JP6746966B2 - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents

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本発明は、建築物(住宅、非住宅)の内装や外装の意匠向上に用いる、化粧シート及び化粧板に関するものである。
従来、建築物(住宅、非住宅)の内装や外装の意匠向上に用いる化粧シートとしては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の技術では、透明熱可塑性樹脂層の一方の面に艶調整層(艶消層)を設け、艶調整層の上に光沢ネガ絵柄層を設ける。さらに、透明熱可塑性樹脂層の他方の面に絵柄印刷層(絵柄層)を設ける。これに加え、光沢ネガ絵柄層が形成する絵柄と絵柄印刷層が形成する絵柄を同調させる。
特開2015−199313号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、光沢ネガ絵柄層が形成する絵柄と絵柄印刷層が形成する絵柄は同調しているものの、絵柄印刷層が形成する絵柄と艶調整層が形成する絵柄は同調していない。このため、絵柄印刷層が形成する絵柄と艶調整層が形成する絵柄は、疑似的な立体表現であっても一致していないため、木目や石目等、本物に近い意匠を実現することが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧シート及び化粧板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、基材と、基材上の絵柄模様層と、絵柄模様層上の艶調整層を備える化粧シートである。これに加え、絵柄模様層が形成する絵柄である第一絵柄と、艶調整層が形成する絵柄である第二絵柄とが、化粧シートの厚さ方向から見て、疑似的に同調している。
また、本発明の一態様である化粧板は、上記の一態様に係る化粧シートを基板に貼り合わせている。
本発明の一態様によれば、絵柄模様層が形成する絵柄と、艶調整層が形成する絵柄とを、化粧シートの厚さ方向から見て疑似的に同調させることで、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧シート及び化粧板を提供することが可能となる。
本発明の第一実施形態の化粧シートの構成を表す断面図である。 本発明の第一実施形態の第一絵柄と第二絵柄との位置関係を表す模式図である。 本発明の第一実施形態の化粧板の構成を表す断面図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で表す場合がある。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1及び図2を参照して、化粧シート1の構成について説明する。
図1中に表すように、化粧シート1は、基材2と、絵柄印刷層4と、透明熱可塑性樹脂層6と、表面保護層8と、艶調整層10を備える。また、化粧シート1は、基材2の上面(図1中において、基材2の上側の面)に、絵柄印刷層4、透明熱可塑性樹脂層6、表面保護層8、艶調整層10を順に積層して形成されている。
(基材)
基材2は、樹脂フィルムからなるシート状の層(基材シート)である。
また、基材2は、搬送されてくるシート状の部材(図示せず)を用いて形成されている。
なお、以降の説明では、基材2を形成するシート状の部材が搬送される方向を、「流れ方向」と表し、流れ方向と直交する方向を、「幅方向」と表す場合がある。
基材2を形成する樹脂フィルムは、特に限定されるものではなく、既知の樹脂フィルムを用いることが可能である。
すなわち、基材2を形成する樹脂フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、または、その鹸化物、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体等のポリオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、繊維素誘導体、塩素系樹脂、フッ素系樹脂等を単体で、または、これらの材料から選択した二種以上の混合物、共重合体、複合体、積層体等を適宜使用することが可能である。
特に、溶融押し出し装置を用いた製造では、生産性、環境適合性、機械強度、耐久性、価格等を考慮すると、基材2を形成する樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン系樹脂を用いることがより好ましい。また、基材2を形成する樹脂フィルムは、顔料を混合して着色することで、化粧シート1の意匠に合わせた基材色を設定してもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等を用いることが可能である。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル(代表的には1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂である通称PET−G)等を用いることが可能である。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、12−ナイロン等を用いることが可能である。
