JP7417732B2 - 自動点検システム及び無線子機 - Google Patents

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Description

本発明は、プラント等の設備を点検する自動点検システム及び無線子機に関する。
発電プラント、化学プラント、鉄鋼プラントなどの現場では、モータ、コンプレッサ、タービン等の設備が設置されている。設備は経年使用により、軸受けや絶縁体などの部品が劣化すると異音が発生する。従来、作業員が、設備の稼動音を聞いて正常かどうかを判断する運用が行われていた。しかし、作業員が異音を聞き分けるには、長年培った経験が必要である。さらに、作業員は、広い現場をあちこち歩き回って、自身の耳で設備の点検を行うため、作業員の負荷が大きい。近年では、異音を聞き分けることが可能な熟練作業員の高齢化が進んでおり、新たな作業員の確保も難しい。
そこで、監視対象物を監視する技術として特許文献1に開示された技術が知られている。特許文献1に開示された監視装置は、情報処理機により処理された音響データ及び画像データを送信し、マイクロフォン及びカメラの制御信号を受信するための無線機と、無線機に接続されたアンテナとを内蔵する。
特開2009-273113号公報
特許文献1に記載された従来の監視装置は、監視対象物から離れた場所の監視処理装置へ監視対象物の音響データを無線送信する。そして、監視処理装置は、監視装置により収集された音響データから周波数スペクトルを算出し、ニューラルネットワークモデルにより監視対象設備の異常発生を検知することが可能である。測定対象が発生する音の周波数等によっても異なるが、監視装置から送信される音響データのデータサイズは大きい。このため、監視処理装置で行われる音響データの測定及び解析の処理が重くなり、監視処理装置での消費電力が増大しやすい。
また、プラントの現場設備に対して、いわゆる後付けでセンサ装置を設置する場合、設備の近くにコンセントがあるとは限らず、センサ装置に電力を供給可能な有線の電源を得ることが難しい。したがって、センサ装置は内蔵電池を動力源として作動させる必要がある。しかし、センサ装置が消費電力の大きい処理(例えば、データサイズが大きい音響データを送信する処理)を実行すると、すぐに内蔵電池が切れてしまい、電池交換の頻度が高くなって、センサ装置の使い勝手が悪くなる。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、点検対象物が発生する音を収音するセンサ装置の消費電力を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様の自動点検システムは、無線子機と、無線親機と、を備える。
上記無線子機は、点検対象物から発生する音を収音する収音部と、収音された音を解析して、収音された音と予め学習した通常時の音との相違の度合い、及び収音された音の音状態情報を解析結果として得る解析部と、無線親機にその解析結果を含むデータを無線送信する無線通信部と、収音部、解析部、及び無線通信部に電力を供給する電源部と、を有して構成される。
上記無線親機は、無線子機から上記データを受信して管理し、点検対象物の状態を監視する監視端末に対し、上記データから取り出した前記解析結果を送信する処理を行うように構成されている。
本発明の少なくとも一態様によれば、無線子機は、点検対象物から収音した音の周波数帯域の全体のデータを解析結果として送信するのではなく、通常時の音との相違の度合いと、収音された音の音状態情報を解析結果として無線親機に送信する。このため、無線子機から無線親機に送信されるデータのデータサイズを低減し、無線子機の消費電力を低減することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る自動点検システムの全体構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る解析結果を含むパケットの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線親機と監視端末の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線子機を構成する計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線中継機、無線親機及び監視端末を構成する計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線子機で実行される処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る無線中継機で実行される処理の例と、無線親機で実行される処理の例とを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る異常度の時間変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る無線子機に接続される学習結果設定端末の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る学習結果設定端末の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る無線子機の取り付け場所の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動点検システムのマルチホップネットワークの第1の構成例(シングルマネージャ)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動点検システムのマルチホップネットワークの第2の構成例(マルチマネージャ)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動点検システムのマルチホップネットワークの第3の構成例(マルチマネージャ)を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る自動点検システムの全体構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
以下に説明する各実施形態に係る自動点検システムでは、プラントなどの現場設備で発生する音(稼働音)を収集して得られるデータを解析し、音データについて通常時の音との相違の度合いと、収音された音の音状態情報を解析結果として無線親機へ送信する。
<第1の実施形態>
初めに、第1の実施形態に係る自動点検システムの構成例及び動作例について、図1~図14を参照して説明する。
[自動点検システムの全体構成]
図1は、第1の実施形態に係る自動点検システム1の全体構成例を示すブロック図である。自動点検システム1は、例えば、発電プラント、化学プラント、鉄鋼プラント、変電所等のプラントやビル等の建物に適用される。そして、自動点検システム1は、無線子機10,10’、無線中継機20、無線親機30及び監視端末40を備える。無線子機10,10’と無線中継機20の間、及び、無線中継機20と無線親機30の間は、無線通信経路L1により各種のデータを送受信可能である。また、無線親機30と監視端末40の間は、無線通信経路L2により各種のデータを送受信可能である。なお、無線親機30と監視端末40の間は、有線通信経路により各種のデータを送受信可能としてもよい。
プラントには、例えば、モータ、ポンプ、コンプレッサ、タービン、ボイラ等の音を発生させる設備が設けられている。プラントに設けられ、音を発生する設備の少なくとも一部は、自動点検システム1による監視対象(点検対象)となる。以下の説明では、監視対象となる設備を「点検対象物」と呼ぶ。点検対象物A2の近傍には、無線子機10(子機の一例)が設けられている。無線子機10は、点検対象物A2に接触して設けられてもよいし、点検対象物A2から離れて設けられてもよい。また、異なる点検対象物A2及び点検対象物B3に対して、それぞれ一つずつの異なる無線子機10及び無線子機10’が設けられ、それぞれの無線子機10及び無線子機10’により点検対象物A2及び点検対象物B3を監視する構成としてもよい。また、一つの点検対象物A2に対して無線子機10及び無線子機10’を設け、点検対象物A2の異なる部位をそれぞれの無線子機10及び無線子機10’が監視する構成としてもよい。以下、無線子機10について説明する。
