JP6652843B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置 - Google Patents
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Description
円筒状の電子写真感光体、
該電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持体、及び該電子写真感光体と当接し、該現像剤担持体と該電子写真感光体との間隔を保持する第一の間隔保持部材及び第二の間隔保持部材、並びに、
該電子写真感光体と当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電部材を有し、
該第一の間隔保持部材及び該第二の間隔保持部材が、該帯電部材の両端部よりも該電子写真感光体の母線方向に沿って外側の位置にそれぞれ設けられており、
該電子写真感光体が、
支持体、第一中間層、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第一の領域と、
(i)支持体、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、
(ii)支持体、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、並びに、
(iii)支持体、該支持体上に設けられた表面層をこの順に有する領域
から選択される第二の領域と、
支持体、第一中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第三の領域、
を有し、
該第一中間層が、金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、
該第二中間層が、電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該電荷発生層が、熱可塑性樹脂を含有し、
該帯電部材が、該電子写真感光体の該第一の領域の表面と当接し、
該第一の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第二の領域の表面と当接し、
該第二の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第三の領域の表面と当接することを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
円筒状の電子写真感光体、及び
該電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持体、及び該電子写真感光体と当接し、該現像剤担持体と該電子写真感光体との間隔を保持する第一の間隔保持部材及び第二の間隔保持部材、並びに、
該電子写真感光体と当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電部材、
を有する電子写真装置であって、
該第一の間隔保持部材及び該第二の間隔保持部材が、該帯電部材の両端部よりも該電子写真感光体の母線方向に沿って外側の位置にそれぞれ設けられており、
該電子写真感光体が、
支持体、第一中間層、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第一の領域と、
(i)支持体、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、
(ii)支持体、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、並びに、
(iii)支持体、該支持体上に設けられた表面層をこの順に有する領域
から選択される第二の領域と、
支持体、第一中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第三の領域、
を有し、
該第一中間層が、金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、
該第二中間層が、電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該電荷発生層が、熱可塑性樹脂を含有し、
該帯電部材が、該電子写真感光体の該第一の領域の表面と当接し、
該第一の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第二の領域の表面と当接し、
該第二の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第三の領域の表面と当接することを特徴とする電子写真装置に関する。
(i)支持体、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、
(ii)支持体、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、並びに、
(iii)支持体、該支持体上に設けられた表面層をこの順に有する領域
から選択される第二の領域とを有する。そして、帯電部材は、電子写真感光体の第一の領域の表面と当接し、第一の間隔保持部材は、電子写真感光体の第二の領域の表面と当接することを特徴とする。
そして、第一中間層は、金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、第二中間層は、電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、電荷発生層は、熱可塑性樹脂を含有する。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましい。例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金などの金属または合金製の支持体を用いることができる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上にアルミニウム、クロム、銀、金などの金属の薄膜を形成した支持体が挙げられる。また、絶縁支持体上に酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性材料の薄膜や、銀ナノワイヤーを加えた導電性インクの薄膜を形成した支持体が挙げられる。
支持体上には、第一中間層が設けられる。
