JP2020112695A - 露光装置、露光方法および、物品製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法および、物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクの撓みを低減する点で有利な露光装置を提供する。【解決手段】マスクMのパターンを基板Pに投影して、基板Pを露光する露光装置100であって、マスクMの保持領域を保持するマスク保持部と、マスクMの鉛直方向の撓み状態を計測する計測部6と、マスクMのパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側の領域において、計測部6の計測結果に基づいて、マスクMと接触してマスクMを鉛直方向に変位させることにより、マスクの撓みを補正する接触部8と、を備える。【選択図】図1

Description

露光装置、露光方法および、物品製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶表示装置等の物品を製造する工程の一つとしてリソグラフィ工程がある。リソグラフィ工程では、マスクと呼ばれる原版上のパターンを、投影光学系を介してレジストと呼ばれる感光剤が塗布された基板上にスリット状の露光領域を走査しながら投影する走査型露光装置が使用されている。
このような露光装置において、マスクのパターンが形成された領域は、基板を露光するのに用いるため、マスクはパターンが形成されていない領域である外周部をマスクステージ(マスク保持部)によって保持されている。外周部のみが保持されると、自重によってマスクに鉛直方向の撓みが発生する。マスクに撓みが生じると、この撓んだマスクにより基板に転写されるパターンが歪むため、マスク上面に空間を設けマスクとこの空間を大気圧に対して負圧にする事により撓みを補正する方法が知られている。しかし、マスク保持部の平坦度に起因した撓みや、マスク自体の平坦度に起因した撓みなどは、このような方法では補正できない問題がある。
このような問題に対応する技術として、特許文献1では、マスク保持部を調整部によって、マスクステージ4に対して鉛直方向に相対的に移動可能とすることで、マスク保持部の平坦度に起因した撓みを補正する露光装置が開示されている。また、特許文献2では、それぞれが気体を噴射する機能及び気体を吸引する機能の少なくとも一方を有する複数のノズルにより、マスクMの照明領域の形状を非接触で補正する露光装置が開示されている。
特開2010−129567号公報 特開2017−15995号公報
しかしながら、特許文献1の露光装置では、マスク保持部の平坦度に起因する撓みを補正することはできるが、マスク自体の平坦度に起因する局所的な撓みを補正することが困難である。一方、特許文献2の露光装置では、局所的な撓みを補正することは可能であるが、非接触でマスクの形状を補正するため、柔軟に対応するのが困難となり得る。
本発明は、例えば、マスクの撓みを低減する点で有利な露光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、マスクのパターンを基板に投影して、基板を露光する露光装置であって、マスクの保持領域を保持するマスク保持部と、マスクの鉛直方向の撓み状態を計測する計測部と、マスクのパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクの保持領域よりも内側の領域において、計測部の計測結果に基づいて、マスクと接触してマスクを鉛直方向に変位させることにより、マスクの撓みを補正する接触部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、マスクの撓みを低減する点で有利な露光装置を提供することができる。
第1実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 マスク、接触部およびその周辺部を示した概略図である。 第1実施形態に係る撓みの補正処理を説明する図である。 マスク自体の平坦度に起因する撓みについて説明する図である。 マスク自体の平坦度に起因する撓みの補正処理を説明する図である。 マスクMの局所的な撓みの補正処理を説明する図である。 第2実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態に係る撓みの補正処理を説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る露光装置100の構成を示す概略図である。露光装置100は、照明光学系1と、投影光学系2と、マスクステージ4と、基板ステージ5と、計測部6と、調整部7と、接触部8と、制御部21と、を備える。本実施形態では、マスクMと基板Pとを相対的に走査しながら基板Pを露光するいわゆる走査型露光装置を用いて説明する。以下では、投影光学系2の光軸方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な方向でマスクM及び基板Pの同期移動方向をY軸方向(走査方向)、Z軸方向及びY軸方向と直交する方向をX軸方向とする。また、X軸まわり、Y軸まわり、Z軸まわりのそれぞれの方向をθX方向、θY方向、θZ方向とする。
