JP6575126B2 - フルフラールの製造方法及びフランの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はフルフラールの製造方法及びフランの製造方法及びそこで得られたフルフラールを使ってフランを製造する方法に関するものである。
従来では石油から製造されていた化学品(例えばエタノールやコハク酸、1,4−ブタンジオールなど)を、近年、石油を原料とせず、バイオマス資源を原料としてそれらの石油化学誘導体を製造することが検討されている。
バイオマス資源が原料である場合、通常、その種類として糖などの可食のバイオマス資源とヘミセルロースやセルロースなど非可食のバイオマス資源の2つに大別される。ヘミセルロースなどから生成されるフルフラール類は、バイオマス資源を発酵する際に発酵を阻害する成分となるため、これまでは不純物として除去されていたが、バイオマス資源の有効利用の観点から、これまでは不純物として除去されていたフルフラール類からも上述の化学品を製造する技術が求められている。
フルフラールを、バイオマス資源から抽出する技術は古くから知られている。また、そのフルフラールの多くは、フルフリルアルコールに変換されて、フラン樹脂の原料として使用されている。
その他、フルフラールを用いる化成品を製造する技術としては、例えば、フルフラールを脱カルボニル化反応によりフランに変換して、そのフランを水素化することでテトラヒドロフランを製造する方法が知られている(特許文献1)。また、フルフラールは空気中(酸素との接触した状態)では、酸化が進んだり、フルフラールの重合が進みポリマーが発生したりするなどの問題があることも知られている。特許文献2にはフルフラールの酸化及び重合を阻害する方法として、ジアルキルフェニレンジアミンなどのアリール基を有するアミンを阻害剤として導入する方法が記載されている。また、特許文献3には、フルフラールの精製技術に関して、フルフラールの重合を抑制して固形物の発生を抑制し、原料フルフラールから高純度のフルフラールを安定的に効率よく蒸留する方法も開示されている。
特開2009−149634号公報 特開平6−329651号公報 特開2014−12663号公報
工業的レベルにおいて、高純度のフルフラールを製造しようとした場合、上述のようにフルフラール自身が重合しやすい物質であることから、蒸留における固形物の発生により、純度が上がらない問題があった。上記特許文献2又は特許文献3に記載されているフルフラールの精製手段を用いることによって、ある程度の固形物の生成を抑制して効率良く高純度のフルフラールを得ることは可能となった。
しかしながら、フランやフルフリルアルコールを製造する際の原料としてのフルフラールの純度や品質の観点において、より高純度のフルフラールを得ようとすると、特許文献
2又は特許文献3の方法では、蒸留塔における蒸留において、固形物が発生することがあった。中でも、フルフラールよりも高い沸点を有する化合物が含まれているフルフラール含有組成物から、より高純度で且つ不純物の少ないフルフラールを得ようとする場合において、固形物の副生が顕著に発生し、精製が阻害されることがあった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、フルフラールを含有する組成物を精製してフルフラールを製造するにあたり、従来の精製技術では制御できなかった固形物の生成を安定的に低減し、工業的に効率よく精製し、高純度のフルフラールを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、従来の精製技術(例えば、陰イオン交換樹脂との接触やアミンとの接触)では十分に除去できない、固形物生成の起因物質がフルフラールを含む組成物中に含まれることを見出した。
その中でも、特にフルフラールダイマー(5−(2−フラニルカルボニル)−2−フランカルボキシアルデヒド及び/又はジ−2−フリルエタンジオン)の濃度が、固形物の生成に強い相関があることを見出した。そして、このフルフラールダイマーの濃度をある一定の濃度範囲で管理しながら、蒸留を行うことで、蒸留塔内での固形物の生成を抑制して安定的に高純度のフルフラールを製造できることを見出した。
また、フルフラールダイマーと同時に、好ましくはフランカルボン酸の濃度も併せてある一定の濃度範囲に管理することによっても、発生する固形物の量を抑制することが可能であることも見出した。
即ち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[7]に存する。
[1]フルフラールを含有する組成物を蒸留塔により蒸留し、フルフラールを得る、フルフラールの製造方法において、該蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度が20質量ppm〜5000質量ppmであることを特徴とするフルフラールの製造方法。
[2]前記蒸留塔の塔底液中のフランカルボン酸濃度が50質量ppm〜8000質量ppmであることを特徴とする前記[1]に記載のフルフラールの製造方法。
[3]前記フルフラールを含有する組成物を前記蒸留塔により蒸留する前に、予め粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させた後に得られる粗フルフラール中のフルフラールよりも高い沸点を有する化合物を濃縮し、前記フルフラールを含有する組成物を得る工程を有する、前記[1]又は[2]に記載のフルフラールの製造方法。
[4]前記フルフラールを含有する組成物中のフルフラール濃度が87.0質量%以上99.0質量%以下である、前記[1]〜[3]のいずれか1に記載のフルフラールの製造方法。
[5]前記フルフラールを含有する組成物を蒸留する前記蒸留塔の塔底液温度が60〜180℃である、前記[1]〜[4]のいずれか1に記載のフルフラールの製造方法。
[6]前記フルフラールを含有する組成物を蒸留する前記蒸留塔の前記塔底液の酸価が10mg−KOH/g以下である、前記[1]〜[5]のいずれか1に記載のフルフラールの製造方法。
