JP4855359B2 - 鋼矢板および鋼矢板壁体ならびに鋼矢板壁体の構築方法 - Google Patents

鋼矢板および鋼矢板壁体ならびに鋼矢板壁体の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、土木建築分野における土留め壁,基礎構造を形成する鋼矢板壁体において、高い鉛直支持力を発揮することが可能な構造の鋼矢板および鋼矢板壁体ならびに鋼矢板壁体の構築方法に関する。
鋼矢板の支持力を高める方法として、従来技術の代表的なものとして、下記(1)および(2)の技術が知られている。また未公知の技術として、下記(3)の技術がある。
例えば、(1)図16に示すように、鋼矢板19を併用した直接基礎20の支持力を増強するために、鋼矢板19より下方の軟弱地盤等の下層地盤を改良し固結した地盤改良体21を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記(1)の場合には、地盤改良を必要とし、地盤改良体21を設ける施工コストが高く、地盤改良材による地下水環境を汚染する恐れがあるという問題がある。
また、(2)図15に示すように、鋼矢板22の下端に、鋼矢板よりも横断面積の大きい支持力増強用形鋼23を連結するようにした鋼矢板も知られている(例えば、特許文献2参照)。
前記(2)の場合には、上部に位置する本体鋼矢板を利用せずに、別途鉛直支持力確保のための横断面の大きい形鋼を必要とするため、鋼材重量が嵩みコスト高となるという問題がある。
なお、本明細書では、鋼矢板相互を接続するように地盤に打設して壁体を横方向(壁体長手方向)に構築していく場合に、壁体長手方向に延長面が交差するように設けられる部分をウェブと、前記ウェブに交差すうように設けられている部分をフランジと、また、ウェブ相互を接続している部分を接続用フランジと、継手に接続しているフランジを継手部用フランジという。
特開2007−51486号公報 特開2005−139755号公報
また、(3)図14(a)(b)に示すように、鋼矢板24の下端部における接続用フランジ7と各ウェブ5とにより形成される溝6側に、下端側の開断面の前記溝6を閉じるように、継手部用フランジ3,4に渡って板状の閉合鋼材25を配置したり、鋼矢板に期待する支持力を大きくしたりしたい場合には、同図(c)に示すように閉合部の横断面積を大きくすべく、溝6外側に突出するように、台形溝形の閉合鋼材25Aを接合し、鋼矢板24の下端部に、鋼矢板自身に最初から平面視で閉塞された閉塞壁17(図14c参照)を設けるようにした閉塞壁付き鋼矢板26は、本出願人によって出願されている。
前記(3)の場合には、閉塞壁付き鋼矢板26自身に最初から閉塞壁17を設けており、施工初期から閉断面部となっている閉塞壁17を地盤中に打設するため、確実な閉塞壁17を形成できる反面、打設抵抗が大きくなる。
従って、前記従来技術(1)のように、地盤改良を必要せず、鋼矢板の改良のみで高い鉛直支持力を発揮できる構造で、また前記従来技術(2)のように、支持力確保用の新たな部材を別途用いることなく、壁体を構成する鋼矢板本体を利用することで、高い支持力を発揮できる構造で、また、前記技術(3)のように、打設抵抗が大きくなく、打設負荷を軽減するために、施工中支持層に到達するまでの間は閉断面がない構造で貫入抵抗が少なく、支持層に達した後に鉛直支持力が高まる鋼矢板とすると、鋼矢板供用時の高い支持力を確保しつつ、鋼矢板打設時の地盤抵抗増大を一層抑制することが可能な鋼矢板が望まれている。
本発明は、鋼矢板供用時の高い支持力を確保しつつ、鋼矢板打設時の地盤抵抗増大を一層抑制することが可能で、しかも安価で確実に支持力を高めることができるようにした閉塞壁形成用の閉合部材を有する鋼矢板およびそのような鋼矢板を使用した壁体ならびに鋼矢板壁体の構築方法を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の鋼矢板では、ウェブおよびフランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板のウェブまたはフランジのいずれか一方に、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする。
また、第2発明の鋼矢板においては、ウェブ相互を接続している接続用フランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板における地盤に貫入される下端部の前記ウェブまたはフランジのいずれか一方に、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする。
第3発明では、第1または第2発明の鋼矢板において、前記閉塞壁形成用の閉合部材は、フランジと平行に設けられていることを特徴とする。
また、第4発明の鋼矢板では、ウェブ相互を接続している接続用フランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板における地盤に貫入される下端部のウェブに、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられ、前記閉塞壁形成用の閉合部材は継手に対して離反するように傾斜させて設けられていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明〜第3発明のいずれかの鋼矢板において、鋼矢板のフランジ背面表面と、閉塞壁形成用の閉合部材の背面表面とが同面上に位置するように設けられていることを特徴とする。
