JP6564791B2 - 強められた香味をもつ緑茶を製造するための方法 - Google Patents

強められた香味をもつ緑茶を製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、高品質かつ強められた香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)を製造するためのエネルギー効率の良い方法に関する。本発明は、より詳細には、茶の芳香及び香味の大部分を保っており、それによって外からの添加物の添加なしに全体として緑茶品質を高めるための、温度及び気圧などのパラメータの標準化に関する。
茶(ティー)は、多く消費されている清涼飲料である。それは、チャノキ(カメリア・シネンシス Camellia sinensis)植物の乾燥されかつ加工された葉の熱水浸出液である。製造のタイプに基づいて、一般的に、3つの主要なタイプの茶:紅茶、緑茶、及びウーロン茶がある。緑茶及び紅茶は、世界中で消費されている最も多い形態である。しかし、白茶、黄茶、及びハーブ茶などのいくつかのその他のタイプの茶も存在する。紅茶はさらに2つのタイプ、伝統的な紅茶とCTC紅茶がある。伝統的な紅茶は、したがって、萎れた茶の芽(上の2又は3枚の葉ともに芽)(茶の葉(リーフティー)としても知られる)を丸める伝統的な製造方法にしたがって製造され、一方、黒い顆粒状のCTC(クラッシュ(砕ける)、ティア(ちぎる)、及びカール(丸める))茶はCTC機械の助けを借りて細かく粉砕されて大小の顆粒を得る。一方、ウーロン茶は、緑茶と紅茶の間に位置する半発酵茶である。
緑茶は、作られた茶の中の化学成分の大部分を保つような方法で製造され、その成分は茶の芽にもともと存在しているものである。これは、新鮮な茶の芽の中に存在し且つ茶の加工中に茶の芽の中で生化学的変化を引き起こす原因となる内因性酵素を不活性化させることによって行うことができる。緑茶の製造工程の間に、これらの内因性の茶の酵素は、摘みたての茶葉に熱処理を加えることによって不活性化され、これが酵素の変性を引き起こす。酵素の不活性化のための熱処理は様々な手法、摘みたての茶の芽を蒸すか又は平鍋加熱(panning)又は焙焼(roasting)のいずれかによって行われる。さらに同様に茶の酵素の不活性化のためのいくつかのその他の方法が存在し、それは沸騰水に茶葉を浸漬することによるか、又は緑茶の葉を、電子オーブンを使用してマイクロ波で処理することによる。
様々な工程手法による緑茶の製造(Zhen, Y. S. 2002. Tea Bioactivity and Therapeutic Potential. Taylor及びFrancis. ロンドン、英国. 第38頁)は、茶の酵素を不活性化させるために、様々な範囲の昇温された温度を伴っていた。平鍋による火入れ又は平鍋による焙焼時には、温度は最高180℃に達しうる一方、蒸すことによる茶葉の加工は100℃で行われる。また、いくつかの製造業者は、加工時に茶の酵素を不活性化させるために、機械中で220℃〜300℃の温度を採用している。したがって、様々な工程手法による緑茶の製造は、100〜300℃の広い範囲の昇温された温度が関与する。この温度は、様々な揮発性成分の蒸発温度よりもかなり高く、これが多くの香味及び芳香成分の喪失又は分解をもたらす。なぜなら、緑茶の製造工程の間に、上で述べたように新鮮な茶の芽の酵素不活性化法は高温の使用を含み、これによって様々な香味及び芳香を付与する元になる茶の有益な揮発性化合物の多量の喪失をもたらす。また、高温での乾燥も、茶の芳香並びに浸出液の品質の低下をもたらす。香味(フレーバー)及び芳香(アロマ)は、茶の品質評価において最も重要かつ決定的な意味のあるパラメータである。したがって、作られた茶の全香味及び芳香特性を高めることができる、緑茶製造方法におけるいくらかの技術と科学的介入が多いに必要である。
前に、Colliverらは2020年(米国特許第7788364B2号明細書)に、緑茶製品にE−2−ヘキサナールを添加することによって、緑茶製品の芳香を実際に高めることを開示した。Colliverらによれば、緑茶製品は一般にヘキサナールが少なく、フローラル及びシトラスの香り(ノート)が高められた芳香を有し、これによって、緑茶浸出液の典型的な草のような(グラッシー)かつグリーンの香り(ノート)を低下させ、それとともに緑茶に基づく製品の芳香品質を低下させる。したがってここでは、この発明において、我々はブレンドすることなしに茶浸出液中の草のような且つグリーンの香りの含有量が高い緑茶を製造するための新規な方法を開発した。