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等を用いることが可能である。
繊維素誘導体としては、例えば、セルロースアセテート、ニトロセルロース等を用いることが可能である。
塩素系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を用いることが可能である。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体等を用いることが可能である。
(絵柄印刷層)
絵柄印刷層4は、化粧シート1に意匠性を付与するための絵柄である第一絵柄が印刷により形成された層であり、基材2の上面に積層されて形成されている。
第一絵柄としては、例えば、木目、コルク、石目、抽象柄等、化粧シート1を用いる箇所に適した絵柄を選択することが可能である。
第一実施形態では、図2中に表すように、第一絵柄4aとして木目を選択した場合について説明する。なお、図2中には、第一絵柄4aを、基材2、絵柄模様層4及び艶調整層10を積層した方向から見た状態を表す。また、図2中では、木目として選択した第一絵柄4aを、破線で表す。
また、絵柄印刷層4を形成する印刷インキについても、印刷適性や耐候性等を考慮すれば、特に限定されず、既知の印刷インキを用いることが可能である。
したがって、絵柄印刷層4を形成する印刷インキとしては、例えば、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キイナクリドン、フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブラックを顔料とする印刷インキを用いることが可能である。
また、絵柄印刷層4を形成する印刷インキに、顔料を組み合わせて配合することで、絵柄の表現を豊かにすることが可能となる。また、絵柄印刷層4を形成する印刷インキに、紫外線吸収剤や光安定剤等を添加することで、耐候性を良好にすることも可能となる。
絵柄の印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷等、既知の印刷方法を用いることが可能である。
特に、全面に同一色を着色する場合には、上述した印刷方法の他に、コーティングの手法や装置を用いてもよい。
(透明熱可塑性樹脂層)
透明熱可塑性樹脂層6は、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)が透けて見えるように、透明な樹脂を用いて形成されたシート状の層であり、絵柄印刷層4を覆うとともに、基材2の上面に積層されて形成されている。
透明熱可塑性樹脂層6を積層する方法としては、例えば、基材2及び絵柄印刷層4の積層体に対し、ラミネート加工により透明熱可塑性樹脂層6を積層する方法を用いることが可能である。
透明熱可塑性樹脂層6を形成する透明な樹脂は、特に限定されるものではなく、既知の透明な樹脂を用いることが可能である。
したがって、透明熱可塑性樹脂層6を形成する透明な樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはその鹸化物、ポリオレフィン系共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、繊維素誘導体、塩素系樹脂、フッ素系樹脂等を単体で、または、これらの材料から選択した二種以上の混合物、共重合体、複合体、積層体等を適宜使用することが可能である。
特に、溶融押し出し装置を用いた製造では、生産性、環境適合性、機械強度、耐久性、価格等を考慮すると、透明熱可塑性樹脂層6を形成する透明な樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を用いることがより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等を用いることが可能である。
ポリオレフィン系共重合体としては、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体等を用いることが可能である。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル(代表的には、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂である通称PET−G)等を用いることが可能である。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、12−ナイロン等を用いることが可能である。
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等を用いることが可能である。
繊維素誘導体としては、例えば、セルロースアセテート、ニトロセルロース等を用いることが可能である。
塩素系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を用いることが可能である。
フッ素系樹脂等としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体等を用いることが可能である。
透明熱可塑性樹脂層6の厚さは、透明熱可塑性樹脂層6の強度と透明度とをともに良好なものにする点から、20[μm]以上150[μm]以下の範囲内にあることが好ましい。