[7]前記[1]〜[6]のいずれか1に記載のフルフラールの製造方法により得られる前記フルフラールを反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル反応を行うことによりフランを生成させ、該反応器出口から該フランを主成分として含む混合ガスを抜き出すことを特徴とするフランの製造方法。
本発明によれば、工業的規模で連続的にフルフラールを含む組成物を精製して高純度のフルフラールを製造する際に、安定的に固形物の低減が期待できる。また、フルフラールダイマーと同時に、好ましくはフランカルボン酸の濃度も併せてある一定の濃度範囲に管理することによっても、固形物の低減が可能となり、フルフラールダイマーやフランカルボン酸濃度が一定濃度存在する場合には、この濃度を管理しながら、蒸留塔の運転を行えば、高沸点成分および固形物の生成を回避して、効率よく高純度のフルフラールを製造することができる。
また、蒸留塔底部において、強制循環ポンプおよび加熱源として使用するリボイラーチューブ内での汚れによる、伝熱阻害を抑制する事ができ、プロセス連続運転時の安定化、それに付随する運転コスト、設備維持コストの削減も期待できる。
以下、詳細に本発明の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<フルフラールの製造>
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含む組成物は、主成分としてフルフラールを含むが、その組成物中のフルフラールの濃度は、特に限定されない。組成物中のフルフラールの濃度は87.0質量%以上が好ましく、より好ましくは90.0質量%以上であり、特に好ましくは91.0質量%以上である。
また一方で、組成物中のフルフラールの濃度は、好ましくは、99.0質量%以下であり、より好ましくは98.5質量%以下であり、更に好ましくは98.0質量%以下である。
組成物中のフルフラールの濃度が低くなるに従い、高沸点成分濃度が高くなったり、蒸留精製後のフルフラール純度が低下したりする傾向にある。逆に、この濃度が高くなるほど、高度な前処理精製設備が必要となるため、フルフラール製造に必要な設備コストや原料コストが悪化する傾向にある。
本発明のフルフラールの製造方法において、使用される原料のフルフラールを含有する組成物は、例えば、粗フルフラールから得ることができる。粗フルフラールは、とうもろこしの穂軸、バガス、木材のおがくず等のヘミセルロース分を含む植物(非可食のバイオマス資源)などを、希硫酸等の酸存在下で加熱する事でフルフラールと水を発生させ、その発生したフルフラールと水を含む混合物を脱水処理して得られるものが一般的であるが、必ずしもこの方法によって得られるものに限定されず、フルフラールを含む混合物なども粗フルフラールとして用いてもよい。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含む組成物からフルフラールを製造する前に、予め、粗フルフラールからフルフラールを含む組成物を得る工程を有することが好ましい。
また、その工程では、フルフラールを含有する組成物を蒸留塔により蒸留する前に、粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させた後に得られる粗フルフラール中のフルフラールよりも高い沸点を有する化合物を濃縮して、フルフラールを含有する組成物を得ることが好ましい。
また、更に、粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と接触させた後、蒸留によりフルフラールよりも低沸点成分を除去することが好ましい。この工程を設
けることで、原料のフルフラールを含む組成物中の酸成分濃度を低減して重合を抑制しやすくなる。
上述の陰イオン交換樹脂としては、特に制限はないが、適度な塩基性を持ち、且つ再生のしやすさという観点から、好ましくは弱塩基性陰イオン交換樹脂である。具体的には、アクリル型、スチレン系ポリアミン型などの弱塩基性陰イオン交換樹脂や、トリメチルアンモニウム基やジメチルエタノールアンモニウム基等を持つ強塩基性陰イオン交換樹脂が挙げられる。
上述の塩基性化合物は、特に限定されないが、塩基性無機化合物および塩基性有機化合物などが挙げられる。
塩基性無機化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリム等の炭酸塩が挙げられる。
塩基性有機化合物の具体的な例としては、メチルアミン、エーテルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロオクタン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、カテコールアミン、フェネチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)等が挙げられる。
粗フルフラールと接触させる陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物の量としては、特に限定されないが、粗フルフラールの量に対して、好ましくは0.005〜1質量%であり、より好ましくは0.01〜0.5質量%であり、更に好ましくは0.03〜0.3質量%である。
陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と粗フルフラールとの接触の態様は、特に限定されず、固定床流通型または回分型等のどちらの手段を取ってもよい。
固定床流通型における接触温度は、特に限定されないが、好ましくは10℃〜90℃の範囲であり、15℃〜70℃の範囲がより好ましく、20℃〜60℃の範囲が特に好ましい。滞留時間は、特に限定されないが、例えば、0.05時間〜10時間で、0.1時間〜5時間が好ましく、より好ましくは0.5時間〜2時間である。
回分型における接触温度は、特に限定されないが、好ましくは、10℃〜90℃の範囲であり、15℃〜70℃の範囲がより好ましく、20℃〜50℃の範囲が特に好ましい。接触時間は、特に限定されないが、例えば、0.5時間〜20時間で、0.5時間から10時間が好ましく、より好ましくは1時間〜5時間である。