Bagariaらは2009年(米国特許出願公開第2009/0029003A1号公報)に、通常の従来の乾燥機によって茶を乾燥させることは、芳香の喪失をもたらすことを開示した。すなわち、彼らによれば、乾燥時に失われた芳香を回収することができ、これによってこれを再利用して、最終的な茶製品の芳香を高めることができ、同様に茶を作ることができる。また、Schulzらは1989年(米国特許第4880656号明細書)に、最初に茶から揮発性の香味物を集め、次にこれらの化合物を乾燥した不活性ガス流によって添加することにより、紅茶及び緑茶の脱芳香化及び次に再芳香化する方法を開示した。彼らによれば、この方法で製造した緑茶及び紅茶はより好ましい。しかしここでは、本発明においては、我々は、温度及び気圧の制御された条件下で緑茶を製造するための新しい方法を開示しており、それにより、作られた茶は最大の香味及び芳香化合物を保持し、それはその他の方法によって作られる緑茶のものよりも高く、かつ外からの添加物はない。
米国特許第7788364B2号明細書 米国特許出願公開第2009/0029003A1号公報 米国特許第4880656号明細書
Zhen, Y. S. 2002. Tea Bioactivity and Therapeutic Potential. Taylor及びFrancis. ロンドン、英国. 第38頁
本発明の目的
本発明は、以下の目的をもってなされた。
1)緑茶の製造のためのエネルギー効率の高い方法を開発すること。
2)外からの添加物なしに、緑茶の品質(香味(フレーバー)及び芳香(アロマ))を高めること。
3)制御された温度及び気圧下で内因性酵素(ポリフェノールオキシダーゼ及びペルオキシダーゼ)を不活性化することによって自然の香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)を製造し、それによってフレーバーグリーンティー製造のための新規な方法を開発すること。
4)緑茶において、増大した望ましい芳香特性を保持すること。
5)気圧及び温度の調節を通して、緑茶製造加工時に、酵素的酸化過程の完全な制御をすること。
本発明を、図1〜8を用いて説明する。
図1は、新しい緑茶中のテアニン、カフェイン、及びカテキンを示すRP−HPLCクロマトグラムである(GT−A)。 図2は、オーブンで加工した緑茶中のテアニン、カフェイン、及びカテキンを示すRP−HPLCクロマトグラムである(GT−B)。 図3は、スチームによって加工した緑茶中のテアニン、カフェイン、及びカテキンを示すRP−HPLCクロマトグラムである(GT−C)。 図4は、平鍋焙焼(pan roasting)によって加工した緑茶中のテアニン、カフェイン、及びカテキンを示すRP−HPLCクロマトグラムである(GT−D)。 図5は、新しい緑茶中に存在する主な揮発性成分のGCプロファイルである(GT−A)。 図6は、オーブンで加工した緑茶中に存在する主な揮発性成分のGCプロファイルである(GT−B)。 図7は、スチームによって加工した緑茶中に存在する主な揮発性成分のGCプロファイルである(GT−C)。 図8は、平鍋焙焼によって加工した緑茶中に存在する主な揮発性成分のGCプロファイルである(GT−D)。
表1: 緑茶の様々なサンプル中の茶の主要成分の量を示すデータである。
表2: 緑茶の様々なサンプル中の主な揮発性成分を示すデータである。
本発明のまとめ
第一の側面では、本発明は、温度及び気圧の制御された条件下で、自然の香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)を製造するためのエネルギー効率の良い方法を提供する。
第二の側面では、本発明は、温度及び気圧の制御されたパラメータによって、内因性の茶の芽の酵素を停止させることによって緑茶を製造するための新しい方法を開示した。
したがって、本発明は、他に類のない且つ高められた香味(フレーバー)をもつ新規な緑茶を製造するためのエネルギー効率の良い方法を提供し、その方法は以下の工程:
a)新鮮な摘み取った茶の芽を、制御された温度及び圧力で2〜3時間萎れさせる工程であって、温度は60〜70℃の範囲であり、気圧は0.6〜0.7気圧の範囲である工程、
