JP7290919B2 - 情報表示装置 - Google Patents

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本発明は、自動車や電車や航空機等(以下では、一般的に「乗り物」とも言う)のフロントガラスまたはコンバイナに画像を投影する情報表示装置に関し、その画像をフロントガラス越しに虚像として観察するようにした投影光学系を用いた情報表示装置に関する。
自動車のフロントガラスやコンバイナに映像光を投写して虚像を形成しルート情報や渋滞情報などの交通情報や燃料残量や冷却水温度等の自動車情報を表示するいわゆる、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up-Display)装置が以下の特許文献1により既に知られている。
この種の情報表示装置においては、ドライバが虚像を観視できる領域を拡大することが望まれる一方、虚像が高解像度で視認性が高いことも重要な性能要因である。
ヘッドアップディスプレイ装置は、映像表示装置に表示された映像を、凹面ミラー(凸レンズの作用)を含む光学系を用いてドライバに拡大像として虚像を提供するものであり、最終反射面としてフロントガラスまたはコンバイナが必ず必要である。
上述されたヘッドアップディスプレイ装置に使用される映像表示装置として、高品位な映像が容易に得られ、安価であることから液晶表示素子が用いることが多いが、一方で、昼間の所定条件化において太陽光がフロントガラスを通過して凹面ミラーで集光され液晶パネルと偏光板にダメージを与えてその性能が大幅に低下すると言う新たな課題が明確になった。
本発明は、上述した太陽光による液晶表示素子および偏光板に与えるダメージを軽減する技術的手段として凹面ミラーを含む光学系の結像性能に対する影響を最小とする技術手段に関する。
加えて、以下の特許文献2によれば、太陽光による液晶表示パネルの損傷のおそれを低減するため、液晶表示パネルからの表示光を通過させて赤外線を反射させる透過反射部材(ホットミラー)を、平行でない状態で、液晶表示パネルの前側に離間して設けるヘッドアップディスプレイ装置が既に知られている。
一方、例えば、以下の非特許文献1にも開示されるような自動車の天井(サンバイザー)付近にコンバイナを含めた本体を取り付ける装置も既に提案されているが、衝突事故を起こした時にHUD装置が外れた場合、運転者に怪我を負わせる可能性があるなど、なお安全上の課題が残るためヘッドアップディスプレイ装置としては、今後、フロントガラスで直接映像光を反射させる方式が主流となると考えられている。
特開2015-194707号公報 特許第4788882号公報
PIONEER R&D(Vol.22,2013)
上記の従来技術である特許文献1に開示されたヘッドアップディスプレイ装置の例では、画像を表示するデバイスと表示デバイスに表示された画像を投写する投写光学系を備え、投写光学系として表示デバイスから観視者の光路において第一ミラーと第二ミラーを有し、第一ミラーにおける画像長軸方向の入射角と第一ミラーにおける画像短軸方向の入射角、および、表示デバイスの画像表示面と第一ミラーとの間隔と、観視者によって視認される虚像の水平方向の幅の関係を所定の条件を満足させることで、装置を実現している。しかしながら、上述した昼間の所定条件下において太陽光がフロントガラスを通過して凹面ミラーで集光され液晶パネルと偏光板に像ダメージを与え性能が大幅に低下すると言う新たな問題に関しては記載すらなかった。
今後は、上記の特許文献1に記載されたフロントガラスを反射面とする方式が主流となると考えられるが、昼間所定の条件化で発生する、フロントガラスを透過して凹面ミラーで集光された太陽光によって液晶表示装置の光出射側に設けられた偏光板や液晶パネルそのものが集光された太陽光の熱と光線強度によって変質して正常な機能を果たさなくなる、いわゆる、焼け(炭化)が発生することとなる。
同様に、最終反射面がコンバイナである非特許文献1に開示された技術においても、昼間の所定条件化において太陽光がフロントガラスとコンバイナを通過して凹面ミラーで集光され液晶パネルと偏光板にダメージを与え性能が大幅に低下すると言う新たな問題に対しては何ら配慮されていなかった。
また、従来技術である上記の特許文献1に開示されたヘッドアップディスプレイ装置の例では、画像を表示するデバイスと、表示デバイスに表示された画像を投写する投写光学系を備え、投写光学系として表示デバイスから観視者の光路において第一ミラーと第二ミラーを設けることで成立しており、凹面ミラーと映像表示装置である液晶パネルの間には光学素子が配置されておらず、そのため、上述した課題の他に、フロントガラスを通過して凹面ミラーで集光され、液晶パネルと凹面ミラーの間に配置した光学素子の表面で反射された光が運転者の眼に戻り、映像表示装置によって得られた虚像と重なることで、運転者が視認する映像の品位、特に、コントラスト性能と見かけの解像度が大幅に低下すると言う新たな問題に対しても考慮されていなかった。
更に、上記特許文献2によれば、太陽光による液晶表示パネルの損傷のおそれを低減するため、太陽光の赤外線を選択的に反射させるための透過反射部材(ホットミラー)を光路上に配置することが提案されている。しかしながら、侵入する太陽光は赤外線だけではなく、可視領域や紫外領域の光線をも含んでおり、太陽光による液晶表示素子および偏光板に与えるダメージを軽減するためには、赤外線の低減だけでは不十分であった。更に可視光を含む外光の侵入による悪影響である運転者が視認する映像の品位、特に、コントラスト性能と見かけの解像度が大幅に低下すると言う新たな問題に対しては、何等の考慮もされていなかった。
このように、上述した従来技術になるヘッドアップディスプレイ装置に使用される映像表示装置としては、高品位な映像が容易に得られ、安価であることから、液晶表示素子が用いることが多いが、一方で、昼間の所定条件下において太陽光がフロントガラスを通過して凹面ミラーで集光され、液晶パネルと偏光板にダメージを与え、その結果、性能が大幅に低下すると言う新たな課題の1つが明確になった。
更に、ヘッドアップディスプレイ装置を小型化するために凹面ミラーと映像表示装置の間に配置された光学素子の表面反射により、太陽光の一部が運転者の視点(目)に戻り、映像表示装置によって得られた虚像と重なることで、運転者が視認する映像の品位、特に、コントラスト性能と見かけの解像度が大幅に低下すると言う第二の課題が明確になった。
