JP6593333B2 - 風味の向上した食肉及び食肉加工品並びにその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]アドバンテームが食肉に対して0.0001ppm〜10ppm含有されることを特徴とする、食肉又は食肉加工品。
[2]アドバンテームの含有量が0.001ppm〜5ppmである、[1]に記載の食肉又は食肉加工品。
[3]食肉又は食肉加工品が鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、[1]又は[2]に記載の食肉又は食肉加工品。
[4]食肉又は食肉加工品が魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、[1]又は[2]に記載の食肉又は食肉加工品。
[5]アドバンテームを食肉に対して0.0001ppm〜10ppm添加することを特徴とする、食肉又は食肉加工品の製造方法。
[6]アドバンテームの添加量が0.001ppm〜5ppmである、[5]に記載の製造方法。
[7]食肉又は食肉加工品が鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、[5]又は[6]に記載の製造方法。
[8]食肉又は食肉加工品が魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、[5]又は[6]に記載の製造方法。
[9]アドバンテームを含有する、食肉または食肉加工品の風味向上剤。
[10]食肉又は食肉加工品が、鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、[9]に記載の風味向上剤。
[11]食肉又は食肉加工品が、魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、[9]に記載の風味向上剤。
[12]アドバンテームを食肉に対して0.0001ppm〜10ppm添加することを特徴とする、食肉又は食肉加工品の風味向上方法。
[13]食肉又は食肉加工品が、鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、[12]に記載の風味向上方法。
[14]食肉又は食肉加工品が、魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、[12]に記載の風味向上方法。
アドバンテームは、アスパルテーム又はその誘導体を、フェニル基上に種々の置換基を持ち、かつ主鎖上に1から2個のアルキル置換基を持つ3−フェニルプロピオンアルデヒド誘導体、シンナムアルデヒド誘導体又は(2−フェニルエチル)アルキルケトン誘導体と還元剤(例えば水素/パラジウム炭素触媒)とを用いて、還元的にアルキル化することによって合成することできる。或いは、通常のペプチド合成法(たとえば、泉屋ら、「ペプチド合成の基礎と実験」、丸善1985.1.20発行)に従って得られる、β位のカルボン酸に保護基を持つアスパルテーム誘導体(たとえばβ−O−ベンジル−α−L−アスパルチル−L−アミノ酸メチルエステル)を、上記3−フェニルプロピオンアルデヒド誘導体、シンナムアルデヒド誘導体又は(2−フェニルエチル)アルキルケトン誘導体と還元剤(たとえばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム)とを用いて還元的にアルキル化(A.F.Abdel−Maidら、Tetrahedron Letters、31、5595(1990))した後に保護基を除去する方法、或いは必要に応じて不飽和結合を還元剤で飽和する方法によって得ることができる。また、上記3−フェニルプロピオンアルデヒド誘導体、シンナムアルデヒド誘導体又は(2−フェニルエチル)アルキルケトン誘導体の代わりに、これらのアセタール又はケタール誘導体等も還元的アルキル化の際のアルデヒド或いはケトン成分として用いられ得る。なお、本発明におけるアドバンテームの合成法は上記の通り例示されるが、必ずしもこれらに限られるものではない。
