JP6535211B2 - 密着露光装置における密着方法 - Google Patents

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本発明は、シャドウマスク、リードフレーム等の製造工程において、レジスト剤を塗布した被露光部材に所定のパターンが形成されたフォトマスクを密着して露光する露光装置に関し、特にフォトマスクと被露光部材とを真空吸着により密着させる真空密着技術に関する。
従来、シャドウマスク、リードフレーム等の製造に用いられる露光装置では、一般に、両面密着露光が行われ、フォトマスクと被露光部材との密着方式としては、フォトマスクと被露光部材とを密閉する密閉室を形成し、その密閉室の空気を排気して真空状態にする過程でフォトマスクと被露光部材とを密着させる真空吸着方式が採られている。
すなわち、図12に示したように、表側の硝子マスク(以下、表マスクという)51aを保持する表側のマスク保持フレーム(以下、表フレームという)52aと、裏側の硝子マスク(以下、裏マスクという)51bを保持する裏側のマスク保持フレーム(以下、裏フレームという)52bの外周部には、それぞれ密閉された真空室(密閉室)Lを形成するための密閉用パッキン53a,3bが取付けられている。また、表フレーム52aの上記密閉用パッキン53aよりも内周位置には、表マスク1aを真空チャックで保持するためのチャック用パッキン54a,55aが取付けられ、同様に裏フレーム52bの上記密閉用パッキン53bよりも内周位置には、裏マスク1bを真空チャックで保持するためのチャック用パッキン54b,55bが取付けられている。
そして、表フレーム52aには、被露光部材6の両面に表裏のマスク51a,51bを真空吸着により密着させるべく排気を行うための密着用排気口56と、表マスク51aを表フレーム52aに真空チャックで保持すべく排気を行うためのチャック用排気口57aが形成されている。また、裏フレーム52bには、裏マスク51bを裏フレーム52bに真空チャックで保持すべく排気を行うためのチャック用排気口57bが形成されている。
このような構成の下で密着露光を行うときは、所定の駆動機構により表裏のマスク51a,51bを、それぞれ表裏のフレーム52a,52bにより保持した状態で被露光部材6に接近させ、密閉用パッキン53a,53bが接触して密閉室Lが形成された段階で密着用排気口56を介して密閉室内の空気を排気する。すると、密閉室を狭くするような力が働くので、密閉用パッキン53a,53bが弾性変形し、表裏のマスク51a,51bがそれぞれ被露光部材6に密着する。
この際、表裏のマスク51a,51bと被露光部材6との間に空気溜りが発生すると、表裏のマスク51a,51bに形成されたパターンを露光する際に被露光部材6に正確に転写することができなくなっしまう。また、密着に要する時間を極力短縮することも望まれている。
そこで、表裏のマスク51a,51bと被露光部材6との間に空気溜りが発生しないような形で迅速に密着させるため、図13に示したように排気圧を制御していた。すなわち、最初の段階(1段目)では、非常に低い排気圧V1で長い長時間t1だけ排気し、次の段階(2段目)では、排気圧(真空圧)V1より高圧の排気圧(真空圧)V2で短い時間t2だけ排気し、次の段階(3段目)では、排気圧V2より高圧の排気圧(真空圧)V3で露光終了まで(t3)排気していた。
特開平11−109645号公報
しかし、従来の密着技術では下記の問題があった。すなわち、密閉室を形成する密閉用パッキン53a,53bの弾性が劣化した場合は、各段での排気圧等の制御条件が変化するため、その変化に応じて制御内容を変更する必要があった。
空気溜まりが発生しないような形で表裏のマスク51a,51bを被露光部材6に密着させるためには、1段目の排気時間はある程度長くする必要があり、全面密着に要する所要時間が長くなってしまう。
1段目の排気圧V1から2段目の排気圧V2に切替えたとき、排気圧が階段状(デジタル的、離散的)に急激に変化するため、表裏のマスク51a,51b、被露光部材6に衝撃が加わり、この排気圧の切替わり部分に空気溜まりが発生してしまう場合があった。同様の問題は、2段目から3段目に切替える場合にも発生する。ただし、この場合は、マスク面積の50%以上が既に密着されているので、排気圧の2段目から3段目への切替わり部分で空気溜りが発生する可能性は低い。
