JP6540654B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉における吹抜けの兆候を検出する高炉操業方法に関する。
高炉操業においては、コークスや鉱石の原料の降下状態を管理することが重要であり、炉下部から一定量の熱風を送り、炉上部から安定的に原料を降下させて、熱バランスを保つことが必要である。高炉炉内では炉上部から装入された原料が下降する間に、段階的に昇温、還元、溶融等の各過程を経て全体の熱的バランスが保たれている。
このとき、高炉炉内では、堆積した原料の間隙を通り熱風が炉下部から上昇している。高炉の水平断面を考えると間隙の大きい部分には多くの熱風が上昇し、間隙の小さい部分では相対的に少ない熱風が上昇する。通常は、高炉の中心部側に比較的粗いコークスを多く装入し、炉壁部側に比較的細かい鉱石を多く装入することで安定して原料を下降させている。そして、高炉での生産性を高く維持するために、熱風の送風量を増加させて、より多くのコークスを燃焼させ、鉱石の昇温、還元、溶融の促進を図っている。
しかしながら、送風量を増加させ過ぎると高炉炉内を上昇する熱風の圧力と、高炉炉内の原料の荷重とのバランスが局所的に崩れる場合がある。バランスが崩れた部分では炉内のガスが原料を吹上げて上昇するという現象が発生することがある。このような現象は、吹抜けと呼ばれる。高炉炉内の原料は、高炉中心を軸として軸対象になるように装入されているが、コークスや鉱石の装入中の粒度変化を完全に防止することはできないので、原料の間隙を完全に軸対象とすることはできない。従って、上記のような吹抜けが高炉炉内の水平断面の一部分で生じることがある。
高炉炉内で吹抜けが発生すると、原料が昇温、還元といった過程を経ずに落下するので、炉下部の冷却を誘引する。また、熱風ガスが保有する熱エネルギーが利用されないまま炉外に放出されるので、高炉炉内の熱バランスがくずれ、高炉炉内が冷えて炉況不調を引き起こす原因になることが多い。
吹抜けの発生を検出するものとして、シャフト部に設置された圧力計にて圧力を測定し、圧力の変動に基いて吹抜けを検出することが知られている。また、特許文献1には、高炉のシャフト部に複数の音響センサ、または、振動センサを設け、当該センサの測定値が予め定められた閾値を超えた表面域の面積を推定し、当該面積のシャフト全展開面積に対する比率に応じて減風量を決定して減風する方法が開示されている。さらに、炉口部に設定された固定式温度計によって炉頂部のガス温度を測定することで、ガスの温度変化を、吹抜け発生の兆候として検出する方法も知られている。
特許第2970357号公報
高炉内の吹抜けが発生する場合、その端緒となるのは、高炉内を水平断面で見たときに炉内を上昇する熱風の圧力と原料の間隙の比較的小さな箇所での原料荷重のバランスが崩れることと考えられる。このため、この端緒を検知することで、早期に高炉の吹抜けの兆候を検出でき、これにより、早期に対策することができる。
しかしながら、シャフト部に設置された圧力計、音響センサ、または、振動センサでは、炉壁の圧力変動しか検出できない。このため、これらのセンサを用いた方法では、炉壁部近傍の吹抜けの兆候を検出できたとしても、それ以外の部分の吹抜けの兆候を検出できない、もしくは、その検出が遅くなるという課題があった。また、固定式温度計を用いた方法では、温度計を設置する梁が原料を炉内へ装入したときの落下ルートと干渉するので、温度計の設置位置が限られる。さらに、炉頂部のガスから温度計への伝熱に時間がある程度必要である。このように、固定式温度計を用いた方法では、温度計の設置位置が限られ、温度計が設置できない部分では、ガス温度を把握することができず、さらに、温度計を設置できた部分においても、ガス温度の測定に時間がかかるので、早期に高炉の吹抜けの兆候を検出できない、という課題があった。
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、高炉の吹抜けの兆候を、早期に高精度に検出することにある。そして、高炉の吹抜けの兆候を検出した場合に、吹抜けの進行を抑制し早期に高炉内のガス流れの乱れを安定させることで、安定した高炉操業を実現させることにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
(1)高炉炉口部の同一平面に設置された複数の超音波センサを用いて、炉口部平面内の複数の測定点の温度を測定し、前記炉口部平面の平均温度に対する前記複数の測定点の温度比を算出し、前記温度比が基準値を超えた場合に吹抜けの兆候があると判断する高炉操業方法であって、前記基準値を、高炉炉内における表層側の1チャージ分の鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比に応じて変更することを特徴とする、高炉操業方法。
(2)前記基準値を超えた測定点が2以上あり、前記2以上の測定点が予め定められた距離内にある場合に吹抜けの兆候があると判断することを特徴とする、(1)に記載の高炉操業方法。
(3)前記予め定められた距離は、前記炉口部平面の単位面積あたりの前記複数の測定点が少ない領域では長くし、前記炉口部平面の単位面積あたりの前記複数の測定点が多い領域では短くすることを特徴とする、(2)に記載の高炉操業方法。
