JP7481725B1 - 仮設工事用サポートの設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】下ベース板又は上ベース板の配置を最適化することで、パンチングシャー破壊の発生を抑える。【解決手段】下管部の下端に設けられる下ベース板13を備える下柱10と、上管部51、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板52を備える上柱50と、を備え、前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成される仮設工事用サポート1を用いる仮設工事用サポートの設置方法であって、配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置したときに、パンチングシャーの範囲に、隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、隣接する複数の鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置して、前記上ベース板の角部が及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置する。【選択図】図14【選択図】図1

Description

本発明は、建物の解体のとき等に、鉄筋コンクリート造のスラブを支持するための仮設工事用サポートの設置方法に関する。
ビル等の建築物の解体作業を行う場合、重機を使用し、上階から下階へと順次解体して行くという方法を採ることが多い。その場合、解体する建物の床(スラブ)の強度だけでは重機等による荷重を支えることが困難であり、重機を使用する下の階において上下スラブ間に仮設工事用サポートを立設させて補強を行う。また、この仮設工事用サポートを設置する際、スラブを押し抜いてしまうパンチングシャー破壊を防止するため、一般的には配筋図を確認しながら仮設工事用サポートの上下に備えるベース板(座板)が及ぼすパンチングシャーの範囲(スラブに上ベース板が当接される位置から斜め45度に広がる面の範囲)に、コンクリート内部の鉄筋の位置が入るよう位置決めを行う。この点に関し、例えば、特許文献1に示すような軽量化及びの耐久性向上を目的とした仮設工事用サポートが開示されている。
実開平5-62660号公報
しかし、従来の仮設工事用サポートの設置方法では、ベース板の大きさと鉄筋同士の間隔の兼ね合いから、何らかの事情で仮設工事用サポートの設置場所がずれた場合、仮設工事用サポートによるパンチングシャーの範囲から鉄筋が外れ、コンクリートだけで荷重を支える事態になる恐れがあった。このようになると、スラブのパンチングシャー破壊が生じるおそれがあり危険である。
これは、本来は隣接する主筋同士の中心距離は200mm以下にする必要があるが、例えば昭和30年代から昭和40年代に建築された古い建物においては、鉄筋の使用量を削減するために、構造計算上問題がなければ、隣接する主筋同士の中心距離を長くして、例えば220mm等にすることが行われていたためである。また、スラブの水平方向の中央部では、ベンド筋を採用することや上端筋を切断する等によって上端筋が省略されていることもある。さらに、当時の鉄筋へのかぶり厚が、場所にもよるが20mmとされていたこと等の悪条件によるためである(図10参照)。またさらに、このような悪条件下においては、パンチングシャー破壊が生じる恐れがあることから、スラブを高荷重で支えることができず、仮設工事用サポートの本数をある程度増やす必要があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、下ベース板又は上ベース板の鉄筋に対する配置を最適化することで、パンチングシャーの範囲に隣接する鉄筋が入るようになり、パンチングシャー破壊の発生を抑えられる仮設工事用サポートの設置方法を提供することを目的とする。
本発明の仮設工事用サポートの設置方法は、
下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板が矩形状であり、かつ1辺の長さが140mm以上170mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置したときに、前記スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置して、前記スラブに対して前記上ベース板の角部が及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートの設置方法は、
下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板が矩形状であり、かつ対角線の長さが184mm以上226mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置したときに、前記スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置して、前記スラブに対して前記上ベース板の角部が及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートの設置方法は、
下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板の広い面を通る仮想線の長さが、一方の端から他方の端まで184mm以上226mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記仮想線が直交する方向に配置したときに、前記スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置して、前記上ベース板の一方の端と他方の端とが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートの設置方法は、
下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板の広い面を通る仮想線の長さが、一方の端から他方の端まで226mm以上283mm以下である仮設工事用サポートの設置方法であって、
配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置したときに、前記スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置して、前記上ベース板の一方の端と他方の端とが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする。
これらの本発明の仮設工事用サポートの設置方法によれば、仮設工事用サポートの上ベース板が、平行して隣接する(以下、単に「隣接する」と表わすことがある。)複数の鉄筋を支持することができ、スラブを高荷重で支えることができる。また、仮に仮設工事用サポートを設置する位置がずれたとしても、少なくとも1本の鉄筋には仮設工事用サポートによる支持力が及ぶ。これらにより、パンチンシャー破壊の発生を抑制することができる。