また、第6発明では、第1発明〜第5発明のいずれかの鋼矢板において、閉塞壁形成用の閉合部材の鋼矢板下端からの取り付け長さLpを、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の先端部相互が接触または近接配置された状態における横断面でほぼ閉塞された閉塞壁の幅寸法Dの0.5倍〜4.0倍に設定されていることを特徴とする。
第7発明では、第1発明〜第6発明のいずれかの鋼矢板において、断面ハット形鋼矢板またはU形鋼矢板に閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする。
第8発明の鋼矢板壁体では、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼矢板が複数地盤に貫入されて壁体が構成され、前記壁体における横方向に隣り合う鋼矢板相互は、閉塞壁形成用の閉合部材相互が同レベルに貫入され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互が接触または近接して、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼矢板相互により、横断面で閉塞された閉塞壁が形成されていることを特徴とする。
第9発明の鋼矢板壁体では、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼矢板が複数地盤に貫入されて壁体が構成され、前記壁体における横方向に隣り合う鋼矢板相互は、閉塞壁形成用の閉合部材相互が同レベルに貫入され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互が近接または接触するように配置され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材を有する鋼矢板相互の間に介在される別個の鋼矢板と共同して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で閉塞された閉塞壁が形成されていることを特徴とする。
第10発明の鋼矢板壁体の構築方法においては、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼矢板の継手相互をかみ合わせて地盤に打設し、隣接する鋼矢板を嵌合打設したときに、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材相互を同レベルに、かつ隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互を近接または接触するように配置して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で、閉断面となる閉塞壁を形成するようにしたことを特徴とする。
第11発明の鋼矢板壁体の構築方法においては、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼矢板の間に閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない別個の鋼矢板を介在させ、かつ継手をかみ合わせて地盤に打設し、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材相互を同レベルに、かつ隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互を近接または接触するように配置して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で、前記別個の鋼矢板と共同して、閉断面となる閉塞壁を形成するようにしたことを特徴とする。
本発明の鋼矢板では、鋼矢板に、閉塞壁形成用の閉合部材の基端部を固定し、かつ閉塞壁形成用の閉合部材が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出すように設けられており、閉塞壁形成用の閉合部材による閉塞壁は、予め鋼矢板自身に形成されていないので、鋼矢板の貫入施工における打ち込み抵抗を、鋼矢板自身の下端部に予め閉塞壁が形成されている従来の鋼矢板に比べて、格段に小さくすることができる。また、閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を使用した場合には、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板と共同して、あるいは閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板を介在させる場合には、これらと共同して高い支持力を確保することができる。
また、本発明の鋼矢板では、鋼矢板における地盤に貫入される下端部に、閉塞壁形成用の閉合部材の基端部を固定し、かつ閉塞壁形成用の閉合部材が横方向に張り出すように設けられており、閉塞壁形成用の閉合部材による閉塞壁は、予め鋼矢板自身に形成されていないので、鋼矢板の貫入施工初期における打ち込み抵抗を、鋼矢板自身の下端部に予め閉塞壁が形成されている鋼矢板に比べて、格段に小さくすることができる。また、鋼矢板における地盤に貫入される下端部に閉塞壁形成用の閉合部材を取り付けた場合にも、前記と同様に、閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を使用した場合には、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板と共同して、あるいは閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板を介在させる場合には、これらと共同して高い支持力を確保することができる。
