主成分で、
水を含まないかもしくはごく微量しか水を含まない処方
の化粧料、例えばパウダリーファンデーション、白粉、
タルカムパウダー、ケーキ状ファンデーション等に配合
する場合、いわゆるままこができやすく、内包済微小カ
プセルの水分散液が容器に付着したりして均一な化粧料
にするのに手間と時間がかかるとの問題があった。又、
油性成分と粉体が主成分で水を含まない処方又は油性成
分と粉体を主とし水の配合量が少ない処方の化粧料、例
えば油性ファンデーション、スティックタイプファンデ
ーション、口紅、W/O型乳化ファンデーション等に、
このような内包済微小カプセルを分散する分散液を多く
配合すると、当該分散液に含まれる水分が分離すること
があった。本発明者等は、鋭意検討した結果、特定のヒ
ドロキシシランを縮重合したオルガノポリシロキサンを
壁膜とする内包済微小カプセルと粉体化粧料の原料粉体
とを均一に混合して得られる混合物を粉体化粧料の他の
原料と混合することにより、上記の問題が解決できるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般構造式
(II) RnSi(OH)mY(4−m−n) (II) 〔式中、mは1から4の整数、nは0から3の整数で、
m+n≦4である。Rは炭素原子が珪素原子に直接結合
する有機基であり、n個のRは同じでも異なっていても
よい。Yは、アルコキシ基、水素およびシロキシ基より
なる群から選ばれる基であり、(4−m−n)個のYは
同じでも異なっていてもよい。〕で示される化合物群の
中から選ばれる1種又は数種の化合物であって、 その中の少なくとも1種の化合物はm=2または3で
あり、かつ少なくとも1種の化合物は連続相または分
散相のうち少なくとも一方に親媒性であるRを少なくと
も1個有する、もの(化合物(B))を縮重合して合成
したオルガノポリシロキサンを壁膜とする内包済微小カ
プセル分散液と粉体化粧料の原料粉体を均一に混合して
得られる内包済微小カプセルを配合した粉体化粧料の原
料混合物を提供する。本発明は又、この原料混合物と粉
体化粧料の他の原料を混合することを特徴とする粉体化
粧料の製造方法を提供する。本発明はさらに、このよう
な粉体化粧料の製造方法により製造される粉体化粧料を
提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において微小カプセルと
は、マイクロカプセル、ナノカプセルのいずれも包含す
るが、一般にマイクロカプセルは粒径が1μm以上1m
m未満のものをいい、ナノカプセルは粒径が1μm未満
のものをいう。この微小カプセルは、壁膜の内部に樹脂
マトリックス等が存在しない空間を有するものであり、
この壁膜で形成される空間の内部に芯物質を内包する。
本発明で用いられる微小カプセルに内包される芯物質と
しては化粧料用の機能成分、例えば紫外線吸収剤等が例
示される。本発明において化粧料とは、薬事法上の化粧
品のみではなく、医薬部外品、皮膚用医薬等の外用薬
等、皮膚や毛髪等の人体に適用されるものを広く含む。
本発明において粉体化粧料とは、粉体が主成分の化粧料
であり、パウダリーファンデーション、白粉、タルカム
パウダー、ケーキ状ファンデーション等が例示される。
本発明においては、粉体を主成分とするがさらに他の主
成分、例えば油性成分、界面活性剤、溶剤、水等を含む
ものも粉体化粧料と言う。このような粉体化粧料として
は、油性ファンデーション、スティックタイプファンデ
ーション、口紅、W/O型乳化ファンデーション等が挙
げられる。
【0006】本発明において化粧料に配合される内包済
微小カプセルは、化合物(B)を縮重合して合成したオ
ルガノポリシロキサンを壁膜とする。化合物(B)は、
一般構造式(II)で示される化合物の中から選ばれる1
種又は数種の化合物(群)からなる。ただし、化合物
(B)を構成する1種又は数種の化合物の内の少なくと
も1種は、一般構造式(II)においてm=2または3の化
合物である。さらに、化合物(B)を構成する1種又は
数種の化合物の内の少なくとも1種は連続相または分散
相のうち少なくとも一方に親媒性であるRを少なくとも
1個有する化合物である。ここで、連続相、分散相と
は、微小カプセルの壁膜形成前の分散媒および分散相を
それぞれ示すが、本明細書中においては、微小カプセル
の壁膜形成後の外相、内相もそれぞれ連続相、分散相と
いう。
【0007】化合物(B)の縮重合とは、一般構造式
(II)の中の―SiOH基が化合物(B)を構成する他
の分子中の―SiL(Lは、水酸基等の脱離基を表わ
す。)と反応して―SiOSi―を形成する反応をい
い、この縮重合反応により壁膜となるオルガノポリシロ
キサンが生成される。化合物(B)を縮重合して合成さ
れるオルガノポリシロキサンにおいては、珪素上にアル
コキシ基や水酸基などが部分的に残っていてもよいし、
アルコキシ基または水酸基がまったくなくてもよい。
【0008】化合物(B)は、通常、次の一般構造式
(I) RnSiX(4−n) (I) 〔式中、nは0から3の整数である。Rは炭素原子が珪
素原子に直接結合する有機基であり、n個のRは同じで
も異なっていてもよい。Xは水酸基、水素、アルコキシ
基、ハロゲン基、カルボキシ基、アミノ基およびシロキ
シ基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基であ
り、(4−n)個のXは同じでも異なっていてもよい。〕
で示される化合物群の中から選ばれる1種または数種の
