JP6677137B2 - 物品搬送車 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の走行レールに沿って走行自在な走行台車と、走行台車に立設される支柱に沿って昇降自在な物品搬送用の昇降台と、を備える物品搬送車に関するものである。
従来の物品搬送車は、液晶ディスプレイ或いはプラズマディスプレイに用いられるガラス板を積層状態に収納した容器等を物品として搬送し、走行台車を一対の走行レールに沿って走行させ、且つ昇降台を車両上下方向に昇降させて、走行レールの横側方に設けられる物品収納棚等との間で物品を移載するように構成されている。
例えば、特許文献1の物品搬送車は、走行台車に、物品支持用の昇降台の車両走行方向での両端部夫々を各別に昇降自在に案内支持する前後一対の支柱が立設された物品搬送車であって、前後一対の支柱の夫々が、昇降台における車両横幅方向の中央部を案内支持する中央支柱体と、その中央支柱体に対して車両横幅方向において両横側に離れ且つ車両走行方向において中央支柱体よりも車両外方側に位置する左右一対の補助支柱体とを、連結体にて接続して構成されているものである。
特許文献1の物品搬送車には、その走行台車の前後左右四か所に、車輪が、床面に設置された左右一対の走行レールに対応させて、1体ずつ設けられ、4体の当該車輪が走行レール上を走行することで、走行台車が走行レールに沿って走行する。
一方、近年の液晶ディスプレイ或いはプラズマディスプレイの大型化により、これらに用いられるガラス板を収納する容器の重量が増大していることで、走行台車により搬送される搬送物(物品)が重量化している。そのため、重量化した物品を搬送するために、物品搬送車が適切な駆動力を得て走行レール上を走行する必要がある。
特開2009−7125号公報
しかしながら、特許文献1に示す物品搬送車においては、上記のような重量化した物品を搬送することで、走行台車自体が傾き、一方の車輪が走行レールから浮いた状態で走行レール上を走行することとなる。また、走行レール自体に傾きがある場合や重量化した物品を物品搬送車が搬送することにより走行レール自体に歪みが生じる場合においても、同様に、一方の車輪が走行レールから浮いた状態で走行レール上を走行することとなる。そのため、走行レールに対する車輪の追従性が低下し、物品搬送車が適切な駆動力を得て走行レール上を走行することができないという問題があった。特に、サーボモータにより駆動させる場合には車輪を均等に走行レールに接地させる必要があり、車輪が空転すると、車輪に対して適切な駆動力を与えることができない。
そこで、本発明は、走行レールに対する車輪の追従性を向上させ、適切な駆動力を得て走行レール上を走行可能な物品搬送車を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明の物品搬送車は、一対の走行レールに沿って走行自在な走行台車と、前記走行台車に立設される支柱に沿って昇降自在な物品搬送用の昇降台と、を備える物品搬送車であって、前記走行台車は、前記支柱を支持する台車本体と、前記台車本体に設けられ、前記走行レール上を走行するための一対の前輪及び一対の後輪と、を備え、前記支柱は、前記台車本体の前端部及び後端部に立設され、前記前輪は、前記支柱が立設されている前記台車本体の前端部に設けられ、前記後輪は、前記支柱が立設されている前記台車本体の後端部に設けられ、前記前輪及び後輪は、前記走行レールの長さ方向に配設される一対の車輪により構成され、前記前輪及び後輪を構成する全ての車輪が、駆動輪により構成されるとともに、前記台車本体に支持される軸体を中心に上下方向に揺動自在に支持される車輪支持体に、回転自在に支持され、前記軸体は、その軸心から前記走行レールまでの高さが、前記車輪の回転軸の軸心から前記走行レールまでの高さより低くなるように、前記台車本体に支持されるものである。
上記構成では、一対の車輪が軸体を中心に上下方向に揺動することにより、前輪及び後
輪の全てが走行レール上に接地する。
上記構成では、車輪の回転軸の軸心と比べて、軸体の軸心が走行レールに近い位置となる。
上記構成では、前輪及び後輪の全ての車輪が駆動される。
本発明の物品搬送車は、上記物品搬送車において、前記車輪支持体が、その長さ方向の中央部分が屈曲して形成される屈曲部を備え、前記軸体が、前記走行レール側に向けられる前記屈曲部を支持するものである。
上記構成では、軸体の軸心が走行レールに近付いた位置となる。