鋼矢板における地盤に貫入される下端部に簡易な閉塞壁形成用の閉合部材を取り付けるだけでよいので、簡単な構造であると共に安価で鉛直支持力を高められた鋼矢板とすることができる。
閉塞壁形成用の閉合部材の取り付け位置に応じて、鋼矢板本体と同じ壁厚のまま、高い支持力を発揮できる鋼矢板壁体とすることができる。
閉塞壁形成用の閉合部材は簡易な構造であるため、打設現場で容易に取り付けることもでき、鋼矢板運搬の支障とならない等の効果が得られる。
閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を使用し閉塞壁を形成するように鋼矢板を貫入した壁体では、容易に設計上必要とされる鉛直支持力を有する土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体等の低コストで構築可能な壁体とすることができる。
また、壁体を構築する場合も、閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板のみ、あるいは閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板と組み合わせて壁体を構築すればよいので、設計および施工の自由度も高く、施工も容易であると共に安価に壁体を構築することができる。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2として、第1実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えたハット形鋼矢板2Aが示されている。同図における(a)はその鋼矢板2Aの平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。
閉塞壁形成用の閉合部材1を備えたハット形鋼矢板2Aにおける鋼矢板本体として使用されているハット形鋼矢板2Bの特徴として、以下の(1)〜(3)の点が指摘できる。
(1)接続用フランジ7の両端部に外側に向かって広がるように傾斜したウェブ5が一体に連設され、各ウェブ5に前記接続用フランジ7と平行に継手部用フランジ3,4が一体に連設され、各継手部用フランジ3,4の端部に、継手14が一体に形成されている断面ハット形とされている特徴を有していると共に次のような特徴もある。
(2)前記のハット形鋼矢板2Bにおける左右の各継手14は、継手部用フランジ3,4の中心軸線の中央点に対して、点対称形状の継手14とされ、隣り合うハット形鋼矢板2B相互の継手14を嵌合した場合に、継手部用フランジ中心軸線上にハット形鋼矢板2Bを配設することも可能にされている。
(3)前記のハット形鋼矢板2Bの利点は、傾斜したウェブ5およびその両側に継手部用フランジ3,4を備えているので、矢板幅寸法が広いため打ち込み枚数が少なくなり、安価な壁体を構築することができることである。
そして、第1実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えたハット形鋼矢板2Aでは、前記のようなハット形鋼矢板2Bにおける接続用フランジ7とその両側の各ウェブ5とにより形成される溝6と反対側における接続用フランジ7の背面側の下端部の左右両側に、長方形状の鋼板からなる閉塞壁形成用の閉合部材1が間隔をおいて配置されている。
前記各閉塞壁形成用の閉合部材1は、接続用フランジ7と平行に、閉塞壁形成用の閉合部材1の左右方向の基端部が重合するように配置され、また、各閉塞壁形成用の閉合部材1の横方向の先端部が、継手部用フランジ3,4と平行に、各継手部用フランジ3,4側に張り出すように設けられている。
前記閉塞壁形成用の閉合部材1の隣接する鋼矢板側の横方向の張り出し寸法は、継手部用フランジ3,4先端の継手14の中心位置までの寸法、またはその中心位置より短く、継手14の中心位置までの寸法に近い距離の長さ寸法分、張り出すようにされている。
図2に示すように、隣合う鋼矢板2Aを打設した場合、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1先端部相互が近接または接触して、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1と鋼矢板本体2Bとにより、閉塞壁形成用の閉合部材1の位置において、ほぼ閉断面が形成され、これにより閉塞土10(図17参照)を形成するように構成される。
前記のように、隣合う鋼矢板2Aを打設した場合、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1先端部相互が近接していれば、確実に閉塞土10が形成され、支持力を得ることができるため、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1先端部相互が接触する完全閉塞状態と、閉合部材1先端部相互が近接する不完全閉塞状態とのいずれの場合でもよい。
前記閉塞壁形成用の閉合部材1の上下方向の鋼矢板下端からの取付長さ寸法Lpは、例えば、隣り合う前記閉塞壁形成用の閉合部材1が取り付けられるウェブ5基端部間の寸法であり、閉塞壁16の横の幅寸法Dのほぼ0.5倍(0.5D)から4.0倍(4.0D)程度の範囲、実用的には、1Dから3D程度の範囲で、地盤条件等を勘案して、設計により設定される。
前記の閉塞壁形成用の閉合部材1の上下方向の取付長さ寸法Lpは、鋼管杭内径の3倍程度とされる。その理由は、例えば、図17(a)に示すように、鋼管杭8を支持層9または地盤11に貫入させた場合、鋼管杭内径の3倍程度で閉塞土10が形成され、それ以上鋼管杭8内に土砂が浸入しないと同様に、例えば、図17(b)に示すように、支持層9または地盤11に貫入させた場合、隣り合う鋼矢板2Aにおける閉塞された隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1の上下方向の高さ寸法3Dまでに、前記閉塞壁形成用の閉合部材1内側面とこれに対向する鋼矢板2Bの内側面とにより圧密された閉塞土10が形成され、大きな鉛直支持力が得られるようになるためである。