この排気圧の切替わり部分での空気溜まりを除去するために、2段目の排気時間、および3段目の排気開始から露光開始までの時間を長くすることが考えられるが、それでは密着所要時間の短縮化という要請に反してしまう。なお、従来の密着所要時間40sec程度を20sec以下に短縮することが望まれている。
また、排気圧の変化段数を多くして各段間の排気圧差を小さくすることにより、排気圧の切替わり部分で空気溜まりそのものが極力発生しないようにすることも考えられる。しかし、最終段では真空度が約700mmHgになるまで排気する必要があるため、この方式では排気圧の切替段数が多くなり、高精度に排気圧を制御する必要があるので、コスト高を招いてしまう。また、この場合でも各段間の排気圧差が小さくなったとは言え、依然として排気圧はデジタル的に変化するため、小さな空気溜まりの発生までも完全に防止することは困難であり、その空気溜まりを除去するためには、各段である程度の排気時間が必要となる。このため、マスク全面をマスク保持枠に吸着する手段として、特許文献1のような考案が為されている。
本発明は、このような背景の下になされたもので、その課題は、フォトマスクと被露光部材とを真空吸着により密着させる際に、空気溜まりの発生を確実に防止しながら、一定の排気圧等の制御でより迅速にフォトマスクの全面を密着させることができるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、密閉室内でフォトマスクとフォトマスク落下防止機構と被露光部材との間に微小隙間が形成された状態でフォトマスク保持用のフレームの移動を強制的に抑止し、その移動抑止状態で前記密閉室の空気を排気することにより、前記フォトマスクを撓ませてその中央部から前記被露光部材に密着させ始め、その後、前記フレームの移動抑止を解除することにより、撓んでいた前記フォトマスクが元の形状に復元する過程で前記被露光部材との密着面積が順次周辺部に拡大していくように構成している。また、前記フォトマスクは、表マスクと裏マスクを有し、前記フォトマスク落下防止機構は、前記表マスクと前記裏マスクの各一方の対角線上の一対の角を支持可能にそれぞれ設けられ、前記表マスクに設けられた前記フォトマスク落下防止機構と前記裏マスクに設けられた前記フォトマスク落下防止機構とは互い違いに配置される。
本発明では、フォトマスクを撓ませてその中央部から前記被露光部材に密着させ始め、その後、撓んでいた前記フォトマスクが元の形状に復元する過程で前記被露光部材との密着面積が順次周辺部に拡大していくので、前記フォトマスクは、常に湾曲した状態で前記被露光部材に密着していくこととなり、空気溜まりの発生は確実に防止される。
また、密着動作の大部分は前記フォトマスクが元の形状に復元する過程でなされるので、一定の排気圧等の制御で迅速にフォトマスクの全面を密着させることができる。
本発明の実施形態例に係る密着両面露光装置の全体の概略構成を示す構成図である。 上記密着両面露光装置の両面露光部の光学系の構成を示す構成図である。 上記密着両面露光装置のアライメント用のマークを示す図である。 上記密着両面露光装置の両面露光部の概略構成を示す正面図である。 上記密着両面露光装置の両面露光部の概略構成を示す側面図である。 上記密着両面露光装置の密着機構の概略構成を示す側面図である。 上記密着機構で表裏のマスクが撓んで被露光部材に密着し始めた状態を示す図である。 上記密着機構で表裏のマスクと被露光部材との密着面積が拡大していく様子を示す図である。 上記密着機構における第1の排気圧制御例を示す図である。 上記密着機構における第2の排気圧制御例を示す図である。 上記密着機構における第3の排気圧制御例を示す図である。 従来の密着機構の概略構成を示す側面図である。 従来の密着機構における排気圧制御を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した密着両面露光装置の全体の概略構成を示す構成図である。
