JP2013182162A - 偏光板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、耐湿性、偏光サングラスを掛けた際の視認性に優れる偏光板の製造方法の提供。
【解決手段】基材フィルム1の少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層2を形成して積層フィルム3を得る樹脂層形成工程、積層フィルム3を、樹脂層2の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルム4を得る延伸工程、延伸フィルム4を二色性色素で染色して偏光子層5を形成し、偏光性積層フィルム6を得る染色工程、偏光性積層フィルム6において、偏光子層5の基材フィルム1とは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、偏光子層5の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層7を形成して多層フィルム8を得る防湿層形成工程、及び、多層フィルム8から基材フィルム1を剥離する剥離工程、を含む偏光板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板の製造方法に関する。また、本発明は、該偏光板に粘着剤層を設けた粘着剤層付き偏光板、及び、それを用いた画像表示装置に関連する。
近年、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話等のモバイル型液晶表示装置は、小型化、軽量化が要望されており、それら液晶表示装置に使用される偏光板についてもさらなる薄型化、軽量化が求められている。また、液晶表示装置は、高温、高湿環境下で用いられることがあるため、偏光板にも耐熱性、耐湿性が求められている。
一方、日差しの強い屋外等の環境下においては、その眩しさを解消するために、偏光サングラスを掛けた状態で液晶表示装置が視認されることがある。液晶表示装置から出射される光は、通常、直線偏光であるため、偏光サングラスを掛けた状態で液晶表示装置を視認した場合、偏光サングラスの吸収軸と液晶表示装置からの直線偏光の偏光軸のなす角度によっては、視認性に問題を生じることがある。
このような状況の下、薄型の偏光板を製造する方法として、特許文献1には、基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成した後、延伸し、次いでポリビニルアルコール系樹脂層の基材フィルムとは反対側の面に、トリアセチルセルロースフィルムを貼合した後、基材フィルムを剥離し、染色処理を施す方法が記載されている。また、特許文献2には、アクリル系樹脂又は環状オレフィン系樹脂から構成された基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成した後、延伸し、次いで染色処理を施すことにより、前記基材フィルムが保護フィルムを兼ねる偏光板の製造方法が記載されている。
特開2000−338329号公報 特開2009−98653号公報
特許文献1及び2に記載の方法により得られる偏光板は、高温高湿下での耐熱性及び耐湿性の点や、偏光サングラスを掛けた際の視認性の点で必ずしも十分なものではない。
従って、本発明の目的は、高温高湿下での耐熱性及び耐湿性に優れ、偏光サングラスを掛けた際の視認性に優れる薄型の偏光板を製造する方法を提供することにある。
本発明は、下記のものを含む。
[1] 基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程、
前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層を形成して多層フィルムを得る防湿層形成工程、及び、
前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離する剥離工程、
を含む偏光板の製造方法。
[2] 前記防湿層形成工程において、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、光硬化性接着剤層を介して防湿層を形成する[1]に記載の偏光板の製造方法。
[3] 前記防湿層形成工程において、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上である位相差フィルムを、その遅相軸が前記偏光子層の吸収軸に対して20度以上70度以下の角度θとなるように貼合する[1]又は[2]に記載の偏光板の製造方法。
[4] 前記位相差フィルムは、偏光子層への貼合面とは反対側の面に表面処理が施されているフィルムである[1]〜[3]のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の方法により製造された偏光板と、
該偏光板における前記偏光子層の防湿層とは反対側の面に設けられている粘着剤層とを有する、粘着剤層付き偏光板。
[6] [5]に記載の粘着剤層付き偏光板と、該偏光板の粘着剤層側で貼合された画像表示パネルとを有する画像表示装置。
本発明によれば、高温高湿下での耐熱性及び耐湿性に優れ、偏光サングラスを掛けた際の視認性に優れる薄型の偏光板を製造する方法を提供することができる。また、この方法により得られた偏光板に粘着剤層を設けて、粘着剤層付き偏光板とすることができ、さらに、該粘着剤層を介して画像表示パネルに貼合して画像表示装置とすることができる。
本発明の製造方法の各工程で得られるフィルムの断面を模式的に表した図。 防湿層の遅相軸と、偏光子層の吸収軸の関係を示す概念図。 本発明の製造方法により得られる偏光板の断面の一例を示す概念図。 本発明の製造方法により得られる偏光板の断面の一例を示す概念図。 本発明の粘着剤層付き偏光板の断面の一例を示す概念図。 本発明の画像表示装置の断面の一例を示す概念図。
<偏光板の製造方法>
本発明の製造方法は、基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程(S10)、前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程(S20)、前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程(S30)、前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に防湿層を形成して多層フィルムを得る防湿層形成工程(S40)、及び、前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離する剥離工程(S50)を含む。図1には、各工程により得られるフィルムの断面を模式的に表した図を示しており、以下、図1も参照しながら本発明の製造方法について詳細に説明する。
[樹脂層形成工程(S10)]
樹脂層形成工程では、基材フィルム1の少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層2を形成して積層フィルム3を得る(図1(A))。
(基材フィルム)
基材フィルム1に用いる樹脂としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられ、それらのTgまたはTmに応じて適切な樹脂を選択できる。熱可塑性樹脂の具体例としては、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合物、共重合物などが挙げられる。