なお、図17に示すように、下ベース板13については、スラブ72の上面から下方に向かってパンチングシャーp11の範囲が広がることと、スラブ70の下端筋70a,70b,70cは基本的に省略されないため、余程の悪条件でも無い限り、隣接する複数の鉄筋70a,70b,70cがパンチングシャーp11の範囲に入ると考えられる。このため、外観上の理由等から、下ベース板を上ベース板と同じ構成にすることが好ましいが、全く同じ構成にしなくとも問題となることは少ないと考える。
また、下ベース板と上ベース板のうち少なくとも上ベース板が矩形状とは、底面視又は平面視で矩形状であることを意図するが、正確な矩形である必要はなく、およそ矩形をなしていれば足りる。つまり、矩形の角部に面取り等の加工を施す、又は外辺の全て又は一部を湾曲又は屈曲等させて底面視又は平面視で外辺を凹状や凸状にする場合等も含める(以下の発明においても同様。)。また、矩形状をなす下ベース板又は上ベース板の対角線とは、下ベース板又は上ベース板の角部に面取り等の加工がされているときは、その面取り等されている箇所を除いた寸法であることを意図する。つまり、角部に面取り等があれば、その分、対角線の寸法は短くなる(以下の発明においても同様。)。
また、本発明に係る仮設工事用サポートの設置方法に使用する仮設工事用サポートの発明も以下に記載する。
本発明の仮設工事用サポートは、
下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成されることを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートによれば、下ベース板と上ベース板の大きさを最適化することで、上述した仮設工事用サポートの設置方法と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の仮設工事用サポートは、
解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
下管部、前記下管部の下端に設けられる下ベース板、及び前記下管部の上端に設けられる下管係止部を備える下柱と、
前記下管係止部に回動可能に係止される調整ナットと、
外周面に設けられる雄ねじ部、前記雄ねじ部の上方に設けられるピン受筒部、及び前記ピン受筒部のうち軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第1ピン穴を備え、前記雄ねじ部が前記調整ナットに螺合されるとともにその下部が前記下管部に挿入されるねじ管と、
前記ねじ管が前記下柱に対して回動することを防止する回り止め部と、
上管部、前記上管部の上端に設けられる上ベース板、前記上管部の軸方向に所定の距離を置いて複数設けられるとともに軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第2ピン穴を備え、その下部が前記ねじ管に挿入される上柱と、
前記第1ピン穴及び前記第2ピン穴を連続して貫通して前記ねじ管と前記上柱とを固定するサポートピンと、を備え、
前記ねじ管の前記ピン受筒部の肉厚が8mm以上9mm以下に構成されるとともに、前記ねじ管の内径が下端から上端にかけて同じであり、
前記上管部の外面と前記ねじ管の内面との隙間が3mm以下であり、
前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成されることを特徴とする。
本発明の仮設工事用サポートによれば、仮設工事用サポート自体の耐荷重性能が優れる。また、上記の発明同様に、隣接する複数の鉄筋に支持力が及び広い範囲を支えることができ、パンチンシャー破壊の発生を抑制することができる。このため、一本あたりの仮設工事用サポートの支持力を増やして、仮設工事用サポートの設置本数を減らすことができる。
上述したように本発明の仮設工事用サポートの設置方法によれば、下ベース板又は上ベース板の配置を最適化することで、パンチングシャー破壊の発生を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る仮設工事用サポートの正面図と側面図である。 仮設工事用サポートの正面組立図である。 仮設工事用サポートの側面組立図である。 ねじ管の平面図、正面図、及び側面図である。 従来のねじ管の平面図、正面図、及び側面図である。 サポートピンの正面図、及び側面図である。 上管部の外面と前記ねじ管の内面との隙間を説明する図である。 荷重試験結果等を示す表である。 上管部とねじ管と下管部の寸法、及び上管部の外面とねじ管の内面との隙間を説明する図である。 従来の上ベース板におけるパンチングシャーを説明する図である。 上ベース板の寸法を説明する図である。 本実施形態に係る上ベース板によるパンチングシャーを説明する図である。 平行して隣接する複数の鉄筋に対して、上ベース板の外辺を斜めに配置した状態を説明する図である。 図13の実線に示す上ベース板の設置状況における、主筋に対するパンチングシャーを説明する図である。 図13の実線に示す上ベース板の設置状況における、配力筋に対するパンチングシャーを説明する図である。 上ベース板又は下ベース板の他の実施形態を説明する図である。 下ベース板のパンチングシャーを説明する図である。
以下、本発明に係る仮設工事用サポートの設置方法の実施形態、及び仮設工事用サポートの設置方法に使用される仮設工事用サポート1の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
先ずは、仮設工事用サポート1の実施形態を説明する。本実施形態の仮設工事用サポート1は、図1ないし図3に示すように、下柱10と、調整ナット20と、ねじ管30と、回り止め部40と、上柱50と、サポートピン60a,60bと、を備える。
下柱10は、仮設工事用サポート1の下側を構成する筒状のものであり、下管部11、下管係止部12、及び下ベース板13を備える。下管部11は、円筒形の部材からなり、その中は中空となっている。下管係止部12は、下管部11の上端に設けられるもので、下管部11の径より大きな鍔状又はフランジ状をなしている。なお、下管係止部12が設けられる位置は、調整ナット20が係止できる位置であればよく、ここでの上端とは上端近傍を含めることを意図する。また、下管部11の寸法であるが、外径が114.3mmで肉厚が3.5mm、又は外径が114mmで肉厚が4mmである。これは、一般に10分の1ミリ単位表示(又は10分の1ミリ単位の規格、以下同様)の製品と、1ミリ単位表示(又は1ミリ単位の規格、以下同様)の製品があるためである。このため、実質的に両者は同じと考えられる。
下ベース板13は、下管部11の下端に設けられるもので、平面視で略矩形をなすとともに、その広い面の中央に下抜き穴(図示せず)を備える。この下ベース板13の詳細については後述する。なお、下ベース板の形状は上記のものに限られず、下ベース板の角を面取りしたもの、平面視で矩形以外の多角形や円形等様々な形状を採用することができる(上ベース板52においても同様)。
調整ナット20は、下柱10の上端に設けられる下管係止部12に、回動可能に係止されるものであり、雌ねじ管21、ナット係止部23、及びハンドル25を備える。雌ねじ管21は、その内周面に雌ねじ部22(図2参照)が設けられている円筒形の部材である。ナット係止部23は、雌ねじ管21の外周に設けられ、正面視及び背面視で横向きの凹部24を備えるものである。そして、この凹部24が上記の下管係止部12に係止されることで、調整ナット20が回動可能とされる。ハンドル25は、ナット係止部23によって上下方向に回動可能に軸支されるものである(図1(A)矢印a参照。)。そして、このハンドル25を持ち上げて水平方向に回すことで調整ナット20が回動される。