上述のように、粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と接触させたあとに、蒸留塔を用いて蒸留して、フルフラールよりも沸点が高い化合物を濃縮して塔底から本発明のフルフラールの製造方法において使用する、原料のフルフラールを含有する組成物を得ることが好ましい。その際に使用する蒸留塔としては、特に限定されず、回分式、連続蒸留のどちらでもよいが、フルフラールダイマーやフランカルボン酸濃度を制御しやすい連続蒸留が好ましい。形式はシーブトレイやバブルキャップトレイなどを用いた棚段塔と規則充填物や不規則充填物による充填塔のどちらでもよい。
この蒸留における蒸留条件は、特に限定されないが、理論段数が1〜50段の範囲であり、好ましくは3〜40段であり、より好ましくは5〜30段である。粗フルフラールの蒸留塔への供給温度は、特に限定されないが、−20〜120℃であり、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜80℃である。蒸留塔内の塔頂圧は、特に限定されないが、0.12〜28.2kPaであり、好ましくは0.5〜20.5kPa、より好ましくは0.8〜15.5kPaである。
フルフラールよりも沸点が高い化合物としては、一般的には、大気圧下でのフルフラールの沸点より沸点が5℃以上高い化合物が挙げられる。例えば、大気圧下での沸点162℃のフルフラールに対して、沸点が170℃のフルフリルアルコール、沸点が173〜174℃の2−フランカルボニルクロライド、沸点が173℃の2−アセチルフラン、沸点が187℃の5−メチルフルフラール、フリルメチルケトン、などの化合物が挙げられる。
濃縮されるフルフラールよりも沸点が高い化合物の割合は、特に限定されないが、粗フルフラールに含まれる沸点の高い化合物の合計の質量を基準(100質量%)として、通常30質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
本発明のフルフラールの製造方法において、フルフラールを含有する組成物を蒸留塔により蒸留し、フルフラールを得る際に、該蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度が20質量ppm〜5000質量ppmであることを特徴とする。そして、本発明のフルフラールの製造方法においては、好ましくは、該蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度を20〜5000質量ppmの範囲に管理(制御)することである。
このフルフラールダイマーとは、フルフラールの2量体であるが、具体的には、5−(2−フラニルカルボニル)−2−フランカルボキシアルデヒド及びジ−2−フリルエタンジオンが本発明のフルフラールの製造方法におけるフルフラールダイマーとして好ましい。
フルフラールダイマーの濃度が上記範囲の上限を超えると、副生固形物が著しく発生する恐れがあり、また、上記範囲の下限を下回ると、蒸留塔底部に存在する微量の金属成分(蒸留塔や配管などの表面中に存在する金属が溶出したもの)に起因する副反応の発生が抑制しにくくなり、本発明のフルフラール製造方法の効率が悪化する恐れがある。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度は、20質量ppm以上であり、好ましくは、100質量ppm以上であり、より好ましくは200質量ppm以上であり、特に好ましくは1000質量ppm以上である。
また一方で、この濃度は、5000質量ppm以下であり、好ましくは4500質量pppm以下であり、より好ましくは4000質量ppm以下であり、更に好ましくは3500質量ppm以下である。
フルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度が、上記の濃度範囲の下限を下回るようにするには、蒸留塔の塔底温度を過度に低減したり、滞留時間を過度に短くしたりしなければならず、蒸留塔の運転面から非効率な運転となるため好ましくない。また、この濃度が高くなればなるほど、副生する固形物の発生量を抑制するのが困難となる傾向にある。
原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液のフルフラールダイマーの濃度を上記の範囲内に制御(管理)することで、副生固形物の抑制が可能となる明確な理由は明らかではないが、次のような理由が推測される。つまり、フルフラールダイマーが存在すると、フルフラール同士が重合して得られる重合体の発生のし易さ、よりもこのフルフラールダイマーとフルフラールとの低重合体の方が容易に発生しやすくなる、と考えられる。これは、特に蒸留塔の塔底での温度条件に依存しており、温度条件により重合の発生が起こりやすくなると考えられる。そして、その結果、このフルラール濃度が過度に増加するとフルフラールダイマーとフルフラール、フルフラールダイマー同士で重合反応を起こし、固形物化すると考えられる。
原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液のフルフラールダイマー濃度を制御する方法は、特に限定されないが、濃縮率で制御する方法、蒸留塔内におけるフルフラールダイマーの生成を抑制するために、蒸留塔の塔底温度を制御する方法、酸素、過酸化物、光、有機ラジカルなどのラジカル源を制御する方法や塔底液や原料のフルラールを含む組成物の酸性度を調整する方法が挙げられる。
また、原料のフルフラールを含む組成物中のフルフラールダイマー濃度を蒸留により制御する方法、高純度のフルフラールで希釈する方法、フルフラールダイマーを添加する方法なども挙げられる。中でも、好ましくは、蒸留塔の塔底温度を制御する方法、塔底液の酸性度を調整する方法である。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底温度は、好ましくは60〜180℃であり、より好ましくは70〜160℃、更に好ましくは80〜140℃である。温度が低すぎると塔頂圧力を過度に低減しなければならず、設備やコストの面から蒸留塔の運転継続が困難になる恐れがある。逆に、この温度が高すぎると固形物の生成が増加する傾向にある。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液の酸性度は酸価として10mg−KOH/gが好ましく、より好ましくは9mg−KOH/g以下、特に好ましくは8.5mg−KOH/g以下である。
