JP2014096050A - プロセス監視診断装置、プロセス監視診断プログラム - Google Patents

プロセス監視診断装置、プロセス監視診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プラント管理者又は運転員へ、異常時にどのようなアクションを起こせば良いかの判断の指針を与えることを可能とする。
【解決手段】プロセス監視診断装置は、分類部31と、識別部及び異常検出用データ定義部を有するモデル構築部32と、抽出部及び異常レベル判定部を有する監視診断部33とを具備する。分類部は、プロセスデータ又は時系列データを属性情報に基づいてクラス分けする。識別部は、クラス分けされた時系列データから日常パターンデータと非日常パターンデータとを作成する。異常検出用データ定義部は、非日常パターンデータに基づき、異常診断モデルを作成する。抽出部は、クラス分けされたプロセスデータの日常パターンデータに対する乖離度を抽出する。異常レベル判定部は、乖離度を異常診断モデルに適用し、異常検出用データとしきい値とを算出し、異常検出用データがしきい値を超えるか否かに基づいて異常レベルを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、下水処理プロセス、排水処理プロセス、汚泥消化プロセス、浄水プロセス、給配水プロセス、化学プロセス、及び鉄鋼プロセス等のプロセス系で発生する異常を診断するプロセス監視診断装置と、このプロセス監視診断装置で用いられるプロセス監視診断プログラムとに関する。
下水処理プロセス、汚泥消化プロセス、浄水プロセス、及び給配水プロセス等の水処理/水運用プロセス、石油化学プロセス、鉄鋼プロセス、及び半導体製造プロセス等のプロセス系のプラントでは、複数のプロセス状態を測定する複数のオンラインセンサが設置されている。プロセス監視装置(SCADA: Supervisory Control And Data Acquisition)は、通常、プロセス系に設置されたセンサ群の計測により得られる、例えば、流量、温度、水質及び/又は操作量等のプロセスデータを、例えば、トレンドグラフ等の時系列データへ変換する。プラント管理者(マネージャー)及び/又は運転員(オペレータ)は、時系列データを監視することで、プロセスの状態を把握し、プロセスの運転変更や制御を行う。
各々のプロセスデータの時系列データには、通常、管理限界等と呼ばれる上下限値が設定されている。プロセス監視装置は、時系列データの値がこの管理限界を超えた場合、アラームを発報する。プラント管理者及び/又は運転員は、このアラームに基づいてプラント運用の確認・見直しを行う。この様なアラーム発報に基づく運転管理はプラント運用の基本である。
さらに一歩進んだプラントの運転管理では、単純なプロセス非定常時の対応だけでなく、プロセスの所定目標性能を達成した上で省エネルギー・省コストに繋がる運用が求められる。ここで所定目標とは、例えば下水処理プロセスであれば、放流水質規制の遵守等に対応する。また、浄水処理プロセスであれば、浄水中の残留塩素濃度が所定上限以下であること、及び/又はクリプトスポリジウムに代表される病原性微生物が存在しないこと等が所定目標に対応する。また、化学プロセス及び鉄鋼プロセスであれば、製品(石油精製品及び鉄鋼)の品質(例えば純度及び強度等)を所定の範囲に維持することが所定目標に対応する。プラントの運転管理を、プロセスの所定目標性能を達成した上で省エネルギー・省コストに繋がるように運用しようとする際、所定目標の未達状態に陥らないように目標性能に関するプロセスの状態を監視し、所定目標の達成を阻害する様な状態変化及び/又は異常状態を素早く検知し、事前に対策をとることが重要なポイントとなる。さらに、目標性能及び省エネ・省コストに関するプロセス状態を常に良好な状態に保ち、良好な状態から逸脱しそうなプロセス状態変化を素早く検知することも重要なポイントとなる。
ところで、プロセスの状態変化及び異常を診断する方法として、石油化学プロセス及び鉄鋼プラントの分野で利用されてきた「多変量統計解析手法」を用いた多変量統計的プロセス監視(MSPC:Multi-Variate Statistical Process Control)と呼ばれる方法が知られている。MSPCの中で最も良く利用される手法として、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)と潜在変数射影法/部分最小二乗法(PLS:Projection to Latent Structure/Partial Least Square)が知られている。
MSPCでは、PCA及び/又はPLS等の多変量解析を用いて、主に、プラントの異常兆候を検出する第1の目的と、異常要因となるプロセス変数を推定する第2の目的とを達成させるようにしている。第1の目的に対しては、複数のプロセス変数の相関情報を利用することで、一つの変数では検出できない軽微な異常の兆候を検出するようにしている。第2の目的に対しては、複数のプロセス変数から合成した異常検出用データ(例えば、Q統計量及びHtellingのT統計量)で異常を検出した後に、この異常検出用データに対する各プロセスデータの寄与度を表す寄与量というものを利用することで、異常要因の候補となるプロセス変数を推定するようにしている。このように、MSPCを用いると、従来の個別のプロセス変数に対する単純な管理限界による監視(生産ライン等の監視では、MSPCと対比してSPC:Statistical Process Controlと呼ばれることもある)と比較して、よりプラント管理者及び/又は運転員にとって有用なアドバンストな監視・診断を行うことができる。
以上のように、MSPCを用いると、プラントの異常兆候の検出する第1の目的と、異常要因となるプロセス変数を推定する第2の目的とを達成することができるが、MSPCをSCADAの中に組み込んでプラント監視システムとして実現する場合、第1及び第2の目的を達成する際に得られる情報だけではユーザであるプラント管理者及び/又は運転員にとって十分な情報提供にならないという現場の声を聞くことが多い。その理由は、プラント管理者及び/又は運転員は、最終的に異常時にどのようなアクションを起こせば良いかという判断をしたいが、異常兆候の検出及びその要因推定だけでは、異常時に即座にアクションを起こすことは難しいためである。
特開平8−241121号公報 特開2004−303007号公報 特開2007−65883号公報
http://tech.chase-dream.com/spc.html C. Rosen, "Monitoring Wastewater Treatment Systems", Lic. Thesis, Dept. of Industrial Electrical Engineering and Automation, Lund University, Lund, Sweden, 1998. Mia Hubert, Peter J. Rousseeuw, Karlien V, "ROBPCA: a New Approach to Robust Principal Component Analysis (2005)", Technometrics. C Croux, A Ruiz-Gazen, "High breakdown estimators for principal components: the projection-pursuit approach revisited", Journal of Multivariate Analysis. K.-R. Muller, S. Mika, G. Ratsch, K. Tsuda, and B. Scholkopf, "An introduction to kernel-based learning algorithms", IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intell., 12(2):181-201, March, 2001. B. Scholkopf, A.J. Smola, and K.-R. Muller, "Nonlinear component analysis as a kernel eigenvalue problem", Neural Computation, 10(5):1299-1319, 1998.