ねじ管30は、その外周面に雄ねじ部31を備える略円筒形の部材であり、雄ねじ部31の上方にピン受筒部34、及び第1ピン穴33a,33bを備える。雄ねじ部31はねじ管30の外周面に設けられるもので、この雄ねじ部31が調整ナット20の雌ねじ部22に螺合され、さらにねじ管30の下部が下柱10の下管部11に挿入される。そして、調整ナット20が回動されることで、ねじ管30が上下方向に移動する。なお、ピン受筒部34によって、ねじ管30の上部が調整ナット20より下に行かないようになっている。また、ピン受筒部34には、ねじ管30の軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する第1ピン穴33a,33bが設けられる。この第1ピン穴33a,33bは2組備えられており、それぞれ直交する方向かつ上下にずらして配置される。これにより、上側の第1ピン穴33aはピン受筒部34の上端に配置され、側面視で半円形状をなしている。このねじ管30の寸法は後述する。
回り止め部40は、ねじ管30が下柱10に対して回動することを防止するものである。本実施形態では、この回り止め部40として、下管部11に設けられてその外周を貫通するボルト用穴41、前記ボルト用穴41と同軸かつ下管部11の外周に溶接等の方法で接合された固定用ナット42、前記固定用ナット42に螺合される固定用ボルト43、及びねじ管30の外周に軸方向に添って設けられる長穴44を備える。ここで、ねじ管30の下部を下柱10に挿入して、ボルト用穴41と長穴44とを合わせた状態で、固定用ボルト43を固定用ナット42に螺合させると、固定用ボルト43の軸部分がねじ管30の長穴44に差込まれる。これにより、ねじ管30は上下方向には移動可能になるが、下管に対して回動することがなくなる。なお、回り止め部として図示はしないが上記の他に、下管部11の内周面から突出したキーを設け、前記キーに対応するキー溝をねじ管30に設ける等、公知の構成を採用することができる。
上柱50は、仮設工事用サポート1の上側を構成する筒状のものであり、上管部51、上ベース板52、及び第2ピン穴55a,55bを備える。上管部51は、略円筒形の部材からなってその中は中空となっており、上管部51の下部がねじ管30及び下管部11に挿入される。なお、上管部51は、その長さや仮設工事用サポート1を使用するときの引き出し長さによっては、殆どの部分がねじ管30及び下管部11に挿入されることがある。ここで、上管部51の寸法は、外径が82.6mmで肉厚が6.0mm、又は外径が83mmで肉厚が6mmである。これは、一般に10分の1ミリ単位表示の製品と、1ミリ単位表示の製品があるためであり、実質的に両者は同じと考えられる(後述するねじ管においても同様。)。
上ベース板52は、上管部51の上端に設けられるもので、下ベース板13同様に、実質的に平面視で矩形をなすとともに、その広い面の中央に上抜き穴(図示せず)を備える。この上ベース板52の寸法についても後述する。
第2ピン穴55a,55bは、上管部51の軸方向に所定の距離を置いて複数設けられるとともに、上管部51の軸と直交する方向に一方の外周から他方の外周へ貫通する穴である。この第2ピン穴55a,55bは2組備えられており、それぞれ直交する方向かつ上下にずらして配置される。また、第2ピン穴55a,55bは、ねじ管30に設けられる第1ピン穴33a,33bに対応するように設けられ、下柱10を所定の長さほどねじ管30及び下柱10から引き出したとき、第2ピン穴55a,55bと第1ピン穴33a,33bとが重なるように構成される。
サポートピン60a,60bは、ねじ管30に設けられた第1ピン穴33a,33bと、上管部51に設けられた第2ピン穴55a,55bとを重ねた状態で連続して貫通して、ねじ管30と上柱50とを固定するものである。このサポートピン60a,60bは、図6(A)(B)にも示すように、先端側のピン側面に一対の抜け防止突起部61を備える。この抜け防止突起部61は、ピン側面から突出した部分が半円球をなしている。そして、サポートピン60a,60bを第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差込んでいる通常時は、サポートピン60a,60b内部の図示しないバネ等により、ピン側面から抜け防止突起部61が突出して第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bからの抜けを防止する。
一方、サポートピン60a,60bの抜き差し時には、外力によってピン側面と同じ位置まで抜け防止突起部61が引っ込んで、サポートピン60a,60bの第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bからの抜き差しを可能とする。この外力には、抜け防止突起部61が第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bの内周面に当接することによって押し込まれることも含める。本実施形態では、このサポートピン60a,60b及び抜け防止突起部61に、ボールロックピンと呼ばれるピンを採用している。また、サポートピン60a,60bの根元側には、三角環又は丸環等の環状部材63を留めるためのサポートピン穴62が設けられる。この環状部材63は、サポートピン60a,60bをこの位置より深く第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bに差し込めないようにするストッパーとしての役割も有する。
また、サポートピン60a,60bは2組備えられており、2本のサポートピン60a,60bが互いに交差して差込まれるように第1ピン穴33a,33b及び第2ピン穴55a,55bが配置される。
次に、主にねじ管30における、本実施形態の仮設工事用サポート1特有の構成を説明する。図4(A)~(C)に示すように、本実施形態の仮設工事用サポート1は、ねじ管30の肉厚t1,t2が、上管部51の肉厚6mm以上に厚く構成されることが好ましい。具体的には、ねじ管30の材料である管材に、10分の1ミリ単位表示の製品では外径101.6mm肉厚8.0mm、1ミリ単位表示の製品では外径102mm肉厚8mmのものを用いる。そして、ピン受筒部34は第1ピン穴33a,33bのみの加工であり、ねじの加工は不要のため、ここの肉厚t1はそのままの8mmである。また、雄ねじ部31の肉厚t2は、雄ねじ部31を切削加工等することから薄くなり、本実施形態ではピン受筒部34に比べて少し薄い6mmである。これは上管部51の肉厚6mmと実質的に同じである。これらにより、第1ピン穴33a,33bがサポートピン60a,60bと接触する幅w1が広くなるとともに、雄ねじ部31においても肉厚t2が厚くなって強度が向上する。なお、管材の肉厚を厚くするときは、一般に内径方向に向かって厚くされる。このため、ねじ管30の外径は変わらず内径のみ変わる。これにより、図7に示す、ねじ管30の内側と上管部51の外側との間の隙間sが狭くなる。また、ねじ管30の外径が変わらないため、一般的に使用される仮設工事用サポートの下柱10、調整ナット20をそのまま使用することができる。
