JP6538006B2 - ブローバイガス還流構造 - Google Patents

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Description

本発明は、産業用エンジン、走行車両用エンジンなどの各種エンジンに付設されているブローバイガス還流構造に係り、詳しくは、クランクケース内のブローバイガスを、ヘッドカバー内に形成されているカバー内経路を通してから吸気経路に導くように構成されているブローバイガス還流構造に関するものである。
ブローバイガスは、内燃機関における燃焼室内の混合気や燃焼ガスが、ピストンとシリンダとの間隙(詳しくは、ピストンリングとシリンダとの間隙)からクランクケース内に漏れ出したものを指す。すなわち、未燃焼ガスや排ガス、及びこれらがオイルと混ざったオイルミストと呼ばれるものも含まれている。このブローバイガスが、クランクケース内に入ると、エンジンオイルの劣化や金属の腐食、さらには大気汚染の原因になる。
そこで、クランクケース内に溜まるブローバイガスを吸気経路に還流させて、新しい混合気と混ぜて燃焼させ、そのままの状態で大気放出しないようする機構、即ち、ブローバイガス還流装置を設けることが一般に行われている。ブローバイガス還流装置においては、ブローバイガス中に含まれるオイル(オイルミスト)や水などの液体成分を極力除いてから吸気経路に戻すのが望ましく、その液体成分の自然な還元に有利となるように、クランクケースから動弁機構の配置経路や潤滑油の通し孔及びヘッドカバーを通して吸気経路に戻す構成が採られることが多い。
例えば、特許文献1に示されるエンジンにおいては、ヘッドカバー(2)内に底板(12)を設けて隔てることでブリーザ室(7)を形成し、上昇移動してくるブローバイガスは、そのブリーザ室(7)及びヘッドカバー(2)上壁に付設されたダイヤフラム弁(42)を通る。ダイヤフラム弁(42)を出たブローバイガスは、外部配管(50)を通して、過給機の吸気入口(49)に還流されるように構成されている。
特開2008−163837号公報
ヘッドカバーからのブローバイガスを吸気経路に戻す配管は、それ単独の部品として外部に露出されているので、寒さには弱い傾向がある。即ち、冬の北国における−20〜−30℃といった極低温状況では、吸気経路に還流してくるブローバイガスが、その吸気経路における新気により冷やされ、ブローバイガス中の水分が凍り、ブローバイガスの配管出口部で凍結してしまうとか、それによって詰まりが生じることがある。
配管出口部の凍結状態においてエンジン起動すると、ブローバイ還流機能が正常に作動しないだけでなく、ブローバイガスの経路が凍結して塞がれることにより、クランクケース内圧が上昇し、不測のオイル漏れが生じるなどの不都合を招くおそれがある。
本発明の目的は、構造工夫により、エンジン外に配策される配管などのブローバイガス経路の吸気経路側端部において凍結し難い状態とし、低温時における凍結による上記不都合が極力生じないように改善されたブローバイガス還流構造を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、クランクケース1B内のブローバイガスを、ヘッドカバー3内に形成されているカバー内経路3A,3Bを通してから吸気経路9に導くように構成されているブローバイガス還流構造において、
前記ヘッドカバー3のブローバイ出口12と前記吸気経路9のブローバイ受口9Aとを連通接続する配管20を設け、前記ブローバイ受口9Aを昇温させる昇温機構Tが設けられ、
前記昇温機構Tは、前記吸気経路9における前記ブローバイ受口9Aの部分に、冷却水の移送経路35を形成することにより構成され、
前記吸気経路9が吸気マニホルド8であって、前記ブローバイ受口9Aは前記吸気マニホルド8を形成する構造壁36を内外に貫通する通孔9aを有してなり、
前記構造壁36の壁外側に形成されている前記移送経路35は、冷却水の上流側配管37を連通接続させるための冷却水入口部38と、上流側配管37から流れてくる冷却水を迂回させながら流す冷却水本流部39と、冷却水本流部39から流れてくる冷却水を下流側配管41に連通接続させるための冷却水出口部40とを備えて構成され、
前記冷却水本流部39は、前記通孔9aの外周に沿わす湾曲形状に設定されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のブローバイガス還流構造において、
