JP6570223B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、ならびに、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
プロセスカートリッジや電子写真装置に搭載される電子写真感光体として、有機光導電性物質(電荷発生物質)を含有する電子写真感光体が用いられている。この電子写真感光体は、成膜性が良く、塗料の塗工によって生産できるため、生産性が高いという利点を有している。電子写真感光体は、一般的に、支持体および支持体上に形成された感光層を有する。
感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層上に電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積層させた積層型感光層がよく用いられている。近年、電子写真感光体の感度を高くするためには、高感度な電荷発生物質が使用されている。特にオキシチタニウムフタロシアニンやガリウムフタロシアニンは、優れた感度特性を有しており、電荷発生物質としてよく用いられている。
近年、電子写真装置には、一定時間当たりの出力可能枚数を向上させることが求められている。この一定時間当たりの出力可能枚数の向上に伴い、電子写真感光体の一定時間当たりの回転速度の向上が求められている。
電子写真感光体の一定時間当たりの回転速度の向上に伴って、帯電手段による放電の影響が電子写真感光体に強く作用し、電子写真感光体の表面が摩耗しやすいという課題がある。特に、接触帯電方式における帯電手段との当接面付近での電子写真感光体の表面が、摩耗しやすい。
特許文献1には、帯電手段の端部位置と現像手段の端部位置の間隔を8mm以内にすることで、電子写真感光体の局所的な表面の摩耗を抑制することが記載されている。特許文献2には、電子写真感光体の表面層が硬化された化合物を含有し、表面層の存在領域内で接触帯電部材及びクリーニング部材を当接させる技術が記載されている。
特開2005−300741号公報 特開2005−172863号公報 特開2000−56487号公報
高感度な電荷発生物質を使用して、電子写真感光体の一定時間当たりの回転速度をさらに向上させようとしたところ、以下のような課題があることが本発明者らの検討の結果明らかとなった。すなわち、帯電手段の電子写真感光体に対する摩擦負荷が大きくなり、電子写真感光体と帯電手段との当接領域端部において、電子写真感光体の局所的摩耗をより改善する必要があることが分かった。具体的には、非画像形成領域における電子写真感光体と帯電手段との当接領域端部では、当接領域中央部と比較して放電電流が大きく、その部分において特異的に電流密度が高くなっている。これにより電子写真感光体の表面が化学的劣化し、帯電手段と摺擦することで摩耗しやすくなるためだと考えられる。そして、この電子写真感光体の局所的な表面の摩耗が過度に進むと、帯電バイアスのリークを誘発し画像不良を引き起こしやすい。
本発明の目的は、電子写真感光体の非画像形成領域における局所的な表面の摩耗を低減する電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明電子写真感光体、画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有し、該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とする。
また、本発明のプロセスカートリッジは、電子写真装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジであって電子写真感光体、および該電子写真感光体に当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電手段を有し、該電子写真感光体が、画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有し、該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真装置は、電子写真感光体、および該電子写真感光体に当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電手段を有、該電子写真感光体が、画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有し、該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、電子写真感光体の非画像形成領域における局所的な表面の摩耗を低減する電子写真感光体を提供する事ができる。また、本発明によれば、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
電子写真装置の概略断面を示す図である。 プロセスカートリッジの概略断面を示す図である。 電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 電子写真感光体の外観の概略の一例を示す図である。 比較例1の電子写真感光体の外観の概略を示す図である。
本発明の電子写真感光体は、電子写真感光体の画像形成領域および非画像形成領域に、支持体、支持体上に設けられた下引き層、下引き層上に設けられた電荷発生層、電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を有する。また、電荷発生層が、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料の少なくとも一方を含有し、電荷輸送層が、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート(polyarylate)樹脂の少なくとも一方を含有する。そして、電子写真感光体の非画像形成領域中に、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚が画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αを有することを特徴とする。
まず、電子写真感光体の画像形成領域および非画像形成領域について説明する。電子写真感光体は、電子写真装置に装着されて画像形成が行われる際には、帯電、露光、現像、転写の、一連の電子写真プロセスを受ける。一般的には、電子写真感光体に静電潜像を形成するため、画像形成のためのスキャナユニット(露光手段)のレーザービーム(像露光光)照射領域が、画像形成領域となる。そして、露光手段による像露光光が照射されない電子写真感光体の領域が、非画像形成領域となる。なお、画像形成条件を制御するため、画像濃度制御用の現像剤像を電子写真感光体に形成するために露光光を照射する場合がある。しかしながら、この露光光は画像形成のためではないので、上述の本発明の画像形成領域の特定に関与するものではない。
さらに、非画像形成領域には、クリーニング手段や、トナー漏れ抑制部材、現像手段と電子写真感光体との間隔を一定に保持する間隔保持部材が当接する場合がある。また、上述の電子写真プロセスを行うために、電子写真感光体に対して、帯電手段や現像手段、転写手段を当接して用いる場合がある。一般的に、帯電手段は、画像形成の安定性向上のために、電子写真感光体の画像形成領域の幅よりも長く電子写真感光体に当接するように配置されている。
近年、オフィス機器の小型化が求められており、より小型のプロセスカートリッジや電子写真装置が求められている。オフィス機器の小型化の点から、帯電手段などの電子写真感光体に作用する手段を、電子写真プロセスに対して最低限必要な長さよりも長くする場合であっても、その長くする幅は、極力抑える事が望ましい。
次に、非画像形成領域の該電荷発生層の膜厚が画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αについて説明する。
電荷発生層の膜厚は、公知の方法を用いて測定する事が可能である。例えば、電子写真感光体を、感光層に対して垂直に切断し、電子顕微鏡で断面部分を観察することで、電荷発生層の膜厚を計測する事ができる。また、別の方法としては、あらかじめ、電荷発生層の膜厚と光学的な濃度との関係を求めておき、電荷発生層の光学的な濃度を濃度計で測定することで、電荷発生層の膜厚を間接的に求めることも可能である。本発明においては、電荷発生層の膜厚は、電子写真感光体を、電荷発生層に対して垂直に切断し、電子顕微鏡で断面部分を観察する方法によって測定した。
画像形成領域の電荷発生層の膜厚とは、画像形成領域の電荷発生層の平均膜厚とする。画像形成領域の電荷発生層の平均膜厚は、画像形成領域の複数個所の電荷発生層の膜厚を測定し、その平均の値として算出する。以下の本発明の実施例では、画像形成領域の電荷発生層の膜厚は、画像形成領域を電子写真感光体の長手方向に4等分し、該4等分した領域内の各々中央部分を電子顕微鏡を用いて測定し、合計4箇所測定して、その値を平均して算出する。
次に、領域αにおける電荷発生層の膜厚は、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定していき、上述の画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄くなっている部分の膜厚を求める。
領域αは、帯電手段の端部(長手方向の端部)と当接する電子写真感光体の領域における電荷発生層が薄くなっていること好ましい。または、帯電手段の端部と当接し得る電子写真感光体の領域における電荷発生層が薄くなっていることである。領域αが帯電手段の端部と当接する領域である場合は、帯電手段の端部と当接する電子写真感光体の電荷発生層の膜厚を複数個所測定し、その平均の値として算出する。
本発明者らは、非画像形成領域中の電荷発生層の膜厚が画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αを有することで、電子写真感光体の非画像形成領域における局所的な表面の摩耗を低減する理由について、以下のように推測している。
接触帯電方式を用いて電子写真感光体の表面を帯電する場合は、パッシェン則に基づいた放電現象を利用している。このとき、非画像形成領域中の電子写真感光体と帯電手段との当接領域端部では、画像形成領域中の当接領域中央部より放電電流が大きく、特異的に電流密度が高くなっている。したがって、この当接領域端部の電子写真感光体の表面の劣化が進みやすく、帯電手段と電子写真感光体との摺擦により、この当接領域端部の電子写真感光体の表面が大きな機械的ストレスを受けて摩耗しやすくなっている、と考えている。帯電手段の端部が当接している感光体の表面は、パッシェン則に基づく放電が帯電手段のエッジ部分(端部)で感光体の周方向にも生じているため、感光体一回転当たりの感光体表面の放電被爆時間が長いことも原因の一つとして考えられる。
帯電によって、電子写真感光体の表面に生じた電荷は、露光によって電荷発生層中の電荷発生物質から生じる正孔または電子といった電荷キャリアが、電子写真感光体の表面へと移動し、電子写真感光体の表面の電荷を打ち消すことによって消滅する。特に、高感度な電荷発生物質であるチタニルフタロシアニン顔料や、ガリウムフタロシアニン顔料を用いると、より電荷キャリアの発生が多くなる。この高感度な電荷発生物質を用いていることによって、上述の帯電手段との当接領域端部の電子写真感光体の表面の摩耗がより顕在化する。一方、銅フタロシアニン顔料など、チタニルフタロシアニン顔料やガリウムフタロシアニン顔料と比べて感度が低い電荷発生物質は、上述の帯電手段との当接領域端部の電子写真感光体の表面の摩耗が顕在化しないと考えられる。しかしながら、感度が低い電荷発生物質を用いることは、高スピードでの画像形成プロセスを行うことが難しくなるため、好ましくはない。
