JP2016117678A - フラン化合物の製造方法及びテトラヒドロフランの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フルフラール化合物からフラン化合物を製造するにあたり、従来の方法よりも、フラン化合物を安定的に高収率で製造する工業的に有利な方法を提供することを目的とする。【解決手段】原料としてフルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物を反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル化反応を行うことによりフラン化合物を製造する際、該フルフラール組成物中の2−アセチルフラン濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下であることを特徴とするフラン化合物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明はフラン化合物を製造する方法及びテトラヒドロフランの製造方法に関し、より詳細にはフルフラール化合物を含有するフルフラール組成物を原料として用いて、脱カルボニル化反応を行うことによりフルフラール化合物からフラン化合物を得る方法、そして更にそのフラン化合物からテトラヒドロフラン化合物を製造する方法に関するものである。
近年、従来では石油から製造されていた石油化学誘導品(例えばエタノールやコハク酸、1,4−ブタンジオールなど)を、原料として石油を用いないで製造する、例えば、バイオマス資源を原料としてそれらの石油化学誘導体を製造することが検討されている。
バイオマス資源を原料とする場合、通常、原料の種類として糖などの可食のバイオマス資源とヘミセルロースやセルロースなど非可食のバイオマス資源に分類される。ヘミセルロースなどから生成されるフルフラール類は、バイオマス資源を発酵する際に発酵を阻害する成分となるため、これまでは不純物として除去されていたが、バイオマス資源を効率的に使用するために、不純物として除去されていたフルフラール類からも化成品を製造する技術が必要となってきた。
フルフラールは主にフラン樹脂の原料として使用されており、石油資源に依存しないプラスチック材料の原料として工業的にも製造されている。その他にはフルフラールを使ってフランを製造し、得られたフランを水素化反応によりテトラヒドロフランを製造する方法がある。
フルフラールからフランを製造する方法は従来から開発されている(特許文献1)。特に、安定的にフルフラールをフランに転化して、高効率でフランを製造する方法としては、例えば、特許文献2には、気相流通反応によってフルフラールからフランを製造する際に、粗フルフラール中の触媒活性の低下を引き起こす不純物、具体的には、硫黄分などを蒸留や吸着分離などで予め除去して、酸価がある一定の値以下の原料フルフラールを得て、それを脱カルボニル化反応工程に供する方法が開示されている。
特表2009−149634号公報 特開2009−132656号公報
上記特許文献1〜2に記載されているフルフラール化合物の精製手段や触媒の工夫によって、フルフラール化合物からフラン化合物を製造するにあたり、収率良くフラン化合物を得ることは可能となった。しかしながら、これら特許文献の方法によって、原料のフルフラール化合物を含むフルフラール組成物中のフルフラール化合物の純度をある純度以上にした場合であっても、得られるフラン化合物の収率が変化し、安定的にフラン化合物が得られないことがある、という問題があった。また、フルフラール化合物の濃度を高くしすぎると、フラン化合物の収率が低下してしまう、という問題も判明した。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、フルフラール化合物からフラン化合物を製造するにあたり、従来の方法よりも、フラン化合物を安定的に高収率で製造する工業的に有利な方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、原料のフルフラール化合物を含むフルフラール組成物中に含まれる特定化合物、具体的には2−アセチルフランの濃度が、原料のフルフラール化合物の転化率に相関があることを見出し、この2−アセチルフランの濃度がある一定範囲内であれば、安定的且つ高収率にフラン化合物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[7]に存する。
[1]原料としてフルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物を反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル化反応を行うことによりフラン化合物を製造する際、該フルフラール組成物中の2−アセチルフラン濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下であることを特徴とするフラン化合物の製造方法。