本発明の物品搬送車によれば、一対の車輪が軸体を中心に上下方向に揺動可能に構成されていることから、走行レールに傾きがある場合や昇降台上の搬送物品の重量によって走行台車自体が傾く或いは走行レール自体が歪む場合であっても、前輪及び後輪の全てを走行レールに接地させることができ、走行レールに対する車輪の追従性を向上させることができる。そのため、物品搬送車が重量化した物品を搬送する場合であっても、物品搬送車が適切な駆動力を得て走行レール上を走行することができる。
本発明に係る物品搬送車の背面図である。 本発明に係る物品搬送車の側面図である。 本発明に係る物品搬送車の平面図である。 (a)は、本発明に係る物品搬送車の前輪及び後輪の側面図、(b)は、本発明に係る物品搬送車の前輪及び後輪における車輪近傍の拡大正面図である。
本発明に係る物品搬送車10について説明する。なお、以下においては、物品搬送車10の車体走行方向(物品搬送車10の長手方向)を前後方向、物品搬送車10の車体走行方向に対して水平方向に直交する方向(物品搬送車10の幅方向)を左右方向、物品搬送車10の車体走行方向に対して鉛直方向に直交する方向(物品搬送車10の高さ方向)を上下方向として説明する。
図1から図3に示すように、物品搬送車10は、半導体製品或いは液晶表示素子等の製品の仕掛かり品等の板状体を収納する容器90(「物品」の一例)を、容器90を保管するための自動倉庫(図示せず)へ搬入し、又は容器90を当該自動倉庫から搬出するものである。物品搬送車10は、上記自動倉庫へ搬入した容器90を、物品搬送車10の軌道である一対の走行レール91を挟んで配置される上記自動倉庫内の物品保管棚(図示せず)に収納し、又は当該物品保管棚に保管されている容器90を当該物品保管棚から取り出して上記自動倉庫から搬出する。
物品搬送車10は、走行台車20と、一対の昇降マスト12(「支柱」の一例)と、昇降台50と、を主に備える。物品搬送車10は、走行台車20の前端部及び後端部であって、物品搬送車10の前後方向の同一直線上に一対の昇降マスト12が配置される。昇降マスト12は、互いの上端部が上部フレーム11により接続されるとともに、その間において昇降台50を昇降自在に案内し支持する。
走行台車20は、一対の走行レール91に沿って走行自在な台車であり、台車本体21と、一対の前輪30及び一対の後輪31と、を主に備える。
台車本体21は、昇降マスト12を支持するものである。台車本体21は、前側台車フレーム22と、後側台車フレーム23と、左側台車フレーム24と、右側台車フレーム25と、から主に構成され、各台車フレーム22、23、24、25を接続することにより平面視四角形状に形成される。
前側及び後側台車フレーム22、23は、走行台車20の前端部又は後端部を形成するフレームである。前側及び後側台車フレーム22、23は、互いが平行となるように走行台車20の幅方向に配置される。
左側及び右側台車フレーム24、25は、走行台車20の左端部又は右端部を形成するフレームである。左側及び右側台車フレーム24、25は、互いが平行となるように走行台車20の長さ方向に配置される。
一対の前輪30及び一対の後輪31は、走行台車20を走行レール91上で走行させるための車輪群である。
前輪30は、走行台車20の前端部の両側に設けられる。具体的には、前輪30は、台車本体21の左側及び右側台車フレーム24、25の前端部の外側面に設けられる。
後輪31は、走行台車20の後端部の両側に設けられる。具体的には、後輪31は、台車本体21の左側及び右側台車フレーム24、25の後端部の外側面に設けられる。
昇降マスト12は、昇降台50を昇降自在に案内し支持する支柱である。昇降マスト12は、走行台車20の前端部及び後端部のそれぞれに立設され、昇降台50の前端及び後端の中央部分を支持して、昇降台50を上下方向に案内する。具体的には、昇降マスト12は、台車本体21の前側及び後側台車フレーム22、23の中央部分に設けられ、前側及び後側台車フレーム22、23に対して垂直に立設される。
昇降台50は、容器90を昇降させて、容器90を上記自動倉庫内の物品保管棚へ搬入し、又は、容器90を当該物品保管棚から搬出するものである。昇降台50は、一対の昇降マスト12の間に昇降可能に設けられる。昇降台50はその上面に容器90を移載するための物品移載装置51が設けられている。物品移載装置51は、容器90を載置支持するフォークを出退自在に備えたフォーク式の移載装置により構成され、容器90を上記物品保管棚へ搬入し、又は、容器90を上記物品保管棚から搬出する。
昇降台50は、昇降マスト12に設けられる昇降装置52によって昇降される。昇降装置52は、昇降マスト12の下端部に設けられる駆動ユニット53と、昇降マスト12の上端部に設けられる従動ユニット54と、駆動ユニット53と従動ユニット54との間で回動可能に架け渡されると、から主に構成される。