化合物であって、少なくとも1種の化合物は連続相また
は分散相のうち少なくとも一方に親媒性であるRを少な
くとも1個有するもの(化合物(A))を加水分解して
得ることができる。化合物(A)は、一般構造式(I)
で示される化合物群の中から選ばれる1種または数種の
化合物により構成される。
【0009】カプセル内に内包されなかった芯物質の量
を最小限にするため、または、その後の使用時などにカ
プセル内からの芯物質の経時的なしみ出し(滲出)を最
小限にするために、好ましくは、加水分解性のシランま
たは加水分解性ポリシロキサンからなる群から選ばれる
少なくとも1つの化合物が芯物質に添加され、または、
加水分解性のシランまたは加水分解性ポリシロキサンか
らなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物の加水分
解物で形成された壁膜の表面が少なくとも1回処理され
ることが好ましい。ここで、加水分解性のシランまたは
加水分解性ポリシロキサンとは、加水分解されシラノー
ル基を生成するシランまたはポリシロキサンをいう。
【0010】本発明の原料混合物に配合される微小カプ
セルの製造の概略をプロセス順に示すと、「化合物
(A)の加水分解による化合物(B)の製造→化合物
(B)の中和による縮重合(後述のプレポリマーを形成
する場合のみこの工程を行う)→芯物質および/また
は第2の液相との混合・乳化→硬化処理」になる。さ
らに、好ましくは、芯物質への加水分解性のシランまた
は加水分解性ポリシロキサンからなる群から選ばれる少
なくとも1つの化合物の添加、および/または「硬化処
理」の前に加水分解性のシランまたは加水分解性ポリシ
ロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合
物の加水分解物による壁膜の処理(以後本明細書中で、
この処理をオーバーコート処理と称する。)がされる。
さらに、必要に応じ、「表面処理用の化合物(A)によ
る処理」が「硬化処理」の前に追加される。
【0011】化合物(A)としては、親水基を有する化
合物(A)、疎水基を有する化合物(A)、親フルオロ
カーボン性基を有する化合物(A)、テトラアルコキシ
シラン、両親媒性基を有する化合物(A)、界面活性基
を有する化合物(A)等が例示される。ここでいう両親
媒性とは、互いに混じり合わない2種の媒質の両方に対
して親和性を有することをいい、両親媒性基とは、たと
えば親水基と疎水基のような、互いに異なる親媒性基を
両有するような基である。
【0012】この親水基を有する化合物(A)の具体例
としては、親水基としてポリオキシエチレン、ポリオキ
シプロピレン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンコポリマーのようなポリエーテル類を有するポリオキ
シエチレン変性シリコーン〔たとえば、KF−354
(商品名)〕、ポリエトキシプロピルトリメトキシシラ
ン〔たとえば、信越化学工業(株)製、KBM−641
(商品名)〕等が挙げられる。また、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシランまたはγ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシランと加水分解タンパクとか
ら誘導されるN−〔2−ヒドロキシ−3−(3’−トリ
ヒドロキシシリル)プロポキシ〕プロピル加水分解タン
パク、N−〔2−ヒドロキシ−3−(3’−ジヒドロキ
シメチルシリル)プロポキシ〕プロピル加水分解タンパ
ク(特開平8−67608号公報)も例示される。さら
に、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、γ−〔N−(β−アミノエチル)ア
ミノ〕プロピルメチルジメトキシシラン、γ−〔N−
(β−アミノエチル)アミノ〕プロピルトリメトキシシ
ラン、γ−〔N−(β−アミノエチル)アミノ〕プロピ
ルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ
−(N−フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネー
トプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリ
ルプロピルコハク酸無水物のようなシランカップリング
剤と前記のような親水基を有する親水性物質とから誘導
される化合物などが挙げられる。
【0013】また、前記のN−〔2−ヒドロキシ−3−
(3’−トリヒドロキシシリル)プロポキシ〕プロピル
加水分解タンパク、N−〔2−ヒドロキシ−3−(3’
−ジヒドロキシメチルシリル)プロポキシ〕プロピル加
水分解タンパクの加水分解タンパクとしては、コラーゲ
ン、エラスチン、ケラチン、フィブロイン(シルク)、
セリシン(シルク)、カゼイン、コンキオリンのような
動物由来タンパク質、小麦タンパク、大豆タンパク、ゴ
マタンパク、ツェイン(トウモロコシタンパク)のよう
な植物由来タンパク質、酵母タンパクのような微生物由
来タンパク質の加水分解物が好ましいが、これに限られ
るものではない。さらに、加水分解タンパクの数平均分
子量は、100〜50000、特に200〜5000が
好ましい。
【0014】疎水基を有する化合物(A)の具体例とし