[2] 前記原料のフルフラール組成物のフルフラール化合物の濃度が99.00重量%〜99.95重量%である[1]に記載のフラン化合物の製造方法。
[3]前記触媒が、担体がジルコニアで、且つ担持金属がパラジウムを含む固体触媒であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のフラン化合物の製造方法。
[4]前記フルフラール組成物中の前記フルフラール化合物がフルフラールであって、以下の工程(a)を更に有することを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1に記載のフラン化合物の製造方法。
(a) 粗フルフラールと陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させた後に、得られる粗フルフラールを蒸留塔で蒸留し、フルフラールよりも高い沸点を有する化合物及び/又はフルフラールよりも低い沸点を有する化合物を除去して、フルフラール組成物を製造する工程
[5][4]に記載のフラン化合物の製造方法により得られるフランを触媒の存在下で水素化反応を行うことによりテトラヒドロフランを製造する、テトラヒドロフランの製造方法。
[6]フルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物であって、該組成物中の2−アセチルフランの濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下である、フルフラール組成物。
[7]前記フルフラール化合物の濃度が99.00重量%〜99.95重量%である[6]に記載のフルフラール組成物。
本発明によれば、フルフラール化合物からフラン化合物を製造する際に、安定的に高収率でフラン化合物を得ることができ、また、その得られたフラン化合物からテトラヒドロフラン化合物を製造する際にもテトラヒドロフラン化合物を安定的に得られることが期待できる。また、2−アセチルフランの反応物によるフラン化合物の純度低下を回避することが期待できる。
以下、詳細に本発明の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<フルフラール化合物>
本発明のフラン化合物の製造方法で使用される原料のフルフラール組成物中に含まれるフルフラール化合物は、下記一般式(1)で表される化合物をいう。
Figure 2016117678
一般式(1)において、置換基であるR、R及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。置換基であるR、R及びRの種類としては、水素原子、官能基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、官能基を有していてもよい芳香族炭化水素基、水酸基、アセチル基、アルデヒド基が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、R、R、Rが水素原子、水酸基、メチル基であり、より好ましくは、水素原子、水酸基である。
具体的な、フルフラール化合物としては、ヒドロキシメチルフルフラール、2−メチルフルフラール、3−メチルフルフラール、フルフリルジアルデヒド、5−メチルフルフラールが好ましい例として挙げられ、この中でも一般式(1)のR、R及びRが全て水素原子である、フルフラールが最も好ましい。
<フルフラール組成物>
本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法での原料のフルフラール組成物は、主成分として上述のフルフラール化合物を含む。その主成分として含むフルフラール化合物のフルフラール組成物中の濃度は、98.50重量%以上が好ましく、より好ましくは99.00重量%以上であり、特に好ましくは99.20重量%以上である。また一方で、この濃度は、好ましくは、99.97重量%以下であり、より好ましくは99.95重量%以下であり、更に好ましくは99.93重量%以下である。この濃度が低くなると脱カルボニル化反応収率が低下し、フラン化合物の純度も低下する傾向にあり、純度が高すぎても脱カルボニル化反応収率が低下するほか、原料フルフラール化合物の精製コストも過度に高くなる傾向にある。