以上のように、MSPCを組み込んだ従来の装置では、プラントの異常兆候の検出及びその要因推定は可能であるが、これらの情報のみでは、プラント管理者及び/又は運転員が異常時にどのようなアクションを起こせば良いか判断するのが困難であった。
そこで、目的は、プラント管理者及び/又は運転員へ、異常時にどのようなアクションを起こせば良いかの判断の指針を与えることが可能なプロセス監視診断装置と、この装置で用いられるプロセス監視診断プログラムとを提供することにある。
実施形態によれば、対象プロセスに設置されるセンサにより計測されるプロセスデータを取得するプロセス監視診断装置は、分類部と、識別部及び異常検出用データ定義部を有するモデル構築部と、抽出部及び異常レベル判定部を有する監視診断部とを具備する。前記分類部は、前記対象プロセスが置かれている環境に応じて分類される属性情報を保持し、前記プロセスデータと、予め設定される複数の期間の過去のプロセスデータからなる複数の時系列データとを前記属性情報に基づいてクラス分けする。前記識別部は、複数のクラスにクラス分けされた前記時系列データのそれぞれの代表値をロバストに推定することで、前記クラス毎の日常パターンデータを作成し、前記クラス毎の日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成する。前記異常検出用データ定義部は、前記複数の非日常パターンデータそれぞれに基づいて、異常検出用データを算出する第1の定義式と、前記異常検出用データのしきい値を算出する第2の定義式とを作成する。前記抽出部は、前記クラス分けされたプロセスデータの前記複数の日常パターンデータに対する乖離度を抽出する。前記異常レベル判定部は、前記複数の乖離度それぞれを前記第1の定義式に適用することで前記クラス毎に異常検出用データを算出し、前記複数の乖離度それぞれを前記第2の定義式に適用することで前記クラス毎にしきい値を算出し、前記クラス毎に前記異常検出用データが前記しきい値を超えるか否かを判断することで異常レベルを判定する。
第1の実施形態に係るプロセス監視診断装置が備えられる監視システムの機能構成を示す図である。 図1に示す分類部による分類後の時系列データを示す図である。 図1に示す監視診断部がプロセスデータの異常レベルを判定する際のフローチャートを示す図である。 図1に示す異常レベル判定部による異常レベルの判定結果を示す図である。 図1に示す要因分離部により算出される寄与量に基づいて作成される寄与量プロットを示す図である。 図1に示す要因分離部により算出される寄与量に基づいて作成される寄与量プロットを示す図である。 第2の実施形態に係るプロセス監視診断装置の機能構成を示すブロック図である。 図7に示す正常データ登録部に登録される行列を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るプロセス監視診断装置30が備えられる監視システムの機能構成の例を示す構成図である。図1に示す監視システムは、実施イメージをより明確にするため、窒素及びリン除去を目的とした下水高度処理プロセスを監視対象としている。しかしながら、監視システムの監視対象は、下水処理プロセスに限定される訳ではない。
図1に示す監視システムは、下水高度処理プロセス10、データ収集・保存部20、プロセス監視診断装置30及びユーザインタフェース40を具備する。
下水高度処理プロセス10は、最初沈澱池101、嫌気槽102、無酸素槽103、好気槽104及び最終沈澱池105を備える。
また、下水高度処理プロセス10は、引抜ポンプ1111、ブロワ1121、循環ポンプ1131、返送汚泥ポンプ1141及び引抜ポンプ1151をアクチュエータとして備える。引抜ポンプ1111は、最初沈澱池101の余剰汚泥を引き抜く。ブロワ1121は、好気槽104に酸素を供給する。循環ポンプ1131は、好気槽104から出力される水を無酸素槽103へ循環させる。返送汚泥ポンプ1141は、最終沈殿池105の余剰汚泥を嫌気槽102へ返送する。引抜ポンプ1151は、最終沈澱池105の余剰汚泥を引き抜く。各種アクチュエータ1111〜1151は、所定の周期で動作する。
また、アクチュエータ1111〜1151は各々操作量センサを備える。すなわち、引抜ポンプ1111は引抜流量センサ1112を備え、ブロワ1121は供給空気流量センサ1122を備え、循環ポンプ1131は循環流量センサ1132を備え、返送汚泥ポンプ1141は返送流量センサ1142を備え、引抜ポンプ1151は引抜流量センサ1152を備える。
引抜流量センサ1112は、引抜ポンプ1111により引き抜かれた汚泥の流量を計測する。供給空気流量センサ1122は、ブロワ1121により供給される酸素の流量を計測する。循環流量センサ1132は、循環ポンプ1131により循環される水の流量を計測する。返送流量センサ1142は、返送汚泥ポンプにより返送される汚泥の流量を計測する。引抜流量センサ1152は、引抜ポンプ1151により引き抜かれる汚泥の流量を計測する。各種操作量センサ1112〜1152は所定の周期でプロセスデータを計測する。
また、下水高度処理プロセス10は、雨量センサ121と、流入下水量を計測する下水流入量センサ122と、流入下水に含まれる全窒素量を計測する流入TNセンサ123と、流入下水に含まれる全リン量を計測する流入TPセンサ124と、流入下水に含まれる有機物量を計測する流入UVセンサ1251又は流入CODセンサ1252と、嫌気槽102のORPを計測する嫌気槽ORPセンサ126と、嫌気槽102のpHを計測する嫌気槽pHセンサ127と、無酸素槽103のORPを計測する無酸素槽ORPセンサ128と、無酸素槽103のpHを計測する無酸素槽pHセンサ129と、好気槽104のリン酸濃度を計測するリン酸センサ1210と、好気槽104の溶存酸素濃度を計測するDOセンサ1211と、好気槽104のアンモニア濃度を計測するアンモニアセンサ1212と、嫌気槽102、無酸素槽103及び好気槽104の少なくとも1ヶ所の槽で活性汚泥量を計測するMLSSセンサ1213と、嫌気槽102、無酸素槽103及び好気槽104の少なくとも1ヶ所の槽で水温を計測する水温センサ1214と、最終沈澱池105から引き抜かれる汚泥量の固形物濃度を計測する余剰汚泥SSセンサ1215と、最終沈殿池105から放流される放流水のSS濃度を計測する放流SSセンサ1216と、最終沈殿池105の汚泥界面レベルを計測する汚泥界面センサ1217と、放流下水量を計測する下水放流量センサ1218と、放流下水に含まれる全窒素量を計測する放流TNセンサ1219と、放流下水に含まれる全リン量を計測する放流TPセンサ1220と、放流下水に含まれる有機物量を計測する放流UVセンサ12211又は放流CODセンサ12212とをプロセスセンサとして備える。各種プロセスセンサ121〜12212は所定の周期でプロセスデータを計測する。なお、図1では、流入UVセンサ1251及び流入CODセンサ1252のうち、流入UVセンサ1251が設置され、放流UVセンサ12211及び放流CODセンサ12212のうち、放流UVセンサ12211が設置される場合を示している。
データ収集・保存部20は、各種操作量センサ1112〜1152から所定の周期で得られるプロセスデータと、各種プロセスセンサ121〜12212から所定の周期で得られるプロセスデータとを収集する。データ収集・保存部20は、収集したプロセスデータをプロセス監視診断装置30へ出力する。また、データ収集・保存部20は、収集したプロセスデータを、予め設定されるフォーマットに従って時系列データに変換して保存する。データ収集・保存部20は、保存した時系列データをプロセス監視診断装置30からの要請に応じ、プロセス監視診断装置30へ出力する。
プロセス監視診断装置30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のCPUが処理を実行するためのプログラムやデータの格納領域等とを含む。プロセス監視診断装置30は、CPUにプログラムを実行させることで、分類部31、モデル構築部32及び監視診断部33の機能を実現する。
分類部31は、属性供給部311及び属性判断部312を備える。
属性供給部311は、プロセスデータが収集される月情報、季節(春(3月〜5月)、夏(6月〜8月)、秋(9月〜11月)、冬(12月〜2月))情報、天候情報、気温又は水温情報、運転モード情報等の属性情報を保持する。
属性判断部312は、データ収集・保存部20に対して、予め設定した期間の過去の時系列データを要求する。属性判断部312は、属性供給部311に保持される属性情報を用い、データ収集・保存部20から供給される時系列データを分類する。属性情報は、プロセスが置かれている外的な条件に応じて容易に分類される属性についての情報であり、属性には、例えば、月、季節、天気、気温、水温、及び運転モード等がある。例えば、属性判断部312は、時系列データを、属性情報に基づき、月毎のデータ、四季毎のデータ、晴れ、曇り、雨又は雪等の天候毎のデータ、気温又は水温等を複数のレベルに分割した気温又は水温毎のデータ、及び運転モードの違い等の運転毎のデータ等に分類する。属性判断部312は、各クラスに分類した時系列データをモデル構築部32へ出力する。
