JP5948921B2 - フランの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はフルフラールを原料として脱カルボニル反応によってフランを製造する方法に関するものである。
フランはテトラヒドロフランやピロール、チオフェン等の製造原料に用いることができる有用な中間体化学品であり、フルフラールの脱カルボニル反応により製造される。フルフラールは通常は石油由来の原料ではなく、植物にも含まれるヘミセルロース分であるペントザンにより製造されるため、誘導されるフランも石油原料由来ではなく植物原料由来の化学品に分類される。
フルフラールからフランを製造する方法は従来から開発されており、中でも、安定的にフルフラールをフランに転化して、高効率でフランを製造する方法としては、例えば、気相流通反応によってフルフラールからフランを製造する際に、触媒としてZr,Hfから選ばれる少なくとも1種の元素、及び周期表の第8〜10族に属する遷移金属から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有する触媒を使用する方法(特許文献1)や、粗フルフラール中の触媒活性の低下を引き起こす不純物を除去するために予め精製した後に、原料フルフラールとして脱カルボニル反応工程に供する方法(特許文献2)などがある。
特表2009−149634号公報 特開2009−132656号公報
特許文献1〜2に記載の方法で得られるフランは、脱カルボニル反応によって副生する一酸化炭素や副生物、および反応促進剤として導入される水素などに加えて未反応のフルフラールも含む混合ガスであるため、この混合ガスからフランを分離して純度の高い生成物であるフランを効率よく分離回収する必要がある。
上記混合ガスからフランを分離する具体的な手段として、フラッシュによる分離などがあるが、フランの回収率を向上させるために高圧条件での分離が必要であり、高圧仕様による設備コストやコンプレッサーの付与による機器コストおよび電力負荷増が懸念され、工業的に大規模なプロセスでフランを製造する際は、効率がよい手段とはいえなかった。
また、吸収溶媒による方法として、一般的に溶媒として使用される水を吸収溶媒として用いてフランを吸収させて分離する手段があるが、フランの水に対する溶解性は低く、分離効率が悪化する恐れがあり、更に、フランが吸収された水からフランを分離する工程が煩雑となる。また、分離後の水を再度吸収溶媒として循環使用する場合に、未反応であるフルフラールが循環する水に存在する場合はフランとの分離に加えてフルフラールとの分離を目的とした蒸留が必要となる。未反応フルフラールを分離する場合も、フランとフルフラールに対して化学的に安定、且つ2成分に加えて反応により生成する微量不純物を対象とした分離効率の良い蒸気圧を持つ吸収溶媒の選定が必要となる。そのため、フルフラールや副生物の分離に必要な蒸留塔および吸収溶媒専用タンクおよびその付帯設備による設備コストのみならずプロセスを操作する煩雑さの問題があることから、水を吸収溶媒として用いてフランを分離する手段も、工業的に大規模なプロセスでフランを製造する際は、有利な方法とはいえなかった。
この問題を解決するために、未反応フルフラールを全て反応させてフランとする手段が考えられるが、フルフラールを限りなく転化せしめるのに必要な触媒量増加によるコスト増加や反応器の容量増大による設備コスト増加が懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、従来の気相流通反応によってフルフラールを脱カルボニル反応によって得られるフランを含む混合ガスから、生成物の高純度のフランを効率よく分離することができる工業的に有利な方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、吸収溶媒としてフランとの相溶性が高いフルフラールを使用すれば、フランを分離する際の分離効率の低下を抑制でき、且つ、未反応フルフラールの分離を必要とすることなく、効率よくフランを分離回収できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[5]に存する。
[1] 原料であるフルフラールを反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル反応を行うことによりフランを生成させ、該反応器出口から該フランを主成分として含む混合ガスを抜き出し、該混合ガスと溶媒を接触させ、該混合ガスからフランを分離する際に、該溶媒としてフルフラールを用いることを特徴とするフランの製造方法。