前記通孔9aは、前記構造壁36の壁広がり方向に対して傾いた軸心Qを有する傾斜貫通孔に形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のブローバイガス還流構造において、
前記移送経路35は、前記通孔9aの外周に沿わすべく湾曲形状の経路に設定されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のブローバイガス還流構造において、
前記通孔9a及び前記移送経路35が形成されている前記構造壁36は、前記吸気マニホルド8における各気筒に向かう枝管30の複数を分岐する主管9の側壁であることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のブローバイガス還流構造において、
前記主管9は、アルミニウム合金による型成形品で構成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、ヘッドカバーに連通接続されるブローバイガスの配管を接続する吸気経路のブローバイ受口を昇温させる昇温機構を設けてあるから、極低温状況により、配管内を流れるブローバイガス中の水分が配管出口部にて凍結することがあっても、昇温機構により、配管出口側部であるブローバイ受口を昇温できるようになる。ブローバイガスの配管出口部が温められるので、例え極低温状況下においても、冷却水を用いてのエンジン熱の有効利用により、配管出口部が極力凍結し難い状態とされ、低温時の凍結おそれによる前述の不都合が極力生じないように改善させることが可能になる。
その結果、構造工夫により、エンジン外に配策される配管などのブローバイガス経路の吸気経路側端部が極力凍結し難い状態とされ、低温時の凍結おそれによる、ブローバイ還流機能の不全や経路詰まりによる不測のオイル漏れが極力生じないように改善されたブローバイガス還流構造を提供することができる。
請求項1の発明によれば、吸気経路のブローバイ受口の部分に冷却水の移送経路を形成することで昇温機構が構成されているから、冷却水を用いてのエンジン熱の有効利用により、エンジン稼働中での配管出口部の凍結防止や、エンジン起動時における配管出口部の迅速な解凍機能を発揮させることが可能となる。
その結果、吸気経路のブローバイ受口を温める昇温機構がエンジン熱利用の合理的な構造工夫により実現されており、前述した効果(段落0014に記載された効果)を、経済的で合理的に実現させることができる利点がある。
請求項1の発明によれば、吸気マニホルドの構造壁の壁外側にブローバイ受口及び冷却水の移送経路を形成させる手段であり、必須の構成部品に移送経路が構成できるので、吸気経路を狭めることなく、かつ、部品点数の削減やコストアップを抑制しながらエンジン熱利用の昇温機構が実現できる利点がある。
請求項2の発明によれば、通孔を、構造壁の壁広がり方向に対して傾いた傾斜貫通孔としてあるので、壁広がり方向に対して直交する孔とする場合に比べて、構造壁における受熱容積を無理なく増大させることができ、熱伝導率改善に寄与できる利点がある。
請求項3の発明によれば、移送経路が、通孔の外周に沿う湾曲形状の経路にされているので、より熱伝導率が改善される利点がある。
請求項4の発明によれば、移送経路を有する構造壁が、気筒に向かう枝管の複数を分岐する主管の側壁であるから、ブローバイガスを枝管に戻す場合に比べて、各気筒に偏ることなく、ブローバイガスを満遍なく各気筒に還流させるようにしながら、ブローバイガスの昇温作用を得ることができる。
請求項5の発明によれば、構造壁をアルミ合金製として、材料の点からも熱伝導に優れるものとなる利点がある。
産業用エンジンを示す正面図 図1のエンジンの左側面図 図1のエンジンの平面図 図1のエンジンの右側面図 図1のエンジンを右後斜め上方から見た全体斜視図 ブローバイガス還流構造を示す概略の模式図 シリンダヘッドカバーの一部切欠きの側面図 シリンダヘッドカバーの平面図 シリンダヘッドカバーの一部切欠きの底面図 オイルセパレータ部位の拡大正面図 排気マニホルド付近を示す右後斜め上方から見た要部の斜視図 ブローバイガスの昇温機構を示し、(a)は吸気マニホルドの要部を示す拡大斜視図、(b)は冷却水の移送経路を示す要部の断面図 図5における昇温機構付近を示す要部の拡大図
以下に、本発明によるブローバイガス還流構造を有するエンジンの実施の形態を、一例として、農用トラクタなどに用いられる立形火花点火式で直列複数気筒の産業用エンジンとして、図面を参照しながら説明する。以下において、クランク軸方向でエンジン冷却ファン6が装備されている側を前、その反対側を後、吸気マニホルド8側を左、排気マニホルド25側を右と定義する。