また、属性判断部312は、監視診断部33で現在時刻(オンライン)のプロセスデータの診断をする際には、属性供給部311に保持される属性情報を用い、データ収集・保存部20で収集されるオンラインのプロセスデータを上記と同様に分類する。属性判断部312は、各クラスに分類したプロセスデータを監視診断部33へ出力する。
モデル構築部32は、識別部321、異常検出用データ定義部322及び寄与量定義部323を備える。モデル構築部32は、識別部321により、複数の日常パターンデータと、これらの日常パターンデータのそれぞれに基づいて非日常パターンデータを作成する。また、モデル構築部32は、異常検出用データ定義部322により、異常が発生しているか否かの指標となる異常検出用データ等を非日常パターンデータに基づいて定義する。また、モデル構築部32は、寄与量定義部323により、操作量センサ及びプロセスセンサを表すプロセス変数が、発生する異常に対してどれだけ寄与するかを示す寄与量を定義する。
識別部321は、分類部31で各クラスに分類された時系列データに基づいて、日常パターンデータ及び当該日常パターンデータに基づいた非日常パターンデータを作成する。日常パターンデータは、例えば、時系列データにおける同一時刻、すなわち日単位の日常パターンデータ、及び/又は、時系列データにおける同一曜日かつ同一時刻、すなわち曜日単位の日常パターンデータ等、傾向を確認したい対象に応じて暦に係る定義に応じて複数作成される。
例えば、日単位の日常パターンデータを作成する場合、識別部321は、天候情報及び曜日情報等に基づいてプロセス挙動が特異的になる場合の情報を予め除去した上で、受け取った時系列データの同一時刻における計測値に基づき、各時刻においてロバストに推定された代表値を算出する。ここで、ロバストに推定された代表値は、同一時刻における計測値の平均値、トリム平均値、メジアン、モード値等である。時系列データに異常値が含まれている可能性がある場合には、平均値を代表値とするのではなく、メジアン等、異常値に対して感度の低い値を代表値とする。また、曜日単位の日常パターンデータを作成する場合、識別部321は、時系列データにおける同一時刻かつ同一曜日の計測値に対して上記と同様の処理を行う。識別部321は、代表値を算出して日常パターンデータを作成する処理を継続的に行うようにしても構わない。
なお、代表値をロバストに推定する方法はその他にもいくつも知られている。例えばHL(Hodges-Lehmann)推定、MCD(Minimum Covariance Determinant)、ブーストラップ法又はサブサンプリング法等の方法を用いると、もっと複雑に異常データが混入している場合でも典型的な代表値を推定することができる。
識別部321は、時系列データのうち、日常パターンデータを作成する際に用いられた計測値が、作成した日常パターンデータにおける値に対してどのくらい乖離しているかを算出し、算出結果を非日常パターンデータとする。
識別部321は、定義する日常パターンデータの数をm個とし、分類部31により分類されたクラスの数をl個とした場合、上記の処理により、m×l個の日常パターンデータとm×l個の非日常パターンデータとを作成する。
なお、時系列データに基づく日常パターンデータ及び非日常パターンデータの作成は、例えば、ローパスフィルタ又は離散ウェーブレット変換等のディジタルフィルタを用いて実施することも可能である。しかしながら、異常データの混入を想定すると、ロバスト統計で知られている各種の手法を用いてロバストに代表値を推定する方が、信頼性の高い日常パターンの作成が可能になる。
異常検出用データ定義部322は、識別部321で作成された非日常パターンデータを受け取る。このとき、非日常パターンデータは、分類部31で分類されたl個のクラスと、日常パターンデータの定義数m個に対応してl×m個のデータセットとして提供される。
なお、以下の説明では、非日常パターンデータのデータセットに含まれる、予め設定した期間の過去の時系列データについての乖離値を<Xk>,k=1,2,…,l×mと記載することにする。<Xk>は、行方向に操作量センサ及びプロセスセンサにより計測されるプロセスデータの非日常データに対する乖離値を示し、列方向に時系列を示す行列である。すなわち、<Xk>は、第r行、第s列の要素<Xk>(r,s)に、時刻sにおける第r番目のセンサ計測値から算出された非日常データに対する乖離値が格納されている行列である。操作量センサ及びプロセスセンサの数をnとし、時系列のデータ数をQとすると、<Xk>は、Q×nのデータを含む。なお、以下では、<Xk>,k=1,2,…,l×mの異常検出用データを定義する必要があるが、入力される非日常パターンデータが異なるクラスから供給される点に相違があるだけであり、異常検出用データの定義方法は一つであるので、混同の恐れが無い限り単に<X>と記載し、添え字のkを省略する。
異常検出用データ定義部322は、<X>に対して多変量解析又は機械学習等の様々な方法を適用することで、異常検出用データを生成する。<X>に適用する方法は、プロセス診断技術として良く使われている方法であり、MSPC(多変量統計的プロセス管理)と呼ばれる。MSPCでは、通常主成分分析(PCA)又は潜在変数射影法(PLS)を利用してQ統計量及びHotellingのT統計量と呼ばれる異常検出用データを生成する。
以下では、PCAを用いて異常検出用データを生成する場合の具体的な計算式を記載する。PCAを用いると、<X>は以下の様に分解される。なお、(1)式では、<X>を、太文字のXで記載する。
Figure 2014096050
ここで、<T>((1)式においては、太文字のT)∈Rq×nは、q個のサンプルと、n個の主成分数とからなるスコア行列と呼ばれる行列である。<P>((1)式においては、太文字のP)∈Rn×nは、n個の構成変数と、n個の主成分との関係を示すローディング行列と呼ばれる行列である。<T>((1)式においては、太文字のT)∈Rq×pは、p<<n個の主成分で打ち切った<T>の部分行列であり、通常はスコア行列と呼ばれる。同様に、<P>((1)式においては、太文字のP)∈Rn×pは、n個の変量に対してp<<n個で打ち切った主成分との関係を表す<Pa>の部分行列であり、通常はローディング行列と呼ばれる。また、<E>((1)式においては、太文字のE)∈Rq×nは、q個のサンプルとn個の変量からなる誤差行列であり、p<<nで主成分を打ち切った場合の誤差を表す。
以下では、<T>と<T>、<P>と<P>を明確に区別し、<T>及び<P>をそれぞれスコア行列及びローディング行列と称し、<T>及び<P>をそれぞれ主要スコア行列及び主要ローディング行列と称する。
これらを用いて異常検出用データとして以下のQ統計量とT統計量とを定義する。
Figure 2014096050
Figure 2014096050
ここで、<Λ>((3)式においては、太文字のΛ)は主成分の分散を対角要素として持つ行列であり、分散を正規化していることを意味する。また、<I>((2)式においては、太文字のI)は適当なサイズの単位行列である。また、x(t)は、行列<X>のt番目の要素である。なお、監視診断部33による異常監視・診断の際には、このx(t)に、オンラインで計測されるプロセスデータの日常パターンデータに対する乖離値が代入されて計算される。
異常検出用データ定義部322は、(2)、(3)式で定義したQ統計量及びT統計量に対して異常と正常とを識別する判断基準としてのしきい値を設定する。このしきい値の設定値は状態変化及び/又は異常兆候の検出に大きく関わるため、その設定方法は重要であるが、本実施形態のアイデアとは関係しないため、典型的な設定方法のみを記載しておく。
もし、予め設定した期間の過去の時系列データに対して何ら事前情報が無い場合には、デフォルトの設定法として、Q統計量に関する統計的信頼限界値と、HotellingのT統計量に関する統計的信頼限界値とを用いることができる(非特許文献2参照)。Q統計量に関する統計的信頼限界値と、HotellingのT統計量に関する統計的信頼限界値とは、以下の様に書くことができる。
Figure 2014096050
ここで、pはモデルの中に残された変数の数である。cは、信頼区間の限界が1−aである場合の標準正規分布の標準偏差のずれ(例:a=0.01の場合、c=2.53であり、a=0.05の場合、c=1.96)である。また、λは、<Λ>の対角要素である(つまり、Θは、誤差項に含まれる各成分のi乗和である。)。
Figure 2014096050
ここで、pはモデルの中に残された変数の数であり、qは全変数の数である。F(p,q−p,a)は、自由度が(p,q−p)であり、信頼限界をaとした場合のF分布である。なお、a=0.01又は0.05とすることが多い。
異常検出用データ定義部322は、(1)〜(5)式をl×m個の非日常パターンデータ毎に定義しておく。