(4)前記層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点においては、前記基準値を1.5とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した測定点においては、前記基準値を前記層厚比に0.5を加えた値にすることを特徴とする、(1)から(3)のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
(5)高炉炉口部の同一平面に設置された複数の超音波センサを用いて、炉口部平面内の複数の測定点の温度を測定し、前記炉口部平面の平均温度に対する前記複数の測定点の温度比を算出し、前記複数の測定点の間の温度比を補間することで前記炉口部平面内の温度比分布を算出し、前記温度比分布の温度比が、基準値を超えた場合に吹抜けの兆候があると判断する高炉操業方法であって、前記基準値を、高炉炉内における表層側の1チャージ分の鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比に応じて変更することを特徴とする、高炉操業方法。
(6)温度比が基準値を超える温度比領域の面積が、前記炉口部平面の面積に対して予め定められた割合以上である場合に、吹抜けの兆候があると判断することを特徴とする、(5)に記載の高炉操業方法。
(7)前記予め定められた割合は、前記炉口部平面の単位面積あたりの前記複数の測定点が少ない領域では大きくし、前記炉口部平面の単位面積あたりの前記複数の測定点が多い領域では小さくすることを特徴とする、(6)に記載の高炉操業方法。
(8)前記層厚比が1.0以下の位置に対応した温度比分布においては、前記基準値を1.5とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した温度比分布においては、前記基準値を前記層厚比に0.5を加えた値にすることを特徴とする、(5)から(7)のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
(9)前記複数の超音波センサに加えて、複数の温度センサを用いて温度を測定することを特徴とする、(1)から(8)のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
(10)前記吹抜けの兆候があったと判断された場合に、高炉炉下部から送風する熱風の送風量を所定量低下させることを特徴とする、(1)から(9)のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
本発明によれば、超音波センサを用いて炉口部平面内の複数の測定点の温度を略連続的に測定し、炉口部平面の平均温度に対する測定点の温度比を用いて高炉の吹抜けの兆候の有無を判断するので、高炉の吹抜けの兆候を早期に検出できる。また、本発明によれば、炉口部平面の平均温度に対する温度比を用いるので、炉口部平面全体の温度が上昇した場合であっても吹抜けの兆候があると誤検知することがなく、鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比によって、吹抜けの兆候があると判断する温度比の基準値を変えるので、通気性の良いコークス層の層厚が厚くなり、その部分に対応した位置の炉口部平面内の測定点の温度が上昇した場合であっても吹抜けの兆候があると誤検知することがない。このように、本発明の高炉操業方法を実施することで、炉口部平面全体の温度上昇及びコークス層の層厚が厚くなることによる温度上昇の影響を除きながら、早期に高精度に高炉の吹抜けの兆候を検出できる。
本実施形態に係る高炉操業方法が実施できる超音波温度計測システム10の一例を示す図である。 プロフィール測定機22を含む高炉30の断面模式図である。 層厚比分布および温度比分布の一例を示す。 層厚比と温度比との関係を示したグラフである。 吹抜けの兆候が発生した状態の炉口部平面内の温度比分布である。 層厚比と温度比との関係を示したグラフである。 炉口部平面内における複数の測定点を示す図である。 炉口部平面内における複数の測定点を示す図である。 炉口部平面内における温度比分布を示す図である。
高炉操業においては、高炉炉内の中心部に比較的粗いコークスを多く装入し、炉壁部に比較的細かい鉱石を多く装入しているので、炉口部空間における水平面(以後、炉口部平面と記載する)のガス温度を考えると、通常は、炉中心部に高温ガスが流れ、炉壁方向に向けて徐々にガス温度が低下する。しかし、高炉内で吹抜けが発生すると、その端緒は、高炉内の一部分に熱風と原料荷重のバランスが崩れることにあるので、その部分では熱風が吹上げ、原料への伝熱が十分行われないまま炉頂へ吹き出す。このため、吹抜けが始まった部分のガス温度は急激に上昇する。
このため、炉口部平面内の複数の測定点の温度を略連続的に測定することができれば、吹抜けが始まった部分のガス温度の上昇を早期に検出することができ、早期に高炉の吹抜けの兆候を検出できると考えられる。
一方、炉口部平面内の測定点の温度は、炉口部平面全体の温度上昇や、通気性の良いコークス層が厚くなり通気性が向上することでも上昇する。したがって、炉口部平面全体の温度上昇の影響や、コークス層の層厚の温度上昇への影響を除くことで、高い精度で吹抜けの兆候を検出できると考えられる。
