JP4594541B2 - 基板露光装置およびその使用方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板をマスクに真空密着させて露光処理する基板露光装置に関し、詳しくは、露光処理する基板をマスクに確実に密着させ、また、露光処理された基板をマスクから確実に分離できるように改良された基板露光装置およびその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板をマスクに真空密着させて露光処理する基板露光装置として、従来、図6に示すような概略構成を有する基板露光装置が一般に知られている。この基板露光装置は、ワークステージAの上面に基板Bを水平に吸着保持する吸着面A1が設けられた横型構成の基板露光装置であり、前記ワークステージAの上方には透光板Cが水平に配設されている。前記ワークステージAの吸着面A1には多数の吸着孔A2が開口され、各吸着孔A2はワークステージA内を通る真空通路A3によりバルブシステムDを介してブロワや真空ポンプ等の真空源Eに接続されている。また、前記透光板Cの下面には、所定の露光パターンを有するマスクFが密着して付設されており、透光板Cの上方には露光用の光源Gが配設されている。
【0003】
前記の基板露光装置は、基板BとマスクFとを水平面内で位置合せした後、両者を真空密着状態として光源Gの点灯により基板Bを露光処理する。このため、前記ワークステージAは、吸着面A1に平行な水平方向のXY軸方向、吸着面A1に直交する垂直方向のZ軸方向およびZ軸廻りのθ方向に駆動可能な図示しない駆動装置を介してテーブルH上に搭載されている。一方、前記透光板Cには真空ポートI,Iが形成されており、この真空ポートI,Iは、図示しない真空通路によりバルブシステムを介してブロワや真空ポンプなどの真空源および大気開放口やエアコンプレッサなどの圧気源に接続されている。また、透光板Cの下面には、前記ワークステージAの吸着面A1に密着することで、基板BおよびマスクFの周囲に前記真空ポートI,Iが開口する密閉空間を形成するためのシールリングJが付設されている。
【0004】
図6に示した従来の基板露光装置においては、ローラコンベアK上を搬送されて来る基板BがハンドラLに吸着搬送されてワークステージAの吸着面A1に載置される。続いて、バルブシステムDの作動により真空源Eからの吸着真空が真空通路A3を介して多数の吸着孔A2に作用することで、前記基板BがワークステージAの吸着面A1に吸着保持される。そして、この状態で基板BとマスクFとが位置合せされ、両者を真空密着状態として光源Gの点灯により基板Bが露光処理される。
【0005】
前記基板BとマスクFとの位置合せ工程では、ワークステージAをZ軸に沿って上方の透光板C側へ接近駆動させ、ワークステージAの吸着面A1の周縁部を透光板C側のシールリングJに密着させる(図7(a)参照)。続いて、図示しないバルブシステムの作動により真空源からの真空を透光板Cの真空ポートI,Iを介して基板BおよびマスクFの周囲の密閉空間に作用させる。そして、基板BとマスクFとを真空密着状態とし、図示しないCCDカメラ等を備える位置合せ手段により、前記基板BとマスクFとを位置合せする。
【0006】
ここで、前記基板BとマスクFとの間に位置ずれがある場合には、基板BとマスクFとの真空密着状態を解消した後(図7(b)参照)、ワークステージAをZ軸方向、XY軸方向およびθ方向に適宜駆動させ、再び基板BとマスクFとを真空密着状態とし(図7(a)参照)、この状態で基板BとマスクFとを再度位置合せする。
【0007】
前記のように基板BとマスクFとの位置合せが完了すると、図7(a)に示すように基板BとマスクFとを真空密着状態としたまま、図6に示す光源Gを点灯して基板BにマスクF上の露光パターンを露光処理する。その後、図示しないバルブシステムの作動により圧気を透光板Cの真空ポートI,Iを介して前記基板BおよびマスクFの周囲の密閉空間に導入し、基板BとマスクFとの真空密着状態を解消した後、ワークステージAをZ軸に沿って透光板Cから離間する方向へ駆動し、ワークステージAの吸着面A1の所定位置に吸着保持された基板Bを透光板C側のマスクFから分離する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の基板露光装置においては、ワークステージAを透光板Cから離間させて基板BをマスクFから分離する際、基板Bの一部がマスクFに張り付いて引っ張られ、基板Bが吸着面A1から浮き上がって位置ずれを起こしたり、極端な場合には、基板Bの全面がマスクFに貼り付いたまま吸着面A1から離れてしまうという現象が発生していた。