JP5633524B2 - 鋼矢板地下壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに対向して配置される一対のフランジと、これらフランジ同士を連結するウェブとからなる鋼矢板地下壁構造に関する。
鋼矢板を地下壁構造として適用する場合、地震時に鋼矢板壁の延長方向に作用する面内せん断荷重に抵抗する必要がある。この場合、鋼矢板には上下端部の梁または床材から曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントに対して鋼矢板の断面の一部が曲げ降伏した場合、そこで鋼矢板壁としての降伏耐力が定まってしまい、鋼矢板の全断面が有効に抵抗できないために、鋼材の使用率が非効率である。一方、鋼矢板が曲げ降伏を起こさずに純せん断降伏型の破壊モードとなれば、鋼矢板の全断面が有効に抵抗できることになるので鋼材の使用率が効率良い。
そこで、地震時に鋼矢板壁の延長方向に作用する面内せん断荷重に対して抵抗するために、隣接する鋼矢板の継手部同士の連結部を長手方向(上下方向)に溶接により拘束することによって連続化し、壁体としての断面係数を向上させ曲げ降伏耐力を向上させた鋼矢板地下壁構造が、例えば、特許文献1に開示されており、このような鋼矢板地下壁構造は、破壊モードが曲げ降伏型からせん断降伏型となると考えられる。
特開2005−256570号公報
しかしながら、上述の特許文献1のように継手部同士の連結部を拘束した鋼矢板壁に対して、鋼矢板壁をせん断降伏破壊させるほどの大きな面内せん断荷重が作用した場合、極めて大きなせん断力が継手部同士の連結部に作用するため、連結部材の溶接脚長が長くなるとともに、断面視ハット形状の鋼矢板の場合には母材板厚または補剛材板厚より設定される溶接脚長の上限値を超えてしまうという問題があった。
このように溶接脚長が長くなり溶接量が増える場合、熱影響により鋼矢板に過大な残留応力が発生するため適切ではない。
さらに、従来の特許文献1の鋼矢板地下壁構造は、地下壁を構成する全ての鋼矢板について、深度方向において壁高全長にわたって溶接を施す必要があり、施工にかかる工期が長くなる。しかもこの場合の壁高全長にわたる溶接の施工は困難な作業である。とくに地下水がある場合には、継手部同士の連結部から地山側の水が流入するため、溶接にかかる作業がより困難となり、特に深度が深い場合は水圧が高くなるため一層溶接が難しくなるという問題があった。
本発明は、上述する問題点を鑑みてなされたものである。すなわち地震時の面内せん断荷重に対して、鋼矢板の全断面を有効に抵抗させるために、簡単な構造で鋼矢板を補剛することにより、断面係数を向上させ曲げ降伏耐力を向上させることで、破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とした鋼矢板地下壁構造を提供するものである。
また、本発明の他の目的は、従来の特許文献1の鋼矢板地下壁構造において課題であった連続壁化させるために行う鋼矢板同士の深度方向に延びる継手部の溶接を無くすことで、困難な溶接作業を省略させ、溶接にかかる作業効率を向上させることにより、工期の短縮を図ることができる鋼矢板地下壁構造を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、地中に打ち込まれる複数枚の鋼矢板からなる壁本体を備え、壁本体が深度方向に間隔をおいて水平方向に備えられる水平部材に接合され、壁本体と水平部材とによって地下空間を形成する鋼矢板地下壁構造であって、鋼矢板は、第1フランジと、第1フランジの両側端縁にそれぞれ一体に接続するウェブと、各ウェブの先端縁からそれぞれ第1フランジと平行にかつ外方に向けて延びる第2フランジと、各第2フランジの先端縁にそれぞれ設けられる継手部と、を有し、第1フランジまたは第2フランジのいずれか一方のフランジのうち、地下空間に向かって突出しているフランジを地下空間側のフランジとし、地下空間と反対側の地山に向かって突出しているフランジを地山側のフランジとし、鋼矢板には、水平部材間において深度方向に延びる補剛材が接続されており、補剛材は、地下空間側のフランジ、ウェブまたは地山側のフランジのいずれか若しくは全てに接続されて補剛される構成と、補剛材は、(2)式に基づいて(1)式によって得られた水平部材間の深度方向の上下端部の位置から補剛される距離Xの領域内に接続されて補剛される構成と、を有することを特徴としている。
Figure 0005633524