ては、メチルジエトキシシラン、メチルジクロロシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジクロロシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェ
ニルジクロロシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オ
クチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラ
ン、ステアロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルト
リクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、オクタデシル
ジメチル−(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモ
ニウムクロライド、ジメチルヘキサデシル−(3−トリ
メトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなど
が挙げられる。さらに、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキキ
シエトキシ)シラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−〔N
−(β−アミノエチル)アミノ〕プロピルメチルジメト
キシシラン、γ−〔N−(β−アミノエチル)アミノ〕
プロピルトリメトキシシラン、γ−〔N−(β−アミノ
エチル)アミノ〕プロピルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)プロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、
3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸無水物のよう
なシランカップリング剤と前記のような疎水基を有する
疎水性物質とから誘導される化合物等が挙げられる。さ
らに、一般構造式(I)におけるXがシロキシ基である
化合物の具体例としては、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン、ジハイドロジェンヘキサメチルシクロテトラ
シロキサン、トリハイドロジェンペンタメチルシクロテ
トラシロキサンが挙げられる。ただし、疎水基を有する
化合物(A)は上記例示のものに限られることはない。
【0015】親フルオロカーボン性基を有する化合物
(A)としては、たとえば、C817CH2CH2Si
(OCH33、CF3CH2CH2Si(OCH33など
が挙げられる。さらに、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−(β−メトキ
シエトキシ)シラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、さらに、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
γ−〔N−(β−アミノエチル)アミノ〕プロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−〔N−(β−アミノエチル)
アミノ〕プロピルトリメトキシシラン、γ−〔N−(β
−アミノエチル)アミノ〕プロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−フェニルア
ミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキ
シシラン、3−トリエトキシシリルプロピルコハク酸無
水物等のシランカップリング剤と親フルオロカーボン性
物質とから誘導される化合物が例示される。ただし、親
フルオロカーボン性基を有する化合物(A)は上記例示
のものに限られることはない。
【0016】親水基と疎水基の両方の基を有する化合物
(A)の具体例としては、加水分解をすることによりN
−〔2−ヒドロキシ−3−(3’−ジヒドロキシメチル
シリル)プロポキシ〕プロピル加水分解タンパクを生じ
るような化合物などが例示される。
【0017】化合物(A)の加水分解により生成した化
合物(B)は、中和により縮重合される。中和は、十分
に攪拌しながら−30℃〜80℃、特に−5℃〜55℃
で行うのが好ましい。中和の媒質としては、水が例示さ
れる。
【0018】微小カプセルの製造においては、芯物質お
よび/または第2の液相、すなわち疎水性物質および/
または非水性溶媒、との混合・乳化の後、中和による縮
重合を行い壁膜となるオルガノポリシロキサンを生成す
る(硬化処理)。しかし、化合物(B)の生成と中和に
よる縮重合を、芯物質および/または第2の液相との混
合・乳化の前にある程度行い、あらかじめ化合物(B)
のプレポリマーを調製しておくことが好ましい。芯物質
および/または第2の液相との混合・乳化の方法とし
て、水または親水性の分散媒に分散する微小カプセルの
場合、水性の分散媒中でプレポリマーを調製した後、液
状の芯物質(第2の液相)のみ、または芯物質とその溶
媒(第2の液相)を加える方法が例示される。
【0019】本発明に使用される微小カプセルに内包さ
れる芯物質としては、通常化粧料への配合が望まれる紫
外線吸収剤、ビタミンや染料等の機能成分及びそれらを
