JP6481309B2 - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents
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1.基材層上に、少なくとも絵柄模様層、及び艶差による意匠層がこの順に積層された化粧シートであって、
前記基材層は、合成樹脂層の少なくとも片面に繊維質シートが積層されており、
前記艶差による意匠層側、又は前記基材層側からエンボス形状が賦型されており、
前記エンボス形状に、絵柄模様、及び艶差による意匠が同調している
ことを特徴とする化粧シート。
2.前記艶差による意匠層は、前記絵柄模様層側の第1の意匠表現層、及び、前記第1の意匠表現層上に積層される第2の意匠表現層により形成され、前記第1の意匠表現層と、前記第2の意匠表現層との75°グロスの差が5以上である、上記項1に記載の化粧シート。
3.前記第1の意匠表現層の75°グロスは、前記第2の意匠表現層の75°グロスよりも高い、上記項2に記載の化粧シート。
4.前記第1の意匠表現層の75°グロスは、前記第2の意匠表現層の75°グロスよりも低い、上記項2に記載の化粧シート。
5.前記艶差による意匠層は、ウレタン系樹脂を含む、上記項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
6.上記項1〜5のいずれかに記載の化粧シートを被着材上に積層してなる化粧板。
基材層は、合成樹脂層の少なくとも片面に繊維質シートが積層されている。繊維質シートとしては限定されず、公知の繊維質シート(裏打紙)などが利用できる。具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙;繊維混抄紙(パルプと合成繊維とを混合して抄紙したもの)などが挙げられる。繊維質シートの坪量は限定的ではないが、10〜300g/m2程度が好ましく、20〜60g/m2程度がより好ましい。
絵柄模様層は、柄インキ層及び/又はベタインキ層から構成される。絵柄模様層は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法により形成できる。柄インキ層の模様は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等が挙げられる。ベタインキ層は、着色インキのベタ印刷により得られる。絵柄模様層は、柄インキ層及びベタインキ層の片方又は両方から構成される。
艶差による意匠層は、高艶領域と低艶領域とを有し、艶差による意匠を表現する層である。艶差による意匠層は、一層からなり、一層の艶差による意匠層に高艶領域及び低艶領域が形成されて艶差による意匠を表現する層であってもよいし、図1のように、絵柄模様層側の第1の意匠表現層、及び、前記第1の意匠表現層上に積層される第2の意匠表現層により形成され、第1の意匠表現層と、第2の意匠表現層とを積層することにより高艶領域と低艶領域とが形成され、艶差による意匠を表現する構成であってもよい。
本発明の化粧シートは、艶差による意匠層側、又は基材層側からエンボス形状が賦型されている。艶差による意匠層側からエンボス形状が賦型されている場合、エンボス形状が明確に賦型され、化粧シートがエンボス形状による立体的な意匠性に優れる。また、基材層側からエンボス形状が賦型されている場合、エンボス形状の明確性が抑制され、コインスクラッチのような耐引っ掻き傷性に優れた化粧シートとなる。
基材層の裏面(絵柄模様層が積層される面と反対側の面)には、必要に応じて、裏面プライマー層を設けてもよい。裏面プライマー層を設けると、例えば、本発明の化粧シートと被着材とを積層して化粧板を作製する際に効果的である。
図10の形態は、絵柄模様層3が合成樹脂層21に被覆されて、絵柄模様層3が表現する意匠が耐摩耗性に優れ、且つ、化粧シート1が耐摩耗性に優れている。
図11の形態においても、図10の形態と同様に、絵柄模様層3が合成樹脂層21に被覆されて、絵柄模様層3が表現する意匠が耐摩耗性に優れ、且つ、化粧シート1が耐摩耗性に優れている。
本発明の化粧シートを被着材上に積層することにより、化粧板とすることができる。被着材は、限定的でなく、公知の化粧板に用いられるものと同様のものを用いることができる。上記被着材としては、例えば、木質材、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラス等が挙げられる。特に、上記化粧シートは、木質材に好適に使用することができる。木質材としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、チップボード、又はチップボードが積層された複合基材等が挙げられる。上記木質材としては、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)を用いることが好ましい。
秤量30g/m2の紙間強化紙の片面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を塗布してプライマー層を形成し、当該プライマー層上に、Tダイ押出機から60μmの厚さのポリエチレンフイルムを押出しコーティングし、チルロールで冷却して合成樹脂層を形成し、基材層を調製した。
第2の意匠表現層が低艶領域を形成し、第1の意匠表現層が高艶領域を形成し、エンボス形状が低艶領域に形成されることにより、層構成を図2の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
基材層を、繊維質シート上に合成樹脂層が積層された構成とすることにより、層構成を図3の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
基材層を、繊維質シート上に合成樹脂層が積層された構成とすることにより、層構成を図4の形態とした以外は実施例2と同様にして、化粧シートを作製した。