フェノール樹脂としては、市販されている一般的なフェノール樹脂を使用することができる。中でも、レゾール型のフェノール樹脂は自己反応性の官能基を有するため、加熱することによりそのまま硬化させることができるので、電子写真感光体用途として好ましい。レゾール型のフェノール樹脂の例としては、DIC社製フェノライトシリーズなどが挙げられる。
次に、金属酸化物粒子について説明する。
第一中間層上には、第二中間層が設けられる。
電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物が挙げられる。電子輸送物質は、重合性官能基を有する電子輸送物質であることが好ましい。重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、又はメトキシ基が挙げられる。以下に、電子輸送物質の具体例として、下記式(A1)〜(A11)のいずれかで示される化合物を示す。
次に重合性官能基を有する架橋剤について述べる。
架橋剤としては、通常架橋剤として用いられる化合物を使用することができる。具体的には、山下晋三, 金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物等を用いることができる。
本発明において、感光層の膜剥がれを抑制するため、間隔保持部材と当接する領域においては、第一中間層が存在せず第二中間層上に電荷発生層が直接接している必要がある。または、第一中間層と第二中間層とが存在せず、支持体上に電荷発生層が直接接している必要がある。または、第一中間層と第二中間層と電荷発生層とが存在せず、支持体上に表面層が直接接している必要がある。一般的には間隔保持部材は非画像形成領域である電子写真感光体端部域に設置されるため、間隔保持部材の当接領域においては、第一中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液及び第二中間層用塗布液、または第一中間層塗布液、第二中間層塗布液及び電荷発生層用塗布液を未塗布とする。又は、第一中間層用塗布液、第二中間層用塗布液、電荷発生層用塗布液を塗布した後に、剥離部材により、各塗膜を除去する方法もある。
本発明では、一般的な感光体製造方法である浸漬塗布の場合は、感光体の上端域側においては、支持体を第一中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液及び第二中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液、第二中間層用塗布液及び電荷発生層用塗布液に未浸漬として、第二の領域を形成できる。また、感光体の下端域側においては、支持体上に第一中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液及び第二中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液、第二中間層用塗布液及び電荷発生層用塗布液の塗膜を形成した後、剥離部材により、これらの各塗膜を除去することにより第二の領域を形成できる。
剥離部材としては、ゴムブレード、ブラシ、刷毛、スポンジ、繊維状の布などが挙げられる。いずれも剥製したい塗膜を適切な溶剤で剥離部材を濡らして当接させることにより、効率よく塗膜を除去することができる。
その他の方法として、第一中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液及び第二中間層用塗布液、または第一中間層用塗布液、第二中間層用塗布液及び電荷発生層用塗布液に浸漬する際に、第二の領域に相当する部分の支持体上にマスキングを行って、塗膜を形成する方法がある。この方法では、第一中間層、第二中間層、電荷発生層を形成後に、マスキングを除去して、表面層を形成し、第二の領域を作成することができる。
間隔保持部材が当接しない感光体の領域においては、第二中間層上には、電荷発生層が設けられる。少なくとも一方の間隔保持部材が当接する感光体の領域においては、第二中間層上、あるいは支持体上には、電荷発生層が設けられる場合がある。電荷発生層は、結着樹脂として、熱可塑性樹脂を含有する。例えばポリアセタール樹脂、ベンザール樹脂が挙げられる。
ポリアセタール樹脂は下記式(F)に示す構造単位及び下記式(G)に示す構造単位を有する樹脂であることが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料またはフタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
電荷発生層上には電荷輸送層が形成される。この電荷輸送層が最表面になる場合は、表面層となる。
図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
本発明において、間隔保持部材の両方が、電子写真感光体の第二領域の表面と当接してもよい。
また、本発明において、電子写真感光体が、さらに、支持体上に設けられた第一中間層、第一中間層上に設けられた電荷発生層、電荷発生層上に設けられた表面層を有する第三の領域を有してもよい。そして、間隔保持部材の一方が、電子写真感光体の第二の領域の表面と当接し、間隔保持部材のもう一方が、電子写真感光体の第三の領域の表面と当接する。
さらに、本発明において、第一の間隔保持部材と当接する、電子写真感光体の第二の領域における電子写真感光体の母線方向の中央側の端部の膜厚が、帯電部材と当接する電子写真感光体の第一の領域における電子写真感光体の母線方向の第一の間隔保持部材と同じ側の端部の膜厚より、7μm以上薄いことが好ましい。電子写真感光体の第二の領域における電子写真感光体の母線方向の中央側の端部とは、第一の間隔保持部材と当接する電子写真感光体の第二の領域のうち、最も電子写真感光体の母線方向の中央側に位置する領域(端部)である。電子写真感光体の第一の領域における電子写真感光体の母線方向の端部は、帯電部材と当接する電子写真感光体の第一の領域のうち、最も電子写真感光体の母線方向の外側に位置する領域(端部)である。
長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
金属酸化物粒子としての酸素欠損型酸化スズ(SnO2)が被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子214部、
結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325)132部、及び、
メタノール40部、1−メトキシ−2−プロパノール58部を、