本発明では、上記(1)、(2)式によって補剛材の深度方向の接続領域を求めることができるので、不必要な箇所に無駄に補剛材を接続するのをなくすことができ、効果的な補剛を行うことができる。そして、上記(1)、(2)式に基づいて求められた水平部材間の深度方向の上下端部の位置から補剛される距離の領域内に補剛材を接続させて補剛することで、地震時の面内せん断荷重に対して、断面係数を向上させ曲げ降伏耐力を向上させることで、破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とし、鋼矢板の全断面を有効に抵抗させることができる。したがって、従来技術のように、鋼矢板同士の連結部(継手部)を長手方向(上下方向)に溶接により拘束する必要が無いという利点がある。
また、補剛材を設ける構造とすることで、継手部同士の連結部を溶接する場合のように極めて大きなせん断力に対応するために溶接脚長が長くなって、ハット形鋼矢板の母材板厚または補剛材板厚より定まる溶接脚長の上限値を超えてしまうといった不具合を解消することができる。
さらに、前記(2)式により求めた鋼矢板の深度方向の範囲に補剛材を接続すればよいので、従来技術のように深度方向において鋼矢板の壁高全長にわたって溶接を行う必要が無く、現場で補剛材を接続する場合であっても溶接施工が容易になる。
さらにまた、鋼矢板の継手部以外の箇所に補剛材を接続することが可能となるので、鋼矢板を地中に打設する前に、予め鋼矢板の所定位置に補剛材を溶接しておくことが可能となる。そのため、従来技術のような補剛材の現場での溶接が不要になり、作業時間の短縮を図ることができる。しかも、補剛材の溶接箇所が鋼矢板同士の連結部を避けた部分にすることで、連結部を溶接する場合のような地山側から流入する水に対応した困難な溶接作業が不要になるという利点がある。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、鋼矢板に接続される補剛材のうち、少なくとも1つの補剛材が鋼矢板の第2フランジに接続されていることが好ましい。
この場合には、鋼矢板幅方向の中心を通る直線が中立軸となり、補剛材を接続する位置をこの中立軸から距離が長い地山側のフランジの位置とすることで、地下空間側のフランジ等中立軸からの距離が短い位置に補剛材を接続する場合に比べて、この中立軸回りの断面係数を効率よく高めることができる。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、地山側のフランジに地下空間側に突出するように接続されており、かつ、補剛材が地下空間側のフランジよりも地下空間側に突出していない構成であってもよい。
この場合、補剛材が地下空間に向かって鋼矢板壁を突出することがないので、地下空間を広く活用することができる。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、地山側のフランジに接続され、地下空間側に突出する第1補剛部材と、ウェブに接続され、地下空間側に突出する第2補剛部材と、により構成されており、第1補剛部材と第2補剛部材とのそれぞれの突出端同士が固定されていてもよい。
この場合、補剛材(第1補剛部材、第2補剛部材)は両端固定となっており、補剛材の板厚を自由端とする場合に比べて薄くすることが可能となり、鋼矢板と補剛材を溶接する際の溶接量が少なくなり熱影響を小さくすることができる。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、地山側のフランジに地下空間側に突出するように接続されおり、かつ、補剛材が地下空間側のフランジよりも地下空間側に突出するように設けることも可能である。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、地下空間側のフランジに地下空間側に突出するように接続されていてもよい。
この場合、地下空間側のフランジは地山側のフランジよりも溶接作業をするスペースが広いため、地下空間側のフランジに補剛材を接合する際の作業性が良く、作業効率の向上を図ることができる。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、隣り合う鋼矢板の補剛材同士が連結されていてもよい。
この場合、隣り合う鋼矢板の補剛材同士が互いに連結されているため、隣り合う鋼矢板同士の継手間(連結部)におけるせん断ずれの発生を防止することができ、鋼矢板と補剛材が隣り合う鋼矢板間で一体的に挙動させることで、連続壁化をより確実に実現することができる。連続壁化されると、中立軸からの距離が鋼矢板単体のときよりも長くなるために、地山側から地下空間側に向かう方向(面外方向)の軸回りの断面係数を向上させることができる。また、連結部から地下空間側に地下水が流入することを防ぐ止水効果もある。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、板状部材からなり、板厚方向に貫通する貫通孔が設けられていることが好ましい。