前記閉塞壁形成用の閉合部材1の上下方向の取付長さ寸法Lpは、5Dあるいは6Dと高くなっても、基礎としての鉛直支持力に差がほとんどなく、経済的でなくなる。
しかし、設計上、前記のような大きな支持力を必要としない場合でも、閉塞壁形成用の閉合部材1があることにより、鋼矢板の下面面積が増えていると共に、地盤との摩擦力が大きくなるため、閉塞壁形成用の閉合部材1の鋼矢板の下端からの上下方向の取付長さ寸法Lpを3Dよりも、2Dまたは1Dあるいは0.5Dと、設計により低くすればよい。
本発明における閉塞壁形成用の閉合部材1は、簡易な構造であるため、打設現場で取り付けることもでき、そのようにすると、鋼矢板2Bを嵩張らないように重ねて運搬でき、鋼矢板運搬の支障とはならない。閉塞壁形成用の閉合部材1を工場で予め取り付けてもよい。
打設現場における取り付け手段としては溶接またはボルト等により固定すればよい。ボルトにより固定する場合には、鋼矢板2Bの接続用フランジ7と閉塞壁形成用の閉合部材1の基端部に、上下方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔または段付きボルト挿通孔を設けて接合するようにすればよい。
また、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2では、鋼矢板2の上端部から閉塞壁形成用の閉合部材1上端までの距離は、地表面から支持層9までの深さよりも僅かに長くされている。
前記のような本発明の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2では、鋼矢板2を支持層9付近まで打設するまでの間は、打設負荷増加の原因となる閉断面が形成されない鋼矢板としている特徴がある。
したがって、本発明の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2では、地盤11に貫入した場合、支持層9に達する前では、貫入抵抗を格段に低減した状態で貫入させることができる大きな利点がある。また、支持層9に貫入後、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2と共同して、ほぼ閉断面の閉塞壁16が形成されて急激に貫入抵抗が高まり、鉛直支持力が高まる鋼矢板2である特徴を有している(以下の実施形態でも同様である)。
なお、閉塞壁形成用の閉合部材1は、コストを抑制するために、簡易な板状のもの、例えば、鋼板が好ましい。
図3および図4に示す第2実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2のように、前記の閉塞壁形成用の閉合部材1の基端部を、接続用フランジ7とウェブ5とのコーナー部に固定し、鋼矢板2Bのフランジ背面表面と、閉塞壁形成用の閉合部材1の背面表面とが同面上に位置するように揃えて設けられていると、壁体の壁厚を極力薄く抑えることができ、また、鋼矢板本体と同じ壁厚のまま、高い支持力を発揮できる鋼矢板壁体とすることができる。
図5および図6に示す第3実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板2のように、前記の閉塞壁形成用の閉合部材1は、その基端部をウェブ5に直角に配置してその基端部をボルトまたは溶接により固定し、閉塞壁形成用の閉合部材1の先端部を継手14から離反するように傾斜した状態で設けられていてもよい。増加させる鉛直支持力が小さい場合には、このような形態としてもよい。このような閉塞壁形成用の閉合部材1では、断面L形等の形鋼の短片を傾斜したウェブ5に固定するようにしてもよい。
すなわち、設計上、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材1等によって形成される閉断面積が少なくて済むときは、閉塞壁形成用の閉合部材1の鋼材量を減らすために、鋼矢板2Bのウェブ5に、長さの短い閉塞壁形成用の閉合部材1を取り付ける。なお、設計に応じて、閉塞壁形成用の閉合部材1の長さ・取り付け位置あるいは高さを調整する。
図7に示すように、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2としては、接続用フランジ7と各ウェブ5と継手14とからなるU形鋼矢板12における接続用フランジ7の下端部に閉塞壁形成用の閉合部材1を固定する形態の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2としてもよい。
図7に示す第4実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板2の形態では、図8に示すように、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2間に、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13を組み合わせるようにして、これらを地盤に貫入させて、土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体15を構築するようにし、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2とU形鋼矢板12とを、溝6が交互に反対となるように、継手14を噛み合わせて地盤に貫入させ千鳥状に配置すればよい。このような形態では、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板2における各閉塞壁形成用の閉合部材1およびウェブ5と、U形鋼矢板12と、嵌合した継手14の下端部とにより、閉合した閉鎖断面の閉塞壁16が形成される。