[無線子機]
無線子機10は、点検対象物A2から発生する音を収集し、音の特徴を検出する「音センサ装置」として用いられる。このため、無線子機10は、点検対象物A2から発生する音を収音し、収音した音を解析して音データについて通常時の音との相違の度合いを解析結果として得て、無線親機30に解析結果を含むデータを送信する。ここで、音の振幅は無音状態を基準とした変位である。解析結果を含むデータは、後述する図2に詳細な構成が示されるパケットD1であり、以下の説明では、解析結果を含むデータをパケットD1と呼ぶ。
この無線子機10は、例えば、収音部11、解析部12、無線通信部13、及び電源部14を備える。無線子機10が備える各部は、防水、防塵機能を有する筐体内に格納される。ここでは、無線子機10を、センサ機能と無線通信機能とを一体化した装置として説明する。ただし、別々に構成されたセンサ機能部(収音部11、解析部12)と、無線通信機能部(無線通信部13)とを信号線を通じて接続した装置を無線子機10として扱ってもよい。
収音部11は、内部に不図示のAD(Analog-to-Digital)変換部を有する。そして、収音部11のAD変換部は、点検対象物A2から収音した音のアナログ信号の振幅に対して所定の周期(例えば10分ごと、1時間ごと)で標本化及び量子化を行い、アナログ信号をデジタル値に変換して解析部12に出力する。
解析部12は、収音部11から入力した音のデジタル値を解析して、収音した音と予め学習した通常時の音との相違の度合いと、収音された音の音状態情報を解析結果として得る。そして、解析部12は、解析結果を無線通信部13へ送る。この解析部12は、学習結果15、特徴量抽出部16、及び異常度及び音状態情報算出部17を備える。
学習結果15は、後述する図9に示す学習結果設定端末7によって事前に学習された通常の音のデータであり、正常に動作する点検対象物A2の音が学習された情報である。この学習結果15は、収音部11が通常の音を変換した電気信号を、学習結果設定端末7が事前に記録した録音情報に基づいて、周波数毎の強度を算出し、所定の時間ごとに自己相関を求めて得た特徴量などである。学習結果15は、例えば、無線子機10の設置時に、学習結果設定端末7によって予め無線子機10に登録される。
特徴量抽出部16は、収音部11から入力した電気信号に基づいて、電気信号の特徴量を抽出する。すなわち、特徴量抽出部16は、収音部11が収音した音により、点検対象物A2が発生する音の特徴量を抽出することが可能である。学習結果15に含まれ、又は特徴量抽出部16が抽出する音の特徴量とは、点検対象物A2毎に発生する音を特徴づけるパラメーターである。例えば、所定期間において、可聴領域に含まれる音の周波数(高低)が特徴量として例示できる。
異常度及び音状態情報算出部17は、収音部11が収音した音から特徴量抽出部16が抽出した特徴量と、通常時の音の学習結果15との相違の度合いを算出する。相違の度合いの算出方法の例について説明する。まず、異常度及び音状態情報算出部17は、学習結果15により示される音の特徴量と、収音部11が収音した音の特徴量とをそれぞれランダムに複数サンプリングする。次に、異常度及び音状態情報算出部17は、サンプリングした特徴量の組をそれぞれ個別に混合ガウスモデルなどに入力して、組ごとにスコアを算出する。そして、異常度及び音状態情報算出部17は、算出したスコアの差分を求めることで、特徴量抽出部16が抽出した特徴量と、通常時の音の学習結果15との相違の度合い(以下「異常度」とも表記する)を得る。このときに相違の度合いに影響を与える情報(音の状態に関する情報)が「音状態情報」である。例えば音状態情報は、少なくとも収音された音の周波数帯域、及び周波数ごとの出力の大きさ(強度)のいずれかである。
異常度及び音状態情報算出部17は、これらの処理を複数回にわたって繰り返すことで、異常度の平均や、異常度の標準偏差などの統計情報(後述する図8参照)を算出することができる。また、異常度及び音状態情報算出部17は、これらの処理を繰り返すことで、収音部11が収音した音から特徴量抽出部16が抽出した特徴量に基づいて、収音した音の音状態情報を算出する。
無線通信部13は、解析部12が得た解析結果に無線親機30の宛先情報を付したパケットD1を、無線中継機20を介して無線親機30に所定のタイミングで無線送信する。この処理は、無線通信部13が、無線中継機20の無線通信部21と通信することで行われる。解析結果を含むパケットD1は、無線通信経路L1に示すように無線中継機20に送信され、さらに無線中継機20から無線親機30へ送信される。
電源部14は、無線子機10が内蔵する内蔵電池58(後述する図4を参照)に蓄電された電力を供給して、収音部11、解析部12、及び無線通信部13を動作させる。内蔵電池58の種類は問わないものとする。なお、無線子機10に、発電した電力を電源部14に給電する発電部(図示略)を設けてもよい。
[無線中継機]
無線中継機20は、プラントに張り巡らされたセンサネットワークの一部を構成しており、上述したように無線子機10,10’から送信されたパケットD1を無線親機30に転送することが可能である。
センサネットワークの一部には、点検対象物A2,B3から発生する異音を検出して点検対象物A2,B3の状態を診断することが可能な音センサネットワークが含まれてもよい。この場合は、センサネットワークは、音センサネットワークの他にも、温度、湿度、圧力、電圧値、電流値、周波数、抵抗値、流量、流速、色、画像等の少なくともいずれか一つ以上の情報を検出することが可能なセンサネットワークを含んでもよい。あるいは、プラント内に設けられたセンサネットワークの全てが音センサネットワークで構成されてもよい。
無線中継機20は、一つの無線子機10、又は複数の無線子機10,10’から無線送信されたパケットD1を受信した後、無線親機30にパケットD1を無線送信することが可能である。また、無線中継機20は、複数の無線子機10,10’から受信したそれぞれのパケットD1を無線親機30に転送することが可能である。具体的には、無線中継機20は、複数の無線子機10,10’と無線通信し、各無線子機10,10’から受信したパケットD1を無線親機30へ送信することができる。ここで、無線親機30は、複数の無線子機10,10’に対して、パケットD1の送信順を指示して、送信順に従って無線中継機20が無線子機10,10’から受信したデータを、無線中継機20を介して無線受信する。
例えば、無線親機30は、ポーリング方式により順に選択した複数の無線子機10,10’に対して、パケットD1の送信を無線中継機20を介して指示する。無線親機30から指示を受信した無線子機10,10’は、無線中継機20にパケットD1を順に送信する。その後、無線中継機20は、各無線子機10,10’から受信したパケットD1を、指示された送信順に従って無線親機30に向けて順に送信する。このため、無線親機30は、複数の無線子機10,10’から無線中継機20を介して送信されるパケットD1の衝突を避けてパケットD1を受信することができる。
なお、近接する複数の無線子機10,10’間では、後述する図12~図14に示すように、いわゆるバケツリレー方式(マルチホップルーティング)で無線子機10,10’同士がパケットD1を無線中継機20まで転送することもできる。このとき、パケットD1をバケツリレーする無線子機10(3)(図12~図14を参照)はパケットD1を中継する無線中継機として機能する。
また、図1には、1つの無線中継機20だけが設けられた例が示されるが、複数の無線中継機20が設けられてもよい。また、無線通信経路L1が無線中継機20を含まなくてもよい。この場合、無線子機10は無線親機30と直接無線通信することもできる。
[無線親機]
無線親機30は、無線子機10から無線中継機20を介して受信したデータ(パケットD1)を管理する。このため、無線親機30は、例えば、パケットD1の内容を解釈して(これを例えばデータパース機能と呼ぶ)、ファイルとして保存する機能を有する。このファイルに記載されるデータの内容は、無線子機10から送信された解析結果がテキストに変換されたものでもよいし、パケットのビット、もしくは、バイト情報をそのままテキスト化したものでもよい。ファイルの形式もタブ区切り、スペース区切り、カンマ区切り等、様々なものが考えられ、作業者が任意に設計すればよい。