また、マスクFに貼り付いた基板Bがその後、自重によりマスクFから剥がれて落下するという現象も発生していた。この場合、ワークステージAおよび透光板Cが基板BおよびマスクFを水平に保持するように構成された横型の基板露光装置では、落下する基板BをワークステージAの吸着面A1に受け止めることができるが、吸着面A1の所定位置に基板Bを保持することができず、ハンドラLによる基板Bの吸着搬送の際にエラーが発生するなどの不都合がある。
【0009】
一方、ワークステージおよび透光板が基板およびマスクを垂直に保持するように構成された縦型の基板露光装置では、基板の一部がマスクに張り付いて引っ張られると、剥がれた部分の重量が他の部分の負荷となって基板の位置が大きく狂う。また、薄板の基板の上部が剥がれた場合には、剥がれた上部が垂れ下がって基板が折り曲げ破損したり、あるいは、剥がれた上部によってマスクに傷が付くなどの問題がある。このような傾向は、最近の極薄板の基板において顕著である。そして、このように折れ曲がった基板やマスクに貼り付いた基板が落下した場合には、基板露光装置の操業を一時停止する必要が生じる。すなわち、従来の基板露光装置においては、露光処理された基板をマスクから確実に分離してワークステージの所定位置に確実に吸着保持することが難しく、その結果、特に縦型の基板露光装置においては、基板に変形や傷付き不良が発生したり、基板露光装置の構成部品が破損したり、あるいは基板露光装置の操業の停止を余儀なくされたりするなどの種々の問題が指摘されている。
【0010】
ここで、露光処理された基板BをマスクFから分離する際に基板BがマスクFに貼り付いて吸着面A1から離れるという現象は、真空密着状態を解消するための空気が基板BとマスクFとの間に速やかに浸入できないために発生するものと推定される。従って、この現象を回避するには、基板BとマスクFとの間に空気の浸入を容易とする溝、突起、穴などを設けることが考えられる。しかしながら、基板BとマスクFとの間に溝、突起、穴などを設けると、基板Bを露光処理する際に光源Gからの光が乱反射して露光結果に悪影響を及ぼすという別の問題が発生するため、このような手段は採用できない。
【0011】
そこで、本発明は、露光処理する基板をマスクに確実に密着させると共に、露光処理された基板をマスクから確実に分離することができ、しかも基板の露光結果に悪影響を及ぼすことのない基板露光装置およびその使用方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する手段として、本発明に係る基板露光装置は、縦型のワークステージに垂直に吸着保持される基板と、縦型の透光板に垂直に保持されるマスクとを真空密着状態にして基板を露光処理し、両者の真空密着状態を解消して基板とマスクとを分離するように構成された縦型の基板露光装置において、前記ワークステージを前記透光板側へ弾性的に支持する弾持機構と、この弾持機構に抗して前記ワークステージを前記透光板から離間する方向へ傾動可能とさせるアクチュエータとを備えて構成した。
【0013】
このように構成された本発明の基板露光装置では、露光処理する基板をマスクに密着させる際、アクチュエータによりワークステージを傾動状態から復帰させつつ基板とマスクとを真空密着状態にする。この場合、ワークステージと共に基板がマスクに対して傾動状態から復帰し、その傾動端部側から順次基板がマスクに当接する。その結果、基板とマスクとが確実に真空密着する。また、露光処理された基板をマスクから分離する際、アクチュエータによりワークステージを傾動させつつ基板とマスクとの真空密着状態を解消する。この場合、ワークステージと共に基板がマスクに対して傾動し、その傾動端部側から順次基板がマスクから剥離される。その結果、基板とマスクとの間の真空密着状態が速やかに解消され、基板はワークステージの所定位置に吸着保持された状態で確実にマスクから分離される。
【0014】
