JP6618890B2 - 偏光フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、クロスニコル状態における青色光の漏れの少ない偏光フィルムおよびその製造方法に関する。
光の透過および遮蔽機能を有する偏光板は、光の偏光状態を変化させる液晶と共に液晶ディスプレイ(LCD)の基本的な構成要素である。多くの偏光板は偏光フィルムの表面に三酢酸セルロース(TAC)フィルムなどの保護膜が貼り合わされた構造を有しており、偏光板を構成する偏光フィルムとしてはポリビニルアルコールフィルム(以下、「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記することがある)を一軸延伸してなるマトリックス(一軸延伸して配向させた延伸フィルム)にヨウ素系色素(I やI 等)が吸着しているものが主流となっている。このような偏光フィルムは、ヨウ素系色素を予め含有させたPVAフィルムを一軸延伸したり、PVAフィルムの一軸延伸と同時にヨウ素系色素を吸着させたり、PVAフィルムを一軸延伸した後にヨウ素系色素を吸着させたりするなどして製造される。
LCDは、電卓および腕時計などの小型機器、ノートパソコン、液晶モニター、液晶カラープロジェクター、液晶テレビ、車載用ナビゲーションシステム、携帯電話、屋内外で用いられる計測機器などの広範囲において用いられるようになっているが、近年、特に小型のノートパソコンや携帯電話などのモバイル用途へ用いられることが多くなっており、偏光板への薄型化の要求が強くなっている。
偏光板を構成する偏光フィルムを薄型化する方法として、熱可塑性樹脂フィルムの片面にPVA層を形成してなる積層体を延伸、染色、乾燥してから、必要に応じて延伸された熱可塑性樹脂フィルムの層を剥離除去する方法が知られている(特許文献1および2などを参照)。
国際公開第2010/100917号 特許第4691205号明細書
しかしながら、従来公知の方法に従って薄型の偏光フィルムを製造した場合には、クロスニコル状態における青色光の漏れが多いという問題があった。そこで本発明は、クロスニコル状態における青色光の漏れの少ない偏光フィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、PVA層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を染色および延伸して偏光フィルムを製造する際に、使用されるヨウ素系色素を含む染色浴の温度および染色浴への浸漬時間を特定の範囲とすることにより、断面をラマン分光測定して得られるフィルムの表面近傍における各測定結果が特定の関係を満たす、クロスニコル状態における青色光の漏れの少ない従来にない偏光フィルムが容易に得られることを見出し、当該知見に基づいて更に検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち本発明は、
[1]PVAを含むマトリックスにヨウ素系色素が吸着している偏光フィルムであって、当該偏光フィルムの断面をラマン分光測定して得られる、フィルムの一方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をMとし、フィルムの他方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をNとした際に(但し、M≦Nである)、M/Nが0.91以下である、偏光フィルム;
[2]クロスニコル状態における波長480nmでの吸光度(A)と波長700nmでの吸光度(B)との比率(A/B)が1.40以上である、上記[1]の偏光フィルム;
[3]厚みが15μm以下である、上記[1]または[2]の偏光フィルム;
[4]単体透過率が40〜45%である、上記[1]〜[3]のいずれか1つの偏光フィルム;
[5]PVA層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を染色および延伸する工程を含む、偏光フィルムの製造方法であって、染色はヨウ素系色素を含む染色浴に積層体を浸漬することにより行われ、染色浴の温度が25℃以下であり、浸漬時間が2.5分以下である、製造方法;
[6]PVA層の厚みが30μm以下である、上記[5]の製造方法;
に関する。
本発明によれば、クロスニコル状態における青色光の漏れの少ない偏光フィルムが提供される。また、本発明によれば、当該偏光フィルムを容易に製造することのできる偏光フィルムの製造方法が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
(偏光フィルム)
本発明の偏光フィルムは、PVAを含むマトリックスにヨウ素系色素が吸着している。そして、当該偏光フィルムの断面をラマン分光測定して得られる、フィルムの一方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をMとし、フィルムの他方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をNとした際に(但し、M≦Nである)、M/Nが0.91以下である。
偏光フィルムの断面をラマン分光測定するにあたっては、例えば、対象となる偏光フィルムをその厚み方向にスライスした試料を用いてラマン分光光度計によりラマン分光測定すればよく、具体的には、堀場製作所製 顕微レーザラマン分光測定装置「LabRAM ARAMIS VIS」等のレーザラマン分光測定装置を用いて、上記試料の測定対象部分に波長532nmのレーザー光を照射してラマン分光測定を行えばよい。そして、このようにして得られた、各測定対象部分それぞれにおける310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)とから、その部分における比率(Int310/Int210)が算出される。フィルムの各部分における比率(Int310/Int210)を求める際のより具体的な各測定手法ないし条件としては、実施例において後述するものをそれぞれ採用することができる。なお、本発明において規定されるフィルムの各面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分について、例えば、厚みが10μmの偏光フィルムの場合には、当該部分は偏光フィルムの各面から厚み方向に内部に1μm(10μm×10%=1μm)進入した部分に該当する。本発明を何ら限定するものではないが、フィルムの各部分における比率(Int310/Int210)は、その部分におけるI の存在量に対するI の存在量の割合に依存するものと考えられる。