照明光学系1は、マスクステージ4に支持されたマスクMを露光光で照明する。照明光学系1は、例えば、光源と、楕円鏡と、コンデンサレンズと、制限スリット板と、ミラーと含みうる。光源は、起高圧水銀ランプ等を含む。楕円鏡は、光源から射出された光束を集光する。コンデンサレンズは、楕円鏡により集光された光束を拡大しかつ平行光束化する。制限スリット板は、コンデンサレンズからの平行光束のうちマスクMへの照射光として使用しない部分をカットして所定面積の照明領域を定義するためにマスクMと共役な位置に配置される。ミラーは、制限スリット板からの光束を反射させてマスクMにスリット状照明光束を照射する。
照明光学系1からの光、即ち、マスクMを照明する光としては、例えば、水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)の他に、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)がある。また、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などを用いてもよい。照明光学系1は、所謂ケーラー照明系として構成されうる。
マスクMを透過した露光光は、投影光学系2に入射する。投影光学系2は、露光光で照明されたマスクMのマスクパターンを基板ステージ5に保持された基板Pに投影し転写する。投影光学系2は、例えば、台形ミラー、凸面鏡及び凹面鏡を介してマスクMのマスクパターンの像を基板P上に形成しうる。基板P上への投影光学系2の投影領域は、所定形状(例えば、円弧形状)に設定されうる。投影光学系2は、本体構造体3によって支持されている。
マスクステージ4は、マスクステージ駆動部(不図示)を含みうる。マスクステージ4は、照明光学系1に対してマスクMを走査駆動するように構成され、Y軸方向(走査方向)に長いストロークを有し、走査方向に直交するX軸方向に適当なストロークを有する。マスクステージ4は、マスクMを保持するためのマスクステージ吸着部(不図示)を備えうる。吸着部は、バキューム装置(不図示)に接続されており、マスクMは、マスクステージ吸着部により保持領域を真空吸着されて保持される。マスクステージ駆動部は、マスクステージ4をX軸方向及びY軸方向に駆動する。マスクステージ駆動部は、後述の制御部21により制御されうる。
基板ステージ5は、基板ステージ駆動部(不図示)を含みうる。基板Pを保持して駆動する基板ステージ5は、基板Pを保持するための基板ホルダを有する。基板ステージ5は、マスクステージ4と同様に、Y軸方向(走査方向)に走査用のストロークを有し、走査方向に直交するX軸方向にステップ移動用のストロークとを有する。更に、基板ステージ5は、Z軸方向、及びθX、θY、θZ方向にも移動可能に構成されても良い。基板ステージ駆動部は、基板ステージ5をX軸方向及びY軸方向に駆動する。基板ステージ駆動部は、制御部21により制御されうる。
計測部6は、マスクMの上方に配置されている。計測部6は、マスクMの形状、本実施形態では、マスクMの平面度(撓み状態)を計測する。計測部6には、物体の表面の形状を計測することが可能な当業界で周知のいかなる構成をも適用することができる。
調整部7は、マスクMの照明光学系1側の空間Sの圧力を調整する。調整部7は、マスクMの上面(照明光学系1側の面)を境界の一部とし、マスクMの撓み制御を行う空間Sを形成する。調整部7は、空間Sを包囲し密閉する。調整部7は、露光光を透過させる隔壁としての光透過部材、及び、光透過部材をマスクMの上方に配置するための枠を備える。空間Sは、マスクMの上面に対向するように光透過部材を配置することにより形成される。調整部7は、マスクMの照明光学系1側の形成された空間Sの圧力をマスクMの平面度に基づいて制御し、マスクMの平面度を向上させる。
接触部8は、マスクMのマスクパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側の領域においてマスクMに接触して圧力をかけることにより、マスクMの撓みを補正する。接触部8は、駆動部としてのリニアガイドにより走査方向に延びるレール9上を移動可能であり、またモータにより鉛直方向に駆動可能なユニットである。なお、本実施形態においてレール9は、マスクMのマスクパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側の領域内において、走査方向に沿うように配置されている。
接触部8は、計測部6の計測結果に基づき決定されたマスクMの領域と接触する。接触部8は、接触した箇所(マスクMの領域)を鉛直方向に変位させることで、調整部7により空間Sの圧力が調整された状態のマスクMの撓みを補正し、マスクMの平面度をさらに向上させる。なお、本明細書において、接触部8は、鉛直方向の成分を含む方向に駆動可能、または、接触した箇所を鉛直方向の成分を含む方向に変位可能であれば良く、鉛直方向から傾斜していてもよい。接触部8は、走査方向に沿ったマスクMの保持領域の両方の内側にそれぞれ少なくとも1つ以上配置される。
接触部8は、マスクMと接触する部分に、弾性部材を備えていても良い。マスクMと接触する部分に弾性部材を備えることにより、接触部8とマスクMとが接触した際に、パーティクルの発生を低減することができる。
なお、接触部8は、弾性部材として吸着パッドなどを備えていても良い。この場合、吸着パッドは、例えば、バキューム装置(不図示)に接続されており、マスクMは、吸着パッドにより吸着保持されうる。接触部8が吸着パッドを備えることにより、マスクMと接触した箇所を鉛直方向に変位させる際に、接触した箇所がずれることを抑制できる。