また、透明熱可塑性樹脂層6の表面保護層8側の面(図1中において、透明熱可塑性樹脂層6の上側の面)には、絵柄模様層4及び透明熱可塑性樹脂層6を艶調整層10側から見て、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)と疑似的に同調した凹凸模様6a(エンボス)が形成されている。
すなわち、絵柄模様層4の絵柄(第一絵柄4a)と、凹凸模様6aが形成する絵柄である第三絵柄(図示せず)とは、化粧シート1の厚さ方向(基材2、絵柄模様層4及び艶調整層10を積層した方向と同じ方向)から見て、疑似的に同調している。
透明熱可塑性樹脂層6に凹凸模様6a(エンボス)を形成する理由は、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)と凹凸模様6aとを同調させることが可能となるためである。
このため、第一実施形態では、化粧シート1の触感及び立体感を向上させることが可能となり、絵柄印刷層4で形成した絵柄(第一絵柄4a:木目)のリアルさを向上させることが可能となる。
さらに、透明熱可塑性樹脂層6に凹凸模様6a(エンボス)を形成する理由は、化粧シート1の耐傷性を向上させることが可能となるためである。
(表面保護層)
表面保護層8は、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)が透けて見えるとともに、透明熱可塑性樹脂層6の表面を保護する、透明な樹脂を用いて形成したシート状の層である。また、表面保護層8は、透明熱可塑性樹脂層6の上面(図1中において、透明熱可塑性樹脂層6の上側の面)に積層して形成されている。
表面保護層8を形成する透明な樹脂は、特に限定されず、既知の透明な樹脂を用いることが可能である。
したがって、表面保護層8を形成する透明な樹脂としては、例えば、(メタ)アクリレート系硬化樹脂を用いることが可能である。
(メタ)アクリレート系硬化樹脂を用いて表面保護層8を形成することで、表面保護層8を、硬質で且つ強靭なものとすることが可能となる。
また、表面保護層8は、特に、曲げ加工適性の向上を考慮すると、ウレタン透明熱可塑性樹脂層とすることがより好ましい。
また、図1中に表すように、表面保護層8を形成する透明な樹脂は、透明熱可塑性樹脂層6の凹凸模様6aが形成する凹部内へ入り込んだ状態で、表面保護層8を形成している。これにより、表面保護層8は、透明熱可塑性樹脂層6へ強固に固定されている。
また、表面保護層8には、必要に応じて艶調整剤を適宜添加してもよい。
(艶調整層)
艶調整層10は、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)と凹凸模様6aが透けて見え、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)と凹凸模様6aに、疑似的に同調した艶状態による模様(絵柄)を有する層である。
艶調整層10は、表面保護層8の上面(図1中において、表面保護層8の上側の面)に積層して形成されている。
すなわち、艶調整層10には、基材2、絵柄模様層4及び艶調整層10を積層した方向から見て、絵柄印刷層4の絵柄(第一絵柄4a)及び第三絵柄と疑似的に同調している絵柄である第二絵柄が形成されている。また、第二絵柄は、第一絵柄と同様、化粧シート1に意匠性を付与するための絵柄である。
第二絵柄としては、第一絵柄と同様、例えば、木目、コルク、石目、抽象柄等、化粧シート1を用いる箇所に適した絵柄を選択することが可能である。
第一実施形態では、図2中に表すように、第一絵柄4aとして木目を選択している。このため、第一実施形態では、図2中に表すように、第二絵柄10aとして木目を選択した場合について説明する。なお、図2中には、第二絵柄10aを、化粧シート1の厚さ方向から見た状態を表す。また、図2中では、木目として選択した第二絵柄10aを、実線で表す。
また、第一絵柄4a及び第二絵柄10aは、図2中に表すように、基材2、絵柄模様層4及び艶調整層10を積層した方向から見て、間隔L1が間隔L2よりも大きくなるように形成する。
間隔L1は、流れ方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの間隔である。
間隔L2は、幅方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの間隔である。
第一実施形態では、第一絵柄4a及び第二絵柄10aを、間隔L2が1.5[mm]以内となり、間隔L1が10[mm]以内となるように形成した場合を説明する。
したがって、絵柄模様層4が形成する絵柄である第一絵柄4aと、艶調整層10が形成する絵柄である第二絵柄10aとは、化粧シート1の厚さ方向から見て、疑似的に同調している。
また、艶調整層10は、透明な樹脂を用いて形成したシート状の層である。
艶調整層10を形成する透明な樹脂は、特に限定されず、既知の透明な樹脂を用いることが可能である。
したがって、艶調整層10を形成する透明な樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂に艶調整剤を添加した組成物を用いることが可能である。
2液硬化型ウレタン樹脂としては、例えば、ポリオールを主成分とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂を用いることが可能である。