本発明に係る基板露光装置において、前記弾持機構は、前記透光板を前記ワークステージ側へ弾性的に支持する構成に変更し、前記アクチュエータは、弾持機構に抗して前記透光板を前記ワークステージから離間する方向へ傾動可能とさせる構成に変更することができる。このように変更された本発明の基板露光装置では、ワークステージの代わりに透光板が傾動動作するため、前記基板露光装置と同様の作用効果を奏する。なお、前記アクチュエータは、前記ワークステージの周縁部に配置された複数のシリンダ装置で構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る基板露光装置の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は一実施形態に係る基板露光装置のワークステージ機構の正面図、図2は図1のII矢視図、図3は図1のIII矢視図、図4は図1のIV部拡大図である。
【0016】
一実施形態に係る基板露光装置は、いわゆる縦型の基板露光装置に適用される。この縦型の基板露光装置は、図1〜図4に示すように、露光処理される基板Wより大き目の縦長の長方形を呈する板状に形成されたワークステージ1を備えている。このワークステージ1の正面は、前記基板Wを垂直に吸着保持するための吸着面1Aとして構成される。すなわち、この吸着面1Aには、図1に示すような多数の吸着孔1Bが所定のパターンで配列されており、各吸着孔1Bは、ワークステージ1内を通る真空通路1C(図5参照)により図示しないバルブシステムを介してブロワや真空ポンプ等の真空源に接続されている。
【0017】
前記ワークステージ1の正面側には、図5に示すように、透光板2がワークステージ1と平行に垂直に配設されている。この透光板2のワークステージ1に対面する正面側には、所定の露光パターンを有するマスク3がセロテープ等により固定されており、背面側には図示しない露光用の光源が反射鏡を介して投光するように配設されている。なお、前記マスク3は、ガラス乾板を採用してもよい。
【0018】
前記ワークステージ1および透光板2は、基板Wとマスク3とを垂直面内で位置合せした後、両者を真空密着状態として前記光源の点灯により基板Wを露光処理する。このため、前記透光板2は、図示しない駆動機構により、マスク3に平行なXZ軸方向、マスク3に直交するY軸方向およびY軸廻りのθ方向に駆動可能に構成されている。そして、透光板2が前記Y軸方向に駆動されることにより、ワークステージ1と透光板2とが相対的に接近、離間可能に構成されている。なお、前記透光板2に代えてワークステージ1を前記XZ軸方向、Y軸方向およびθ方向に駆動可能に構成してもよいし、ワークステージ1をY軸方向にのみ駆動可能に構成してもよい。
【0019】
また、前記基板Wとマスク3とを真空密着状態とするため、前記透光板2には上下一対の真空ポート2A,2Aが形成されている。各真空ポート2Aは、図示しない真空通路によりバルブシステムを介してブロワや真空ポンプなどの真空源と、大気開放口やエアコンプレッサなどの圧気源とに選択的に接続される。また、透光板2の正面には、密閉空間を形成するためのシールリング4が付設されている。なお、このシールリング4は、透光板2の正面に密着するように、ワークステージ1の吸着面1Aに付設されていてもよい。
【0020】
また、基板露光装置は、図1〜図4に示すように、前記ワークステージ1をワークステージベース5に対して前記透光板2側へ弾性的に支持する弾持機構6と、前記ワークステージベース5とワークステージ1との間に介設されてワークステージ1を前記弾持機構6に抗して透光板2から離間する方向へ傾動可能とさせるアクチュエータ7とを備えている。
【0021】
前記ワークステージベース5は、図1に示すように、前記ワークステージ1と略同幅で若干縦長の板状に形成されており、図2に示すように、ワークステージ1の背面側に所定の間隔を開けて平行に配置される。このワークステージベース5の上下両端部は、その背面側に固定されたブラケット8を介して支持部材9に支持されている。
【0022】