発明者らは、炉口部の同一平面に設置された複数の超音波センサを用いて、炉口部平面内の複数の測定点の温度が略連続的に測定できることに着目し、これら複数の測定点で温度上昇が見られた場合に吹抜けの兆候があったと判断することで、高炉の吹抜けの兆候を早期に検出できることを見出した。
さらに、発明者らは、炉口部平面全体の温度上昇や、通気性の良いコークス層の層厚が厚くなって通気性が向上することによる吹抜けの誤検知を考慮して、炉口部平面内の温度上昇を、炉口部平面の平均温度に対する測定点の温度比の上昇で判断するとともに、吹抜けの兆候の有無の基準値を鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比に応じて変える。これにより、炉口部平面全体の温度上昇やコークス層の層厚が厚くなることによる温度上昇の影響を除くことができることを見出して発明を完成させた。以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明する。
図1は、本実施形態に係る高炉操業方法が実施できる超音波温度計測システム10の一例を示す。超音波温度計測システム10は、高炉30の炉口部に沿って同一平面上に等間隔で10個設けられた超音波センサ12と、処理装置14と、プロフィール測定機22とを備える。超音波センサ12は、超音波を発信する発信機と、発信された超音波を受信する受信機とを有する。また、処理装置14は、制御部16と、表示部18と、格納部20とを有する。
処理装置14は、例えば、ワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータである。制御部16は、例えば、CPU等であって、格納部20に保存されたプログラムやデータを用いて、超音波温度計測システム10の動作を制御し、所定の演算を実行する。表示部18は、例えば、LCDまたはCRTディスプレイ等である。格納部20は、例えば、更新記録可能なフラッシュメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、メモリーカード等の情報記録媒体およびその読み書き装置である。格納部20には、超音波温度計測システム10が有する種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラム実行中に使用するデータ等が予め格納されている。
高炉操業中において、任意の超音波センサ12からの超音波を発信し、他の全ての超音波センサ12で当該超音波を受信する。超音波センサ12からの超音波の発信は、制御部16の制御によって、例えば、任意の超音波センサ12から時計回りに順番に繰り返し実行される。それぞれの超音波センサ12は、超音波を発信した発信時間、または、当該超音波を受信した受信時間を制御部16に出力する。
1つの発信時間に対応した9つの受信時間を9つのデータとし、これら9つのデータを1セットのデータとすると、制御部16は、10個の超音波センサ12から10セットのデータを取得する。制御部16は、予め、格納部20に格納されているそれぞれの超音波センサ12間の距離を読み出し、発信時間、受信時間および超音波センサ12間の距離を用いて、それぞれの超音波センサ12間の音速を算出する。音速は、炉口部空間の温度により変化するので、以下の(1)式によりそれぞれの超音波センサ12間の温度を算出できる。
C=331.5×((273+T)/273)・・・(1)
但し、(1)式において、Cは、超音波センサ12間の音速(m/s)であり、Tは、超音波センサ12間の温度(℃)である。なお、(1)式の計算において、より精度を上げるために、炉頂ガスの成分や圧力による補正を加えてもよい。
制御部16は、超音波センサ12間の温度を用いて、それぞれの超音波センサ12を接続した線が交差する複数の測定点の温度を算出する。制御部16は、例えば、複数の測定点の時間(温度の関数)と複数の測定点までの既知の距離とから算出される時間の和が、それぞれの超音波センサ12間の受信時間を再現できるように算出する。
超音波センサ12からの超音波の発信および受信は、精度を保持できる範囲内でなるべく短時間に行うことが好ましい。本実施形態においては、例えば、1つの超音波センサ12から超音波を4秒間発信しながら他の超音波センサ12で当該超音波を受信する。その後、2秒間インタバルを置き、他の一つの超音波センサ12からの超音波の発信とその他の一つの超音波センサ12以外の超音波センサによる受信を行う、ということを同様に繰り返す。図1に示した例においては、10個の超音波センサ12を備えるので、制御部16は、60秒ごとに炉口部平面内の複数の測定点の温度を算出することになる。
制御部16は、炉口部平面内の複数の測定点の温度を算出すると、炉口部平面の平均温度に対する当該複数の測定点の温度比を算出して表示部18に表示する。これにより、使用者は、炉口部平面の平均温度に対する測定点の温度比を確認できる。また、制御部16は、上述した動作を繰り返し実行して炉口部平面内の測定点の温度比を算出し、表示部18に表示した炉口部平面内の温度比を更新する。このようにして、超音波温度計測システム10は、炉口部平面内の測定点の温度比を略連続的に測定する。
