JP2000260696A - ステージ制御方法、露光方法、露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
ステージ制御方法、露光方法、露光装置およびデバイス製造方法Info
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Abstract
装置のスループットを向上させる。 【解決手段】 本発明の露光方法は、パターンを有する
原版と感光性を有する基板とを投影光学系に対して走査
移動させて該パターンを該基板に投影する露光方法にお
いて、該原版または該基板を保持したステージを所定速
度まで加速する第1の工程と、該ステージを所定速度で
走行させ、該ステージが走査方向に走行中に該パターン
を該基板に露光する第2の工程と、該所定速度で走行す
るステージを停止させる第3の工程とを有し、該第3の
工程の前に該ステージを加速する工程を有することを特
徴とする。
Description
置決め性能が要求されるステージ装置のステージ制御方
法に関する。特に、基板を走査露光する分野、特にフォ
トリソグラフィー技術により半導体又は液晶表示素子等
のパターンを基板に転写する走査露光装置のステージ制
御方法に関する。また、本発明は、このようなステージ
制御方法を利用した露光方法、露光装置およびデバイス
製造方法も範疇に入る。
素子基板への微細パターン形成工程は、一般にフォトリ
ソグラフィ技術が利用される。転写を行う原パターン
は、レチクル又はマスクと呼ばれるガラス基板上の遮光
面に、抜き又は残しパターンとして形成されている。照
明光により露光された原版上のパターンが投影光学系を
介して、感光性を有するフォトレジストが塗布された半
導体ウエハ(以下ウエハ)又は液晶用ガラス基板上に投
影露光され、レジスト上にパターンの潜像が転写され
る。被露光基板自身の加工は、現像により形成されたレ
ジスト像に対し加工面との選択比の高いエッジングを行
うことにより実現される。
工程においては、ステッパと呼ばれる光露光装置の使用
が最近までの主流であった。この露光方式は、ウエハ上
の分割された露光領域(ショット領域)が順次露光投影
光学系の露光フィールド内へ移動し、位置決め静止後に
レチクルのパターン露光を行うステップ・アンド・リピ
ート方式である。
と低コスト化への要求が著しく高まり、製造ラインから
は一層の微細加工を小チップ面積で達成可能な光露光装
置が求められるようになった。そこで、投影光学系の解
像力向上と露光領域内のパターン均一性を高い生産性で
実現できるステップ・アンド・スキャン方式が提案され
ている。
ウエハが同期走行し、露光フィールドのショット領域走
査と同時に露光を行う方式である。レチクルとウエハ
は、スリット長手方向は1:1に、短手方向は投影光学
系縮小倍率比に同期が取られ、前記縮小倍率でウエハに
レチクルパターンが投影される。この露光方法では、レ
ジストの性質や膜厚およびレチクルパターン等に合わせ
て露光量を所定の量に管理するため、露光領域の走査速
度は一定の速度に制御する必要がある。そのため、レチ
クルとウエハ上の露光すべき領域が露光装置のスリット
状の露光領域内に入る前に、レチクルとウエハがそれぞ
れ所定の走査速度に達していなければならない。
したステージ装置の制御シーケンスを示す。図10
(a)は、ステージの速度プロファイル(時間に対する
目標速度)を示し、図10(b)は、ステージの加速度
プロファイル(時間に対する目標加速度)を示してい
る。
時間であり、終了時間は1ショット露光に関する時間
(ショット処理時間)を示している。ショット処理時間
は、1ウエハの処理時間を決める重要な指標となる。
ついて5区分に分割し、ステージ動作について説明す
る。
(1)静止位置から目標走査速度に達するまで加速する
(加速時間)。(2)加速終了後、同期偏差が許容値以
下になるように速度制御する(整定時間)。ここで、加
速時間+整定時間の間にステージが走行する距離を助走
距離と呼ぶ。(3)ステージを定速走行させ、露光を行
なう(露光時間)。(4)走査速度を保持したまま、整
定時間と略等しい時間を走行する(後整定時間)。
(5)減速を開始し、走査方向に対してステージを静止
する(減速時間)。ここで、後整定時間と減速時間の間
にステージが走行する距離をオーバーラン距離と呼ぶ。
前述した助走距離とオーバーラン距離は、ほぼ等しい。
ージの減速停止後に走査方向を反転し、上記(1)〜