本発明の偏光フィルムは、上記したM/Nが0.91以下である。M/Nが0.91以下であることにより、クロスニコル状態における青色光の漏れの少ない偏光フィルムとなる。クロスニコル状態における青色光の漏れのより少ない偏光フィルムが得られることから、M/Nは0.85以下であることが好ましく、0.76以下であることがより好ましく、0.72以下であることがさらに好ましい。なお、クロスニコル状態における赤色光の漏れを低減するという観点において、M/Nは0.01以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。
マトリックスにヨウ素系色素が吸着している偏光フィルムは、ヨウ素系色素を予め含有させたPVAフィルムを延伸したり、PVAフィルムの延伸と同時にヨウ素系色素を吸着させたり、PVAフィルムを延伸してマトリックスを形成した後にヨウ素系色素を吸着させたりするなどして製造することができ、より具体的には、ヨウ素系色素を予め含有させたPVA層(PVAフィルムに相当)と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を延伸したり、PVA層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体の延伸と同時にPVA層にヨウ素系色素を吸着させたり、PVA層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を延伸した後にPVA層から形成されたマトリックスにヨウ素系色素を吸着させたりするなどして製造することができる。
上記のPVAとしては、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸イソプロペニル等のビニルエステルの1種または2種以上を重合して得られるポリビニルエステルをけん化することにより得られるものを使用することができる。上記のビニルエステルの中でも、PVAの製造の容易性、入手容易性、コスト等の点から、酢酸ビニルが好ましい。
上記のポリビニルエステルは、単量体として1種または2種以上のビニルエステルのみを用いて得られたものであってもよいが、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、1種または2種以上のビニルエステルと、これと共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。
上記のビニルエステルと共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等の炭素数2〜30のα−オレフィン;(メタ)アクリル酸またはその塩;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸またはその塩、(メタ)アクリルアミドプロピルジメチルアミンまたはその塩、N−メチロール(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体等の(メタ)アクリルアミド誘導体;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等のN−ビニルアミド;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸またはその塩、エステルもしくは酸無水物;イタコン酸またはその塩、エステルもしくは酸無水物;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;不飽和スルホン酸などを挙げることができる。上記のポリビニルエステルは、前記した他の単量体の1種または2種以上に由来する構造単位を有することができる。
上記のポリビニルエステルに占める前記した他の単量体に由来する構造単位の割合は、ポリビニルエステルを構成する全構造単位のモル数に基づいて、15モル%以下であることが好ましく、10モル%以下、さらには5モル%以下であってもよい。
特に前記した他の単量体が、(メタ)アクリル酸、不飽和スルホン酸などのように、得られるPVAの水溶性を促進する可能性のある単量体である場合には、偏光フィルムの製造過程においてPVAが溶解するのを防止するために、ポリビニルエステルにおけるこれらの単量体に由来する構造単位の割合は、ポリビニルエステルを構成する全構造単位のモル数に基づいて、5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましい。
上記のPVAは、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、1種または2種以上のグラフト共重合可能な単量体によって変性されたものであってもよい。当該グラフト共重合可能な単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体;不飽和スルホン酸またはその誘導体;炭素数2〜30のα−オレフィンなどが挙げられる。PVAにおけるグラフト共重合可能な単量体に由来する構造単位(グラフト変性部分における構造単位)の割合は、PVAを構成する全構造単位のモル数に基づいて、5モル%以下であることが好ましい。
上記のPVAは、その水酸基の一部が架橋されていてもよいし架橋されていなくてもよい。また上記のPVAは、その水酸基の一部がアセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等のアルデヒド化合物などと反応してアセタール構造を形成していてもよいし、これらの化合物と反応せずアセタール構造を形成していなくてもよい。