ここで、電荷発生層の膜厚を薄くすると、電荷発生層中の電荷発生物質から生じる電荷キャリアの量が低減するために、電子写真感光体の表面の電荷の消滅が抑制される。そこで、電子写真感光体の表面の電荷の消滅が抑制されると、電子写真感光体の表面電位の低下が抑制され、帯電手段との間の電位差が小さくなり、結果として電子写真感光体の表面への放電が抑制される。
本発明においては、電子写真感光体の非画像形成領域中に、電荷発生層の膜厚が薄い領域αを有している。具体的に領域αは、非画像形成領域中の帯電手段の端部と当接する電子写真感光体の領域である。このように非画像形成領域に電荷発生層が薄い領域があることで、その領域での放電が抑制される。さらに言えば、非画像形成領域中の帯電手段の端部が当接する電子写真感光体の領域での上述の大きな放電を抑制していると考えられる。これによって、領域α、帯電手段の端部が当接する電子写真感光体の領域での電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されると考えられる。
特許文献3には、画像形成領域と非画像形成領域の感光層に膜厚差を設けて、塗布液の使用量を削減する技術が記載されている。しかしながら、本発明のように非画像形成領域の電荷発生層を特異的に薄くすることについて記載されていない。
また、電子写真感光体の非画像形成領域において、帯電部材の端部が当接しない領域においても、電荷発生層の膜厚を、画像形成領域の該電荷発生層の膜厚よりも薄くすることで、電子写真感光体の表面の摩耗が一定の程度で低減されると考えている。電子写真感光体と帯電手段の端部とが当接していなくても、帯電部材の端部と近接した電子写真感光体の領域では、僅かながら、帯電手段からの放電や帯電手段に印加された電圧によって生じた電界により、電子写真感光体が影響を受けていると考えられる。
図5〜11を参照して、電子写真感光体における外観の概略、および領域αの実施の形態を説明する。本発明は、これらに限定されるものではない。図5〜11において、電子写真感光体の画像形成領域302の端部側に非画像形成領域301、303が存在する。画像形成領域302は、支持体上に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層がこの順に形成された電荷発生層を含む被塗工領域203となっており、電荷発生層を含む被塗工領域203は、非画像形成領域301、302にも存在する。電子写真感光体の両端部には、支持体に塗布液を塗布しないことにより支持体上に塗膜を形成されていない塗膜非塗布領域201と、塗布液の塗膜を剥離することにより支持体上に塗膜が形成されていない塗膜剥離領域202がある。これらは、プロセスカートリッジを組み立てる上での製造しやすさの点から設けられているが、必ずしも、塗膜非塗布領域201、塗膜剥離領域202を設ける必要はない。そして、非画像形成領域301、303において、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚が画像形成領域の電荷発生層の膜厚より薄い領域α204、205を形成する。領域αは、電子写真感光体の非画像形成領域の引上げ開始端側、引上げ終了端側のどちらでもよいし、両方有してもよい。図5は、領域αを引上げ開始端側204、引上げ終了端側205の両方形成されている場合であり、図6、7、8は、引上げ開始端側、引上げ終了側のいずれかに形成されている場合である。また、図9のように非画像形成領域301中に複数の領域α203が形成されていてもよい。また、図10、11に示すように、引上げ開始側に下引き層、電荷輸送層が形成され電荷発生層が形成されていない領域206があってもよい。
領域α、および帯電手段の端部に当接する領域の電荷発生層の膜厚は、画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄ければよいが、具体的には、0.01μm以上であることが好ましい。さらに、領域αの電荷発生層の膜厚が記画像形成領域の電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることが好ましい。40%以下であると、電子写真感光体の非画像形成領域、特には、帯電手段の端部と当接する領域における局所的な表面の摩耗をより低減することができる。
本発明の電子写真感光体は、支持体、支持体上に設けられた下引き層、下引き層上に設けられた電荷発生層、電荷発生層上に設けられた電荷輸送層を有する。図3は、電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。図2中、支持体101上に、下引き層103、電荷発生層104、電荷輸送層105がこの順に形成されている。電子写真感光体として、円筒状の電子写真感光体を用いることが好ましい。
〔支持体〕
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金などの金属または合金で形成されている支持体を用いることができる。また、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上にアルミニウム、クロム、銀、金などの金属の薄膜を形成した支持体も挙げられる。また、絶縁支持体上に酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性材料の薄膜や、銀ナノワイヤーを加えた導電性インクの薄膜を形成した支持体も挙げられる。支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
〔導電層〕
支持体と下引き層との間には、支持体の欠陥を被覆することを目的として導電層を設けてもよい。導電層は、導電性粒子を結着樹脂に分散させた導電層用塗布液の塗膜を支持体上に形成し、この塗膜を乾燥させることで得られる。導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラックや、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、銀のような金属粒子や、導電性酸化亜鉛、酸化スズ、ITOのような金属酸化物粒子が挙げられる。
また、結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂が挙げられる。
導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
〔下引き層〕
支持体または導電層と電荷発生層との間には、下引き層が設けられる。また、電子写真感光体の画像形成領域および非画像形成領域に下引き層が設けられる。
下引き層は、結着樹脂を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることで得られる。
下引き層の結着樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。また、アルキッド樹脂などの重合性官能基を有する熱可塑性樹脂と、イソシアネート化合物などの重合性官能基を有するモノマーとを熱重合(硬化)させた架橋構造を持ったポリマーであってもよい。また、電荷発生層で発生した電荷が滞留しないようにするため、下引き層中に電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)または半導電性粒子を含有させてもよい。
下引き層の膜厚は、0.05μm以上40μm以下であることが好ましく、0.05μm以上7μm以下であることがより好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。画像形成領域の下引き層の膜厚と、領域αにおける下引き層の膜厚は、同じであっても異なっていても良い。支持体側から電荷発生層への電荷の注入を抑制する観点から、非画像形成領域中の領域αの下引き層の膜厚を、画像形成領域の下引き層の膜厚に対して薄くしないことがより好ましい。
〔電荷発生層〕
下引き層上には、電荷発生層が設けられる。また、電子写真感光体の画像形成領域および非画像形成領域に電荷発生層が設けられる。
本発明では、電荷発生層中に、電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料の少なくとも一方を有する。
電荷発生物質として、更に、他の電荷発生物質を含有させても良い。他の電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、フタロシアニン顔料、ビスベンズイミダゾール誘導体が挙げられる。ただし、これら他の電荷発生物質を含有する場合、電荷発生物質の全種類を合計した質量に対して、20質量%以下であることが好ましい。
チタニルフタロシアニン顔料の中では、オキシチタニウムフタロシアニン顔料が好ましい。ガリウムフタロシアニン顔料の中では、クロロガリウムフタロシアニン顔料(結晶)またはヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(結晶)が好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体および共重合体や、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、特に、ポリビニルアセタール樹脂がより好ましい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との質量比率(電荷発生物質/結着樹脂)は、10/1〜1/10の範囲であることが好ましく、5/1〜1/5の範囲であることがより好ましい。電荷発生層の膜厚は、0.01μm以上5μm以下であることが好ましい。画像形成領域の電荷発生層の膜厚としては、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。非画像形成領域の電荷発生層の膜厚については、上述の通りである。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
〔電荷輸送層〕
電荷輸送層には、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂の少なくとも一方の樹脂、および電荷輸送物質を含有する。
ポリカーボネート樹脂は、下記式(C)で示される構造単位を有する樹脂であることが好ましい。以下に、ポリカーボネート樹脂の構造単位の具体例を示す。
Figure 0006570223
式(C)中、R31〜R34は、それぞれ独立に水素原子、またはメチル基を示す。Yは、単結合、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、フェニルエチリデン基、置換または無置換のシクロヘキシリデン基、または酸素原子を示す。
Figure 0006570223
本発明のポリカーボネート樹脂は、式(C)で示される構造単位のうち、1種の構造単位を有する重合体でも、2種以上の構造単位を有する共重合体であっても良い。これらの中でも、好ましくは、(C−3)、(C−5)、(C−6)、(C−7)、(C−8)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂である。中でも、(C−8)に示される構造単位が特に好ましい。