(5)の動作を反復する。ただし、希に同方向の走査を
反復する場合もある。
(3)の露光終了後、次回露光ショットの走査開始位置
に向かって露光フィールドの移動を開始する。この移動
動作は通常、ステップ動作と呼ばれる。走査方向と直交
方向に対するウエハステージのステップ移動開始は、露
光終了直後より行われる。しかし、走査方向について
は、特に行われないか、又は動作(5)終了後にステッ
プ移動を開始している。その理由は、多くの場合、次回
の露光ショットは、走査方向と直交する方向に隣接して
おり、結局は(5)の終了位置は次回走査の開始位置と
なっているため、わざわざステップ動作をする必要がな
いからである。また言い換えれば(4)、(5)の動作
そのものが走査方向の移動動作の代替動作になっている
といっても良い。
ような課題があった。 ウエハ単位面積当たりの露光エネルギーEdは、スリ
ット光の照度に比例し走査速度に反比例する。上述した
従来例では、後整定時間中は走査速度をほぼ保っている
ため、フォトレジスト感度が低く走査速度を遅い場合、
オーバーラン時間が増大しスループットを悪化させてい
た。また露光時の同期精度を向上させるため、整定時間
をより多く設ける場合には、この傾向が著しくなった。 従来までは(1)〜(5)までの動作をすべてのショ
ット領域で繰り返し行っていた。従ってショット列を変
えるとき、例えば初回列の最終ショット走査方向が正、
次列初回ショットへのステップ及び走査方向が逆の場合
は、列最終ショット露光終了後、Y方向についてウエハ
ステージは所定のオーバーラン距離を走行して反転し、
さらにオーバーラン距離+ステップ距離を走行する必要
があった。従って不要な2倍のオーバーラン距離の走行
分はスループットは低下せざるを得なかった。またウエ
ハ最終ショット露光後は当然次回ショット露光のための
オーバーラン動作は確実に不要であり上記同様にスルー
プットの悪化を招いた。その他に特殊な例としてウエハ
の一部あるいは全領域の隣接したショット間の走査方向
を一致させる場合がある。これは、走査方向差で発生す
る像歪みのショット間差低減を図るためであるが、この
時はオーバーラン方向とステップ方向が常に異なるた
め、上記の問題が毎ショット露光で発生してしまってい
た。
めの本発明のステージ制御方法は、ステージを所定速度
まで加速する第1の工程と、該ステージを該所定速度で
走行させる第2の工程と、該ステージを減速して停止さ
せる第3の工程とを有し、該第3の工程の前に該ステー
ジを加速する工程を有することを特徴とする。
い、前記ステージを往復運動させることが望ましい。
の加速時間を算出する工程をさらに有することが望まし
い。
1の工程により前記所定速度に達するまでの助走距離
と、前記第2の工程後からステージが停止するまでにス
テージが移動するオーバーラン距離が、ほぼ等しいこと
が望ましく、前記第2の工程後からステージが停止する
までにステージが移動するオーバーラン距離が、次にス
テージを駆動するときの第1の工程に必要な助走距離と
ほぼ等しいことが望ましい。
は、連続的に加速度が変化するように行うことが望まし
く、前記第3の工程のステージの減速は、連続的に加速
度が変化するように行うことが望ましく、前記第3の工
程の前のステージの加速は、連続的に加速度が変化する
ように行うことが望ましい。
の露光方法は、該原版または該基板を保持したステージ
を所定速度まで加速する第1の工程と、該ステージを所
定速度で走行させ、該ステージが走査方向に走行中に該
パターンを該基板に露光する第2の工程と、該所定速度
で走行するステージを停止させる第3の工程とを有し、
該第3の工程の前に該ステージを加速する工程を有する
ことを特徴とする。
い、前記ステージを往復運動させることが望ましい。
の加速時間を算出する工程をさらに有することが望まし
い。
1の工程により前記所定速度に達するまでに該ステージ
が前記走査方向に沿って助走する距離と、前記第2の工
程後からステージが停止するまでに該ステージが前記走
査方向に沿って移動するオーバーラン距離が、ほぼ等し
いことが望ましく、前記第2の工程後からステージが停
止するまでにステージが走査方向に移動するオーバーラ
ン距離が、次にステージを駆動するときに第1の工程に
必要な該走査方向の助走距離とほぼ等しいことが望まし
い。
するレチクルを保持するレチクルステージであることが
望ましい。
る基板ステージであることが望ましく、前記基板ステー