[2] 前記混合ガスが窒素、アルゴン及び/又は二酸化炭素を含むことを特徴とする[1]に記載のフランの製造方法。
[3] 前記混合ガスが水素を含むことを特徴とする[1]又は[2]に記載のフランの製造方法。
[4] 前記溶媒のフルフラール中の蟻酸の濃度が500wtppm以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のフランの製造方法。
[5] 前記混合ガスに対する前記溶媒の供給量が、混合ガス中のフランに対して、30〜1000mol%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のフランの製造方法。
本発明によれば、フルフラールを吸収溶媒として使用するので、比較的低圧条件で混合ガスからのフランの回収率を大幅に向上させる事が可能となる。また、脱カルボニル反応に供与する原料と吸収溶媒とが同じ物質であるため、未反応物との分離およびフランと吸収溶媒の分離を1つの蒸留塔で兼ねる事ができ、プロセスの簡素化や運転コスト、設備コストの削減が期待できる。
実施例で用いた吸収塔の構成を示す模式的な図である。 比較例で用いた気液分離器の構成を示す模式的な図である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明で述べるフランを含む混合ガスは、フルフラールを主成分とした原料を使用し、脱カルボニル反応により、得る事ができる。
本発明で使用する原料のフルフラールは、特に限定されないが、通常、とうもろこしの穂軸や木材のおがくず等のヘミセルロース分を含む植物などを、希硫酸等の酸存在下で加熱する事でフルフラールを発生させ、その発生したフルフラールを含む混合物(以下、“フルフラールを含む粗原料”と呼ぶ場合がある)をそのまま本発明の原料フルフラールとして使用してもよいが、フルフラールを含む粗原料はフルフラール以外の様々な物質や不純物を多く含むため、フルフラールを含む粗原料を精製して得られるフルフラールを主成
分とするものを原料フルフラールとして使用することが好ましい。
ここで、「粗原料を精製」とは、フルフラール以外の成分を分離除去、あるいは低減することをいう。また、「主成分とする」とは、精製した原料全体を基準(100質量%)として、フルフラールを、好ましくは98質量%以上、より好ましくは99質量%以上、さらに好ましくは99.5質量%以上、特に好ましくは99.8質量%以上含むことをいう。粗原料に含まれる不純物をあらかじめ分離除去等し、不純物を所定量以下に制御した後に脱カルボニル反応の原料として供する事で、純度の高いフランを含む混合ガスを得ることができ、且つ触媒の経時的な活性劣化を抑制する事が可能である。
フルフラールを含む粗原料から取り除かれる低沸点成分としては、一般的には、主成分となるフルフラールと容易に蒸留分離しうる、主成分となるフルフラールの沸点より沸点が5℃以上低い化合物が挙げられる。例えば、沸点162℃のフルフラールに対して、沸点が54−55℃である2,3−ジヒドロフラン、沸点が63−66℃である2−メチルフラン、沸点が121−124℃の3−ペンテン−2−オンなどが挙げられる。取り除く低沸点成分の割合は、粗原料に含まれる低沸点成分合計の質量を基準(100質量%)として、通常30質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。取り除く低沸点成分の割合は、粗原料中フルフラールの含有率にもよるが、フルフラールを含む粗原料の質量を基準(100質量%)として、通常0.01質量%以上50質量%以下、好ましくは0.05質量%以上40質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上30質量%以下である。
フルフラール粗原料中の低沸成分を分離する際に、使用する蒸留塔の処理は回分式、連続蒸留のどちらでも良く、形式はシーブトレイやバブルキャップトレイなどを用いた棚段塔と規則充填物や不規則充填物による充填塔のどちらでも良い。蒸留条件は、理論段数が1〜50段の範囲、好ましくは3〜30段、より好ましくは5〜20段である。フルフラールを含む粗原料の蒸留塔への供給温度は−20〜60℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜40℃である。蒸留塔内の塔頂圧は0.01〜1MPa、好ましくは0.05〜0.5MPa、より好ましくは0.05〜0.1MPaである。