この値が過度に高いと固形物の生成が増加する傾向にある。この酸価を調整する方法は特に限定されないが、塔底液に塩基性物質を添加する方法、原料の粗フルフラールを塩基処理する方法、加熱による脱炭酸などで酸性物質を分解する方法などの方法を組み合わせることで、調整すること可能となる。
なお、蒸留中に塔底液の酸価を測定する方法としては、塔底液をサンプリングして、水酸化カリウム溶液等で滴定する方法が挙げられる。また、サンプリングせずに市販の自動で連続的に計測可能なpH計(オンラインpH計)などの測定値を採用してもよい。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液におけるフランカルボン酸濃度を制御すると更に固形物の生成を低減することが出来るという観点から、この蒸留塔の塔底液中のフランカルボン酸の濃度が50〜8000質量ppmであることが好ましい。
また、より好ましくは、該蒸留塔の塔底液中のフランカルボン酸の濃度を50〜8000質量ppmの範囲に管理(制御)することである。この濃度範囲としては、好ましくは50質量ppm以上であるが、より好ましくは200質量ppm以上であり、特に好まし
くは500質量ppm以上である。また一方で、この濃度は、好ましくは、8000質量ppm以下であるが、より好ましくは6000質量ppm以下であり、更に好ましくは5000質量ppm以下である。
この濃度が低くなるほど、蒸留塔の酸素濃度を過度に低減しなければならず、運転条件や製造コストの観点から非効率な条件での製造となるので好ましくない。また一方で、この濃度が高くなるほど、固形物の生成量が多くなる傾向にある。
原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の塔底液のフランカルボン酸濃度を上記濃度範囲に制御することで、固形物の生成が抑制できる明確な理由は、明らかではないが、次のように推測される。フランカルボン酸が過度に増加すると蒸留塔の塔底液の酸価の上昇に寄与することになり、結果として、上記フルフラールダイマーとフルフラールとの重合が進みやすくなると推測される。そのため、フルフラールダイマーとフランカルボン酸の両方の濃度を制御することにより、固形物の更なる生成抑制効果が期待できる。また、フランカルボン酸は、蒸留塔内の微量酸素と反応して過酸化物を生成し、重合要因となることも推測されており、フルフラールダイマー以外の副生する固形物を抑制できる、という効果もあると考えられる。
本発明のフルフラールの製造方法によれば、蒸留濃縮時のフルフラールダイマー以外のフルフラールよりも沸点の高い高沸成分濃度を低減することもできるため、固形物生成を抑制することができる。この成分の濃度は、蒸留濃縮時の濃度はフルフラール含有液に対して0.3質量%以上が好ましく、より好ましくは1質量%以上であり、特に好ましくは3質量%以上である。
また一方で、この濃度は、好ましくは、17.5質量%以下であり、より好ましく16質量%以下であり、更に好ましくは15質量%以下である。この濃度を上記範囲より低くするためには、フルフラールの濃縮度を過度に低減しなければならず、高沸成分からフルフラールを回収できないため、経済的に好ましくない。また、この濃度が高すぎた場合には、固形物の生成量が多くなる。
本発明のフルフラールの製造方法において、原料のフルフラールを含有する組成物を蒸留してフルフラールを得る蒸留塔の処理形式は、回分式、連続蒸留のどちらでもよいが、連続蒸留が好ましい。蒸留形式はシーブトレイやバブルキャップトレイなどを用いた棚段塔と規則充填物や不規則充填物による充填塔のどちらでもよい。蒸留条件は、特に限定されないが、理論段数が1〜50段の範囲、好ましくは3〜30段、より好ましくは5〜20段である。蒸留塔内の塔頂圧は0.12〜28.2kPa、好ましくは0.5〜20.5kPa、より好ましくは0.8〜15.5kPaである。
本発明のフルフラールの製造方法において、フルフラールを含有する組成物を蒸留塔により蒸留し、該蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度やフランカルボン酸の濃度を測定する方法としては、蒸留塔の塔底液を直接抜き出して分析計でその濃度を測定しても、塔底液を次工程に送る間のライン中の液を抜き出して、分析計でその濃度を測定してもよい。濃度の分析は連続的なオンライン分析でも間欠的な工程分析でもよい。その測定された濃度を監視しながら、上記のフルフラールダイマー濃度の数値範囲内及び/又はフランカルボン酸の濃度の数値範囲内となるように監視することが好ましい。
<フランの製造>
上述の本発明のフルフラールの製造方法において、得られたフルフラールは、触媒の存在下で、脱カルボニル化反応を行うことによりフランを製造することができる。フランの製造用の原料として供する前に、予め、このフルフラールを更に蒸留等の精製処理を行っ
てもよい。
本発明のフランの製造方法により生成したフランは、反応で副生する一酸化炭素や副生成物、未反応フルフラール、窒素、水素などと分離された後、吸収、蒸留等の操作によって精製される。分離された一酸化炭素は脱カルボニル化反応のキャリアーガスとしてリサイクルしたり、他の用途に有効利用したり、燃焼させて熱回収したりすることも可能である。
前記脱カルボニル化反応は、液相および気相反応のどちらでもよいが、本発明のフランの製造方法においては、気相反応が好ましい。脱カルボニル反応の反応形式は特に規定されるものではなく、回分反応、連続流通反応のいずれでも実施することができるが、工業的には連続流通反応形式を用いるのが好ましい。
気相流通反応の場合、通常、触媒を充填した管型反応器に原料としてフルフラールを主成分とするフルフラールガスを連続的に供給し、反応器内の触媒に通ずることによって反応を進行させフランを得る。上述の本発明のフルフラールの製造方法で得られたフルフラールとフランの製造方法を連続的に一貫した製造プロセスとしてフランを製造する場合は、フランの原料として反応器に供する前に、フルフラールを反応器前に設けた気化器において予めガス化しておくことが好ましい。このガス化の方法は特に限定されないが、液状態のフルフラールを水素や不活性ガス等をガスバブリングする方法やスプレー気化による方法等が挙げられる。
