JP2017190482A - 高炉のセンサ故障検知システム及び異常状況の予測システム - Google Patents
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Description
吹き抜けが生じると、固体とガスとの熱交換が十分に行われないため、ガスが高温のまま直接、高炉上部へ抜け出てしまうこととなり、銑鉄の温度低下などが発生し、銑鉄の製造が正常に行われないことになる。それ故、吹き抜けの発生可能性や吹き抜け発生時の規模を予見することは高炉の安定操業の観点から非常に重要である。
例えば、特許文献1は、炉内に装入した装入物から溶銑を生成する高炉の操業中、前記高炉内の物理量を測定し、その結果に基づいて吹き抜けの発生を予測する方法において、高炉の高さ方向へ適宜距離を隔てた位置で前記物理量を経時的に測定し、得られた両物理量の差を算出し、算出された位置的差分と異なる時刻の位置的差分との差である経時的差分を求め、得られた経時的差分及び前記位置的差分を用いて吹き抜けが発生するか否かを判断する予測方法を開示する。
ただ、このような圧力センサや温度センサは、精密機器であるため熱に弱く、耐熱性を備えたものであっても故障が起きることは避けがたい。故障した圧力センサや温度センサを用いると、センサの計測値が本来の値からずれ、正確な物理量が取得できなくなる。
本発明は、上記問題点を鑑みて為されたものであり、圧力や温度などの物理量をセンシングして高炉の異常状況を予測する際に、物理量をセンシングするセンサが故障している場合であっても、センサの故障を迅速に検知でき、また故障したセンサがあっても高炉の異常状況を精度良く検出することができる高炉のセンサ故障検知システム及び異常状況の予測システムを提供することを目的とする。
本発明に係る高炉のセンサ故障検知システムは、高炉に設けられた複数のセンサで計測された計測値に基づいて操業を行う高炉に対して、前記複数のセンサのうち、対象となるセンサの故障を検知する高炉のセンサ故障検知システムであって、前記複数のセンサのうち、対象となるセンサについて、当該対象となるセンサの周辺のセンサで計測された計測値から、前記対象となるセンサの計測結果の推定値を推定する第1のステップと、前記第1のステップで推定された推定値の挙動、及び前記対象となるセンサで計測される計測値の挙動から、前記対象となるセンサの乖離度を計算する第2ステップと、前記第2ステップで計算された乖離度が、炉況に応じて予め定められた閾値以上であって、かつ前記周辺のセンサの乖離度と比べて最も大きい場合に、前記対象となるセンサを故障していると判断する第3ステップと、備えていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記対象となるセンサの第1のステップで、既に「故障している」と判断されたセンサが周辺のセンサとして選択された場合は、前記「故障している」と判断されたセンサの故障判断における第1のステップで得られる推定値で、前記対象となるセンサに対する周辺のセンサの計測値を置き換える第4のステップを設け、前記周辺のセンサの乖離度がすべて閾値を下回るまで、前記第4のステップを繰り返すとよい。
前記第1のステップで、前記対象となるセンサの周辺のセンサで計測された計測値から、前記対象となるセンサの計測結果の推定値を推定するに際しては、
前記対象となるセンサに対する周辺のセンサの計測値を、前記求められた平均値で置き換える第5のステップを行うとよい。
一方、本発明に係る高炉の異常状況の予測システムは、高炉に設けられた複数のセンサで計測された計測データに基づいて、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模をスコア値にて予測する高炉の異常状況の予測システムであって、前記複数のセンサのうち、故障しているセンサの個数が、予め定められた閾値より小さい場合には、第1補正処理を行った上で、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模を示すスコア値を算出し、前記複数のセンサのうち、故障しているセンサの個数が、予め定められた閾値以上である場合には、第2補正処理を行うことで、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模を示すスコア値を算出するように構成されていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記第1補正処理は、正常な温度センサの計測値を用いて補間することにより、前記故障している温度センサの計測データを算出するように構成されているとよい。