なお、データの中にアウトライア等が多量に含まれることが想定される場合には、異常検出用データ定義部322は、例えば、非特許文献3及び非特許文献4等のアウトライアに対するロバスト性を考慮した様々なロバストPCAアルゴリズムを用いてもよい。あるいは、これを拡張してロバストPLSとして用いても良い。
さらに、データ間に強い非線形の相関が想定される様な場合には、異常検出用データ定義部322は、例えば、非特許文献5及び非特許文献6等に記載されているカーネルPCA等の非線形性を考慮したPCAを用いてもよい。あるいは、これを拡張してカーネルPLSとして用いても良い。
さらに、非線形性とアウトライアとの問題が両方存在している場合には、異常検出用データ定義部322は、ロバストPCAとカーネルPCAとを組み合わせた方法を用いることも可能である。
また、MSPCと類似の技術として、品質工学の分野で用いられるタグチ法等、マハラノビス距離を用いて異常検出用データを生成しても良い。
寄与量定義部323は、(2)式及び(3)式で定義された異常検出用データに対する、操作量センサ及びプロセスセンサを表すプロセス変数の寄与量の定義式を設定する。寄与量の定義方法も複数あるが、例えば、以下の様に定義することができる。
Figure 2014096050
Figure 2014096050
ここで、nはn番目のプロセス変数であることを意味し、tはある時刻を表す変数である。(6)式及び(7)式に示す定義式は、l×m個の非日常パターンデータ毎に定義される。(6)式及び(7)式を用いることで、寄与量定義部323は、プロセス変数各々が異常検出用データの値に対してどの程度寄与しているかを計算することが可能な定義式を、監視診断部33へ提供することができる。
なお、寄与量定義部323は、監視診断部33で供給されるプロセスデータに基づいて算出される異常検出用データが入力されると、どのプロセス変数が異常の要因となる可能性が高いかを順位付けして出力できるような仕組みを有していれば、どのような仕組みであっても構わない。
以上のように、モデル構築部32は、月又は季節等のクラス、及び日常パターンデータを作成する際の定義それぞれについて、(1)〜(7)式を定義することで、オンラインのプロセスデータの日常パターンデータからの乖離度を評価するための複数の異常診断モデルを構築する。
監視診断部33は、抽出部331、異常レベル判定部332、要因分離部333及び異常識別部334を備える。監視診断部33は、抽出部331により、オンラインのプロセスデータにおける非日常データパターンデータを抽出する。また、監視診断部33は、異常レベル判定部332により、抽出した非日常データパターンに基づいて算出する異常検出用データを用い、発生した異常の異常レベルを判定する。また、監視診断部33は、要因分離部333により、発生した異常に対する各プロセス変数の寄与量を算出する。また、監視診断部33は、異常識別部334により、算出した寄与量に基づき、発生した異常が作量センサ及びプロセスセンサの異常によるものか、又は、プロセスの異常によるものなのかを識別する。
抽出部331は、分類部31で各クラスに分類されたオンラインのプロセスデータを受け取る。抽出部331は、受け取ったプロセスデータのクラスに係る日常パターンデータをモデル構築部32に対して要求する。抽出部331は、要求に応じて識別部321から提供される日常パターンデータと、分類部31から供給されるプロセスデータとの差分を取ることで、プロセスデータにおける非日常パターンデータを抽出する。
異常レベル判定部332は、抽出部331で抽出された非日常パターンデータを、異常検出用データ定義部322で定義されたl×m個の(2)式及び(3)式に代入し、Q統計量及びT統計量を算出する。
異常レベル判定部332は、複数の異常診断モデルについて算出されたQ統計量及びT統計量が、それぞれの異常診断モデルにおいて(4)式及び(5)式に基づいて算出されるしきい値を超えるか否かを判断する。複数の異常診断モデルは、オンラインのプロセスデータの異常レベルを評価するのに適した異常診断モデルであり、予め設定される。これらの異常診断モデルは、例えば、同一種類のクラスのうち、隣接するクラスに属し、同一の定義の日常パターンデータに基づいて作成される。なお、オンラインのプロセスデータが取得される状況は、複数の異常診断モデルのうちいずれかの異常診断モデルと同一のクラスに属するものとする。
異常レベル判定部332は、Q統計量及びT統計量としきい値との比較結果に基づき、オンラインのプロセスデータで異常が発生したか否かを示す異常レベルを決定する。例えば、異常レベル判定部332は、プロセスデータと最も適合性の高い異常診断モデルについて算出したQ統計量及びT統計量が、この異常診断モデルについて算出されるしきい値を超えるか否かをまず判断する。異常診断モデル間の適合度は予め定義されており、最も適合性の高い異常診断モデルとは、例えば、プロセスデータと同一クラスに属する異常診断モデルをいう。Q統計量及びT統計量がしきい値未満となる場合、異常レベル判定部332は、プロセスデータが正常であり、異常レベルは0%であると判定する。なお、ここでは異常レベルの値をパーセントで評価したが、パーセントでの評価に限定される訳ではない。
Q統計量及びT統計量がしきい値を超える場合、異常レベル判定部332は、プロセスデータが異常であると判断し、V%をプロセスデータに対して設定する。なお、V%は、異常レベルを評価可能な任意の数値である。次に、異常レベル判定部332は、プロセスデータと次に適合性が高い異常診断モデルについて算出されるQ統計量及びT統計量が、この異常診断モデルについて算出されるしきい値を超えるか否かを判断する。次に適合性が高い異常診断モデルとは、例えば、プロセスデータが属するクラスと隣接するクラスの異常診断モデルをいう。Q統計量及びT統計量がしきい値未満となる場合、異常レベル判定部332は、設定されているV%を異常レベルと判定する。Q統計量及びT統計量がしきい値を超える場合、異常レベル判定部332は、プロセスデータが異常であると判断し、設定されているV%を増加させV’%とする。
異常レベル判定部332は、Q統計量及びT統計量がしきい値を超える場合、Q統計量及びT統計量がしきい値未満となるまで、異常診断モデルを切り替えて、Q統計量及びT統計量としきい値との比較を繰り返す。また、異常レベル判定部332は、Q統計量及びT統計量としきい値との比較を、予め設定された複数の異常診断モデルすべてについて実施しても、Q統計量及びT統計量がしきい値を超える場合、プロセスデータは100%異常であると判定する。
要因分離部333は、異常レベル判定部332で判定された異常レベルが0%でない場合、すなわち、プロセスデータが異常である場合、異常レベル判定部332で算出したQ統計量及びT統計量に対する寄与量を、(6)式及び(7)式を用いて算出する。このとき、要因分離部333は、オンラインのプロセスデータと最も適合性の高い異常診断モデルについての定義式を用いる。要因分離部333は、算出した寄与量に基づいて寄与量プロットを作成し、作成した寄与量プロットをユーザインタフェース40に表示する。これにより、ユーザインタフェース40のユーザは、異常が発生した要因となるプロセス変数を推定することが可能となる。
異常識別部334は、要因分離部333で異常の要因と推定したプロセス変数に基づき、異常の種類が操作量センサ及びプロセスセンサの異常によるものか、又は、プロセスの異常によるものなのかを識別する。異常識別部334は、識別結果をユーザインタフェース40へ表示する。
例えば、寄与量プロットにおいて、ある一つのプロセス変数のデータだけが突出した異常値を示している場合、センサの異常である可能性が高い。特に、複数のプロセス計測情報に相関がある環境において、一つのプロセス変数のデータが検出した異常値を示している場合には、センサ異常である可能性が極めて高い。そこで、異常識別部334は、ある一つのプロセス変数のデータだけが突出した異常値を示している場合には、センサ異常であると推定する。
逆に、複数のプロセス変数の寄与量が異常値を示している場合には、プロセスの異常である可能性が高い。そこで、異常識別部334は、複数のプロセス変数の寄与量が異常値を示している場合には、プロセス異常であると推定する。ただし、プロセス異常の状態であってもあるセンサが故障している状態がある。このような場合であっても、故障しているプロセス変数の寄与量が相対的に極端な異常値を示している場合が多いため、センサ異常とプロセス異常を識別することは可能である場合が多い。
このような識別を定量的に行う方法としては、以下の様な方法が考えられる。
各プロセス変数の寄与量からなるデータを一つのデータセットとみなし、このデータに対する異常診断を行う。寄与量プロットで異常要因を推定する際は、既に異常が検出されているため、この中に何らかの異常データが混入していることは前提としなければならない。寄与量データセットに対して、通常の平均又は分散(標準偏差)で異常を計算することができないため、平均及び分散に替わるロバストな推定法を利用する。例えば、平均の代わりに、メジアン及び刈り込み平均を用いることができる。また、標準偏差の代わりに、メジアン絶対偏差(MAD)及び刈り込みを行った標準偏差を利用することができる。メジアンとメジアン絶対偏差を用いた場合、あるプロセス変数の寄与量Xを用いて