制御部21は、CPUやメモリなどを含み、露光装置100の全体を制御する。換言すれば、制御部21は、露光装置100の各部を統括的に制御することで、露光装置100の動作を制御する。また、制御部21は、後述するように、計測部6の計測結果に基づき
接触部8を制御する。従って、制御部21は、基板Pの露光に関する処理だけではなく、マスクMの形状の補正に関する処理も制御し、接触部8の一部としても機能する。
図2、3に基づいて具体的なマスクMの撓みの補正処理を説明する。図2は、マスクM、接触部8およびその周辺部を示した概略図である。調整部7は、空間Sと空間Sの外部との差圧を計測する差圧計測部20の値を予め決定された値になるように制御部21より電磁弁22に指令を送る。電磁弁22は指令値に基づき弁を解放し排気された空間Sの圧力を変化させる。
計測部6は、調整部7で調整した状態のマスクMの撓み状態を計測する。ここで撓み状態には、鉛直方向(Z方向)におけるマスクMの撓み量と撓み位置に関する情報が含まれる。マスクMの撓み量はマスクMの鉛直方向における位置に基づき、撓み位置は撓みが発生している平面方向(XY方向)の位置に基づく。
図3は、第1実施形態に係る撓みの補正処理を説明する図である。図3(A)は、マスクMの自重による撓みを調整部7により補正した結果を示した一例である。調整部7により空間Sを一定圧力で負圧にした状態ではマスク全体に均一に上方向の力が加わり、マスクMの平面度が向上する。しかし、調整部7により空間Sの圧力が調整された状態でも、自重によりマスクMは中心位置に近いほど撓みが大きくなる為、補正後も中心位置に撓みが残り得る。
図3(B)は、接触部8による撓みの補正処理を示す図である。図3(B)では、図3(A)の状態から計測部6の計測結果に基づいて接触部8を鉛直方向に駆動し、接触部8をマスクMと接触させることで、マスクMの撓みを補正している。マスクMの外周は、マスクステージ4と調整部7とで固定された状態であるため、この状態で接触部8がマスクMに接触して圧力をかけることによって、マスクMは下面から押し上げられ、マスクMの中心に引張応力が働き、マスクMの撓みが補正される。
接触部8の鉛直方向への駆動は、ラック・アンド・ピニオン方式であっても良い。また、シリンダによる空圧方式であっても良い。
図4は、マスク自体の平坦度に起因する撓みについて説明する図である。図4(A)は、第1実施形態に係るマスクMおよび接触部8を上面方向(+Z方向)から見た図である。図4(B)は、図4(A)を側面方向(+X方向)から見た図である。マスクMには、自重による撓みの他、加工精度によるマスク自体の平坦度の影響がある。図4(B)に示すように加工精度による撓み位置は走査方向に複数存在する場合があり、マスク毎にその撓み方は異なる。
図5は、マスク自体の平坦度に起因する撓みの補正処理を説明する図である。図5(A)はマスクMおよび接触部8を上面方向から見た図であり、図5(B)は、図5(A)を側面方向から見た図である。制御部21は、計測部6の計測結果に基づき、マスクMの鉛直方向における撓み量、換言するとマスクMのZ方向における位置、が規定値を超えるマスクMの走査方向の座標を撓み位置として認識する。制御部21は、接触部8がその座標位置へ移動するように駆動部の駆動方向と駆動量を制御する。さらに、制御部21は、マスクMの撓み量に応じて、接触部8が接触したマスクMの領域を鉛直方向へ変位させる量を決定し、接触部8を鉛直方向に駆動する駆動量を決定する。
接触部8は、制御部21によって制御された駆動方向と駆動量に基づき駆動し、撓み位置へと移動する。接触部8は、撓み位置に移動した後、制御部21で決定した量に応じて、鉛直方向へ駆動してマスクMと接触し、圧力を加えることで接触したマスクMの領域を鉛直方向へ変位させ、マスクMの撓みを補正する。
接触部8は、マスクMのマスクパターンが形成された領域よりも外側であって、走査方向に沿ったマスクMの保持領域R1の両方の内側にそれぞれ少なくとも1つ以上配置され、本実施形態においては、両方の内側にそれぞれ2つずつ、計4つ配置されている。接触部8が両方の内側にそれぞれ複数配置されることにより、より柔軟にマスクMの撓みを補正することが可能になる。
なお、本明細書において保持領域R1とは、マスクMのマスクステージ4によって保持される領域であり、図5(A)において、ハッチングで示される領域である。換言すると、保持領域R1は、マスクMにおけるマスクステージ4と接触する領域である。
また、マスクMの中央領域には、基板Pに投影されるパターンが形成されており、当該パターンが形成されたマスク上の領域をパターンが形成された領域R2とする。
図6は、マスクMの局所的な撓みの補正処理を説明する図である。図6(A)は局所的な撓みが発生したマスクMを上面方向から見た図であり、図6(B)は、図6(A)を側面方向から見た図である。例えば、図6(A)および(B)に示すように、マスクMのうち、本図における右側(+X方向側)に撓みが発生した場合を例に説明する。本図における左側(−X方向側)に配置された接触部を接触部8aとし、右側に配置された接触部を接触部8bとする。右側に撓みが発生した場合、接触部8aよりも接触部8bの鉛直方向における駆動量を大きくする。これにより、接触部8aと接触したマスクMの領域よりも接触部8bと接触したマスクMの領域のほうが大きく鉛直方向へと変位し、右側に発生した撓みを補正することが可能となる。
