JP6590777B2 - フレキシブルコンテナバッグおよびそれへの充填物の充填方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、災害で発生した可燃物・不燃物を保管、運搬する際に好適なフレキシブルコンテナバッグおよびそれへの充填物の充填方法に関する。
2011年3月11日の東日本大震災を原因とした災害復旧に伴い、土壌や瓦礫等の可燃物・不燃物の処理を実施している。具体的には、重機(ユンボ)により土壌や瓦礫等をフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンバッグ)に充填後、所定の保管場所へ輸送し、そこで処理の順番を待つため、長期間保管される。
さらに、日本フレキシブルコンテナ工業会では、環境省からの依頼を受けて、除染用の容器として新たに「除染関係ガイドラインに沿ったフレキシブルコンテナ標準仕様(JIS Z 1651:2008「非危険物用フレキシブルコンテナ」)」を作成し、今日ではその基準を満足する耐候性能を有したフレコンバッグが開発されている。この基準とは、汚染土壌の収集、仮保管場所への運搬、3年間の仮保管後に中間貯蔵施設などへの搬送が可能な性能である。
従来のフレコンバッグとして、例えば、特許文献1に記載された角型のものが知られている。これは、投入部付きの角筒状の胴部の下端が正方形の底面シート(底部)により塞がれたバッグ本体と、胴部の開口する上端に連通された角筒状の投入部と、胴部の各コーナー部分の隣接する2枚の側面シートの端部間にアーチ状に突設された8点支持、4本吊り部方式の吊りベルトとを備えたものである。角型とすれば、複数のフレコンバッグを隙間なく敷き詰めて積み重ねることができ、保管空間を有効利用できる。
フレコンバッグの材料は、例えば、ポリオレフィン系樹脂からなるフラットヤーンにより織られた布(原反)が一般的である。この織布を所定形状の部品シートに複数裁断し、隣接する部品シート同士を縫着してフレコンバッグを作製している。
特開2015−151129号公報
しかしながら、従来の角型のフレコンバッグにあっては、その胴部の各コーナー部分の隣接する2枚の側面シートの端部間に、4本の吊り部がアーチ状に突設されていた。そのため、重機によりフレコンバッグを吊り上げた時、胴部と吊り部との縫着部に大きな荷重が作用する。その結果、繰り返し使用等で吊り部がその荷重に耐えられず、胴部との縫着部分から外れたり、破袋して災害で発生した不燃物・可燃物が露出するおそれがあった。
また、フレコンバッグは各部品シートが撓みやすい織布からなるため、角型に製袋しても、災害で発生した不燃物・可燃物を充填すれば内圧が作用して外方向に広がろうとする。その結果、胴部が膨らみ、外観が丸型に変形していた。しかも、重機でのバッグ吊り上げ時、殊に1点吊りでは、胴部の各コーナー部分に連結された4本の吊り部がバッグ中央部へ引き寄せられる。これに伴って充填物はバッグ中央部へ移動し、胴部だけでなくフレコンバッグの上面、具体的には紐で縛った投入部の上面も膨らんでいた。その結果、バッグの段積み時の安定性が低下し、安全確保の観点から積み上げの段数を減らす必要が生じ、上述した保管空間の効率的な利用ができなくなっていた。また、バッグ上面が膨らむことで投入部を縛っていた紐がゆるみ、投入口から災害で発生した不燃物・可燃物が零れるおそれもあった。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、バッグ本体を外袋により被覆し、バッグ本体を収納した状態で外袋を外蓋シートによって覆うように構成すれば、周辺環境の物体との衝突等を原因としたバッグ本体の破損を防止し、仮に何らかの原因でバッグ本体が破れたり、投入部の紐が解けた場合であっても、災害で発生した不燃物・可燃物を外袋内に留めて、それの外部への露出を防止できることを知見した。
しかも、外蓋シートの各コーナー部分にベルト通し用スリットを形成し、これらに対応する吊り部を通すように構成すれば、フレコンバッグの見掛け上の吊り位置がバッグの中央部へ移動し、吊り部の吊り角度と張力との関係を示す張力係数が小さくなる。これにより、バッグ吊り上げ時、各吊り部のバッグ中央部への引き寄せを原因とした充填物のバッグ中央部への移動に伴なうバッグ上面の膨れが抑えられるとともに、従来は吊り部の胴部との縫着部に集中していたフレコンバッグの荷重を分散できることも知見した。
さらには、各ベルト通し用スリットの長さ方向を、胴部の対応するコーナー部分に配された吊り点間を結ぶ(仮想の)直線の長さ方向に揃えれば、バッグ吊り上げ時、そのスリットが対応する直線に揃っていない場合に比べて、アーチ状の吊り部の(左右)一対の基端部分(縫着部に近い部分)の押し当てにより生じるスリットの過剰な広がりを抑制することができる。これにより、バッグ吊り上げ時のベルト通し用スリットの裂けや伸びといった破損を防止できるとともに、仮に災害で発生した不燃物・可燃物が外袋の中に零れた場合でも、その災害で発生した不燃物・可燃物がベルト通し用スリットからバッグの外へ零れ落ちるおそれは少なくなることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、これらの問題点に鑑みなされたもので、バッグ本体を外袋により防護し、仮に外袋内に充填物が零れた場合でも充填物が外部露出したり、零れることを防止でき、またバッグ吊り上げ時において、充填物のバッグ中央部への移動に伴なったバッグの上面の膨れを抑制できるとともに、吊り部の吊り位置に作用する荷重を分散して吊り部の胴部からの外れや破袋を防止することができるフレキシブルコンテナバッグおよびそれへの充填物の充填方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明は、4枚の側面シートを接合し、かつ上端が開口した角