前記ワークステージベース5の周縁部には、ワークステージ1側へ突出してワークステージ1の正面側の周縁部を係止する複数のガイド爪10が固定されている。各ガイド爪10は、図1に示すように、ワークステージ1の四辺を取り囲むように配置されており、ワークステージ1の脱落を防止している。各ガイド爪10の先端部には、図4に示すように、ワークステージ1側に屈曲する爪部10Aが形成されており、この爪部10Aの内面には、ワークステージ1の周縁部に弾性的に当接するクッション材10Bが固定されている。このクッション材10Bは、合成ゴムやエラストマーなどの適宜の弾性材料で構成される。
【0023】
前記弾持機構6は、図1に示すように、例えば前記ワークステージ1の各コーナ部に対応して4箇所に配設される。なお、弾持機構6の配設箇所および配設個数は、弾持機構6の目的および機能を損わない限り、適宜変更することができる。この弾持機構6は、図4に示すように、伸縮可能なステージ固定ピン6Aを有する空圧式のステージ固定シリンダ6Bと、前記ステージ固定ピン6Aに巻装されるコイルスプリング6Cとで構成されている。前記ステージ固定シリンダ6Bは、ステージ固定ピン6Aをワークステージ1側へ突出させた状態でワークステージベース5に固定されており、ステージ固定ピン6Aの伸張動作によりワークステージ1を押圧してその周縁部を前記ガイド爪10の爪部10Aに係止させる。また、コイルスプリング6Cは、ワークステージベース5とワークステージ1との間に介設されており、ワークステージ1を弾性的に押圧してその周縁部を前記ガイド爪10の爪部10Aに係止させる。そして、このコイルスプリング6Cは、前記ステージ固定ピン6Aの収縮状態において、ワークステージ1を透光板2(図5参照)に弾性接触可能とさせる。
【0024】
前記アクチュエータ7は、図1に示すように、例えば前記弾持機構6の近傍の4箇所に配設される。なお、アクチュエータ7の配設箇所および配設個数は、アクチュエータ7の目的および機能を損わない限り、適宜変更することができる。このアクチュエータ7は、図4に示すように、伸縮可能なステージ引込ピン7Aを有する空圧式のステージ引込シリンダ7Bで構成されており、ステージ引込ピン7Aの先端部には、引き込み操作用の係合頭部7Cが設けられている。このステージ引込シリンダ7Bは、ステージ引込ピン7Aをワークステージ1側へ突出させた状態でワークステージベース5に固定されている。そして、ステージ引込ピン7Aの先端部の係合頭部7Cは、ワークステージ1の背面に固定された係止ブラケット11に係止されており、ステージ引込ピン7Aの収縮動作によりワークステージ1を透光板2(図5参照)から離間する方向、すなわちワークステージベース5側へ引き込む。
【0025】
以上のように構成された一実施形態に係る基板露光装置の作用を基板Wの露光処理作業に沿って説明する。この縦型の基板露光装置においては、図示しないローラコンベア上を横向きに搬送されて来る基板Wがハンドラにより吸着搬送されて縦向きに方向変換され、この状態で基板Wがワークステージ1の吸着面1Aに吸着保持される。すなわち、ワークステージ1は、図示しないバルブシステムの作動により真空源からの吸着真空が真空通路1C(図5参照)を介して多数の吸着孔1Bに作用することで、前記基板Bを吸着面1Aに吸着保持する。そして、この状態で基板Wとマスク3とが位置合せされ、両者を真空密着状態として図示しない光源の点灯により基板Wが露光処理される。
【0026】
前記基板Wとマスク3との位置合せ工程では、ワークステージ1をY軸に沿って側方の透光板2側へ接近駆動させ、ワークステージ1の吸着面1Aの周縁部を透光板2側のシールリング4に密着させる(図5(a)参照)。続いて、図示しないバルブシステムの作動により真空源からの真空を透光板2の真空ポート2A,2Aを介して基板Wおよびマスク3の周囲のシールリング4で囲まれた密閉空間に作用させる。そして、基板Wとマスク3とを真空密着状態とし、図示しないCCDカメラ等を備える位置合せ手段により、前記基板Wとマスク3とを位置合せする。
【0027】
ここで、前記基板Wとマスク3との間に位置ずれがある場合には、基板Wとマスク3との真空密着状態を解消した後、ワークステージ1をY軸方向、XZ軸方向およびθ方向に適宜駆動させ、再び基板Wとマスク3とを真空密着状態とし(図5(a)参照)、この状態で基板Wとマスク3とを再度位置合せする。
【0028】