図1において、1は被露光部材のベース部材となるステンレス、鋼板、黄銅、アルミニウム等の帯状の金属薄板のコイル3を装着した巻戻機であり、モータ1aによって所定値のバックテンションが与えられている。巻戻機1から巻戻されたベース部材2は、テンションレベラー4に供給され、このテンションレベラー4によって繰返し曲げ応力を与えられて、巻癖が矯正される。
巻癖が矯正されたベース部材2は、レジスト塗布装置5に供給され、このレジスト塗布装置5により、ベース部材2の表裏両面には例えばネガ型レジストが塗布されて、被露光部材6が形成される。
この被露光部材6は、例えば外表面に樹脂コーティングを施したローラ状の搬送機構7により、レジスト乾燥用のベーキング炉7a、両面露光部8にステップ搬送される。そして、両面露光部8により所定のパターンP、及び位置合せマークM(図3参照)が露光されて、レジスト層が感光される。
感光された被露光部材6は、両面露光部8の直後に配設されたマーク読取機9に搬送され、このマーク読取機9により、レジスト層に感光された位置合せマークMが読取られ、その読取情報に基づいて、両面露光部8で光学系及び被露光部材6間の相対位置合せが行われる。
マーク読取機9の後段には、感光された被露光部材6を現像する現像処理部10が配設され、この現像処理部10の後段側には、現像された被露光部材6のレジスト層に対してエッチングを行うエッチング処理部11が配設され、このエッチング処理部11の後段側に巻取機12が配設されている。この巻取機12は、コントローラ30からの搬送機構7の制御信号に同期する制御信号により、モータドライバ12aを介して駆動モータ12bを駆動制御することにより、時計方向に回転駆動される。
両面露光部8は、図2及び図3に示したように、被露光部材6を挟んで対向する位置に、後述する焼枠(フレーム)にて支持された表マスク51a及び裏マスク51bが配置される。また、表マスク51a及び裏マスク51bの被露光部材6とは反対側には、光源18a,18bが配設されている。
表マスク51aには、図3に示すように、回路パターン等の所定のパターンPが形成されていると共に、被露光部材6に対向しない平面からみて前後位置の中央部にそれぞれ透光性を有する比較的幅広のL字状のアライメントマークFAM1及びFAM2 が形成され、少なくともその周辺部が不透光性部とされている。
また、裏マスク51bには、図3に示すように、表マスク51aと同様に回路パターン等の所定のパターンが形成されていると共に、表マスク51aのアライメントマークFAM1 ,FAM2 に対応する位置に光を透過させず、且つアライメントマークFAM1 ,FAM2 より幅狭に選定されたL字状のアライメントマークBAM1 ,BAM2 が形成され、少なくともその周辺部が透光性部とされている。
一方、両面露光部8の裏マスク51bの側には、図2に示すように、アライメントマークFAM1、FAM2 、及びBAM1 ,BAM2 に対向する位置に、それぞれ凸レンズ19a ,19bを介して発光ダイオード等の投光素子20a,20bが配置されている。また、これら投光素子20a,20bに対向する表マスク51aの上面側には、凸レンズ21a,21b、及びハーフミラー22a,22bを介して、図形読取素子としての1次元のイメージセンサ23ax,23ay及び23bx ,23byが配設されている。
なお、イメージセンサ23ax,23bxは、各マスク51a,51bのアライメントマークFAM1 ,FAM1、及びBAM1 ,BAM2 の被露光部材6の移動方向と直交する部分を読取るように、被露光部材6の移動方向と平行に配設され、イメージセンサ23ay,23byは、各マスク51a,51bのアライメントマークFAM1 ,FAM2 、及びBAM1 、BAM2 の被露光部材6の移動方向と平行な部分を読取るように、被露光部材6の移動方向と直交して配設されている。そして、各イメージセンサ23ax,23ay、及び23bx,23byから出力されるパルス出力でなる読取情報がコントローラ30に入力され、この読取情報に基づいて表マスク51aと裏マスク51bとのアライメントが行われる。なお、コントローラ30は、後述するように、密着動作時の排気圧制御、アクチュエータ59a,59b,59c,59dの制御も行っている。