フルフラールを含む粗原料から取り除かれる高沸点成分としては、一般的には、主成分となるフルフラールと容易に蒸留分離しうる、主成分となるフルフラールの沸点より沸点が5℃以上高い化合物が挙げられる。例えば、沸点162℃のフルフラールに対して、沸点が170℃のフルフリルアルコール、沸点が173−174℃の2−フランカルボニルクロライド、沸点が187℃の5−メチルフルフラール、フリルメチルケトン、フルフラールの重合物などの化合物が挙げられる。取り除く高沸点成分の割合は、フルフラールを含む粗原料に含まれる高沸点成分合計の質量を基準(100質量%)として、通常30質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。取り除く高沸点成分の割合は、フルフラールを含む粗原料のフルフラールの含有率にもよるが、フルフラールを含む粗原料の質量を基準(100質量%)として、通常0.1質量%以上50質量%以下、好ましくは0.5質量%以上30質量%以下である。
フルフラールを含む粗原料中の高沸成分を分離する際に、使用する蒸留塔の処理は回分式、連続蒸留のどちらでも良く、形式はシーブトレイやバブルキャップトレイなどを用いた棚段塔と規則充填物や不規則充填物による充填塔のどちらでも良い。蒸留条件は、理論段数が1〜50段の範囲、好ましくは3〜30段、より好ましくは5〜20段である。フルフラール粗原料の供給温度は−20〜60℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜40℃である。蒸留塔内の塔頂圧は0.01〜0.5MPa、好ましくは0.02〜0.1MPa、より好ましくは0.03〜0.05MPaである。
また、蒸留によって、フルフラールを含む粗原料から上記低沸点成分と高沸点成分の分離を行なう際に、あらかじめ蟻酸や酢酸、プロピオン酸、硫酸、硝酸などの酸を除去しておく事が好ましい。蒸留により分離する事も可能であるが、酸存在下でのフルフラールは安定性が低く、リボイラー等の加熱条件下で重合反応が容易に進むため、酸除去を行うことでフルフラールを蒸留精製時する際の熱安定性が向上すると考えられる。最終的に原料フルフラールとして蒸留により低沸点成分と高沸点成分を分離する前に、粗原料フルフラール中の蟻酸濃度が500wtppm以下であることが好ましく、より好ましくは100wtppm以下、特に好ましくは50wtppm以下である。また、酸価では10mmol/L以下であることが好ましく、より好ましくは5mmol/L以下であり、特に好ましくは1mmol/L以下である。
上記酸の除去方法として、原料への塩基性無機化合物、金属アルコキシドまたはアミン等の塩基性有機化合物の添加や陰イオン交換樹脂による処理が挙げられる。
酸除去に使用する塩基性無機化合物として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリム等の炭酸塩が挙げられる。添加する濃度としては、0.005wt%〜1wt%、好ましくは0.01wt%〜0.5wt%、より好ましくは0.03wt%〜0.3wt%である。
酸除去に使用する金属アルコキシドとして、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド等が挙げられる。添加する濃度としては、0.005wt%〜1wt%、好ましくは0.01wt%〜0.5wt%、より好ましくは0.03wt%〜0.3wt%である。
酸除去に使用する塩基性有機化合物としては、メチルアミン、エーテルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロオクタン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、カテコールアミン、フェネチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)等が挙げられる。添加する濃度としては、0.005wt%〜1wt%、好ましくは0.01wt%〜0.5wt%、より好ましくは0.03wt%〜0.3wt%である。
酸除去に使用する陰イオン交換樹脂は、トリメチルアンモニウム基やジメチルエタノールアンモニウム基等を持つ強塩基性陰イオン交換樹脂や、アクリル型、スチレン系ポリアミン型、スチレン系ポリアミン型等の弱塩基性陰イオン交換樹脂が挙げられる。処理方法は、固定床流通型または回分型等のどの手段を取ってもよく、処理温度は10℃〜90℃の範囲で、15℃〜70℃の範囲が好ましく、20℃〜50℃の範囲がより好ましい。処理時間は0.05時間〜10時間で、0.1時間から5時間が好ましく、より好ましくは0.5時間〜2時間である。