図1〜図5に示されるように、このエンジンは、シリンダブロック1の上部にシリンダヘッド2が組付けられ、シリンダヘッド2の上部にシリンダヘッドカバー(以下、単にヘッドカバーと略称する)3が組付けられ、シリンダブロック1の下部にオイルパン4が組付けられている。シリンダブロック1の前端部に伝動ケース5が組付けられ、伝動ケース5の前部にエンジン冷却ファン6が配置され、シリンダブロック1の後部にフライホイール又はフライホイールハウジング7が配置されている。シリンダブロック1の上半部はシリンダ部1Aに、そして、下半部はクランクケース1Bにそれぞれ構成されている。
シリンダヘッド2の横一側、例えば左側に吸気マニホルド8が配置され、吸気マニホルド8の主管9の前部にスロットルバルブ10が取付けられ、スロットルバルブ10の前部にガスミキサ11が取付けられている。ガスミキサ11にはエアクリーナ(図示省略)が連通されている。吸気マニホルド8の主管9は、例えば、クランク軸の軸心Pの向きである前後方向に長い四角柱形の管であり、その主管9から各気筒の吸気ポートに吸気を分配する枝管30が気筒数分(4本)導出されている。28はオルタネータ、29はオルタネータの位置調節用の調節アームである。
図5,図11に示されるように、シリンダヘッド2の横一側、例えば右側に排気マニホルド25と、排気マニホルド25を覆う排気カバー26とが配置されている。排気マニホルド25の上向き出口開口25aを備える単一の排気フランジ25Aが設けられており、その排気フランジ25Aは、排気カバー26の切欠き形状の開口部26aに位置されている。開口部26aは、排気カバー26における後部上面側に設けられている。
図3,図5に示されるように、ヘッドカバー3の上部にはPCV弁(ブローバイ出口の一例)12が一体的に装備されており、空気供給経路におけるスロットルバルブ10の下流側通路である吸気マニホルド8の主管9と、PCV弁12とがブローバイガス用の配管20によって連通接続されている。また、ガスミキサ11とヘッドカバー3の上部とが、新気導入用チューブ13を介して連通接続されている。なお、吸気マニホルド8や主管9は吸気経路の一例である。
次に、このエンジンにおけるブローバイガス還流構造について説明する。図6に示すように、エンジンEにおいては、クランクケース1B内のブローバイガスを、ヘッドカバー3の内部からPCV弁12を経てスロットルバルブ10の下流側通路に導き可能なブローバイガス通路Wが設けられている。ブローバイガス通路Wは、クランクケース1Bの内部に生成されるブローバイガスを、ヘッドカバー3の内部、外付けのオイルセパレータS、ヘッドカバー3の内部、及びPCV弁12を、この順で経て主管9に戻すための各通路により構成されている。
図6に示されるように、ヘッドカバー3の内部は、仕切り壁3Wにより、クランクケース1B内に連通するカバー一端側室3Aと、PCV弁12に連通するカバー他端側室3Bとに仕切られている。カバー一端側室3Aに連通するガス入口14Aと、カバー他端側室3Bに連通するガス出口15Aとを有するオイルセパレータS(図5,10など参照)が、一対の給排パイプ14,15を用いることでヘッドカバー3とは別に設けられている。
ここで、カバー一端側室(カバー内経路の一例)3Aとは、ヘッドカバー3の内部において、フライホイールの軸心であるクランク軸心(符記省略)方向でフライホイールハウジング7側(後側)の部分のことである。カバー他端側室(カバー内経路の一例)3Bとは、ヘッドカバー3の内部において、クランク軸心(符記省略)方向でエンジン冷却ファン6側(前側)の部分のことである。なお、クランク軸心(符記省略)は、後述するエンジン冷却ファン6の軸心Pと平行である。
カバー他端側室3BにおけるオイルセパレータSとの連通部に対するブローバイガス流れ方向の下流側に、エンジンオイルを捕捉及び除去すべくブローバイガスに作用するフィルタ16が配備されている。また、オイルセパレータSにて捕捉されたオイルをクランクケース1Bの内部に戻すチューブ製のオイル戻し路17が設けられている。
ヘッドカバー3は、図7〜図9に示されるように、無底箱状の形状を呈してシリンダヘッド2の上に一体的に配置されており、そのカバー内部空間は、ボルト止めされる上下仕切り板18により、下部空間3Kと上部空間3Uとに仕切られている。上下仕切り板18のフライホイールハウジング7側端に形成された切欠き部19により、唯一、下部空間3Kと上部空間3Uとが連通されている。