次に、本発明に特有な密着露光機構を説明する。
図4,図5は、両面露光部8の正面図、側面図である。図4,図5に示したように、表裏のマスク51a,51bを真空チャックで支持する表裏のフレーム52a,52bは、それぞれ表裏のテーブルTa,Tbに固着されている。また、表テーブルTaの4隅には、排気開始位置決め用のアクチュエータ59a,59b,59c,59dが設けられている。さらに、これらアクチュエータ59a,59b,59c,59dと対向する裏テーブルTbの位置には、それぞれストッパ60a,60b,60c,60dが設けられている。なお、アクチュエータ59a,59b,59c,59dしては、その駆動軸が数100kgの押圧力に耐え得るものが使用されている。
また、ベース61には、2本のガイドレール62a,62bが取付けられ、表裏のテーブルTa,Tbの下側には、それぞれ4つのガイド部材63aa〜63ad,63ba〜63bdが取付けられている。そして、ガイド部材63aa,63ad,63ba,63bdはガイドレール62aを摺動可能に跨ぎ、ガイド部材63ab,63ac,63bb,63bcはガイドレール62bを摺動可能に跨ぐように配設され、図示省略した駆動機構により表裏のテーブルTa,Tbを移動制御することにより、表裏のフレーム52a,52b間(すなわち表裏のマスク51a,51b間)の離間距離を変化させることが可能になっている。なお、表裏のマスク51a,51b、および被露光部材6間のアライメントを行うために、表テーブルTaの表フレーム52a、及び裏テーブルTbの裏フレーム52bのいずれか一方或いは両方は、図示省略した所定の駆動機構によりXYθ方向に微動可能に構成されている。
表裏のフレーム52a,52bには、表裏のマスク51a,51bの落下を防止する為のマスク落下防止機構58a、58bがそれぞれ設けられている。表裏のマスク落下防止機構58a,58bは、表裏のマスク51a,51bの各一方の対角線上の一対の角を支持可能に設けられている。表のフレーム52aに設けられた表のマスク落下防止機構58aと裏のフレーム52bに設けられた裏のマスク落下防止機構58bとは対向しないように互い違いに配置される。また、表裏のマスク51a,51bの角部のマスク落下防止機構58a,58bと対向する箇所には切欠き70a,70bが形成されている。これにより、フレーム52a,52bからマスク51a,51bが外れた際に脱落するのを防止する。また、表裏のフレーム52a,52bが互いに接近し、表裏のマスク51a,51bが密着した場合にも表のマスク落下防止機構58aと裏のマスク51b、及び裏のマスク落下防止機構58bと表のマスク51aとが干渉するのを防止することができる。
図6は、密着機構を示す側面図である。なお、図6の構成は、従来技術の欄で説明した図12と共通する部分が多いので、ここでは、その相違点と従来技術の欄で説明しなかった事項の補足説明を簡単に行う。
上記アクチュエータ59a,59b,59c,59dは、それらの駆動軸を所定量だけ突出させた状態で表裏のフレーム52a,52bを接近させた場合に、各軸がストッパ60a,60b,60c,60dに接触し始めるときに、密閉用パッキン53a,53bも同時に接触し始めるような位置関係で設けられている。
そして、密閉用パッキン53a,53bが接触し始めて密閉室Lが形成された時点から排気が開始されるが、この開始時の表マスク51aと被露光部材6、裏マスク51bと被露光部材6との間隔は、それぞれ数mmとなるように設計されている。また、たとえ大きな排気圧で排気されたとしても、アクチュエータ59a,59b,59c,59dとストッパ60a,60b,60c,60dにより表裏のテーブルTa,Tbの移動、従って表裏のフレーム52a,52bの移動が抑止される。
また、表裏のマスク51a,51bの材質は、本実施形態ではガラスとなっているが、この表裏のマスク51a,51bは、シャドウマスク等の製造工程で使用されるものであり、その面積は1m2程度の大きなものである。表裏のマスク51a,51bは、その4辺の縁が表裏のフレーム52a,52bにより真空チャックされるように構成されている。