なお、好ましくは、前記第2補正処理は、前記算出されたスコア値のすべてを、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模が最大であることを示すスコア値に置き換える構成とされているとよい。
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態の高炉のセンサ故障検知システム及び異常状況の予測システムが設けられた高炉設備1について説明する。
図1及び図2に示す如く、高炉設備1は、竪型円筒状の炉体2を、その軸心が上下方向を向くように配備したものであり、この炉体2の外部は鋼板製の鉄皮3で覆われていて、炉体2の内部は耐火物4(耐火煉瓦)で内張りされている。この高炉の炉体2における上下方向の上端側や下端側は中途側に比べて細く絞られており、上述した炉体2は、上からシャフト部、直胴状のベリー部、さらにその下に、上広がりのボッシュ部、そして最下部の炉床部より構成されている。そして、シャフト部〜ボッシュ部の炉体2の外周面に上述した鉄皮3が設けられており、鉄皮3の内側に耐火物4が設けられている。さらに、シャフト部に設けられる鉄皮3と耐火物4の間には、ステーブ9と呼ばれる水冷金物を埋設されており、このステーブ9に水などの冷却剤などを流通させることで炉体2を冷却することが可能となっている。
さらに、炉床部の側壁には、銑鉄(溶銑)を取り出す出銑口11が設けてあり、この出銑口11より数時間おきに銑鉄が出銑される。
次に、上述した高炉設備1を用いて銑鉄を製造する際の手順を説明する。まず、付帯設備の一つである装入装置により、コークスなどの燃料を兼ねる還元材と鉄鉱石とを高炉の頂部から層状となるように投入する。加えて、不純物除去の目的で石灰石を入れる。このように原料が供給された高炉に対して、羽口10から熱風を吹き入れて内部のコークスを燃焼させる。
それ故、本発明では、温度や圧力などの物理量を計測するセンサを高炉に設けて、これらのセンサで計測された温度や圧力などの物理量に基づいて高炉の操業において吹き抜けの発生を未然に防止できるようにしている。
ただ、上述したセンサは、粉塵が舞うと共に高温とされた劣悪な環境に存在する高炉に設けられているため、センサが頻繁に故障することは避けられない。そのため、故障したセンサから出力される誤ったデータにより間違った操業アクションが行われる可能性があり、センサが故障していることを確実に検知する技術、言い換えれば高炉のセンサ故障検知システムが必要となる。
具体的には、本発明のセンサには、複数の温度センサ及び/又は圧力センサが用いられる。上述した複数の温度センサや圧力センサは、上述した炉体2(炉壁)の外周面を全周に亘って取り囲むように円環状に形成されたステーブ9に取り付けられている。また、このステーブ9は、シャフト部の外周面において、上下方向に所定の距離をあけるように複数条に亘って形成されており、本実施形態でも3条のステーブ9が上下方向に距離をあけて設けられている。
具体的には、シャフト部には、周方向及び上下方向に均等に配設されたステーブ9に、圧力センサ及び温度センサが設けられるものとなっている。この構成により、周方向及び上下方向に均等に間隔をあけて炉体2の圧力や温度を計測できるようになっている。
予測部は、温度センサで計測された「ステーブ温度」及び圧力センサで計測された「ステーブ圧力」に基づいて、上述した「吹き抜け」の発生可能性や発生規模の予測に必要な各スコア、具体的には、温度重心スコア、温度差スコア、平均温度スコア、炉体圧スコアを算出している。
具体的には、「ステーブ平均温度」は、一つのステーブ9に設けられた複数の温度センサで検知される「ステーブ温度」を、一つのステーブ9に設けられるすべてのセンサで平均した平均温度である。また、「ステーブ温度差」は、上下方向に設けられる複数のステーブ9に対してそれぞれ求められる「ステーブ平均温度」に対して、炉体2の最も上部側にあるものと下部側にあるものとの平均温度差を算出したものである。
ところで、上述したように、温度センサや圧力センサは、精密機器であるため熱に弱く、耐熱性を備えたものであっても故障が起きることは避けられない。故障した圧力センサや温度センサを用いると、センサの計測値が本来の値からずれ、正確な温度や圧力が取得できなくなる。