本発明では、鋼矢板壁の全面にコンクリートを打設して補剛材をコンクリート内に埋設して構成される鉄筋コンクリート壁とする場合において、補剛材に貫通孔を設けることによって、この貫通孔内にコンクリートが充填され、補剛材自体にコンクリートとのずれ止め機能をもたせることができる。そのため、コンクリートと鋼矢板とが強固に一体化されることになり、鋼矢板壁としての断面係数を向上させることができる。
また、本発明に係る鋼矢板地下壁構造では、補剛材は、鋼矢板に前記地山側に突出するように接続されていてもよい。
このような構成により、鋼矢板壁の内側の地下室側の内面に補剛材が現われないので、鋼矢板の内面に化粧壁などを設けなくても地下壁の美観を保つことができる。
本発明の鋼矢板地下壁構造は、壁体としての断面係数を向上させ曲げ降伏耐力を向上させて破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とする手法として、鋼矢板における深度方向の最小必要範囲に補剛材を接続するといった簡単な構造で鋼矢板を補剛する手法をとる。これにより、連続壁化させるために行う鋼矢板同士の深度方向に延びる継手部(連結部)の溶接を無くし、困難な溶接作業を省略させることができる。そのため溶接の作業効率を向上させることができ、工期の短縮を図ることができる。
また、破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とすることで、地震時の面内せん断荷重に対して、鋼矢板の全断面を有効に抵抗させることで鋼材の使用率の効率を良くすることができる。
本発明の第1の実施の形態による鋼矢板地下壁構造の構成を示す図であって、(a)は構造物の地下空間側から見た側面図、(b)は水平断面図である。 補剛した鋼矢板の構成を示す水平断面図である。 第1補剛材の構成を示す断面図である。 第1補剛材による補剛方法を説明するための図であって、鋼矢板地下壁構造の一部を示す側面図である。 第2の実施の形態による鋼矢板の構成を示す水平断面図である。 第3の実施の形態による鋼矢板の構成を示す水平断面図である。 第4の実施の形態による鋼矢板の構成を示す水平断面図である。 第5の実施の形態による鋼矢板の構成を示す水平断面図である。 図8に示す第5補剛材の部分側面図である。
以下、本発明の実施の形態による鋼矢板地下壁構造について、図面に基づいて説明する。
本発明においては、第1フランジまたは第2フランジのいずれか一方のフランジのうち地下空間に向かって突出しているフランジを地下空間側のフランジ、地下空間と反対側の地山に向かって突出しているフランジを地山側のフランジと定義している。以下の本実施の形態では、地下空間側のフランジが第1フランジ、地山側のフランジが第2フランジとなる場合、つまり、鋼矢板の第1フランジが地下空間に向かって突出し、反対側の地山側に第2フランジが突出している場合について説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)及び(b)に示すように、本実施の形態による鋼矢板地下壁構造Rは、構造物2において、壁本体1の壁面と床スラブ2A、2B(水平部材)とによって地下空間を形成している。壁本体1は、横方向に配列させて連結させた状態で地中に打ち込まれ、土留壁として機能する複数枚の鋼矢板1Aを有している。これら鋼矢板1Aは、断面視で略ハット形状をなし、構造物2の地下部分に位置し、深度方向に間隔をおいて水平方向に備えられる上床スラブ2Aと下床スラブ2Bとの間に配置され、上端1aが上床スラブ2Aに接合されるとともに、下端1bが下床スラブ2Bに接合されている。
ここで、図1の壁体1は、鋼矢板1Aのみを示しているが、鋼矢板1Aがコンクリート壁と一体的に設けられた構造となっていてもよい。その場合、鋼矢板1Aは、コンクリート壁の内部に埋設されていてもよいし、コンクリート壁の地下空間側面側、或いは地山側外面側に配置されていてもよい。なお、本実施の形態では、鋼矢板1Aにおいて、図1(b)及び図2の紙面下側が地山側となっている。
図2に示すように、鋼矢板1Aは、第1フランジ11と、この第1フランジ11の両側端縁にそれぞれ一体に接続するウェブ12と、各ウェブ12の先端縁12bからそれぞれ第1フランジ11と平行に配置されるとともにウェブ12よりも外方に向けて延びる第2フランジ13と、各第2フランジ13の先端縁13bにそれぞれ設けられる継手部14と、を備えている。そして、鋼矢板1Aの第2フランジ13には、上床スラブ2Aと下床スラブ2Bとの間における深度方向(後述する材軸方向H)に第1補剛材15が接続されている。