艶調整剤としては、例えば、シリカ、アルミナ(α−アルミナ等)、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリナイト、アルミノシリケート等の無機物、または、ポリカーボネート、ナイロン、ウレタン樹脂等の有機物(樹脂)の微粒子を用いることが可能である。
艶調整剤の平均粒径は、1[μm]以上10[μm]以下の範囲内にあることが好ましい。
艶調整剤の添加量は、所望の艶状態による模様に応じて適宜選択するが、通常は、最大で30[質量%]とすることが好ましい。
なお、透明熱可塑性樹脂層6上に、表面保護層8及び艶調整層10を形成することにより、化粧シート1に対し、触感、反射による立体感、耐久性を向上させることが可能となる。
(化粧板)
以下、図1及び図2を参照しつつ、図3を用いて、第一実施形態の化粧板100の構成を説明する。
図3中に表すように、化粧板100は、化粧シート1と、プライマー層20と、基板30を備える。
また、化粧板100は、基材2の下面(図1及び図3中において、基材2の下側の面)側に、プライマー層20を介して基板30が貼り合わされて形成されている。
すなわち、化粧板100は、化粧シート1を基板30に貼り合わせて形成されている。
(プライマー層)
プライマー層20は、樹脂を用いて形成したシート状の層である。
プライマー層20を形成する樹脂は、特に限定されず、既知の樹脂を用いることが可能である。
したがって、プライマー層20を形成する樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂等を用いることが可能である。
(基板)
基板30は、金属系の材料、または、木質系の材料を用いて形成した板状の部材である。
金属系の材料としては、例えば、アルミ、鋼、ステンレス、複合パネル等を用いることが可能である。
複合パネルとしては、例えば、芯材となる樹脂層と、樹脂層の両面それぞれに貼り付けられた金属板(アルミニウム、ガルバリウム、ステンレス等)を備えたものを用いることが可能である。
木質系の材料としては、例えば、MDF(Medium Density Fiberboard)、合板、パーチクルボード等を用いることが可能である。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の化粧シート1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)絵柄模様層4が形成する絵柄である第一絵柄4aと、艶調整層10が形成する絵柄である第二絵柄10aとが、化粧シート1の厚さ方向から見て、疑似的に同調している。
その結果、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧シート1を提供することが可能となる。
(2)第一絵柄4a及び第二絵柄10aを、化粧シート1の厚さ方向から見て、間隔L1が間隔L2よりも大きくなるように形成する。
その結果、幅方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの同調度合いを、流れ方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの同調度合いよりも高くして、第一絵柄4aと第二絵柄10aとを、疑似的に同調させることが可能となる。
(3)第一絵柄4a及び第二絵柄10aを、間隔L2が1.5[mm]以内となり、間隔L1が10[mm]以内となるように形成する。
その結果、間隔L1が10[mm]を超えるとともに、間隔L2が1.5[mm]を超える場合と比較して、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧シート1を提供することが可能となる。
(4)第一絵柄4aと、凹凸模様6aが形成する絵柄である第三絵柄とが、化粧シート1の厚さ方向から見て、疑似的に同調している。
その結果、第一絵柄4aと第二絵柄10aのみが、化粧シート1の厚さ方向から見て疑似的に同調している場合と比較して、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧シート1を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板100であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(5)化粧板100が、化粧シート1を基板30に貼り合わせて形成されている。
その結果、本物に近い意匠を実現することが可能な、化粧板100を提供することが可能となる。
(変形例)
(1)第一実施形態では、第一絵柄4aと第三絵柄とを、化粧シート1の厚さ方向から見て疑似的に同調させたが、これに限定するものではない。すなわち、第一絵柄4aと第三絵柄が、化粧シート1の厚さ方向から見て、疑似的に同調していなくともよい。
第一実施形態の図1から図3を参照しつつ、以下に記載する実施例により、本発明例の化粧板と、比較例の化粧板について説明する。
(本発明例の化粧板)
本発明例の化粧板は、以下の構成を備える。
・基材:厚さが73[μm]のポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いて形成した。
・絵柄模様層:2液硬化型ウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、有機顔料、無機顔料を含む印刷インキ100質量部に、硬化剤イソホロンジイソシアネートを3重量部添加したインキを用いて形成した。