溶解するための物質が挙げられる。紫外線吸収剤として
は、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スル
ホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェ
ノン−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸、パラアミノ
安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラ
ジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安
息香酸オクチル等のパラアミノ安息香酸誘導体、パラメ
トキシケイヒ酸エチル、パラメトキシケイヒ酸イソプロ
ピル、パラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシル、パ
ラメトキシケイヒ酸ナトリウム、パラメトキシケイヒ酸
カリウム、ジパラメトキシケイヒ酸モノ−2−エチルヘ
キサン酸グリセリル等のメトキシケイヒ酸誘導体、サリ
チル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモ
メンチル、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチ
ル酸エチレングリコール、サリチル酸ミリスチル、サリ
チル酸メチル等のサリチル酸誘導体、ウロカニン酸、ウ
ロカニン酸エチル、4−tert−ブチル−4'−メトキシ
ジベンゾイルメタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸
メチル及びオクチルトリアゾン等が例示される。その中
でも、パラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシルおよ
び4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタ
ンが好ましく用いられるが、これらのものに限られるこ
とはない。芯物質は上記例示のものに限られることはな
い。
【0020】以上のようにして得られた微小カプセル
は、粉体化粧料の原料粉体と混合される。ここで粉体化
粧料の原料粉体とは、粉体化粧料へ添加される成分であ
って粉体状のものをいう。粉体化粧料の原料粉体として
は、マイカ、タルク、セリサイト、シリカ、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、雲母チタン、魚鱗箔、カオリン、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化
鉄、ヒドロキシアパタイト、ポリエチレン末、ポリメチ
ルメタクリレート、ナイロンパウダー、および、これら
の粉体原料をシリコーン、タンパク質、タンパク加水分
解物などで表面処理した粉体、例えば、シリコーン処理
タルク、シリコーン処理マイカ、シリコーン処理二酸化
チタン、シリコーン処理ベンガラ、シリコーン処理黄酸
化鉄、シリコーン処理黒酸化鉄、タンパク質処理マイ
カ、タンパク加水分解物処理雲母チタンなどが例示され
る。微小カプセルと混合される粉体化粧料の原料粉体
は、1種用いてもよいが2種以上の組み合わせでもよ
い。微小カプセルと粉体化粧料の原料粉体との混合方法
は、均一な混合が達成される方法であれば特に限定され
ず、高速ブレンダー等が好ましく例示される。微小カプ
セルと粉体化粧料の原料粉体との混合割合は特に限定さ
れないが、1:10〜1:100の範囲が好ましい。
1:100よりも微小カプセル配合量が少ないと実用的
な紫外線吸収効果が得られず、1:10よりも微小カプ
セル配合量が多くなるとままこを生じたり、経時的に固
化するので原料の安定性が悪くなる傾向がある。
【0021】本発明の粉体化粧料の原料混合物は、粉体
化粧料の他の原料と常法により混合され、粉体化粧料が
得られる。本発明の原料混合物と混合される粉体化粧料
の他の原料としては、粉体化粧料の成分となる粉体の
他、油剤、界面活性剤、溶剤、防腐剤、香料等が挙げら
れ粉体でなくてもよい。粉体化粧料の他の原料として用
いられる粉体としては、本発明の原料混合物の製造に用
いた粉体と同一の粉体であってもよいし、それ以外の粉
体であってもよい。すなわち、粉体化粧料の成分となる
粉体の一部を内包済微小カプセルと混合して本発明の原
料混合物を製造し、残りの部分を、粉体化粧料の他の原
料として、当該原料混合物と混合して粉体化粧料を製造
してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の粉体化粧料の原料混合物を用い
ることにより、特定のヒドロキシシランを縮重合したオ
ルガノポリシロキサンを壁膜とする内包済微小カプセル
を、粉体が主成分で水を含まないかもしくはごく微量し
か水を含まない処方の化粧料に配合する場合でも、いわ
ゆるままこが発生することもなく、容易に配合できるよ
うになり、配合時間が短縮され、工程の簡略化も達成さ
れる。又、油性成分と粉体が主成分で水を含まない処
方、あるいは油性成分と粉体を主成分とし水の配合量が
少ない処方の化粧料に配合する場合でも、水分が分離し
たりすることはない。すなわち、処方の安定性が向上す
る。
【0023】
【実施例】本発明を、以下の実施例により具体的に説明