K=(X−メジアン)/メジアン絶対偏差
を計算し、このKの値に例えば5〜10程度のしきい値Kmaxを設定する。Kの値がこのKmaxを超えるプロセス変数が1個だけ抽出される場合、センサ異常であると判断し、1個も抽出されないか、又は、複数個抽出される場合にはプロセス異常であると判断する。
また、その他の方法として、次の様な方法を採用しても良い。寄与量と統計量の間には、各プロセス変数の寄与量の総和が統計量に一致するという性質を持つ。すなわち、(6)式を各プロセス変数について総和をとると(2)式となり、又は、(7)式を各プロセス変数について総和をとると(3)式となる。)。この性質を利用して、異常が検出された時刻における統計量((2)式又は(3)式)に対する、最大の異常要因候補の寄与量の割合が、所定の閾値を超えた場合にセンサ異常と判断する方法を採用することができる。例えば、閾値として0.75(75%)を設定し、異常検出時tの最大異常要因候補の寄与量((6)式又は(7)式)÷異常検出時tの統計量((2)式又は(3)式)の値が閾値0.75を超えた場合、異常識別部334は、センサ異常と判断する。
プロセス変数の中に同一種類のセンサの計測情報が複数含まれている場合には、この識別の精度をさらに向上させることができる。例えば、それぞれ異なる原理のDOセンサ1211が複数設置されている場合には、若干場所が異なるが流れる方向の異なる位置で複数のDOセンサ1211が設置されている場合等が想定される。ここで、あるDOセンサの計測値のみの寄与量が著しく高く、それ以外のDOセンサの寄与量が高くない場合、寄与量の高いDOセンサが故障していることが強く疑われる。このような場合には、センサ異常であることが判断できる。
また、一度センサ異常が判断されると、異常と判断されたセンサはメンテナンスされて正常に戻るまでは、常に異常を検出し続ける。そのため、監視システムは、センサが正常に戻った後に異常診断を継続することが困難になる。これに対応するため、異常識別部334は、異常が判断されたセンサにより計測されるプロセスデータに対して、このセンサの修復完了を通知するまで、識別部321で定義した日常パターンデータにおける対象センサの対象時刻のデータを入力する。又は、異常識別部334は、直近の過去の同一時刻同一曜日のデータを数サンプル探索し、取得したサンプルのメジアン等を、異常が判断されたセンサにより計測されるプロセスデータに対して入力する。これにより、異常識別部334は、センサ故障が診断された後も異常診断を継続することが可能になる。また、異常識別部334は、複数のセンサが故障した場合にも同時刻に故障しない限りは、センサ故障とプロセス異常を識別することが可能になる。
次に、以上のように構成されたプロセス監視診断装置30の動作を具体的に説明する。
まず、モデル構築部32が異常診断モデルを構築する場合を説明する。以下の説明では、分類部31における属性判断部312が、データ収集・保存部20から供給される時系列データを6月のデータとして分類する場合を例に説明する。図2は、6月のデータが分類された時系列データの例を示す図である。図2によれば、分類後の時系列データは、1時間単位のデータが複数の日時に亘って含まれる。例えば、時刻0:00のデータは、X0=[5 4 6 6 3 5 111 7]というデータセットから構成される。
識別部321は、図2に示す時系列データに基づいて日単位の日常パターンデータを作成する。例えば、時刻0:00の代表値を算出する場合、X0=[5 4 6 6 3 5 111 7]から、時刻0:00における代表値はおおよそ5,6付近の値になっていると予測される。代表値を計算する最も単純な方法である平均をX0に対してとると、X0の平均値は18.375となる。この値は、予測した代表値とは大きく異なる。これは、8番目のデータが異常値であると考えられるためである。そこで、このような単純な平均化操作ではなく、メジアンを計算すると5.5となり、予測した代表値に近付く。また、例えば、X0のモード値を計算すると6となり、この値も予測した代表値に近付く。また、トリム平均(刈り込み平均)で最大値と最小値を落として平均をとると5.5となり、この値も予測した代表値に近付く。識別部321は、各時刻において上記のように代表値を計算することで、6月の日常パターンデータを作成する。
識別部321は、日常パターンデータを作成する際に用いられた計測値が、作成した日常パターンデータからどれくらい乖離しているかを算出することで、非日常パターンデータを作成する。例えば、日常パターンデータにおける代表値をメジアンで計算した場合、X0=[5 4 6 6 3 5 111 7]における1番目のデータの日常パターンデータからの乖離は5−5.5=−0.5であり、7番目のデータの日常パターンデータからの乖離は111−5.5=105.5である。
異常検出用データ定義部322は、識別部321で作成した非日常パターンデータを参照し、(2)式に示すQ統計量の定義式と、(3)式に示すT統計量の定義式とを作成する。また、異常検出用データ定義部322は、(4)式に基づいてQ統計量に関する統計的信頼限界値を算出し、(5)式に基づいてT統計量に関する統計的信頼限界値を算出する。
寄与量定義部323は、(2)式及び(3)式で定義されたQ統計量及びT統計量に対する、操作量センサ及びプロセスセンサにより計測されるプロセス変数の寄与量の定義式を(6)式及び(7)式に示すように設定する。
以上では、モデル構築部32が6月の日常パターンデータに基づき、6月の異常診断モデルを構築する場合を説明したが、モデル構築部32は、オンラインのプロセスデータの異常レベルを評価するため、1月から12月の月毎の異常診断モデルを構築する場合を想定する。すなわち、モデル構築部32は、1月から12月の月毎の日常パターンデータを作成し、これらの日常パターンデータに基づいた(2)〜(5)式の定義式を作成する。
続いて、監視診断部33がオンラインのプロセスデータを診断する場合を説明する。図3は、監視診断部33がプロセスデータの異常レベルを判定する際のフローチャートを示す図である。なお、以下の説明では、データ収集・保存部20から供給されるプロセスデータが6月xx日の時刻0:00に収集されたものであり、属性判断部312により、6月に分類される場合を例に説明する。
抽出部331は、分類部31で分類されたプロセスデータが、識別部321で作成された6月の日常パターンデータからどれくらい乖離しているかを算出することで、非日常パターンデータを作成する(ステップS31)。例えば、収集したプロセスデータの値が8であり、識別部321がメジアンを用いて日常パターンデータを作成した場合、非日常パターンデータの値は8−5.5=2.5と計算される。
異常レベル判定部332は、ステップS31で作成された非日常パターンデータを、6月の異常診断モデルについて定義される(2)式及び(3)式に代入し、Q統計量及びT統計量を算出する。異常レベル判定部332は、ステップS31で作成された非日常パターンデータを、6月の異常診断モデルについて定義される(4)式及び(5)式に代入し、Q統計量のしきい値及びT統計量のしきい値を算出する(ステップS32)。異常レベル判定部332は、ステップS32で算出したQ統計量及びT統計量と、ステップS32で算出したQ統計量のしきい値及びT統計量のしきい値とを比較し(ステップS33)、Q統計量及びT統計量がしきい値未満となるか否かを判断する(ステップS34)。Q統計量及びT統計量がしきい値未満である場合(ステップS34のYes)、異常レベル判定部332は、異常レベルが0%、つまりプロセスデータは正常であると判定し(ステップS35)、処理を終了する。
Q統計量及びT統計量がしきい値を超える場合(ステップS34のNo)、異常レベル判定部332は、比較対象としている異常診断モデルが、予め設定した複数の異常診断モデルのうち最後の異常診断モデルであるか否かを判断する(ステップS36)。なお、プロセスデータの属するクラスが6月であるため、ここでの最後の異常診断モデルは12月の異常診断モデルとなる。ステップS34において比較対象となった異常診断モデルは、6月の異常診断モデルであるため(ステップS36のNo)、異常レベル判定部332は、異常レベルを暫定的に10%とする(ステップS37)。
続いて、監視診断部33は、6月の異常診断モデルとクラスが隣接する5月の異常診断モデルと、7月の異常診断モデルとに基づいてプロセスデータの診断をする。すなわち、抽出部331は、比較対象となる異常診断モデルを6月から、5月及び7月にインクリメントする(ステップS38)。抽出部331は、分類部31で分類されたプロセスデータが、識別部321で作成された5月及び7月の日常パターンデータからどれくらい乖離しているかを算出することで、5月及び7月の非日常パターンデータを作成する(ステップS39)。