上記のPVAの平均重合度は1,000〜9,500の範囲内であることが好ましく、当該平均重合度は、1,500以上であることがより好ましく、2,000以上であることがさらに好ましく、また、9,200以下であることがより好ましく、6,000以下であることがさらに好ましい。平均重合度が1,000以上であることにより、偏光フィルムの偏光性能が向上する。一方、平均重合度が9,500以下であることにより、PVAの生産性が向上する。なお、PVAの平均重合度は、JIS K6726−1994の記載に準じて測定することができる。
上記のPVAのけん化度は、偏光フィルムの偏光性能などの観点から、98モル%以上であることが好ましく、98.5モル%以上であることがより好ましく、99モル%以上であることがさらに好ましい。けん化度が98モル%未満であると、偏光フィルムの製造過程でPVAが溶出しやすくなり、溶出したPVAがフィルムに付着して偏光フィルムの偏光性能を低下させる場合がある。なお、本明細書におけるPVAのけん化度とは、PVAが有する、けん化によってビニルアルコール単位に変換され得る構造単位(典型的にはビニルエステル単位)とビニルアルコール単位との合計モル数に対して当該ビニルアルコール単位のモル数が占める割合(モル%)をいう。けん化度はJIS K6726−1994の記載に準じて測定することができる。
上記のヨウ素系色素としては、I やI 等が挙げられる。これらのカウンターカチオンとしては、例えば、カリウム等のアルカリ金属が挙げられる。ヨウ素系色素は、例えば、ヨウ素(I)とヨウ化カリウムとを接触させることにより得ることができる。
本発明の偏光フィルムの厚みは、近年要求される薄型の偏光板が容易に得られることから、15μm以下であることが好ましく、12μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であることが特に好ましい。なお、厚みがあまりに薄い偏光フィルムは、その製造が困難であることから、偏光フィルムの厚みは、例えば0.5μm以上(一例では2.5μm以上)であり、当該製造上の観点からは4μm以上、5μm以上、さらには6μm以上であってもよい。
本発明の偏光フィルムは、青色光の漏れを低減する観点から、クロスニコル状態における波長480nmでの吸光度(A)と波長700nmでの吸光度(B)との比率(A/B)が1.40以上であることが好ましく、1.41以上であることがより好ましく、1.42以上であることがさらに好ましく、1.45以上であることが特に好ましく、1.50以上、さらには1.55以上であってもよい。一方、当該比率(A/B)があまりに高すぎると、赤色光の漏れが多くなる傾向があることから、当該比率(A/B)は2以下であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましく、1.6以下であることがさらに好ましい。なお、上記の吸光度(A)および吸光度(B)は分光光度計を用いて求めることができ、具体的には実施例において後述する方法により求めることができる。
本発明の偏光フィルムの単体透過率は、偏光性能の観点から、40〜45%の範囲内であることが好ましく、当該単体透過率は、41%以上であることがより好ましく、42%以上であることがさらに好ましく、また、44%以下であることがより好ましい。偏光フィルムの単体透過率は、実施例において後述する方法により測定することができる。
(偏光フィルムの製造方法)
本発明の偏光フィルムを製造するための方法は特に制限されず、PVAフィルムを原反フィルムとして用いて、これを染色および延伸することにより製造することができ、例えば、原反フィルムとして使用されるPVAフィルムの一方の面にヨウ素系色素を含む染色液を特定の量および濃度で散布する;ヨウ素系色素を含む染色液を塗布したロールに原反フィルムとして使用されるPVAフィルムの一方の面を接触させる;ヨウ素系色素を含む染色液をスポンジ等の多孔質体に含浸させた含浸体に原反フィルムとして使用されるPVAフィルムの一方の面を接触させる;などして、得られる偏光フィルムのそれぞれの表面近傍におけるI の存在量に対するI の存在量の割合に差をつけることによって容易に製造することができるが、以下の本発明の製造方法によれば、本発明の偏光フィルムをより容易に製造することができることから好ましい。
すなわち、本発明の製造方法は、PVA層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を染色および延伸する工程を含み、染色はヨウ素系色素を含む染色浴に積層体を浸漬することにより行われ、染色浴の温度が25℃以下であり、浸漬時間が2.5分以下である。
熱可塑性樹脂フィルム層を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、メタクリル樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の各種熱可塑性樹脂、およびこれらの熱可塑性樹脂を構成する単量体単位を複数種有する共重合体などが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルム層において、熱可塑性樹脂は1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもどちらでもよい。これらの中でも、高い耐熱性と延伸性を備える点で、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、非晶性ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム層の厚みは、20〜250μmの範囲内であることが好ましく、30〜230μmの範囲内であることがより好ましく、50〜200μmの範囲内であることがさらに好ましい。熱可塑性樹脂フィルム層の厚みが20μm以上であることにより、PVA層を形成する際に皺が入るのを効果的に防止することができる。一方、熱可塑性樹脂フィルム層の厚みが250μm以下であることにより、積層体を延伸する際の張力が過度に高くなるのを抑制することができる。