本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法においては、フルフラール組成物中に含まれる2−アセチルフランの濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下であることを特徴とする。この2−アセチルフラン濃度が高すぎると、フルフラール組成物を原料として脱カルボニル化反応によりフラン化合物を製造する際の目的とするフラン化合物の収率が低下し、得られるフラン化合物の純度も低下する。また、一方で、この2−アセチルフラン濃度が低すぎても、フルフラール組成物を原料として脱カルボニル化反応によりフラン化合物を製造する際の目的とするフラン化合物の収率が低下する。
本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法においては、フルフラール組成物中に含まれる2−アセチルフランの濃度としては、好ましくは120重量ppm以上であり、より好ましくは150重量pm以上であり、更により好ましくは200重量ppm以上であり、特に好ましくは250重量ppm以上である。一方、この濃度としては、800重量ppm以下が好ましく、より好ましくは500重量ppm以下であり、更により好ましくは350重量ppm以下である。
フルラール組成物中の2−アセチルフラン濃度が、フルフラール化合物の脱カルボニル化反応により得られるフラン化合物の収率に影響する理由としては、必ずしも明確ではないが、次のような理由が推測される。つまり、フルフラール化合物の脱カルボニル化反応
において、原料のフルフラール組成物中の2−アセチルフランは脱カルボニル化反応触媒の触媒金属種等と容易に結合しやすく、触媒担体上でアセチル金属種などを生成し、このアセチル金属種がフルフラール化合物の脱カルボニル化反応を阻害することが考えられ、この濃度を高くすればするほど、反応阻害も増大すると推測される。またフルフラール化合物は反応性が高く、触媒上でフルフラール化合物同士が重合し、その重合物質が触媒をコーキングして、脱カルボニル化反応を阻害していると考えられる。その重合メカニズムは、例えばフルフラールの場合、主にフラン環の5位とホルミル基で起こる可能性が高いと考えられるため、2−アセチルフランが適度に存在することにより、重合鎖の延長を防止することができ、その結果、2−アセチルフランの濃度が低すぎると、触媒のコーキングが抑制できなくなり、反応収率の低下が起こると推測される。
本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法での原料のフルフラール組成物中の2−アセチルフラン濃度を制御する方法は、特に限定されないが、2−アセチルフランを添加する方法、2−アセチルフランを触媒により脱カルボニル化体、水素化体、重合体に転化して2−アセチルフランの濃度を低減する方法、2−アセチルフランの水素化体を触媒により脱水素して2−アセチルフランを増加させる方法、2−アセチルフラン骨格を有する重合体を触媒により解重合して2−アセチルフランを増加させる方法、フルフラール組成物中の2−アセチルフランの加熱分解により2−アセチルフランの濃度を低減する方法、フルフラール組成物を蒸留して、2−アセチルフランを分離して、2−アセチルフランの濃度を低減する方法、フルフラール組成物を抽出分離して2−アセチルフランの濃度を低減する方法、などが挙げられ、この中でも蒸留分離する方法が好ましい。
本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法での原料のフルフラール組成物は、粗フルフラールから得ることができる。粗フルフラールは、通常、とうもろこしの穂軸、バガス、木材のおがくず等のヘミセルロース分を含む植物(非可食のバイオマス資源)などを、希硫酸等の酸存在下で加熱する事でフルフラールと水を発生させ、その発生したフルフラールと水を含む混合物を脱水処理して得ることができるが、必ずしもこの方法によって得られるものに限定されない。粗フルフラール中のフルフラール化合物の濃度は、特に限定されないが、通常、90重量%以上98.9重量%以下であり、好ましくは95重量%以上98.8重量%以下、より好ましくは97重量%以上98.7重量%以下であり、最も好ましくは97.5重量%以上98.6重量%以下である。
本発明では、本発明のフルフラール組成物及びフラン化合物の製造方法での原料のフルフラール組成物は、粗フルフラールから得ることができる。また、フルフラール化合物がフルフラールの場合、その粗フルフラールからフルフラール組成物を得る際には、粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と接触させた後、蒸留によりフルフラールよりも高沸点成分や低沸点成分を除去することが好ましい。
上述の陰イオン交換樹脂としては、特に制限はないが、好ましくは弱塩基性陰イオン交換樹脂である。具体的には、アクリル型、スチレン系ポリアミン型などの弱塩基性陰イオン交換樹脂や、トリメチルアンモニウム基やジメチルエタノールアンモニウム基等を持つ強塩基性陰イオン交換樹脂が挙げられる。
上述の塩基性化合物は、特に限定されないが、塩基性無機化合物および塩基性有機化合物などが挙げられる。