フルフラールを含む粗原料を上記のような前処理を行うことで原料フルフラールを反応器に供給することができるが、原料フルフラールを反応器に供給するが、後述する水素や不活性ガスを供給する場合は、それらと共に反応器に供給してもよい。
本発明の脱カルボニル反応で使用する触媒は、特に限定されないが、通常、周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素を含有した触媒が用いられる。周期表の第8〜10族に属する遷移金属元素として好ましくは、Ni、Ru、Ir、Pd、Pt、より好ましくはRu,Ir、Pd、Pt、さらに好ましくはPd、Ptである。中でも、特に好ましくはPdであり、Pdを含有する触媒はフルフラールのフランへの転化に対して極めて選択性が高いのみならず、触媒活性の経時的な低下を抑
制するにあたり、本発明の不純物を所定量以下に制御したフルフラールを主成分とする原料を用いる方法が極めて有効である。
本発明の触媒は、好適には、上記の金属を安定な担体に担持されることによって担持金属触媒として用いられる。担体の種類は、特に限定されないが、Al、SiO、TiO、ZrO、MgO等の単独金属酸化物やこれらの複合金属酸化物、ゼオライト等の多孔性酸化物、あるいは活性炭といった担体を用いることができる。ゼオライトの種類は特に限定されないが、MFI型、FAU型、または、LTA型が好適に用いられる。プロトンタイプのゼオライトは表面酸性が強く、フルフラールやフランを変性させる可能性がある。この場合は、1族金属イオンに交換したゼオライトや、酸点を有しないシリカライト等のゼオライトが好適に用いられる。これらの担体のうち、好ましくはAl、SiO、TiO、ZrO、MgO等の単独金属酸化物やこれらの複合酸化物、より好ましくはAl、SiO、TiO、ZrO、MgO等の単独金属酸化物、さらに好ましくはAl、SiO、ZrOが、特に好ましくはZrOが用いられる。これらが担体として好ましい理由は、これらの弱酸、弱塩基性の単独金属酸化物がフルフラールやフランに対して不活性であり、担持された金属によるフルフラールのフランへの転化において副反応が起こりにくく、結果としてフランの収率が最大限に得られる
なお、これらの担持金属触媒は、触媒の性能を向上させるために、修飾助剤を含有することができる。修飾助剤としては、1族金属やそれらのイオン、2族金属やそれらのイオン、4族金属やそれらのイオン、6族金属やそれらのイオンが挙げられ、好ましくは1族金属やそれらのイオンである。
触媒中の好ましい金属の担持量は、金属や担体の種類にもよるが、通常、0.01質量%以上80質量%以下、好ましくは0.05質量%以上50質量%以下、さらに好ましくは、0.1質量%以上20質量%以下、特に好ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。金属の担持量が少ないと、フルフラールを主成分とする原料が十分に転化せず、未反応のフルフラールの回収等が必要になるため効率的でない。金属の担持量が多いとフルフラールの水素化分解の生成物が増大し、また生成したフラン化合物が逐次的な反応を引き起こし、結果としてフランの収率が低下するため好ましくない。
脱カルボニル反応の反応形式は特に規定されるものではなく、回分反応、連続流通反応のいずれでも実施することができるが、工業的には連続流通反応形式を用いるのが好ましい。また、脱カルボニル反応は液相反応、気相反応のいずれにおいても実施できるが、気相反応において気体の原料フルフラールと触媒とを接触させて反応を実施するのが好ましい。その理由は、単位体積あたりのフルフラールの濃度が小さくなるため、フルフラールの重合やフランの収率に悪影響を及ぼす副反応等が抑制されるためである。また、気相反応は反応器中の触媒の入れ替えや再生が容易となる長所も有する。
脱カルボニル反応を気相流通反応で実施する場合、フルフラールを供する際に、水素やアルゴンなどの不活性ガスで希釈をしても良い。使用する不活性ガスの量は、特に限定されないが、反応器に供給される原料フルフラールに対して、通常300モル%以下、好ましくは150モル%以下、より好ましくは100モル%以下である。
また、反応開始剤として反応器内に水素を共存させることが好適に行われる。使用する水素ガスの量は、反応器に供給される原料フルフラールに対して通常100モル%以下、好ましくは50モル%以下、より好ましくは20モル%以下である。