前記の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板2における鋼矢板としては、前記実施形態のように継手部用フランジ3,4を備えていない断面U形の鋼矢板12を使用する場合には、各閉塞壁形成用の閉合部材1の張り出し長さを長くすればよい。また、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13としては、U形鋼矢板12以外にも、継手部用フランジ3,4を備えた断面ハット形の鋼矢板2Bを使用することも可能である。なお、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13としては、直線状鋼矢板を使用することも可能である。
図9に示すように、本発明の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2を地盤11に貫入させる場合には、最初に貫入する閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2は、閉塞壁形成用の閉合部材1によって、閉断面とされた閉塞壁16を形成されることはなく、支持層9に、閉塞壁形成用の閉合部材1が十分埋め込まれる位置まで貫入させる。
次いで、図10に示すように、2枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2における継手14を、既に貫入された閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の継手14にかみ合わせた状態で、2枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2が地盤11に貫入され、図2に示すように、2枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2における閉塞壁形成用の閉合部材1を支持層9に貫入させる。
既に貫入された隣接する閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2における閉塞壁形成用の閉合部材1の先端部と、2枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の閉塞壁形成用の閉合部材1の先端部とが、接触または近接された状態で、第2枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2が支持層9に貫入されて行くようになるので、図17に示すように、閉塞土10が形成され、貫入抵抗が大きくなり、鉛直支持力も大きくなる。
以下、同様に3枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2における継手を既設側の鋼矢板における継手と噛み合わせた状態で、第3枚目の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2が地盤11に打設され、その3枚目の鋼矢板2における閉塞壁形成用の閉合部材1が前記2枚目の鋼矢板2における閉塞壁形成用の閉合部材1と同レベルとなるように打設すされる。
そして、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面でほぼ閉塞された閉塞壁16を形成する。このようにして、土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体15を構築して行けばよい。
なお、図8に示すように、閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない別個の鋼矢板13を介在させる場合には、既設側の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の継手14に、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13の継手14をかみ合わせた状態で、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13を支持層9内の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の下端レベルまで打設する。
次いで、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13の継手14に、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の継手14を噛み合わせて、閉塞壁形成用の閉合部材1を支持層9に貫入させる。このようにすることにより、閉塞壁形成用の閉合部材1を備えていない鋼矢板13と共同して閉塞壁16を形成すると共に、閉塞土10を形成するようにするとよい。
なお、前記のように構築された土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体15は、土木建築基礎工事等における土留め壁として、あるいは上部構造物を支持するための基礎構造として利用される。