本発明は、主に太陽光の赤外成分だけでなく幅広い範囲の波長の光のP偏光成分を反射させることで映像表示装置に入射する光のエネルギーを低減し、その結果、液晶表示素子と偏光板が受ける悪影響を低減することが可能となる。更に、昼間または夜間において、特定の強度が高い外光が、情報表示装置を形成する映像表示装置と凹面ミラーの間に配置した光学素子の表面で反射して運転者の目に戻り、映像表示装置によって得られた虚像と重なることで運転者が視認する映像の品位、特に、コントラスト性能と見かけの解像度が大幅に低下することを解決した情報表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述した目的を達成するため、その一例として、投射面に映像情報を虚像によって表示する情報表示装置であって、一部に開口部を有する筺体の内部に、映像情報を表示する映像光を生成する映像光生成手段と、前記映像光生成手段からの映像光に所定の光学的な処理を施す映像光処理手段と、前記映像光処理手段からの映像光を、前記筺体の開口部を介して前記投射面に、観視者が映像情報を前記投射面の前方に虚像として認識可能とするように投写する手段とを備え、前記筺体の内部の光路には、可視光領域の光のP偏光成分を選択的に反射する手段を設けた情報表示装置が提供される。
より具体的は、以下にも詳述するが、本発明の情報表示装置では、凹面ミラーから映像表示装置(液晶パネル)までの虚像光学系に:
(1)昼間の所定条件化においてフロントガラスを通過したP偏光の太陽光成分(コンバイナ方式ではその後コンバイナも通過)が凹面ミラーで集光されても光学系内に設けたP波成分抑制光学手段(素子)で反射させ液晶パネルと偏光板に戻らないようにする。
(2)情報表示装置を使用しない場合には太陽光が映像表示装置に戻らないように凹面ミラーを所定の角度を回転させることで凹面ミラーにより集光される太陽光が映像表示装置に戻ることを防止する。
(3)太陽光の一部が運転者の視点(目)に戻らないようにする光学手段を設けることで、太陽光を含む外光に対する耐性と画質低下を大幅に向上した情報表示装置を提供する。
本発明によれば、装置の小型化を実現しながら、太陽光を含む外光による運転者が観察する虚像の歪や収差を補正し、同時に、虚像光学系を形成する凹面ミラーにより、フロントガラスを通して入射する太陽光(ほとんどがP偏波成分)を含む外光が集光されて映像表示装置である液晶パネルや偏光板などにダメージを与えて性能を低下させることを軽減することが可能で即ち、太陽光を含む外光に含まれる幅広い範囲の波長光による悪影響を低減して優れた性能の虚像を形成する情報表示装置を提供することが可能となる。
本発明の実施例に係る情報表示装置の周辺機器構成を含めた概略構成図である。 情報表示装置を搭載した自動車の上面図である。 フロントガラスの曲率半径の違いを説明する図である。 情報表示装置とフロントガラスと運転者の視点位置を示す概略構成図である。 特に情報表示装置の虚像光学系と太陽光の関係を示す光線図を含む情報表示装置の概略構成図である。 S偏光とP偏光による入射角度によるガラスの反射率変化を説明するための概略図である。 実施例に係る凹面ミラーの反射特性を示す図である。 実施例に係る凹面ミラーの反射特性を示す図である。 情報表示装置の一例を示す概略構成図である。 実施例に係る凹面ミラーの構成を示す概略図である。 実施例に係る凹面ミラーの構成を示す概略図である。 太陽光の分光放射照度を示す特性図である。 実施例に係る虚像光学系の光学素子の働きと構成を説明する概念図である。 実施例に係る光学素子の構成を説明する概念図である。 映像表示装置と光源装置の配置を示す構成図である。 光源装置の構成を示す概略構成図である。 光源装置の導光体へ光の伝播方向を制御する光学素子の断面形状を示す概略構成図である。 光源装置の偏光変換部分の形状を示す概略構成図である。 実施例に係る合成拡散ブロックの構成を示す概略図である。 実施例に係る光源装置の導光体の構成を示す構成図である。 実施例に係る光源装置の構成を示す概略断面図である。 実施例である光源装置の構成を示す概略断面図である。 実施例に係る偏光変換技術を説明するための説明図である。 実施例に係る情報表示装置の構成を示す概略図である。 情報表示装置において凹面ミラーで虚像が得られる原理を示した説明図である。
以下、図面等を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
<情報表示装置の概要>
図1は、本発明の一実施例に係る情報表示装置の周辺機器構成を示す概略構成図であり、ここでは、その一例として、特に、自動車のフロントガラスに画像を投影する情報表示装置100について説明する。
図1に示すように、情報表示装置100は、運転者の視線(アイポイント:後に詳述する)8において自車両の前方に虚像V1を形成するため、被投影部材6(本実施例では、フロントガラスの内面)にて反射された各種情報を虚像VI(Virtual Image)として表示する装置(いわゆる、HUD(Head up Display))である。なお、被投影部材6は、情報が投影される部材であれば良く、前述したフロントガラスだけではなく、その他、コンバイナであっても良い。即ち、本実施例の情報表示装置100では、運転者の視線8において自車両の前方に虚像を形成して運転者に視認させるものであれば良く、虚像として表示する情報としては、例えば、車両情報や監視カメラやアラウンドビュアーなどのカメラ(図示せず)で撮影した前景情報をも含むことは当然であろう。
また、情報表示装置100では、情報を表示する映像光を投射する映像表示装置4と、当該映像表示装置4に表示された映像を凹面(自由曲面)ミラー1で虚像を形成する際に発生する歪や収差を補正するために補正用のレンズ素子2と、補正用のレンズ素子2と映像表示装置4の間には太陽光が凹面ミラー1で集光され映像表示装置4に戻ることを防ぐ光学素子(図示せず)とを備えている。
そして、情報表示装置100は、上記映像表示装置4とバックライトを制御する制御装置40とを備えている。なお、上記映像表示装置4とバックライトなどを含む光学部品は、以下に述べる虚像光学系であり、光を反射させる凹面ミラー1を含んでいる。また、この光学部品において反射した光は、被投影部材6にて反射されて運転者の視線8へと向かう。
なお、上記の映像表示装置4としては、例えば、バックライトを有するLCD(Liquid Crystal Display)の他に自発光のVFD(Vacuum Flourescent Display)などがある。
一方、上述した映像表示装置4の代わりに、投写装置によりスクリーンに映像を表示して、前述の凹面ミラー1で虚像とし被投影部材であるフロントガラス6またはコンバイナ(図示せず)で反射して運転者の視点8に向かわせても良い。
このようなスクリーンとしては、例えば、マイクロレンズを2次元状に配置したマイクロレンズアレイにより構成しても良い。
ここで、虚像の歪みを低減するために凹面ミラー1の形状は、図1に示す上部(相対的に運転者の視点8との距離が短いフロントガラス6の下方で光線が反射する領域)では、拡大率が大きくなるように相対的に曲率半径が小さく、他方、下部(相対的に運転者の視点との距離が長いフロントガラス6の上方で光線が反射する領域)では、拡大率が小さくなるように相対的に曲率半径が大きくなる形状とすると良い。また、映像表示装置4を凹面ミラー1の光軸に対して傾斜させることで上述した虚像倍率の違いを補正して発生する歪みそのものを低減することによっても、更に良好な補正が実現できる。
