JP6642977B2 - 杭基礎構造 - Google Patents

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Description

本発明は、杭の上部に柱を備える柱下杭と杭の上部に柱がない非柱下杭とを併用して設けた杭基礎構造に関する。
近年、土地利用の高度化(建物高層化や地下大深度化など)に伴って、一本の柱に対して一本の杭を設けただけでは、支持力不足や沈下障害が問題となることがある。この問題への対策としては、杭の高支持力化(杭径の拡大、杭の中間拡径部の設置、杭周地盤の改良など)があった。
その他の対策として、特許文献1には、柱がない位置にも杭(以下、本明細書では「非柱下杭」という))を設ける構造が開示されている。なお、本明細書では、柱の下方に設けられる杭を「柱下杭」という。
また、特許文献2には、基礎梁の下に補助杭を設けることで、地震時に作用する水平荷重に抵抗する杭基礎構造が開示されている。特許文献2の杭基礎構造は、水平荷重を基礎杭のみならず補助杭にも分担させて、基礎杭に作用する水平荷重を低減されるものである。つまり、補助杭は、水平荷重に抵抗させるために設けられており、補助杭に上部建物の鉛直荷重を支持させることは想定されていない。よって、補助杭には、杭体上部側の建物荷重が積極的に伝達されないことで、杭周面に生じる上向きのせん断力は小さく、基礎梁の梁幅内に杭体が配置されていた。
特許第3695550号公報 特開昭63−171924号公報
ところで、補助杭にも鉛直荷重を支持させる場合には、特許文献1の基礎構造のように、高い水平剛性を有するマットスラブに非柱下杭(補助杭)を接続する必要がある。しかしながら、非柱下杭を接続するためにマットスラブを形成すると、施工費用が高くなるとともに、施工期間が長くなってしまうといった問題があった。
このような観点から、本発明は、杭の高い支持性能を実現しつつ、施工費用の高額化と施工期間の長期化を抑制できる杭基礎構造を提供することを課題とする。
本発明者らは、優れた鉛直支持性能と水平支持性能を実現しつつ、施工費用の高額化および施工期間の長期化に対して抑制可能な杭基礎構造として、柱の下方に設けられる柱下杭だけでなく、建物の下層階の柱同士の間に設けられた基礎梁に接合させて非柱下杭を設けることで、高い支持性能を備えながら、マットスラブを形成する程までは掘削する必要がない杭基礎構造を発明するに至った。
また、本発明者らは、非柱下杭と接合する基礎梁に、梁幅を拡幅させるために基礎フーチングを設けることで、非柱下杭と基礎梁との固定度を高めるとともに、杭の施工位置ずれが生じた場合でも対応できるようにした。さらに、本発明者らは、非柱下杭と基礎梁との接合剛性を柱下杭と基礎梁との接合剛性より低くすることで、地震時に生じる非柱下杭と基礎梁との曲げ応力度を低減して、これらの損傷を防止できる点にも着目して、非柱下杭の杭頭部を半剛接合とした杭基礎構造を発明するに至った。
前記課題を解決するために、第一の発明の杭基礎構造は、構造物を支持する杭基礎構造であって、杭上部に柱が設けられた柱下杭と、杭上部に柱が設けられていない非柱下杭と、隣り合う前記柱下杭および当該柱下杭同士の間に設けられる前記非柱下杭とを連結する基礎梁と、を備え、前記非柱下杭は前記柱下杭同士の間に配置され、かつ前記非柱下杭の杭下端部は支持層に支持されており、前記非柱下杭の上方の前記基礎梁には、梁主筋と、前記梁主筋に沿って水平方向に延在させる第1のせん断補強筋と、前記梁主筋と交差するように鉛直方向に延在させる第2のせん断補強筋とが配筋され、前記第1のせん断補強筋は、前記非柱下杭の杭下方からの押抜せん断破壊による仮想破断面を横切るように前記基礎梁の断面高さ内に複数段に配筋されており、前記第2のせん断補強筋は、複数設けられており、少なくとも一部の当該第2のせん断補強筋が前記仮想破断面を上下に跨ぐように配筋されていることを特徴とする。
第二の発明の杭基礎構造は、記基礎梁の端部には、当該基礎梁の上面から上方に傾斜して前記柱の側面に上向き垂直ハンチ部が形成されているとともに、前記非柱下杭の上部には基礎フーチングが形成されており、前記非柱下杭と前記基礎フーチングと前記基礎梁が連結されていることを特徴とする。また、第三の発明の杭基礎構造は、前記非柱下杭と前記基礎フーチングの接合剛性は、前記柱下杭と前記基礎梁の接合剛性より小さいことを特徴とする。