PVA層を構成するPVAとしては、本発明の偏光フィルムの説明において、上記したのと同様のものとすることができるため、ここでは重複する記載を省略する。
PVA層は、延伸する際の延伸性向上の観点から可塑剤を含むことが好ましい。当該可塑剤としては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジグリセリン、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールなどを挙げることができ、PVA層はこれらの可塑剤の1種または2種以上を含むことができる。これらの中でも、延伸性の向上効果の観点からグリセリンが好ましい。
PVA層における可塑剤の含有量は、それに含まれるPVA100質量部に対して、1〜20質量部の範囲内であることが好ましい。当該含有量が1質量部以上であることにより、PVA層ひいては積層体の延伸性をより向上させることができる。一方、当該含有量が20質量部以下であることにより、PVA層が柔軟になり過ぎて取り扱い性が低下するのを防止することができる。PVA層における可塑剤の含有量はPVA100質量部に対して2質量部以上であることがより好ましく、4質量部以上であることがさらに好ましく、5質量部以上であることが特に好ましく、また、15質量部以下であることがより好ましく、12質量部以下であることがさらに好ましい。
なお、偏光フィルムの製造条件などにもよるが、PVA層に含まれる可塑剤は偏光フィルムを製造する際に溶出するなどするため、その全量が偏光フィルムに残存するとは限らない。
PVA層は、必要に応じて、酸化防止剤、凍結防止剤、pH調整剤、隠蔽剤、着色防止剤、油剤、界面活性剤などの成分をさらに含んでいてもよい。
PVA層におけるPVAの含有率は、所望とする偏光フィルムの調製のしやすさなどから、50〜99質量%の範囲内であることが好ましく、当該含有率は、75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、85質量%以上であることが特に好ましく、また、98質量%以下であることがより好ましく、96質量%以下であることがさらに好ましく、95質量%以下であることが特に好ましい。
PVA層の厚みは、薄型の偏光フィルムが容易に得られることから、30μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。なお、厚みがあまりに薄いPVA層を有する積層体は、その製造が困難であることから、PVA層の厚みは、例えば1μm以上(一例では5μm以上)であり、当該製造上の観点からは8μm以上、10μm以上、さらには12μm以上であってもよい。
積層体の層構成に特に制限はないが、本発明の偏光フィルムをより容易に製造することができることなどから、PVA層1層と熱可塑性樹脂フィルム層1層の2層構造であることが好ましい。
積層体の形状は特に制限されないが、偏光フィルムを製造する際に連続して使用することができることから長尺の積層体であることが好ましい。長尺の積層体の長さ(長尺方向の長さ)は特に制限されず、製造される偏光フィルムの用途などに応じて適宜設定することができ、例えば、5〜20,000mの範囲内とすることができる。
積層体の幅は特に制限されず、製造される偏光フィルムの用途などに応じて適宜設定することができるが、近年、液晶テレビや液晶モニターの大画面化が進行している点から、積層体の幅を0.5m以上、より好ましくは1.0m以上にしておくと、これらの用途に好適である。一方、積層体の幅があまりに広すぎると実用化されている装置で偏光フィルムを製造する場合に均一に延伸することが困難になる傾向があることから、積層体の幅は7m以下であることが好ましい。
積層体を製造する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂フィルム上にPVA層を形成する方法が挙げられ、具体的には、PVAおよび必要に応じてさらに上記した可塑剤などPVA以外の他の成分が液体媒体中に溶解した原液を熱可塑性樹脂フィルム上に塗工して乾燥する方法;PVA、液体媒体および必要に応じてさらに他の成分を溶融混練してなる原液を熱可塑性樹脂フィルム上に押し出し、必要に応じてさらに乾燥する方法;PVAおよび必要に応じてさらに他の成分を含むPVAフィルムを公知の方法で作製してから、熱可塑性樹脂フィルムと貼り合わせる方法などが挙げられる。これらの中でも、薄いPVA層を容易に調製できる点および得られるPVA層の厚みの均一性の点から、PVAおよび必要に応じてさらに他の成分が液体媒体中に溶解した原液を熱可塑性樹脂フィルム上に塗工して乾燥する方法が好ましい。
上記の液体媒体としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。そのうちでも、環境に与える負荷や回収性の点から水が好ましい。
原液の揮発分率(PVA層の形成時に揮発や乾燥などによって除去される液体媒体などの揮発性成分の、原液中における含有割合)は、PVA層の形成方法や形成条件などによっても異なるが、50質量%以上98質量%以下の範囲内であることが好ましく、55質量%以上95質量%以下の範囲内であることがより好ましい。原液の揮発分率が50質量%以上であることにより、その粘度が高くなり過ぎず、原液調製時の濾過や脱泡が円滑に行われて異物や欠点の少ないPVA層の形成が容易になると共に、塗工性も向上する。一方、原液の揮発分率が98質量%以下であることにより、原液の濃度が低くなり過ぎず、積層体の工業的な製造が容易になる。
原液を熱可塑性樹脂フィルム上に塗工する際の塗工方法としては、例えば、ダイコート法、コンマコート法、ディップコート法などが挙げられる。これらの中でも、得られるPVA層の厚みの均一性の点からダイコート法が好ましい。
積層体の製造に使用される熱可塑性樹脂フィルムは、少なくとも一方の表面を親水化処理しておくことが好ましい。このような親水化処理された表面と接するようにPVA層を形成することにより、熱可塑性樹脂フィルム層とPVA層との接着性が向上する。親水化処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、アンカーコート処理等が挙げられる。これらの中でも、親水性を調整しやすい点からコロナ処理が好ましい。