本実施形態において、超音波温度計測システム10は、10個の超音波センサ12を備える。1つの超音波センサ12から4秒間発信しながら他の超音波センサ12で当該超音波を受信し、その後、2秒間インタバルをおくので、制御部16は、60秒間で90個のデータを取得する。しかしながら、90個のデータのうち、45個のデータは、同じ超音波センサ12間を逆に測定した重複するデータになる。すなわち、1回目の測定で得られる1セットのデータには重複するものはないが、2回目以降の測定から1セットのデータに含まれる前の測定と重複するデータが1つずつ増える。
このように、測定を繰り返すごとに重複するデータが増えるので、炉口部平面内の複数の測定点の温度比を更新する場合においては、一部前のデータを用いて、30秒ごとに炉口部平面内の温度比を更新することが好ましく、さらには、制御部16が1セットのデータを取得するごとに、すなわち、6秒ごとに炉口部平面内の温度比を更新することがより好ましい。
また、制御部16は、炉口部平面内の複数の測定点の温度比を用いて、炉口部平面内の温度比分布を算出し、表示部18に炉口部平面内の温度比分布を表示してもよい。この場合に、制御部16は、例えば、複数の測定点の間の温度比は、その距離に比例して変化するとして測定点間の温度比を補間し、炉口部平面内の温度比分布を算出する。
プロフィール測定機22は、高炉炉内における表層側の鉱石層またはコークス層の表面プロフィールをマイクロ波によって測定する。図2は、プロフィール測定機22を含む高炉30の断面模式図である。プロフィール測定機22は、マイクロ波送受信機24と、反射角度が可変の反射板26とを有する。
プロフィール測定機22の動作を鉱石層の表面プロフィールの測定を例に説明する。マイクロ波送受信機24は、反射板26に向けて周波数を時間に対して直線的に変化させたマイクロ波を出力する。反射板26によって反射されたマイクロ波は、高炉内の鉱石層に反射され、再び、反射板26に反射されてマイクロ波送受信機24で受信される。受信時に出力しているマイクロ波の周波数と、受信したマイクロ波の周波数との差は、マイクロ波を出力してから再びマイクロ波を受信するまでの時間に比例するので、マイクロ波の周波数の差から算出される時間とマイクロ波の速度とから、マイクロ波送受信機24と鉱石層までの距離が算出できる。そして、反射板26の角度を変えて、鉱石層の表面を走査することで、鉱石層の表面プロフィールが測定される。プロフィール測定機22は、1チャージ分の鉱石が高炉に装入され、鉱石層が形成される毎に鉱石層の表面プロフィールを測定する。なお、1チャージ分の鉱石を複数のバッチに分けて装入される場合においても、プロフィール測定機22は、複数のバッチの鉱石が装入され、1チャージ分の鉱石が装入された後に形成される鉱石層の表面プロフィールを測定する。
プロフィール測定機22は、鉱石層の表面プロフィールを測定すると、鉱石層の表面プロフィールデータを制御部16に出力する。制御部16は、プロフィール測定機22から鉱石層の表面プロフィールデータを取得すると、その直前に取得したコークス層の表面プロフィールデータを用いて鉱石層に対するコークス層の層厚比分布を算出する。なお、コークス層についても同様に、プロフィール測定機22によって表面プロフィールが測定され、その直前に取得した鉱石層の表面プロフィールデータを用いて鉱石層に対するコークス層の層厚比分布が算出される。制御部16は、算出した層厚比分布を表示部18に表示する。これにより、使用者は、鉱石層に対するコークス層の層厚比分布を確認できる。
図3は、層厚比分布および温度比分布の一例を示す。図3(a)に示した層厚比分布および図3(b)に示した温度比分布は、安定した高炉操業が行なわれる状態の層厚比分布および温度比分布である。高炉の中心部側に粗いコークスを装入するので、高炉の中心側の鉱石層に対するコークス層の層厚比は高くなっている。このため、高炉の中心側は比較的高温のガスが流れ、炉壁部には比較的低温のガスが流れるので温度比も炉中心側が高くなり、炉壁側は低くなる。
次に、炉口部平面内の測定点の温度比と、鉱石層に対するコークス層の層厚比との関係について説明する。高炉に装入する原料として算術平均粒径20mmの鉱石と、算術平均粒径45mmのコークスとを用いた場合であって、安定した高炉操業が行われている状態の炉口部平面内の測定点の温度比と、当該測定点の位置に対応した鉱石層またはコークス層の位置における層厚比との関係を調査した所、図4に示すグラフを得た。なお、算術平均粒径とは、Σ(V×d)/Σ(V)(但し、V:粒子径dである粒子の存在比率であり、粒子径dは、各篩の篩目の中間粒径)で定義される算術平均粒径を意味する。
図4は、層厚比と温度比との関係を示したグラフである。図4において、横軸は、層厚比(−)であり、縦軸は、温度比(−)である。また、破線は、安定した高炉操業が行われている状態における温度比の上下限である。なお、本実施形態において、炉口部平面内の測定点の位置に対応した鉱石層またはコークス層の位置とは、炉口部平面内の測定点から鉛直下方向に延ばした線が鉱石層またはコークス層に交わる位置を意味し、層厚比の位置に対応した測定点とは、層厚比を測定した位置から鉛直上方向に延ばした線が炉口部平面に交わる位置の測定点を意味する。