塩基性無機化合物の具体的な例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリム等の炭酸塩が挙げられる。
塩基性有機化合物の具体的な例としては、メチルアミン、エーテルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロオクタン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、カテコールアミン、フェネチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)等が挙げられる。
粗フルフラールと接触させる陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物の量としては、特に限定されないが、粗フルフラールの量に対して、好ましくは0.005〜1wt%であり、より好ましくは0.01〜0.5wt%であり、更に好ましくは0.03〜0.3wt%である。
陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と原料である粗フルフラールとの接触の態様は、特に限定されず、固定床流通型または回分型等のどちらの手段を取ってもよい。固定床流通型における接触温度は、特に限定されないが、好ましくは10℃〜90℃の範囲であり、15℃〜70℃の範囲がより好ましく、20℃〜60℃の範囲が特に好ましい。滞留時間は、特に限定されないが、0.05時間〜10時間で、0.1時間〜5時間が好ましく、より好ましくは0.5時間〜2時間である。回分型における接触温度は、特に限定されないが、好ましくは、10℃〜90℃の範囲であり、15℃〜70℃の範囲がより好ましく、20℃〜50℃の範囲が特に好ましい。接触時間は、特に限定されないが、0.5時間〜20時間で、0.5時間から10時間が好ましく、より好ましくは1時間〜5時間である。
上述のように、粗フルフラールを陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物と接触させたあとに、蒸留塔を用いて蒸留して、フルフラールよりも沸点が高い化合物やフルフラールよりも沸点が低い化合物を分離することが好ましいが、使用する蒸留塔としては、特に限定されず、回分式、連続蒸留のどちらでも良く、形式はシーブトレイやバブルキャップトレイなどを用いた棚段塔と規則充填物や不規則充填物による充填塔のどちらでも良い。この蒸留における蒸留条件は、特に限定されないが、理論段数が1〜50段の範囲であり、好ましくは3〜40段であり、より好ましくは5〜30段である。粗フルフラールの蒸留塔への供給温度は、特に限定されないが、−20〜120℃であり、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜80℃である。蒸留塔内の塔頂圧は、特に限定されないが、0.12〜28.2kPaであり、好ましくは0.5〜20.5kPa、より好ましくは0.8〜15.5kPaである。
フルフラールよりも沸点が高い化合物としては、一般的には、大気圧下でのフルフラールの沸点より沸点が5℃以上高い化合物が挙げられる。例えば、大気圧下での沸点162℃のフルフラールに対して、沸点が170℃のフルフリルアルコール、沸点が173−174℃の2−フランカルボニルクロライド、沸点が187℃の5−メチルフルフラール、フリルメチルケトン、フルフラールの重合物などの化合物が挙げられ、沸点が173℃の2−アセチルフランも蒸留によって量を低減することができる。
フルフラールの沸点よりも低い化合物としては、一般的には、大気圧下でのフルフラールの沸点より沸点が5℃以上低い化合物が挙げられる。例えば、大気圧下での沸点162℃のフルフラールに対して、沸点が54−55℃である2,3−ジヒドロフラン、沸点が63−66℃である2−メチルフラン、沸点が100−102℃であるギ酸、沸点が118−120℃である酢酸、沸点が121−124℃の3−ペンテン−2−オン、などが挙げられる。
<フラン化合物>
本発明のフラン化合物の製造方法で得られるフラン化合物は下記一般式(2)〜(6)で表される化合物をいう。
Figure 2016117678
式(2)〜(6)のR、R、Rは、上述の式(1)のR〜Rと同義である。本発明のフラン化合物の具体例としては、2−メチルフラン、3−メチルフラン、フラン、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、フルフリルアルコール、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフルフリルアルコール、2,5−ジヒドロキシメチルテトラヒドロフランなどが挙げられ、特にフランが好適である。