そして、判断部において「故障している」と判断された温度センサの個数(故障数)が予め定められた上限個数以下である場合には、第1補正処理を用いて「ステーブ温度」の計測結果を補正し、補正した「ステーブ温度」に基づき「吹き抜け」の発生規模を予測している。
一方、判断部において「故障している」と判断された温度センサの個数が予め定められた上限個数を超えるか、「故障している」と判断された圧力センサの個数が予め定められた上限個数を超える場合は、第2補正処理を用いて「ステーブ温度」や「ステーブ圧力」の結果を「吹き抜け」の見逃しが起こらないようなものに補正し、補正した「ステーブ温度」や「ステーブ圧力」の結果に基づき各スコアを算出している。
次に、本願発明の吹き抜けの予測システムを構成する判断部、第1補正処理、第2補正処理、表示部について説明する。
判断部での判断の結果、「故障している」と判断された温度センサ及び圧力センサの個数が予め定められた故障の上限個数より少ない場合には後述する第1補正処理が行われ、予め定められた故障の上限個数以上である場合には第2補正処理が行われる。
具体的には、この第1補正処理は、温度センサの計測データを補正する場合であれば、上述した判断部で故障と判断された温度センサに対して、この温度センサに以外の温度センサの計測データを利用して温度データを線形補間し、線形補間された温度データを故障と判断された温度センサの計測データとして代替的に利用することで温度センサの計測データを補正している。
このような第1補正処理で補正を行えば、故障した温度センサや圧力センサの計測データが「吹き抜け」の判断に及ぼす影響が小さくなり、温度センサや圧力センサが故障していたとしても過剰な報知に繋がることがなく、「吹き抜け」の発生や発生時の規模について正確な判断を下すことが可能となる。
具体的には、この第2補正処理は、故障した温度センサや圧力センサの数が予め定められた閾値以上である場合に、温度センサの計測データ及び圧力センサの計測データに基づいて算出されるすべてのスコア、つまり温度重心スコア、平均温度スコア、温度差スコア及び炉体圧スコアの値を、最大値(最も危険とされるスコア値)まで強制的に引き上げる操作を行うものとなっている。
表示部は、オペレータが確認可能な予測モニタや音声などで報知を行う報知器などを有している。この予測モニタは、液晶モニタやCRTモニタで構成され、コントロール室内に設置されている。オペレータがこの予測モニタを視聴したり報知器による報知を聞いたりすることで、オペレータは「吹き抜け」の発生の可否や発生時の規模を予見可能な状態となっている。
すなわち、表1の例では、温度センサの故障を判断する際には、「高炉の状況が悪化した際には、周方向の同じ位置に設けられる温度センサの計測データが、どのステーブ(高さ)でも高くなる」という考え方に則り、各ステーブ9に設けられる温度センサの中で周方向の位置が同じ温度センサ間で同様な結果が得られるかどうかに着目している。つまり、各ステーブ9において周方向の位置が同じ温度センサの計測データ(表の例では3データ)をすべて挙げ、計測データ同士を比較する。比較の結果、故障を判断しようとしている温度センサの計測データが、周方向位置が同じである他の計測データと異なる変化傾向を示す場合は、「温度センサが故障している(以降、故障判定という)」と判断する。また、計測データが同じような変化傾向を示す場合は「温度センサは故障していない(以降、正常判定という)」と判断する。このような判断は、「故障する温度センサは原則として1つのみである」という考え方に従っている。
一方、表1の上側に示される[前提]は、圧力センサの計測データに対して第1補正処理を行う際の前提、言い換えれば判断部での圧力センサの故障判断の例を示すものである。
図3〜図5に示すように、本実施形態のセンサの故障検知システムは、以降に示す第1のステップ〜第3のステップを行うことによって、対象となるセンサ12の故障を判断するものとなっている。この「対象となるセンサ12」とは、高炉に設けられた複数のセンサ(例えば、図4に黒点で示されるもの)のうち、上述した判断部で故障を判断しようとしているセンサのことである。例えば、判断部では、複数のセンサのそれぞれについて個別に故障の判断が行われ、この個別の判断がすべてのセンサに対して行われる。この判断部で故障の判断が行われている1個1個のセンサが、上述した「対象となるセンサ12」に相当する。