するが、これらに実施例は説明のためのみに示されるも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。ま
た、特に単位を表示しない限り%、部は重量%、重量部
である。以下の合成例、実施例において使用した分析法
について先ず説明する。
【0024】分析法1 得られた微小カプセルの分散液約0.1gをとり、これ
に水約5mlを加える。このものの1滴をプレパラート
にとりカバーガラスをした後、光学顕微鏡で1000倍
の倍率で観察し、目視により粒度分布を求める。
【0025】合成例1 N−〔2−ヒドロキシ−3−(3'−トリヒドロキシシ
リル)プロポキシ〕プロピル加水分解セリシン、メチル
トリエトキシシランとオクチルトリエトキシシランの加
水分解物共縮重合体からなるポリシロキサンを壁膜とす
るパラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシルのカプセ
ルの製造 1)カプセル壁膜のプレポリマーの調製 上蓋に滴下ロートと還流冷却器を備え、メカニカルスタ
ーラを備えた内径12cm、容量2リットルの丸底円筒
形ガラス製反応容器に、あらかじめ水90gとN−〔2
−ヒドロキシ−3−(3’−トリヒドロキシシリル)プ
ロポキシ〕プロピル加水分解セリシン(加水分解セリシ
ンの分子量は数平均分子量で約2000)10g及び1
8%塩酸3.6gを入れておき、50℃で攪拌しながら
メチルトリエトキシシラン(信越シリコーン社製KBE
−13)24gとオクチルトリエトキシシラン(日本ユ
ニカー社製A−137)7.5gの混合物を滴下ロート
から滴下した。さらに、50℃で4時間攪拌した後20
℃まで冷却し、攪拌しながら25%水酸化ナトリウム水
溶液2.45gを滴下しpHを7.0にした。 2)芯物質の添加と乳化 1)で調製した反応液を30分間攪拌した後、20℃、
600rpmで攪拌しながらパラメトキシケイヒ酸−2
−エチルヘキシル(ビーエーエスエフジャパン株式会社
製ユビナール MC80N)250gとテトラエトキシ
シラン(信越シリコーン社製KBE−04)2.5gの
混合物を加え、さらに、600rpmで4時間攪拌し続
けた。 3)微粒化 2)で調製した反応液をホモミキサーの容器に移して、
50℃、8000rpmで90分間ホモミキサーにか
け、元の反応容器に戻し14時間50℃、600rpm
で攪拌した後、再度ホモミキサーの容器に移して、50
℃、8000rpmで60分間ホモミキサーにかけて、
微粒化した。 4)壁膜のオーバーコート処理 3)で調製した反応液を元の反応容器で50℃、250
rpmで攪拌しながらメチルトリクロロシラン(信越シ
リコーン社製KA−13)0.67gとメチルトリエト
キシシラン(信越シリコーン社製KBE−13)3.2
gの混合物を加え、さらに、250rpmで1時間攪拌
した後、25%水酸化ナトリウム水溶液2.2gを加え
中和した。 5)凝集防止と壁膜の硬化処理 4)で調製した反応液を50℃、250rpmで攪拌し
ながらトリメチルクロロシラン(信越シリコーン社製K
A−31)2.0gを加え1時間攪拌した後、25%水
酸化ナトリウム水溶液2.8gを滴下した。反応液の温
度を徐々に上げ還流させた。アルコールを含む蒸気を留
去し、さらに150rpmで攪拌しながら2時間加熱還
流した。この反応液を室温で150rpmで攪拌しなが
ら冷却して微小カプセル水中分散液を得た。直径5μm
以下、主に1〜3μmのカプセルの水中分散液で水を除
いた成分は、59.72%。パラメトキシケイヒ酸−2
−エチルヘキシルの量は、微小カプセル水中分散液の重
量に対して53.7%であった。
【0026】合成例2 N−〔2−ヒドロキシ−3−(3'−トリヒドロキシシ
リル)プロポキシ〕プロピル加水分解セリシン、メチル
トリエトキシシランとオクチルトリエトキシシランの加
水分解物共縮重合体からなるポリシロキサンを壁膜とす
るパラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシルと4−te
rt−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタンのカプ
セルの製造 1)カプセル壁膜のプレポリマーの調製 上蓋に滴下ロートと還流冷却器を備え、メカニカルスタ
ーラを備えた内径12cm、容量2リットルの丸底円筒
形ガラス製反応容器に、あらかじめ水90gとN−〔2
−ヒドロキシ−3−(3'−トリヒドロキシシリル)プ
ロポキシ〕プロピル加水分解セリシン(加水分解セリシ
ンの分子量は数平均分子量で約2000)10gおよび
18%塩酸3.7gを入れておき、50℃で攪拌しなが
らメチルトリエトキシシラン(信越シリコン社製KBE
−13)15.9gとオクチルトリエトキシシラン(日
本ユニカー社製A−137)4.9gの混合物を滴下ロ
ートから滴下した。さらに、50℃で4時間攪拌した。
次に、攪拌しながら20%水酸化ナトリウム水溶液3.
7gと水20gに分散させたEDTA・2Na1.0g
を滴下し、pHを7.0にした。 2)芯物質の添加と乳化 1)で調製した反応液を600rpmで攪拌しながらパ
ラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシル(ビーエーエ
スエフ ジャパン社製ユビナールMC80N)170.
7gと4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイル
メタン(日本ロッシュ社製パルソール1789)42.
