JP2017072803A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 当接部材が当接する端部において、層の剥離が抑制された電子写真感光体を提供すること。【解決手段】 帯電部材及び/又は現像剤担持部材と、当接部材を介して当接する電子写真感光体であって、電子写真感光体が、その長手方向に沿って、第1の部分と、当接部材と当接する第2の部分とを有し、電子写真感光体が、支持体と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、表面層とをこの順に有し、第1の部分において、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を、電荷発生層の支持体に対向する面と隣接して有し、第2の部分において、(i)支持体と、電荷発生層との間に互いに隣接している中間層、及び/又は、(ii)電荷発生層と、表面層との間に互いに隣接している中間層を有し、中間層のマルテンス硬さが、500N/mm2以下であることを特徴とする電子写真感光体。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真感光体は、プロセスカートリッジや電子写真装置に搭載されている。電子写真方式の画像記録方法で得られる画像の質を高める目的で、電子写真感光体において、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を設ける方法が知られている(特許文献1)。特許文献1には、係る構成によって、ポジゴーストの発生を抑制することができることが記載されている。尚、このポジゴーストとは、出力画像において、電子写真感光体の前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなる現象であり、得られる画像の質を下げる技術課題の1つである。
特開2014−29480号公報
一方、電子写真感光体の周囲には、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段などが設けられており、これらの手段による工程を経て画像が形成される。それらの中でも、電子写真感光体を帯電する帯電部材や、電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持部材は、電子写真感光体の端部と間隔保持部材などの当接部材を介して当接する。この当接部において電子写真感光体は大きな応力を受けるため、長期間繰り返し使用することで、当接部における電子写真感光体の層の剥離が発生する場合があった。特に、特許文献1のように、電荷発生物質を含有する電荷発生層の下に、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を隣接して設けた場合、下引き層と電荷発生層との界面で剥離が顕著に発生する場合があった。
そこで、下引き層を電子写真感光体の画像形成領域にのみ設ける方法、即ち、当接部材が当接する電子写真感光体の端部に下引き層を設けない方法を検討したが、当接部における電子写真感光体の層の剥離が発生してしまっていた。
したがって、本発明の目的は、画質向上のために下引き層を設ける場合においても、当接部材が当接する端部において、層の剥離が抑制された電子写真感光体、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる電子写真感光体は、電子写真感光体を帯電する帯電部材及び電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかの部材と、当接部材を介して当接し、前記電子写真感光体が、その長手方向に沿って、第1の部分と、前記第1の部分と異なる第2の部分とを有し、前記第2の部分において、前記当接部材と当接し、前記電子写真感光体が、支持体と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、表面層とをこの順に有し、前記第1の部分において、前記電子写真感光体が、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を、前記電荷発生層の前記支持体に対向する面と隣接して有し、前記第2の部分において、前記電子写真感光体が、
(i)前記支持体と、前記電荷発生層との間に互いに隣接している中間層、及び
(ii)前記電荷発生層と、前記表面層との間に互いに隣接している中間層、
の少なくとも何れかを有し、前記中間層のマルテンス硬さが、500N/mm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、当接部材が当接する端部において、層の剥離が抑制された電子写真感光体、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図である。 本発明の電子写真感光体と当接部材との関係を説明する図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者らが、上述した当接部材が当接する端部における層の剥離が発生する原因に関して検討を行ったところ、当接部において受ける応力が層間の歪みをもたらしていることが分かった。そこで、この層間における応力の歪みを緩和する方法として、応力緩和作用を有する層を設けることを検討した結果、特定のマルテンス硬さを満足する層を、特定の層間に設けることで、層の剥離を抑制できることを見出したのである。
本発明の電子写真感光体は、支持体と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、表面層とをこの順に有する。そして、長手方向に沿って、画像形成領域である第1の部分と、第1の部分と異なり、かつ、間接保持部材と当接する表面を含む領域である第2の部分とを有する。このとき、電子写真感光体が、第1の部分において、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を、電荷発生層の前記支持体に対向する面と隣接して有し、更に、第2の部分において、(i)前記支持体と、前記電荷発生層との間に互いに隣接している中間層、及び(ii)前記電荷発生層と、前記表面層との間に互いに隣接している中間層の少なくとも何れかを有し、前記中間層のマルテンス硬さが、500N/mm以下であることを特徴とする。
より具体的には、電子写真感光体の第1の部分が、支持体a、下引き層x、電荷発生層b、表面層cをこの順に有し、電子写真感光体の第2の部分が、(i)の場合(図1における(A−i)及び(B−i))は、支持体a、中間層y、電荷発生層b、表面層cをこの順に有する、又は、(ii)の場合(図1における(A−ii)及び(B−ii))は、支持体a、電荷発生層b、中間層y、表面層cをこの順に有する構成となっている。
電子写真感光体は、中間層を、(A)第2の部分においてのみ有していても(図1における(A−i)及び(A−ii))、(B)第2の部分から前記第1の部分に亘って連続して有していても(図1における(B−i)及び(B−ii))よい。何れの場合であっても本発明の効果である層の剥離の抑制効果は得られるが、得られる画像の画質の観点から、(A)の場合の方が好ましい。
(A)の場合と(B)の場合における、第1の部分の下引き層xの配置は、以下の通りである。
(A)下引き層は、(i)の場合(図1における(A−i))及び(ii)の場合(図1における(A−ii))も共に、支持体aと電荷発生層bとの間に互いに隣接するように設けられる。
(B)下引き層は、(i)の場合(図1における(B−i))、中間層yと電荷発生層bとの間に互いに隣接するように設けられ、(ii)の場合(図1における(B−ii))、電荷発生層bと表面層cとの間に互いに隣接するように設けられる。
[プロセスカートリッジ]
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真装置本体に着脱可能に構成されたものである。そして、本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電する帯電部材及び電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかと、を有する。更に、帯電部材及び/又は現像剤担持部材は、電子写真感光体との間隔を保持するための間隔保持部材などの当接部材を有する。更に、転写部材やクリーニング部材を有していてもよい。
<電子写真感光体>
本発明の電子写真感光体は、支持体と、電荷発生層と、表面層とをこの順に有する。更に、第1の部分において、電荷発生層の直下に隣接して下引き層を有し、第2の部分において、特定の層間に中間層を有する。感光体の第1の部分の表面が、画像形成を行うことが可能な領域(画像形成領域)を含み、感光体の第2の部分の表面が、当接部材が当接する領域を含む。第2の部分は、感光体の端部であることが好ましい。係る構成、即ち、感光体の端部において当接部材と当接するような構成とすることで、画像形成領域を最大限確保できる。第2の部分は、感光体の両端に設けられていることが好ましく、感光体の端部から、長手方向に20mm以下の範囲で設けられることが好ましい。
電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。
以下、各層に関して詳細に説明する。尚、各層の平均膜厚は、膜厚測定機フィッシャーMMS 渦電流法プローブEAW3.3(フィッシャー製)で行い、5点での膜厚の平均値として算出した。尚、上記測定にて膜厚が1μm以下であると判断される場合は、F20膜厚測定システム(FILMETRICS製)で行い、5点での膜厚の平均値として算出した。
(支持体)
本発明において、支持体は、導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金などの金属又は合金で形成される支持体や、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上に、アルミニウム、クロム、銀、金などの金属の薄膜;酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性材料の薄膜;銀ナノワイヤーを加えた導電性インクの薄膜を形成した支持体が挙げられる。