鳥獣畜肉としては、特に限定されないが、豚、牛、羊、山羊、馬、ラクダ、アルパカ、イノブタ等の家畜、合鴨、アヒル、鶉、ガチョウ、鴨、七面鳥、鶏、鳩、ホロホロチョウ等の家禽、イノシシ、兎、鹿、キジ等野生の鳥獣、鯨、カエル、スッポン等の肉を挙げることができ、これらの食用となる肉部には、血液、脂肪を含む骨格筋や、舌、心臓、肝臓、胃、腸、腱等の内臓等も含まれる。また、骨の付いた骨格筋であってもよい。これら鳥獣畜肉の食用となる肉部は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
鳥獣畜肉の食用となる肉部(以下、本明細書において「畜肉」と略記することもある)は、生の畜肉の他、乾燥、加熱(煮る、焼く、蒸す等)、燻煙等の処理を施したものでもよく、また形状にも特に限定はなく、ブロック、スライス、ミンチ、ペースト等のものを使用することができる。
上記魚介類の食用となる肉部には、これらの頭部、かま、胴体、ヒレ、尾、触手の肉や、軟骨に付随した肉、肝臓、心臓、精巣、卵巣等の内臓が含まれる。これら魚介類の食用となる肉部は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
魚介類の食用となる肉部(以下、本明細書において「魚肉」と略記することもある)は、生の魚肉の他、乾燥、加熱(煮る、焼く、蒸す等)、燻煙等の処理を施したものでもよく、また形状にも特に限定はなく、ブロック、開いたもの、おろしたもの、フレーク、すり身等を使用することができる。
たとえば、畜肉の加工品としては、ハンバーグ、ソーセージ、ミートボール等の畜肉練り製品や、ステーキ、グリル、ソテー、ロースト、しょうが焼き、野菜炒め、角煮、から揚げ、焼肉、焼き鳥、豚カツ、シチュー、カレー、天ぷら、ハム、チャーシュー等の畜肉単味品及び畜肉単味品を用いた調理品等が挙げられる。また、鶏だしや豚骨スープのように、畜肉を食用となる肉部以外の部分(骨等)とともに煮込む、或いは畜肉や食用となる肉部以外の部分(骨等)から抽出する等の方法で得られたもの、及び豚骨ラーメンのようにそれを用いた調理品も含まれる。さらには、これらの冷凍品、チルド品、乾燥品、レトルト品も含まれる。
また、魚肉の加工品としては、かまぼこ、ちくわ、だて巻き、つみれ、なると、はんぺん、さつま揚げ、魚肉ハム、魚肉ソーセージ等の水産練り製品、魚肉フレークの油漬け、たたき、焼き魚、から揚げ、天ぷら、フライ、マリネ、カレー、シチュー等の魚肉単味品及び魚肉単味品を用いた調理品、魚醤等の発酵品、辛子明太子、カラスミ等の卵巣加工品、カツオだし、煮干しだし、オイスターソース等の魚介類の抽出物やその加工品等が挙げられる。さらには、これらの冷凍品、チルド品、乾燥品、レトルト品も含まれる。
魚肉の加工品としては、魚類、特に魚脂を豊富に含む魚類の肉を用いた練り製品、調理品、該魚類の抽出物およびその加工品等が好ましいものとして例示される。
また、本発明は、アドバンテームを食肉又は食肉加工品に添加することにより、風味の向上した食肉又は食肉加工品を製造する方法を提供する。
食肉に対するアドバンテームの添加量が0.0001ppmより少ない場合には、十分な風味向上効果が得られない傾向があり、10ppmより多い場合には、好ましい食肉の風味がマスクされてしまう傾向がある。
本発明の風味向上剤は、アドバンテームを単独で含有するものでもよく、食塩、糖類、香辛料、酵素、澱粉、デキストリン、酵母エキス、野菜エキス、甘味料、その他の賦形剤等、食品に用いられる一般的な原料又は食品添加物とともに含有するものでもよい。本発明の風味向上剤の形態は特に限定されず、液体状、ペースト状、顆粒状、粉末状等とすることができる。また、本発明の風味向上剤におけるアドバンテームの含有量は特に制限されないが、たとえば、0.000001重量%〜10重量%、好ましくは0.00001重量%〜1重量%であり、食肉の調製時又は食肉加工品の製造時、或いは食肉又は食肉加工品の調理時、喫食時等に、食肉に対し0.0001ppm〜10ppm、好ましくは0.001ppm〜5ppm、より好ましくは0.001ppm〜0.5ppm、さらに好ましくは0.005ppm〜0.1ppm、さらにより好ましくは0.005ppm〜0.02ppmの範囲で添加することを前提に設計すればよい。
アドバンテームの添加方法及び食肉に対する添加量は、上記した通りである。
従って、本発明において、食肉又は食肉加工品における風味の向上とは、食肉又は食肉加工品について、アドバンテームを添加しない場合に比べ、うま味、厚み、脂の甘み、濃厚感、ジューシー感、肉風味が強く感じられ、獣臭や魚臭、グラス臭、脂の劣化臭、ベタつき、パサつきが感じられないことをいう。