本発明のフランの製造方法において、脱カルボニル反応に供するフルフラール中の水分濃度は、10質量ppm以上1質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量ppm以上1000質量ppm以下、更により好ましくは、20質量ppm以上500質量ppm以下である。水分濃度が高すぎると収率が低下する傾向にあり、低すぎると原料精製負荷が大きくなる傾向にある。
また、この脱カルボニル化反応においては、反応開始剤として水素を共存させることが好適に行われる。
本発明のフランの製造方法において、反応器に供給するフルフラールの供給量は、特に限定されないが、触媒活性を担う貴金属1モルに対し、通常0.0001モル/h以上50000モル/h以下であり、好ましくは0.001モル/h以上10000モル/h以下、更に好ましくは0.01モル/h以上5000モル/h以下である。
本発明のフランの製造方法において、脱カルボニル反応を行う反応形式が、気相流通反応の場合、その滞留時間は、特に限定されないが、通常0.001秒以上10秒以下、好ましくは0.01秒以上5秒以下、更に好ましくは0.05秒以上2秒以下、特に好ましくは0.1秒以上1秒以下である。
反応温度は、特に限定されないが、通常170℃以上450℃以下が好ましく、より好ましくは180℃以上380℃以下、更により好ましくは200℃以上340℃以下、特に好ましくは230℃以上300℃以下である。反応温度が低いとフルフラール化合物が十分に転化しにくく、反応温度が高すぎると、生成したフラン化合物が逐次反応を引き起こし、結果としてフラン化合物の収率が低下する傾向にある。
反応圧力は特に限定されないが、絶対圧で、通常0.01MPa以上3MPa以下、好ましくは、0.05MPa以上2MPa以下、更に好ましくは、0.1MPa以上1MPa以下である。
脱カルボニル化反応に使用する触媒は、特に限定されないが、固体触媒が好ましく使用される。固体触媒の触媒金属としては、周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属が好適に用いられる。周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素として好ましくは、Ni、Ru、Ir、Pd、Pt、より好ましくはRu、Ir、Pd、Pt、さらに好ましくはPd、Ptである。中でも、特に好ましくはフルフラールのフランへの転化に対して極めて選択性が高いPdである。
担体の種類は、特に限定されないが、Al、SiO、TiO、ZrO、MgO等の単独金属酸化物やこれらの複合金属酸化物、ゼオライト等の多孔性酸化物、あるいは活性炭といった担体を用いることができる。これらの担持金属触媒は、触媒の性能を向上させるために、修飾助剤を含有することができる。修飾助剤としては、1族金属やそれらのイオン、2族金属やそれらのイオン、4族金属やそれらのイオン、6族金属やそれらのイオンが挙げられ、好ましくは1族金属やそれらのイオンである。
得られるフラン化合物は、各種の樹脂原料や添加剤として有用であり、誘導品合成の中間体としても有用である。例えば、触媒を用いた水素化反応によりテトラヒドロフランに変換することができる。テトラヒドロフランの製造方法は、特に限定されないが、活性炭などの担体に周期表の第8〜10族に担持した触媒を使って水素化反応を行い、フランからテトラヒドロフランを製造することが好ましい。また、水和等を組み合わせて1,4−ブタンジオールやガンマブチロラクトンに変換することもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、水分の分析はカールフィッシャー法(測定装置:三菱化学株式会社製 CA−21)で行った。フルフラール、フルフラールダイマー及びフランカルボン酸の分析はガスクロマトグラフィーにより行い、そのガスクロマトグラフィーの内部標準物質としてジオキサンを用いて、別途作成した検量線から各成分の濃度を算出した。
また、ガスクロマトグラフィーでは検出できない高沸物(以下、GC外HBと略記する)は、内部標準法によりガスクロマトグラフィーで得られた化合物濃度の合計値と水分値を100から引いて算出した。
<製造例1>
[フルフラールを含有する組成物の製造]
温水を流通させて加熱できるジャケット付きの容積100ccのガラス製クラマトグラフ管に、陰イオン交換樹脂(三菱化学株式会社製 「ダイヤイオン」(登録商標)、型式名:WA20)を70cc充填し、このガラス製クロマトグラフ管に、兼松ケミカル(株)製のフルフラール(純度98.7質量%)を140cc/hで流通させた。この際、陰イオン交換樹脂とフルフラールとの接触温度は40℃、圧力は常圧であった。
得られたフルフラール1000.0gを塔径35mm、理論段が5段のオルダーショウの蒸留塔を使用して、塔頂の圧力13.3kPa、塔底温度を102℃で蒸留を実施した。蒸留の熱源としてオイルバスを使用し、オイルバスの温度は120℃とした。留出液は軽沸成分を多く含む初留から順に抜き出し、蒸留塔の塔底液中のフルフラールに対して90質量%留出させたとことで蒸留を停止した。このとき、釜に残った溶液の組成及び酸価は以下表−1の通りであった。
Figure 0006575126
<実施例1>
[フルフラールの製造]
留出のためのガラス製の冷却管を設置したガラス製の100ccフラスコに、製造例1の釜残液40.0gを仕込み、圧力13.3kPa、フラスコ内液温度100℃及び酸素濃度20体積ppmの雰囲気下で単蒸留を実施した。
32.1gのフルフラールを留出液として得た時点でフラスコ内の釜残液を2.0gサンプリング後、蒸留を停止した。フラスコ内に残った液は5.5gであった。サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は1748質量ppm、フランカルボン酸濃度は1810質量ppm、GC外HBは3.1質量%、酸価は3.7mg−KOH/gであった。このとき釜に固形物は観測されなかった。
<実施例2>