筒状の胴部と、該胴部の下端の開口を塞ぐ矩形状の底面シートとを有する角型のバッグ本体と、前記胴部の上端に接合され、充填物を前記胴部に投入するための投入部と、該投入部の上端に有する前記充填物の投入口を開閉自在に封止する投入口封止手段と、前記胴部の各コーナー部分に、隣接する2枚の前記側面シートの端部を跨いだ状態でそれぞれ上方に向かうように接合され、かつ前記バッグ本体を吊り上げる8点支持、4本吊り部方式の吊りベルトと、上端が開口し、かつ前記バッグ本体を覆った状態で該バッグ本体に接合される角型の外袋と、前記投入口を封止して折り畳んだ状態の投入部の上から、前記外袋の開口を塞ぐ前記外袋に設けられた矩形状の外蓋シートと、該外蓋シートにより前記外袋の開口を開閉自在に封止する外袋封止手段とを備えたフレキシブルコンテナバッグであって、前記外蓋シートの各コーナー部分には、対応する吊り部が挿通され、かつ前記外蓋シートによる前記外袋の開口の封止時に、前記胴部の対応するコーナー部分に配された吊り点間を結ぶ直線の長さ方向へ延びる4本のベルト通し用スリットが配設され、さらに、前記投入口を封止して折り畳んだ状態の投入部の上に配置され、かつ外周部の上面に一方の面ファスナが固定された矩形状のトップシートを有し、前記外袋の上端の各辺には、対応する一方の面ファスナに掛止される他方の面ファスナが内面に固定された4枚のフラップシートが接合されているフレキシブルコンテナバッグである。
フレキシブルコンテナバッグ(フレコンバッグ)の各部品シートは、例えば、ポリプロピレンなどの各種の化学繊維からなる織布(原反)を所定形状の各部品シートに裁断し、隣接する部品シート同士を接合(例えば、縫着、融着など)して作製されたものなどを採用することができる。各部品シートの内面には、各種の合成樹脂フィルム、各種の金属箔などをラミネート加工してもよい。
フレキシブルコンテナバッグの用途は限定されないものの、屋外作業用、特に災害で発生した不燃物・可燃物(土壌や瓦礫等)の輸送、保管用として好適である。充填物の種類は任意である。例えば、各種の工業製品の原料、各種の金属、各種の穀物、各種の堆肥、各種の土、各種の廃棄物などでもよい。
バッグ本体としては、充填物(特に災害で発生した不燃物・可燃物)が漏出しないように、縦糸および横糸が密な織布を使用してバッグ本体を縫製した一般的なものを採用することができる。その他、糸密度を低くして水きり機能を付与したバッグ本体を採用してもよい。
バッグ本体の外観形状としては、例えば、平面視して正方形または長方形の角型を採用することができる。
フレキシブルコンテナバッグは内袋付きのものでもよい。内袋としては、例えばポリエチレンなどの合成樹脂製の袋を採用することができる。内袋は、二重または三重以上に重ねたものでもよい。
投入部としては、織布を筒状に縫製したもの、または、各種の合成樹脂シートを筒状に加工したものなどを採用することができる。
投入口封止手段としては、例えば、投入部(襠部)の開口縁部に設けられた線ファスナ(レールファスナを含む)を採用することができる。その他、面ファスナ、投入口封止用の蓋シートを有したもの、投入部の絞り込みが可能なように締結紐が装着された巾着式のもの、一般的な投入部であって、別体の紐やベルトを使用して投入部の開口部分を縛るようにしたものなどでもよい。
ここでいう「(吊り部が)隣接する2枚の側面シートの端部を跨いだ状態でそれぞれ上方に向かうように接合された」とは、胴部の対応するコーナー部分において、一方の側面シートの上端部に吊り部の一方の基端部が接合(縫着)され、他方の側面シートの上端部に吊り部の他方の基端部が接合された状態をいう。これにより、吊り部は胴部のコーナー部分の外縁にアーチ状に突設されることとなる。
吊りベルトとしては、例えば、各種の化学繊維からなる厚地の織布を裁断したものを採用することができる。
吊りベルトの使用本数は、8点支持、4本吊り部の条件を満たせば限定されない。例えば1本でもよいし、2本または4本でもよい。ただし、1本の場合には、長尺なベルトをバッグ本体の胴部と底面シートとの各外面に、ちょうど四葉のクローバーを一筆書きするように引きまわして接合(縫合)する必要がある。
外袋としては、例えば、各種の化学繊維からなる厚地の織布から4枚の側面シートと1枚の底面シートとを裁断し、これらの外袋用の部品シートのうち、近接するもの同士を縫着したものなどを採用することができる。
この外袋は、例えば所定箇所を縫着することでバッグ本体と一体化されている。
外蓋シートとしては、例えば、外袋と同一の織布から裁断により得られたものを採用することができる。
外蓋シートの形状およびサイズは、外袋の底面シートと同じである。また外蓋シートは、例えば、外袋の上端開口の一辺部に、対応する一辺部を突き合わせ状態で接合(縫着)されている。
外袋封止手段の種類は限定されない。例えば、線ファスナ(レールファスナを含む)、面ファスナなどでもよい。その他、これらに比べて封止性は劣るものの、ロープ、ホックなどでもよい。
各ベルト通し用スリットは、外蓋シートの各コーナー部分に形成されている。
ここでいう「胴部の対応するコーナー部分に配された吊り点間を結ぶ直線の長さ方向」とは、外袋封止手段を利用して外袋の開口を外蓋シートにより封止した状態を前提とし、胴部の各コーナー部分において、一方の側面シートの上端部のうち、アーチ状の吊り部の一方の基端部(下端部)との接合位置(接合点)と、他方の側面シートの上端部のうち、吊り部の他方の基端部との接合位置とを結んだ仮想の直線の長さ方向をいう。なお、ベルト状の吊り部は幅があるため、ここでの吊り点は吊り部の幅の中間点(中間位置)とする。
各ベルト通し用スリットは、その長さ方向と、対応する仮想の直線の長さ方向とを揃えた状態で、この直線の真上か、胴部の対応するコーナー部分の範囲内で、その直線と平行に離反した所定の位置に配されている。