ここで、食肉又は食肉加工品のうま味とは動物性タンパク質由来のうま味、厚みとはしっかりとした呈味が舌の上に乗る感覚、脂の甘みとは脂の持つ自然な甘み、濃厚感とは主に脂によりもたらされるこってりとした感覚、ジューシー感とは肉の脂質が口の中で広がる感覚、肉風味とは、食肉又は食肉加工品において出現する好ましいフレーバーをいう。また、獣臭とはいわゆる畜肉自体が持つ不快な臭い、魚臭とは、魚が腐敗したような不快な臭い、グラス臭とは餌となる草に由来する雑草のような臭い、脂の劣化臭とは脂が酸化劣化した際に発する鼻をつく不快な臭い、ベタつきとは脂がしつこく舌にまとわりつく感覚、パサつきとは肉汁が乏しく、しっとり感の感じられない状態を意味する。
一般的に、良質な動物脂又は魚脂には、自然な脂の甘み及び濃厚感があるが、劣化臭やベタつきはなく、これらはジューシー感にも寄与する。
国産牛赤身肉及び国産牛脂、又は黒毛和牛赤身肉及び黒毛和牛牛脂を用い、それぞれ2cm角程度の小片にカットした赤身肉100重量部に対し牛脂4重量部の比率にて混合し、5mmダイスのミンサー「グレートミンチ WMG−22」(ワタナベフーマック株式会社製)にて挽肉を調製した。調製した挽肉を用い、表1に示す配合に従いミキサー(ホバート(HOBART)社製)に原料を投入し、低速で2.5分間混合した。得られた生地を130gずつハンバーグの形状に成型した。成型した生地は、ホットプレートを用いて表面を250℃で1分間焼成した後、裏面を250℃で30秒間焼成した。その後、フタをして160℃で8分間蒸し焼きにし、ハンバーグを得た。黒毛和牛赤身肉及び黒毛和牛牛脂を用いたハンバーグは、国産牛赤身肉及び国産牛脂を用いたハンバーグに比べて品質が高く、優れた風味を有する比較対照品として製造した。
得られたハンバーグは、4名のパネラーによる官能評価に供した。官能評価は、肉の風味、脂の風味、食感等に着目し、総合的にフリーコメント形式にて行うと同時に、黒毛和牛赤身肉及び黒毛和牛牛脂を用いた高品質の対照品と比較した際の品質差について行い、同等レベルを「○」、やや近いレベルを「△」、明らかに異なるレベルを「×」とした。
評価結果を表1に示す。表1に記載した「ppm」とは、100万分の1を示す単位であり、ここでは、1ppm=0.0001重量パーセントを意味する。グラニュー糖および各種甘味料の添加量は、食肉(赤身肉と牛脂より調製した挽肉)に対する割合で示した。グラニュー糖および各種甘味料の添加量は、甘味強度が同等となる添加量に設定した。
実施例1と同様の方法にて、表2に示す配合に従い、ハンバーグを調製した。得られたハンバーグは、4名のパネラーによる官能評価に供した。官能評価は、実施例1でアドバンテームの添加効果として確認された脂の自然な甘み、濃厚感、ジューシー感に着目して行い、これらが付与されることで、黒毛和牛赤身肉及び黒毛和牛牛脂を用いた試験区1に近い品質となっているかどうかを評価した。試験区1の品質と比較し、同等レベルを「◎」、ほぼ同等レベルを「○」、やや近いレベルを「△」、明らかに異なるレベルを「×」とした。
評価結果を表2に示す。
豚骨、豚肉、豚脂にネギ及び生姜を加えて煮込むことで豚骨スープを調製した。調製した豚骨スープの、豚由来固形分含量は約2重量%である。また、調製した豚骨スープに10重量%の水を加えることで、希釈豚骨スープを作製し、そこへ表3に示す通り各種甘味料を添加した。得られたサンプルは、4名のパネラーによる官能評価に供した。官能評価は、味の厚み、脂の甘み、濃厚感等に着目し、総合的にフリーコメント形式にて行うと同時に、試験区1との品質差について行い、同等レベルを「○」、やや近いレベルを「△」、明らかに異なるレベルを「×」とした。
評価結果を表3に示す。
以上より、脂の自然な甘みを付与し得るのはアドバンテームのみであり、さらにアドバンテームは、味の厚みや脂の濃厚感の付与機能も併せて有することが示された。また、アドバンテームにより、希釈された畜肉エキスあるいは畜肉スープの力価を自然に高めることができ、嵩増し用途においても使用可能であることが明らかとなった。