一方、乗用車のフロントガラス6は、図2、図3にも示すように、本体垂直方向の曲率半径Rvと水平方向の曲率半径Rhが異なり、一般には、Rh>Rvの関係にある。このため、反射面としてフロントガラス6を捉えると、凹面ミラー1のトロイダル面となる。このため、本実施例の情報表示装置100では、凹面ミラー1の形状はフロントガラス6の形状による虚像倍率を補正するように、即ち、フロントガラス6の垂直方向と水平方向の曲率半径の違いを補正するように水平方向と垂直方向で異なる平均曲率半径とすれば良い。この時、凹面ミラー1の形状は、光軸に対称な球面または非球面(以下に[数2]で示す)形状では、光軸からの距離rの関数であり、離れた場所の水平断面と垂直断面形状を個別に制御できないことから、以下に[数1]で示す自由曲面としてミラー面の光軸からの面の座標(x,y)の関数として補正することが好ましい。
Figure 0007290919000001
Figure 0007290919000002
再び、図1に戻り、更に映像表示装置4と凹面ミラー1の間に透過型の光学部品として、例えばレンズ素子2を配置し、もって、凹面ミラー1への光線の出射方向を制御することで凹面ミラー1の形状と合わせて歪曲収差の補正を行なうと同時に、前述したフロントガラス6の水平方向の曲率半径と垂直方向の曲率半径の違いによって生じる非点収差を含めた虚像の収差補正を実現する。
また、収差補正能力を更に高めるために、上述したレンズ素子2を複数枚のレンズとしても良い。または、レンズ素子2の代わりに曲面(自由曲面)ミラーを配置して光路の折り返しと同時に凹面ミラー1への光線の入射位置を制御することで、歪曲収差を低減することもできる。以上にも述べたように、更に、収差補正能力を向上させるために最適設計された光学素子を凹面ミラー1と映像表示装置4の間に設けても、本発明の技術的思想または範囲を逸脱するものではないことは言うまでもない。更に、上述したレンズ素子2の光軸方向の厚さを変化させることで、本来の収差補正の他に凹面ミラー1と映像表示装置4の光学的な距離を変えて、虚像の表示位置を遠方から近接位置まで、連続的に変化させることもできる。
また、映像表示装置4を凹面ミラー1の光軸法線に対して傾けて配置することで虚像の上下方向の倍率の違いを補正しても良い。
更に、凹面ミラー1と映像表示装置4の間にフロントガラスを通過して凹面ミラー1で集光される太陽光のうち可視光領域のP偏波と紫外線領域と赤外線領域の光を反射または吸収する光学素子(ここでは図示せず)を設けて映像表示装置4に戻る光量を軽減する。
一方、情報表示装置100の画質を低下させる要因として、映像表示装置4から凹面ミラー1に向かって出射する映像光線が途中に配置されたレンズ素子2の表面で反射して映像表示装置4に戻り、再度反射して本来の映像光に重畳されて、画質を低下させることが知られている。このため、本実施例では、レンズ素子2の表面に反射防止膜を成膜して反射を抑えるだけでなく、更に、レンズ素子2の映像光入射面と出射面のいずれか一方、若しくは、両方のレンズ面形状を上述した反射光が映像表示装置4の一部分に集光しないような形状(例えば、映像表示装置4に凹面を向けた形状)となるよう、その面形状に制約を持たせて設計することが好ましい。
更に、発明者らはレンズ素子2の表面に設ける反射防止膜の特性について検討した。この結果、視感度が最も高い緑色波長領域の反射率を0.2%以下に、赤色波長領域の反射率を0.6%以下に、青色波長領域の反射率を1.0%以下に押さえることで、太陽光が光学素子の表面で反射しても虚像の画質に影響を与えることがないことを実験により求めた。
また映像表示装置4として、上述したレンズ素子2からの反射光を吸収させるために、液晶パネルに近接して配置された第一の偏光板に加えて、第二の偏光板を液晶パネルと分離して配置すれば、画質の低下を軽減できるばかりでなく、フロントガラスを通過した太陽光が凹面ミラー1で集光されて液晶パネルに入射する光を吸収または反射してその光量を軽減することで、液晶パネルの信頼性を向上することができる。
一方、上述したレンズ素子2と凹面ミラー1の間に、図4に示すP偏向成分を反射させる機能を有する光学素子(「光学手段」とも言う)3を凹面ミラー1と映像表示装置4により成立する光軸に対して傾けて配置することで、ウインドガラスから入射した太陽光のうちP偏波成分を反射して凹面ミラー1から外れた位置に集光させることで運転者に反射光が戻ることがなく、自動車の運転に支障をきたすことがない。
映像表示装置4からの映像光はS偏光であるため、前述した光学素子3を問題なく透過するが、反射型偏光板と同様な作用を持つため、運転者が監視する映像のコントラスト性能が向上するという利点もあることが判明した。また、映像光のうち光学素子3の端面で全反射した光はS偏光からP偏光に変化するため、前述した光学素子3で反射され運転者が監視する映像に悪影響を与えることがない。
次に、映像表示装置4として、上述したレンズ素子2からの反射光を吸収させるために液晶パネルに近接して配置された第一の偏光板に加えて、第二の偏光板を液晶パネルと分離して配置すれば、画質の低下を軽減できる。また、液晶パネルのバックライトは、液晶パネルに入射する光の入射方向を凹面ミラー1の入射瞳に効率良く入射するように制御される。この時、液晶パネルに入射する光束の発散角を小さくすれば、効率良く運転者のアイポイントに映像光を向けることができるばかりでなく、コントラストの高い視認性の良い映像を得ることが可能となる。映像の発散角に対するコントラスト性能は水平方向の方が顕著で±20度以内であれば優れた特性が得られる。更にコントラスト性能を向上させるためには、±10度以内の光束を利用すると良い。
一方、光源装置10としては、製品寿命が長い固体光源を採用することが好ましく、例えば、周囲温度の変動に対する光出力変化が少ないLED(Light Emitting Diode)を採用し、更には光の発散角を低減する光学手段を設けたPBS(Polarizing Beam Splitter)を用いて偏光変換を行なうことが好ましい。
液晶パネルのバックライト側(光入射面)とレンズ素子2側(光出射面)には、ここでは図示しない偏光板が配置されており、これにより、映像光のコントラスト比を高めている。バックライト側(光入射面)に設ける偏光板には、偏光度が高いヨウ素系のものを採用すれば、高いコントラスト比が得られる。一方、レンズ素子2側(光出射面)には染料系の偏光板を用いることによれば、外光が入射した場合や環境温度が高い場合でも、高い信頼性を得ることが可能となる。
映像表示装置4として液晶パネルを用いる場合、特に、運転者が偏光サングラスを着用している場合には、特定の偏波が遮蔽されて映像が見えない不具合が発生する。これを防ぐために、液晶パネルのレンズ素子2側に配置した偏光板の光学素子側にλ/4板を配置し、もって、特定の偏光方向に揃った映像光を円偏光に変換するか、偏光サングラスの偏光方向と異なる偏光軸とすることが好ましい。
制御装置40は、ナビゲーションシステム61から、自車両が走行している現在位置に対応する道路の制限速度や車線数、ナビゲーションシステム61に設定された自車両の移動予定経路などの各種の情報を、前景情報(即ち、上記虚像により自車両の前方に表示する情報)として取得する。