さらに、絵柄模様層には、木目を選択して第一絵柄を形成した。
・透明熱可塑性樹脂層:絵柄模様層を形成した基材の上面に、アンカーコート剤として2液硬化型ウレタン樹脂を乾燥後の重量1.2[g/m]で塗布し、さらに、厚さが70[μm]の透明ポリプロピレン樹脂を、押し出しラミネートして形成した。これ加え、冷却ロールに、絵柄模様層と同調した凹凸模様を付与しておく。
なお、透明熱可塑性樹脂層の、絵柄模様層と対向する面に、公知の接着性樹脂層を設けてもよい。
・凹凸模様:木目を選択して第三絵柄を形成した。さらに、化粧シートの厚さ方向から見て、第一絵柄と第三絵柄との幅方向に沿った間隔を1.5[mm]以内とし、第一絵柄と第三絵柄との流れ方向に沿った間隔を10[mm]以内として形成した。
・表面保護層:紫外線吸収剤、光安定剤を添加した2液硬化型ウレタン樹脂を乾燥後の重量6[g/m]で塗布して形成した。
・艶調整層:2[g]の紫外線硬化型樹脂を表面保護層の上面に塗布し、紫外線を4.4[W/cm]照射して硬化させ、絵柄印刷層の絵柄と同調した艶調整層を形成した。
さらに、木目を選択して第二絵柄を形成した。これに加え、化粧シートの厚さ方向から見て、第一絵柄と第二絵柄との幅方向に沿った間隔を1.5[mm]以内とし、第一絵柄と第二絵柄との流れ方向に沿った間隔を10[mm]以内として形成した。
・プライマー層:基材の下面に、2液硬化型ウレタン樹脂を、乾燥後重量1.2[g/m]で塗布して形成した。
・接着剤層:2液水性酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤を、ウェット重量80[g/m]で塗布して形成した。
・基板:厚さが5[mm]のMDFを用いて形成した。
(比較例の化粧板)
比較例の化粧板は、凹凸模様及び艶調整層の構成を除き、本発明例の化粧板と同様の構成とした。
・凹凸模様:木目を選択して第三絵柄を形成した。さらに、化粧シートの厚さ方向から見て、第一絵柄と第三絵柄との幅方向に沿った間隔を2[mm]以内とし、第一絵柄と第三絵柄との流れ方向に沿った間隔を15[mm]以内として形成した。
・艶調整層:2[g]の紫外線硬化型樹脂を表面保護層の上面に塗布し、紫外線を4.4[W/cm]照射して硬化させ、絵柄印刷層の絵柄と同調した艶調整層を形成した。
さらに、木目を選択して第二絵柄を形成した。これに加え、化粧シートの厚さ方向から見て、第一絵柄と第二絵柄との幅方向に沿った間隔を2[mm]以内とし、第一絵柄と第二絵柄との流れ方向に沿った間隔を15[mm]以内として形成した。
(性能評価)
上述した本発明例の化粧板と、比較例の化粧板に対し、以下に示す判断基準により、人の感性に基づく、外観観察、感性の性能評価を行なった。性能評価の結果は、表1に表す。
(判断基準)
○:違和感が無いため、合格
×:違和感が有るため、不合格
Figure 0006746966
(評価結果)
表1中に表されるように、本発明例の化粧シートは、比較例の化粧シートと比較して、外観観察においても、感性においても、評価が高いことが確認された。
1…化粧シート、2…基材、4…絵柄模様層、4a…第一絵柄、6…透明熱可塑性樹脂層、6a…凹凸模様、8…表面保護層、10…艶調整層、10a…第二絵柄、20…プライマー層、30…基板、100…化粧板、L1…流れ方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの間隔、L2…幅方向に沿った第一絵柄4aと第二絵柄10aとの間隔

Claims (4)

  1. 基材と、前記基材上の絵柄模様層と、前記絵柄模様層上の艶調整層と、を備える化粧シートであって、
    前記基材は、シート状の部材を用いて形成され、
    前記絵柄模様層が形成する絵柄である第一絵柄と、前記艶調整層が形成する絵柄である第二絵柄とが、前記化粧シートの厚さ方向から見て、同一の輪郭により形成された絵柄であり、
    前記化粧シートの厚さ方向から見て、前記シート状の部材が搬送される方向である流れ方向に沿った前記第一絵柄と前記第二絵柄との間隔は、前記流れ方向と直交する方向である幅方向に沿った前記第一絵柄と前記第二絵柄との間隔よりも大きいことを特徴とする化粧シート。
  2. 前記化粧シートの厚さ方向から見て、前記流れ方向に沿った前記第一絵柄と前記第二絵柄との間隔は10mm以内であり、前記幅方向に沿った前記第一絵柄と前記第二絵柄との間隔は1.5mm以内であることを特徴とする請求項1に記載した化粧シート。
  3. 前記絵柄模様層と前記艶調整層との間の凹凸模様をさらに備え、
    前記第一絵柄と、前記凹凸模様が形成する絵柄である第三絵柄とが、前記化粧シートの厚さ方向から見て、同一の輪郭により形成された絵柄であり、
    前記化粧シートの厚さ方向から見て、前記流れ方向に沿った前記第一絵柄と前記第三絵柄との間隔は、前記幅方向に沿った前記第一絵柄と前記第三絵柄との間隔よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載した化粧シート。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載した化粧シートを基板に貼り合わせたことを特徴とする化粧板。
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