b)処理した(制御して萎れさせた)茶を、制御した条件下で10〜15分間
の特定の時間、丸め(rolling)る工程、
c)丸めた茶を制御された温度及び圧力で、60〜80℃の範囲の温度及び0.6〜0.7気圧の圧力で乾燥させる工程、
を含む。
発明の詳細な説明
緑茶を製造するために本発明で用いる茶の芽は、チャノキ(Camellia sinensis)及びアッサム茶(Camellia assamica)亜種から得られる。
本発明で用いる用語「茶の芽(Tea shoot)」は、上の2〜3枚の葉及び茎の部分を含めた頂芽をいう。
自然の香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)を製造するための方法は、以下の工程を含む:
a)最初に、新鮮な摘み取った茶の芽を、制御された温度及び圧力下で処理し(萎れるようにしておき)、そうして酵素活性を止めることによって葉から余分な水分を除去する。温度は60〜70℃の範囲に厳密に保つとともに、気圧を0.6〜0.7気圧に保って自然の香味付けされた茶(フレーバーティー)を得る。
b)制御された条件で、10〜20分間の範囲の特定の時間の間、処理して萎れた茶の芽(工程a)を丸め、好ましい時間は10〜15分間であり、それにより茶の自然な緑色を失うことなく最大の香味を得る。
c)最後に、丸めた(巻かれた)茶の芽を、温度及び気圧の制御された条件下で乾燥させた。乾燥温度は60〜80℃の範囲に保つとともに、気圧を0.6〜0.7気圧に保った。
d)この乾燥された作られた茶は、自然の香味と芳香に満ちた、非常に透明かつ自然な明るい緑色の浸出液をもたらす。
e)温度及び気圧を調節するための設備を備えた部屋又は戸棚を使用して、緑茶製造の上で述べた方法を行うことができる。
緑茶は、以下の例によって示されるように、本発明にしたがって製造した。
例1
この例は、香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)の製造を示す。
自然の香味付けされた緑茶を製造するために、500gの新鮮な茶の芽(2〜3枚の葉と芽)を集めた。その茶の芽を60℃の特定温度に調節した制御された部屋に入れ、気圧を0.6気圧に連続的に保った。芽は、酵素活性を止めることによって、2時間萎れるようにさせておいた。制御した温度及び気圧下にある萎れた芽を直ちにできる限り短時間(10〜15分間)の間で丸めた。丸めた(巻いた)茶を直ぐに制御した温度(80℃)及び制御した気圧(0.7気圧)で乾燥させるために同じ乾燥機に入れた。このようにして、自然の香味付けされた新規な緑茶を製造し、これは熱水(80〜90℃)で煎じたときに、透明で自然な緑色でかつ香味のある浸出液を与えた。
例2
この例も香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)の製造を示している。
1kgの新鮮な茶の芽(2枚の葉と芽)を、強められた芳香と香味をもつ緑茶の製造に用いた。茶の芽を初めに、初期温度を70℃に調節した部屋に入れ、気圧を0.7気圧に連続的に保った。芽は、酵素活性を止めることによって3時間萎れるようにさせておいた。萎れた後でその芽を取り出し、直ぐに非常に短い時間(10〜15分間)丸めた(巻いた)。丸められた茶を直ぐに調節された温度(70℃)及び調節された気圧(0.6気圧)で再び乾燥させるために同じ部屋に入れた。このようにして、自然の香味付けされた新規な緑茶を製造し、これは熱水(80〜90℃)中で煎じたときに、透明で自然な緑色でかつ香味のある浸出液を与えた。
例3
この例は、HPLC分析による、緑茶の主な不揮発性成分の分析を示している。
新規な緑茶(GT−A)のHPLC分析は、その中に存在する主な植物成分の評価のために行った。本発明者は、3つの別々に製造した緑茶サンプルを集めた。
1.オーブン中で加工した緑茶の葉(GT−B)
2.蒸すことによって加工した緑茶の葉(GT−C)
3.平鍋で焙焼することによって加工した緑茶の葉(GT−D)
これら4種の緑茶(GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−D)を、主要な植物成分、すなわち、その中のカテキン、カフェイン、及びテアニンの存在について、RP−HPLCを使用して比較した。
サンプル調製のための緑茶の抽出