一方、高さ方向に並んだセンサの計測値を平均化して中間推定値を求める場合であれば、対象となるセンサ12と周方向で同じ位置に設けられる同種の高さ方向に隣接するセンサについて、計測値の平均値(計測値の高さ方向の平均値)を求める。
次に、本実施形態のセンサ故障検知システムの第2のステップを説明する。
図5の「S4」に示すように、センサ故障検知システムの第2のステップは、あるセンサについて上述した第1のステップで求められた周方向の中間推定値、及び高さ方向の中間推定値に基づいて、乖離度を求めるものである。このとき最終的な推定値としてはどちらかの中間推定値をそのまま用いてもよいし、2つの中間推定値の重み付平均値を用いてもよい。
次に、本実施形態のセンサ故障検知システムの第3のステップを説明する。
図5の「S5」に示すように、センサ故障検知システムの第3のステップは、 このようにして式(4)に基づいて乖離度Ed hが得られたら、本発明の高炉のセンサ故障検知システムでは、求められた乖離度Ed hが、所定の閾値以上であるかどうかで、センサが故障しているかどうかを判断する。
つまり、各センサについて経時的に求められた乖離度に対して、センサが正常でかつ安定して動作しているような期間を選択する。このような期間としては、例えば8時間以上送風流量を変化させていないような期間を抽出するとよい。このような期間に計算された乖離度の平均をμ’、標準偏差をσ’とすると、計算された乖離度の平均と標準偏差から乖離度を正規化して正規化値(=(Ed h−μ’)/σ’)を求めることができる。このようにして求められた乖離度の正規化値を基準にして閾値を設定することができる。
さらに、図5の「S6」に示すように、上述した「S5」の判断で、センサの乖離度が閾値以上となっていると判断された場合には、対象となるセンサ12の周囲に位置するセンサ、言い換えれば周方向や高さ方向の中間推定値を推定する場合に用いられたセンサの乖離度と、対象となるセンサ12の乖離度とを比較する。
このようにして対象となるセンサが故障していると判断されたら、故障している旨を表示モニタなどに表示する。
なお、互いに隣接し合う複数個のセンサが同時に故障している場合には、故障しているセンサの計測値から得られる中間推定値を用いて隣接するセンサの乖離度を計算すると、算出された乖離度が実際よりも低くなるなどして乖離度を的確に判断できなくなる可能性もある。そこで、互いに隣接し合う複数個のセンサが同時に故障している場合には、以下の第4のステップに示す操作を行うとよい。
なお、上述した第4のステップに替えて、以降に示す第5のステップを用いても良い。
すなわち、本実施形態のセンサ故障検知システムの第5のステップは、対象となるセンサの第1のステップで、既に「故障している」と判断されたセンサが周辺のセンサとして選択された場合は、周辺のセンサの計測値を平均して平均値を求め、対象となるセンサに対する周辺のセンサであって、「故障している」と判断されたセンサの計測値を、求められた平均値で置き換えるというものである。
上述した本実施形態の高炉のセンサ故障検知システムによれば、圧力や温度などの物理量をセンシングしてその計測値を用いてアクションを行う操業において、物理量をセンシングするセンサが故障している場合であっても、故障センサが発する異常値により誤ったアクションをとることがなくなる。さらにセンサ自体の故障でなくても、付着物などによりセンサが異常な計測値を示している場合にもそれを検知することができる。
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
上述した実施形態では、上述した重みαは定数であった。しかし、対象となるセンサからの距離に応じて重みを変化させても良い。例えば、対象となるセンサから遠いセンサの重みを小さくして、近くのセンサの重みを大きくした重み付平均で計算してもよい。
上述した実施形態では、対象となるセンサに隣接して故障したセンサが複数あった場合には計測値に替えて推定値を用いる例を挙げた。しかし、この故障したセンサを除外して再計算を行っても良い。つまり、推定値計算に故障センサを用いた全てのセンサでなく、前試行で閾値以上となったセンサについてのみ再計算を行ってもよい。
2 炉体
3 鉄皮
4 耐火物
9 ステーブ
10 開口(羽口)
11 出銑口
12 対象となるセンサ
Claims (10)
- 高炉に設けられた複数のセンサで計測された計測値に基づいて操業を行う高炉に対して、前記複数のセンサのうち、対象となるセンサの故障を検知する高炉のセンサ故障検知システムであって、