基材フィルム1は、上述した樹脂から構成される単層又は多層であることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、安定的に高倍率で延伸しうる点から、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが好ましい。また、プロピレンにエチレンを共重合して得られるエチレン−ポリプロピレン共重合体なども好適に用いることが出来る。共重合は他の種類のモノマーでも可能であり、プロピレンに共重合可能な他種のモノマーとしては、たとえば、エチレン、α−オレフィンを挙げることができる。α−オレフィンとしては、炭素数4以上のα−オレフィンが好ましく、炭素数4〜10のα−オレフィンがより好ましい。炭素数4〜10のα−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖状モノオレフィン類;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。共重合体中の当該他のモノマー由来の構成単位の含有率は、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従い、赤外線(IR)スペクトル測定を行なうことにより求めることができる。
上記のなかでも、プロピレン系樹脂フィルムを構成するプロピレン系樹脂として、プロピレンの単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、および、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体が好ましい。
また、プロピレン系樹脂フィルムを構成するプロピレン系樹脂の立体規則性は、実質的にアイソタクチックまたはシンジオタクチックであることが好ましい。実質的にアイソタクチックまたはシンジオタクチックの立体規則性を有するプロピレン系樹脂からなるプロピレン系樹脂フィルムは、その取扱い性が比較的良好であるとともに、高温環境下における機械的強度に優れている。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、好ましくはノルボルネン系樹脂が用いられる。環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、たとえば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。具体例としては、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレン等のα−オレフィンとその共重合体(代表的にはランダム共重合体)、およびこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、ならびにそれらの水素化物などが挙げられる。環状オレフィンの具体例としては、ノルボルネン系モノマーが挙げられる。
環状ポリオレフィン系樹脂としては種々の製品が市販されている。具体例としては、Topas(登録商標)(Ticona社製)、アートン(登録商標)(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、アペル(登録商標)(三井化学(株)製)などが挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、エステル結合を有するポリマーであり、主に、多価カルボン酸と多価アルコールの重縮合体である。用いられる多価カルボン酸には、主に2価のジカルボン酸が用いられ、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどがある。また、用いられる多価アルコールも主に2価のジオールが用いられ、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
ポリエステル系樹脂の代表例として、テレフタル酸とエチレングリコールの共重合体であるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。ポリエチレンテレフタレートは結晶性の樹脂であるが、結晶化処理する前の状態のものの方が延伸などの処理を施しやすい。必要であれば、延伸時、または延伸後の熱処理などによって結晶化処理することが出来る。また、ポリエチレンテレタレートの骨格にさらに他種のモノマーを共重合することで結晶性を下げた(もしくは、非晶性とした)共重合ポリエステルも好適に用いられる。このような樹脂の例として、例えば、シクロヘキサンジメタノールやイソフタル酸などを共重合したものなどが好適に用いられる。これらの樹脂も延伸性にすぐれ好適に用いることができる。
ポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体以外の具体的な樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレート、などが挙げられる。これらのブレンド樹脂や、共重合体も好適に用いることが出来る。
(メタ)アクリル系樹脂としては、任意の適切な(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。たとえば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(たとえば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂として、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸のエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートなどが挙げられる。また、これらの共重合物や、水酸基の一部を他種の置換基などで修飾された物なども挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテートが特に好ましい。セルローストリアセテートは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。セルローストリアセテートの市販品の例としては、フジタック(登録商標)TD80(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UZ(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD40UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製)などが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合されたポリマーからなるエンジニアリングプラスチックであり、高い耐衝撃性、耐熱性、難燃性を有する樹脂である。また、高い透明性を有することから光学用途でも好適に用いられる。光学用途では光弾性係数を下げるためにポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、波長依存性を改良した共重合ポリカーボネートなども市販されており、好適に用いることが出来る。このようなポリカーボネート樹脂は広く市販されており、たとえば、パンライト(登録商標)(帝人化成(株))、ユーピロン(登録商標)(三菱エンジニアリングプラスチック(株))、SDポリカ(登録商標)(住友ダウ(株))、カリバー(登録商標)(ダウケミカル(株))などが挙げられる。
基材フィルム1には、上記の熱可塑性樹脂の他に、任意の適切な添加剤が添加されていてもよい。このような添加剤としては、たとえば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、および着色剤などが挙げられる。基材フィルム中の上記にて例示した熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。基材フィルム中の熱可塑性樹脂の含有量が50重量%未満の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現されないおそれがあるからである。