ポリアリレート樹脂は、下記式(D)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂であることが好ましい。以下に、ポリアリレート樹脂の構造単位の具体例を示す。
Figure 0006570223
式(D)中、R41〜R44は、それぞれ独立に水素原子、またはメチル基を示す。Xは、m−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。Yは、単結合、メチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、置換または無置換のシクロヘキシリデン基、または酸素原子を示す。)、
Figure 0006570223
表2中、「m/p」は、m−フェニレン基/p−フェニレン基が1/1(モル比)であることを意味する。「p’」は2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。
本発明のポリアリレート樹脂は、式(D)で示される構造単位のうち、1種の構造単位を有する重合体でも、2種以上の構造単位を有する共重合体であっても良い。これらの中でも、好ましくは、(D−3)、(D−6)、(D−10)、(D−11)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂である。中でも、(D−3)、(D−6)、(D−9)、(D−10)に示すポリアリレート構造単位が特に好ましい。
ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂の重量平均分子量は、10,000以上150,000以下であることが好ましい。さらには、20,000以上100,000以下であることがより好ましい。
樹脂の重量平均分子量とは、常法に従い、特開2007−79555号公報に記載の方法により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量である。
電荷輸送層には、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂の他に、以下に挙げる樹脂を用いても良い。例えば、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリスチレン樹脂が挙げられる。
上記の樹脂は、それぞれ別個の樹脂として複数種類ブレンドして用いてもよいし、共重合体として用いてもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。上記の樹脂の重量平均分子量は、10,000〜300,000の範囲であることが好ましく、50,000〜150,000の範囲がより好ましい。
電荷輸送層に含有される電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、またはトリフェニルアミンなどが挙げられる。また、これらの化合物から誘導される基を主鎖または側鎖に有するポリマーも挙げられる。
以下に、電荷輸送物質の例を示す。
Figure 0006570223
Figure 0006570223
Figure 0006570223
Figure 0006570223
Figure 0006570223
式(S1)中、Ar21及びAr22は、それぞれ独立にフェニル基又はメチル基で置換されているフェニル基を示す。
Figure 0006570223
式(S2)中Ar23〜Ar28は、それぞれ独立にフェニル基又はメチル基で置換されているフェニル基を示す。
電荷輸送層において、電荷輸送物質と結着樹脂との質量比率(電荷輸送物質/結着樹脂)は、10/5〜5/10の範囲であることが好ましく、10/8〜6/10の範囲であることがより好ましい。電荷輸送層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
また、電荷輸送層上には、導電性粒子または電荷輸送物質と結着樹脂とを含有する保護層(表面保護層)を設けてもよい。保護層には、潤滑剤などの添加剤をさらに含有させてもよい。また、保護層の結着樹脂自体に導電性や電荷輸送性を有させてもよく、その場合、保護層には、当該樹脂以外の導電性粒子や電荷輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)などにより硬化させてなる硬化性樹脂であってもよい。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層などの各層を形成する方法としては、以下の方法が挙げられる。各層を構成する材料を溶剤に溶解および/または分散させて得られた塗布液を塗布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥および/または硬化させることによって形成する方法が好ましい。塗布液を塗布する方法としては、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法、リング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性および生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。
浸漬塗布方法では、塗布液から被塗布体を引き上げる際の、塗布液と被塗布体の相対速度を調整することによって、被塗布体に形成される塗膜の厚さを調整することが可能である。特定の領域の電荷発生層の膜厚を薄く形成するためには、電荷発生層の膜厚を薄くしたい特定の領域の塗膜が被塗布体に形成する際に、電荷発生層形成用の塗布液から被塗布体を引き上げるときの塗布液と被塗布体の相対速度を減じることで達成可能である。本発明においては、例えば、画像形成領域の電荷発生層を形成するときの塗布液と被塗布体の相対速度よりも、非画像形成領域の電荷発生層を形成するときの塗布液と被塗布体の相対速度遅くすることで、上述の領域αを得る事が出来る。
以上のように、本発明は、電荷発生層にチタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料の少なくとも一方を有し、非画像形成領域中の電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域の電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αを有する。
チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料は、可視の波長を有する光を吸収するため、画像形成領域と領域αとの電荷発生層の膜厚に差を設けることにより、外観上の色調や明度に差を設ける事も可能である。よって、例えば、電子写真感光体の種類に応じて領域αの位置や大きさ、画像形成領域と領域αとの外観上の色調や明度の差の程度を変えることによって、電子写真感光体の種類を、電子写真感光体の外観によって判別する事も可能となる。電子写真感光体の製造ロットや種別を外観から判別するためのその他の方法としては、例えば、電子写真感光体表面へ識別手段をマーキングする方法や、電子写真感光体への識別手段の貼り付ける方法がある。本発明を利用すれば、電子写真感光体の外観の違いを用いる判別方法は、他の判別方法に対して、電荷発生層の塗布手段以外に、識別手段を付与するための設備が不要である点で有利である。
上記、電子写真感光体の外観による判別については、例えば、目視や、CCDやCMOSをイメージセンサとして有するカメラを用いることで、色調や明度の差を光学的に認識または測定して区別することが可能である。
〔プロセスカートリッジおよび電子写真装置〕
本発明の電子写真装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における電子写真装置100の概略断面を示す図である。
電子写真装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。図1では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。
なお、本発明の電子写真装置では、第1〜第4の画像形成部の構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
電子写真装置100は、鉛直方向と交差する方向に並設された4個の電子写真感光体9(9Y、9M、9C、9K)を有する。電子写真感光体9は、図示矢印G方向に回転する。電子写真感光体9の周囲には帯電ローラ10(10Y、10M、10C、10K)及びスキャナユニット(露光装置)11が配置されている。
ここで、電子写真感光体9は、トナー像を担持する像担持体である。帯電ローラ10は、電子写真感光体9の表面を均一に帯電する帯電手段である。そして、スキャナユニット(露光装置)11は、画像情報に基づきレーザーを照射して電子写真感光体9上に静電潜像を形成する露光手段である。又、電子写真感光体9の周囲には、現像ユニット12及びクリーニングブレード14(14Y、14M、14C、14K)が配置されている。
ここで、現像ユニット12(12Y、12M、12C、12K)は、静電潜像をトナー像として現像する現像手段である。また、クリーニングブレード14は、転写後の電子写真感光体9の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段である。更に、4個の電子写真感光体9に対向して、電子写真感光体9上のトナー像を転写材1に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト28が配置されている。
本発明の電子写真装置では、電子写真感光体9と、帯電ローラ10、現像ユニット12及びクリーニングブレード14とが、一体的にカートリッジ化されて、プロセスカートリッジ8(8Y、8M、8C、8K)を形成している。プロセスカートリッジ8は、電子写真装置本体に設けられた不図示の装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、電子写真装置100に着脱可能に構成されている。
図1では、各色用のプロセスカートリッジ8は全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ8内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーが収容されている。中間転写ベルト28は、上記4個の電子写真感光体9に当接し、図示矢印H方向に回転する。
中間転写ベルト28は、複数の支持部材(駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53)に掛け渡されている。中間転写ベルト28の内周面側には、各電子写真感光体9に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ13(13Y、13M、13C、13K)が並設されている。又、中間転写ベルト28の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ32が配置されている。