外蓋シートの各ベルト通し用スリットの形成部は、補強シートにより補強してもよい。
各ベルト通し用スリットの長さは任意である。
さらに、投入部の折り畳み方は任意である。
一方の面ファスナおよび他方の面ファスナは、何れを雄型または雌型としてもよい。その他、両方の面ファスナを雄雌兼用のものとしてもよい。
トップシートおよびフラップシートの素材としては、例えば、外袋の素材と同一のものを採用することができる。
トップシートのサイズは、外蓋シートと同一かそれより小判である。
フラップシートのサイズは、一方の面ファスナと他方の面ファスナとを掛止可能であれば任意である。
請求項2に記載の発明は、前記投入口封止手段は、前記投入部の投入口を塞ぐ第1の線ファスナで、前記外袋封止手段は、前記外蓋シートを前記外袋の開口に掛止する第2の線ファスナである請求項1に記載のフレキシブルコンテナバッグである。
第1の線ファスナおよび第2の線ファスナとしては、例えば、一方の長辺部にエレメント(務歯)を並べた一対のテープと、両テープ間を移動することにより、一方のテープのエレメントと他方のテープエレメントとを掛止または掛止解除するスライダとを有したものなどを採用することができる。その他、スライダを省略し、雄型のエレメントと雌型のエレメントのみを有するものでもよい。
請求項に記載の発明は、前記トップシートの中央部には、平坦な天板が着脱自在に取り付けられた請求項1または請求項に記載のフレキシブルコンテナバッグである。
天板の素材としては、例えば、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木などを採用することができる。
天板の形状としては、例えば矩形、円形、楕円形などを採用することができる。
天板のサイズは任意である。
天板をトップシートの中央部に着脱自在に取り付ける構造は任意である。例えば、トップシートの中央部を二重構造としてポケットを設け、その中に天板を収納してもよい。その他、面ファスナによる掛止などでもよい。
請求項に記載の発明は、前記胴部の内面には、充填された前記充填物による前記胴部の変形を防止する環状の保形ベルトが、各コーナー部分を除く前記胴部の周方向の全域にわたって接合された請求項1〜請求項のうち、何れか1項に記載のフレキシブルコンテナバッグである。
保形ベルトの素材は任意である。例えば、外袋の素材と同一のものを採用してもよい。
保形ベルトとしては、例えば、胴部への接合状態で、平面視して八角形となる無端ベルトを採用することができる。
保形ベルトの幅は任意である。例えば、胴部の高さの10%〜80%、好ましくは20%〜50%の幅である。この幅が胴部の高さの20%を超えれば、胴部の各コーナー部分に作用する充填物の内圧を低減するための隔壁として、保形ベルトが好適に機能する。
請求項に記載の発明は、前記バッグ本体を構成する4枚の側面シートと底面シートとは、表裏2枚のシート間に発泡合成樹脂シートが挟持された構造のものである請求項1〜請求項のうち、何れか1項に記載のフレキシブルコンテナバッグである。
表シートと裏シートとの素材は任意である。例えば、各種の化学繊維からなる厚地の織布から得られたものでもよい。
発泡合成樹脂シートとしては、例えば、発泡ポリウレタンフォーム、発泡ポリエチレンフォームなどを採用することができる。
発泡合成樹脂シートの厚さは、3〜7mmである。3mm未満では発泡合成樹脂シートが薄過ぎて、バッグ本体の十分な防護機能が得られない。また、7mmを超えれば、バッグ本体が厚過ぎてフレキシブルコンテナバッグの取り扱いがしにくくなり、かつコスト高となる。
請求項に記載の発明は、請求項1のフレキシブルコンテナバッグに前記充填物を充填するフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法であって、前記外袋を保持する矩形状の型枠に前記外袋を収納し、その後、前記型枠に被せるように前記投入部を裏返して前記バッグ本体の開口を広げ、次に、広げた該開口から前記バッグ本体の内部空間に前記充填物を充填してその表面をならし、次いで、裏返った前記投入部を元に戻した後、前記投入口を前記投入口封止手段によって封止してから前記投入部を折り畳み、その後、前記外袋の開口に前記外蓋シートを配置して、前記各吊り部を対応するベルト通し用スリットに挿通し、次に、前記外袋封止手段を利用し、前記外袋の開口を前記外蓋シートにより封止するフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法である。
型枠の素材としては、例えば、各種の金属、各種のプラスチック、各種の木、各種のセラミックスなどを採用することができる。
型枠としては、外袋の胴部と略同一サイズ、同一形状のものを採用することができる。
請求項に記載の発明は、前記請求項1のフレキシブルコンテナバッグは、前記一方の面ファスナを有するトップシートおよび前記他方の面ファスナを有する4枚のフラップシートと、請求項2に記載された前記第1の線ファスナおよび前記第2の線ファスナとを具備したもので、前記投入口を前記投入口封止手段により封止する際には、前記第1の線ファスナを用いて前記投入口を封止し、この封止後、折り畳まれた前記投入部の上に前記トップシートを載置し、次いで、前記各フラップシートを内折りして、対応する前記一方の面ファスナと前記他方の面ファスナとをそれぞれ重ね合わせることにより、前記各フラップシートに前記トップシートを掛止し、その後、前記各吊り部を、対応するベルト通し用スリットにそれぞれ通した状態で、前記第2の線ファスナを利用して前記外袋の開口を前記外蓋シートにより封止する請求項に記載のフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法である。