基材フィルム1の厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性の点から1〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、さらには5〜200μmが好ましい。基材フィルムの厚さは、5〜150μmが最も好ましい。
基材フィルム1は、樹脂層との密着性を向上させるために、少なくとも樹脂層が形成される側の表面に、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよい。また密着性を向上させるために、基材フィルムの樹脂層が形成される側の表面にプライマー層、接着剤層等の薄層を形成してもよい。なお、ここでいう基材フィルムは、接着剤層やコロナ処理層などは含まないものを意味する。
(ポリビニルアルコール系樹脂層)
ポリビニルアルコール系樹脂層2は、典型的には、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末を例えば水等の溶解度の高い溶媒に溶解させて得たポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルムの一方の表面上に塗工し、溶剤を蒸発させて乾燥することにより形成される。樹脂層をこのように形成することにより、薄く形成することが可能となる。ポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルムに塗工する方法としては、ワイヤーバーコーティング法、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、ダイコート法、カンマコート法、リップコート法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法、などを公知の方法から適宜選択して採用できる。乾燥温度は、たとえば50〜200℃であり、好ましくは60〜150℃である。乾燥時間は、たとえば2〜20分である。
形成する樹脂層2の厚みは、3μm超かつ30μm以下であることが好ましく、さらには5〜20μmが好ましい。3μm以下であると延伸後に薄くなりすぎて染色性が著しく悪化してしまい、30μmを超えると、最終的に得られる偏光子層の厚みが10μmを超えてしまうことがある。
基材フィルム1とポリビニルアルコール系樹脂層2の密着性を向上させるために、基材フィルム1と該樹脂層2の間にプライマー層を設けても良い。プライマー層はポリビニルアルコール系樹脂に架橋剤などを含有する組成物で形成することが密着性の観点から好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、完全ケン化品であることが好ましい。ケン化度の範囲は、80.0モル%〜100.0モル%であるものが好ましく、90.0モル%〜99.5モル%の範囲であるものがより好ましく、さらには94.0モル%〜99.0モル%の範囲であるものが最も好ましい。ケン化度が80.0モル%未満であると、得られる偏光板の耐水性・耐湿熱性が低下する恐れがある。また、ケン化度が99.5モル%を超えると、染色速度が遅くなり、十分な偏光性能を有する偏光性積層フィルムが得られない場合がある。
ここでいうケン化度とは、ポリビニルアルコール系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式で定義される数値である。JIS K 6726(1994)で規定されている方法で求めることができる。
ケン化度(モル%)=(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)×100
ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、すなわち結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
ポリビニルアルコール系樹脂は、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールであってもよい。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどで変性したものなどが挙げられる。変性の割合は30モル%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。30モル%を超える変性を行った場合には、二色性色素を吸着しにくくなり、偏光性能が低くなってしまう恐れがある。
ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度も特に限定されるものではないが、100〜10000が好ましく、1500〜8000がより好ましく、さらには2000〜5000であることが最も好ましい。ここでいう平均重合度もJIS K 6726(1994)によって定められた方法によって求められる数値である。
このような特性を有するポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば(株)クラレ製のPVA124(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、PVA117(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、PVA624(ケン化度:95.0〜96.0モル%)およびPVA617(ケン化度:94.5〜95.5モル%);例えば日本合成化学工業(株)製のAH−26(ケン化度:97.0〜98.8モル%)、AH−22(ケン化度:97.5〜98.5モル%)、NH−18(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、およびN−300(ケン化度:98.0〜99.0モル%);例えば日本酢ビ・ポバール(株)のJC−33(ケン化度:99.0モル%以上)、JM−33(ケン化度:93.5〜95.5モル%)、JM−26(ケン化度:95.5〜97.5モル%)、JP−45(ケン化度:86.5〜89.5モル%)、JF−17(ケン化度:98.0〜99.0モル%)、JF−17L(ケン化度:98.0〜99.0モル%)およびJF−20(ケン化度:98.0〜99.0モル%)などが挙げられ、本発明において好適に用いることができる。
[延伸工程(S20)]
延伸工程では、前記積層フィルム3を、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルム4を得る(図1(B))。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは、5倍超かつ17倍以下であり、さらに好ましくは5倍超かつ8倍以下である。延伸倍率が5倍以下だと、ポリビニルアルコール系樹脂層が十分に配向しないため、結果として、偏光子層の偏光度が十分に高くならない不具合を生じることがある。一方、延伸倍率が17倍を超えると延伸時の積層フィルム3の破断が生じ易くなると同時に、延伸フィルム4の厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性・ハンドリング性が低下するおそれがある。延伸工程(S20)における延伸処理は、一段での延伸に限定されることはなく多段で行うこともできる。この場合、二段階目以降の延伸工程も延伸工程(S20)の中で行ってもよいが、染色工程(S30)における染色処理や架橋処理と同時に行われてもよい。このように多段で延伸を行う場合は、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行う。
本実施形態における延伸工程(S20)においては、積層フィルム3の長手方向に対して行なう縦延伸処理や、幅方向に対して延伸する横延伸処理などを実施することが出来る。縦延伸方式としては、ロール間延伸方法、圧縮延伸方法などが挙げられ、横延伸方式としてはテンター法などが挙げられる。
また、延伸処理は、湿潤式延伸方法と乾式延伸方法のいずれも採用できるが、乾式延伸方法を用いる方が、積層フィルム3を延伸する際の温度を広い範囲から選択することができる点で好ましい。