支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
(導電層)
本発明において、支持体の上に導電層を設けてもよい。導電層は、金属酸化物粒子を含有することが好ましい。
導電層は、導電層用塗布液を調製し、これを支持体に塗布することで形成することができる。導電層用塗布液は、金属酸化物粒子と共に、溶剤を含有することが好ましい。係る溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で金属酸化物粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。また、金属酸化物粒子の分散性を向上させるために、金属酸化物粒子の表面をシランカップリング剤などで処理してもよい。更に、導電層の抵抗を制御するために、金属酸化物粒子に別の金属又は金属酸化物をドープしてもよい。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛、鉛白、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウムなどの粒子が挙げられる。これらの中でも、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズの粒子が好ましい。
金属酸化物粒子の個数平均粒子径は、局所的な導電路が形成されることによる黒点の発生を抑制するために、30〜450nmであることが好ましく、30〜250nmであることがより好ましい。
また、導電層は平均粒径が1μm以上5μm以下の樹脂粒子を更に含有することが好ましい。係る構成とすることで、導電層表面が粗面化し、導電層の表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することができる。樹脂粒子としては、例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂粒子が挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂粒子が好ましい。
導電層の平均膜厚は、2μm以上40μm以下が好ましく、10μm以上30μm以下がより好ましい。
また、導電層の表面の、JIS B 0601:2001における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)が0.5μm以上2.5μm以下であることが好ましい。
(電荷発生層)
本発明において、電荷発生層は、電荷発生物質を含有する。更に、電子写真感光体の第1の部分で、電荷発生層は、支持体に対抗する面(表面層に対向する面と反対側の面)において、後述する下引き層と隣接する。
電荷発生物質としては、従来公知のものを使用可能である。具体的には、アゾ顔料、ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体、イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体、チオインジゴ誘導体、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料又はフタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、特に、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
電荷発生層は、更に、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、ポリアセタール樹脂;スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体及び共重合体;ポリビニルアルコール樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリエステル樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンオキサイド樹脂;ポリウレタン樹脂;セルロース樹脂;フェノール樹脂;メラミン樹脂;ケイ素樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。隣接する層との密着性の観点から、ポリアセタール樹脂を含有することが好ましい。市販されているポリアセタール樹脂としては、例えば、BX−1、BM−1、KS−1、KS−5などのエスレックシリーズ(以上、積水化学工業製)が挙げられる。樹脂の重量平均分子量は、100以上10,000以下であることが好ましい。
電荷発生層における、電荷発生物質の含有量は、樹脂の含有量に対して、質量比率(電荷発生物質の含有量/樹脂の含有量)で、0.1倍以上10倍以下であることが好ましく、0.2倍以上5倍以下であることがより好ましい。
電荷発生層の平均膜厚は、0.05μm以上5μm以下が好ましく、0.1μm以上1μm以下がより好ましい。
また、第2の部分(当接部材が当接する領域)における電荷発生層の平均膜厚が、第1の部分(画像形成領域)における電荷発生層の平均膜厚より小さいことが好ましい。係る構成とすることで、感光体の第2の部分(当接部材が当接する領域)と、帯電部材や現像剤担持部材との間で生じる放電現象が抑制されるため、この放電現象による感光体の摩耗を防ぐことができる。
電荷発生層は、電荷発生層用塗布液を調製し、これを塗布することで形成することができる。電荷発生層用塗布液は、電荷発生物質と樹脂と共に、溶剤を含有することが好ましい。係る溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
(表面層)
本発明において、表面層は、電子写真感光体の最表面に設けられる層である。具体的には、電荷輸送層のみから構成される場合や、表面保護層のみから構成される場合や、電荷輸送層及び表面保護層で構成される場合が挙げられる。以下、電荷輸送層、表面保護層についてそれぞれ説明する。
(1)電荷輸送層
本発明において、電荷輸送層は、電荷輸送物質及び樹脂を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、トリフェニルアミン、及び、これらの化合物から誘導される基を主鎖又は側鎖に有するポリマーが挙げられる。これらの中でもトリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、スチリル化合物を用いることが好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂を用いることが好ましい。樹脂の重量平均分子量は、10,000以上300,000以下であることが好ましい。
電荷輸送層における、電荷輸送物質の含有量は、樹脂の含有量に対して、質量比率(電荷輸送物質の含有量/樹脂の含有量)で、0.5倍以上2倍以下であることが好ましく、0.6倍以上1.25倍以下であることがより好ましい。
電荷輸送層の平均膜厚は、3μm以上40μm以下が好ましく、5μm以上25μm以下がより好ましく、5μm以上16μm以下が特に好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送層用塗布液を調製し、これを塗布することで形成することができる。電活性層用塗布液は、電荷輸送物質と樹脂と共に、溶剤を含有することが好ましい。係る溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
(2)表面保護層
本発明において、表面保護層の具体例としては、導電性粒子、電荷輸送物質、樹脂を含有するものが挙げられる。導電性粒子としては、例えば、酸化スズ粒子などの金属酸化物粒子が挙げられる。更に、潤滑材などの添加剤を含有してもよい。また、樹脂自体が導電性や電荷輸送性を有する場合には、導電性粒子や電荷輸送物質を含有しなくてもよい。
また、表面保護層の別の具体例としては、電荷輸送性の化合物を含む組成物の硬化物である樹脂を含有するものも挙げられる。この場合、電荷輸送性の化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物などが挙げられる。係る化合物は、電子線やガンマ線といった放射線の照射により、重合反応を起こし、硬化する。
表面保護層の膜厚は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
また、クリーニング部材などとの摩擦力を軽減するために、表面保護層が特定の表面形状を有していてもよい。例えば、複数の凹部が形成されている表面形状、複数の凸部が形成されている表面形状、複数の溝部が形成されている表面形状、これらが組合されて形成されている表面形状などが挙げられる。これらの表面形状は、対応する形状を有するモールドを表面保護層に圧接する方法などによって形成することができる。尚、このモールドを圧接する場合にも、層の剥離が発生する場合があるが、その場合にも本発明の電子写真感光体の構成によって、層の剥離を抑制することができる。
(下引き層)
本発明において、下引き層は、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する。更に、電子輸送物質と架橋剤と樹脂を含む組成物の重合物であってもよい。上記組成物における、電子輸送物質とそれ以外の材料(架橋剤、樹脂など)の質量比率は、2/7〜8/2が好ましく、3/7〜7/3がより好ましい。上記組成物の重合物を得る際の重合温度は、120℃〜200℃であることが好ましい。
下引き層の平均膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましく、0.5μm以上5.0μm以下がより好ましい。
本発明において、下引き層は、第2の部分に存在しないことが好ましい。本発明において、第2の部分に存在しないように下引き層を形成する方法としては、下引き層用塗布液を調製して、画像形成領域である第1の部分のみに塗布する方法と、全体に塗布した上で、第2の部分のみ下引き層を剥離除去する方法が挙げられる。前者の方法は、例えば、感光体を下引き層用塗布液に浸漬塗布する際に、第2の部分を浸漬させない方法が挙げられる。また、後者の方法は、感光体を下引き層用塗布液に浸漬塗布した上で、第2の部分をゴムブレード、ブラシ、刷毛、スポンジ、繊維状の布などの剥離部材を用い、下引き層を溶解し得る溶剤を付して、除去する方法が挙げられる。