脱カルボニル反応の反応温度は、特に限定されないが、通常170℃以上450℃以下、好ましくは180℃以上380℃以下、さらに好ましくは200℃以上340℃以下、特に好ましくは230℃以上300℃以下である。反応温度が低いとフルフラールが十分に転化せず、未反応のフルフラールの回収が必要になるため効率的でない。また、反応温
度が高すぎると、生成するフランが逐次的な反応を引き起こし、結果としてフランの収率が低下するため好ましくない。反応圧力は絶対圧で表記すると、通常0.1MPa以上3MPa以下、好ましくは0.2MPa以上2MPa以下、さらに好ましくは0.3MPa以上1MPa以下である。反応圧力が低いと、反応器から抜き出される生成したフランを含む混合ガスからフランを分離する際に、フランの回収率を低下させる恐れがある。
本発明では、上記の脱カルボニル反応を反応器内で行い、その脱カルボニル反応により生成したフランを含む混合ガスを反応器から抜き出すが、混合ガスにはフラン以外の成分も含まれていても良い。その代表的な成分とその存在割合としては、フランに対して50〜200mol%の一酸化炭素と、フランに対して0〜20mol%の水素、フランに対して0〜300mol%窒素、未反応のフルフラールが0〜50mol%、水素化副生物のフルフリルアルコールが0〜30mol%である。混合ガスにおけるフランの濃度範囲は8mol%〜50mol%である。
上記混合ガス中に含まれる微量不純物として、イソブチルアルデヒド、1,3−ペンタジエナール、2−(1−プロペニル)−5−メチル−フラン、2,3−ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、フルフリルメチルジスルフィド、2−メチルフラン、2−シクロペンテン−1−オン、2−フリルメチルケトン、ブタナール、1−フルフリルピロール、3−フリルメタノール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、フルフリルチオシアネート、2−ビニルフラン、フラルデヒドジメチルヒドラゾン、2−アセチル−5−メチルフラン、蟻酸、3−メトキシフェノール、酢酸、ジフルフリルジスルフィド、3−ペンテン−2−オン、3−フランカルボン酸、ジフルフリルスルフィド、フルフリルアミン、2−シアノフラン、2−フリルメタンチオール、フルフリルイソシアネート、2−フランカルボニルクロライド、3−(2−フリル)プロパノール、フェノール、5−メチルフルフラール、2−メチルベンゾフラン、4−(2−フリル)−1−ブテン−4−オール、2−フランカルボン酸、4−メトキシフェノール、1−(2−フリル)アクリル酸、トランス−1−(2−フリル)プロペナール、4−(2−フリル)−3−ブテン−2−オン、ジ−(2−フリル)メタン、3−エチル−2,5−ジメチルフラン、2−メトキシ−4−エチルフェノール、メトキシビニルフェノール、1−(3−フリル)−3−ブタノン、1−(3−フリル)−2−メチル−プロペナールエチルフェノール、ジ−(2−フリル)ジケトン、硫酸、ウロン酸、システイン、フルフラールの重合物などが挙げられ、各成分がフランに対して0〜10mol%の範囲で含む。
本発明では、上記の混合ガスからフランのみを高純度で回収する場合に、混合ガスを溶媒に接触させて、溶媒中にフランを吸収させるが、その溶媒としてフルフラールを使用することで、フランの回収率を大幅に向上する事ができる。この時に、吸収溶媒として使用するフルフラールは、原料フルフラールと、フルフラールを含む粗原料を精製して得られたフルフラール使用することが好ましい。
本発明で、混合ガスとフルフラールを接触させればよいが、好ましくは吸収塔を使って接触させる。具体的には、吸収塔の塔頂付近にフルフラールを供給し、吸収塔へのフルフラールの供給箇所よりも下方から混合ガスを供給して向流接触させる。そして、塔底よりフランを吸収させた溶媒(以下、“混合液”と呼ぶことがある)を抜き出し、塔頂より一酸化炭素や水素、不活性ガスを主成分として含むガス(以下、“排出ガス”と呼ぶことがある)を抜き出すことができる。
吸収塔を用いて混合ガスと溶媒を接触させる場合、吸収塔の条件は、理論段数が3〜50段の範囲、好ましくは3〜30段、より好ましくは5〜20段である。混合ガスの供給温度は−20〜60℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜40℃である。吸収塔内の塔頂圧は0.1〜5MPa、好ましくは0.2〜2MPa、より好ましくは0.