延伸温度は、ポリビニルアルコール系樹脂層2及び基材フィルム1全体が延伸可能な程度に流動性を示す温度以上に設定され、好ましくは、基材フィルム1の相転移温度の−30℃から+30℃の範囲であり、より好ましくは、基材フィルム1の相転移温度の−25℃から+30℃の範囲である。延伸温度を相転移温度の−30℃より低くすると、5倍超の高倍率延伸が達成されにくい。延伸温度が相転移温度の+30℃を超えると、基材フィルムの流動性が大きすぎて延伸が困難になる傾向にある。5倍超の高延伸倍率をより達成しやすいことから、延伸温度は上記範囲内であって、さらに好ましくは120℃以上である。延伸処理の温度調整は通常、加熱炉の温度調整による。
[染色工程(S30)]
染色工程では、延伸フィルム4を二色性色素で染色して偏光子層5を形成し、偏光性積層フィルム6を得る(図1(C))。二色性色素としては、たとえば、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。有機染料としては、たとえば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。これらの二色性物質は、一種類でも良いし、二種類以上を併せて用いても良い。
染色工程は、たとえば、上記二色性色素を含有する溶液(染色溶液)に、延伸フィルム4全体を浸漬することにより行う。染色溶液としては、上記二色性色素を溶媒に溶解した溶液を使用できる。染色溶液の溶媒としては、一般的には水が使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されても良い。二色性色素の濃度としては、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜7重量%であることがより好ましく、0.025〜5重量%であることが特に好ましい。
二色性色素としてヨウ素を使用する場合、染色効率をより一層向上できることから、さらにヨウ化物を添加することが好ましい。このヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンなどが挙げられる。これらヨウ化物の添加割合は、染色溶液において、0.01〜20重量%であることが好ましい。ヨウ化物の中でも、ヨウ化カリウムを添加することが好ましい。ヨウ化カリウムを添加する場合、ヨウ素とヨウ化カリウムの割合は重量比で、1:5〜1:100の範囲にあることが好ましく、1:6〜1:80の範囲にあることがより好ましく、1:7〜1:70の範囲にあることが特に好ましい。
染色溶液への延伸フィルム4の浸漬時間は、特に限定されないが、通常は15秒〜15分間の範囲であることが好ましく、30秒〜3分間であることがより好ましい。また、染色溶液の温度は、10〜60℃の範囲にあることが好ましく、20〜40℃の範囲にあることがより好ましい。
なお、染色処理を延伸工程の前、または同時に行うことも可能であるが、ポリビニルアルコール系樹脂に吸着させた二色性色素を良好に配向させることが出来るよう、未延伸フィルムに延伸工程を施した後に行うことが好ましい。この際、予め目標の倍率で延伸されたものを単に染色するのみでも良いし、予め低倍率で延伸されたものを染色中に再度延伸して、トータルで目的の倍率に達する方法であっても良い。また、さらにその後の架橋処理中に延伸をする場合には、ここでも低倍率の延伸にとどめておくことも出来る。この場合架橋処理後に目的に倍率に達するように適時調整すればよい。
染色工程において、染色に次いで架橋処理を行うことが出来る。架橋処理は、たとえば架橋剤を含む溶液(架橋溶液)中に延伸フィルムを浸漬することにより行うことができる。架橋剤としては、従来公知の物質を使用することができる。たとえば、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物や、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。これらは一種類でも良いし、二種類以上を併用しても良い。
架橋溶液として、架橋剤を溶媒に溶解した溶液を使用できる。溶媒としては、たとえば水が使用できるが、さらに、水と相溶性のある有機溶媒を含んでも良い。架橋溶液における架橋剤の濃度は、これに限定されるものではないが、1〜20重量%の範囲にあることが好ましく、6〜15重量%であることがより好ましい。
架橋溶液中には、ヨウ化物を添加してもよい。ヨウ化物の添加により、樹脂層の面内における偏光特性をより均一化させることができる。ヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。ヨウ化物の含有量は、0.05〜15重量%、より好ましくは0.5〜8重量%である。
架橋溶液への延伸フィルムの浸漬時間は、通常、15秒〜20分間であることが好ましく、30秒〜15分間であることがより好ましい。また、架橋溶液の温度は、10〜90℃の範囲にあることが好ましい。
なお、架橋処理は、架橋剤を染色溶液中に配合することにより、染色処理と同時に行うこともできる。また、予め目標の倍率で延伸されたものを単に架橋させるのみでも良いし、架橋処理と延伸を同時に行っても良い。予め延伸工程において低倍率で延伸された延伸フィルムを、架橋処理中に再度延伸することで、トータルで目的の倍率に達するようにしてもよい。
最後に洗浄処理および乾燥処理を行なうことが好ましい。洗浄処理としては、水洗浄処理を施すことができる。水洗浄処理は、通常、イオン交換水、蒸留水などの純水に延伸フィルムを浸漬することにより行なうことができる。水洗浄温度は、通常3〜50℃、好ましくは4℃〜20℃の範囲である。浸漬時間は通常2〜300秒間、好ましくは3秒〜240秒間である。
洗浄処理は、ヨウ化物溶液による洗浄処理と水洗浄処理を組み合わせてもよく、適宜にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、プロパノール等の液体アルコールを配合した溶液を用いることもできる。
洗浄処理の後に、乾燥処理を施すことが好ましい。乾燥処理として、任意の適切な方法(たとえば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)を採用しうる。たとえば、加熱乾燥の場合の乾燥温度は、通常、20〜95℃であり、乾燥時間は、通常、1〜15分間程度である。以上の染色工程(S30)により、樹脂層が偏光子としての機能を有することになる。本明細書においては、偏光子としての機能を有する樹脂層を偏光子層といい、基材フィルム上に偏光子層を備えた積層体を偏光性積層フィルムという。
[防湿層形成工程(S40)]
防湿層形成工程では、前記偏光性積層フィルム6において、前記偏光子層5の前記基材フィルム1とは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層5の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層7を形成して多層フィルム8を得る(図1(D))。ここで、偏光子層5の吸収軸に対する防湿層7の遅相軸の角度θに関して、図2を用いて説明する。図2(A)は、防湿層7と偏光子層5についてそれらの断面方向からみた模式的な図であり、図2(B)は、防湿層7及び偏光子層5の積層体を防湿層7側からその法線方向にみた模式的な図である。図2(A)及び図2(B)において、防湿層7の遅相軸を7aと示し、偏光子層5の吸収軸を5aと示す。偏光子層5の吸収軸5aに対する防湿層7の遅相軸7aの角度θは、図2(B)に示すθを意味する。
防湿層7の透湿度は、得られる偏光板の耐熱性、耐湿性の観点から、2g/m/24hrs以上、150g/m/24hrs以下であることが好ましい。また、防湿層7の位相差は、偏光サングラスを掛けた際の視認性の観点から、10000nm以下であることが好ましい。