次に、図5(A)~(C)に示す従来のねじ管530を説明する。従来品では、ねじ管530の材料である管材に、本実施形態と比較して肉厚の薄いものを使用している。このため、ピン受筒部534の肉厚t5が薄く、第1ピン穴533a,533bがサポートピン60a,60bと接触する幅w3が狭い。また、雄ねじ部531の肉厚t6が上管部51の肉厚より薄くなっている。具体的には、10分の1ミリ単位表示の製品では、ねじ管530(ピン受筒部534)の外径が101.6mmでピン受筒部534の肉厚t5が7.0mmであり、雄ねじ部531の肉厚t6が切削加工によって薄くなり5.0mmである(出願人の実測による)。また、上記の10分の1ミリ単位表示の製品と実質的に同じである1ミリ単位表示の製品では、ねじ管530(ピン受筒部534)の外径が102mmでピン受筒部534の肉厚t5が7mmであり、雄ねじ部531の肉厚t6が切削加工によって薄くなり5mmである。これにより、荷重がかかったときにサポートピン60a,60bと雄ねじ部531が変形しやすくなるばかりでなく、ねじ管530の内側と上管部51の外側との間の隙間s(図7参照)が広くなり、ねじ管530又は上管部51が折れやすくなる。
上述したねじ管30,ねじ管530の肉厚を、図8(A)を参照してまとめる。図8(A)に示すように、本実施形態のねじ管30は、上管部51の肉厚6mmに対してピン受筒部34の肉厚t1が2mm厚い8mm、雄ねじ部31の肉厚t2が同等の6mmである。従来品のねじ管530は、上管部51の肉厚に対してピン受筒部534の肉厚t5が1mm厚い7mm、雄ねじ部531の肉厚t6は1mm薄い5mmである。
次に、図8(B)を参照して、仮設工事用サポートの強度試験の結果を説明する。この表に示すCH32B(本実施形態)ではねじ管30を用い、CH32(従来品)ではねじ管530を用いている。また、下柱10、調整ナット20、及び上柱50は両者とも同等品を使用している。結果として、仮設工事用サポートが座屈変形する最大荷重において、従来品が294キロニュートンに対し、本実施形態に係る仮設工事用サポート1が432キロニュートンとなり大幅な向上がみられた。また、最大荷重の半分である通常使用可能な許容荷重は、従来品が147キロニュートンに対し、本実施形態に係る仮設工事用サポート1が216キロニュートンである。
この大幅な強度向上がみられた要因としては、サポートピン60a,60bが曲がりにくくなったことは勿論であるが、ねじ管30の肉厚t1,t2が厚くなったことにより、ねじ管30自体の強度が向上したこと、及びねじ管30と上管部51との隙間s(図7参照)が狭くなったことがあると推測される。これは、下管部11、ねじ管30、及び上管部51に互いに隙間があることから、強度試験のときにねじ管30付近が関節のようになってくの字状に変形する。このくの字状に曲がる度合が大きければ大きいほど、仮設工事用サポートの強度が弱くなることは明らかである。そして、最終的にねじ管30近傍が変形するとともに仮設工事用サポートが座屈する。本実施形態の仮設工事用サポート1では、ねじ管の肉厚t1,t2を厚くすることにより、くの字状に曲がる度合が抑制され、さらにねじ管30自体も曲がりにくくなって強度が向上したと考えられる。
次に、図9(A)を参照して、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚t1と、ねじ管30の内面と上管部51との隙間s(図7参照)の関係を説明する。図9(A)は、10分の1ミリ単位表示の従来品、1ミリ単位表示の従来品、及び本実施形態に係る仮設工事用サポート1(1ミリ単位表示)について、上管部51、ねじ管30(ピン受筒部34)、下管部11の各寸法を表わすものである。図9(A)に示すねじ管の内径は、「ねじ管の外径-ねじ管の肉厚×2」で容易に求めることができる。そして、ねじ管30の内面と上管部51との隙間sを計算すると、以下のとおりとなる。
・計算式
ねじ管の内径-上管部の外径=隙間s
・10分の1ミリ単位表示の従来品
87.6mm-82.6mm=5mm
・1ミリ単位表示の従来品
88mm-83mm=5mm
・本実施形態に係る仮設工事用サポート1
86mm-83mm=3mm
このように、従来品の隙間sが5mmなのに対し、本実施形態に係る仮設工事用サポート1の隙間sは3mmとなり、この分、仮設工事用サポート1がくの字状に曲がることが抑制され強度が向上する。
次に、図9(B)を参照して、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚の最適範囲を説明する。上述したように、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚が8mmのとき、ねじ管30の内面と上管部51の外面との隙間sは3mmである。また、原理的にはこの隙間sが0mmになる9.5mmまでねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚を厚くすることができる。しかし、ねじ管30の内面と上管部51の外面との隙間sに瓦礫や粉塵等の異物が入る可能性があること、ねじ管30の内面と上管部51の外面に傷等が入り凹凸ができる可能性があること、及びねじ管30等の製造時の公差等により、隙間sを0mmにすることは現実的ではない。このため、隙間sを3mm以下1mm以上とすることが好ましい。この場合、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚t1は8mm以上9mm以下となり、雄ねじ部31の肉厚t2は切削加工により減少するため6mm以上7mm以下となる。また、上管部51の肉厚6mmと比較すると、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚が2mm以上3mm以下の範囲で厚くされ、雄ねじ部31の肉厚が0mm以上1mm以下の範囲で厚くされていることになる。
さらに、上記の隙間sを3mm以下2mm以上に限定することで、隙間sに瓦礫や粉塵等の異物が入り込んでもねじ管30と上管部51の動きが妨げられることが少なくなる。この場合、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚t1は8mm以上8.5mm以下となり、雄ねじ部31の肉厚t2は6mm以上6.5mm以下となる。また、上管部51の肉厚6mmと比較すると、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚が2mm以上2.5mm以下の範囲で厚くされ、雄ねじ部31の肉厚が0mm以上0.5mm以下の範囲で厚くされていることになる。
一方、上記の隙間sを2mm未満1mm以上に限定することで、隙間sが狭くなるとともにねじ管30の肉厚も厚くなり、仮設工事用サポート1の更なる強度向上が見込める。この場合、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚t1は8.5mmを超えて9mm以下となり、雄ねじ部31の肉厚t2は6.5mmを超えて7mm以下となる。また、上管部51の肉厚6mmと比較すると、ねじ管30(ピン受筒部34)の肉厚が2.5mmを超えて3mm以下の範囲で厚くされ、雄ねじ部31の肉厚が0.5mmを超えて1mm以下の範囲で厚くされることになる。
なお、上述したように、これらの隙間sはねじ管30の肉厚(内径)と上管部51の外径に依存する。このため、管材の製造時の公差等によって十分の一ミリ単位での変動はあると考えられる。