上部空間3Uは、ヘッドカバー3の長手方向の中間に位置する仕切り壁3Wにより、切欠き部19を有するカバー一端側室3Aと、PCV弁12を有するカバー他端側室3Bと区切られている。仕切り壁3Wは、ブローバイガスからミスト状のエンジンオイルを取り除くためのフィルタ16をセットするための構造部を兼ねている。カバー内経路3A,3BにおけるオイルセパレータSのブローバイガス流れ方向の下流側にPCV弁12が装備されている。
図6,7、及び図9に示されるように、カバー一端側室3Aにおける仕切り壁3W近くのヘッドカバー3の側壁3Sには、供給側の給排パイプ14を接続するためのパイプ材でなるガス取出し口14Bが設けられている。カバー他端側室3Bにおける仕切り壁3W近くのヘッドカバー3の側壁3Sには、排出側の給排パイプ15を接続するためのパイプ材でなるガス戻し口15Bが設けられている。
図3,図6〜図8に示されるように、ヘッドカバー3には、カバー他端側室3Bの上部に連通する状態のPCV弁12が、ヘッドカバー3の長手方向に沿い、かつ、その排出側パイプ12aが外部に斜め上方に向く姿勢においてテーパーねじなどの手段により一体的に装備されている。また、新気導入用チューブ13が嵌合接続される接続パイプ21が、ヘッドカバー3における排出側パイプ12aの下側部位に、PCV弁12と交差し、かつ、斜め上方に向く姿勢で取り付けられている。なお、22はエンジンオイルの供給口に螺装されるキャップである。
オイルセパレータSは、図1,図3〜図5、図10,11に示されるように、ヘッドカバー3の長手方向でエンジン冷却ファン側となる端部に板金製の取付ブラケット23を用いて、ヘッドカバー3よりやや高くなる高さレベルで、かつ、ヘッドカバー3に対する排気マニホルド25側に配置される独立した部品として設けられている。オイルセパレータSの上端部の側方には、カバー内経路3Aに連通接続されている供給側の給排パイプ14が、その直下には、カバー内経路3Bに連通接続されている排出側の給排パイプ15がそれぞれ取出されている。
つまり、エンジンに外装されているオイルセパレータSは、一対の給排パイプ14,15が共にヘッドカバー側が高くなる傾斜が付かず、オイルセパレータS側よりもヘッドカバー3側が低くなるように、ヘッドカバー3よりも高い位置で、かつ、シリンダヘッド2の排気側(右側)に取付けられている。そして、オイルセパレータSは、エンジン冷却ファン6の軸心P方向視においてエンジン冷却ファン6の回転領域外で、かつ、エンジン冷却ファン6の風下側で、かつ、エンジン冷却ファン6に近接させて配置されている。オイルセパレータSは、エンジン冷却ファン6の後側(風下側)において、排気マニホルド25(排気カバー26)よりも前側(エンジン冷却ファン6側)に寄せられ、前後方向で排気マニホルド25(排気カバー26)よりもエンジン冷却ファン6に近接させて配置されている。
オイルセパレータSの取付構造について詳述する。図1〜図3、図10,11に示されるように、取付ブラケット23は、オイルセパレータSを前方側からボルト止め支持する先端の防風部23a、シリンダヘッド2のエンジン冷却ファン側(前側)に配置されていて、サーモスタットを収容しているウォータフランジ34の前壁にボルト止めされる基端部23c、及び防風部23aと基端部23cとを繋ぐ中間部23bを備えて構成されている。オイルセパレータSを前後方向で極力エンジン冷却ファン6に近付けるために、その取付ブラケット23は、シリンダヘッド2(ヘッドカバー3)よりも前部に位置するウォータフランジ34にボルト止めするのが合理的である。なお、エンジン冷却ファン6の後側には冷却水ポンプ33が配置されている。
防風部23aは、正面視で上尖りの三角形部分を有してオイルセパレータSの大部分の投影面積をカバーする大きさ及び形状に形成されており、冷却風を遮ってオイルセパレータSに殆ど作用しないように構成されている。基端部23cは、防風部23aを高く持上げてオイルセパレータSをヘッドカバー3より高い高さに位置させるように、右斜め上方に立上る形状を為している。中間部23bは、左右方向に沿う防風部23a及び基端部23cを、防風部23aが後寄り位置となるように、前後向き姿勢でそれら両者23a,23cを繋いでいる。
オルタネータ28は、ベルト(ファンベルト:符記省略)の張り調節が行えるように、シリンダヘッド2などのエンジンに軸支される湾曲形状の調節アーム29に、その円弧状長孔29aを用いて位置調節可能にボルト固定されている。調節アーム29は、分厚い鋼板製であり、強度に優れている。