この無線親機30は、点検対象物A2,B3の状態を監視する監視端末40からの要求に基づいて、データから取り出した解析結果(異常があれば異常原因を含む)を監視端末40に送信する。このため、無線親機30は、無線子機10から受信した解析結果を保持する。そして、無線親機30は、解析結果から求めた、点検対象物A2,B3の異常度の平均値と、異常度の標準偏差とで表される収音部11が収音した音の特徴量と、通常時の音の学習結果15との相違の度合いに基づいて、例えば、経年劣化した点検対象物A2,B3の状態変化を検知する。その後、無線親機30は、検知した点検対象物A2,B3の状態変化に基づいて、点検対象物A2,B3の異常の可能性(異常があれば異常原因を含む)を監視端末40に通知する。この無線親機30は、無線通信部31と、データ格納部32と、データ公開部33とを備える。
無線通信部31は、無線中継機20と通信する。
データ格納部32は、無線子機10から受信したパケットD1から解析結果を含むデータを取り出し、無線親機30がパケットD1を収集した時刻と対応付けてデータを格納する。これにより、データ格納部32は、パケットD1から取り出したデータを時系列データ化する。データ格納部32が全ての時系列データを保持可能なストレージ容量を具備していない場合には、外部の情報処理装置、もしくは、情報記憶装置に保存用データを転送してシステム全体としては全ての情報を保持するように構成してもよい。
データ公開部33は、データ格納部32が保持する時系列データや点検対象物A2,B3の異常の可能性(異常があれば異常原因を含む)を、監視端末40からの要求に応じて監視端末40に提供する。
[監視端末]
監視端末40は、無線親機30を通じて、作業者が点検対象物A2,B3の状態を監視するために用いられる。この監視端末40は、無線親機30から受信した解析結果(異常があれば異常原因を含む)を用いて点検対象物A2,B3の状態を判定して公開する処理を行う。
[パケットの構成]
図2は、解析結果を含むパケットD1の構成例を示す。
パケットD1は、ヘッダとデータ部によって構成される。データ部には、異常度を表すデータと、音状態情報を表すデータが解析結果として格納される。異常度を表すデータには、異常度の平均値、異常度の標準偏差の値が含まれる。
ヘッダには、パケットD1が最終的に到達する無線親機30を特定するネットワークアドレス(例えば、IPアドレス)、又は無線親機30の識別情報等で表される宛先情報が含まれている。
異常度の平均値は、異常度及び音状態情報算出部17が所定タイミングごとに算出した異常度を単位時間で平均した値である。
異常度の標準偏差は、異常度及び音状態情報算出部17が異常度の平均値に基づいて算出した標準偏差の値である。
[無線親機と監視端末のシステム]
次に、無線親機30と監視端末40のシステムについて図3を参照して説明する。
図3は、無線親機30と監視端末40のシステムを説明する図である。無線親機30のデータ格納部32には、異常度321、異常原因322、音状態情報323、及びその他情報324が格納される。
無線親機30は、無線通信部31で受信した異常度321と音状態情報323を含む時系列データをデータ格納部32に格納する。データ格納部32は、音状態情報323と異常原因322を紐づけし、異常発生時に作業員が早急に異常原因を特定できるように構成される。紐づけ方法としては、例えば、モータのベアリング劣化のように特定の周波数帯域に通常時との差異が現れるような事象は、事前に音状態情報323として特定の周波数帯域をベアリング劣化(異常原因322)と紐づけする。また、事前に異常が不明なものに関しては、異常発生時に得られた音の音状態情報323とその時の異常原因322を紐づけしてデータ格納部32に格納し、同様の異常発生時に即対応できるようにする。一例として、音状態情報323と異常原因322との紐づけは、無線親機30又は監視端末40の計算機60が備えるマウスやキーボード等の入力装置(図示略)を用いて手入力により行われる。
その他情報324は、異常時又は異常が疑われる時のより詳細な音状態情報である。その他情報324は、例えば無線子機10で収音された音データについてもっとも強度の高い周波数、又は、どの周波数の強度がどの程度変化したかといったような、音データの周波数ごとの情報である。一具体例を挙げるならば、その他情報324は、音データのうち異常が検出された周波数バンドの周辺のパワースペクトル情報である。無線親機30では、例えばデータ公開部33が、異常原因を判定するのに必要である(異常度が閾値以上である等)と判断した場合、又は、監視端末40を介した作業員からの指示により、該当部分のより詳細な情報(異常度が高い周波数帯域又はその周辺についての情報(パワースペクトルなど))を無線子機10へ要求する。そして、無線親機30は、無線子機10から取得した情報をその他情報324としてデータ格納部32に格納する。
監視端末40は、点検対象物A2,B3の状態についての監視結果として時系列データのグラフ表示等をディスプレイ、プリンタ等へ出力する。監視端末40は、無線親機30のデータ格納部32が保持する時系列データに対し、クラスタリング処理などのデータ分析処理を実施する機能を有してもよい。これにより、監視端末40は、点検対象物ごとに異常度321の異常度トレンド41(変動パターン)と、異常が検出されたときの異常原因42(異常原因322)を分析することも可能である。
[各装置のハードウェア構成]
次に、自動点検システム1の各装置を構成する計算機50,60のハードウェア構成例について、図4と図5を参照して説明する。
図4は、無線子機10を構成する計算機50のハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、無線子機10’を構成する計算機50のハードウェア構成例は、無線子機10と同様であるため、以下の説明では、無線子機10に注目して無線子機10を構成する計算機50のハードウェア構成例を説明する。
計算機50は、無線子機10で使用されるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機50は、MPU(Micro Processing Unit)51、主記憶装置52、補助記憶装置53及びバス54を備える。さらに、計算機50は、マイクロフォン55、入出力回路56、通信回路57及び内蔵電池58を備える。各ブロックは、バス54を介して相互に通信可能に接続されている。
MPU51は、本実施形態に係る無線子機10の各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを補助記憶装置53から読み出して主記憶装置52にロードし、実行する。このため、補助記憶装置53には、ブートプログラム、各種のパラメーターの他に、計算機50を機能させるためのプログラムが記録されている。補助記憶装置53は、MPU51が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、計算機50によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。補助記憶装置53としては、半導体メモリ等からなる不揮発性のメモリが用いられる。
主記憶装置52には、MPU51の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がMPU51によって適宜読み出される。無線子機10では、MPU51がプログラムを実行することで無線子機10内の各部の機能が実現される。また、無線子機10では、収音部11(マイクロフォン55)から受け取ったデジタル値が補助記憶装置53に一時的に記憶され、解析部12の解析結果についても補助記憶装置53に一時的に記憶される。
マイクロフォン55は、点検対象物A2が発生する音を収音し、音のデジタル値を出力する装置である。ここで、点検対象物A2に異常が発生し始めた時には、可聴領域よりも高い超音波領域の音が発生することが知られている。このため、マイクロフォン55としては、可聴音だけでなく、可聴領域外の音、例えば、点検対象物A2が発生する超音波を収音可能な機能を有してもよい。無線子機10は、点検対象物A2から発する超音波を収音して解析することで、点検対象物A2の異常を正確に、かつ、早期に検出しやすくなる。
入出力回路56は、デジタル信号を入出力するためのインターフェースである。マイクロフォン55から入力したデジタル信号を解析部12の特徴量抽出部16に出力する機能を有する。