防湿層7の形成方法としては、(1)前記偏光子層5の前記基材フィルム1とは反対側の面に、前述した透湿度及び位相差を発現しうる液晶材料等の位相差発現物質を前記所定の遅相軸方向になるように塗布して形成する方法、(2)前記偏光子層5の前記基材フィルム1とは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上である位相差フィルムを、その遅相軸が前記偏光子層5の吸収軸に対して20度以上70度以下の角度θとなるように貼合する方法等が挙げられるが、前記(2)の方法が好ましく採用される。
位相差フィルムとしては、通常、延伸処理によりその位相差が付与されたフィルムが挙げられる。位相差フィルムの遅相軸の向きは、その位相差フィルムの材質及び延伸方向によって決定される。例えば、縦一軸延伸又は横一軸延伸したフィルムの場合、フィルムの材質に応じ、フィルムの長手方向に平行又は垂直に遅相軸を有することになる。このような位相差フィルムとして使用する場合には、フィルムをカットした後、その遅相軸が前記偏光子層の吸収軸に対して20度以上70度以下の向きになるように貼合する。また、フィルムの長手方向に対して遅相軸が20度以上70度以下になるように斜め方向に一軸延伸したフィルムを位相差フィルムとして使用する場合には、この位相差フィルムを、長手方向に平行な方向に吸収軸を有する偏光性積層フィルムといわゆるロール・トゥ・ロール形式で貼合することができる。生産効率の観点からは、後者のケースが好ましい。このように傾いた遅相軸を達成する手法は、特に限定されず、斜め延伸でも横延伸でもよい。横延伸の場合、意図的に幅方向のボーイング形状を強くすることで、中央部以外は遅相軸が傾くので、この部分を位相差フィルムとして好適に用いることも出来る。
防湿層を形成する材料としては、透湿度が200g/m/24hrs以下となる樹脂から選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどから構成されるポリエステル系樹脂フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、(メタ)アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなどが挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、エステル結合を有するポリマーであり、主に、多価カルボン酸と多価アルコールの重縮合体である。用いられる多価カルボン酸は、主に2価のジカルボン酸が用いられ、たとえば、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどがある。また、用いられる多価アルコールも主に2価のジオールが用いられ、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレート、などが挙げられる。これらのブレンド樹脂や、共重合体も好適に用いることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂としては、適宜の市販品、例えば、Topas(登録商標)(Ticona社製)、アートン(登録商標)(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(登録商標)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(登録商標)(ZEONEX)(日本ゼオン(株)製)、アペル(登録商標)(三井化学(株)製)を好適に用いることができる。このような環状ポリオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法が適宜用いられる。また、エスシーナ(登録商標)(積水化学工業(株)製)、SCA40(積水化学工業(株)製)、ゼオノア(登録商標)フィルム((株)オプテス製)などの予め製膜された環状ポリオレフィン系樹脂製のフィルムの市販品を用いてもよい。
環状ポリオレフィン系樹脂フィルムは、一軸延伸又は二軸延伸されたものであってもよい。延伸することで、環状ポリオレフィン系樹脂フィルムに任意の位相差値を付与することができる。延伸は、通常、フィルムロールを巻き出しながら連続的に行われ、加熱炉にて、ロールの進行方向、その進行方向と垂直の方向、またはその両方へ延伸される。加熱炉の温度は、通常、環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度近傍からガラス転移温度+100℃までの範囲である。延伸の倍率は、一つの方向につき通常1.1〜6倍、好ましくは1.1〜3.5倍である。
環状ポリオレフィン系樹脂フィルムは、一般に表面活性が劣るため、偏光性積層フィルムに貼合する表面には、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を行うのが好ましい。中でも、比較的容易に実施可能なプラズマ処理、コロナ処理が好適である。
防湿層の厚みは、得られる偏光板の薄型化の観点から、90μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。一方、偏光板を得る過程での機械的強度などの観点から、5μm以上であることが好ましい。
前記位相差フィルムは、予め、偏光子層への貼合面とは反対側の面に表面処理が施されていてもよい。表面処理として、例えば、ハードコート層、帯電防止層、防汚層、反射防止層、防眩層を形成する処理などが挙げられる。これらを複数組み合わせた表面処理であってもよい。位相差フィルム表面にこれらの表面処理層を形成する方法はとくに限定されず、公知の方法を用いることができる。
(ハードコート層)
ハードコート層は、フィルムの表面硬度を高める機能を有し、表面の擦り傷防止などの目的で設けられる。ハードコート層は、JIS K 5600−5−4に規定される鉛筆硬度試験で、Hまたはそれより硬い値を示すことが好ましい。このハードコート層を形成した場合、製造工程もしくは最終製品において、たとえば表面の汚れを取るために布などで表面を擦った際でも、傷が入りにくい利点がある。かかるハードコート層を形成する材料は、一般に、熱や光によって硬化するものである。たとえば、有機シリコーン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタンアクリレート系などの有機ハードコート材料や、二酸化ケイ素などの無機ハードコート材料を挙げることができる。
(帯電防止層)
帯電防止層は、フィルムの表面に導電性を付与し、静電気による影響を抑制するなどの目的で設けられる。帯電防止層の形成には、たとえば、導電性物質(帯電防止剤)を含有する樹脂組成物を塗布する方法が採用できる。たとえば、上述したハードコート層の形成に用いるハードコート材料に帯電防止剤を共存させておくことにより、帯電防止性のハードコート層を形成することができる。
(防汚層)
防汚層は、フィルムの表面に撥水性、撥油性、耐汗性、防汚性などを付与するために設けられる。防汚層を形成するための好適な材料は、フッ素含有有機化合物である。フッ素含有有機化合物としては、フルオロカーボン、パーフルオロシラン、これらの高分子化合物などを挙げることができる。防汚層の形成方法は、形成する材料に応じて、蒸着やスパッタリングを代表例とする物理的気相成長法、化学的気相成長法、湿式コーティング法などを用いることができる。防汚層の平均厚さは、通常1〜50nm程度、好ましくは3〜35nmである。
(反射防止層)
反射防止層は、フィルムに入射された外光の反射を防止するための層であり、フィルムの最外層(外部に露出する面)に設けられる。この場合、フィルム上に直接形成してもよいが、ハードコート層などの他の層の最表面に形成してもよい。反射防止層が設けられたフィルムは、波長430〜700nmの光に対する入射角5°での反射率が2%以下であることが好ましく、とりわけ、波長550nmの光に対する同じ入射角での反射率が1%以下であることが好ましい。