しかしながら、前者の方法では塗布液が第2の部分にも侵入してしまう場合や、後者の方法では第2の部分における下引き層の剥離除去が完全に行えない場合がある。これらの場合には、第2の部分の一部に下引き層が存在することになるが、このような場合でも本発明の効果は奏する。
より具体的には、第2の部分に下引き層が一部存在する場合は、当接部材との接触領域における下引き層の存在面積(当接部材に接触し得る領域に存在する下引き層の総面積/当接部材に接触し得る領域の総面積)が、80%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましい。最終的な感光体から、上記下引き層の存在面積を測定する方法は、以下の通りである。
先ず、電子写真感光体の下引き層より上の層を、溶剤を用いて剥離し、ハイブリッドレーザーマイクロスコープ(Lasertec製)を用いて、以下の測定条件で電子写真感光体の第2の部分のうち、当接部材に接触し得る領域の全周分を観察した画像において、輝度が200以上となる領域の面積を、「当接部材に接触し得る領域に存在する下引き層の総面積」とした。
(測定条件)
光源:水銀・キセノンランプ
照射波長:633nm
受光範囲:3CCDの赤領域のみ
対物レンズ:5倍(NA0.15)
光量設定:700
また、「当接部材に接触し得る領域の総面積」とは、電子写真感光体の第2の部分のうち、当接部材の幅に対応した全周分の表面積であり、例えば、当接部材の幅が4mmであり、シリンダーの直径が30mmの場合、4(mm)×周長[30(mm)×3.14]で計算され、376.8mmとなる。
以下、電子輸送物質と架橋剤と樹脂についてそれぞれ説明する。
(1)電子輸送物質
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物などが挙げられる。本発明において、電子輸送物質は、重合性官能基を有する電子輸送物質であることが好ましい。特に、同一分子内に2つ以上の重合性官能基を有する電子輸送物質であることがより好ましい。重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、メトキシ基などが挙げられる。本発明においては、電子輸送物質が、下記一般式(A1)〜(A11)で示される化合物から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(A1)〜(A11)において、R11〜R16の少なくとも1つ、R21〜R30の少なくとも1つ、R31〜R38の少なくとも1つ、R41〜R48の少なくとも1つ、R51〜R60の少なくとも1つ、R61〜R66の少なくとも1つ、R71〜R78の少なくとも1つ、R81〜R90の少なくとも1つ、R91〜R98の少なくとも1つ、R101〜R110の少なくとも1つ、R111〜R120の少なくとも1つは、下記一般式(A)で示される1価の基であり、それ以外は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アルキル基、アリール基、複素環、アルキル基の主鎖中のCHの1つがO、S、NH又はNR121(R121はアルキル基)で置き換わった基である。アルキル基、アリール基、複素環は、更に置換基を有していてもよい。アルキル基の置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アリール基、複素環の置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基が挙げられる。
21、Z31、Z41及びZ51は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、又は酸素原子を示す。Z21が酸素原子である場合はR29及びR30は存在せず、Z21が窒素原子である場合はR30は存在しない。Z31が酸素原子である場合はR37及びR38は存在せず、Z31が窒素原子である場合はR38は存在しない。Z41が酸素原子である場合はR47及びR48は存在せず、Z41が窒素原子である場合はR48は存在しない。Z51が酸素原子である場合はR59及びR60は存在せず、Z51が窒素原子である場合はR60は存在しない。
一般式(A)において、α、β、及びγの少なくとも1つは置換基を有する基であり、係る置換基は、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基からなる群より選択される。l及びmは、それぞれ独立に、0又は1であり、lとmの和は、0以上2以下である。
αは、主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、ベンジル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、アルコシキカルボニル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、又はフェニル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基を示す。これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。アルキレン基の主鎖中のCHの1つは、O、S、NR122(式中、R122は、水素原子、又はアルキル基を示す。)で置き換わっても良い。
βは、フェニレン基、炭素数1〜6のアルキル置換フェニレン基、ニトロ置換フェニレン基、ハロゲン基置換フェニレン基、又はアルコキシ基置換フェニレン基を示す。これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。
γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキル基を示す。これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。アルキル基の主鎖中のCHの1つは、O又はS又はNR123(式中、R123は、水素原子又はアルキル基を示す。)で置き換わっていても良い。
以下、一般式(A1)〜(A11)で示される化合物の具体例を示す。
一般式(A1)で示される化合物の具体例
一般式(A2)で示される化合物の具体例
一般式(A3)で示される化合物の具体例
一般式(A4)で示される化合物の具体例
一般式(A5)で示される化合物の具体例
一般式(A6)で示される化合物の具体例
一般式(A7)で示される化合物の具体例
一般式(A8)で示される化合物の具体例
一般式(A9)で示される化合物の具体例
一般式(A10)で示される化合物の具体例
一般式(A11)で示される化合物の具体例
一般式(A1)〜(A11)で示される化合物は、一般式(A1)〜(A11)の構造を有する誘導体(一般式(A1)〜(A11)で示される化合物の重合性官能基がハロゲン原子に置き換わっている化合物)を得た後、これに重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を導入することで得ることができる。
一般式(A1)〜(A11)の構造を有する誘導体を得る方法は、それぞれ以下の通りである。一般式(A1)の構造を有する誘導体は、東京化成工業、ジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッドから購入可能な、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミン誘導体との反応で合成可能である。一般式(A2)〜(A6)、(A9)の構造を有する誘導体(電子輸送物質の誘導体)は、東京化成工業、シグマアルドリッチジャパン、ジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッドから購入可能である。一般式(A7)の構造を有する誘導体は、東京化成工業、シグマアルドリッチジャパンから購入可能な、フェノール誘導体を原料として合成可能である。一般式(A8)の構造を有する誘導体は、東京化成工業、シグマアルドリッチジャパンから購入可能な、ペリレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミン誘導体との反応で合成可能である。一般式(A10)の構造を有する誘導体は、公知の合成方法(例えば、特許第3717320号公報)を用いて、ヒドラゾン構造を有するフェノール誘導体を、有機溶媒中、過マンガン酸カリウム等の適当な酸化剤で酸化することによって合成可能である。一般式(A11)の構造を有する誘導体は、東京化成工業、シグマアルドリッチジャパン、ジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッドから購入可能な、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミン誘導体とヒドラジンとの反応で合成可能である。
一般式(A1)〜(A11)の構造を有する誘導体(以下、単に「誘導体」ともいう)に重合性官能基を導入する方法は以下の通りである。例えば、誘導体にパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、重合性官能基を有するアリール基を導入する方法;誘導体にFeCl触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、重合性官能基を有するアルキル基を導入する方法;誘導体にリチオ化を経た後にエポキシ化合物やCOを作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法などが挙げられる。
(2)架橋剤
架橋剤としては、公知の材料を何れも用いることができる。具体的には、具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)に記載されている化合物などが挙げられる。本発明において、架橋剤は重合性官能基を有することが好ましい。
本発明において、架橋剤はイソシアネート化合物、アミノ化合物であることが好ましい。以下、それぞれの化合物について説明する。