通信回路57には、例えば、NIC(Network Interface Card)やIoT(Internet of Things)向け低電力無線モジュールなどが用いられ、NICに接続された無線LAN(Local Area Network)やマルチホップ型低電力無線などからなる無線通信経路を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。無線子機10では、無線通信部13が通信回路57の動作を制御して、パケットD1を無線中継機20に送信したり、他の無線子機10から受信したパケットD1を無線中継機20に転送したりすることができる。
内蔵電池58は、無線子機10に搭載され、図1に示した電源部14の制御により計算機50内の各部に電力を供給する。本実施形態に係る内蔵電池58は、一次電池を想定したものである。ただし、内蔵電池58が二次電池であることを排除しない。
図5は、無線中継機20、無線親機30及び監視端末40を構成する計算機60のハードウェア構成例を示すブロック図である。
計算機60は、無線中継機20、無線親機30及び監視端末40で使用されるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機60は、MPU61、主記憶装置62、補助記憶装置63、バス64、通信回路65及びユーザインターフェース装置66を備える。各ブロックは、バス64を介して相互に通信可能に接続されている。
MPU61は、本実施形態に係る無線中継機20、無線親機30及び監視端末40の各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを補助記憶装置63から読み出して主記憶装置62にロードし、実行する。
主記憶装置62には、MPU61の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がMPU61によって適宜読み出される。無線中継機20では、無線子機10,10’から受信したパケットD1を無線親機30に転送するために無線通信部21を制御する機能がMPU61によって実現される。無線親機30では、無線通信部31が通信回路65の動作を制御して、無線中継機20から転送されたパケットD1を取り込み、MPU61がパケットD1のデータ部から取り出した各種のデータをデータ格納部32に格納する。また、無線親機30では、データ公開部33がデータ格納部32から取り出したデータを監視端末40に公開する機能がMPU61によって実現される。監視端末40では、データ公開部33によって公開処理が行われたデータを受信し、このデータを、ユーザインターフェース装置66を通じて作業者に提示する機能がMPU61によって実現される。
補助記憶装置63としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。補助記憶装置63には、OS、各種のパラメーターの他に、計算機60を機能させるためのプログラムが記録されている。補助記憶装置63は、MPU61が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、計算機60によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。無線親機30では、データ格納部32の機能が補助記憶装置63によって実現される。また、監視端末40では、無線親機30から送信された解析結果を蓄積する機能が補助記憶装置63によって実現される。
通信回路65には、例えば、監視端末40ではNIC等が用いられ、NICに接続された無線LAN等からなる無線通信経路、又は有線通信経路を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。無線中継機20及び無線親機30では通信回路65にIoT向け低電力無線モジュールなどが用いられる。無線中継機20では、無線通信部21が通信回路65の動作を制御して、無線子機10から受信したパケットD1を無線親機30に転送することができる。無線親機30では、無線通信部31が通信回路65の動作を制御して、無線中継機20から送信されたパケットD1を受信する。また、無線親機30は、通信回路65を通じて監視端末40にデータを送信することができる。監視端末40では、不図示の無線通信部が通信回路65の動作を制御して、無線親機30から送信されたデータを受信する。
ユーザインターフェース装置66には、例えば、液晶ディスプレイモニタ、タッチパネル装置、マウス、キーボード等が用いられる。作業者は、ユーザインターフェース装置66に表示されたデータを確認し、ユーザインターフェース装置66を通じて各種のコマンドを入力することが可能である。ユーザインターフェース装置66は、主に監視端末40に設けられる。無線中継機20、無線親機30には、ユーザインターフェース装置66が設けられなくてもよい。
なお、計算機60が無線親機30及び監視端末40に実装される場合には、各部に対し有線の電源から電力を供給することが可能であるが、その電源の記載は省略する。また、無線中継機20に対する外部電源からの電力供給がない場合に、無線中継機20も内蔵電池を備えてもよい。
[無線子機の処理]
次に、無線子機10で実行される処理の例について、図6を参照して説明する。
図6は、無線子機10で実行される処理の例を示すフローチャートである。無線子機10で実行される処理と同様である無線子機10’により実行される処理の詳細な説明は省略する。
無線子機10は、所定のタイミングが到来したか監視している(S11)。所定のタイミングが到来しなければ(S11:NO)、無線子機10は、再びタイミングの到来を監視し続ける。
所定のタイミングが到来すると(S11:YES)、無線子機10は、電源部14から収音部11に電力を供給し、マイクロフォン55を起動する(S12)。所定のタイミングは、一定の周期でもよいし、あるいは不定でもよい。さらには、無線中継機20を介して無線子機10に伝えられる無線親機30からの指示に従って、無線子機10が所定のタイミングを設定してもよい。
収音部11は、点検対象物A2の稼働音を収集する(S13)。収音部11により収集された稼働音は、解析部12へ入力される(S14)。
解析部12は、収音部11から入力した稼働音を解析し、予め学習した通常時の音の学習結果15と、稼働音から抽出した特徴量とに基づいて、通常時の音と稼働音との相違の度合いを解析結果として検出する(S15)。ここでは、解析部12は、異常度及び音状態情報を算出し、それらを解析結果として得る。そして、解析部12は、解析結果を無線通信部13へ送信する(S16)。
無線通信部13は、解析部12から受信した解析結果に基づいてパケットD1を生成し、無線中継機20へ送信する(S17)。
[無線中継機及び無線親機の処理]
次に、無線中継機20及び無線親機30で実行される処理の例について、図7を参照して説明する。
図7は、無線中継機20で実行される処理の例と、無線親機30で実行される処理の例とを示すフローチャートである。
先に無線中継機20の処理を説明する。
無線中継機20は、無線子機10から解析結果(異常度及び音状態情報)を含むパケットD1を受信すると(S21)、その解析結果を含むパケットD1を無線親機30へ転送する(S22)。無線子機10から送信されたパケットD1は、途中で他の装置を経由した場合でも、ヘッダに含まれるネットワークアドレス又は識別情報に従って無線親機30へ到達する。
無線親機30は、無線中継機20を介して無線子機10からの解析結果(異常度及び音状態情報)を含むパケットD1を受信すると(S31)、そのパケットD1から解析結果を取り出して、データ化する(S32)。データ化とは、パケットD1を収集した時刻の時刻情報と解析結果とを対応付けて格納することにより、時系列データとしてデータ格納部32に登録することである。データ公開部33は、解析結果から未知の異常(閾値よりよりも高い異常度であって異常原因が紐づけられていない場合)があると判定した場合、収音された音の音状態情報と異常原因を紐づけして記憶する(S33)。この処理は、データ格納部32が実施してもよい。
その後、無線親機30は、監視端末40からの要求に応じて時系列データ(解析結果の一例)を送信し、監視端末40が解析結果から点検対象物A2の状態を判定して公開する(S34)。監視端末40には、要求に応じて公開された時系列データが、ユーザインターフェース装置66にて所定のユーザインターフェースで表示される。
[異常度の平均値と標準偏差]