以上のような杭基礎構造によれば、非柱下杭が柱下杭同士の間に配置され、かつ杭下端部が支持層に支持されていることで、基礎梁から非柱下杭を介して支持層に、柱に作用する鉛直荷重を伝達することができる。よって、杭の支持力不足を解消することができる。また、従来のようにマットスラブを形成する必要がなくなるので、施工費用の高額化と施工期間の長期化を抑制できる。
また、前記非柱下杭を、前記基礎フーチングを備えた前記基礎梁と連結して、非柱下杭の杭頭部の定着領域が拡幅された基礎フーチングに接合されることで、杭頭部に生じる杭下方からの押し抜きせん断破壊に対しても杭頭部を基礎フーチング内に定着させることでせん断抵抗させることができる。さらに、非柱下杭と基礎梁との接合剛性を柱下杭と基礎梁との接合剛性より低くし(非柱下杭と基礎梁とを半剛接合構造とし)、非柱下杭が地震時に負担する水平力を柱下杭より小さくするとともに、地震時に非柱下杭の杭頭部と基礎梁下端部との接合部分に生じる曲げ応力を低減することで、非柱下杭と基礎フーチングと基礎梁の損傷を防止できる。また、基礎梁の端部に、上向きに垂直ハンチ部を設けることにより基礎梁の曲げ耐力を向上させた。本願発明は、マットスラブのように、大きな版厚さで且つ広いコンクリート版を設けなくても、浅い掘削土領域において建物の最下層の柱同士の間に基礎梁を設け、その梁せいによって優れた曲げ剛性を有する基礎梁を構築することで、建物の鉛直荷重の一部を非柱下杭に負担させるものである。
本発明に係る柱下杭と非柱下杭とを併用した杭基礎構造によれば、杭の高い支持性能を実現するとともに杭の支持力不足が解消されることで、過大な沈下を防止できる。また、マットスラブを形成しなくて済むので、施工費用の高額化と施工期間の長期化を抑制できる。
本発明の第一実施形態に係る杭基礎構造を示した断面図である。 本発明の第一実施形態に係る杭基礎構造を示した平面図である。 本発明の第一実施形態に係る杭基礎構造を示した要部拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る杭基礎構造を示した断面図である。 (a)および(b)は本発明の実施形態に係る杭基礎構造の変形例を示した平面図である。 (a)および(b)は本発明の実施形態に係る杭基礎構造のさらなる変形例を示した断面図である。
(第一実施形態)
第一実施形態に係る杭基礎構造1は、杭上部に柱を有する柱下杭と、杭上部に柱が設けられていない非柱下杭と、柱下杭と非柱下杭と連結する基礎梁とを備え、基礎梁から非柱下杭を介して支持層に鉛直荷重を伝達することで杭の支持力を向上させた構造である。これによって、マットスラブを形成する必要がなくなるので、施工費用の高額化と施工期間の長期化を抑制することができる。
また、杭基礎構造1は、非柱下杭上の基礎梁に基礎フーチングを形成して、非柱下杭と基礎フーチングと基礎梁とを連結することで、杭と基礎梁の応力伝達を確実にするとともに、杭の施工位置ずれに対応し易くしたものである。
さらに、杭基礎構造1は、非柱下杭の杭頭部を細くすることで、非柱下杭と基礎梁(基礎フーチング)との接合剛性を、柱下杭と基礎梁との接合剛性より低くしている。これによって、地震時の非柱下杭の杭頭部および接続する基礎梁の端部の曲げ応力を低減でき、これらの損傷を防止することができる。さらに、杭基礎構造1は、基礎梁の端部に垂直ハンチ部を形成することで、基礎梁の端部の曲げ耐力を向上させている。
図1および図2に示すように、第一実施形態に係る杭基礎構造1は、柱下杭10と、非柱下杭20と、基礎梁30とを備えている。
柱下杭10は、柱2の下方に設けられている。つまり、柱下杭10は、柱下杭10の上方(杭上部)に柱2が設けられている。柱2の下には柱下フーチング3が形成されており、柱下フーチング3の下に柱下杭10が配置されている。柱下フーチング3は、一つの柱2を支持する独立基礎(独立フーチング基礎)である。柱下杭3は、一つの柱下フーチング3の下に一つ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。柱下杭10は、一般的な施工機械を使って構築された一般形状の杭である。柱下杭10の下端部は地中の支持層4に所定深さ根入れされた状態で支持されている。本実施形態の柱下杭10は、拡底部を有する場所打ち杭にて構成されているが、既製コンクリート杭や鋼管杭などの他の杭種を採用してもよい。