上記の親水化処理によって熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角を55〜70°に調整することが好ましく、当該接触角を57°以上に調整することがより好ましく、59°以上に調整することがさらに好ましく、また、69°以下に調整することがより好ましく、68°以下に調整することがさらに好ましい。当該接触角が55°より低いと熱可塑性樹脂フィルム層とPVA層との接着強度が強くなり過ぎる傾向があり、積層体の延伸後に延伸された熱可塑性樹脂フィルム層を剥離する場合に剥離が困難になることがある。一方、当該接触角が70°より高いと、積層体の延伸中に熱可塑性樹脂フィルム層からPVA層が剥離したり裂けたりしやすくなって、高い延伸倍率で延伸するのが困難になる傾向がある。なお、熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角とは、水の自由表面が熱可塑性樹脂フィルムに接する場所での水面と熱可塑性樹脂フィルムの表面とのなす角(水の内部にある角をとる)をいい、実施例において後述する方法によって測定することができる。
コロナ処理によって熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角を上記範囲に調整する場合におけるコロナ処理の条件に特に制限はないが、熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角を容易に上記範囲に調整することができることから、下記式(1)で表される放電量が180〜350W・分/mの範囲内であることが好ましく、190〜320W・分/mの範囲内であることがより好ましく、200〜300W・分/mの範囲内であることがさらに好ましい。
放電量(W・分/m) = 出力(W/m)/処理速度(m/分) (1)
原液を熱可塑性樹脂フィルム上に塗工したり押し出したりした後の乾燥の条件に特に制限はないが、熱可塑性樹脂フィルムに皺が入ることを防ぐため、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移温度以下の温度で乾燥するのが好ましい。
本発明の製造方法は上記の積層体を染色する工程(染色工程)および延伸する工程(延伸工程)を含み、当該製造方法は染色工程および延伸工程の他に、不溶化工程、膨潤工程、架橋工程、固定処理工程、洗浄工程、乾燥工程などを必要に応じてさらに含むことができる。各工程の順番は必要に応じて適宜変更してもよく、各工程を2回以上実施してもよく、異なる工程を同時に実施してもよい。また、上記の製造方法によれば、延伸された熱可塑性樹脂フィルム層上に形成された偏光フィルムが得られるが、当該延伸された熱可塑性樹脂フィルムを必要に応じて剥離する工程を含んでいてもよい。
本発明の製造方法の一例としては、まず積層体を、不溶化工程に供し、必要に応じてさらに膨潤工程に供し、次いで染色工程に供し、必要に応じてさらに架橋工程に供し、その後延伸工程に供し、必要に応じてさらに固定処理工程および/または洗浄工程に供し、そして乾燥工程に供し、これらの一連の工程によって、延伸された熱可塑性樹脂フィルム層上に形成された偏光フィルムを得て、必要に応じてさらに当該延伸された熱可塑性樹脂フィルム層を剥離する方法が挙げられる。
不溶化処理は、主として、PVA層に含まれるPVAの水への溶出を防止するために行われる。当該不溶化処理としては、例えば、積層体に対して熱処理を施す方法や、積層体を不溶化浴としてホウ酸、ホウ砂等のホウ酸塩などのホウ素化合物の1種または2種以上を含む水溶液に浸漬する方法が挙げられる。これらのうち、積層体に対して熱処理を施すと熱可塑性樹脂フィルム層の寸法変化に伴い皺が入る場合があることから、ホウ素化合物を含む水溶液を用いる方法が好ましい。上記熱処理は、例えば80〜200℃の範囲内の温度で行うことができる。皺を防止する観点から熱処理は積層体に張力をかけながら行うのが好ましい。またホウ素化合物を含む水溶液を用いる方法においてその水溶液の温度は、20〜40℃の範囲内であることが好ましく、22〜38℃の範囲内であることがより好ましく、25〜35℃の範囲内であることがさらに好ましい。当該温度を20〜40℃の範囲内にすることでPVAの溶解を防止して効率良く不溶化することができる。ホウ素化合物を含む水溶液に浸漬する時間としては、例えば、0.1〜5分間の範囲内である。0.1〜5分間の範囲内にすることで効率良く不溶化することができる。ホウ素化合物を含む水溶液中におけるホウ素化合物の濃度は0.5〜6.0質量%の範囲内であることが好ましく、1.0〜5.0質量%の範囲内であることがより好ましく、1.5〜4.0質量%の範囲内であることがさらに好ましい。当該濃度を0.5〜6.0質量%の範囲内にすることでPVAの溶解を防止して効率良く不溶化することができる。
不溶化処理は染色工程の前、さらには膨潤工程の前に行うのが好ましい。
膨潤工程は、積層体を水に浸漬することにより行うことができる。水に浸漬する際の水の温度としては、20〜40℃の範囲内であることが好ましく、当該温度は、22℃以上であることがより好ましく、25℃以上であることがさらに好ましく、また、38℃以下であることがより好ましく、35℃以下であることがさらに好ましい。当該温度を20〜40℃の範囲内にすることでPVA層を効率良く膨潤させることができる。また、水に浸漬する時間としては、0.1〜5分間の範囲内であることが好ましく、0.5〜3分間の範囲内であることがより好ましい。0.1〜5分間の範囲内にすることでPVA層を効率良く膨潤させることができる。なお、水に浸漬する際の水は純水に限定されず、各種成分が溶解した水溶液であってもよいし、水と水性媒体との混合物であってもよい。
本発明の製造方法において、染色はヨウ素系色素を含む染色浴に積層体を浸漬することにより行われ、ここで、染色浴の温度は25℃以下であり、浸漬時間は2.5分以下であることが必要である。