図8は、異常度の時間変化を示すグラフである。図8の縦軸は異常度を示し、横軸は時間を示す。また、横軸にプロットした縦線は、無線子機10が異常度の平均値と、異常度の標準偏差を解析結果として送信するタイミングを表す。
図8には、異常度及び音状態情報算出部17により算出された異常度の平均値と、異常度の標準偏差とが共に示される。異常度及び音状態情報算出部17は、点検対象物A2の異常度の平均値と、異常度の平均値に対するプラス及びマイナスの標準偏差とを算出することが可能である。図8では、異常度の平均値の上側にある破線をプラスの標準偏差として表し、異常度の平均値の下側にある破線をマイナスの標準偏差として表す。
点検対象物A2に発生する異常の可能性は、異常度の平均値と、異常度の標準偏差とが所定期間以上にわたって共に高くなっていくことで表される。そして、異常度及び音状態情報算出部17は、異常度が所定の閾値よりも高くなった場合に、点検対象物A2の異常を検出することが可能である。無線親機30は、異常度及び音状態情報算出部17が点検対象物A2の異常を検出した場合、すなわち、データ公開部33が解析結果から求めた、異常度の平均値と、異常度の標準偏差とが所定期間以上にわたって共に高くなる場合に、監視端末40にアラーム等を発報することで点検対象物A2に異常が発生したことを通知することができる。
しかし、異常度の平均値が高くても異常度の標準偏差が所定値以上の大きさである場合、異常度及び音状態情報算出部17が点検対象物A2の異常を誤って検出した可能性が高い。一方、所定期間以上にわたって異常度の平均値が高くなり、かつ異常度の標準偏差が所定値未満の大きさで継続している場合には、異常度及び音状態情報算出部17が点検対象物A2の異常を正しく検出した可能性が高い。
そこで、無線親機30のデータ公開部33は、例えば、異常度の平均値が閾値以上でありかつ異常度の標準偏差が所定値SD1以上である場合に、異常度及び音状態情報算出部17が点検対象物の異常を誤検出したと判定する。逆に、データ公開部33は、異常度の平均値が閾値以上でありかつ異常度の標準偏差が所定値SD1未満である場合に、異常度及び音状態情報算出部17が点検対象物の異常を正しく検出したと判定する。
そして、データ公開部33は、異常が検出された音の音状態情報323から異常原因322を特定する。その後、データ公開部33は、監視端末40に対して、異常が発生している可能性が高い点検対象物A2の情報(例えば識別情報)と異常原因を通知する。監視端末40を操作する作業者は、この通知(点検対象物A2の識別情報、異常原因)を確認すると、点検対象物A2の早期点検を行い、必要に応じて点検対象物A2の修理、交換等の対応を行うことができる。
なお、異常度及び音状態情報算出部17が異常を誤って検出した可能性が高い場合、無線親機30は、監視端末40に対してアラームを発報しない。一方、異常度及び音状態情報算出部17が異常を正しく検出した可能性が高い場合、無線親機30は、監視端末40に対してアラームを発報し、作業者に注意を促す。このように無線親機30は、異常度の平均値と、異常度の標準偏差とを用いて異常度の正確性を判断できるため、瞬間的に異常度が高くなっても、アラームを頻発しなくてすむ。なお、所定値SD1は、点検対象物A2の種類、点検対象物A2の経年劣化の状態に応じて適宜変更してもよい。また、所定値SD1を、プラスとマイナスの標準偏差に合わせて異なる値としてもよい。
従来の異常検出方法では、作業者が自身の耳で点検対象物A2の音を聴いて異常の有無を判断していたため、時間t1に示すように、点検対象物A2の音が十分に大きくならなければ異常を検出できなかった。一方、本実施形態に係る異常検出方法では、異常度の平均値と、異常度の標準偏差とが共に高くなっていくことに基づいて、時間t1より早い時間t2で異常の検出が作業者に通知される。このため、本実施形態に係る異常検出方法を用いることで、従来の異常検出方法よりも早いタイミングで作業者が点検対象物A2の異常に対処することが可能となる。また、異常が検出されると、そのときの音状態情報に基づいて異常原因を特定して作業員に通知するため、作業員は早急に異常原因を把握することができる。
[学習結果の設定]
ところで、通常の音を学習する処理の負荷は高いため、使用可能な電力、記憶領域が限られる無線子機10に学習処理を行わせるのは妥当でない。そこで、無線子機10を据え付ける際に、作業者が学習結果設定端末7を用意して、学習結果15を無線子機10に設定する操作を行う。そこで、学習結果15を設定する学習結果設定端末7の構成及び処理の例について、図9と図10を参照して説明する。
図9は、無線子機10に接続される学習結果設定端末7の内部構成例を示すブロック図である。
図10は、学習結果設定端末7の処理の例を示すフローチャートである。
学習結果設定端末7は、作業者が持ち運び可能なノート型又はタブレット型のコンピュータ装置等が用いられる。学習結果設定端末7のハードウェア構成は、図5に示した計算機60を適用すればよい。この学習結果設定端末7は、信号処理部71、特徴量抽出部72及び学習モデル生成部73を備える。
初めに、作業者は、無線子機10の据え付け時に学習結果設定端末7を無線子機10に接続する(S41)。次に、信号処理部71は、無線子機10の収音部11から出力された音のデジタル信号の入力処理、ノイズ除去、増幅処理等の各種の信号処理を行う(S42)。
次に、特徴量抽出部72は、信号処理部71によって処理されたデジタル信号に基づいて、点検対象物A2が発生する音の特徴量を抽出する(S43)。なお、学習結果設定端末7を用いて学習結果15を設定する操作は、点検対象物A2の動作が正常であると予め作業者が分かっている時に行われることが多い。このため、特徴量抽出部72によって抽出される音の特徴量は、通常の音の特徴量として扱われる。
次に、学習モデル生成部73は、抽出された特徴量を入力として、学習モデルを生成する(S44)。学習モデル生成部73は、例えば、AI(Artificial Intelligence)を用いて実現される。ここで、同じ型式の点検対象物A2であれば、設置場所が異なっていても、音の特徴量は似通っていることが多い。そこで、学習モデル生成部73は、多くの点検対象物A2が発生する音について抽出された特徴量に基づいて、学習モデルを生成する処理を繰り返すことで、学習モデルの精度を高めることができる。
そして、学習モデル生成部73は、学習モデルを用いて生成した学習結果15を無線子機10に設定する(S45)。学習結果15の設定完了後、本処理が終了する。このように無線子機10自体は、学習処理を行わなくても、学習結果設定端末7が設定した適切な学習結果15を用いることで、収音部11により収音された音と、予め学習した通常時の音との相違の度合いを解析結果として得る処理を行える。
なお、図9と図10には、学習結果設定端末7が学習処理を行う例を示したが、例えば、インターネットを介して学習結果設定端末7がアクセス可能なクラウドサーバが学習処理を行ってもよい。この場合、学習結果設定端末7は学習モデルを生成せず、収音部11が収音した音のデジタルデータをクラウドサーバに送信し、クラウドサーバに学習処理を依頼する。そして、学習結果設定端末7は、クラウドサーバにて算出された学習結果15をクラウドサーバから受信して、無線子機10に学習結果15を設定する処理を行う。
以上説明した第1の実施形態に係る自動点検システム1では、無線子機10に収音部11を設けており、無線子機10が所定のタイミング(例えば周期的)に収音部11を起動させ、収音部11に点検対象物A2の稼動音を収集させる。この自動点検システム1では、収音部11が集音可能な周波数帯域の全体の音データを無線子機10から無線親機30へ送信するのではなく、そのごく一部である予め学習した通常時の音との相違の度合い、及び収音された音の音状態情報を解析結果として含むパケットD1を無線親機30に送信する。このため、無線子機10から無線親機30へ送信する解析結果のパケットD1のデータサイズを、収音部11が収集した音のデータそのままのデータサイズよりも低減できる。
また、無線子機10は、間欠駆動し、無線親機30が解析結果を取り出し可能な最低限のサイズのパケットD1を送信するため、無線子機10の消費電力を低減することができる。したがって、無線子機10は、解析結果を1回送信するのに要する電力エネルギを少なくし、内蔵電池58の消費電力を抑制することができる。この結果、無線子機10の内蔵電池58の寿命が長くなるので、無線子機10の電池交換頻度を少なくすることができる。