基材層を、繊維質シート、合成樹脂層、及び繊維質シートが下からこの順に積層された構成とし、基材層の裏面に裏面プライマー層が形成されていない構成とすることにより、層構成を図5の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
基材層を、繊維質シート、合成樹脂層、及び繊維質シートが下からこの順に積層された構成とし、基材層の裏面に裏面プライマー層が形成されていない構成とすることにより、層構成を図6の形態とした以外は実施例2と同様にして、化粧シートを作製した。
エンボス形状が基材層側から賦型されている構成とすることにより、層構成を図7の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
紙間強化紙の片面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)76質量部と、ポリエチレン及びポリスチレンを含有するイージーピール性樹脂(三菱化学株式会社製 商品名「VMX」)24質量部とを含有する樹脂組成物を塗布してプライマー層を形成した以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
繊維質シートとして用意した秤量30g/m2の紙間強化紙の片面に、グラビア印刷機を用いてウレタンアクリル樹脂を含有するインキにより木目柄を印刷し、絵柄模様層を形成した。
繊維質シート上に、絵柄模様層、プライマー層、合成樹脂層、及び艶差による意匠層を下からこの順に積層した以外は実施例9と同様にして、図11の形態の化粧シートを調製した。
繊維質シートを積層せず、裏面プライマー層を形成せずに、層構成を図8の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。
合成樹脂層を形成せず、裏面プライマー層を形成せずに、層構成を図9の形態とした以外は実施例1と同様にして、化粧シートを作製した。なお、比較例2においては、艶差による意匠層側からエンボス形状が賦型されているが、基材層が合成樹脂層を有しないので、エンボス形状が殆ど形成されないため、図9においてはエンボス形状が示されていない。
エンボス賦型性
化粧シートの表面を触った際の触感の官能評価により、比較例1の化粧シートを基準として、下記の評価基準に基づいて評価した。
○:比較例1の化粧シートと同等である
△:比較例1の化粧シートよりも若干劣る
×:比較例1の化粧シートよりも劣り、エンボス形状が賦型されていない
エンボス形状、絵柄模様、艶差による意匠が同調しているかどうかを目視により、比較例2の化粧シートを基準として、下記の評価基準に基づいて評価した。
○:比較例2の化粧シートと同等以上に同調している
×:比較例2の化粧シートよりも同調していない
基材層を構成する、繊維質シートと合成樹脂層との間の層間密着強度を評価した。具体的には、化粧シートの繊維質シート側と木質系基材(MDF)とを、水系接着剤(BA−10L/BA−11B 中央理化工業株式会社製 7g/尺角)を介して張り合わせて化粧板を調製した。調製した化粧板に幅25mmの短冊状の切り込みを入れ、化粧シートを指で摘むきっかけを形成して試験片を調製した。試験片に形成されたきっかけ(化粧シート)を指で摘み、180°の方向に急激に引っ張って木質系基材から剥離させ、剥離界面の状態を目視で観察して、下記の評価基準に従って評価した。なお、上記「尺角」とは縦303mm×横303mmで表される平面の面積を示す。
○:プライマー層による繊維質シートと合成樹脂層との層間密着強度が高いため、繊維質シートが凝集破壊する
△:プライマー層と繊維質シートとの層間密着強度、及びプライマー層と合成樹脂層との層間密着強度が高いため、プライマー層が材破する
×:プライマー層の接着性が低く、繊維質シートとプライマー層とが層間剥離する
JAS摩耗C試験に準拠した測定方法により、軟質摩耗輪(摩耗輪CS−17(商品名)テーバー社製)を2個取り付けて、試験片に加わる総荷重が軟質摩耗輪を含めて1000g、試験片の回転数が200回転の測定条件で摩耗試験を行い、200回転後の絵柄模様層の残存率を確認し、下記の評価基準に従って評価した。
◎:絵柄取られが見られない
○:絵柄残存率が50%以上100%未満である
△:絵柄残存率が50%未満である
結果を表1に示す。
Claims (6)
- 基材層上に、少なくとも絵柄模様層、及び艶差による意匠層がこの順に積層された化粧シートであって、
前記基材層は、合成樹脂層の少なくとも片面に繊維質シートが積層されており、
前記艶差による意匠層は、前記絵柄模様層側の第1の意匠表現層、及び、前記第1の意匠表現層上に積層される第2の意匠表現層により形成され、前記第1の意匠表現層と、前記第2の意匠表現層との75°グロスの差が5以上であり、
前記艶差による意匠層側、又は前記基材層側からエンボス形状が賦型されており、
前記エンボス形状に、絵柄模様、及び艶差による意匠が同調している
ことを特徴とする化粧シート。 - 前記第1の意匠表現層、及び、前記第2の意匠表現層のそれぞれの75°グロスが5〜25である、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記第1の意匠表現層の75°グロスは、前記第2の意匠表現層の75°グロスよりも高い、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記第1の意匠表現層の75°グロスは、前記第2の意匠表現層の75°グロスよりも低い、請求項1に記載の化粧シート。
- 前記艶差による意匠層は、ウレタン系樹脂を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シートを被着材上に積層してなる化粧板。
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