ジは、前記走査方向と直交する方向にも移動可能である
ことが好ましい。
直交する方向に前記ステージを移動させる工程を含むこ
とが望ましい。
止した位置は、次に前記基板を露光するための前記第1
の工程の開始位置とほぼ等しいことが望ましい。
は、連続的に加速度が変化するように行うことが望まし
く、前記第3の工程のステージの減速は、連続的に加速
度が変化するように行うことが望ましく、前記第3の工
程の前のステージの加速は、連続的に加速度が変化する
ように行うことが望ましい。
別の露光方法は、該基板を保持したステージを所定速度
まで加速する第1の工程と、該ステージを所定速度で走
行させ、該ステージが走査方向に走行中に原版に形成さ
れたパターンを該基板に露光する第2の工程と、該所定
速度で走行するステージを停止させる第3の工程とを有
し、該第1〜第3の工程を繰り返し行うことで複数の該
パターンを該基板上に露光する露光方法において、該第
3の工程によりステージを停止させる位置は、次に該基
板を露光するための該第1の工程の開始位置とほぼ等し
いことを特徴とする。
向は、前に露光を行ったときの走査方向と逆方向である
ことが望ましく、前記第2の工程のステージの走査方向
は、前に露光を行ったときの走査方向と同方向であって
もよい。
露光方法は、該基板を保持したステージを所定速度まで
加速する第1の工程と、該ステージを所定速度で走行さ
せ、該ステージが走査方向に走行中に原版に形成された
パターンを該基板に露光する第2の工程と、該所定速度
で走行するステージを停止させる第3の工程とを有し、
該第1〜第3の工程を繰り返し行うことで複数の該パタ
ーンを該基板上に露光する露光方法において、該第2の
工程の後、次の第1の工程の開始位置までステージを移
動するとしたときのステージの走査方向に関する移動方
向が、該次の露光を行うときの第2の工程のステージの
走査方向と一致しているときは、該第1の工程の開始位
置でステージを停止させずに、第2の工程に入ることを
特徴とする。
アンド・スキャン露光装置を示す。以下Y方向走査露光
を例に、スリット長手方向がX方向、短手方向がY方向
として説明する。
内で照度と入射角が均一化され、矩形又は円弧形状のス
リット光4に変換されて、微細パターンが形成されたレ
チクル5に入射する。光源には超高圧水銀ランプまたは
エキシマレーザーが使用されるが、これに限られるもの
ではない。レチクル5は、レチクルステージ6によって
保持されている。レチクル5を通過したスリット光4
は、投影光学系9を通り、レチクル5のパターン面と光
学的共役面上の露光フィールド内にスリット光14とし
て結像される。露光時には、ウエハステージ12に保持
されたウエハ11が、その露光面を露光フィールドと一
致するように制御され、レチクルステージ6とウエハス
テージ12は投影光学系9に対し同期を取りながら走行
し、スリット光14により、ウエハ11上のフォトレジ
スト層にパターンが転写される。ウエハ11とウエハス
テージ12と同様、照明系2内にはレチクルパターン面
と光学的共役面に可動マスキングステージ3が載置さ
れ、照明系2の光軸に対しレチクルステージ6と同期走
行している。可動マスキングステージ3の開口域は、レ
チクル4の所定露光領域のみが露光されるように光学倍
率比で相似形となっている。ウエハ11上で言えば露光
フィールドがショット領域からはずれた領域ではスリッ
ト光が遮光されるため、他ショット領域の露光が防止で
きる。
2は、走査方向であるY方向に位置及び速度制御可能で
あるとともに、前者はX、θ軸位置決め制御可能であ
り、後者はY方向を含めた6軸位置決め制御可能であ
る。また可動マスキングステージ3は、マスキング開口
域がY方向2軸、X方向2軸に制御される。全ステージ
のアクチュエータはリニアモータであり、ステージ駆動
系8より電力が供給されている。
6側がXYθ3軸干渉計(Yのみ図示)、ウエハステー
ジ12側がXYZθTilt(ωx、ωy)6軸干渉計
(Yのみ図示)とフォーカスセンサー10により構成さ
れている。可動マスキングステージ3は4軸エンコーダ
(不図示)を持っている。これらは同期計測系18によ
り統括されている。レチクルステージおよびウエハステ
ージのY方向の同期制御は、レチクルY計測用干渉計1
9とウエハY計測用干渉計15の計測値より同期ズレと
なる偏差を算出し、レチクルステージ6またはウエハス
テージ12のいずれかをマスタに他方をスレーブにして