なお、接触部8の鉛直方向の駆動量は計測部6の計測結果を確認しながら撓み分布が最も小さくなる位置まで駆動することにより決定しても良い。また、駆動部の走査方向への駆動量についても同様に決定しても良い。
さらに、本実施形態においては、接触部8が備える駆動部は、走査方向にのみに駆動可能な構成としたが、鉛直方向と直交する方向に駆動可能に構成しても良い。具体的には、
例えば、マスクMのマスクパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側の領域内において、鉛直方向と直交する平面内を駆動可能な構成としても良い。
また、レール9は、マスクMのマスクパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側の領域内において、走査方向と平面方向において直交する方向(X方向)に沿うように配置されても良い。この場合、接触部8およびレール9がマスクMと基板Pとを相対的に走査しながら基板Pを露光(走査露光)する際に露光の妨げとならない位置に配置されるよう、考慮する必要がある。
このように、接触部8の駆動可能範囲を広げることで、様々な撓みに柔軟に対応すること可能となる。
また、本実施形態において、接触部8のマスクMと接触する部分の形状は、一例として矩形としたが、これに限られるものではないことは言うまでもない。接触部8のマスクMと接触する部分の形状は、円形であっても良いし、矩形以外の多角形であっても良い。
<第2実施形態>
次に、図7および図8に基づいて第2実施形態に係る露光装置ついて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は同符号で示し、説明は省略する。
図7は、第2実施形態に係る露光装置200の構成を示す概略図である。本実施形態に係る接触部30は、マスクMの照明光学系1側(上面側)に複数配置され、マスクMと接触する部分に吸着部を備える。接触部30は、空間S内に複数配置される。
第2実施形態に係る露光装置200は、第1実施形態と同様に計測部6の計測結果に基づき制御されることにより、マスクMの撓みを補正する。具体的には、計測部6の計測結果に基づき制御部21は、マスクMの撓みが生じた位置付近の電磁弁22に指令を送る。電磁弁22は指令値に基づき弁を解放し、マスクMに接触した吸着部を排気する(負圧をかける)ことにより、マスクMを上面側から吸着部によって吸着し、接触した箇所を鉛直方向に変位させ、マスクMの鉛直方向の撓みを補正する。
図8は、第2実施形態に係る撓みの補正処理を説明する図。図8(A)は、第2実施形態に係るマスクMおよび接触部30を上面方向から見た図である。図8(B)は、図8(A)を側面方向から見た図である。図8(B)に示すように、接触部30は、マスクMのパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側に配置される。制御部21は、計測部6の計測結果に基づき、複数の接触部30のうちから排気を行う接触部30決定し、排気を行う接触部30の排気量、すなわち、吸着部の吸着量(電磁弁22に送る指令値)を決定する。
具体的には、例えば、制御部21は、計測部6の計測結果に基づき、マスクMの鉛直方向における撓み量、換言するとマスクMのZ方向における位置、が規定値を超えるマスクMの走査方向の座標を撓み位置として認識する。制御部21は、その座標位置と、撓み量から排気を行う接触部30およびその排気量を決定する。
なお、排気を行う接触部30は計測部6の計測結果を確認しながら撓み分布が最も小さくなる接触部30を決定しても良い。また、接触部30の排気量についても同様に決定しても良い。このような構成とすることで、上面から負圧によってマスクMの撓みを補正することも可能である。
<第3実施形態>
第1実施形態に係る接触部8を第2実施形態に係る図8(B)に示すように、配置しても良い。具体的には、本実施形態に係る露光装置は、レール9を備えず、接触部8は、マスクMの基板側(下面側)に複数配置される。本実施形態に係る露光装置は、上述の実施形態と同様に計測部6の計測結果に基づき制御されることにより、マスクMに対して撓みを補正する。
接触部は、マスクMのパターンが形成された領域よりも外側であって、マスクMの保持領域よりも内側に配置される。制御部21は、計測部6の計測結果に基づき、複数の接触部30のうちから鉛直方向に駆動させる接触部決定し、駆動させる接触部が接触したマスクMの領域を鉛直方向へ変位させる量を決定し、接触部8を鉛直方向に駆動する駆動量を決定する。
具体的には、例えば、制御部21は、計測部6の計測結果に基づき、マスクMの鉛直方向における撓み量、換言するとマスクMのZ方向における位置が規定値を超えるマスクMの走査方向の座標を撓み位置として認識する。制御部21は、その座標位置と、撓み量から鉛直方向に駆動させる接触部およびその鉛直方向の駆動量を決定する。
なお、鉛直方向に駆動させる接触部は計測部6の計測結果を確認しながら撓み分布が最も小さくなる接触部を決定しても良い。また、接触部の鉛直方向の駆動量についても同様に決定しても良い。このような構成とすることで、レール9を備える必要がなくなる。
<物品製造方法に係る実施形態>