次に、図1,2に示す本発明の鋼矢板2のように、支持層9に貫入させて初めてほぼ閉鎖した閉塞壁16を形成し、鉛直支持力を高めるようにした閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2と、図11に示すような鋼矢板2B自身に、閉合鋼材25Aと矢板本体側とによる閉塞壁17を備えた閉塞壁付き鋼矢板26の作用の相違を明らかにするための実験を行ったので、これについて、図12〜図13を参照しながら説明する。なお、図13において比較するために使用した本発明の鋼矢板2と、閉塞壁付き鋼矢板26とは、これらのウェブ先端部間の距離Dを同じにし、接続用フランジ7から継手部用フランジまでの垂直距離をほぼ同様な場合について比較実験した結果である。
図12は、図11に示す閉合鋼材25Aと鋼矢板本体とにより平面的に閉塞壁17を備えた閉塞壁付き鋼矢板26における閉合鋼材25Aの上下方向の長さを、下記の(1)〜(6)の5通りに変化させた場合(図11に示すウェブ先端部間幅をDとした場合)について、打設抵抗(kN)の変化について、模型実験した結果を示すグラフである。
(1)鋼矢板における地盤に貫入される下端部に閉合鋼材25Aを設けない場合(図12では加工なしと表記)。
(2)鋼矢板の下端から0.5Dの長さ閉合鋼材25Aを設けて閉塞壁を形成した場合。

(3)鋼矢板の下端から2.0Dの長さ閉合鋼材25Aを設けて閉塞壁を形成した場合。
(4)鋼矢板の下端から3.0Dの長さ閉合鋼材25Aを設けて閉塞壁を形成した場合。
(5)鋼矢板の下端から上端まで全長に閉合鋼材25Aを設けて閉塞壁を形成した場合(全長加工と表記)。
図12に示すように、閉塞壁を形成するために鋼矢板の先端部分に閉合鋼材25Aを取り付ける先端加工をした範囲の違い(図12では、閉塞壁を形成するための先端加工範囲の違い、閉合鋼材25Aの上下方向の長さの違い、換言すると、閉塞壁17の上下方向の長さの違い)により、打設抵抗が大きく異なることがわかる。また、鋼矢板の全長に渡って閉合鋼材25Aを設けた場合の曲線(全長加工)に対して、鋼矢板の下端から3Dの範囲に設けた場合の閉塞壁付き鋼材の曲線(3.0D)の場合は、接近して、同等に近い打設抵抗(換言すると、支持力の増大)となることがわかる。
また、図13に示すように、圧入工法にて、従来の閉合鋼材25Aと矢板本体側とによる閉塞壁付き鋼矢板26と、本発明の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2の2種類の鋼矢板(Lp=1.0D,3.0D)との打設抵抗を比較するための実地盤での打設試験を行った。その結果、支持層9に打ち込む前までは、従来例の場合よりも本発明の鋼矢板の方が、打設抵抗が格段に小さく、支持層9に打ち込む前まで、閉塞壁形成用の閉合部材1による閉断面を形成しない効果を確認できた。
更に、閉塞壁形成用の閉合部材1の高さの低いLp=1.0Dの方が、高さの高いLp=3.0Dよりも打設抵抗が小さくなることが分かり、設計に応じて、閉塞壁形成用の閉合部材1の必要高さを調整することで、経済的な鉛直支持力を発揮する鋼矢板および土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体15を提供できることを確認できた。
また、バイブロハンマー工法(モーター出力90kW))にて、図11に示す従来例の鋼矢板と、図1に示す本発明の鋼矢板(Lp=3.0D)の打設抵抗に関して、実地盤にて比較実験を行ったところ、支持層9に到達するまでの必要電気容量は、本発明の鋼矢板は従来例の鋼矢板に比べてほぼ1/3程度であった。
また、支持層9に達するまでの打設負荷の軽減、および支持層9に達してから支持力を確保するための打設抵抗増大に関する本発明の効果に対しては、バイブロハンマー工法・圧入工法・ドロップハンマー工法等、いずれの工法でもその効力を発揮することができる。
なお、従来例の鋼矢板であると、支持層9に達するまでの途中の中間層に硬い地盤がある場合、補助工法としてウォータージェットが必要となることがあるが、本発明矢板では打設抵抗が少ないためウォータージェットを必要とせず、打設コストを低減できる。
閉塞壁形成用の閉合部材1としては、図18に示すように、閉塞壁形成用の閉合部材1の幅方向中間部に上下方向に延長する補剛リブ18を一つまたは複数横方向に間隔をおいて設けてもよい。
閉塞壁16を形成する閉塞壁形成用の閉合部材1の内側面を粗面として、鉛直支持力を高めるようにしてもよく、そのような粗面を有する鋼板として縞鋼板を使用するようにしてもよい。また、閉合部材1の上下方向の変形を抑え、曲げ抵抗を高めたい場合は、縞鋼板の溝が上下方向に延長するように縦向きに配置するほうが横向きに配置する場合よりも、上下方向の剛性が高くなるのでよい。
閉塞壁形成用の閉合部材1としては、断面L形あるいは山形の形鋼あるいは、型材を傾斜したウェブ5にボルトまたは溶接により固定するようにすると、経済的である。
また、より大きな支持力を発揮する鋼矢板壁体を形成するために、図19に示す第5実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2A(2)のように、接続用フランジ7から継手用フランジ3,4の反対側に飛び出すように、横断面円弧状の閉塞壁形成用の閉合部材1を接続用フランジ7の基端部に取り付けて構成された閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2としても構わない。
なお、閉塞壁形成用の閉合部材1としては、横断面形状が直線状の平板である必要はなく、図19に示すように、横断面で、円弧状であってもよく、L形、多角形状でも構わない。
図19に示すような閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2を使用した場合の壁体15を図20に示す。