(2−1)イソシアネート化合物
本発明において、イソシアネート化合物は、イソシアネート基を有する。イソシアネート基の数は同一分子内に3〜6個であることが好ましい。イソシアネート化合物は、反応性の制御が難しい場合があるため、塗布液中に添加する際には、イソシアネート基を保護基で保護したブロックイソシアネート化合物の形で用いることが好ましい。
イソシアネート基を保護する保護基としては、下記式(H1)〜式(H6)で示される基が好ましい。これらの保護基で保護されたイソシアネート基は、−NHCOX(Xは保護基)の形をとる。
具体的なイソシアネート化合物としては、例えば、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートメチルベンゼン、トリフェニルメタントリイソシアネート、リジントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、ノルボルナンジイソシアネートなどのジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、トリメチロールプロパンやペンタエリストールとのアダクト変性体などの変性体各種が挙げられる。これらの中でも、イソシアヌレート変性体とアダクト変性体が特に好ましい。
以下、イソシアネート化合物の具体例として、B1〜B21を示す。
(2−2)アミノ化合物
本発明において、アミノ化合物は、−CH−OH、−CH−O−R(Rは炭素数1以上10以下のアルキル基(分岐していてもよい)を示す)で示される基を有する化合物であることが好ましい。更には、下記一般式(C1)〜(C5)に示される化合物であることが好ましく、分子量が200以上1,000以下であることが、均一な硬化膜を形成する上でより好ましい。
一般式(C1)〜(C5)において、R121〜R126、R131〜R135、R141〜R144、R151〜R154、R161〜R164はそれぞれ独立に、水素原子、−CH−OH、−CH−O−Rを示し、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基(分岐していてもよい)を示す。アルキル基は、重合性の観点からメチル基、エチル基、ブチル基が好ましい。
市販されている材料としては、一般式(C1)で示される化合物:スーパーメラミン90(日本油脂製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60、L−105−60、L127−60、L110−60、J−820−60、G−821−60(DIC製)、ユーバン2020(三井化学製)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業製)、ニカラックMW−30、MW−390、MX−750LM(日本カーバイド製);一般式(C2)で示される化合物:スーパーベッカミン(R)L−148−55、13−535、L−145−60、TD−126(DIC製)、ニカラックBL−60、BX−4000(日本カーバイド製);一般式(C3)で示される化合物:ニカラックMX−280(日本カーバイド製);一般式(C4)で示される化合物:ニカラックMX−270(日本カーバイド製);一般式(C5)で示される化合物:ニカラックMX−290(日本カーバイド製)などが挙げられる。
以下、一般式(C1)〜(C5)で示される化合物の具体例をそれぞれ示す。尚、以下の具体例は、単量体を示しているが、これらを構造単位とする多量体であるオリゴマーであっても良い。多量体である場合、その重合度は2以上100以下であることが好ましい。また、これらは、2種以上を混合して用いてもよい。
一般式(C1)で示される化合物
一般式(C2)で示される化合物
一般式(C3)で示される化合物
一般式(C4)で示される化合物
一般式(C5)で示される化合物
(3)樹脂
本発明において、下引き層は、電子輸送物質と架橋剤と樹脂を含む組成物の重合物を含有してもよい。樹脂の重量平均分子量は、5,000以上400,000以下であることが好ましい。
樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、ポリアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。更に、樹脂は重合性官能基を有することが好ましい。重合性官能基としては、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、メトキシ基が挙げられる。即ち、樹脂は、下記一般式(D)で示される構造単位を有することが好ましい。
一般式(D)において、Rは、水素原子又はアルキル基を示す。Yは、単結合、アルキレン基又はフェニレン基を示す。Wは、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、又はメトキシ基を示す。
重合性官能基を有する熱可塑性樹脂として市販されているものは、例えば、
AQD−457、AQD−473(以上、日本ポリウレタン工業製)、GP−400、GP−700(以上、三洋化成工業製サンニックス製)などのポリエーテルポリオール系樹脂;
フタルキッドW2343(日立化成工業製)、ウォーターゾールS−118、CD−520、ベッコライトM−6402−50、M−6201−40IM(以上、DIC製)、ハリディップWH−1188(ハリマ化成製)、ES3604、ES6538(以上、日本ユピカ製)などのポリエステルポリオール系樹脂;
バーノックWE−300、WE−304(以上、DIC製)などのポリアクリルポリオール系樹脂;
クラレポバールPVA−203(クラレ製)などのポリビニルアルコール系樹脂;
BX−1、BM−1、KS−5(以上、積水化学工業製)などのポリビニルアセタール系樹脂;
トレジンFS−350(ナガセケムテックス製)などのポリアミド系樹脂;
アクアリック(日本触媒製)、ファインレックスSG2000(鉛市製)などのカルボキシル基含有樹脂;
ラッカマイド(DIC製)などのポリアミン樹脂;
QE−340M(東レ製)などのポリチオール樹脂などが挙げられる。これらの中でも重合性官能基を有するポリビニルアセタール系樹脂、重合性官能基を有するポリエステルポリオール系樹脂などが重合性、下引き層の均一性の観点からより好ましい。
(中間層)
本発明の電子写真感光体は、第2の部分において、マルテンス硬さが500N/mm以下である中間層を、
(i)支持体と、電荷発生層との間に互いに隣接して、
(ii)電荷発生層と、表面層との間に互いに隣接して、又は
(iii)支持体と、電荷発生層と、表面層との間に互いに隣接して、
有する。
本発明において、中間層のマルテンス硬さは、100N/mm以下であることが好ましい。本発明において、中間層のマルテンス硬さは以下の方法で測定する。
先ず、中間層が形成されている部分より表面側の層を剥離し、中間層が表面に剥き出しになった感光体を得る。上記剥離においては、中間層を溶解させない溶剤を用いることが好ましい。次いで、中間層の上から、フィッシャー超微小硬さ試験システム ピコデンターHM500(フィッシャー・インストルメンツ製)を用いて、ISO14577−1(2002年)に準拠して、以下の測定条件にて中間層の任意の3点のマルテンス硬さを測定し、この平均値を中間層のマルテンス硬さとする。このとき、感光体及び測定装置を、温度25℃の環境に24時間放置してから測定を行う。
測定条件
・測定圧子形状;三角錐圧子(稜間隔115度、ベルコビッチタイプ)
・測定圧子材料;ダイヤモンド
・測定温度;25℃
・荷重速度および除荷速度;0.1mN/10s
・荷重時間;5.0s
尚、上記測定において、中間層より下に形成されている層の硬さの影響が非常に小さいことを、以下の方法で確認した。ガラス基板上に中間層用塗布液を塗布して乾燥させて、感光体に形成された中間層と同様の層を形成させた場合のマルテンス硬さを測定したところ、上記測定方法で測定した中間層のマルテンス硬さと同様の値になった。これは、上記測定機の測定時の変位精度がナノメートルオーダー以下と非常に小さいためであると考えられる。
中間層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下が好ましく、0.2μm以上40μm以下がより好ましい。
また、中間層の表面の、JIS B 0601:2001における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)が0.5μm以上2.5μm以下であることが好ましい。
本発明において、中間層は樹脂を含有することが好ましく、樹脂としては、ウレタン樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。更に、樹脂のガラス転移温度が、100℃以下であることが好ましい。
ウレタン樹脂としては、イソシアネート化合物と、イソシアネート化合物と反応可能な基を有する樹脂を用いて合成することができる。中でも、ブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物とポリアセタール樹脂とを用いたウレタン樹脂は、反応性が良好なため好ましい。ブロックイソシアネート基を有するイソシアネート化合物としては、TPA−B80E、SBN−70D(旭化成ケミカルズ製)などが挙げられる。アミノ樹脂としては、メラミン化合物と、メラミン化合物と反応可能な基を有する樹脂を用いて合成することができる。中でも、メチル化メラミンやブチル化メラミンとアルキド樹脂とを用いたアミノ樹脂は、反応性が良好なため好ましい。メチル化メラミン、ブチル化メラミンとしては、スーパーベッカミンシリーズ(DIC製)などが挙げられる。ポリアミド樹脂としては、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミドなどのポリアミド樹脂が挙げられる。具体的には、トレジンEF−30T(ナガセケムテックス製)や、アミランCM8000(東レ製)などが挙げられる。ポリアセタール樹脂としては、具体的には、BX−1、BM−1(積水化学工業製)などが挙げられる。