請求項1に記載の発明によれば、バッグ本体を外袋により被覆し、かつ投入部を外蓋シートにより塞ぐように構成したため、周辺環境の物体との衝突等を原因としたバッグ本体の破損を防止することができる。しかも、仮にバッグ本体が破損したり、投入口封止手段による投入口の封止状態が一部解除された場合でも、バッグ本体から零れた充填物は外袋の中に留まるため、充填物の外部への露出を妨げることができる。
また、外蓋シートの各コーナー部分にベルト通し用スリットを形成し、各ベルト通し用スリットに、対応する吊り部を通すように構成したため、フレキシブルコンテナバッグの見掛け上の吊り位置がバッグの中央部へ移動する。これにより、バッグ吊り上げ時(特に1点吊り時)に各吊り部の吊り角度が小さくなり、その結果、吊り部の吊り角度と張力との関係を示す張力係数が小さくなって、各吊り部の張力が低下する。よって、バッグの吊り上げ時、各吊り部がバッグ中央部へ引き寄せられる力は弱まる。そのため、バッグ本体に充填された充填物は、従来に比べてバッグ中央部へ移動する量が減り、フレコンバッグの上面の膨出が抑えられる。
しかも、このように各ベルト通し用スリットに各吊り部を通すように構成したため、従来は吊り部の両基端部が胴部に接合される箇所に集中していたフレキシブルコンテナバッグの荷重が、各吊り部の基端部が接触した外蓋シートのコーナー部の一部分、および、ベルト通し用スリットの形成部分に分散する。その結果、吊り部の胴部からの外れや破袋を防止することができる。
さらには、各ベルト通し用スリットの長さ方向を、胴部の対応するコーナー部分に配された吊り点間を結ぶ(仮想の)直線の長さ方向に揃えるように構成したため、バッグ吊り上げ時、そのスリットが対応する直線に揃っていない場合に比べて、吊り部の(左右)一対の基端部分(縫着部に近い部分) の押し当てにより生じるスリットの過剰な広がりを抑制することができる。これにより、バッグ吊り上げ時のベルト通し用スリットの裂けや伸びといった破損を防止できるとともに、仮に充填物が外袋の中に零れた場合でも、その充填物がベルト通し用スリットからバッグの外へ零れ落ちるおそれは少ない。
そして、外袋の内蓋となるトップシートは、投入口を封止して折り畳まれた投入部の上に載置される。その後、トップシートの外周部の上に外袋の内折りされた各フラップシートを重ね合わせる。これにより、トップシートの一方の面ファスナと各フラップシートの他方の面ファスナとが掛止されることで、トップシートによりバッグ本体を外袋の内部空間にしっかりと封入することができる。
請求項2に記載の発明によれば、投入口封止手段として、投入部の投入口を塞ぐ第1の線ファスナを採用し、また外袋封止手段として、外蓋シートを外袋の開口に掛止する第2の線ファスナを採用したため、投入部の投入口と外袋の開口とを、簡単かつ確実に封止または封止解除することができる。
請求項に記載の発明によれば、胴部の内面には、各コーナー部分を除く胴部の周方向の全域にわたって環状の保形ベルトを接合したため、保形ベルトが胴部の内張りとなって、投入部から投入された充填物による胴部の変形を抑えることができる。
また、保形ベルトは各コーナー部分の内面に接合されていないため、各コーナー部分において、充填物の内圧を低減する隔壁として機能する。
請求項に記載の発明によれば、胴部の内面には、各コーナー部分を除く胴部の周方向の全域にわたって環状の保形ベルトを接合したため、保形ベルトが胴部の内張りとなって、投入部から投入された充填物による胴部の変形を抑えることができる。
また、保形ベルトは各コーナー部分の内面に接合されていないため、各コーナー部分において、充填物の内圧を低減する隔壁として機能する。
請求項に記載の発明によれば、バッグ本体を構成する各側面シートと底面シートとを、表裏2枚のシート間に発泡合成樹脂シートが挟持されたものとしたため、外袋によるバッグ本体の防護性を高めることができる。
また、保形ベルトは各コーナー部分の内面に接合されていないため、各コーナー部分において、充填物の内圧を低減する隔壁として機能する。
請求項に記載の発明によれば、外袋を保持する矩形状の型枠に外袋を収納し、その後、型枠に被せるように投入部を裏返してバッグ本体の開口を広げる。次に、広げた開口からバッグ本体の内部空間に充填物を充填してその表面をならし、その後、この裏返った投入部を元に戻してから、投入口を投入口封止手段によって封止して投入部を折り畳む。次いで、外袋の開口に外蓋シートを配置して、各吊り部を対応するベルト通し用スリットに挿通し、その後、外袋封止手段を利用して、外袋の開口を外蓋シートにより封止する。
これにより、バッグ本体を外袋により防護し、仮に外袋内に充填物が零れた場合でも充填物が外部露出したり、零れることを防止することができる。また、バッグ吊り上げ時に、充填物のバッグ中央部への移動に伴なうバッグの上面の膨れを抑制することができるとともに、吊り部の吊り位置に作用する荷重を分散し、吊り部の胴部からの外れや破袋を防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、投入口を投入口封止手段により封止する際には、第1の線ファスナを用いて投入口を封止し、この封止後、折り畳まれた投入部の上にトップシートを載置し、次いで、各フラップシートを内折りして、対応する一方の面ファスナと他方の面ファスナとをそれぞれ重ね合わせる。これにより、各フラップシートにトップシートを掛止し、その後、各吊り部を、対応するベルト通し用スリットにそれぞれ通した状態で、第2の線ファスナを利用して外袋の開口を外蓋シートにより封止することができる。