上述の通り、食肉加工品に対して甘味料を添加することにより特定の効果を得る方法は、多く知られている。中でも、動物脂の持つ甘みについては言及されていないながらも、スクラロースやソーマチンを用いる技術については、一定の好ましい効果が示されている。たとえば、ソーマチンを用いることにより、大豆タンパク質を含む食肉加工品の大豆タンパク臭をマスキングし、食肉の呈味感を向上させる効果(特許文献16)や、スクラロースを用いることにより、食肉臭をマスキングする効果(特許文献12)が開示されている。
そこで、ソーマチン及びスクラロースの添加効果と、本発明におけるアドバンテームの添加効果の比較を行った。実施例1と同様の方法にて、表4に示す配合に従い、ハンバーグを調製した。得られたハンバーグは、4名のパネラーによる官能評価に供した。官能評価は、実施例1でアドバンテームの添加効果として確認された脂の自然な甘みの付与、濃厚感の付与、ジューシー感の付与に加え、肉のうま味の付与、肉風味の増強、獣臭のマスキング効果に着目して行った。本評価において肉風味とは、ハンバーグにおいて出現する濃厚な好ましいフレーバーのことを意味する。試験区1と比較し、顕著な効果ありを「◎」、効果ありを「○」、やや効果ありを「△」とし、効果が認められない場合は空欄とした。なお、試験区4のソーマチン濃度は、特許文献16にて好ましいとされる濃度、試験区5のスクラロース濃度は、特許文献16にて比較対照として用いられた濃度、試験区6のスクラロース濃度は、特許文献12にて好ましいとされた濃度である。
評価結果を表4に示す。
以上より、食肉加工品に脂の自然な甘み、濃厚感、ジューシー感を付与し得るのはアドバンテームのみであり、さらにアドバンテームは、肉のうま味の付与効果及び獣臭のマスキング効果も併せて有することが示された。
魚肉加工品として、マグロフレークの油漬け(「セブンプレミアムシーチキンフレーク」、はごろもフーズ株式会社製)及びマグロのたたき(市販品)を用い、それぞれに対しアドバンテームを0.01ppm又は0.05ppmとなるように添加し、5名のパネラーによる風味の官能評価に供した。
評価項目は、脂の自然な甘み、濃厚感、ジューシー感、マグロ肉のうま味及びマグロフレーク及びマグロのたたきの肉風味の向上効果並びに魚臭マスク効果とした。評価結果は、アドバンテームを添加しない対照に比べて、「顕著な効果がある;◎」、「効果がある;○」、「やや効果がある;△」として表した。なお、対照と比べて効果の認められない場合は空欄とした。
官能評価結果を表5に示した。
畜肉加工品として、アメリカ産肩ロース肉(チャックアイロール)一枚肉のステーキを次の通り調製し、6名のパネラーによる風味の官能評価に供した。
(1)パウチに表6に示す各原材料を表中の配合量にて混合し、緩めに真空パックを施した。
(2)密閉後、−30℃で急速冷凍した。
(3)5℃の冷蔵庫にて一晩静置して解凍し、肉に浸漬し切らずにパウチ内部に残存する水分を除去した。
(4)グリドルにて250℃で70秒間ずつ、両面を2回焼き、次いでインピンジャーオーブンにて、片面を280℃で4分間焼いた。
官能評価結果を表7に示した。
食肉加工品として、次の通り鶏もも肉のから揚げを調製し、6名のパネラーによる風味の官能評価に供した。
(1)鶏もも肉を解凍後、30g〜35gにカットし、表8に示す原材料により調製した調味液を肉重量に対し15重量%加えて真空パックを施した。
(2)タンブラーにて、4rpmで60分間混合し、5℃で一晩静置した。
(3)ザルにあけて水切りし、肉重量に対し10重量%の片栗粉をまぶして、175℃の油で4分30秒揚げた。
官能評価結果を表9に示した。
食肉加工品として、次の通りソーセージ(高級品)を調製し、5名のパネラーによる風味の官能評価に供した。
(1)表10に示す量の豚ウデ赤身肉及び豚背油を混合し、目の細かさ=6.2mmのひき肉とした。
(2)表10に示す量の食塩を加えて、ニーダーにて混合し、5℃で一晩静置した。
(3)表10に示す量の大豆タンパクと、重合リン酸製剤からグルタミン酸ナトリウムまでの調味料成分及び冷水を加えて、ニーダーにて混合した。
(4)300gずつに小分けし、表10に示す量のホワイトペッパーを添加して混合した。
(5)手作りソーセージキットにて水戻しした羊腸に充填してひねり、60℃、湿度=65%にて30分、次いで60℃、湿度=75%にて10分、さらに75℃、湿度=100%にて30分加熱した。
(6)流水にて10分冷却した。
官能評価結果を表11に示した。
食肉加工品として、次の通りソーセージ(低価格品)を調製し、5名のパネラーによる風味の官能評価に供した。