本発明のフラン化合物の製造方法において、得られるフラン化合物は、後述のフルフラール組成物の脱カルボニル化反応で得られるが、その反応で副生する一酸化炭素や副生成物、未反応フルフラール化合物、窒素、水素などを分離された後、蒸留等の操作によって精製される。分離された一酸化炭素は後述の脱カルボニル化反応のキャリアーガスとしてリサイクルしたり、他の用途に有効利用したり、燃焼させて熱回収したりすることも可能である。
本発明のフランの製造方法において、得られるフラン化合物は極めて不純物の含有量が少ないため、各種の樹脂原料や添加剤として有用である。また、同様の理由により、誘導品合成の中間体として有用である。例えば、フラン化合物が一般式(2)のフラン化合物であれば、触媒を用いた水素化反応により一般式(6)のフラン化合物に変換することができる。
具体的には、フランからテトラヒドロフランの製造に有用である。テトラヒドロフランの製造方法は従来から公知の方法であれば、特に限定されないが、活性炭などの担体に周期表の第8〜10族に担持した触媒を使って水素化反応を行い、フランからテトラヒドロフランを製造することが好ましい。
本発明のフルフラール組成物をフラン化合物の製造の原料として用いることにより、フランからテトラヒドロフランを製造する際に、2−アセチルフランから生成する2−メチルテトラヒドロフラン濃度を低減し、テトラヒドロフランの純度を高めることができる。また、水和等を組み合わせて1,4−ブタンジオール等のジオール類、ガンマブチロラクトンやガンマバレロラクトン等のラクトン類に変換することもできる。
<脱カルボニル化反応>
本発明のフラン化合物の製造方法における脱カルボニル化反応は、液相および気相反応のどちらでも良いが、気相反応が好ましい。脱カルボニル反応の反応形式は特に規定されるものではなく、回分反応、連続流通反応のいずれでも実施することができるが、工業的には連続流通反応形式を用いるのが好ましい。気相流通反応の場合、通常、触媒を充填した管型反応器に原料として上述のフルフラール化合物を主成分とするフルフラール組成物のガスを連続的に供給し、反応器内の触媒に通ずることによって反応を進行させフラン化合物を得る。フルフラール化合物を主成分とするフルフラール組成物を予め設けた気化器においてガスとすることが好ましい。気化の方法は特に限定されないが、液状態のフルフラール化合物を主成分とするフルフラール組成物に水素や不活性ガス等をガスバブリングする方法やスプレー気化による方法等が挙げられる。
脱カルボニル反応に供する原料としてのフルフラール組成物中の水分濃度は、10重量ppm以上1重量%以下が好ましく、より好ましくは15重量ppm以上1000重量ppm以下、更により好ましくは、20重量ppm以上500重量ppm以下である。水分濃度が高すぎると収率が低下し、低すぎると原料精製負荷が大きくなってしまう。
フルフラール化合物の脱カルボニル化反応においては、反応開始剤として水素を共存させることが好適に行われる。フルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物の供給量は、特に限定されないが、触媒活性を担う貴金属1モルに対し、通常0.0001モル/h以上50000モル/h以下であり、好ましくは0.001モル/h以上10000モル/h以下、更に好ましくは0.01モル/h以上5000モル/h以下である。
気相流通反応の場合の滞留時間は、特に限定だれないが、通常0.001秒以上10秒以下、好ましくは0.01秒以上5秒以下、更に好ましくは0.05秒以上2秒以下、特に好ましくは0.1秒以上1秒以下である。
反応温度は、特に限定されないが、通常170℃以上450℃以下が好ましく、より好ましくは180℃以上380℃以下、更により好ましくは200℃以上340℃以下、特に好ましくは230℃以上300℃以下である。反応温度が低いとフルフラール化合物が十分に転化しにくく、反応温度が高すぎると、生成したフラン化合物が逐次反応を引き起こし、結果としてフラン化合物の収率が低下する傾向にある。
反応圧力は特に限定されないが、絶対圧で、通常0.01MPa以上3MPa以下、好ましくは、0.05MPa以上2MPa以下、更に好ましくは、0.1MPa以上1MPa以下である。
脱カルボニル化反応に使用する触媒は、特に限定されないが、固体触媒が好ましく使用される。固体触媒の触媒金属としては、周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属が好適に用いられる。周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素として好ましくは、Ni、Ru、Ir、Pd、Pt、より好ましくはRu,Ir、Pd、Pt、さらに好ましくはPd、Ptである。中でも、特に好ましくはフルフラールのフランへの転化に対して極めて選択性が高いPdである。