ここで、図1及び図2において、鋼矢板1Aの材軸方向を符号Hとし、断面視で第1フランジ11及び第2フランジ13の長さ方向を矢板幅方向IIとし、同じく断面視で矢板幅方向IIに直交する方向を高さ方向IIIとする。そして、鋼矢板1Aにおいて、矢板幅方向IIの中心を通る直線を「中立軸P」といい、地下室側を「地下空間」といい、背面地盤側を「地山側」という。
第1補剛材15は、第2フランジ13の地下空間側面13aから地下空間側に向けて突出するとともに材軸方向Hで上床スラブ2Aから下床スラブ2Bの間に接続されている帯状の部材であり、第2フランジ13の地下空間側面13aに対してT溶接(隅肉溶接)により固定されている。この溶接部を、図3において符号Wで示している。各第2フランジ13において、互いに間隔をあけて2枚の第1補剛材15、15が設けられている。ここで、第1補剛材15の突出方向(高さ方向III)の長さ寸法を補剛材突出幅b(図3参照)とする。第1補剛材15は、その突出端15aが高さ方向IIIで第1フランジ11よりも地下空間側に突出しない突出長(補剛材突出幅b)となっている。
第1補剛材15は、図3に示す補剛材突出幅b及び補剛材板厚tが図2に示す鋼矢板1Aの断面高さ寸法hとの関係により、(3)式及び(4)式を満たすように設定されている。
この断面高さ寸法hは、鋼矢板の第2フランジの地下空間に面した位置から第1フランジ11の地下室空間に面した位置までの距離である。
(3)式における第1補剛材15の補剛材板厚tは、補剛材突出幅bの1/16以上となるよう設定されている。これは、参考文献1(「道路橋示方書I、II」)の148頁に記載の「3.2.2 圧縮応力を受ける自由突出板(1)」において、圧縮応力を受ける自由突出板(本実施の形態の第1補剛材15に相当する)の板厚tは自由突出幅b(本実施の形態の補剛材突出幅に相当する)の1/16以上とすることが記載されていることを根拠としている。
また、自由突出幅bは鋼矢板1Aの断面高さ寸法h以下となるように設定されており、補剛材の地下空間に向かって最も突出した先端が、第1フランジ11の地下室空間に面した位置を超えないように設定されている。
Figure 0005633524
さらに、補剛材板厚tは、(5)式及び(6)式を満たすように設定されている。ここで、図3に示すように、(5)式において、符号tは鋼矢板1Aの板厚であり、符号Sは溶接部Wの脚長を示している。なお、(5)式及び(6)式は、参考文献1(「道路橋示方書I、II」)の176頁に記載の「4.2.4 すみ肉溶接の脚およびサイズ」に記載されている。
Figure 0005633524
次に、上記第1補剛材15の補剛方法について、さらに具体的に説明する。
本実施の形態の第1補剛材15は、上床スラブ2Aと下床スラブ2Bとの間における深度方向の間の領域で、第1補剛材15が接続され補剛されている鋼矢板1Aの1枚当たりの中立軸P回りの断面係数Ztotalが(7)式を満足するように設定されている。
なお、(7)式において、符号Aは水平有効断面積(地震時に壁本体の延長方向に作用する面内せん断荷重への抵抗に寄与する断面積)であり、鋼矢板1Aの第1フランジ11の面積と、第2フランジ13の面積と、継手部14の面積との和を示しており、符号Lは鋼矢板1Aの深度方向の壁高(距離)を示している(図1参照)。
Figure 0005633524
ここで、上記(7)式の根拠について、図4に基づいて説明する。
鋼矢板1Aの純せん断降伏するときの面内せん断荷重Pyに対して、図3に示す第1補剛材15を備えた鋼矢板1Aが曲げ降伏しないこととする。そして、図4に示すように、面内せん断荷重Pyは、降伏応力をσyとすると、(8)式で示される。この面内せん断荷重Pyが作用するときの曲げ圧縮応力σbが第1補剛材15を備えた鋼矢板1Aの降伏応力σyよりも小さい場合(σb<σy)には、曲げ降伏型破壊が起こらず、せん断破壊が起こる。すなわち、(9)式を満足すれば良いことになる。そのため、(8)式を(9)式に代入することで(7)式を得ることができ、この(7)式を満たすように補剛を行えば、常にせん断降伏型破壊になる。
Figure 0005633524
また、図4に示すように、上床スラブ2Aと下床スラブ2Bとの間における深度方向の領域に接続されている第1補剛材15(図3)は、上下の前記スラブ2A、2B間の全長にわたって延在しておらず、深度方向において無補剛範囲を有している。つまり、前記無補剛範囲は、鋼矢板1Aの上下の前記スラブ2A、2B間の深度方向の中央位置Cから上下に無補剛とされている距離xの範囲であって、この距離xが(10)式を満たすように設定されている。(10)式における符号Zは、鋼矢板1Aの1枚当たりの中立軸P回りの断面係数である。つまり、第1補剛材15は、(10)式によって得られた水平部材間の深度方向の上下端部の位置から補剛される距離X(=L/2−x)の領域内に接続されて補剛されている。