非柱下杭20は、隣り合う柱下杭10,10間に設けられていて、柱下フーチング3には接続されていない。つまり、非柱下杭20の上方(杭上部)には柱が設けられていない。本実施形態では、非柱下杭20は、柱下杭10,10間に1本設けられている。非柱下杭20は、一般的な施工機械を使って構築される杭である。非柱下杭20の下端部は、柱下杭10と同様に支持層4に所定深さ根入れされた状態で支持されている。非柱下杭20は、拡底部を有する場所打ち杭にて構成されているが、既製コンクリート杭や鋼管杭などの他の杭種を採用してもよい。
非柱下杭20の杭頭部は、当該非柱下杭20の下側の杭本体部よりも縮径されている。具体的には、杭頭部は、上方に向かって徐々に細くなるテーパ部21を備えている(図1および図3参照)。非柱下杭20は、剛接合と比較して固定度が低い半剛接合にて基礎フーチング31に連結されている。本実施形態では、テーパ状に縮径した杭頭部の上に基礎フーチング31を載置することで、せん断力を伝達しつつ杭頭の回転を許容している。引抜力が作用する箇所には、図示しない引抜き抵抗用鋼棒(アンカー筋)を設置する場合がある。
なお、半剛接合は、前記構成に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。例えば、非柱下杭20の杭頭部にキャップ部材(図示せず)を被せて、根入れ部にテーパ状のクリアランスを構築することで、せん断力を伝達しつつ杭頭の回転を許容する構成であってもよい。また、テーパ部は、杭頭部ではなく、基礎フーチングの下部に設けてもよい。この場合、テーパ部は下方に向って細くなる。
柱下フーチング3と柱下杭10は、剛接合構造または、非柱下杭20より固定度を高くした半剛接合構造にて連結されている。
基礎梁30は、隣り合う柱2,2の下端部間に架け渡されて構築されており、柱下杭10と非柱下杭20とに結合されている。つまり、柱下杭10と非柱下杭20は、基礎梁30によって連結されている。基礎梁30の主筋(図示せず)の一端部は、隣り合う柱2,2のうち一方の柱2の内部まで延在して定着され、主筋の他端部は、他方の柱2の内部まで延在して定着されている。つまり、基礎梁30は、柱2,2間に連続して形成されている。
基礎梁30の非柱下杭20上の部分には、基礎フーチング31が形成されている。つまり、基礎梁30と非柱下杭20との間には、基礎フーチング31が形成されており、非柱下杭20の上端部と基礎梁30とが基礎フーチング31を介して連結されている。基礎フーチング31は、基礎梁30の下端部から下側に突出して形成されている。基礎フーチング31は、梁幅よりも幅方向両側に拡幅する拡幅部を構成しており、平面視矩形(本実施形態では正方形)を呈している。基礎フーチング31が設けられた部分の基礎梁30の主筋(水平方向に延在する主筋)は、連続して基礎フーチング31内を貫通している。
図3に示すように、非柱下杭20の上方の基礎梁30には、せん断補強筋34が設けられている。せん断補強筋34は、水平方向に延在する補強筋と鉛直方向に延在する補強筋からなる。水平方向に延在するせん断補強筋34は、押抜せん断破壊の仮想破断面35を横切るように基礎梁30、または基礎フーチング31の断面高さ内に複数段に配筋されている。鉛直水平方向に延在するせん断補強筋34は、複数設けられており、少なくとも一部のせん断補強筋34が仮想破断面35を上下に跨ぐように配筋されている。非柱下杭20との接合部以外の基礎梁30には、梁主筋とせん断補強筋(ともに図示せず)が配筋されている。また、基礎フーチング31には、もち網状の配力筋とせん断補強筋(ともに図示せず)が配筋されている。
基礎梁30の端部には、上向きに垂直ハンチ部33が形成されている。垂直ハンチ部33は、基礎梁30の両側の端部にそれぞれ形成されている。垂直ハンチ部33は、基礎梁30の上面から上方に傾斜して柱2の側面に接合されており、基礎梁30の曲げ剛性、および柱2と基礎梁30との接合強度を増加させている。
以上のような構成の杭基礎構造1の設計に当たっては、柱下杭10と非柱下杭20の鉛直荷重分担および沈下を、柱下杭10と非柱下杭20の相互作用と、杭と基礎梁の剛性とを考慮した解析によって算出することが好ましい。具体的には、有限要素法(FEM)やハイブリッド法などの解析法を採用するとよい。
非柱下杭20の軸径およびコンクリート強度を、柱下杭10よりも大きくすることによって、非柱下杭20への荷重伝達効果を高めてもよい。