7gとテトラエトキシシラン(信越シリコーン社製KB
E−04)2.1gの混合物を滴下した。 3)微粒化 2)で調製した反応液をホモミキサーの容器に移して、
50℃、9000rpmで90分間ホモミキサーにかけ
た。そして、元の反応容器に戻して50℃、600rp
mで15時間攪拌した後、再度ホモミキサーの容器に移
して、50℃、9000rpmで60分間ホモミキサー
にかけて、微粒化した。 4)オーバーコート処理 3)で調製した反応液を元の反応容器で50℃、400
rpmで攪拌しながらメチルトリクロロシラン(信越シ
リコーン社製KA−13)0.67gとメチルトリエト
キシシラン(信越シリコーン社製KBE−13)3.1
8gの混合物を滴下した。1時間攪拌した後、20%水
酸化ナトリウム水溶液2.7gを滴下した。 5)凝集防止と壁膜の硬化処理 4)で調製した反応液を元の反応容器で50℃、400
rpmで攪拌しながらトリメチルクロロシラン(信越シ
リコーン社製KA−31)1.9gを加え、1時間攪拌
して20%水酸化ナトリウム水溶液3.6gを滴下し
た。反応液の温度を徐々に上げ還流させた。アルコール
を含む蒸気を留去し、さらに400rpmで攪拌しなが
ら2時間加熱還流した。この反応液を室温で150rp
mで攪拌しながら冷却して微小カプセル水中分散液を得
た。直径10μm以下、主に1〜3μmのカプセルの水
中分散液304.3gで水を除いた成分は、59.97
%になった。パラメトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシ
ルと4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメ
タンの合計の量は、微小カプセル水中分散液の重量に対
して54.0%であった。
【0027】分析法2 SPF値と紫外線透過率の測
定 測定試料を2μl/cmになるようサージカルテープ
(TRANSPORETAPE 3M社製)に塗布し、
これに紫外線を照射し、透過する光量をSPFアナライ
ザー UV−1000S(米国 LABSPHERE社
製)で測定を行った。実施例中の数値は40回の平均値
である。
【0028】実施例1 タルク(ソフトタルク、三好化成株式会社製)15gを
秤量容器にはかり取り、容器の壁面に出来るだけ接触し
ないように合成例1で得られた微小カプセル水中分散液
0.93gを容器内の粉体上に添加する。その全量を、
高速ブレンダー(ミニブレンダー、大阪ケミカル株式会
社販売)の容器内に移す。高速ブレンダーの蓋をして混
合する。一分間混合した後、蓋や高速ブレンダー容器内
壁についた混合粉体をブレンダー容器内に掻き落とし、
再度一分間混合して、粉体化粧料の原料混合物を得た
(以下プレミックス品1とする)。
【0029】実施例2 マイカ(マイカM−102、三好化成株式会社製)30
gを秤量容器にはかり取り、容器の壁面に出来るだけ接
触しないように合成例1で得られた微小カプセル水中分
散液1.86gを容器内の粉体上に添加する。その全量
を、高速ブレンダー(オスターブレンダー、大阪ケミカ
ル株式会社販売)の容器内に移す。高速ブレンダーの蓋
をして混合する。一分間混合した後、蓋や高速ブレンダ
ー容器内壁についた混合粉体をブレンダー容器内に掻き
落とし、再度一分間混合して、粉体化粧料の原料混合物
を得た(以下プレミックス品2とする)。
【0030】実施例3 タルク(ソフトタルク、三好化成株式会社製)15gを
秤量容器にはかり取り、容器の壁面に出来るだけ接触し
ないように合成例2で得られた微小カプセル水中分散液
0.93gを容器内の粉体上に添加する。その全量を、
高速ブレンダー(ミニブレンダー、大阪ケミカル株式会
社販売)の容器内に移す。高速ブレンダーの蓋をして混
合する。一分間混合した後、蓋や高速ブレンダー容器内
壁についた混合粉体をブレンダー容器内に掻き落とし、
再度一分間混合して、粉体化粧料の原料混合物を得た
(以下プレミックス品3とする)。
【0031】実施例4 セリサイト(セリサイトFSE 三好化成株式会社製)1
5gを秤量容器にはかり取り、容器の壁面に出来るだけ
接触しないように合成例1で得られた微小カプセル水中
分散液2.79gを粉体上に添加する。その全量を、高
速ブレンダー(オスターブレンダー 大阪ケミカル株式
会社販売)の容器内に移す。高速ブレンダーの蓋をして
混合する。一分間混合した後、蓋や高速ブレンダー容器
内壁についた混合粉体をブレンダー容器内に掻き落と
し、再度一分間混合して、粉体化粧料の原料混合物を得
た。(以下プレミックス品4とする)
【0032】実施例5、比較例1 実施例5では、スクワラン6.0部、酢酸ラノリン1.
0部、ミリスチン酸オクチルドデシル2.0部、ジ−2
−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール2.0部、
モノオレイン酸ソルビタン0.5部及び適量の防腐剤を
秤量し加熱溶解する。カオリン(ASP-170 土屋カオリ
ン工業)4.5部、微粒子酸化チタン(TTO-55(A) 石
原産業)10.0部、酸化チタン (チタンCR-50 大
東化成工業)3.0部、ステアリン酸亜鉛(ジンクステ
アレート 日本油脂)1.0部、ベンガラ (ベンガラ
No.217 大東化成工業)1.0部、酸化鉄 黄(エロー
オーカーNo.601 大東化成工業)3.0部、酸化鉄 黒
(テツクロNo.702 大東化成工業)0.2部、ナイロン
パウダー (SP-500 日興ケムテック)10.0部、及
びプレミックス品1を15.5部、プレミックス品2を
31.0部秤量し高速ブレンダーで1分間撹拌した後、
加熱溶解した成分を添加し、高速ブレンダーにて撹拌を
行いパウダリーファンデーションを得た。比較例1で
は、タルク (ソフトタルク 三好化成)15.0部、
マイカ (マイカM-102 三好化成) 30.0
部、カオリン(ASP-170 土屋カオリン工業)4.5
部、微粒子酸化チタン(TTO-55(A) 石原産業)10.