このように、深度方向に要する補剛範囲(上記X=L/2−x)に補剛されていれば、鋼矢板1Aは、断面係数が向上し曲げ降伏耐力が向上することで、破壊モードが曲げ降伏型からせん断降伏型となる。したがって、深度方向に要する補剛範囲(上記X=L/2−x)以外の範囲に設ける補剛は、鋼矢板1Aの破壊モードの変化に寄与しないので、不必要であり、材軸方向Hで全長にわたって補剛のための溶接を行わなくて良い。
Figure 0005633524
ここで、上述した(3)〜(10)式において水平有効断面積Aを用いた根拠について説明する。
図1に示す鋼矢板地下壁構造Rは、上記上床スラブ2Aや下床スラブ2Bの水平部材を固定端とした境界条件において、地震時に鋼矢板壁の延長方向に作用する面内せん断荷重により、上下端部から曲げモーメント受ける。
このとき、鋼矢板地下壁構造Rには曲げ圧縮(引張)応力のみならず、せん断応力が発生する。この曲げ圧縮(引張)応力は、鋼矢板1Aの中立軸P回りの断面係数Zと曲げモーメント分布の関係により算定される。
一方、発生するせん断応力は、面内せん断荷重Pyと面内せん断荷重Pyに抵抗する面積の関係から算定される。
この面内せん断荷重Pyに抵抗する面積すなわち鋼矢板1Aの水平有効断面積A(地震時に壁本体の延長方向に作用する面内せん断荷重への抵抗に寄与する断面積)は未知であるため、せん断応力を算定するためには、鋼矢板1Aの水平有効断面積Aを適切に評価する必要がある。
鋼矢板1Aが波形鋼板の形状と類似していることを踏まえ、一般に知られている波形鋼板の水平有効断面積Aと同じ評価方法により、鋼矢板1Aの水平有効面積Aが評価可能かを検討した。
鋼矢板1Aが波形鋼板の形状と相違している点として、鋼矢板1Aは継手部14を有している。そこで発明者は、鋼矢板1Aの水平有効断面積Aの評価を行うために実大せん断実験を実施した。面内せん断抵抗力およびせん断剛性の実験結果から、鋼矢板1Aの水平有効断面積Aを分析した。その結果、鋼矢板1Aの水平有効断面積Aの評価においては、継手部14の影響を無視することは出来なく、波形鋼板の水平有効断面積Aの評価方法を適用することは妥当ではないことを新たに確認した。鋼矢板1Aの面内せん断抵抗力およびせん断剛性の実験結果から、鋼矢板1Aの水平有効断面積Aは、第1フランジ11の面積と、第2フランジ13の面積と、継手部14の面積との和で評価することが適切であることを見出した。
鋼矢板1Aの水平有効断面積Aの評価方法が明らかになったことにより、鋼矢板1Aの面内せん断抵抗力を適切に評価することが出来ることとなる。
次に、上述した鋼矢板1Aの作用について図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、上記(10)式によって第1補剛材15の深度方向の接続領域を求めることができるので、鋼矢板1Aの破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とするのに必要する最小の補剛範囲を求めることが出来る。これにより、破壊モードの変化に寄与しない補剛材の溶接をなくすことができ、補剛を効果的に行うことができる。
そして、上記(10)式に基づいて求められた上床スラブ2Aと下床スラブ2Bとの間の深度方向の上端部1a及び下端部1b(図4)の位置から補剛される距離X(=L/2−x)の領域内に第1補剛材15を接続させて補剛を行うことで、連続壁化させるために鋼矢板同士の深度方向に延びる連結部の溶接を行うことなく、面内せん断抵抗力を向上させることができる。
また、第1補剛材15を設ける構造とすることで、継手部14、14同士の連結部を溶接する場合のように極めて大きなせん断力に対応するために溶接脚長が長くなってハット形鋼矢板の母材板厚または補剛材板厚より定まる溶接脚長の上限値を超えてしまうといった不具合が解消される。
さらに、前記(10)式により求めた鋼矢板1Aの深度方向の範囲に第1補剛材15を接続すればよいので、深度方向において鋼矢板1Aの壁高全長にわたって溶接を行う必要が無く、現場で第1補剛材15を接続する場合であっても溶接施工が容易になる。
さらにまた、鋼矢板1Aの継手部14以外の箇所に第1補剛材15を接続することが可能となるので、鋼矢板1Aを地中に打設する前に、予め鋼矢板1Aの所定位置に第1補剛材15を溶接しておくことが可能となる。そのため、第1補剛材15の現場での溶接が不要になり、作業時間の短縮を図ることができる。しかも、第1補剛材15の溶接箇所を鋼矢板1A、1A同士の連結部を避けた部分とすることで、その連結部を溶接する場合のような地山側から流入する水に対応した困難な溶接作業が不要になるという利点がある。