前記複数のセンサのうち、対象となるセンサについて、当該対象となるセンサの周辺のセンサで計測された計測値から、前記対象となるセンサの計測結果の推定値を推定する第1のステップと、
前記第1のステップで推定された推定値の挙動、及び前記対象となるセンサで計測される計測値の挙動から、前記対象となるセンサの乖離度を計算する第2ステップと、
前記第2ステップで計算された乖離度が、炉況に応じて予め定められた閾値以上であって、かつ前記周辺のセンサの乖離度と比べて最も大きい場合に、前記対象となるセンサを故障していると判断する第3ステップと、
備えていることを特徴とする高炉のセンサ故障検知システム。 - 炉況が悪化した場合に、前記閾値を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の高炉のセンサ故障検知システム。
- 前記対象となるセンサの第1のステップで、既に「故障している」と判断されたセンサが周辺のセンサとして選択された場合は、
前記「故障している」と判断されたセンサの故障判断における第1のステップで得られる推定値で、前記対象となるセンサに対する周辺のセンサの計測値を置き換える第4のステップを設け、
前記周辺のセンサの乖離度がすべて閾値を下回るまで、前記第4のステップを繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の高炉のセンサ故障検知システム。 - 前記周辺のセンサの計測値を平均して平均値を求めておき、
前記第1のステップで、前記対象となるセンサの周辺のセンサで計測された計測値から、前記対象となるセンサの計測結果の推定値を推定するに際しては、
前記対象となるセンサに対する周辺のセンサの計測値を、前記求められた平均値で置き換える第5のステップを行う
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高炉のセンサ故障検知システム。 - 前記対象となるセンサにおいて、一定時間に亘って計測される計測値及びこの計測値から得られる推定値から絶対値平均及び分散値を求め、
求められた絶対値平均と分散値によって2次元平面を作成し、
作成された2次元平面における推定値と計測値間の重みつき距離から乖離度を算出する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高炉のセンサ故障検知システム。 - 高炉に設けられた複数のセンサで計測された計測データに基づいて、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模をスコア値にて予測する高炉の異常状況の予測システムであって、
前記複数のセンサのうち、請求項1〜5のいずれかに記載のセンサ故障検知システムもしくは操業者の判断・経験により「故障している」と判断されたセンサの個数が、予め定められた上限個数より少ない場合には、第1補正処理を行った上で、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模を示すスコア値を算出し、
前記複数のセンサのうち、故障しているセンサの個数が、予め定められた上限個数以上である場合には、第2補正処理を行うことで、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模を示すスコア値を算出するように構成されている
ことを特徴とする高炉の異常状況の予測システム。 - 前記複数のセンサは、前記高炉の炉体の周方向及び高さ方向の複数位置に配備された圧力センサ又は温度センサであることを特徴とする請求項6に記載の高炉の異常状況の予測システム。
- 前記第1補正処理は、
正常な温度センサの計測値を用いて補間することにより、前記故障している温度センサの計測データを算出するように構成されていることを特徴とする6または7に記載の高炉の異常状況の予測システム。 - 前記第1補正処理は、
前記故障している圧力センサの計測値を除外して前記スコアを算出する構成とされていることを特徴とする6〜8のいずれかに記載の高炉の異常状況の予測システム。 - 前記第2補正処理は、
前記算出されたスコア値のすべてを、前記高炉の異常状況の発生可能性又は発生規模が最大であることを示すスコア値に置き換える構成とされていることを特徴とする6〜9のいずれかに記載の高炉の異常状況の予測システム。
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