次に、図10ないし図16を参照して、本実施形態の仮設工事用サポート1の下ベース板13と上ベース板52について説明する。なお、既に述べたように、パンチングシャー破壊が起こる可能性が高いのは、スラブ72の中央部等の上端筋(図示せず)が省略されている箇所に、上ベース板52によって下から突き上げるような力を加えたときである。このため、ここでは主に上ベース板52について説明するが、下ベース板13を上ベース板52と同じ構成にすることは特に問題はない。下ベース板13のパンチングシャーについては、図17を参照されたい。図10以降において、鉄筋は径が9mmのものを記載している。
先ずは、図10を参照して、従来の仮設工事用サポートによる上ベース板52zによるパンチングシャーを説明する。既に述べたように、本来は隣接する主筋70a,70b,70c同士の中心距離は200mm以下にする必要がある。しかし、昭和30年代から昭和40年代おいては、鉄筋の使用量を削減するために、住居等の積載荷重が比較的軽い建物等においては、構造計算上問題がなければ、隣接する主筋70a,70b,70c同士の中心距離を長くすることが行われていた。この中心距離の長さは、例えば210mmや220mm等である。また、鉄筋70a,70b,70cのかぶり厚も建物によっては20mmとなっていた。また、古い建物においてはスラブ72の厚さが120mmと比較的薄くされていることが多く、これもパンチングシャー破壊が起きやすい要因の1つである。
このため、隣接する主筋70b,70c同士の中心距離が210mm、220mmになってくると、上ベース板52zが及ぼすパンチングシャーp10の範囲から主筋70b,70cが外れてしまうことが起こり得る。また、隣接する主筋70a同士の中心距離が200mmであったとしても、上ベース板52zが及ぼすパンチングシャーp10の範囲から主筋70aの一部が外れてしまう可能性もあった。このような状態になると、スラブ72の上を重機が通過したとき等にパンチングシャー破壊が生じる可能性が高まり危険である。
そこで、本実施形態の仮設工事用サポート1では、図11に示すように、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gを平面視で略矩形状(正方形)にするとともに、その一辺の長さを170mm以上200mm以下、又は140以上170mm未満としている。これらの上ベース板52a,52b,52c,52d,52d,52e,53f,52gは、その角部56を面取り等してもよいし、しなくてもよい。ここでは、角部56の面取りをする場合としてC10の面取りをしている。なお、図11と図13では、上ベース板52a,52b,52c,52dの広い面の中央に設けられる上抜き穴の記載を省略している。また、図13は、上ベース板52a(52b,52c,52d,52d,52e,53f,52g)を下から見上げてスラブの中の主筋70と配力筋71を透視した図である。
次に、図12を参照して、図11に示す一辺の長さが170mm以上200mm以下である上ベース板52a,52b,52c,52dを、その外辺57が主筋70に沿った方向となるように配置(図13の破線で表わした状態)したときの、パンチングシャーp1,p2,p3,p4を説明する。ここでのかぶり厚も20mmとしている。図に示すように、主筋70a同士の中心距離が200mmであった場合、一辺の長さが170mmある上ベース板52aであれば、平行して隣接する複数の鉄筋70aがパンチングシャーp1の範囲に入ることになる。また、平行して隣接する複数の鉄筋70aがパンチングシャーp1の範囲に入れば、仮に仮設工事用サポート1の設置位置が何らかの事情でずれてしまっても、少なくとも1本の鉄筋70aは上ベース板52aのパンチングシャーp1の範囲に入ることになる(以下の実施形態においても同様。)。
また、一辺の長さが180mmある上ベース板52bであれば、主筋70b同士の中心距離が210mmであっても、平行して隣接する複数の鉄筋70bをパンチングシャーp2の範囲に入れることができる。同様に、一辺の長さが190mmある上ベース板52cであれば、主筋70c同士の中心距離が220mmであっても、平行して隣接する複数の鉄筋70cをパンチングシャーp3の範囲に入れることができる。さらに、一辺の長さが200mmある上ベース板52dであれば、主筋70c同士の中心距離が220mmであっても、余裕を持って平行して隣接する複数の鉄筋70cをパンチングシャーp4の範囲に入れることができる。つまり、上ベース板の外辺57を鉄筋70に平行して設置する場合、上ベース板52a,52b,52c,52dの一辺の長さは、170mm以上180mm以下が好ましく、180mmを超えて190mm以下がより好ましく、さらに190mmを超えて200mm以下がより好ましいことになる。また、同様の理屈で200mmを超えて210mm以下がさらに好ましいともいえる。もっとも、あまりにも上ベース板52a,52b,52c,52dの寸法を大きくすると、運搬や保管に支障をきたすため、210mm以下にすることが好ましい。
図11に戻り、一辺の長さが170mm~200mmの上ベース板52a,52b,52c,52dの対角線の寸法を説明する。一辺の長さが170mmの上ベース板52aの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで226mm(小数点以下四捨五入、以下同様。)であり、面取りをしていないときで240mmである。また、一辺の長さが180mmの上ベース板52bの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで240mmであり、面取りをしていないときで255mmである。さらに、一辺の長さが190mmの上ベース板52cの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで255mmであり、面取りをしていないときで269mmである。またさらに、一辺の長さが200mmの上ベース板52dの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで269mmであり、面取りをしていないときで283mmである。
同じく図11を参照して一辺の長さが140mm~160mmの上ベース板52e,53f,52gの対角線の長さを説明する。一辺の長さが140mmの上ベース板52eの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで184mmであり、面取りをしていないときで198mmである。また、一辺の長さが150mmの上ベース板52fの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで198mmであり、面取りをしていないときで212mmである。さらに、一辺の長さが160mmの上ベース板52gの場合、対角線の長さがC10の面取りをしてあるときで212mmであり、面取りをしていないときで226mmである。
これらの上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gの外辺57を、図13の実線で示すように、平行して隣接する複数の鉄筋70,71に対して、斜めに配置して設置するときの状況を説明する。これは、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gの対角線を、平行して隣接する複数の鉄筋70,71に対して、平面視又は底面視でおよそ直交する方向に配置することになる。