同期ズレを補正する。レチクルステージおよびウエハス
テージのX、θ方向の制御も、Y方向の同期制御の場合
と同様である。
ド7の走行基準面と略平行に支持されているので、レチ
クルパターン面のZ、ωx、ωy方向の位置を保証され
る。ウエハステージのZ、ωx、ωy方向の制御は、ウ
エハフォーカスセンサー10によりウエハ露光面とウエ
ハステージ走行面の計測を行い、前記レチクルパターン
面とウエハ露光面、また前記レチクルステージ走行面と
ウエハステージ走行面が、投影光学系を介してお互い共
役面に位置するようにウエハステージ12でウエハ位置
を補正する。
御は、ステージ駆動系8と同期計測系18の上位に位置
する同期制御系16で行われる。主制御系17は、同期
制御以外のシーケンシャルな制御(例えば光源の出力制
御やウエハ、レチクルの交換などの制御)を行うと共
に、同期制御系16に対して全ステージの走行条件(例
えばウエハステージ12の走行軌跡や速度、加速度等)
の情報を受け渡す。
基準であるレチクルステージガイド7は、投影光学系を
保持している定盤(不図示)に全て固定されている。つ
まり、投影光学系を基準として位置計測を行っている。
またウエハステージ12は、防振マウント(不図示)で
支持されたウエハステージガイド13上に載置されてい
る。
以降の説明では位置決め基準は投影光学系9である。レ
チクル6は予め位置決めされている。ウエハはウエハ搬
送系(不図示)からウエハステージ12に受け渡され
る。以降ウエハはウエハステージ12により位置制御さ
れる。ウエハアライメント系(不図示)によりウエハ6
の位置を検出し、露光フィールドとウエハ6上の第1露
光ショット領域の走査開始位置を一致させてから走査露
光が行われる。露光終了後にウエハを直ちに次ショット
領域に移動し、次の走査露光開始位置にウエハを位置決
めした後、同様に走査露光を繰り返す。ショット領域
は、ウエハ上に2次元格子状に配列されており、通常は
X方向に同列のショットが順に露光され、同一列終了
後、Y方向にステップし露光対象ショット列を変えて露
光を続ける。この動作を反復して全ショットの露光が完
了後、次露光ウエハと交換される。
の第1の実施形態を説明する図である。図2は、前述の
図10と同様に、(a)はウエハステージ5の速度プロ
ファイルであり、(b)は加速度プロファイルを示して
いる。
示している。同図および前述の図10において、走査速
度V、加減速度a、加速時間Ta、整定時間Ts、露光時
間Texは両者等しくしている。また、図2(a)中に図
10(a)の速度プロファイルを追加している。図2
(a)におけるステージ最高速度は、Vmaxである。
ージ制御方法と比べ、露光終了以降の速度プロファイル
が異なる。従来のステージ制御方法である図10では、
露光終了後も後整定時間Ts 走行を続け、減速時間Ta
で静止する。一方、本発明の制御方法である図2は、露
光終了後、最高速加速時間Taaで加速してステージ最高
速度Vmaxに達し、ステージ最高速度で時間Tvmax走行
後、減速を開始して減速時間TaaでVに戻り、さらに減
速を続けて静止する。
を施した面積CとDは、オーバーラン距離を表してい
る。従って図2(a)の走行速度がVより大きい太線台
形部の面積A1と、図中の従来の制御方法が重ならない
部分(左上がりハッチング)の面積B1との関係は、以
下のようになる。
削減時間Td1は、次式のようになる。
を満たすための上限値が存在する。
は図2(c)のようになりTvmax=0でA1は三角形状
となる。このときのVmaxは、 Vmax=a×{Ta×(Ts+Ta)}0.5 (8) となる。Td1は図2(a)の例と同様に、(5)式よ
り算出できる。
をウエハ1枚当たりの処理時間を例に比較すると、ウエ
ハ内の全ショット数をNとすると、約Td×N程度の処
理時間の削減が可能となる。
ステージに限られるものではなく、レチクルステージに
も適用することができる。
御方法の第2の実施形態を示す。
ラン走行は、等速走行、等加速走行と等減速走行の3種
類の走行しか設定していなかったため、走行加速度が不
連続に変化していた。そこで本実施形態では、露光前及
び露光終了直後にステージに与える加速度が、連続的に
変化するようにステージ走行を制御する。
を表し、(b)は加速度プロファイルを示している。同
図は1ショットの走査の開始から終了までのプロファイ
ルを示している。
度に達するまで加速度が連続的に変化するように加速さ