また、無線親機30において音状態情報を異常原因と紐づけしておくことで、収集された音に異常が検出されたとき、音状態情報に基づいて、作業員は早急に異常原因を特定(把握)することができる。そして、異常原因が早急に特定されることにより、作業員は計画的かつ効率的な保守をすることが可能となる。例えば、モータのベアリングが劣化している場合、作業員は在庫を確認し、必要に応じて交換部品を購入し、交換作業時期と作業員の確保を計画することができる。
また、無線子機10は、長期間にわたって点検対象物A2から取得した音データから抽出した一部の情報を無線親機30に向けて送信する。そして、無線親機30は、無線子機10が取得した音データの特徴を管理し、異音を検出した際には、監視端末40に対して、点検対象物A2に発生した異常の可能性及び異常原因を通知する。このため、監視端末40を使用する作業者は、点検対象物A2の状態を遠隔監視することができ、点検対象物A2まで近づいて異音を点検する機会を減らすことができる。このため、点検対象物A2の運用コストを低減できるばかりか、自動点検システム1の使い勝手を向上することも可能となる。
なお、無線子機10の通信可能距離の範囲内に無線親機30があれば、自動点検システム1に無線中継機20を設けず、無線子機10が無線親機30と直接通信するように構成してもよい。
また、収音部11がAD変換部を有さず、点検対象物A2の発生した音のアナログ信号を出力する構成としてもよい。この場合、解析部12は、特徴量抽出部16の前段にAD変換部を設ける構成とする。解析部12のAD変換部は、収音部11から入力する音のアナログ信号の振幅に対して所定の周期で標本化及び量子化を行い、アナログ信号をデジタル値に変換して、特徴量抽出部16にデジタル値を出力する。以降の処理は、第1の実施形態に係る各部の処理と同様に行われる。
[無線子機からマイクロフォンを離した構成例]
図11は、無線子機10の取り付け場所の例を示す図である。
図1に示した無線子機10は収音部11を内蔵しており、点検対象物A2から離れた位置に無線子機10が設置されていた。しかし、図11に示すように無線子機10が備える収音部11は、無線子機10の筐体から取り外し、無線子機10から離して点検対象物A2に取り付け可能となるように構成してもよい。
収音部11(マイクロフォン55)の大きさは、無線子機10の筐体に比べて小さいため、点検対象物A2に直接取り付けることが可能である。例えば、点検対象物A2が電動機である場合に、電動機の軸受けや電動機カバーの外側に収音部11を直接取り付けることが可能である。このように収音部11が電動機の各部に直接取り付けられることにより、収音部11が収音する音は、電動機が設置される周囲の環境音の影響を受けにくくなる。
収音部11と無線子機10とは、無線子機10から引き延ばされた電力線及び信号線により接続される。電力線及び信号線は、収音部11と無線子機10を接続するケーブル5内に収納される。収音部11は、電力線を通じて電源部14(内蔵電池58)から供給される電力により動作する。また、収音部11は、点検対象物A2から収音した音のデジタル信号を、無線子機10の解析部12に信号線を通じて出力する。解析部12は、周囲の雑音を含まない、点検対象物A2だけから発生した音のデジタル信号に基づいて、音の解析をすることができる。
[マルチホップネットワークの第1の構成例(シングルマネージャ)]
図12は、第1の実施形態に係る自動点検システム1のマルチホップネットワークの第1の構成例(シングルマネージャ)を示す図である。
図1に示したように、自動点検システム1は、複数の無線子機10,10’、無線中継機20で構成される。通常、無線子機10,10’がパケットD1を最初に送信する宛先である無線中継機20は予め決まっている。しかし、無線子機10,10’が設置される環境は、様々な形状の設備が配置されるプラント内であることが多い。このため、無線子機10,10’が設置された後に、新たに設備6が設置されると無線子機10,10’から無線中継機20にパケットD1を送信できなくなってしまう。
ここで、自動点検システム1が構成する第1の構成例に係るマルチホップネットワークについて説明する。マルチホップネットワークでは、複数の無線子機10,10’がパケットD1を転送することが可能となる。複数の無線子機10,10’を識別するため、(1)~(4)の符号を付した無線子機10(1)~10(4)がマルチホップネットワークに設けられた例を示す。また、複数の無線中継機20を識別するため、(1),(2)の符号を付した無線中継機20(1),20(2)がマルチホップネットワークに設けられた例を示す。
無線子機10(1)は、点検対象物A2から発生する音を収音し、無線子機10(2)は、点検対象物B3から発生する音を収音する。そして、無線子機10(3),10(4)は、それぞれ点検対象物C4の異なる場所から発生する音を収音する。例えば、図12の左側に示す無線中継機20(1)には、2台の無線子機10(1),10(2)からパケットD1が送信される。また、図12の右側に示す無線中継機20(2)にも、2台の無線子機10(3),10(4)からパケットD1が送信されていたとする。
しかし、図12の右側に示す無線中継機20(2)と、2台の無線子機10(3),10(4)との間に設備6が設置されたことにより、無線中継機20(2)と、2台の無線子機10(3),10(4)とが直接通信できなかったとする。このように、複数の無線子機10(1)~10(4)のうち、無線子機10(3),10(4)は、無線中継機20(2)に対してパケットD1を送信できないことを検出した場合に、他の無線中継機20(1)にデータを送信可能である他の無線子機10(2)に対して、パケットD1の転送を依頼する。
そこで、無線中継機20(2)にパケットD1を送信できない無線子機10(3),10(4)は、他の無線中継機20(1)にパケットD1を送信できる無線子機10(1),10(2)を探索する。そして、パケットD1を送信できない無線子機10(3),10(4)は、パケットD1を送信できる無線子機10(2)までパケットD1を転送する。この時、無線子機10(3)は、自身のパケットD1を無線子機10(2)に送信し、さらに無線子機10(4)から送信されたパケットD1を無線子機10(2)に転送する。
そして、他の無線子機10(2)は、無線子機10(3),10(4)から送信されたパケットD1を無線中継機20(1)に転送する。つまり、無線子機10(2)は、自身のパケットD1を無線中継機20(1)に送信するとともに、無線子機10(3)から送信又は転送されたパケットD1についても無線中継機20(1)に送信する。このように自動点検システム1がマルチホップネットワークを構成することにより、全ての無線子機10(1)~10(4)が無線中継機20(1)を介して無線親機30までパケットD1を送信することができる。
なお、無線子機10(2),10(3)が長期間にわたってパケットD1の転送を続けると、無線子機10(2),10(3)の内蔵電池58の消費電力が他の無線子機10(1),10(4)よりも多くなってしまう。このため、他の無線子機10(3),10(4)から送信されたパケットD1の転送を開始した無線子機10(2)の存在が無線親機30(1)を通じて監視端末40に通知されてもよい。この通知により、作業者は、無線子機10(3),10(4)と無線中継機20(2)とが無線通信できていない状況を知ることができる。そして、作業者は、無線中継機20(2)と通信可能な位置に無線子機10(3),10(4)を移動させたり、設備6を移動させたりする等の措置をとることができる。
監視端末40は、外部のインターネットを介して、点検対象物A2が設置されたプラントから離れた場所で点検対象物A2の状態を監視することが可能である。
[マルチホップネットワークの第2の構成例(マルチマネージャ)]
図13は、第1の実施形態に係る自動点検システム1のマルチホップネットワークの第2の構成例(マルチマネージャ)を示す図である。
ここで、自動点検システム1が構成する第2の構成例に係るマルチホップネットワークについて説明する。自動点検システム1は、無線中継機20を備えない形態でマルチホップネットワークを構成することができる。複数の無線親機30を識別するため、(1),(2)の符号を付した無線親機30(1),30(2)がマルチホップネットワークに設けられた例を示す。つまり、このマルチホップネットワークでは、図12に示した無線中継機20(1),20(2)が、2台の無線親機30(1),30(2)に置き換えて構成される。そして、無線親機30(1),30(2)は、インターネット等からなる通信網を経由して監視端末40に接続される。