本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグの全体斜視図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグの分解斜視図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグの一部を構成するバッグ本体の分解斜視図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグの一部を構成する別態様のバッグ本体の要部拡大縦断面図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグの一部を構成する吊りベルトの展開図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグへの充填物の充填方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグへの充填物の充填方法において、外袋の開口をトップシートにより塞ぐ直前の状態を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグへの充填物の充填方法において、外袋の開口をトップシートにより塞いだ直後の状態を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグへの充填物の充填方法において、充填物を充填して組み立てが完了したフレキシブルコンテナバッグの斜視図である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、災害で発生した可燃物・不燃物を輸送、保管するフレキシブルコンテナバッグを例とする。
図1および図2において、10は本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンバッグ)である。このフレコンバッグ10は、4枚の側布(側面シート)11の突き合わせ側の端部を縫着(接合)し、かつ上端が開口した角筒状の胴部12と、胴部12の下端の開口を塞ぐ正方形の底布(底面シート)13とを有する角型のバッグ本体14と、胴部12の上端に縫着され、災害で発生した不燃物・可燃物(充填物)を胴部12に投入するための投入部15と、投入部15の上端に有する災害で発生した不燃物・可燃物の投入口16を開閉自在に封止する第1の線ファスナ(投入口封止手段)17と、胴部12の各コーナー部分に、隣接する2枚の側布11の端部を跨いだ状態でそれぞれ上方に向かうように縫着され、かつバッグ本体14を吊り上げる8点支持、4本吊り部方式の吊りベルト19と、上端が開口し、かつバッグ本体14を覆った状態でバッグ本体14に縫着される角型の外袋20と、投入口16を封止して折り畳んだ状態の投入部15の上から、外袋20の開口を塞ぐこの外袋20に設けられた正方形の外蓋布(外蓋シート)21と、外蓋布21により外袋20の開口を開閉自在に封止する第2の線ファスナ(外袋封止手段)22と、投入口16を封止して折り畳んだ状態の投入部15の上に配置され、かつ外周部の上面に雌型面ファスナ(一方の面ファスナ)23が縫着されたトップシート24とを備えたものである(図7)。フレコンバッグ10は、内容量1.125mのものである。
以下、図1〜図5を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。
図2に示すように、胴部12を構成する各側布11は、1,500deのポリプロピレン繊維からなり、かつ裏面(内面)に図示しない止水用の樹脂フィルムがラミネートされた織布を所定形状に裁断し、かつ適宜縫製することで作製された縦1,500mm、横(高さ)500mmの矩形布である。なお、実際の胴部12は、長さ6,000mm、幅500mmの長尺な織布を裁断し、その長さ方向の端を縫着することで得られる。この胴部12の下辺(一方の長辺)を、底布13の4つの辺に適宜縫着することで、バッグ本体14が得られる(後述する裏地胴部12Aも同じ)。
底布13は、側布11と同一素材からなる縦横1,500mmの正方形の布である。
胴部12の内面には、角筒状の裏地胴部12Aが縫着されている(図3参照)。これにより、胴部12は二重布構造となり補強される。この裏地胴部12Aは、胴部12の側布11と同一素材、同一サイズの4枚の側布11Aを適宜縫製して得られた縦6,000mm、横(高さ)500mmの矩形布である。
裏地胴部12Aの高さ方向の中間部の内面には、充填された災害で発生した不燃物・可燃物による胴部12(裏地胴部12Aを含む)の変形を防止する環状の保形ベルト28が、各コーナー部分を除く裏地胴部12Aの周方向の全域にわたって縫着されている。詳しくは、各側布11Aの長さ方向の中間部分(長さ600mm)のみに、保形ベルト28の一部分が縫着されている。
保形ベルト28は、ポリプロピレン短繊維から作製された幅100mm、長さ約4,950mmの厚布からなり、かつ平面視して八角形に配される1本の無端ベルトである。
なお、胴部12の各側布(表シート)11と、裏地胴部12Aの対応する側布(裏シート)11Aとの間には、厚さ3mmの発泡ポリウレタンシート(発泡合成樹脂シート)27を挟むように構成してもよい(図4参照)。同様に、底布(表シート)13の上面にも、発泡ポリウレタンシート27と、底布13と同一素材、同一サイズの裏布(裏シート)26とを、順次、積層して3層構造としてもよい。こうすることで、バッグ本体14にクッション性が発現し、バッグ本体14の防護性を高めることができる。
投入部15は、胴部12と同一素材からなり、かつ下端の開口部分が胴部12の上端の開口部分に縫着された、上方へ向かって徐々に先細りした略円筒布である。投入部15の上端の投入口16の直径は1,000mm、投入部15の高さ(長さ)は1,000mmである。
投入口16には、前記第1の線ファスナ17が周設されている。この第1の線ファスナ17は、投入口16の周方向の半分の領域で、線状に固定された細長い断面凹形の凹条エレメント(図示せず)と、投入口16の残りの半分の領域に線状に固定され、かつ凹条エレメントに対応した細長い断面凸形の凸条エレメント(図示せず)とを有したものである。投入口16の封止時には、この投入口16を半折して、凹条エレメントと凸条エレメントとを掛合する。