第一実施形態に係る杭基礎構造1によれば、非柱下杭20が隣り合う柱下杭10,10の間に配置され、かつ柱下杭10と非柱下杭20の下端部が支持層4に支持されていることによって、基礎梁30から非柱下杭20を介して支持層4に鉛直荷重を伝達させることができる。これによって、柱下杭10に作用する鉛直荷重が非柱下杭20に分散されて低減されるので、柱下杭10を特殊な形状としなくても、過大な沈下が防止される。また、柱下杭10と非柱下杭20が基礎梁30を介して一体化されているので、基礎梁30の剛性によって、柱下杭10と非柱下杭20の不同沈下が抑制される。
さらに、従来のようにマットスラブを形成する必要がなくなるので、地盤の掘削量や、コンクリートおよび鉄筋の使用量が少なくて済む。また、第一実施形態に係る杭基礎構造1では、連続フーチングを用いた大断面基礎梁よりも、地盤の掘削量や、コンクリートおよび鉄筋の利用量が少なくて済む。したがって、杭基礎構造1によれば、施工費用の高額化と施工期間の長期化を大幅に抑制できる。また、柱下杭10が特殊な形状でないので、一般的な機械を用いて施工することができる。これによって、施工費用の高額化を抑えることができる。
また、非柱下杭20と基礎フーチング31と基礎梁30を連結したことによって、非柱下杭20と基礎梁30の鉛直荷重の応力伝達が確実になる。さらに、非柱下杭20との接続面(基礎フーチング31の底面)の面積が大きくなるので、非柱下杭20の施工位置ずれが発生したとしても、非柱下杭20と基礎フーチング31とを確実に接続することができる。
さらに、非柱下杭20の杭頭部の杭体を縮径して、基礎フーチング31と半剛接合したことによって、非柱下杭20と基礎梁30との固定度を低くできる。これによって、地震時の非柱下杭20の杭頭部および接続する基礎梁下端部(基礎フーチング31)の曲げ応力を低減でき、非柱下杭20、基礎フーチング31および基礎梁30の損傷を防止できる。
本実施形態のように、基礎梁30の直交方向に接続する基礎梁がない場合(非柱下杭20の位置)には、基礎梁30の直交方向に地震力が作用すると、基礎梁30に材軸直交方向のせん断応力とねじれ応力が発生するが、これらによる損傷抑制にも半剛接合が有効に作用する。これは、柱下杭10と基礎梁30との固定度より非柱下杭20と基礎梁30との固定度を低くしているので、非柱下杭の水平剛性が相対的に小さくなり、非柱下杭が地震時に負担する水平力を小さくすることができるためである。
このように非柱下杭2は、地震時の水平力に耐える強度を小さくできるので、非柱下杭2を柱下杭10よりも簡単な構造とすることができる。したがって、非柱下杭20の施工費用を抑制できる。
さらに、第一実施形態では、基礎梁30の端部に、上向きの垂直ハンチ部33を形成したことによって、基礎梁30の曲げ耐力を向上することができる。また、非柱下杭20の上方の基礎梁30のせん断補強筋34を設けているので、非柱下杭20による押抜せん断破壊を防止できる。
(第二実施形態)
第二実施形態に係る杭基礎構造1aは、図4に示すように、地盤の支持層4の上方に、中間層5が存在する場合に適用される。中間層5は、支持層4と同等のN値を備えているが支持層4より薄い層である。第一実施形態に係る杭基礎構造1では、非柱下杭20を支持層4に支持させているのに対して、杭基礎構造1aでは、非柱下杭20を途中の中間層5に支持させることで、非柱下杭20の長さを低減して、施工費用の高額化と施工期間の長期化をより一層抑制している。
第二実施形態に係る杭基礎構造1aは、非柱下杭20の下端部が、支持層4の上方に位置する中間層5上に配置されている。つまり、非柱下杭20は、中間層5に所定深さ根入れされた状態で支持されている。柱下杭10は、中間層5を貫通して、下方の支持層4まで延在している。
また、第一実施形態の基礎フーチング31は、柱下杭2の上部に接続される基礎フーチング3と同様の掘削深さ位置に設けている(図1参照)のに対して、第二実施形態の基礎フーチング31は、当該基礎フーチング31の下面を基礎梁30の下面と同一とし、その基礎フーチング31に非柱下杭20を接合させている(図4参照)。
なお、その他の構成については、第一実施形態に係る杭基礎構造1と同等であるので、同じ構成要素に同じ符号を付して、説明を省略する。