そして、一端が調節アーム29の円弧状長孔29aにボルト止めされ、かつ、他端が防風部23aの下部にボルト止めされる連結部材31により、取付ブラケット23の先端部と調節アーム29とが互いに連結固定されている。連結部材31は、調節方向に延びる長い目の円弧状長孔29aの基端側に連結されているので、オルタネータ28の調節機能に支障は出ないようにしながら、強度部材に兼用構成できている。
オイルセパレータSが取付ブラケット23により高く持上げられたことにより、オイルセパレータSとその下のオルタネータ28との上下間に、エンジン冷却ファン6の冷却風の通り道32が形成されている。より具体的には、通り道32の大部分は、取付ブラケット23と調節アーム29と連結部材31とで囲まれた空間部分である。
つまり、取付ブラケット23の先端部とオルタネータ28のベルト張り位置を調節設定可能とする調節アーム29とが、板金製の連結部材31を用いて互いに連結固定され、取付ブラケット23は、オイルセパレータSにエンジン冷却ファン6による冷却風が当たることを規制するための防風部23aが形成されている。また、オイルセパレータSの下方に冷却風の通り道32が確保されるように、取付ブラケット23が配置設定されている。
オイルセパレータSの底部(又は底壁)24には、オイルセパレータS内にて捕捉されたエンジンオイルをクランクケース1Bにチューブを用いて戻すオイル戻し路17が連通接続されている。オイルセパレータSには、図示は省略するが、ブローバイガスに混ざっているミスト状のエンジンオイル分離させるフィルタが内蔵されており、そのフィルタで捕捉されたエンジンオイルは、重力による自然落下により、前述のオイル戻し路17を通ってクランクケース1B内に戻る。
図3〜図5に示されるように、供給側の給排パイプ14は、略L字形を呈してオイルセパレータ側が高くなる傾斜が付けられた状態でガス取出し口14Bに外嵌接続されている供給パイプ基端部14fと、水平姿勢でガス入口14Aに外嵌接続されている直線形状の供給パイプ先端部14kとを有している。従って、供給側の給排パイプ14は、パイプ全体としてはオイルセパレータS側よりもヘッドカバー3側が低くなる姿勢状態で配置設定されている。
図3〜図5、及び図11に示されるように、排出側の給排パイプ15は、右真横に延びる水平姿勢でガス戻し口15Bに外嵌接続されている排出パイプ基端部15fと、真後ろに延びる水平姿勢でガス出口15Aに外嵌接続されている排出パイプ先端部15kと、排出パイプ基端部15fと排出パイプ先端部15kとを繋ぐ垂直姿勢の排出パイプ中部15tとを有している。従って、排出側の給排パイプ15も、パイプ全体としてはオイルセパレータS側よりもヘッドカバー3側が低くなる姿勢状態で配置設定されている。
図3〜図5,図11に示されるように、一対の給排パイプ14,15は、共にオイルセパレータ側の端部を除いた大部分、即ち、供給パイプ先端部14k及び排出パイプ先端部15kそれぞれのオイルセパレータ側の端部を除いた残りの部分が、排気カバー26(排気マニホルド25)の上方を通る状態で配策されている。
そして、供給パイプ基端部14f、排出パイプ基端部15f、及び排出パイプ中部15t、つまり一対の給排パイプ14,15のうちの比較的上下方向で排気カバー26に近い部分と排気カバー26との上下間には、板金製の遮熱板27が配置されている。
遮熱板27は、図5,図11に示されるように、遮熱本体27A、遮熱本体27Aの一部を上方に折り曲げてなる仕切り板部27B、遮熱本体27Aの前後それぞれを支える前脚部27Cと後脚部27D、前脚部27Cに続く前取付座27E、後脚部27Dに続く後取付座27Fを備えている。
後取付座27Fは、排気マニホルド25と排気カバー26との双方に螺着されて後脚部27Dを支持するだけでなく、排気カバー26に形成されている開口部26aにおける排気フランジ25Aとヘッドカバー3との間を塞ぐ遮蔽部材としても機能している。なお、図3,4では、遮熱板27は省略されている。
仕切り板部27Bは、排気フランジ25Aに取付けられて上向きに取り出される排気管(図示省略)の輻射熱が、給排パイプ14,15に及び過ぎることを規制可能な部材であり、平面視において前右から後左に亘るように傾斜配置されている。遮熱本体27Aには、遮熱具合を調節するための通孔27aが適宜数(1〜3個)形成されている。遮熱板27を設けたことにより、排気カバー26の輻射熱は冷却風により、遮熱板27に沿って後方或いは右方に流れるようになり、熱風の対流防止効果が期待できる。