このうち、一辺の長さが140mm~160mmの上ベース板52e,53f,52gの外辺57を斜めに配置したときの、平行して隣接する主筋70a,70b,70cへのパンチングシャーp20,p21,p22,p5を、図14を参照して説明する。ここでの主筋同士の中心距離、スラブ72の厚さ、かぶり厚は、図10と同じである。
図14に示すように、対角線の長さが184mmの上ベース板52eを用いると、平行して隣接する主筋70b同士の中心距離が210mmのものまで、そのパンチングシャーp20の範囲に入れることができる。また、対角線の長さが198mmの上ベース板52e,52gを用いると、平行して隣接する主筋70c同士の中心距離が220mmのものまで、そのパンチングシャーp21の範囲に入れることができる。ここで、同じ対角線の寸法で複数の上ベース板を選択しているのは、角部56の面取りがしてあるものと面取りがしていないものがあり、それぞれで対角線の寸法が異なるためである(以下同様)。さらに、対角線の長さが212mm以上の上ベース板52f,52gを用いることで、平行して隣接する主筋70c同士の中心距離が220mmのものを余裕を持って、そのパンチングシャーp22,p5の範囲に入れることができる。なお、一般的な仮設工事用サポート1の上ベース板52gの大きさは、一辺の長さが160mmで角部56にC10の面取りがしてあるものが多い。この場合、対角線の長さは212mmとなり、外辺57を主筋70に対して斜めに配置することで、平行して隣接する主筋70c同士の中心距離が220mmの現場にも余裕を持って対応することができる。なお、説明を省略するが、一辺の長さが170mm~200mmであり、その対角線の長さが226~283mmの上ベース板52a,52b,52c,52dを用いれば、さらに余裕を持って主筋70をそのパンチングシャーの範囲に入れられることは明白である。
次に、図15を参照して、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gの外辺57を斜めに設置したときの、配力筋71に対するパンチングシャーを説明する。図15は、図の左右方向に配置された主筋70の上に載せられた配力筋71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71hに対してのパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9,p20,p21,p22を説明する図である。
先に、一辺の長さが170~200mmの上ベース板52a,52b,52c,52dを用いたときのパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9を説明する。図15に示すように、対角線の寸法が226mmの上ベース板52a(図11参照)を用いると、平行して隣接する配力筋71c同士の中心距離が270mmのものまで、パンチングシャーp5の範囲に入れることができる。また、対角線の寸法が240mmの上ベース板52a,52bを用いると、平行して隣接する配力筋71e同士の中心距離が290mmのものまで、パンチングシャーp6の範囲に入れることができる。さらに、対角線の寸法が255mmの上ベース板52b,52cを用いると、平行して隣接する配力筋71f同士の中心距離が300mmのものまで、パンチングシャーp7の範囲に入れることができる。またさらに、対角線の寸法が269mm,283mmの上ベース板52c,52dを用いると、平行して隣接する配力筋71f同士の中心距離が300mmのものを余裕を持って、パンチングシャーp8,p9の範囲に入れることができる。つまり、配力筋同士の中心距離が270mm以上あるとき、上ベース板は、その対角線の長さが226mm以上240mmのものを用いることが好ましく、240mmを超えて255mm以下のものを用いることがより好ましく、さらに255mを超えて283mm以下のものを用いることがより好ましいといえる。
次に、一辺の長さが140mm~160mmの上ベース板52e,53f,52gを用いたときの配力筋に対するパンチングシャーp20,p21,p22,p5を説明する。図15に示すように、対角線の寸法が184mmの上ベース板52eを用いると、平行して隣接する配力筋71g同士の中心距離が230mmのものまで、パンチングシャーp20の範囲に入れることができる。また、対角線の寸法が198mmの上ベース板52e,52fを用いると、平行して隣接する鉄筋71h同士の中心距離が240mmのものまで、パンチングシャーp21の範囲に入れることができる。さらに、対角線の寸法が212mmの上ベース板52f,52gを用いると、平行して隣接する鉄筋7b同士の中心距離が260mmのものまで、パンチングシャーp22の範囲に入れることができる。なお、一辺の長さが160mmでありかつ面取りをしていない対角線の長さが226mmの上ベース板52gのパンチングシャーp5については、上記の説明を参照されたい。
ここで、隣接する配力筋71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h同士の中心距離について説明する。配力筋は、鉄筋同士の中心距離を300mm以下にするよう規定されており、古い建物では250~300mmの寸法で配筋されていることが多いようである。また、近年の建物では主筋と同じ200mmで配筋してあることがある。してみると、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gを図13の実線で示すように斜めに配置することで、そのときの条件にもよるが、隣接する2本の主筋70と、それに交差して隣接する2本の配力筋71の合計4本の鉄筋を、上ベース板のパンチングシャーの範囲に入れることができる。また、仮に上ベース板の位置がずれたとしても、高い確率で複数の鉄筋70,71をそのパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9,p20,p21,p22の範囲に入れることができ、どんなに位置がずれても最低1本の鉄筋をそのパンチングシャーの範囲に入れることができる。
次に、図16(A)(B)を参照して、他の実施形態に係る上ベース板52h,52jを説明する。先に図16(A)を説明する。本実施形態の上ベース板52hは、平面視又は底面視で略楕円形をなしている。そして、上ベース板52hの広い面wsかつその中心cを通る仮想線vl1の長さL1が、一方の端58hから他方の端59hまで184mm以上226mm未満、又は226mm以上283mm以下に構成されている。
図16(B)に示す上ベース板52jは、平面視又は底面視で略八角形の一部の辺を内側に湾曲させた形状をなしている。そして、上ベース板52jの広い面wsかつその中心cを通る仮想線vl2の長さL2が、一方の端58j2から他方の端59j2まで184mm以上226mm未満、又は226mm以上283mm以下に構成されている。また、この上ベース板52jでは、一方の端58j3と他方の端59j3を結んだ仮想線vl3も考えられる。この上ベース板52jの場合、仮想線vl2又はvl3を鉄筋70に直交する方向に配置することが好ましい(図では仮想線vl2が鉄筋70と直交している)。これは上ベース板52jの端において、平面視で仮想線vl2,vl3の両側に上ベース板52jの広い面が存在しており、鉄筋70に対して幅広くパンチングシャーを及ぼすことができるからである。もっとも、他の仮想線として、一方の端58j4,58j5と他方の端59j4,59j5を結んだ仮想線vl4,vl5を用いてもよい。