また、第2フランジ13に第1補剛材15を配することで、鋼矢板1Aの中立軸P回りの断面係数を高めることができる。この場合、補剛材を配する位置を中立軸Pの位置から距離が長い第2フランジ13の位置とすることで、第1フランジ等中立軸Pの位置からの距離が短い位置に補剛材を配する場合に比べて、断面係数を効率よく高めることが出来る。
上述した本第1の実施の形態による鋼矢板地下壁構造では、鋼矢板1Aにおける深度方向の最小必要範囲に第1補剛材15を接続するといった簡単な構造で鋼矢板1Aを補剛することが可能となる。この簡単な構造で鋼矢板を補剛することにより、断面係数を向上させ曲げ降伏耐力を向上させることで、破壊モードを曲げ降伏型からせん断降伏型とすることで、地震時の面内せん断荷重に対して、鋼矢板の全断面を有効に抵抗させることで鋼材の使用率の効率を良くすることが出来る。
また、隣り合う鋼矢板1A同士の深度方向に延びる連結部の溶接をなくすことが可能となり、溶接の作業効率を向上させ、工期の短縮を図ることができる。
次に、上述した第1の実施の形態による鋼矢板地下壁構造Rの効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。本発明においては、第1フランジまたは第2フランジのいずれか一方のフランジのうち地下空間に向かって突出しているフランジを地下空間側のフランジ、地下空間と反対側の地山に向かって突出しているフランジを地山側のフランジと定義している。以下では、地下空間側のフランジが第1フランジ、地山側のフランジが第2フランジとなる場合、つまり、鋼矢板の第1フランジが地下空間に向かって突出し、反対側の地山側に第2フランジが突出している場合について説明する。
(実施例)
本実施例では、上述した第1の実施の形態の鋼矢板1Aにおいて、壁高Lが3m(3000mm)の時の一例を示す。図2に示すように、第1の実施の形態による鋼矢板1Aは、各第2フランジ13の地下室空間に面した面13aに設けられる第1補剛材15を2枚ずつ配置した構成となっている。ここで、図2において、鋼矢板板厚tは10.8mm、補剛材板厚tは14mm、有効断面高さh1は230mm、自由突出幅bは170mm、矢板幅方向IIの中心Oからその中心O寄りの内側補剛材15Aまでの距離D1が360mm、内側補剛材15Aよりも矢板幅方向IIで外側に位置する外側補剛材15Bまでの距離D2が420mmとしたとき、鋼矢板1Aの断面二次モーメントI1は804057000mmとなり、内側補剛材15Aの断面二次モーメントI2は616973746mmとなり、外側補剛材15Bの断面二次モーメントI3は839741746mmとなる。そして、断面二次モーメントItotal(=I1+I2+I3)は、2260772493mmとなり、鋼矢板1Aの1枚当たりの面外方向の軸回りの断面係数Ztotalが5633201mmとなる。
そして、純せん断降伏する条件に必要な断面係数Zは、(11)式により算出され、5507055mmとなる。ここで、水平有効断面積Aは、6359mmであり、鋼矢板1Aの第1フランジ11の面積と、第2フランジ13の面積と、最外縁継手面積の和を示している。
Figure 0005633524
この結果、Ztotal>Zとなることから、純せん断降伏の条件を満たす。
なお、この場合、第1補剛材15の位置が第2フランジ13の位置に配されるため、第1補剛材15の断面積(鋼重)が最も小さく経済性の面で最適である。
次に、本発明の鋼矢板地下壁構造による他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
(第2の実施の形態)
図5に示すように、第2の実施の形態による鋼矢板1Bは、各第2フランジ13の地下空間に面した面13aに設けられる第1補剛材15を1枚のみ配置したものであり、さらに第1フランジ11の地下空間に面した面11aから地下空間側側(図5で紙面上側)に向けて一対の第2補剛材16が設けられた構成となっている。第1補剛材15は、高さ方向IIIで突出端15aが第2補剛材16の突出端16aと略同じ位置となる突出長となっている。つまり、第1補剛材15は、第1フランジ11よりも地下空間側に突出している。この場合においても、第1補剛材15及び第2補剛材16は、それぞれ上述した第1の実施の形態と同様に、図3に示す補剛材突出幅b及び補剛材板厚tが上記(3)式を満たすように設定されている。
(第3の実施の形態)