運転支援ECU(Engine Control Unit)62は、周辺監視装置63での監視の結果として検出された障害物に従って駆動系や制御系を制御することで、運転支援制御を実現する制御装置であり、運転支援制御としては、例えば、クルーズコントロール、アダプティブクルーズコントロール、プリクラッシュセーフティ、レーンキーピングアシストなどの周知技術を含む。
周辺監視装置63は、自車両の周辺の状況を監視する装置であり、一例としては、自車両の周辺を撮影した画像に基づいて自車両の周辺に存在する物体を検出するカメラや、探査波を送受信した結果に基づいて自車両の周辺に存在する物体を検出する探査装置などである。
制御装置40は、このような運転支援ECU62からの情報(例えば、先行車両までの距離および先行車両の方位、障害物や標識が存在する位置など)を前景情報として取得する。更に、制御装置40には、イグニッション(IG)信号、および、自車状態情報が入力される。これらの情報のうち、自車状態情報とは、車両情報として取得される情報であり、例えば、内燃機関の燃料の残量や冷却水の温度などや、予め規定された異常状態となったことを表す警告情報を含んでいる。また、方向指示器の操作結果や自車両の走行速度、更には、シフトポジション情報なども含まれている。以上述べた制御装置40は、イグニッション信号が入力されると起動する。以上が、本実施例の情報表示装置全体システムの説明である。
<太陽光の装置内への侵入とその抑制原理>
次に、車両の運転席における太陽光の上述した情報表示装置内への侵入について説明する。
図4は、車両の運転席の近傍における状態を示しており、上述した情報表示装置100は、車体を構成するボンネット44と天井板45との間に取り付けられたフロントガラス6の下方において、例えば、速度計42等の計器類を含むダッシュボードの裏側(後方のボンネット側)に配置されている。また、この図には、車両のハンドル43や、運転者である観視者の目8と共に、車両の上方には昼間の太陽50が示されている。また、図5は、上記の状態から、特に、太陽50とフロントガラス6と観視者の目8とを取り出して示している。
太陽50からの強い光は、図4および図5において、白抜きの矢印で示すように、車両のフロントガラス6に対して入射角θ1で入射し、その一部がフロントガラス6により反射された後、残りの光は、情報表示装置100の上部に設けられた開口部41を通って当該装置の内部に侵入する。なお、この時、図5からも明らかなように、特に、50度以上の入射角では、図6に示すように太陽光のS偏光成分(S波)の多くは上記のフロントガラス6上で反射される。その結果、情報表示装置100内に侵入する太陽光の多くはP偏光成分(P波)となる。
他方、情報表示装置100から出射される映像光は、図4および図5において実線の矢印で示すように、上記フロントガラス6またはコンバイナ(図示せず)において反射されて観視者の目8に入射することとなる。
より具体的には、太陽光などの自然光はP偏光とS偏光が混ざった状態で存在する。前述したようにフロントガラス6への入射角度が50度を超える領域では図6に示すようにガラス面上での反射率は、S偏光やP偏光、更には、入射角により、それぞれ異なる。
そこで、本実施例では、上述した発明者による知見に基づき、即ち、フロントガラス6を通して侵入する太陽光の多くはP偏光成分であることを考慮し、情報表示装置100内に侵入する太陽光を含む外光を抑制するためには、特に、P波成分の低減が有効であること、加えて、情報表示装置100から投射される映像光としては、S波成分を利用することが効果的であることを確認した。
<情報表示装置の具体的な実施例>
続いて、上述した知見に基づいて構成された情報表示装置100のより具体的な光学的な構成について、以下に説明する。
図9は、情報表示装置100の全体構成を拡大して示しており、上述したように、下流側から順に、フロントガラス6を介して虚像を形成する映像光を投射する凹面ミラー1、その際に発生する歪や収差を補正するための補正用のレンズ素子(レンズ群)2、映像表示装置4、バックライトを構成する光源装置10が設けられている。更に、情報表示装置100の内部に侵入する太陽光のP波成分を抑制するため、図4および図5に示した実施例とは異なり、レンズ素子2と映像表示装置4の間に、P波成分を抑制する(反射する)ための光学手段3が設けられている。
まず、本実施例では、映像光を投射する凹面ミラー1には、可視光(波長:略400~700nm)を反射すると同時に、特に、各種の波長スペクトルを含む太陽光から、情報表示装置には不要で装置にダメージを与える、例えば、赤外線(IR)や紫外線(UV)などを除去する機能を持たせることが好ましい。この時、可視光の反射率を95%以上とすることによれば、光利用効率が高い虚像光学系が実現できる。
しかしながら、反面で、フロントガラス6を通して直接凹面ミラー1を見た場合に外光が反射して眩しく見え、自動車の品位の低下や、太陽光や夜間の対向車のヘッドライトなどの強い光が凹面ミラー1に反射し一部の光線が液晶パネルに戻ることでコントラスト性能など情報表示装置として得られる画像(虚像)の画質低下を招くと共に、偏光板や液晶パネルにダメージを与えることになる。このため、凹面ミラー1の反射率を意図的に低減し、具体的には90%以下、望ましくは、85%以下とすることにより上述した問題点を解決できる。
本実施例では、図10にも示すように、プラスチック等の凹面ミラー1の基材1aの表面に、赤外線と紫外線を透過し、可視光(波長:略400~700nm)を反射する反射膜1bを設ける。反射膜の空気側には反射膜を保護する保護膜1cを設けることで、耐傷性を向上することができる。反射膜は光学多層膜としても良いが、アルミ反射膜の表面に、図4および図5に示した実施例とは異なり、反射膜を設けることにより安価で高反射な反射膜を得ることができる。
上述した増反射膜を設けた反射膜の波長特性反射率の特性としては、増反射膜を3層設けることにより、図7(a)や(b)に示すような反射特性が得られる。入射角度が大きい光についてはP偏光の反射率も低減でき、400nm以下の紫外線領域や700nmを超える近赤外領域の光に対する反射率も同時に低減できる。
更に、増反射膜を5層設けた反射膜の波長特性反射率の特性としては、図8(a)や(b)に示すような反射特性が得られる。入射角度が大きい光については、P偏光の反射率も低減でき、400nm以下の紫外線領域や700nmを超える近赤外領域の光に対する反射率も同時に低減できるだけでなく、可視光(波長:略400~700nm)領域の反射特性をより平坦化できる。
なお、上記の図10に示す凹面ミラーの基材1aは、上述した太陽光のうちで反射しない波長成分の光を基材が吸収しないように、透明性が高いものを選択する。プラスチック製基材としては、透明度が高い基材としては(1)日本ゼオン株式会社のZEONEX(登録商標)、(2)ポリカーボネイト、(3)アクリル等がある。吸水率がほぼ0%で熱変形温度が高い(1)ZEONEXが最適であるが価格が高いため、熱変形温度が同等で吸水率が0.2%程度のポリカーボネイトを、工夫して使用すると良い。成形性が最も高く、安価なアクリルについては、吸湿率が最大であるため防湿膜と反射膜を設けることが必須となる。