3〜1.0MPaである。混合ガスに対する溶媒の供給量は特に限定されないが、通常は混合ガス中のフランに対して、30〜1000mol%であり、好ましくは50〜500mol%、より好ましくは100〜300mol%である。
上記吸収塔の塔底から抜き出される混合液から、高純度のフランを分離方法としては、特に限定されないが、好蒸留によって分離することが好ましい。この際に使用する蒸留塔の条件は、理論段数が3〜50段の範囲、好ましくは3〜30段、より好ましくは5〜20段である。混合液の蒸留塔への供給温度は-20〜60℃、好ましくは0〜50℃、よ
り好ましくは10〜40℃である。蒸留塔の塔頂圧は0.1〜2MPa、好ましくは0.1〜1MPa、より好ましくは0.1〜0.5MPaである。
上記方法により、フランとフルフラールを分離した後に蒸留塔の缶出部より得られるフルフラールを主成分とする液は、再度フランを回収するために混合ガスと接触させる溶媒として使用する事が可能である。
吸収塔で使用する溶媒としてのフルフラール中の蟻酸の濃度は500wtppm以下であることが好ましく、より好ましくは100wtppm以下、特に好ましくは50wtppm以下である。なお、溶媒としてのフルフラール中の蟻酸を調整する手段としては、上述した酸の除去方法と同様の方法で調整することが可能である。具体的には、塩基性無機化合物、金属アルコキシド又はアミン等の塩基性有機化合物の添加や陰イオン交換樹脂などによる処理である。
また、該混合液中に、脱カルボニル反応により生成した微量高沸不純物が含まれていて、分離する必要がある場合、該混合液の一部または全量を、フルフラールを含む粗原料の精製に使用する蒸留塔に供給する事で、反応により生じた微量不純物の分離と兼用する事が可能である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
<製造例1>
脱カルボニル反応用の触媒の製造
市販のペレット状ジルコニア(表面積:99m2/g、細孔容積:0.35ml/g)を500μm〜1000μmの粒径に粉砕・篩分し、100ml/minの空気気流下で600℃で6時間焼成した。この焼成したジルコニア5.00gに、硝酸Pd溶液([Pd(NO )(Pd:9.98質量%、HNO:18.8質量%)0.50gを蒸留水で希釈した溶液を用いて、incipient−wetness法によりPdを含浸させた。湯浴で水分を除去した後、30ml/minの窒素気流下120℃で6時間乾燥させた。さらに50ml/minの空気気流下500℃で4時間焼成してジルコニア担持1質量%Pd触媒(1質量%Pd/ZrO)を得た。
<製造例2>
フルフラールの脱カルボニル化反応によるフランの製造
原料として、東京化成工業(株)製のフルフラール(純度99%以上)を使用した。上記製造例1で得られたジルコニア担持1質量%Pd触媒1.00gを内径8mmのガラス製反応管に充填し、水素10Nml/min流通下で13℃/minで昇温した。触媒層の温度が260℃に達した後、約10分間同温度において水素気流中下で保持した。その後、流通させるガスの組成を水素0.84Nml/minとし、原料フルフラールを170℃に加熱した気化器を通して気化させ、35.49mmol/hの流速でガラス製反応管に供給して脱カルボニル反応を行った。反応管から抜き出された混合ガスの組成は、フラン48.5mol%、一酸化炭素48.5mol%、水素3.1mol%であった。
<製造例3>
フルフラールの脱カルボニル化反応によるフランの製造
原料として、東京化成工業(株)製のフルフラール(純度99%以上)を使用した。製造例1で得られたジルコニア担持1質量%Pd触媒1.00gを内径8mmのガラス製反応管に充填し、水素10Nml/min流通下で13℃/minで昇温した。触媒層の温度が260℃に達した後、10分間同温度において水素気流中下で保持した。その後、流通させるガスの組成を水素0.84Nml/min、窒素12.1Nml/minに変更した。原料フルフラールを170℃に加熱した気化器を通して気化させ、36.22mmol/hの流速でガラス製反応管に供給して脱カルボニル反応を行った。反応管から抜き出された混合ガスの組成は、フラン33.5mol%、一酸化炭素33.5mol%、水素3.1kmol、窒素30.8kmolであった。
以下の実施例1〜4及び比較例1〜2は、得られた混合ガス組成を元に、Aspen Plus(登録商標)(Aspen Technology, Inc製)で、図1及び図2に示すプロセスフ
ローを構築し、プロセスシミュレーションを実施した。なお、Aspen Plusは、通常の化学薬品、電解質、固体やポリマーに関する物性推算モデルや純物質パラメータの大規模なデータベースを含むプロセスモデリングソフトであり、実プラントの蒸留や溶媒抽出の設計条件や運転状態を入力して、化学工学的手法に基づき計算により実プラントと同等のデータを再現できるソフトである。