マルチホップネットワークでは、複数の無線子機10,10’がパケットD1を転送することが可能となる。例えば、図13の左側に示す無線親機30(1)には、2台の無線子機10(1),10(2)からパケットD1が送信される。また、図13の右側に示す無線親機30(2)にも、2台の無線子機10(3),10(4)からパケットD1が送信されていたとする。
しかし、図13の右側に示す無線親機30(2)と、2台の無線子機10(3),10(4)との間に設備6が設置されたことにより、無線親機30(2)と、2台の無線子機10(3),10(4)とが直接通信できなかったとする。このように、複数の無線子機10(1)~10(4)のうち、無線子機10(3),10(4)は、無線親機30(2)に対してパケットD1を送信できないことを検出した場合に、他の無線親機30(1)にデータを送信可能である他の無線子機10(2)に対して、パケットD1の転送を依頼する。
そこで、無線親機30(2)にパケットD1を送信できない無線子機10(3),10(4)は、他の無線親機30(1)にパケットD1を送信できる無線子機10(1),10(2)を探索する。パケットD1を送信できない無線子機10(3),10(4)は、パケットD1を送信できる無線子機10(2)までパケットD1を転送する。この時、無線子機10(3)は、自身のパケットD1を無線子機10(2)に送信し、さらに無線子機10(4)から送信されたパケットD1を無線子機10(2)に転送する。
そして、他の無線子機10(2)は、無線子機10(3),10(4)から送信されたパケットD1を無線親機30(1)に転送する。つまり、無線子機10(2)は、自身のパケットD1を無線親機30(1)に送信するとともに、無線子機10(3)から送信又は転送されたパケットD1についても無線親機30(1)に送信する。このように自動点検システム1がマルチホップネットワークを構成することにより、全ての無線子機10(1)~10(4)が無線親機30(1)を介して監視端末40までパケットD1を送信することができる。
なお、無線子機10(2),10(3)が長期間にわたってパケットD1の転送を続けると、無線子機10(2),10(3)の内蔵電池58の消費電力が他の無線子機10(1),10(4)よりも多くなってしまう。このため、他の無線子機10(3),10(4)から送信されたパケットD1の転送を開始した無線子機10(2)の存在が無線親機30(1)を通じて監視端末40に通知されてもよい。この通知により、作業者は、無線子機10(3),10(4)と無線親機30(2)とが無線通信できていない状況を知ることができる。そして、作業者は、無線親機30(2)と通信可能な位置に無線子機10(3),10(4)を移動させたり、設備6を移動させたりする等の措置をとることができる。
[マルチホップネットワークの第3の構成例(マルチマネージャ)]
図14は、第1の実施形態に係る自動点検システム1のマルチホップネットワークの第3の構成例(マルチマネージャ)を示す図である。
ここで、自動点検システム1が構成する第3の構成例に係るマルチホップネットワークについて説明する。図13に示した第2の構成例に係るマルチホップネットワークのマルチマネージャ構成には、図14に示すように無線中継機20が含まれてもよい。
図14に示す自動点検システム1は、複数の無線中継機20と、複数の無線親機30とを備えた形態でマルチホップネットワークを構成することができる。このマルチホップネットワークでは、無線子機10(1),10(2)に無線中継機20(1)が接続され、無線子機10(3),10(4)に無線中継機20(2)が接続される。そして、無線中継機20(1)と無線親機30(1)が接続され、無線中継機20(2)と無線親機30(2)が接続される。そして、無線親機30(1),30(2)は、インターネット等からなる通信網を経由して監視端末40に接続される。
第3の構成例に係るマルチホップネットワークにおいても、無線子機10(3),10(4)と無線中継機20(2)との間に設備6が設置され、無線中継機20(2)と、2台の無線子機10(3),10(4)とが直接通信できなくなったとする。この場合、無線子機10(3),10(4)が、他の無線子機10(2)を探索する。そして、無線子機10(4)は、無線子機10(3)にパケットD1を送信する。無線子機10(3)は、無線子機10(3)自体が作成するパケットD1を無線子機10(2)に送信すると共に、無線子機10(4)から受信したパケットD1を無線子機10(2)に転送する。その後、無線子機10(2)が無線中継機20(1)にパケットD1を転送することで、無線子機10(3),10(4)のパケットD1は、無線中継機20(1)から無線親機30(1)に送信され、無線親機30(1)から通信網を経て監視端末40に送信される。
このように自動点検システム1が第3の構成例に係るマルチホップネットワークを構成することにより、全ての無線子機10(1)~10(4)が、無線中継機20(1)、無線親機30(1)を介して監視端末40までパケットD1を送信することができる。なお、長期間にわたってパケットD1の転送が続くことを防ぐため、無線子機10(2),(3)がパケットD1の転送を開始したことを監視端末40に通知する処理は、第1の構成例に係るマルチホップネットワークと同様である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係る自動点検システムの構成例及び動作例について、図15を参照して説明する。点検対象物は、その状態に応じて温度が変化するものが多い。そこで、第2の実施形態は、第1の実施形態に対して、無線子機10に温度センサ18を設けることにより、異常時の設備の状態情報として温度の要素を持たせた構成とする。
図15は、第2の実施形態に係る自動点検システム1Aの全体構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る無線子機10Aは、温度センサ18をさらに備えている。なお、無線子機10Aと同様の構成である無線子機10A’の詳細な説明、及び第1の実施形態に係る無線中継機20、無線親機30及び監視端末40と同じ個所についての詳細な説明は省略する。
温度センサ18は、点検対象物A2(設備)から一定距離離れた位置に設置され、所定のタイミング(例えば一定周期)で点検対象物A2の表面の温度を測定する装置である。温度センサ18は、点検対象物A2のうち発熱が予想される部分の温度を測定できるように配置することが望ましい。本実施形態では、温度センサ18として、非接触で温度を測定できる赤外線センサ(放射温度計)等を用いるが、サーミスタなど接触式の温度センサを排除するものではない。温度センサ18は、収音部11と同様に、内部にAD変換部を備えることが望ましい。温度センサ18がAD変換部を有さない場合、無線子機10Aに図示しないAD変換部を設け、当該AD変換部で温度センサ18の出力信号をデジタル値に変換する。
無線通信部13は、温度センサ18で測定された温度を点検対象物A2の状態情報として、解析部12が得た解析結果(点検対象物A2の音データの異常度及び音状態情報)とともに、パケットデータ化(パケットD1を生成)する。そして、無線通信部13は、無線親機30の宛先情報を付したパケットD1を、無線中継機20を介して無線親機30に所定のタイミングで無線送信する。
無線親機30は、無線通信部31で受信した音データの異常度及び音状態情報とともに、収音時の状態情報として点検対象物A2の温度を含むデータを、受信した時刻と対応付けてデータ格納部32に格納する。すなわち、無線親機30は、パケットD1からこれらのデータを取り出し、当該データを時系列データ化する。
データ公開部33は、点検対象物A2の温度を、異常判定する際や異常原因を特定する際の判断を補強する材料として利用する。例えば、データ公開部33は、図8において異常度321に基づいて点検対象物A2の異常を検出したとき、温度センサ18の測定温度が所定値以上であれば、点検対象物A2の異常を確定する。
なお、データ公開部33は、図8において音データの異常度321が閾値(例えば平均値)よりも数パーセント低いが、温度センサ18の測定温度が所定値以上であれば、点検対象物A2が異常であると判断するようにしてもよい。これにより、異常度321から異常が疑われる場合、又は異常度321だけでは異常を判断できない場合に、温度センサ18の測定温度を用いて、点検対象物A2の異常を確実に判断できる。