反射防止層の厚さは、0.01〜1μm程度とすることができるが、0.02〜0.5μmの範囲がより好ましい。反射防止層は、それが設けられる層の屈折率より小さい屈折率、具体的には1.30〜1.45の屈折率を有する低屈折率層からなるもの、無機化合物からなる薄膜の低屈折率層と無機化合物からなる薄膜の高屈折率層とを交互に複数積層したものなどであることができる。
上記の低屈折率層を形成する材料は、屈折率の小さいものであれば特に制限されない。たとえば、紫外線硬化性アクリル樹脂のような樹脂材料、樹脂中にコロイダルシリカのような無機微粒子を分散させたハイブリッド材料、アルコキシシランを含むゾル−ゲル材料などを挙げることができる。このような低屈折率層は、重合済みのポリマーを塗布することによって形成してもよいし、前駆体となるモノマーまたはオリゴマーの状態で塗布し、その後重合硬化させることによって形成してもよい。また、それぞれの材料は、防汚性を付与するために、分子内にフッ素原子を有する化合物を含むことが好ましい。
(防眩層)
防眩層は、フィルム上での外光の反射を様々な角度に散らすことで、蛍光灯や太陽光などの正反射を低減するために設けられる。これにより、蛍光灯などの像が映りこみにくくなり、表示装置の視認性がよくなる。防眩層は、光硬化性樹脂の中に微粒子を分散させる方法でもよいし、エンボス法などで表面に微細な凹凸形状を形成する方法でもよい。
防眩層の形成に上記のような微粒子を用いる場合、光硬化性樹脂組成物を構成する各成分に無機または有機の微粒子を分散させた後、この樹脂組成物をフィルム上に塗布し、光を照射することにより、透明樹脂中に微粒子が分散されたハードコート層(防眩層)を形成することができる。
一方、エンボス法により微細表面凹凸形状を有する防眩層を形成する場合には、微細凹凸形状が形成された金型を用いて、金型の形状をフィルム上に形成された樹脂層に転写すればよい。エンボス法により微細表面凹凸形状を形成する場合、凹凸形状が転写される樹脂層は、無機または有機の微粒子を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。エンボス法による凹凸形状の転写は、好ましくは、紫外線硬化性樹脂を用いるUVエンボス法が採用される。
防湿層形成工程において、前記偏光子層5の前記基材フィルム1とは反対側の面に、接着剤層を介して防湿層7を形成することができる。ここで、接着剤層としては、水系接着剤層又は光硬化性接着剤層が挙げられるが、上述した様々な防湿層を接着できる点、水分の関与が少なくフィルムのカールを制御し易い点、及び、乾燥を行わなくてもよい点から、光硬化性接着剤層を介して防湿層7を形成することがより好ましい。
水系接着剤とは、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤などが挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液が好適に用いられる。接着剤として用いるポリビニルアルコール系樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるビニルアルコール系共重合体、さらにはそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体などがある。水系接着剤には、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物などが添加剤として添加されてもよい。このような水系の接着剤を用いた場合、それから得られる接着剤層は、通常1μmよりもはるかに薄く、通常の光学顕微鏡で断面を観察しても、その接着剤層は事実上観察されない。
水系接着剤を用いたフィルムの貼合方法は特に限定されるものではなく、フィルムの表面に接着剤を均一に塗布、または、流し込み、塗布面にもう一方のフィルムを重ねてロールなどにより貼合し、乾燥する方法などが挙げられる。通常、接着剤は、その調製後、15〜40℃の温度下で塗布され、貼合温度は、通常15〜30℃の範囲である。
水系接着剤を使用する場合は、フィルムを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するため、乾燥させる。乾燥炉の温度は、30℃〜90℃が好ましい。30℃未満であると接着面が剥離しやすくなる傾向がある。90℃以上であると熱によって偏光子などが光学性能が劣化するおそれがある。乾燥時間は10〜1000秒とすることができる。
乾燥後はさらに、室温またはそれよりやや高い温度、たとえば、20〜45℃程度の温度で12〜600時間程度養生しても良い。養生のときの温度は、乾燥時に採用した温度よりも低く設定されるのが一般的である。
光硬化性接着剤とは、紫外線等の活性エネルギー線を照射することで硬化する接着剤であり、たとえば、重合性化合物及び光重合開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むものなどを挙げることができる。前記重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマーなどの光重合性モノマーや、それらモノマーに由来するオリゴマーなどを挙げることができる。前記光重合開始剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射して中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルといった活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。重合性化合物及び光重合開始剤を含む光硬化性接着剤として、光硬化性エポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含むものが好ましい。
光硬化性接着剤にてフィルム貼合する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、たとえば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、カンマコーター法、ドクタープレート法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などにより、フィルムの接着面に接着剤を塗布し、2枚のフィルムを重ね合わせる方法が挙げられる。流延法とは、被塗布物である2枚のフィルムを、概ね垂直方向、概ね水平方向、または両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。
フィルムの表面に接着剤を塗布した後、ニップロールなどで挟んでフィルム貼り合わせることにより接着される。また、この積層体をロール等で加圧して均一に押し広げる方法も好適に使用することができる。この場合、ロールの材質としては金属やゴム等を用いることが可能である。さらに、この積層体をロールとロールとの間に通し、加圧して押し広げる方法も好ましく採用される。この場合、これらロールは同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。上記ニップロール等を用いて貼り合わされた後の接着剤層の、乾燥または硬化前の厚さは、5μm以下かつ0.01μm以上であることが好ましい。
フィルムの接着表面には、接着性を向上させるために、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
接着剤として光硬化性樹脂を用いた場合は、フィルムを積層後、活性エネルギー線を照射することによって光硬化性接着剤を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが好ましく用いられる。