更に凹面ミラーの基材1aが吸湿するのを防止するために、図11に示すように、反射面に成膜する反射膜に併せて、反対側の面に、防湿膜1dとしてSiN(窒化シリコン)を成膜して防湿膜を設けると良い。防湿膜であるSiNは太陽光を通過させるため、基材での光吸収が発生せず熱変形を抑えることができる。この結果、ポリカーボネイトやアクリルで成形された凹面ミラー1においても吸湿による形状変化を防止することができる。
また、上述した技術を適用した凹面ミラー1を通過した太陽光が情報表示装置内部で散乱しないように、図11に示した凹面ミラーの裏面に光を吸収する材料で保持部(図示せず)を形成して放熱させることが好ましい。
更に、ここでは図示しないが、上述した赤外光や紫外光を抑制/除去する機能を備えた凹面ミラー1に加え、または、それに代えて、情報表示装置100の上部に形成される開口部41に、赤外光や紫外光を除去する機能を備えた透光板を設けても良い。なお、かかる透光板は、赤外光や紫外光の抑制機能に加え、外部の塵が情報表示装置100内部に侵入することを防止する機能をも備えることができる。
このように、上述した凹面ミラー1によれば、開口部41から情報表示装置100の内部に侵入する多数のスペクトル成分を含む太陽光のうち、当該情報表示装置では不要な成分を除去し、主に可視光成分を選択的に取り出すことが可能となる(図12を参照)。
続いて、上述した可視光成分を中心とした太陽光のP波成分を抑制するための光学手段3の一例について、図13および図14を参照しながら説明する。
図13(a)には、上述した光学手段3の配置を示しており、具体的には、レンズ素子2と凹面ミラー1(図示せず)の間に配置され、凹面ミラー1とレンズ素子2の光軸LL’に対してθだけ傾けて配置する。この光学手段3の断面構成は図13(b)に示すように、透過性基材3gの表面に複数枚の光学フィルム3iを積層して構成したP偏波反射特性を有する光学フィルム層3hを接着または粘着することで固定する。なお、この光学フィルムとしては、S波をリサイクルしてP波をより多く出力して輝度を上昇させる作用を有する、例えば3M社製の3M DBEF(DUAL BRIGHTNESS ENHANSMENT)などが挙げられる。
発明者らはこの光学フィルムの使いこなしを検討する中で、高温・高湿(例えば65℃、85Rh)の環境下で、1000時間以上、図13(a)に示すように水平軸に対して傾けて放置すると、フィルム周辺部から水分が侵入しフィルム周辺部からP偏波の反射特性が低下する問題が発生した。そのため、以下の解決策を考案した。
この第一の解決方法として発明者らは図14に示すように、透過性基材3gの表面に光学フィルム3iを積層して構成したP偏波反射特性を有する光学フィルム層3hを接着または粘着する。更に、この表面に水分の吸収がない樹脂製のフィルム3kを粘着させ、同図に示すように、光学フィルム層3hを包み込む様に透過性基材3gに接着または粘着する。この接着または粘着層3jは、基材が吸湿しない透過性樹脂の場合は基材と同等の温度に対する線膨張率を有するものが良く、基材が透過性のガラス素材の場合は、ガラス素材とフィルムの温度に対する膨張差を吸収できる粘着剤を選択すると良い。加えて、透過性基材3gの表面への光学フィルム層3hの固定方法に関しては、基材がガラスの場合には粘着剤による粘着固定が良好であり、他方、基材が透過性樹脂の場合は接着剤による接着固定が良好であることが確認された。
この第二の解決方法として発明者らは図15に示すように、透過性基材3gの表面に光学フィルムを積層して構成したP偏波反射特性を有する光学フィルム層3hを接着または粘着して光学手段3とする。この時、透過性基材3gの外形寸法(W0×H0)に対してP偏波反射特性を有する光学フィルム層3hの外形寸法(W2×H2)を透過性基材3gに保持する領域を残して決定する。
このP偏波反射特性を有する光学フィルム層3hの外形寸法(W2×H2)を映像光束が通過する有効領域(W3×H3)より大きくして十分な沿面距離を取ることで、高温・高湿環境下においてフィルム周辺部から水分が侵入しても実使用期間中は運転者が監視する映像には問題が生じない。
以上述べた耐環境性を向上するために必要な沿面距離を求めるため、85℃、85Rh下でフィルム周辺部から水分が侵入しフィルム周辺部からP偏波の反射特性が低下する程度を実験により求めた。発明者らの検討では例えば1000時間で1mm、2000hで2.2mm、4000hで4.5mmであり温度加速が4倍以上であることから最悪の実使用条件化でも10mm以上の沿面距離を持たせることで20年程度の信頼性が確保できることが判った。
P偏波反射特性を有する光学フィルム層3hは、図13にも示すように、透過性基材3gの上部接着または粘着することで光学フィルムの剥がれを防止する。また、透過性基材3gの表面に反射防止膜を設けることは言うまでもない。同様に、図14に示した第一の発明における樹脂製のフィルム3kの表面にも、同様の反射防止膜を設けることは言うまでもない。
ヘッドアップディスプレイ装置を実現する凹面ミラーにより生じる虚像は、図25にその発生の原理を示すように、凹面ミラー1’の光軸上の点Oに対して焦点F(焦点距離f)の内側に物点ABを配置することで、凹面ミラー1’による虚像を得ることができると言うものである。この図25では、説明の都合上、凹面ミラー1’を同じ正の屈折力を持つ凸レンズとみなし、物点と凸レンズ(説明の都合上、図25では、凹面ミラーで表記)と発生する虚像の関係を示している。
ヘッドアップディスプレイ装置で発生する虚像を運転者が観視した場合にフロントガラス上部で反射して運転者に見える虚像(遠方の風景に重ねたい像)とフロントガラス下部で反射して運転者に見える虚像(近傍の風景に重ねたい像)フォーカス性能を同時に確保するために、映像表示装置(図25ではABに対応、本実施例では液晶パネル)と凹面(自由曲面)ミラーの光軸LL’に対して映像表示装置を傾けると良い。これは液晶パネルと凹面(自由曲面)ミラーで生じる虚像の倍率M=b/aを同時に満足するためでもある。
上述した光学手段3により得られる入射光に対する反射率は、S偏光の透過率特性は可視光領域の特定部分(即ち、映像表示装置4のバックライト光の波長域430nmから680nm)で90%以上とし、紫外線(UV)領域と近赤外線(IR)領域での遮光特性が高く、P偏光の反射率特性は全波長領域で90%以下であり、図12に示す太陽光のエネルギーのうちエネルギー量が高い可視光領域と近赤外光より長い波長領域(780nm以上)の光に対する反射率は95%以上とすることで太陽光に対してより優れた信頼性を得ることができる。
また、上述した光学手段3は、図13からも明らかなように、その外形を板状とし、いわゆる、フィルター状に構成することが可能である。このことは、情報表示装置100の小型化を実現するために必要な構成、即ち、上記の図4、5、9にも示すように、映像表示装置4に表示された映像を直接凹面ミラー1で拡大する距離(光軸)Zが短い虚像光学系においても、情報表示装置100内の狭小な光路空間内において容易に配置することができることから有利である。特に、上述した、例えば、レンズ素子2と映像表示装置4の間の空間は、そこに配置される光学手段3の面積を小さくすることが可能となることから価格的にも有利であろう。