全4種の緑茶サンプルの正確に約1gを秤量した。それらを乳鉢と乳棒を使用して粉末状にまで細かくし、次に溶媒抽出した。抽出は、溶媒として70%アセトンを用いる冷浸によって行った。20、20、及び10mlの抽出溶媒を用いて、3回の続けての抽出を行った。抽出液を濾過して貯めた。貯めた濾液から、Buchi Rota vapor(蒸発装置)を使用して溶媒を除去し、残った水性部分を再び蒸留水を用いて50mlにした。このようにして、4種の茶全ての抽出物を調製した。
4種全ての緑茶のこれらの上で得られた抽出物を、HPLC分析の前に0.45ミクロンのナイロン(登録商標)メンブランフィルターでろ過した。
RP−HPLC分析
4種の緑茶GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−Dの全てを、Waters HPLCシステムを使用することによって分析した。アセトニトリル及び水(0.01%TFAを含む)を溶媒として用いた。HPLC条件は0分において10%Aから始め、溶媒の勾配を5mlの速度でゆっくり高めていき、3分において10%から15%へ増大させ、5分で20%へ、次に、8及び10分において25%及び30%にそれぞれ増大させた。勾配を2分の間30%A及び70%Bに保ち、次に16分において20%のAへ、18分において15%Aへ、そして最後に勾配を再び20分までに10%の溶媒Aにした。注入体積は10μlで保った。
4種の全ての葉、すなわち、GT−A(図1)、GT−B(図2)、GT−C(図3)、及びGT−D(図4)のHPLCクロマトグラフィー
HPLC分析の結果は、各個別の標準品についてプロットした線形回帰式(y=mx+c)[式中、y=ピーク面積、x=標準品の濃度(マイクログラム/ml)、かつm及びnは定数]を用いて計算した。緑茶の異なるサンプル(GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−D)のテアニン、カフェイン、及びカテキンの量を記録したデータを、表1にまとめた。HPLCデータから、全ての4種の緑茶の中で、本発明に従って製造した緑茶は、その他の茶のサンプルと比較して、同程度のカテキン及びカフェインを含むが、かなり多い量のテアニンを含むことを証明している(表1)。
Figure 0006564791
表1は、緑茶の様々なサンプル(GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−D)の主要な成分の量を示す。
例4
この例は、GC及びGC−MS分析による緑茶の主な揮発性成分の分析を示す。
全ての4種の緑茶、すなわち、GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−DのGC及びGC−MS分析を、本発明者は、それらの中に存在する主な揮発性成分の測定のために行った。さらに、これら4種の緑茶(GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−D)の全てを、主な揮発性成分について比較した。
連続蒸留抽出法(simultaneous distillation extraction (SDE))による緑茶からの揮発性成分の抽出
緑茶からの揮発性成分の抽出のために、本発明者は、延長したコンデンサーと真空ポンプにつないだエアーベントを備えた変形リケンズ-ニッケルソン装置(Rawatら, 2007年)を使用して連続蒸留抽出を行った。コンデンサーの冷媒を、循環式水浴(Plasto Crafts製、モデルNo. LTB 20、ムンバイ、インド国)を使用して5℃に保った。SDE抽出の前に、1.0mLのカプロン酸エチル溶液(100mLのHPLC等級のジクロロメタン中に5μLのカプロン酸エチル)を内部標準として茶に添加した。100gの伝統的な紅茶を、700mlの蒸留水に溶かした1gのスクロースと一緒に1L容積の丸底フラスコに入れた。20mlのHPLC等級のジクロロメタンを溶媒フラスコに入れた。溶媒を加熱するマントルヒーター(Perfit India、200ワット、500ml容積)とサンプルフラスコをそれぞれ60〜70及び75〜80℃に保った。その溶液を、無水硫酸ナトリウム(Merck、ムンバイ、インド国)を用いて夜通し乾燥させた。上述したSDEによって抽出した揮発性化合物を貯め、濃縮して、最終的に窒素フラッシュを用いて5μlに濃縮し、分析のためにGC及びGC−MSに注入した。