次に、走行台車20に設けられる前輪30及び後輪31について説明する。
図2及び図4に示すように、前輪30及び後輪31は、走行レール91の長さ方向に配設される一対の車輪32によって構成される。すなわち、物品搬送車10においては、走行台車20(台車本体21の左側及び右側台車フレーム24、25)の前端部及び後端部の各側方に2体の車輪32が走行台車20の前後方向に直列に配置されるとともに、8体の車輪32が走行台車20を支持する。
車輪32は、その一部分が車輪カバー33によって個別に覆われている。車輪カバー33は、車輪32の両側面を覆う左右の側面部と、平行に配置される左右の側面部の間に設けられ車輪32の外周面を覆う外周部と、を備える断面視略逆U字状の部材である。車輪カバー33は、その左右の側面部の中央部において車輪32の車軸(車輪32の回転軸)を回転可能に支持する。
車輪32は、駆動輪により構成され、その車軸の外側の端部に駆動モータ34が接続される。すなわち、物品搬送車10においては、8体の車輪32全てが駆動輪である。車輪32は、駆動モータ34の駆動によりその車軸が回転され、走行レール91上を回転走行する。このように車輪32の全てを駆動輪とすることで、ある車輪32の駆動が不能になった場合であっても、他の車輪32によりその駆動を補うことができ、常に適切な駆動力を得ることができる。
図4(a)に示すように、車輪32は、車輪フレーム35(「車輪支持体」の一例)の両端部に回転可能に支持される。具体的には、車輪32の車軸を支持する車輪カバー33の外周部の上部を、車輪フレーム35の各端部に取り付けることで、車輪32が車輪カバー33を介して車輪フレーム35に支持される。
図4(b)に示すように、車輪32は、2体の車輪フレーム35により支持される。具体的には、2体の車輪フレーム35を車輪32(車輪カバー33の外周部)の幅方向に所定間隔で並列に配置し、配置した2体の車輪フレーム35の各端部に車輪カバー33の外周部を取り付けることで、車輪32が車輪カバー33を介して車輪フレーム35に支持される。
図4(a)に示すように、車輪32を支持する車輪フレーム35は、その長さ方向の中央部分が屈曲した略V字形状の板状部材により構成される。車輪フレーム35は、その中央部分が屈曲して形成される屈曲部36と、屈曲部36から延設された端部に水平に形成される水平部37と、を有する。
車輪フレーム35は、その両端部分の水平部37に車輪カバー33(車輪32)が取り付けられる。つまり、一対の車輪32が車輪フレーム35の屈曲部36を挟んで配置されるように、車輪カバー33が車輪フレーム35に取り付けられる。車輪フレーム35は、その中央部分の屈曲部36がシャフト38(「軸体」の一例)により揺動自在に支持される。
シャフト38は、台車本体21に支持される軸体である。具体的には、シャフト38は、台車本体21の左側及び右側台車フレーム24、25の前端部及び後端部に設けられ、左側及び右側台車フレーム24、25から外方向に向けて突出して形成される。
車輪フレーム35は、屈曲部36が走行レール91に向けて下向き(走行レール91側)となるように配置される。つまり、車輪フレーム35は、その中央部分の屈曲部36が、その両端部分の水平部37より下方となるように走行レール91に対して配置される。
屈曲部36は、車輪32を水平部37に取り付けて走行レール91に接地させた際に屈曲部36の先端部が走行レール91に近接するように、車輪フレーム35の中央部分を、車輪フレーム35の両端部分(水平部37)に対して屈曲させて形成される。具体的には、シャフト38が車輪フレーム35を支持する際に、シャフト38の軸心P1が、車輪32の車軸の軸心P2より走行レール91に対して近くなるように、屈曲部36が形成される。このため、屈曲部36は、シャフト38の径(シャフト38の軸心P1から走行レール91までの高さ)車輪32の径(車輪32の車軸の軸心P2から走行レール91までの高さ)等に基づいて形成される。
このように屈曲部36を形成することで、シャフト38の軸心P1から走行レール91までの高さが車輪32の車軸の軸心P2から走行レール91までの高さより低くなる。つまりは、車輪フレーム35の揺動中心(シャフト38の軸心P1)が、車輪32の回転中心(車輪32の車軸の軸心P2)より走行レール91に対して近くなる。
次に、走行台車20に設けられる前輪30及び後輪31の動作について説明する。