以上の情報表示装置100の光学構成によれば、フロントガラス6を介して装置の内部に侵入する太陽光から、不要なIRやUVを除去すると共に、上述した光学手段3により、上部の開口部41を通って情報表示装置100の内部に侵入して当該内部に配置された映像表示装置4や周辺の偏光板等に対して炭化等の悪影響を及ぼす太陽光のうち、そのP波成分(p偏光波)を有効に低減する。即ち、太陽光による液晶表示素子や偏光板へのダメージを軽減することが可能となり、太陽光による情報表示装置100の性能の低下を抑制することが可能となる。
<映像表示装置の光源装置>
上述したように、情報表示装置100の光学系では、フロントガラス6を介して外部から装置内に入射する太陽光は、上記光学手段3により低減されると同時に、他方、自車両の前方に表示する各種の映像情報の虚像を生成するための映像光は、上記の図4や図5に実線の矢印で示すように、情報表示装置100から投射され、レンズ素子2や凹面ミラー1を介して、フロントガラス6に到達する。なお、その際にも、映像光は、上記光学手段3を通ることとなるが、既述のように、この映像光にはS波成分(s偏光波)が利用される。
そこで、以下には、S波成分の映像光を生成するための映像表示装置4とその光源装置10の一例について詳細に述べる。
図15には、上述した光学手段3や映像表示装置4である液晶表示素子と共に、その下方には、その光源を構成する光源装置10を展開斜視図により示している。
光源装置10は、例えば、プラスチックなどにより形成され、その内部に、後にも詳述するLED、コリメータ、合成拡散ブロック、導光体等を収納してなる光源装置ケース101から構成されている。その上面には、映像表示装置4である上記液晶表示素子が取り付けられている。また、光源装置ケース101の1つの側面には、半導体光源であるLED素子やその制御回路を実装したLED基板12が取り付けられていると共に、当該LED基板102の外側面には、上記LED素子および制御回路で発生する熱を冷却するためのヒートシンク103が取り付けられている。
他方、光源装置ケース11の上面に取り付けられた映像表示装置4である液晶表示素子は、液晶表示パネルフレーム401と、当該フレームに取り付けられた液晶表示パネル402と、更に、当該パネルに電気的に接続されたFPC(Flexible Printed Circuits:フレキシブル配線基板)403とから構成されている。即ち、液晶表示パネル402は、後にも詳細に説明するが、固体光源であるLED素子と共に、電子装置を構成する制御回路(ここでは図示せず)からの制御信号によって表示される映像が生成され、制御される。
続いて、上記光源装置10の内部構成、即ち、光源装置ケース101内に収納されている光学系について、以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
図16には、光源を構成する複数(本例では、2個)のLED14a、14b(ここでは、図示せず)が示されており、これらはLEDコリメータ15に対して所定の位置に取り付けられている。なお、このLEDコリメータ15は、各々、例えば、アクリル等の透光性の樹脂により形成されている。そして、このLEDコリメータ15は、図17にも示すように、略放物断面を回転して得られる円錐凸形状の外周面156を有すると共に、その頂部では、その中央部に凸部(即ち、凸レンズ面)157を形成した凹部153を有する。また、その平面部の中央部には、外側に突出した凸レンズ面(あるいは、内側に凹んだ凹レンズ面でも良い)154を有している。なお、LEDコリメータ15の円錐形状の外周面を形成する放物面156は、LED14aから周辺方向に出射する光をその内部で全反射することが可能な角度の範囲内において設定され、あるいは、反射面が形成されている。
他方、LED14a、14bは、その回路基板である、いわゆる、LED基板102の表面上の所定の位置にそれぞれ配置されている。このLED基板102は、LEDコリメータ15に対して、その表面上のLED14aまたは14bが、それぞれ、その凹部153の中央部に位置するように配置されて固定される。
かかる構成によれば、上述したLEDコリメータ15によって、LED14aまたは14bから放射される光のうち、特に、その中央部分から上方(図の右方向)に向かって放射される光は、LEDコリメータ15の外形を形成する2つの凸レンズ面157、154により集光されて平行光となる。また、その他の部分から周辺方向に向かって出射される光は、LEDコリメータ15の円錐形状の外周面を形成する放物面によって反射され、同様に、集光されて平行光となる。換言すれば、その中央部に凸レンズを構成すると共に、その周辺部に放物面を形成したLEDコリメータ15によれば、LED14aまたは14bにより発生された光のほぼ全てを平行光として取り出すことが可能となり、発生した光の利用効率を向上することが可能となる。
なお、当該LEDコリメータ15の光の出射側には、以下にも詳述する偏光変換素子21が設けられている。この偏光変換素子21は、図18にも示すように、断面が平行四辺形である柱状(以下、平行四辺形柱)の透光性部材と、断面が三角形である柱状(以下、三角形柱)の透光性部材とを組み合わせ、LEDコリメータ15からの平行光の光軸に対して直交する面に平行に、複数、アレイ状に配列して構成されている。更に、これらアレイ状に配列された隣接する透光性部材間の界面には、交互に、偏光ビームスプリッタ(以下、「PBS」と省略する)膜211と反射膜212とが設けられており、また、偏光変換素子21へ入射してPBS膜211を透過した光が出射する出射面には、1/2λ位相板213が備えられている。
この偏光変換素子21の出射面には、更に、図19にも示す矩形状の合成拡散ブロック16が設けられている。即ち、LED14aまたは14bから出射された光は、LEDコリメータ15の働きにより平行光となって合成拡散ブロック16へ入射し、出射側のテクスチャー161により拡散された後、以下に述べる導光体17に至る。
ここで、再び上記図16に戻り、上記合成拡散ブロック16の出射面側には、第1の拡散板18aを介して、断面略三角形の角柱状の導光体17が設けられており、その上面には、第2の拡散板18bが取り付けられている。これにより、上記コリメータ15の水平光は、当該導光体17の働きにより図の上方に反射されて、上記液晶表示素子の入射面に導かれる。なお、その際、上記第1および第2の拡散板18a、18bによって、入射光の強度が均一化される。
上記導光体17の詳細について、以下に、図面を参照しながら説明する。なお、図20(a)は、当該導光体17の全体を示す斜視図を、図20(b)は、その断面を、そして、図20(c)および(d)は、断面の詳細を示す一部拡大断面図である。