このように、オイルセパレータSは、一対の給排パイプ14,15が共にオイルセパレータS側よりもヘッドカバー3側が低くなるようにヘッドカバー3よりも高い位置で、かつ、シリンダヘッド2の排気側に取付けられている。
作業機の稼動後におけるエンジン停止時などにおいて、ブローバイガス中に含まれる水分がオイルセパレータS内に存在していたとしても、水分を含む液体成分は給排パイプ14,15を流れてヘッドカバー3内に流れるか、或いは、オイル戻し路17を通ってクランクケース1B内に流れるようになり、オイルセパレータS内に少なくとも水分が滞ってしまわないようになる。故に、氷点下などの極寒状態でも、オイルセパレータS内において水分が凍結し、詰まってしまう不都合が生じないように規制される効果が発揮される。
そして、前記エンジン停止に伴って、一対の給排パイプ14,15中にある水分を含む液体成分は、それら給排パイプ14,15のセパレータ側よりもヘッドカバー側が低くなる配置構造により、ヘッドカバー3に移動するようになるので、給排パイプ14,15に凍結による詰まりが生じることも未然に防止される。加えて、給排パイプ14,15には、その下から排気マニホルドの輻射熱が上がってきて暖められるので、例え給排パイプ14,15に若干の凍結が生じていたとしても、エンジン始動に伴って素早く加熱される排気マニホルド25の輻射熱により、早期に氷が融ける利点がある。
オイルセパレータSは、図1,図10に示されるように、エンジン冷却ファン6の軸心P方向視(前後方向視)で、エンジン冷却ファン6の回転領域6rの外に配置されていて、冷却風による冷却作用を受け難いように工夫されている。加えて、図3〜図5に示されるように、エンジン冷却ファン6の風下側に配置されるオイルセパレータSを、軸心P方向で極力エンジン冷却ファン6に近づけてあるから、冷却風の拡がり領域の外又は極力外に配置することが可能である。故に、冷却風が極力当らない状態で排気側に配置されており、エンジンの冷却作用を落とすことなく、オイルセパレータSの凍結防止効果を効率良く行えるエンジンとされている。
オイルセパレータSは取付ブラケット23により片持ち状に支持されているので、エンジン振動により容易に共振するなど振れ易い傾向にある。そこで、オイルセパレータSの下方に存在する強度十分な調節アーム29に、連結部材31を介して防風部23aが連結固定されている。故に、別部材を設けることなく合理的に取付ブラケット23を実質的に両持ち支持に近い構造にでき、振動少なく強度十分にオイルセパレータSが支持されるという利点がある。
エンジン外装のオイルセパレータSが、ヘッドカバー3に対して排気マニホルド25側(エンジンEの右側)で、かつ、冷却風の当りを規制する防風部23aを備えているので、冷却風による空冷作用を受けず、排気の輻射熱は受けるオイルセパレータSとなり、容量やオイル捕捉に有利な外付け構造としながらも、極力凍結などが起き難い温度環境に配置されている。オイルセパレータSの下方には冷却風の通り道32が確保されているので、オイルセパレータSには風が当たり難くしながら、エンジン全体としての空冷作用は十分発揮されるものとなる利点がある。
さて、クランクケース1B内のブローバイガスは、図6に示されるように、切欠き部19→カバー一端側室(カバー内経路)3A→供給側の給排パイプ14→オイルセパレータS→排出側の給排パイプ15→カバー他端側室3Bの基端部→フィルタ16→カバー他端側室(カバー内経路)3Bの先端部→PCV弁12→ブローバイガス用の配管20→主管9(吸気経路の一例)というブローバイガス通路Wにより、スロットルバルブ10の下流側に還元される。カバー内装のフィルタ16にて捕捉されたブローバイガス中のオイルは、図示しない戻し路を経てクランクケース1B内に戻るように構成されている。
内部にフィルタ16を有するヘッドカバー3とは別に、エンジンEに外付け装着、即ち外装されるオイルセパレータSを独立部品として設けてあるので、ブローバイガス通路Wの体積がトータルとして十分なものにできるとともに、フィルタ面積及び容積を十分に取ることができ、主にオイルでなるブローバイガス中の液体成分を十分に除去することが可能に構成されている。なお、フィルタ16のヘッドカバー3内における配置場所は種々に変更設定可能であり、またフィルタ16を省略することも可能である。
オイルセパレータSを外付けとしてあるので、仕切り壁3Wとガス取出し口14B及びガス戻し口15Bを設ける必要はあるが、ヘッドカバー3を大型化するとか形状変更する必要はないので、経済的かつ合理的に機能強化されたブローバイガス還流構造が実現できている。