本発明において、中間層は、樹脂として上述のウレタン樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂以外の樹脂を含有してもよい。具体的には、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、セルロース樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
中間層は、樹脂以外の材料を更に含有していてもよい。例えば、水酸基を有する金属酸化物粒子を含有することで、隣接する層との密着性が向上するため好ましい。この場合、中間層のマルテンス硬さは、100N/mmより大きく、500N/mm以下であっても本発明の効果を十分に奏する。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛、鉛白、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウムなどの粒子が挙げられる。これらの中でも、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズの粒子が好ましい。
中間層用塗布液中で金属酸化物粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。また、金属酸化物粒子の分散性を向上させるために、金属酸化物粒子の表面をシランカップリング剤などで処理してもよい。更に、中間層の抵抗を制御するために、金属酸化物粒子に別の金属又は金属酸化物をドープしてもよい。
金属酸化物粒子の個数平均粒子径は、局所的な導電路が形成されることによる黒点の発生を抑制するために、30〜450nmであることが好ましく、30〜250nmであることがより好ましい。
また、中間層は平均粒径が1μm以上5μm以下の樹脂粒子を更に含有することが好ましい。係る構成とすることで、中間層表面が粗面化し、中間層の表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することができる。樹脂粒子としては、例えば、硬化性ゴム、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂粒子が挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂粒子が好ましい。
中間層は、中間層用塗布液を調製し、これを塗布することで形成することができる。中間層用塗布液は、樹脂などの材料と共に、溶剤を含有することが好ましい。係る溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキサノンなどのケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤、又はトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
<当接部材>
本発明において、当接部材は、上述した電子写真感光体の第2の部分の表面と当接する。当接部材としては、例えば、帯電部材及び/又は現像剤担持部材と、電子写真感光体との間隔を保持するための間隔保持部材が挙げられる。
間隔保持部材としては、一定の厚さを有する円筒状の部材などが用いられる。その材質としては、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタラートなどのポリエステル樹脂;ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂などの樹脂;ポリオキシメチレンなどのアセタール樹脂;ポリイソプレンゴム(天然ゴム)、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム;アルミニウム、鉄、銅、チタン又はこれらを主成分とする合金など、弾性を有する金属が挙げられる。
本発明における当接部材の例としては、電子写真感光体に当接する端部シール部材も挙げられる。端部シール部材は、クリーニングブレードの長手方向の両端部に、電子写真感光体(又は、クリーニングブレード)とクリーニング枠体との間から現像剤が漏れないように設けられる。この端部シール部材を用いた際に、電子写真感光体との間に、キャリアが介在してしまうことで、電子写真感光体に圧力がかかり、本発明における技術課題である層の剥離が発生する場合があるが、その場合にも本発明の電子写真感光体の構成によって、層の剥離を抑制することができる。
[電子写真装置]
本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電部材及び現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかの部材とを有する。更に、露光手段や転写手段を有してもよい。
図2に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図2において、円筒状の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体1の表面(周面)は、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光(画像露光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材(紙など)Pに順次転写されていく。なお、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送される。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。次いで、前露光手段(不図示)からの前露光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図2に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6及びクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを選択して容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。そして、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図2では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化している。そして、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。本発明の当接部材は図2に示す、帯電手段3(帯電部材)及び、現像手段5の電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持体に取り付けられる。帯電部材又は現像剤担持体、電子写真感光体、及び当接部材との関係を図3に示す。
図3は、帯電部材又は現像剤担持体5aの端部に当接部材11を設けたプロセスカートリッジの部分的配置図の一例である。図3において、当接部材11は、円筒状の形状を有し、当接部材11が帯電部材又は現像剤担持体5aの軸方向の両端部にはめこまれている。当接部材11と電子写真感光体1とは画像形成領域T外の当接領域(投影面積とも言う)Sにおいて接触している。このとき、電子写真感光体1と帯電部材又は現像剤担持体5aは相対的に回転可能で、両者に所定の加圧力を与えて、電子写真感光体1と帯電部材又は現像剤担持体5aが近づく向きに付勢されている。
この当接部材からの当接力を受けることで生じる感光体への損傷は大きい。従って、本発明の効果をより発現させるために、中間層の直上または上記式(3)で示される下引き層の直上に電荷発生層を形成してなる層構成を有する感光体の領域で当接部材が当接するようにしている。
一例として、帯電方式が接触注入帯電の場合、帯電ブラシなどで感光体表面の摺擦を行うには感光体との間隔を設ける必要がある。また、非接触帯電の場合、帯電ローラーが感光体に均一に帯電を行うには外形振れ精度を高める必要がある。これらの目的で用いられる当接部材が挙げられる。帯電方式が接触帯電の場合でも、感光体表面との当接力を一定に保つ目的で当接部材が用いられる場合がある。また、現像方式が接触現像の場合、現像ローラーの感光体に対し接触し、現像ローラーの侵入量を調節する必要があり、当接部材が用いられる。非接触現像の場合、現像ローラー(スリーブ)と感光体との距離が非常に重要となり、これらの目的で用いられる当接部材が用いられる。当接部材は、侵入量規制部材とも呼ばれることがある。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<1>電子写真感光体の作製
(1)支持体の用意
(支持体A)
長さ260.5mm、直径30mmであるアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を導電性の支持体Aとして用いた。
(支持体B)
長さ261.6mm、直径24mmであるアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を導電性の支持体Bとして用いた。
(支持体C)
支持体Aを施盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径30.0±0.02mm、振れ精度15μm、表面の十点平均粗さRz=0.2μmになるように切削加工した。この時の主軸回転数は3,000rpm、バイトの送り速度は0.3mm/revで、加工時間はワークの着脱を除き24秒であった。得られたアルミニウム切削管に対して、液体(湿式)ホーニング装置(不二精機製造所製)を用いて、下記条件にて液体ホーニング加工を行った。加工後の支持体の表面粗さRzは0.32μmであった。
液体ホーニング条件
研磨材砥粒:球状アルミナビーズCB−A30S(昭和電工製;平均粒径30μm)
懸濁媒体:水
研磨材/懸濁媒体=1/9(体積比)
アルミニウム切削管の回転数=1.67s−1
エア吹き付け圧力:0.05MPa
ガン移動速度:20.0mm/sec
ガンノズルとアルミニウム管の距離:150mm
ホーニング砥粒吐出角度:60°
研磨液投射回数:1回(片道)
(2)導電層用塗布液の調製