本実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス、表示デバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。例えば、物品として、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。さらに、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。基板は、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどである。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内において様々な変更が可能である。
M マスク
P 基板
R1 保持領域
R2 領域
1 照明光学系
2 投影光学系
3 本体構造体
4 マスクステージ
5 基板ステージ
6 計測部
7 調整部
8、30 接触部
20 差圧計測部
21 制御部
22 電磁弁

Claims (16)

  1. マスクのパターンを基板に投影して、前記基板を露光する露光装置であって、
    前記マスクの保持領域を保持するマスク保持部と、
    前記マスクの鉛直方向の撓み状態を計測する計測部と、
    前記マスクの前記パターンが形成された領域よりも外側であって、前記マスクの保持領域よりも内側の領域において、前記計測部の計測結果に基づいて、前記マスクと接触して前記マスクを鉛直方向に変位させることにより、前記マスクの撓みを補正する接触部と、を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記撓み状態は、鉛直方向における前記マスクの撓み量と撓み位置に関する情報を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記接触部は、鉛直方向と直交する方向において前記接触部を移動させる駆動部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記接触部は、前記マスクを吸着する吸着部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記接触部は、前記計測結果に基づき決定された前記マスクの領域と接触することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記接触部が前記接触した箇所を鉛直方向への変位させる量を前記計測結果に基づき制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記制御部は、前記マスクの撓み量に応じて、前記接触部が前記接触した箇所を前記鉛直方向へ変位させる量を決定することを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記制御部は、前記計測結果に応じて、鉛直方向と直交する方向において前記接触部を移動させる駆動部の駆動量または駆動方向を制御し、前記接触部を移動させることを特徴とする請求項6または7に記載の露光装置。
  9. 前記制御部は、前記計測結果に応じて前記マスクを吸着する吸着部の吸着量を制御することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 前記マスクを照明する照明光学系と、
    前記マスクの前記照明光学系側の空間の圧力を調整する調整部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の露光装置。
  11. 前記計測部は、前記調整部によって圧力が調整された状態で前記マスクの撓み位置における撓み量を計測することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記露光装置は、前記マスクと前記基板とを相対的に走査しながら前記基板を露光し、
    前記接触部は、前記走査方向に沿った前記マスクの保持領域の両方の内側にそれぞれ少なくとも1つ以上配置されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 前記接触部は、前記走査方向に沿った前記マスクの保持領域の両方の内側にそれぞれ複数配置されることを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 前記接触部は、弾性部材を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の露光装置
  15. マスクのパターンを基板に投影して、前記基板を露光する露光方法であって、
    前記マスクの保持領域を保持するマスク保持工程と、
    前記マスクの鉛直方向の撓み状態を計測する計測工程と、
    前記マスクの前記パターンが形成された領域よりも外側であって、前記マスク保持工程において保持された前記マスクの保持領域よりも内側の領域において、前記計測工程における計測結果に基づいて、接触部を前記マスクに接触させ、前記マスクを鉛直方向に変位させることにより、前記マスクの撓みを補正する接触工程と、
    前記マスクの撓みが補正された状態で、前記基板を露光する露光工程と、を有することを特徴とする露光方法。
  16. 請求項1乃至14のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光した前記基板を現像する工程と、
    現像された前記基板から物品を製造する工程と、を有することを特徴とする物品の製造方法。

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