次に、図6に示すように、第3の実施の形態による鋼矢板1Cは、第2フランジ13と地下空間に面した面13aとウェブ12の地下空間に面した面12bとを連結するようにして設けられる第3補剛材17を備えた構成となっている。第3補剛材17は、各第2フランジ13の地下空間に面した面13aに直交する方向に突出する縦材17A(第1補剛部材)と、この縦材17Aの突出端17aから矢板幅方向IIに直交方向に延びてウェブ12の地下空間に面した面12bに接合する横材17B(第2補剛部材)とからなる。縦材17A、横材17b同士は突出端において固定されている。また、第3補剛材17は第2フランジ13、ウェブ12に接続されている。
この場合、補剛材は両端固定となっており、補剛材の板厚を自由端とする場合に比べて薄くすることが可能となり、鋼矢板と補剛材を溶接する際の溶接量が少なくなり熱影響を小さくすることができる。
(第4の実施の形態)
次に、図7に示す第4の実施の形態による鋼矢板1Dは、隣接する鋼矢板1D、1Dの補剛材同士を連結した形状の第4補剛材18を備えた構成となっている。なお、図7は、第4補剛材18が固着される前の状態を示している。第4補剛材18は、各第2フランジ13の地下空間に面した面13aに直交する方向に突出する縦材18Aと、矢板幅方向IIに延びるとともに隣接する鋼矢板1D、1Dの縦材18A、18A同士の突出端18aを橋渡しするようにして接合する横材18Bとからなる。横材18Bは、矢板幅方向IIの両端18bがそれぞれウェブ12の地下空間に面した面12bに溶接により固定されている。鋼矢板は隣り合う同士で継手部が相互に嵌合されている場合もあるし、図7に示すように継手部14が相互に嵌合されていない場合もある。
本第4の実施の形態では、隣り合う鋼矢板1D、1Dの補剛材同士が互いに連結されているため、隣り合う鋼矢板1D、1D同士の継手部14、14間(連結部)におけるせん断ずれの発生を防止することができ、鋼矢板1Dと第4補剛材18が隣り合う鋼矢板1D、1D間で一体的に挙動させることで、連続壁化をより確実に実現することができる。連続壁化されると、中立軸からの距離が鋼矢板単体のときよりも長くなるために、地山から地下室側に向かう方向(面外方向)の軸回りの単位壁長さ当たりの断面係数を飛躍的に向上させることができる。また、連結部から地下空間側に地下水が流入することを防ぐ止水効果もある。
(第5の実施の形態)
次に、図8及び図9に示すように、第5の実施の形態による鋼矢板1Eは、上述した第1の実施の形態による第1補剛材15(図2参照)において板厚方向に複数の貫通孔19aを設けた第5補剛材19を備えた構成となっている。これら貫通孔19aは、材軸方向H(上下方向)に一定の間隔をあけて配置されている。
この場合、鋼矢板壁の全面に図8示すコンクリート20を打設して第5補剛材19をコンクリート20内に埋設して構成される鉄筋コンクリート壁とする場合において、第5補剛材19の貫通孔19a内にコンクリート20が充填され、第5補剛材19自体にコンクリート20とのずれ止め機能をもたせることができる。そのため、コンクリート20と鋼矢板1Eとが強固に一体化されることになり、鋼矢板壁としての断面係数を向上させることができる。また、この貫通孔19aが打設中のコンクリート20の通路となり、シアコネクターの役割を果たすことができるため、コンクリート20と鋼矢板1Eが合成壁として挙動し断面係数が向上するため、鋼矢板1Eは破壊モードが曲げ降伏型からせん断降伏型となる。鋼矢板1Eの破壊モードが曲げ降伏型からせん断降伏型となることにより、地震時の面内せん断荷重に対して、鋼矢板の全断面を有効に抵抗させることで鋼材の使用率の効率を良くすることができる。
以上、本発明による鋼矢板地下壁構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では鋼矢板の地下空間側に補剛材を設けた構成としているが、これに限定されることはなく、鋼矢板壁の地山側に補剛材を接合させる構成とすることも可能である。この場合、鋼矢板壁の地下空間側に面した面に補剛材が現われないので、鋼矢板の地下空間側に面した面に化粧壁などを設けなくても地下壁の美観を保つことができる。
また、鋼矢板に対する補剛材の接続作業(溶接作業)は、現場施工、すなわち鋼矢板を先に建て込んだ後に現場溶接により施工してもよいし、工場や鋼矢板を地中に建て込む前に現場のヤード内などで予め鋼矢板の所定箇所に補剛材を接続させておき、その補剛材付きの鋼矢板を地中に打ち込むようにしてもよい。