染色浴の温度が25℃を超えると、得られる偏光フィルムは、クロスニコル状態における青色光の漏れが多くなる。このような観点から、染色浴の温度は、23℃以下であることが好ましく、21℃以下であることがより好ましく、18℃以下であることがさらに好ましく、15℃以下、さらには10℃以下であってもよく、特により薄いPVA層を有する積層体を用いる場合には染色浴の温度をより低くすることにより目的とする偏光フィルムをより効率的に得ることができる。一方、染色浴の温度があまりに低すぎると、得られる偏光フィルムにおいて斑が生じる場合があることから、染色浴の温度は3℃以上であることが好ましく、5℃以上であることがより好ましい。
染色浴に積層体を浸漬する際の浸漬時間が2.5分を超える場合においても、得られる偏光フィルムは、クロスニコル状態における青色光の漏れが多くなる。このような観点から、浸漬時間は2.0分以下であることが好ましく、1.5分以下であることがより好ましく、0.8分以下、0.3分以下、さらには0.2分以下であってもよく、特により薄いPVA層を有する積層体を用いる場合には浸漬時間をより短くすることにより目的とする偏光フィルムをより効率的に得ることができる。一方、浸漬時間があまりに短すぎると、得られる偏光フィルムにおいて斑が生じる場合があることから、浸漬時間は0.01分以上であることが好ましく、0.05分以上であることがより好ましい。
染色浴の代表例としては、ヨウ素(I)およびヨウ化カリウムを水と混合することにより得られるものが挙げられる。ヨウ素およびヨウ化カリウムを水と混合することで、I およびI といったヨウ素系色素を発生させることができる。染色浴におけるヨウ素およびヨウ化カリウムの濃度に特に制限はないが、ヨウ素の濃度としては、得られる染色浴の質量に対する使用されるヨウ素の質量の割合として、0.01〜2質量%の範囲内であることが好ましく、0.02〜1質量%の範囲内であることがより好ましく、また、ヨウ化カリウムの濃度としては、上記使用されるヨウ素の質量に対する使用されるヨウ化カリウムの質量の割合として、10〜300質量倍の範囲内であることが好ましく、15〜150質量倍の範囲内であることがより好ましい。染色浴には、ホウ酸、ホウ砂等のホウ酸塩などのホウ素化合物を含んでいてもよい。
積層体に対して架橋工程を行うことで、比較的高い温度で湿式延伸する際にPVAが水へ溶出するのをより効果的に防止することができる。この観点から架橋工程は染色工程の後であって延伸工程の前に行うのが好ましい。架橋工程は、架橋浴として架橋剤を含む水溶液に積層体を浸漬することにより行うことができる。当該架橋剤としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ酸塩などのホウ素化合物の1種または2種以上を使用することができる。架橋浴における架橋剤の濃度は1〜15質量%の範囲内であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、また、7質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることがさらに好ましい。架橋剤の濃度が1〜15質量%の範囲内にあることで十分な延伸性を維持することができる。架橋浴はヨウ化カリウム等の助剤を含有してもよい。架橋浴の温度は、20〜50℃の範囲内、特に25〜40℃の範囲内とすることが好ましい。当該温度を20〜50℃の範囲内にすることで効率良く架橋することができる。
積層体を延伸する際の延伸方法に特に制限はなく、湿式延伸法および乾式延伸法のうちのいずれで行ってもよい。湿式延伸法の場合は、ホウ酸、ホウ砂等のホウ酸塩などのホウ素化合物の1種または2種以上を含む水溶液中で行うこともできるし、上記した染色浴中や後述する固定処理浴中で行うこともできる。また乾式延伸法の場合は、室温のまま延伸を行ってもよいし、熱をかけながら延伸してもよいし、吸水後に延伸してもよい。これらの中でも、得られる偏光フィルムにおける幅方向の厚みの均一性の点から湿式延伸法が好ましく、ホウ酸水溶液中で延伸することがより好ましい。ホウ酸水溶液中におけるホウ酸の濃度は0.5〜6.0質量%の範囲内であることが好ましく、当該濃度は、1.0質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることがさらに好ましく、また、5.0質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましい。ホウ酸の濃度が0.5〜6.0質量%の範囲内にあることで幅方向の厚みの均一性に優れる偏光フィルムが得られる。上記したホウ素化合物を含む水溶液はヨウ化カリウムを含有してもよく、その濃度は0.01〜10質量%の範囲内であることが好ましい。ヨウ化カリウムの濃度が0.01〜10質量%の範囲内にあることで偏光性能がより良好な偏光フィルムが得られる。
積層体を延伸する際の温度は、5〜90℃の範囲内であることが好ましく、当該温度は、10℃以上であることがより好ましく、また、85℃以下であることがより好ましく、80℃以下であることがさらに好ましい。当該温度が5〜90℃の範囲内であることで幅方向の厚みの均一性に優れる偏光フィルムが得られる。
積層体を延伸する際の延伸倍率は4倍以上であることが好ましく、5倍以上であることがより好ましく、6倍以上であることがさらに好ましい。積層体の延伸倍率を上記の範囲内にすることで、偏光性能により優れる偏光フィルムが得られる。積層体の延伸倍率の上限は特に制限されないが、8倍以下であることが好ましい。積層体の延伸は一度に行っても、複数回に分けて行ってもどちらでもよいが、複数回に分けて行う場合には各延伸の延伸倍率を掛け合わせた総延伸倍率が上記範囲内にあればよい。なお、本明細書における延伸倍率は延伸前の積層体の長さに基づくものであり、延伸をしていない状態が延伸倍率1倍に相当する。
積層体の延伸は、得られる偏光フィルムの性能の観点から一軸延伸が好ましい。長尺の積層体を延伸する場合における一軸延伸の方向に特に制限はなく、長尺方向への一軸延伸や横一軸延伸を採用することができるが、偏光性能により優れる偏光フィルムが得られることから長尺方向への一軸延伸が好ましい。長尺方向への一軸延伸は、互いに平行な複数のロールを備える延伸装置を使用して、各ロール間の周速を変えることにより行うことができる。一方、横一軸延伸はテンター型延伸機を用いて行うことができる。