閉塞壁形成用の閉合部材1は、1枚の鋼板または部材により形成しても、複数の鋼板または部材を溶接またはボルト接合した組立部材により構成してもよい。
本発明を実施する場合、図示を省略するが、断面ハット形鋼矢板と同様な断面形状の鋼矢板を形成する手段として、Z形鋼矢板の継手相互を噛み合わせて断面ハット形の鋼矢板とすることもできるため、Z形鋼矢板における継手部用フランジあるいはウェブに閉塞壁形成用の閉合部材を固定し、本発明の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板とすることも可能である。
前記実施形態の場合には、鋼矢板2Bの下端部に閉塞壁形成用の閉合部材1を設けるようにしたが、閉塞壁形成用の閉合部材1は鋼矢板の長手方向のいずれの位置においても容易に取り付けることが可能で、従って、鋼矢板2Bに対する閉塞壁形成用の閉合部材1の取付位置(鋼矢板の下部、中間部、上部等)に応じて、鋼矢板本体と同じ壁厚のまま、高い支持力を発揮することが可能な閉塞壁形成用の閉合部材1を備えた鋼矢板2あるいはそれを使用した壁体とすることができる。
すなわち、地盤の深度方向の層構成として、鋼矢板を打設する深い支持層のみならず、場所によっては、支持層9に達するまでの中間層に固い地盤が現れる場合がある。そのような場合には、鋼矢板下部に閉合部材1を取り付けるだけでなく、狙いとする中間層で、閉合部材1相互を利用した閉合断面が形成されるように、鋼矢板の上部や中間部に、閉合部材1を取り付けることで、より一層、壁体の支持力を増強するように高めることができる効果を発揮することができる。
本発明の第1実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図1に示す第1実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させて壁体を構築した場合を示すものであって、(a)は平面図、(b)は背面図である。 本発明の第2実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図3に示す第2実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させて壁体を構築した場合を示すものであって、(a)は平面図、(b)は背面図である。 本発明の第3実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図5に示す第3実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させて壁体を構築した場合を示すものであって、(a)は平面図、(b)は背面図である。 本発明の第4実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図7に示す第4実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板および閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板を組み合わせるようにして、これらを地盤に貫入させて壁体を構築した場合を示すものであって、(a)は平面図、(b)は背面図である。 閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させ、閉塞壁形成用の閉合部材を支持層に貫入させた状態を示すものであって、(a)は背面図、(b)は側面図である。 図9に示す状態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板に隣接して、閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させ、支持層に貫入させる直前の状態を示す背面図である。 鋼矢板自身の下端部に閉塞壁を備えた鋼矢板の一形態を示す斜視図である。 図11において閉合鋼材を設ける長さ(Lp)と、鋼矢板の打設抵抗との関係を示す支持力比較模型試験結果のグラフである。 長さの異なる複数種の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を地盤に貫入させた場合と、従来の鋼矢板を地盤に貫入させた場合の深度と打設抵抗との関係を示すグラフである。 (a)は鋼矢板下端部に閉塞壁を形成した従来例1,2の鋼矢板の側面図を示すものであって、(b)はその平面図、(c)は第2例の平面図である。 鋼矢板よりも横断面積の大きい支持力増強用形鋼を設けた形態の従来例を示すものであって、(a)は側面図、(b)は平面図である。 地盤改良して直接基礎の支持力を増強するようにした従来例を示す縦断正面図である。 閉断面内に侵入する土砂が閉断面部により上昇しないで閉塞土を形成することをするための説明図であり、(a)は鋼管杭の場合、(b)は本発明の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板による場合を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板に補剛リブを設けた形態を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 本発明の第5実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は背面図である。 図19に示す第5実施形態の閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板および閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板を組み合わせるようにして、これらを地盤に貫入させて壁体を構築した場合を示すものであって、(a)は平面図、(b)は背面図である。