なお、バッグ本体14の内部空間には、投入部15の高さとバッグ本体14の高さとを合わせた長さを有する図示しない内袋を収納してもよい。内袋は、例えばポリエチレン製である。
吊りベルト19は、ポリプロピレン短繊維から作製された長さ19,600mm、幅100mmの厚布からなる1本の無端ベルトである。吊りベルト19は、4枚の側布11の長さ方向の両端部および底布13の外周部の外面に、ちょうど四葉のクローバーを一筆書きするように引き回して縫着されている(図5参照)。この吊りベルト19の具体的な縫着域は、底布13の各辺部との対峙部分と、4枚の側布11の各長辺部との対峙部分とである。これにより、胴部12の各コーナー部分の上縁には、吊りベルト19のうち、胴部12の上縁から上方へ延びる4つの吊り部18がアーチ状に突設されている。各吊り部18の長さは1,300mmである。
このとき、胴部12の各コーナー部分において、吊り部18の左右一対の基端部が縫着される2つの吊り点(支持点)P1,P2の位置は、平面視して、該当するコーナー部の頂点Aから400mmずつ離間した、隣り合う2枚の側布11の上縁の位置である。なお、吊りベルト19からなる吊り部18は100mmの幅がある。そのため、ここでの“吊り点P1,P2”は、吊り部18の幅の中間点(中間位置、一方の端から50mmの位置)とする。
外袋20は、胴部12と同一素材からなり、かつバッグ本体14の側布11と同一サイズ、同一形状の4枚の側布29と、胴部12と同一素材からなり、かつバッグ本体14の底布13と同一サイズ、同一形状の底布30とを縫着して、角型の袋状としたものである。
外袋20の底布30の内面には、この底布30と略同一サイズ、同一形状の厚肉な補強用不織布31が縫着されている。補強用不織布31は、ポリエステル繊維を短絡して作製された厚肉な布材である。
外袋20の内側には、ポリエチレン製の図示しないインナーが展着されている。また、外袋20とバッグ本体14とは、複数箇所が縫着されることで一体化している。
外蓋布21は、胴部12と同一素材からなり、かつ外袋20の底布30と同一サイズ、同一形状のものである。この外蓋布21は、その基端側の辺部が、外袋20の1つの側布29の上縁部に縫着されている。
外蓋布21の各コーナー部分には、対応する吊り部18が挿通され、かつ外蓋布21による外袋20の開口の封止時に、胴部12の対応するコーナー部分に配された吊り点P1,P2間を結ぶ直線aの長さ方向へ延びる4本のベルト通し用スリットSが配設されている。
外袋20の上端の各辺には、4枚のフラップ布(フラップシート)32の基端側の辺部が縫着されている。
各フラップ布32は、胴部12と同一素材からなり、かつ長さ1,500m、高さ(幅)400mの矩形状のものである。
これらのフラップ布32の内面の略全域には、長尺な幅200mmの雄型面ファスナ(他方の面ファスナ)33が、上下2段で縫着されている。さらに、4枚のフラップ布32のうち、向かい合う一対のフラップ布32のみには、その長さ方向の両端部の表面に、小判な矩形状の雌型面ファスナ34が縫着されている。
第2の線ファスナ22は、対峙する長尺側の辺部に多数のエレメント(務歯)を所定ピッチで並べた2本のテープ22a,22bと、両テープ22a,22b間を移動し、かつ一方のテープ22aのエレメントと、他方のテープ22bのエレメントとを掛止または掛止解除するスライダ22cとを有している。このうち、一方のテープ22aは外袋20の開口部に周設され、他方のテープ22bは外蓋布21の外周縁に周設されている。また、スライダ22cは、通常時、他方のテープ22bのエレメントのみに装着されているものの、外袋20の閉蓋時には、一方のテープ22aのエレメントにも掛止されるように構成されている。
トップシート24は、胴部12と同一素材からなり、かつ外蓋布21と同一サイズ、同一形状の厚肉な布材である。その外周部の上面(表面)には、幅400mmの矩形枠状の雌型面ファスナ23が縫着されている。なお、トップシート24は、必ずしも使用しなくてもよい。
また、トップシート24の中央部の裏面には、胴部12と同一素材からなり、かつ縦横1,100mmの矩形状のポケット35が設けられている。ポケット35の開口部は、図示しない面ファスナにより開閉自在となっている。
ポケット35には、縦横1,000mmの保形用の天板36が出し入れ自在に挿入されている。
天板36の素材は、剛性が高い厚さ5mmのプラスチック板である。
次に、図6のフローシートを主に参照して、本発明の実施例1に係るフレキシブルコンテナバッグ10への充填物の充填方法を説明する。
まず、現場において、作業者が、外袋20を保持する平面視して正方形状の型枠(図示せず)に外袋20を収納する(ステップ101)。型枠は、4枚の木製パネルを角筒状にボルト連結したものである。その内部空間のサイズは、縦横1,500mm、高さ500mmである。
次に、この型枠に被せるように投入部15を裏返し、バッグ本体14の開口を広げる(ステップ102)。
その後、災害で発生した可燃物・不燃物をユンボを用いて、投入部15の投入口16からフレコンバッグ10の中に順次投入し、バッグ本体14への可燃物・不燃物の充填完了後、その表面を平らにならす(ステップ103)。
次に、作業者がこの裏返った投入部15を元に戻し、その後、投入口16を第1の線ファスナ17によって封止する(ステップ104)。次いで、この投入部15を、対峙する2つの三角片部15aが上下に重なるように折り畳む(ステップ105、図7参照)。ここで、上側に配された三角片片部15aの頂上部を、短尺な引きロープ37の一端部に連結されたクリップ38により挟み、それから引きロープ37を引っぱり、引きロープ37の他端部を外袋20の上縁の一辺の中間部に固定された連結用紐リング39に縛り付ける。これにより、投入口16の折り畳み状態を堅固に保持することができる。