緑茶の様々なサンプル、すなわち、GT−A(図5)、GT−B(図6)、GT−C(図7)、及びGT−D(図8)中に存在する揮発性成分のGCプロファイル及びデータを表2に示した。新規な緑茶(GT−A)のGCプロファイルは、その他の緑茶サンプルと比較して、様々な揮発性化合物の優越性を明らかに示している。GC/MS分析によるGT−A中のo-キシレン、1−オクタノール、3,5−オクタジエン−2−オン、α−イオノン、及び6,10,14−トリメチル−2−ペンタデカノンなどの揮発成分の優越性(表2)は、この緑茶がより多くの芳香(アロマ)及び香味(フレーバー)特性を有していることを示している。これらの結果は、緑茶を作るためのこの方法論を用いて、エネルギー効率についての追加の利点とともに、外からの添加物なしに、全体としての緑茶の品質を高めることができることを明らかに示した。
Figure 0006564791
(表2の続き)
Figure 0006564791
表2は、緑茶の様々なサンプル(GT−A、GT−B、GT−C、及びGT−D)中の主な揮発性成分を示す。
利点
本発明は以下の利点を有する。
1)強められた香味を有する緑茶(フレーバーグリーンティー)を製造するためのエネルギー効率の良い方法を提供する。
2)本発明は、高品質の香味付けされた緑茶(フレーバーグリーンティー)の製造方法を開示する。
3)本発明は、茶の製造の様々な工程、すなわち、(茶の芽を)萎れされる工程、丸める(巻く)工程、及び乾燥させる工程の条件の標準化を開示した。
4)本発明にしたがって製造した緑茶は、香味(フレーバー)及び芳香(アロマ)特性が豊かである。
5)本発明は、強められた官能特性をもつ緑茶の製造をもたらす。
6)強められた芳香(アロマ)及び香味(フレーバー)をもち、いかなる種類の外からの添加物もない高品質の緑茶。

Claims (7)

  1. 以下の工程:
    a)新鮮な摘み取った茶の芽を、制御された温度及び圧力で2〜3時間萎れさせる工程であって、温度は60〜70℃の範囲であり、気圧は0.6〜0.7気圧(60.80〜70.93kPa)の範囲であり、葉から余分な水分が除去される工程、
    b)処理した(制御して萎れさせた)茶を、制御した条件下で10〜15分の範囲の特定の時間、丸める工程、
    c)丸めた茶を、制御した温度及び圧力で、60〜80℃の範囲の温度及び0.6〜0.7気圧(60.80〜70.93kPa)の圧力で乾燥させて、所望の緑茶を得る工程、
    を含む、強められた香味をもつ高品質の緑茶を製造するためのエネルギー効率の良い方法。
  2. 温度及び気圧を調節するための設備を備えた部屋又は戸棚を使用して、工程a)及びc)の所望する温度及び圧力を保って、所望する緑茶を得る、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
  3. 60〜70℃の範囲の制御された温度(気圧は0.6〜0.7気圧(60.80〜70.93kPa)の範囲である)のもとで香味付けされた緑茶を製造するために萎れさせる間に、新鮮な茶の芽の酵素活性が止められる、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
  4. 用いる茶の芽が上の2〜3枚の葉と、茎の部分を含めた頂芽を含む、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
  5. 用いる茶の芽がチャノキ(Camellia sinensis)及びアッサム茶(Camellia assamica)亜種から得られる、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
  6. 工程c)で得られる緑茶が、平鍋で焙焼しかつ熱処理した緑茶と比較して不快な焙焼臭のない、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
  7. 工程c)の緑茶から、前記緑茶を熱水(80〜90℃)中で煎じることによって得られた作られた茶が、自然の香味と芳香に満ちた非常に透明で自然な緑色の浸出液を与える、請求項1に記載のエネルギー効率の良い方法。
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