第二実施形態に係る杭基礎構造1aによれば、第一実施形態に係る杭基礎構造1と同様の作用効果が得られる。さらに、杭基礎構造1aによれば、拡径された中点杭の下端部と柱下杭との隔たりが大きくなり、相互作用は小さくなり、鉛直力を支持できる。また、第一実施形態よりも非柱下杭20の長さを短くすることができるので、地盤の掘削量や、コンクリートおよび鉄筋の使用量をより一層低減できるとともに施工性がよい。また、基礎フーチング31の設置深さを浅くしたことで、掘削量を削減させている。したがって、施工費用の高額化と施工期間の長期化をさらに抑制することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。たとえば、前記実施形態では、隣り合う柱下杭10,10の間に、1本の非柱下杭20が設けられているが、1本に限定されるものではない。図5の(a)に示すように、2本の非柱下杭20,20を列設するようにしてもよい。この場合、基礎フーチング31aは、非柱下杭20の設置面積に応じて広くする。なお、非柱下杭20は、さらに多くの本数を設けてもよい。このような構成によれば、非柱下杭20で負担する鉛直荷重を大きくできるので、柱下杭10に作用する鉛直荷重をより一層低減することができる。
その他の構成としては、図5の(b)に示すように、互いに平行に隣り合う基礎梁30,30間に基礎小梁30aを設け、X方向に延在する基礎小梁30aとY方向に延在する基礎小梁30aとの交点部分に、基礎フーチング31を形成して、非柱下杭20と連結するようにしてもよい。このような構成によれば、柱下杭10と非柱下杭20との間隔を広くすることができる。
前記実施形態では、基礎梁30の両側の端部に上向きの垂直ハンチ部33を形成して基礎梁30の曲げ耐力を向上しているが、図6の(a)に示すように、基礎梁30の上側の垂直ハンチ部33,33の間にフカシ部36を形成してもよい。このようにすれば、基礎梁30の断面サイズが大きくなり、基礎梁30の曲げ耐力とせん断耐力とねじれ耐力を増大させることができる。
さらに、図6の(b)に示すように、基礎梁30の上部側において、基礎梁30に接するように、壁37を形成してもよい。壁37は、非柱下杭20の上方で、基礎梁30、柱2,2と上階の梁38と一体に形成される。このような構成によれば、柱2の鉛直荷重が、基礎梁30だけでなく壁37も介して、非柱下杭20に伝達されるので、基礎梁30に係る負担を低減できる。なお、この場合、垂直ハンチ部は不要である。
また、前記実施形態では、非柱下杭20を、基礎フーチング31に半剛接合にて連結することで、非柱下杭20と基礎梁30との固定度を低くし、非柱下杭20が地震時に負担する水平力を小さくしているが、非柱下杭20と基礎フーチング31および基礎梁30を剛接合とすることで、地震時の水平力を、柱下杭10と非柱下杭20とで同等に負担させてもよい。
1,1a 杭基礎構造
2 柱
4 支持層
10 柱下杭
20 非柱下杭
30 基礎梁
31 基礎フーチング

Claims (3)

  1. 構造物を支持する杭基礎構造であって、
    杭上部に柱が設けられた柱下杭と、
    杭上部に柱が設けられていない非柱下杭と、
    隣り合う前記柱下杭および当該柱下杭同士の間に設けられる前記非柱下杭とを連結する基礎梁と、を備え、
    前記非柱下杭は前記柱下杭同士の間に配置され、かつ前記非柱下杭の杭下端部は支持層に支持されており、
    前記非柱下杭の上方の前記基礎梁には、梁主筋と、前記梁主筋に沿って水平方向に延在させる第1のせん断補強筋と、前記梁主筋と交差するように鉛直方向に延在させる第2のせん断補強筋とが配筋され、
    前記第1のせん断補強筋は、前記非柱下杭の杭下方からの押抜せん断破壊による仮想破断面を横切るように前記基礎梁の断面高さ内に複数段に配筋されており、
    前記第2のせん断補強筋は、複数設けられており、少なくとも一部の当該第2のせん断補強筋が前記仮想破断面を上下に跨ぐように配筋されていることを特徴とする杭基礎構造。
  2. 記基礎梁の端部には、当該基礎梁の上面から上方に傾斜して前記柱の側面に上向き垂直ハンチ部が形成されているとともに、前記非柱下杭の上部には基礎フーチングが形成されており、
    前記非柱下杭と前記基礎フーチングと前記基礎梁が連結されていることを特徴とする請求項1に記載の杭基礎構造。
  3. 前記非柱下杭と前記基礎フーチングの接合剛性は、前記柱下杭と前記基礎梁の接合剛性より小さいことを特徴とする請求項2に記載の杭基礎構造。
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