直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(東レダウコーニング社製、SH28PA)を分散液に添加した。さらに、ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して10質量%になるように、シリコーン樹脂粒子(モメンティブ社製、トスパール120)を分散液に添加した。
この塗膜形成の際、シリンダーは塗布液中に長手鉛直方向に浸漬するが、シリンダーの上端から14mmまでの領域は未塗布とした。さらに、シリンダーの下端から2mmまでの領域は、浸漬し引き上げた後、ゴムブレードで拭き取り、支持体のアルミニウム面を露出させた。
電子輸送物質(A101)を6.3部、
架橋剤(B1:保護基(H5))=2.68:1(質量比))を11.1部、
樹脂(D25)(式(E−1)中、R201がCH3またはC2H5である部分構造を有するポリアセタール樹脂)を0.73部、
触媒としてのヘキサン酸亜鉛(II)0.11部を、
テトラヒドロフラン55部と1−メトキシ−2−プロパノール55部の混合溶媒に溶解し、撹拌することによって、第二中間層用塗布液を調製した。この第二中間層用塗布液を第一中間層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間170℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.7μmの第二中間層を形成した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°にピークを有する。)10部、
ポリアセタール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部及び
シクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。電荷発生層用塗布液を、第二中間層及び露出した第一中間層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
この塗膜形成の際、シリンダーは塗布液中に長手鉛直方向に浸漬するが、シリンダーの上端から2mmまでの領域は未塗布とした。さらに、シリンダーの下端から2mmまでの領域は、浸漬し引き上げた後、ゴムブレードで拭き取った。
電荷輸送物質として下記式(4)で示されるアミン化合物7部と、
式(5)と式(6)で示される構造単位を有し、式(5)と(6)のモル比率が5/5である重量平均分子量が120,000であるポリエステル樹脂10部を、
ジメトキシメタン50部とO−キシレン50部の混合溶剤に溶解させることによって、表面層用塗布液を調製した。この表面層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が22μmの表面層を形成した。
この塗膜形成の際、シリンダーの上端から2mmまでの領域は未塗布とした。さらに、シリンダーの下端から2mmまでの領域は、浸漬し引き上げた後ゴムブレードで拭き取った。
評価機としてヒューレットパッカード(株)製のレーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet Enterprise600 M603、非接触現像方式、プリント速度:A4縦60枚/分)を改造し、密着力の評価を行った。電子写真感光体1と現像剤担持体の間隔を保持(規制)するために、電子写真感光体の上下端部から9mm位置を中心として、4mm幅の回転できる円筒状でPOM(ポリオキシメチレン)素材の間隔保持部材を当接させた。当接力は電子写真感光体1の上端側が3000gf、下端側が2000gfとした。当接力は上端側と下端側を合わせた総圧を5000gf以上とした。帯電部材の帯電ローラーは、電子写真感光体の上端側18.1mmから下端側18.1mmまで電子写真感光体に当接する。この装置における画像形成領域は、電子写真感光体の上端約20mm位置から下端約20mm位置までの領域である。
A:膜に変化はなく、良好
B:膜に軽微な感光層の浮きがみられる
C:膜に感光層の浮きがはっきりとみられるが、剥がれには至らない
D:膜の剥がれが見られる
第一中間層、第二中間層、電荷発生層、表面層(電荷輸送層)の各層の電子写真感光体の上端側からの未塗布幅と、電子写真感光体の下端側からの剥離幅及び、膜厚差Cとし、表19になるように塗布した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体2〜6を作製した。この電子写真感光体2〜6を表20に示すような当接力に設定したプロセスカートリッジに搭載し、電子写真装置を用いて実施例1と同様に密着力評価をした。
実施例1で作製した電子写真感光体1を使用し、密着力の評価において、間隔保持部材の電子写真感光体への当接力を、電子写真感光体1の下端側が2500gfになるように変更したこと以外は実施例1と同様にして密着力評価をした。
実施例1の第二中間層において、電子輸送物質(A117)6.3部に変更したこと以外は実施例1と同様にして電子写真感光体7を作製し、実施例1と同様に密着力評価をした。
第一中間層、第二中間層、電荷発生層、表面層(電荷輸送層)の各層の電子写真感光体の上端側からの未塗布幅と、電子写真感光体の下端側からの剥離幅及び、膜厚差Cとし、表19になるように塗布した。それ以外は実施例8と同様にして電子写真感光体8〜9を作製した。この電子写真感光体8〜9を表20に示すような当接力に設定したプロセスカートリッジに搭載し、電子写真装置を用いて実施例1と同様に密着力評価をした。
実施例1の第二中間層用塗布液から樹脂(D25)を除いたこと以外は実施例1と同様にして第二中間層用塗布液を作製し塗布に使用した。それ以外は実施例1と同様にして、第一中間層、第二中間層、電荷発生層、表面層(電荷輸送層)の各層の電子写真感光体の上端側からの未塗布幅と、電子写真感光体の下端側からの剥離幅及び、膜厚差Cとし、表19になるように塗布して比較電子写真感光体1を作製した。この比較電子写真感光体1を表20に示すような当接力に設定したプロセスカートリッジに搭載し、電子写真装置を用いて実施例1と同様に密着力の評価をした。
長さ261.6mm、直径24mmであるアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)として用いたこと以外は、実施例10と同様にして表19のように電子写真感光体10を作製した。
以上のようにして、第一の領域及び第二の領域を有する電子写真感光体を製造した。支持体の上端側2mm位置から12mm位置までの領域が、支持体上に、電荷輸送層を有する第二の領域である。支持体の上端側12mm位置から下端側12mm位置までの領域が、支持体上に第一中間層、第二中間層、電荷発生層、電荷輸送層をこの順に有する第一の領域である。支持体の下端側2mm位置から下端側12mm位置までの領域が、支持体上に、電荷輸送層を有する第二の領域である。