画像形成時には、電子写真感光体9の表面が帯電ローラ10によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット11から発された画像情報に応じたレーザー光によって、帯電した電子写真感光体9の表面が走査露光され、電子写真感光体9上に画像情報に対応した静電潜像が形成される。次いで、電子写真感光体9上に形成された静電潜像は、現像ユニット12によってトナー像として現像される。電子写真感光体9上に担持されたトナー像は、一次転写ローラ13によって中間転写ベルト28上に転写(一次転写)される。
フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト28上に各色のトナー像が順次に重ね合わせて一次転写される。その後、中間転写ベルト28の移動と同期して転写材1が二次転写部へと搬送される。そして、転写材1を介して中間転写ベルト28に当接している二次転写ローラ32の作用によって、中間転写ベルト28上の4色トナー像は、一括して転写材1上に二次転写される。
トナー像が転写された転写材1は、定着手段としての定着装置15に搬送される。定着装置15において転写材1に熱及び圧力を加えられることで、転写材1にトナー像が定着される。又、一次転写工程後に電子写真感光体9上に残留した一次転写残トナーは、クリーニングブレード14によって除去され、除去トナー室14c(14cY、14cM、14cC、14cK)に回収される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト28上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置38によって除去される。
なお、電子写真装置100は、所望の単独又はいくつか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
帯電ローラ10としては、導電性芯金の周りに、導電性弾性層、抵抗制御層、表面層がこの順に積層された構造になっている場合が多いが、少なくとも芯金と弾性体があればよい。弾性体の材料としては、例えば、ウレタン、SBR、EVA、SBS、SEBS、SIS、TPO、EPDM、EPM、NBR、IR、BR、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の樹脂やゴム類などがある。抵抗値に制御することを目的として、例えば、カーボンブラック、カーボン繊維、金属酸化物、金属粉、過塩素酸塩等の固体電解質や界面活性剤等の導電性付与材を添加してもよい。抵抗制御層の材料としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、フッ素、ポリビニルアルコール、シリコン、NBR、EPDM、CR、IR、BR、ヒドリンゴム等の樹脂やゴム類などがあり、そこに、導電性フィラーまたは絶縁性フィラーや、添加剤等を混合したものがある。
次に、図2を用いて、本発明の電子写真装置100に装着されるプロセスカートリッジ8の全体構成について説明する。図2は、電子写真感光体9と現像ローラ22が当接した状態におけるプロセスカートリッジ8の概略断面図である。
プロセスカートリッジ8は、電子写真感光体9などを備えたクリーニング枠体5と、現像ローラ22などを備えた現像ユニット12とを有する。クリーニング枠体5は、クリーニング枠体5内の各種要素を支持する枠体としての第一枠体(以下、クリーニング枠体)5を有する。クリーニング枠体5には、図示しない軸受を介して電子写真感光体9が図示矢印G方向に、回転可能に取り付けられている。クリーニング枠体5の電子写真感光体9には、電子写真装置本体に設けられたスキャナユニットより発せられたレーザー光Lが照射される。
また、クリーニング枠体5には、電子写真感光体9の周面上に接触するように、帯電ローラ10、クリーニングブレード14が配置されている。クリーニングブレード14によって電子写真感光体9の表面から除去された転写残トナーは、除去トナー室14c内に落下するように構成されている。また、クリーニング枠体5には、帯電ローラ軸受33が、帯電ローラ10の回転中心と電子写真感光体9の回転中心とを通る線に沿って、取り付けられている。
ここで、帯電ローラ軸受33は、図示矢印I方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ10の回転軸10aは、帯電ローラ軸受33に回転可能に取り付けられている。そして、帯電ローラ軸受33は、付勢手段としての帯電ローラ加圧バネ34により電子写真感光体9に向かって付勢される。
一方、現像ユニット12は、現像ユニット12内の各種要素を支持する現像枠体18を有する。現像ユニット12には、電子写真感光体9と接触して図示矢印D方向(反時計方向)に回転する現像剤担持体としての現像ローラ22が設けられている。現像ローラ22は、その長手方向(回転軸線方向)の両端部において、現像軸受(不図示)を介して、回転可能に現像枠体18に支持されている。ここで、現像軸受は、現像枠体18の両側部にそれぞれ取り付けられている。
現像ユニット12は、現像剤収納室(以下、トナー収納室)18aと、現像ローラ22が配設された現像室18bと、を有する。トナー収納室18aと現像室18bを分離する隔壁には、開口18cが設けられている。プロセスカートリッジ8を出荷する際、開口18cの現像室18b側の面には、トナー収納室18a内のトナーがプロセスカートリッジ8の外部に飛散するのを防止する現像剤シール部材36が配設される。
現像剤シール部材36は、プロセスカートリッジ8を電子写真装置100に装着後、プロセスカートリッジ8の駆動列(不図示)を介し、長手方向に引っ張られる。そして、開口18cが開封される。現像室18bには、現像ローラ22に接触して矢印E方向に回転する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ23と現像ローラ22のトナー層を規制するための現像剤規制部材としての現像ブレード24が配置されている。また、現像枠体18のトナー収納室18aには、収容されたトナーを撹拌するとともに前記トナー供給ローラ23へトナーを搬送するための撹拌部材24が設けられている。
そして現像ユニット12は、軸受部材19R、19Lに設けられた、穴19Ra、19Lbに嵌合する嵌合軸25(25R、25L)を中心にしてクリーニング枠体5に回動自在に結合されている。また、現像ユニット12は、加圧バネ37により付勢されている。そのため、プロセスカートリッジ8の画像形成時においては、現像ユニット12は嵌合軸25を中心に矢印F方向に回転し、電子写真感光体9と現像ローラ22は当接する。
〔トナー〕
プロセスカートリッジおよび電子写真装置に用いられるトナーは、球形に近いものが好ましい。すなわち、平均円形度0.93以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.99以下がより好ましい。この範囲であると、ポリアリレート樹脂の機械的劣化の抑制と、トナーのクリーニング性との両立することが可能である。
また、トナーの体積平均粒径は、3〜10μmが好ましく、5〜8μmがより好ましい。さらに、トナーの体積平均粒径を個数平均粒径で割った値は、1.0以上1.3以下が好ましく、1.0以上1.2以下がより好ましい。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
長さ261.6mm、直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
次に、リン(P)がドープされている酸化スズ(SnO)で被覆されている酸化チタン(TiO)粒子207部、
フェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分:60質量%)144部、および、
1−メトキシ−2−プロパノール98部を、
直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を調製した。分散後、この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して15質量%になるように、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(株)製、平均粒径2μm)を分散液に添加した。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)を分散液に添加して撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
なお、支持体を、引上げ開始側端部(鉛直方向上端部)から2mmを除いて塗布液に浸漬した後に、支持体を塗布液から相対的に引き上げて浸漬塗布を行うことで、引上げ開始側端部から2mmの領域で、導電層を非塗布状態にした。また、支持体を塗布液から引き上げた後、塗布液が乾燥するまでの間に、支持体の外周面に塗布された塗膜に対して、引上げ終了側端部から2mmの領域を1−メトキシ−2−プロパノールに含浸させたシルボン紙で塗膜を拭き取ることで塗膜を剥離した。これにより、引上げ終了側端部(鉛直方向下端部)から2mmの領域で、導電層を非塗布状態にした。
次に、N−メトキシメチル化6−ナイロン樹脂(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)製)15部と共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)5部を、メタノール220部と1−ブタノール110部の混合溶剤に溶解し、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚0.65μmの下引き層を形成した。
なお、被塗布体を、引上げ開始側端部から2mmを除いて塗布液に浸漬した後に、被塗布体を塗布液から相対的に引き上げて浸漬塗布を行うことで、引上げ開始側端部から2mmの領域で、下引き層を非塗布状態にした。また、被塗布体を塗布液から引き上げた後、塗布液が乾燥するまでの間に、被塗布体の外周面に塗布された塗膜に対して、引上げ終了側端部から2mmの領域をメタノールに含浸させたシルボン紙で塗膜を拭き取ることで塗膜を剥離した。これにより、引上げ終了側端部から2mmの領域で、下引き層を非塗布状態にした。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。
このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶20部、
下記式(A)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、
ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)10部及びシクロヘキサノン800部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、分散処理時間:4時間の条件で分散処理を行った。分散後、ガラスビーズを取り除いた後、酢酸エチル700部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。