調査の結果、安定した高炉操業が行われている状態において、層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点の温度比は、層厚比に関わらず0.5〜1.5の範囲内になることがわかった。一方、層厚比が1.0を超える位置に対応した測定点の温度比は、層厚比とともに高くなり、層厚比から0.5を減じた値から層厚比に0.5を加えた値の範囲内になることがわかった。なお、この層厚比に対する温度比の傾向は、コークス層が装入された後に算出された層厚比であっても、鉱石層が装入された後に算出された層厚比であっても変わらないことを確認している。
図5は、吹抜けの兆候が発生した状態の炉口部平面内の温度比分布である。図5に示した例においては、吹抜けの兆候が発生して炉口部平面内に高温領域が発生し、その高温領域の温度比が高くなっている。
図6は、層厚比と温度比との関係を示したグラフである。図6において、菱形プロットは、図5に示した高温領域における1つの測定点の層厚比および温度比を示している。図6に示すように、吹抜けの兆候によって生じた高温領域では、安定した高炉操業が行なわれている状態の温度比の範囲を超える温度比が観測される。したがって、制御部16によって算出される温度比を監視し、安定した高炉操業が行なわれている状態の温度比の範囲を超える温度比を検出することで、吹抜けの兆候を検出できることがわかる。
本実施形態において、制御部16は、略連続的に更新される炉口部平面内の温度比を監視し、鉱石層に対するコークス層の層厚比を算出し、層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点では、温度比1.5を基準値として当該基準値を超えた測定点を検出した場合に吹抜けの兆候があったと判断し、層厚比が1.0より大きい位置に対応した測定点においては、層厚比に0.5を加えた温度比を基準値として当該基準値を超えた場合に吹抜けの兆候があると判断する。このように、本実施形態では、吹抜けの兆候の有無を判断する基準値を高炉炉内における層厚比に応じて変更している。
炉口部平面内の測定点の温度は、炉口部平面全体の温度が上昇しても上昇し、通気性のよいコークス層の層厚が厚くなることでも上昇する。これらの温度上昇は、吹抜けによって生じる温度上昇とは関係がないので、吹抜けを検出する際には、これらの影響を除くことが好ましい。本実施形態においては、炉口部平面内の温度を炉口部平面の平均温度に対する測定点の温度比に基づいて吹抜けの兆候を検出するので、炉口部平面全体の温度上昇の影響を除くことができる。さらに、吹抜けの兆候の有無を判断する基準値を層厚比に応じて変更するので、コークス層厚が厚くなることによる温度上昇の影響をも除くことができる。これにより、炉口部平面内の測定点の温度上昇に基づいて吹抜けの兆候を検出する場合よりも高い精度で吹抜けの兆候を検出できる。
なお、上述した実施形態においては、炉口部平面内の測定点の温度比に基づいて吹抜けの兆候の有無を判断する例を示したが、炉口部平面内の温度比分布に基づいて吹抜けの兆候の有無を判断してもよい。この場合に、制御部16は、層厚比が1.0以下の位置に対応した温度比分布においては、温度比1.5を基準値として当該基準値を超えた温度比を検出した場合に吹抜けの兆候があったと判断し、層厚比が1.0より大きい位置に対応した温度比分布においては、層厚比に0.5を加えた温度比を基準値として当該基準値を超えた温度比を検出した場合に、吹抜けの兆候があると判断する。
制御部16は、吹抜けの兆候があると判断した場合に、高炉の炉下部から送風する熱風の送風量を100Nm/min以上低下させる。これにより、高炉内における吹抜けの進行を抑制し、炉況を回復させ、早期にガス流れの乱れを安定させることができる。なお、本実施形態において、100Nm/min以上は送風量を低下させる所定量の一例である。また、送風量の低下量は、少なくとも100Nm/min以上であればよく、上昇した温度に応じて、温度が高い場合には、100Nm/minより多く低下させてもよい。また、上記所定量を、変更前の送風量に対する減少割合で規定してもよく、例えば、1%以上低下させるとしてもよい。ただし、本実施形態においては、高炉内の部分的な吹く抜け減少を早期に兆候として把握できるので、送風量の低下量を多くし過ぎると炉内全体の圧力バランスを過剰に変更してしまうおそれがあるので、送風量の低下量の上限を1000Nm/min以下、あるいは減少割合で10%以下とすることが好ましい。
本実施形態において、制御部16は、層厚比に応じた温度比を用いて吹抜けの兆候を検出するが、これに加えて、予め定められた距離内にある2以上の測定点の温度比が基準値よりも高くなった場合に吹抜けの兆候があると判断してもよい。これにより、さらに高精度に吹抜けの兆候を検出できる。
図7および図8を用いて、予め定められた距離内にある2以上の測定点の温度比が基準値よりも高くなった場合に吹抜けの兆候があると判断する方法について説明する。図7は、炉口部平面内における複数の測定点を示す。図7(a)は、炉口部平面全体を示す図であり、図7(b)は、その部分拡大図である。図7(b)において、測定点50、測定点52、測定点54が、温度比の基準値を超えた測定点であるとし、当該測定点の温度比が鉱石層の表面プロフィールが測定され、次チャージのコークス層の表面プロフィールが測定されるまでに算出されたとして説明する。