次いで、この折り畳まれた投入部15の上にトップシート24を載置し、その後、作業者が4枚のフラップ布32を内折りする(ステップ106、図8参照)。その際の折り順は、まず両端部の表面に小判な雌型面ファスナ34が縫着された2枚のフラップ布32を先に内折りし、次に残り2枚のフラップ布32を内折りする。これにより、後折りした2枚のフラップ布32の両端部(この部分に配された雄型面ファスナ33)が、表面側の小判な雌型面ファスナ34を介して、しっかりと掛止される。その結果、この小判な雌型面ファスナ34が配設されていない場合に懸念される、後折り側のフラップ布32の両端部分からの剥がれや、この剥がれ部分を通しての災害で発生した不燃物・可燃物の漏出などを防止することができる。
このように、トップシート24の上から4枚のフラップ布32を内折りすることで、トップシート24の雌型面ファスナ23と各フラップ布32の雄型面ファスナ33とが重なり合って、封止状態で折り畳んだ投入部15に被せられたトップシート24を、外袋20の開口部に堅固に掛止することができる。
その後、外袋20の開口に外蓋布21を配置して、吊りベルト19の4本の吊り部18を、対応するベルト通し用スリットSに通す(ステップ107)。
その後、作業者が第2の線ファスナ22を利用し、外袋20の開口を外蓋布21により封止する(ステップ108、図9参照)。
その後は、作業者がフォークリフト車の近接配置した2本のフォークに、隣り合う2本の吊り部18を離間した状態(4点吊りの状態)で引っ掛け、操縦者の操縦により、両フォークを上方移動させてフレコンバッグ10を型枠から吊り上げた後、これをトラックの荷台に積み込む。または、ユンボのバケットに4本の吊り部18を一括して引っ掛け、これらを一点吊りした状態でトラックの荷台に積み込む。
このように、バッグ本体14を外袋20により被覆し、投入部15を外蓋布21によって覆うように構成したため、周辺環境の物体との衝突等を原因としたバッグ本体14の破損を防止することができる。しかも、仮にバッグ本体14が破損したり、第1の線ファスナ17による投入口16の封止状態が一部解除された場合であっても、バッグ本体14から零れた災害で発生した不燃物・可燃物は外袋20の中に留まる。そのため、災害で発生した不燃物・可燃物の外部露出または袋外への落下を防ぐことができる。
また、外蓋布21の各コーナー部分にベルト通し用スリットSを形成し、各ベルト通し用スリットSに、対応する吊り部18を通すように構成したため、フレコンバッグ10の見掛け上の吊り位置がフレコンバッグ10の中央部へ移動する。これにより、バッグ吊り上げ時(特に1点吊り時)に各吊り部18の吊り角度が小さくなり、その結果、吊り部18の吊り角度と張力との関係を示す張力係数が小さくなって各吊り部18の張力が低下する。一例を挙げれば、この吊り角度が60°から30°に低下すれば、張力係数は1.16から1.04に低下する。
4本吊りの場合、吊り部18にかかる張力は、以下の式で求められる。
張力=質量/4×9.8×張力係数
ここでの質量は、充填物(災害で発生した不燃物・可燃物)が充填されたフレコンバッグ10の質量をいう。
したがって、見かけ上の各吊り点をバッグ中央部へ移動させることで、バッグ吊り上げ時、特に1点吊り時において、各吊り部18をバッグ中央部へ引き寄せる力は弱まる。そのため、バッグ本体14に充填された災害で発生した不燃物・可燃物は、従来に比べてバッグ中央部へ移動する量が減り、フレコンバッグ10の上面の膨出が抑えられる。
しかも、このように各ベルト通し用スリットSに各吊り部18を通すように構成したため、従来はアーチ状の吊り部18の(左右)一対の基端部が胴部12に縫着される箇所に集中していたバッグ10の吊り荷重が、各吊り部18の基端部が接触した外蓋布21のコーナー部の一部分、および、ベルト通し用スリットSの形成部分などに分散される。その結果、吊り部18の胴部12からの外れや破袋を防止することができる。
さらには、各ベルト通し用スリットSの長さ方向を、胴部12の対応するコーナー部分に配された吊り点P1,P2間を結ぶ(仮想の)直線aの長さ方向に揃えたため、バッグ吊り上げ時、それらのベルト通し用スリットSが対応する直線aに揃っていない場合に比べて、吊り部18の一対の基端部分(縫着部に近い部分)の押し当てにより生じるスリットSの過剰な(歪な)広がりを抑制することができる。これにより、バッグ吊り上げ時のベルト通し用スリットSの裂けや伸びといった損傷を防止できるとともに、仮に災害で発生した不燃物・可燃物が外袋20の中に零れたとしても、その災害で発生した不燃物・可燃物がベルト通し用スリットSからバッグ外へ零れ落ちるおそれは少ない。
また、投入口封止手段として、投入部15の投入口16を塞ぐ第1の線ファスナ17を採用し、また外袋封止手段として、外蓋布21を外袋20の開口に掛止する第2の線ファスナ22を採用したため、投入部15の投入口16と外袋20の開口とを簡単かつ確実に封止または封止解除することができる。
さらには、平坦な天板36をトップシート24の中央部に着脱自在に取り付けたため、バッグ吊り上げ時、災害で発生した不燃物・可燃物がバッグ中央部へ強制的に移動させられて発生するバッグ上面の膨出現象を、さらに抑制することができる。なお、トップシート24は、天板36をポケット35から抜き取って使用してもよい。
さらにまた、裏地胴部12Aを介して胴部12の内面には、胴部12の各コーナー部分を除き、この胴部12の周方向の全域にわたって、環状の保形ベルト28を縫着したため、保形ベルト28が胴部12の内張りとなり、バッグ本体14に投入された災害で発生した不燃物・可燃物による胴部12の変形を抑制することができる。しかも、このように保形ベルト28が、各コーナー部分で(裏地胴部12Aを介して)胴部12の内面に縫着されていないため、対応するコーナー部分において、保形ベルト28は、災害で発生した不燃物・可燃物の内圧を低減するための隔壁として機能する。