ブローバイガスを、PCV弁12を経てスロットルバルブ10の下流側に還流させる場合、主管9は負圧になっているので、単にオイルセパレータSを接続すると、オイルミストも還流されてしまう不都合が生じるので、例えば、オイルセパレータSのオイル戻し路17に逆止弁を設けるなどの対策が必要である。
しかしながら、ヘッドカバー3内部を前後に仕切って、ヘッドカバー3内部のガス通路途中にオイルセパレータSを連通接続するとともに、カバー他端側室3Bに通気抵抗となるフィルタ16を設けてある構造工夫により、オイルセパレータSには主管9の負圧が殆ど作用しないように構成されている。
従って、オイルセパレータSにおいては、逆止弁などを設けることなく単に底部24にオイル戻し路17を接続するだけで、オイルセパレータS内にて捕捉されたオイルを、自然落下によりクランクケース1Bに戻すことができる。ヘッドカバー3の内部に設けるフィルタ16を、オイルセパレータSのブローバイガス流れ方向の下流側に配置してあるので、オイル捕捉用のフィルタ16を負圧相殺用の抵抗体としても機能させることができ、経済的で合理的なブローバイガス還流構造となっている。
ヘッドカバー3とオイルセパレータSとを連通する一対の給排パイプ14,15を、ヘッドカバー3の側壁3Sにガス取出し口14Bとガス戻し口15Bを横向きに設けることで、ヘッドカバー3から横方向に取り出すように構成してある。従って、エンジンEの横側方のスペースをオイルセパレータSの設置空間に有効利用できて、エンジンEとしての高さ寸法を増大することなく又は殆どなく、容量増大に寄与するオイルセパレータSを付設できる利点がある。
次に、ブローバイガスの配管20の吸気経路9への戻し部の構造工夫について説明する。図12,図13に示されるように、ヘッドカバー3のブローバイ出口であるPCV弁12から配管20を経て吸気経路9に還流されるブローバイガスを昇温すべく、吸気経路9のブローバイ受口9Aを昇温させる昇温機構Tが設けられている。昇温機構Tは、吸気経路9におけるブローバイ受口9Aの部分に、冷却水の移送経路(以下、単に移送経路と略称する)35を形成することにより構成されている。
移送経路(ライザ)35は、図12(a),(b)に示されるように、主管9の右側(ヘッドカバー3側)側壁である構造壁36の壁外側に形成されている。構造壁36には、その壁広がり方向44に対して傾いた軸心Qを有する傾斜貫通孔である通孔9aを有するブローバイガスの受口9Aが形成されている。受口9Aの根元に被さる状態で、移送経路35を有する膨出壁部36aが形成されている。
膨出壁部36aは、冷却水の上流側配管37を連通接続させるための冷却水入口部38、上流側配管37から流れてくる冷却水を迂回させながら流す冷却水本流部39、冷却水本流部39から流れてくる冷却水を下流側配管41に連通接続させるための冷却水出口部40を備えて構成されている。
冷却水本流部39は、図12(a),(b)に示されるように、構造壁36における受口9Aの直後に、受口9Aと一体となる状態で形成される横向き開放筒状に構造壁36を張出して形成されており、椀形の蓋体43により蓋をされて密封されている。冷却水本流部39には、その内側の冷却水の通り道39aが、一旦下に下がってから上向きに流れる迂回経路となるように、上から下向き及び横向き(右向き)に張出す仕切り壁42が形成されている。つまり通り道39aは、下向きの通り道基端部39aaと、上向きの通り道先端部39abとからなる。なお、図12(a)では、蓋体43が省略されている。
冷却水入口部38は、図12(a),(b)に示されるように、冷却水本流部39の後上部分に開口する前後向きの通り道38a、及び上流側配管37を外嵌装着可能とすべく通り道38aに圧入されている接続パイプ38bを備えている。冷却水出口部40は、冷却水本流部39の前後上部分に開口する前後斜め向きの通り道40a、及び下流側配管41を外嵌装着可能とすべく通り道40aに圧入されている接続パイプ40bを備えている。構造壁36は、熱伝導に優れるアルミ合金製であるが、それ以外の金属製でも良い。
受口9Aには、冷却水本流部39との間に形成される下方リブ9k及び横リブ9y、そして、冷却水出口部40との間に形成される斜めリブ9nの3つのリブ9k,9y,9nが設けられている。また、ブローバイガスの配管20を外嵌装着して連通接続するための接続パイプ9pが通孔9aに圧入されている。つまり、移送経路35は、冷却水本流部39の通り道先端部39ab、及び冷却水出口部40の通り道40aにより、通孔9aの外周に沿わすべく湾曲形状の経路に設定されている。