0部、酸化チタン (チタンCR-50 大東化成工業)
3.0部、ステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート 日
本油脂)1.0部、ベンガラ (ベンガラNo.217 大東
化成工業)1.0部、酸化鉄 黄(エローオーカーNo.6
01 大東化成工業)3.0部、酸化鉄 黒(テツクロN
o.702 大東化成工業)0.2部及びナイロンパウダー
(SP-500 日興ケムテック)10.0部を秤量後に、合
成例1で得られた微小カプセル水中分散液2.79部
(実施例と比較例は同じ量の紫外線吸収剤を含むように
した。)を秤量して添加し、高速ブレンダーで1分間撹
拌する。その後、実施例5と同様にして得られた加熱溶
解した成分を添加し、高速ブレンダーにて撹拌を行いパ
ウダリーファンデーションを得た。その結果、実施例5
で得られたパウダリーファンデーションはきめが細かく
均一であったのに対して比較例1で得られたパウダリー
ファンデーションは粉体が固化した粗い粒状のものが混
じっていた。また、ブレンダーのカッター部分や、容器
内側にも固化した粉体がところどころ付着していた。実
施例5ではそのような付着は見られなかった。又、得ら
れたパウダリーファンデーションのSPFは、実施例5
では57.8であったのに対し、比較例1では50.7
であった。組成は同じにもかかわらず比較例1のパウダ
リーファンデーションのSPFが低くなったのは、原料
が均一に混ざっていなかったためと考えられる。
【0033】実施例6、比較例2 実施例6では、タルク(ソフトタルク 三好化成)4
0.0部と適量のベンガラ(ベンガラNo.217 大東化
成)、適量の酸化鉄 黄(エローオーカーNo.601大東化
成)、適量の酸化鉄 黒(テツクロNo.701 大東化成)
を高速ブレンダーにかけ均一に混合する。そこへ、カオ
リン(ASP-17 土屋カオリン工業)5.0部、酸化チタ
ン(234DA 大東化成)3.0部、ミリスチン酸亜鉛
(パウダーベースM 日本油脂)5.0部、炭酸マグネ
シウム(協和化学工業)5.0部、セリサイト(FSE
三好化成)7.0部及びプレミックス品3を1.0部を
秤量したものを添加し、高速ブレンダーにて均一になる
まで撹拌し粉白粉を得た。比較例2では、タルク(ソフ
トタルク 三好化成)70.0部と適量のベンガラ(ベ
ンガラNo.217 大東化成)、適量の酸化鉄 黄(エロー
オーカーNo.601大東化成)、適量の酸化鉄 黒(テツク
ロNo.701 大東化成)を高速ブレンダーにかけ均一に混
合する。そこへ、カオリン(ASP-17 土屋カオリン工
業)5.0部、酸化チタン(234DA 大東化成)3.0
部、ミリスチン酸亜鉛(パウダーベースM 日本油脂)
5.0部、炭酸マグネシウム(協和化学工業)5.0
部、セリサイト(FSE 三好化成)7.0部及び合成例
2で得られた微小カプセル水中分散液1.85部(実施
例と比較例は同じ量の紫外線吸収剤を含むようにし
た。)を秤量して添加し、高速ブレンダーにて均一にな
るまで撹拌し粉白粉を得た。得られた粉白粉は実施例
6、比較例2とも均一であった。しかし、比較例2では
秤量時に合成例2で得られた微小カプセル水中分散液が
ブレンダー容器の壁やカッターに接しないように秤量し
たにもかかわらず、容器内部に多く付着し、均一にする
ために付着した部分を掻き落とす作業を要した。実施例
6では容器やカッターへの付着はほとんど見られず、掻
き落とす作業が必要なかったので、比較例2に比べて製
造時間が短縮された。得られた粉白粉のSPF、UVA
(290−320nm)透過率及びUVB(320−4
00nm)透過率を示すと、実施例6ではそれぞれ7.
2、25.53及び14.89であったのに対し、比較
例2では6.3、23.91及び16.12でありSP
F、UVA透過率、UVB透過率に差はほとんど見られ
なかった。
【0034】実施例7、比較例3 実施例7では、カオリン(ASP-17 土屋カオリン工業)
12.8部、酸化チタン(234DA 大東化成)13.0
部、シリコーン処理ベンガラ(ピグモライトタロックス
R-516 大東化成)1.0部、シリコーン処理酸化鉄
黄(ピグモライトタロックスLLXLO 大東化成)3.0
部及びシリコーン処理酸化鉄 黒(ピグモライトタロッ
クスBL-100 大東化成)0.2部を高速ブレンダーにて
均一になるまで撹拌する(粉体部とする。)。別に固形
パラフィン3.0部、マイクロクリスタリンワックス
6.0部、蜜ろう2.0部、ワセリン12.0部、酢酸
ラノリン1.0部、スクワラン6.0部、イソパルミチ
ン酸2エチルヘキシル18.0部を混合し、85℃で加
熱溶解する。加熱溶解した成分に、粉体部を添加し、さ
らにプレミックス品4を加え均一になるまでよく撹拌
し、冷却し油性ファンデーションを得た。比較例3で
は、セリサイト(FSE 三好化成)22.0部、カオリ
ン(ASP-17土屋カオリン工業)12.8部、酸化チタン
(234DA 大東化成)13.0部、シリコーン処理ベン
ガラ(ピグモライトタロックスR-516 大東化成)1.