図4に示すように、前輪30及び後輪31は、シャフト38に軸支される車輪フレーム35がシャフト38の軸心P1を中心に揺動することにより、車輪フレーム35の両端部に設けられる車輪32、32が、シャフト38の軸心P1を中心に同じ回転半径で上下方向に揺動する。このため、例えば、走行台車20が走行レール91上の段差を走行する場合、前輪30(後輪31)における走行方向前側の車輪32は、当該段差に接地して走行しながらシャフト38の軸心P1を中心に上方向(又は下方向)に揺動する。一方で、前輪30(後輪31)における走行方向後側の車輪32は、走行レール91に接地して走行し、当該段差上を走行する際に、当該段差に接地して走行しながらシャフト38の軸心P1を中心に上方向(又は下方向)に揺動する。前輪30(後輪31)における走行方向前側の車輪32と、前輪30(後輪31)における走行方向後側の車輪32と、が車輪フレーム35を介してシーソーのように上下方向に揺動することで一対の車輪32間でバランスをとる。このように、一対の車輪32をシーソー構造として一対の車輪32を相互に上下方向に揺動させて走行レール91上を走行させることで、一対の車輪32を常に走行レール91上に接地させた状態で走行させることができる。すなわち、走行レール91に対する車輪32の追従性を向上させることができる。
以上のように、物品搬送車10においては、一対の車輪32がシャフト38を中心に上下方向に揺動可能に構成されていることから、走行レール91に傾きがある場合や昇降台50上の容器90の重量によって走行台車20自体が傾く或いは走行レール91が歪む場合であっても、前輪30及び後輪31の全てを走行レール91に接地させることができ、走行レール91に対する車輪32の追従性を向上させることができる。そのため、物品搬送車10が重量化した容器90を搬送する場合であっても、物品搬送車10が適切な駆動力を得て走行レール91上を走行することができる。
物品搬送車10においては、走行レール91の傾き、段差等に合わせて、車輪32を上下方向に揺動させて、走行レール91に対する車輪32の追従性を向上させているため、物品搬送車10或いは物品搬送車10が搬送する容器90の重量等に合わせて走行レール91自体の強度を上げる必要がなく、また、走行レール91の傾き、段差等の調整を厳しく行う必要がない。
物品搬送車10においては、前輪30及び後輪31を一対の車輪32で構成することで、車輪32に掛かる荷重を、前輪30及び後輪31の全ての車輪32に分散させることができる。
なお、本実施の形態においては、車輪フレーム35を、屈曲部36を有する略V字形状の板状部材により構成しているが、これに限定されるものではなく、車輪32を、シャフト38を中心に上下方向に揺動自在に支持する構成であれば、例えば、車輪フレーム35を長方形状の板状部材により構成しても構わない。
本実施の形態においては、2体の車輪フレーム35により車輪32を支持しているが、これに限定されるものではなく、1体或いは3体以上の車輪フレーム35により車輪32を支持しても構わない。
10 物品搬送車
20 走行台車
21 台車本体
30 前輪
31 後輪
32 車輪
35 車輪フレーム(車輪支持体)
38 シャフト(軸体)
12 昇降マスト(支柱)
50 昇降台
91 走行レール

Claims (2)

  1. 一対の走行レールに沿って走行自在な走行台車と、前記走行台車に立設される支柱に沿って昇降自在な物品搬送用の昇降台と、を備える物品搬送車であって、
    前記走行台車は、
    前記支柱を支持する台車本体と、
    前記台車本体に設けられ、前記走行レール上を走行するための一対の前輪及び一対の後輪と、
    を備え、
    前記支柱は、前記台車本体の前端部及び後端部に立設され、
    前記前輪は、前記支柱が立設されている前記台車本体の前端部に設けられ、
    前記後輪は、前記支柱が立設されている前記台車本体の後端部に設けられ、
    前記前輪及び後輪は、前記走行レールの長さ方向に配設される一対の車輪により構成され、
    前記前輪及び後輪を構成する全ての車輪が、駆動輪により構成されるとともに、前記台車本体に支持される軸体を中心に上下方向に揺動自在に支持される車輪支持体に、回転自在に支持され、
    前記軸体は、その軸心から前記走行レールまでの高さが、前記車輪の回転軸の軸心から前記走行レールまでの高さより低くなるように、前記台車本体に支持されること
    を特徴とする物品搬送車。
  2. 前記車輪支持体は、その長さ方向の中央部分が屈曲して形成される屈曲部を備え、
    前記軸体は、前記走行レール側に向けられる前記屈曲部を支持すること
    を特徴とする請求項1に記載の物品搬送車。
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