これらの上ベース板52h,52jを、平面視又は底面視でその仮想線が鉄筋70(71)と直交する方向に配置した場合、上ベース板52h,52jの仮想線vl1,vl2の長さL1,L2が184mm以上226mm未満であれば、図14及び図15に示すパンチングシャーp20,p21,p22と同等の支持力を発揮することができる。また、仮想線vl1,vl2の長さL1,L2を226mm以上283mm以下にすることにより、上ベース板52h,52jは、図15に示すパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9と同等の支持力を発揮することができる。これにより、少なくとも隣接する複数の鉄筋70(71)をそのパンチングシャーの範囲に入れることができる。なお、上ベース板の形状は上記の形状に限られず、円形、菱形、その他の多角形等、様々な形状を採用することができる。なお、仮想線vl3,vl4,vl4における長さの考え方も、仮想線vl1,vl2と同じである。
次に、上述した仮設工事用サポート1を用いた、仮設工事用サポートの設置方法の実施形態について説明する。本実施形態の仮設工事用サポートの設置方法は、位置決め工程と、設置工程とを備える。
位置決め工程は、解体される建物の配筋図に基づいて、仮設工事用サポートの上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52g及び下ベース板13を配置する位置を決める工程である。このとき、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gのスラブ72に対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋70a,70b,70cが入るようにすることが好ましい。この平行して隣接する複数の鉄筋70a,70b,70cとは、主筋70であることが好ましく、さらにこの主筋70に交差する配力筋71のうち少なくとも1本、できれば2本を上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gのパンチングシャーの範囲に入れることが好ましい。このように上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gの位置決めをすることで、3本、条件が良ければ4本の鉄筋をパンチングシャーの範囲に入れることができる。このとき、上ベース板52a,52b,52c,52d,52e,53f,52gの外辺57を、図13の実線で示すように、隣接する鉄筋70,71に対して、およそ斜め45度に配置することを前提に位置決めをすることが好ましい。
また、図16(A)(B)に示す上ベース板52h,52jを用いるときは、仮想線vl1,vl2・・・が、平面視で主筋70に直交する方向になるよう配置することを前提として位置決めをすることが好ましい。
次に、設置工程として、位置決め工程で決めた位置に仮設工事用サポートを設置する。このとき、一辺の長さが170mm以上200mm以下の上ベース板52a,52b,52c,52dの場合、図13の破線に示すようにその外辺57を鉄筋70,71に対して平行に配置してもよい。しかし、スラブ72に対する仮設工事用サポート1の支持力を高めるためには、図13の実線に示すように、平行して隣接する複数の鉄筋70,71に対して上ベース板52a,52b,52c,52dの外辺57を斜めに配置することが好ましい。このように配置することで、スラブ72に対して上ベース板52a,52b,52c,52dの角部56が及ぼすパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9の範囲に、平行して隣接し、かつ交差する主筋70と配力筋71を計4本、「井」の字のようにして入れることができる。また、このように設置することで、より確実に複数の鉄筋を上ベース板52a,52b,52c,52dのパンチングシャーp5,p6,p7,p8,p9の範囲に入れることができる。
また、一辺の長さが140mm以上170mm未満の上ベース板52e,52f,52gを用いるときは、鉄筋70,71に対して上ベース板52e,52f,52gの外辺57を斜めに配置することが好ましい。このように配置することで、上ベース板52e,52f,52gの角部56が及ぼすパンチングシャーp20,p21,p22,p5の範囲に、少なくとも隣接する複数の主筋70を入れることができる。
また、図16に示す上ベース板52h,52jを用いるときは、仮想線vl1,vl2・・・が主筋70に直交する方向に配置するようにする。このように配置することで、上ベース板52h,52jの一方の端58h,58j2,58j3,58j4,58j5と他方の端59h,59j2,59j3,59j4,59j5が及ぼすパンチングシャーp20,p21,p22,p5(又はp5,p6,p7,p8,p9)の範囲に、少なくとも隣接する複数の主筋70を入れることができる。
また、既に述べたように仮設工事用サポートにおいて、通常使用可能な許容荷重は従来品が147キロニュートンに対し、本実施形態に係る仮設工事用サポート1は216キロニュートンである。この数値から147÷216=約0.68となり、仮設工事用サポート1の設置本数を計算上は従来品の約68%まで減らすことができる。これは、仮に従来品の仮設工事用サポートの上ベース板を適正な寸法や配置にしても、パンチングシャー破壊が起こりにくくなるという効果は得られるものの、仮設工事用サポート自体の許容荷重が少ないため、仮設工事用サポートの設置本数を減らすことが難しい。一方、本発明の仮設工事用サポート1では、上ベース板を適正な寸法にする、又はその外辺を鉄筋に対して適切な角度で配置することで、パンチングシャー破壊が起こりにくくなり、それに応じて1本あたりの仮設工事用サポート1が受け持つ荷重を増やすことができるからである。
以上、説明したように、本実施形態の仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの設置方法によれば、上ベース板の大きさを適切に設定すること、又はその外辺を鉄筋に対して適切な角度で配置することで、上ベース板がスラブに及ぼすパンチングシャーの範囲に複数の鉄筋を入れることができる。仮に、上ベース板の位置がずれたとしても、少なくとも1本の鉄筋を入れることができる。また、上ベース板の外辺を鉄筋に対して斜めに配置することで、より確実に鉄筋をパンチングシャーの範囲に入れることができる。これらにより、パンチングシャー破壊が起こりにくくなり、解体工事における安全性を向上させることができる。仮にパンチングシャー破壊が生じたとしても、上ベース板の支持力が鉄筋に及んでいるため、破壊の進行が穏やかになり、退避する時間を作ることができる可能性が高い。
また、ねじ管の肉厚を厚くすることで、仮設工事用サポートの大幅な強度向上を図ることができる。これにより、重量の増加を抑制することができ、製造コストの削減も図ることができる。
さらに、パンチングシャー破壊が起こりにくくなることとあわせて、仮設工事用サポートの強度が向上することによって、単位面積あたりの設置本数を減らすことができる。これにより、施工現場における作業効率の向上と作業コスト削減を図ることができる。
なお、上述した仮設工事用サポート及び仮設工事用サポートの設置方法は、本発明の例示であり発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更することができる。