担体の種類は、特に限定されないが、Al、SiO、TiO、ZrO、MgO等の単独金属酸化物やこれらの複合金属酸化物、ゼオライト等の多孔性酸化物、あるいは活性炭といった担体を用いることができる。これらの担持金属触媒は、触媒の性能を向上させるために、修飾助剤を含有することができる。修飾助剤としては、1族金属やそれらのイオン、2族金属やそれらのイオン、4族金属やそれらのイオン、6族金属やそれらのイオンが挙げられ、好ましくは1族金属やそれらのイオンである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、水分の分析はカールフィッシャー法(三菱化学製CA−21で測定)を用いて行った。フルフラールと2−アセチルフランの分析はガスクロマトグラフィーにより行い、面積百分率により算出した。尚、100重量%から水分濃度を差し引いた値を算出し、残る重量%分をガスクロマトグラフィーの各成分の面積百分率により計算した。
<製造例1>
[フルフラール組成物の製造]
温水を流通させて加熱できるジャケット付きの容積100ccのガラス製クラマトグラフ管に、陰イオン交換樹脂(三菱化学株式会社 ダイヤイオン(登録商標)、型式名:WA20)を70cc充填し、このガラス製クロマトグラフ管に、兼松ケミカル(株)製のフルフラール(純度98.7wt%)を140cc/hで流通させた。この際、陰イオン交
換樹脂とフルフラールとの接触温度は40℃、圧力は常圧であった。
得られたフルフラール1000.0gを塔径35mm、理論段が5段のオルダーショウの蒸留塔を使用して、塔頂の圧力13.3kPa、塔底温度を102℃で蒸留を実施した。蒸留の熱源としてオイルバスを使用し、オイルバスの温度は120℃とした。留出液は軽沸成分を多く含む初留から順に抜き出し、フルフラール組成物であるFr−1〜Fr−6をそれぞれ取得した。なお、Fr−1〜Fr−6は留出開始から、それぞれ1時間後、2時間後、3時間後、4.2時間後、5.5時間後、7.2時間後に抜き出した留出液である。
そして、蒸留塔の塔底液中のフルフラールに対して90重量%留出させたとことで蒸留を停止した。Fr−1〜Fr−6のフルフラール及び2−アセチルフランの濃度は以下表−1の通りであった。
Figure 2016117678
<製造例2>
[フルフラール組成物の製造]
製造例1において、理論段が20段のオルダーショウの蒸留塔を使用した以外は全て同様の条件で、フルフラール組成物Fr−1〜Fr−6を製造した。Fr−1〜Fr−6は留出開始から、それぞれ1時間後、2時間後、3時間後、4.2時間後、5.5時間後、7.2時間後に抜き出した留出液である。
Fr−1〜fr−6のフルフラール及び2−アセチルフランの濃度は以下表−2の通りであった。
Figure 2016117678
<実施例1>
フルフラール組成物の脱カルボニル反応によるフラン化合物の製造 0.6mm〜1.0mmに破砕した担体を用いて調製したPd触媒(1重量%Pd−1重量%K/ZrO)0.75gを内径6mmのガラス型反応管に充填し、水素2.25mmol/h、窒素85.71mmol/h流通下で触媒の温度を231℃まで昇温した。製造例1で精製したフルフラール組成物(Fr−2)を182℃に加熱した気化器を通して気化させ、36.22mmol/hの流速で供給して脱カルボニル化反応を開始した。このとき、水素/フルフラール化合物の比は0.062であった。反応圧は絶対圧で0.1MPaであった。
反応管出口から得られた反応ガスの一部をガスクロマトグラフィーに導入し、フラン化合物、一酸化炭素、窒素及びその他の生成物の定量を行った。
一酸化炭素、窒素等の無機ガスのガスクロマトグラフィー分析には、検出器に熱伝導度検出器、カラムにモリキュラーシーブ13X(メッシュ60/80)を充填した、カラム長3mのパックドカラムを用いた。尚、試料導入部及び検出部の温度を90℃、カラム温度を70℃、検出部に流す電流値を70mAに設定し分析を実施した。
フルフラール及びフラン等の有機ガスのガスクロマトグラフィー分析には、検出器に熱伝導度検出器、カラムにThermon−1000(中極性)を充填した、カラム長3mのパックドカラムを用いた。尚、試料導入部の温度を200℃、検出部の温度を220℃、カラム温度を80℃から3℃/分で110℃まで昇温し、110℃に到達後5℃/分で225℃まで昇温し、225℃に到達後、17分温度を保持、検出部に流す電流値を80mAに設定し分析を実施した。
なお、フルフラール転化率(%)とフラン選択率(%)を求めた。
・フルフラール転化率(%)=[1−{反応後フルフラール化合物の残量(mol)/フ
ルフラール化合物の供給量(mol)}]×100
・フラン選択率(%)={フラン化合物の収率(%)/フルフラール化合物の転化率(%)}×100
=[{フラン化合物の生成量(mol)/フルフラール化合物の供給量(mol)}×1
00/フルフラール転化率(%)]×100