実施例1において、留出液を35.7g得た以外は全て同様に実施した。尚、濃縮倍率が2倍、5倍、10倍の時点で液を0.1gずつ抜き出してフルフラールダイマー濃度が5000質量ppm以下、フランカルボン酸濃度が8000質量ppm以下であることを確認しながら蒸留を行った。10倍濃縮後の蒸留後の液量は1.5gであり、サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は2821質量ppm、フランカルボン酸濃度は3312質量ppm、GC外HBは6.4質量%、酸価は8.1mg−KOH/gであった。このとき釜に固形物は観測されなかった。
<実施例3>
実施例2において、酸素濃度を1000体積ppm、フラスコ内温度を120℃に制御した以外は全て同様に実施した。蒸留後の液量は1.7gであり、サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は2811質量ppm、フランカルボン酸濃度は4839質量ppm、GC外HBは8.2質量%、酸価は8.4mg−KOH/gであった。このとき釜に固形物は観測されなかった。
<実施例4>
実施例2において、フラスコ内温度を180℃に制御した以外は全て同様に実施した。蒸留後の液量は1.8gであり、サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は3001質量ppm、フランカルボン酸濃度は3405質量ppm、GC外HBは17.4質量%、酸価は8.2mg−KOH/gであった。このとき釜には微量の固形物0.3mgが観測された。
<実施例5>
実施例2において、酸素濃度を1000体積ppm、フラスコ内温度を180℃に制御
し、トリオクチルアミン1000質量ppmを加えた以外は全て同様に実施した。蒸留後の液量は1.7gであり、サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は3134質量ppm、フランカルボン酸濃度は4529質量ppm、GC外HBは14.1質量%、酸価は7.9mg−KOH/gであった。このとき釜に固形物は観測されなかった。
<比較例1>
実施例1において、留出液を36.5g得た以外は全て同様に実施した。蒸留後の液量は1.5gであり、サンプリングした釜残液中のフルフラールダイマー濃度は6240質量ppm、フランカルボン酸濃度は8604質量ppm、GC外HBは14.1質量%であった。このとき釜には固形物1800mgが観測された。
Figure 0006575126
参考例1
[フルフラールを含有する組成物の加熱]
ガラス製50mLシュレンク管に、純度98.5%のフルフラールを入れ、フリル(フルフラールダイマー)とフランカルボン酸をそれぞれ500質量ppm、500質量ppmとなるように試薬を添加してフルフラールを含有する組成物を調製し、フラスコ内液温度180℃及び酸素濃度20体積ppmの雰囲気下で5時間加熱を行った。このとき、加熱媒体液面はフルフラール液面よりも高くした。加熱後の生成固形物量を測定した結果、4.1mgであった。
参考例2
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を1000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、2.8mgであった。
参考例3
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を3000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、1.9mgであった。
参考例4
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を4500質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、0.9mgであった。
参考例5
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を6000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、14.5mgであった。
参考例6
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を7500質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、16.0mgであった。
参考例7
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を1000質量ppm、フランカルボン酸濃度を3000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、3.3mgであった。
参考例8
参考例2において、フルフラールを含有する組成物中のフランカルボン酸濃度を7000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、1.5mgであった。
参考例9
参考例8において、フルフラールを含有する組成物中にアミノデカンを3000質量ppm加えた以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、1.4mgであった。
参考例10
参考例2において、フルフラールを含有する組成物中のフランカルボン酸濃度を9000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、13.4mgであった。
参考例11
参考例2において、フルフラールを含有する組成物中のフランカルボン酸濃度を11000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、34.1mgであった。
参考例12
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を3000質量ppm、フランカルボン酸濃度を3000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、0.2mgであった。