1・・仮設工事用サポート、
10・・下柱、11・・下管部、12・・下管係止部、13・・下ベース板、
20・・調整ナット、21・・雌ねじ管、22・・雌ねじ部、23・・ナット係止部、24・・凹部、25・・ハンドル、
30,530・・ねじ管、31,531・・雄ねじ部、33a,33b,533a,533b・・第1ピン穴、34,534・・ピン受筒部、
40・・回り止め部、41・・ボルト用穴、42・・固定用ナット、43・・固定用ボルト、44・・長穴、
50・・上柱、51・・上管部、52a,52b,52c,52d,52e,53f,52g,52h,52j,52z・・上ベース板、55a,55b・・第2ピン穴、56・・角部、57・・外辺、58h.58j・・一方の端、59h,59j・・他方の端、ws・・広い面、vl・・仮想線、
60a,60b・・サポートピン、61・・抜け防止突起部、62・・サポートピン穴、63・・環状部材、
70,70a,70b,70c・・主筋(鉄筋)、71,71a,71b,71c,71d,71e,71f,71g,71h・・配力筋(鉄筋)、72・・スラブ、
p1,p2,p3,p4,p5,p6,p7,p8,p9,p10,p11,p20,p21,p22・・パンチングシャー、

Claims (4)

  1. 下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
    上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
    前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
    前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記上下スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
    前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板が矩形状であり、かつ1辺の長さが140mm以上170mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
    配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置したときに、スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置して、前記上ベース板の角部が及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする仮設工事用サポートの設置方法。
  2. 下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
    上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
    前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
    前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記上下スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
    前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板が矩形状であり、かつ対角線の長さが184mm以上226mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
    配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置したときに、スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記上ベース板の外辺を斜めに配置して、前記上ベース板の角部が及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする仮設工事用サポートの設置方法。
  3. 下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
    上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
    前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
    前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記上下スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
    前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板の広い面を通る仮想線の長さが、一方の端から他方の端まで184mm以上226mm未満である仮設工事用サポートの設置方法であって、
    配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記仮想線が直交する方向に配置したときに、スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置して、前記上ベース板の一方の端と他方の端とが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする仮設工事用サポートの設置方法。
  4. 下管部、及び前記下管部の下端に設けられる下ベース板を備える下柱と、
    上管部、及び前記上管部の上端に設けられる上ベース板を備える上柱と、を備え、
    前記下管部に前記上管部が挿入されるとともに前記下ベース板と前記上ベース板との距離が調整可能に構成されて、解体される建物の上下スラブ間に立設される仮設工事用サポートであって、
    前記下ベース板と前記上ベース板の大きさが、前記上下スラブに対するパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように構成され、
    前記下ベース板と前記上ベース板のうち少なくとも前記上ベース板の広い面を通る仮想線の長さが、一方の端から他方の端まで226mm以上283mm以下である仮設工事用サポートの設置方法であって、
    配筋図に基づいて、鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置したときに、スラブに対して前記仮設工事用サポートが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように前記上ベース板の位置決めを行う位置決め工程と、
    前記仮設工事用サポートを前記位置決め工程で決めた位置に基づいて設置するとともに、平行して隣接する複数の鉄筋に対して前記仮想線を直交する方向に配置して、前記上ベース板の一方の端と他方の端とが及ぼすパンチングシャーの範囲に、平行して隣接する複数の鉄筋が入るように設置することを特徴とする仮設工事用サポートの設置方法。
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