制御部16は、炉口部平面内の複数の測定点の温度比を算出すると、鉱石層の表面プロフィールデータと、その前に取得したコークス層の表面プロフィールデータとを用いて算出された層厚比分布を用いて、温度比が基準値を超えた測定点50、測定点52、測定点54を特定する。制御部16は、特定した測定点50、測定点52、測定点54のそれぞれから予め定められた距離を半径とした円60、円62、円64を作成する。制御部16は、作成された円60、円62、円64のいずれかに温度比が基準値を超えた他の測定点が少なくとも1つ含まれる、すなわち、予め定められた距離内温度比が基準値を超えた測定点が2以上ある場合に、吹抜けの兆候があった判断する。
図7(b)に示した例においては、測定点50を中心とした円60の中に、測定点52および測定点54が含まれる。また、測定点52を中心とした円62の中に、測定点50および測定点54が含まれる。さらに、測定点54を中心とした円64の中に、測定点50および測定点52が含まれる。このように、図7(b)に示した例においては、測定点50を中心とした円60の中に温度比が基準値を超えた測定点52および測定点54が含まれるので、制御部16は、吹抜けの兆候があると判断して、表示部18に吹抜けの兆候がある旨を表示する。
なお、図7(b)に示した例においては、測定点50を中心とした円60の中に、測定点52および測定点54が含まれる例を示したが、測定点50を中心とした円60の中に、測定点52が含まれ、測定点54が含まれない場合であっても制御部16は、吹抜けの兆候があると判断する。また、仮に、測定点54を中心とする円64に測定点50および測定点52が含まれない場合であっても、測定点50を中心とした円60の中に、測定点52が含まれる場合には制御部16は、吹抜けの兆候があると判断する。
図8は、炉口部平面内における複数の測定点を示す。図8(a)は、炉口部平面全体を示す図であり、図8(b)は、その部分拡大図である。図8(b)において、測定点56、測定点58が、温度比の基準値を超えた測定点であるとする。
図8(b)に示した場合において、制御部16は、図7(b)で説明したように、温度比が基準値を超えた測定点56、測定点58を特定し、測定点56、測定点58のそれぞれから予め定められた距離を半径とした円66、円68を作成する。なお、円66および円68の半径は、図7(b)における円60、円62、円64の半径と同じである。
図8(b)に示した例においては、測定点56を中心とした円66の中に、温度比が基準値を超えた測定点58は含まれない。また、測定点58を中心とした円68の中に、温度比が基準値を超えた測定点66は含まれない。このように、図8(b)に示した例においては、予め定められた距離内に温度比が基準値を超えた測定点が2以上ないので、制御部16は、吹抜けの兆候がないと判断する。なお、制御部16は、吹抜けの兆候がないと判断した場合に、その旨を表示部18に表示してもよい。
このように、本実施形態では、予め定められた距離内に基準値を超えた温度比となった測定点が2以上ある場合に、制御部16は、吹抜けの兆候があると判断する。これにより、吹抜けの兆候がないのに、何らかの不具合で1つの測定点の温度比が基準値を超えたとしても、そのことで吹抜けの兆候があると制御部16が誤検出することを回避でき、より高精度に高炉の吹抜けの兆候を検出できるようになる。また、何らかの不具合で2以上の測定点の温度比が基準値を超えたとしても、それらの測定点が予め定められた距離内になければ、吹抜けの兆候があると誤検出することがない。
高炉の吹抜けが発生すると、吹抜け部から高温の熱風が吹き上げられ、その高温領域は徐々に広がる。このため、吹抜けの兆候としては近接した複数の測定点の温度が高温になる。このため、予め定められた距離内の2以上の測定点の温度比が基準値を超えた場合に、吹抜けの兆候があると判断することで、制御部16は、吹抜けの誤検知を抑制しながら、早期に高炉の吹抜けの兆候を検出できる。
なお、予め定められた距離は、以下に示す方法で予め定めてよい。本実施形態においては、複数の測定点を中心に円を作成し、当該円に他の測定点が含まれる最小の半径を求める。そして、炉口部平面におけるそれぞれの測定点で求められた最小の半径のうち、最大の値を予め定められた距離としてよい。このように、最大の値を予め定められた距離とすることで、予め定められた距離内に2つの測定点が含まれない状況を回避できる。
また、図1に示したように、超音波センサ12を10個設けた場合であって、上述した方法で予め定めた距離を定めると、最小の半径は、炉口部平面の単位面積あたりの測定点が多い炉壁部側の領域では小さい半径となる一方で、炉口部平面の単位面積あたりの測定点が少ない中心部側の領域では大きい半径となる。そのため、上述した方法に従うと、予め定められた距離は、これらの半径のうち最大の値とするので、予め定められた距離としては、炉中心側の領域に対応した大きい半径が採用される。