固定処理工程は、主として、PVA層へのヨウ素系色素の吸着を強固にするために行われる。固定処理工程は、延伸前、延伸中または延伸後の積層体を固定処理浴に浸漬することにより行うことができる。固定処理浴としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ酸塩などのホウ素化合物の1種または2種以上を含む水溶液を使用することができる。また、必要に応じて、固定処理浴中にヨウ素化合物や金属化合物を添加してもよい。固定処理浴として使用されるホウ素化合物を含む水溶液中におけるホウ素化合物の濃度は、一般に0.1〜15質量%の範囲内、特に1〜10質量%の範囲内であることが好ましい。当該濃度を0.1〜15質量%の範囲内にすることでヨウ素系色素の吸着をより強固にすることができる。固定処理浴の温度は、10〜60℃の範囲内、特に15〜40℃の範囲内であることが好ましい。当該温度を10〜60℃の範囲内にすることでヨウ素系色素の吸着をより強固にすることができる。
洗浄工程は、フィルム表面の不要な薬品類や異物を除去したり、最終的に得られる偏光フィルムの光学的性能を調節したりするために行われることが多い。洗浄工程は、積層体を洗浄浴に浸漬させたり、積層体に洗浄液を散布したりすることによって行うことができる。洗浄浴や洗浄液としては水を使用することができ、これらにヨウ化カリウムを含有させてもよい。
乾燥工程における乾燥の条件は特に制限されないが、30〜150℃の範囲内、特に50〜130℃の範囲内の温度で乾燥を行うのが好ましい。30〜150℃の範囲内の温度で乾燥することで寸法安定性に優れる偏光フィルムが得られやすい。
以上のようにすることで、延伸された熱可塑性樹脂フィルム層上に形成された偏光フィルムが得られる。このような形態の偏光フィルムの使用方法は特に制限されず、例えば、延伸された熱可塑性樹脂フィルム層を剥離せずに、それをそのまま、または所望により偏光フィルム側に光学的に透明で且つ機械的強度を有する保護膜を貼り合わせて偏光板としてもよいし、延伸された熱可塑性樹脂フィルム層が位置する側とは反対側に保護膜を貼り合わせた後で、当該延伸された熱可塑性樹脂フィルム層を剥離し、それをそのまま、または所望により剥離面に別の保護膜を貼り合わせて偏光板としてもよい。保護膜としては、三酢酸セルロース(TAC)フィルム、酢酸・酪酸セルロース(CAB)フィルム、アクリル系フィルム、ポリエステル系フィルムなどを使用することができる。また、貼り合わせのための接着剤としては、PVA系接着剤やウレタン系接着剤などを挙げることができるが、PVA系接着剤が好適である。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において採用された、熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角の測定方法、ならびに、偏光フィルムの吸光度、単体透過率およびM/Nの各測定ないし算出方法を以下に示す。
[熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角]
協和界面科学株式会社製「DropMaster500」を使用し、20℃、65%RHの環境下で、内径0.4mmの針から2μLの純水を熱可塑性樹脂フィルムの表面に押し出して接触角を測定した。
[偏光フィルムの吸光度および単体透過率]
以下の実施例または比較例で得られた偏光フィルムの幅方向(TD)の中央部から、偏光フィルムの長さ方向(MD)に2cmの長方形のサンプルを採取し、積分球付き分光光度計(日本分光株式会社製「V7100」)を用いて、このサンプルを当該分光光度計の偏光板に対してクロスニコル状態に設置し、波長480nmでの吸光度(A)および700nmでの吸光度(B)を測定した。次いで、同じサンプルおよび分光光度計を用いてJIS Z 8722(物体色の測定方法)に準拠し、C光源、2°視野の可視光領域の視感度補正を行い、当該サンプルについて、長さ方向に対して45°傾けた場合の光の透過率と−45°傾けた場合の光の透過率を測定して、それらの平均値(%)をその偏光フィルムの単体透過率とした。
[偏光フィルムのM/N]
以下の実施例または比較例で得られた偏光フィルムについて、その長さ方向(MD)の任意の位置で、幅方向(TD)における中央部からMD×TD=2mm×10mmの大きさの細片を切り出し、その細片の両面を厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム2枚で挟んでミクロトームに取り付けた。当該細片をポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、MDと平行に20μm間隔でスライスし、サイズがMD×TD=2mm×20μmである試料を採取した。
当該試料について、堀場製作所製 顕微レーザラマン分光測定装置「LabRAM ARAMIS VIS」を用いて、ミクロトームによるスライスで生じた断面上の測定対象部分に対して、波長532nmのレーザー光を照射してラマン分光測定を行い、そのときに観測されたシグナルのうち、310cm−1でのシグナルの強度(Int310)と210cm−1でのシグナルの強度(Int210)とから、その部分における比率(Int310/Int210)を算出した。なお上記の測定対象部分は、偏光フィルムの各面からフィルムの厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分とし、得られた2つの比率(Int310/Int210)について、M≦Nを満たすようにそれぞれの値をMまたはNとし、これらのMおよびNを用いてM/Nを算出した。
比較例1]
(1)熱可塑性樹脂フィルムの親水化処理