金属酸化物粒子として酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子214部、結着樹脂としてフェノール樹脂:プライオーフェンJ−325(大日本インキ化学工業製)132部、メタノール40部、1−メトキシ−2−プロパノール58部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)を用いてガラスビーズを取り除いた後、表面粗し付与材としてシリコーン樹脂粒子:トスパール120(モメンティブ製)を分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して10質量%になるように分散液に添加し、レベリング剤としてシリコーンオイル:SH28PA(東レダウコーニング製)を分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように分散液に添加した。この分散液を撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。
(3)中間層用塗布液の調製
(中間層用塗布液A)
平均粒子径:70nm、比表面積値:15m/gである酸化亜鉛粒子(テイカ製)1000部をトルエン5000部と攪拌混合し、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン KBM602(信越化学工業製)12.5部を添加し、2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリビニルアセタール樹脂:BM−1(積水化学工業製)150部及びブロック化イソシアネート:スミジュール3175(住化バイエルンウレタン製)135部をメチルエチルケトン1600部に溶解させた。
これに前記表面処理された酸化亜鉛粒子100部、ベンゾフェノン6部を加え、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーン樹脂粒子:トスパール145(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)を10部、シリコーンオイル1.2部を加えて攪拌し、中間層用塗布液Aを調製した。
(中間層用塗布液B)
ポリビニルアセタール樹脂:BM−1(積水化学工業製)60部及びブロック化イソシアネート:スミジュール3175(住化バイエルンウレタン製)54部をメチルエチルケトン1600部に溶解させた。
これに(中間層用塗布液A)で用いた表面処理された酸化亜鉛粒子300部、ベンゾフェノン6部を加え、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーン樹脂粒子:トスパール145(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製)を10部、シリコーンオイル1.2部を加えて攪拌し、中間層用塗布液Bを調製した。
(中間層用塗布液C)
アルキッド樹脂:ベッコゾール1307−60−EL(大日本インキ化学工業製)108部、アミン樹脂:スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業製)72部、酸化チタン:CR−EL(石原産業製)180部、メチルエチルケトン1800部、シクロヘキサノン450部を混合、撹拌し、均一なスラリーを調製した。その後、直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で25℃雰囲気下で5時間分散し、中間層用塗布液Cを調製した。
(中間層用塗布液D)
(中間層用塗布液C)の調製において、アルキッド樹脂を48部に、アミノ樹脂を32部に、酸化チタンを280部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Dを調製した。
(中間層用塗布液E)
(中間層用塗布液A)の調製において、表面処理された酸化亜鉛粒子100部を、150部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Eを調製した。
(中間層用塗布液F)
(中間層用塗布液B)の調製において、表面処理された酸化亜鉛粒子300部を、280部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Fを調製した。
(中間層用塗布液G)
(中間層用塗布液C)の調製において、アルキッド樹脂を84部に、アミノ樹脂を56部に、酸化チタンを210部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Gを調製した。
(中間層用塗布液H)
(中間層用塗布液C)の調製において、アルキッド樹脂を48部に、アミノ樹脂を32部に、酸化チタンを240部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Hを調製した。
(中間層用塗布液I)
(中間層用塗布液A)の調製において、表面処理された酸化亜鉛粒子100部を、30部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Iを調製した。
(中間層用塗布液J)
ポリカーボネートジオール:ベネビオール(三菱化学製)6部、ヘキサメチレンジシアナート(東京化成製)12部を、テトラヒドロフラン50部に溶解させて、中間層用塗布液Jを調製した。
(中間層用塗布液K)
ポリビニルアセタール樹脂:BM−1(積水化学工業製)150部及びブロック化イソシアネート:スミジュール3175(住化バイエルンウレタン製)135部をメチルエチルケトン2200部に溶解させて、中間層用塗布液Kを調製した。
(中間層用塗布液L)
アルキッド樹脂:ベッコゾール1307−60−EL(大日本インキ化学工業製)108部、アミン樹脂:スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業製)72部、メチルエチルケトン1800部、シクロヘキサノン450部を混合し、中間層用塗布液Lを調製した。
(中間層用塗布液M)
N−メトキシメチル化ナイロン:トレジンEF−30T(ナガセケムテックス;ガラス転移温度:10℃)6部を、メタノール45部/n−ブタノール10部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Mを調製した。
(中間層用塗布液N)
ポリアセタール樹脂:BM−1(積水化学工業製;ガラス転移温度:67℃)10部を、メチルエチルケトン45部/n−ブタノール100部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Nを調製した。
(中間層用塗布液O)
(中間層用塗布液C)の調製において、アルキッド樹脂を48部に、アミノ樹脂を32部に、酸化チタンを350部に変更した以外は同様にして、中間層用塗布液Oを調製した。
(中間層用塗布液P)
ポリアミド樹脂:アミランCM8000(東レ製;ガラス転移温度:40℃)15部及びN−メトキシメチル化ナイロン:トレジンEF−30T(ナガセケムテックス)35部を、メタノール600部/n−ブタノール400部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Pを調製した。
(中間層用塗布液Q)
ポリアミド樹脂:アミランCM8000(東レ製)50部を、メタノール600部/n−ブタノール400部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Qを調製した。
(中間層用塗布液R)
N−メトキシメチル化ナイロン:トレジンEF−30T(ナガセケムテックス)50部を、メタノール400部/n−ブタノール200部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Rを調製した。
(中間層用塗布液S)
ポリビニルアルコール樹脂:PVA500(キシダ化学製;ガラス転移温度:85℃)10部を、メタノール120部/純水80部の混合溶媒に混合し、40℃に加熱溶解させて、中間層用塗布液Sを調製した。
(中間層用塗布液T)
ポリカーボネート樹脂:ユーピロンZ400(三菱瓦斯化学製;ガラス転移温度:140℃)5部を、O−キシレン120部/THF80部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Tを調製した。
(中間層用塗布液U)
N−メトキシメチル化ナイロン:トレジンEF−30T(ナガセケムテックス)50部を、メタノール500部/テトラヒドロフラン500部の混合溶媒に混合し、溶解させて、中間層用塗布液Uを調製した。
(4)下引き層用塗布液の調製
以下の表に記載の種類及び使用量(部)の電子輸送物質、架橋剤、樹脂を、触媒としてのヘキサン酸亜鉛(II)(三津和化学薬品製)0.05部と共に、テトラヒドロフラン50部と1−メトキシ−2−プロパノール50部の混合溶媒に溶解し、撹拌することによって、下引き層用塗布液を調製した。尚、表中の樹脂D1は、2.5mmol/gのヒドロキシル基を有するポリビニルブチラール樹脂(重量平均分子量:340,000)である。D2は、2.1mmol/gのヒドロキシル基を有するポリエステル樹脂(重量平均分子量:10,000)である。D3は、2.8mmol/gのメトキシ基を有するポリオレフィン樹脂(重量平均分子量:7,000)である。D4は、3.3mmol/gのヒドロキシル基を有するポリビニルブチラール樹脂(重量平均分子量:40,000)である。
(5)電荷発生層用塗布液の調製
電荷発生物質としてヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(CuKα線を用いたX線回折パターン(ブラッグ角2θ±0.2°)におけるピーク位置:7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°)10部、ポリアセタール樹脂:エスレックBX−1(積水化学工業製)5部、及びシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1.5時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることで、電荷発生層用塗布液を調製した。
(6)表面層用塗布液
電荷輸送物質として下記式で示されるアミン化合物7部と、