冷却水ポンプ33から吐出された温水の冷却水は、図12(a),(b)に示されるように、所定の部位を流れてからその一部が上流側配管37から、吸気マニホルド8の移送経路35を経て、下流側配管41などを通って冷却水ポンプ33に戻る。移送経路35は、ブローバイガスの配管20の先端部、即ち吸気経路9のブローバイ受口9Aを取り囲むように、その受口9Aと共に構造壁36に形成されている。冷却水本流部39には、仕切り壁42によって冷却水の流れを蛇行させてあり、それによってブローバイ受口9Aの外周に沿う通り道先端部39abが構成されている。加えて、斜め上方前方に冷却水を流れるようにする冷却水出口部40によっても、ブローバイ受口9Aの外周に沿う通り道40aが構成されている。
以上の構成による昇温機構Tが装備されているので、ブローバイ受口9Aは、移送経路35を流れる冷却水の熱が、膨出壁部36a、具体的には冷却水本流部39や冷却水出口部40、下方リブ9k、横リブ9y、斜めリブ9nを伝って効率よく温められるようになる。従って、−30℃といった極低温状況などにより、配管20内を流れるブローバイガス中の水分が凍結するようなことがあっても、エンジン起動に伴う冷却水の温度上昇に伴い、配管20の末端部が迅速に温められ、ブローバイ受口9A、即ち通孔9aを流れるブローバイガスを効果的に昇温できるようになる。故に、エンジン外に配策される配管20によるブローバイガス経路が凍結し難い状態とされ、低温時における凍結おそれによる不都合が極力生じないように改善されている。
つまり、昇温機構Tは、ブローバイガスの吸気経路9での合流部でアイシングされ易い箇所の付近に温水を廻し、局所的に温めてアイシングを防止又は回避させる手段である。容量の小さいライザ(移送経路35)でも、効率的に温めることができるように、ライザ内(冷却水本流部39)で温水(冷却水)の流れを、仕切り壁42で規制して湾曲経路としてある。また、種々のリブ、下方リブ9k、横リブ9y、及び斜めリブ9nにより、熱伝導がさらに効率良く伝わるように工夫されている。
〔別実施形態〕
移送経路35が、ブローバイ受口9Aの周囲を半回り〜一回りするように構成して、より熱伝導が良いものとする手段や、通孔9aの断面積を大きくして熱伝導を良くする手段も可能である。昇温機構Tを、主管9の上壁に構成するようにしても良い。
1B クランクケース
3 ヘッドカバー
3A,3B カバー内経路
8 吸気マニホルド
9 吸気経路、主管
9A ブローバイ受口
9a 通孔
12 ブローバイ出口
20 配管
30 枝管
35 冷却水の移送経路
36 構造壁(主管9の側壁)
T 昇温機構
Q 傾いた軸心

Claims (5)

  1. クランクケース内のブローバイガスを、ヘッドカバー内に形成されているカバー内経路を通してから吸気経路に導くように構成されているブローバイガス還流構造であって、
    前記ヘッドカバーのブローバイ出口と前記吸気経路のブローバイ受口とを連通接続する配管を設け、前記ブローバイ受口を昇温させる昇温機構が設けられ
    前記昇温機構は、前記吸気経路における前記ブローバイ受口の部分に、冷却水の移送経路を形成することにより構成され、
    前記吸気経路が吸気マニホルドであって、前記ブローバイ受口は前記吸気マニホルドを形成する構造壁を内外に貫通する通孔を有してなり、
    前記構造壁の壁外側に形成されている前記移送経路は、冷却水の上流側配管を連通接続させるための冷却水入口部と、上流側配管から流れてくる冷却水を迂回させながら流す冷却水本流部と、冷却水本流部から流れてくる冷却水を下流側配管に連通接続させるための冷却水出口部とを備えて構成され、
    前記冷却水本流部は、前記通孔の外周に沿わす湾曲形状に設定されているブローバイガス還流構造。
  2. 前記通孔は、前記構造壁の壁広がり方向に対して傾いた軸心を有する傾斜貫通孔に形成されている請求項1に記載のブローバイガス還流構造。
  3. 前記移送経路は、前記通孔の外周に沿わすべく湾曲形状の経路に設定されている請求項1又は2に記載のブローバイガス還流構造。
  4. 前記通孔及び前記移送経路が形成されている前記構造壁は、前記吸気マニホルドにおける各気筒に向かう枝管の複数を分岐する主管の側壁である請求項1〜3の何れか一項に記載のブローバイガス還流構造。
  5. 前記主管は、アルミニウム合金による型成形品で構成されている請求項4に記載のブローバイガス還流構造。
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