参考例13
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を4500質量ppm、フランカルボン酸濃度を7000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、0.3mgであった。
参考例14
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を6000質量ppm、フランカルボン酸濃度を9000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、15.1mgであった。
参考例15
参考例1において、フルフラールを含有する組成物中のフルフラールダイマー濃度を7500質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、21.2mgであった。
Figure 0006575126
参考例16
参考例1において、フルフラールを含有する組成物として、製造例1のフルフラールを用い、フルフラールダイマー濃度を200質量ppm、フランカルボン酸濃度を100質量ppmに試薬で調製し、加熱媒体液面をフルフラール溶液液面と同じとした以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、3.3mgであった。
参考例17
参考例16において、フルフラールダイマー濃度を4500質量ppm、フランカルボン酸濃度を500質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、2.1mgであった。
参考例18
参考例17において、フルフラールダイマー濃度を6000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、9.8mgであった。
参考例19
参考例16において、フルフラールダイマー濃度を4500質量ppm、フランカルボン酸濃度を7000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、1.3mgであった。
参考例20
参考例16において、フルフラールダイマー濃度を1000質量ppm、フランカルボン酸濃度を9000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、31.0mgであった。
参考例21
参考例20において、フランカルボン酸濃度を11000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、46.5mgであった。
参考例22
参考例21において、内液温度を170℃とした以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、20.6mgであった。
参考例23
参考例16において、フルフラールダイマー濃度を6000質量ppm、フランカルボン酸濃度を9000質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後の生成固形物量を測定した結果、28.0mgであった。
Figure 0006575126
参考例24
参考例1において、硫酸鉄・7水和物を鉄原子濃度として10質量ppm添加し、フルフラールダイマー濃度を200質量ppm、フランカルボン酸濃度を検出限界以下に調製した以外は全て同様に実施した。加熱後のフラン生成量は検出限界以下であり、フルフラールより軽沸点成分の生成量は7質量ppmであった。
参考例25
参考例24において、塩化ニッケル・6水和物をニッケル原子濃度として10質量ppm添加した以外は全て同様に実施した。加熱後のフラン生成量は検出限界以下であり、フルフラールより軽沸点成分の生成量は7質量ppmであった。
参考例26
参考例24において、フルフラールダイマー濃度を検出限界以下、フランカルボン酸濃度を200質量ppmに調製した以外は全て同様に実施した。加熱後のフラン生成量は37質量ppmであり、フルフラールより軽沸点成分の生成量は44質量ppmであった。
参考例27
参考例24において、フルフラールダイマー濃度を検出限界以下とした以外は全て同様に実施した。加熱後のフラン生成量は78質量ppmであり、フルフラールより軽沸点成分の生成量は607質量ppmであった。
参考例28
参考例25において、フルフラールダイマー濃度を検出限界以下とした以外は全て同様に実施した。加熱後のフラン生成量は71質量ppmであり、フルフラールより軽沸点成分の生成量は545質量ppmであった。
Figure 0006575126
参考例29
原料として、兼松ケミカル(株)製のフルフラール(純度98.7質量%)300.3gに東京化成工業(株)製のトリエチルアミン0.8gを加え、塔径35mm、理論段が10段のオルダーショウの蒸留塔を使用して、塔頂の圧力12kPa、塔底温度を125℃でバッチ蒸留を実施した。約2時間の加熱を行ない、蒸留を終了した。この時、蒸留塔に仕込んだ原料フルフラールの量に対して蒸留塔の塔頂から抜き出される留出量の合計が75.5質量%であった。蒸留を終了した後の塔底液40.1gを100ccの4口ナスフラスコに移し、塔頂の圧力12kPa、熱媒温度130℃、内温100℃で2時間かけて蒸留した。釜液のフランカルボン酸濃度をGCで確認しながら6800質量ppmとなったところで蒸留を停止した結果、フラスコに固形物は見られなかった。釜残液は7.5gであった。
参考例30
釜液のフランカルボン酸濃度を12000質量ppmとなったところで蒸留を停止した以外は参考例29と同様にした。蒸留後の釜残液量は4.0g、蒸留停止後のフラスコには56mgの固形物が発生した。
参考例31
[フルフラールの脱カルボニル化反応によるフランの製造]
0.6mm以下に破砕した担持Pd触媒(1質量%Pd−1質量%K/ZrO)0.75gを内径6mmのガラス型反応管に充填し、水素2.25mmol/h、窒素85.71mmol/h流通下で触媒の温度を231℃まで昇温した。実施例1と同様の手法で精製したフルフラール組成物を182℃に加熱した気化器を通して気化させ、36.22mmol/hの流速で供給して脱カルボニル化反応を開始した。このとき、水素/フルフラール化合物の比は0.062であった。反応圧は絶対圧で0.1MPaであった。