熱可塑性樹脂フィルムとして、非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人化成株式会社製 A−PETシート FR 厚み150μm)を用いて、熱可塑性樹脂フィルムの片面に放電量280W・分/m(出力280W/m、処理速度1.0m/分)でコロナ処理を行った。コロナ処理後の熱可塑性樹脂フィルムの表面の接触角は60°であった(コロナ処理前の接触角は79°)。
(2)原液の調製
PVA(酢酸ビニルとエチレンとの共重合体のけん化物、平均重合度2,400、けん化度99.4モル%、エチレン単位の含有率2.5モル%)100質量部、可塑剤としてグリセリン10質量部、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.1質量部および水からなる水溶液を調製してPVA層を形成するための原液とした。
(3)積層体の作製
(1)で親水化処理を行った熱可塑性樹脂フィルムのコロナ処理面に(2)で調製した原液をダイコーターを用いて塗工した後、80℃で240秒間乾燥することにより、非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム層と厚みが15μmのPVA層とからなる2層構造の積層体(幅0.5mの長尺の積層体)を作製した。
(4)偏光フィルムの製造
(3)で作製した積層体に対して、不溶化工程、染色工程、架橋工程、延伸工程、固定処理工程および乾燥工程を行うことにより偏光フィルムを製造した。すなわち、上記の積層体を、ホウ酸を3質量%の濃度で含有する温度32℃の不溶化浴に1分間浸漬している間に元の長さの2倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(1段目延伸)した後、使用量としてヨウ素を0.035質量%およびヨウ化カリウムを0.8質量%の濃度で水に混合してなる温度20℃の染色浴に0.5分間浸漬している間に元の長さの3倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(2段目延伸)し、次いでホウ酸を2.5質量%の濃度で含有する温度32℃の架橋浴に2分間浸漬している間に元の長さの3.6倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(3段目延伸)し、さらにホウ酸を2.8質量%およびヨウ化カリウムを5質量%の濃度で含有する温度60℃のホウ酸/ヨウ化カリウム水溶液中に浸漬している間に元の長さの6倍まで長さ方向(MD)に一軸延伸(4段目延伸)し、その後、ホウ酸を1.5質量%およびヨウ化カリウムを5質量%の濃度で含有する温度22℃のヨウ化カリウム水溶液中に5秒間浸漬することによりフィルムを洗浄し、続いて60℃の乾燥機で240秒間乾燥することにより、延伸された非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム層上に形成された厚み8μmの偏光フィルムを得た。
得られた偏光フィルム(延伸された非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム層を剥離した後のもの)について、上記した方法により、吸光度、単体透過率およびM/Nを測定ないし算出した。結果を表1に示した。
[実施例1〜2および比較例2〜6
積層体におけるPVA層の厚み、染色浴の温度、染色浴への浸漬時間および染色浴の組成を表1に示すように変更したこと以外は、比較例1と同様にして表1に示す厚みを有する偏光フィルムを製造した。
得られた偏光フィルム(延伸された非晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム層を剥離した後のもの)について、上記した方法により、吸光度、単体透過率およびM/Nを測定ないし算出した。結果を表1に示した。
Figure 0006618890

Claims (5)

  1. ポリビニルアルコールを含むマトリックスにヨウ素系色素が吸着している偏光フィルムであって、当該偏光フィルムの断面をラマン分光測定して得られる、フィルムの一方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をMとし、フィルムの他方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm−1でのシグナル強度(Int310)と210cm−1でのシグナル強度(Int210)との比率(Int310/Int210)をNとした際に(但し、M≦Nである)、M/Nが0.76以下であり、厚みが5μm以下である、偏光フィルム。
  2. クロスニコル状態における波長480nmでの吸光度(A)と波長700nmでの吸光度(B)との比率(A/B)が1.45以上である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  3. 単体透過率が40〜45%である、請求項1または2に記載の偏光フィルム。
  4. ポリビニルアルコール層と熱可塑性樹脂フィルム層とを有する積層体を染色および延伸する工程を含む、ポリビニルアルコールを含むマトリックスにヨウ素系色素が吸着している偏光フィルムの製造方法であって、染色はヨウ素系色素を含む染色浴に積層体を浸漬することにより行われ、染色浴の温度が18℃以下であり、浸漬時間が0.3分以下であり、当該偏光フィルムの断面をラマン分光測定して得られる、フィルムの一方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm −1 でのシグナル強度(Int 310 )と210cm −1 でのシグナル強度(Int 210 )との比率(Int 310 /Int 210 )をMとし、フィルムの他方の面から厚み方向に内部に厚みに対して10%進入した部分における310cm −1 でのシグナル強度(Int 310 )と210cm −1 でのシグナル強度(Int 210 )との比率(Int 310 /Int 210 )をNとした際に(但し、M≦Nである)、M/Nが0.76以下である、製造方法。
  5. ポリビニルアルコール層の厚みが30μm以下である、請求項に記載の製造方法。
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