予め定められた距離を大きい半径にして、炉口部平面の単位面積あたりの測定点が多い炉壁部側の領域における吹抜けの兆候の有無を判断すると、半径が大きいので、ある測定点に近接する測定点だけでなく、近接しない他の測定点を含む円になり、近接した2つの測定点の温度上昇に基づいて吹抜けを検出できないおそれが生じる。このため、予め定められた距離を、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が少ない領域では長くし、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が多い領域では短くしてもよい。例えば、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が少ない中心部側の領域と、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が多い炉壁部側の領域とに分け、これらの領域のそれぞれで上述した方法を用いて予め定められた距離を決定する。このように、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数に基づいて予め定められた距離を決定することで、さらに誤検知を少なくし、高精度に高炉の吹抜けの兆候を検出できる。
なお、制御部16が、層厚比に応じた温度比分布を用いて吹抜けの兆候を検出する場合には、温度比分布において基準値を超えた温度比領域の面積が、炉口部平面の面積に対して予め定められた割合以上である場合に、吹抜けの兆候があると判断してもよい。図9を用いて、基準値を超えた温度比領域の面積が、炉口部平面の面積に対して予め定められた割合以上である場合に吹抜けの兆候があると判断する方法について説明する。
図9は、炉口部平面内における温度比分布を示す。図9において、温度比領域44は、温度比が基準値を超えた温度比領域であるとする。制御部16は、炉口部平面内の温度比分布を算出すると、鉱石層の表面プロフィールデータと、その前に取得したコークス層の表面プロフィールデータとを用いて算出された層厚比分布を用いて、温度比が基準値を超えた温度比領域を特定し、当該温度比領域の面積を測定する。
制御部16は、予め格納された炉口部平面の面積を示すデータを格納部20から読み出し、炉口部平面の面積に対する温度比が基準値を超えた温度比領域の割合を算出する。制御部16は、当該割合が5%以上であった場合に、高炉の吹抜けの兆候があると判断する。なお、5%は、予め定められた割合の一例である。予め定められた割合は、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数によって定めてよく、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が少ない領域では当該割合を大きくし、炉口部平面の単位面積あたりの測定点の数が少ない領域では割合を小さくしてよい。
図9に示した例において、温度比領域44の面積は、炉口部平面の面積の6%である。このように、図9に示した例においては、基準値を超えた温度比領域44の面積が5%以上であるので、制御部16は、高炉の吹抜けの兆候があると判断し、表示部18に高炉の吹抜けの兆候がある旨を表示する。
一方、温度比分布において基準値を超えた温度比領域の面積の割合が、炉口部平面の面積の5%未満の場合、制御部16は、高炉の吹抜けの兆候はないと判断する。なお、制御部16は、高炉の吹抜けの兆候がないと判断した場合に、その旨を表示部18に表示してもよい。
吹抜けの兆候がないのに、何らかの不具合で局所的に基準値を超えた温度比領域が生じたとしても、他の温度比領域は基準値を超えないので、基準値を超えた温度比領域の面積は狭くなる。本実施形態において、制御部16は、温度比分布において温度比が基準値を超えた温度比領域であって、当該温度比領域の面積が炉口部平面の面積に対して5%以上である場合に、高炉に吹抜けの兆候があると判断する。これにより、何らかの不具合で局所的に温度比が基準値を超えた部分が生じた場合に、吹抜けの兆候を誤検出することを回避できる。このように、温度比分布における温度比が基準値を超えた温度比領域の面積の割合が、炉口部平面の面積の5%以上である場合に高炉の吹抜けの兆候があると判断することで、制御部16は、吹抜けの兆候を誤検出することを回避し、高精度に吹抜けの兆候を検出できる。
なお、本実施形態においては、制御部16が吹抜けの兆候があると判断した場合に、制御部16が高炉30の炉下部から送風する熱風の送風量を100Nm/min以上低下させる例を示したがこれに限られない。例えば、使用者が表示部18に表示された層厚比と、炉口部平面内の複数の測定点の温度比または温度比分布を確認し、上述した方法に従って吹抜けの兆候の有無を判断し、吹抜けの兆候があると判断した場合に、使用者の操作によって高炉30の炉下部からの熱風の送風量を100Nm/min以上低下させてもよい。
また、本実施形態においては、炉口部周面に超音波センサ12を設けて炉口部平面内の温度を測定する例を示したが、超音波センサに加えて固定式温度センサを複数設けてもよい。固定式の温度センサを炉口部平面内における複数の測定点がない位置に設けることで、炉口部平面内における温度測定位置を追加できる。これにより、炉口部平面内の温度をより詳細に測定でき、温度測定精度を向上できる。