<実施例1>
図1で示すプロセスフローを用いて混合ガス中のフランを吸収塔を用いて溶媒に吸収させ混合ガスからフランを分離する。理論段5段の吸収塔1に反応器から抜き出される混合ガスを100kmol/hで混合ガス供給ライン3より熱交換器2を経由して供給する。なお、この混合ガスの組成は製造例2で得られる混合ガスと同じ組成である。この時、混合ガス中に48.5kmol/hのフランを含有している。なお、混合ガス供給ライン3は吸収塔1の塔底部付近に位置しており、吸収塔1に導入される前に熱交換器2で温度40℃に調整される。また、吸収塔1内の圧力は0.3MPaである。
溶媒供給ライン4からフルフラールを145.5kmol/hで供給する。なお、溶媒供給ライン4は吸収塔の塔頂部に位置する。この際に供給されるフルフラールの温度40℃、供給圧力は0.3MPaである。
吸収塔1の塔頂部の排出ガスラインから抜き出される排出ガス中には0.28mol%のフランが含まれており、0.17kmol/hのフランが排出ガスと同伴してロスする事となる。
上記結果を元に、フランロス率=排出ガス中のフラン含有量/供給混合ガス中のフラン含有量×100として算出したところ、供給する混合ガス中に含まれるフランに対するロス率は0.34%であった。この時、排出ガスに同伴されるフラン以外は全量吸収塔の塔底部よりフランを回収でき、反応による成分消失やその他系外へのロスは無いものとする。結果を表−1に示す。
<実施例2>
実施例1において、混合ガス供給ライン3より吸収塔1に供給される混合ガスの組成が製造例3で得られた混合ガスと同じ組成のガスを用いる以外は全て同様に実施する。この時、混合ガス中に33.5kmol/hのフランを含有している。結果を表−1に示す。
<実施例3>
実施例1において、吸収塔1内の圧力を0.7MPaとした以外は全て同様に実施する
。結果を表−1に示す。
<実施例4>
実施例1において、混合ガス供給ライン3より吸収塔1に供給される混合ガスの組成が製造例3で得られた混合ガスと同じ組成のガスを用い、吸収塔1内の圧力を0.7MPaとした以外は全て同様に実施する。結果を表−1に示す。
<比較例1>
図2で示すプロセスフローを用いて混合ガス中のフランを、気液分離器を用いてフラッシュ蒸留により混合ガスからフランを分離する。
反応器から抜き出される混合ガスを100kmol/hで混合ガス供給ライン3より熱交換器2を経由して供給する。なお、この混合ガスの組成は製造例2で得られる混合ガスと同じ組成である。この時、混合ガス中に48.5kmol/hのフランを含有している。なお、混合ガス供給ライン3は気液分離器7に導入される前に熱交換器2で温度0℃に調整される。また、気液分離器7内の圧力は0.7MPaである。
分離器上部の排出ガスライン中には3.94mol%のフランが含まれ、.11kmol/hrのフランが排出ガスと同伴してロスする事となる。上記結果を元にフランロス
率=排出ガス中のフラン含有量/供給混合ガス中のフラン含有量×100として算出したところ、供給する混合ガス中に含まれるフランに対するロス率は4.35%であった。なお、この時、排出ガスに同伴されるフラン以外は全量フラッシュ蒸留の缶出部よりフランを回収でき、反応による成分消失やその他系外へのロスは無いものとする。結果を表−1に示す。
<比較例2>
比較例1において、混合ガス供給温度を40℃とした以外は全て同様に実施した。結果を表−1に示す。
Figure 0005948921
1 吸収塔
2 熱交換器
3 混合ガス供給ライン
4 溶媒供給ライン
5 混合液ライン
6 排出ガスライン
7 気液分離器

Claims (4)

  1. 原料であるフルフラールを反応器に供給し、触媒の存在下で脱カルボニル反応を行うことによりフランを生成させ、該反応器出口から該フランを主成分として含む混合ガスを抜き出し、吸収塔を用いて、該混合ガスと溶媒を接触させ、該混合ガスからフランを分離する際に、該混合ガスの供給温度が10〜40℃であり、該吸収塔内の塔頂圧が0.2〜2MPaであり、該混合ガスに対する該溶媒の供給量が、該混合ガス中のフランに対して、30〜1000mol%であり、且つ溶媒としてフルフラールを用いることを特徴とするフランの製造方法。
  2. 前記混合ガスが窒素、アルゴン及び/又は二酸化炭素を含むことを特徴とする請求項1に記載のフランの製造方法。
  3. 前記混合ガスが水素を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のフランの製造方法。
  4. 前記溶媒のフルフラール中の蟻酸の濃度が500wtppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフランの製造方法。
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