れる(1’)。ステージの加速終了後、同期偏差が許容
値以下になるまで速度制御する(2’)。走査速度で同
期制御を行いながら露光を行う(3’)。露光終了後、
加速度が連続的に変化するようにステージを加速し、そ
の後ステージの加速度が連続的に変化するように減速を
行い、ステージを静止させる(実線)。
ようにステージを加速させず、ステージを後整定時間だ
け走査させ、その後に加速度が連続的に変化するように
ステージを減速停止させた場合の速度プロファイルを点
線で表す。
考えは、同様に適用することができる。つまり、既知の
値より面積A2(右上がりハッチング)とB2(左上が
りハッチング)を算出し(1)式から(8)式のように
計算すれば良い。
も全オーバーラン時間で連続である必要がないため、図
3(c)、(d)のように減速域のみ加速度変化を連続
にしてオーバーラン時間を低減を図っても良い。あるい
は静止直前の減速時のみ連続(図3(e)、(f))と
しても良い。この場合も計算方法は同様である。
変化を抑えるため、走行中のステージに発生する振動に
起因するレジスト像の歪み、コントラスト低下やステー
ジ自身の耐久性悪化を低減することができる。
の実施形態の露光動作を示す。
露光フィールドのステップ動作及び走査の移動量と移動
方向を矢印で示している。2重線矢印は露光走査を示し
ている。同図において、矢印は実際に移動する側のウエ
ハから見た固定側露光フィールドの中心位置の軌跡を表
現している。本来、露光フィールドのY方向、つまり短
手方向幅は0以上の有為な長さを持つが、図では0とし
て説明を行う。ステップ動作の矢印は太線、細線と破線
とで示している。太線が本発明を適用した場合の軌跡を
表し、破線が従来の軌跡を表す。細線は両者の共通軌跡
である。
逆を繰り返しつつ、同列ショット露光を終了して次列シ
ョットにYステップ移動するときに、Yステップ方向と
その直前の走査方向が逆である場合である。
ョット51を露光後、X方向のステップ移動とY方向の
オーバーランの同時移動55を行い、所定の走査速度に
達するまで助走56を行い、走査露光57と続く。
にXYステップ移動59を行っていた。しかし、本発明
のステージ制御方法では、同列ショットの露光が終了し
たときは通常のオーバーラン動作を行わず、次列ショッ
トの助走開始位置までステップ移動60を行う。また
は、58、59の工程とオーバーランを行わない移動6
0の工程との比較を行い、より移動時間の少ない移動を
選択するようにしてもよい。あるいは移動時間が等しい
場合はどちらを選択しても良い。本実施形態のX方向の
ステップ時間は比較対象の移動距離に差はないため、Y
ステップ移動時間の差のみで判断すれば良い。
Y方向速度プロファイルを表したものである。Yの正方
向を速度軸の正とし、前者の移動が破線、後者が実線で
ある。ここでは、前述の実施形態1で使用した記号をそ
のまま使用する。ただし本実施形態では、説明を簡略化
するため、前述の実施形態のような走査露光後のステー
ジの加速動作は行っていない。移動56、58,59の
移動時間をT56、T58、T59とする。オーバーラン距離
Lorは次式のようになる。
すると、次式の関係が成り立つ。
る。そこで、露光領域の軌跡は、60の経路に沿って移
動することとなる。このとき、Xステップ時間がYステ
ップ時間より短い場合、本実施形態によるステージ制御
方法は、従来のステージの移動方法に比べて、上記の時
間差分だけ処理時間の短縮する。
の走査方向が逆である場合の本発明の実施動作を示して
いる。前述の図4(a)の場合と同様に、本実施形態で
は、従来のオーバーラン61とXYステップ移動62を
行わず、移動63のみで次列ショットの助走開始位置に
移動する。または、Yステップ時間を比較して、移動時
間が移動63の方が短ければ移動63を行うようにして
もよい。これにより、前述の図4(a)のときと同様
に、ウエハ処理時間の短縮が図れる。
トの走査方向が等しい場合の例である。このようなショ
ットの走行方向指定は、ウエハの全領域は勿論、一部領
域のショットに適用してもよい。前述の図4(a)、図
4(b)の場合と同様に、従来では必要であった移動6
4、65を行わず、移動68のみで次ショットの助走開
始位置に移動する。または、Yステップ時間を比較し
て、Yステップ時間の移動時間が短くなる移動を選択し
てもよい。このような場合でも、ウエハ処理時間が大幅
に短縮できる。
ーラン移動の有無で比較し、その結果により少ないステ