また、本実施形態においては、超音波温度計測システム10が超音波センサ12を10個備える例を示したが、超音波センサ12の数は10個に限られず、少なくとも5個以上あればよい。さらに、超音波センサ12を高炉30の炉口部に沿って等間隔に設けた例を示したが、これに限られない。超音波センサ12を接続した線が交差する測定点の数を増やすことを目的として、超音波センサ12の設置間隔をそれぞれ変えてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲に限定するものではない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中に示した装置、システムおよび方法における動作の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現し得ることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書において、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 超音波温度計測システム
12 超音波センサ
14 処理装置
16 制御部
18 表示部
20 格納部
22 プロフィール測定機
24 マイクロ波送受信機
26 反射板
30 高炉
40 温度比領域
50 測定点
52 測定点
54 測定点
56 測定点
58 測定点
60 円
62 円
64 円
66 円
68 円

Claims (8)

  1. 高炉炉口部の同一平面に設置された複数の超音波センサを用いて、前記複数の超音波センサのそれぞれを接続した線が交差する点である炉口部平面内の複数の測定点の温度を測定し、
    前記炉口部平面の平均温度に対する前記複数の測定点の温度比を算出し、
    前記温度比が基準値を超えた場合に吹抜けの兆候があると判断する高炉操業方法であって、
    前記基準値を、高炉炉内における表層側の1チャージ分の鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点においては前記基準値を一定とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した測定点においては前記層厚比が大きくなるに従って前記基準値を大きくすることを特徴とする、高炉操業方法。
  2. 前記基準値を超えた測定点が2以上あり、前記2以上の測定点が予め定められた距離内にある場合に吹抜けの兆候があると判断することを特徴とする、請求項1に記載の高炉操
    業方法。
  3. 前記層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点においては、前記基準値を1.5とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した測定点においては、前記基準値を前記層厚比に0.5を加えた値にすることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高炉操業方法。
  4. 高炉炉口部の同一平面に設置された複数の超音波センサを用いて、前記複数の超音波センサのそれぞれを接続した線が交差する点である炉口部平面内の複数の測定点の温度を測定し、
    前記炉口部平面の平均温度に対する前記複数の測定点の温度比を算出し、
    前記複数の測定点の間の温度比を補間することで前記炉口部平面内の温度比分布を算出し、
    前記温度比分布の温度比が、基準値を超えた場合に吹抜けの兆候があると判断する高炉操業方法であって、
    前記基準値を、高炉炉内における表層側の1チャージ分の鉱石層厚に対するコークス層厚の層厚比が1.0以下の位置に対応した測定点においては前記基準値を一定とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した測定点においては前記層厚比が大きくなるに従って前記基準値を大きくすることを特徴とする、高炉操業方法。
  5. 温度比が基準値を超える温度比領域の面積が、前記炉口部平面の面積に対して予め定められた割合以上である場合に、吹抜けの兆候があると判断することを特徴とする、請求項に記載の高炉操業方法。
  6. 前記層厚比が1.0以下の位置に対応した温度比分布においては、前記基準値を1.5とし、前記層厚比が1.0より大きい位置に対応した温度比分布においては、前記基準値を前記層厚比に0.5を加えた値にすることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の高炉操業方法。
  7. 前記複数の超音波センサに加えて、複数の温度センサを前記炉口部平面内における複数の測定点がない位置に設けて、前記複数の温度センサの設置位置の温度を測定し、
    前記複数の測定点に前記設置位置を追加することを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
  8. 前記吹抜けの兆候があったと判断された場合に、高炉炉下部から送風する熱風の送風量を所定量低下させることを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の高炉操業方法。
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