異常レベル判定部332は、ステップS39で作成された5月及び7月の非日常パターンデータを、5月及び7月の異常診断モデルについて定義される(2)式及び(3)式へそれぞれ代入し、5月及び7月のQ統計量及びT統計量を算出する(ステップS310)。異常レベル判定部332は、ステップS310で算出したQ統計量及びT統計量と、5月及び7月の異常診断モデルにおいて異常検出用データ定義部322で算出されたしきい値とを比較し(ステップS311)、処理をステップS34へ移行する。5月又は7月の異常診断モデルについてのQ統計量及びT統計量がしきい値未満である場合(ステップS34のYes)、異常レベル判定部332は、プロセスデータが5月又は7月の異常診断モデルに適合したと判断し、異常レベルを暫定的に設定されている10%であると判定し(ステップS35)、処理を終了する。5月及び7月の異常診断モデル両方についてのQ統計量及びT統計量がしきい値を超える場合(ステップS34のNo)、異常レベル判定部332は、比較対象としている異常診断モデルが、12月の異常診断モデルであるか否かを判断する(ステップS36)。ステップS34において比較対象となった異常診断モデルは、5月及び7月の異常診断モデルであるため(ステップS36のNo)、異常レベル判定部332は、異常レベルを暫定的に30%とする(ステップS37)。
続いて、監視診断部33は、5月の異常診断モデルとクラスが隣接する4月の異常診断モデルと、7月の異常診断モデルとクラスが隣接する8月の異常診断モデルとに基づいてプロセスデータの診断をする。監視診断部33は、ステップS38〜ステップS39を実施し、ステップS34において、4月又は8月の異常診断モデルについてのQ統計量及びT統計量がしきい値未満である場合(ステップS34のYes)、異常レベル判定部332は、プロセスデータが4月又は8月の異常診断モデルに適合したと判断し、異常レベルを暫定的に設定されている30%であると判定し(ステップS35)、処理を終了する。4月及び8月の異常診断モデル両方についてのQ統計量及びT統計量がしきい値を超える場合(ステップS34のNo)、異常レベル判定部332は、比較対象としている異常診断モデルが、12月の異常診断モデルであるか否かを判断する(ステップS36)。ステップS34において比較対象となった異常診断モデルは、4月及び8月の異常診断モデルであるため(ステップS36のNo)、異常レベル判定部332は、異常レベルを暫定的に50%とする(ステップS37)。
異常レベル判定部332は、ステップS34〜ステップS311の処理を繰り返す。ステップS34において12月の異常診断モデルについてのQ統計量及びT統計量がしきい値を超える場合(ステップS34のNo、及び、ステップS36のYes)、異常レベル判定部332は、異常レベルを100%に設定し(ステップS312)、処理をステップS35へ移行する。
図4は、異常レベル判定部332による異常レベルの判定結果を示す図である。図4の横軸は、診断対象となるプロセスデータのクラスを意味する。本説明では、6月xx日の時刻0:00に収集されたプロセスデータを診断対象としているため、図4中の斜線で示した列のデータに着目する。図4の縦軸は、各月の異常診断モデルを意味する。各表に記載されている数値は、縦軸で示すモデルに適合しなかった場合の異常レベルを示す。判定結果は、ユーザインタフェース40へ出力される。
なお、図3及び図4では、プロセスデータが1月〜12月の全ての異常診断モデルに適合しなかった場合、監視診断部33は、プロセスデータの異常レベルを100%と判定する場合を例に示したが、いくつかの異常診断モデルに適合しなければ異常レベルを100%とする様に設定することももちろん可能である。
続いて、監視診断部33が異常の種類がセンサ異常によるものか、又は、プロセス異常によるものかを識別する場合を説明する。
要因分離部333は、6月xx日の時刻0:00に収集されたプロセスデータが供給された場合、6月の異常診断モデルに対する寄与量を(6)式及び(7)式を用いて算出する。図5及び図6は、要因分離部333により算出される寄与量に基づいて作成される寄与量プロットである。図5及び図6の横軸はMSPCに入力するプロセス変数であり、縦軸はQ統計量又はT統計量に対する寄与量である。
異常識別部334は、図5に示すように、ある一つのプロセス変数の寄与量だけがしきい値Kmaxを超える場合、センサ異常であると推定する。また、異常識別部334は、図6に示すように、複数のプロセス変数の寄与量がしきい値Kmaxを超える場合、プロセス異常であると推定する。
以上のように、本実施形態に係る識別部321は、過去の時系列データからロバストに推定される代表値を用いて複数種類の日常パターンデータを作成する。識別部321は、作成した複数種類の日常パターンデータに基づいて複数種類の非日常パターンデータを作成する。異常検出用データ定義部322は、作成した複数種類の非日常パターンデータに基づいて複数の異常診断モデルを作成する。抽出部331は、分類部31から供給されるプロセスデータの、日常パターンデータに対する乖離度を算出することで診断用の非日常パターンデータを作成する。異常レベル判定部332は、診断用の非日常パターンデータを、モデル構築部32で構築された複数の異常診断モデルに適用することで異常検出用データを作成する。異常レベル判定部332は、作成した異常検出用データが異常値を示すか否かを複数の異常診断モデル毎に判断することで、プロセスデータの異常レベルを決定するようにしている。これにより、プロセス監視診断装置30は、単に異常か正常かの2値的な判断だけでなく、異常の程度を提供することが可能となる。従来のMSPCによる監視システムでは、異常兆候の検出と要因変数の分離だけしか行えないのに対し、本実施形態に係るプロセス監視診断装置30によれば、ほとんどエンジニアリングを発生させることなく、プラントの異常状態の詳細レベルの情報を機械的に提供することが可能となる。
また、本実施形態に係る識別部321は、受け取った時系列データの同一時刻における計測値に基づき、各時刻において、トリム平均値、メジアン、モード値等を用いてロバストに代表値を算出する。そして、識別部321は、代表値を利用して日常パターンデータを作成すると共に、作成した日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成するようにしている。このように、識別部321は、時系列データに対して比較的簡単な統計処理を施すことにより、自動的に日常パターンと非日常パターンとを識別することが可能となる。このため、監視システムのユーザは、異常診断において、日常パターンデータからの逸脱による異常値であるか、突発的な異常値であるかの識別を容易にすることが可能となる。
また、本実施形態に係る識別部321は、代表値を算出して日常パターンデータを作成する処理を継続的に行うことで、日常パターンデータの緩やかな変化を自動的に学習することが可能となる。これにより、プロセス監視診断装置のメンテナンスを容易にすることが可能となる。
また、本実施形態に係る識別部321は、代表値計算において、トリム平均、メジアン、又はさらに高度なロバスト統計の各手法HL推定、MCD、ブーストラップ法又はサブサンプリング法等を利用することにより、異常値が多量に含まれている場合でもロバストに日常パターンを合成することが可能になる。
また、本実施形態に係る寄与量定義部323は、複数の異常診断モデルに含まれる複数のプロセス変数毎の異常に対する寄与量を定義する。要因分離部333は、診断用の非日常パターンデータを寄与量の定義式へ入力することで、複数のプロセス変数毎の異常に対する寄与量を算出するようにしている。これにより、プロセス監視診断装置30は、異常が発生した要因を推定するための情報を提供することが可能となる。
また、本実施形態に係る異常識別部334は、要因分離部333で算出された寄与量のうち、しきい値を超える寄与量が複数ある場合、プロセス異常であると推定し、しきい値を超える寄与量が1つである場合、センサ異常であると推定するようにしている。これにより、プロセス監視診断装置30は、異常の要因がプロセス異常であるか、センサ異常であるかを推定するための情報を提供することが可能となる。特に、プラントで同一種類のセンサが設置されている冗長系の場合には、センサ異常とプロセス異常とをさらに正確に識別することが可能となる。このため、異常識別部334は、センサ故障とプロセス異常とを明確に識別することが可能となり、センサ故障の場合には、センサのメンテナンス及び/又はセンサの取り換え等の対応を促し、プロセス異常の場合には、プロセスの異常状態に迅速に対応することが可能になる。
したがって、本実施形態に係るプロセス監視診断装置30によれば、プラント管理者及び/又は運転員へ、異常時にどのようなアクションを起こせば良いかの判断の指針を与えることができる。これにより、監視システムのユーザは、異常時のアクションをとりやすくなる。