反応管出口から得られた反応ガスの一部をガスクロマトグラフィーに導入し、フラン化合物、一酸化炭素、窒素及びその他の生成物の定量を行った。
一酸化炭素、窒素等の無機ガスのガスクロマトグラフィー分析には、検出器に熱伝導度検出器、カラムにモリキュラーシーブ13X(メッシュ60/80)を充填した、カラム長3mのパックドカラムを用いた。尚、試料導入部及び検出部の温度を90℃、カラム温度を70℃、検出部に流す電流値を70mAに設定し分析を実施した。
フルフラール及びフラン等の有機ガスのガスクロマトグラフィー分析には、検出器に熱伝導度検出器、カラムにThermon−1000(中極性)を充填した、カラム長3mのパックドカラムを用いた。尚、試料導入部の温度を200℃、検出部の温度を220℃、カラム温度を80℃から3℃/分で110℃まで昇温し、110℃に到達後5℃/分で225℃まで昇温し、225℃に到達後、17分温度を保持、検出部に流す電流値を80mAに設定し分析を実施した。
なお、フルフラール転化率(%)とフラン選択率(%)を求めた。
・フルフラール転化率(%)=[1−{反応後フルフラール化合物の残量(mol)/フ
ルフラール化合物の供給量(mol)}]×100
・フラン選択率(%)={フラン化合物の収率(%)/フルフラール化合物の転化率(%)}×100
=[{フラン化合物の生成量(mol)/フルフラール化合物の供
給量(mol)}×100/フルフラール転化率(%)]
×100
上記条件で脱カルボニル化反応を行った結果、反応開始から12時間後のフルフラール転化率は93.9%、フラン選択率は98.8%であった。
実施例1、2と比較例1からフルフラールダイマーとフランカルボン酸を過度に濃縮すると固形物の生成が促進することが分かる。
実施例3〜5より、高温の熱媒を用いると高沸成分が増加し、酸素の混入によりフランカルボン酸濃度が増加するが、フルフラールダイマーとフランカルボン酸を適切に制御することにより、固形物の生成を抑制できることが分かる。即ち、フランカルボン酸濃度が
低く、酸価が低いと同じフルフラールダイマー濃度でも固形物の生成抑制が可能となることが分かる。
また、表3、表4からフルフラールダイマー濃度が5000質量ppm、フランカルボン酸濃度が8000質量pmmを超えた状態で加熱を行うと固形物の生成が著しく促進されることが分かる。更に、表5から、組成物中にフルフラールダイマーまたはフランカルボン酸が少量存在すると、材質からの溶出成分による副反応を抑制できることが分かる。
なお、表3〜表5は、フルフラールを含む組成物を加熱することによる固形物生成又は副反応の発生を確認している。これらの実施例と比較例は、本発明のフルフラールの製造方法における蒸留塔の塔底の条件を想定したものである。したがって、フルフラールを含有する組成物をこれらの実施例と比較例と同じ条件で、蒸留塔で蒸留し、フルフラールを製造する場合も、これらの実施例と比較例との対比で確認されている効果と同等の効果が傾向として発現すると推定できる。

Claims (8)

  1. フルフラールを含有する組成物を蒸留塔により蒸留し、フルフラールを得る、フルフラールの製造方法において、該蒸留塔の塔底液中のフルフラールダイマーの濃度が200質量ppm〜5000質量ppmであり、且つ該蒸留塔の塔底液中のフランカルボン酸の濃度が200質量ppm〜8000質量ppmであり、
    前記フルフラールを含有する組成物中のフルフラール濃度が87.0質量%以上99.0質量%以下であることを特徴とするフルフラールの製造方法。
  2. 前記フルフラールを含有する組成物を前記蒸留塔により蒸留する前に、予め粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させて、前記フルフラールを含有する組成物を得る工程を有する、請求項1に記載のフルフラールの製造方法。
  3. 前記フルフラールを含有する組成物を前記蒸留塔により蒸留する前に、予め粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させ、次に、蒸留により軽沸成分を抜き出してフルフラールよりも高い沸点を有する化合物を濃縮し、前記蒸留における釜残として前記フルフラールを含有する組成物を得る工程を有する、請求項1に記載のフルフラールの製造方法。
  4. 前記フルフラールを含有する組成物を蒸留する前記蒸留塔の塔底液温度が60〜180℃である、請求項1〜のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法。
  5. 前記フルフラールを含有する組成物を蒸留する前記蒸留塔の前記塔底液の酸価が10mg−KOH/g以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法。
  6. フルフラールを含有する組成物を蒸留塔Aにより蒸留し、フルフラールを得る、フルフラールの製造方法において、
    前記フルフラールを含有する組成物は、粗フルフラールを蒸留塔Bにより蒸留して塔底から得られ、
    前記蒸留塔Aの塔底液中のフルフラールダイマーの濃度が20質量ppm〜5000質量ppmであり、
    前記蒸留塔Aの塔底液温度が60〜180℃であり、
    前記フルフラールを含有する組成物中のフルフラール濃度が87.0質量%以上99.0質量%以下であることを特徴とするフルフラールの製造方法。
  7. 前記蒸留塔A中の塔頂圧が0.12kPa〜28.2kPaである、請求項に記載のフルフラールの製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のフルフラールの製造方法により得られる前記フルフラールを反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル反応を行うことによりフランを生成させ、該反応器出口から該フランを主成分として含む混合ガスを抜き出すことを特徴とするフランの製造方法。
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