なお、浸漬塗布は、以下の条件で行った。まず、被塗布体を、引上げ開始側端部(鉛直方向上端部)から2mmを除いて塗布液に浸漬した。次いで、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minで、引上げ開始側端部と塗布液面との距離が14mmになるまで引き上げた。次いで、被塗布体と塗布液との相対速度を50mm/minに変更して、引上げ開始側端部と塗布液面との距離が21mmになるまで引き上げた。次いで、被塗布体と塗布液との相対速度を500mm/minに変更して、引上げ終了側端部(鉛直方向下端部)と塗布液面との距離が21mmになるまで引き上げた。次いで、被塗布体と塗布液との相対速度を50mm/minに変更して、引上げ終了側端部と塗布液面との距離が14mmになるまで引き上げた。次いで、被塗布体と塗布液との相対速度を500mm/minに変えて、被塗布体が塗布液面から離脱するまで引き上げた。なお、各々、被塗布体と塗布液との相対速度の変更は、被塗布体を塗布液面に対して相対的に止めず、被塗布体を塗布液面から引き上げながら行った。
このようにして浸漬塗布を行うことで、引上げ開始側端部から2mmの領域で、電荷発生層を非塗布状態とした。また、引上げ開始側端部から14mmから21mmの領域および引上げ終了側端部から14mmから21mmの領域で、電荷発生層を薄く塗布形成した。つまり、被塗布体と塗布液との相対速度を遅くすることで、電荷発生層の膜厚を薄くすることが可能である。また、支持体を塗布液から引き上げた後、塗布液が乾燥するまでの間に、支持体の外周面に塗布された塗膜に対して、引上げ終了側端部から2mmの領域をシクロヘキサノンに含浸させたシルボン紙で塗膜を拭き取ることで塗膜を剥離した。これにより、引上げ終了側端部から2mmの領域で電荷発生層を非塗布状態にした。形成された電荷発生層の膜厚を、表3に示す。
Figure 0006570223
次に、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物(電荷輸送物質)8部、
ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部、ならびに、
下記式(B−1)で示される構造単位および下記式(B−2)で示される構造単位を有し、下記式(B−3)で示される末端構造を有するシロキサン変性ポリカーボネート((B−1):(B−2)=95:5(モル比))0.2部を、
Figure 0006570223
o−キシレン30部/ジメトキシメタン50部/安息香酸メチル20部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間130℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
なお、被塗布体を、引上げ開始側端部(鉛直方向上端部)から2mmを除いて塗布液に浸漬した後に、被塗布体を塗布液から相対的に引き上げて浸漬塗布を行うことで、引上げ開始側端部から2mmの領域で、電荷輸送層を非塗布状態にした。また、被塗布体を塗布液から引き上げた後、塗布液が乾燥するまでの間に、被塗布体の外周面に塗布された塗膜に対して、引上げ終了側端部(鉛直方向下端部)から2mmの領域をo−キシレンに含浸させたシルボン紙で塗膜を拭き取ることで塗膜を剥離した。引上げ終了側端部から2mmの領域で、電荷輸送層を非塗布状態にした。以上のようにして、支持体上に導電層、下引き層、電荷発生層および電荷輸送層を有し、図5に対応する外観を有する電子写真感光体を製造した。
(繰り返し画像形成試験)
製造した電子写真感光体の電荷輸送層の摩耗性を評価するために、繰り返し画像形成試験を行った。製造した電子写真感光体は、ヒューレットパッカード社製HP Color LaserJet CP3525dn用のプロセスカートリッジ(シアン)へ装着した。前記プロセスカートリッジを、ヒューレットパッカード社製HP Color LaserJet CP3525dnに装着し、繰り返し画像形成試験を実施した。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体の表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。評価装置の630nmのLED光源の露光量(帯電前露光量)は、電子写真感光体の表面での光量が0.4μJ/cmとなるように設定した。
繰り返し画像形成試験を行う前に、電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定を行った。電子写真感光体の表面電位の測定は、電子写真感光体の端部から130mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。電子写真感光体の非露光部の暗部電位が−500Vとなるように設定し、レーザー光を照射して暗部電位から光減衰させた明部電位を測定した結果、明部電位は−150Vであった。
繰り返し画像形成試験は、温度32℃、相対湿度80%の環境にて実施した。繰り返し画像形成試験では、印字率1%の文字画像をレターサイズ紙に2枚ずつ出力する間欠モードで画像形成操作を行い、20000枚の画像出力を行った。また、電子写真感光体の感度を評価するために、繰り返し画像形成前の明部電位の測定を行った。
なお、帯電ローラは、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より18mmの位置から、電荷発生層の塗膜形成開始端部より243mmまで当接するように、加工してカートリッジに装着した。
また、カートリッジに装着した電子写真感光体に対して、画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より23mmの位置から238mmの位置までの領域となるようにした。したがって、非画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より0mmの位置から23mmの位置までの領域、および、電荷発生層の塗膜形成開始端部より238mmの位置から261.6mmの位置までの領域となる。さらに、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定したところ、14mmの位置から21mmの位置までの領域および240.6mmの位置から247.6mmの位置までの領域に画像形成領域の膜厚と比べて薄い領域αがあることが確認された。
電荷輸送層の摩耗性については、次のように測定した。20000枚の繰り返し画像形成後、帯電手段の端部と当接する領域の塗膜の膜厚を、干渉膜厚計を用いて測定した。その膜厚と、20000枚の繰り返し画像形成前の帯電手段の端部と当接する領域の塗膜の膜厚との差分を求め、これを20000枚繰り返し画像形成後の電荷輸送層摩耗量とした。結果を表3および表6に示す。
(実施例2〜6)
実施例1において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例7)
実施例2において、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部(鉛直方向上端部)から6mmを除いて塗布液に浸漬した後は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例8)
実施例7において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した以外は、実施例6と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例9)
実施例1において、電荷輸送層の膜厚を25μmに変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例10)
実施例1において、電荷輸送層の膜厚を16μmに変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。また、繰り返し画像形成試験における画像出力枚数は、10000枚に変更した。10000枚繰り返し画像形成後の電荷輸送層摩耗量として、結果を表3に示す。
(実施例11)
実施例1において、電荷輸送層の膜厚を12μmに変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。また、繰り返し画像形成試験における画像出力枚数は、5000枚に変更した。5000枚繰り返し画像形成後の電荷輸送層摩耗量として、結果を表3に示す。
(実施例12)
実施例1において、非画像形成領域の電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minよりも遅くなるように相対速度を変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例13〜16)
実施例1において、非画像形成領域の電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minよりも速くなるように相対速度を変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例17)
実施例1において、画像形成領域の電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度500mm/minよりも速くなるように相対速度を変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例18)
実施例1において、画像形成領域の電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度500mm/minよりも遅くなるように相対速度を変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例19)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)10部を、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z400)5部および前記(D−3)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂5部に変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。ポリアリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、100,000である。
(実施例20)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を、前記(D−3)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)は100,000)に変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例21)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)に変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例22)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を、前記(D−3)で示される構造単位と前記(D−6)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)は100,000)に変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例23)