すなわち、表フレーム52aには、2つのチャック用パッキン54a,55aが微小間隔でその径の半分が埋設される形で設けられている。同様に、裏フレーム52bにも、2つのチャック用パッキン54b,55bが微小間隔でその径の半分が埋設される形で設けられている。また、表フレーム52aには、2つのチャック用パッキン54a,55aの間の位置に、チャック用排気口57aが形成され、裏フレーム52bには、2つのチャック用パッキン54b,55bの間の位置に、チャック用排気口57bが形成されている。
従って、表マスク51aをチャック用パッキン54a,55aを介して表フレーム52aに被せると、表フレーム52aの4辺には、表マスク51a、チャック用パッキン54a,55a、及び表フレーム52aで閉じられた細長い管状の密閉空間が形成される。同様に、裏マスク51bをチャック用パッキン54b,55bを介して裏フレーム52bに被せると、裏フレーム52bの4辺には、裏マスク51b、チャック用パッキン54b,55b、及び裏フレーム52bで閉じられた細長い管状の密閉空間が形成される。この状態でチャック用排気口57a,57bからそれぞれ排気すると、表裏のマスク51a,51bは、それぞれ表裏のフレーム52a,52bに吸着されて支持されることとなる。この場合、表裏のマスク51a,51bは、その4辺の縁だけが表裏のフレーム52a,52bに直接支持され、その面積の大部分は直接的には支持されない自由な部分となっている。換言すれば、表裏のマスク51a,51bは、その全面が表裏のフレーム52a,52bに接触しているのではなく、大部分は空気のみに接触しているので、後述するように、排気によって撓みが発生し得るようになっている。
また、密着用排気口56には排気管64が取り付けられ、チャック用排気口57a,57bには2又状の排気管65が取付けられている。この排気管64は、電空レギュレータ66を介して真空ポンプ67に接続され、排気管65は電磁弁68を介して真空ポンプ67に接続されている。電空レギュレータ66と電磁弁68はコントローラ30に接続されており、このコントローラ30により電空レギュレータ66、電磁弁68を制御することにより、密着用排気口56、チャック用排気口57a,57bから排気する際の排気圧(真空圧)が制御される。
次に、本発明に特有な密着動作を図7〜図11に基づいて説明する。
被露光部材6、表裏のマスク51a,51b間のアライメント補正を行った後、表裏のマスク51a,51bがセットされた表裏のテーブルTa,Tbを、密閉用パッキン53a,53bが密着する位置まで駆動する。このとき、アクチュエータ59a,59b,59c,59dの駆動軸を所定量だけ突出させた状態とする。そして、アクチュエータ59a,59b,59c,59dの駆動軸とストッパ60a,60b,60c,60dとを接触させる。この接触状態では、図6に示したように、密閉用パッキン53a,53bも密着しており、密閉室Lが形成されている。また、表マスク51aと被露光部材6、及び裏マスク51bと被露光部材6との間には、数mm程度の微小隙間が形成され、表マスク51aと被露光部材6の間隔と、裏マスク51bと被露光部材6の間隔は等しくなっている。
この状態で、コントローラ30は、電空レギュレータ66を制御して、排気管64を介して密閉室L内の空気を排気させる。密閉室L内の空気を排気すると、表裏のマスク51a,51bは撓みを生じ、図7に示したように、その中央部分から密着し始め、図8(a),(b)に示したように密着領域が徐々に周辺部に広がっていく。この際、密着領域は周辺部に向かって滑らかに広がっていくので、その過程で空気溜まりが発生することはない。
ここで、この原理を説明しておく。表裏のマスク51a,51bは、表裏のフレーム52a,52bにより、一種の両端支持ばりのような形で支持されている。この状態で密閉室L内の空気を排気すると、密閉室Lには、その容積を小さくするような力が作用する。しかし、アクチュエータ59a,59b,59c,59dと、ストッパ60a,60b,60c,60dとにより、表裏のテーブルTa,Tb、すなわち表裏のフレーム52a,52bが互いに接近することが妨げられている。