なお、本実施形態に係る異常診断の一連の動作は、監視システムにおけるプロセス監視診断装置30の中で実現することを想定しているが、これに限定される訳ではない。例えば、プロセス監視診断装置30の機能、すなわち、分類部31、モデル構築部32及び監視診断部33の機能をクラウドサーバ上に実現し、異常レベル判定、異常要因推定、及び、センサ・プロセス異常識別の情報を遠隔で必要なユーザへ提供するようにしても構わない。
例えば、監視診断部33は、プラントで計測している操作量センサ1112〜1152と、プロセスセンサ121〜12212とを供給するセンサメーカのオフィス、又は、センサメーカのメンテナンス要員の携帯端末へ、異常レベル判定、異常要因推定、及び、センサ・プロセス異常識別の情報を提供する。そして、センサメーカが、異常レベル判定、異常要因推定、及び、センサ・プロセス異常識別の情報に基づき、センサのメンテナンスの要否を判断することにより、メンテナンス効率の向上を図ることが可能となる。
また、クラウドサーバ上に実現される監視診断部33が、異常レベル判定、異常要因推定、及び、センサ・プロセス異常識別の情報を、遠隔にいるプラントオペレータの携帯端末へ送信するようにすれば、センサ故障ではないプロセスでの何らかの異常が認められた場合、プラントオペレータは、異常に対して早急に対処することが可能になる。このように、クラウド等の形態を利用することにより、複数のユーザへ遠隔で情報を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るプロセス監視診断装置50の機能構成の例を示すブロック図である。図7に示すプロセス監視診断装置50は、分類部31、異常監視診断部33、モデル構築部51及び正常データ登録部52を具備する。なお、図7において図1と共通する部分には同じ符号を付している。
正常データ登録部52は、分類部31で各クラスに分類された時系列データを受け取る。正常データ登録部52は、受け取った時系列データを登録し、モデル構築部51からの要求に従い、登録している時系列データをモデル構築部51へ出力する。
また、正常データ登録部52は、異常レベル判定部332による判定結果において、異常レベルが0%と判定された場合、つまり、診断対象であるデータセットが正常であると判定された場合、そのデータセットの中には異常なデータが含まれていないと考えられるため、そのデータセットを登録する。
正常なデータの登録方法としては、任意の方法を用いて良い。例えば、正常データ登録部52は、行方向にプロセス変数を有し、列方向に時間(診断周期)を有する行列(表)を準備する。そして、診断対象のデータセットが正常と判断された場合、正常データ登録部52は、データセットを準備した行列へ書き込む。また、異常レベルが0%でないと判断された場合、正常データ登録部52は、データセットではなく、例えば、−99999を行列へ書きこむ。図8に、正常データ登録部52に記録される行列の例を示す。−99999以外のデータは、登録済みの正常データである。そして、登録された正常データは、予め指定した所定の周期で、○月○日に起動する等の予め設定した条件のトリガが与えられた場合に、又は、ユーザがコールした場合に、モデル構築部51へ出力される。
モデル構築部51は、識別部511、異常検出用データ定義部512及び寄与量定義部513を備える。
識別部511は、正常データ登録部52から正常データを読み込み、異常検出用データを定義する行列<X>に読み込んだ正常データを追加する。または、識別部511は、行列<X>の中の古い時刻の情報を廃棄し、その代わりに正常データを取り込む。
異常検出用データ定義部512は、行列<X>を用いて(1)式〜(5)式を更新し、異常検出用データを再定義する。
寄与量定義部513は、行列<X>を用いて(6)式〜(7)式を更新し、寄与量を再定義する。
なお、識別部511は、必要に応じて正常データを用いて、日常パターンデータを更新しても良い。ただし、パターン識別装置は、もともと過去の時系列データの中からロバスト推定の各種手法を用いてパターンを生成しているので、この正常データを使わずに、所定の周期で更新し続けていても良い。
以上のように、第2の実施形態に係る正常データ登録部52は、異常レベル判定部332でプロセスデータが正常であると判定された場合、正常なデータを登録する。そして、モデル構築部51は、登録されたデータにより、異常診断モデルを更新するようにしている。これにより、プロセス監視診断装置50は、異常診断の結果から正常データのみを抽出しながら異常診断モデルを自動更新することが可能となる。
異常診断モデルの更新は適応型MSPC等、既に知られている方法もあるが、適応型MSPCでは、所定の周期で異常診断モデルを自動的に更新していき、データの正常・異常の判断を行っていない。そのため、異常データが含まれる場合、異常診断モデルが異常データに適応することになり、診断精度が劣化してしまう場合がある。第2の実施形態に係るプロセス監視診断装置50では、初期の異常診断モデルで正常と判断されたデータのみを抽出して、異常診断モデルを更新していくため、異常診断の性能を自動的に向上させながら、緩やかに変化するプラントの特性に適合していくことが可能になる。そのため、診断システムの実現においてボトルネックとなる異常診断モデルのメンテナンスが不要になる。
なお、本実施形態に係る異常診断の一連の動作は、監視システムにおけるプロセス監視診断装置50の中で実現することを想定しているが、これに限定される訳ではない。例えば、プロセス監視診断装置50の機能、すなわち、分類部31、モデル構築部51、監視診断部33及び正常データ登録部52の機能をクラウドサーバ上に実現し、異常レベル判定、異常要因推定、及び、センサ・プロセス異常識別の情報を遠隔で必要なユーザへ提供するようにしても構わない。
また、プロセス監視診断装置30,50で実行されるプログラムであるプロセス監視診断プログラムは、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録されるようにしても構わない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…下水高度処理プロセス、101…最初沈殿池、102…嫌気槽、103…無酸素槽、104…好気槽、105…最終沈殿池、1111…引抜ポンプ、1112…引抜流量センサ、1121…ブロワ、1122…供給空気流量センサ、1131…循環ポンプ、1132…循環流量センサ、1141…返送汚泥ポンプ、1142…返送流量センサ、1151…引抜ポンプ、1152…引抜流量センサ、121…雨量センサ、122…下水流入量センサ、123…流入TNセンサ、124…流入TPセンサ、1251…流入UVセンサ、1252…流入CODセンサ、126…嫌気槽ORPセンサ、127…嫌気槽pHセンサ、128…無酸素槽ORPセンサ、129…無酸素槽pHセンサ、1210…リン酸センサ、1211…DOセンサ、1212…アンモニアセンサ、1213…MLSSセンサ、1214…水温センサ、1215…余剰汚泥SSセンサ、1216…放流SSセンサ、1217…汚泥界面センサ、1218…下水放流量センサ、1219…放流TNセンサ、1220…放流TPセンサ、12211…放流UVセンサ、12212…放流CODセンサ、20…データ収集・保存部、30,50…プロセス監視診断装置、31…分類部、311…属性供給部、312…属性判断部、32,51…モデル構築部、321,511…識別部、322,512…異常検出用データ定義部、323,513…寄与量定義部、33…監視診断部、331…抽出部、332…異常レベル判定部、333…要因分離部、334…異常識別部、40…ユーザインタフェース、52…正常データ登録部

Claims (15)

  1. 対象プロセスに設置されるセンサにより計測されるプロセスデータを取得するプロセス監視診断装置において、
    分類部と、識別部及び異常検出用データ定義部を有するモデル構築部と、抽出部及び異常レベル判定部を有する監視診断部とを具備し、
    前記分類部は、前記対象プロセスが置かれている環境に応じて分類される属性情報を保持し、前記プロセスデータと、予め設定される複数の期間の過去のプロセスデータからなる複数の時系列データとを前記属性情報に基づいてクラス分けし、
    前記識別部は、複数のクラスにクラス分けされた前記時系列データのそれぞれの代表値をロバストに推定することで、前記クラス毎の日常パターンデータを作成し、前記クラス毎の日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成し、
    前記異常検出用データ定義部は、前記複数の非日常パターンデータそれぞれに基づいて、異常検出用データを算出する第1の定義式と、前記異常検出用データのしきい値を算出する第2の定義式とを作成し、
    前記抽出部は、前記クラス分けされたプロセスデータの前記複数の日常パターンデータに対する乖離度を抽出し、