実施例1において、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物7.2部および上記式(CT−2)で示されるアミン化合物0.8部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例24)
実施例1において、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物5.6部および上記式(CT−2)で示されるアミン化合物2.4部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例25)
実施例1において、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物4部および上記式(CT−2)で示されるアミン化合物4部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例26)
実施例1において、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物7.2部および上記式(CT−3)で示されるアミン化合物0.8部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例27)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を8部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例28)
実施例1において、シロキサン変性ポリカーボネートを0.4部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例29)
実施例1において、シロキサン変性ポリカーボネートを0.1部に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例30)
実施例1において、シロキサン変性ポリカーボネートをシリコーン化合物(商品名:GS101、東亜合成製)に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例31)
実施例1において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)10部を、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)9部および前記式(B−1)で示される構造単位および下記式(E)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂((B−1):(E)=98:2(モル比))1部に変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
Figure 0006570223
(実施例32)
実施例31において、シロキサン変性ポリカーボネートをシリコーン化合物(商品名:GS101)に変えた以外は、実施例31と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例33)
実施例1において、導電層の膜厚を30μmに変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例34)
実施例1において、導電層を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子214部、
フェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325)132部および
1−メトキシ−2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数2000rpm、分散処理時間4.5時間、冷却水の設定温度18℃の条件で分散処理を行い、分散液を調製した。分散後、この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して10質量%になるように、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120)を分散液に添加した。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA)を分散液に添加して撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
(実施例35)
実施例34において、導電層の膜厚を30μmに変更した以外は、実施例34と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例36)
実施例2において、導電層を、以下のように変更した以外は、実施例2と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
SnOコート処理硫酸バリウム(導電性粒子)10部、酸化チタン(抵抗調節用顔料)2部、フェノール樹脂(結着樹脂)6部、シリコーンオイル(レベリング剤)0.001部およびメタノール4部およびメトキシプロパノール16部の混合溶剤を用いて導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間140℃で硬化(熱硬化)させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
(実施例37)
実施例36において、導電層の膜厚を30μmに変更した以外は、実施例36と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例38)
実施例1において、導電層を形成しなかった以外は、実施例2と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例39)
実施例1において、下引き層の膜厚を0.65μmに変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例40)
実施例1において、電荷発生層用塗布液を、以下のように変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の27.3°にピークを有するY型オキシチタニウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このY型オキシチタニウムフタロシアニン結晶10部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1)5部及びシクロヘキサノン260部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1.5時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル240部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間80℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。繰り返し画像形成試験前の明部電位は、−160Vであった。結果を表4および表6に示す。
(実施例41)
実施例40において、導電層を塗布しなかった以外は、実施例40と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表3に示す。
(実施例46)
実施例40において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を前記(D−9)の構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)は100,000)に変更した。それ以外は、実施例40と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4および表6に示す。
(実施例47)
実施例40において、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を前記(C−1)の構造単位を有するポリカーボネート樹脂(重量平均分子量(Mw)は30,000)に変更した。それ以外は、実施例40と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4および表6に示す。
(実施例48)
実施例1において、評価装置の帯電前露光量を、電子写真感光体の表面での光量が0.2μJ/cmとなるように変更した以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
(実施例49)
実施例1において、評価装置の帯電前露光光を点灯させなかった以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
(実施例50)
実施例1において、長さ251.5mm、直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体として用いた。さらに、非画像形成領域の電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。
(実施例50の繰り返し画像形成試験)
製造した電子写真感光体の電荷輸送層の摩耗性および連続使用時の電位変動を評価するために、繰り返し画像形成試験を行った。製造した電子写真感光体は、ヒューレットパッカード社HP LaserJet P2055dn用のプロセスカートリッジへ装着した。前記プロセスカートリッジを、ヒューレットパッカード社製HP LaserJet P2055dnに装着し、繰り返し画像形成試験を実施した。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体の表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定は、電子写真感光体の端部から125mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。電子写真感光体の非露光部の暗部電位が−550Vとなるように設定し、レーザー光を照射して暗部電位から光減衰させた明部電位を測定した。
繰り返し画像形成試験は、温度32℃、相対湿度80%の環境で行った。繰り返し画像形成試験では、印字率1%の文字画像をレターサイズ紙に2枚ずつ出力する間欠モードで画像形成操作を行い、10000枚の画像出力を行った。また、電子写真感光体の感度を評価するために、繰り返し画像形成前の明部電位の測定を行った。
なお、帯電ローラは、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より15mmの位置から236.5mmの位置まで当接するように、加工してカートリッジに装着した。
また、カートリッジに装着した電子写真感光体に対して、画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より17.5mmの位置から233.5mmの位置までの領域となるようにした。したがって、非画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より0mmの位置から17.5mmの位置までの領域、および、電荷発生層の塗膜形成開始端部より233.5mmの位置から251.5mmの位置までの領域となる。さらに、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定したところ、10mmの位置から17mmの位置までの領域に画像形成領域の膜厚と比べて薄い領域αがあることが確認された。結果を表4に示す。