本発明のフレキシブルコンテナバッグおよびそれへの充填物の充填方法は、例えば災害で発生した不燃物・可燃物を保管、運搬する技術として有用である。
10 フレキシブルコンテナバッグ
11 側布(側面シート、表シート)
11A 側布(裏シート)
12 胴部
12A 裏地胴部
13 底布(底面シート、表シート)
14 バッグ本体
15 投入部
16 投入口
17 第1の線ファスナ(投入口封止手段)
18 吊り部
19 吊りベルト
20 外袋
21 外蓋布(外蓋シート)
22 第2の線ファスナ(外袋封止手段)
23 雌型面ファスナ(一方の面ファスナ)
24 トップシート
26 裏布(裏シート)
27 発泡ポリウレタンシート(発泡合成樹脂シート)
28 保形ベルト
32 フラップ布(フラップシート)
33 雄型面ファスナ(他方の面ファスナ)
36 天板
P1,P2 吊り点
S ベルト通し用スリット
a 直線

Claims (7)

  1. 4枚の側面シートを接合し、かつ上端が開口した角筒状の胴部と、該胴部の下端の開口を塞ぐ矩形状の底面シートとを有する角型のバッグ本体と、
    前記胴部の上端に接合され、充填物を前記胴部に投入するための投入部と、
    該投入部の上端に有する前記充填物の投入口を開閉自在に封止する投入口封止手段と、
    前記胴部の各コーナー部分に、隣接する2 枚の前記側面シートの端部を跨いだ状態でそれぞれ上方に向かうように接合され、かつ前記バッグ本体を吊り上げる8点支持、4本吊り部方式の吊りベルトと、
    上端が開口し、かつ前記バッグ本体を覆った状態で該バッグ本体に接合される角型の外袋と、
    前記投入口を封止して折り畳んだ状態の投入部の上から、前記外袋の開口を塞ぐ前記外袋に設けられた矩形状の外蓋シートと、
    該外蓋シートにより前記外袋の開口を開閉自在に封止する外袋封止手段とを備えたフレキシブルコンテナバッグであって、
    前記外蓋シートの各コーナー部分には、対応する吊り部が挿通され、かつ前記外蓋シートによる前記外袋の開口の封止時に、前記胴部の対応するコーナー部分に配された吊り点間を結ぶ直線の長さ方向へ延びる4本のベルト通し用スリットが配設され、さらに、前記投入口を封止して折り畳んだ状態の投入部の上に配置され、かつ外周部の上面に一方の面ファスナが固定された矩形状のトップシートを有し、
    前記外袋の上端の各辺には、対応する一方の面ファスナに掛止される他方の面ファスナが内面に固定された4枚のフラップシートが接合されているフレキシブルコンテナバッグ。
  2. 前記投入口封止手段は、前記投入部の投入口を塞ぐ第1の線ファスナで、
    前記外袋封止手段は、前記外蓋シートを前記外袋の開口に掛止する第2の線ファスナである請求項1に記載のフレキシブルコンテナバッグ。
  3. 前記トップシートの中央部には、平坦な天板が着脱自在に取り付けられた請求項1または請求項に記載のフレキシブルコンテナバッグ。
  4. 前記胴部の内面には、充填された前記充填物による前記胴部の変形を防止する環状の保形ベルトが、各コーナー部分を除く前記胴部の周方向の全域にわたって接合された請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載のフレキシブルコンテナバッグ。
  5. 前記バッグ本体を構成する4枚の側面シートと底面シートとは、表裏2枚のシート間に発泡合成樹脂シートが挟持された構造のものである請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のフレキシブルコンテナバッグ。
  6. 請求項1のフレキシブルコンテナバッグに前記充填物を充填するフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法であって、
    前記外袋を保持する矩形状の型枠に前記外袋を収納し、その後、前記型枠に被せるように前記投入部を裏返して前記バッグ本体の開口を広げ、
    次に、広げた該開口から前記バッグ本体の内部空間に前記充填物を充填してその表面をならし、
    次いで、裏返った前記投入部を元に戻した後、前記投入口を前記投入口封止手段によって封止してから前記投入部を折り畳み、
    その後、前記外袋の開口に前記外蓋シートを配置して、前記各吊り部を対応するベルト通し用スリットに挿通し、
    次に、前記外袋封止手段を利用し、前記外袋の開口を前記外蓋シートにより封止するフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法。
  7. 前記請求項1のフレキシブルコンテナバッグは、前記一方の面ファスナを有するトップシートおよび前記他方の面ファスナを有する4枚のフラップシートと、請求項2に記載された前記第1の線ファスナおよび前記第2の線ファスナとを具備したもので、
    前記投入口を前記投入口封止手段により封止する際には、前記第1の線ファスナを用いて前記投入口を封止し、
    この封止後、折り畳まれた前記投入部の上に前記トップシートを載置し、
    次いで、前記各フラップシートを内折りして、対応する前記一方の面ファスナと前記他方の面ファスナとをそれぞれ重ね合わせることにより、前記各フラップシートに前記トップシートを掛止し、
    その後、前記各吊り部を、対応するベルト通し用スリットにそれぞれ通した状態で、前記第2の線ファスナを利用して前記外袋の開口を前記外蓋シートにより封止する請求項に記載のフレキシブルコンテナバッグへの充填物充填方法。
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