さらに、鋼矢板に接続される補剛材は、上記(10)式によって求められる補剛領域(X=L/2−x)内において、深度方向全体(X=L/2−xの領域全体)にわたって配置することに制限されることはない。つまり、設計上不必要となる場合は、補剛領域(X=L/2−x)の範囲内においても無補剛領域を適宜設定して良く、深度方向の一部(X=L/2−xの領域の一部)に補剛材を設ける構成であってもかまわない。要は、前記補剛領域(X=L/2−xの領域)の範囲内であれば、補剛材の材軸方向の長さ寸法は適宜設定することが可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 壁本体
1A、1B、1C、1D、1E 鋼矢板
2 構造物
2A 上床スラブ(水平部材)
2B 下床スラブ(水平部材)
11 第1フランジ
12 ウェブ
13 第2フランジ
14 継手部
15 第1補剛材
16 第2補剛材
17 第3補剛材
17A 縦材(第1補剛部材)
17B 横材(第2補剛部材)
18 第4補剛材
19 第5補剛材
b 補剛材突出幅
t 補剛材板厚
II 矢板幅方向
III 鋼矢板の高さ方向
H 材軸方向
x 非補剛範囲
P 中立軸

Claims (9)

  1. 地中に打ち込まれる複数枚の鋼矢板からなる壁本体を備え、該壁本体が深度方向に間隔をおいて水平方向に備えられる水平部材に接合され、前記壁本体と前記水平部材とによって地下空間を形成する鋼矢板地下壁構造であって、
    前記鋼矢板は、第1フランジと、該第1フランジの両側端縁にそれぞれ一体に接続するウェブと、前記各ウェブの先端縁からそれぞれ前記第1フランジと平行にかつ外方に向けて延びる第2フランジと、前記各第2フランジの先端縁にそれぞれ設けられる継手部と、を有し、
    前記第1フランジまたは前記第2フランジのいずれか一方のフランジのうち、前記地下空間に向かって突出しているフランジを地下空間側のフランジとし、前記地下空間と反対側の地山に向かって突出しているフランジを地山側のフランジとし、
    前記鋼矢板には、前記水平部材間において深度方向に延びる補剛材が接続されており、
    前記補剛材は、前記地下空間側のフランジ、前記ウェブまたは前記地山側のフランジのいずれか若しくは全てに接続されて補剛される構成と、
    前記補剛材は、(2)式に基づいて(1)式によって得られた前記水平部材間の深度方向の上下端部の位置から補剛される距離Xの領域内に接続されて補剛される構成と、
    を有することを特徴とする鋼矢板地下壁構造。
    Figure 0005633524
  2. 前記鋼矢板に接続される前記補剛材のうち、少なくとも1つの前記補剛材が前記鋼矢板の前記第2フランジに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼矢板地下壁構造。
  3. 前記補剛材は、前記地山側のフランジに前記地下空間側に突出するように接続されており、かつ、前記補剛材が前記地下空間側のフランジよりも前記地下空間側に突出していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼矢板地下壁構造。
  4. 前記補剛材は、
    前記地山側のフランジに接続され、前記地下空間側に突出する第1補剛部材と、
    前記ウェブに接続され、前記地下空間側に突出する第2補剛部材と、により構成されており、
    前記第1補剛部材と第2補剛部材とのそれぞれの突出端同士が固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼矢板地下壁構造。
  5. 前記補剛材は、前記地山側のフランジに前記地下空間側に突出するように接続されおり、かつ、前記補剛材が前記地下空間側のフランジよりも前記地下空間側に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼矢板地下壁構造。
  6. 前記補剛材は、前記地下空間側のフランジに前記地下空間側に突出するように接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の鋼矢板地下壁構造。
  7. 隣り合う前記鋼矢板の前記補剛材同士が連結されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の鋼矢板地下壁構造。
  8. 前記補剛材は、板状部材からなり、板厚方向に貫通する貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の鋼矢板地下壁構造。
  9. 前記補剛材は、前記鋼矢板に前記地山側に突出するように接続されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の鋼矢板地下壁構造。
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