ップ時間で済むステップ移動を判別し、場合によりオー
バーラン移動動作を省略することでスループットの向上
が可能となる。
ァイルに、等速走行、等加速走行と等減速走行の3種類
の走行しか設定していないが、第2実施形態と同様、加
速度が連続的に変化するようにステップ移動を行う場合
もまた同様に本発明の適用が可能である。また、振動等
の問題が発生しない限り、ステップ移動の一部、例えば
ステップ移動の静止直前のみ加速度を連続に制御しても
良いことも、前述の実施形態と同様である。
せるため、前述の実施形態のような走査露光終了後に加
速させてオーバーラン時間を短縮する動作をしていない
が、このような動作を本実施形態で適用しても良いこと
は言うまでもない。
ステージ制御方法を改良したものである。
(a)のように、同列ショットの露光が終了して次列シ
ョットにYステップ移動するときに、Yステップ方向と
その直前の走査方向が逆である。
ョット51を露光後、X方向のステップ移動とY方向の
オーバーランの同時移動55を行い、所定の走査速度に
達するまで助走56を行い、走査露光57と続く。
トの露光が終了したときは通常のオーバーラン動作を行
わず、次列ショットの助走開始位置までステップ移動6
0を行っていた。本実施形態では、ステップ移動中にス
テージを走査速度に速度制御し(移動70)、露光領域
までの助走を省略している。
の速度プロファイルを表したものである。Yの正方向を
速度軸の正にとし、前者の移動が破線、後者が実線であ
る。ここでは、前述の実施形態1で使用した記号をその
まま使用する。ただし本実施形態では、説明を簡略化す
るため、前述の実施形態のような走査露光後のステージ
の加速動作は行っていない。ここで、移動70の移動時
間をT70とする。
了後、直ちに減速し、−Y方向にステージを加速してい
る。そして、−Y方向の加速が終了した後、次ショット
の助走開始位置へ静止するために、ステージの減速が開
始される。このときの時刻をt1とする。時刻t1から
時間Ta後、ステージは次ショットの助走開始位置で静
止し、助走のための加速が開始される。時刻t1から時
間Ta+Ta後、加速が終了し、整定動作が開始される。
そして、時刻t1から時間Ta+Ta+Ts後、同期偏差
が許容値以下になるまで速度制御され、露光が開始され
る。
の露光走査終了後、直ちに減速し、−Y方向にステージ
を加速している。しかし、時刻t1において、ステージ
は減速されず、そのままの速度で露光開始位置まで移動
する。露光開始位置まで、所定の速度に保たれたまま移
動するため、露光開始位置に到達後、すぐに露光動作に
入ることができる。
てステージの減速動作を行わない分だけ露光開始位置に
早く到達することができる。そのため図7から分かるよ
うに、移動70は、移動60と比べて、時間Taだけ処
理時間を短縮することができる。
ァイルに、等速走行、等加速走行と等減速走行の3種類
の走行しか設定していないが、第2実施形態と同様、加
速度が連続的に変化するようにステップ移動を行う場合
も同様に本発明の適用が可能である。また、振動等の問
題が発生しない限り、ステップ移動の一部、例えばステ
ップ移動の静止直前のみ加速度を連続に制御しても良い
ことも、前述の実施形態と同様である。
せるため、第1および第2の実施形態のような走査露光終
了後に加速させてオーバーラン時間を短縮する動作をし
ていないが、このような動作を本実施形態で適用しても
良いことは言うまでもない。
を利用した半導体デバイスの製造方法の実施例を説明す
る。図8は半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チ
ップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製造フローを
示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回
路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計し
た回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ
3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハ
を製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と
呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグ
ラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ1
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程
を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製され
た半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の
検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完
成し、これが出荷(ステップS7)される。
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ
17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分
を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。これら
のステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法
を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体
デバイスを製造することができる。
法によれば、ステージを減速停止する前にステージの加
速を行なっているため、オーバーラン距離を走行する時
間を短縮することができる。
よれば、ステージを減速停止する前にステージの加速を
行なっているため、オーバーラン距離を走行する時間を
短縮することができる。
によれば、所定の場合に第1の工程の開始位置でステー
ジを停止させずに第2の工程に入ることができるので、
露光装置のスループットを向上させることができる。
速度プロファイルと加速度プロファイル
速度プロファイルと加速度プロファイル
の軌跡
速度プロファイル
の軌跡
速度プロファイル
速度プロファイル
Claims (27)
- 【請求項1】 ステージを所定速度まで加速する第1の
工程と、 該ステージを該所定速度で走行させる第2の工程と、 該ステージを減速して停止させる第3の工程とを有し、 該第3の工程の前に該ステージを加速する工程を有する
ことを特徴とするステージ制御方法。 - 【請求項2】 前記第1〜第3の工程を繰り返し行い、
前記ステージを往復運動させることを特徴とする請求項
1記載のステージ制御方法。 - 【請求項3】 前記第3の工程の前の前記ステージの加
速時間を算出する工程をさらに有することを特徴とする
請求項1または2記載のステージ制御方法。 - 【請求項4】 前記ステージの静止位置から前記第1の
工程により前記所定速度に達するまでの助走距離と、前
記第2の工程後からステージが停止するまでにステージ
が移動するオーバーラン距離が、ほぼ等しいことを特徴
とする請求項1〜3いずれか記載のステージ制御方法。 - 【請求項5】 前記第2の工程後からステージが停止す
るまでにステージが移動するオーバーラン距離が、次に
ステージを駆動するときの第1の工程に必要な助走距離
とほぼ等しいことを特徴とする請求項1〜4いずれか記
載のステージ制御方法。 - 【請求項6】 前記第1の工程のステージの加速は、連
続的に加速度が変化するように行うことを特徴とする請
求項1〜5いずれか記載のステージ制御方法。 - 【請求項7】 前記第3の工程のステージの減速は、連
続的に加速度が変化するように行うことを特徴とする請
求項1〜6いずれか記載のステージ制御方法。 - 【請求項8】 前記第3の工程の前のステージの加速
は、連続的に加速度が変化するように行うことを特徴と
する請求項1〜7いずれか記載のステージ制御方法。 - 【請求項9】 パターンを有する原版と感光性を有する
基板とを走査移動させて該パターンを該基板に投影する
露光方法において、 該原版または該基板を保持したステージを所定速度まで
加速する第1の工程と、 該ステージを所定速度で走行させ、該ステージが走査方
向に走行中に該パターンを該基板に露光する第2の工程
と、 該所定速度で走行するステージを停止させる第3の工程
とを有し、 該第3の工程の前に該ステージを加速する工程を有する
ことを特徴とする露光方法。 - 【請求項10】 前記第1〜第3の工程を繰り返し行