前記のように基板Wとマスク3との位置合せが完了すると、図5(a)に示すように基板Wとマスク3とを真空密着状態としたまま、図示しない光源を点灯して基板Wにマスク3上の露光パターンを露光処理する。その後、圧気源からの圧気を透光板2の真空ポート2A,2Aを介して前記基板Wおよびマスク3の周囲のシールリング4で囲まれた密閉空間に作用させる(図5(b)参照)。そして、基板Wとマスク3との真空密着状態を解消可能な状態とする。
【0029】
ここで、基板Wとマスク3との真空密着状態が解消可能となると、各弾持機構6を構成する各ステージ固定シリンダ6Bがステージ固定ピン6Aを収縮可能な状態とされる。また、初期段階として、ワークステージ1の例えば下部の左右のコーナ部に配設された各ステージ引込シリンダ7Bがステージ引込ピン7Aを伸張させた状態に保持され、ワークステージ1の例えば上部の左右のコーナ部に配設された各ステージ引込シリンダ7Bがステージ引込ピン7Aを収縮させるように操作される。このため、図5(b)に示すように、ワークステージ1は、その上部がワークステージベース5側に引込まれ、透光板2から離間する方向に垂直な姿勢から傾動する。これに応じて基板Wがマスク3に対して垂直な姿勢から傾動し、その傾動端部である上部から下部に向かって空気が速やかに浸入する。このため、基板Wとマスク3との間の真空密着状態が速やかに解消され、基板Wは上部から下部に向かって順次マスク3から剥離される。
【0030】
続いて、ワークステージ1の下部のコーナ部に配設された左右のステージ引込シリンダ7Bがステージ引込ピン7Aを収縮させるように操作されることで、図5(c)に示すように、ワークステージ1の下部がワークステージベース5側に引込まれる。その結果、基板Wはワークステージ1の吸着面1Aに吸着保持された状態で確実にマスク3から分離される。そして、図5(d)に示すように、透光板2がY軸に沿ってワークステージ1から離間する方向に駆動されることにより、基板Wとマスク3とが完全に分離される。従って、縦型の基板露光装置において、露光処理された基板Wをワークステージ1の所定位置に吸着保持した状態で確実にマスク3から分離することができる。
【0031】
なお、一実施形態に係る基板露光装置において、基板Wとマスク3とを分離する初期段階では、ワークステージ1の例えば左右の一方の上下のコーナ部に配設された各ステージ引込シリンダ7Bのステージ引込ピン7Aを伸張させた状態に保持し、ワークステージ1の左右の他方の上下のコーナ部に配設された各ステージ引込シリンダ7Bのステージ引込ピン7Aを収縮させるように操作してもよい。また、ワークステージ1の何れか1箇所のコーナ部に配設されたステージ引込シリンダ7Bのステージ引込ピン7Aのみを収縮させるように操作し、他の3箇所のコーナ部に配設された各ステージ引込シリンダ7Bのステージ引込ピン7Aを伸張させた状態に保持するようにしてもよい。
【0032】
また、一実施形態に係る基板露光装置において、露光処理する基板Wをマスク3に密着させる際には、基板Wをマスタ3から分離する際の手順と反対の手順により、ワークステージ1を傾動状態から復帰させつつ基板Wとマスク3とを真空密着状態にすることができる。この場合、ワークステージ1と共に基板Wがマスク3に対して傾動状態から復帰し、その傾動端部側から順次基板Wがマスク3に当接するため、基板Wとマスク3とを確実に真空密着させることができる。
【0033】
本発明の基板露光装置において、前記弾持機構は、前記透光板を前記ワークステージ側へ弾性的に支持する構成に変更し、前記アクチュエータは、弾持機構に抗して前記透光板を前記ワークステージから離間する方向へ傾動可能とさせる構成に変更することができる。このように変更された本発明の基板露光装置では、ワークステージの代わりに透光板が傾動動作するため、前記基板露光装置と同様の作用効果を奏する。
【0034】
本発明の基板露光装置は、基板を水平に吸着保持する横型のワークステージと、マスクを水平に保持する横型の透光板とを備えた、いわゆる横型の基板露光装置にも適用することができ、この場合にも同様の作用効果を奏する。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る基板露光装置では、露光処理する基板をマスクに密着させる際、アクチュエータによりワークステージを傾動状態から復帰させつつ基板とマスクとを真空密着状態にする。この場合、ワークステージと共に基板がマスクに対して傾動状態から復帰し、その傾動端部側から順次基板がマスクに当接する。