上記条件で脱カルボニル化反応を行った結果、反応開始から12時間後のフルフラール転化率は99.5%、フラン選択率は93.5%であった。結果を表−3に示す。
<実施例2>
実施例1において、原料のフルフラール組成物を製造例1のFr−2から製造例1のFr−3に変更した以外は全て同様の条件で脱カルボニル化反応によるフラン化合物の製造を行った。反応開始から12時間後のフルフラール転化率は97.7%、フラン選択率は94.1%であった。結果を表−3に示す。
<比較例1>
実施例1において、原料のフルフラール組成物を製造例1のFr−2から製造例1のFr−6に変更した以外は全て同様の条件で脱カルボニル化反応によるフラン化合物の製造を行った。反応開始から12時間後のフルフラール転化率は93.9%、フラン選択率は93.5%であった。結果を表−3に示す。
<実施例3>
0.6mm以下に破砕した担持Pd触媒(1重量%Pd−1重量%K/ZrO)7.5gを内径13.4mmのSUS反応管に充填し、水素67.5mmol/h、窒素292.5mmol/h流通下で触媒の温度を231℃まで昇温した。製造例2で精製したフルフラール組成物(Fr−4)を245℃に加熱した気化器を通して気化させ、361.3mmol/hの流速で供給して脱カルボニル化反応を開始した。このとき、水素/フルフラールの比は0.2であった。反応圧は絶対圧で0.1MPaであった。反応管出口からの留出ガスの一部をGCに導入し、フラン、一酸化炭素、窒素及びその他の生成物の定量を行った。その際、以下の式よりフルフラール転化率(%)とフラン選択率(%)を求めた。
上記条件で脱カルボニル化反応を行った結果、反応開始から44時間後のフルフラール転化率は90.9%、フラン選択率は99.2%であった。結果を表−3に示す。
<実施例4>
実施例3において、原料フルフラール組成物を製造例2で精製したフルフラール組成物をFr−4から製造例2のFr−3に変更した以外は全て同様に脱カルボニル化反応を実施した。反応開始から12時間後のフルフラール転化率は92.8%、フラン選択率は99.5%であった。結果を表−3に示す。
<比較例2>
原料フルフラール組成物を製造例2で精製したフルフラール組成物をFr−4からFr−2に変更した以外は実施例3と同様に脱カルボニル化反応を実施した。反応開始から12時間後のフルフラール転化率は88.3%、フラン選択率は99.3%であった。結果を表−3に示す。
Figure 2016117678
実施例1、2と比較例1の脱カルボニル化反応成績から、2−アセチルフラン濃度が低いほどフラン収率が高いことがわかる。
一方、実施例3、4と比較例2の結果から、2−アセチルフラン濃度が低すぎるとフラン収率が低下することがわかる。

Claims (7)

  1. 原料としてフルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物を反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル化反応を行うことによりフラン化合物を製造する際、該フルフラール組成物中の2−アセチルフラン濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下であることを特徴とするフラン化合物の製造方法。
  2. 前記原料のフルフラール組成物のフルフラール化合物の濃度が99.00重量%〜99.95重量%である請求項1に記載のフラン化合物の製造方法。
  3. 前記触媒が、担体がジルコニアで、且つ担持金属がパラジウムを含む固体触媒であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラン化合物の製造方法。
  4. 前記フルフラール組成物中の前記フルフラール化合物がフルフラールであって、以下の工程(a)を更に有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフラン化
    合物の製造方法。
    (a) 粗フルフラールと陰イオン交換樹脂及び/又は塩基性化合物を接触させた後に、得られる粗フルフラールを蒸留塔で蒸留し、フルフラールよりも高い沸点を有する化合物及び/又はフルフラールよりも低い沸点を有する化合物を除去して、フルフラール組成物を製造する工程
  5. 請求項4に記載のフラン化合物の製造方法により得られるフランを触媒の存在下で水素化反応を行うことによりテトラヒドロフランを製造する、テトラヒドロフランの製造方法。
  6. フルフラール化合物を主成分として含むフルフラール組成物であって、該組成物中の2−アセチルフランの濃度が120重量ppm以上2000重量ppm以下である、フルフラール組成物。
  7. 前記フルフラール化合物の濃度が99.00重量%〜99.95重量%である請求項6に記載のフルフラール組成物。
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