(実施例51)
実施例50において、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物7.2部および上記式(CT−2)で示されるアミン化合物0.8部に変更した以外は、実施例50と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
(実施例52)
実施例51において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した以外は、実施例51と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例53)
実施例51において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更し、さらに、電荷輸送層の膜厚を12μmとした。それ以外は、実施例51と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例54)
実施例50において、繰り返し画像形成試験を行う電子写真装置評価装置について、帯電ローラへ印加する電圧を直流になるように改造した。それ以外は、実施例50と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
(実施例55)
実施例1において、長さ246mm、直径24mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体非画像形成領域のとして用いた。さらに、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。
(実施例55の繰り返し画像形成試験)
製造した電子写真感光体の電荷輸送層の摩耗性および連続使用時の電位変動を評価するために、繰り返し画像形成試験を行った。製造した電子写真感光体は、ヒューレットパッカード社製HP LaserJet Pro P1102w用のプロセスカートリッジへ装着した。前記プロセスカートリッジを、ヒューレットパッカード社製HP LaserJet Pro P1102wに装着し、繰り返し画像形成試験を実施した。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体の表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定は、電子写真感光体の端部から123mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。電子写真感光体の非露光部の暗部電位が−500Vとなるように設定し、レーザー光を照射して暗部電位から光減衰させた明部電位を測定した。
繰り返し画像形成試験は、温度32℃、相対湿度80%の環境で行った。繰り返し画像形成試験では、印字率1%の文字画像をレターサイズ紙に2枚ずつ出力する間欠モードで画像形成操作を行い、3000枚の画像出力を行った。また、電子写真感光体の感度を評価するために、繰り返し画像形成前の明部電位の測定を行った。
なお、帯電ローラは、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より11mmの位置から235mmの位置まで当接するように、加工してカートリッジに装着した。
また、カートリッジに装着した電子写真感光体に対して、画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より14mmの位置から232mmの位置までの領域となるようにした。したがって、非画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より0mmの位置から14mmの位置までの領域、および、電荷発生層の塗膜形成開始端部より232mmの位置から246mmの位置までの領域となる。さらに、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定したところ、8mmの位置から13mmの位置までの領域に画像形成領域の膜厚と比べて薄い領域αがあることが確認された。結果を表4に示す。
(実施例56)
実施例1において、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)として用いた。さらに、非画像形成領域の電荷発生層を形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。それ以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。
(繰り返し画像形成試験)
製造した電子写真感光体の電荷輸送層の摩耗性および連続使用時の電位変動を評価するために、繰り返し画像形成試験を行った。製造した電子写真感光体は、ヒューレットパッカード社製HP LaserJet P4015n用のプロセスカートリッジへ装着した。前記プロセスカートリッジを、ヒューレットパッカード社製HP LaserJet P4015nに装着し、繰り返し画像形成試験を実施した。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体の表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定は、電子写真感光体の端部から130mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。電子写真感光体の非露光部の暗部電位が−600Vとなるように設定し、レーザー光を照射して暗部電位から光減衰させた明部電位を測定した。
繰り返し画像形成試験は、温度32℃、相対湿度80%の環境にて実施した。繰り返し画像形成試験では、印字率1%の文字画像をレターサイズ紙に2枚ずつ出力する間欠モードでプ画像形成操作を行い、30000枚の画像出力を行った。また、電子写真感光体の感度を評価するために、繰り返し画像形成前の明部電位の測定を行った。
なお、帯電ローラは、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より19mmの位置から241mmの位置まで当接するように、加工してカートリッジに装着した。
また、カートリッジに装着した電子写真感光体に対して、画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より22mmの位置から238mmの位置までの領域となるようにした。したがって、非画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より0mmの位置から22mmの位置までの領域、および、電荷発生層の塗膜形成開始端部より238mmの位置から260.5mmの位置までの領域となる。さらに、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定したところ、10mmの位置から21mmの位置までの領域に画像形成領域の膜厚と比べて薄い領域αがあることが確認された。結果を表4に示す。
(実施例57)
実施例1において、下記変更点以外は実施例1と同様に電子写真感光体を製造した。
支持体を、長さ254.8mm、直径20mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)に変更した。下引き層の膜厚を、0.65μmに変更した。非画像形成領域の電荷発生層を形成する際に、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。
電荷輸送層中の、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z200)を、前記(D−3)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)は100,000)に変更した。電荷輸送層中の、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8部を、上記式(CT−1)で示されるアミン化合物8.1部および上記式(CT−3)で示されるアミン化合物0.9部に変更した。電荷輸送層中のシロキサン変性ポリカーボネートを0.4部に変更した。 (繰り返し画像形成試験)
製造した電子写真感光体の電荷輸送層の摩耗性および連続使用時の電位変動を評価するために、繰り返し画像形成試験を行った。製造した電子写真感光体は、長さ254.8mm、直径20mmの電子写真感光体が装着できるように改造した、ヒューレットパッカード社製HP Color LaserJet CP2025dn用のプロセスカートリッジ(シアン)へ装着した。前記プロセスカートリッジを、前記プロセスカートリッジを装着して画像形成することができるように改造した、ヒューレットパッカード社製HP Color LaserJet CP2025dnに装着し、繰り返し画像形成試験を実施した。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体の表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定は、電子写真感光体の端部から127mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。電子写真感光体の非露光部の暗部電位が−500Vとなるように設定し、レーザー光を照射して暗部電位から光減衰させた明部電位を測定した。
繰り返し画像形成試験は、温度32℃、相対湿度80%の環境にて実施した。繰り返し画像形成試験では、印字率1%の文字画像をレターサイズ紙に2枚ずつ出力する間欠モードで画像形成操作を行い、5000枚の画像出力を行った。また、電子写真感光体の感度を評価するために、繰り返し画像形成前の明部電位の測定を行った。
なお、帯電ローラは、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より15mmの位置から239mmの位置まで当接するように、加工してカートリッジに装着した。
また、カートリッジに装着した電子写真感光体に対して、画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より19mmの位置から235mmの位置までの領域となるようにした。したがって、非画像形成領域は、電荷発生層の塗膜形成開始端部より0mmの位置から19mmの位置までの領域、および、電荷発生層の塗膜形成開始端部より235mmの位置から254.8mmの位置までの領域となる。さらに、非画像形成領域の電荷発生層の膜厚を測定したところ、10mmの位置から21mmの位置までの領域に画像形成領域の膜厚と比べて薄い領域αがあることが確認された。結果を表4に示す。
(実施例58〜60)