下記2つの式で示される構造単位をそれぞれ有するポリエステル樹脂(それぞれの式に由来するユニットのモル比率が5:5、重量平均分子量が120,000)10部を、
ジメトキシメタン50部とO−キシレン50部の混合溶剤に溶解させることによって、表面層用塗布液を調製した。
(7)電子写真感光体の作製
以下の方法で、電子写真感光体をそれぞれ作製した。更に、得られた感光体に関し、各層の平均膜厚、中間層のマルテンス硬さ、当接部材との接触領域における下引き層の存在面積(当接部材に接触し得る領域に存在する下引き層の総面積/当接部材に接触し得る領域の総面積)をそれぞれ上述の方法で測定した。支持体及び各塗布液の種類、物性値などを各々表に示した。
(7−1)図1における(A−i):電子写真感光体1−1〜1−94の作製
(電子写真感光体1−1〜1−92の作製)
先ず、導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、導電層を形成した(感光体1−85、86は導電層を形成しない)。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から2mmまでの領域は導電層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から2mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
次いで、下引き層用塗布液を、導電層が形成された支持体(又は、支持体)に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間160℃で加熱し、重合させることによって、下引き層を形成した。感光体1−1〜86及び92は、この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から15mmまでの領域は下引き層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から15mmまでの領域は浸漬塗布後、シクロヘキサノン溶剤で濡らし、ゴムブレードで掻くことで下引き層の一部又は全部を剥離させた。感光体1−87〜91は、浸透塗布の際の下引き層の形成領域を、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mm〜もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmの領域とした。
次いで、
(i)感光体1−1〜44、87〜91は、中間層用塗布液を支持体の片端(浸漬塗布時の下部)から15mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間170℃(感光体1−35〜44は6分間70℃)で乾燥・熱硬化させることによって、下端部のみに中間層を形成した(乾燥・熱硬化+下端部のみ)。
(ii)感光体45〜77、85、86は、中間層用塗布液を支持体の両端からそれぞれ15mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、両端部に中間層を形成した(風乾+両端部)。
(iii)感光体78〜84は、中間層用塗布液を支持体の片端(浸漬塗布時の下部)から15mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、下端部のみに中間層を形成した(風乾+下端部のみ)。
(iv)感光体92は、中間層用塗布液を支持体の片端(浸漬塗布時の下部)から17mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、下端部のみに中間層を形成した(風乾+下端部のみ)。
得られた中間層に関し、支持体の片端から130mm位置における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)を、表面粗さ測定器サーフコーダーSE−3400(小坂研究所製)を用いて測定した。
更に、電荷発生層用塗布液を、中間層及び下引き層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は電荷発生層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
最後に、表面層用塗布液を、中間層、下引き層及び電荷発生層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間120℃で乾燥させることによって、表面層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は表面層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
(電子写真感光体1−93の作製)
電子写真感光体1−1の作製において、以下の変更点以外は、同様にして電子写真感光体1−93を作製した。
(1)支持体を、長さ357.5mm、直径30mmであるアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)に変更した。
(2)中間層用塗布液を浸漬塗布し中間層を形成する領域を15mmまでの領域から18mmまでの領域に変更した。
(3)表面層用塗布液を塗布せずに、代わりに、以下の電荷輸送層用塗布液及び表面保護層用塗布液を用いて、膜厚が18μmである電荷輸送層と、膜厚が5μmである表面保護層をこの順に形成した。
電荷輸送層は、以下の電荷輸送層用塗布液の浸漬塗布によって行い、得られた塗膜を60分間110℃で乾燥させることで形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は電荷輸送層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
電荷輸送層用塗布液としては、下記式で示される2種類の化合物を何れも5部と、ポリカーボネート:ユーピロンZ400(三菱ガス化学製)10部を、クロロベンゼン650部及びジメトキシメタン150部の混合溶剤に溶解させたものを用いた。
表面保護層の形成は、以下の手順で行った。先ず、以下の表面保護層用塗布液を浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量13000Gyの条件で支持体を回転させながら塗膜に電子線を1.6秒間照射し、塗膜を硬化させた。更に、窒素雰囲気下にて、塗膜が120℃になる条件で3分間加熱処理を行った。尚、電子線の照射から加熱処理までの酸素濃度は20ppmであった。次に、大気中において、塗膜が100℃になる条件で30分加熱処理を行い、表面保護層を形成した。
表面保護層用塗布液としては、下記式で示される化合物100部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン:ゼオローラH(日本ゼオン製)80部及び1−プロパノール80部の混合溶剤に溶解させ、ポリフロンフィルター:PF−020(アドバンテック東洋製)で濾過したものを用いた。
(4)表面保護層を形成した後、モールドを用いて、感光体表面に表面形状を形成した。モールドは、裾部長軸経:50μm、間隔:8μm、高さ:2.0μmのドーム型の凸形状のものを用い、感光体表面とモールドの温度を110℃に維持しながら、感光体を周方向に回転させながらモールドを加圧し、表面形状を転写した。尚、得られた感光体の表面を、レーザー顕微鏡VK−9500(キーエンス製)で観察したところ、長軸経:50μm、間隔:8μm、深さ:1.0μmの凹形状が形成されていた。
(電子写真感光体1−94の作製)
電子写真感光体1−93の作製において、表面保護層を形成する際の、以下の表面保護層用塗布液に変更し、電子線の吸収線量を8500Gyに変更した以外は、同様にして、電子写真感光体1−94を作製した。
表面保護層用塗布液を以下の通り調製した。先ず、フッ素原子含有樹脂:GF−300(東亞合成製)1.5部を、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン:ゼオローラH(日本ゼオン製)45部及び1−プロパノール45部の混合溶剤に溶解させ、潤滑剤として4フッ化エチレン樹脂粉体:ルブロンL−2(ダイキン工業製)30部を加えた溶液を作った。この溶液を高圧分散機:マイクロフルイダイザーM−110EH(Microfluidics製)で58.8MPa(600kgf/cm)の圧力で4回処理を施し均一に分散させたものを、ポリフロンフィルター:PF−040(アドバンテック東洋製)で濾過を行い、分散液を調製した。この分散液を、下記式で示される化合物70部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン:ゼオローラH(日本ゼオン製)35部、1−プロパノール35部と混合し、ポリフロンフィルター:PF−020(アドバンテック東洋製)で濾過し、表面保護層用塗布液とした。
(7−2)図1における(B−i):電子写真感光体2−1〜2−49の作製
先ず、中間層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間170℃(感光体2−35〜44は6分間70℃)で乾燥・熱硬化させることによって、中間層を形成した。得られた中間層に関し、支持体の片端から130mm位置における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)を、表面粗さ測定器サーフコーダーSE−3400(小坂研究所製)を用いて測定した。
次いで、下引き層用塗布液を、中間層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間160℃で加熱し、重合させることによって、下引き層を形成した。感光体2−1〜44は、この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から15mmまでの領域は下引き層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から15mmまでの領域は浸漬塗布後、シクロヘキサノン溶剤で濡らし、ゴムブレードで掻くことで下引き層の一部又は全部を剥離させた。感光体2−45〜49は、浸透塗布の際の下引き層の形成領域を、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mm〜もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmの領域とした。