一方、両端支持ばりの状態で支持された表裏のマスク51a,51bには、その面に垂直な方向に数100kg程度の押圧力も作用している。従って、表裏のマスク51a,51bには、排気による真空状態の形成過程で撓みが発生する。このような状況では、最大撓みが発生する位置は、表裏のマスク51a,51bの中央位置となることが知られている。なお、表裏のマスク51a,51bは、ガラス製であり、弾性に乏しくなっているが、1m2程度の広い面積を有しているので、割れることなく微小の撓みが発生する。
また、撓みの方向は、表裏のマスク51a,51bが共に被露光部材6に接近する方向となる。すなわち、表マスク51aと被露光部材6,裏マスク51bと被露光部材6との間は、上記のように微小隙間となっている。一方、表マスク51aの被露光部材6とは反対側の領域と,裏マスク51bの被露光部材6とは反対側の領域とは、格段に広い空間領域となっている。従って、排気を行った場合、表マスク51aと被露光部材6との隙間の領域、及び裏マスク51bと被露光部材6との隙間の領域では、表マスク51aの被露光部材6とは反対側の領域、及び裏マスク51bの被露光部材6とは反対側の領域よりも空気の流速が格段に速くなり、表裏のマスク51a,51bが共に被露光部材6に接近する方向の力の方が反対方向の力より格段に大きくなる。従って、表裏のマスク51a,51bは、被露光部材6の方向に撓み、その中央部から被露光部材6に密着していくこととなる。この密着動作の初期の段階では、密着面積が小さく、また表裏のマスク51a,51bは湾曲しながら密着面積を広げていくので、空気溜まりが発生する可能性はほとんどない。
このようにして、表裏のマスク51a,51bの中央部での密着面積が20〜30%程度になった時点で、コントローラ30は、アクチュエータ59a,59b,59c,59dの駆動軸を短縮させる。すると、図8(c)に示したように、撓んでいた表裏のマスク51a,51bは、元の形状に復帰し、この復帰の過程で密着領域が更に周辺部に広がり、全面が密着することとなる。
この場合も、密着領域は中央部から周辺部に向かって滑らかに広がっていくので、その過程で空気溜まりが発生することはない。また、撓んだ表裏のマスク51a,51bの復元力により密着領域を広げているので、密着所要時間は、非常に短くなる。しかも、排気圧だけで密着させる段階では、ある程度の時間を要するが、この排気圧だけで密着させるべき密着領域は20〜30%程度であるので、この点でも、密着所要時間の短縮化を図ることが可能となる。
6:被露光部材
30:コントローラ
51a:表マスク
51b:裏マスク
52a:表フレーム
52b:裏フレーム
53a,53b:密閉用パッキン
54a,54b,55a,55b:チャック用パッキン
58a,58b:マスク落下防止機構
59a,59b,59c,59d:アクチュエータ
60a,60b,60c,60d:ストッパ
65:電磁弁
66:電空レギュレータ
67:真空ポンプ
70a,70b:切欠き(マスク)
L:密閉室
Ta,Tb:テーブル

Claims (2)

  1. 密閉室内でフォトマスクとフォトマスク落下防止機構と被露光部材との間にそれぞれ微小隙間が形成された状態でフォトマスク保持用のフレームの移動を強制的に抑止し、その移動抑止状態で前記密閉室の空気を排気することにより、前記フォトマスクを撓ませてその中央部から前記被露光部材に密着させ始め、その後、前記フレームの移動抑止を解除することにより、撓んでいた前記フォトマスクが元の形状に復元する過程で前記被露光部材との密着面積が順次周辺部に拡大していくように構成し
    前記フォトマスクは、表マスクと裏マスクを有し、前記フォトマスク落下防止機構は、前記表マスクと前記裏マスクの各一方の対角線上の一対の角を支持可能にそれぞれ設けられ、前記表マスクに設けられた前記フォトマスク落下防止機構と前記裏マスクに設けられた前記フォトマスク落下防止機構とは互い違いに配置されることを特徴とする密着露光装置。
  2. 前記表マスクと前記裏マスクの角のうち、前記マスク落下防止機構と対向する箇所には、切欠きが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の密着露光装置。
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