実施例57において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体を塗布液から引き上げる条件を変更し、電荷輸送層の膜厚を14μmとした以外は、実施例57と同様に電子写真感光体を製造した。実施例58は、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から3mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。実施例59は、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から6mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。実施例60は、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から3mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。結果を表4に示す。
(実施例61)
実施例58において、電荷輸送層中のポリアリレート樹脂を、ビスフェノールZ型のポリカーボネート(商品名:Z400)に変更した。さらに、式(CT−1)で示されるアミン化合物8.1部および式(CT−3)で示されるアミン化合物0.9部を、式(CT−1)で示されるアミン化合物を4部、式(CT−2)で示されるアミン化合物を4部に変更した。それ以外は、実施例58と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例62〜63)
実施例61において、電荷発生層および電荷輸送層を塗布形成する際に、被塗布体を塗布液から引き上げる条件を変更した以外は、実施例61と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。実施例62は、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から6mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。実施例63は、電荷発生層を形成する際に、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から3mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。
(実施例64)
実施例58において、まず、被塗布体を、引上げ開始側端部から6mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した以外は、実施例58と同様に電子写真感光体を製造した。
さらに、帯電ローラを、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より14mmの位置から241mmの位置まで当接するように変更した以外は、実施例58と同様に電子写真感光体の評価を行った。結果を表4に示す。
(実施例65)
実施例64において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体を、引上げ開始側端部から6mmを除いて塗布液に浸漬した以外は、実施例64と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例66)
実施例61において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体を、引上げ開始側端部から6mmを除いて塗布液に浸漬し、被塗布体と塗布液との相対速度50mm/minで浸漬塗布する区間を変更した。さらに、帯電ローラを、カートリッジに装着した電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始端部より14mmの位置から241mmの位置まで当接するように変更した。それ以外は、実施例61と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
(実施例67)
実施例66において、電荷発生層を塗布形成する際に、被塗布体を、引上げ開始側端部から3mmを除いて塗布液に浸漬した以外は、実施例66と同様に電子写真感光体を製造した。結果を表4に示す。
Figure 0006570223
Figure 0006570223
表3、4中、領域βは、引上げ開始端部側の被塗工領域であって電荷発生層の塗膜が形成されていない領域を示す。表3中の塗膜非形成領域、領域αおよび領域βの数値は、電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始側端部からの距離を示す。表3中、摩耗量は、電荷輸送層の、帯電手段の端部と当接する領域における、繰り返し画像形成試験前後の膜厚の差分を示す。
(比較例1)
実施例1において、電荷発生層を形成する際に、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minの一定速度で塗布液から引き上げた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。繰り返し画像形成試験前の明部電位は、−150Vであった。結果を表5および表6に示す。
(比較例2)
実施例40において、電荷発生層を形成する際に、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minの一定速度で塗布液から引き上げた以外は、実施例40と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。繰り返し画像形成試験前の明部電位は、−160Vであった。結果を表5および表6に示す。
(比較例3)
実施例46において、電荷発生層を形成する際に、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minの一定速度で塗布液から引き上げた以外は、実施例46と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。
結果を表5および表6に示す。
(比較例4)
実施例47において、電荷発生層を形成する際に、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minの一定速度で塗布液から引き上げた以外は、実施例47と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。
結果を表5および表6に示す。
(比較例5)
実施例1において用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を、銅フタロシアニン顔料に変更した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。繰り返し画像形成試験前の明部電位は、−220Vであった。
結果を表5および表6に示す。
(比較例6)
比較例5において、電荷発生層を形成する際に、被塗布体を、塗布液との相対速度500mm/minの一定速度で塗布液から引き上げた以外は、比較例5と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行った。繰り返し画像形成試験前の明部電位は、−220Vであった。結果を表5および表6に示す。
Figure 0006570223
表5中、領域βは、引上げ開始端部側の被塗工領域であって電荷発生層の塗膜が形成されていない領域を示す。表5中の塗膜非形成領域、領域αおよび領域βの数値は、電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始側端部からの距離を示す。表5中、摩耗量は、電荷輸送層の、帯電手段の端部と当接する領域における、繰り返し画像形成試験前後の膜厚の差分を示す。
Figure 0006570223
表6中の位置は、電子写真感光体の、電荷発生層の塗膜形成開始側端部からの距離を示す。表6中、摩耗量は、電荷輸送層の、各々の位置における、繰り返し画像形成試験前後の膜厚の差分を示す。
8 プロセスカートリッジ
9 電子写真感光体
10 帯電ローラ
11 レーザースキャナユニット
14 クリーニングブレード
22 現像ローラ
100 電子写真画像形成装置本体
101 支持体
102 導電層
103 下引き層
104 電荷発生層
105 電荷輸送層
201 塗膜非塗布領域
202 塗膜剥離領域
203 電荷発生層を含む被塗工領域
204 引上げ開始端側の領域α
205 引上げ終了端側の領域α
206 引上げ開始端側の下引き層、電荷輸送層が形成され電荷発生層が形成されていない領域

Claims (3)

  1. 画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
    該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、
    該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと、
    該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 電子写真装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッジが、
    電子写真感光体、および
    該電子写真感光体に当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電手段を有し、
    該電子写真感光体が、画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有し、
    該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、
    該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと、
    該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とするプロセスカートリッジ
  3. 電子写真感光体、および
    該電子写真感光体に当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電手段を有する電子写真装置であって、
    該電子写真感光体が、画像形成領域および非画像形成領域において、支持体と、下引き層と、チタニルフタロシアニン顔料およびガリウムフタロシアニン顔料から選択される少なくとも1種を含有する電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂から選択される少なくとも1種を含有する電荷輸送層と、をこの順に有し、
    該電子写真感光体の片方の端部の該非画像形成領域が、
    該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚よりも薄い領域αと、該電荷発生層の膜厚が、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚と同じ領域γを有し、該領域γが、該領域αよりも、該電子写真感光体の片方の端部側に設けられており、該領域αにおける該電荷発生層の膜厚が、0.01μm以上である、かつ、該画像形成領域における該電荷発生層の膜厚に対して40%以下であることを特徴とする電子写真装置。
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