電子写真感光体10の上下端部から9mm位置を中心として、2mm幅の回転できる円筒状でPOM(ポリオキシメチレン)素材の間隔保持部材を当接させた。当接力は電子写真感光体1の上端側が2000gf、下端側が2000gfとした。帯電部材の帯電ローラーは、電子写真感光体の上端側14.5mmから下端側14.5mmまで電子写真感光体に当接する。この装置における画像形成領域は、電子写真感光体の上端約20mm位置から下端約20mm位置までの領域である。
間隔保持部材と当接する電子写真感光体10の第二の領域における電子写真感光体10の母線方向の中心側の端部(電子写真感光体の上端側から10mm位置、この位置を今後位置A’とする)の電子写真感光体10の膜厚は17μmであった。帯電ローラー端部と当接する電子写真感光体10の第一の領域における電子写真感光体の母線方向の該間隔保持部材と同じ側の端部(電子写真感光体の上端側から14.5mm位置、この位置を今後位置B’とする)の膜厚は30μmであった。電子写真感光体10の位置B’の膜厚から位置A’の膜厚を引いた値(今後この膜厚差をC’とする)は13μmであった。
印字条件や目視判断については、実施例10と同様に行った。結果を表20に示す。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 間隔保持部材
P 転写材
101:支持体
102:第一中間層
103:第二中間層
104:電荷発生層
105:表面層
Claims (12)
- 電子写真装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッジが、
円筒状の電子写真感光体、
該電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持体、及び該電子写真感光体と当接し、該現像剤担持体と該電子写真感光体との間隔を保持する第一の間隔保持部材及び第二の間隔保持部材、並びに、
該電子写真感光体と当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電部材を有し、
該第一の間隔保持部材及び該第二の間隔保持部材が、該帯電部材の両端部よりも該電子写真感光体の母線方向に沿って外側の位置にそれぞれ設けられており、
該電子写真感光体が、
支持体、第一中間層、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第一の領域と、
(i)支持体、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、
(ii)支持体、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、並びに、
(iii)支持体、該支持体上に設けられた表面層をこの順に有する領域
から選択される第二の領域と、
支持体、第一中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第三の領域、
を有し、
該第一中間層が、金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、
該第二中間層が、電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該電荷発生層が、熱可塑性樹脂を含有し、
該帯電部材が、該電子写真感光体の該第一の領域の表面と当接し、
該第一の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第二の領域の表面と当接し、
該第二の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第三の領域の表面と当接することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記電子写真感光体との当接部において、前記第一の間隔保持部材にかかる圧力が、前記第二の間隔保持部材にかかる圧力よりも大きい請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第一の間隔保持部材と当接する、前記電子写真感光体の前記第二の領域における前記電子写真感光体の母線方向の中央側の端部の膜厚が、前記帯電部材と当接する前記電子写真感光体の前記第一の領域における前記電子写真感光体の母線方向の前記第一の間隔保持部材と同じ側の端部の膜厚より、7μm以上薄い請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第一の間隔保持部材及び前記第二の間隔保持部材の両方が、前記電子写真感光体の前記第二の領域の表面と当接する請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記第二中間層の電子輸送物質が、下記式(A1)〜(A11)のいずれかで示される化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
置換のアルキル基の置換基は、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基である。置換のアリール基の置換基、置換の複素環基の置換基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基である。Z21、Z31、Z41及びZ51は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、又は酸素原子を示す。Z21が酸素原子である場合はR29及びR30は存在せず、Z21が窒素原子である場合はR30は存在しない。Z31が酸素原子である場合はR37及びR38は存在せず、Z31が窒素原子である場合はR38は存在しない。Z41が酸素原子である場合はR47及びR48は存在せず、Z41が窒素原子である場合はR48は存在しない。Z51が酸素原子である場合はR59及びR60は存在せず、Z51が窒素原子である場合はR60は存在しない。
αは、主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、ベンジル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、アルコシキカルボニル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、又はフェニル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。アルキレン基の主鎖中のCH2の1つは、O、S、NR122(式中、R122は、水素原子、又はアルキル基を示す。)で置き換わっても良い。