    前記異常レベル判定部は、前記複数の乖離度それぞれを前記第1の定義式に適用することで前記クラス毎に異常検出用データを算出し、前記複数の乖離度それぞれを前記第2の定義式に適用することで前記クラス毎にしきい値を算出し、前記クラス毎に前記異常検出用データが前記しきい値を超えるか否かを判断することで異常レベルを判定するプロセス監視診断装置。
  2. 前記モデル構築部は、
    前記複数の非日常パターンデータそれぞれに基づき、前記異常検出用データについてのプロセス変数毎の寄与量を算出する第3の定義式を作成する寄与量定義部をさらに有し、
    前記監視診断部は、
    前記クラス分けされたプロセスデータと最も高い適合性の日常パターンデータに対する前記クラス分けされたプロセスデータの乖離度を、前記クラス分けされたプロセスデータと最も高い適合性の非日常パターンデータについて作成された前記第3の定義式に適用することで、前記プロセス変数毎の寄与量を算出する要因分離部をさらに有する請求項1記載のプロセス監視診断装置。
  3. 前記監視診断部は、寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が1個である場合、センサに異常が生じたと推定し、前記寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が2個以上である場合、前記対象プロセスに異常が生じたと推定する異常識別部をさらに有する請求項2記載のプロセス監視診断装置。
  4. 前記識別部は、前記日常パターンデータを、暦に係る複数種類の定義で作成し、前記定義毎の日常パターンデータに基づく非日常パターンデータを作成し、
    前記異常検出用データ定義部は、前記クラス毎及び前記定義毎に作成された非日常パターンデータ毎に前記第1及び第2の定義式を作成し、
    前記抽出部は、前記乖離度を、前記クラス毎及び前記定義毎に作成された日常パターンデータ毎に抽出し、
    前記異常レベル判定部は、前記定義が同一、かつ、前記クラスが異なる複数の乖離度それぞれから算出される異常検出用データとしきい値とを比較し、比較結果に基づいて異常レベルを判定する請求項1乃至3のいずれかに記載のプロセス監視診断装置。
  5. 前記異常識別部は、寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が1個である場合、前記異常を生じたセンサによる計測値の代わりに、前記異常を生じたセンサが正常時に計測したデータに基づく値を、前記抽出部へ供給する請求項3記載のプロセス監視診断装置。
  6. 前記異常レベル判定部において、プロセスデータに異常が発生していないと判定されると、前記異常の発生していないプロセスデータを正常データとして登録する正常データ登録部をさらに具備し、
    前記異常検出用データ定義部は、前記正常データを用いて前記第1及び第2の定義式を更新する請求項1記載のプロセス監視診断装置。
  7. 前記異常レベル判定部において、プロセスデータに異常が発生していないと判定されると、前記異常の発生していないプロセスデータを正常データとして登録する正常データ登録部をさらに具備し、
    前記異常検出用データ定義部は、前記正常データを用いて前記第1及び第2の定義式を更新し、
    前記寄与量定義部は、前記正常データを用いて前記第3の定義式を更新する請求項2乃至5のいずれかに記載のプロセス監視診断装置。
  8. 前記識別部は、前記クラス分けされた時系列データに前記正常データを組み込み、前記正常データを組み込んだ時系列データの代表値をロバストに推定することで、前記日常パターンデータを更新する請求項6又は7に記載のプロセス監視診断装置。
  9. 前記分類部、前記モデル構築部及び前記監視診断部はクラウドサーバ上に実現される請求項1乃至8のいずれかに記載のプロセス監視診断装置。
  10. 対象プロセスに設置されるセンサにより計測されるプロセスデータを取得するプロセス監視診断装置において、
    分類部と、識別部、異常検出用データ定義部及び寄与量定義部を有するモデル構築部と、抽出部及び要因分離部を有する監視診断部とを具備し、
    前記分類部は、前記対象プロセスが置かれている環境に応じて分類される属性情報を保持し、前記プロセスデータと、予め設定される期間の過去のプロセスデータからなる時系列データとを前記属性情報に基づいてクラス分けし、
    前記識別部は、前記クラス分けされた時系列データの代表値をロバストに推定することで日常パターンデータを作成し、前記日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成し、
    前記異常検出用データ定義部は、前記非日常パターンデータに基づき、異常検出用データを算出する第1の定義式を作成し、
    前記寄与量定義部は、前記非日常パターンデータに基づき、前記異常検出用データについてのプロセス変数毎の寄与量を算出する第2の定義式を作成し、
    前記抽出部は、前記クラス分けされたプロセスデータの前記日常パターンデータに対する乖離度を抽出し、
    前記要因分離部は、前記乖離度を前記第1及び第2の定義式に適用することで、前記プロセス変数毎の寄与量を算出するプロセス監視診断装置。
  11. 前記監視診断部は、寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が1個である場合、センサに異常が生じたと推定し、前記寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が2個以上である場合、前記対象プロセスに異常が生じたと推定する異常識別部をさらに有する請求項10記載のプロセス監視診断装置。
  12. 前記異常識別部は、寄与量しきい値を超える寄与量のプロセス変数が1個である場合、前記異常を生じたセンサによる計測値の代わりに、前記異常を生じたセンサが正常時に計測したデータに基づく値を、前記抽出部へ供給する請求項11記載のプロセス監視診断装置。
  13. 前記分類部、前記モデル構築部及び前記監視診断部はクラウドサーバ上に実現される請求項10乃至12のいずれかに記載のプロセス監視診断装置。
  14. 対象プロセスに設置されるセンサにより計測されるプロセスデータを取得するプロセス監視診断装置で用いられるプロセス監視診断プログラムにおいて、
    前記プロセスデータと、予め設定される複数の期間の過去のプロセスデータからなる複数の時系列データとを、前記対象プロセスが置かれている環境に応じて分類される属性情報に基づいてクラス分けする分類処理と、
    複数のクラスにクラス分けされた前記時系列データのそれぞれの代表値をロバストに推定することで、前記クラス毎の日常パターンデータを作成し、前記クラス毎の日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成する識別処理と、
    前記複数の非日常パターンデータそれぞれに基づき、異常検出用データを算出する第1の定義式と、前記異常検出用データのしきい値を算出する第2の定義式とを作成する定義処理と、
    前記クラス分けされたプロセスデータの前記複数の日常パターンデータに対する乖離度を抽出する抽出処理と、
    前記複数の乖離度それぞれを前記第1の定義式に適用することで前記クラス毎に異常検出用データを算出し、前記複数の乖離度それぞれを前記第2の定義式に適用することで前記クラス毎にしきい値を算出し、前記クラス毎に前記異常検出用データが前記しきい値を超えるか否かを判断することで異常レベルを判定する判定処理と
    を前記プロセス監視診断装置のコンピュータに実施させるプロセス監視診断プログラム。
  15. 対象プロセスに設置されるセンサにより計測されるプロセスデータを取得するプロセス監視診断装置で用いられるプロセス監視診断プログラムにおいて、
    前記プロセスデータと、予め設定される期間の過去のプロセスデータからなる時系列データとを、前記対象プロセスが置かれている環境に応じて分類される属性情報に基づいてクラス分けする分類処理と、
    前記クラス分けされた時系列データの代表値をロバストに推定することで日常パターンデータを作成し、前記日常パターンデータに基づいて非日常パターンデータを作成する識別処理と、
    前記非日常パターンデータに基づき、異常検出用データを算出する第1の定義式を作成する第1の定義処理と、
    前記非日常パターンデータに基づき、前記異常検出用データについてのプロセス変数毎の寄与量を算出する第2の定義式を作成する第2の定義部と、
    前記クラス分けされたプロセスデータの前記日常パターンデータに対する乖離度を抽出する抽出処理と、
    前記乖離度を前記第1及び第2の定義式に適用することで、前記プロセス変数毎の寄与量を算出する要因分離処理と
    を前記プロセス監視診断装置のコンピュータに実施させるプロセス監視診断プログラム。
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