また、データ公開部33は、図8において音データの異常度が閾値(例えば平均値)よりも所定値分又は数パーセント分低いものの、温度センサ18の測定温度が所定値以上である場合には、点検対象物A2の異常を判定及び異常原因を特定するために、無線子機10Aに対してより詳細な情報(その他情報324)の送信を要求するようにしてもよい。このように、異常度321と温度センサ18の測定温度から、点検対象物A2の異常が疑われる場合に、無線子機10Aから収音した音についてより詳細な情報(その他情報324)を取得することで、より詳細な情報も加味して異常判定及び異常原因の特定を行える。
また、データ公開部33は、図8において異常度に基づいて点検対象物A2の異常を検出したとき、音状態情報と温度センサ18の測定温度とに基づいて、点検対象物A2の異常原因を特定するようにしてもよい。予め音状態情報323と温度センサ18の測定温度を、異常原因322と紐づけてデータ格納部32に保存しておくことで、データ公開部33は、音状態情報323及び温度センサ18の測定温度に基づいて、より正確な異常原因322を特定することができる。
上述した第2の実施形態に係る自動点検システム1Aにおいて、第1の実施形態に係る自動点検システム1と同様の効果に加え、以下の効果を奏する。本実施形態では、異常判定する際や異常原因を特定する際に、異常度及び収音された音の音状態情報に加えて、温度センサ18で測定された点検対象物の温度を加味することにより、より正確な異常判定及び異常原因の特定が可能になる。
なお、本発明は上述した各実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組み合わせることができ、本発明の目的を達成する範囲内で、実施形態の構成や処理方法は適宜変更することが可能である。
また、図中の制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…自動点検システム、 2…点検対象物、 10…無線子機、 11…収音部、 12…解析部、 13…無線通信部、 14…電源部、 15…学習結果、 16…特徴量抽出部、 17…異常度及び音状態情報算出部、 20…無線中継機、 21…無線通信部、 30…無線親機、 31…無線通信部、 32…データ格納部、 33…データ公開部、 321…異常度、 322…異常原因、 323…音状態情報、 324…その他情報、 40…監視端末、 41…異常度トレンド、 42…異常原因、 58…内蔵電池

Claims (10)

  1. 無線子機と、無線親機と、を備え、
    前記無線子機は、
    点検対象物から発生する音を収音する収音部と、
    収音された前記音を解析して解析結果を得る解析部と、
    前記無線親機に前記解析結果を含むデータを無線送信する無線通信部と、
    前記収音部、前記解析部、及び前記無線通信部に電力を供給する電源部と、を有し、
    前記解析部は、
    収音された前記音の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    通常動作する前記点検対象物の音の学習結果と、
    収音された前記音から抽出された前記特徴量と前記学習結果との相違の度合いである異常度の平均値、前記異常度の平均値に対するプラス及びマイナスの標準偏差、並びに、少なくとも収音された前記音の周波数帯域及び周波数ごとの出力の大きさのいずれかである音状態情報を、前記解析結果として算出する異常度及び音状態情報算出部と、を備え、
    前記無線親機は、前記無線子機から前記データを受信して管理し、前記点検対象物の状態を監視する監視端末に対し、前記データから取り出した前記解析結果を送信する処理を行うように構成されており、前記解析結果に基づいて収音された前記音に異常があると判定した場合には、前記音状態情報から異常原因を特定し、当該異常原因を前記解析結果に含めて前記監視端末へ送信する
    自動点検システム。
  2. 前記無線親機は、前記解析結果から求めた、前記異常度の平均値と、異常度の標準偏差とが所定期間以上にわたって共に高くなる場合に、前記点検対象物に異常が発生したことを前記監視端末に通知する
    請求項に記載の自動点検システム。
  3. 前記無線親機は、前記異常度の平均値と前記標準偏差とが所定値以上である場合に、前記解析部が前記点検対象物の異常を誤検出したと判定し、前記異常度の平均値が所定値以上かつ前記標準偏差が所定値未満である場合に、前記解析部が前記点検対象物の異常を正しく検出したと判定し、前記解析部が前記点検対象物の異常を正しく検出したと判定した場合に、前記点検対象物に異常が発生したことを前記監視端末に通知する
    請求項に記載の自動点検システム。
  4. 前記収音部は、前記点検対象物から収音した音のデジタル信号を出力し、
    前記無線通信部は、前記解析部が得た前記解析結果に前記無線親機の宛先情報を付して、前記無線親機に向けて所定のタイミングで前記解析結果を無線送信する
    請求項1~のいずれか一項に記載の自動点検システム。
  5. 前記無線子機は、内蔵電池を有し、
    前記電源部は、前記内蔵電池の電力を前記収音部、前記解析部、及び前記無線通信部へ供給するように制御する
    請求項1に記載の自動点検システム。
  6. 前記無線子機は、前記点検対象物の温度を測定する温度センサを備え、
    前記無線通信部は、前記解析結果を含むデータと、前記温度センサで測定された温度とを前記無線親機へ無線送信する
    請求項1に記載の自動点検システム。
  7. 複数の前記無線子機に対して前記解析結果を含むデータの送信順を指示する前記無線親機と、前記無線子機との間に配置され、前記送信順に従って前記無線子機から受信した前記データを前記無線親機に無線送信する無線中継機を備える
    請求項1に記載の自動点検システム。
  8. 複数の前記無線子機のうち、一の前記無線子機は、一の前記無線中継機に前記解析結果を含むデータを送信できないことを検出した場合に、他の前記無線中継機にデータを送信可能である他の前記無線子機に対して、前記解析結果を含むデータの転送を依頼し、
    他の前記無線子機は、一の前記無線子機から送信された前記解析結果を含むデータを一の前記無線中継機に転送する
    請求項に記載の自動点検システム。
  9. 複数の前記無線子機のうち、一の前記無線子機は、一の前記無線親機に前記解析結果を含むデータを送信できないことを検出した場合に、前記無線親機にデータを送信可能である他の前記無線子機に対して、前記解析結果を含むデータの転送を依頼し、
    他の前記無線子機は、一の前記無線子機から送信された前記解析結果を含むデータを前記無線親機に転送する
    請求項1に記載の自動点検システム。
  10. 自動点検システムに用いられる無線子機であって、
    点検対象物から発生する音を収音する収音部と、
    収音された前記音を解析して解析結果を得る解析部と、
    前記解析結果を含むデータを管理する無線親機に対して、前記データを無線送信する無線通信部と、
    前記収音部、前記解析部、及び前記無線通信部に電力を供給する電源部と、を有し、
    前記解析部は、
    収音された前記音の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    通常動作する前記点検対象物の音の学習結果と、
    収音された前記音から抽出された前記特徴量と前記学習結果との相違の度合いである異常度の平均値、前記異常度の平均値に対するプラス及びマイナスの標準偏差、並びに、少なくとも収音された前記音の周波数帯域及び周波数ごとの出力の大きさのいずれかである音状態情報を、前記解析結果として算出する異常度及び音状態情報算出部と、を備え、
    前記無線親機は、前記無線子機から前記データを受信して管理し、前記点検対象物の状態を監視する監視端末に対し、前記データから取り出した前記解析結果を送信する処理を行うように構成されており、前記解析結果に基づいて収音された前記音に異常があると判定した場合には、前記音状態情報から異常原因を特定し、当該異常原因を前記解析結果に含めて前記監視端末へ送信する
    無線子機。
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