βは、フェニレン基、炭素数1〜6のアルキル基置換フェニレン基、ニトロ基置換フェニレン基、ハロゲン基置換フェニレン基、又はアルコキシ基置換フェニレン基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。
γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキル基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。アルキル基の主鎖中のCH2の1つは、O又はS又はNR123(式中、R123は、水素原子又はアルキル基を示す。)で置き換わっていても良い。 - 前記電荷発生層の熱可塑性樹脂が、ポリアセタール樹脂またはベンザール樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ。
- 円筒状の電子写真感光体、及び
該電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持体、及び該電子写真感光体と当接し、該現像剤担持体と該電子写真感光体との間隔を保持する第一の間隔保持部材及び第二の間隔保持部材、並びに、
該電子写真感光体と当接し、該電子写真感光体を帯電する帯電部材、
を有する電子写真装置であって、
該第一の間隔保持部材及び該第二の間隔保持部材が、該帯電部材の両端部よりも該電子写真感光体の母線方向に沿って外側の位置にそれぞれ設けられており、
該電子写真感光体が、
支持体、第一中間層、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第一の領域と、
(i)支持体、第二中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、
(ii)支持体、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する領域、並びに、
(iii)支持体、該支持体上に設けられた表面層をこの順に有する領域
から選択される第二の領域と、
支持体、第一中間層、電荷発生層、及び表面層をこの順に有する第三の領域、
を有し、
該第一中間層が、金属酸化物粒子及びフェノール樹脂を含有し、
該第二中間層が、電子輸送物質及び架橋剤を含む組成物の重合物を含有し、
該電荷発生層が、熱可塑性樹脂を含有し、
該帯電部材が、該電子写真感光体の該第一の領域の表面と当接し、
該第一の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第二の領域の表面と当接し、
該第二の間隔保持部材が、該電子写真感光体の該第三の領域の表面と当接することを特徴とする電子写真装置。 - 前記電子写真感光体との当接部において、前記第一の間隔保持部材にかかる圧力が、前記第二の間隔保持部材にかかる圧力よりも大きい請求項7に記載の電子写真装置。
- 前記第一の間隔保持部材と当接する、前記電子写真感光体の前記第二の領域における前記電子写真感光体の母線方向の中央側の端部の膜厚が、前記帯電部材と当接する前記電子写真感光体の前記第一の領域における前記電子写真感光体の母線方向の前記第一の間隔保持部材と同じ側の端部の膜厚より、7μm以上薄い請求項8に記載の電子写真装置。
- 前記第一の間隔保持部材及び前記第二の間隔保持部材の両方が、前記電子写真感光体の前記第二の領域の表面と当接する請求項7に記載の電子写真装置。
- 前記第二中間層の電子輸送物質が、下記式(A1)〜(A11)のいずれかで示される化合物である請求項7〜10のいずれか1項に記載の電子写真装置。
置換のアルキル基の置換基は、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基である。置換のアリール基の置換基、置換の複素環基の置換基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基である。Z21、Z31、Z41及びZ51は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、又は酸素原子を示す。Z21が酸素原子である場合はR29及びR30は存在せず、Z21が窒素原子である場合はR30は存在しない。Z31が酸素原子である場合はR37及びR38は存在せず、Z31が窒素原子である場合はR38は存在しない。Z41が酸素原子である場合はR47及びR48は存在せず、Z41が窒素原子である場合はR48は存在しない。Z51が酸素原子である場合はR59及びR60は存在せず、Z51が窒素原子である場合はR60は存在しない。
αは、主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、ベンジル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、アルコシキカルボニル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、又はフェニル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。アルキレン基の主鎖中のCH2の1つは、O、S、NR122(式中、R122は、水素原子、又はアルキル基を示す。)で置き換わっても良い。
βは、フェニレン基、炭素数1〜6のアルキル基置換フェニレン基、ニトロ基置換フェニレン基、ハロゲン基置換フェニレン基、又はアルコキシ基置換フェニレン基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。
γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキル基を示す。これらの基は、重合性官能基を有しても良い。アルキル基の主鎖中のCH2の1つは、O又はS又はNR123(式中、R123は、水素原子又はアルキル基を示す。)で置き換わっていても良い。 - 前記電荷発生層の熱可塑性樹脂が、ポリアセタール樹脂またはベンザール樹脂であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の電子写真装置。
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