光硬化性接着剤への光照射強度は、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定され、特に限定されないが、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜6000mW/cmであることが好ましい。照射強度が0.1mW/cm以上である場合、反応時間が長くなりすぎず、6000mW/cm以下である場合、光源から輻射される熱および光硬化性接着剤の硬化時の発熱によるエポキシ樹脂の黄変や偏光フィルムの劣化を生じるおそれが少ない。光硬化性接着剤への光照射時間は、硬化させる光硬化性接着剤に応じて適用されるものであって特に限定されないが、上記の照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜10000mJ/cmとなるように設定されることが好ましい。光硬化性接着剤への積算光量が10mJ/cm以上である場合、重合開始剤由来の活性種を十分量発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、10000mJ/cm以下である場合、照射時間が長くなりすぎず、良好な生産性を維持できる。なお、活性エネルギー線照射後の接着剤層の厚みは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上でかつ2μm以下、さらに好ましくは0.01μm以上でかつ1μm以下である。
活性エネルギー線の照射によって偏光子層や防湿層を含むフィルムの光硬化性接着剤を硬化させる場合、偏光子層の偏光度、透過率および色相、ならびに防湿層の透明性など、偏光板の諸機能が低下しない条件で硬化を行うことが好ましい。
[剥離工程(S50)]
剥離工程では、多層フィルム8から前記基材フィルム1を剥離して偏光板9を得る(図1(E))。基材フィルム1の剥離方法は特に限定されるものでなく、そのまま剥離してもよいし、一度ロール状に巻き取った後、別に剥離工程を設けて剥離してもよい。
<偏光板、粘着剤層付き偏光板>
前述したS10〜S50の工程を経て偏光板9を得ることができる。ここで、本発明の製造方法により得られる偏光板9について、図3〜図6を参照しながら説明する。本発明の偏光板9は、図3に示すように、防湿層7及び偏光子層5を有するものである。また、図4に示すように、防眩層7と偏光子層5の間に接着剤層10が介在したものが好ましい。さらに、図5に示すように、偏光子層5の防湿層7とは反対側の面に粘着剤層11を設けて、粘着剤層付き偏光板20とすることができる。この粘着剤層付き偏光板20は、粘着剤層11側で画像表示ユニット12と貼合して、画像表示装置30とすることができる。なお、粘着剤層付き偏光板20と画像表示ユニット12との間に必要に応じて1/2λ板、1/4λ板などの位相差板を介在させて画像表示装置30としてもよい(図示せず)。
偏光板9の視認度補正単体透過率(Ty)は40%以上であり、かつ視感度補正偏光度(Py)は99.9%以上である。偏光板9は、画像表示装置の偏光板として用いることができる。偏光板9が上述のような光学特性を有することにより、偏光板9を画像表示装置の偏光板として用いた場合に良好なコントラスト比の表示が得られる。
粘着剤層付き偏光板20に用いられる粘着剤としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂などをベースポリマーとし、該ベースポリマーに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋剤を加えた組成物などが挙げられる。さらに該ベースポリマーに微粒子を含有して光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。
粘着剤層11の厚みは1〜40μmであることが好ましいが、加工性、耐久性の特性を損なわない範囲で、薄く塗るのが好ましく、より好ましくは3〜25μmである。3〜25μmであると良好な加工性を有し、かつ偏光フィルムの寸法変化を押さえる上でも好適な厚みである。粘着剤層11が1μm未満であると粘着性が低下し、40μmを超えると粘着剤がはみ出すなどの不具合を生じ易くなる。
偏光子層5の上に粘着剤層11を形成する方法は特に限定されるものではなく、偏光子層5の上に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む溶液を塗布し、乾燥して粘着剤層11を形成した後、セパレーターや他種のフィルムと貼り合わせてもよいし、セパレータ上に粘着剤層を形成した後、偏光子層面に貼り付けて積層してもよい。また、粘着剤層を偏光子層面に形成する際には必要に偏光子層面、または粘着剤層の片方若しくは両方に密着処理、たとえば、コロナ処理等を施してもよい。
画像表示ユニット12としては、例えば、ガラス基板の間に液晶セルを備える液晶パネルや、有機EL素子などが挙げられる。液晶セルとしては、従来公知の各種駆動方式のものを用いることができる。
また、偏光板9において、防湿層7の偏光子層5とは反対側の面に、必要に応じて他の光学層を設けることができる。ここでいう他の光学層としては、例えば、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム、表面に凹凸形状を有する防眩機能付きフィルム、表面反射防止機能付きフィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム、視野角補償フィルムが挙げられる。
ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルムに相当する市販品としては、例えばDBEF(3M社製、住友スリーエム(株)から入手可能)、APF(3M社製、住友スリーエム(株)から入手可能)が挙げられる。視野角補償フィルムとしては基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルム、ポリカーボネート系樹脂からなる位相差フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムが挙げられる。基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、WVフィルム(富士フィルム(株)製)、NHフィルム(新日本石油(株)製)、NRフィルム(新日本石油(株)製)などが挙げられる。また、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムに相当する市販品としては、アートン(登録商標)フィルム(JSR(株)製)、エスシーナ(登録商標)(積水化学工業(株)製)、ゼオノア(登録商標)フィルム((株)オプテス製)などが挙げられる。
以下、実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
(基材フィルム)
基材フィルムとして、厚み110μmの未延伸のポリプロピレン(PP)フィルム(融点:163℃)を用いた。
(プライマー層形成工程)
ポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業(株)製、平均重合度1100、ケン化度99.5モル%、商品名:Z−200)を95℃の熱水に溶解させ濃度3重量%の水溶液を調製した。得られた水溶液にポリビニルアルコール粉末6重量部に対して5重量部の架橋剤(住友化学(株)製、商品名:スミレーズ(登録商標)レジン650)を混ぜた。得られた混合水溶液を、コロナ処理を施した基材フィルム上にマイクログラビアコーターを用いて塗工し、80℃で10分間乾燥させ厚み0.2μmのプライマー層を形成した。
(ポリビニルアルコール系樹脂層形成工程)
ポリビニルアルコール粉末(クラレ(株)製、平均重合度2400、ケン化度98.0〜99.0モル%、商品名:PVA124)を95℃の熱水中に溶解させ濃度8重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を上記プライマー層の上にリップコーターを用いて塗工し80℃で20分間乾燥させ、基材フィルム、プライマー層、ポリビニルアルコール系樹脂層からなる3層の積層フィルムを作成した。
(延伸工程)