導光体17は、例えば、アクリル等の透光性の樹脂により断面が略三角形(図20(b)参照)の棒状に形成された部材であり、そして、図20(a)からも明らかなように、上記合成拡散ブロック16の出射面に第1の拡散板18aを介して対向する導光体光入射部(面)171と、斜面を形成する導光体光反射部(面)172と、第2の拡散板18bを介して上記液晶表示素子の液晶表示パネル402と対向する導光体光出射部(面)173とを備えている。
この導光体17の導光体光反射部(面)172には、その一部拡大図である図20(c)および(d)に示すように、多数の反射面172aと連接面172bとが交互に鋸歯状に形成されている。そして、反射面172a(図では右上がりの線分)は、図において一点鎖線で示す水平面に対してαn(n:自然数であり、本例では、例えば、1~130である)を形成しており、その一例として、ここでは、αnを43度以下(但し、0度以上)に設定している。
他方、連接面172b(図では右下がりの線分)は、反射面に対してβn(n:自然数であり、本例では、例えば、1~130である)を形成している。即ち、反射部の連接面172bは、入射光に対して、後に述べる散乱体の半値角の範囲で影になる角度に傾斜されている。後にも詳述するが、α1、α2、α3、α4…は反射面仰角を形成し、β1、β2、β3、β4・・・は反射面と連接面との相対角度を形成しており、その一例として、90度以上(但し、180度以下)に設定されている。なお、本例では、β1=β2=β3=β4=・・・=β2=・・・β130である。
図21および図22は、説明のために、導光体17に対して反射面172aと連接面172bの大きさを相対的に大きくした模式図を示す。導光体17の導光体入射部(面)171では、主たる光線が、反射面172aに対して入射角が大きくなる方向にδだけ偏向されている(図22(b)参照)。即ち、導光体入射部(面)171は、光源側に傾斜した湾曲の凸形状に形成されている。これによれば、合成拡散ブロック16の出射面からの平行光は、第1の拡散板18aを介して拡散されて入射し、図からも明らかなように、導光体入射部(面)171により上方にわずかに屈曲(偏向)しながら導光体光反射部(面)172に達する。
なお、この導光体光反射部(面)172には、多数の反射面172aと連接面172bとが交互に鋸歯状に形成されており、拡散光は、各々の反射面172a上で全反射されて上方に向かい、更には、導光体光出射部(面)173や図21に示すように第2の拡散板18bを介して、平行な拡散光として液晶表示素子50の液晶表示パネル402へ入射する。そのため、反射面仰角α1、α2、α3、α4・・・は、各々の反射面172aが前記拡散光に対して臨界角以上の角度となるように設定されており、他方、反射面172aと連接面172bとの相対角度β1、β2、β3、β4・・・は、上述したように一定の角度、その理由は後にも述べるが、より好ましくは、90度以上の角度(βn≧90度)に設定されている。
上述した構成により、各反射面172aが前記拡散光に対して常に臨界角以上の角度となるような構成になっているので、反射部172に金属等の反射膜を形成しなくても、全反射が可能となり、低コストの光源装置を実現できる。
また、反射面仰角α1、α2、α3、α4・・・は、導光体光反射部(面)172の下部から上部に移動するに従ってわずかずつ増加する値となっている。これは、液晶表示素子の液晶表示パネル402を透過した光はある程度の発散角を有しているため、特に液晶表示パネル52の周辺部を透過した光の一部が、下流に配置されたミラーの周縁でけられる、いわゆる周辺減光の発生を防止する目的で、図21の光線30に示すように、周辺部の光線がやや中心軸方向に偏向させた構成を実現するためである。
また、図21中のLr1、Lr2、Lr3、Lr4・・・は反射面172aの水平面に対する投影長さを、そして、Lc1、Lc2、Lc3、Lc4・・・は、連接面172bの水平面に対する投影長さをそれぞれ表しており、Lr/Lc、即ち反射面172aと連接面172bとの比率は、場所により変更可能な構成とした。導光体17に入射する主たる光線30の強度分布は、必ずしも液晶表示パネル入射面で望まれる強度分布と一致しない。そこで、反射面172aと連接面172bとの比率Lr/Lcにより、強度分布を調整する構成を採用した。なお、この比率を高めるほど、その部分の反射光の平均的な強度を高めることができる。一般的に、導光体に入射する光線30は、中央部が強くなりがちなので、それを補正するのに、前記比率Lr/Lcは、場所により異なる構成とし、特に、中央部が小さくなるようにした。前記比率Lr/Lcが場所により異なる構成および前述した反射面仰角α1、α2、α3、α4・・・が場所により異なる構成であるため、反射部172の概形状を表す包絡線172cは、図21に示す様に曲線形状を示す。
更に、Lr1+Lc1=Lr2+Lc2=Lr3+Lc3=Lr4+Lc4・・・=Lr+Lc≦0.6mmとした。かかる構成を採用することによれば、導光体17の光出射面173から見た反射面の繰り返しピッチを同一とすることができる。また、そのピッチは、0.6mm以下であることから、拡散板18a、18bの作用、効果と相まって、液晶表示パネル402越しで見た場合、個々の出射面が分離せず、連続面として見えることから、液晶表示パネル402越しの空間輝度の均一化が図れ、もって、表示特性が向上する。即ち、本構成により、液晶表示パネル402上での入射光強度分布を均一化することが可能となる。他方、Lr+Lcの値が0.2mmより小さいと、加工時間がかかるばかりではなく、各反射面172aを精度良く加工するのが困難となるので0.2mm以上が望ましい。
上述した導光体17の導光体光反射部(面)172の形状によれば、主たる光の全反射条件を満たすことができ、反射部172にアルミ等の反射膜を設ける必要がなく、光を効率的に反射することが可能となり、製造コストの上昇を伴うアルミニウム薄膜の蒸着作業なども必要なく、より低コストで、明るいS波成分(s偏光波)の光源が実現できる。また、各相対角βを、連接面172bが主たる光線30が合成散乱ブロック16および拡散板18aで拡散した光に対して影になるような角度に設定した。これにより、連接面172bへの不要な光の入射を抑制することで、不要な光の反射を低減でき、特性が良好な光源装置を実現することが可能となる。
また、上述した導光体17によれば、特に、反射面仰角α1、α2、α3、α4・・・を適宜設定することにより、光軸方向における光出射面173の長さを自由に変更することができることから、導光体入射部(面)171に対して、光出射面173の大きさ(面サイズ)を、上記液晶表示パネル402などの装置に対して適合した、適宜、必要な大きさ(面サイズ)に変更可能な光源装置を実現することが可能となる。このことは、また、光源を構成するLED14a、14bの配置形状に依存することなく、光出射面173を所望の大きさにすることが可能となることにより、所望の大きさの面状の発光源が得られることとなる。更には、光源を構成するLED14a、14bの配置を含む設計における自由度の確保にもつながり、装置全体の小型化にも有利であろう。