い、前記ステージを往復運動させることを特徴とする請
求項9記載の露光方法。 - 【請求項11】 前記第3の工程の前の前記ステージの
加速時間を算出する工程をさらに有することを特徴とす
る請求項9または10記載の露光方法。 - 【請求項12】 前記ステージの静止位置から前記第1
の工程により前記所定速度に達するまでに該ステージが
前記走査方向に沿って助走する距離と、前記第2の工程
後からステージが停止するまでに該ステージが前記走査
方向に沿って移動するオーバーラン距離が、ほぼ等しい
ことを特徴とする請求項9〜11いずれか記載の露光方
法。 - 【請求項13】 前記第2の工程後からステージが停止
するまでにステージが走査方向に移動するオーバーラン
距離が、次にステージを駆動するときに第1の工程に必
要な該走査方向の助走距離とほぼ等しいことを特徴とす
る請求項9〜12いずれか記載の露光方法。 - 【請求項14】 前記ステージは、前記パターンを有す
るレチクルを保持するレチクルステージであることを特
徴とする請求項9〜13いずれか記載の露光方法。 - 【請求項15】 前記ステージは、前記基板を保持する
基板ステージであることを特徴とする請求項9〜13い
ずれか記載の露光方法。 - 【請求項16】 前記基板ステージは、前記走査方向と
直交する方向にも移動可能であることを特徴とする請求
項15記載の露光方法。 - 【請求項17】 前記第3の工程は、前記走査方向に直
交する方向に前記ステージを移動させる工程を含むこと
を特徴とする請求項16記載の露光方法。 - 【請求項18】 前記第3の工程によりステージが停止
した位置は、次に前記基板を露光するための前記第1の
工程の開始位置とほぼ等しいことを特徴とする請求項1
7記載の露光方法。 - 【請求項19】 前記第1の工程のステージの加速は、
連続的に加速度が変化するように行うことを特徴とする
請求項9〜18いずれか記載の露光方法。 - 【請求項20】 前記第3の工程のステージの減速は、
連続的に加速度が変化するように行うことを特徴とする
請求項9〜19いずれか記載の露光方法。 - 【請求項21】 前記第3の工程の前のステージの加速
は、連続的に加速度が変化するように行うことを特徴と
する請求項9〜20いずれか記載の露光方法。 - 【請求項22】 該基板を保持したステージを所定速度
まで加速する第1の工程と、 該ステージを所定速度で走行させ、該ステージが走査方
向に走行中に原版に形成されたパターンを該基板に露光
する第2の工程と、 該所定速度で走行するステージを停止させる第3の工程
とを有し、 該第1〜第3の工程を繰り返し行うことで複数の該パタ
ーンを該基板上に露光する露光方法において、 該第3の工程によりステージを停止させる位置は、次に
該基板を露光するための該第1の工程の開始位置とほぼ
等しいことを特徴とする露光方法。 - 【請求項23】 前記第2の工程のステージの走査方向
は、前に露光を行ったときの走査方向と逆方向であるこ
とを特徴とする請求項22記載の露光方法。 - 【請求項24】 前記第2の工程のステージの走査方向
は、前に露光を行ったときの走査方向と同方向であるこ
とを特徴とする請求項22記載の露光方法。 - 【請求項25】 該基板を保持したステージを所定速度
まで加速する第1の工程と、 該ステージを所定速度で走行させ、該ステージが走査方
向に走行中に原版に形成されたパターンを該基板に露光
する第2の工程と、 該所定速度で走行するステージを停止させる第3の工程
とを有し、 該第1〜第3の工程を繰り返し行うことで複数の該パタ
ーンを該基板上に露光する露光方法において、 該第2の工程の後、次の第1の工程の開始位置までステ
ージを移動するとしたときのステージの走査方向に関す
る移動方向が、 該次の露光を行うときの第2の工程のステージの走査方
向と一致しているときは、 該第1の工程の開始位置でステージを停止させずに、第
2の工程に入ることを特徴とする露光方法。 - 【請求項26】 請求項9〜25いずれか記載の露光方
法により基板の露光を行うことを特徴とする露光装置。 - 【請求項27】 基板に感光剤を塗布する工程と、 請求項9〜25いずれか記載の露光方法により基板を露
光する工程と、 露光された基板を現像する工程とを有することを特徴と
するデバイス製造方法。
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