更に、電荷発生層用塗布液を、中間層及び下引き層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は電荷発生層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
最後に、表面層用塗布液を、中間層、下引き層及び電荷発生層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間120℃で乾燥させることによって、表面層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は表面層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
(7−3)図1における(A−ii):電子写真感光体3−1〜3−92の作製
(7−1)の電子写真感光体1−1〜1−92の作製において、電荷発生層と中間層の塗布順序を逆にした以外は同様にして、電子写真感光体3−1〜3−92を作製した。即ち、電荷発生層用塗布液を、下引き層が形成された支持体に浸漬塗布し、電荷発生層を形成した後に、中間層用塗布液を支持体の片端又は両端に浸漬塗布し、中間層を形成した。
(6−4)図1における(B−ii):電子写真感光体4−1〜4−7の作製
先ず、下引き層用塗布液を、支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間160℃で加熱し、重合させることによって、下引き層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から15mmまでの領域は下引き層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から15mmまでの領域は浸漬塗布後、シクロヘキサノン溶剤で濡らし、ゴムブレードで掻くことで下引き層の一部又は全部を剥離させた。
次いで、電荷発生層用塗布液を、下引き層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、電荷発生層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は電荷発生層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
更に、
(i)感光体4−1〜3は、中間層用塗布液を支持体の片端(浸漬塗布時の下部)から17mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、下端部のみに中間層を形成した(風乾+下端部のみ)。
(ii)感光体4−4、5は、中間層用塗布液を支持体の両端からそれぞれ17mmまでの領域に浸漬塗布し、得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、両端部に中間層を形成した(風乾+両端部)。
(iii)感光体4−6、7は、中間層の浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は中間層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。得られた塗膜を2分間室温下で風乾させることによって、中間層を形成した(全域+風乾)。
得られた中間層に関し、支持体の片端から130mm位置における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)を、表面粗さ測定器サーフコーダーSE−3400(小坂研究所製)を用いて測定した。
最後に、表面層用塗布液を、中間層、下引き層及び電荷発生層が形成された支持体に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間120℃で乾燥させることによって、表面層を形成した。この浸漬塗布の際、支持体の片端(浸漬塗布時の上部)から3mmまでの領域は表面層用塗布液を塗布せず、もう片端(浸漬塗布時の下部)から3mmまでの領域は浸漬塗布後に拭き取った。
<2>電子写真感光体の評価
(電子写真感光体1−1〜1−92、2−1〜2−49、3−1〜3−92、4−1〜4−7)
上記で作製した電子写真感光体を、以下のレーザービームプリンターX又はYに装着した。その際、電子写真感光体の両端部(浸漬塗布時の上部と下部をそれぞれ「上端部」と「下端部」という)に、現像剤担持部材との間隔を保持するための間隔保持部材(円筒状。ポリオキシメチレン素材)を当接させた。当接の際の中心位置は、感光体の両端部からそれぞれ9mmとした。尚、電子写真感光体の画像形成領域は、上端部から約20mm〜下端部から約20mmの領域であった。
・レーザービームプリンターX:HP LaserJet Enterprise600 M603(ヒューレットパッカード製);非接触現像方式、プリント速度:A4縦60枚/分、間隔保持部材の幅が4mm
・レーザービームプリンターY:HP LaserJet Enterprise 500 Color M551(ヒューレットパッカード製);接触現像方式、プリント速度:A4縦30枚/分、間隔保持部材の幅が2mm
何れのレーザービームプリンターも、間隔保持部材から電子写真感光体の上端部及び下端部にかかる圧力(当接力)を独立に制御できるように改造を施した。
これら電子写真感光体が装着されたレーザービームプリンターを用い、温度30℃、相対湿度90%の環境下で、A4サイズの普通紙に対し、印字比率1%の画像を、2枚画像形成するごとに停止する間欠モードにより、500,000枚の画像形成を行った。そして、100,000枚毎に、電子写真感光体の、間隔保持部材と当接する領域の表面を目視にて確認し、層の剥離の抑制効果を評価した。評価基準は以下の通りである。
A:変化がなかった
B:軽微な浮きが観察された
C:一部浮きが観察されたが、剥がれには至っていなかった
D:剥がれが観察された。
用いた電子写真感光体及びレーザービームプリンターの種類、感光体の上端部及び下端部にかかる当接力、並びに、評価結果を以下の表に示した。
(電子写真感光体1−93及び1−94)
電子写真感光体1−93及び1−94をそれぞれ
カラー複写機:iR−ADV C5255(キヤノン製);2成分現像方式、プリント速度:A4横55枚/分、端部シール部材の幅が5mm
のBkステーションに装着した。その際、電子写真感光体の両端部に、現像剤が漏れないようにするための端部シール部材を当接させた。当接の際の中心位置は、感光体の両端部からそれぞれ15mmとした。そして、上記と同様の評価方法及び評価基準で評価を行った。
その結果、電子写真感光体1−93及び1−94を用いた場合何れも、実施例1−1と同様の評価結果となった。

Claims (9)

  1. 電子写真感光体を帯電する帯電部材及び電子写真感光体に現像剤を供給する現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかの部材と、当接部材を介して当接する電子写真感光体であって、
    前記電子写真感光体が、その長手方向に沿って、第1の部分と、前記第1の部分と異なる第2の部分とを有し、前記第2の部分において、前記当接部材と当接し、
    前記電子写真感光体が、支持体と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、表面層とをこの順に有し、
    前記第1の部分において、前記電子写真感光体が、電子輸送物質と架橋剤を含む組成物の重合物を含有する下引き層を、前記電荷発生層の前記支持体に対向する面と隣接して有し、
    前記第2の部分において、前記電子写真感光体が、
    (i)前記支持体と、前記電荷発生層との間に互いに隣接している中間層、及び
    (ii)前記電荷発生層と、前記表面層との間に互いに隣接している中間層、
    の少なくとも何れかを有し、
    前記中間層のマルテンス硬さが、500N/mm以下であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記電子写真感光体が、前記第2の部分においてのみ、前記中間層を有している請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記中間層のマルテンス硬さが、100N/mm以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記中間層が、ウレタン樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記樹脂のガラス転移温度が、100℃以下である請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記中間層の表面の、JIS B 0601:2001における十点平均粗さRzJIS(基準長さ0.8mm)が0.5μm以上2.5μm以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  7. 前記電子写真感光体の、前記第2の部分における前記電荷発生層の平均膜厚が、前記第1の部分における前記電荷発生層の平均膜厚より小さい請求項1乃至6の何れか1項に記載の電子写真感光体。
  8. 電子写真装置本体に着脱可能に構成されており、請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子写真感光体と、前記帯電部材及び前記現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかの部材と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子写真感光体と、前記帯電部材及び前記現像剤担持部材から選択される少なくとも何れかの部材と、を有することを特徴とする電子写真装置。
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