0部、シリコーン処理酸化鉄 黄(ピグモライトタロッ
クスLLXLO 大東化成)3.0部及びシリコーン処理酸
化鉄 黒(ピグモライトタロックスBL-100 大東化成)
0.2部を高速ブレンダーにて均一になるまで撹拌する
(粉体部とする。)。別に固形パラフィン3.0部、マ
イクロクリスタリンワックス6.0部、蜜ろう2.0
部、ワセリン12.0部、酢酸ラノリン1.0部、スク
ワラン6.0部、イソパルミチン酸2エチルヘキシル1
8.0部を混合し、85℃で加熱溶解する。加熱溶解し
た成分に、粉体部を添加し、合成例1で得られた微小カ
プセル水中分散液3.72部(実施例と比較例は同じ量
の紫外線吸収剤を含むようにした。)を加え均一になる
までよく撹拌し冷却し油性ファンデーションを得た。得
られた油性ファンデーションを40℃恒温槽にて3日間
経時変化を観察した結果、実施例7では様相に変化はな
かったのに対し、比較例3では表面に少量の水滴を生
じ、実施例7で得られた油性ファンデーションの方が経
時安定性に優れていた。また、得られた油性ファンデー
ションのSPFは、実施例7では14.6であったのに
対し、比較例3では13.9であり、SPFに差はほと
んど見られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大海 須恵子 大阪府東大阪市布市町1丁目2番14号 株 式会社成和化成内 Fターム(参考) 4C083 AA071 AB171 AB211 AB221 AB231 AB241 AB291 AB321 AB361 AB431 AB441 AD021 AD071 AD091 CC12 DD17 DD21 FF05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般構造式(II) RnSi(OH)mY(4−m−n) (II) 〔式中、mは1から4の整数、nは0から3の整数で、
    m+n≦4である。Rは炭素原子が珪素原子に直接結合
    する有機基であり、n個のRは同じでも異なっていても
    よい。Yは、アルコキシ基、水素およびシロキシ基より
    なる群から選ばれる基であり、(4−m−n)個のYは
    同じでも異なっていてもよい。〕で示される化合物群の
    中から選ばれる1種又は数種の化合物であって、 その中の少なくとも1種の化合物はm=2または3で
    あり、かつ少なくとも1種の化合物は連続相または分
    散相のうち少なくとも一方に親媒性であるRを少なくと
    も1個有する、もの(化合物(B))を縮重合して合成
    したオルガノポリシロキサンを壁膜とする内包済微小カ
    プセル分散液と粉体化粧料の原料粉体を均一に混合して
    得られる内包済微小カプセルを配合した粉体化粧料の原
    料混合物。
  2. 【請求項2】 連続相または分散相のうち少なくとも一
    方に親媒性であるRが、数平均分子量100〜5000
    0のポリペプタイドまたは数平均重合度1〜2000の
    ポリオキシエチレンを有することを特徴とする請求項1
    の粉体化粧料の原料混合物。
  3. 【請求項3】 内包済微小カプセルに紫外線吸収剤が内
    包されていることを特徴とする請求項1又は2の粉体化
    粧料の原料混合物。
  4. 【請求項4】 内包済微小カプセル分散液と均一に混合
    される粉体化粧料の原料粉体が、マイカ、タルク、セリ
    サイト、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン、
    魚鱗箔、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
    ム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベ
    ンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ヒドロキシアパタイト、
    ポリエチレン末、ポリメチルメタクリレート、ナイロン
    パウダーの中から選ばれる少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項1乃至3に記載の粉体化粧料の原料混
    合物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載の粉体化粧料の原
    料混合物と、粉体化粧料の他の原料を混合することを特
    徴とする粉体化粧料の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の粉体化粧料の製造方法
    により製造される粉体化粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005113129A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Northrop Grumman Corp 環境を破壊しないワイプ溶剤組成及びプロセス
JP2008019248A (ja) * 2006-06-12 2008-01-31 Seiwa Kasei Co Ltd 微小カプセルの油性物質分散液、内包済微小カプセルの油性物質分散液及びそれらを含有する化粧料

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JP2005113129A (ja) * 2003-10-08 2005-04-28 Northrop Grumman Corp 環境を破壊しないワイプ溶剤組成及びプロセス
JP2008019248A (ja) * 2006-06-12 2008-01-31 Seiwa Kasei Co Ltd 微小カプセルの油性物質分散液、内包済微小カプセルの油性物質分散液及びそれらを含有する化粧料

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