その結果、基板とマスクとが確実に真空密着する。また、露光処理された基板をマスクから分離する際、アクチュエータによりワークステージを傾動させつつ基板とマスクとの真空密着状態を解消する。この場合、ワークステージと共に基板がマスクに対して傾動し、その傾動端部側から順次基板がマスクから剥離される。その結果、基板とマスクとの間の真空密着状態が速やかに解消され、基板はワークステージの所定位置に吸着保持された状態で確実にマスクから分離される。従って、本発明の基板露光装置によれば、露光処理する基板をマスクに確実に密着させると共に、露光処理された基板をワークステージの所定位置に吸着保持した状態で確実にマスクから分離することができる。しかも基板の露光結果に悪影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板露光装置のワークステージ機構の正面図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】図1のIII矢視図である。
【図4】図3のIV部拡大図である。
【図5】一実施形態に係る基板露光装置のワークステージ機構の作用を(a)〜(d)の段階に分けて模式的に示す作用説明図である。
【図6】従来例に係る基板露光装置の概略構成を模式的に示す正面図である。
【図7】従来例に係る基板露光装置のワークステージの作用を(a),(b)の段階に分けて模式的に示す作用説明図である。
【符号の説明】
1 :ワークステージ
1A:吸着面
1B:吸着孔
1C:真空通路
2 :透光板
2A:真空ポート
3 :マスク
4 :シールリング
5 :ワークステージベース
6 :弾持機構
6A:ステージ固定ピン
6B:ステージ固定シリンダ
6C:コイルスプリング
7 :アクチュエータ
7A:ステージ引込ピン
7B:ステージ引込シリンダ
7C:係合頭部
8 :ブラケット
9 :支持部材
10 :ガイド爪
10A:爪部
10B:クッション材
11 :係止ブラケット

Claims (5)

  1. 基板を垂直に吸着保持する縦型のワークステージと、マスクを垂直に保持する縦型の透光板とを相対的に接近、離間可能に備え、前記ワークステージおよび透光板の相対的接近により前記基板とマスクとを真空密着状態にして基板を露光処理し、前記真空密着状態を解消して前記ワークステージおよび透光板の相対的離間により前記基板とマスクとを分離するように構成された基板露光装置において、前記ワークステージを前記透光板側へ弾性的に支持する弾持機構と、この弾持機構に抗して前記ワークステージを前記透光板から離間する方向へ傾動可能とさせるアクチュエータとを備えていることを特徴とする基板露光装置。
  2. 基板を垂直に吸着保持する縦型のワークステージと、マスクを垂直に保持する縦型の透光板とを相対的に接近、離間可能に備え、前記ワークステージおよび透光板の相対的接近により前記基板とマスクとを真空密着状態にして基板を露光処理し、前記真空密着状態を解消して前記ワークステージおよび透光板の相対的離間により前記基板とマスクとを分離するように構成された基板露光装置において、前記透光板を前記ワークステージ側へ弾性的に支持する弾持機構と、この弾持機構に抗して前記透光板を前記ワークステージから離間する方向へ傾動可能とさせるアクチュエータとを備えていることを特徴とする基板露光装置。
  3. 前記アクチュエータは、前記ワークステージまたは透光板の周縁部に配置される複数のシリンダ装置で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板露光装置。
  4. 前記アクチュエータによりワークステージまたは透光板を傾動させつつ基板とマスクとの真空密着状態を解消することを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載された基板露光装置の使用方法。
  5. 前記アクチュエータによりワークステージまたは透光板を傾動状態から復帰させつつ基板とマスクとを真空密着状態にすることを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載された基板露光装置の使用方法。
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