上記積層フィルムを、テンター装置を用いて160℃で5.8倍の自由端一軸延伸を実施し、延伸フィルムを得た。延伸後のポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは5.0μmであった。
(染色工程)
上記延伸フィルムを26℃のヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液である染色溶液に90秒浸漬して染色した後、10℃の純水で余分なヨウ素液を洗い流した。次いで76℃のホウ酸とヨウ化カリウムの混合水溶液である架橋溶液に300秒浸漬させた。その後10℃の純水で10秒間洗浄し、最後に80℃で200秒間乾燥させた。以上の工程により樹脂層から偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得た。各溶液の配合比率は以下である。
<染色溶液>
水:100重量部
ヨウ素:0.35重量部
ヨウ化カリウム:10重量部
<架橋溶液>
水:100重量部
ホウ酸:9.5重量部
ヨウ化カリウム:5重量部
(防湿層形成工程)
上記偏光性積層フィルムにおいて、偏光子層の基材フィルムとは反対側の面に、光硬化性接着剤(アデカオプトマーKR‐25T)を塗布した後、該塗布面に、防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(透湿度33g/m/24hrs、厚み25μm)を、その遅相軸が前記偏光子層の吸収軸に対して45度の角度となるように貼合し、防湿層、接着剤層、偏光子層、プライマー層、基材フィルムの5層からなる多層フィルムを得た。得られた多層フィルムから基材フィルムを剥離し、防湿層、接着剤層、偏光子層、プライマー層の4層からなる偏光板を得た。
[実施例2]
防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(透湿度140g/m/24hrs、厚み5μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
[実施例3]
防湿層としてシクロオレフィンポリマーからなるフィルム(透湿度110g/m/24hrs、厚み20μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
[比較例1]
防湿層としてトリアセチルセルロースフィルム(透湿度827g/m/24hrs、厚み42μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
[比較例2]
防湿層としてトリアセチルセルロースフィルム(透湿度827g/m/24hrs、厚み42μm)を用いた点、及び、接着剤として水系接着剤を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。水系接着剤としては、ポリビニルアルコール粉末((株)クラレ製「KL−318」、平均重合度1800)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製し、得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部混合し、接着剤溶液とした。
(偏光性能の測定)
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた偏光板の光学特性を、積分球付き分光光度計(日本分光(株)製、V7100)にて測定した。波長380nm〜780nmの範囲においてMD透過率とTD透過率を求め、以下に表す式(1)、式(2)に基づいて各波長における単体透過率、偏光度を算出し、さらにJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行い、視感度補正単体透過率(Ty)および視感度補正偏光度(Py)を求めた。なお、偏光板の測定は防湿層側をディテクター側とし、プライマー層側から光が入光するように機器にセットした。
上記において、「MD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光板サンプルの透過軸を平行にしたときの透過率であり、式(1)、式(2)においては「MD」と表す。また、「TD透過率」とは、グラントムソンプリズムから出る偏光の向きと偏光板サンプルを透過軸を直交にしたときの透過率であり、式(1)、式(2)においては「TD」と表す。
単体透過率(%)=(MD+TD)/2 ・・・・式(1)
偏光度(%)={(MD−TD)/(MD+TD)}×100 ・・・・式(2)
(耐熱、耐湿性試験)
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた偏光板を60℃、90%RHの環境下に750時間置き、その後の偏光板についてPy、Tyを求めた。その評価結果について、表1に示す。なお、表1中、開始時Ty(%)及び開始時Py(%)は、試験開始時のTy(%)及びPy(%)を意味し、終了時Py(%)は試験終了時のPy(%)を意味し、ΔPy(%)は、終了時Py(%)から開始時Py(%)を引いた差分を意味する。
Figure 2013182162
[実施例4]
防湿層であるポリエチレンテレフタレートフィルムの遅相軸が、偏光子層の吸収軸に対して0度から90度までの10度ごとになるように、ポリエチレンテレフタレートフィルムを偏光性積層フィルムにそれぞれ貼合し、得られる各々の偏光板についてサングラス着用時の視認性を評価した。視認性がよいものを「○」、視認性が悪いものを「×」とした。その結果を表2に示す。
Figure 2013182162
1 基材フィルム
2 ポリビニルアルコール系樹脂層
3 積層フィルム
4 延伸フィルム
5 偏光子層
6 偏光性積層フィルム
7 防湿層
8 多層フィルム
9、9b 偏光板
10 接着剤層
11 粘着剤層
12 画像表示ユニット
20 粘着剤層付き偏光板
30 画像表示装置

Claims (6)

  1. 基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
    前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
    前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程、
    前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層を形成して多層フィルムを得る防湿層形成工程、及び、
    前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離する剥離工程、
    を含む偏光板の製造方法。
  2. 前記防湿層形成工程において、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、光硬化性接着剤層を介して防湿層を形成する請求項1に記載の偏光板の製造方法。
  3. 前記防湿層形成工程において、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上である位相差フィルムを、その遅相軸が前記偏光子層の吸収軸に対して20度以上70度以下の角度θとなるように貼合する請求項1又は2に記載の偏光板の製造方法。
  4. 前記位相差フィルムは、偏光子層への貼合面とは反対側の面に表面処理が施されているフィルムである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により製造された偏光板と、
    該偏光板における前記偏光子層の防湿層とは反対側の面に設けられている粘着剤層とを有する、粘着剤層付き偏光板。
  6. 請求項5に記載の粘着剤層付き偏光板と、該偏光板の粘着剤層側で貼合された画像表示ユニットとを有する画像表示装置。
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