(1)冷凍の豚ウデ赤身肉を解凍し、筋や脂を除去して2cm角にカットし、冷凍の豚脂を解凍して、同様にカットした。鶏のひき肉(CCM(Comminuted Chicken Meat))も事前に解砕した。次いで、前記豚ウデ赤味肉、豚脂及びCCMを、表12に示す量混合し、目の細かさ=5.0mmのひき肉とした。
(2)表12に示す量の食塩を加えて、ニーダーにて3分混合した。
(3)表12に示す量の重合リン酸製剤からホワイトペッパーまでの調味料成分を加えて、ニーダーにて3分混合した。
(4)1,000gずつに小分けし、表12に示す量のタピオカ澱粉、大豆タンパク及び水を添加して、ホバートミキサーにて2速(中程度の速さ)で1分混合した。
(5)21mm径のコラーゲンケーシングにスタッファーにて充填し、60℃、湿度=65%にて30分、次いで60℃、湿度=75%にて10分、さらに75℃、湿度=100%にて30分加熱した。
(6)流水にて10分冷却した。
官能評価結果を表13に示した。
従って、低価格品のソーセージであっても、アドバンテームを添加することにより、脂の自然な甘み、濃厚感、ジューシー感、肉のうま味といった風味が向上することが示された。
また、本発明により、食肉又は食肉加工品の風味を向上させることができ、食品分野において有用な風味向上剤を提供することができる。
Claims (14)
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルが食肉又は食肉由来の固形分に対して0.0001ppm〜10ppm含有されることを特徴とする、食肉又は食肉加工品。
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルの含有量が0.001ppm〜5ppmである、請求項1に記載の食肉又は食肉加工品。
- 食肉又は食肉加工品が鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、請求項1又は2に記載の食肉又は食肉加工品。
- 食肉又は食肉加工品が魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、請求項1又は2に記載の食肉又は食肉加工品。
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルを食肉又は食肉由来の固形分に対して0.0001ppm〜10ppm添加することを特徴とする、食肉又は食肉加工品の製造方法。
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルの添加量が0.001ppm〜5ppmである、請求項5に記載の製造方法。
- 食肉又は食肉加工品が鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、請求項5又は6に記載の製造方法。
- 食肉又は食肉加工品が魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、請求項5又は6に記載の製造方法。
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルを含有する、食肉又は食肉加工品の風味向上剤。
- 食肉又は食肉加工品が、鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、請求項9に記載の風味向上剤。
- 食肉又は食肉加工品が、魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、請求項9に記載の風味向上剤。
- N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチルエステルを食肉又は食肉由来の固形分に対して0.0001ppm〜10ppm添加することを特徴とする、食肉又は食肉加工品の風味向上方法。
- 食肉又は食肉加工品が、鳥獣畜肉の食用となる肉部又はその加工品である、請求項12に記載の風味向上方法。
- 食肉又は食肉加工品が、魚介類の食用となる肉部又はその加工品である、請求項12に記載の風味向上方法。
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