符号の説明
1 閉塞壁形成用の閉合部材
2 閉塞壁形成用の閉合部材を備えた鋼矢板
2A 閉塞壁形成用の閉合部材を備えたハット形鋼矢板
2B ハット形鋼矢板
3 継手部用フランジ
4 継手部用フランジ
5 ウェブ
6 溝
7 接続用フランジ
8 鋼管杭
9 支持層
10 閉塞土
11 地盤
12 U形鋼矢板
13 閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない鋼矢板
14 継手
15 土留め壁あるいは基礎構造を形成する鋼矢板壁体
16 閉塞壁
17 閉塞壁
18 補剛リブ
19 鋼矢板
20 直接基礎
21 地盤改良体
22 鋼矢板
23 支持力増強用形鋼
24 鋼矢板
25 閉合鋼材
25A 閉合鋼材
26 閉塞壁付き鋼矢板

Claims (11)

  1. ウェブおよびフランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板のウェブまたはフランジのいずれか一方に、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする鋼矢板。
  2. ウェブ相互を接続している接続用フランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板における地盤に貫入される下端部の前記ウェブまたはフランジのいずれか一方に、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする鋼矢板。
  3. 前記閉塞壁形成用の閉合部材は、フランジと平行に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼矢板。
  4. ウェブ相互を接続している接続用フランジを備えた鋼矢板において、その鋼矢板における地盤に貫入される下端部のウェブに、基端部が固定され先端部が隣接する鋼矢板側の横方向に張り出す閉塞壁形成用の閉合部材が設けられ、前記閉塞壁形成用の閉合部材は継手に対して離反するように傾斜させて設けられていることを特徴とする鋼矢板。
  5. 鋼矢板のフランジ背面表面と、閉塞壁形成用の閉合部材の背面表面とが同面上に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋼矢板。
  6. 閉塞壁形成用の閉合部材の鋼矢板下端からの取り付け長さLpを、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の先端部相互が接触または近接配置された状態における横断面でほぼ閉塞された閉塞壁の幅寸法Dの0.5倍〜4.0倍に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の鋼矢板。
  7. 断面ハット形鋼矢板またはU形鋼矢板に閉塞壁形成用の閉合部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の鋼矢板。
  8. 請求項1〜7のいずれかの鋼矢板が複数地盤に貫入されて壁体が構成され、前記壁体における横方向に隣り合う鋼矢板相互は、閉塞壁形成用の閉合部材相互が同レベルに貫入され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互が接触または近接して、請求項1〜7のいずれかの鋼矢板相互により、横断面で閉塞された閉塞壁が形成されていることを特徴とする鋼矢板壁体。
  9. 請求項1〜7のいずれかの鋼矢板が複数地盤に貫入されて壁体が構成され、前記壁体における横方向に隣り合う鋼矢板相互は、閉塞壁形成用の閉合部材相互が同レベルに貫入され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互が近接または接触するように配置され、前記各閉塞壁形成用の閉合部材を有する鋼矢板相互の間に介在される別個の鋼矢板と共同して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で閉塞された閉塞壁が形成されていることを特徴とする鋼矢板壁体。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の鋼矢板の継手相互をかみ合わせて地盤に打設し、隣接する鋼矢板を嵌合打設したときに、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材相互を同レベルに、かつ隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互を近接または接触するように配置して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で、閉断面となる閉塞壁を形成するようにしたことを特徴とする鋼矢板壁体の構築方法。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の鋼矢板の間に閉塞壁形成用の閉合部材を備えていない別個の鋼矢板を介在させ、かつ継手をかみ合わせて地盤に打設し、隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材相互を同レベルに、かつ隣り合う閉塞壁形成用の閉合部材の横方向先端部相互を近接または接触するように配置して、閉塞壁形成用の閉合部材の位置における横断面で、前記別個の鋼矢板と共同して、閉断面となる閉塞壁を形成するようにしたことを特徴とする鋼矢板壁体の構築方法。
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