加えて、図23にも示すように、合成拡散ブロック16後方に配置される導光体17を、通常の透光性の樹脂に代えて、偏光変換素子により構成する(導光体17’)ことも可能である。なお、この構成では、図からも明らかなように、三角形柱の透光性部材211’と平行四辺形柱の透光性部材212’とを組み合わせ、それらの境界面には、LED14から出射してLEDコリメータ15で平行光となった入射光のS偏光波(図中の記号(×)を参照)を反射するが、他方、P偏光波(図中の上下の矢印を参照)は透過するPBS膜211が形成されると共に、行四辺形柱の透光性部材212’の上面には、1/2λ位相板213が、そして、その側面には、反射膜212がそれぞれ形成されている。
上述した構成によれば、図からも明らかなように、LED14から出射してLEDコリメータ15で平行光となった入射光は、導光体17に代わる偏光変換素子からなる導光体17’により、S偏光波に偏光されて当該素子の上面から上方に向かって出射されることとなる。即ち、上記した構成では、特に、通常の透光性の樹脂からなる導光体17を取り除くことにより、装置の大幅な小型化や装置の製造コストの低減が可能となる。
即ち、上述した光源装置10を、映像表示装置4である液晶表示素子の光源装置として利用することによれば、より少ない発光源(LEDの数量、消費電力)で小型かつ高効率のモジュール化されたS偏光波の光源装置が実現される。そして、上述した凹面ミラー1や光学手段3により、不要なIRやUVを除去すると共に、映像表示装置4や周辺の偏光板等に対して炭化等の悪影響を及ぼすP波成分(p偏光波)を有効に低減して太陽光によるダメージを軽減し、かつ、S波成分(s偏光波)の利用により優れた情報表示が可能な情報表示装置100を実現することが可能となる。
以上に詳述したように、上述した本発明になる情報表示装置100によれば、光利用効率やその均一な照明特性をより向上すると同時に、モジュール化されたS偏光波の光源装置を含め、小型かつ低コストで製造することが可能となる。なお、上記の説明では、偏光変換素子21をLEDコリメータ15の後に取り付けるものとして説明したが、しかしながら、本発明はそれに限定されることなく、液晶表示素子に至る光路中に設けることによっても同様の作用・効果が得られることは、当業者であれば明らかであろう。
<その他の構成>
上述した情報表示装置100によれば、その動作中においては、凹面ミラー1や光学手段3により、太陽光の不要なIR光やUV光およびP偏波光の除去が可能である。しかしながら、例えば、駐車場などに車両を停止してエンジンキーを切った状態では、当該情報表示装置100の動作は不要である。そこで、このような状態では、侵入する太陽光を通常の光路から排除し、即ち、上部の開口部41を通って情報表示装置100の内部に侵入して映像表示装置4やその前後に配置された偏光板等に至る光路を通らないようにすることが好ましい。
一例として、情報表示装置100の各部品を分解した状態で背面側から示した展開斜視図である図24に示すように、その筐体である外装ケース51、55の内部において回動可能に取り付けられた凹面ミラー1を、その位置を調整するための電動モータ等により構成される凹面ミラー駆動部42により、侵入する太陽光が映像表示装置4に至らない方向(通常の光路とは異なる方向)に反射するように予め設定された位置に移動される。なお、かかる凹面ミラー駆動部42の動作は、上記図1に示したCPU35によりROM34内に予め格納したソフトウェアを実行することにより容易に実現することが可能である。このことによれば、特に、侵入する太陽光が問題となる車両の停止時等において、当該侵入光が逆進する光路を変更することにより、より確実に、真夏などの強い太陽光の下においても、太陽光が情報表示装置の光学部品である映像表示装置4や周辺の偏光板、更には、光源装置10等を破損・劣化させてしまう事態から防止することが可能となる。
即ち、情報表示装置を使用しない場合には、太陽光が映像表示装置に戻らないように凹面ミラーを所定の角度を回転させることで凹面ミラーにより集光される太陽光が映像表示装置に戻ることを防止することで太陽光に対する耐光性を大幅に向上した情報表示装置を提供することが可能となる。
以上、種々の実施例について詳述したが、しかしながら、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するためにシステム全体を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…情報表示装置、1…凹面ミラー、2…レンズ素子、3…光学手段(素子)、3g…透過性基材、3h…光学フィルム層、3i…光学フィルム、3j…粘着層、3k…樹脂製のフィルム、4…映像表示装置(液晶表示素子、液晶表示パネル)、6…被投影部材(フロントガラス)、7…筐体、V1…虚像、8…アイポイント(観察者の眼)、10…光源装置。

Claims (5)

  1. 投射面に虚像により映像情報を表示する情報表示装置であって、
    一部に開口部を有する筺体の内部に、
    映像情報を表示する映像光を生成する映像光生成手段と、
    前記映像光生成手段からの前記映像光を前記投射面に投射して形成される虚像生じる歪や収差を補正するように前記映像光に作用する映像光処理手段と、
    前記映像光処理手段からの映像光を、前記筺体の開口部を介して前記投射面に、観視者が映像情報を前記投射面の前方に虚像として認識可能とするように投写する手段とを備え、
    前記筺体の内部の光路には、可視光領域の光のP偏光成分を選択的に反射する手段として複数枚の透過性フィルムを積層して構成したP偏波反射特性を有する光学フィルム層を透過性の基材に固定した光学手段を設けており、前記基材はガラスからなり、前記複数枚の透過性フィルムは、粘着剤を介して前記基材に粘着固定されている、情報表示装置。
  2. 請求項に記載の情報表示装置において、
    前記光学手段の前記複数枚の透過性フィルムの他方の面には遮水性を有する樹脂性フィルムを粘着した、情報表示装置。
  3. 請求項に記載の情報表示装置において、
    前記筺体の内部の光路に、赤外領域および紫外領域の光線の少なくとも一方または双方を抑制する手段を設け、
    前記映像光生成手段は、映像光を選択的にS偏光により生成する手段を備えて構成されている、情報表示装置。
  4. 請求項に記載の情報表示装置において、
    凹面ミラーを備え、
    前記凹面ミラーは、前記情報表示装置を使用しない時には、前記開口部からの前記筺体の内部への外光を、動作時における通常の光路とは異なる方向に反射する位置に移動される、情報表示装置。
  5. 請求項に記載の情報表示装置において、
    前記可視光領域の光のP偏光成分を選択的に反射する手段は、前記開口部からの前記筺体の内部への外光を、動作時における通常の光路とは異なる方向に反射する方向に傾斜配置した、情報表示装置。
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